JP4892583B2 - ピシウム属菌に対する拮抗微生物の検出方法、該拮抗微生物およびそれを用いた土壌病害防除剤 - Google Patents

ピシウム属菌に対する拮抗微生物の検出方法、該拮抗微生物およびそれを用いた土壌病害防除剤 Download PDF

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本発明は、ピシウム属菌による病害の生物的防除に効果を示す拮抗微生物の検出方法、該拮抗微生物およびそれを用いた土壌病害防除剤に関する。
本発明により、播種直後の種子を腐敗させ発芽不良や、幼苗の立枯病を引き起こす病原性糸状菌として、特に育苗の現場で問題となっているピシウム属菌に対する拮抗微生物を取得できる。本発明によって得られた拮抗微生物を用いて、ピシウム属菌による病害の生物的防除剤を提供することができる。
ピシウム属菌による苗立枯病の生物的防除については、これまで多くの研究がなされている(非特許文献1および非特許文献2)。ピシウム属菌以外の病害についても、拮抗微生物を用いた植物病害の生物的防除は、環境負荷の少ない防除法として研究が盛んである(非特許文献3)。
しかし、拮抗微生物を用いて、生物農薬や微生物資材の開発まで至った例は、わずかしかない。この原因は、圃場環境で効果を示す拮抗微生物を検定できる実験系の確立が難しいからである。
拮抗微生物の病害抑制メカニズムとしては、一般的に以下のような機構によるものと考えられている。
1)抗生物質生産により他の微生物の生育を阻害する抗生
2)微生物間で栄養分、侵入部位などを奪い合う競合
3)他の微生物に接触または侵入し溶菌させる寄生
4)植物の生態防御機構を引き出す抵抗性誘導
具体的にピシウム属菌の病害に対する拮抗微生物の例を以下に記す。上記1)の抗生では、シュードモナス・フルオレセンス(Pseudomonas fluorescens)Pf−5株は、この菌株が生産する抗生物質ピヨルテオリン(pyoluteorin)が関与し、ピシウム・ウルティマムによるワタの苗立枯れ病を抑制した報告がある(非特許文献4)。上記2)の競合では、シュードモナス属菌(Pseudomonas sp.)が、播種後の種子表面をすばやく覆い、種子からの浸出物を優先的に利用することで、ピシウム属菌による苗立枯れ病を抑制した報告がある(非特許文献5)。上記3)の寄生では、非病原性のリゾクトニア属菌がピシウム・ウルティマムに寄生することが、病害抑制のメカニズムの一つとして挙げられている(非特許文献6)。上記4)の抵抗性誘導では、シュードモナス属菌が、キュウリに抵抗性を誘導し、ピシウム・アファニデルマータムによる茎腐れを抑制した報告がある(非特許文献7)。
従来、新規拮抗微生物の検出には、検定菌と病原菌との培地上での対峙培養が、一般に行われてきた。これは主に上記1)の抗生に基づく選抜法であり、この手法によりこれまで数多くの拮抗微生物が得られた報告があるが、実験室レベルでは病害抑制効果を示すが、圃場レベルでは効果を示すものは非常に少なく、生物農薬として製品化まで至ったものは、ほとんどない。
ピシウム属菌以外の植物病原菌による病害を対象とし、生物農薬の登録がされているものとして、以下のものがある。
バチルス・ズブチリス水和剤中の拮抗菌は、生育場所及び栄養分の競合により、灰色カビ病菌に拮抗作用を示すとされる(非特許文献8)。また、非病原性エルビニア・カロトボーラ水和剤中の拮抗菌は、葉面上での栄養面での競合と、抗菌作用によって軟腐病に拮抗作用を示すとされている(非特許文献9)。
これら実用化まで至った拮抗微生物の発病抑制メカニズムは、抗生だけによらず、また複合して効果を示すものである。これら成功事例では、従来用いられてきた対峙培養によるスクリーニングではなく、実際の圃場環境に近いスクリーニング系を用いるなどの工夫している。しかし、重要病害であるピシウム属菌に対する拮抗菌を選抜するための検出系は、これまで詳しく検討されていなかった。ピシウム属菌は藻菌類に属し、植物に種々の病害を引き起こす。本菌による植物の症状は、幼苗の苗立枯れ、地際部や地下部の腐敗及び果実の腐敗に大別される。いずれも、多湿時に被害部に白色、綿毛状の菌糸を生ずるのが特徴である。本菌の器官としては、菌糸、遊走子嚢、遊走子、分生胞子、卵胞子がある。卵胞子は土壌中の耐久器官である。ピシウム属菌の代表的なものとして、ピシウム・アファニデルマータム(Pythium aphanidermatum)およびピシウム・ウルティマム(Pythium ultimum)が挙げられる。両者の形態的特徴の違いは、前者は卵胞子を形成するが、後者は卵胞子を形成せず主に分生胞子で増殖する。宿主植物も前者は幼苗の段階で侵すが、後者はある程度生育した植物を侵す。また、前者の方が湿った環境で多く発生し、後者は比較的乾燥している条件でも発病するという違いがある。
渡辺恒夫、植物土壌病害の事典、朝倉書店、p.244−245,1998 Martinn and Loper.Critical Reviews in Plant Science,18(2):p.111−181,1999 農業有用微生物−その利用と展望−、梅谷献二・加藤肇、養賢堂、p.95−200,1990 Howell and Stipanovic,Phytpathology 70:712−715,1980 Nelson and Craft.Phytopathology,79,1009−1013 Siwek et.al.,Phytopathology,145,417−423 Zhou and Paulitz,J.Phytopathology,142:51−63,1994 生物農薬ガイドブック、日本植物防疫協会、p.26−33,1999 生物農薬ガイドブック、日本植物防疫協会、p.20−25,1999
ピシウム属菌に対する拮抗菌の検出方法を確立するために、より圃場環境に近い条件でありながら、接種したピシウム属菌が安定して発病し、なおかつ圃場環境で効果を示す拮抗菌を見逃すことなく効率的にスクリーニングできる条件を確立することが求められていた。
上記課題を解決するための手段を見出すことを目的として鋭意研究した結果、ピシウム属菌に対する拮抗菌を見逃すことなく効率的にスクリーニングできる条件を確立することに成功した。更にそのような検出方法により新たにピシウム属菌に対する拮抗微生物が見出された。本発明は、これらの知見に基き完成されたものである。
即ち、本発明は、ピシウム属菌による病害の生物的防除効果を示す拮抗微生物を検出する方法において、
ピシウム属菌汚染土を作製し、該汚染土に検定菌を接種混合した後、植物種子を播種し培養して、ピシウム属菌による植物病害に対する検定菌の抑制効果を評価することにより拮抗微生物を検出する、ポット試験による検出方法であって、該汚染土におけるピシウム属菌の菌数が播種培養した植物全てを発病させるに必要な最小の菌数となるように調製したピシウム属菌汚染土を用いる、
ことを特徴とする、拮抗微生物の検出方法である。
更に本発明は、アースロバクター属(Arthrobacter sp.)、パエシロマイセス(Paecilomyces)属、マルブランキア(Malbranchea)属またはクンニングハメラ(Cunninghamella)属に属する、ピシウム属菌に対する拮抗微生物である。
更に本発明は、上記拮抗微生物を有効成分として含有するピシウム属菌による土壌病害に対する生物的防除剤である。
本発明では、汚染土中のピシウム属菌の菌数を出来るだけ少なくし、安定した発病が認められる条件を確立することにより、病原菌と拮抗微生物だけでなく、植物や土壌との相互関係も考慮した、より圃場環境に近いスクリーニング系を開発することに成功した。即ち、本発明の検出方法では、植物、土壌および土着の微生物との相互関係を考慮した、より自然環境に近い条件でありながら、接種するピシウム属菌の菌数が最低限に絞られているため、効率よくピシウム属菌に対する拮抗菌を選抜することが可能になった。本発明の検出方法で取得したピシウム属菌に対する拮抗菌は、ピシウム属菌による苗立枯病等の生物的防除に効果を示すことができる。
本発明の方法によって検出された拮抗細菌の、ピシウム・アファニデルマータムによる立枯病に対する抑制効果を示したグラフである。図1において、無処理は検定菌なし、無処理・無接種は検定菌もピシウム属菌もない場合を示す。 本発明の方法によって取得した拮抗糸状菌の、ピシウム・アファニデルマータムによる立枯病に対する抑制効果を示したグラフである。図1において、無処理は検定菌なし、無処理・無接種は検定菌もピシウム属菌もない場合を示す。
本発明では、ピシウム属菌汚染土を作製し、そこに検定菌を接種混合した後、植物種子を播種し培養することにより、検定菌の発病抑制効果を評価し、拮抗微生物の検出をポット試験により行なう。
本発明の検出方法で用いるピシウム属菌汚染土を作製するための土壌は、植物種子の発芽を妨げない物理性、理化学性を持つものが好ましい。また、未熟な有機物が多く含まれる土壌は、ピシウム属菌の増殖を助長するので避けるのが好ましい。また、極端に微生物数が多い土壌も避けるのが好ましい。浄水場発生土(浄水ケーキ)は、以上の条件を満たしており、ピシウム属菌汚染土を作製するための土壌に適している。浄水場発生土としては、いずれの浄水場発生土でもよく、通常、浄水処理過程で発生する沈積泥土(浄水汚泥)を濃縮脱水した浄水ケーキが使用される。より具体的には、浄水場発生土としては、浄水処理過程で発生する沈積泥土(浄水汚泥)に、凝集剤としてポリ塩化アルミニウムや硫酸アルミニウムを添加して沈殿処理し、無石灰処理により脱水したものが通常使用される。ピシウム属菌汚染土を作製するための土壌は、拮抗微生物の検出の際に、土着の微生物の影響も考慮した条件で検出するために、滅菌しないのが好ましい。また、あらかじめ供試植物に対して病害が発生しないことを確認しておくのが望ましい。
また、本発明の検出方法では、ピシウム属菌汚染土の作製に用いる土壌は、出来るだけ圃場環境に近い条件の土壌は好ましく、従って、通常の土壌中に含まれる微生物が同じ程度に含まれる土壌が望ましい。より具体的には、例えば、糸状菌数が100〜10,000cfu/g乾土および細菌数が100,000〜10,000,000cfu/g乾土の土壌を用いるのが好ましく、このような土壌を用いることにより、圃場環境に近い条件でピシウム属菌に対する拮抗微生物の検出をポットレベルで行なうことができる。
検定菌から拮抗微生物を検出するための土壌となるピシウム属菌汚染土作製には、上記した土壌に、通常、ピシウム属菌の卵胞子あるいは胞子のうを混入し適当な菌数となるよう混合する。卵胞子あるいは胞子のうは、植物体上で形成させたものが好ましい。例えば、あらかじめピシウム属菌を発芽直後の植物体に罹病させ、植物体を取り除き風乾、粉砕した土壌を接種源とする。ピシウム属菌は土壌中では、卵胞子あるいは胞子のうを形成し耐久生存しているが、種子や根からの滲出物中の特定物質に反応して感染行動を開始することが示唆されている。しかし、合成培地中で形成させた胞子のうは、特定の物質ではなく、糖やアミノ酸などの物質にも反応することが報告されている。このように、合成培地中で形成させたものは、感染に対する性質が異なる(Nelson and Craft.Phytopathology,79,1009−1013)ので好ましくない。
ピシウム属菌汚染土におけるピシウム属菌の菌数は、汚染土に播種し培養した植物の全てを発病させるに必要な最小の菌数となるように汚染土を調製する。ここで菌数とは、汚染土中に含まれるピシウム属菌の菌体全体、卵胞子および胞子のうの総数を指し、発病させるに必要な最小の菌数とは、植物種子を汚染土に播種して生育させる際に植物の発病においてお互いの植物個体に影響を与えない程度の距離を保って種子を播種して培養した場合において、植物固体の全てを発病させ且つ全てを枯死させるに必要な最小の菌数を意味する。通常、ピシウム属菌汚染土中に含まれるピシウム属菌数は土壌1g当り10〜1,000cfu、好ましくは、50〜500cfu、より好ましくは、100〜200cfuとなるよう調製する。菌数は、VP培地(Ali−Shitayeh et al.Trans.Br.mycol.Soc.86:39−47,1986)等のピシウム属菌の選択培地を用い、希釈平板法等で測定する。対象とするピシウム属菌は、例えばピシウム・アファニデルマータム(Pythium aphanidermatum FERM P−19018)や、ピシウム・ウルティマム(Pythium ultimum FERM P−19017)を用いることができるが、他のピシウム属菌についても同様に用いることが出来る。
以上により作製した汚染土は、ポット、好ましくはミニポットに充填する。ポットは検定菌の流出を防ぐため、排水孔のないものを使用するのが好ましい。汚染土の下層には、土壌水分を保持するための土壌改良材を設けるのが好ましい。このような土壌改良材としては、例えば、パーライト、バーミュキュライト、ゼオライト、木炭などが挙げられ、特にパーライト、バーミュキュライトが好ましい。具体的には、例えば、85mm(縦)×85mm(横)×140mm(深)のカイワレダイコン用のプラスチック容器を使用し、パーライト75mlの上に汚染土100mlを詰めると最適な形態となる。
ポットへの潅水は、下部のパーライトなどの土壌改良材層に液面が存在する程度に行うのが好ましい。パーライトなどの土壌改良材層の存在によりアッセイ中の土壌水分が、適度に保たれる。上記の最適形態の場合、50mlの潅水が適量となる。
供試する検定菌は、収集の容易さおよび増殖能力の高さから、一般的には、糸状菌ないしは細菌を用いるのがよい。検定菌を培地中で一定期間培養し増殖させた後、その菌体を汚染土壌に混合する。例えば、細菌は液体培地中で振とう培養後、遠心分離によって培地成分を取り除き、滅菌蒸留水に懸濁したものを接種源とする。糸状菌は、土壌フスマ培地などで培養したものを接種源とする。検定菌を培養する培地中の糖類などは、ピシウム属菌を活性化させるので、接種時には培地成分は除去することが好ましい。
汚染土と検定菌を混合したポットに植物種子を通常3〜10粒程度播種する。播種は、検定菌の土壌への定着を考慮し、25℃から30℃で一晩静置した後が好ましい。植物種子は使用するピシウム属菌の宿主範囲内であればいずれでもよいが、供試するピシウム属菌の感染適温と種子の発芽適温が一致する必要がある。例えば、ピシウム・アファニデルマータムは、好高温性(27℃〜31℃)の種であるので、用いる種子もこの温度域が発芽適温の種子を用いるのがよい。また、発芽率が高い種子を用いるほうが、未発芽の場合に発病による種子腐敗と区別しやすいため好ましい。ウリ科植物の種子は、種子の状態を観察するのに適度な大きさであり、また発芽率が比較的高く、発芽適温もアッセイに向いている。特にキュウリ種子は、発芽率がほぼ100%と高く、供試植物として最適である。また、あらかじめ同条件で非汚染土での供試植物種子の発芽率を調査しておき、アッセイ時の未発芽が発病によるものかどうかの判別に用いるのが好ましい。
播種後は、ビニール等で被覆し乾燥を防ぎ、グロースチャンバー、あるいは温室で栽培する。この時、ピシウム属菌の感染適温を保つよう注意する。種子が発芽し、子葉が完全に展開するのに要する十分な期間栽培した後に、植物の状態を観察する。検定菌非接種ポットと比較し、種子の腐敗や苗の立枯れが見られない健全な苗の数が有意に多かったポットは、接種した検定菌に発病抑制効果があるものと考えられる。同様の試験を2〜5回繰り返し、継続して効果が見られた検定菌を、ピシウム属菌による病害を抑制する拮抗微生物として選抜する。
本発明により、最適なピシウム属菌数、ピシウム属菌種、植物種、環境条件を確立することにより、ピシウム病菌に対する拮抗菌のスクリーニング系を確立することができる。即ち、ピシウム属菌の汚染土に検定菌を混入後、植物種子を播種し、検定菌の病害抑制効果を評価することで、ピシウム属菌による病害の生物的防除に有用と思われる拮抗微生物を取得できる。本発明は圃場環境に近い条件での、ピシウム属菌に対する拮抗微生物の検出ならびに取得に最適な方法である。
以上に説明した本発明の検出方法により、後述する実施例で詳細に説明するように、アースロバクター属(Arthrobacter sp.)、パエシロマイセス(Paecilomyces)属、マルブランキア(Malbranchea)属またはクンニングハメラ(Cunninghamella)属に属する、ピシウム属菌に対する拮抗微生物が得られた。より具体的には、アースロバクター属菌(Arthrobacter sp.)Gb4a(FERM P−19020)、アースロバクター属菌(Arthrobacter sp.)Ib2a(FERM P−19022)、アースロバクター・ヒスチディノロボランス(Arthrobacter histidinolovorans)Rb5a(FERM P−19023)、アースロバクター・ヒスチディノロボランス(Arthrobacter histidinolovorans)Rb5b(FERM P−19024)、パエシロマイセス属菌(Paecilomyces sp.)If2(FERM P−19016)、マルブランキア属菌(Malbaranchea sp.)Mf2(FERM P−19019)およびクンニングハメラ属菌(Cunninghamella sp.)Uf2(FERM P−19020)が得られた。
これらの拮抗微生物は、ピシウム属菌による植物の病害に対して抑制効果を発揮するため、ピシウム属菌による土壌病害に対する生物的防除剤として有効である。拮抗微生物を植物に適用するには、通常、拮抗微生物をタンク培養、振とう培養などによって培養し、その培養液をそのまま噴霧散布する方法が採用される。また、培養液を適当に希釈しその希釈液を噴霧散布してもよい。必要に応じて、通常用いられる農業用の添加剤などをこれらの培養液に添加してもよい。拮抗微生物の適用量は、培養液として、通常1〜1,000ml/m、好ましくは、10〜100ml/mの量である。また、本発明の拮抗微生物を他の適当な農業用の添加剤などと組み合わせた防除剤として用いることもできる。これらの添加剤は、通常用いられるものをそのまま用いることができる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
目的
植物アッセイにより、効率的に拮抗微生物を検出するために、確実に発病し、かつ出来るだけ少ないピシウム属菌菌数でアッセイを行うことを目的とし、ピシウム属菌としてピシウム・アファニデルマータム(Pythium aphanidermatum OPU431:FERM P−19018)とピシウム・ウルティマム(Pythium ultimum UOP407:FERM P−19017)を用い、本菌の土壌中の菌数と発病との関係を調査し、非滅菌土壌における発病下限の菌数を求めるため以下の実験を行った。
方法
i)6mmに篩った浄水ケーキ(糸状菌数が2,500cfu/g乾土および細菌数が5,000,000cfu/g乾土の浄水ケーキを用いた)を苗箱に敷き詰め、キュウリ(品種:鈴生四葉)を多量に播種し発芽させた。そこに、あらかじめ液体培地で培養したピシウム・アファニデルマータムあるいはピシウム・ウルティマムの菌体を接種し、キュウリを罹病させた。植物体が枯死したら、植物体を取り除き風乾、粉砕した。これをピシウム汚染土の接種源とした。
ii)汚染土は、ピシウム接種源と非汚染土壌との混合割合を変えて、異なる菌数の汚染土を5処理区作製した。汚染土のピシウム属菌数の測定は、汚染土の作製後ピシウム属菌の選択培地であるVP培地を用いた希釈平板法にて測定した。
iii)85mm(縦)×85mm(横)×140mm(深)のカイワレダイコン用のプラスチック容器に、土壌水分調整のためのパーライト75ml、上記ii)で作製した汚染土壌100mlを充填し、水道水を50ml注いだ。1ポットにつきキュウリ種子5粒を播種し、ビニールでプラスチック容器を被覆し、12時間照明のグロースチャンバー内で培養した。培養温度は、ピシウム・アファニデルマータム汚染土区は30℃、ピシウム・ウルティマム汚染土区は26℃とした。
iv)子葉の展開及びピシウム属菌の感染に要する十分な期間である7日間の培養後、植物の状態を観察し、ピシウム属菌による種子腐敗や苗立枯れなどの発病率を調査した。
結果
調製した各汚染土中の菌数を測定した結果、ピシウム・アファニデルマータム汚染土は土壌1g当りそれぞれ、0、5、22、80、133cfuであった。ピシウム・ウルティマム汚染土は土壌1g当りそれぞれ、0、25、53、77、105cfuであった。植物アッセイによるキュウリの苗立枯病発生の程度を表1および2に示す。発病率は、3回行なった実験の平均値で示した。
ピシウム・アファニデルマータム汚染土の場合には、80cfu/g soilでは、不安定な発病であったが、133cfu/g soilでは発病率は100%になった。ピシウム・ウルティマム汚染土では、77cfu/g soil以上で、100%の発病率であった。従って、ピシウム属菌は、汚染土中に100〜200cfu/g soil存在すれば、確実に発病することが明らかになった。本菌数が検定菌の選抜に用いる最も良い条件であると考えられる。
Figure 0004892583
Figure 0004892583
実施例2
目的
土壌より分離された糸状菌および細菌を実施例1の検出方法に供試し、ピシウム属菌に対する拮抗微生物を取得するため、以下の実験を行った。
方法
i)数ヵ所の任意の土壌から希釈平板法により微生物を分離し、培地上に現れた視覚的に形態の異なる細菌及び糸状菌を単離した。得られた細菌224菌株、糸状菌46菌株を供試した。
ii)実施例1に示した方法でピシウム・アファニデルマータム汚染土を作製し、菌数が土壌1g当り1×10〜2×10cfuとなるように調製した。この汚染土を、あらかじめパーライト75mlが入ったプラスチック容器〔85mm(縦)×85mm(横)×140mm(深)〕に100ml入れた。
iii)検定菌の接種は以下のように行った。検定菌が糸状菌の場合は、土壌フスマ培地(土壌:フスマ=4:1)で25℃、7日間培養後、上記汚染土に10g混合し、容器に蒸留水50mlを注いだ。検定菌が細菌の場合は、MYPG液体培地で30℃、48時間振とう培養後、遠心分離にて培地成分(上清)を除去し、得られた菌体(沈殿)を50mlの滅菌蒸留水に懸濁し、上記汚染土と均一に散布した。
iv)検定菌の接種後27〜30℃で一晩静置した後、薬剤で粉衣された市販品のキュウリ種子の薬剤を流水で落としたキュウリ種子5粒を播種し、ビニールでプラスチック容器を被覆した。30℃、12時間照明のグロースチャンバー内で7日間培養後、植物の状態を観察し、検定菌の発病抑制効果を評価した。発病抑制効果の認められた検定菌株については、同様の試験を3回繰り返し、安定して効果の認められた拮抗菌を選抜した。
結果
結果を、図1および2に示す。ピシウム・アファニデルマータムに対して、細菌はGb4a、Ib2a、Rb5a、Rb5bの4菌株、糸状菌はIf2、Mf2、Uf2の3菌株に発病抑制効果が認められた。
実施例3
目的
本発明により検出された拮抗微生物7菌株(細菌はGb4a、Ib2a、Rb5a、Rb5bの4菌株、糸状菌はIf2、Mf2、Uf2の3菌株)の、ピシウム・アファニデルマータムに対する抗菌作用機作を調査するために、以下の実験を行った。
方法
i)実施例2において拮抗力が認められた糸状菌をPDA平板上で前培養し、直径8mmのコルクボーラーで菌叢を打ち抜いたディスクを作製した。これを新たにPDA平板の一端に置床し、菌層が2〜3cmに拡大するまで培養した。その平板のもう一端に、ピシウム・アファニデルマータムの菌叢ディスクを同様にして置床し28℃で培養した。
ii)拮抗力が認められた菌が細菌の場合は、MYPG平板の一端に画線し、2日間培養後、ピシウム・アファニデルマータムの菌叢ディスクをシャーレのもう一端に置床し30℃で培養した。
iii)2から3日後、ピシウム・アファニデルマータム菌叢の状態を観察し、生育抑制の有無を観察した。
結果
実験に供した糸状菌3菌株、細菌4菌株のうち、生育抑制が認められたものはなく、抗菌物質生産でない発病抑制メカニズムが示唆された。
実施例4
目的
本発明により検出された拮抗微生物7菌株(細菌はGb4a、Ib2a、Rb5a、Rb5bの4菌株、糸状菌はIf2、Mf2、Uf2の3菌株)の同定を行った。
方法
菌株の同定は、細菌の場合は、16SrDNAの部分塩基配列約500bpを解析し、相同性検索によって、その菌株の帰属分類群を推定した。糸状菌の同定は、巨視的および微視的な形態観察によって行った。
結果
Gb4a株、Ib2a株、Rb5aおよびRb5bの部分塩基配列は、それぞれ配列表の配列番号1、2、3および4に示した通りであった。
Gb4a株及びIb2a株の部分塩基配列より、MicroSeqTM Microbial Identification System software Ver1.4.1およびMicroSeqTM Bacteral 500Library v.0023により相同性検索を行ったところ、相同性96.42%でアースロバクター・オキシダンス(Arthrobacter oxydans)に対して最も高い相同性を有しており、分子系統樹上ではアースロバクター・パセンス(A.pascens)とクラスターを形成した。ブラスト(BLAST)相同性検索では、相同率99.0%でアースロバクター属菌(Arthrobacter sp.)SMCC ZAT262株に対して最も高い相同性を示した。従って、これら2株はアースロバクター属に属しアースロバクター・パセンス(A.pascens)に近縁な菌株と推定できる。
Rb5a及びRb5bの部分塩基配列より、MicroSeqTM Microbial Identification System software Ver1.4.1およびMicroSeqTM Bacteral 500Library v.0023により相同性検索を行ったところ、相同性100%でアースロバクター・ヒスチディノロボランス(Arthrobacter histidinolovorans)と一致した。分子系統樹上でもアースロバクター・ヒスチディノロボランス(A.histidinolovorans)と同じ場所に位置した。従って、これら2株はアースロバクター・ヒスチディノロボランス(Arthrobacter histidinolovorans)に帰属することが示唆された。
If2株の巨視的観察結果は、コロニーは低凸上を示し乾燥性であった。綿毛状でwhite(A1)であり、基底菌糸は寒天内に中程度のもぐりこみを示し、生育は中程度で25℃で1週間培養後の検体では26mm−28mm程度の生育であった。培養開始3日後から分生子を形成し、表面色調はpinkish white−grayish rose(12A−B2−3)へ変化した。長期培養検体でも可溶性色素および滲出液の産生は示さなかった。微視的観察結果については、フィアロ型でペニシラス様の分生子柄の形成が確認され、多くの分生子柄はペニシリウム属と類似したが多様であった。フィアライドは首が長細く伸びた針状で、柄、メトレ、フィアライドともに平滑からやや粗面であり、分生子は1細胞性で表面は平滑であって、大きさは多様で、形状は卵円形から紡錘形であった。分生子は鎖状に連なり、若干の接続部が認められた。長期培養検体からも厚壁胞子およびテレオモルフの形成は確認できなかった。
以上の観察結果より、If2株はパエシロマイセス属菌(Paecilomyces sp.)と帰属された。
Mf2株の巨視的観察結果は、コロニーは乾燥性で、ビロード状から綿毛状を示した。コロニー表面色調はwhite(A1)、裏面色調もほぼ同様であった。菌糸は寒天内にほとんどもぐりこまなかった。生育は速く、25℃で1週間培養後の検体ではPDAプレートで直径66mm、MEAプレートで59mm、OAプレートで54mm程度の生育であった。高倍率の顕微鏡観察では、湾曲に連鎖した分生子を形成した。長期培養検体でも可溶性色素および滲出液の産生は示さなかった。 微視的観察結果については、分節型の分生子形成構造のみが観察された。分節型分生子はすべて気中菌糸より形成された。菌糸表面はやや粗面で、菌糸は直線的に生育し、分枝も比較的多かった。隔壁は疎で菌糸幅は比較的細く、分節型分生子は気中菌糸先端より湾曲した構造で生じ、菌糸部との明瞭な境界は観察されなかった。分生子は1細胞性で円筒形を示し、表面はやや粗面であった。長期培養検体からも厚壁胞子およびテレオモルフの形成は確認できなかった。
以上の観察結果より、Mf2株はマルブランキア属菌(Malbaranchea sp.)と帰属された。
Uf2株の巨視的観察結果は、菌糸は羊毛状で白色で、色の変化はなかった。生育速度は極めて速く25℃培養下のすべてのプレートにおいて培養5日目までに直径85mmのシャーレ全面に達した。臭気および可溶性色素は無く、胞子嚢柄が観察され、コロニーがpale grey(B1)に呈色した。微視的観察結果は、クンニングハメラ(Cunninghamella)様の胞子嚢柄が観察された。菌糸に隔壁は極めて少なく、ほふく枝、仮根が形成された。胞子嚢柄先端に頂嚢を形成し、その下方に不規則ないしは輪生した分枝が観察された。分枝の先端にも小型の頂嚢が認められた。頂嚢は球形から洋梨形であった。頂嚢表面より一胞子性の小胞子嚢を形成した。小胞子嚢は球形から楕円形で褐色であり、表面は短い針状であった。長期培養検体からも接合子は形成されなかった。
以上より、Uf2株はクンニングハメラ属菌(Cunninghamella sp.)と帰属された。
これら取得した9菌株を平成14年9月17日付けで独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託し、それぞれ以下の受託番号が付与された。
パエシロマイセス属菌(Paecilomyces sp.)If2
FERM P−19016
マルブランキア属菌(Malbaranchea sp.)Mf2
FERM P−19019
クンニングハメラ属菌(Cunninghamella sp.)Uf2
FERM P−19020
アースロバクター属菌(Arthrobacter sp.)Gb4a
FERM P−19021
アースロバクター属菌(Arthrobacter sp.)Ib2a
FERM P−19022
アースロバクター・ヒスチディノロボランス(Arthrobacter histidinolovora ns)Rb5a
FERM P−19023
アースロバクター・ヒスチディノロボランス(Arthrobacter histidinolovora ns)Rb5b
FERM P−19024

Claims (7)

  1. ピシウム属菌による病害の生物的防除効果を示す拮抗微生物を検出する方法において、
    ピシウム属菌汚染土を、ピシウム属菌を含む土壌を風乾、粉砕して得た接種源、および前記土壌として浄水場発生土を用いて作製し、該汚染土に検定菌を接種混合した後、植物種子を播種し培養して、ピシウム属菌による植物病害に対する検定菌の抑制効果を評価することにより拮抗微生物を検出する、ポット試験による検出方法であって、該汚染土におけるピシウム属菌の菌数が播種培養した植物全てを発病させるに必要な最小の菌数となるように調製したピシウム属菌汚染土を用いる、
    ことを特徴とする、拮抗微生物の検出方法。
  2. ピシウム属菌数を10〜1,000cfu/g soilとなるよう調製したピシウム属菌汚染土を用いる請求項1の検出方法。
  3. ピシウム属菌がピシウム・アファニデルマータム(Pythium aphanidermatum)あるいはピシウム・ウルティマム(Pythium ultimum)である請求項1または2の検出方法。
  4. ピシウム菌汚染土の下層に土壌水分を保持するための土壌改良材を充填したポットを用いる請求項1から3のいずれかの検出方法。
  5. 植物にウリ科植物を用いる請求項1から4のいずれかの検出方法。
  6. ウリ科植物がキュウリである請求項の検出方法。
  7. ピシウム属菌汚染土の作製のための土壌として、糸状菌数が100〜10,000cfu/g乾土および細菌数が100,000〜10,000,000cfu/g乾土の土壌を用いる請求項1からのいずれかの検出方法。
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