JP4898310B2 - 微細形状加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被加工物の表面に精密な微細形状を形成するための微細形状加工装置に関する。
従来、材料の表面に微細形状を加工する技術は、情報通信分野や液晶製造分野など多くの分野で用いられている。これらの産業において製品の小型化、高集積化、高精度化を達成するために、微細表面形状が高アスペクト比で高精度に形成されることが求められている。一方、ダイヤモンド切削は、仕上がり面が良いなど、微細表面形状を形成するのに適した特徴を持つため、高速工具位置決め装置とともに、これらの産業分野において主要な加工技術として用いられている(例えば、特許文献1参照)。
被加工物の表面に形成される微細表面形状は、工具刃先の大きさにより決まるため、高アスペクト比を実現するには、工具刃先を小さくしていく必要がある。しかし、特許文献1などの従来の装置では、工具刃先が微小になるほど、破損および摩耗のような形状精度に影響する問題が起こりやすい。その上、作業者が工具と被加工物との接触を目視で判断しにくくなるため、工具に余分な負荷がかかり、チッピングなどの破損や摩耗がさらに起こりやすくなるという問題もある。
また,特に液晶分野において、画面の大型化などに対応するために微細表面形状の大型化が求められている。微細表面形状の大型化により加工時間も長時間となるため、工具にかかる負荷を減らすことや加工中の工具の状態を知ることは、生産技術上、必要不可欠である。
このような問題や要望に応えるため、図10に示すように、本発明者らは、微細形状加工装置として、ダイヤモンド切削などに用いられる高速工具位置決め装置に、工具120に加えられた力を計測する力センサ150を取り付けた計測加工一体型装置100を提案している(特願2004−349434号参照)。
特開2002−166317号公報
図10に示す計測加工一体型装置100は、力センサ150が工具位置決め装置の後ろに配置され、ネジ152,154によりベース110に固定されているため、工具120に加えられた力が、力センサ150だけでなく、ネジ152,154にも分散してしまう。このため、工具120に加えられた力に対する力センサ150の感度が低くなり、工具120に加えられた微小な力を測定しようとする場合には、精度良く測定することが困難になると考えられる。このため、工具に加えられた微小な力を測定するために、さらに測定精度を高める必要があるという課題があった。
本発明は、このような従来の課題に着目してなされたもので、工具に加えられた微小な力を高精度で測定することができる微細形状加工装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る微細形状加工装置は、被加工物の表面に精密な微細形状を形成するための微細形状加工装置であって、加工部と駆動部とを有し、前記加工部は前記被加工物の表面を加工可能な工具と、前記工具に接続され、前記工具に加えられた力を計測して出力する力センサとを有し、前記駆動部は前記被加工物に対し前記加工部を相対的に駆動可能であることを、特徴とする。
本発明に係る微細形状加工装置は、駆動部で被加工物に対し加工部を相対的に駆動させることにより、工具で被加工物の表面に精密な微細形状を形成することができる。このとき、力センサを工具に比較的近い位置に取り付けて工具に接続することにより、工具に加えられた力が、力センサ以外の部分に分散するのを抑えることができる。このため、工具に加えられた力に対する力センサの感度を高めることができ、工具に加えられた微小な力を高精度で計測することができる。
高精度で測定された力センサの出力を利用することにより、工具と被加工物との接触を検出することができ、加工中に工具にかかる負荷を必要最小限に減少させることもできる。また、加工中の工具の摩耗やチッピング等の破損を検出することができ、工具取替の判断が容易で、生産性を向上させることができる。工具の切削特性を調べることができ、加工条件を最適化したり、加工の形状精度を向上させたりすることもできる。
なお、工具は、ダイヤモンドなど、被加工物の表面に切削加工や旋削加工などが可能なものであれば、いかなるものであってもよい。駆動部は、被加工物に対して加工部を駆動するものであってもよく、加工部に対して被加工物を駆動するものであってもよい。
本発明に係る微細形状加工装置は、支持部と変位センサと制御部とを有し、前記支持部は前記駆動部を支持しており、前記駆動部は前記加工部を駆動可能に前記加工部に接続されたアクチュエータを有し、前記変位センサは前記支持部に対する前記加工部の変位を計測可能に前記支持部に設けられ、前記制御部は前記駆動部に接続され、前記変位センサにより計測された変位に基づいて前記駆動部をフィードバック制御可能であることが好ましい。この場合、変位センサにより計測された変位に基づいて制御部で駆動部をフィードバック制御することにより、工具の位置決めを高速かつ高精度で行うことができる。フィードバック制御を力センサの出力と組み合わせることにより、加工精度をさらに向上させることができる。
本発明に係る微細形状加工装置で、前記制御部は前記力センサから出力された力の計測値に基づいて、前記駆動部を制御可能であってもよい。この場合、力センサからの計測値により工具の位置を制御することができ、生産性や加工精度をさらに向上させることができる。力センサの計測値が一定になるよう制御部で駆動部を制御することにより、変位センサの変位から被加工物の表面形状を計測することができる。
本発明に係る微細形状加工装置で、前記制御部は前記力センサから出力された力の計測値および前記変位センサにより計測された変位を表示可能に設けられた表示手段を有していてもよい。この場合、力センサおよび変位センサの計測値を確認することができる。また、計測値を確認しながら、加工条件を変えたり、様々な解析を行ったりすることもできる。
本発明に係る微細形状加工装置で、前記力センサは互いに直交する3軸方向の力を計測可能であってもよい。この場合、3次元空間において、工具に加えられた力の大きさおよび方向を測定することができる。
本発明によれば、工具に加えられた微小な力を高精度で測定することができる微細形状加工装置を提供することができる。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図7は、本発明の実施の形態の微細形状加工装置を示している。
図1に示すように、微細形状加工装置10は、支持部11と駆動部12と加工部13と変位センサ14と制御部15とを有している。
図1に示すように、支持部11は、両端に開口21a,21bを有する円筒状のケーシング21とセンサホルダ22とを有している。ケーシング21は、前方の開口21aに沿って、内側に突出した円環状のフランジ部21cを有している。また、ケーシング21は、後方の開口21bに沿って、内側に突出した円環状の駆動固定部21dを有している。センサホルダ22は、ケーシング21の外径と同じ径を有する円盤状のキャップ部22aと、キャップ部22aの表面に垂直に伸びて設けられた柱状部22bとを有している。センサホルダ22は、柱状部22bがケーシング21の内部に配置され、キャップ部22aでケーシング21の後方の開口21bを塞ぐよう、ケーシング21に固定されている。センサホルダ22は、キャップ部22aの中心および柱状部22bの中心を貫通する貫通孔22cを有している。
駆動部12は、アクチュエータを成す圧電素子(PZT)23と、圧電素子23に接続されたPZTドライバ(図示せず)とを有している。圧電素子23は、高剛性かつ応答性に優れ、円筒中空形状を成している。圧電素子23は、内部に柱状部22を挿入するようケーシング21の内部に挿入され、ケーシング21の内部で後端が駆動固定部21dに固定されて、支持部11により支持されている。圧電素子23は、外側面がケーシング21の内壁面に接触せず、内側面が柱状部22bに接触しないように配置されている。圧電素子23は、PZTドライバを介して電圧を加えることにより、ケーシング21の内部で中心軸方向に沿って伸縮するようになっている。なお、圧電素子23は、ヒステリシス特性およびクリープ特性により、非線形の電圧−変位特性を有している。
図1に示すように、加工部13は、力センサ24と取付部25とウェーブワッシャ26と工具ホルダ27と工具28とを有している。力センサ24は、ケーシング21の内部で、圧電素子23の先端に取り付けられている。力センサ24は、計測した力の計測値を出力可能になっている。取付部25は、円柱状のホルダ固定部25aと、ホルダ固定部25aの後端に固定された円盤部25bとを有している。ホルダ固定部25aは、ケーシング21の前方の開口21aの径よりやや小さい径を有している。円盤部25bは、ホルダ固定部25aより大径で、圧電素子23の外径とほぼ同じ径を有している。取付部25は、ホルダ固定部25aがケーシング21の前方の開口21aから突出するよう、円盤部25bがケーシング21の内部に配置されている。取付部25は、円盤部25bと圧電素子23の間に力センサ24を挟むよう、配置されている。
ウェーブワッシャ26は、ケーシング21の前方の開口21aの径とほぼ同じ内径、および、圧電素子23の外径とほぼ同じ外径を有している。ウェーブワッシャ26は、ケーシング21のフランジ部21cと取付部25の円盤部25bとの間に挟まれるよう、取り付けられている。ウェーブワッシャ26は、力センサ24および圧電素子23に任意の予荷重を負荷可能になっている。工具ホルダ27は、ホルダ固定部25aより小径で、ホルダ固定部25aの先端に固定されている。工具28は、ダイヤモンド製で、先端の刃先が尖った微細な形状を成している。工具28は、被加工物1の表面1aを切削加工や旋削加工可能になっている。工具28は、工具ホルダ27の先端中央に着脱可能に固定されている。
図1に示すように、力センサ24は、工具ホルダ27および取付部25を介して工具28に接続されている。これにより、力センサ24は、工具28に加えられた力を計測して出力するようになっている。なお、力センサ24は、工具28の後部であれば、工具ホルダ27に配置されていてもよく、工具28に直接取り付けられていてもよい。駆動部12は、被加工物1に対し、加工部13を駆動可能になっている。
変位センサ14は、静電容量型のセンサから成っている。変位センサ14は、センサホルダ22の柱状部22bの先端から突出するよう、貫通孔22cに挿入して固定されている。変位センサ14は、突出した先端と取付部25の円盤部25bとのギャップを測定することにより、支持部11に対する加工部13の変位を計測して出力可能になっている。
図1に示すように、制御部15は、ファンクションジェネレータ29とロックインアンプ30とAD変換ボード31とコンピュータ32と表示手段33とを有している。ファンションジェネレータ29は、圧電素子23に接続され、圧電素子23に所定の周波数の電圧を加えて圧電素子23を微小振動させるようになっている。ロックインアンプ30は、力センサ24およびファンクションジェネレータ29に接続されている。ロックインアンプ30は、力センサ24から出力された力の計測値の出力信号を検波するようになっている。すなわち、ファンクションジェネレータ29から入力された周波数と同じ周波数の出力信号を増幅するようになっている。
AD変換ボード31は、コンピュータ32に取り付けられ、ロックインアンプ30および変位センサ14が接続されている。AD変換ボード31は、ロックインアンプ30により増幅された力センサ24の出力信号、および、変位センサ14により計測された変位の出力信号をアナログ信号からデジタル信号に変換して、コンピュータ32に送信するようになっている。コンピュータ32は、力センサ24の出力信号および変位センサ14の出力信号を、AD変換ボード31を介して受信可能になっている。コンピュータ32は、力センサ24の出力信号および変位センサ14の出力信号に基づいて、様々な解析を実施可能になっている。
表示手段33は、コンピュータ32に接続されたモニタから成っている。表示手段33は、力センサ24の力の計測値および変位センサ14の変位の計測値を、表やグラフ、図などで表示可能になっている。また、表示手段33は、コンピュータ32による解析結果を表示可能になっている。
制御部15は、変位センサ14により計測された変位に基づいて駆動部12をフィードバック制御可能になっている。すなわち、制御部15は、PIDコントローラ(図示せず)に、DA変換ボード(図示せず)を介してコンピュータ32からの指令値を入力するとともに、変位センサ14の出力信号を入力する。PIDコントローラが、コンピュータ32からの指令値と変位センサ14の出力信号とを比較演算して、圧電素子23に制御信号を送信することにより、駆動部12をフィードバック制御するようになっている。なお、PIDコントローラを使用せず、AD変換ボード31を介して変位センサ14の出力信号をコンピュータ32に入力し、コンピュータ32が指令値と変位センサ14の出力信号とを比較演算して、圧電素子23に制御信号を送信することにより、駆動部12をフィードバック制御してもよい。また、コンピュータ32は、力センサ24の出力信号に基づいて、駆動部12を制御可能になっている。
次に、作用について説明する。
微細形状加工装置10は、駆動部12で被加工物1に対し加工部13を相対的に駆動させることにより、工具28で被加工物1の表面1aに精密な微細形状を形成することができる。このとき、力センサ24が工具ホルダ27および取付部25を介して工具28に接続されており、工具位置決め装置の後ろに配置されている図10に示す従来の装置に比べて、工具28に近い位置に力センサ24が取り付けられている。このため、工具28に加えられた力が、力センサ24以外の部分に分散するのを抑えることができる。このため、工具28に加えられた力に対する力センサ24の感度を高めることができ、工具28に加えられた微小な力を高精度で測定することができる。また、同じ力を測定する場合、図10に示す従来の装置に比べて、より直接的に加工力を高い感度で測定することができる。
変位センサ14で計測された変位に基づいて制御部15で駆動部12をフィードバック制御することにより、圧電素子23のヒステリシス特性およびクリープ特性を補償することができ、工具28の位置決めを高速かつ高精度で行うことができる。また、力センサ24からの計測値により工具28の位置を制御することができ、生産性や加工精度を向上させることができる。フィードバック制御と力センサ24による制御とを組み合わせることにより、加工精度をさらに向上させることができる。表示手段33により、力センサ24および変位センサ14の計測値を確認することができる。また、計測値を確認しながら、加工条件を変えたり、様々な解析を行ったりすることもできる。
図10に示す従来の計測加工一体型装置100では、力センサ150が工具位置決め装置の後ろに配置されているため、工具位置決め装置を片持ちで支持する必要がある。このため、装置全体の剛性が低下しており、装置も大型化している。これに対し、微細形状加工装置10は、駆動部12などを片持ちで支持する必要がないため、装置全体の剛性が高く、小型化も可能である。
[接触の検出]
微細形状加工装置10は、高精度で測定された力センサ24の出力を利用することにより、工具28と被加工物1との接触を検出することができる。すなわち、工具28と被加工物1とが接触したとき、工具28に加わる力が大きくなるため、力センサ24の出力が大きくなり、ロックインアンプ30の出力も大きくなる。このとき、図2に示すように、ロックインアンプ30からの力センサ24の出力をコンピュータ32で常に監視し、あらかじめ決められた閾値を超えないとき、接触していないと判断して、工具28をさらに被加工物1に近づける。力センサ24の出力が閾値を超えると、接触したと判断し、工具28と被加工物1との相対移動を停止させる。こうして、工具28と被加工物1との接触を検出することができる。これにより、被加工物1との接触による工具28の破損を防ぐことができる。
[工具の摩耗や破損の検出]
また、高精度で測定された力センサ24の出力を利用することにより、加工中の工具28の摩耗やチッピング等の破損を検出することができる。すなわち、図3に示すように、加工中は、工具28が被加工物1の表面1aに接触している。このとき、工具28が摩耗または破損すると、その接触状態が変化するため、力センサ24の出力が変化する。この変化を検出することにより、加工中の工具28の摩耗やチッピング等の破損を検出することができる。これにより、工具28の取替の判断が容易であり、生産性を向上させることができる。
[工具の摩耗量の測定]
また、工具28の摩耗量も測定することができる。すなわち、図4(a)に示すように、標準サンプル2を使用して、加工前の工具28と標準サンプル2との接触位置を測定しておく。加工により工具28が摩耗すると、図4(b)に示すように、加工前の接触位置では、工具28は標準サンプル2に接触しない。このとき、図4(c)に示すように、圧電素子23により工具28を動かして標準サンプル2に接触させ、加工前の接触位置からの変位を変位センサ14で測定することにより、工具28の摩耗量dを測定することができる。また、同様の方法により、工具28を交換したときの取付誤差や工具28の寸法の個体差などによる工具28の先端位置のずれを求めることもできる。
[表面加工形状の計測]
図5に示すように、力センサ24の計測値が一定になるよう制御部15で駆動部12を制御することにより、変位センサ14の変位から試料3の表面3aの形状を計測することができる。図5に示す一例では、試料3の加工表面3aは、正弦波で加工されており、波長は50μm、振幅は100nmである。また、加工表面3aの弾力変形域は、0.1nm以内である。このとき、圧電素子23に電圧を加えて、工具28を微小振動させながらステップ状に試料3へ接近させ、力センサ24の計測値が一定になるようフィードバック制御しながら、X方向に走査する。これにより、変位センサ14の変位が、試料3の表面3aの形状測定結果になる。また、同様の方法で、形状が既知の基準試料を使用することにより、工具28の先端の形状を測定することができ、加工精度を向上させることもできる。
[工具の切削特性の計測]
さらに、高精度で測定された力センサ24の出力を、直接AD変換ボード31に入力することにより、工具28の切削特性を調べることができる。これにより、加工条件を最適化したり、加工の形状精度を向上させたりすることもできる。
[力センサの校正および感度]
微細形状加工装置10の力センサ24(以下、「力センサI」とする)と、図10に示す従来の計測加工一体型装置100の力センサ150とを比較するため、微細形状加工装置10の支持部11の後方に別の力センサ(以下、「力センサII」とする)を取り付けて、以下の測定を行った。
まず、工具28に錘により負荷(load)をかけ、錘を一気に持ち上げて負荷を解放したときの力センサIおよび力センサIIの出力電圧(Output Voltage)を測定し、その結果を図6に示す。図6の結果を利用して、力センサIおよび力センサIIの出力電圧から工具28に加えられた力を計算することができる。
次に、圧電素子23を1Hz、振幅20nmで振動させたときの力センサIおよび力センサIIの出力電圧を測定し、図6の結果を利用して計算した力のグラフを図7に示す。図7に示すように、力センサIは、力センサIIに比べて工具28により近い位置に配置されているため、より高い感度で工具28に加えられた力を測定可能であることがわかる。このように、微細形状加工装置10は、力センサ24が工具に加えられた力をダイレクトに受けるため、高感度かつ高精度の力の測定が可能である。
[3次元計測]
なお、図8に示すように、微細形状加工装置10は、互いに直交する3軸方向の力を計測可能に、力センサ51,52,53を有していてもよい。図8に示す一例では、力センサ51は図8中のX軸方向の力を測定可能であり、力センサ52はY軸方向(図8の紙面に垂直な方向)の力を測定可能であり、力センサ53は図8中のZ軸方向の力を測定可能になっている。これにより、3次元空間において、工具28に加えられた力の大きさおよび方向を測定することができる。
通常は、工具28の切り込み方向である微細形状加工装置10のZ軸を、円筒ワーク4の半径方向のX’軸と一致するように配置する。その場合、ワーク4のX’軸にしか切り込み量を与えることができない。これに対して、図9に示すように、微細形状加工装置10のZ軸をワーク4のX’軸に対してθ角だけ傾けて配置すると、ワーク4のX’軸に切り込み量dx’を与えるだけでなく、ワーク4の軸方向のZ’軸にも切り込み量dz’を同時に与えることができる。これにより、切り込み量dx’と切り込み量dz’とを合成した切り込み量dzを、ワーク4に与えることができる。こうして、ワーク4の半径方向、軸方向の両方向に変化するような微細形状を創成することができる。
この場合、図9に示すように、工具28には、微細形状加工装置10のZ軸方向の力Fzと、X軸方向の力Fxとが加わっている。このとき、微細形状加工装置10は、力センサ51によりFxを,力センサ53によりFzを測定することができる。このように、力センサ51,52,53により、3次元空間において工具28に加えられた力を測定することができ、3次元の加工形状の精度向上などに利用することができる。
本発明の実施の形態の微細形状加工装置を示す断面図である。 図1に示す微細形状加工装置の工具と被加工物との接触を検出するときのフローチャートである。 図1に示す微細形状加工装置の加工中の使用状態を示す断面図である。 図1に示す微細形状加工装置の工具の摩耗量の測定方法を示す側面図である。 図1に示す微細形状加工装置の表面加工形状の測定方法を示す側面図である。 図1に示す微細形状加工装置の力センサ(力センサI)および比較用の力センサ(力センサII)の、工具に加えた負荷(load)に対する出力電圧(Output Voltage)を示すグラフである。 図1に示す微細形状加工装置の力センサ(力センサI)および比較用の力センサ(力センサII)の、圧電素子を振動させたときの力の測定結果を示すグラフである。 図1に示す微細形状加工装置の力センサの変形例を示す断面図である。 図8に示す微細形状加工装置の使用状態を示す側面図である。 従来の計測加工一体型装置を示す断面図である。
符号の説明
1 被加工物
10 微細形状加工装置
11 支持部
12 駆動部
13 加工部
14 変位センサ
15 制御部
21 ケーシング
22 センサホルダ
23 圧電素子
24 力センサ
25 取付部
26 ウェーブワッシャ
27 工具ホルダ
28 工具
29 ファンクションジェネレータ
30 ロックインアンプ
31 AD変換ボード
32 コンピュータ
33 表示手段

Claims (3)

  1. 被加工物の表面に精密な微細形状を形成するための微細形状加工装置であって、
    前記被加工物の表面を加工可能な工具と、前記工具に加えられた力を計測して出力する力センサと、前記工具が取り付けられる第1の面と前記力センサが取り付けられる第2の面とを有する取付部と、前記第1の面に取付けられたウェーブワッシャとを有する加工部と
    前記力センサと接続される第1の端部と前記第1の端部とは反対側の第2の端部とを有する円筒中空形状の圧電素子からなり、前記被加工物に対し前記加工部を相対的に駆動可能な駆動部と
    前記ウェーブワッシャに接続される第1のフランジ部と前記第2の端部に固定される第2のフランジ部とを有し、前記ウェーブワッシャによって前記力センサと前記アクチュエータに予荷重を負荷させた状態で前記駆動部を支持する支持部と、
    前記圧電素子の中空部に配置され、前記取付部との間に形成されるギャップを測定することにより前記支持部に対する前記加工部の変位を計測することが可能な変位センサと、
    前記駆動部に接続され、前記変位センサにより計測された変位と前記力センサから出力された力の計測値とに基づいて前記駆動部をフィードバック制御可能な制御部と
    を具備する微細形状加工装置。
  2. 請求項1に記載の微細形状加工装置であって、
    前記制御部は前記力センサから出力された力の計測値および前記変位センサにより計測された変位を表示可能に設けられた表示手段を有する
    微細形状加工装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の微細形状加工装置であって、
    前記力センサは互いに直交する3軸方向の力を計測可能である
    微細形状加工装置。
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