JP4890586B2 - 操作装置及び携帯情報端末 - Google Patents
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Description
この特許文献1に記載の携帯型電子機器は、正面部及び背面部と、これらを接続する側面部とを有し、当該機器を把持した際に上側に位置する側面部(上面)の左右両端部に、主に左右の人差し指により入力されるキーがそれぞれ配設されている。これらキーは、筐体の上面に沿って延出する受け部分にキーの一端が係合し、当該キーに近接する筐体の側面に形成された受け部分に他端が係合する。
このようなキーは、一端側、他端側及び中央のどの位置が押下された場合でも、下方に配置された通電部材とスイッチ接点とを電気的に接続できるように構成されている。
一方、本体部における第1方向(長手方向)の略中央が押下された場合では、キーはガイド部及び第2軸部により案内され、付勢部材の付勢力に抗しつつ押下方向に沿って筐体内に没入する。この際、ガイド部は、第2軸部の端部を挟んでいるので、キーの突没時における第1方向へのキーの揺動を抑制することができる。
よって、キーのどの位置が押下された場合であっても、当該キーの移動に応じた第1方向への揺動を抑制することができる。また、第2軸部がガイド部により挟まれていることにより、当該第2軸部が位置する側のキーの端部は回動時に第1方向へのずれが生じないので、当該端部と筐体との間に大きなクリアランスを形成する必要がない。これにより、操作装置の小型化を図ることができる。
従って、キーのどの位置が押下された場合でも、当該キーの入力を確実に行うことができるほか、操作装置の小型化を図ることができる。
ここで、筐体が第2軸部を有し、押下方向に移動又は回動するキーが、当該キーの移動量に応じて寸法が設定されるガイド部を有している場合を想定すると、キーが大型化するとともに、当該キーの移動範囲が大きくなる。このため、当該キーが設けられる筐体も大型化してしまう。
これに対し、本発明では、筐体がガイド部を有し、キーが第2軸部を有するので、前述の場合に比べ、キー自体の小型化を図ることができるほか、当該キーの移動範囲を小さくすることができる。従って、筐体を更に小型化することができ、ひいては、操作装置を一層小型化することができる。
これによれば、第2軸部が挿入される長穴を筐体に形成することにより、前述のガイド部及び第2規制部を構成することができるので、これらを簡易に形成することができる。また、これにより、筐体の構成を簡略化することができる。
これによれば、第1規制部がキーを挟むように一対設けられている場合には、各第1規制部に第1軸部が当接するので、キーのがたつきを抑制することができるほか、キーにおける第2軸部側が押下された場合の当該キーの回動を安定化することができる。なお、第2規制部がキーを挟むように一対設けられている場合でも同様である。
また、ガイド部がキーを挟むように一対設けられている場合には、当該各ガイド部により、第2方向への第2軸部の移動を安定化することができる。
従って、キーの動作を安定化することができる。
これによれば、射出成形等により、第1規制部を筐体に一体形成することができるので、当該第1規制部を簡易に形成することができるほか、筐体の構成を簡略化することができる。また、第1規制部が、第1方向に沿って延出して形成されているので、キーの他端側が押下されてキーが回動する際に、第1方向にずれる第1軸部が、当該第1規制部から外れることを防ぐことができる。従って、キーの回動を円滑に行うことができる。
本発明によれば、筐体が正面視略長円形状を有する略扁平状に形成されていることにより、使用者は、筐体における左右の両側面部のうちの少なくとも一方の側面部に、指(例えば、人差し指)を沿わせるようにして把持することができるので、当該筐体を把持しやすくすることができる。また、このようにして筐体を把持した場合、当該指は左右の少なくともいずれかの側面部と、上方に位置する側面部である上面部とに跨るように位置するため、指先は、上面部における左右の少なくとも一方の端部近傍に位置する。このような上面部における左右方向の少なくとも一方の端部に、当該左右方向と第1方向とが一致するように前述のキーが配置されていることにより、当該キーを押下しやすくすることができる。また、これにより、キーに対する指のかかり具合に依らずに、キーを確実に入力することができる。従って、操作装置の操作性を向上することができる。
本発明によれば、上方に位置する側面部における中央寄りの位置に配置される第2軸部は、ガイド部により挟まれているので、前述のように、キーの移動時及び回動時においては第1方向にほぼ移動しない。これによれば、当該第2軸部側のキーの端部と筐体とのクリアランスを小さくすることができる。従って、当該側面部の寸法を小さくすることができるので、操作装置の更なる小型化を図ることができる。
本発明によれば、キーが上方に位置する側面部である上面部と、当該上面部に連続する他の側面部とに跨るように配置され、当該キーの上面、すなわち、使用者の指がかかるキーの面が、上面部に沿う第1面と、当該他の側面部に沿う第2面とを有することにより、筐体を把持する前述の指をキーに容易に沿わせることができる。従って、キーを押下しやすくすることができ、操作装置の操作性を一層向上することができる。更に、筐体外部に露出するキーの形状が、当該筐体の形状に沿うこととなるので、操作装置の外観を良好にすることができる。
本発明によれば、前述の操作装置と同様の効果を奏することができ、キーの動作が安定化されるので、当該キーを確実に入力することができ、小型化を図ることができる携帯情報端末を構成することができる。
以下、本発明の第1実施形態を、図面に基づいて説明する。
〔携帯情報端末の外観構成〕
図1及び図2は、本実施形態に係る携帯情報端末1を正面側から見た図である。このうち、図2は、図1の状態から携帯情報端末1を構成するフロントケース21をリアケース22に対して上方にスライドさせた状態を示す図である。
本実施形態に係る携帯情報端末1は、本発明の操作装置及び携帯情報端末に相当し、装着されたメモリーカード等の記憶媒体に記憶されたプログラム及びデータ、並びに、サーバー等の外部機器と通信して取得したプログラム及びデータを処理するものであり、例えば、ゲームプログラム、画像データ及び音声データを処理する。このような携帯情報端末1は、図1及び図2に示すように、外装ケース2と、当該外装ケース2内に収納され、前述の処理を実行する端末本体3(図8)を備えている。
これらフロントケース21及びリアケース22は、それぞれ、正面側(使用者に対向する側)から見た場合、左右方向(図1及び図2における左右方向)に長い長方形における左右の両端縁を円弧状に膨出させた正面視略長円形状を有し、フロントケース21に対してリアケース22が僅かに大きく形成されている。具体的に、リアケース22は、フロントケース21寄りの外縁を覆う金属製の枠体220を備え、当該枠体220の寸法分だけ、当該リアケース22は、フロントケース21より大きい。そして、これら各ケース21,22は、それぞれ略扁平状に形成され、一方に対して他方が上下方向にスライド自在に構成されている。なお、これら各ケース21,22は、本実施形態では、合成樹脂により形成されているが、金属により形成してもよい。
フロントケース21の正面部21Aにおける略中央には、図1及び図2に示すように、当該ケース21内に収納され、かつ、液晶パネルにより構成された表示部211が配置されている。この表示部211に応じたフロントケース21の領域には、透光部21A1が形成されている。このため、使用者は、透光部21A1を介して、表示部211に表示された画像を観察する。なお、表示部211は、液晶パネルに代えて、有機EL(Electro-Luminescence)等の他の表示手段を採用してもよい。
これら音声出力口21A2の上方には、左右にそれぞれインジケーター21A3,21A4が配置されている。このうち、左側のインジケーター21A3は、後述する無線モジュールによる通信状態を示すものであり、右側のインジケーター21A4は、端末本体3のBluetooth(登録商標)による通信状態を示すものである。これら各インジケーター21A3,21A4は、それぞれLED(Light Emitting Diode)により構成されている。
また、正面部21Aにおける左側で、かつ、左側の音声出力口21A2の下方には、奥行き方向に向かって押下可能なキー21A5が設けられている。このキー21A5は、実行中のプログラムを切り替えるための「HOME」キーである。
更に、正面部22Aにおける左右両端で、上下方向における略中央には、一対のインジケーター22A7,22A8が配置されている。このうち、左側のインジケーター22A7は、後述する挿抜口22D1(図5)を介して端末本体3に装着されたメモリーカード(図示省略)に対するデータの読取/記録状態を示すものであり、右側のインジケーター22A8は、携帯情報端末1の電源のオン/オフ状態を示すものであり、LEDにより構成されている。これらインジケーター22A7,22A8は、図1に示すように、それぞれ、正面部22Aにおけるフロントケース21と重ならない位置に配置されている。このため、フロントケース21とリアケース22とを重ね合わせた状態でも、各インジケーター22A7,22A8の点灯状態を確認することができる。
図3は、携帯情報端末1を上方から見た図である。
リアケース22の上面部22Bには、図3に示すように、左右方向の両端に一対のLRキー23(上面部22Bにおける左側のキーを23Lとし、右側のキーを23Rとする)が配置されている。これらキー23L,23Rは、略L字状に形成されており、これらのうちの一辺が上面部22Bに沿い、他辺がそれぞれ左側面部22D及び右側面部22Eに沿うように形成されている。すなわち、キー23L,23Rは、上面部22Bと、左右の両側面部22D,22Eとに跨るように配置される。
また、上面部22Bの略中央には、前述のスピーカーにより出力される音声の音量を増減させるための一対の音量調節キー22B1が設けられている。更に、キー23Lと音量調節キー22B1との間、及び、当該音量調節キー22B1とキー23Rとの間にも、それぞれキー22B2,22B3が設けられている。
図4は、携帯情報端末1を下方から見た図である。
リアケース22の下面部22Cにおける左側には、図4に示すように、ヘッドホンを接続するためのイヤホンジャックにより構成された端子22C1が設けられ、右側には、外部機器としてのクレードル(図示省略)と接続するための端子22C2が設けられている。このような下面部22C及び下面部21Cは、それぞれ略平坦に形成されている。
なお、下面部21Cの下端と、下面部22Cとの位置関係については、後に詳述する。
図5は、携帯情報端末1を左側から見た図である。
リアケース22の左側面部22Dの上端は、前述のキー23Lの一部により覆われている。この左側面部22Dにおける上方には、メモリーカード(図示省略)を挿抜するための挿抜口22D1が形成されている。この挿抜口22D1には、当該挿抜口22D1を閉塞するカバー22D2が取り付けられる。加えて、左側面部22Dにおける下方には、左側面部22Dに沿って摺動自在に設けられたキー22D3が配置されている。このキー22D3は、端末本体3(図8)が有する無線モジュールのオン/オフ状態を切り替えるためのキーである。
図6は、携帯情報端末1を右側から見た図である。なお、図6では、リアケース22に対してフロントケース21を上方にスライドさせている。
リアケース22の右側面部22Eの上端は、左側面部22Dと同様に、前述のキー23Rの一部により覆われている。この右側面部22Eの下方には、当該右側面部22Eに沿って摺動自在に設けられた電源キー22E1が配置されている。このキー22E1を上方にスライドさせることで、携帯情報端末1の電源がオンされ、再度、上方にスライドさせることで電源がオフされる。また、当該キー22E1を下方にスライドさせると、他のキーの入力がキャンセルされるホールド状態に切り替えることができる。
図7は、リアケース22に対してフロントケース21を上方にスライドさせた状態の携帯情報端末1を背面側から見た図である。
フロントケース21の背面部21Fは、内側に窪んでおり、リアケース22の正面部22Aに配置された各キー22A1〜22A4を押圧しないように形成されている。この背面部21Fの略中央には、前述の表示部211を駆動させる回路基板(図示省略)が収納される収納部21F1が形成されている。この回路基板は、リアケース22内に収納される端末本体3(図8)と電気的に接続され、当該端末本体3から出力される画像信号に応じて表示部211を駆動させ、当該画像信号に応じた画像を表示させる。
LRキー23(23L,23R)は、前述のように、上面部22Bの左右両端部にそれぞれ設けられている。この上面部22Bの左右両端部には、図7に示すように、キー23の後述する本体部231の一端が挿通される開口部22B4がそれぞれ形成されている。これら開口部22B4の一部は、前述のように、開口部22B4に近い側面部22D,22Eに跨っている。
これら開口部22B4の背面側には、前述のように、当該開口部22B4の位置に応じて、リアケース22の内側に向かって凹んだ段差部22B5がそれぞれ形成されている。この段差部22B5の上端は、前述の音量調節キー22B1等が配置される上面部22B及び各側面部22D,22Eより低い位置(リアケース22における中央寄りの位置)となっている。そして、これら段差部22B5の上端面は、キー23L,23Rの後述する延出部232により覆われる。
図8は、携帯情報端末1の一部(特にキー23L)を示す縦断面図である。
キー23Lは、図8に示すように、リアケース22内に収納された端末本体3を構成する制御基板31とFPC(Flexible Printed Circuits)32を介して電気的に接続された接点基板33を、接点ゴム34を介して押圧する。具体的に、キー23Lが使用者により押下されると、当該キー23Lの一端が係合する接点ゴム34の可撓性を有する脚部341が、キー23Lの押下方向に座屈し、当該脚部341の内側に設けられた押圧部342が接点基板33を押圧する。これにより、接点基板33を構成する接点332,333(図16参照)が電気的に導通し、制御基板31にキー23Lが押下されたことを示す電気信号が出力される。
なお、接点ゴム34は、接点基板33上に固定され、当該接点基板33は、リアケース22内に形成された台座部43に固定されている。また、制御基板31は、リアケース22に図示しない固定部材により固定されている。
また、当該開口部22B4の厚さ方向の寸法は、リアケース22の厚さ方向の寸法より小さく、詳述すると、当該リアケース22の厚さ方向の寸法の1/2以下(本実施形態では、略1/3)に設定されている。換言すると、当該開口部22B4の厚さ方向の寸法は、段差部22B5の上端面における厚さ方向の寸法と略一致し、キー23Lの後述する上面23Aの厚さ方向の寸法の略1/2に設定されている。
本体部231は、下端が開口部22B4を挿通し、上端がリアケース22の外部に露出して、キー23Lの押下時に、リアケース22に対して突没する部位である。この本体部231が挿通する開口部22B4は、前述のように、上面部22Bにおける厚さ方向の略中央に中心を有するので、当該本体部231は、上面部22Bにおける厚さ方向の略中央に配置される。このような本体部231における正面側の面231Aは平坦に形成され、当該キー23Lの突没は、当該正面側の面231Aに対向する端面22B6により案内される。そして、本体部231の厚さ方向の寸法は、前述の開口部22B4の厚さ方向の寸法から僅かなクリアランスを引いた寸法に設定されている。
なお、突出部2332の上端面は、本体部231に対して傾斜し、下端面は、本体部231に略直交する。このため、突出部2332は、突出方向に向かうに従って、上下方向の寸法が小さくなるテーパー状を有している。
そして、上面23Aの厚さ方向の寸法は、開口部22B4の厚さ方向の寸法より大きく設定され、詳述すると、上面23Aの厚さ方向の寸法は、当該開口部22B4及び段差部22B5の厚さ方向の寸法を合算した寸法と略一致するように設定されている。このため、上面23Aの厚さ方向の寸法は、開口部22B4の厚さ方向の寸法の略2倍となり、延出部232が形成されていないキーを用いた場合に比べ、上面23Aの面積を拡大することができ、使用者の指がかかる面積を拡大することができる。
部22Bの厚さ方向の中央を含んで開口し、かつ、当該開口部22B4の厚さ方向の寸法が、リアケース22の厚さ方向の寸法の1/2以下(本実施形態では略1/3)であるので、キー23Lとフロントケース21との間には、上面部22Bにおける正面側の寸法(枠体220の厚さ方向の寸法)に応じたクリアランスが確保される。これによれば、キー23Lを操作(押下)する指が、フロントケース21に干渉することを抑制ことができる。従って、キー23Lの操作性を向上することができる。
以下、キー23Lについて詳述する。
キー23Lは、前述のように、前述の本体部231、延出部232及び押圧部233を備えるほか、図9に示すように、軸部234,235と、突出部236とを備えている。そして、キー23Lは、全体として左右方向(左方向を示す図9におけるS1方向及び当該S1方向の反対方向であり、本発明の第1方向)に長い横長形状を有するとともに、正面視及び縦断面略L字状を有する合成樹脂製の一体成形品として形成されている。このため、前述の上面23Aは、後述する設置部4に設置された際に、上面部22Bに沿う面23A1と、左側面部22Dに沿う面23A2とにより形成される。これら面23A1,23A2は、本発明の第1面及び第2面に、それぞれ相当する。
また、左側に形成された軸部235は、キー23Lの右側が押下された際に当該キー23Lの回動軸となる。なお、このようなキー23Lの回動については、後に詳述する。
図10〜図13は、キー23L及び当該キー23Lが設置される設置部4を示す図である。具体的に、図10及び図11は、キー23L及び設置部4をそれぞれ正面側及び背面側から見た斜視図であり、図12は、これらを背面側から見た図である。また、図13は、図12に示した状態から、保持部材5を取り外した状態を背面側から見た図である。なお、図10以降の図に示されるS1〜S3方向は、前述のS1〜S3方向とそれぞれ同方向である。
リアケース22は、前述のキー23Lが設置される設置部4と、キー23Rが設置される設置部(図示省略)とを備える。
このうち、設置部4は、図10〜図13に示すように、左側に位置する起立部41(図10及び図12),42(図13)と、中央に位置する台座部43(図10〜図12)と、当該台座部43の下方に形成されたボス44,45(図11及び図13)と、長穴46(図13)と、ボス44に固定され、設置部4の右側に配置される保持部材5(図10〜図12)とを備える。
また、規制部412には、キー23Lの略中央及び左側が押下された際に軸部235が当接し、当該キー23Lの必要以上の移動が規制される。
規制部421は、本発明の第1規制部に相当し、左右方向(S1方向)に沿って延出し、起立部422は、略逆T字状に形成されている。そして、これら規制部421,422は、それぞれ規制部411,412に対応する位置に形成され、当該規制部411,412と同様に機能する。
台座部43は、図10〜図13に示すように、左右方向に沿う平板状に、正面部22Aの内面から面外方向に突出して形成されている。この台座部43の上面には、前述の接点基板33及び接点ゴム34が配置される。
このうち、ボス44は、背面側に向かって開口したねじ孔441を有し、当該ねじ孔441には、保持部材5を固定するねじ47(図11及び図12)が背面側から螺合する。
ボス45は、ボス44に比べて小さな外径寸法を有し、保持部材5に形成された孔部52を挿通して、当該保持部材5を位置決めする。
これらのうち、軸部234を挟むガイド部461は、当該軸部234のS2方向に沿う移動を案内するとともに、S1方向への移動を規制する。
また、規制部462,463は、軸部234の移動範囲を設定し、S2方向先端側の規制部462は、接点ゴム34の付勢力によりS2方向に移動する軸部234が当接することにより、キー23Lのリアケース22からの飛び出しを規制する。このような規制部462は、本発明の第2規制部に相当する。
保持部材5は、背面側から見て略L字状に形成された合成樹脂又は金属により形成された部材であり、キー23Lのリアケース22外への脱落を規制するほか、当該キー23Lの突没を案内する。この保持部材5は、図10〜図12に示すように、孔部51,52と、ガイド部54及び規制部55,56により端縁が形成される長孔53とを有する。
孔部51は、保持部材5の左端部に位置し、背面側より正面側の内径が小さくなるように形成されている。この孔部51には、ボス44(図11)に保持部材5を固定する前述のねじ47が挿通する。
孔部52には、保持部材5を位置決めボス45(図11及び図12)が挿通する。
この規制部55には、キー23Lが押下されていない状態では、前述の接点ゴム34の付勢力により上方に押し上げられた軸部234が当接し、前述の規制部462と同様に、当該キー23Lの必要以上の突出、及び、設置部4からのキー23Lの脱落を規制する。
また、規制部56には、キー23Lの中央近傍及び右端が押下され、当該キー23Lが移動した際に軸部234が当接して、当該キー23Lの必要以上の移動を規制する。
以下、キー23Lが押下された際の当該キー23Lの動作について説明する。
図14は、上面23Aの中央が押下された際のキー23Lを背面側から見た図である。
図12に示した状態(非押下状態)から、上面23Aの左右方向における中央が押下されると、図14に示すように、キー23L全体が押下方向に移動する。この際、軸部234は、規制部462及び規制部55に当接した状態から、ガイド部461及びガイド部54に沿って下方に移動する。また、軸部235は、規制部411,421に当接した状態から下方に移動する。このようなキー23Lの移動により、押圧部233が接点ゴム34を介して接点基板33を押圧する。
なお、この状態でキー23Lへの押下を解除すると、接点ゴム34の付勢力により、キー23Lが押し上げられ、当該キー23Lは、非押下状態に戻る。
図12に示した状態から、上面23Aの左側が押下されると、図15に示すように、キー23Lは、接点ゴム34の付勢力により規制部462,55に当接した状態の軸部234を中心として押下方向に回動し、押圧部233が、接点ゴム34を介して接点基板33を押圧する。この際、軸部234は、ガイド部461,54により左右方向の移動が規制されているため、当該軸部234は、下方にも左右にも移動しないが、規制部411,421に当接していた軸部235は、略円弧状の軌跡を描きつつ下方に移動する。
なお、この状態でキー23Lへの押下を解除すると、接点ゴム34の付勢力により、軸部235側も押し上げられるため、当該キー23Lは、非押下状態に戻る。
図12に示した状態から、上面23Aの右側が押下されると、図16に示すように、キー23Lは、接点ゴム34の付勢力により規制部411,421に当接した状態の軸部235を中心として押下方向に回動し、押圧部233が、接点ゴム34を介して接点基板33を押圧する。この際、軸部234は、ガイド部461,54により左右への動きが規制されているが、軸部235の左右方向の移動は規制されていないので、当該軸部234のガイド部461,54に沿った下方への移動に伴って、軸部235が、規制部411,421に当接した状態のまま、軸部234から離間する方向(左方向)にずれる。このため、キー23Lの右側が押下された状態でも、当該キー23Lの回動が滞りなく行われる。
なお、この状態でキー23Lへの押下を解除すると、接点ゴム34の付勢力により、軸部234側も押し上げられ、これに伴って、軸部235が規制部411,421に当接したまま、軸部234に近接する方向に移動する。これにより、キー23Lは、非押下状態に戻る。
図16は、接点基板33を示す平面図である。
接点基板33は、前述のように、接点ゴム34を介してキー23Lにより押圧され、当該キー23Lの入力を検出する。この接点基板33は、基板331と、当該基板331上に積層形成される第1シート、第2シート(ともに図示省略)及び第3シート335とを有し、第1シートが基板331上に形成され、第3シート335が接点基板33の外表面を形成する。
第1シートは、互いに所定間隔を隔てて形成され、かつ、それぞれ導電性を有する第1接点332及び第2接点333を備える。これら各接点332,333は、第1シートの略中央に、一辺が基板331の長手方向に沿う平面視略L字状に形成された電極であり、FPC32を介して、制御基板31と接続される。この長手方向は、キー23Lの長手方向(左右方向)に一致する。そして、これら各接点332,333は、L字状の各辺が、それぞれ互いに略平行となり、かつ、互いに離間して形成されている。
一方、キー23Lの長手方向における一方の端部が押下された場合には、当該一方の端部側の第3接点336が、押圧部342により押圧され、当該第3接点336を介して、第1接点332と第2接点333とが電気的に接続される。
このように、第1接点332と第2接点333とが、第3接点336を介して接続されると、第1接点332及び第2接点333のうちの一方に流れる電流が、他方に導通する。これにより、第1接点332及び第2接点333とFPC32を介して接続された制御基板31に、キー23Lが入力されたことを示す電気信号として当該電流が出力される。
キー23Lが押下されていない状態では、接点ゴム34の付勢力により、軸部234は規制部411,421に当接し、軸部235は、規制部462,55に当接するので、リアケース22からのキー23Lの脱落が防止される。
従って、キー23Lのどの位置が押下された場合であっても、当該キー23Lの突没に応じた左右方向(S1方向)への揺動を抑制することができるので、キー23Lの入力を確実に行うことができるほか、当該キー23Lの動作を安定化することができる。更に、キー23Lは、押下位置に応じて、押下方向への移動又は回動を行うので、キー全体を押下方向に移動させるための長いガイドを設ける必要がない。このため、携帯情報端末1の小型化を図ることができる。
また、規制部411,421は、リアケース22の内面に一体的に形成されているので、当該規制部411,421を簡易に形成することができ、リアケース22の構成を一層簡略化することができる。更に、規制部411,421が、S1方向に沿うように形成されていることにより、キー23Lの軸部234側の端部が押下された際に、当該軸部234から離間する方向に移動する軸部235と規制部411,421との当接状態を維持することができるので、当該軸部235を支点とするキー23Lの回動を円滑に行うことができる。
次に、本発明の第2実施形態に係る携帯情報端末について説明する。
本実施形態に係る携帯情報端末1Aは、前述の携帯情報端末1と同様の構成を備えるが、当該携帯情報端末1では、接点基板33は、それぞれ略L字状を有する第1接点332及び第2接点333を備えていたが、携帯情報端末1Aの接点基板35では、互いに向かい合わせに配置された櫛歯状の第1接点及び第2接点を備える点で、当該携帯情報端末1Aと、携帯情報端末1とは相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一または略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態に係る携帯情報端末1Aは、接点基板33及び接点ゴム34に代えて、接点基板35及び接点ゴム36を備えるほかは、前述の携帯情報端末1と同様の構成を備えている。また、接点ゴム36は、一対の押圧部342に代えて、押圧部233との当接面に応じた横長の押圧部362を備えるほかは、接点ゴム34と同様の構成を備えている。
基板351に積層される第1シートには、それぞれ櫛歯状を有し、互いに向かい合わせに離間して配置された電極である第1接点352及び第2接点353が形成されている。これら第1接点352及び第2接点353は、基板351の長手方向に沿う方向の両端部、すなわち、キー23Lの長手方向に沿う方向の両端部に、互いに略平行に延出する延出部3521,3531を有する。
第2シートは、前述の第2シートと同様の機能を有し、第1シートに貼付される。この第2シートは、第1接点352及び第2接点353の形成範囲内に、基板351の長手方向(キー23L,23Rの長手方向と一致)に沿って長い略長円形状の開口部354を有する。
この第3接点356は、開口部354の形状に応じて略長円形状に形成され、第1接点352及び第2接点353に跨るように、これら各接点352,353とは所定の間隔を隔てて配置されている。そして、第3接点356には、当該第3接点356より僅かに小さく、かつ、横長形状に形成された押圧部362が、長手方向を一致させるようにして当接される。この押圧部362により押圧されると、第3接点356は、第1接点352と第2接点353とを電気的に接続する。
なお、当該携帯情報端末1Aの接点ゴム36は、横長の押圧部362を備えるとしたが、前述の接点ゴム34と同様に、一対の押圧部を備える構成としてもよい。この場合、各押圧部が、領域Ar1,Ar2内における少なくとも第3接点356を覆う位置にそれぞれ配置されるように構成すればよい。
本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記各実施形態では、第2軸部としての軸部234が、ガイド部54,461により案内される第2軸部として機能するとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、軸部235の端部を挟むようにガイド部を設け、当該軸部235が第2軸部として機能するように構成してもよい。また、これら軸部234,235の他に、第1軸部又は第2軸部として機能する他の軸部をキーに設けてもよく、当該軸部を挟むガイド部をリアケースに更に設ける構成としてもよい。この場合、当該他の軸部及びガイド部の位置は、適宜設定してよい。なお、キー23Lに限らず、キー23Rにおいても同様である。
前記各実施形態では、ガイド部461及び規制部462,463は、軸部234が挿入される長穴46の端縁を形成し、ガイド部54及び規制部55,56は、同じく軸部234が挿入される長孔53の端縁を形成するとしたが、本発明はこれに限らない。すなわち、ガイド部と規制部とは離間配置されていてもよい。
また、前記各実施形態では、リアケース22に対してフロントケース21がスライド自在に設けられているとしたが、本発明はこれに限らず、これらが一体化された1つの筐体であってもよい。
Claims (5)
- 少なくとも1つのキーが突没自在に設けられた筐体を有する操作装置であって、
前記キーは、
第1方向に長い横長形状に形成された本体部と、
前記本体部における前記第1方向の一端側に位置し、前記第1方向及び前記筐体からの当該キーの突出方向である第2方向のそれぞれに略直交する第3方向に沿って延出する第1軸部と、
前記第1方向の他端側に位置し、かつ、前記第3方向に沿って延出する第2軸部と、を有し、
前記筐体は、
前記キーを前記第2方向に付勢する付勢部材と、
前記第1軸部に対して前記第2方向側に位置し、前記付勢部材により付勢された前記第1軸部と当接する第1規制部と、
前記第2軸部の端部を挟み、かつ、当該第2軸部の前記第2方向への移動を案内するガイド部と、
前記付勢部材により付勢された前記第2軸部と当接する第2規制部と、
前記ガイド部及び前記第2規制部により端縁が形成され、内部に前記第2軸部が挿入される長穴と、を有し、
前記第1規制部、前記第2規制部及び前記ガイド部の少なくともいずれかは、前記キーを挟んで、前記第3方向側及び当該第3方向側の反対側にそれぞれ設けられ、
前記第1規制部は、前記筐体の内面から前記第1方向に沿って起立し、当該筐体と一体的に形成されていることを特徴とする操作装置。 - 請求項1に記載の操作装置において、
前記筐体は、正面部と、背面部と、当該正面部及び背面部を接続する側面部とを備え、正面視略長円形状を有する略扁平状に形成され、
前記キーは、前記側面部のうち、前記筐体が把持された際の上方に位置する側面部における左右方向の少なくとも一方の端部に、前記第1方向と左右方向とが略一致するように配置されることを特徴とする操作装置。 - 請求項2に記載の操作装置において、
前記第2軸部は、前記上方に位置する側面部における中央寄りの位置に配置されることを特徴とする操作装置。 - 請求項2又は請求項3に記載の操作装置において、
前記キーは、前記上方に位置する側面部と、当該側面部に連続する他の前記側面部とに跨って配置され、
前記キーの上面は、前記上方に位置する側面部に沿う第1面と、前記他の側面部に沿う第2面とを有することを特徴とする操作装置。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の操作装置を備えることを特徴とする携帯情報端末。
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