JP4910221B1 - 予測処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】予測方向を指定するフラグを用いなくても予測方向の動的な決定を可能にする。
【解決手段】相関評価部7は、複数の評価パターンのそれぞれに関して、これによって選択された処理済参照領域間の相関を評価する。予測パターン決定部8は、処理済参照領域間の相関があると判定した評価パターンを予測パターンと決定する。予測符号化部2は、予測パターンに基づいて算出された予測値を用いて、対象領域の予測符号化を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、ある画素領域の画素値をその周辺に存在する参照領域の情報から予測する予測処理システムに係り、特に予測方向を動的に決定する手法に関する。
従来より、差分パルスコード変調(DPCM:Differential pulse code modulation)や交流成分予測(ACP:AC component Prediction)を用いた符号化方法が知られている。これらは、画像の空間的な相関性、すなわち、近接した画素同士には相関が認められるという特性を用いて、ある特定値(典型的には0)に出現頻度が偏るように画素値を符号化する。処理対象となる画素領域、すなわち対象領域の画素値は、その周辺に存在する参照領域の情報から予測された予測値との差分(予測誤差)として符号化される。一般に、DPCMでは左の隣接値(1値)との差分、ACPでは上下左右の隣接値(4値)から予測された予測値との差分といった如く、予測方向が固定されていることが多いが、これを動的に決定する手法も提案されている。
例えば、特許文献1には、予め設定された複数の予測モードのそれぞれに関して対象領域との相関を評価し、相関が最も大きな予測モードを選択して予測誤差を算出する符号化装置が開示されている。それぞれの予測モードによって、対象領域に対して縦方向、横方向、斜め方向といった如く、数種類の予測方向が指定されており、指定された予測方向の参照画素と、対象領域との相関が評価される。一例として、対象領域を4×4画素サイズのブロックとした場合の相関評価は、この画素ブロック内の4値(例えばブロック内の最下の横一列)と、画素ブロック外の参照領域の4値(例えばブロック外の直上の横一列)との差分絶対値和によって行われ、これらの値の組み合わせは予測モードによって指定される。そして、差分絶対値和が最も小さい予測モードが選択される。
特開2008−283481号公報
しかしながら、特許文献1のように、予測方向の動的な決定を対象領域の画素値自身を用いて行う場合、デコードの都合上、エンコードによって最終的に出力される圧縮データに予測方向を指定するフラグを含める必要がある。一般に、デコードは、予測方向の特定、予測値の算出、画素値の復元といった順序で処理が進められる。対象領域の画素値は処理の最終段階で初めて確定するため、その開始段階では値が未だ不明である。したがって、対象領域の画素値が不明な状態で予測方向を決定するためには、フラグで別途指定するといった如く、対象領域の画素値に依存しない形にしなければならない。指定フラグは、画素単位で処理する場合には画素毎、画素ブロック単位で処理する場合には画素ブロック毎といった如く、処理単位毎に必要となる。その結果、ある画像データの圧縮率を高めていくと、圧縮データ中の指定フラグの数は変わらずに画素値の圧縮データだけが減少し、全体に占める指定フラグの割合が相対的に増大する。そのため、高圧縮なアルゴリズムを設計する場合には、指定フラグの個数を如何にして減らすかが課題となる。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、予測方向を指定するフラグを用いなくても予測方向の動的な決定を可能にすることである。
かかる課題を解決すべく、本発明は、相関評価部と、予測パターン決定部と、予測処理部とを有し、画像中の複数の領域を所定の処理順序に従って順次処理する予測処理システムを提供する。相関評価部は、複数の評価パターンのそれぞれに関して、この評価パターンによって選択された処理済参照領域間の相関を評価する。複数の評価パターンは、評価式の内容が互いに異なっている。評価式は、今回の処理対象となる対象領域の周辺に存在し、従前の処理によって既に処理された処理済参照領域の中から選択された画素値を入力とする。予測パターン決定部は、処理済参照領域間に相関があると判定した評価パターンを、対象領域に適用すべき予測パターンと決定する。予測処理部は、予測パターンに基づいて算出された予測値を用いて、対象領域の予測処理を行う。そして、相関評価部は、所定の方向のグラデーションを評価する評価パターンとして、処理済参照領域において前記所定の方向に並んだ2つの領域の中間地点と、これらの領域によって挟まれた領域との間の相関を評価する。
本発明において、相関評価部は、斜め方向のグラデーションを評価する第1の評価パターンとして、処理済参照領域において斜め方向に並んだ第1の領域および第2の領域の中間地点と、これらの領域によって挟まれた第3の領域との間の相関を評価してもよい。そして、予測パターンとして第1の評価パターンが用いられる場合、予測処理部は、予測値として、第1の領域の画素値および第2の領域の画素値より近似した前記中間地点の画素値を用いることが好ましい。
また、本発明において、相関評価部は、横方向のグラデーションを評価する第2の評価パターンとして、処理済参照領域において横方向に並んだ第4の領域および第5領域の中間地点と、これらの領域によって挟まれた第6の領域との間の相関を評価してもよい。予測パターンとして第2の評価パターンが用いられる場合、予測処理部は、予測値として、処理済参照領域において対象領域の横方向に位置する第7の領域の画素値と、処理済参照領域において、対象領域に対して第7の領域とは反対側の斜め方向に位置する第8の領域の画素値との平均値を用いることが好ましい。
一方、本発明において、予測処理部は、上記予測処理として、対象領域の予測値と、対象領域の画素値との差分から、対象領域の予測誤差を生成してもよい。また、予測処理部は、上記予測処理として、対象領域の予測値と、対象領域の予測誤差との加算によって、対象領域の画素値を生成してもよい。
さらに、本発明において、予測値の算出のために用いられる処理済参照領域の画素値は、この処理済参照領域の画素値の量子化符号に逆量子化を施すことによって復元された復元値であってもよい。
本発明では、予測パターンの動的な決定を、対象領域の画素値を用いることなく、その周辺に存在する処理済参照領域の既知の情報、すなわち、従前の処理によって算出済みの画素値のみを用いて行う。これにより、今回の処理に際して、対象領域の画素値が未だ不明な初期段階でも、予測パターンおよび予測値を一義的に特定でき、予測処理を適切に行うことが可能になる。このような参照領域完結型の予測手法によれば、予測方向を指定するフラグを特段用いなくても、参照領域内の既知の情報のみを以て、予測方向を動的に決定することができる。
予測符号化システムのブロック構成図 1フレームの画像平面の説明図 処理済参照領域を示す図 第1の評価パターンである縦方向の相関の説明図 第2の評価パターンである横方向の相関の説明図 第3の評価パターンである斜め方向のグラデーションの説明図 第4の評価パターンである横方向のグラデーションの説明図 予測復号化システムのブロック構成図
(予測符号化システム)
図1は、本実施形態に係る予測符号化システムのブロック構成図である。この予測符号化システム1は、予測処理部としての予測符号化部2と、量子化部3と、逆量子化部4と、予測復号化部5と、バッファ6と、相関評価部7と、予測パターン決定部8とを有し、画像を規定する画像データに対してDPCM符号化を施して圧縮データを出力する。
図2に示す1フレームの画像データに対する処理は、画像の最小単位である画素を処理単位として、所定の処理順序で順次行われる(この点は、後述する予測復号化システムについても同様)。処理順序は、一例としてスキャンライン順、すなわち、1水平ライン上の最左の画素から最右の画素に向かって1画素毎に、かつ、最上の水平ラインから最下の水平ラインに向かって1ライン毎に処理される。また、本実施形態では、画素を処理単位として例示するが、本発明はこれに限定されるものではなく、所定サイズの画素ブロックを処理単位としてもよい。
本明細書では、画素および画素ブロックを総称して「画素領域」といい、今回の処理対象となる画素領域(図2の画素X)を「対象領域X」という。また、対象領域Xの処理以前に処理された処理済画素群よりなる領域を「処理済領域」といい、それ以降に処理される未処理画素群よりなる領域を「未処理領域」という。さらに、対象領域Xの周囲に存在し、対象領域Xの予測処理の際に情報が参照される領域を「参照領域」という。本実施形態では、一例として、対象領域Xに直接隣接した8つの画素領域(図2の画素A〜H)を参照領域とする。しかしながら、参照領域の設定の仕方はこれに限定されるものではなく、これよりも広い領域を参照領域とする場合等も含めて、画像の空間的な相関性を用いる様々な設定の仕方に適用可能である。参照領域A〜Hのうちの処理済領域、すなわち従前の処理によって処理済の画素A〜Dよりなる領域を「処理済参照領域」という。なお、以下の説明では、記号A〜H,Xを画素を区別するシンボルとして用いる以外に、その画素の画素値(代表値)を示すシンボルとして用いることもある。
予測符号化部2は、所定の規則に従って生成された予測値Pを用いて対象領域Xの予測符号化を行い、予測誤差Eを出力する。この予測誤差Eは、参照領域の画素値から算出された予測値Pと、対象領域の画素値Xとの差分として算出される。詳細については後述するが、予測値Pの算出方法には以下の4つがあり、図3に示した処理済参照領域の画素値A〜Dを用いて算出される。どの算出方法が適用されるかは、後述する評価パターン(4種類)に応じて決定される。
(予測値Pの算出方法)
予測パターン 予測値P
(1)縦方向の相関 P=B
(2)横方向の相関 P=D
(3)斜め方向のグラデーション P=(B+D)/2
(4)横方向のグラデーション P=(C+D)/2
量子化部3は、固定的または可変に設定された量子化係数を用いて、予測誤差Eを量子化する。そして、量子化された予測誤差E’が出力符号として出力される。なお、予測誤差E’の出現頻度の偏りを利用して圧縮率の向上を図るべく、予測誤差E’にエントロピー符号化を施してもよい。
逆量子化部4および予測復号化部5は、量子化部3および予測符号化部2とはそれぞれ逆の処理を行い、従前の処理によって復元された参照画素の情報を併用して、処理対象の画素値X(元値)を復元した復元値X’を生成する。この復元値X’は、ラインバッファ、フルバッファ、リングバッファ等のバッファ6に随時格納される。今回の処理で格納された復元値X’は、それ以降の処理で予測値Pを算出するために、処理済参照領域の画素値A〜Dとして読み出される。
相関評価部7は、予め用意された複数の評価パターンのそれぞれについて、評価パターン毎に選択された処理参照画素間の相関を評価する。評価パターンは、相関評価に用いる画素A〜Dの選択と、これらの画素値を入力とした評価式とを規定しており、評価パターン毎に評価式の内容が異なっている。本実施形態では、評価パターンとして4種類を用意し、それぞれの評価パターンを4つの相関評価部7a〜7dによって同時並行的に処理する。
第1の相関評価部7aは、第1の評価パターンとして縦方向の相関、すなわち図4に示すように、処理済参照領域において縦方向に並んだ一対の画素A,D間の相関を評価する。具体的には、これらの画素値A,Dがバッファ6から読み出され、以下の式にしたがって、縦方向の相関指標となる評価値EV1(絶対値)と、その予測値P1とが算出される。
EV1=|A−D|
P1=B
上記式において、評価値EV1が小さいことは、縦方向の値が近似し、画素A,D間の相関が大きいことを意味する。ある局所的な領域で捉えた場合、画素A,D間に相関が認められる場合、画素B,X間も同様の相関を有する傾向があると仮定できる。そこで、この仮定を前提として対象領域Xの縦方向、すなわち直上の画素値Bを予測値P1とする。
第2の相関評価部7bは、第2の評価パターンとして横方向の相関、すなわち図5に示すように、処理済参照領域において横方向に並んだ一対の画素A,B間の相関を評価する。具体的には、これらの画素値A,Bがバッファ6から読み出され、以下の式にしたがって、横方向の相関指標となる評価値EV2(絶対値)と、その予測値P2とが算出される。
EV2=|A−B|
P2=D
上記式において、評価値EV2が小さいことは、横方向の値が近似し、画素A,B間の相関が大きいことを意味する。ある局所的な領域で捉えた場合、画素A,B間に相関が認められる場合、画素D−X間も同様の相関を有する傾向があると仮定できる。そこで、この仮定を前提として対象領域Xの横方向、すなわち直左の画素値Dを予測値P2とする。
第3の相関評価部7cは、第3の評価パターンとして斜め方向のグラデーション、すなわち、斜め方向における画素値の連続的な変化を評価する。図6に示すように、このグラデーションの評価は、処理済参照領域において斜め方向に並んだ一対の画素B,Dの中間地点と、これらの画素B,Dによって挟まれた画素Aとの間の相関を評価することと等価である。具体的には、これらの画素値A,B,Dがバッファ6から読み出され、以下の式にしたがって、斜め方向のグラデーションの指標となる評価値EV3(絶対値)と、その予測値P3とが算出される。
EV3=|(B+D)/2−A|
P3=(B+D)/2
上記式において、評価値EV3が小さいことは、右上から左下に向かう斜め方向のグラデーションであることを意味する。ある局所的な領域で捉えた場合、この領域内でグラデーションが共通する傾向があると仮定できる。そこで、この仮定を前提として、画素B,D間の中間地点の値と、画素Aとの差分を評価値EV3とする。ただし、中間地点の画素値は直接存在しないので、画素値B,Dの平均値でこれを近似する。同様の理由から、画素値B,Dの平均値を中間地点の画素値とみなして予測値P3とする。なお、メディアンエッジ検出手法(MED:Median Edge Detection)と同様に傾きを用いて(B+D−A)にて予測すると、更なる精度の向上が期待できる。
第4の相関評価部7dは、第4の評価パターンとして横方向のグラデーション、すなわち、横方向における画素値の連続的な変化を評価する。図7に示すように、このグラデーションの評価は、処理済参照領域において横方向に並んだ一対の画素A,Cの中間地点と、これらの画素A,Cによって挟まれた画素Bとの間の相関を評価することと等価である。具体的には、これらの画素値A,B,Cがバッファ6から読み出され、以下の式にしたがって、横方向のグラデーションの指標となる評価値EV4(絶対値)と、その予測値P4とが算出される。
EV4=|(A+C)/2−B|
P4=(C+D)/2
上記式において、評価値EV4が小さいことは、横方向のグラデーションであることを意味する。ある局所的な領域で捉えた場合、この領域内でグラデーションが共通する傾向があると仮定できる。そこで、この仮定を前提として、一対の画素A,Cの平均値と、画素値Bとの差分を評価値EV4とする。ただし、対象領域Xの処理時には、その直右の画素Eは未処理領域に属するので、その画素値が未だ特定されていない。そこで、画素Eの代わりに、画素Eの直上に位置する画素C(処理済領域に属する)を用い、画素値C,Dの平均値を予測値P4とする。いうまでもなく、画素Dは、対象領域Xの横方向に位置し、画素Cは、対象領域Xに対して画素Dとは反対側に位置する斜め方向に位置する。
上述した4つの評価パターンは、予測方向の候補として用いられるが、いずれも従前の処理によって画素値が特定された画素A〜Dのみを用いた評価を行っている点に留意されたい。また、複数種の評価パターンによる評価は、相関およびグラデーションの局所的な共通性が対象領域Xについても当てはまるであろうという仮定を前提としたものであるが、それが実際に適切であるか否かについては、次の予測パターン決定部8によって判断される。
予測パターン決定部8は、相関評価部7a〜7dによって評価された4種類の評価パターンのうちで、処理済参照領域間に相関があると判定したもの(いずれか1つ)を予測パターンとして決定する。具体的には、4つの評価パターンに関して算出された評価値EV1〜EV4を比較して、評価値が最も小さいものが最適な予測パターンと判定される。なお、予測パターンは、評価値が小さく、ある程度の相関が認められる評価パターンの中から選択されるべきことが条件であるが、評価値が最小のものを必ず選択せねばならないという厳密さは必ずしも必要ない。したがって、例えば、相関の有無を判定するしきい値を設定し、評価値がしきい値以下のもの、すなわち一定の相関が認められるものについては、予め設定された優先順位にしたがって、その中でいずれかを決定してもよい(この場合、評価値が2番目に小さいもの等も予測パターンとなり得る)。以上によって決定された予測パターンに係る予測値(P1〜P4のいずれか)は、最終的な予測値Pとして、予測符号化部2に出力される。予測符号化部2は、予測パターン決定部8より出力された予測値Pに基づいて、対象領域Xに対する予測処理を行う。
このように本実施形態に係る予測符号化システム1では、対象領域に関する予測方向を、その画素値Xを用いることなく、その周辺に存在する処理済参照領域の画素値A〜Dのみを用いて決定している。これにより、圧縮データをデコードする際、対象領域の画素値Xが特定されていなくても、その予測方向を一義的に特定ことになる。このような参照領域完結型の予測手法によれば、予測方向を動的に決定する際に、予測方向を指定するフラグを圧縮データ中に含める必要がなく、圧縮率の向上を図ること可能となる。特に、指定フラグの数を如何にして減らすかが課題となる高圧縮なアルゴリズムの設計に関して、指定フラグを不要にできる本アルゴリズムは顕著な効果を発揮する。
(予測復号化システム)
図8は、本実施形態に係る予測復号化システムのブロック構成図である。この予測復号化システム10は、逆量子化部11と、予測処理部としての予測復号化部12と、バッファ13と、相関評価部14と、予測パターン決定部15とを有し、上述した予測符号化システム1によってエンコードされた圧縮データに対してDPCM復号化を施して画像データを復元・出力する。
逆量子化部11は、上述した逆量子化部4と同様、圧縮データの逆量子化を行い、予測誤差Eを出力する。なお、圧縮データにエントロピー符号化が施されている場合には、その逆処理も行われる。予測復号化部12は、上述した予測復号化部5と同様、予測方向に応じて算出された予測値Pと、予測誤差Eとの加算によって、対象領域の画素値Xを復元する。この復元値X’(X’≒X)は、画像データ(復元画像)の一部として出力されるとともに、バッファ13に格納される。バッファ13に格納された復元値X’は、それ以降の処理で予測値Pを算出するために必要となる、処理済参照領域の画素値A〜Dとして用いられる。相関評価部14および予測パターン決定部15は、上述した相関評価部7および予測パターン決定部8と同様に、予測パターンおよび予測値を処理単位毎に動的に決定する。
このように、本実施形態に係る予測復号化システム10によれば、予測方向を指定するフラグの外部からの供給を要することなく、デコード処理によって復元された復元値のみを用いて予測方向を動的に決定でき、画像データの再現性が保証される。
なお、上述した実施形態で用いた4つの評価パターンは例示にすぎず、これら全てを用いる必要は必ずしもない。したがって、これらの一部(少なくとも2つ)を用いてもよいし、これら以外の評価パターンを追加してもよい。評価パターンは、局所的な領域で捉えた場合に共通性が見られる様々な特性(その典型が相関やグラデーション)に対して広く設定することができる。また、評価パターンは、画素領域の組み合わせが同じであっても、評価式が異なる場合には別個のものとして取り扱うことができる。例えば、横方向の相関の評価値EV2の変形として、以下の評価値EV2’を用いる。
EV2’=|(A+D)/2−B|
評価値EV2の代わりに評価値EV2’を用いることで、僅かながら予測精度の向上が期待できる。この評価値EV2’は、|A−B|と|D−B|の平均から導いたもので、横方向の相関をより正確に検出できる。この場合、予測値P2としては、同様にDを使用する。
ここで、評価値EV2’の評価式は、斜め方向のグラデーションに関する評価値EV3の評価式、すなわち、|(B+D)/2−A|と画素領域の組み合わせ自体は同じになる。しかしながら、評価式の内容が異なるので、評価パターンとしては別個のものとなる。
また、上述した予測符号化システム1および予測復号化システム10では、量子化(逆量子化)を前提としているが、本発明の本質に鑑みると、この処理は必ずしも必要ではない。もちろん、量子化したほうが効率は高まることは事実であるが、量子化せずとも予測符号としては利用価値は十分あるものと考えられる。また、量子化しない場合には可逆圧縮としての応用も可能になる。
最後に、本実施形態に係る予測手法が上述したMEDよりも優れている点について言及しておく。MEDの判定は、値の大小関係しか見ていないため、本来エッジでない部分でエッジとして検出してしまう場合がある。例えば左上から右下に向かうグラデーションではエッジの要件を満たすが、この場合はエッジでなく最後の勾配で予測する方が予測精度は高くなる。このように必ずしも最適な選択が可能とは限らない。これに対して、本実施形態に係る予測手法では、そのような場合はグラデーションの評価値が小さくなり選択されやすくなるため、最適な選択がなされる。このように、周囲の構造から評価して選択することによって、誤検出と無縁に予測精度の最も高い方式を常に選択することが可能である。
以上のように、本発明に係る予測処理システムは、予測符号化システムや予測復号化システムのみならず、予測方向を動的に決定する様々なシステムに対して広く適用できる。
1 予測符号化システム
2 予測符号化部
3 量子化部
4,11 逆量子化部
5,12 予測復号化部
6,13 バッファ
7,14 相関評価部
7a,14a 第1の相関評価部
7b,14b 第2の相関評価部
7c,14c 第3の相関評価部
7d,14d 第4の相関評価部
8,15 予測パターン決定部
10 予測復号化システム

Claims (6)

  1. 画像中の複数の領域を所定の処理順序に従って順次処理する予測処理システムにおいて、
    今回の処理対象となる対象領域の周辺に存在し、従前の処理によって既に処理された処理済参照領域の中から選択された画素値を入力とした評価式の内容が互いに異なる複数の評価パターンのそれぞれに関して、当該評価パターンによって選択された前記処理済参照領域間の相関を評価する相関評価部と、
    前記処理済参照領域間に相関があると判定した前記評価パターンを、前記対象領域に適用すべき予測パターンと決定する予測パターン決定部と、
    前記予測パターンに基づいて算出された予測値を用いて、前記対象領域の予測処理を行う予測処理部と
    を有し、
    前記相関評価部は、所定の方向のグラデーションを評価する評価パターンとして、前記処理済参照領域において前記所定の方向に並んだ2つの領域の中間地点と、これらの領域によって挟まれた領域との間の相関を評価することを特徴とする予測処理システム。
  2. 前記相関評価部は、斜め方向のグラデーションを評価する第1の評価パターンとして、前記処理済参照領域において斜め方向に並んだ第1の領域および第2の領域の中間地点と、これらの領域によって挟まれた第3の領域との間の相関を評価し、
    前記予測処理部は、前記予測パターンとして前記第1の評価パターンが用いられる場合、前記予測値として、前記第1の領域の画素値および前記第2の領域の画素値より近似した前記中間地点の画素値を用いることを特徴とする請求項1に記載された予測処理システム。
  3. 前記相関評価部は、横方向のグラデーションを評価する第2の評価パターンとして、前記処理済参照領域において横方向に並んだ第4の領域および第5領域の中間地点と、これらの領域によって挟まれた第6の領域との間の相関を評価し、
    前記予測処理部は、前記予測パターンとして前記第2の評価パターンが用いられる場合、前記予測値として、前記処理済参照領域において前記対象領域の横方向に位置する第7の領域の画素値と、前記処理済参照領域において、前記対象領域に対して前記第7の領域とは反対側の斜め方向に位置する第8の領域の画素値との平均値を用いることを特徴とする請求項1に記載された予測処理システム。
  4. 前記予測処理部は、前記予測処理として、前記対象領域の予測値と、前記対象領域の画素値との差分から、前記対象領域の予測誤差を生成することを特徴とする請求項1に記載された予測処理システム。
  5. 前記予測処理部は、前記予測処理として、前記対象領域の予測値と、前記対象領域の予測誤差との加算によって、前記対象領域の画素値を生成することを特徴とする請求項1に記載された予測処理システム。
  6. 前記予測値の算出のために用いられる前記処理済参照領域の画素値は、当該処理済参照領域の画素値の量子化符号に逆量子化を施すことによって復元された復元値であることを特徴とする請求項4または5に記載された予測処理システム。
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