JP4908358B2 - 合わせガラス用の挟持具 - Google Patents

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Description

本発明は、合わせガラス用の挟持具に係り、より詳細には、特に深曲げ形状に立体構造化された合わせガラスのガラス面に、ゴム引布が最適に密着して不均一な接着やガラスの破損を生ずる虞のない合わせガラス用の挟持具に関する。
合わせガラスは、2枚以上のガラスを軟質プラスチックの樹脂フィルムを介在させて接着して完成されるので、万一破損してもガラス片が飛散せず、ヒビ割れした状態で原形を保つことができる。この合わせガラスは、自動車用フロントガラス、鉄道車両用窓ガラス、航空機用風防ガラス、舷窓、水槽用ガラス、建築用窓ガラス、防犯用ガラス等として用いられている。わが国では、1987年から衝突時の安全確保のために、自動車用フロトントガラスに合わせガラスを装着することが義務づけられている。
この合わせガラスの製造方式は、少なくとも2枚のガラスの間にポリビニルブチラールなどの樹脂フィルムを挟み、ゴム引布製の製造袋の中に入れて吸引減圧し、ガラスと樹脂フィルムを密着させて加熱し内側ガラスとフィルムと外側ガラスとを密着させた完成品を得た後に、内部容積部内を大気圧に戻し、内部容積部から完成品を取り出す製造方式が知られている(特許文献1)。
また、少なくとも2枚のガラスの間で樹脂フィルムを挟み、ガラスと樹脂フィルムの間に存在する空気を脱気して予備接着し、次いでオートクレーブ内で加圧加熱して本接着を行うオートクレーブ方式とが知られている。このオートクレーブ方式は、オートクレーブの設置のために多額の設備投資を必要とし、オートクレーブ内での本接着は、所定数を纏めて処理するバッチ工程となるので生産性も高くない。
これに対して、上記の製造方式によれば、1枚毎の合わせガラスの製造はバッチエ程となるが、製造袋を多数準備しておき、これらの製造袋を同時に用いて、製造袋ヘのガラスと樹脂フィルムの積層物の封入、吸引減圧、加熱によるガラスの接着、冷却、合わせガラスの完成品の取り出しを工場内で循環して行うことで生産性を高めることができるようになる。そこで、本願出願人は、織布の両面にゴム層を積層したゴム引布を用いて内部容積部を形成するとともに、その側面が開放できるように構成された製造袋を提案している(特許文献2)。
特開2001−247342号公報 特開2006−137625号公報
しかしながら、近年の自動車の内で特に自家用車のデザインの多様化、空力特性の向上、前方視界の向上、歩行者の安全に対する配慮などから、深曲げ形状となるように立体構造化したフロントガラスが増加傾向となっている。このような深曲げ形状の合わせガラスを上記のような製造方式で製造すると、部分的に外力が作用してガラスが破損する問題がある。
したがって、本発明は、上記の事情に鑑みて、深曲げ形状の合わせガラスに破損が生じることのない合わせガラス用の挟持具の提供を目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明の深曲げ合わせガラスの製造袋によれば、第1の面の両端から傾斜される第2の面を有した曲面形状の2枚のガラスと熱溶着性の樹脂フィルムとを挟持しつつ加圧及び加熱により合わせガラスを製造する合わせガラス用の挟持具であって、前記挟持具は、前記曲面形状に対応した凸部を有し、耐熱性のゴム引布で形成される凸状ゴム引布体と、前記凸状ゴム引布体を保持するとともに、第1のシール部材を有した第1の枠体とを備えた第1の挟持部材と、前記曲面形状に対応した凹部を有し、耐熱性のゴム引布で形成される凹状ゴム引布体と、前記凹状ゴム引布体を保持するとともに、前記第1の挟持部材と合体されたときに形成される内部容積部を前記第1のシール部材との間で気密状態にする第2のシール部材を有した第2の枠体とを備えた第2の挟持部材と、前記凸状ゴム引布体及び前記凹状ゴム引布体の少なくともいずれかに接続され、前記内部容積部と前記内部容積部の外部とを連通する管部材とを備えることを特徴としている。
また、前記凸状ゴム引布体及び前記凹状ゴム引布体は、前記第1の面に当接する長方形底面、前記長方形底面の長辺から連続する前後傾斜面及び前記長方形底面の短辺から連続するとともに前記第2の面に当接する左右傾斜面を夫々有し、前記第1の枠体及び前記第2の枠体は、前記前後傾斜面及び前記左右傾斜面の各縁部を、固定するように前記長方形底面より大きな形状を夫々有することを特徴としている。
前記第1の枠体は、前記前後傾斜面及び前記左右傾斜面の各縁部を前記第1のシール部材により共締めにより固定し、前記第2の枠体は、前記前後傾斜面及び前記左右傾斜面の各縁部を前記第2のシール部材により共締めにより固定したことを特徴としている。
また、前記第1のシール部材その長手方向に沿って溝部を一体成形した発泡軟質ウレタン樹脂製であり、前記第2のシール部材は、その長手方向に沿って前記溝部に嵌る部を一体成形した発泡軟質ウレタン樹脂製であり、さらに前記第1のシール部材及び前記第2のシール部材は、前記溝部又は前記部以外の部位で穿設された複数の孔部を穿設し、前記各孔部に固定用ネジを挿通し、前記各縁部の貫通孔を貫通させ、前記固定用ネジを前記第1の枠体、前記第2の枠体に形成された雌ネジ部に対して歯合して、前記共締めを行うことを特徴としている。
そして、前記第1の挟持部材と前記第2の挟持部材とを互いに位置決め合体可能、かつ前記内部容積部を開放可能に支持する支持手段を備えることを特徴としている。
本発明の合わせガラス用の挟持具によれば、凸状ゴム引布体と、凹状ゴム引布体とを合体後に形成される内部容積部内に深曲げ形状の合わせガラスを装填した場合において、部分的に外力が作用することが防止されてガラスの破損を効果的に防止できる。
以下に、本発明の実施形態について深曲げ形状となるように立体構造化したフロントガラスを自家用車に用いる事例について添付の図面を参照して説明するが、これ以外にも種々の車両、船舶、航空機または水槽用ガラス、建築用窓ガラス、防犯用ガラスなどを製造するために、本発明の挟持具が使用可能であることは言うまでもない。
図1(a)は、自家用車の正面図、(b)は深曲げ合わせガラスであるフロントガラスの外観斜視図、(c)は(b)の部分断面図である。
図1(a)において、自家用車はエンジンルームから車室内の前方部分にかけてなだらかな曲面を有するフロントガラス1が設けられる。このフロントガラス1は図1(b)に図示するように第1の面である主要面1aの両端から車室側となる内側に向けて平均角度αで湾曲した第2の面である曲率面1b、1bを左右に連続形成しており、各曲率面の縁部を車両のAピラー2に対して固定し、フロントガラス1の上下縁部を車室の上下開口部に固定するように構成されている。このフロントガラス1は、図1(c)の部分断面図に図示するように車室側となる内側に向かう曲率面を有した内側ガラス4と、同じく湾曲面を有した外側ガラス5との間に樹脂製の樹脂フィルム3を介在させた状態で準備される。
このようにして準備された3層構造物を、ゴム引布製の挟持具を合体させて形成される内部容積部の内部に入れ、内部容積部を吸引及び減圧し、外部から加熱して内側ガラス4と樹脂フィルム3と外側ガラス5とを密着させる。その後、冷却し内部容積部内を大気圧に戻し、内部容積部から完成品を取り出すことでフロントガラス1を得るように使用されることになる。
近年になり、この平均角度αは10度前後以上と大きくなり、曲率面1bのフロントガラス1の長手方向に沿う距離も大きくなる傾向であるために、従来の製造袋の内部容積部に上記のような3層構造物を装填し、内部容積部を吸引及び減圧した段階で、深曲げ形状のガラスの両端に内側に引っ張る力が作用する結果、ガラスが破損する問題があった。あるいは、曲率面に対して開こうとする大きな外力が作用することでガラスの破損を招く場合もあった。
以下に上記のような大きな外力が作用せず、ガラスの破損を防止することのできる合わせガラス用の挟持具の一構成例であって、長方形の枠体を備える構成について、図2乃至図6を参照して述べるが、これらの構成に限定されずガラス形状に応じて3角、多角形に構成しても良いことは言うまでもない。
図2(a)は、本発明の合わせガラス用の挟持具の一実施形態である第1の挟持部材10の平面図、(b)はその正面図である。
図2(a)、(b)において、第1の挟持部材10は、図1(b)で図示した内側ガラス4の主要面1a及び曲率面1b、1bに対して夫々当接するように下方に向けて凸状になる角錐台形の形状を有した凸状ゴム引布体12の4辺の縁部を第1の枠体11で保持及び固定するように構成されている。この第1の枠体11の外形寸法は、側面が1700mm、正面が2100mmであり、凸状ゴム引布体12の深さ寸法は400mmである。これら寸法は、ガラス寸法に応じて決定されることは言うまでもない。
すなわち、凸状ゴム引布体12はガラスの第1の面となる主要面1aの内側に当接する長方形底面13と、この長方形底面13の長辺側から連続する前傾斜面17、後傾斜面18と短片側から連続する左傾斜面15、右傾斜面14とを一体形成した台形角錐形状を有している。長方形底面13は図示されるように第1の枠体と相似形状を有しているが、これに限らず合わせガラスの形状に応じて適宜決定され、長方形底面13と、左傾斜面15及び右傾斜面14の外周面13b、15b、14bとの間の傾斜角度が上記の平均角度αとなるように形成することが出来れば良い。また、第1の枠体11の下方には、第1のシール部材18が連続して固定されている。
以上のように一体形成された台形角錐形状の凸状ゴム引布体12及び後述する凹状ゴム引布体22は、長方形底面と、前傾斜面、後傾斜面、左傾斜面、右傾斜面に夫々該当した形状となるようにゴム引布を切断し、各縁部をプレス加硫接着で接着することで得ることができる。
次に、図3(a)は、上記の第1の挟持部材10とともに使用される第2の挟持部材20の平面図、(b)はその正面図である。
図3(a)、(b)において、この第2の挟持部材10は、図1(b)で図示した外側ガラス5の第1の面となる主要面1a及び第2の面となる曲率面1b、1bに対して夫々当接するように下方に向けて凹状になる角錐台形の形状を有した凹状ゴム引布体22の4辺の縁部を、第2の枠体21で保持及び固定するように構成されている。この第2の枠体21の外形寸法は、側面が1700mm、正面が2100mmであり、凹状ゴム引布体22の深さ寸法は400mmに設定されており、上記の第1の枠体11と合体したときに内部容積部を形成できるようにしている。
すなわち、この凹状ゴム引布体22は主要面1aの外側に当接する長方形底面23と、この長方形底面23から連続する前傾斜面27、後傾斜面28、左傾斜面25、右傾斜面24とを一体形成しており、長方形底面23と、左傾斜面25及び右傾斜面24の内周面23b、25b、24b(図3(b)で破線で図示した)との間の傾斜角度は上記の平均角度αとなるように形成されている。
この第2の枠体21には上記の第1のシール部材18との間で気密状態を維持するための第2のシール部材28が連続して固定されている。さらに、凹状ゴム引布体22の左傾斜面25及び右傾斜面24には真空ポンプ装置に接続されることで、吸引及び減圧を行う管部材30、31が夫々接続されている。ここで、各管部材30、31からは溝部30k、31kを放射状に連続形成するようにして、ガラスのセット後にガラス表面で遮られる空気の流れを確保するようにしている。あるいは、ガラス表面の接触面にテフロン(登録商標)処理、シリコン層を形成することで接触後における離型を容易にするように構成しても良い。また、管部材30、31は上記の凸状ゴム引布体12に接続しても良く、さらには両方のゴム引布体に接続しても良い。
次に図4は、凸状ゴム引布体12と凹状ゴム引布体22を構成するために使用されるゴム引布の断面図である。本図において、ゴム引布は、ポリエステル布帛40の両面にエチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)ゴム41、42を積層した積層構造を備えている。この布帛40の材質に特に制限はなく、例えば、レーヨン、アセテート繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリウレタン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、全芳香族ポリアミド繊維、全芳香族ボリエステル繊維などを挙げることができる。これらの中で、特にポリエスデル繊維が好適に用いられる。
また、ゴム引布の基布を形成する糸の太さは150〜850デニールであり、より好ましくは250〜750デニールであると良い。尚、糸の太さは、検尺器を用いて長さ450mmの糸を巻き取り、重量を計測して、そのグラム数を20倍することにより求めることができる。糸の太さが150デニール未満であると、ゴム引布の強度が不足し、製造袋が損傷を受けやすくなる虞がある。糸の太さ850デニールを超えると、ゴム引布が厚くなり、モジュラスが高くなって、深曲げ形状の合わせガラスに追従することが困難になるとともに、熱伝導度が小さくなって合わせガラスの温度上昇に時間がかかり、生産性が低下する虞がある。
また、トリコット編物はシングルトリコット編、プレーントリコット編、ハーフトリコット編、逆ハーフトリコット編、サテントリコヅト編、ダブルトリコット編、ベルベット編、経糸挿入編などを挙げることができる。
ゴム引布の基布の布目の大きさは、0.3〜1.5mmであると良く、さらに望ましくは0.6〜1.2mmであると良い。基布の布目の大きさは、基布の布目と等しい面積を有する円の直径として表した値である。基布にはフェノール樹脂などを用いて前処理を施し、ゴムとの接着性を向上させることができるが、それでも基布とゴムの接着性が十分でない場合がある。ゴム引布の基布の布目の大きさを0.3〜1.5mmとすることにより、基布の両面のゴム層が布目を介して接合し、基布とゴムとの見掛け上の接着性を向上することができる。基布の布目の大きさが0.3mm未満であると、基布の両面のゴム層の結合が不十分となる虞がある。基布の布目の大きさが1.5mmを超えると基布が粗な構造となってしまい、ゴム引布の強度が低下する虞がある。
製造袋用のゴム引布のゴム41、42としてエチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)ゴムを使用することで耐熱性を得ることができる。このエチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)ゴムは、エチレンとプロピレンとエチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、1、4−ヘキサジエンなどのジエンモノマーとの共重合体であり、硫黄を用いた加硫、過酸化物を用いた加硫(架橋反応)などが可能である。エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)ゴムは耐熟性か良好なので、繰り返し加熱して使用される合わせガラス製造用の真空パヅグ用ゴム引布に最適である。
さらに製造袋用のゴム引布は、引張破断強度が80N/cm以上であることが好ましく、100N/cm以上であることがより好ましい。引張破断強度が80N/cm未満であると、強度が不足して、合わせガラス製造の際に製造袋の損傷を生じる虞がある。また製造袋用のゴム引布は、その破断伸ぴが50%以上であることが好ましく、60%以上であることがより好ましい。破断伸びが50%未満であると、深曲げ形状の合わせガラスの製造の際に、製造袋が合わせガラスの形状に追従することができず、ガラスを破損する虞があるからである。
また、ゴム引布のゴムとしては、上記の他に、例えば、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ニトリルブタジエンゴム、水素化ニトリルブタジエンゴム、EPDMエラストマー等が挙げられる。また、ゴム引布の基布用の素材としては、上記の他に、綿織物、ポリエステル織物、ポリアミド織物、ポリウレタン繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ニトロセルロース繊維等が挙げられる。
この製造袋用のゴム引布の製造方法に特に制限はなく、例えば、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)ゴムをカレンダー加工によりシート状とし、ロールを用いて基布とライナークロスの間に挟み込み、さらに同様なカレンダー加工により得られたシート状のゴムを基布の上に積層し、連続プレス加硫設備を用いて加硫製造できる。すなわち、3本ロールのカレンダー装置で加工されてゴムシートとなり、2本の圧着により基布とライナークロスの間に挟まれて圧着されて、一次積層体を得る。このとき基布の布目の部分でゴムシートが露出している状態となる。
さらに、ゴムをカレンダー装置で加工してゴムシートとして、同様にして一次積層体の基布側に圧着することにより、二次積層体を得ることでライナークロスの上に二次積層体のゴムシートが形成されるので、基布の布目の部分で最初に積層されたゴムシートと後から積層されたゴムシートとが接合されて、基布はゴムシート中に完全に埋め込まれた状態となる。この状態でゴム引布は、連続プレス加硫内で加硫され、巻き取り装置により巻き取られる。
以上の工程を経て得られるゴム引布は、ゴムと基布の間の実接着強度は小さくても、基布がゴムから脱離することがなくなる結果、見掛け上大きい接着強度が得られる。
エチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPDM)ゴムには、必要に応じて、カーボンブラックFEF(Fast Extrusion Furnace)、ブロセスオイル、酸化亜鉛、ステアリン酸、加硫促進剤、硫黄、ジクミルパーオキシド、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)などを配合することができる。
また、第1の面、第2の面に対向する表面にポリテトラフルオロエチレン樹脂層43、44を積層することで離型性を向上させることができる。または脱気を補助するためのポリエステル布帛層43、44として積層しても良い。
次に、図5(a)は、第1のシール部材18を示した図2のX-X線矢視断面図であり、(b)は第2のシール部材28を示した図3のY-Y線矢視断面図である。本図において、既に説明済みの構成または部品については同様の符号を附して説明を割愛すると、第1の枠体11は、鉄製のLアングル部材を用いて溶接した枠体として準備される。この第1の枠体11には一対の雌ネジ11k、11kが枠体の長手方向に沿うように約100mm間隔で加工されている。また、上記の凸状ゴム引布体12の4辺の縁部にはこれらの一対の雌ネジ11k、11kに相当する部位において貫通孔部が穿設されている。
また、第1のシール部材18は、その長手方向に沿う溝部18aを一体成形した発泡軟質ウレタン樹脂製であり、さらに溝部18a以外の部位で複数の孔部18bを穿設している。以上のように準備された各孔部に固定用ネジ32を挿通し、凸状ゴム引布体12の各縁部の貫通孔を貫通させ、固定用ネジを第1の枠体11に対して締め付けることで、共締めで凸状ゴム引布体12を固定するように構成されている。
また、図5(b)において第2の枠体21も、鉄製のLアングル部材を用いて溶接した枠体として準備される。この第2の枠体21には一対の雌ネジ21k、21kが枠体の長手方向に沿うように約100mm間隔で加工されている。また、上記の凹状ゴム引布体22の4編の縁部にはこれらの一対の雌ネジ21k、21kに相当する部位において貫通孔部が穿設されている。
また、第2のシール部材28は、上記の溝部18a内にセットされることで適度に弾性変形する山部28aをその長手方向に形成した発泡軟質ウレタン樹脂製であり、さらに山部28a以外の部位で複数の孔部28bを穿設している。以上のように準備された各孔部に固定用ネジ33を挿通して、凹状ゴム引布体22の各縁部の貫通孔を貫通させ、固定用ネジ33を第2の枠体22に対して締め付けることで、共締めで凹状ゴム引布体22を固定できるように構成されている。
以上のようにして準備される第1の挟持部材10と第2の挟持部材20は、第2のシール部材28の山部28aは第1のシール部材18の溝部18a中に対して全第2のシール部材28を第1のシール部材18に対して嵌合させることで位置決めできるようになる。ここで、溝部と山部は上下関係を逆にして形成しても良く、また溝部と山部は図示のような1つに限らす二つ以上設けても良い。あるいは、シール面を平坦にしておき、位置決め機構(不図示)を別途設けるようにしても良い。
図6(a)は、第1の挟持部材10の一部を破断して図示した第2の挟持部材20の平面図であって、第2の挟持部材20の上に、その主要面1aの両端から車室側となる内側に向けて平均角度αで湾曲した曲率面1b、1bが左右傾斜面25、24上に位置されて載置された様子を一点鎖線で図示されたガラスとして図示されている。
また、図6(b)は、合体の様子を図示した正面図である。図示のようにガラス1を第2の挟持部材20中にセットし、第1の挟持部材10を下方に移動して各シール部材によるシール状態にすることで内部容積部を形成する状態にする。この後、管部材30、31を介して吸気及び減圧を行い、ガラス1の内側ガラス4と樹脂フィルム3と外側ガラス5とを密着させる。その後、冷却し、内部容積部内を大気圧に戻し、図示のように第1の挟持部材10を第2の挟持部材20の上方に移動することで内部容積部から完成品を取り出すことでフロントガラス1を得る。
図7は、以上のように構成される挟持具の使用例を図示した外観斜視図である。本図において、挟持具を構成する第2の挟持部材20は、一対の駆動プーリ104と一対の従動プーリ102との間に貼設された搬送ベルト103上に支柱122を介して固定されている。また、上記の各管部材には真空ポンプ120が接続されている。
一方、第1の挟持部材10はその一端が回動機構50を介して上記の第2の挟持部材20の一端で回動自在に設けられている。搬送ベルト103の上流側には完成前のガラス1を吸着により移動して上記のように凹状ゴム引布22中にセットするためのハンド装置101が配置されている。また、搬送ベルト103の下流側には熱処理層100が配置されており、搬送にともない上記の熱処理を行うようにしている。そして、搬送ベルト103の最下流には完成後のガラス1を吸着により上記のように凹状ゴム引布22から外部に取り出すためのハンド装置106が配置されている。
以上の構成により、1バッチ単位のガラス完成工程が完成されるので、これを併設することで所望の処理能力のガラス製造装置を実現できることになる。
(a)は、自家用車の正面図、(b)は、深曲げ合わせガラスであるフロントガラスの外観斜視図、(c)は、(b)の部分断面図である。 (a)は、本発明の合わせガラス用の挟持具の一実施形態である第1の挟持部材10の平面図、(b)はその正面図である。 (a)は、上記の第1の挟持部材10とともに使用される第2の挟持部材20の平面図、(b)はその正面図である。 凸状ゴム引布体12と凹状ゴム引布体22を構成するために使用されるゴム引布の断面図である。 (a)は、第1のシール部材18を示した図2のX-X線矢視断面図であり、(b)は、第2のシール部材28を示した図3のY-Y線矢視断面図である。 (a)は、第1の挟持部材10の一部を破断して図示した第2の挟持部材20の平面図、(b)は、合体の様子を図示した正面図である。 挟持具の使用例を図示した外観斜視図である。
符号の説明
1 フロントガラス
3 中間層
4 内側ガラス
5 外側ガラス
10 第1の挟持部材
11 第1の枠体
12 凸状ゴム引布体
18 第1のシール部材
20 第2の挟持部材
21 第2の枠体
22 凹状ゴム引布体
28 第2のシール部材
30、31 管部材

Claims (5)

  1. 第1の面の両端から傾斜される第2の面を有した曲面形状の2枚のガラスと熱溶着性の樹脂フィルムとを挟持しつつ加圧及び加熱により合わせガラスを製造する合わせガラス用の挟持具であって、
    前記挟持具は、
    前記曲面形状に対応した凸部を有し、耐熱性のゴム引布で形成される凸状ゴム引布体と、前記凸状ゴム引布体を保持するとともに、第1のシール部材を有した第1の枠体とを備えた第1の挟持部材と、
    前記曲面形状に対応した凹部を有し、耐熱性のゴム引布で形成される凹状ゴム引布体と、前記凹状ゴム引布体を保持するとともに、前記第1の挟持部材と合体されたときに形成される内部容積部を、前記第1のシール部材との間で気密状態にする第2のシール部材を有した第2の枠体とを備えた第2の挟持部材と、
    前記凸状ゴム引布体及び前記凹状ゴム引布体の少なくともいずれかに接続され、前記内部容積部と前記内部容積部の外部とを連通する管部材と、を備えることを特徴とする合わせガラス用の挟持具。
  2. 前記凸状ゴム引布体及び前記凹状ゴム引布体は、前記第1の面に当接する長方形底面、前記長方形底面の長辺から連続する前後傾斜面及び前記長方形底面の短辺から連続するとともに前記第2の面に当接する左右傾斜面を夫々有し、
    前記第1の枠体及び前記第2の枠体は、前記前後傾斜面及び前記左右傾斜面の各縁部を、固定するように前記長方形底面より大きな形状を夫々有することを特徴とする請求項1に記載の合わせガラス用の挟持具。
  3. 前記第1の枠体は、前記前後傾斜面及び前記左右傾斜面の各縁部を前記第1のシール部材により共締めにより固定し、
    前記第2の枠体は、前記前後傾斜面及び前記左右傾斜面の各縁部を前記第2のシール部材により共締めにより固定したことを特徴とする請求項1または2に記載の合わせガラス用の挟持具。
  4. 前記第1のシール部材その長手方向に沿って溝部を一体成形した発泡軟質ウレタン樹脂製であり、前記第2のシール部材は、その長手方向に沿って前記溝部に嵌る部を一体成形した発泡軟質ウレタン樹脂製であり、さらに前記第1のシール部材及び前記第2のシール部材は、前記溝部又は前記部以外の部位で穿設された複数の孔部を穿設し、前記各孔部に固定用ネジを挿通し、前記各縁部の貫通孔を貫通させ、前記固定用ネジを前記第1の枠体、前記第2の枠体に形成された雌ネジ部に対して歯合することで、前記共締めを行うことを特徴とする請求項3に記載の合わせガラス用の挟持具。
  5. 前記第1の挟持部材と前記第2の挟持部材とを互いに位置決め合体可能、かつ前記内部容積部を開放可能に支持する支持手段を備えることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の合わせガラス用の挟持具。
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