以下に、本発明にかかる通信システム及び通信方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態により本発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかる実施の形態1の通信システムを示した図である。この通信システムは、基地局100と、複数の移動局200とを有し、各基地局100と移動局200とが相互にパケットの送受信を行うことが可能な構成となっている。なお、図1では移動局200が2つの場合を示しているが、移動局200の個数はこれに限らないものとする。
図2は、図1に示した基地局100の上り方向の通信に関する構成を示したブロック図である。同図に示したように、基地局100は、各移動局200からの信号を受信する無線信号受信部101と、無線信号受信部101が受信した信号を復調及び復号する復調・復号部102と、各移動局200から受信した送信要求信号を受信する送信要求受信部103と、各移動局と基地局との無線回線品質を測定する回線品質測定部104と、各移動局が送信した無線転送ブロックを受信する無線転送ブロック受信部105と、無線転送ブロックの復号結果から移動局に対して再送を指示するか否かを決定する再送制御部106と、無線転送ブロックのうち正常に復号できた無線転送ブロックからパケットを再生するパケット再生部107と、各移動局に対して無線リソースの割り当てを制御するスケジューラ部108と、各移動局に対して再送の有無を表す再送制御信号を送信するための再送制御信号送信部109と、各移動局に対して無線リソースの割り当てを指示する送信指示送信部110と、再送制御信号と送信指示を符号化及び変調する符号化・変調部111と、符号化・変調された信号を各移動局に対して送信する無線信号送信部112と、を備える。
また、図3は、図1に示した移動局200の上り方向の通信に関する構成を示したブロック図である。同図に示したように、移動局200は、送信すべきデータが発生した場合にパケットを生成するパケット生成部201と、パケットを一時的に保持するパケットバッファ202と、パケットを基地局に対して送信する際の送信方法を指示する制御部203と、制御部から通知された情報に従ってパケットを無線転送ブロックに分割又は結合する無線転送ブロック生成部204と、パケットの生成に伴い基地局に対してパケットの送信機会を要求する送信要求送信部205と、基地局100から通知された再送制御信号に基づき、無線転送ブロックの再送を制御する再送制御部206と、送信要求及び無線転送ブロックを制御部から指示されたデータ伝送方法に符号化及び変調する符号化・変調部207と、符号化・変調された信号を基地局に対して送信する無線信号送信部208と、基地局から送信された信号(以下、基地局信号という)を受信する無線信号受信部209と、無線信号受信部209が受信した信号を復調及び復号する復調・復号部210と、基地局信号から再送制御信号を抽出する再送制御信号受信部211と、基地局信号から無線転送ブロックを送信する方法を示す送信指示情報を抽出する送信指示受信部212と、再送制御信号の復号結果から基地局信号の信頼度を推定し、再送制御信号を判定する信号判定部213と、を備える。
以下、図2及び図3を参照して、基地局100と移動局200との動作について説明する。まず、移動局200において送信すべきデータが発生すると、パケット生成部201は当該データのパケットを生成し、このパケットの送信機会が基地局100から与えられるまでパケットバッファ202に格納する。また、パケット生成部201は、制御部203に対して新たなパケットが生成されたことを通知する。
制御部203は、パケット生成部201から新たなパケットの生成通知を受信すると、基地局100に対して当該パケットの送信機会を要求するための送信要求を生成し、送信要求送信部205に送信する。
ここで、制御部203が生成する送信要求には、送信機会の要求を指示する情報が少なくとも含まれているものとするが、これに限らず、例えば、送信対象となるパケットのパケットサイズや、パケット生成部201がパケットバッファ202にパケットを格納してから現在までの滞留時間、パケットバッファ202に蓄えられている全てのパケットサイズ等を含めることとしてもよい。また、パケットサイズや滞留時間は、そのままの値を用いてもよいし、各時間を索引となるインデクスと対応付けて予め登録したテーブルを用い、このインデックスにより滞留時間を表してもよい。更には、移動局固有のID等の情報を含めてもよい。また、制御部203は、送信指示受信部212からパケットの送信指示を受信するまで、送信要求送信部205に対して連続的に送信要求を通知してもよい。なお、移動局固有のIDは任意の情報を用いることが可能であるものとするが、例えば、移動局200の製造番号やMACアドレス等を用いることができる。
送信要求送信部205は、制御部203から受信した送信要求を、予め決められたタイミングで符号化・変調部207に送信する。ここで、符号化・変調部207に送信要求を送信するタイミングは、任意の値を設定することが可能であるとするが、例えば、基地局100の図示しない制御部から前記タイミングを示す情報が通知される態様としてもよい。また、移動局200毎にタイミングを決めるルールが予め設けられている態様としてもよく、この場合、各移動局固有のIDと特定の自然数とのモジュロを取り、その値を基準タイミングからのオフセット値として定義し、各移動局は基準タイミングからオフセット値だけずれたタイミングで送信要求を送信すればよい。
符号化・変調部207は、予め決められた符号化方法及び変調方法に基づいて、送信要求送信部205から受信した送信要求を符号化・変調し、無線信号送信部208を介して基地局100に送信する。
一方、基地局100では、無線信号受信部101が移動局200から送信された信号を受信すると、復調・復号部102は予め決められた復調方式及び復号方法により、この信号を復調・復号する。送信要求受信部103は、復調・復号部102により復号された信号から送信要求の有無を検出し、この結果をスケジューラ部108に送信する。ここで、送信要求受信部103は、送信要求が受信された時刻を計時し、当該時刻においてどの移動局から送信要求が送信されたかを推定する。また、送信要求受信部103は、送信要求に前記パケットサイズや滞留時間などの情報が含まれている場合、これらの情報も抽出し、送信要求の有無、移動局200に関する情報と合わせてスケジューラ部108に送信する。
回線品質測定部104は、各移動局200から送信される所定の既知信号に基づき、これら既知信号を無線信号受信部101で受信した結果(受信状態)から、各移動局200の基地局100に対する上りリンクの回線品質を測定し、スケジューラ部108へ通知する。このように、スケジューリングの基本単位である周波数ブロック毎に回線品質を測定することで、特定の移動局200に対して決め細やかに回線品質を把握することが可能となる。
なお、各移動局200は予め決められたルールに従い既知信号を送信するものとする。例えば、図示しない基地局100の制御部から各移動局に対して既知信号を送信する周期と、既知信号を送信する周波数とを通知すればよい。または、移動局200が送信要求を送信するタイミングを決定したときと同じように、各移動局固有のIDを用いて予め決められたルールにより既知信号を送信すればよい。これにより、基地局100は、予め決められた時刻及び周波数で受信した信号を、特定の移動局200から送信された信号であると特定することができる。
スケジューラ部108は、送信要求受信部103から受信した送信要求と、回線品質測定部104から受信した回線品質と、再送制御部106から受信した後述する再送制御信号とを移動局200毎に保持し、送信要求があった移動局200に対し、当該移動局200が無線転送ブロックを送信する際の無線リソース(周波数ブロック)や変調方式、符号化方式等の送信方法を決定する。具体的に、スケジューラ部108は、一又は複数の周波数ブロック単位で保持している移動局200毎の回線品質を参照し、送信要求のあった移動局200にとって回線品質が良好な周波数ブロックを割り当てる。また、移動局が送信する無線転送ブロックが目標誤り率を満たすように変調方式及び符号化率を決定する。
ここで、目標誤り率は予め一意に決められた値(例えば10%の誤り率)を用いてもよいし、もし移動局200が送信しようとしているパケット種別を基地局100で認識できるのならば、パケットの種別に応じて異なる目標誤り率を用いてもよい。例えば、移動局200が送信しようとしているパケットがVoIPやストリーミングといったリアルタイム系のサービスか、HTTPやFTPといった非リアルタイム系のサービスかを認識できれば、リアルタイム系のパケットの目標誤り率を非リアルタイム系のパケットの目標誤り率よりも低くすることができる。そのため、パケットの誤りによる再送遅延を低減することができるので、高品質なサービスを提供することができる。
また、スケジューラ部108は、移動局200に対して割り当てた周波数ブロック、変調方式、符号化率等の送信方法を含む送信指示を、送信指示送信部110に送信する。
送信指示送信部110は、予め決められた送信タイミングでスケジューラ部108から受信した送信指示を符号化・変調部111に対して送信する。ここで、送信指示が送信されるタイミングは任意の値を設定することが可能であるとするが、例えば、Evolved UTRAにおいて、TTI(Transmission Time Interval)として定義されている固定の周期を用いることとしてもよい。なお、Evolved UTRAを参考にするならば、送信タイミングは1msとなる。
符号化・変調部111は、予め決められた符号化方法及び変調方法に基づいて、送信指示を符号化・変調し、無線信号送信部112を介して移動局200に対して送信する。なお、符号化・変調部111は、送信指示を符号化する際に、送信指示に付与するCRCに送信対象となる移動局固有のIDを掛け合わせて送信してもよく、これにより、移動局200は送信指示を復号した結果に自身のIDを掛け合わせることで自分宛の送信指示であると識別することができる。また、移動局200が自局宛の送信か否かを識別するための別の方法としては、送信要求や既知信号の送信方法と同様に各移動局に予め決められた無線リソースを定義して送信指示を送信してもよい。
一方、移動局200では、無線信号受信部209、復調・復号部210を介して基地局100から送信された送信指示を受信すると、送信指示受信部212は、この送信指示が自己の移動局200宛に送信されたものか否かを判定する。前述したように、基地局100が送信指示に移動局固有のIDを乗算している場合には、送信指示受信部212は、復調・復号部210での複合結果(送信指示)に対して、自己の移動局200のIDを掛け合わせて自局宛の送信指示であるか否かを判定する。また、別の方法として、基地局100が予め決められた無線リソースを用いて送信指示を送信しているならば、送信指示受信部212は、この無線リソースの受信結果から自局宛の送信指示であるか否かを判定する。送信指示受信部212は、基地局100から送信された送信指示が自己の移動局200宛の送信指示と判定すると、この送信指示を制御部203及び信号判定部213に送信する。
制御部203は、基地局100に対して送信した送信要求に対応する送信指示を、送信指示受信部212から受信すると、この送信指示に含まれる周波数ブロック、変調方式、符号化率等の情報から送信可能な無線転送ブロックサイズを計算し、無線転送ブロック生成部204に通知する。
無線転送ブロック生成部204は、パケットバッファ202の先頭に格納されたパケットを呼び出し、制御部203から通知された無線転送ブロックサイズに従って無線転送ブロックを生成する。ここで、パケットサイズよりも無線転送ブロックサイズが小さい場合には、当該パケットの一部を無線転送ブロックサイズだけ切り出してもよい。逆に、パケットサイズよりも無線転送ブロックサイズが大きい場合には、複数のパケットを呼び出して一つの無線転送ブロックに結合してもよい。また、無線転送ブロック生成部204は、生成した無線転送ブロックに制御情報としてパケットバッファ202に滞留しているパケット情報を付与してもよく、他の制御情報を合わせて付与してもよい。
再送制御部206は、無線転送ブロック生成部204により生成された無線転送ブロックを、符号化・変調部207へ送信する。また、再送制御部206は、制御部203が後述する再送制御信号を受信するまで送信済みの無線転送ブロックを保持し、制御部203から再送が要求されると、再送対象の無線転送ブロックを符号化・変調部207に送信する。符号化・変調部207は、制御部203が通知する送信指示に従った符号化方法及び変調方式を用いて無線転送ブロックを符号化・変調し、無線信号送信部208を介して基地局100に送信する。
一方、基地局100では、無線転送ブロック受信部105が、無線信号受信部101及び復調・復号部102を介して受信した信号から無線転送ブロックを抽出し、再送制御部106に送信する。なお、無線転送ブロック受信部105は、スケジューラ部108が各移動局200に対して決定した送信指示に含まれる送信方法(周波数ブロック、変調方式、符号化率等)を予め把握しているものとする。
再送制御部106は、無線転送ブロック受信部105から受信した無線転送ブロックのCRC(巡回冗長検査:Cyclic Redundancy Check)を判定し、このCRCが正常ならばパケット再生部107に無線転送ブロックを送信するとともに、スケジューラ部108に受信成功を示すACKを再送制御信号として通知する。一方、再送制御部106は、CRCが異常と判定すると、パケット再生部107に無線転送ブロックは送信せず、当該パケット再生部107及びスケジューラ部108に受信失敗を示すNACKを再送制御信号として通知する。
パケット再生部107は、正常受信した無線転送ブロックからパケットを組み立て、この組み立てたパケットをネットワークに転送する。また、パケット再生部107は、再送制御部106から通知されるNACKにより、無線転送ブロックの受信が失敗したと判断すると、無線転送ブロックが再送されるまで残りのパケットを保持する。
スケジューラ部108は、前述した回線品質、送信要求に加えて、再送制御部106から受信した再送制御信号を移動局200毎に記憶する。ここで、再送制御信号がNACKの場合には、対応する無線転送ブロックを再度受信する必要があるため、再送制御信号送信部109に対してNACKを送信するとともに、回線品質を参考にして前述したように適切な周波数ブロック、変調方式、符号化率を含む送信指示を、送信指示送信部110に対して送信する。なお、背景技術で説明したように、移動局200が初送に用いた周波数又は前回の再送に用いた周波数を変更する必要がない場合には、送信指示送信部110に対して送信指示は送信しないものとする。
一方、スケジューラ部108は、再送制御信号がACKの場合、再送制御信号送信部109に対してACKを送信する。また、スケジューラ部108は、移動局のバッファ状態に応じて継続的に送信指示を送信するか否かを決定する。もし、移動局に対応した送信要求がある場合又は移動局200のパケットバッファ202に関連したパケット情報を受信している場合には、当該移動局200に対する送信指示を生成し、送信要求送信部205に送信する。逆に、移動局200に対して送信指示を送信する必要がない場合には、なにもしない。
ここで、スケジューラ部108は、送信指示に再送回数を示す情報を含めてもよく、更に前記情報は初送を示す情報を含めてもよい。例えば、再送回数を示す情報は、2ビットで表現されていてもよく、この場合“00”は初送を示し、“01”は一回目の再送、“10”は2回目の再送、“11”は3回目の再送を示すようにすればよい。または、1ビット分の情報により初送か再送かを表すこととしてもよい。なお、再送制御信号及び送信指示は、符号化・変調部111及び無線信号送信部112を介して、移動局200に送信される。
一方、移動局200では、再送制御信号受信部211が、無線信号受信部209、復調・復号部210を介して基地局100から信号を受信すると、この信号から再送制御信号を抽出し、信号判定部213に送信する。ここで、再送制御信号受信部211が再送制御信号を抽出するためには、この再送制御信号の送信時に用いた無線リソースの情報(周波数ユニット、時間)が必要となる。そのため、例えば、無線リソースの情報と、無線転送ブロックを送信するため基地局100が移動局200に通知した送信指示に含まれる送信方法(周波数ブロック,変調方式,符号化率のうち何れか一つ以上の情報)とが、1対1の対応関係となるルールを予め定義しておくことで、当該送信方法に対応する再送制御信号を抽出することが可能となる。なお、再送制御信号を送信するために用いた無線リソースの情報として「周波数ユニット」と記載したが、これは、移動局200が無線転送ブロックを送信するのに用いる無線リソースの基本単位として定義した「周波数ブロック」とは異なるものとして定義する。つまり、一つの周波数ブロックと一つの周波数ユニットとは異なる帯域幅であってもよいし、異なる帯域であってもよい。
信号判定部213は、再送制御信号受信部211から受信した再送制御信号の軟判定値を算出すると、この軟判定値を予め定められた閾値と比較することで、再送制御信号がACKを示しているか、NACKを示しているかを判定し、この判定結果(ACK又はNACK)を、制御部203に送信する。なお、軟判定値の算出方法は公知の技術を用いることが可能であるものとする。また、ACK、NACKの判定の基準となる閾値の決め方については特に言及しないが、例えば基地局100から送信される既知信号を用いて回線品質を測定し、この回線品質から閾値を一意に決めてもよい。
ここで、図4を参照し、信号判定部213の動作について説明する。なお、信号判定部213は、再送制御信号受信部211から受信した再送制御信号の軟判定値(図4ではPと記す)からACK又はNACKを判定するための第1の閾値と第2の閾値とを、図示しない記憶媒体に予め保持しているものとする。ここで、図4では第1の閾値をTh1、第2の閾値をTh2と記しており、第1の閾値Th1は第2の閾値Th2よりも大なるものとする(Th1>Th2)。
信号判定部213は、送信指示受信部212から自己の移動局200宛の送信指示を受信すると、再送制御信号の軟判定値Pと第1の閾値Th1とを比較し、再送制御信号の軟判定値Pが第1の閾値Th1以上と判定した場合には(P≧Th1)、再送制御信号をACKと判定する。逆に、信号判定部213は、再送制御信号の軟判定値Pが第1の閾値Th1よりも小さいと判定した場合には(P<Th1)、再送制御信号をNACKと判定する。
一方、信号判定部213は、送信指示受信部212から自己の移動局200宛の送信指示を受信しないと、再送制御信号の軟判定値Pと第2の閾値Th2とを比較し、再送制御信号の軟判定値Pが第2の閾値Th2以上と判定した場合には(P≧Th2)、再送制御信号をACKと判定する。逆に、信号判定部213は、再送制御信号の軟判定値Pが第2の閾値Th2よりも小さいと判定した場合には(P<Th2)、再送制御信号をNACKと判定する。
このように、自己及び他の移動局200宛の送信指示に応じて予め定めた閾値と、再送制御信号の軟判定値Pとを比較することで、再送制御信号の判定を精度よく行うことが可能となるため、再送制御信号を誤判定する確率を低減することができる。
なお、第1の閾値Th1と、第2の閾値Th2との閾値の決め方については特に限定しないが、例えば、第1の閾値Th1は、ACKをNACKと誤認する確率に対して、NACKをACKと誤認する確率を1割程度低減できるような値に設定すればよい。逆に、第2の閾値Th2は、NACKをACKと誤認する確率に対して、ACKをNACKと誤認する確率を1割程度低減できるような値に設定すればよい。ここでいう「1割」は、単なる一例でしかなく他の値を用いてもよい。例えばスループットをコスト関数として閾値を随時更新するような方法を用いてもよい。
制御部203は、信号判定部213から受信した判定結果(ACK又はNACK)、及び、送信指示受信部212から受信した送信指示の内容に応じて、以下に示す4種類の動作を行う。
制御部203は、信号判定部213からACKを受信し、且つ、送信指示受信部212から送信指示を受信しなかった場合、送信機会が与えられなかったものと判断し、なにもしない。なお、パケットバッファ202にパケットが滞留している場合には、必要に応じて送信要求を送信してもよい。
また、制御部203は、信号判定部213からACKを受信し、且つ、送信指示受信部212から送信指示を受信した場合、パケットバッファ202から新規にパケットを呼び出して無線転送ブロックを送信する。
また、制御部203は、信号判定部213からNACKを受信し、且つ、送信指示受信部212から送信指示を受信しなかった場合、Non−adaptive HARQと判断し、一つ前の送信に用いた送信指示と同じ方法で無線転送ブロックを再送する。
また、制御部203は、信号判定部213からNACKを受信し、且つ、送信指示受信部212から送信指示を受信した場合、Adaptive HARQと判断し、送信指示に従って無線転送ブロックを再送する。
なお、前述したように、送信指示に初送と再送を示す情報が含まれている場合には、再送制御信号の判定結果に関わらず送信指示に従い、新たな無線転送ブロックを送信又は送信済みの無線転送ブロックを再送してもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、基地局100がACKのみを通知し、送信指示を通知しなかったにも関わらず、移動局200がACKをNACKと誤判定した場合であっても、移動局200は、Non−adaptive HARQで無線転送ブロックを再送することで、他の移動局200が基地局100に送信した無線転送ブロックに干渉する確率を低減することができる。これにより、再送発生頻度を低減することが可能となるため、スループットを増大することができる。
また、本実施の形態によれば、移動局200がACKをNACKと誤判定する確率を低減することができるので、無駄な再送が起きる確率を低減することが可能となり、移動局200の消費電力を節約することができる。
なお、本実施の形態をEvolved UTRAに適用するならば、移動局200において、従来の再送制御信号判定方法によって判定されたNACKに加え、本実施の形態で説明したようなACKをNACKと誤判定する確率が低い再送制御信号判定方法によって判定されたNACKを、高信頼NACK(Reliable NACK)として定義すればよい。これにより、従来のNACKと高信頼NACKとを使い分けることで、より柔軟な制御を行うことが可能となる。
実施の形態2.
上述した実施の形態1では、第1の閾値Th1と第2の閾値Th2とを用い、自己の移動局200宛の送信指示であるか否かに応じて、ACKをNACKと誤判定する確率を低減する構成を説明した。本実施の形態では、移動局がACK又はNACKを誤判定する確率を低減することが可能な、実施の形態1とは異なる他の構成について説明する。
図5は、本実施の形態にかかる移動局300の上り方向の通信に関する構成を示したブロック図である。図5に示したように、移動局300は、上述した移動局200の各機能部のうち、信号判定部213、制御部203を、信号判定部301、制御部302に替えた構成となっている。
また、図6は、本実施の形態にかかる基地局400の上り方向の通信に関する構成を示したブロック図である。図6に示したように、基地局400は、上述した基地局100の各機能部のうち、スケジューラ部108をスケジューラ部401に替えた構成となっている。なお、基地局400と移動局300との関係は、図1に示した構成と同様であるため説明を省略する。以下、図5、6を参照して、信号判定部301、制御部304、スケジューラ部401について説明する。
移動局300において、信号判定部301は、信号判定部213と同様の機能を有するとともに、再送制御信号受信部211から受信した再送制御信号の軟判定値を生成すると、この軟判定値を予め決められた第1の閾値Th3と第2の閾値Th4と夫々比較することで、再送制御信号がACKを示しているか、NACKを示しているかを判定する。
また、信号判定部301は、軟判定値に対する第1の閾値Th3、第2の閾値Th4の大小関係から、再送制御信号を「ACK」、「NACK」、「未判定」の3状態に分類し、この判定結果を制御部302に送信する。
制御部302は、制御部203と同様の機能を有するとともに、信号判定部301から受信した再送制御信号の判定結果に基づき、この判定結果がACK又はNACKの場合には、実施の形態1と同様の処理を行う。また、制御部302は、再送制御信号の判定結果が未判定の場合には、符号化・変調部207及び無線信号送信部208を介し再送制御信号の再送を要求する信号(再送制御信号再送要求)を基地局400に対して送信する。
基地局400において、スケジューラ部401は、スケジューラ部108と同様の機能を有するとともに、移動局300からの再送制御信号の再送を要求する再送制御信号再送要求を受信すると、この移動局300に対して再送制御信号を再送する。
以下、信号判定部301及び制御部302の動作について説明する。信号判定部301は、再送制御信号受信部211から再送制御信号を受信すると、再送制御信号の軟判定値を、第1の閾値Th3及び第2の閾値Th4と夫々比較する。なお、閾値Th3、Th4の定義は実施の形態1で述べた閾値Th1、Th2と同様である。
信号判定部301は、軟判定値が第1の閾値Th3よりも大きいと判断した場合(軟判定値>Th3)、再送制御信号をACKと判定する。また、信号判定部301は、軟判定値が第2の閾値Th4よりも小さいと判断した場合(軟判定値<Th4)、再送制御信号をNACKと判定する。また、信号判定部301は、軟判定値が第1の閾値Th3以下で、且つ、第2の閾値Th4以上と判断した場合(Th4≦軟判定値≦Th3)、再送制御信号を未判定と判定する。つまり、信号判定部301は、軟判定値に対する第1の閾値Th3、第2の閾値Th4の大小関係に基づいて、再送制御信号の軟判定値を「ACK」、「NACK」、「未判定」の3状態に分類し、その判定結果を制御部302に通知する。
制御部302は、信号判定部301から通知された再送制御信号の判定結果に基づき、この判定結果がACK又はNACKの場合には、実施の形態1と同様の処理を行う。また、制御部302は、信号判定部301から通知された再送制御信号の判定結果が未判定の場合には、符号化・変調部207及び無線信号送信部208を介し再送制御信号の再送を要求する信号(再送制御信号再送要求)を基地局400に対して送信する。
ここで、再送制御信号再送要求は、送信要求を用いてもよく、例えば1ビットの情報を用いて通常の送信要求を示す情報と再送制御信号再送要求を示す情報を区別できるようにすればよい。また、他の方法としては、図示しない下りリンクの回線品質を基地局400に通知する回線品質情報送信部から送信される回線品質情報の1状態を用いてもよく、回線品質情報が5ビットで表されるならば「11111」が再送制御信号再送要求を表すこととしてもよい。なお、前述したビット数及び「11111」は例であり、これらに限定されるものではない。
一方、基地局400では、スケジューラ部401が、移動局300からの再送制御信号再送要求を受信すると、この移動局300に対して再送制御信号を再送する。ここで、実施の形態1と同様、再送制御信号に加えて送信指示を送信してもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、移動局300の信号判定部301は、再送制御信号を「ACK」、「NACK」、「未判定」の3状態の何れかと判定し、この再送制御信号が未判定の場合には、制御部302が基地局400に対し再送制御信号の再送を要求することで、再送制御信号を再度取得する。
これにより、移動局300が受信した再送制御信号の誤判定確率を低減することができるため、無線転送ブロックを無駄に再送してしまう、若しくは、無線転送ブロックを再送しなくなる、といった非定常動作を防ぐことができる。
実施の形態3.
上述した実施の形態1、2では、移動局がACKをNACKと誤判定することにより生じる問題を解決するための構成について説明した。本実施の形態では、基地局が送信指示を送信したにも関わらず、移動局が送信指示を受信できなかった場合に生じる問題を解決することが可能な構成について説明する。
図7は、本実施の形態で解決する問題を説明するための図である。ここで、図7は、図15に示した従来の移動通信システムにおける、基地局に対する移動局A、移動局Bとの通信状態を示している。
まず、基地局は移動局Aに対して周波数ブロック情報(RB1、RB2)を含む第1の送信指示を通知する(図中(1)参照)。移動局Aは、基地局から通知された第1の送信指示に従い、RB1及びRB2を用いて無線転送ブロックを送信(初送)する(図中(2)参照)。基地局は、移動局Aから受信した無線転送ブロックを復号し、CRCが正常ならば移動局Aに対してACKを通知し、CRCが異常ならば移動局Aに対してNACKを通知する。なお、図7では、基地局がCRCが異常だったと判断し、移動局Aに対してNACKを通知した場合を示している(図中(3)参照)。
また、基地局は、移動局Aと基地局との上りリンクの回線品質を測定し、無線転送ブロックを受信した周波数ブロック(RB1、RB2)の回線品質が周波数選択性フェージングの影響で劣化していると判断すると、この周波数ブロック(RB1、RB2)とは異なる周波数ブロックで無線転送ブロックを再送するよう、移動局Aに対して第2の送信指示を通知する。なお、図7では、第2の送信指示として周波数ブロック情報(RB3、RB4)が通知された場合を示している(図中(4)参照)。また、基地局は、移動局Aに対する第2の送信指示の通知と同じ時刻に、移動局Bに対し周波数ブロック情報(RB1、RB2)を含む第1の送信指示を通知したとする(図中(5)参照)。
一方、移動局Aでは、基地局から送信された再送制御信号を復号しACKであるか、NACKであるかを判定する。また、移動局Aでは、基地局から送信された自己の移動局A宛の第2の送信指示を抽出する。ここで、移動局Aが再送制御信号をNACKと判定したにも関わらず、自己の移動局A宛の第2の送信指示を抽出できなかった場合、Non−adaptive HARQと判断するため、RB1及びRB2を用いて無線転送ブロックを再送する(図中(6)参照)。
また、移動局Bでは、基地局から通知された第1の送信指示に従い、RB1及びRB2を用いて無線転送ブロックを送信する(図中(7)参照)。このとき、基地局では、同じ時刻に移動局A、Bからの無線転送ブロックを受信すると、基地局は同じ時刻、同じ周波数ブロック(RB1、RB2)に、複数の移動局A、Bからの無線転送ブロックを受信することとなるため、移動局Aの送信シンボルが移動局Bの送信シンボルに干渉を与えてしまう。これにより、本来受信すべき移動局Bの無線転送ブロックを正常に復号できなくなるという第1の問題が発生する。
さらに、第1の問題は以下に示す第2の問題を招来する。基地局は、移動局Aに対し、周波数ブロック(RB3、RB4)を含む第2の送信指示を通知しているので、周波数ブロック(RB3、RB4)を用いて移動局Aから送信される無線転送ブロックを復号する。しかしながら、移動局Aは周波数ブロック(RB1、RB2)を用いて無線転送ブロックを送信しているため、基地局は移動局Aから送信された無線転送ブロックを復号できない。よって、基地局は移動局Aに対して再びNACKを通知することとなる(図中(8)参照)。
また、基地局は、移動局Bに対しては周波数ブロック(RB1、RB2)を含む第1の送信指示を通知しているので、周波数ブロック(RB1、RB2)を用いて移動局Aから送信される無線転送ブロックを復号する、しかしながら、前述したとおり、移動局Aの送信シンボルが移動局Bの送信シンボルに干渉しているため、基地局は移動局Bから送信された無線転送ブロックを復号することができない。よって、基地局は、移動局AへのNACKの通知と同じ時刻に、移動局Bに対してもNACKを通知することとなる(図中(9)参照)。なお、背景技術で説明したように、基地局は移動局に対してNACKのみを通知するか、送信指示をあわせて通知するかを選択することができるが、図7の例では、NACKのみを通知した場合を示している。
各移動局では、基地局が送信した再送制御信号を抽出するため、再送制御信号を送信するために用いた無線リソースの情報(周波数ユニット、時間)が必要となる。ここで、各移動局が、再送制御信号に対応した無線転送ブロックを送信するため、基地局から通知された送信指示に含まれる情報(周波数ブロック、変調方式、符号化率のうちいずれか一つ以上の情報)と、再送制御信号を送信するために用いた無線リソースの情報(周波数ユニット、時間)とを、関連付けたルールを予め定義しておくことは上述した通りである。この場合、基地局は、移動局Aから受信した無線転送ブロック(再送)に対するNACKを、移動局Aに対して通知した第2の送信指示(RB3、RB4)に対応する無線リソースを用いて送信する。一方、移動局Bから受信した無線転送ブロック(初送)に対するNACKを、移動局Bに対して通知した第1の送信指示(RB1、RB2)に対応する無線リソースを用いて送信する。
移動局Bは第1の送信指示を正常に受信しているため、第1の送信指示に対応した無線リソースを用いて再送制御信号を受信し復号する。一方、移動局Aでは、第2の送信指示を正常に受信できていないため、第1の送信指示に対応した無線リソースを用いて再送制御信号を受信し、復号してしまう。つまり、基地局が移動局Aに対して送信した再送制御信号を正常に受信できないどころか、基地局が移動局Bに対して送信した再送制御信号を誤って受信し、復号することになる。結果として、図7に示したように、移動局Aと移動局Bとは、再び同じ周波数ブロック(RB1、RB2)を用いて、同じタイミングに無線転送ブロックを基地局に送信することとなるため(図中(10)、(11)参照)、移動局Aの送信シンボルが移動局Bの送信シンボルに対して干渉を与えてしまうという第2の問題が発生する。なお、この問題は基地局が再び移動局Aに対して送信指示を通知しない限り連続的に発生する。
そこで、本実施の形態では、上記した第2の問題を解決することを目的とする。なお、本実施の形態では、図7に示す通信状態、構成に限り適応されるのではなく、図7に示した以外の通信状態、構成に対しても適応することが可能である。
図8は、本実施の形態にかかる基地局500の上り方向の通信に関する構成を示したブロック図である。図8に示したように、基地局500は、上述した基地局100の各機能部のうち、再送制御部106、スケジューラ部108を、再送制御部501、スケジューラ部502に替えた構成となっている。なお、基地局500と移動局200との関係は、図1に示した構成と同様であるため説明を省略する。また、移動局200の構成は、上述した図3の構成と同じであるため説明を省略する。
再送制御部501は、再送制御部106と同様の機能を有するとともに、各移動局200から送信される無線転送ブロックが衝突するか否か、即ち、複数の移動局200から送信された無線転送ブロックが干渉状態にあるか否かを判定し、この判定結果を無線転送ブロックの受信状態としてスケジューラ部502に通知する。
スケジューラ部502は、スケジューラ部108と同様の機能を有するとともに、再送制御部501から通知される無線転送ブロックの受信状態に応じて、送信指示を移動局200に送信する。
以下、図8及び図3を用いて、本実施の形態にかかる基地局500と移動局200との動作について説明する。まず、移動局200において送信すべきデータが発生すると、パケット生成部201はパケットを生成し、当該パケットの送信機会が与えられるまでパケットバッファ202に格納する。また、パケット生成部201は、制御部203に対して新たなパケットが生成されたことを通知する。
制御部203は、パケット生成部201から新規パケットの生成通知を受信すると、基地局500に対して当該パケットの送信機会を要求するための送信要求を生成し、この送信要求を送信要求送信部205に送信する。
送信要求送信部205は、制御部203から受信した送信要求を予め決められたタイミングで符号化・変調部207に送信する。符号化・変調部207は、予め決められた符号化方法及び変調方法に基づいて、送信要求を符号化・変調し、無線信号送信部208を介して基地局500に対して送信する。
一方、基地局500では、移動局200から送信された信号を無線信号受信部101が受信すると、復調・復号部102は、予め決められた復調方式及び復号方法により、この信号を復調・復号する。続いて、送信要求受信部103は、復調・復号部102により復号された信号から送信要求の有無を検出し、その結果をスケジューラ部502に送信する。また、送信要求にパケットサイズや滞留時間などの情報が付与されている場合は前記情報も抽出し、送信要求の有無、移動局情報と合わせてスケジューラ部502に送信する。
回線品質測定部104は、各移動局から送信された既知信号を無線信号受信部101で受信した結果を用いて移動局200から基地局500に対しての上りリンクの回線品質を測定し、この測定結果をスケジューラ部502に通知する。
スケジューラ部502は、送信要求受信部103から受信した送信要求と、回線品質測定部104から受信した回線品質と、再送制御部501から受信した再送制御信号とを移動局毎に保持し、送信要求がある移動局に対して無線転送ブロックを送信するための無線リソース及び送信方法を決定する。
スケジューラ部502は、移動局200に対して割り当てた周波数ブロック、変調方式、符号化率等の情報を含む送信指示を送信指示送信部110に送信する。送信指示送信部110は、予め決められた送信タイミングでスケジューラ部502から受信した送信指示を符号化・変調部111に対して送信する。続く、符号化・変調部111では、予め決められた符号化方法及び変調方法に基づいて送信要求を符号化・変調し、無線信号送信部112を介して移動局200に対して送信する。
一方、移動局200では、送信指示受信部212が、無線信号受信部209、復調・復号部210を介して基地局500から送信された送信指示を受信すると、自己の移動局200宛の送信指示であるか否かを判定する。ここで、送信指示受信部212は、送信信号が自己の移動局200宛の送信指示であると判定すると、制御部203及び信号判定部213に、この送信指示を送信する。
制御部203は、基地局500に送信した送信要求に対応する送信指示を、送信指示受信部212から受信すると、この送信指示に含まれる周波数ブロック、変調方式、符号化率などの情報から送信可能な無線転送ブロックサイズを計算し、無線転送ブロック生成部204に通知する。無線転送ブロック生成部204は、パケットバッファ202の先頭に格納されたパケットを呼び出し、制御部203から通知された無線転送ブロックサイズに従って無線転送ブロックを生成する。
再送制御部206は、無線転送ブロックを符号化・変調部207に送信する。また、再送制御部206は、制御部203が再送制御信号を受信するまで無線転送ブロックを保持し、制御部203から再送が要求されると再送対象の無線転送ブロックを符号化・変調部207に送信する。符号化・変調部207は、制御部203が通知する送信指示に従った符号化方法及び変調方式を用いて符号化・変調し、無線信号送信部208を介して基地局100に送信する。
一方、基地局500では、無線転送ブロック受信部105が、無線信号受信部101及び復調・復号部102を介して受信した信号から無線転送ブロックを抽出し、再送制御部501に送信する。
続く、再送制御部501では、無線転送ブロック受信部105から受信した無線転送ブロックのCRCを判定し、このCRCが正常ならばパケット再生部107に無線転送ブロックを送信するとともに、スケジューラ部108に受信成功を示すACKを再送制御信号として通知する。一方、再送制御部106は、CRCが異常と判定すると、パケット再生部107に無線転送ブロックは送信せず、当該パケット再生部107及びスケジューラ部108に受信失敗を示すNACKを再送制御信号として通知する。
また、再送制御部501は、無線転送ブロック受信部105から受信した第1の無線転送ブロックが正当な移動局200から送信されているか、もしくは、第1の無線転送ブロックが他の移動局200が送信した第2の無線転送ブロックと衝突しているか否かを推定し、スケジューラ部502に対して無線転送ブロックの受信状態を通知する。
ここで、再送制御部501は、無線転送ブロックの受信状態として、無線転送ブロックを受信できなかったことを示す「未受信」と、無線転送ブロックが干渉状態にあることを示す「衝突」と、無線転送ブロックを正常に受信できたことを示す「正常」と識別可能な情報をスケジューラ部502に通知するものとする。なお、再送制御部501が、無線転送ブロックの受信状態を推定する方法としては、例えば、無線転送ブロックを受信した周波数ブロックにおける受信電力を測定する方法が挙げられる。
ここで、図7の例を参照し、上述した受信電力を測定する方法を説明する。基地局500は、(4)のタイミングで移動局200(移動局A)に送信指示を通知すると、この送信指示に含まれる周波数ブロック(RB3、RB4)の受信電力を、(6)のタイミングで測定することになる。このとき、周波数ブロック(RB3、RB4)についての受信電力が所定の閾値を下回っていれば、移動局200(移動局A)は周波数ブロック(RB3、RB4)を用いて無線転送ブロックを送信していないと推定することができる。
また、上記の方法に加え無線転送ブロックのCRC検査を行うことで、無線転送ブロックが衝突しているか否かを推定することができる。具体的に、基地局500は、図7に示した(5)のタイミングで移動局200(移動局B)に送信指示を通知すると、この送信指示に含まれる周波数ブロック(RB1、RB2)の受信電力を、(7)のタイミングで測定することになる。このとき、周波数ブロック(RB1、RB2)についての受信電力が閾値以上であるにも関わらず、略同時刻に移動局200(移動局B)から受信した無線転送ブロックを復号した結果、CRCが異常だった場合には、他の移動局200(移動局A)が送信した無線転送ブロックが、移動局Bが送信した無線転送ブロックに干渉している(無線転送ブロックが衝突している)と推定する。
また、上記した二つの工程により、受信電力が閾値以上であり、且つ、無線転送ブロックを復号した結果、CRCが正常であると判断した場合には、無線転送ブロックを正常に受信できたと推定できる。なお、無線転送ブロック受信状態を推定する手段は前述したような受信電力を測定する方法に限定するのではなく他の方法を用いてもよい。
このように、移動局200から送信される無線転送ブロックの受信状態を判別することで、基地局500が移動局200に対して送信した送信指示、再送制御信号を移動局200が誤判定した場合でも、基地局500側で早期に誤判定を検出することができる。
パケット再生部107は、正常受信した無線転送ブロックからパケットを組み立て、この組み立てたパケットをネットワークに転送する。また、パケット再生部107は、再送制御部106から通知されるNACKにより、無線転送ブロックの受信が失敗したと判断すると、無線転送ブロックが再送されるまで残りのパケットを保持する。
スケジューラ部502は、前述した回線品質、送信要求に加えて、再送制御部106から受信した再送制御信号と、無線転送ブロック受信状態とを移動局200毎に記憶する。ここで、再送制御信号がNACKの場合には、対応する無線転送ブロックを再度受信する必要があるため、再送制御信号送信部109に対してNACKを送信する。一方、再送制御信号がACKの場合には、再送制御信号送信部109に対してACKを送信する。
さらに、スケジューラ部502は、無線転送ブロックの受信状態が「衝突」又は「未受信」を示している場合、NACKを送信すべき移動局200に対して送信指示を再度送信する。ここで、送信指示により指示する周波数ブロックは、初送に用いた周波数ブロック、若しくは、前回の前の再送に用いた周波数ブロックと異なっていてもよいし、同じであってもよい。
また、スケジューラ部502は、無線転送ブロック受信状態が「正常」を示している場合には、回線品質を参考にして前述したように適切な周波数ブロック、変調方式、符号化率を含む送信指示を送信指示送信部110に対して送信する。ただし、背景技術で説明したように、周波数ブロックを変更する必要がない場合には、送信指示送信部110に対して送信指示は送信しないものとする。
また、スケジューラ部502は、移動局200のバッファ状態に応じて継続的に送信指示を送信するか否かを決定する。ここで、スケジューラ部502は、移動局200に対応した送信要求がある場合又は移動局200のパケットバッファ202に関連したパケット情報を受信している場合には、当該移動局200に対する送信指示を生成し、送信指示送信部110に送信する。逆に、スケジューラ部502は、移動局200に対して送信指示を送信する必要がない場合には、なにもしない。なお、再送制御信号及び送信指示は、符号化・変調部111及び無線信号送信部112を介して、移動局200に送信される。
一方、移動局200では、再送制御信号受信部211が、無線信号受信部209、復調・復号部210を介して基地局500から信号を受信すると、この信号から再送制御信号を抽出し、信号判定部213に送信する。
信号判定部213は、再送制御信号受信部211から受信した再送制御信号の軟判定値を生成すると、この軟判定値を予め決められた閾値と比較することで、再送制御信号がACKを示しているか、NACKを示しているかを判定し、この判定結果(ACK又はNACK)を、制御部203に送信する。なお、本実施の形態では、上述した実施の形態1と同様、自己の移動局200宛の送信指示があるか否かに応じて、第1の閾値と第2の閾値とが予め設けられているものとするが、この態様に限らず、例えば、一つの閾値によりACKかNACKかを判定することとしてもよい。
制御部203は、信号判定部213から受信した判定結果(ACK又はNACK)、及び、送信指示受信部212から受信した送信指示の内容に応じて、上述した実施の形態1と同様の動作を行う。なお、前述したように、送信指示に初送と再送を示す情報が含まれている場合には、再送制御信号の判定結果に関わらず送信指示に従って無線転送ブロックを新規に送信若しくは再送してもよい。
以上説明したように、本実施の形態によれば、基地局500の再送制御部501は、無線転送ブロック受信状態を判定し、無線転送ブロック受信状態が「未受信」若しくは「衝突」を示す場合、スケジューラ部502は、過去に送信した送信指示を変更する・しないに関わらず、必ず当該移動局200に対してNACKとともに送信指示を通知する。また、無線転送ブロック受信状態が「正常」を示す場合、スケジューラ部502は、過去に送信した送信指示を変更する場合のみ、移動局200に対してNACKとともに送信指示を通知し、過去に送信した送信指示を変更する必要がない場合には、移動局200に対してNACKのみを通知する。
これにより、基地局500が移動局200に対してNACKと送信指示とを通知したにも関わらず、移動局200が送信指示を受信できなかった場合であっても、当該移動局200にNon−adaptive HARQで無線転送ブロックを再送させることで、基地局500において受信した他の移動局200の無線転送ブロックに対して干渉を与える確率を低減することができるため、結果として再送発生頻度を低減できスループットを増大できる。
また、再送制御部501が判定した無線転送ブロックの受信状態が、「未受信」又は「衝突」であった場合、スケジューラ部502は移動局200に対して送信指示を通知する。また、受信状態が「正常」であった場合、さらに、過去に送信した送信指示の内容を変更する必要がある場合には、移動局200に対して送信指示を通知し、過去に送信した送信指示の内容を変更する必要がない場合は移動局200に対して送信指示を通知する。これにより、常に送信指示を通知する場合に比べて下りリンクの制御情報量を削減することができる。
なお、本実施の形態では、無線転送ブロック受信状態に応じて送信指示を送信するか否かの指標を変えるようにしたが、これに限らないものとする。例えば他の方法としては、基地局500が移動局200に対して過去に送信した送信指示の内容を変更する必要がある場合、それ以降は送信指示を必ず通知するようにしてもよい。図7を用いて説明すると、(4)にて送信指示の内容を変更しているため、(8)以降は無線転送ブロック受信状態に関わらず必ず基地局500から移動局200に対して送信指示を通知すればよい。
実施の形態4.
本実施の形態では、実施の形態3で述べた方法をEvolved UTRAに適用するための方法について説明する。
図9は、本実施の形態にかかる基地局600の上り方向の通信に関する構成を示したブロック図である。図9に示したように、基地局600は、上述した基地局500の各機能部のうち、スケジューラ部502を、スケジューラ部601に替えた構成となっている。なお、基地局600と移動局200との関係は、図1に示した構成と同様であるため説明を省略する。また、移動局200の構成は、上述した図3の構成と同じであるため説明を省略する。
スケジューラ部601は、スケジューラ部502と同様の機能を有するとともに、回線品質測定部104から受信した回線品質、再送制御部106から受信した再送制御信号、及び、送信要求受信部103から受信した送信要求に応じて、第1の送信指示又は当該第1の送信指示から特定の構成要素を除去した第2の送信指示を生成し、送信指示として送信指示送信部110に送信する。
具体的に、スケジューラ部601は、移動局200毎に送信指示を生成(送信)したか否かを示す情報を保持し、各移動局200に対する送信指示の送信有無を管理する。また、スケジューラ部601は、移動局200に対して新規に送信指示を送信する場合には、第1の送信指示を生成し、送信指示として送信指示送信部110に送信する。
また、スケジューラ部601は、移動局200に対し既に送信指示を送信済みであるが、過去に送信した送信指示を構成する構成要素のうち、特定の構成要素の設定を変更すればよい場合には、これら特定の構成要素の設定変更を指示した第2の送信指示を生成し、送信指示として送信指示送信部110に送信する。なお、実施の形態2と同様に、過去に送信した送信指示の内容を変更する必要がない場合には、再送制御信号のみを送信し、第1の送信指示、第2の送信指示の何れも送信しなくてもよいものとする。
以下、図10〜図12を用いて、第1の送信指示及び第2の送信指示の具体例について説明する。なお、ここでは、基地局600が備える図示しない記憶媒体内に、第1の送信指示と、当該第1の送信指示から固定値となる静的な構成要素を除いた第2の送信指示とが予め記憶されているものする。
図10は、第1の送信指示及び第2の送信指示の格納先を定義した格納先テーブルを示した図である。同図に示したように、格納先テーブルには、送信指示の種別を表す「カテゴリ」と、当該カテゴリに対応する送信指示の格納先を示した「パラメータ」とが関連付けて登録されている。なお、格納先テーブルは、基地局600が備える図示しない記憶媒体内に予め記憶されているものとする。
図10に示したように、カテゴリが2種類である場合、1ビットの情報があれば2種類のカテゴリを表すことができる。また、カテゴリの種別は、図10の例に限定されず、3以上としてもよく、その場合はカテゴリを示す情報は1ビット以上としてもよい。
図11は、第1の送信指示に含まれる構成要素を示した図である。ここで、同図に示す各構成要素は、3GPP R1−073870に規定された各構成要素に対応するものである。なお、第1の送信指示の各構成要素は、格納先テーブルでのカテゴリ1に関連付けられたパラメータが示す格納先に格納されているものとする。
スケジューラ部601は、移動局200に対して送信指示を送信しておらず、新規に送信指示を送信する場合に、格納先テーブルのカテゴリ1に関連付けられたパラメータが示す格納先、即ち、図11に示した第1の送信指示の各構成要素を参照し、当該各構成要素に基づいて第1の送信指示を生成する。なお、図11は一例であって、図11に示した構成要素が全て必要であるというわけではない。また、図11の構成要素に対して新たな要素を追加することとしてもよい。
図12は、第2の送信指示に含まれる構成要素を示した図である。同図に示したように、第2の送信指示に含まれる構成要素は、図11に示した第1の送信指示から「Transport format」、「TPC」、「Cyclic shift for DMRS」、「UL index(TDD)、「Frequency hopping information」、「Duration」及び「Tx antenna selection」の要素を除いたものとなっている。なお、第2の送信指示の各構成要素は、格納先テーブルでのカテゴリ2に関連付けられたパラメータが示す格納先に格納されているものとする。
スケジューラ部601は、移動局200に対し送信指示を既に送信しており、且つ、過去に送信した送信指示を構成する構成要素のうち、特定の構成要素の設定を変更すればよい場合には、格納先テーブルのカテゴリ2に関連付けられたパラメータが示す格納先、即ち、図12に示した第2の送信指示の各構成要素を参照し、当該各構成要素に基づいて第2の送信指示を生成する。
なお、図12に示した構成要素は一例であって、新たな要素が加えられてもよい。ただし、第2の送信指示に含まれる構成要素は、第1の送信指示に含まれる構成要素よりも少ないものとする。
以上説明したように、本実施の形態によれば、移動局200への送信指示の有無、当該送信指示の変更内容に応じて、第1の送信指示と、当該第1の送信指示から特定の構成要素を除去した第2の送信指示とを切り替えて送信する。これにより、基地局600は、不必要な構成要素を含む送信指示を送信する頻度を低減することができるため、下りリンクの制御情報量を削減することができる。
なお、本実施形態では、第2の送信指示の構成要素を予め定義した状態で保持する態様としたが、これに限らず、第1の送信指示に含まれる構成要素から動的に第2の送信信号を生成する態様としてもよい。
実施の形態5.
実施の形態1では、移動局200がACKをNACKと誤判定することで生じる問題を解決するための構成について説明した。本実施の形態では、移動局200がNACKをACKと誤判定することで生じる問題を解決するための構成について説明する。
まず、図13を参照して、本実施の形態が対象とする問題について説明する。図13は、本実施の形態で解決する問題を説明するための図である。ここで、図13は、図15に示した従来の移動通信システムにおける、基地局−移動局A間の通信状態を示している。
まず、基地局は、移動局Aに対し、周波数ブロック情報(RB1、RB2)を含む送信指示を通知する(図中(1)参照)。移動局Aは、基地局から通知された送信指示に従い、RB1、RB2を用いて無線転送ブロックを送信(初送)する(図中(2)参照)。続いて、基地局は、移動局Aから受信した無線転送ブロックを復号し、CRCが正常ならば移動局Aに対してACKを通知し、CRCが異常ならば移動局Aに対してNACKを通知する。なお、図13では、CRCが異常と判断された場合の通信状態を示しており、基地局は移動局に対しNACKを通知している(図中(3)参照)。また、このとき、基地局は移動局Aからの上りリンクの回線品質を測定し、回線品質が過去に送信指示を送信した時刻から大きく変動していないと判断した場合には、移動局Aに対して送信指示を通知しない。
一方、移動局Aでは、基地局から送信された再送制御信号を復号すると、この再送制御信号がACKであるか、NACKであるかを判定する。また、移動局Aは、基地局から送信された自己の移動局宛の送信指示を抽出する。ここで、基地局がNACKを通知したのに対して、移動局Aが再送制御信号をACKと誤判定し、さらに自己の移動局宛の送信指示を抽出できなかった場合、移動局Aは自己の移動局宛の送信指示でないと判断するため、無線転送ブロックを基地局に対して再送しない(図中(4)参照)。結果として、基地局は移動局Aから再送されるべき無線転送ブロックを受信できないという第1の問題が発生する。
上述した第1の問題は、更に以下のような第2の問題を招来する。基地局は移動局Aから無線転送ブロックを受信できなかったため、移動局Aに対して再々送を指示するNACKを再送制御信号に含めて送信する(図中(5)参照)。ここで、基地局は移動局Aに対してNACKと共に送信指示を送信する場合と、NACKのみを送信する場合とを選択することができるが、回線品質が大きく変動していない場合には、送信指示の内容を変更する必要がないためNACKのみ送信することも考えられる。
図13の場合では、再々送を指示する場合において、送信指示は送信せずNACKのみが送信されたことを示している。この場合、移動局Aは、(4)にて無線転送ブロックを再送していないため、前記無線転送ブロックに対応する再送制御信号を受信しようとしない。よって、移動局Aが無線転送ブロックを再々送しないため(図中(6)参照)、基地局は前記無線転送ブロックを受信することができないという第2の問題が発生する。なお、この問題は基地局が再び移動局200に対して送信指示を通知しない限り連続的に発生する。結果として、基地局は、移動局Aから受信すべき無線転送ブロックを受信できないため、データの抜けが発生し、上位にパケットを転送することができない。よって、スループットの低下を引き起こす。
そこで、本実施の形態では、上記第1及び第2の問題を解決することを目的とする。なお、本実施の形態は、図13に示す通信状態、構成に限り適応されるのではなく、図13で示した以外の通信状態、構成に対しても適応することが可能である。
図14は、本実施の形態にかかる基地局700の上り方向の通信に関する構成を示したブロック図である。図14に示したように、基地局700は、上述した基地局100の各機能部のうち、スケジューラ部108、再送制御信号送信部109を、スケジューラ部701、再送制御信号送信部702に替えた構成となっている。なお、基地局700と移動局200との関係は、図1に示した構成と同様であるため説明を省略する。また、移動局200の構成は、上述した図3の構成と同じであるため説明を省略する。
スケジューラ部701は、スケジューラ部108と同様の機能を有するとともに、送信指示の生成有無に応じて、再送制御信号の目標誤り率を第1の目標誤り率、又は、第2の目標誤り率に設定し、再送制御信号送信部702に通知する、なお、第1の目標誤り率は第2の目標誤り率よりも高い値とする。
具体的に、スケジューラ部701は、送信指示の生成を行う場合に、第1の目標誤り率を用いて再送制御信号を送信するように再送制御信号送信部109に対して通知する。また、スケジューラ部701は、送信信号の生成を行わない場合に、第2の目標誤り率を用いて再送制御信号を送信するように再送制御信号送信部109に対して通知する。
再送制御信号送信部702は、再送制御信号送信部109と同様の機能を有するとともに、スケジューラ部701から受信した目標誤り率に応じて、再送制御信号を送信する。ここで、第2の目標誤り率を満たす再送制御信号の送信方法としては、例えば、第1の目標誤り率で定められた送信電力よりも高い送信電力で再送制御信号を送信すればよい。また別の方法によれば、第1の目標誤り率で再送制御信号をkビットで送信していたならば、このkビットの再送制御信号をn回繰り返して送信すればよい(k、nは整数)。
なお、kビットの再送制御信号をn回繰り返すためには再送制御信号の送信に用いる無線リソース(周波数ユニット、時間)もn倍必要になる。上述したように、無線転送ブロックを移動局200が送信するために基地局700が通知した送信指示に含まれる情報と、再送制御信号を送信するために用いた無線リソースの情報とが、1対1の対応関係となるルールを予め定義しておいた場合、送信指示に含まれる周波数ブロックがp個(n≦p)あれば、第1の目標誤り率で再送制御信号を送信する場合はp個の無線リソースのうち1個を用いてkビットを送信し、第2の目標誤り率で再送制御信号を送信する場合はp個の無線リソースのうちn個を用いてk×nビットを送信すればよい。
以上説明したように、本実施の形態では、スケジューラ部701が再送制御信号と送信指示を同時に送信するか否かに応じて、再送制御信号の目標誤り率を変更する。これにより、移動局200では、自分宛の送信指示を抽出できなかった場合、基地局700がNACKを通知したのに対して、移動局200が再送制御信号をACKと誤判定する確率を低減することができるので、移動局200が自分宛の送信指示はないと判断し、無線転送ブロックを基地局100に対して再送しなくなる確率を低減することができ、基地局100は移動局200から再送されるべき無線転送ブロックを受信できないことによってパケットを上位に転送できなくなるという問題を解決することができるため、結果としてスループットを向上することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲での種々の変更、置換、追加などが可能である。例えば、上記実施の形態の何れかを組合せた構成としてもよい。