JP4906026B2 - 路面性状測定装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、路面の凹凸形状、勾配等の路面性状を測定するための路面性状測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、路面性状測定装置として、道路の縦断方向、横断方向の凹凸(プロファイル)、わだち掘れ、亀裂を測定する装置が種々提案されている。これらの中で、路面の凹凸の測定装置としては、例えば以下に示す特許文献1に開示されたような、路面に光を照射し、路面からの反射光を測定することにより装置と路面との距離を求め、路面の凹凸を測定するものがある。これは、測定装置を載置した車両を走行させながら路面に光を照射し、装置と路面との距離を測定して道路表面プロファイルを得るものである。
【0003】
また、上述のような路面の凹凸の測定装置と加速度計とを組み合わせ、路面の凹凸と加速度計によって測定した道路の傾斜とを組み合わせたデータを取得できる装置が特許文献2に記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開昭63−201517
【0005】
【特許文献2】
特開昭63−173912
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の技術においては、測定された路面上の各点に座標データを有しておらず、後工程における測定結果の表示等に必ずしも十分なデータとは言えなかった。このため、実際の路面状態を把握し難いという問題があった。
【0007】
また、、加速度計を使用して道路の傾斜を測定する方法は、測定精度を高くし難いという問題もあった。
【0008】
本発明は、上記従来の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、路面プロファイルと路面の各点の3次元の地理座標を測定し、合成して、路面状態を把握しやすく正確に表示可能な路面性状測定装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、路面性状測定装置であって、測定用車両の走行距離を発生する距離発生手段と、前記距離発生手段が発生する所定の走行距離毎に、路面上の各点と自分との距離を測定するプロファイラと、所定時間毎に3次元の地理座標データを発生する座標発生手段と、前記座標発生手段が所定時間毎に発生する3次元の地理座標データに、前記距離発生手段が発生する所定の走行距離毎に目印を付け、前記目印が付けられた3次元の地理座標データを抜き出すことにより、前記3次元の地理座標データを所定の走行距離毎のデータに変換する座標変換手段と、前記距離発生手段が発生する所定の走行距離毎に前記プロファイラから取得した距離データと、前記座標変換手段が変換した前記所定の走行距離毎の3次元の地理座標データとを合成し、路面上の各点ごとに3次元の地理座標を算出して路面の凹凸に関するデータとする座標合成手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
上記構成によれば、路面上の各点ごとに3次元の地理座標を算出するので、この地理座標に基づいて路面プロファイルの正確な表示が可能となる。
【0011】
また、上記路面性状測定装置が、さらに路面画像を取得する画像取得手段と、前記路面画像を前記路面の凹凸に関するデータと合成するデータ合成手段とを備え、路面の凹凸を、実際の路面画像上で表現した画像データを発生することを特徴とする。
【0012】
上記構成によれば、路面プロファイルを、実際の路面画像上で表現して表示できるので、路面の状態の把握を容易にできる。
【0013】
また、上記路面性状測定装置において、前記プロファイラが検出したレーンマークと前記画像取得手段が取得した路面画像上のレーンマークとに基づいて道路の幅方向のデータの位置合わせを行うことを特徴とする。
【0014】
上記構成によれば、道路の幅方向についてデータを正確に一致させることができる。
【0015】
また、上記路面性状測定装置において、前記プロファイラからの距離データは、振動補正手段により前記プロファイラの振動による影響を除去されていることを特徴とする。
【0016】
上記構成によれば、振動補正手段により路面性状測定装置を載置した車両の振動の影響を除去できるので、より正確な路面プロファイルを得ることができる。
【0017】
また、上記路面性状測定装置において、前記プロファイラは、路面から反射してくる光または音の反射強度を測定可能であることを特徴とする。
【0018】
上記構成によれば、路面から反射してくる光または音の反射強度を測定可能なので、路面上のレーンマーク等の識別を可能とできる。
【0019】
また、上記路面性状測定装置は、さらに前記座標発生手段からの地理座標データを補間する座標補間手段を備えることを特徴とする。
【0020】
上記構成によれば、座標発生手段からの地理座標データを補間することにより、より正確な座標を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。
【0022】
図1には、本発明にかかる路面性状測定装置の構成のブロック図が示される。この路面性状測定装置は、車両に載置され、車両を道路上で進行させながら道路の状態を測定するものである。図1において、プロファイラ10は、路面上の各点と自分との距離を測定する装置であり、例えば路面に光、音波等を発射し、路面からの反射波を受け取って路面との距離を検出する構成となっている。このようなプロファイラ10としては、レーザ光を使用するレーザプロファイラ等がある。プロファイラ10が路面上の各点と自分との距離を測定する際には、プロファイラ10が車両の進行方向に直交する方向に光等によるスキャンを行い、これを繰り返しながら車両を進行させ、これによって得られた反射波のデータから路面上の各地点ごとに自分との距離を演算する。このようにして得た路面上の各点とプロファイラ10との距離の変化により、路面の凹凸を知ることができる。
【0023】
上述したプロファイラ10は、車両の振動により自身も振動し、測定値に誤差が生じるので、この振動の影響を除去する必要がある。このため、図1に示されるように、プロファイラ10には振動補正手段12が備えられ、プロファイラ10によって測定された距離データから振動による影響を除去する構成となっている。この振動補正手段12としては、加速度計を使用することができる。
【0024】
また、本実施形態においては、GPS受信機等により構成される座標発生手段14が備えられ、座標発生手段14の現在位置における3次元の地理座標を取得可能となっている。プロファイラ10と座標発生手段14とは、載置された車両上における互いの相対位置が予めわかっているので、座標発生手段14の現在位置における3次元の地理座標からプロファイラ10の現在位置における3次元の地理座標を算出することができる。この演算は、制御手段16で行われる。なお、プロファイラ10の地理座標の算出は、プロファイラ10による道路上の点の距離測定ごとに行われる構成とするのが好適である。
【0025】
上述したプロファイラ10により取得された路面上の各点ごとの距離データと、座標発生手段14により取得された地理座標から上述のようにして算出されたプロファイラ10の3次元の地理座標とは、制御手段16から座標合成手段18にに送られ、座標合成手段18により上記距離データと3次元の地理座標とが合成される。ここで、合成とは、路面上の各点ごとのプロファイラ10との距離データと、その距離データを測定した際のプロファイラ10の3次元の地理座標のデータとにより、路面上の各点の3次元の地理座標を算出することをいう。これにより、路面上の各点が地理座標上の位置データを有することになるので、この各点を集合させることにより路面の凹凸に関する正確なデータを発生することができる。このような路面の凹凸に関するデータをディスプレイ、プリンタ等の表示手段20に表示させることにより、路面の凹凸を正確に表示できる。これにより、道路の所定の位置の路面の凹凸を、道路のワイヤメッシュ画像等で表現でき、道路状態の把握を容易にできる。
【0026】
上述の座標発生手段14を構成するGPS受信機は、車両がトンネル内に入った場合等衛星からの信号を受信できないときに、直前の座標データを出力するように構成されている。また、測定誤差等のため予め規定されている地図上の基準点の座標とずれが生じる場合もある。このため、座標発生手段14から得られる座標データの誤差を補間するものとして、座標補間手段22が設けられている。この座標補間手段22としては、座標発生手段14を構成するGPS受信の受信不能時の座標を補間するジャイロ及び基準点データとのずれを補正する手段等がある。後者の基準点データとのずれの補正は、例えば専用のソフトウェアにより実現することができる。座標補間手段22の補間データは制御手段16に送られ、座標発生手段14から得られる座標データの補間が実行される。
【0027】
上述した専用のソフトウェアとしては、例えば以下のような内容のものを使用できる。すなわち、基準点は、日本各地に設置されている、国土の形状を計測する場合の基準となる箇所であり、各基準点には絶対座標(地球座標)が付与されている。また、各基準点は、GPSデータを常時受信することにより各基準点の約50km圏のGPSデータの誤差を算出している。この誤差は、電離層の状態の変動、GPS衛星の軌道の変動等により発生している。このため、上記専用のソフトウェアは、座標発生手段14がGPS受信機により取得した地理座標データに対して、当該地理座標データを取得したのと同時刻における50km圏内の基準点における誤差量を使用して補正を行う構成となっている。
【0028】
次に、本実施形態の路面性状測定装置には、画像取得手段24が備えられており、路面の画像を取得できる構成となっている。この画像取得手段24としては、ラインセンサカメラ、ビデオカメラ、デジタルカメラ、フィルムカメラ等を使用することができる。
【0029】
制御手段16では、プロファイラ10及び上記画像取得手段24からのデータを取得するタイミングも制御している。このために、制御手段16は、車両の所定の走行距離ごとに距離発生手段30が発生するパルス信号を受け取り、このパルス信号に同期して、プロファイラ10及び画像取得手段24に各データを取得させる構成となっている。このような構成により、本実施形態にかかる路面性状測定装置を載置した車両の車速が変動しても、常に一定の距離間隔でプロファイラ10及び画像取得手段24からデータを取得できる。すなわち、本実施形態では、プロファイラ10及び画像取得手段24からのデータは、距離軸上で発生していることになる。なお、上記距離発生手段30としては、例えば空間フィルター法等の非接触型距離計を使用することができる。
【0030】
一方、GPS受信機等により構成される座標発生手段14は、車両の走行に関係なく動作し、所定時間ごとに地理座標を発生している。このため、座標発生手段14から得られるデータは時間軸上のデータとなっている。従って、一定の距離間隔で取得されたプロファイラ10からのデータと合成するためには、この時間軸上のデータを、車両が所定の始点から走行した距離ごとの距離軸上のデータに変換する必要がある。このために、本実施形態の路面性状測定装置には、イベント発生手段32が備えられている。制御手段16は、距離発生手段30からのパルス信号に同期してイベント発生手段32にイベント信号を発生させ、座標発生手段14に入力させる。座標発生手段14では、イベント信号を受け取るとそのイベントを座標データに関連づける。次に、制御手段16が座標発生手段14から3次元の地理座標データを受け取るときには、座標発生手段14から上記イベントに関連づけられたデータのみを取得する。イベント信号は、車両の所定の走行距離ごとに発生されるパルス信号に同期しているので、イベントを関連づけられた座標データも車両の所定の走行距離ごとのデータとなる。これにより、座標発生手段14の時間軸上の座標データが距離軸上のデータに変換される。ここで、制御手段16及びイベント発生手段32により、本発明にかかる座標変換手段が構成される。
【0031】
図2(a)、(b)には、上記座標データの時間軸から距離軸への変換の説明図が示される。図2(a)では、横軸に時間が、縦軸に座標の値が取られている。また、図2(b)では、横軸に距離が、縦軸に座標の値が取られている。
【0032】
図2(a)において、座標発生手段14では時間軸上で、すなわち車両の移動距離とは無関係に所定時間ごとに座標データが発生される。ここで、図2(a)に示されている座標の値を、例えば直交座標系のうちの高さ方向の座標値とすると、図2(a)には、道路の勾配が所定時間ごとに得られていることになる。次に、上述のように、距離発生手段30からのパルス信号に同期してイベント信号が座標発生手段14に与えられると、図2(a)に矢印で示されるように、座標データにイベントが関連づけられる。このイベントに関連づけられた座標データのみを抜き出すと、図2(b)に示されるように、距離軸上で一定の距離間隔ごとの座標データとなる。イベント信号は、距離発生手段30からのパルス信号に同期しているので、一定の距離間隔ごとのタイミングで座標発生手段14に与えられるからである。
【0033】
上述したように、プロファイラ10、座標発生手段14及び画像取得手段24からのデータは、いずれも路面性状測定装置を載置した車両の一定の走行距離間隔ごとに取得される。このため、プロファイラ10及び座標発生手段14からのデータを容易にかつ正確に合成できる。
【0034】
画像取得手段24により取得された路面画像データは制御手段16からデータ合成手段26に送られ、データ合成手段26において路面画像データと路面の各点の地理座標のデータとが合成される。この合成は、路面画像を構成する各画素データに、プロファイラ10及び座標発生手段14で取得した、路面の各点の地理座標のデータを付与することである。これにより、前述したワイヤメッシュ画像ではなく、路面の凹凸を実際の路面画像上で表現した画像データを発生し、表示することができる。このため、より路面状態の把握を容易にできる。
【0035】
この際、路面画像データと路面の凹凸に関するデータとは、一定の距離間隔ごとに取得されているので、車両の走行方向には正確に一致させることができる。一方、道路の幅方向については、データのスケールを合わせる必要がある。このためには、後述する図4に示されるようなプロファイラ10の構成により路面上のレーンマークを検出し、このレーンマークの位置が画像取得手段24により取得された路面画像上のレーンマークの位置と一致するようにデータのスケールを合わせればよい。
【0036】
なお、上記データ合成手段26により合成される路面画像データと路面の各点の地理座標のデータとでは、データ密度が異なる。すなわち、路面画像データの方がデータ密度が高い。そこで、データ合成手段26では、路面画像データと路面の各点の地理座標のデータとで対応するデータがある路面画像データ上の点には、路面画像データに路面の各点の地理座標をそのまま付与する。これに対して、路面の各点の地理座標のデータがない路面画像データ上の点では、その点の直近における、路面の各点の地理座標が存在する点の地理座標のデータで補間した地理座標を付与する。
【0037】
以上に述べた各データは、必要に応じて制御手段16が記憶手段28に格納する。
【0038】
なお、本実施形態にかかる路面性状測定装置は、取得した道路状態に関するデータを、所定の媒体を介してまたはオンラインにより、外部のパーソナルコンピュータ等に送ることができ、適宜な場所で上記データを再生して道路状態を監視することができる。
【0039】
図3には、本発明にかかる路面性状測定装置を載置した測定用車両の例が示される。図3において、プロファイラ10は、路面の測定視角を確保するため振動補正手段12とともに車両34の後部に設置されている。また、座標発生手段14を構成するGPS受信機は、天空を確保するために車両34の上部に配置される。このGPS受信機は、車両34の前部と後部の2カ所に設置され、その相互位置関係からプロファイラ10との相対位置を求めるように構成されている。このような構成により、プロファイラ10の地理座標を正確に求めることができる。座標補間手段22は車両34の前部に設置されている。
【0040】
また、画像取得手段24は車両34の前部に設置されている。これは、映像視角を確保するためである。さらに、所定の始点からの走行距離を測定しパルス信号を発生する距離発生手段30は、車両34の下部の後輪車軸近傍に設置されている。これは、路面の凹凸の影響を少なくするためである。
【0041】
以上の各装置を制御する制御手段16は、車両34の後部に設置されている。この制御手段16は、座標合成手段18、データ合成手段26、記憶手段28、イベント発生手段32等と併設されてもよい。また、表示手段20及びキーボード、マウス等の入力手段を備えたコントロールパネル36が、車両34の助手席付近に設置され、車両34の走行中に操作者が路面性状測定装置を操作できるようになっている。なお、これらの配置は特に限定されるものではなく、測定目的、車両34の構造等により適宜決定することができるが、全体として重量バランスが考慮される。
【0042】
プロファイラ10は、前述したように、自身と路面との距離を測定する装置であるが、このほかに路面に対して発射した光、音波等が路面から反射してくる反射波の反射強度も測定可能に構成されている。このため、路面上に形成されたレーンマークの位置等を、反射強度の差から判別することができる。
【0043】
図4には、上記プロファイラ10の構成の一例のブロック図が示される。図4において、プロファイラ10には制御部38により制御され、測定用の光ビームを発射する発光部40と、発光部40から発射された光ビームが路面で反射した反射光を受光する受光部42とが備えられている。発光部40としては、赤外光、可視光、紫外光、レーザ光等を発光できるものを使用することができる。また、光の代わりに音波を使用することもできる。受光部42は、上記発光部40から発射され、路面で反射された光、音等を受け、これを電気信号に変換し、受光信号等を発生できる構成となっている。
【0044】
制御部38では、受光部42から受け取った受光信号等を距離演算部44と反射強度演算部46とに出力する。距離演算部44では、発光部40から光等が発射され、受光部42に受光されるまでの時間を測定する等の方法により、プロファイラ10と路面との距離を演算する。また、反射強度演算部46では、入力された受光信号等から反射波の反射強度を演算する。これは、例えば受光部42から出力される受光信号等の信号強度を解析する方法等により実現できる。
【0045】
以上のようにして演算された反射波の反射強度の測定結果が図5(a)に示される。図5(a)は、図5(b)に横断方向の断面図として示される路面48に発光部40から測定用の光を発射し、その反射光を受光部42で受光した場合の受光部42からの受光信号を示している。図5(b)に示されるように、路面48にレーンマーク50等が存在している場合に、路面48のうち白色のレーンマーク50が存在している部分と存在していない部分とでは光の反射率が異なる。このため、レーンマーク50が存在している部分と存在していない部分とでは、反射光の強度が異なり、この結果、受光部42から出力される受光信号の強度も異なってくる。図5(a)にはこの様子が示され、レーンマーク50が存在している部分からの反射光の強度は、レーンマーク50が存在していない部分からの反射光の強度より有意差をもって高くなっている。この反射強度の差から、路面48上にレーンマーク50等が存在している部分と存在していない部分とを区別することができる。
【0046】
このような構成によれば、プロファイラ10が取得したデータからレーンマーク50等の位置を把握できるので、この位置を基準として、プロファイラ10で取得した路面の凹凸と、画像取得手段24で取得した路面画像との、道路の幅方向のスケールを合わせることを容易に行うことができる。
【0047】
また、プロファイラ10で使用される光を、自然光または照明装置からの人工光等の外乱光と異なる波長の光とすれば、昼間または夜間でも照明装置が点灯しているときにも路面性状の測定を行うことができる。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、路面上の各点ごとに3次元の地理座標を算出するので、この地理座標に基づいて路面プロファイルの正確な表示が可能となり、道路状態の把握が容易となる。
【0049】
また、路面プロファイルを、実際の路面画像上で表現して表示することにより、路面の状態の把握をより容易にできる。
【0050】
また、振動補正手段によりプロファイラの出力を補正して路面性状測定装置を載置した車両の振動の影響を除去できるので、より正確な路面プロファイルを得ることができる。
【0051】
また、プロファイラは、自身と路面との距離に加え、路面から反射してくる光または音の反射強度を測定可能なので、路面上のレーンマーク等の識別を可能とできる。これにより、路面プロファイルと路面画像との道路の幅方向のスケールを正確に合わせることができる。
【0052】
また、GPS受信機等で構成される座標発生手段からの地理座標データを、ジャイロ、基準点データ等により補間するので、より正確な座標を得ることができる。
【0053】
また、座標発生手段を構成するGPS受信機は、一定時間ごとにすなわち時間軸上で地理座標データを発生するが、この地理座標データを所定の始点からの距離ごとのデータすなわち距離軸上のデータに変換することにより、路面プロファイル及び道路状態のデータとの合成が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる路面性状測定装置の構成のブロック図である。
【図2】 座標発生手段からの座標データを時間軸から距離軸へ変換する場合の説明図である。
【図3】 本発明にかかる路面性状測定装置を積載した測定用車両の例を示す図である。
【図4】 図1に示されたプロファイラの構成の一例のブロック図である。
【図5】 路面からの反射波の反射強度の測定結果を示す図である。
【符号の説明】
10 プロファイラ、12 振動補正手段、14 座標発生手段、
16 制御手段、18 座標合成手段、20 表示手段、22 座標補間手段、
24 画像取得手段、26 データ合成手段、28 記憶手段、30 距離発生手段、32 イベント発生手段、34 車両、36 コントロールパネル、
38 制御部、40 発光部、42 受光部、44 距離演算部、
46 反射強度演算部48 路面、50 レーンマーク。
Claims (6)
- 測定用車両の走行距離を発生する距離発生手段と、
前記距離発生手段が発生する所定の走行距離毎に、路面上の各点と自分との距離を測定するプロファイラと、
所定時間毎に3次元の地理座標データを発生する座標発生手段と、
前記座標発生手段が所定時間毎に発生する3次元の地理座標データに、前記距離発生手段が発生する所定の走行距離毎に目印を付け、前記目印が付けられた3次元の地理座標データを抜き出すことにより、前記3次元の地理座標データを所定の走行距離毎のデータに変換する座標変換手段と、
前記距離発生手段が発生する所定の走行距離毎に前記プロファイラから取得した距離データと、前記座標変換手段が変換した前記所定の走行距離毎の3次元の地理座標データとを合成し、路面上の各点ごとに3次元の地理座標を算出して路面の凹凸に関するデータとする座標合成手段と、
を備えることを特徴とする路面性状測定装置。 - 請求項1記載の路面性状測定装置が、さらに路面画像を取得する画像取得手段と、前記路面画像を前記路面の凹凸に関するデータと合成するデータ合成手段とを備え、路面の凹凸を、実際の路面画像上で表現した画像データを発生することを特徴とする路面性状測定装置。
- 請求項2記載の路面性状測定装置において、前記プロファイラが検出したレーンマークと前記画像取得手段が取得した路面画像上のレーンマークとに基づいて道路の幅方向のデータの位置合わせを行うことを特徴とする路面性状測定装置。
- 請求項1から請求項3のいずれか一項記載の路面性状測定装置において、前記プロファイラからの距離データは、振動補正手段により前記プロファイラの振動による影響を除去されていることを特徴とする路面性状測定装置。
- 請求項1から請求項4のいずれか一項記載の路面性状測定装置において、前記プロファイラは、路面から反射してくる光または音の反射強度を測定可能であることを特徴とする路面性状測定装置。
- 請求項1から請求項5のいずれか一項記載の路面性状測定装置は、さらに前記座標発生手段からの地理座標データを補間する座標補間手段を備えることを特徴とする路面性状測定装置。
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