JP4886784B2 - カンジダ種の検出のための組成物および方法 - Google Patents
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Description
本発明は、カンジダ(Candida)の種の検出および同定のための組成物および方法、ならびに特に、カンジダ種(C. アルビカンス(C. albicans)およびC. デュブリニエンシス(C. dubliniensis)など)のリボソームDNA(rDNA)反復領域の内部転写スペーサー2(ITS2)に特異的にハイブリダイズする核酸プローブに関する。
本出願は、参照により本明細書に組み入れられている、2005年9月27日に出願された米国仮特許出願第60/721,419号の恩典を主張する。
本発明は、米国政府の機関である、The National Center for Infectious Diseases, Division of Bacterial and Mycotic Diseases, Centers for Disease Control and Preventionによりなされた。
カンジダ・アルビカンスへのおよび、最近では、生得的アゾール耐性非アルビカンスのカンジダ種への感染のリスクがある患者数の増加に比例して、カンジダ症の発生率が上昇し続けているため、臨床検査室におけるカンジダ分離株の種レベルまでの迅速な同定は、より重要になってきている(Fridkin and Jarvis, Clin. Microbiol. Rev., 9:499-511, 1996(非特許文献1); Jarvis, Clin. Infect. Dis., 20:1526-1530, 1995(非特許文献2); Wingard, Clin. Infect. Dis., 20:115-125, 1995(非特許文献3))。この患者集団は、癌治療のより集中的療法、腹部または心臓胸郭部の手術の合併症、臓器移植、火傷、および外傷の結果として増加している。冒された患者は、免疫無防備状態である場合もあるし、またはそうでない場合もあり、一般的なリスク因子には、長期の広域スペクトラム抗生物質治療、留置ヒックマンカテーテルなどの侵襲的装置、および/または長期入院が挙げられる(Fridkin and Jarvis, Clin. Microbiol. Rev., 9:499-511, 1996(非特許文献1); Jarvis, Clin. Infect. Dis., 20:1526-1530, 1995(非特許文献2); Wenzel, Clin. Infect. Dis., 20:1531-1534, 1995(非特許文献4))。これらの状態下で、カンジダ種を含む抗生物質耐***代菌叢が腸内で増殖し、粘膜病巣から深部組織へ侵入することができる。これは、粘膜構造が化学療法または手術の結果として破壊されている場合、特にそうである。加えて、リスク因子の数が増加するにつれて、カンジダ症を発症する確率は増加する(Wenzel, Clin. Infect. Dis., 20:1531-1534, 1995(非特許文献4))。それゆえに、種レベルまでの迅速な同定は、よりタイムリーで、標的化された、効果的な抗真菌治療のために、および院内感染抑制措置を促進するために必要である。
本開示は、カンジダの特定の種の間を識別する能力がある核酸分子(プライマーまたはプローブなど)を提供する。特定の例において、カンジダ・アルビカンスおよびカンジダ・デュブリニエンシスに特異的な核酸プローブが提供される。開示された核酸プローブは、類似した特異性を有する他のプローブと比較した場合、予想外に高いシグナル対バックグランド比を提供する。
I. 序論
(とりわけ)カンジダ種であるカンジダ・アルビカンスおよび/またはカンジダ・デュブリニエンシスを検出するために有用であるカンジダ種特異的核酸配列が本明細書に開示されている。試料中のカンジダ種(例えば、カンジダ・アルビカンスおよび/またはカンジダ・デュブリニエンシス)の存在についてのプローブとして用いられる場合、開示されたカンジダ種特異的核酸配列は、類似した特異性を有する他のプローブと比較した場合、予想外に高いシグナル対バックグランド比を提供する。
CA C. アルビカンス
CD C. デュブリニエンシス
CG C. グラブラタ
CK C. クルゼイ
CP C. パラプシロシス
CT C. トロピカリス
EDC N-(3-ジメチルアミノジプロピル)-N'-エチルカルボジイミド
MAP 多分析物プロファイリング
PE フィコエリトリン
PCR-EIA ポリメラーゼ連鎖反応-酵素イムノアッセイ
試料中の特定の核酸配列(例えば、DNAまたはRNA分子)の量(および/またはコピー数)を増加させるための過程。1つの例示的な増幅方法は、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)であり、試料を、試料中の核酸鋳型へのプライマーのハイブリダイゼーションを可能にする条件下で一対のオリゴヌクレオチドプライマーと接触させる。プライマーを、適切な条件下で伸長させ、鋳型から解離させ、再アニールさせ、伸長させ、その後、解離させて、核酸のコピー数を増幅する。増幅の産物は、電気泳動、制限エンドヌクレアーゼ切断パターン、オリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションもしくはライゲーション、および/または核酸シーケンシングなどの技術により特徴付けられうる。
例えば、哺乳動物およびトリを含むカテゴリーである、生きている多細胞脊椎動物または無脊椎動物。哺乳動物という用語は、ヒト哺乳動物および非ヒト哺乳動物の両方を含む。同様に、「被験体」という用語は、ヒト被験体および獣医学的被験体の両方を含む。
内部の非コードセグメント(イントロン)および転写制御配列を欠くDNA断片。cDNAはまた、対応するRNA分子における翻訳制御に関与する非翻訳領域(UTR)を含みうる。cDNAは、実験室において、細胞から抽出されたメッセンジャーRNAからの逆転写により合成されうる。
2つまたはそれ以上(2、3、もしくは4、または2から5まで、2から4まで、もしくは2から3までなど)の物理的に相互連結した構成要素を有する構造。「構成要素」とは、分子(SEQ ID NO: 1もしくはSEQ ID NO: 2中の核酸配列からなる核酸分子または異種性分子など)または物体(ビーズなど)でありうる。複合体の構成要素間の相互連結は、共有結合的または非共有結合的(静電気など)でありうる。好ましくは、複合体の構成要素間の相互連結は、少なくとも、標準塩性緩衝液(例えば、リン酸緩衝食塩水(PBS)、Tris緩衝食塩水(TBS)、HEPES緩衝食塩水、および当技術分野において一般的に知られたその他のもの)中で、およそ中性のpH(例えば、pH5.0〜8.5、pH5.5〜8.0、pH6.0〜7.5、pH6.5〜7.5、またはpH7.0〜7.5)で、および通常の作業温度(例えば、-20℃〜100℃、0℃〜65℃、5℃〜50℃、10℃〜40℃、15℃〜35℃、20℃〜30℃、またはほぼ室温)で、安定である。例示的な複合体には、リンカーと共にもしくはリンカー無しで共有結合により連結された分子(標識された核酸分子、またはハプテンもしくは他の異種性分子に結合した核酸分子など)、またはビーズに付着した(共有結合的にまたは非共有結合的に)1つもしくは複数の分子が挙げられる。共有結合により共に連結された分子の複合体はまた、「分子複合体」と呼ばれうる。
プローブまたはプライマーの「縮重変異体」は、核酸配列で変化しているが十分な特異性を以て標的配列に結合できる(および真菌標的を同定または増幅できる)その能力を保持する配列を含む。いくつかの特定の例において、約1個、2個、5個、または10個以下の核酸が変化している、またはプローブもしくはプライマーが本来の配列と少なくとも80%、85%、90%、もしくは95%の配列同一性を保持する。縮重変異体はまた、追加の配列が付加されているがプローブもしくはプライマーの顕著な特異性をなお保持する、プローブまたはプライマー配列を含む。
真菌界に属する、生きている単細胞および多細胞生物体。たいていの種は、葉緑素の欠如およびキチン質細胞壁の存在により特徴付けられ、いくつかの真菌は多核性でありうる。真菌の代表的な非限定的例として、カンジダ種(カンジダ・アルビカンスおよび/またはカンジダ・デュブリニエンシスなど)が挙げられる。
SEQ ID NO: 1またはSEQ ID NO: 2に示された配列を含む核酸配列ではない任意の分子(例えば、ペプチド、タンパク質、異種性核酸、小分子、標識、ハプテン、および/またはリンカー)。いくつかの例において、異質性分子は、SEQ ID NO: 1またはSEQ ID NO: 2の配列からなる核酸分子と複合体を形成する能力がある。そのような複合体は、異種性分子と示された核酸分子との間に共有結合または安定な非共有結合的相互作用を含みうる。
別のヌクレオチド配列と共通の祖先を共有するヌクレオチド配列。
オリゴヌクレオチドおよびそれらの類似体は、相補的な塩基間の、ワトソン-クリック、フーグスティーン、または逆フーグスティーン水素結合を含む水素結合によりハイブリダイズする。一般的に、核酸は、ピリミジン(シトシン(C)、ウラシル(U)、およびチミン(T))またはプリン(アデニン(A)およびグアニン(G))のいずれかの窒素含有塩基からなる。これらの窒素含有塩基は、ピリミジンとプリンの間に水素結合を形成し、ピリミジンのプリンへの結合は「塩基対形成」と呼ばれる。より具体的には、AはTまたはUに水素結合し、GはCに結合する。「相補性」とは、2つの別個の核酸配列、または同じ核酸配列の2つの別個の領域の間に生じる塩基対形成を指す。
「単離された」生物学的成分(ポリヌクレオチド、ポリペプチド、細胞、または微生物)は、精製されて、混合試料(細胞、細胞培養物、組織抽出物、組織生検、または他の試料)における他の生物学的成分から離されている。例えば、「単離された」ポリペプチドまたはポリヌクレオチドとは、そのポリペプチドまたはポリヌクレオチドが存在した細胞(組換えポリペプチドまたはポリヌクレオチドについての発現宿主細胞など)の他の成分から分離されているポリペプチドまたはポリヌクレオチドである。
この用語は、RNA、cDNA、ゲノムDNAのセンス鎖およびアンチセンス鎖の両方を含みうるヌクレオチドの重合体型ならびに上記の合成型および混合重合体を指す。ヌクレオチドは、リボヌクレオチド、デオキシリボヌクレオチド、またはヌクレオチドのいずれかのタイプの修飾型を指す。本明細書に用いられる「核酸分子」とは、「核酸」および「ポリヌクレオチド」と同義である。核酸分子は、他に規定がない限り、通常、少なくとも10塩基長である。その用語は、DNAの一本鎖型および二本鎖型を含む。ポリヌクレオチドは、天然および/または非天然のヌクレオチド結合により共に連結された天然ヌクレオチドおよび修飾ヌクレオチドの一方または両方を含みうる。
一般的に200塩基またはそれ未満の長さを含む核酸分子。この用語は、一本鎖デオキシリボヌクレオチドを指すことが多いが、同じく、一本鎖または二本鎖リボヌクレオチド、RNA:DNAハイブリッド、および二本鎖DNAも指すことができる。いくつかの例において、オリゴヌクレオチドは、約12、13、14、15、16、17、18、19、または20塩基長などの10〜60塩基長である。他の例示的なオリゴヌクレオチドは、約25、30、35、40、45、50、55、または60塩基長である。オリゴヌクレオチドは、例えば、プローブもしくはプライマーとして用いられる一本鎖であり得、または例えば、突然変異体遺伝子の構築用に用いられる二本鎖であり得る。オリゴヌクレオチドは、標的核酸配列に関してセンスまたはアンチセンスのいずれかでありうる。オリゴヌクレオチドは、当技術分野において公知の任意の様式で誘導体化または改変されうる。
核酸またはタンパク質などの第一分子は、その第一分子が第二分子との機能的関係に配置される場合、第二分子と機能的に連結される。例えば、プロモーターがコード配列の転写または発現に影響を及ぼすならば、そのプロモーターは核酸コード配列に機能的に連結されている。一般的に、機能的に連結されるヌクレオチド配列は、近接しており、2つのタンパク質コード領域を結合する必要がある場合には、同じリーディングフレーム内にある。
内部終結コドンを全く含まないアミノ酸をコードする一連のヌクレオチドトリプレット(コドン)。これらの配列は、通常、ペプチドへ翻訳可能である。
プローブは、鋳型核酸にハイブリダイズする能力がある単離された核酸を含む。場合によっては、検出可能な標識またはレポーター分子をプローブに付着させてもよい。典型的な標識には、放射性同位元素、酵素基質、補因子、リガンド、化学発光剤または蛍光剤、ハプテン、および酵素が挙げられる。標識の方法および様々な目的に適した標識の選択における手引きは、例えば、Sambrook et al.(Molecular Cloning: A Laboratory Manual(Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY, 2001))およびAusubel et al., eds.(Short Protocols in Molecular Biology(John Wiley and Sons, New York, NY, 1999))に考察されている。
結合作用物質とその標的の間の特定の相互作用。そのような相互作用は、結合作用物質とその標的の間(または、しばしば、結合作用物質とその標的の特定の領域または部分との間)の1つまたは典型的には複数の非共有結合的結合により媒介される。非特異的結合部位と対照的に、特異的結合部位は飽和性である。従って、特異的結合を特徴付けるための一つの例示的な方法は、特異的結合曲線による。特異的結合曲線は、例えば、結合作用物質濃度の関数として固定された標的量に結合した結合作用物質の量を示す。これらの条件下で結合作用物質濃度が増加するにつれて、結合した結合作用物質の量は飽和する。
動物、植物、もしくは環境から得られる検体または培養物。「環境試料」は、屋内または屋外の環境内の無生物または貯蔵所から得られる試料を含む。環境試料には、限定されるわけではないが、以下が挙げられる:土壌、水、ちり、および大気試料;建築材料、家具、およびごみ埋立地内容物を含むバルク試料;ならびに動物廃棄物、収穫された穀物、および食べ物などの他の貯蔵所試料が挙げられる。
2つの核酸配列間、または2つのアミノ酸配列間の類似性は、配列間で共有する配列同一性のレベルに関して表される。配列同一性は、典型的には、パーセンテージ同一性に関して表される;パーセンテージが高ければ高いほど、2つの配列は類似している。
形質転換細胞は、核酸が分子生物学的技術により導入されている細胞である。「形質転換」という用語は、ウイルスベクターでのトランスフェクション、プラスミドベクターでの形質転換、およびエレクトロポレーション、リポフェクション、および微粒子銃促進などの技術による裸のDNAの導入を含む、核酸分子をそのような細胞へ導入するすべての技術を含む。
ベクターに導入されている非ベクター核酸配列を輸送する能力がある核酸分子。ベクターの一つの型とは「プラスミド」であり、非プラスミドDNAセグメントがライゲーションされうる環状二本鎖DNAを指す。他のベクターには、コスミド、細菌人工染色体(BAC)、および酵母人工染色体(YAC)が挙げられる。ベクターのもう一つの型はウイルスベクターであって、追加のDNAセグメントがウイルスゲノムの全部または一部へライゲーションされうる。特定のベクターは、それらが導入される宿主細胞において自律複製の能力がある(例えば、細菌の複製起点を有するベクターは細菌宿主において複製する)。他のベクターが宿主細胞へ導入されると、宿主細胞のゲノムへと組み込まれ得り、宿主ゲノムと共に複製される。いくつかのベクターは発現制御配列(プロモーターなど)を含み、ベクターへ導入されている発現可能核酸配列の転写を指示する能力がある。そのようなベクターは「発現ベクター」と呼ばれる。ベクターはまた、1つもしくは複数の選択マーカー、および/または当技術分野において公知の遺伝要素を含みうる。
本開示は、C. アルビカンスまたはC. デュブリニエンシスゲノムのITS2領域由来の特定のヌクレオチド配列を提供し、それらの配列は、それぞれ、C. アルビカンス特異的もしくはC. デュブリニエンシス特異的なプローブまたはプライマーに用いられうる。そのようなカンジダ種特異的なプローブまたはプライマーは、例えば、カンジダの種(C. アルビカンスおよび/またはC. デュブリニエンシスなど)を、互いに、および他の環境的、臨床的、または医学的に重要な真菌と識別するための方法において、有用である。例えば、プローブとして用いられる場合、開示された配列は、以前に記載されたC. アルビカンス特異的またはC. デュブリニエンシス特異的なプローブと比較して、優れたシグナル対バックグラウンド比を有する。特定の作用機構に限定されないとはいえ、そのような増強されたシグナル対バックグラウンド比は、開示されたプローブのそれらのそれぞれのDNA標的との優れた反応性に起因しうる。例示的な核酸分子には以下が挙げられる。
試料内のカンジダ種(例えば、C. アルビカンスおよび/またはC. デュブリニエンシス)の存在は、本明細書に記載されたカンジダ種特異的核酸分子(例えば、プローブおよびプライマー配列)を用いて検出されうる。真菌DNAを、直接、検出することができる、または検出の前に増幅することができ、DNAの起源である真菌の同定は、種特異的(例えば、C. アルビカンス特異的および/またはC. デュブリニエンシス特異的)オリゴヌクレオチドプローブにより確認することができる。本明細書に記載された方法は、例えば検査室および臨床的設定におけるなどの診断的および予後的適用を含む、真菌(カンジダ種など)の検出が望ましい任意の目的に用いられうる。
開示されたカンジダ種特異的プローブ(例えば、SEQ ID NO: 1またはSEQ ID NO: 2における核酸配列からなるプローブ)を用いる一つの非限定的な有利な方法は、PCR-EIAである。図5は一般化されたPCR-EIA方法を示す。簡単には、ストレプトアビジンコーティング化マイクロタイタープレート(A)のウェルへの添加の前に、エッペンドルフチューブにおいて、変性単位複製配列を、ビオチン標識捕捉プローブ(B)およびジゴキシゲニン標識検出プローブ(D)とハイブリダイズさせる。その後、西洋ワサビ結合抗ジゴキシゲニン抗体を加え、ウェルに結合した単位複製配列を、TMB-H2O2基質の添加後、A650nmで比色定量的に検出する。考え得るところでは、PCR-EIAは、試料に存在する少なくも数個の真菌細胞(例えば、C. アルビカンスまたはC. デュブリニエンシスDNA)を検出できる。
開示されたカンジダ種特異的プローブ(例えば、SEQ ID NO: 1またはSEQ ID NO: 2における核酸配列からなるプローブ)を用いるもう一つの非限定的かつ有利な方法は、MAPシステムである。MAP技術は、単一の試料において最高100個の異なるハイブリダイゼーション反応の多重化を可能にする。その通常の実行において、このシステムは、個別のスペクトルアドレスを割り当てるために、異なる比率の、スペクトルの異なるフルオロフォア2つでそれぞれが内部染色された、100セットの5.5ミクロンビーズの液体懸濁アレイを用いる。ビーズの各セットは、異なる捕捉分子(複数の真菌特異的プローブなど)と結合されうる。その後、結合されたビーズは、混合され、特定の分析物と反応するようにマイクロプレートウェルに試料とインキュベートされうる。蛍光標識レポーター分子とのインキュベーション後、各マイクロプレートウェルの内容物は、2つのレーザーがビーズを個々に励起するフローセルを通って単一ファイルにビーズを整列させるフローサイトメトリーシステムにおいて分析される。赤色分類レーザーは、各ビーズにおける色素を励起し、そのスペクトルアドレスを同定する。緑色レポーターレーザーは、ビーズに会合したレポーター分子を励起し、捕捉された分析物の定量化を可能にする。高速デジタルソフトウェアは、各ビーズについて同時に蛍光シグナルを記録し、シグナルを各ビーズに基づいたアッセイについてのデータへ変換する。各多重アッセイは、12.5〜25μl試料において少なくとも0.05ng核酸(ゲノムDNAなど)を用いうる。
特定の真菌属(例えば、カンジダ種、スポロトリクス種、クリプトコッカス種、アスペルギルス種、ニューモシスティス種、ペニシリウム種、フザリウム種、ムコール種、リゾプス種、ヒストプラスマ種、コクシジオイデス種、および/またはパラコクシジオイデス種)および/または特定の真菌種(例えば、カンジダ・アルビカンス、カンジダ・デュブリニエンシス、カンジダ・トロピカリス、カンジダ・グラブラタ、カンジダ・ギリエルモンディ、カンジダ・クルゼイ、カンジダ・パラプシロシス、カンジダ・ヘムロニー、カンジダ・ケフィル、カンジダ・ランビカ、カンジダ・ルシタニエ、カンジダ・ノルベゲンシス、カンジダ・ノルベジカ、カンジダ・ペリキュローザ、カンジダ・ルゴサ、カンジダ・ユーティリス、カンジダ・ビスワナチー、カンジダ・ゼイラノイデス、スポロトリクス・シェンキー、クリプトコッカス・ネオフォルマンス、ニューモシスティス・カリニ、ペニシリウム・マルネフェイ、ペニシリウム・カメンベルティ、ペニシリウム・カゼイコルム、ペニシリウム・クルソゲヌム、ペニシリウム・グラブルム、ペニシリウム・グリセオフルブム、ペニシリウム・イタリクム、ペニシリウム・ジャンチネルム、ペニシリウム・プルプレセンス、ペニシリウム・シトリヌム、ペニシリウム・プルプロゲヌム、ペニシリウム・ロクフォルティ、ペニシリウム・ルベファシエンス、ペニシリウム・スピヌロスム、ヒストプラスマ・カプスラツム、コクシジオイデス・イミティス、パラコクシジオイデス・ブラシリエンシス、アスペルギルス・クラバツス、アスペルギルス・グラヌロスス、アスペルギルス・シドウィ、アスペルギルス・フラビペス、アスペルギルス・レストリクツス、アスペルギルス・ベルシコロル、アスペルギルス・ウェンティ、アスペルギルス・ケバリエリ、アスペルギルス・ウスツス、アスペルギルス・フミガツス、アスペルギルス・テレウス、アスペルギルス・ニガー、アスペルギルス・ニデュランス、アスペルギルス・フラブス、ブラストミセス・デルマチチジス、コクシジオイデス・ポサダシ、シューダレシェリア・ボイディ、リゾプス・オリゼ、リゾムコール・プシルス、ムコール・シルシネロイデス、ムコール・インディクス、ムコール・ラセモスス、セドスポリウム・プロフィリカンス、および/またはアブシディア・コリムビフェラ)に特異的な複数のプローブを含むアレイ。
開示された核酸分子(例えば、C. アルビカンス特異的およびC. デュブリニエンシス特異的なオリゴヌクレオチドプライマーならびにプローブ)は、上記のアレイのいずれかについてのキットを含む、真菌(カンジダ種など)の検出に用いるキットの形をとって供給されうる。そのようなキットにおいて、1つまたは複数のオリゴヌクレオチドプライマーおよび/またはプローブ(SEQ ID NO: 1またはSEQ ID NO: 2における配列からなるプライマーまたはプローブなど)の適切な量が、1つまたは複数の容器中で提供される、または基盤上に保持される。オリゴヌクレオチドプライマーまたはプローブは、例えば、水溶液に懸濁されて、または凍結乾燥(freeze-dried)もしくは凍結乾燥(lyophilized)粉末として、提供されうる。オリゴヌクレオチドが供給される容器は、供給される形を保持することができる任意の通常の容器、例えば、ミクロチューブ、アンプル、またはボトル、でありうる。いくつかの適用において、プライマーのペアは、個々の、典型的には使い捨ての、チューブまたは同等の容器におけるあらかじめ測定された単回使用量で提供されうる。そのような条件で、真菌核酸の存在について検査されるべき試料が個々のチューブに加えられ、増幅が直接、実行されうる。
以下の実施例は、ある特定の特徴および/または態様を例証するために提供される。これらの実施例は、記載された特定の特徴または態様に本発明を限定すると解釈されるべきではない。
代表的な材料および方法
この実施例は、以下の実施例2〜5に用いられる材料および方法を記載する。
カンジダ性敗血症をもつ患者から一般的に単離される6つの異なるカンジダ種の25個の菌株(Trick et al., Clin. Infect. Dis., 35:627-630, 2002)が、Mycotic Diseases Branch Culture Collection, Centers for Disease Control and Preventionから入手された。用いられる分離株およびそれらのそれぞれの起源は以下の表1に列挙されている。
aATCC=American Type Culture Collection; CDC=Centers for Disease Control and Prevention; CBS=Centraalbureau voor Schimmelcultures
6つの医学的に重要なカンジダ種(C. アルビカンス、C. グラブラタ、C. トロピカリス、C. パラプシロシス、C. クルゼイ、およびC. デュブリニエンシス)についてのオリゴヌクレオチドプローブは、以前に記載されているように(Elie et al., J. Clin. Microbiol., 36:3260-3265, 1998)合成されたが、ジゴキシゲニン末端は標識されず、それぞれ5'末端においてアミノ修飾12-炭素スペーサーで標識された(Diaz and Fell, J. Clin. Microbiol., 42:3696-3706, 2004により記載されているように)。このスペーサーは、Dunbar et al.(J. Microbiol. Meth., 53:245-252, 2003)により記載されたカルボジイミド結合反応を用いるプローブのカルボキシル化ビーズへの共有結合的付着のために用いられた。同じ付着プローブを有するそれらのビーズが同定されうるように、異なって標識された。ビーズに基づいたハイブリダイゼーションアッセイを用いる以前の研究は、この実施例のように12-Cアミノリンカーを用いた(例えば、Diaz and Fell, J. Clin. Microbiol., 42:3696-3706, 2004; Dunbar et al., J. Microbiol. Meth., 53:245-252, 2003参照)。他の研究は、長さが6炭素から18炭素までのリンカーを用いて少なくとも同等の結果を報告している(Cowan et al., J. Clin. Microbiol., 42:474-477, 2004; Wilson et al., Mol. Cell. Probes, 19:137-144, 2005)。リンカーアーム長の関数としての試験感度または特異性における有意差は、本明細書に記載された実施例において観察されなかった。
カンジダ種rDNAのITS2領域を、(i)リバースプライマーがストレプトアビジン-R-フィコエリトリンレポーター色素の結合を可能にするために5'末端でビオチン化されていること、および(ii)非対称PCRが行われる(すなわち、ITS3(5μMストック)およびITS4(20μMストック)が用いられる)ことを除いて、Elie et al.(J. Clin. Microbiol., 36:3260-3265, 1998)により記載されているようにユニバーサル真菌プライマーITS3
およびITS4
を用いて増幅した。適切な陽性および陰性対照が含まれ、PCR混入予防措置に従った(例えば、Elie et al., J. Clin. Microbiol., 36:3260-3265, 1998参照)。
ビーズ混合物を、1.5×TMACハイブリダイゼーション緩衝液に各ビーズセットの150ミクロスフェア/μlの最終濃度まで希釈した。アッセイのために、このビーズ混合物33μlを、96ウェルマイクロタイタープレート(Thermowell, VWR International, West Chester, PN)の単一ウェルにおける17μlの標的DNA(PCR単位複製配列)へ加えた。異なるカンジダ種由来のDNAの混合物がマイクロタイタープレートの単一ウェル内で試験される場合、標的単位複製配列の総容量は一定(17μl)に保持されたが、個々の種の単位複製配列についての容量は、17μl容量を維持するように比例して低下させた。その後、DNAを変性させるために反応混合物をサーマルサイクラーにおいて94℃で5分間インキュベートし、単位複製配列を、サーマルサイクラーにおいて52℃でさらに30分間ハイブリダイズさせた。
試料をサーマルサイクラーから取り出し、ハイブリダイズしたミクロスフェアを2000×gで3分間の遠心分離によりペレット化した。その後、ミクロスフェアを、75μlの検出緩衝液(1×ハイブリダイゼーション緩衝液中4mg/mlまで希釈されたR-フィコエリトリン結合型ストレプトアビジン(Molecular Probes, Eugene, OR))に再懸濁した。試料を、サーマルサイクラーにおいて52℃でさらに10分間インキュベートし、その後、MAPシステムフローサイトメーター(Bioplex; Bio-Rad Laboratories, Inc., Hercules, CA)において分析した。試料を2連で分析し、陽性および陰性対照を各アッセイに含めた。各ウェルについてのデータは、MAPシステムと共に含まれる高速シグナル処理装置を用いて獲得した。各ビーズは以下の2つのレーザーを用いて試験した:各ビーズの固有のスペクトルアドレスを同定するための分類レーザー(励起波長=635nm)、およびハイブリダイズしたPCR産物に付着したR-フィコエリトリンにより生じた蛍光を測定するためのレポーターレーザー(励起波長=532nm)(図1に概略的に示されているように)。
カンジダ種ゲノムDNAの既知の濃度の段階希釈(10-6ng〜10ng)を、MAPシステムの試験感度の限界を測定するためにPCR増幅前に作製した。DNAを、NanoDrop ND-1000分光光度計(NanoDrop Technologies, Montchanin, DE)を用いて製造会社の使用説明書に従い、定量化した。MAPシステムが1つより多いカンジダ種由来のDNAの存在を同時に検出できるかどうかを測定するために、1つより多いカンジダ種由来の標的DNAをマイクロタイタープレートの単一ウェルにおいて組み合わせ、上記のように試験した。
各比較群についてのS/B比間の差は、両側スチューデントのt検定を用いて解析され、DNA濃度とS/B比の間の相関は、ピアソンのr検定を用いて解析され、群は、P値が≦0.05である場合、統計学的に異なるとみなされた。
C. アルビカンスおよびC. デュブリニエンシスのプローブはこれらの真菌病原体に特異的な他のプローブより性能が優れている
この実施例は、開示されたC. アルビカンスおよびC. デュブリニエンシスのプローブが、これらの特定のカンジダ種に特異的な現在利用できるプローブよりも驚くほど優れたシグナル対バックグラウンド(S/B)比を提供することを実証する。
すべてのプローブについての最終Tmを49℃から62℃の間にするために、プローブ(CA2、CD2、CT、CGE、CK、およびCPを含む)の改変パネルにおいて、プローブ長を20bpから22bpまで変動させ、G+C含量中央値を55%(範囲=36〜71%)とした。
a相同的DNA由来のPCR産物での蛍光強度中央値
brDNA遺伝子反復のC. アルビカンスITS2領域の一部(SEQ ID NO: 27)。この部分は、GenBankアクセッション番号AJ249486(C. アルビカンス「18S rRNA(部分)遺伝子、5.8S rRNA遺伝子、および25S rRNA(部分)遺伝子、内部転写スペーサー1(ITS1)および内部転写スペーサー2(ITS2)」)とGenBankアクセッション番号AJ249485(C. デュブリニエンシス「18S rRNA(部分)遺伝子、5.8S rRNA遺伝子、および25S rRNA(部分)遺伝子、内部転写スペーサー1(ITS1)および内部転写スペーサー2(ITS2)」)の間の核酸配列アラインメトから抜粋されている。スペースは、アラインメントソフトウェアにより導入されたギャップに対応する。
crDNA遺伝子反復のC. デュブリニエンシスITS2領域の一部(SEQ ID NO: 28)。この部分は、GenBankアクセッション番号AJ249486(C. アルビカンス「18S rRNA(部分)遺伝子、5.8S rRNA遺伝子、および25S rRNA(部分)遺伝子、内部転写スペーサー1(ITS1)および内部転写スペーサー2(ITS2)」)とGenBankアクセッション番号AJ249485(C. デュブリニエンシス「18S rRNA(部分)遺伝子、5.8S rRNA遺伝子、および25S rRNA(部分)遺伝子、内部転写スペーサー1(ITS1)および内部転写スペーサー2(ITS2)」)の間の核酸配列アラインメトから抜粋されている。スペースは、アラインメントソフトウェアにより導入されたギャップに対応する。
dCA1、CA2、CD1、およびCD2プローブ(それぞれ、SEQ ID NO: 5、1、6、および2)のそれぞれの5'末端のみが対応するITS2領域のその部分と整列している。
カンジダ種の同定および識別
この実施例は、CA2、CGE、CT、CP、CK、およびCD2が特異的に相同的DNAと結合し、異種性DNAと有意には反応しないことを実証する。
a3つの別々の実験において試験された各種の分離株の数。
bS/B(試料対バックグラウンド)比は、試験試料の蛍光強度中央値を、標的DNAの代わりにdH2Oを含む試料についての蛍光強度中央値で割ることにより生成される;水ブランクについての平均S/B比±SEは1.0±0.1(n=12)であった。
c異種性カンジダ種DNAで試験されたプローブについての平均S/B比±SEは0.9±0.03(n=25)(C. アルビカンスのプローブ、0.75±0.02;C. グラブラタのプローブ、0.94±0.09;C. トロピカリスのプローブ、1.4±0.17;C. パラプシロシスのプローブ、0.98±0.04;C. クルゼイのプローブ、0.97±0.09;C. デュブリニエンシスのプローブ、0.94±0.06)であり、表示を簡単にするために表において「0」と表された。相同的プローブを用いるS/B比は、異種性プローブを用いたもの、および水ブランクについてのものより有意に高かった(P<0.001)。
MAPシステムにおけるカンジダ特異的プローブの感度
この実施例は、MAPシステムにおけるカンジダ特異的プローブ(CA2、CGE、CT、CP、CK、およびCD2)が少なくも5pg相同的DNAを検出できることを示す。
カンジダ種単位複製配列の混合物内の標的DNAの検出
この実施例は、カンジダ特異的プローブが、単一の試験ウェル内に含まれる相同的および異種性DNA標的の混合物において相同的DNAを同時に検出することができることを実証する。
SEQ ID NO: 1は、C. アルビカンス特異的プローブ、CA2の核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 2は、C. デュブリニエンシス特異的プローブ、CD2の核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 3は、ITS3ユニバーサル真菌フォワードプライマーの核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 4は、ITS4ユニバーサル真菌リバースプライマーの核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 5は、C. アルビカンス特異的プローブ、CA1の核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 6は、C. デュブリニエンシス特異的プローブ、CD1の核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 7は、C. グラブラタ特異的プローブ、CGの核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 8は、C. グラブラタ特異的プローブ、CGEの核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 9は、C. ギリエルモンディ特異的プローブ、GUの核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 10は、C. ヘムロニー特異的プローブ、CHの核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 11は、C. ケフィル特異的プローブ、KFの核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 12は、C. クルゼイ特異的プローブ、CKの核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 13は、C. ランビカ特異的プローブ、LA2の核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 14は、C. ランビカ特異的プローブ、LA4の核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 15は、C. ルシタニエ特異的プローブ、LUの核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 16は、C. ノルベゲンシス特異的プローブ、NSの核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 17は、C. ノルベジカ特異的プローブ、NCの核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 18は、C. パラプシロシス特異的プローブ、CPの核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 19は、C. ペリキュローザ特異的プローブ、PLの核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 20は、C. ルゴサ特異的プローブ、CRの核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 21は、C. トロピカリス特異的プローブ、CTの核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 22は、C. ユーティリス特異的プローブ、CU2の核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 23は、C. ビスワナチー特異的プローブ、VSの核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 24は、C. ゼイラノイデス特異的プローブ、CZの核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 25は、ITS1ユニバーサル真菌フォワードプライマーの核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 26は、ITS2ユニバーサル真菌リバースプライマーの核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 27は、rDNA遺伝子反復のC. アルビカンスITS2領域の一部の核酸配列を示す。
SEQ ID NO: 28は、rDNA遺伝子反復のC. デュブリニエンシスITS2領域の一部の核酸配列を示す。
Claims (25)
- SEQ ID NO: 1またはSEQ ID NO: 2に示された核酸配列からなる単離された核酸分子。
- 固体支持体上に直接的または間接的に固定化されている、請求項1記載の単離された核酸分子。
- 固体支持体が、その上に固定化されている核酸分子を同定する、請求項2記載の単離された核酸分子。
- 固体支持体が、同定可能な特性を有するビーズである、請求項3記載の単離された核酸分子。
- 以下を含む組成物:
SEQ ID NO: 1またはSEQ ID NO: 2に示された核酸配列からなる核酸分子、および
異種性分子。 - 核酸分子と異種性分子が複合体を形成する、請求項5記載の組成物。
- 異種性分子が、ハプテン、標識、リンカー、ペプチド、もしくは異種性核酸分子、またはそれらの組み合わせである、請求項5または6記載の組成物。
- 標識が、蛍光レポーター色素もしくは酵素、またはそれらの組み合わせである、請求項7記載の組成物。
- 蛍光レポーター色素が、6-カルボキシ-フルオレセイン、テトラクロロ-6-カルボキシ-フルオレセイン、ヘキサクロロ-6-カルボキシ-フルオレセイン、またはそれらの組み合わせである、請求項8記載の組成物。
- リンカーが、炭素6個から18個までの長さの炭化水素リンカーである、請求項7記載の組成物。
- ハプテンが、ビオチンもしくはジゴキシゲニン、またはそれらの組み合わせである、請求項7記載の組成物。
- SEQ ID NO: 1に示された核酸配列からなるプローブの、試料中の核酸配列への特異的ハイブリダイゼーションを検出する段階であって、プローブの核酸配列への特異的ハイブリダイゼーションによって試料中のカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)の存在が検出される段階を含む、カンジダ・アルビカンスを検出する方法。
- SEQ ID NO: 2に示された核酸配列からなるプローブの、試料中の核酸配列への特異的ハイブリダイゼーションを検出する段階であって、プローブの核酸配列への特異的ハイブリダイゼーションによって試料中のカンジダ・デュブリニエンシス(Candida dubliniensis)の存在が検出される段階を含む、カンジダ・デュブリニエンシスを検出する方法。
- 試料中の核酸分子からITS2核酸配列を増幅する段階をさらに含む、請求項12または13記載の方法。
- 核酸配列を増幅する段階が、ポリメラーゼ連鎖反応、および、本質的にSEQ ID NO: 3もしくはSEQ ID NO: 25からなる配列を有するフォワードプライマーまたは本質的にSEQ ID NO: 4からなる配列を有するリバースプライマーを含む、請求項14記載の方法。
- 試料が生体試料である、請求項12または13記載の方法。
- 生体試料が、全血、血清、涙、皮膚切屑、尿、痰、脳脊髄液、前立腺液、膿、骨髄穿刺液、気管支肺胞洗浄液(BAL)、唾液、肺生検、もしくは肝臓生検、またはそれらの任意の組み合わせである、請求項16記載の方法。
- 以下を含む、試料中のカンジダ種の存在を検出するためのキット:
SEQ ID NO: 1および/またはSEQ ID NO: 2に示された核酸配列からなる少なくとも1つのプローブ;ならびに
生体試料内のカンジダ種真菌の内部転写スペーサー-2(ITS2)核酸配列へのプローブのハイブリダイゼーションに関する使用説明書。 - 本質的にSEQ ID NO: 3、SEQ ID NO: 4、またはSEQ ID NO: 25からなるプライマーをさらに含む、請求項18記載のキット。
- カンジダ種がC. アルビカンスであり、かつプローブがSEQ ID NO: 1に示された核酸配列からなる、請求項18記載のキット。
- カンジダ種がC. デュブリニエンシスであり、かつプローブがSEQ ID NO: 2に示された核酸配列からなる、請求項18記載のキット。
- 以下を含む、1種もしくは複数の真菌の存在または1種もしくは複数の真菌による汚染について試料をスクリーニングするためのアレイ:
それぞれが真菌のゲノム配列の一部に特異的な複数の核酸プローブであって、SEQ ID NO: 1および/またはSEQ ID NO: 2に示された核酸配列からなる少なくとも1つのプローブを含む、複数の核酸プローブ;ならびに
複数のプローブがアドレス可能な(addressable)位置で基盤上に配列されている、基盤。 - 真菌のゲノム配列が、5.8S rDNA遺伝子と26S rDNA遺伝子の間に位置する内部転写スペーサー2(ITS2)領域である、請求項22記載のアレイ。
- マイクロアレイである、請求項22記載のアレイ。
- SEQ ID NO: 1および/またはSEQ ID NO: 2に示された核酸配列からなる少なくとも1つのカンジダ種特異的プローブを含む、特徴的な蛍光放射波長を有するビーズ。
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