JP4890843B2 - 燃料電池セルスタック及び燃料電池セルスタックの製造方法 - Google Patents
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Description
この燃料電池セルスタックは、段差部により接合面積が増加することにより、接合強度を向上させ、マニホールド内のガスの漏出を防止できるものである。
(1)セル支持板、マニホールド本体が共に金属の場合、特に、マニホールド本体が大型化すると、熱膨張による変形により、シール不良が起こる虞がある。又、セル形状の穴の開いたセル支持板の場合、セル間の絶縁性が問題となる。
(2)セル支持板が非金属(ガラス)、マニホールド本体が金属の場合、マニホールド本体が大型化すると、マニホールド本体の変形量が大きくなり、セル支持板とのシール不良が起こりやすくなる。
(3)セル支持板、マニホールド本体が共に非金属(ガラス)の場合、マニホールドが大型化すると、高温時の強度低下、変形が問題となる。
請求項1に係る発明は、軸長方向にガス流路を有する複数の燃料電池セルが天板上に所定間隔を置いて配列されると共に、前記燃料電池セルの軸長方向一端部が前記天板に接合されてなる中空体状のセラミックガスマニホールドと、
一側部にガス供給管が接合されると共に、前記ガス供給管が接合される一側部の内側面に前記セラミックガスマニホールドの一外側部が接合され、且つ、前記セラミックガスマニホールドの他外側部及び/又は底部を耐熱性緩衝材を介して支持する金属又は合金製の支持部材と、を具備することを特徴とする燃料電池セルスタックを提供するものである。
上面が開口して開口部が形成され、前記開口部に前記天板が気密に接合される容器形状のガスマニホールド本体と、を具備することを特徴とする請求項1記載の燃料電池セルスタックを提供するものである。
前記マニホールド本体上部に、複数の燃料電池セルの軸方向一端部が接合されたセル支持板を天板として、セラミックスラリーを介して載置する工程と、前記セラミックスラリーを焼成して、前記マニホールド本体上部に前記セル支持板を接合させる工程と、を具備することを特徴とする燃料電池セルスタックの製造方法を提供するものである。
又、マニホールド本体上部にセル支持板を接合させる方法であるので、製造も容易である。
図1に於いて、1は本発明の燃料電池セルスタックであり、燃料電池セルスタック1は、軸長方向にガス流路(図示せず)を有する複数の燃料電池セル2,2…が天板3上に所定間隔を置いて配列されると共に、燃料電池セル2,2…の軸長方向一端部が天板3に貫通状態に接合されてなる中空体状のセラミックガスマニホールド4と、一側部7a(図に於いて右側部)にガス供給管5が貫通状態に接合されると共に、ガス供給管5が接合される一側部7aの内側面にセラミックガスマニホールド4の一外側部4a(図に於いて右外側部)が接合され、且つ、セラミックガスマニホールド4の他外側部4b{図に於いて左外側部及び前後外側部(図示せず)}及び底部4c(図に於いて下底面)を耐熱性緩衝材6を介して支持する金属又は合金製の支持部材7とを具備している。
尚、前記ガス供給管5は、支持部材7の一側部7aを貫通して設ける必要は必ずしもなく、例えば、ガス供給管5を支持部材7の一側部7aに貫通しないように設け、セラミックガスマニホールド4の一外側部4aにガス供給管5と連通する貫通孔を設けても良い。
そして、前記支持部材7と、セラミックガスマニホールド4間の接合されない隙間部、即ち、セラミックガスマニホールド4の他外側部4b(左外側面及び前後外側面)と、支持部材7の他内側部7b(左内側面及び前後内側面)及び内底部7cとの間の全ての隙間部に耐熱性緩衝材6が介装されている。
更に、本発明の燃料電池セルスタック1のセラミックガスマニホールド4は、セル支持板である天板3と、上面の開口部8aに天板3が気密に接合される容器形状のガスマニホールド本体8とを具備するので、簡素な構成であり、製造も容易である。尚、マニホールド本体8と天板3を、燃料電池セル2,2…をセットした状態で同時に成型し、焼成して、セラミックガスマニホールド4を作製することもできる。
耐熱性緩衝材6としては、セラミックスラリーの溶媒を吸収し易く、且つ、濡れ性の悪い材料を使用できるが、加工容易性や耐熱性の点で、SiO2系、SiO2-Al2O3系断熱材を好適に使用できる。セラミックスラリーとしては耐熱性や成形体強度の点からホウケイ酸ガラスを好適に使用できる。
同様に、前記支持部材7も、例えば直方体容器形状に形成されると説明したが、これに限定されるものではなく、円筒形等、他形状に形成されても良く、然る時も同様な効果が期待できる。
まず、上面が開口した金属又は合金製の容器から成る支持部材7の一側部7a(図に於いて右側部)にガス供給管5となる金属配管を貫通させて接合し(工程S1)、ガス供給管5が貫通する一側部7aを除く支持部材7の他内側部7b及び内底部7cにセラミックスラリーと濡れ性の悪い耐熱性緩衝材6となる外鋳型9を所定厚みに配置し(工程S2)、マニホールド本体8を作製すべく、外鋳型9と所定間隔離間させてセラミックスラリーと濡れ性の悪い内鋳型10を配置し(工程S3)、外鋳型9と内鋳型10の間隙にセラミックスラリー11を流し込み焼成し(工程S4)、焼成後、外鋳型9の内鋳型10を取り除いて上面が開口したマニホールド本体8を作製する(工程S5)。
尚、前記セラミックスラリー11は、結晶化ガラススラリー等のガラススラリーを含むセラミックスラリーである。
尚、前記セラミックスラリー14,15,16は、結晶化ガラススラリー等のガラススラリーを含むセラミックスラリーであり、スラリー15,16はスラリー14とセラミック成分は同じであるが、スラリー14よりも粘度を高く調整したものである。
而して、支持部材21の枠組構造体22内にセラミックガスマニホールド4を収容し、セラミックガスマニホールド4の一端部を平板23に接合すると共に、セラミックガスマニホールド4と枠組構造体22との接触部には耐熱性緩衝材6を介装させる。
斯くして、前記支持部材21によっても、前記支持部材7と同様の効果が期待できる。
2 燃料電池セル
3 天板
4 セラミックガスマニホールド
4a 一外側部
4b 他外側部
4c 底部
5 ガス供給管
6 耐熱性緩衝材
7,21 支持部材
7a 一側部
8 ガスマニホールド本体
8a 開口部
9 外鋳型
10 内鋳型
11,15,16 セラミックスラリー
13 セル支持板
Claims (5)
- 軸長方向にガス流路を有する複数の燃料電池セルが天板上に所定間隔を置いて配列されると共に、前記燃料電池セルの軸長方向一端部が前記天板に接合されてなる中空体状のセラミックガスマニホールドと、
一側部にガス供給管が接合されると共に、前記ガス供給管が接合される一側部の内側面に前記セラミックガスマニホールドの一外側部が接合され、且つ、前記セラミックガスマニホールドの他外側部及び/又は底部を耐熱性緩衝材を介して支持する金属又は合金製の支持部材と、を具備することを特徴とする燃料電池セルスタック。 - 前記セラミックガスマニホールドは、前記複数の燃料電池セルを配列させて接合するセル支持板である天板と、
上面が開口して開口部が形成され、前記開口部に前記天板が気密に接合される容器形状のガスマニホールド本体と、を具備することを特徴とする請求項1記載の燃料電池セルスタック。 - 前記支持部材は上面が開口した容器形状に形成され、前記支持部材内部に前記セラミックガスマニホールドが収容されることを特徴とする請求項1又は2に記載の燃料電池セルスタック。
- 前記支持部材と、前記セラミックガスマニホールド間の接合されない隙間部に耐熱性緩衝材が介装されることを特徴とする請求項3記載の燃料電池セルスタック。
- 上面が開口した金属又は合金製の容器の一側部にガス供給管となる金属配管を貫通させて接合する工程と、前記金属配管が貫通する一側部を除く前記容器の他内側部及び内底部にセラミックスラリーと濡れ性の悪い耐熱性緩衝材となる外鋳型を配置する工程と、前記外鋳型と所定間隔離間させてセラミックスラリーと濡れ性の悪い内鋳型を配置する工程と、前記外鋳型と前記内鋳型の間隙にセラミックスラリーを流し込み焼成する工程と、焼成後、内鋳型を取り除いて上面が開口したマニホールド本体を作製する工程と、
前記マニホールド本体上部に、複数の燃料電池セルの軸方向一端部が接合されたセル支持板を天板として、セラミックスラリーを介して載置する工程と、前記セラミックスラリーを焼成して、前記マニホールド本体上部に前記セル支持板を接合させる工程と、を具備することを特徴とする燃料電池セルスタックの製造方法。
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