JP4895920B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ドライエッチング装置、プラズマCVD装置等のプラズマ処理装置に関する。
誘導結合プラズマ(ICP)型のプラズマ処理装置では、チャンバの上部が誘電体板で閉鎖され、この誘電体板上に高周波電力が投入されるコイルが配置された構成が知られている。チャンバ内は減圧されるので、大気圧を支持するための機械的強度を確保するために誘電体板はある程度の厚みを有する必要がある。しかし、誘電体板の厚みが厚いほど、コイルからプラズマへ投入される高周波パワーの損失が大きくなる。詳細には、誘電体板の厚みが厚いと、高周波パワーの投入損失が大きいので、高密度のプラズマを生成させるためには、大容量の高周波電源が必要となる。投入損失分は熱に変換されるので、高周波電源の大容量化に伴いこの発熱量が増加し、誘電体板及び周辺部品の温度上昇が顕著となる。その結果、基板処理枚数の増加に伴い、エッチングレート、均一性、形状等のプロセス特性に経時的変化(プロセスシフト)が生じる。
これに対し、例えば特許文献1及び2には、梁状構造物で誘電体板の下面側を支持することにより、機械的強度を確保しつつ誘電体板の薄型化を図ったプラズマ処理装置が開示されている。
一般にこの種の梁状構造物はアルミニウム製でアースされており、さらに表面はアルマイト処理等により高い硬度が付与されている。そのため、梁状構造物の表面はプラズマ中のイオンが衝突しても極めて削れにくい状態にあるものの、微量の削れが発生する。コンデンサ等の電子部品の製造プロセスでは、この梁状構造物表面の微量の削れは品質上問題とならない。しかし、ICの製造プロセスでは、微量の金属汚染も品質に大きな影響を与える。例えば、IC回路を形成したシリコン基板を積層した3次元積層型集積回路では、シリコン基板間を接続するために埋込配線用の貫通孔、すなわちSi貫通ビア(TSV: Through-Silicon Via)をシリコン基板に形成する必要がある。このSi貫通ビアを形成するプロセスでは、梁状構造物表面の微量の削れ等の金属汚染の高水準での防止が必要な場合がある。
特開平10−27782号公報 特開2001−110777号公報
本発明は、誘電体板を支持する梁状構造物を有するプラズマ処理装置において、梁状構造物表面の微量の削れを高水準で防止することを課題とする。
本発明は、
内部に基板が配置され、かつプロセスガスが導入される真空容器と、前記基板と対向する前記真空容器の上部開口に配置され、かつ複数の窓部を備える梁状構造物と、前記梁状構造物によって支持され、かつ前記窓部を介して前記真空容器の内部に臨む誘電体板と、前記梁状構造物の下面側に配置され、前記梁状構造物の下面全体を覆う誘電体材料からなるカバーと、前記誘電体板の上面側に配置され、高周波電力が投入されるプラズマ発生のためのコイルと、前記カバーの外周を支持すると共に、前記梁状構造物の下側に配置されて前記梁状構造物を支持する、前記梁状構造物とは別体のカバーホルダと、互いに間隔をあけて前記カバーホルダと前記カバーとの間に配置された不連続な複数の弾性部材とを備える、プラズマ処理装置を提供する。
梁状構造物の下面のうち少なくとも窓部以外の部分を誘電体材料からなるカバーで覆うことにより、プラズマ中のイオンの衝突に起因する梁状構造物表面の微量の削れを高水準で防止できる。
カバーの材質としては、被エッチング材料と同様の性質であり、かつ熱衝撃に対して強い誘電体材料が使用される。例えば、Si系のICデバイスのエッチングの場合にはカバー9の材料として石英(SiO)や窒化シリコン(SiN)を使用でき、Al配線のエッチングの場合にはカバー9の材料として酸化アルミナを含むアルミナ(Al)や、窒化アルミニウム(AlN)を使用できる。また、カバーの材質としては、プロセスガスに対して耐食性を有する誘電体材料が使用される。例えばプロセスガスがフッ素系ガスである場合には石英を使用でき、プロセスガスが塩素系ガスである場合にアルミナ(Al)を使用できる。
具体的には、前記カバーは、前記窓部の部分を含む前記梁状構造物の下面全体を覆う一体構造である。
代案としては、前記カバーは、前記梁状構造物の下面のうち前記窓部以外の部分を覆うカバー本体と、前記梁状構造物の下面の前記窓部の部分を覆い、かつ前記カバー本体に対して着脱可能である交換片とを備える。
梁状構造物の窓部を介して誘電体板が真空容器の内部に臨んでおり、梁状構造物の下面のうち窓部の部分では、プラズマ中のイオンが衝突することによるカバーの削れが他の部分と比較して顕著である。従って、この部分をカバー本体に対して着脱可能な交換片により構成すれば、削れが進行した交換片のみを交換してカバー本体は使用を継続できる。その結果、プラズマ処理装置のランニングコストを低減できる。
別の代案としては、前記カバーは、前記梁状構造物の前記窓部に対応する位置に厚み方向に貫通する窓孔を備え、前記誘電体板は前記窓部と前記窓孔を介して前記真空容器の内部に臨む。
さらに別の代案では、前記カバーは、厚み方向に関する細孔を前記梁状スペーサの窓部に対応する位置に備え、好ましくは高密度プラズマ生成領域から外れた位置に備えることにより、前記梁状構造物の下面側と前記カバーの上面側に形成された空間が、この細孔を介して前記真空容器の内部と連通する。
プラズマ処理装置は、前記カバーの外周を支持すると共に、前記梁状構造物の下側に配置されて前記梁状構造物を支持する、前記梁状構造物とは別体のカバーホルダをさらに備えることが好ましい。このカバーホルダを設ければ、カバーが梁状構造物の下面全体を覆う一体構造であっても、真空容器の内部に対してカバーホルダを介してプロセスガスを導入できる。また、カバーホルダとカバーの間に間隔をあけて複数の弾性部材を配置すれば、真空容器内を減圧した際に梁状構造物の下面側とカバーの上面側に形成された空間と真空容器の内部との圧力差が低減されるので、この圧力差に起因してカバーに作用する負荷を低減し、この負荷によるカバーの破損ないし割れを防止できる。さらに、カバーホルダの冷却機構(第1の冷却機構)を設けることで、プロセスガスの導入温度を梁状構造物とは独立して設定ないし制御できる。梁状構造物にも冷却機構(第2の冷却機構)を設けてもよい。これらの冷却機構で梁状構造物とカバーホルダを冷却することによりカバーの温度上昇を抑制でき、カバーの温度上昇に起因するエッチングレート、均一性、形状等のプロセス特性に経時的変化(プロセスシフト)や、放電のオン・オフの繰り返しに伴う温度昇降の繰り返しによって前述のカバーホルダとカバーの間に配置された弾性体等の劣化が進行するのを防止できる。
前記梁状構造物の窓部内に別体の前記誘電体板がそれぞれ配置されていることが好ましい。
誘電体板を分割構造とすることで、誘電体板が窓部を含む梁状構造物の上面全体に配置される構成、すなわち一体構造の誘電体板を梁状構造物で支持する構成と比較して、梁状構造物と誘電体板の厚みを低減できる。また、プラズマ発生のためのコイルの下端側を部分的に窓部内に配置することで、コイルを真空容器の内部により近接して配置できる。その結果、高周波パワーの投入損失を低減し、より高密度のプラズマを生成させることができる。
本発明のプラズマ処理装置は、誘電体板を支持する梁状構造物の下面のうち少なくとも誘電体板が真空容器の内部に臨む窓部以外を覆う誘電体材料からなるカバーを備える。そのため、プラズマ中のイオンの衝突に起因する梁状構造物表面の微量の削れを高水準で防止でき、3次元積層形集積回路のためのSi貫通ビアの形成プロセス等の極めて微量の金属汚染が品質上問題となるプロセスを実行するのに適している。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係るICP(誘導結合プラズマ)型のドライエッチング装置1を示す。ドライエッチング装置1は、その内部に基板2が収容される処理室を構成するチャンバ(真空容器)3を備える。チャンバ3は、全体として上部が開口した円筒状であるチャンバ本体4と、このチャンバ本体4の上部開口を密閉する蓋体5を備える。チャンバ3内を排気する真空排気装置20が設けられている。また、チャンバ本体4には基板2を搬入出するためのゲート(図示せず)が設けられている。
蓋体5は、チャンバ本体4の側壁上端に支持されたカバーホルダ6と、このカバーホルダ6上に支持された梁状スペーサ(梁状構造物)7を備える。梁状スペーサ7には複数個(本実施形態では6個)の誘電体板8が支持され、カバーホルダ6にはカバー9の外周が支持されている。カバー9は梁状スペーサ7の下面側に配置され、梁状スペーサ7の下面を覆っている。後に詳述するように、カバーホルダ6にはプロセスガス供給源19から供給されるプロセスガスをチャンバ3に噴出するためのガス導入口6cが設けられている。また、カバーホルダ6と梁状スペーサ7には、それぞれ冷媒循環装置17A,17Bから供給される冷媒の循環流路52(カバー9の循環流路の図示は省略する)が設けられている。
カバーホルダ6や梁状スペーサ7を構成する材料としては、アルミニウム、ステンレス鋼(SUS)等のような十分な剛性を有する金属材料を使用できる。また、誘電体板8やカバー9を構成する材料としては、酸化イットリウム(Y)、窒化アルミニウム(AlN)、アルミナ(Al)、石英(SiO)等の誘電体材料を使用できる。カバー9の材質については後に詳述する。
誘電体板8の上面側には、マルチスパイラルコイルであるICPコイル11が配設されている。図2に示すようにICPコイル11は平面視で中央から外周に向けて螺旋状に延びる複数(本実施形態では4本)の導電体12からなる。平面視で中央の部分(巻き始め部分)では隣接する導電体12間の隙間が広く、外周の部分ではこの隙間が狭い。換言すれば、導電体12間の巻付密度は中央では粗で外周では密である。ICPコイル11にはマッチング回路13を介して、高周波電源14が電気的に接続されている。
チャンバ3内の底部側には、バイアス電圧が印加される下部電極としての機能及び基板2を静電吸着等によって保持する機能を有する基板サセプタ15が配設されている。基板サセプタ15にはバイアス用の高周波電源16から高周波電源が印加される。また、基板サセプタ15内には冷媒の循環流路が設けられており、冷媒循環装置17Cから供給される温調された冷媒がこの循環流路中を循環する。さらに、基板サセプタ15の上面と基板2の裏面との間の微細な隙間にHe等の伝熱ガスを供給する伝熱ガス循環装置18が設けられている。
コントローラ10は、高周波電源14,16、プロセスガス供給源19、伝熱ガス循環装置18、冷媒循環装置17A〜17C、真空排気装置20を含む装置全体の動作を制御する。
図3から図5を併せて参照して、蓋体5の構造を説明する。
図5に最も明瞭に表れているように、カバーホルダ6は全体として厚肉円環状であり、厚み方向に貫通する大面積の窓孔6aが形成されている。カバーホルダ6の内側周面上端には、段差を形成することで、カバー9の下面の外周縁付近を載置するカバー支持部6bが形成されている。また、カバーホルダ6の上面は、梁状スペーサ7の後述する外周部7aの下面を支持する。
図4B及び図5に示すように、カバーホルダ6のカバー支持部6bの上面には、複数個の棒状の弾性部材50Aが取り付けられている。本実施形態における弾性部材50Aは、後述するOリング21A,21B,21D,21Fと同様のゴム製であり、弾性的に湾曲させることでカバー支持部6b上に互いに間隔をあけて形成された平面視で円弧状の溝に収容されている。図5に表れているように、弾性部材50Aは平面視で互いに間隔をあけて配置されている。換言すれば、弾性部材50Aは平面視で、円環状等の無端形状ではなく、不連続に配置されている。弾性部材50Aには、共に剛体であるカバーホルダ6とカバー9との間に介在することで、両者間の接触応力を吸収する機能がある。
カバーホルダ6の内側側壁面には斜め下向きのガス導入口6cが複数個形成されている。カバーホルダ6の下面には環状の溝が形成されており、この溝の下端開口をOリング21Aで封鎖することで環状ガス流路6dが形成されている。個々のガス導入口6cはこの環状ガス流路6dに連通している。環状ガス流路6dはガス導入路22によりプロセスガス供給源19に接続されている。従って、プロセスガス供給源19から供給されるプロセスガスは、ガス導入路22と環状ガス流路6dを経てガス導入口6cからチャンバ3内に噴出される。
カバーホルダ6の下面には環状ガス流路6dよりも外側にさらに2つの環状の溝が形成されており、これらのうちの内側の溝にはシール部材としてのOリング21Bが収容されている。このOリング21Bにより、カバーホルダ6とチャンバ本体4の側壁上端との間の密閉性が確保されている。また、Oリング21Bの外側の溝には、スパイラル状の金属製コイル等である導電性を有する弾性体21Cが収容されており、この弾性体21Cを介してカバーホルダ6とチャンバ3の電気的導通が確保されている。Oリング21Bよりも外側に配置することは、金属製コイル等である弾性体21Cの腐食等を防止できる点で好ましい。後述するように、弾性体21Cと同様の導電性を有する弾性体21Eにより、梁状スペーサ7とカバーホルダ6との電気的導通が確保されている。チャンバ3、カバーホルダ6、及び梁状スペーサ7は弾性体21C,21Eにより電気的に互いに導通されており、これらのいずれかを接地することで筐体アースを行っている。
前述のように、カバーホルダ6は図示しない循環流路に冷媒循環装置17Aから供給される冷媒によって冷却される。
本実施形態におけるカバー9は、一体構造、具体的には厚みが一定の円板状である。カバー9は下面の外周縁付近が弾性部材50Aを介してカバー支持部6b上に載置されることで、カバーホルダ6に支持されている。カバー9の厚みとカバー支持部6bを形成するための段差の深さは、チャンバ3内の減圧により弾性部材21F,21Dが厚み方向に圧縮されて梁状スペーサ7と誘電体板8が降下した場合でも、カバーホルダ6の上面とカバー9の上面とが概ね同一平面上に位置し、カバー9に対して破損を生じさせる力が加わらないように設定されている。
梁状スペーサ7及び誘電体板8の下面側とカバー9の上面側との間には微細な空間51(図4A及び図4B参照)がある。仮にカバー支持部6b上の弾性部材50Aが無端状であるとすると、空間51は大気が密閉された状態でチャンバ3の内部に対して遮断されるため、チャンバ3内を減圧した際に空間51とチャンバ3の内部との圧力差によってカバー9に大きな負荷が作用し、その結果カバー9に破損ないし割れが生じる可能がある。しかし、複数の弾性部材50Aは互いに間隔をあけて不連続に配置され、弾性部材50A間の隙間を介して空間51とチャンバ3の内部は連通しているので、チャンバ3内を減圧した際の空間51とチャンバ3の内部との圧力差が低減される。従って、この圧力差に起因してカバー9に作用する負荷が低減され、カバー9の破損ないし割れを防止できる。このように平面視で不連続に複数個の弾性部材50Aを設けることで、カバーホルダ6とカバー9の接触応力を吸収しつつ、チャンバ3内の減圧した際のカバー9の破損ないし割れを防止している。
カバー9の材質は、基板2の被エッチング材料と同様の性質であり、かつ熱衝撃に対して強い誘電体材料である必要がある。例えば、Si系のICデバイスのエッチングの場合にはカバー9の材料として石英(SiO)や窒化シリコン(SiN)を使用でき、Al配線のエッチングの場合にはカバー9の材料として酸化アルミナを含むアルミナ(Al)や、窒化アルミニウム(AlN)を使用できる。また、カバー9の材質は、プロセスガスに対して耐食性を有する必要がある。例えば、プロセスガス(エッチングガス)がフッ素系ガスである場合には、カバー9の材料として石英や窒化アルミニウムを使用でき、プロセスガスが塩素系ガスである場合には、カバー9の材料としてアルミナや窒化アルミニウムを使用できる。
フッ素系ガスを用いてSiの深掘り、例えば深さ10μm以上を、高いエッチングレート(例えば5μm/min以上)で行う際には、高密度のプラズマ(例えばNeが1012cm−3以上)を生成させる必要があるため、高パワーを投入する。このとき、カバー9の材料石英(SiO)とすると、高密度プラズマに曝されるカバー9の摩耗が激しい。また、カバー9の材料をアルミナ(AlO)とすると、削れ量は石英(SiO)の場合の1/20以下であるが、高パワーの投入による熱衝撃でカバー9が割れるおそれがある。これに対して、本実施形態では、Siの深絞りにおいてプロセスガス(エッチングガス)をフッ素ガスとした場合にカバー9の材料を窒化アルミニウム(AlN)とすることで、カバー9の削れ量は石英(SiO)の場合の1/30以下に抑制されて耐食性に優れ、かつ耐熱衝撃性が高いため熱衝撃によるカバー9の割れが生じない。
本実施形態における梁状スペーサ7は、円環状の外周部7a、平面視で外周部7aによって囲まれた領域の中央に位置する中央部7b、及び中央部7bから外周部7aまで放射状に延びる複数(本実施形態では6個)の梁部7cを備える。
梁状スペーサ7の外周部7aの下面が、カバーホルダ6の上面に支持されている。外周部7aの下面には2つの環状の溝が形成されており、これらのうちの内側の溝に収容されたOリング21Dによって梁状スペーサ7とカバーホルダ6との間の密閉性が確保されている。また、Oリング21Dの外側の溝には、スパイラル状の金属製コイル等の導電性を有する弾性体21Eが収容されている。この弾性体21Eを介して梁状スペーサ7とカバーホルダ6との電気的導通が確保されている。Oリング21Dよりも外側に配置することは、金属製コイル等である弾性体21Eの腐食等を防止できる点で好ましい。
梁状スペーサ7の6個の梁部7cは、幅がほぼ一定の直方体状であり、平面視(図2参照)において等角度間隔で中央部7bから放射状に延びている。梁部7cの一端は中央部7bと一体に連結されており、他端は外周部7aに一体に連結されている。
梁状スペーサ7の外周部7a、中央部7b、及び梁部7cで囲まれた領域は、梁状スペーサ7を厚み方向に貫通する窓部7dを構成している。本実施形態の梁状スペーサ7はそれぞれ扇形状である6個の窓部7dを備える。
個々の窓部7dには誘電体板8が収容されている。換言すれば、一体構造の誘電体板を窓部7dの部分を含む梁状スペーサ7の上面全体に配置するのではなく、誘電体板を分割構造として個々の誘電体板8を窓部7dに収容している。個々の誘電体板8は梁状スペーサ7の窓部7dと対応した扇形板状である。誘電体板8は下部8aと、この下部8aよりも外形寸法を大きく設定した上部8bとを備える。下部8aよりも外側に突出する上部8bの下面が被支持面8cを構成している。一方、梁状スペーサ7の窓部7dの周壁面の下端部分は内向きに突出しており、この突出部分の上面が支持面7eを構成している。誘電体板8は被支持面8cが支持面7e上に載置されることで窓部7d内に保持されている。支持面7eには環状の溝が形成されており、この溝にはOリング21Fが収容されている。このOリング21Fにより、個々の誘電体板8と梁状スペーサ7との間の密閉性が確保されている。
誘電体板8の下部8aの厚みと梁状スペーサ7の下面から支持面7eまでの厚みは、チャンバ3内の減圧によりOリング21Bが厚み方向に圧縮された際に、誘電体板8の下面と梁状スペーサ7の下面は概ね同一平面上に位置するように設定されている。前述のように、チャンバ3内の減圧時にはカバーホルダ6及びカバー9の上面は概ね同一平面上に位置するので、チャンバ3内の減圧時には誘電体板8及び梁状スペーサ7の下面はカバーホルダ6及びカバー9の上面と概ね同一平面上に位置する。
梁状スペーサ7の上方には、個々の誘電体8をOリング21Fに押し付けて密閉性を高めるための付勢機構24が設けられている。この付勢機構24は上面側がばね25によって下向きに弾性的に付勢されるベース板26と、このベース板26の下面からそれぞれ下向きに突出して下端が誘電体板8の上部8bに当接する複数個(本実施形態では6個)押さえ部材27を備える。押さえ部材27を介して作用するばね25の弾性的な付勢力により、個々の誘電体板8の被支持面8cがOリング21F(窓部7dの支持面7e)に押し付けられる。
誘電体板8は梁状スペーサ7の窓部7dとカバーホルダ6の窓孔6aを介してチャンバ3の内部空間に臨んでいる。換言すれば、基板サセプタ15側から見て窓孔6aと窓部7dを介して誘電体板8の下部8aの下面が見えている。梁状スペーサ7の下面のうちカバーホルダ6の窓孔6aに臨む部分は窓部7dを含めた全体がカバー9により覆われている。換言すれば、梁状スペーサ7の下面の全体がカバー9で覆われることによってチャンバ3内に発生するプラズマに直接曝露されることなく保護されている。
図3及び図4Aに示すように、梁状スペーサ7の中央部7bの下面には、複数個の棒状の弾性部材50Bが取り付けられている。本実施形態における弾性部材50Bは前述の弾性部材50Aと同様のゴム製であり、弾性的に湾曲させること中央部7bの下面に互いに間隔をあけて形成された底面視で円弧状の溝に収容されている。図4Aに表れているように、弾性部材50Bを収容する溝は脱落防止のために逆台形の断面形状を有する。弾性部材50Bは平面視で、円環状等の無端形状ではなく、不連続に配置されている。弾性部材50Bには、共に剛体である梁状スペーサ7とカバー9との間に介在することで、両者間の接触応力を吸収する機能がある。
仮に梁状スペーサ7の中央部7bの下面の弾性部材50Bが無端状であるとすると、前述の梁状スペーサ7とカバー9の間の微細な空間51のうち中央部7の部分が大気を密閉した状態でチャンバ3の内部に対して遮断されるので、チャンバ3内を減圧した際に空間51とチャンバ3の内部との圧力差に起因する負荷でカバー9に破損ないし割れが生じる可能がある。しかし、複数の弾性部材50Bは互いに間隔をあけて不連続に配置され、弾性部材50B間の隙間を介して空間51のうち梁状スペーサ7の中央部7bの下側の部分とチャンバ3の内部は連通しているので、チャンバ3内を減圧した際の空間51とチャンバ3の内部との圧力差が低減される。従って、この圧力差に起因してカバー9に作用する負荷が低減され、カバー9の破損ないし割れを防止できる。このように平面視で不連続に複数個の弾性部材50Bを設けることで、梁状スペーサ7とカバー9の接触応力を吸収しつつ、チャンバ3内を減圧した際のカバー9の破損ないし割れを防止している。
図3にのみ図示するように、梁状スペーサ7の梁部7cの下面にも、それぞれ棒状の弾性部材50Cが取り付けられる。本実施形態における弾性部材50Cは前述の弾性部材50A,50Bと同様のゴム製であり、梁部7cの下面に設けられた底面視で直線状の溝に収容されている。隣接する弾性部材50C間には十分な隙間が設けられており、空間51とチャンバ3の内部との連通が確保されている。従って、これらの弾性部材50Cも、梁状スペーサ7とカバー9の接触応力を吸収しつつ、チャンバ3内を減圧した際のカバー9の破損ないし割れを防止している。梁状スペーサ7の下面側には弾性部材50B,50Cのうちいずれか一方のみを取り付けてもよい。
図2を参照すると、本実施形態では、梁状スペーサ7に形成された冷媒の循環流路52は、平面視で中央部7bを通り、かつ個々の窓部7dの周囲を取り囲むように形成されている。梁状スペーサ7の中央部7bは梁部7cのみを介して外周部7aに連結されているため放熱効率が低く、プラズマ放電中に高温となりやすい。また、梁状スペーサ7の窓部7dに収容された個々の誘電体板8もプラズマ放電中に高温となる。本実施形態のような形態で循環流路52を形成することにより、冷媒循環装置17Bから供給される温調された冷媒で梁状スペーサ7を効果的に冷却できる。
以下、本実施形態のドライエッチング装置1の動作を説明する。まず、真空排気装置20によってチャンバ3内が排気され、プロセスガス供給源19からガス導入口6cを介してプロセスガス(エッチングガス)が導入される。エッチングの対象である基板2がSiである場合、プロセスガスとして例えばSF等のフッ素系ガスが使用される。また、基板2がアルミニウムの場合、プロセスガスとして例えばHCl等の塩素系ガスが使用される。
次に、高周波電源13からICPコイル9に高周波電力が投入され、チャンバ3内にプラズマが発生する。プラズマ中のラジカルやイオンが基板2の表面に輸送され、イオンは高周波電源16から基板サセプタ14に印加されるバイアス用の高周波電圧により加速されて基板2に衝突する。その結果基板2の表面がエッチングされる。
前述のようにICPコイル9を構成する導電体11は外周で互いに密に配置されているので、梁状スペーサ7の下面近傍のICPコイル9の外周に対応する領域、すなわち個々の窓部7dのうち平面視で梁状スペーサ7の外周部7aに近い領域にトロイダル状ないしはドーナツ状の高密度プラズマ(高密度プラズマ生成領域31)が生成し、これが拡散プラズマ30となって基板2に到達する。従って、梁状スペース7の表面、特に梁状スペーサ7の下面のうち高密度プラズマ生成領域31と対応する部分に向けてプラズマ中のイオンが照射され、仮に梁状スペーサ7の下面がチャンバ3内に直接的に露出しているとイオンが高頻度で衝突することになる。しかし、前述のように梁状スペーサ7の下面はカバー9で覆われているので、プラズマ中のイオンは梁状スペーサ7の下面ではなく、それを覆っているカバー9に衝突する。そのため、カバー9の下面はイオンの衝突によって削れるが、前述のようにカバー9は被エッチング材料と同質の材料からなるのでエッチング品質への悪影響はない。一方、カバー9で覆ったことにより梁状スペーサ7の表面のイオンの衝突に起因する微小な削れはほぼ完全に防止できる。その結果、梁状スペーサ7の削れに起因する金属汚染が基板2のエッチング品質に悪影響を与えるのを、効果的に防止できる。
本実施形態では、一体構造で大面積の誘電体板を梁状スペーサ7の上面に支持するではなく、複数の窓部7dのそれぞれに小面積の誘電体板8を収容している。かかる分割構造としたことにより、一体構造の場合と比較して、チャンバ3内を減圧した際の大気圧を支持するための機械的強度(チャンバ3内を減圧した際の誘電体板8の変形をも考慮している。)を確保しつつ、梁状スペーサ7と誘電体板8自体の厚みを大幅に低減できる。また、本実施形態では1個のICPコイル11を梁状スペーサ7の上方に配置しているが、複数個のICPコイルを設けた場合には、個々のICPコイルの下端側を部分的に個々の窓部7d内に配置することができ、それによってICPコイルを真空容器3の内部により近接して配置できる。これらの理由により、誘電体板8を分割構造としたことで、ICPコイル11への高周波パワーの投入損失を低減し、より高密度のプラズマを生成させることができる。
ドライエッチング時、カバーホルダ6と梁状スペーサ7は、それぞれ冷媒循環装置17A,17Bから供給される冷媒によって冷却される。カバーホルダ6の冷媒循環装置17Aを梁状スペーサ7の冷媒循環装置17Bとは別個に設けているので、カバーホルダ6に形成された環状ガス流路6d及びガス導入口6cを介してチャンバ3内に導入されるプロセスガスの温度を、梁状スペーサ7の温度とは独立して設定ないし制御できる。
プラズマ放電中はカバー9の温度が最も上昇しやすい。カバー9が高温になると、基板処理枚数の増加に伴い、エッチングレート、均一性、形状等のプロセス特性に経時的変化(プロセスシフト)が生じる。また、カバー9が高温となると、放電のオン・オフの繰り返しに伴う温度昇降の繰り返しによって、Oリング21A〜21Fや弾性部材50A〜50Cの劣化が進行する。本実施形態では、カバーホルダ6と梁状スペーサ7を冷媒循環装置17A,16Bから供給される冷媒で冷却しているので、カバー9の温度上昇を防止し、それによってカバー9が高温となることに起因する前述のプロセスシフトやOリング等の劣化進行を防止できる。例えば、カバーホルダ6と梁状スペーサ7を冷却しないと、ドライエッチング中のカバー9の温度は300℃程度に上昇するが、カバーホルダ6と梁状スペーサ7を冷媒循環装置17A,17Bによって80℃に温調すれば、ドライエッチング中のカバー9の温度を100〜150℃程度に抑制できる。
(第2実施形態)
図6は本発明の第2実施形態に係るドライエッチング装置1を示す。このドライエッチング装置1はカバー32の構造が第1実施形態と相違する。具体的には、カバー32はカバー本体33と、このカバー本体33に対して着脱可能である複数(本実施形態では6個)の交換片34を備える。
図8を参照すると、イオンの衝突に起因するカバー32の下面の削れ量は平面視でのカバー32の中心からの距離に対して山形の分布を有する。具体的には、カバー32の中心及びカバー32の外周縁の領域、すなわちカバー32のうち梁状スペーサ7の外周部7a及び中央部7b(窓部7d以外の部分)に対応する領域では削れ量が比較的少ない。前述のように、ICPコイル11の導電体11は外周で互いに密に配置されており、このICPコイル11の外周に対応する領域に高密度プラズマ生成領域31が生成される。カバー32の中心と外周縁の中間にこの高密度生成領域に対応する領域があり、この領域(カバー32の窓部7dに対応する部分)に削れ量のピークがあり、削れ量が比較的多い。本実施形態では、カバー32のうち下面の削れ量が比較的少ない領域をカバー本体33とし、削れ量が比較的多い領域を交換片34としている。カバー32の材質については、削れ量が比較的少ない領域のカバー本体33を熱衝撃に強い材料である石英(SiO)とし、削れ量が比較的多い領域の交換片34を削れや摩耗が生じにくい材料である窒化アルミニウム(AlN)とする組み合わせが、耐食性、耐磨耗性、及び耐熱衝撃性に優れた構成として好ましい。また、ここで熱衝撃性や耐磨耗性の点で許容できる場合には、交換片34をアルミナ(Al)としても良い。
図6及び図7を参照すると、カバー本体33は梁状スペーサ7と類似の構造を有する。すなわち、カバー本体33は円環状の外周部33a、平面視で外周部33aによって囲まれた領域の中央に位置する中央部33b、及び中央部33bから外周部33aまで放射状に延びる複数(本実施形態では6個)の梁部33cを備えている。外周部33a、中央部33b、及び梁部33cで囲まれた領域は、カバー本体33を厚み方向に貫通する収容孔33dを構成している。カバー本体33の外周部33a、中央部33b、及び梁部33cは、それぞれ梁状スペーサ7の外周部7a、中央部7b、及び梁部7cの下面を覆っている。換言すれば、カバー本体33は梁状スペーサ7の下面のうち窓部7d以外の部分を覆っている。
カバー本体33の収容孔33dは梁状スペーサ7の窓部7dに対向する位置に形成されており、形状及び面積も窓部7dと同様に設定されている。収容孔33dの周壁面の下端部分は内向きに突出しており、この突出部分の上面が支持面33eを構成している。個々の収容孔33dにカバー32の交換片34が収容されている。個々の交換片34は収容孔33dと対応した扇形板状であり、下部34aと、この下部34aよりも外形寸法を大きく設定した上部34bとを備える。下部34aよりも外側に突出する上部34bの下面が被支持面34cを構成している。交換片34は被支持面34cが支持面33e上に載置されることで収容孔33d内に保持されている。前述のようにカバー本体33の収容孔33dは梁状スペーサ7の窓部7dに対向する位置に形成されているので、カバー32の交換片34は梁状スペーサ7の下面のうち窓部7dに対応する部分を覆っている。交換片34は収容孔33dから出し入れしてカバー本体33に対して着脱可能である。
カバー本体33と交換片34の厚みは同一であり、カバー本体33に交換片34を取り付けた状態での本実施形態におけるカバー32は、第1実施形態におけるカバー9(図5参照)と同様に厚みが一定の円板状を呈する。
本実施形態におけるカバー32は摩耗が比較的多い部分をカバー本体33に対して着脱可能な交換片34で構成しているので、削れが進行した交換片34のみを交換してカバー本体33は使用を継続できる。これによりドライエッチング装置1のランニングコストを低減できる。
カバー本体33の支持面33eに、前述した弾性部材50A,50Bと同様の複数の弾性部材を、間隔をあけて不連続に配置し、カバー本体33と交換片34間の接触応力を吸収してもよい。支持面33eに取り付ける弾性部材を無端状ではなく不連続としておけば、カバー32と梁状スペーサ7や誘電体板8との間の微細な空間51(図4A,図4B参照)とチャンバ3の内部との連通を確保できるので、チャンバ3内を減圧した際の空間51とチャンバ3の内部との圧力差に起因する負荷が作用することによるカバー3の破損ないし割れを防止できる。
第2実施形態のその他の構成及び作用は第1実施形態と同様であるので、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
(第3実施形態)
図9は本発明の第3実施形態に係るドライエッチング装置1を示す。このドライエッチング装置1はカバー42の構造が第1実施形態と相違する。具体的には、カバー42は梁状スペーサ7の窓部7dと対応する窓孔42dを設けた構造である。
図10を併せて参照すると、カバー42は梁状スペーサ7と類似の構造を有する。すなわち、カバー42は円環状の外周部42a、平面視で外周部42aによって囲まれた領域の中央に位置する中央部42b、及び中央部42bから外周部42aまで放射状に延びる複数(本実施形態では6個)の梁部42cを備えている。外周部42a、中央部42b、及び梁部42cで囲まれた領域は、カバー42を厚み方向に貫通する窓孔42dを構成している。カバー42の窓孔42dは梁状スペーサ7の窓部7dに対向する位置に形成されており、形状及び面積も窓部7dと同様に設定されている。従って、本実施形態におけるカバー42は、梁状スペーサ7の下面のうち外周部7a、中央部7b、及び梁部7cの部分を覆っているが、窓部7dに対応する部分は覆っていない。
本実施形態における誘電体板8の下部8aはカバー42の窓孔42dを貫通しており、誘電体板8の下部8aの下面はカバー42の下面と概ね同一平面上に位置している。
本実施形態のように梁状スペーサ7の下面のうち窓部7dを除く部分をカバー42で覆った場合でも、プラズマ中のイオンが衝突することに起因する梁状スペーサ7の削れを防止できる。
第3実施形態のその他の構成及び作用は第1実施形態と同様であるので、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
(第4実施形態)
図11及び図12に示す本発明の第4実施形態に係るドライエッチング装置1は、カバー53の構造が第1実施形態と相違する。具体的には、カバー53には非常に細いこうアスペクト比の孔(細孔)54を厚み方向に貫通するように設けている。この細孔54によってカバー32と梁状スペーサ7や誘電体板8との間の微細な空間51(図4A,図4B参照)とチャンバ3の内部との連通を確保できるので、チャンバ3内を減圧した際の空間51とチャンバ3の内部との圧力差に起因する負荷が作用することによるカバー3の破損ないし割れを防止できる。細孔54は平面視で梁状スペーサ7の窓部7dに対応する領域に設けられる。また、細孔54は、プラズマ密度が高い領域、すなわち高密度プラズマ生成領域31に対して平面視で外れた位置(本実施形態では梁状スペーサ7の中央部7bの外側近傍であるが誘電体板8の外周縁よりも外側であってもよい。)に設けられる。細孔54のアスペクト比は、例えば6〜8程度(カバー32の厚みが3〜4mm程度の場合には直径0.5mm程度)に設定される。細孔54は、好ましくは高密度プラズマ生成領域31から外れた位置に設けられ、かつ高アスペクト比の非常に細い孔であるので、高密度プラズマ31と拡散プラズマ30のいずれもが細孔54を介してカバー53と梁状スペーサ7との間の空間51(図4A参照)に入り込みにくく、誘電体板8の削れによる消耗が抑制される。
第2実施形態のその他の構成及び作用は第1実施形態と同様であるので、同一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。
図13は梁状スペーサ7と誘電体板の代案を示す。この代案では、梁状スペーサ7の中央部7bに追加の窓部7fが形成されており、この窓部7fに円形には円形の誘電体板43が収容されている。図14は梁状スペーサ7と誘電体板の別の代案を示す。この代案では、梁状スペーサ7の中央部7bを取り囲むように環状の横梁部7gを設け、6個の扇形状の窓部7hと、個々の扇形状の窓部7hの外側に位置する合計6個の円弧状の窓部7iを設けている。個々の窓部7h,7iには誘電体板44,45が収容されている。
ICP型のドライエッチング処理装置を例に本発明を説明したが、プラズマCVD装置等の他のプラズマ処理装置にも本発明を適用できる。また、実施形態における誘電体板はいずれも分割構造であるが、誘電体板は厚みが一定の円板状であってもよい。
本発明の第1実施形態に係るドライエッチング装置を示す模式的な断面図。 梁状スペーサとICPコイルを示す模式的な平面図。 梁状スペーサを示す模式的な平面図。 図1の部分拡大図(梁状スペーサの中央部付近)。 図1の部分拡大図(梁状スペーサの外周部付近)。 梁状スペーサ、誘電体板、カバーホルダ、及びカバーを示す模式的な分解斜視図。 本発明の第2実施形態に係るドライエッチング装置を示す模式的な断面図。 梁状スペーサ、誘電体板、カバーホルダ、及びカバーを示す模式的な分解斜視図。 梁状スペーサの中心からの位置と削れ量の関係を示す模式図。 本発明の第3実施形態に係るドライエッチング装置を示す模式的な断面図。 梁状スペーサ、誘電体板、カバーホルダ、及びカバーを示す模式的な分解斜視図。 本発明の第4実施形態にかかるドライエッチング装置を示す模式的な断面図。 梁状スペーサ、誘電体板、カバーホルダ、及びカバーを示す模式的な断面図。 梁状スペーサ及び誘電体板の代案を示す模式的な断面図。 梁状スペーサ及び誘電体板の他の代案を示す模式的な断面図。
符号の説明
1 ドライエッチング装置
2 基板
3 チャンバ
4 チャンバ本体
5 蓋体
6 カバーホルダ
6a 窓孔
6b カバー支持部
6c ガス導入口
6d 環状ガス流路
7 梁状スペーサ
7a 外周部
7b 中央部
7c 梁部
7d 窓部
7e 支持面
7f 窓部
7g 横梁部
7h 窓部
7i 窓部
8,43,44,45 誘電体板
8a 下部
8b 上部
8c 被支持面
9 カバー
11 ICPコイル
12 導電体
13 マッチング回路
14,16 高周波電源
15 基板サセプタ
17 冷媒循環装置
18 伝熱ガス循環装置
19 プロセスガス供給源
20 真空排気装置
21A,21B,21D,21F Oリング
21C,21E 金属製コイル等の導電性を有する弾性体
22 ガス導入路
24 付勢機構
25 ばね
26 ベース板
27 押さえ部材
30 拡散プラズマ
31 高密度プラズマ生成領域,高密度プラズマ
32 カバー
33 カバー本体
33a 外周部
33b 中央部
33c 梁部
33d 収容孔
33e 支持面
34 交換片
34a 下部
34b 上部
34c 被支持面
42 カバー
42a 外周部
42b 中央部
42c 梁部
42d 窓孔
50A〜50C 弾性部材
51 空間
52 循環流路
53 カバー
54 細孔

Claims (3)

  1. 内部に基板(2)が配置され、かつプロセスガスが導入される真空容器(3)と、
    前記基板と対向する前記真空容器の上部開口に配置され、かつ複数の窓部(7d,7f,7h,7i)を備える梁状構造物(7)と、
    前記梁状構造物によって支持され、かつ前記窓部を介して前記真空容器の内部に臨む誘電体板(8,43,44,45)と、
    前記梁状構造物の下面側に配置され、前記梁状構造物の下面全体を覆う誘電体材料からなるカバー(9,32,42)と、
    前記誘電体板の上面側に配置され、高周波電力が投入されるプラズマ発生のためのコイル(11)と
    前記カバーの外周を支持すると共に、前記梁状構造物の下側に配置されて前記梁状構造物を支持する、前記梁状構造物とは別体のカバーホルダ(6)と、
    互いに間隔をあけて前記カバーホルダと前記カバーとの間に配置された不連続な複数の弾性部材(50A)と
    を備える、プラズマ処理装置。
  2. 前記カバーホルダを冷却する第1の冷却機構(17A)をさらに備える、請求項に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記梁状構造物を冷却する第2の冷却機構(17B,52)をさらに備える、請求項に記載のプラズマ処理装置。
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