JP4904913B2 - 車両用シート装置 - Google Patents

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本発明は、車両用シート装置に関する。
特開平11−5478公報は、該公報の図8に、車両衝突時に乗員(乗員モデルで示す、以下同じ)腰部がシートベルトの下側にもぐり込むサブマリン現象を抑制するために、車両幅方向に延びるサブマリン制御プレート(サブマリンリーンフォース等のシート骨格部材)を車両に固定のシートフレームに固定して設け、車両衝突時に車両前方に移動するシートクッションの裏面部をサブマリン制御プレートに当ててシートクッションおよび乗員腰部の前方かつ斜め下方への移動を抑制した車両用シート装置を開示している。
図11〜図13は、特開平11−5478公報に開示されているような従来の車両用シート装置の概略を示しており、シートクッション1の下方でシートパン6の下方に、シートクッション1から上下方向に離してシート骨格部材2を配置した構造を示している。
特開平11−5478公報
図11〜図13のシート骨格部材を具備した車両用シート装置には、つぎの問題があった。
車両衝突時の乗員の拘束力を高めるには、シートクッション1の前方かつ斜め下方への移動を移動早期の段階で受けるために、サブマリンリーンフォース等のシート骨格部材2を車両前後方向にできるだけ乗員側に近づけて配置したいという要求がある。
その一方で、通常の使用時において、乗員がシートクッション1に着座した時にシートクッション1の裏面がシート骨格部材2に底付くことがあってはならない。そのためには、図12の乗員の非乗車時のシートクッション1の形状が、乗員着座時に図13に示すように撓む時に、シートクッション1のたわみ最大時のクッション裏面の形状曲線3に所定クリアランス(たとえば、10mm)を加えた曲線4の上方の構造物配置不可エリア5には、サブマリンリーンフォース等のシート骨格部材2を配置することは許されない(図11)。
これにより、シート骨格部材2を乗員側に近づけるには、限界があった。
本発明の目的は、車両衝突時において高い乗員腰部拘束力が得られ、かつ、乗員着座時の底付きを回避できる車両用シート装置を提供することにある。
上記課題を解決する本発明はつぎの通りである。
(1) シートクッションを有するシートと、前記シートクッションの下方にシートクッション下面から隔てられて配置されたサブマリンリーンフォースを有する車両用シート装置であって、
前記シートに前記シートクッション下面から所定突出量下方に突出する構造部材が設けられ、
前記構造部材は、シートクッション下面のうち、乗員の着座時に下方に変形しかつ車両前面衝突時に車両前方かつ斜め下方へ変形する部分に設けられ、
前記構造部材は、乗員着座前には初期位置にあり、乗員着座時には前記初期位置から下方に移動した位置にあり、車両前面衝突時には前記初期位置から車両前方かつ斜め下方へ移動した位置にあり、
前記構造部材は、乗員着座前には、前記サブマリンリーンフォースの車両後方に、前記サブマリンリーンフォースと所定間隔隔たった位置にあり
前記構造部材の前記所定突出量と前記所定間隔が、車両前面衝突時に前記構造部材と前記シートクッションの下面が車両前方かつ斜め下方に移動する時に、前記シートクッションの下面がサブマリンリーンフォースに当たる前に前記構造部材が前記サブマリンリーンフォースに当たるように、予め決められている、車両用シート装置。
(2) 前記車両前面衝突時に前記構造部材が車両前方に移動した時に、前記構造部材の前面が前記サブマリンリーンフォースの後面に当たるように前記構造部材が前記シートに取付けられている(1)記載の車両用シート装置。
(3) 前記所定間隔が3mm以上、15mm以下の間隔である(1)または(2)記載の車両用シート装置。
(4) 前記構造部材の前記所定突出量は、車両前後方向に見た時に、乗員着座時に、前記構造部材と前記サブマリンリーンフォースとがオーバラップする突出量である(1)〜(3)の何れか一つに記載の車両用シート装置。
(5) 前記シートは、前記シートクッションの他に、該シートクッションの裏面に配置されたシートパンと、前記シートクッションの裏面に配置されたバネ部材を含でいる(1)〜(4)の何れか一つに項記載の車両用シート装置。
(6) 前記構造部材は、前記シートパンと別体に形成され前記シートパンに固定されている(5)記載の車両用シート装置。
(7) 前記構造部材は、前記シートパンと一体に形成されている(5)記載の車両用シート装置。
(8) 前記構造部材は、前記バネ部材に固定されている(5)記載の車両用シート装置。
上記(1)〜(8)の何れかの車両用シート装置によれば、構造部材が、シートクッション下面のうち、乗員の着座時に下方に変形しかつ車両前面衝突時に車両前方かつ斜め下方へ変形する部分に設けられ、構造部材が、乗員着座前には初期位置にあり、乗員着座時には初期位置から下方に移動した位置にあり、車両前面衝突時には初期位置から車両前方かつ斜め下方へ移動した位置にあるので、サブマリン現象抑制においてつぎの効果が得られる。
構造部材、サブマリンリーンフォースの車両後方に、サブマリンリーンフォースと所定間隔をもたせて、配置されているので、乗員の着座時にサブマリンリーンフォースと干渉せず、底付きによる不快感は発生しない。
また、構造部材の所定突出量と所定間隔が、車両前面衝突時に構造部材が車両前方に移動した時に、構造部材がサブマリンリーンフォースに当たるように、予め決められているので、車両衝突時に、構造部材の車両前方で斜め下方への移動の初期の段階で構造部材がサブマリンリーンフォースに当たってそれ以上の移動を拘束され、高い乗員腰部拘束力(車両前面衝突時に乗員腰部が前方斜め下方に移動するのを拘束する力)が得られる。
上記(2)の車両用シート装置によれば、車両衝突時に構造部材の前面がサブマリンリーンフォースの後面に当たるように構造部材がシートに取付けられているので、点当たりに比べて面当たりの当たり部の荷重が低減し、その分、構造部材およびサブマリンリーンフォースに要求される剛性、強度が小さくなる。
上記(3)の車両用シート装置によれば、所定間隔が3mm以上、15mm以下の間隔であるため、乗員の着座時における構造部材のサブマリンリーンフォースとの干渉防止と、車両衝突時の早期段階での構造部材のサブマリンリーンフォースとの当たりを、確保できる。
上記(4)の車両用シート装置によれば、構造部材の所定突出量が、車両前後方向に見た時に、乗員着座時において、構造部材とサブマリンリーンフォースとがオーバラップする突出量としたため、車両衝突時には確実に構造部材がサブマリンリーンフォースと当たる。ただし、乗員着座時ではなく、車両衝突時に、構造部材とサブマリンリーンフォースとがオーバラップすれば本発明の車両衝突時における高い乗員腰部拘束力は得られる。
上記(6)〜(8)の何れかの車両用シート装置によれば、構造部材は、シートパンまたはバネ部材に固定されるので、シートパンまたはバネ部材前端部は乗員着座時に変位量が少ないためサブマリンリーンフォースに近づけて構造部材を配置でき、車両衝突時に構造部材をサブマリンリーンフォースに早期に当てて、サブマリン現象を効果的に防止することができる。
以下に、本発明の車両用シート装置(車両用シート構造といってもよい)を、図1〜図10を参照して説明する。
図1〜図4は本発明の何れの実施例に適用可能な車両用シート装置を示し、図5、図6は本発明の実施例1の車両用シート装置を示し、図7、図8は本発明の実施例2の車両用シート装置を示し、図9、図10は本発明の実施例3の車両用シート装置を示す。なお、図面においては、シートおよび乗員に断面のハッチングを施すと斜線が引出し線や寸法線と交差して図がわかりにくくなるので、シートおよび乗員には断面表示を施さずに外形線で示してある。
本発明の全実施例にわたって共通する部分には本発明の全実施例にわたって同じ符号を付してある。
まず、本発明の全実施例にわたって共通する部分の構成と作用、効果を、図1〜図4、および図5、図6を参照して説明する。
本発明の車両用シート装置10は、シートクッション21を有するシート20と、シートクッション21の下方に配置されたシート骨格部材31(たとえば、サブマリンリーンフォース31)を有する。以下では、シート骨格部材31がサブマリンリーンフォース31である場合を例にとるが、サブマリンリーンフォース31に類似の構造を有しサブマリンリーンフォース31と類似の機能、作用、効果を果たす骨格部材であれば、本発明でいうサブマリンリーンフォース31に含まれるものとする。
サブマリンリーンフォース31は、車両左右方向(車両幅方向)に延び、両端でボデーに、たとえばシートレール32に、固定され、車両ボデーに対して相対的に移動しない、鋼材等、硬質材からなる部材である。サブマリンリーンフォース31は、シートレール32の上面よりも上方に位置するかまたは突出しており、シートクッション21の前部21a(乗員50の大腿部50bの直下に位置する部分21a)の下方に位置しており、サブマリンリーンフォース31とシートクッション21の前部21aとの間には上下方向に空間が存在する。サブマリンリーンフォース31は、後面31aを有し、後面31aの少なくとも一部は鉛直面内か、ほぼ鉛直面内に、位置する。
シート20には、シートクッション21の下面(裏面)21bから所定突出量P、下方に突出する構造部材40が設けられる。従来装置には、この構造部材は無い。構造部材40は、サブマリンリーンフォース31側に取付けられるのではなく、シート20側に取付けられる。構造部材40は、硬質の材質から構成される。硬質の材質には、たとえば、鋼材や、シートクッション21よりも硬質の樹脂、たとえば、硬質ウレタン、などが含まれる。
車両衝突時には、図1の矢印61のように、乗員50の腰部(骨盤部)50aは、衝突の加速度(G)とラップベルト(シートベルトの乗員腰部拘束部分)の拘束により、前方かつ斜め下方に移動し、ラップベルトの下方にもぐり込むように移動する。
一方、乗員着座時には、図2の矢印62に示すように、乗員腰部(骨盤部)50aは、鉛直下方もしくは斜め後方下方に移動する。図3は乗員着座前の、変形前のシートクッション21を示し、図4は乗員着座後の、変形後のシートクッション21を示す。
乗員腰部50の移動に合わせて、構造部材40も、車両衝突時には、図1に示すように、初期位置40Aから位置40Bへと移動する。位置40Bは構造部材40の移動の早期の段階にあり、位置40Bに来たときにサブマリンリーンフォース31と当たるが、サブマリンリーンフォース31が無ければ構造部材40は位置40Bよりもさらに前方かつ斜め下方に移動する。
また、乗員腰部50の移動に合わせて、構造部材40は、乗員着座時には、図2に示すように、初期位置40Aから位置40Cへと移動する。図3は乗員着座前の構造部材40の位置40Aを示し、図4は乗員着座後の構造部材40の位置40Cを示す。
上記の車両衝突時と乗員着座時の、シートクッション下面21bおよび構造部材40の、移動方向および移動軌跡の違いに注目して、構造部材40とサブマリンリーンフォース31との相対配置を、つぎの(イ)、(ロ)の両方を満足するように、設定する。
(イ)構造部材40が、乗員の着座時に、すなわち図2または図4の状態で、サブマリンリーンフォース31と干渉しないように、構造部材40は、乗員の着座前の、初期位置40Aで(すなわち図3の構造部材40の初期位置40Aで、または図2の構造部材40の初期位置40Aで)、サブマリンリーンフォース31の車両後方に配置され、構造部材40とサブマリンリーンフォース31との間に、車両前後方向(車両長手方向L)に所定間隔Dをもたせて、配置される。
(ロ)構造部材40の、初期位置40Aにおける、シートクッション21の下面(裏面)21bからの所定突出量Pと、構造部材40とサブマリンリーンフォース31との車両前後方向の所定間隔Dは、車両前面衝突時に構造部材40が車両前方(かつ、斜め下方)に、図1の位置40Bに移動した時に、構造部材40がサブマリンリーンフォース31に当たるように、予め決められている。
また、車両前面衝突時に、構造部材40が車両前方に移動して位置40Bに来た時に、構造部材40の前面40aがサブマリンリーンフォース31の後面31aに当たるように、構造部材40がシート20に取付けられている。
車両前面衝突時に、構造部材40が車両前方に移動して位置40Bに来た時に、構造部材40の前面40aはサブマリンリーンフォース31の後面31aと平行であることが望ましく(図1)、その場合は構造部材40の前面40aとサブマリンリーンフォース31の後面31aとは互いに面当たりする。その場合は、当たり面の単位面積当たりの荷重は、線当たりの場合に比べて小さい。
車両前面衝突時に、構造部材40が車両前方に移動して位置40Bに来た時に、構造部材40の前面40aはサブマリンリーンフォース31の後面31aに対して傾いていてもよく(図6、図8、図10)、その場合は構造部材40の前面40aとサブマリンリーンフォース31の後面31aとは互いに線当たりするか、または点当たりする。
構造部材40の、初期位置40Aにおける、構造部材40の前面40aとサブマリンリーンフォース31の後面31aとの車両前後方向の間隔Dは、3mm以上、15mm以下であることが望ましい。
間隔Dが3mmより小であると、乗員着座時に構造部材40がほぼ鉛直下方に移動した時にサブマリンリーンフォース31と当たって底付きを生じるおそれがあるので、それを回避するために間隔Dが3mm以上とする。
従来の乗員腰部のラップベルト下方へのもぐり込み現象(サブマリン現象)の抑制は、車両衝突時にシートクッション下面が車両前方斜め下方に移動してサブマリンリーンフォースに当たることを待つという方法によったが、本発明では、シート20側に構造部材40を設けて構造部材40をサブマリンリーンフォース31に当てることにより、従来より早期に(シートクッション下面がサブマリンリーンフォース31に当たる前に)乗員腰部50aの前方かつ斜め下方への移動を抑制するものである。間隔Dが15mmより大であると、構造部材40のサブマリンリーンフォース31への当たりが遅れ、構造部材40を設けた利点が薄れるので、間隔Dを15mm以下とする。さらに望ましくは、間隔Dを10mm以下とする。
構造部材40の、シートクッション21の下面(裏面)21bからの所定突出量Pは、車両前後方向に見た時に、乗員着座時に、構造部材40とサブマリンリーンフォース31とがオーバラップする突出量であることが望ましい。図2でHは、乗員着座時における、構造部材40とサブマリンリーンフォース31とのオーバラップ量を示す。乗員着座時に、構造部材40とサブマリンリーンフォース31とがオーバラップしていれば、車両衝突時には構造部材40は前方斜め下方に移動するので、必ずサブマリンリーンフォース31と当たる。
ただし、構造部材40の、シートクッション21の下面(裏面)21bからの所定突出量Pは、車両前後方向に見た時に、乗員着座時に、構造部材40とサブマリンリーンフォース31とがオーバラップしていなくても、車両衝突時に構造部材40が前方斜め下方に移動した時にサブマリンリーンフォース31と当たるだけの突出量以上としてもよい。
シート20は、シートクッション21の他に、シートクッション21の下面21bに配置されたシートパン22と、シートクッション21の裏面に配置されたバネ部材23(図9に図示した)を含でいる。シートパン22とバネ部材23は、金属製部材である。構造部材40は、シートパン22とバネ部材23の何れかに固定される。構造部材40の固定は、シートパン22とバネ部材23の何れかに一体に形成されたものであってもよいし、あるいは別体に形成されてシートパン22とバネ部材23の何れかに取付けられたものであってもよい。
つぎに、本発明の全実施例に共通する作用、効果を説明する。
本発明では、構造部材40が、サブマリンリーンフォース31の車両後方に、サブマリンリーンフォース31と所定間隔Dをもたせて、配置されているので、乗員50のシート20への着座時に、構造部材40がほぼ鉛直下方に移動しても、構造部材40はサブマリンリーンフォース31と干渉せず、底付きによる不快感は発生しない。
また、構造部材40の、シートクッション下面21bからの所定突出量Pと、サブマリンリーンフォース31との所定間隔Dが、車両前面衝突時に、構造部材40が車両前方かつ斜め下方に移動した時に、構造部材40がサブマリンリーンフォース31に当たるように、予め決められているので、車両衝突時に、構造部材40の車両前方で斜め下方への移動の初期の段階で、構造部材40がサブマリンリーンフォース31に当たってそれ以上の前方への移動を拘束され、高い乗員腰部拘束力が得られる。これにより、従来よりもサブマリン現象が抑制され、乗員はラップベルトの乗員腹部への食い込み等から保護される。
また、車両衝突時に構造部材40の前面40aがサブマリンリーンフォース31の後面31aに面当たりにて当たるように構造部材40がシート20に取付けられている場合は、構造部材40の前面40aがサブマリンリーンフォース31の後面31aに点当たりまたは線当たりする場合にに比べて、当たり面の荷重が低減し、その分、構造部材40およびサブマリンリーンフォース31に要求される剛性、強度が小さくなり、構造上の信頼性が向上し、設計も容易になる。
また、構造部材40とサブマリンリーンフォース31との所定間隔Dが3mm以上、15mm以下に設定された場合は、間隔Dが3mm以上によって、乗員50のシート20への着座時における構造部材40のサブマリンリーンフォース31との干渉(底付き)防止と、間隔Dが15mm以下によって、車両衝突時の早期段階(シートクッション下面21bがサブマリンリーンフォース31に当たるより早期の段階)での構造部材40のサブマリンリーンフォース31との当たりを、確保できる。
また、構造部材40のシートクッション下面21aからの所定突出量Pが、車両前後方向Lに見た時に、乗員着座時において、構造部材40とサブマリンリーンフォース31とがオーバラップする突出量とした場合は、車両衝突時に確実に構造部材40がサブマリンリーンフォース31と当たる。ただし、乗員着座時ではなく、車両衝突時に構造部材40とサブマリンリーンフォース31とがオーバラップすれば、本発明の車両衝突時における高い乗員腰部拘束力は得られる。
つぎに、本発明の各実施例に特有な部分を説明する。
〔実施例1〕−−−図5、図6
本発明の実施例1では、図5、図6に示すように、構造部材40はシートパン22と別体に形成され、シートパン22に取付けられてシートパン22に固定されている。構造部材40は金属製、たとえば鋼製、である。シートパン22も金属製、たとえば鋼製、である。シートパン22はシートクッション21の前部21aの下面にあり、サブマリンリーンフォース31の上方にサブマリンリーンフォース31と間隔をおいて位置している。シートパン22は、シートパン22の幅方向(車両前後方向Lに対応)において、サブマリンリーンフォース31の上方でかつサブマリンリーンフォース31の前方から、サブマリンリーンフォース31の上方でかつサブマリンリーンフォース31の後方にわたって、延びている。構造部材40は、閉じ断面の、断面剛性が高い構造を有する。構造部材40はシートパン22の幅方向後端部に、ボルト、ネジ、リベットなどにより、固定されている。
本発明の実施例1の作用、効果はつぎの通りである。
シートパン22は、通常の着座時の変位量は少なく、このため、構造部材40をサブマリンリーンフォース31に近づけて配置することが可能である。そして、構造部材40をサブマリンリーンフォース31に近づけて配置されている(図5)。これによって、車両前面衝突時に(図6)、早期に構造部材40をサブマリンリーンフォース31に当てて、乗員腰部50aを拘束することができ、従来よりもサブマリン現象を効果的に抑制することができる。
〔実施例2〕−−−図7、図8
本発明の実施例2では、図7、図8に示すように、構造部材40はシートパン22と一体に形成されている。シートパン22は金属製、たとえば鋼製、である。構造部材40はシートパン22の一部を成形して作製される。構造部材40を一体に有するシートパン22はシートクッション21の前部21aの下面にあり、サブマリンリーンフォース31の上方にサブマリンリーンフォース31と間隔をおいて位置している。シートパン22は、シートパン22の幅方向(車両前後方向Lに対応)において、サブマリンリーンフォース31の上方でかつサブマリンリーンフォース31の前方から、サブマリンリーンフォース31の上方でかつサブマリンリーンフォース31の後方にわたって、延びている。構造部材40はサブマリンリーンフォース31の上方でかつサブマリンリーンフォース31の後方に形成される。構造部材40は、衝突時の大荷重を受けることができるように、閉じ断面の、断面剛性が高い構造を有する。
本発明の実施例2の作用、効果はつぎの通りである。
シートパン22は、通常の着座時の変位量は少なく、このため、構造部材40をサブマリンリーンフォース31に近づけて、シートパン22に形成することが可能である。そして、構造部材40は、サブマリンリーンフォース31に近づけて、シートパン22に形成されている。これによって、車両前面衝突時に早期に構造部材40をサブマリンリーンフォース31に当てて、乗員腰部50aを拘束することができ、従来よりもサブマリン現象を効果的に抑制することができる。
〔実施例3〕−−−図9、図10
本発明の実施例3では、図9(図9はシート20を斜め下方から見た図)、図10に示すように、構造部材40はシートクッション21の下面に設けられたバネ部材23と別体に形成されて、バネ部材23に固定されている。シートパン22は金属製、たとえば鋼製、である。シートパン22はシートクッション21の前部21aの下面にあり、サブマリンリーンフォース31の上方にサブマリンリーンフォース31と間隔をおいて位置している。シートパン22は、シートパン22の幅方向(車両前後方向Lに対応)において、サブマリンリーンフォース31の上方でかつサブマリンリーンフォース31の前方から、サブマリンリーンフォース31の上方でかつサブマリンリーンフォース31の後方にわたって、延びている。バネ部材23は金属製で、シートパン22の後方に位置し、シートパン22の直近位置からシートクッション21の後端部近傍まで屈曲しながら延びている。構造部材40はサブマリンリーンフォース31の上方でかつサブマリンリーンフォース31の後方に配置され、バネ部材23の前端部位に固定される。構造部材40は、衝突時の大荷重を受けることができるように、閉じ断面の、断面剛性が高い構造を有する。
本発明の実施例3の作用、効果はつぎの通りである。
バネ部材23の中央部位は乗員着座時に大きく撓むが、シートパン22およびバネ部材23の前端部位は、通常の乗員着座時の変位量は少なく、このため、構造部材40をサブマリンリーンフォース31に近づけて、バネ部材23に固定することが可能である。そして、構造部材40は、サブマリンリーンフォース31に近づけて、バネ部材23に固定されている。これによって、車両前面衝突時に早期に構造部材40をサブマリンリーンフォース31に当てて、乗員腰部50aを拘束することができ、従来よりもサブマリン現象を効果的に抑制することができる。
本発明の車両用シート装置の、車両前面衝突時の、一部を断面にして示した、側面図である。 本発明の車両用シート装置の、乗員の通常の着座時の、一部を断面にして示した、側面図である。 本発明の車両用シート装置の、乗員非着座時の、一部を断面にして示した、側面図である。 本発明の車両用シート装置の、乗員の通常の着座時の、一部を断面にして示した、シートクッションの、変形予測を示した、側面図である。 本発明の実施例1の車両用シート装置の、乗員非着座時の、一部を断面にして示した、側面図である。 本発明の実施例1の車両用シート装置の、車両前面衝突時の、一部を断面にして示した、側面図である。 本発明の実施例2の車両用シート装置の、乗員非着座時の、一部を断面にして示した、側面図である。 本発明の実施例2の車両用シート装置の、車両前面衝突時の、一部を断面にして示した、側面図である。 本発明の実施例3の車両用シート装置の、乗員非着座時の、一部を断面にして示した、斜め下方から斜め上方に見た側面図である。 本発明の実施例3の車両用シート装置の、車両前面衝突時の、一部を断面にして示した、側面図である。 従来の車両用シート装置の、構造物配置不可エリアを示した、一部を断面にして示した、側面図である。 従来の車両用シート装置の、乗員非着座時の、一部を断面にして示した、側面図である。 従来の車両用シート装置の、乗員着座時の、一部を断面にして示した、側面図である。
10 車両用シート装置
20 シート
21 シートクッション
21a 前部
21b 下面(裏面)
22 シートパン
23 バネ部材
31 シート骨格部材(サブマリンリーンフォースまたはサブマリンリーンフォースと同等部材)
31a 後面
32 シートレール
40 構造部材
40a 前面
40A 構造部材の初期位置
40B 構造部材がサブマリンリーンフォースに当たるところまで移動した位置
40C 構造部材が乗員着座時に下方に移動した位置
50 乗員(乗員モデル)
50a 腰部
50b 大腿部
61、62 矢印
P 構造部材の、シートクッション下面からの突出高さ
D 構造部材とサブマリンリーンフォースとの間隔
H 乗員着座時における、構造部材とサブマリンリーンフォースとのオーバラップ量
L 車両前後方向

Claims (8)

  1. シートクッションを有するシートと、前記シートクッションの下方にシートクッション下面から隔てられて配置されたサブマリンリーンフォースを有する車両用シート装置であって、
    前記シートに前記シートクッション下面から所定突出量下方に突出する構造部材が設けられ、
    前記構造部材は、シートクッション下面のうち、乗員の着座時に下方に変形しかつ車両前面衝突時に車両前方かつ斜め下方へ変形する部分に設けられ、
    前記構造部材は、乗員着座前には初期位置にあり、乗員着座時には前記初期位置から下方に移動した位置にあり、車両前面衝突時には前記初期位置から車両前方かつ斜め下方へ移動した位置にあり、
    前記構造部材は、乗員着座前には、前記サブマリンリーンフォースの車両後方に、前記サブマリンリーンフォースと所定間隔隔たった位置にあり
    前記構造部材の前記所定突出量と前記所定間隔が、車両前面衝突時に前記構造部材と前記シートクッションの下面が車両前方かつ斜め下方に移動する時に、前記シートクッションの下面がサブマリンリーンフォースに当たる前に前記構造部材が前記サブマリンリーンフォースに当たるように、予め決められている、車両用シート装置。
  2. 前記車両前面衝突時に前記構造部材が車両前方に移動した時に、前記構造部材の前面が前記サブマリンリーンフォースの後面に当たるように前記構造部材が前記シートに取付けられている請求項1記載の車両用シート装置。
  3. 前記所定間隔が3mm以上、15mm以下の間隔である請求項1または請求項2記載の車両用シート装置。
  4. 前記構造部材の前記所定突出量は、車両前後方向に見た時に、乗員着座時に、前記構造部材と前記サブマリンリーンフォースとがオーバラップする突出量である請求項1〜請求項3の何れか一項記載の車両用シート装置。
  5. 前記シートは、前記シートクッションの他に、該シートクッションの裏面に配置されたシートパンと、前記シートクッションの裏面に配置されたバネ部材を含でいる請求項1〜請求項4の何れか一項記載の車両用シート装置。
  6. 前記構造部材は、前記シートパンと別体に形成され前記シートパンに固定されている請求項5記載の車両用シート装置。
  7. 前記構造部材は、前記シートパンと一体に形成されている請求項5記載の車両用シート装置。
  8. 前記構造部材は、前記バネ部材に固定されている請求項5記載の車両用シート装置。
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