JP4903863B2 - ノイズフロア推定のための方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、一般にセルラ通信システムにおける負荷推定のための方法及びデバイス、特に広帯域符号分割多元接続通信システムにおけるノイズフロア推定に関する。
広帯域符号分割多元接続(WCDMA、Wideband Code Division Multiple Access)通信システムは、通信サービスの将来の開発に使用することができる多くの魅力的特性を有する。例えばWCDMA及び類似システムにおける特定の技術的課題は、干渉状態が良好である時間間隔への、そして対象のセルのアップリンクにエンハンスト・アップリンク・チャネルをサポートするのに十分な容量がある時間間隔への、エンハンスト・アップリンク・チャネルのスケジューリングである。セルの既存ユーザの全てがWCDMAシステムのアップリンクにおける干渉レベルに寄与することは良く知られている。さらに、近隣セルの端末もまた同じ干渉レベルに寄与する。これはCDMA技術を使用する場合、セルの全てのユーザ及び共通チャネルが同一周波数帯において送信を行うからである。セルの負荷は同一セルの干渉レベルに直接関係する。
セルの安定性を維持するために、負荷が一定のレベルより下にあるようにする必要がある。スケジューリング及びアドミッション制御等の幾つかの無線リソース管理(RRM、radio resource management)アルゴリズムは正確なアップリンク負荷推定を頼りにする。これはアップリンク・ユーザ・チャネルの多くが、少なくともWCDMAでは、電力制御に従うことに由来する。電力制御及びRRMアルゴリズムは、特定のサービス要求を満たすことができるようにするために、各チャネルの受信電力レベルを一定の信号対干渉比(SIR、signal to interference ratio)に保つことを狙いとする。このSIRレベルは通常、無線基地局(RBS、radio base station)の受信電力が干渉レベルを数dB下回るようなものである。そして、所謂RAKE受信機における逆拡散で、各チャネルを、送信ビットを例えば後段の信号処理チェーンに位置するチャネルデコーダ及び通話コーデックによりさらに処理することができるような信号レベルに高める。さらに詳細には読者に参考文献[1]を示す。
RBSは各チャネルをその特定の好ましいSIR値に維持しようとするので、追加ユーザ又は既存ユーザのバースト性データトラフィックが干渉レベルを高め、それにより他のユーザのSIRを瞬間的に減少させることが起こりうる。RBSの対応は全ての他のユーザに対し電力増加を指令することであり、これは干渉をさらに増大させるものである。通常、この処理は一定の負荷レベルより下では安定である。大容量チャネルが突然現れるかもしれないような場合、干渉増加幅は大きくなり、不安定、所謂電力ラッシュ、の危険が増す。このこと、不安定を回避することを保証することができるように、WCDMAにおける高度アップリンク(E−UL、enhanced uplink)のような大容量アップリンクチャネルをスケジューリングすることが必要である理由を説明する。そうするためには、瞬時負荷をRBSにおいて推定しなければならない。このことにより不安定点までに残っている容量マージンの評価が可能になる。
例えばCDMAシステムにおけるセル負荷は通常、電力に関係するある量、典型的にはノイズ増大により示される。幾つかのノイズ増大の尺度が存在する。最も重要なものは多分熱による上昇(RoT、Rise over Thermal)であり、これは総セル干渉とRBS受信機熱ノイズ電力フロアとの商として定義する。その他の尺度は、例えば熱ノイズフロアに関する帯域内の非WCDMA干渉を含む。従って、総電力レベル及びノイズフロア(理想的には熱ノイズフロア)等の電力量を判定しなければならない。ノイズフロアの判定は典型的には比較的大きな不確定性と関連し、この不確定性は利用可能な容量の全マージンと同じオーダの大きさですらありうる。これは総受信電力の測定のみが利用可能である場合に特に当てはまる。このように、関係する負荷推定を改善することなく、例えばエンハンスト・アップリンク・チャネル機能を実装することは実際非常に困難であろう。
制御するために負荷推定を必要とする、等しく重要なパラメータが、セルのカバレージであることを、さらに述べることができるであろう。カバレージは、通常に機能するためには特定のSIRで動作することを必要とする、特定のサービスに通常は関係する。続けて、アップリンクセル境界が、最大出力電力において動作する端末によって定義される。RBSにおける最大受信チャネル電力は端末の最大電力及びディジタル受信機に至る経路損失により定義される。経路損失は端末とRBSとの間の距離の直接関数であるので、RBSからの最大距離が結果として得られる。RBSからの全方位で取られたこの距離はカバレージを定義する。
すると、干渉レベルが増大すると、端末電力の増加により補償することができない、SIRの低下が結果として起こる。その結果、サービスを維持するためには、経路損失を削減する必要がある。これは端末がRBSの近くに移動する必要がある、即ちセルのカバレージが減らされる、ことを意味する。
以上の議論から、運用会社が計画したセルのカバレージを維持するには、干渉を特定レベルより下に維持することが必要であることが明らかである。これは負荷推定がまたカバレージにとり重要であることを意味する。RBSにおけるエンハンスト・アップリンク・トラフィックの高速スケジューリングにおいては、負荷推定がカバレージの観点から特に重要である。さらに、幾つかのRBSを制御する無線ネットワークコントローラ(RNC、radio network controller)におけるアドミッション制御機能及び輻輳制御機能はまた、セルの瞬間ノイズ増大に関する正確な情報から便益を得る。
上述の全てのノイズ増大の測定は、背景ノイズの正確な推定に頼るという点で共通する。それ故、背景ノイズの効率的で正確なリアルタイム推定を提供する方法及び装置の必要性が存在する。
従来技術CDMA通信ネットワークに伴う一般的問題は、念入りな負荷制御が困難な精度で負荷推定が提供されることである。特にノイズ増大の判定は、主としてノイズフロアを推定する困難性に起因するかなりの不確定性に悩まされる。
本発明の一般的目的は、例えば負荷推定のような電力関係量の判定のための、改善された方法及び装置を提供することである。
本発明のさらなる目的はノイズ関係量、例えばノイズフロア電力推定値のより正確な判定の機会を与える方法及び装置を提供することである。
これら及びその他の目的は添付する一揃いの特許請求の範囲に従って達成される。
基本的態様によれば本発明は、補足累積分布関数のそれぞれが、スライディングウィンドウにおける、与えられた複数jの広帯域電力測定推定値のそれぞれに対応するように、複数の電力グリッド点kの少なくともサブセットのそれぞれに対して、当該補足累積分布関数の積を判定する工程(S1)と、前記電力グリッド点の少なくともサブセットのそれぞれに対して、前記判定された積に基づいて、前記複数の広帯域電力測定推定値のうちの最小値に関する前記確率分布関数を判定する工程(S2)と、によって複雑度を削減して無線通信システムにおけるノイズフロア電力を推定する方法を含む。
本発明の利点は計算複雑度の削減を備え、それにより正確なリアルタイム・ノイズフロア推定を可能にする。
本発明は、そのさらなる目的及び利点とともに、添付する図面とともに行う以下の説明を参照することにより最良に理解することができる。
[略語]
E−UL エンハンストアップリンク
RBS 無線基地局
RNC 無線ネットワークコントローラ
RoT 熱による上昇
RRM 無線リソース管理
SIR 信号対干渉比
WCDMA 広帯域符号分割多元接続
重大性を明らかにするために、ノイズフロア推定の実施方法及び複数の可能な解決策が遭遇する問題に関して幾らかより深い考察を行うことにより、本詳細な説明を紹介する。これを典型的なWCDMAシステムを参照して行うが、これには限定されない。本発明の考え方は、正確なノイズフロア電力推定が必要であるがその実行は困難である、多くのタイプのセルラシステムに等しく適用可能である。
[参照点及び測定点]
RBSの典型的信号チェーンでは、アンテナからの受信広帯域信号はまずケーブル、フィルタ等をからなるアナログ信号調整チェーンを通過する。信号が受信機に入る場合、構成要素間の変化は、温度ドリフトとともに、システムのこの部分のスケールファクタを約2〜3dB不明確にする。これについてはさらに以下で考察する。受信機では、幾つかの動作を行う。負荷推定に関して、総受信広帯域電力をある段階で測定することが、通常仮定される。そのうえこの説明では、符号電力測定値が、即ちセルの各個別のチャネル/ユーザの電力が、別の段階で利用可能になることを仮定する。
熱ノイズフロア電力の推定が困難である理由が幾つか存在する。1つの理由は上記のごとく熱ノイズフロア電力が、その他の受信電力と同じく、アナログ受信機のフロントエンドにおいて構成要素の不確定性の影響を受けることである。信号参照点は定義によりアンテナコネクタにある。測定値はしかしながらアナログ信号調整チェーンの後のディジタル受信機において得られる。これらの不確定性もまた熱ドリフトを有する。
アナログ信号調整電子機器チェーンは、RBS(バッチ)間に、補償することが困難な2〜3dBのスケールファクタ誤差をもたらす。デフォルトの熱ノイズフロア電力により除算されたRTWP(Received Total Wideband Power、受信総広帯域電力)測定値は、それ故2〜3dBだけ、予測される熱ノイズ電力フロアと一致しないことがある。この影響は、2〜3dBだけ誤ったノイズ増大推定値に現れるだろう。WCDMAシステムにおける許容ノイズ増大間隔が典型的に0〜7dBであることを考慮すると、2〜3dBの誤りは受容しがたい。
幸いなことに、総受信電力を形成する全ての電力(付録A参照)はスケールファクタ誤差γ(t)の影響を等しく受ける。このため、ノイズ増大比N(t)(付録A参照)を計算する場合、スケールファクタ誤差は以下のごとく相殺される。
Figure 0004903863
上式でN Digital Receiver(t)及びN Antenna(t)はそれぞれディジタル受信機及びアンテナにおいて測定されたノイズ増大比であり、PTotal,Digital Receiver(t)及びPTotal,Antenna(t)はそれぞれディジタル受信機及びアンテナにおける総受信電力であり、P Digital Receiver及びP Antennaはそれぞれディジタル受信機及びアンテナにおいて測定する熱ノイズレベルである。とはいえ、式(1)がディジタル受信機におけるノイズフロア測定値P Digital Receiverを必要とすることに注意されたい。
[ノイズフロア]
背景技術の節で示したように、追加チャネル導入の結果は総電力の増加になる。総電力測定値、即ち総広帯域測定値と、ノイズフロアとも呼ばれる、アンテナコネクタにおいて測定された熱ノイズレベルPと、の間の比として定義されるノイズ増大Nは、システムにおける負荷の尺度である。ノイズ増大閾値N thrを上回ると、状態は不安定になりうる。総ビットレートとノイズ増大との間の関係は電力制御ループの設計から分かり、一度瞬間ノイズ増大Nを判定すると追加チャネルのスケジューリングを実行することができる。ポール容量Cpoleは、最大ビットレート容量を、一秒当たりのビットで表す。閾値N thrと、熱ノイズレベルPにより定義されるレベルとの間の、典型的な差分△Nは典型的には約7〜10dBである。とはいえ、ノイズフロア、即ち熱ノイズレベルPは容易に利用可能ではない。例えば受信機のスケールファクタの不確定性は以上で考察したように2〜3dB程度の大きさでありうるので、大部分の利用可能マージンはこのようにもたらされた不確定性の影響を受ける。
[ノイズフロアの観測可能性]
たとえ全ての測定をディジタル受信機において行うにしても、ノイズフロアを少なくとも単独のRBSにおいて直接測定することはできないので、熱ノイズフロア電力を推定する困難性の1つの理由がここに現れる。それを説明するのは、近隣セルの干渉及び外部ソースからの干渉もまた受信機に影響し、このようなソースの平均値をノイズフロアから分離することができないことである。自セルチャネルにおける電力測定はある場合には実行することができる。しかしながらこのような測定は状態を幾らか改善することはできるが、全問題を解決しない。
図1は任意の無線基地局(RBS)20に関する電力測定への種々の寄与を図示する。RBS20はセル30に関連する。セル30内には、幾つかの移動端末25が存在し、これらの端末は種々のリンクを経てRBS20と通信し、各端末はP Code(t)だけ総受信電力に寄与する。セル30は同一WCDMAシステム内に幾つかの近隣セル31を有し、近隣セルのそれぞれはそれぞれのRBS21に関連する。近隣セル31もまた移動端末26を含む。移動端末26は無線パワーを放射し、全寄与和はPにより表される。また、例えばレーダ局41等、他のネットワークの外部放射ソースも存在しうる。Pはこのような外部ソースからの寄与を表す。最後に、項Pは受信機自体から発生する。
(t)及びPが測定可能でなく、それ故推定する必要があることは以上から明らかである。総広帯域電力の測定のみが利用可能であれば事態はさらに悪くさえなる。総広帯域電力の測定値PMeasurements total(t)を次式により表すことができる。
Figure 0004903863
上式で、
E+N=P+P (3)
であり、eTotal(t)は測定ノイズを模する。
E+N(t)及びPNの線形推定は観測可能なエンティティでないことを数学的に証明することができる。量PE+N(t)+Pのみが利用可能な測定値から観測可能である。これは符号電力測定を実行する場合においてさえ真実である。問題は、近隣セル干渉から及びセルラシステム外部の帯域内干渉ソースから発生する電力平均値から、ノイズフロアを分離するのに使用することができる従来技術が無いことである。その上総受信広帯域電力測定値のみが利用可能であれば、総電力平均値へのその他の寄与から、個々の符号電力寄与平均値を区別することもまたできない。
[ノイズフロア推定]
ノイズ増大推定に伴う困難性のさらに別の理由は熱ノイズフロアが常に求める量でないことである。一定な帯域内干渉がRBS受信機にかなり影響する状況が存在する。これら一定な干渉は以上で考察した安定性に影響しない。一定な干渉はむしろノイズ温度上昇、即ち熱ノイズフロア上昇として現れる。
可能な解決策は各現場RBSの熱ノイズフロアの高価な個別の判定を使用し、十分高い負荷推定性能を達成することである。ディジタル受信機に見るように、熱ノイズ電力フロアの既定値の確立は工場又は現場のいずれかにおける大数のRBSに対して実行する基準測定を必要とする。両代替案は高価であり、ハードウェアが変化すると直ちに反復する必要がある。
以上の問題解決手法は個別に各RBSを較正することを必要とするであろう。これはしかしながら非常に高価で、全く魅力的ではないであろう。その上、おそらく0.7〜1.0dBにもなるアナログ信号調整電子機器の温度ドリフト誤差が依然残存するであろう。
別の可能性のある手法は熱ノイズ電力フロアの推定を提供することであろう。熱ノイズ電力フロア推定の1原理は、熱ノイズフロアを含む測定電力量又は推定電力量の最小値として熱ノイズ電力フロアを推定することである。この最小値は典型的には所定の時間間隔に亘って計算される。符号電力測定値が利用可能でなければ、問題の電力は総受信広帯域電力である。それ故1つの手法は、所定の時間間隔に係る総受信広帯域電力の最小値として推定され確立された、熱ノイズフロア電力により、瞬間総受信広帯域電力を除算したものとしてノイズ増大を計算することであろう。
常に熱ノイズフロアの寄与が存在することは良く知られる事実であり、従って測定の不確定性を無視すれば、ノイズフロアの寄与は一定の時間区間内に受信する総受信広帯域電力の最小値に等しいか又はそれより小さくなければならないと結論付けることができる。本質的に、一定の時間間隔内の総広帯域電力の最小値は未知ノイズフロアの上限を構成する。
スライディングウィンドウに亘ってハード最小値を計算し、熱ノイズ電力フロアの推定値として使用するという意味において、以上の考察による可能な解決策は熱ノイズ電力フロア推定ハードアルゴリズムを提供することができよう。従って、ノイズフロアを以下のいずれかの(選択時間間隔に係る)最小値と判定することができよう。
・ノイズフロア電力と、近隣及び外部干渉電力との和。
・総受信広帯域電力。
次いでノイズ増大は、以上の2つの量の中の1つから、総受信広帯域電力を確立した熱ノイズフロア電力で除算することにより、計算される。
図2を参照すると、熱ノイズフロア電力及びノイズ増大のソフト推定に基づき、別の可能な解決策が異なる原理を提供している。最も進んだ形式では、可能なノイズ増大推定は3つのメインブロックにおいて実行される。
第1のブロック51、即ち電力推定ブロックは、後続処理ブロックが必要とするある電力量の推定のために所謂カルマンフィルタ(Kalman)を適用する。特に、ブロック51は幾つかの入力61A〜Eを受信する。入力61A〜Eは、測定受信総広帯域電力(RTWP)61Aと、チャネルiの測定符号電力対干渉比(C/I、code power to interference ratio)61Bと、チャネルiのベータ要素61Cと、チャネルiの幾つかの符号61Dと、高速電力制御ループが指令する、対応する符号電力対干渉比61Eとを含む。また、ブロック51は、電力推定値62A、62B及び対応する標準偏差63A、63Bを含む出力を供給する。出力62Aは近隣セルのWCDMA干渉電力、帯域内非WCDMA干渉電力及び熱ノイズフロア電力の総和である電力量の推定である。また、出力63Aは推定受信総広帯域電力であり、63Bは対応する分散である。出力はカルマンフィルタ装置からのものであるので、これらのパラメータはフィルタが生成する推定ガウス(Gaussian)分布の定義に必要なものにほかならない。従って、電力推定に関する全確率分布情報の定義に十分な情報が与えられる。
第2のブロック52はベイジアン(Bayesian)推定技術を適用し、上記電力量のうち1つの最小値についての、条件付確率密度関数を計算する。最小値はまた(ベイジアン法により)熱ノイズ電力フロアの事前分布を示し、それにより複数のRBS全体について評価を行った場合の平均推定性能を改善する。推定条件付確率分布関数の平均値の計算により、ノイズフロアの実際の値をまた計算することができる。特にブロック52は電力推定値62A及び対応する標準偏差62Bを入力として受信し、PEstimate E+N+Noiseの極限値、典型的には最小値、の推定確率分布を含む出力64を供給する。ここで、PEstimate E+N+Noiseとは、近隣セルの干渉電力、外部帯域内干渉電力及び熱ノイズ電力の総和推定値である。ノイズフロア電力の事前期待確率分布に関する情報を与えるパラメータ66は、最適な推定を達成するために、条件付確率分布推定ブロック52に供給される。
関心を持つ読者に対する条件付確率分布推定に関するより詳細な説明を付録Bに提示する。
瞬間推定広帯域電力確率分布と、ノイズ電力フロアの条件付確率分布との商に関する条件付確率分布の計算により、第3のブロック53はソフトノイズ増大推定を実行する。ノイズ増大推定値は条件付平均として計算する。その詳細は本明細書では省略する。
最後に図3を参照して、簡易化されたソフト・ソリューションを用いた、前記の可能な方法の修正版を開示する。RTWPのみを測定し、簡易化RoT推定アルゴリズムを適用する。従って、簡易化アルゴリズムは簡易化された1次元カルマンフィルタを、RTWP及び対応する分散の推定に適用する。このフィルタリング工程を使用する理由は後続(依然ソフトな)処理ブロックが入力として確率分布を必要とするからである。これらの確率分布は、前記の方法におけるブロック51に対応する、第1の処理ブロックのカルマンフィルタによって、最も良く生成される。
続いて熱ノイズ電力フロアを、図2を参照して説明したように完全なソフトアルゴリズムにより推定する。前記の可能な方法とは異なり、(最適)熱ノイズ電力フロア推定値を計算する。最後に最終処理ブロックが推定RTWPを熱ノイズ電力フロアで除算し、RoT推定値を得る。この最終工程はソフトアルゴリズムによっては実行されないことに留意されたい。
熱による上昇(RoT、幾つかのノイズ増大尺度の1つ)によるセル負荷の推定は、RBSのエンハンストアップリンクスケジューラ機能への入力を供給するという点で重要な要素である。図2及び図3は可能なソフトRoT推定アルゴリズムを図示する。これら2つの場合について同一アルゴリズムによりノイズフロア推定を実行することに注意されたい。RBSにおける目的C++コードの実装中に、秒当り浮動小数点演算及びメモリ容量に関する、予期しないコンピュータ能力の低さの問題に遭遇した。
それ故、上記ソフト・ノイズフロア推定のリアルタイム実行を可能にするために、複雑度を削減した測定を可能にする方法及び装置の明確な必要性が存在する。
本質的に、本発明は上記第2のブロック52、即ちソフトノイズ電力フロア推定器における方法の複雑度の削減を扱う。上記の問題により、割当てられたコンピュータボードにおけるリアルタイム実行を可能にするには、RoT推定ソフトアルゴリズム計算複雑度をかなり削減する必要があることが分かった。
複雑度の削減を可能にするために、複数の可能性のある手段及び目標が特定され、扱われた。最適な方法でともに実装されれば、これらの手段は以下を可能にする利点を有する。
・性能を失うことのない95%より多い計算複雑度の削減。
・アルゴリズムの複数のインスタンスをコンピュータボード上で並列に実行することを可能にする。
全ての複雑度削減手段はRoT推定器の熱ノイズフロア推定部の実装に影響を及ぼす。しかしながら、このブロックがソフトアルゴリズムを実装するように修正される場合、これらの手段はまた、将来に最終RoT計算ブロックを改善するために有用である。
本発明の分野をさらに定義するために、上記の可能な方法及びアルゴリズムに伴う問題を説明することにする。詳細な理論的及び数学的情報については、添付する付録A〜Fを読むことを読者に示唆する。
第1の問題は(上記カルマン・フィルタ・ブロック51から得ることができる)複数の電力測定推定値の最小値に関する確率分布関数の計算によるものであった。1つの可能な解決策によれば、この計算は以下のように実行される。
Figure 0004903863
関心を持つ読者のために、式(4)の完全な導出が付録Bに含まれている。しかしながら本明細書では、実際の導出は特に関心のあるものではなく、それ自体として本発明の一部となるわけではない。
以上の式を説明するために、fmin(P)、k=1、...、NGridPointsが、スライディングウィンドウにおける、電力分布の最小値に関する求める確率分布関数の、離散型(即ち、ヒストグラム)であることを注記する。離散化は電力グリッドP、k=1、...、NGridPointsに関して実行し、ここでNGridPointsは幾つかの電力グリッド点を表す。既知の実施形態では、電力グリッドは典型的に0.2dBの間隔で、−120dBm〜−70dBmの範囲を含む。その上、fPowerSample(i、k)、i=1、...、NPowerSamplesはノイズフロア推定ブロックの基本である、(図2の再帰推定ブロック、即ちカルマンフィルタ51からの)入力広帯域電力測定推定値に関する確率分布関数を表す。カルマンフィルタリングは通常回帰推定ブロック51において適用するので、fPowerSample(i、k)は通常(インデックスkについて)離散化されたガウス分布関数である。同様にFPowerSample(i、k)はfPowerSample(i、k)に対応する離散化された累積分布関数である。fPowerSample(i、k)がガウシアンである場合、FPowerSample(i、k)を補足誤り関数により表すことができる。最後に、可能な解決策においては、離散化された電力分布fPowerSample(i、k)及びFPowerSample(i、k)は、スライディングウィンドウ内にちょうど入る(回帰推定ブロックからの)推定電力量に対応することに再度注意されたい。全ての推定電力サンプルが以上の公式において使用される必要はなく、サブサンプリングが通常は適用される。
手近の第1の問題を説明するには以上の背景で十分である。以上の公式の構成を検討すると、式(4)を率直に実装するには、以下を実行することを必要とすることが分かる。
・インデックスk(電力グリッド点)についての、外側の第1ループ。
・総和を実行する、インデックスi(スライディングウィンドウのサンプル)についての第2ループ。
・積を実行する、インデックスj(スライディングウィンドウのサンプル)についての、追加的な、内側の第3ループ。
結果はそれ故3重ループ構成であり、多数の計算となり、事実手近のコンピュータボードには複雑すぎることが分かった。
既知の方法に伴う第2の問題は、全てのありうる場合を含むために電力離散化グリッドに広い電力グリッド範囲が必要であることから派生する。以前に記述したように上記の可能な解決策においては、広い範囲の設定及び背景干渉状態を含むために、範囲は−120dBm〜−70dBmである。従って、以上の式(4)の(インデックスiについての、及びインデックスjについての)2つの内部ループはともに、インデックスkを持つ広い範囲の電力グリッド点について動作する必要がある。これはより小さな値のNGridPointsを使用する場合と比べて、計算負担がまた増すであろうことを意味する。
可能な解決策に伴う第3の問題は、上記のようにスライディングウィンドウの各電力サンプルに対応する離散化された確率関数fPowerSample(i、k)が典型的にガウシアンであることである。その結果、以上の公式の結果を計算する場合、指数関数の評価を繰り返し実行することが必要になる。あいにく指数関数は超越関数であり、例えば浮動小数点乗算より遥かに多くの計算時間を要するだろう。FPowerSample(i、k)を表すのに使用する補足誤り関数にも同様のことが当てはまる。これらの関数の評価はともに計算負荷をかなり増すことが分かった。
最後に、説明した可能な解決策について、図3を参照すると、システムにおけるRBSは、(コンピュータボード毎に)4つの子受信機までを扱うように構成される。種々の理由により、電力結合の前にRoT推定を実行することにするように決定、又は標準化されている。その結果、驚くべきことに4倍の計算負荷の増加となる。さらにこの問題は、コンピュータボードにおけるリアルタイム実行を許容するために処置を必要とする。
上記の問題を解決するために、複数の手段を発明者は特定した。
本発明による方法の実施形態は、計算複雑度を削減するために、以上の式(4)の構成と、確率分布関数fPowerSample(i、k)の形状並びに量子化された累積分布関数FPowerSample(i、k)の形状と、補足累積分布関数の積
Figure 0004903863
との利用を含む。図4a及び図4b、図5a及び図5、図6a及び図6bの図を参照して、種々の量をさらに示す。
図7を参照すると、基本的に本発明の実施形態は、無線通信システムにおける、複雑度を削減したノイズフロア推定法を含む。本方法は、補足累積分布関数のそれぞれが、スライディングウィンドウにおける、与えられた複数jの広帯域電力測定推定値のそれぞれに対応するように、複数の電力グリッド点Pのサブセットのそれぞれに対して、補足累積分布関数の積を判定する、第1の判定工程(S1)を含む。第2に本方法は、電力グリッド点Pのサブセットのそれぞれに対して、上記の判定された積に基づいて、複数の広帯域電力測定推定値のうちの最小値に関する確率分布関数を判定(S2)する。
特にこのことは、式(4)を考察し、補足累積分布関数の積
Figure 0004903863
が、インデックスi以外の全インデックスjについての積であるので、次式に従い要素1−FPowerSample(i、k)を除算して取除くことにより、積を書き換えることができることを確認することにより示される。
Figure 0004903863
その結果、上記の判定された積に基づく複数の広帯域電力測定推定値の内の最小値に関する確率分布関数は、以下の複雑度を削減した表現である式(6)により判定される(S2)。
Figure 0004903863
特定の実施形態に関して、上記補足累積分布関数の積をまず計算する(S1)のがより効果的である。本明細書では簡単のため、補足累積分布関数をcdfTest(k)と表す。
Figure 0004903863
式(7)の計算は次いで、グリッド点(k)についての1つの外側のループと、スライディングウィンドウのサンプル(j)についての内側のループとを必要とする。
求める量を次いで以下のように計算する(S2)。
Figure 0004903863
後ろのこの工程は、グリッド点(k)についての外側のループと、スライディングウィンドウ(i)についての1つの内側のループとを必要とする。
要するに、1セットの、ネストの深さが3である式(4)に対するforループから、2セットの、各セットのネストの深さが2である式(8)に対するforループに、計算を削減した。幾つかの余分の演算が導入されたが、正味の効果は1つのNPowerSample回反復するforループの除去である。fmin(P)、k=1、...、NGridPointsを評価する場合、複雑度の削減はNPowerSample/2のオーダである。典型的な実施形態では、複雑度の削減係数は20〜30になりうる。目的C++コードの一部を示す例を添付する付録Cに示す。
本発明による方法のさらなる実施形態を図8により示す。
説明した第2の問題に対する解決策に関係する特定の実施形態によれば、図4a〜図6bのグラフのさらなる分析が必要である。図4a及び図4bから明らかなように、電力離散範囲の大部分について確率分布関数fPowerSample(i、k)は0に非常に近い。式
Figure 0004903863
におけるの積の全ての量が0と1の間の値を取ることに留意すると、図4a及び図4bの頂点から十分遠く離れている電力グリッドインデックスkは、式(9)により表すように、頂点に近い値と比較すると、上式の最終結果に寄与しないであろうことが分かる。本発明の特定の実施形態によれば、このような値はゼロに設定される。利点は、このような値は上式の総和に寄与をせず、それ故対応するインデックスを総和の計算から除去することができることである。図4a及び図4bの典型的な形状により見るように、節約は相当大きく、計算に関して95%より広い範囲が除去される。
第1の問題に関する複雑度の削減を考慮する場合、さらなる節約が可能である。まず1と0との間で速い変化がある範囲においてのみ差分1−FPowerSample(j、k)、即ち補足累積分布関数を計算すればよいことは明らかである。1−FPowerSample(j、k)が十分に1に近い場合はいつでも、1を乗じたあらゆる数は元の数に等しいので、式(7)への数量の乗算は省略することができる。さらに重要なことは1−FPowerSample(j、k)が減少関数であるので、1−FPowerSample(j、kThresholdLow 1−F(j))が十分に1に近いことを特徴とする特定の第1のインデックスを下回る、全ての電力グリッドインデックスに対して乗算を省略することができることになる。kThresholdLow 1−F(j)を下回るインデックスに対する1−FPowerSample(j、k)を計算することが実際には必要ですらないことに留意されたい。同様に、kThresholdHigh 1−F(j)>kThresholdLow 1−F(j)の別の電力グリッドインデックスを上回る全乗算もまた省略し、今度は結果のcdfTest(k)をもゼロにより置換することができることが主張されうる。
上記の実施形態に応じた重要な計算を実行する必要のある電力グリッド領域は、以下のインデックス及び区間のセットによって特徴付けられうることを注記する。
第1に、kThresholdLow (i)≦k≦kThresholdHigh (i)であることである。このことは、スライディングウィンドウ内の各離散化された確率密度関数に対して、fPowerSample(i、k)が、十分に小さいことによって決定づけられる。上記の区間外の全電力グリッドインデックスkに対して、及び各iに対して、fPowerSample(i、k)及び対応する式(1)の入力の計算を回避することにより複雑度が削減される。
厳密な上記の区間外において、(ゼロによる除算を避けるために)1−FPowerSample(i、k)もまたゼロに設定することができることに留意されたい。またスライディングウィンドウ内の各離散化された確率分布関数に、上位閾インデックス及び下位閾インデックスが必要であることにも留意されたい。
第2に、kThresholdLow 1−F(j)≦k≦kThresholdHigh 1−F(j)であることである。このことは、スライディングウィンドウ内の各離散化された累積確率密度関数に対して、1−FPowerSample(j、k)が十分に1に近い(kThresholdLow 1−F(j))か、又は十分に0に近い(kThresholdHigh 1−F(j))ことにより決定づけられる。区間外の電力グリッドインデックスに対し、1−FPowerSample(j、k)の計算を回避することにより複雑度が削減される。各jに関しkThresholdHigh 1−F(j)を上回る全ての電力グリッドインデックスに対しては、式(7)の積の対応する入力はゼロに設定される。また、各jに関しkThresholdLow 1−F(j)を下回る全ての電力グリッドインデックスに対しては、式(7)の積の対応する入力は影響を受けないで残る(ループは必要とされない)。
第3に、スライディングウィンドウの各入力が式(7)の累積分布の一部を上方から切捨てる傾向にあることに留意して、スライディングウィンドウに係るループを含む積の形成過程において、例えば式(7)がゼロでない最大の電力グリッドインデックスを記録する、インデックスkThreshold cdfTestの導入により、さらなる複雑度の削減を得ることができる。得られる複雑度の削減は、上方から下方へと、各jに関しmin(kThreshold cdfTest、kThresholdHigh 1−F(j))において開始し、kThresholdLow 1−F(j)において終了するように、ループを行うことにより得られる。このように式(7)が既に0に削減されている電力グリッドインデックスに対しては、乗算を実行しない。
実施例においては、上記の複雑度削減を少なくとも2、恐らく4つのインデックス配列により実装し、各配列はNPowerSampleのインデックスを保持する。さらに、式(7)がゼロより大きいような瞬間最大電力グリッドインデックスに関する記録を保持する1つのインデックスを最新に保つ。
以上の複雑度削減工程の生成及び使用を付録C及び付録DのC++コードにより示す。
上記のように、fPowerSample(i、k)及びFPowerSample(i、k)の計算は通常C++の数学ライブラリの指数関数及び補足誤り関数の使用を必要とする。このためのハードウェアサポートがないかぎり、このような超越関数の実行は例えば浮動小数点乗算の実行を行うよりかなりより多くの計算作業を必要とする。計算複雑度を削減するために、本発明による方法の特定の実施形態に従って、関数値蓄積表における線形内挿によりこれらの関数を実装するのは、それ故よい考え方である。
別の特定の実施形態に従って、revPower(i、k)=1−FPowerSample(i、k)についての表を作成するのは、これが呼当りに1つの減算を除外するために、特に有益であることに留意すべきである。
本発明による方法の複雑度削減工程に関するさらなる実施形態は以下のように要約することができる。
熱による上昇推定アルゴリズムのいくつかのインスタンスを並列に実行することを可能にする問題に対する解決策を含む実施形態は、熱ノイズ電力フロア推定が熱による上昇推定器の計算上断然最も厳しい部分であるとの観測に基づく。その上熱ノイズ電力フロアは測定総広帯域電力及び推定RoTより遥かに緩やかに変化する。それ故以下のことが分かる。
・推定熱ノイズ電力フロアをRoT推定値のように頻繁に更新する必要はない。
・熱ノイズ電力フロア推定器への入力として全ての推定電力サンプルを使用する必要はない。これはメモリ消費の観点からも有益である。
以上の観測を以下のように利用して、計算複雑度を削減する。ノイズフロア推定方法はC++におけるRoT推定オブジェクトの一部である。このオブジェクトのインスタンスを開始する時、C++オブジェクトのいわゆるコンストラクタを呼び出す。コンストラクタはRoT推定インスタンスの実行に必要な全ての変数及び定数を作成、初期化する。特に、コンストラクタはインスタンスの寿命の間存続するある特定の静的変数を初期化する。これらの変数は属性と表される。
実施形態の第1の態様はコンストラクタが呼ばれる度に1つ又は幾つかのステップを増分する整数属性を含むことからなる。この属性をインスタンスカウンタと表す。その結果典型的に、インスタンスカウンタはRoT推定器の第1のインスタンスに対して値0を、RoT推定器の第2のインスタンスに対して値1を、等を受信することになる。
実施形態の第2の態様は、サンプルレートの整数倍を乗算されたインスタンスカウンタを、同一コンピュータボードにおける全インスタンスに共通のシステム時間に加えることからなる。その結果インスタンス時間がRoT推定アルゴリズムの連続するインスタンスの間で変化することになる。
最後に、実施形態の第3の態様はインスタンス時間を使用して、インスタンス時間を事前に指定されたサンプリング周期の数で割った余りが(例えば)ゼロに等しくなる場合を調べ、これが当てはまる場合にのみ熱ノイズ電力フロアの更新を実行することからなる。インスタンス時間は互いについて変化するので、(計算複雑度を支配する)熱ノイズ電力フロアの更新も変化する。それ故異なったインスタンスの、計算の熾烈な部分が衝突することは決してないであろう−むしろ計算の熾烈な部分は時間上分散する。
[付加的な複雑度削減工程]
さらなる複雑度削減が、全ての浮動小数点演算に対してフロート型(4バイトの)実装を使用することにより得られる。その上、
PowerSample(i、k)
及び
revPower(i、k)=1−FPowerSample(i、k)
の値の生成及び蓄積は好ましくは循環バッファにより実装すべきである。この標準技術は、バッファにおける次の空き又は使用した最も古いベクトル位置に対するポインタを使用し、このポインタは循環バッファの次のベクトル蓄積操作のインデックスを示す。
以上で考察したアルゴリズムに加えて、これらを既存RBSシステムへ調和させるにはいくらかの高度化が必要である。この節の目的はこれらを考察することである。
以上の説明において、電力推定はアップリンク通信に関係することを仮定する。電力測定はこのような場合無線アクセスネットワーク(RAN、radio access network)のノード、典型的には無線基地局により実行する。とはいえ少なくとも手順の一部、例えば判定工程及び推定工程の少なくとも一方はまた通信ネットワークの他の部分、例えば無線ネットワークコントローラ(RNC)において実行することができる。
図9は本発明によるシステムの実施形態の主要部を示す。無線通信システム70はユニバーサル移動通信システム地上無線アクセス網(UTRAN、Universal mobile telecommunication system Terrestrial Radio Access Network)71を含む。移動端末25はUTRAN71のRBS20と無線交信する。RBS20をRNC72により制御し、RNC72は次にコアネットワーク(CN、core network)73の移動通信交換局/在圏ロケーション・レジスタ(MSC/VLR、Mobile services Switching Centre/Visitor Location Register)74及び在圏汎用パケット無線サービス・サポート・ノード(SGSN、Serving General packet radio system Support Node)75に接続する。
この実施形態では、RBS20はさらに複数の電力グリッド点kのそれぞれに対する補足累積分布関数の積の判定手段80を含み、補足累積分布関数のそれぞれは複数の広帯域電力分布推定値iのそれぞれに対応する。RBS20はさらに複数の電力グリッド点のそれぞれに対するこの判定された積に基づき、この複数の提供された広帯域電力推定値分布の内の最小値に関する、条件付確率分布関数の判定手段81を含む。RBS20はまた、ノイズフロア推定値を提供するために、この判定された条件付確率分布関数に関するこの複数の電力グリッド点についての平均値判定手段82を含むことも自由である。
特定の実施形態によれば、RBS20はさらに計算実行を必要とする電力グリッド点数を削減し、従って本発明のソフト・ノイズフロア電力推定の計算複雑度をさらに削減する手段83を含む。
種々の手段80〜83はさらなる実施形態によれば以上で考察したようにRBS20に、RNC72に、又は移動端末若しくはユーザ端末25内に位置することができる。後者の場合、本発明はダウンリンク・ノイズフロアの推定に関係する。これはRNC72及びユーザ端末25の破線の囲いにより示される。
上記の特徴に加えて、RNC22は、既知の手段に従って、アドミッション制御手段84を含んでもよい。アドミッション制御手段84は好ましくはエンハンストアップリンク制御機能を含み、情報交換、特にノイズ増大推定値に関する情報交換のために、RBS20に接続される。
本発明の利点は以下を含む。
・適切なRoT推定器の、性能損失を全く伴わない、(全ての手段を最適に実装することに対して)95%を上回る計算複雑度の削減。
・複数のRoT推定アルゴリズムのインスタンスを1つのコンピュータボードにおいて実行することを可能にする。
上記の実施形態は本発明の幾つかの説明例と理解すべきである。本発明の範囲を逸脱することなく実施形態に種々の修正、結合及び変更をなし得ることは当業者により理解されるであろう。特に、異なった実施形態における種々の部分解決策は、技術的に可能な他の構成において結合されることができる。とはいえ、本発明の範囲は添付する特許請求の範囲により定義される。
[参考文献]
H.ホルマ及びA.トスカラ(H.Holma and A.Toskala)著「UMTSのためのWCDMA−第3世代移動通信のための無線アクセス(WCDMA for UMTS−Radio Access for Third Generation Mobile Communications)」英国チチェスタ(Chichester,UK)、ワイリー(Wiley)、2000年
[付録A]
電力、負荷係数及びノイズ増大
電力測定及び干渉測定への数学的手法をここで提示する。電力測定値及び干渉測定値は、逆拡散の前で定義される。逆拡散後の値を求めるのであれば、拡散係数によるスケーリングを必要とする。類似のスケーリングを適用し、数量を信号処理チェーンのどんなレベルにも変換することができる。以上の主な仮定と矛盾をきたさないために、以下で参照する符号電力対干渉比(C/I)は逆拡散前の符号電力対干渉比を示す。これは時に表記法(C/I)chipにより表され、下付文字chipはチップレートにおける電力を示す。
制御チャネルiの干渉レベルは定義により以下に従う。
Figure 0004903863
上式でP Code、Control(t)は制御チャネルiの符号チャネル電力、PTotal(t)は総受信電力、η(t)は制御チャネル電力とデータチャネル電力との間の既知のスケールファクタである。
それ故、負荷係数L Tar(t)は以下のように表すことができることになる。
Figure 0004903863
上式でTarは目標値を示す。
時間インデックスは(緩やかな)外側の電力制御ループの相対干渉値の更新を示すことに注意されたい。
また、逆拡散前の符号電力PiCode(t)と総電力PTotal(t)との間の対応する関係は、逆拡散後に定義されたSIR(信号対干渉比)値により表せば、次式であることに注意されたい:
Figure 0004903863
上式でNは拡散係数である。
負荷推定のために求められる数量は、典型的には次式により定義されるノイズ増大N(t)である。
Figure 0004903863
上式でPはアンテナコネクタにより測定する場合の熱ノイズレベルである。PTotal(t)により意味するものを数学的に定義することが残る。ここで使用する定義はアンテナコネクタにおいて測定する以下である:
Figure 0004903863
E+N(t)=P(t)+P(t) (A6)
ここでP(t)は近隣セルから受信するような電力を表し、P(t)はWCDMAシステム外部のソースから受信するような電力を表す。ここで大きな困難は近隣セル及び外部ソースからの干渉PE+N(t)から熱ノイズ電力Pを分離する必要性である。
[付録B]
最小電力
Figure 0004903863
の条件付確率分布の推定
注記:最小電力を推定するのは非常に自然である。しかしながら、最小値の使用を選択するのは実に特別の場合である。一般的な場合、推定したPTotalの量に何らかの形で依存する量の極値は、さらなる計算の基礎として使用することが可能であろう。しかしながら最も簡単な実施形態として、量
Figure 0004903863
をここでは考える。次の考察におけるPTotalは受信総広帯域電力を示すことに注意されたい。この付録では、tを使用して時間を表す。
[表記法、条件付確率及びベイズの規則(Baye’s Rule)]
以下では、確率分布に対して、ベイズの規則及び条件付平均の定義を集中的に使用する。以下の定義及び結果は例えば推定に関するどんな教科書にも見ることができる。
確率分布:確率分布f(x)及びf(y)をそれぞれ持つ2つの事象A及びBを考えよう。この場合、A及びBの同時分布をfA、B(x、y)と表す。
事象及び条件設定を下付き文字により表し、独立変数は括弧内に表れることに注意されたい。確率分布及び累積確率分布を使用する場合にのみこの表記法を使用する。例えばカルマンフィルタの、状態推定及び共分散を示す場合、条件設定もまた括弧内に現れうる。
条件付確率分布:条件付確率分布fA|B(x)及びfB|A(y)を次式により定義する。
A,B(x,y)=fA|B(x)f(y)=fB|A(y)f(x) (B1)
確率分布に対する表記法の結果として、条件設定もまた下付き文字として表すことに注意されたい。
以上の等式を解くと、有名なベイズの規則が次に得られる。
Figure 0004903863
以上の規則は円交差図の使用により最も良く理解されることに注意されたい。確率分布に対する結果を得るための正式の証明には、例えば極微量を用いることができ、こうして確率の場合へのモチベーションのバージョンを制限する。
[最小値の条件付確率−モデル及び一般式]
この節では、最小値推定器の幾つかの一般的特性を導出する。その目的に向けて、以下の表記法を導入する。PTotal(t’)のカルマンフィルタ又はカルマンスムーザの推定値を次式により表す。
Figure 0004903863
ここでt’は[t−TLag、t]内のある時間を表す。条件付分布はマイルドな条件下では全てガウシアンに十分な統計である。即ち、条件付確率分布を記述するのにセカンド・オーダ・プロパティのみが必要である。これを(B3)の最終式における条件設定に反映する。条件付分布は以下のようになる。
Figure 0004903863
上式でKalmanは推定値をカルマンフィルタ、又はt’<tであればカルマンスムーザ、により計算することを示す。量
Figure 0004903863
及び
Figure 0004903863
は、それぞれ電力推定値及び対応する共分散、即ち推定器への入力を表す。(B4)は時間t−TLagにおける対応する推定値をカルマンフィルタの初期値として使用することを仮定することに注意されたい。
次いで、電力推定値の内の最小値の条件付分布をさらに展開することができる。その目的に向けて、真の電力を表す
Figure 0004903863
と、推定値を表す
Figure 0004903863
との間の関係に以下のモデルを仮定する。
Figure 0004903863
Figure 0004903863
これは十分な統計に関する以上の考察に沿う。
Figure 0004903863
の分布に対する表記は以後次式に単純化される。
Δx(x) (B7)
この分布はガウシアンと仮定しなくてもよいことに注意されたい(大抵、ガウシアンが仮定されるが)。
Figure 0004903863
内の最小値の条件付確率分布を、時間区間[−∞、t]から得られるデータy(t)を使用して次いで推定することにする。
以下に見るであろうように、時間区間[t−TLag、t」に亘って動作する、最小電力の条件付確率推定アルゴリズムへの入力として、スムーザの推定値を理論的に必要とする。展開において最適性を正式に維持するには、[t−TLag、t」における全データを使用してスムーザの推定値をまた計算すべきである。しかしながら実際的な実施形態では、選択するスムーザの時間インスタンス周辺の短いスナップショットデータのみを使用して、これらのスムーザ推定値を典型的に計算する。幾つかのこのような[t−TLag、t」からのスムージング推定値を次いで結合して、条件付確率分布を推定する。次の考察では展開を余りに複雑にし過ぎないように、区間[t−TLag、t」をそれでも全数量において維持する。スムーザ推定値をカルマンフィルタ推定値により置換することにより、さらに単純化することができる。シミュレーションはこれを性能の非常に僅かな損失により行うことができることを示す。
最小値の条件付分布は次に以下のように書くことができる((B5)参照)。
Figure 0004903863
上式で(B8)の最後の量は最小値に関する初期情報を表す。以下では、確率分布に対するベイズの規則及び条件付平均の定義を広く使用する。
次いで以下の定義を使用して(B8)にベイズの規則及び条件付確率の定義を適用する。
Figure 0004903863
次いでベイズの規則と、条件付確率分布の定義と、結果fB、C|A(x、y)=f(B|A)、(C|A)(x、y)とをを使用して、以下の等式のチェーンが適用できる。(後者の結果は3つの円の図を描くことにより容易に調べられる)。
Figure 0004903863
最終工程は円の図を描くことにより再度容易に検証することができる。次に以上の定義によれば、(B9)の分子の第1の要素は事前確率であり、それ故条件設定は無くなる。分子の第2の要素は以下でさらに拡張することにするが、分子の最後の要素及び分母は正規化定数の一部として扱うことができる。A,B及びCの定義を置換して戻すと、以下の関係が証明される。
Figure 0004903863
記憶しておく必要のある、(B10)の1つの結果が、スムージングの問題が手近にあることである。以上で扱ったカルマンフィルタリングに基づく事前処理工程はそれ故明白にカルマンスムージング工程を含む必要がある。実際には、カルマンフィルタはそれでも通常は十分である。
[最小電力の条件付平均に関する最終拡張]
この副節の出発点は式(B10)であり、この式は条件付pdf(probability distribution function、確率分布関数)が事前確率(初期値)と測定依存係数との積として与えられることを示す。事前確率はユーザが供給し、Pに関する事前確率の不確定性を反映する筈である。スライディングウィンドウが移動し、新しい推定値を計算する場合は何時でも、同じ事前確率を再度適用することに注意されたい。事前確率はそれ故推定器の基本設定において更新しない。
完全な条件付pdfを記述するには、(B10)の第1の要素のあるさらなる処理が必要である。定義(B5)及び(B6)とともに(B7)の誤り分布f△P(x)はこの目的に対する中心部であろう。さらに以下の計算では、F()は累積分布、即ちfの積分を表す。Pr(.)は事象の確率を表す。
以下の等式が次に(B10)の第1の要素に対して適合する。
Figure 0004903863
(B11)の第4の等式は、カルマンスムーザが十分な統計、即ち(B5)及び(B6)を供給するとの仮定からの帰結である。最後の等式は(B7)からの帰結である。明らかに、最も自然な仮定はF△P(s)にガウス分布を使用することである。しかしながら、(B11)は実際にはその他の分布もまた許容する。
分布関数に関する第1の要素の導出における最終工程は(B11)を微分し、次式を得ることである。
Figure 0004903863
(B10)と結合すると、最終結果を与える。
Figure 0004903863
この結果は図2に関連して示される出力64を構成する。式は複雑に見えるかもしれない。最終結果は次式で与えられる、ガウス分布及び累積ガウス分布の1次元関数であるので、評価するのは幸いにして明瞭である。
Figure 0004903863
Figure 0004903863
Figure 0004903863
及び
Figure 0004903863
という量は、カルマンスムーザ又はより簡単なカルマンフィルタからの出力として容易に利用することができる。
ノイズフロアの値が出力として供給されるとすれば、平均値の計算は出力分布に関して実行する。
要するに、以上の導出式を以下のように書き換えることができる。
Figure 0004903863
[付録C]
例1:目的C++コード。最重要コード行を太字でマークする
Figure 0004903863
Figure 0004903863
Figure 0004903863
[付録D]
例2:目的C++コード。最重要コード行を太字でマークする
Figure 0004903863
Figure 0004903863
[付録E]
例3:目的C++コード。Erfc−テーブル
Figure 0004903863
Figure 0004903863
[付録F]
Figure 0004903863
本発明を実現することができる典型的なシステムにおいて生じる信号電力の概要例図である。 可能な解決策の機能概要例図である。 別の可能な解決策の機能概要例図である。 本発明による確率分布関数を示す図である。 図4aの図から選択された電力グリッド間隔の図である。 本発明による量子化された累積分布関数を示す図である。 図5aの図から選択された電力グリッド間隔の図である。 本発明による補足累積分布関数の積の図である。 図6aの図から選択された電力グリッド間隔の図である。 本発明による方法の実施形態の概要フローチャートである。 本発明による方法の実施形態の概要フローチャートである。 本発明によるシステムを図示する。

Claims (15)

  1. 無線通信システムにおける、複雑度を削減したノイズフロア推定方法であって、
    複数の電力グリッド点kの少なくともサブセットのそれぞれに対して、補足累積分布関数の積を判定する工程であって、当該補足累積分布関数の各々は、スライディングウィンドウにおける、与えられた複数jの広帯域電力測定推定値のそれぞれに対応する、工程(S1)と、
    前記電力グリッド点の少なくともサブセットのそれぞれに対して、前記判定された積に基づいて、前記複数の広帯域電力測定推定値のうちの最小値に関する確率分布関数を判定する工程(S2)と、
    をさらに備え
    前記補足累積分布関数の積が、以下の式に従って前記複数の広帯域電力推定値N PowerSamples について計算され、
    Figure 0004903863
    上式で、jは前記与えられた電力測定推定値のうち1つのインデックスを示し、kは前記複数の電力グリッド点のインデックスを示し、F PowerSample (j、k)は前記累積分布関数を含み、
    前記複数の電力グリッド点P のそれぞれに対する前記確率分布f min (P )は、以下の式に従って計算され、
    Figure 0004903863
    上式で、f PowerSample (i、k)はi番目の前記与えられた電力測定推定値の確率分布関数であって、1−F PowerSample (i、k)はi番目の前記与えられた電力測定推定値の前記補足累積分布関数を表す
    ことを特徴とする方法。
  2. ノイズフロア推定値を与えるために、前記判定された確率分布関数の前記電力グリッド点のサブセットについての平均値を判定する工程(S3)をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 前記複数の広帯域電力推定値について、電力サンプルiに対して与えられた広帯域電力測定推定値の確率分布関数の積と、前記算出された補足累積分布関数の積を、電力サンプルiに対する前記補足累積分布関数で除したものと、を加算することにより前記確率分布関数を判定する工程(S2)を備えることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. 前記サブセットが全ての電力グリッド点を含むことを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  5. PowerSample(i、k)が予め決定された閾値よりも小さい場合には、k ThresholdLow≦k≦k ThresholdHighの区間外の全ての電力グリッド点に対して、fPowerSample(i、k)の値はゼロに設定され、確率分布fmin(P)は、前記区間内の電力グリッド点に対してのみ判定されることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  6. 前記補足累積分布関数が、下方の閾値であるグリッド点インデックスk1−F ThresholdLow(j)に対応する1に近い場合、又は上方の閾値であるグリッド点インデックスk1−F ThresholdHigh(j)に対応する0に近い場合、前記補足累積分布関数は、k1−F ThresholdLow(j)≦k≦k1−F ThresholdHigh(j)であるグリッド点インデックスに対してのみ計算され、さらに、前記判定された補足累積分布関数の積は、k>k1−F ThresholdHigh(j)である全てのグリッド点に対してはゼロに設定され、k1−F ThresholdLow(j)≦k≦k1−F ThresholdHigh(j)の区間内でのみ判定されることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  7. 前記補足累積分布関数の積がゼロではない最も上方の電力グリッド点インデックスkproduct Thresholdを判定する工程と、min(kproduct Threshold、k1−F ThresholdHigh(j))≧k≧1−F ThresholdLow(j)の区間内の全てのグリッド点インデックスkに対して前記全てのjについての積を判定する工程とを、さらに備えることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  8. 量FPowerSample(j、k)と、量fPowerSample(i、k)との少なくとも一方が、表にされた値を用いて判定されることを特徴とする、請求項1、5、6、又は7に記載の方法。
  9. 無線通信システムにおける、複雑度を削減したノイズフロア推定システム(70)であって、
    複数の電力グリッド点kの少なくともサブセットのそれぞれに対して、補足累積分布関数の積を判定する手段(80)であって、当該補足累積分布関数の各々は、スライディングウィンドウにおける、与えられた複数の広帯域電力推定値のそれぞれに対応する手段と、
    前記電力グリッド点の少なくともサブセットのそれぞれに対して、前記判定された積に基づいて、前記複数の広帯域電力測定推定値のうちの最小値に関する確率分布関数を判定する手段(81)と、
    をさらに備え
    前記補足累積分布関数の積が、以下の式に従って前記複数の広帯域電力推定値N PowerSamples について計算され、
    Figure 0004903863
    上式で、jは前記与えられた電力測定推定値のうち1つのインデックスを示し、kは前記複数の電力グリッド点のインデックスを示し、F PowerSample (j、k)は前記累積分布関数を含み、
    前記複数の電力グリッド点P のそれぞれに対する前記確率分布f min (P )は、以下の式に従って計算され、
    Figure 0004903863
    上式で、f PowerSample (i、k)はi番目の前記与えられた電力測定推定値の確率分布関数であって、1−F PowerSample (i、k)はi番目の前記与えられた電力測定推定値の前記補足累積分布関数を表す
    ことを特徴とするシステム。
  10. ノイズフロア推定値を与えるために、前記判定された確率分布関数の前記複数の電力グリッド点についての平均値を判定する手段(82)をさらに備えることを特徴とする、請求項に記載のシステム。
  11. 前記判定する手段(81)は、前記複数の広帯域電力推定値について、電力サンプルiに対して与えられた広帯域電力測定推定値の確率分布関数の積と、前記算出された補足累積分布関数の積を、電力サンプルiに対する前記補足累積分布関数で除したものと、を加算することにより前記確率分布関数を判定するように構成されていることを特徴とする、請求項に記載のシステム。
  12. 前記サブセットが全ての電力グリッド点を含むことを特徴とする、請求項に記載のシステム。
  13. 無線通信システムにおけるノードであって、
    複数の電力グリッド点kの少なくともサブセットのそれぞれに対して、補足累積分布関数の積を判定する手段(80)であって、当該補足累積分布関数の各々は、スライディングウィンドウにおける、与えられた複数の広帯域電力推定値のそれぞれに対応する手段と、
    前記電力グリッド点の少なくともサブセットのそれぞれに対して、前記判定された積に基づいて、前記複数の広帯域電力測定推定値のうちの最小値に関する確率分布関数を判定する手段(81)と、
    を備え
    前記補足累積分布関数の積が、以下の式に従って前記複数の広帯域電力推定値N PowerSamples について計算され、
    Figure 0004903863
    上式で、jは前記与えられた電力測定推定値のうち1つのインデックスを示し、kは前記複数の電力グリッド点のインデックスを示し、F PowerSample (j、k)は前記累積分布関数を含み、
    前記複数の電力グリッド点P のそれぞれに対する前記確率分布f min (P )は、以下の式に従って計算され、
    Figure 0004903863
    上式で、f PowerSample (i、k)はi番目の前記与えられた電力測定推定値の確率分布関数であって、1−F PowerSample (i、k)はi番目の前記与えられた電力測定推定値の前記補足累積分布関数を表す
    ことを特徴とするノード。
  14. ノイズフロア推定値を与えるために、前記判定された確率分布関数の前記複数の電力グリッド点についての平均値を判定する手段(82)を備えることを特徴とする、請求項13に記載のノード。
  15. 前記ノードは、無線ネットワークコントローラ、無線基地局、又は移動端末のうちの1つであることを特徴とする、請求項13に記載のノード。
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