JP4894276B2 - ポリオレフィン樹脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリオレフィン樹脂組成物とそのペレット、および、前記樹脂組成物またはペレットからなる成形体に関するものである。さらに詳細には、機械的強度に優れ、特に、衝撃強度および引張強度に優れるポリオレフィン樹脂組成物とそのペレット、および、前記樹脂組成物またはペレットからなる成形体に関するものである。
従来から、ポリプロピレン樹脂の機械的強度を改良する手段として、合成繊維を用いることが知られている。
例えば、特開平5−86234号公報には、再成形品の強度及び合成を当初の合成樹脂よりも低下しないようにすることを目的とする成形用樹脂組成物として、マトリックス樹脂がポリプロピレンであり、マトッリクス樹脂より高い融点を有する液晶性ポリマーを含有し、且つ成形物中に複合された液晶ポリマーの液晶化物がアスペクト比3以上を有する成形用樹脂組成物が記載されている。
また、特開2001−49012号公報には、合成有機繊維の熱劣化などによるダメージを可及的に抑えて耐衝撃性を高める共に、リサイクル性にも優れた長繊維強化樹脂ペレットを得ることを目的として、マトリックス成分をポリオレフィン系樹脂とし、強化繊維として合成有機繊維を含む有機繊維強化樹脂ペレットを溶融引抜き法によって製造することが記載されており、合成有機繊維として、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリブチレンテレフタレート繊維、ナイロン6繊維、ナイロン66繊維を用いられることが記載されている。
そして、特開2002−97313号公報には、意匠性に優れた樹脂成形品の提供を目的として、着色剤を0.1〜5質量%含有する溶融異方性芳香族ポリエステル繊維を0.1〜5質量%含有するポリオレフィン系樹脂からなる成形品が記載されている。
特開平5−86234号公報 特開2001−49012号公報 特開2002−97313号公報
しかし、上記の公報等に記載されているポリポリオレフィン樹脂組成物とそのペレット、および、前記樹脂組成物またはペレットからなる成形体の機械的強度については、特に、衝撃強度および引張強度については、さらなる改良が望まれていた。
かかる状況の下、本発明の目的は、機械的強度に優れ、特に、衝撃強度および引張強度に優れるポリオレフィン樹脂組成物とそのペレット、および、前記樹脂組成物またはペレットからなる成形体を提供することにある。
本発明者等は、かかる実状に鑑み、鋭意検討の結果、本発明が、上記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の一は、
全芳香族ポリエステル繊維(A)とポリオレフィン樹脂(B)とを含有するポリオレフィン樹脂組成物であって、
(A)の重量と(B)の重量との比(A/B)が、5/95〜70/30であるポリオレフィン樹脂組成物に係るものである。
また、本発明の一は、
全芳香族ポリエステル繊維(A)と不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で変性された変性ポリオレフィン樹脂(C)とを含有するポリオレフィン樹脂組成物であり、
(A)の重量と(C)の重量との比(A/C)が、5/95〜70/30であるポリオレフィン樹脂組成物に係るものである。
また、本発明の一は、
全芳香族ポリエステル繊維(A)と、ポリオレフィン樹脂(B)と、不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で変性された変性ポリオレフィン樹脂(C)とを含有するポリオレフィン樹脂組成物であって、
(A)の重量と、(B)と(C)のそれぞれの重量の合計との比(A/(B+C))が、5/95〜70/30であり、
(B)の重量と(C)の重量との比(B/C)が、99.5/0.5〜60/40であるポリオレフィン樹脂組成物に係るものである。
また、本発明の一は、
上記のポリオレフィン樹脂組成物からなるペレット、および、上記のポリオレフィン樹脂組成物またはそのペレットからなる成形体に係るものである。
本発明によれば、機械的強度に優れ、特に、衝撃強度および引張強度に優れるポリオレフィン樹脂組成物とそのペレット、および、前記樹脂組成物またはペレットからなる成形体を得ることができる。
本発明で用いられる全芳香族ポリエステル繊維(A)は、芳香族ジカルボン酸、芳香族ジヒドロキシ化合物、芳香族オキシカルボン酸およびこれらのエステル化合物の群から選ばれる少なくとも1種の化合物を重縮合して得られるポリマーである。
芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフエニルジカルボン酸、ジフエニルスルホンジカルボン酸、ジフエノキシエタンジカルボン酸、ジフエニルエーテルジカルボン酸、メチルテレフタル酸、メチルイソフタル酸等が例示される。
芳香族ジヒドロキシ化合物としては、ハイドロキノン、レゾルシン、クロルハイドロキノン、ブロムハイドロキノン、メチルハイドロキノン、エチルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、t−アミルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン、(α−フエニルエチル)ハイドロキノン、(2−フエニルプロプ−2−イル)ハイドロキノン、フエニルハイドロキノン、ベンジルハイドロキノン、メトキシハイドロキノン、4,4’−ジヒドロキシジフエニル、4,4’−ジヒドロキシジフエニルエーテル、ビス(4−ヒドロキシフエノキシ)エタン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジヒドロキシジフエニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジヒドロキシジフエニルエーテル、ビス(2−クロル−4−ヒドロキシフエノキシ)エタン、2,2−ビス(4’−ヒドロキシフエニル)プロパン、1,1−ビス(4’−ヒドロキシフエニル)シクロヘキサン等が例示される。
芳香族オキシカルボン酸としては、p−オキシ安息香酸、4−オキシジフエニル−4’−カルボン酸、3−クロル−4−オキシ安息香酸、3−メトオキシ−4−オキシ安息香酸、3−エトキシ−4−オキシ安息香酸、2−メチル−4−オキシ安息香酸、3−メチル−4−オキシ安息香酸、2−フエニル−4−オキシ安息香酸、3−フエニル−4−オキシ安息香酸、2−クロル−4−オキシジフエニル−4’−カルボン酸、2−ヒドロキシナフタレン−6−カルボン酸等が例示される。
芳香族ジカルボン酸のエステル化合物としては、上記に例示される芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステルやアリールエステルが例示され、例えば、ジメチルエステル、ジエチルエステルあるいはジフエニルエステル、ジトリルエステル、ジナフチルエステル等が例示される。例えば、テレフタル酸ジフエニル、イソフタル酸ジフエニル等が例示される。
芳香族ジヒドロキシ化合物のエステル化合物としては、上記に例示される芳香族ジヒドロキシ化合物の低級脂肪酸エステル、例えば、酢酸エステルやプロピオン酸エステル等が例示される。例えば、ハイドロキノンジアセテート、ハイドロキノンジプロピオネートが例示される。
芳香族オキシカルボン酸のエステル化合物としては、上記に例示される芳香族オキシカルボン酸の低級アルキルエステル、アリールエステルや低級脂肪酸エステルが例示される。低級アルキルエステルまたはアリールエステルは、芳香族オキシカルボン酸のカルボキシル基から誘導されるエステル化合物であり、低級脂肪酸エステルは芳香族オキシカルボン酸のヒドロキシル基から誘導されるエステル化合物である。例えば、p−オキシ安息香酸から誘導されるエステル化合物としては、p−オキシ安息香酸メチル、p−オキシ安息香酸エチル、p−オキシ安息香酸フエニル、p−オキシ安息香酸トリル、p−アセトキシ安息香酸、p−プロピオニルオキシ安息香酸等が例示される。
本発明で用いられる全芳香族ポリエステル繊維(A)として、好ましくは、溶融異方性を示す全芳香族ポリエステル繊維である。本発明でいう溶融異方性とは、溶融相において光学的異方性(液晶性)を示すことである。
溶融異方性(すなわち、溶融相において光学的異方性(液晶性)を示すこと)は、例えば、試料をホットステージにのせ、窒素雰囲気下で加熱し、試料の透過光を観察することによって確認できる。
本発明で用いられる溶融異方性を示す全芳香族ポリエステル繊維として、好ましくは、芳香族ジオール、芳香族ジカルボン酸または芳香族ヒドロキシカルボン酸に由来する反復構成単位からなる全芳香族ポリエステル繊維であり、より好ましくは、
(1)下記に示す式(1−1)と式(1−2)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(2)下記に示す式(2−1)と式(2−2)と式(2−3)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(3)下記に示す式(3−1)と式(3−2)と式(3−3)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(4)下記に示す式(4−1)と式(4−2)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(5)下記に示す式(5−1)と式(5−2)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(6)下記に示す式(6−1)と式(6−2)と式(6−3)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(7)下記に示す式(7−1)と式(7−2)と式(7−3)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(8)下記に示す式(8−1)と式(8−2)と式(8−3)と式(8−4)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(9)下記に示す式(9−1)と式(9−2)と式(9−3)と式(9−4)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(10)下記に示す式(10−1)と式(10−2)と式(10−3)と式(10−4)と式(10−5)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(11)下記に示す式(11−1)と式(11−2)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維である。
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より好ましくは、
(5)式(5−1)と式(5−2)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(8)式(8−1)と式(8−2)と式(8−3)と式(8−4)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維、
(9)式(9−1)と式(9−2)と式(9−3)と式(9−4)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維であり、
さらに好ましくは、(5)式(5−1)と式(5−2)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維であって、式(5−2)の反復構成単位の含有量が4〜45モル%である全芳香族ポリエステル繊維である。(ただし、式(5−1)と式(5−2)のそれぞれの反復構成単位の組み合わせからなる全芳香族ポリエステル繊維の全量を100モル%とする。)
本発明で用いられる全芳香族ポリエステル繊維(A)には、必要に応じて、ポリエチレンテレフタレート、変性ポリエチレンテレフタレート、ポリオレフィン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエステルケトン、フッ素樹脂等を含ませてもよい。また、酸化チタン、シリカ、酸化バリウム等の無機物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の各種添加剤を含ませてもよい。
本発明で用いられる全芳香族ポリエステル繊維(A)の重量平均繊維長は、剛性や衝撃強度等の機械的強度の向上や、製造及び成形のしやすさの観点から、1〜50mmであることが好ましく、より好ましくは2〜30mmであり、特に好ましくは3〜30mmである。なお、成分(A)の重量平均繊維長は、本発明のポリオレフィン樹脂組成物中における長さであり、溶剤抽出等の公知の方法によってポリオレフィン樹脂を取り除いた後、特開2002−5924号公報に記載されている方法によって測定された重量平均繊維長である。
本発明で用いられる全芳香族ポリエステル繊維(A)の繊維径は、全芳香族ポリエステル繊維の破損を防ぎ、全芳香族ポリエステル繊維束の生産性を低下させないという観点や、全芳香族ポリエステル繊維のアスペクト比を低下さず、補強効果を充分発揮させるという観点から、好ましくは1〜40μmであり、より好ましくは3〜35μmであり、さらに好ましくは5〜30μmである。
本発明で用いられる全芳香族ポリエステル繊維(A)の分解開始温度は、本発明のポリオレフィン樹脂組成物の製造のしやすさや、本発明のポリオレフィン樹脂組成物の焼却、廃棄のしやすさから、好ましくは300〜700℃であり、より好ましくは350℃〜700℃であり、特に好ましくは400〜650℃であり、一層好ましくは450℃〜600℃である。全芳香族ポリエステル繊維(A)の分解開始温度は、空気雰囲気下、昇温速度10℃/分で、室温から600℃まで測定した熱重量測定(TG測定)により算出する。TG曲線からの分解開始温度の算出方法は、JIS K7120−1987記載のTG曲線の読み方に記載された方法によって行う。
本発明で用いられる全芳香族ポリエステル繊維(A)の融点は、ポリオレフィン樹脂組成物の製造のしやすさから、好ましくは300℃以上、より好ましくは350℃以上、特に好ましくは400℃以上である。全芳香族ポリエステル繊維(A)の融点は、示差走査熱量計で測定して得られた融解吸熱カーブより、算出する。
全芳香族ポリエステル繊維(A)は、全芳香族ポリエステル樹脂を溶融紡糸することにより、製造できる。全芳香族ポリエステル繊維の製造方法としては、例えば、特公平7−72367号公報、特公昭55−20008号公報、特開昭60−239600号公報、特許2588533号公報、特公平3−27643号公報等に記載されている方法が挙げられる。
また、全芳香族ポリエステル樹脂の製造方法としては、例えば、特公昭64−484号公報、特平3−27643号公報、特公昭47−47870号公報、特公昭63−3888号公報、特公昭63−3891号公報、特公昭56−18016号公報、特公平2−51523号公報等に記載されている方法が挙げられる。
本発明で用いられるポリオレフィン樹脂(B)としては、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、炭素数4以上のα−オレフィンを主な成分とするα−オレフィン樹脂等が挙げられる。ポリオレフィン樹脂として好ましくは、ポリプロピレン樹脂である。これらのポリオレフィン樹脂を単独で用いても良く、少なくとも2種を併用しても良い。
ポリプロピレン樹脂としては、例えば、プロピレン単独重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−α−オレフィンランダム共重合体,プロピレンを単独重合した後にエチレンとプロピレンを共重合して得られるプロピレンブロック共重合体等が挙げられる。
なお、プロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−α−オレフィンランダム共重合体に含有されるエチレンの含有量、α−オレフィンの含有量またはエチレンとα−オレフィンの含有量の合計は、50モル%未満である(ただし、プロピレンとエチレンとα−オレフィンのそれぞれの含有量の合計を100モル%とする)。エチレンの含有量、α−オレフィンの含有量またはエチレンとα−オレフィンの含有量の合計は、“新版 高分子分析ハンドブック”(日本化学会、高分子分析研究懇談会編 紀伊国屋書店(1995))に記載されているIR法またはNMR法を用いて測定される。
ポリエチレン樹脂としては、例えば、エチレン単独重合体、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−α−オレフィンランダム共重合体等が挙げられる。
なお、エチレン−プロピレンランダム共重合体、エチレン−α−オレフィンランダム共重合体、エチレン−プロピレン−α−オレフィンランダム共重合体に含有されるプロピレンの含有量、α−オレフィンの含有量またはプロピレンとα−オレフィンの含有量の合計は、50モル%未満である(ただし、エチレンとプロピレンとα−オレフィンのそれぞれの含有量の合計を100モル%とする)。
炭素数4以上のα−オレフィンを主な成分とするα−オレフィン樹脂としては、例えば、α−オレフィン−プロピレンランダム共重合体、α−オレフィン−エチレンランダム共重合体等が挙げられる。
なお、α−オレフィン−プロピレンランダム共重合体、α−オレフィン−エチレンランダム共重合体、α−オレフィン−プロピレン−エチレンランダム共重合体に含有されるプロピレンの含有量、エチレンの含有量またはプロピレンとエチレンの含有量の合計は、50モル%未満である(ただし、α−オレフィンとプロピレンとエチレンのそれぞれの含有量の合計を100モル%とする)。
ポリオレフィン樹脂(B)に用いられる炭素数4以上のα−オレフィンとしては、例えば、1−ブテン、2−メチル−1−プロペン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、2−エチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、3,3−ジメチル−1−ブテン、1−ヘプテン、メチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ペンテン、エチル−1−ペンテン、トリメチル−1−ブテン、メチルエチル−1−ブテン、1−オクテン、メチル−1−ペンテン、エチル−1−ヘキセン、ジメチル−1−ヘキセン、プロピル−1−ヘプテン、メチルエチル−1−ヘプテン、トリメチル−1−ペンテン、プロピル−1−ペンテン、ジエチル−1−ブテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン等が挙げられる。好ましくは、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテンである。
本発明で用いられるポリオレフィン樹脂(B)の製造方法としては、溶液重合法、スラリー重合法、バルク重合法、気相重合法等によって製造する方法が挙げられる。また、これらの重合法を単独で用いる方法であっても良く、少なくとも2種を組み合わせた方法であっても良い。
そして、ポリオレフィン樹脂(B)の製造方法としては、例えば、“新ポリマー製造プロセス”(佐伯康治編集、工業調査会(1994年発行))、特開平4−323207号公報、特開昭61−287917号公報等に記載されている重合法が挙げられる。
本発明で用いられるポリオレフィン樹脂(B)がポリプロピレン樹脂の場合、ポリプロピレン樹脂の好ましい製造方法として、上記の製造方法が挙げられる。
ポリオレフィン樹脂(B)の製造に用いられる触媒としては、マルチサイト触媒やシングルサイト触媒が挙げられる。マルチサイト触媒として、好ましくは、チタン原子、マグネシウム原子およびハロゲン原子を含有する固体触媒成分を用いて得られる触媒が挙げられ、また、シングルサイト触媒として、好ましくは、メタロセン錯体が挙げられる。
本発明で用いられるポリオレフィン樹脂(B)がポリプロピレン樹脂の場合、ポリプロピレン樹脂の製造方法に用いられる好ましい触媒として、上記の触媒が挙げられる。
本発明で用いられる不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で変性された変性ポリオレフィン樹脂(C)としては、次の(C−a)〜(C−d)の変性ポリオレフィン樹脂が挙げられる。これらの変性ポリオレフィン樹脂を単独で用いても良く、少なくとも2種を併用しても良い。
(C−a)オレフィンの単独重合体に、不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物をグラフト重合して得られる変性ポリオレフィン樹脂。
(C−b)少なくとも二種のオレフィンを共重合して得られる共重合体に、不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物をグラフト重合して得られる変性ポリオレフィン樹脂。
(C−c)オレフィンを単独重合した後に少なくとも2種のオレフィンを共重合して得られるブロック共重合体に、不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物をグラフト重合して得られる変性ポリオレフィン樹脂。
(C−d)少なくとも1種のオレフィンと、不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を共重合して得られる変性ポリオレフィン樹脂。
本発明で用いられる不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で変性された変性ポリオレフィン樹脂(C)の製造方法としては、溶液法、バルク法、溶融混練法等の方法が挙げられる。また、これらの少なくとも2種の方法を組み合わせた製造方法であってもよい。
溶液法、バルク法、溶融混練法等の方法としては、例えば、“実用 ポリマーアロイ設計”(井出文雄著、工業調査会(1996年発行))、Prog.Polym.Sci.,24,81−142(1999)、特開2002−308947号公報、特開2004−292581号公報、特開2004−217753号公報、特開2004−217754号公報等に記載されている方法が挙げられる。
本発明で用いられる不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で変性された変性ポリオレフィン樹脂(C)としては、市販されている変性ポリオレフィン樹脂を用いてもよく、例えば、商品名モディパー(日本油脂(株)製)、商品名ブレンマーCP(日本油脂(株)製)、商品名ボンドファースト(住友化学(株)製)、商品名ボンダイン(住友化学(株)製)、商品名レクスパール(日本石油化学(株)製)、商品名アドマー(三井化学(株)製)、商品名モディックAP(三菱化学(株)製)、商品名ポリボンド(クロンプトン(株)製)、商品名ユーメックス(三洋化成(株)製)等が挙げられる。
不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で変性された変性ポリオレフィン樹脂(C)に用いられる不飽和カルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、アクリル酸、メタクリル酸等が挙げられる。
また、不飽和カルボン酸の誘導体としては、前記の不飽和カルボン酸の酸無水物、エステル化合物、アミド化合物、イミド化合物、金属塩等が挙げられ、その具体例としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、マレイン酸モノエチルエステル、マレイン酸ジエチルエステル、フマル酸モノメチルエステル、フマル酸ジメチルエステル、アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイン酸モノアミド、マレイン酸ジアミド、フマル酸モノアミド、マレイミド、N−ブチルマレイミド、メタクリル酸ナトリウム等が挙げられる。
また、クエン酸やリンゴ酸のように、ポリオレフィンにグラフトする工程で脱水して不飽和カルボン酸を生じるものを用いてもよい。
不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物として、好ましくはアクリル酸、メタクリル酸のグリシジルエステル、無水マレイン酸、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルである。
本発明で用いられる不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で変性された変性ポリオレフィン樹脂(C)として、好ましくは、次の(C−e)、(C−f)またはこれらの混合物である。
(C−e)エチレンおよびプロピレンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンに由来する単位を主な構成単位として含有するポリオレフィン樹脂に、無水マレイン酸またはメタクリル酸グリシジルエステルまたはメタクリル酸2−ヒドロキシエチルをグラフト重合することによって得られる変性ポリオレフィン樹脂。
(C−f)エチレンおよびプロピレンから選ばれる少なくとも1種のオレフィンと、無水マレイン酸またはメタクリル酸グリシジルエステルまたはメタクリル酸2−ヒドロキシエチルとを共重合することによって得られる変性ポリオレフィン樹脂。
本発明で用いられる不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で変性された変性ポリオレフィン樹脂(C)に含有される不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物に由来する構成単位の含有量は、衝撃強度、疲労特性、剛性等の機械的強度の観点から、好ましくは0.1〜10重量%である。なお、不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物に由来する構成単位の含有量は、赤外吸収スペクトルまたはNMRスペクトルによって、変性に用いた不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物に基づく吸収を定量した値である。
不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で変性された変性ポリオレフィン樹脂(C)が、上記の(C−d)少なくとも1種のオレフィンと、不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物を共重合して得られる変性ポリオレフィン樹脂である場合、不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物に由来する構成単位の含有量として、好ましくは、3〜10重量%である。なお、不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物に由来する構成単位の含有量は、赤外吸収スペクトルまたはNMRスペクトルによって、変性に用いた不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物に基づく吸収を定量した値である。
不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で変性された変性ポリオレフィン樹脂(C)が、上記の(C−a)オレフィンの単独重合体に、不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物をグラフト重合して得られる変性ポリオレフィン樹脂である場合、または、
上記の(C−b)少なくとも二種のオレフィンの共重合体に、不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物をグラフト重合して得られる変性ポリオレフィン樹脂である場合、または、
上記の(C−c)オレフィンを単独重合した後に少なくとも2種のオレフィンを共重合して得られるブロック共重合体に、不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物をグラフト重合して得られる変性ポリオレフィン樹脂である場合、不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物に由来する構成単位の含有量として、好ましくは0.1〜10重量%である。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物が、全芳香族ポリエステル繊維(A)とポリオレフィン樹脂(B)を含有する場合、(A)の重量と(B)の重量との比(A/B)は、5/95〜70/30であり、好ましくは、剛性や衝撃強度等の機械的強度を向上させるという観点や、製造安定性の観点から、好ましくは、8/92〜68/32であり、より好ましくは、10/90〜60/40である。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物が、全芳香族ポリエステル繊維(A)と不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で変性された変性ポリオレフィン樹脂(C)を含有する場合、(A)の重量と(C)の重量との比(A/C)は、5/95〜70/30であり、好ましくは、剛性や衝撃強度等の機械的強度を向上させるという観点や、製造安定性の観点から、好ましくは、8/92〜68/32であり、より好ましくは、10/90〜60/40である。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物が、全芳香族ポリエステル繊維(A)と、ポリオレフィン樹脂(B)と、不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で変性された変性ポリオレフィン樹脂(C)とを含有する場合、
(A)の重量と、(B)と(C)のそれぞれの重量の合計との比(A/(B+C))が、5/95〜70/30であり、好ましくは、剛性や衝撃強度等の機械的強度を向上させるという観点や、製造安定性の観点から、8/92〜68/32であり、より好ましくは、10/90〜60/40である。
そして、(B)の重量と(C)の重量との比(B/C)が、99.5/0.5〜60/40であり、剛性や衝撃強度等の機械的強度を向上させるという観点や、製造安定性の観点から、好ましくは、99.5/0.5〜70/30であり,より好ましくは、99.5/0.5〜80/20である。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物の製造方法としては、公知の各種の方法が挙げられ、例えば、次の(1)〜(3)の方法等が挙げられる。
(1)各成分の全部を混合して均一な混合物とした後、その混合物を溶融混練する方法。
(2)各成分を任意に組み合わせて、それぞれを個別に混合して均一な混合物とした後、その混合物を溶融混練する方法。
(3)プルトルージョン法。
上記の(1)または(2)の方法において、均一な混合物を得る方法としては、例えば、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー、ブレンダー等によって混合する方法が挙げられる。そして、溶融混練する法としては、バンバリーミキサー、プラストミル、ブラベンダープラストグラフ、一軸または二軸押出機等によって溶融混練する方法が挙げられる。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物の製造方法として、好ましくは、製造のしやすさ、剛性と衝撃強度等の機械的強度の観点から、上記の(3)プルトルージョン法である。プルトルージョン法とは、基本的には連続した繊維束を引きながら、繊維束に樹脂を含浸させる方法であり、例えば、次の(3−1)〜(3−3)の方法等が挙げられる。
(3−1)樹脂のエマルジョン、サスペンジョンあるいは溶液を入れた含浸槽の中に繊維束を通し、繊維束に樹脂を含浸させる方法。
(3−2)樹脂の粉末を繊維束に吹き付けたのち、または、粉末を入れた槽の中に繊維束を通し繊維に樹脂を付着させたのち、樹脂を溶融して繊維束に含浸させる方法。
(3−3)クロスヘッドの中に繊維束を通しながら、押出機等からクロスヘッドに樹脂を供給し、繊維束に含浸させる方法。
好ましくは、上記(3−3)のクロスヘッドを用いるプルトルージョン法であり、より好ましくは、特開平3−272830号公報等に記載されているクロスヘッドを用いるプルトルージョン法である。
また、上記(3)のプルトルージョン法において、樹脂の含浸操作は1段で行なっても良く、少なくとも2段に分けて行っても良い。また、プルトルージョン法によって製造されたペレットと溶融混練法によって製造されたペレットをブレンドしても良い。
本発明のペレットは、本発明の組成物からなるペレットであり、射出成形に適用した場合、射出成形性が損なわれることなく、優れた強度が保持された成形体を得るという観点から、プルトルージョン法で製造され、ペレットの長さが2〜50mmであることが好ましく、より好ましくは2〜30mmであり、さらに好ましくは3〜20mmである。
本発明の成形体とは、本発明の組成物またはそのペレットからなる成形体である。成形方法としては、射出成形法、射出圧縮成形法、ガスアシスト成形法、押出成形法等が挙げられる。
本発明の成形体の用途としては、自動車用プラスチック部品が挙げられ、機械的強度、耐久性および良好な外観が必要とされる外装部品、耐熱剛性の要求される内装部品、エンジン内の部品等が挙げられる。
外装部品としては、例えばフェンダー、オーバーフェンダー、グリルガード、カウルルーバー、ホイールキャップ、サイドプロテクター、サイドモール、サイドロアスカート、フロントグリル、サイドステップ、ルーフレール、リアスポイラー、バンパー、テールゲート等が挙げられ、内装部品としては、例えばインストルメンタルパネル、トリム、テールゲート等が挙げられ、エンジン内の部品としては、例えばバンパービーム、クーリングファン、ファンシュラウド、ランプハウジング、カーヒーターケース、ヒューズボックス、エアクリーナーケース等が挙げられる。
また、本発明の成形体の用途としては、各種電気製品の部品、各種機械の部品、構造物等の部品等が挙げられ、各種電気製品の部品としては、例えば電動工具、カメラ、ビデオカメラ、電子レンジ、電気釜、ポット、掃除機、パーソナルコンピューター、複写機、プリンター、FDD、CRTの機械ハウジング等が挙げられ、各種機械の部品としては、例えばポンプケーシング等が挙げられ、構造物等の部品としては、例えばタンク、パイプ、建築用型枠等が挙げられる。
以下、実施例および比較例によって、本発明を説明する。実施例または比較例で、以下に示した繊維または樹脂を用いた。
(1)繊維
A−1:クラレ株式会社製全芳香族ポリエステル繊維(商品名:ベクトラン)
(167tex,繊維径20μm)
D−1:ポリエチレンテレフタレート繊維(110tex,繊維径20μm)
(2)ポリプロピレン
B−1:プロピレン単独重合体(MFR=120g/10分)
(商品名:住友化学株式会社製ノーブレンU501E−1)
B−2:プロピレン単独重合体(MFR=320g/10分)
特開平7−216017記載の固体触媒成分を用いて気相重合法により製造した
(3)変性ポリプロピレン樹脂
C−1:無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂
(MFR=60g/10分、マレイン酸グラフト量=0.6重量%)
C−2:メタクリル酸2−ヒドロキシエチル変性ポリプロピレン樹脂
(MFR=77g/10分、グラフト量=2.3重量%)
C−3:メタクリル酸グリシジル変性ポリプロピレン樹脂
(MFR=13g/10分、グラフト量=0.7重量%)
実施例および比較例も用いた評価用サンプルの成形条件以下に示した。
(1)繊維強化ペレットの製造方法
特開平3−121146号公報に記載されている方法に従って、表1に示した組成で繊維強化ペレットを製造した。
含浸温度 : 220℃(実施例1〜4)
200℃(比較例1,2)
引取速度 : 13m/分
(2)評価用サンプルの製造方法
測定用サンプルは、下記の日本製鋼所製成形機を用いて、下記の条件で、上記(1)で得られた繊維強化ペレットを、射出成形して評価用サンプルを製造した。
〔成形機〕
成形機 :日本製鋼所製成形機J150E
型締力 :150t
スクリュー :長繊維用深溝スクリュー
スクリュー径 :46mm
スクリューL/D:20.3
〔成形条件〕
シリンダー温度 :220℃(実施例1〜4)
200℃(比較例1,2)
金型温度 :50℃
実施例および比較例における評価方法を以下に示した。
(1)引張強度(単位:MPa)
A.S.T.M. D638に従って、下記条件で測定した。
測定温度 :23℃
サンプル厚み:3.2mm
引張速度 :10mm/分
(2)曲げ弾性率(単位:MPa)
A.S.T.M. D790に従って、下記条件で測定した。
測定温度 :23℃
サンプル厚み:3.2mm
スパン :50mm
引張速度 :2mm/分
(3)曲げ強度(単位:MPa)
A.S.T.M. D790に従って、下記条件で測定した。
測定温度 :23℃
サンプル厚み:3.2mm
スパン :50mm
引張速度 :2mm/分
(4)IZOD衝撃強度(単位:KJ/m2
A.S.T.M D256に従って、下記条件で測定した。
測定温度 :23℃
サンプル厚み:3.2mm[Vノッチあり]
実施例1
特開平3−121146号公報に記載されている方法に従って、表1に記載した組成で、繊維の含有量が19重量%であり、ペレット長が9mmの繊維強化ペレットを作成した。1本のストランドは、4本の繊維より構成させた。成分(A)としては、クラレ株式会社製全芳香族ポリエステル繊維(商品名:ベクトラン)(167tex,繊維径20μm)を用いた。クラレ株式会社製全芳香族ポリエステル繊維(商品名:ベクトラン)の融点は450℃以上であり、分解開始温度は495℃である。
用いたポリオレフィン樹脂(B)は、プロピレン単独重合体(MFR=120g/10分,商品名:住友化学株式会社製ノーブレンU501E−1)(B−1)であった。
得られた繊維強化ペレットを射出成形し、得られたサンプルの引張強度、曲げ弾性率、曲げ強度、IZOD衝撃強度を測定し、その結果を表1に示した。
実施例2
特開平3−121146号公報に記載されている方法に従って、表1に記載した組成で、繊維の含有量が17重量%であり、ペレット長が9mmの繊維強化ペレットを作成した。1本のストランドは、4本の繊維より構成させた。成分(A)としては、クラレ株式会社製全芳香族ポリエステル繊維(商品名:ベクトラン)(167tex,繊維径20μm)を用いた。
用いたポリオレフィン樹脂(B)は、プロピレン単独重合体(MFR=120g/10分,商品名:住友化学株式会社製ノーブレンU501E−1)(B−1)であり、用いた不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で変性された変性ポリオレフィン樹脂(C)は、無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(MFR=60g/10分、無水マレイン酸グラフト量=0.6重量%)(C−1)であった。なお、用いた不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で変性された変性ポリオレフィン樹脂(C−1)は、特開2004−197068公報の実施例1に記載された方法に従って作成した。
得られた繊維強化ペレットを射出成形し、得られたサンプルの曲げ弾性率、曲げ強度、IZOD衝撃強度を測定し、その結果を表1に示した。
実施例3
特開平3−121146号公報に記載されている方法に従って、表1に記載した組成で、繊維の含有量が17重量%であり、ペレット長が9mmの繊維強化ペレットを作成した。1本のストランドは、4本の繊維より構成させた。成分(A)としては、クラレ株式会社製全芳香族ポリエステル繊維(商品名:ベクトラン)(167tex,繊維径20μm)を用いた。
用いたポリオレフィン樹脂(B)は、プロピレン単独重合体(MFR=120g/10分,商品名:住友化学株式会社製ノーブレンU501E−1)(B−1)であり、用いた不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で変性された変性ポリオレフィン樹脂(C)は、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル変性ポリプロピレン樹脂(MFR=77g/10分、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルグラフト量=2.3重量%)(C−2)であった。
なお、用いた不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で変性された変性ポリオレフィン樹脂(C−2)は、ポリプロピレン樹脂のパウダー([η]=3.0dl/g、エチレン含量0.2重量%)100重量部に、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル8重量部、t−ブチルパーオキシベンゾエート2重量部、有機多孔質パウダー(MEMBRANA社製 MP−1000)3重量部、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート0.3重量部を添加して十分に予備混合後、二軸押出機の供給口より供給して混練を行い、製造した。
テクノベル社製二軸押出機KZW15−45MG(L/D=45,シリンダー径=15mm)を用い、シリンダー温度は180℃に設定し、スクリュー回転数は500rpmで行った。
MFR(単位:g/10分)は、A.S.T.M D1238に従って、測定温度230℃、荷重21.2Nで測定した。
メタクリル酸2−ヒドロキシエチルグラフト量は、以下の手順で定量した。
サンプルを沸騰キシレンに溶解し、得られたサンプルの溶液を大量のメタノールに攪拌しながら滴下してサンプルを再沈殿させて回収した。回収したサンプルを真空乾燥した後(80℃、8時間)、熱プレスにより厚さ100μm程度のフィルムを作成した。この作成したフィルムの赤外吸収スペクトルを測定し、1730cm-1付近の吸収からグラフト量を定量した。
実施例4
特開平3−121146号公報に記載されている方法に従って、表1に記載した組成で、繊維の含有量が17重量%であり、ペレット長が9mmの繊維強化ペレットを作成した。1本のストランドは、4本の繊維より構成させた。成分(A)としては、クラレ株式会社製全芳香族ポリエステル繊維(商品名:ベクトラン)(167tex,繊維径20μm)を用いた。
用いたポリオレフィン樹脂(B)は、プロピレン単独重合体(MFR=120g/10分,商品名:住友化学株式会社製ノーブレンU501E−1)(B−1)であり、用いた不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で変性された変性ポリオレフィン樹脂(C)は、メタクリル酸グリシジル変性ポリプロピレン樹脂(MFR=13g/10分、メタクリル酸グリシジルグラフト量=0.7重量%)(C−3)であった。
得られた繊維強化ペレットを射出成形し、得られたサンプルの曲げ弾性率、曲げ強度、IZOD衝撃強度を測定し、その結果を表1に示した。
なお、メタクリル酸グリシジル変性ポリプロピレン樹脂は、以下の方法により製造した。
ポリプロピレン樹脂のパウダー([η]=3.0、エチレン含量0.2重量%)100重量部に、メタクリル酸グリシジル2重量部、スチレン2重量部、1,3−ビス(t−ブチル パーオキシ イソプロピル)ベンゼン0.8重量部、ステアリン酸カルシウム0.05重量部、酸化防止剤IRG1010 0.1重量部を添加して十分に予備混合後、二軸押出機の供給口より供給して混練を行った。
東洋精機製二軸押出機2D25−S(L/D=25,シリンダー径=20mm)を用い、シリンダー温度は250℃に設定し、スクリュー回転数は70rpmで行った。
MFR(単位:g/10分)は、A.S.T.M D1238に従って、測定温度230℃、荷重21.2Nで測定した。
メタクリル酸グリシジルグラフト量は、以下の手順で定量した。
サンプル1.0gをキシレン10mlに溶解した。サンプルの溶液をメタノール300mlに攪拌しながら滴下してサンプルを再沈殿させて回収した。回収したサンプルを真空乾燥した後(80℃、8時間)、熱プレスにより厚さ100μmのフイルムを作成した。この作成したフイルムの赤外吸収スペクトルを測定し、1730cm−1付近の吸収よりグラフト量を定量した。
比較例1
成分(A)のクラレ株式会社製全芳香族ポリエステル繊維(商品名:ベクトラン)(167tex,繊維径20μm)(A−1)の代わりに、ポリエチレンテレフタレート繊維(110tex,繊維径20μm)を用い、繊維の含有量を16wt%に変更した以外は、実施例1と同様の方法で評価した。
比較例2
成分(A)のクラレ株式会社製全芳香族ポリエステル繊維(商品名:ベクトラン)(167tex,繊維径20μm)の代わりに、ポリエチレンテレフタレート繊維(110tex,繊維径20μm)を用い、不飽和カルボン酸およびその誘導体からなる群から選ばれる少なくとも1種の化合物で変性された変性ポリオレフィン樹脂(C)の含有量を2重量%に変更し、繊維の含有量を27重量%に変更した以外は実施例2と同様にして評価を行った。
Figure 0004894276
A−1:クラレ株式会社製全芳香族ポリエステル繊維(商品名:ベクトラン)(167tex,繊維径20μm)
B−1:プロピレン単独重合体(MFR=120g/10分,商品名住友化学株式会社製ノーブレンU501E−1)
B−2:プロピレン単独重合体(MFR=320g/10分)特開平7−216017記載の固体触媒成分を用いて気相重合法により製造した。
C−1:無水マレイン酸変性ポリプロピレン樹脂(MFR=60g/10分、マレイン酸グラフト量=0.6重量%)
C−2:2−ヒドロキシエチルメタクリレート変性ポリプロピレン樹脂(MFR=77g/10分、グラフト量=2.3重量%)
C−3:グリシジルメタクリレート変性ポリプロピレン樹脂(MFR=13g/10分、グラフト量=0.7重量%)
D−1:ポリエチレンテレフタレート繊維(110tex,繊維径20μm)
本発明の要件を満足する実施例1〜4は、機械的強度に優れ、特に、衝撃強度および引張強度に優れるものであることが分かる。
これに対して、本発明の要件である成分(A)を満足しない比較例1、2は、機械的強度が不充分であることが分かる。

Claims (5)

  1. 全芳香族ポリエステル繊維(A)と、ポリオレフィン樹脂(B)と、メタクリル酸2−ヒドロキシエチルで変性された変性ポリオレフィン樹脂(C)とを含有するポリオレフィン樹脂組成物であって、
    (A)の重量と、(B)と(C)のそれぞれの重量の合計との比(A/(B+C))が、5/95〜70/30であり、
    (B)の重量と(C)の重量との比(B/C)が、99.5/0.5〜60/40であるポリオレフィン樹脂組成物。
  2. ポリオレフィン樹脂(B)がポリプロピレンである請求項1に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
  3. 全芳香族ポリエステル繊維(A)の重量平均繊維長が1〜50mmである請求項1または2に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物からなるペレットであって、プルトルージョン法によって得られ、ペレット長が2〜50mmであるペレット。
  5. 請求項1〜3のいずれかに記載のポリオレフィン樹脂組成物または請求項4に記載のペレットからなる成形体。
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