JP4884578B2 - 光互変性スピロフルオレノピランおよびその使用 - Google Patents

光互変性スピロフルオレノピランおよびその使用 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光互変性スピロフルオレノピランおよびその使用に関するものである。本発明に係る化合物は、9H−フルオレンから誘導され、9−位置の炭素原子が他の環系に属し、したがってスピロ結合箇所を形成する光互変性ピラン化合物である。
【0002】
【従来の技術】
以前から、特定波長の光(特に、太陽光)の照射によって色調が可逆的に変化する各種の色素が知られている。この変色は、色素分子が光のエネルギによって励起状態に移行し、エネルギ供給を中断すると、再び励起状態から離れて出発状態に戻ることに起因する。この光互変性色素には、先行技術において各種の基本系および置換基によって既に示されている各種ピラン系が含まれる。
【0003】
ピラン、特にナフトピランおよびこれらから誘導されたより大きい環系は、現在、光互変性化合物の広汎に取り挙げられている種類である。1966年に既に、始めて特許出願されているが(米国特許第3567605号)、1990年代に始めてメガネレンズの使用に適すると思われる化合物を開発できた。ピランの種類の適切な化合物は、例えば励起された形において各種の色調(例えば、黄色、橙色または赤橙色)を示す2、2−ジアリル−2H−ナフト[1、2−b]ピランまたは3、3−ジアリル−3H−ナフト[1、2−b]ピランである。光互変性化合物の他の種類として、より大きい環系に基づき長波長に吸収を示すインデノ接合ナフトピランが興味深い。上記化合物は、2H−ナフト[1、2−b]ピランまたは3H−ナフト[1、2−b]ピランから誘導された系であってよい。この場合上記化合物は、当該のナフトピラン系のナフタリン部分のf−サイトにおける接合(環化)によって生ずる。
【0004】
多数の刊行物に、2H−ナフト[1、2−b]ピランから誘導されたインデノ接合ナフトピランが記載されている。
【0005】
WO第97/48762号、WO第97/48993号および米国特許第5723072号には、2H−ナフト[1、2−b]ピランのナフタリン部分のf−サイトを2、1−位置に接合した置換され、または未置換のインデノ基を有するナフトピラン化合物が記載されている。この場合ピラン環は、特殊な置換基を有する。WO第97/48993号および米国特許第5723072号の場合、上記基本系に加えて、インデノナフトピランのg−、h−、i−、n−、o−またはp−サイトに未置換、単一置換または二重置換の複素環を接合できる。したがって可能な置換基に関して極めて大きい変更幅を有するインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピランが知られる。この場合上記刊行物には、もちろんスピロ炭素原子の構成を伴う炭素原子No.13の置換基RとRとの環形成は記載されていない。スピロ結合は、主として、置換基B、B′の場合にピラン環に直接に示されているに過ぎない。したがって本発明に基づき、他のスピロ化合物を請求する。
【0006】
WO第96/14596号、PCT/DE98/02820、米国特許第5645767号、WO第98/32027号および米国特許第5698141号には、2H−ナフト[1、2−b]ピランから誘導されたナフトピラン色素、この色素を含む組成物およびその調製法が記載されている。米国特許第5698141号の場合、上記基本系に加えて、インデノナフトピランのg−、h−、i−、n−、o−またはp−サイトに未置換、単一置換または二重置換の複素環を接合できる。極めて広汎な置換基リストには、全く特殊なスピロ化合物、さらに詳細にいえばスピロ複素環基を有し、基本系の13−位置のスピロ原子に加えて、常に2つの酸素原子を含む5〜7員環が存在するような系も含まれる。
【0007】
しかしながら、公知の各種の光互変性色素には、サングラスに使用した場合に、メガネ着用者の着用快適さを本質的に損なうという欠点がある。公知の色素は、励起状態において非励起状態におけると同様に、十分な長波長吸収を示さない。暗色化の過大な温度敏感性が存在し、同時に、多くの場合明色化速度が遅すぎる。さらに上記色素は、概ね不十分な寿命を有し、したがってサングラスの有効寿命が短くなる。サングラスには性能の急速な低下および/または強い黄色化が認められる。
【0008】
当業者は、先行技術からは、所定の長波長吸収ピークを達成するためピランのどの位置をどの置換基で置換すべきかという示唆を知り得ない。
【0009】
したがって所定の置換パタンによって吸収ピークを決定する場合、動力学的性質(例えば、暗色化速度、明色化速度など)も決定される。これまで、実質的に吸収ピークに影響することなく、双方の方向、すなわち高速化および低速化の方向の動力学の任意の制御は不可能であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の課題は、先行技術に記載の構造に比して明らかに改善された性質を有する新規の種類の光互変性化合物を調製することにある。さらに目的とするところは、当業者にとって、対応する選択則により当該の使用目的に適切な性質(例えば、吸収ピーク(色調)、明色化速度など)の達成を可能とすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明は、下記する化学式5
【化5】
Figure 0004884578
{式中、Rは、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルコキシ、フェニル、臭素、塩素およびフッ素からなるグループAから選択された置換基を表し;
、RおよびRは、相互に無関係に同一であるか異なり、水素とグループAの置換基とからなるグループA′から選択された置換基を表し;または、
(RおよびR)および/または(RおよびR)は、相互に無関係に、未置換のベンゾ環またはピリド環、グループAから選択された置換基で単一置換または二重置換したベンゾ環またはピリド環を表し;
Gは、スピロ炭素原子を含めて、少なくとも1つの芳香族環系または芳香族複素環系を接合した5〜8員環を表し、この際、1つまたは複数の環系は、ベンゾール、ナフタリン、フェナントレン、ピリジン、キノリン、フラン、チォフェン、ピロール、ベンゾフラン、ベンゾチォフェン、インドールおよびカルバゾールからなり、同じくグループAから選択された1つまたは2つの置換基を有することができるグループEから選択され;
BおよびB′は、相互に無関係に下記するグループa)、b)、c)またはd);すなわち、
a)未置換、単一置換、二重置換または三重置換のフェニルまたはナフチル;または、
b)未置換、単一置換または二重置換の複素環式化合物、すなわち、ピリジル、フラニル、ベンゾフラニル、チエニル、ベンゾチエニルおよびユロリジニル;この際に、a)およびb)のアリル基またはヘトロアリル基の1つまたは複数の置換基は、ヒドロキシ、アミノ、モノ(C〜C)−アルキルアミノ、ジ(C〜C)−アルキルアミノ、フェニル環の未置換、単一置換または二重置換のモノフェニルアミノおよびジフェニルアミノ、ピペリジニル、N−置換のピペリジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、インドリニル、モルホニル、カルバゾリル、未置換、単一置換または二重置換のピリル、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルコキシ、臭素、塩素およびフッ素からなるグループFから選択され、かつ芳香族化合物および複素環式芳香族化合物の1つまたは複数の置換基は、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アルコキシ、臭素、塩素およびフッ素からなるグループから選択され;
c)下記する化学式6および7を有するグループ
【化6】
Figure 0004884578
【化7】
Figure 0004884578
[式中、YおよびZは、相互に無関係に、O、S、CH、CH、NRからなるグループから選択され、窒素置換基Rは、(C〜C)−アルキル、(C〜C)−アシル、フェニルおよび水素からなるグループから選択され、置換基Rは、グループAおよびヒドロキシから選択され、この際に、m=0、1または2であり、
およびRは、相互に無関係に水素および/または(C〜C)−アルキルを表し];
d)いずれも、未置換、単一置換または二重置換のフルオレンー9−イリデン(フルオレン置換基は、グループAから選択され)またはC〜C12−スピロ単環、C〜C12−スピロ二環またはC〜C12−スピロ三環である飽和炭化水素;
から選択される}
からなる光互変性スピロフルオレノピランを特徴とするものである。
【0012】
したがって環系Gは、スピロ炭素原子に加えて、5員環〜8員環を表す。上記環には芳香族環系または芳香族複素環系が接合されている。1つまたは複数の接合環系は、本発明に基づき相互に無関係に、ベンゾール、ナフタリン、フェナントレン、ピリジン、キノリン、フラン、チォフェン、ピロール、ベンゾフラン、ベンゾチォフェン、インドールおよびカルバゾールからなるグループから選択できる。もちろん環系は、未置換であってもよく、単一置換または二重置換することもできる。この際に1つまたは複数の置換基は、上述のグループAから選択できる。
【0013】
本発明においてC〜C12−スピロ単環は、当業者に公知の3員環〜12員環を意味する。本発明に基づき含まれてよいC〜C12−スピロ二環系も、当業者に周知である。例としてノルボルナン、ノルボルネン、2、5−ノルボルナジエン、ノルカランおよびピナンを挙げる。本発明において使用できる公知のスピロ三環系は、例えばアダマンタンである。
【0014】
本発明は、さらに下記する化学式8
【化8】
Figure 0004884578
[式中、R〜R、BおよびB′は、上記した場合と同一の意味を有し;
Xは、単一結合であるか、−O−、−S−、−(CR)n−(ここで、n=1、2または3であり)、−D=D′−(ここで、D、D′=N、CRであり)または−L−L′−(ここで、L、L′=O、S、NR、CHRまたはCRであり)からなるグループから選択され、この際に、R=H、(C〜C)−アルキルまたはフェニルであり、LおよびL′は、同時にOまたはSであり得ず;
CおよびC′は、相互に無関係に、グループAから選択した1つまたは複数の置換基をそれぞれ有することができる上記グループEから選択されている)
からなる光互変性スピロフルオレノピランである。
【0015】
本明細書において、Xを“単一結合”として示した場合、例えば結合される環系C、C′の間に、直接の結合が存在することを意味し、すなわち他の原子が橋かけに役立つことはない。
【0016】
本発明の好ましい実施例に基づき、Xは、単一結合を表し、この際に、存在する双方の環系CおよびC′は、オルト、オルト′位置の他の結合によって第1結合に橋かけされている。例えばヘテロ原子(例えば、酸素または硫黄)、飽和または不飽和のC2−C5−炭素鎖または同様なものによって、双方の環系を結合する、当業者に公知のすべての方式は、このような橋かけを含む。例えば、オルト、オルト′位置の他の結合は、4,5−フェナントリル−スピロ化合物を生ずる。この際に、本発明に係るスピロ化合物は、下記する化学式9を有することができる。
【化9】
Figure 0004884578
【0017】
本発明に係るスピロ化合物において、BおよびB′を相互に無関係に、グループa)またはd)から選択すれば有利である。BおよびB′が、相互に無関係に、未置換または単一置換のフェニルまたはナフチルを表せば特に好ましい。この場合置換基は、それぞれグループFから選択されている。本発明に係る光互変性スピロ化合物の場合、BおよびB′は、同一の置換基であってよい。
【0018】
本発明の別の好ましい実施例に基づきCおよびC′は、相互に無関係に、未置換または単一置換のフェニルまたはナフチルを表し、この際に、置換基は、それぞれグループAから選択されている。さらにCおよびC′は、同一の置換基を表すことができる。
【0019】
本発明に係る下記の光互変性スピロフルオレンピランは、特に有利な性質を有する:
1)スピロ−9−フルオレン−13′−[3、3−ジフェニル−6−メトキシインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン];
2)スピロ−9−フルオレン−13′−[6−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン];
3)スピロ−9−キサンテン−13′−[6−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン];
4)スピロ−9−フルオレン−13′−[3、3−ビス(4−メトキシフェニル)−6−メトキシインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン];
5)スピロ−9−キサンテン−13′−[3、3−ビス(4−メトキシフェニル)−6−メトキシインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン];
6)スピロ−9−(9,10−ジヒドロアントラセン)−13′−[3、3−ビス(4−メトキシフェニル)−6−メトキシインデノ[2、1−f]ナフト[1,2−b]ピラン];
7)スピロ−9−フルオレン−13′−{6−メトキシ−3−[4−(N−モルホリニル)フェニル]−3−フェニルインデノ[2、1−f]−ナフト[1、2−b]ピラン};
8)スピロ−9−フルオレン−13′−[3、−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−メトキシ−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン];
9)スピロ−9−フルオレン−13′−[3、−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−メトキシ−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン];
10)スピロ−9−フルオレン−13′−[3、3−ビス(4−メトキシフェニル)インデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン];
11)スピロ−9−フルオレン−13′−{3−[4−(N−モルホリニル)フェニル]−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン};
12)スピロ−9−フルオレン−11′−[3、3−ビス(4−メトキシフェニル)−5−ブロムフルオレノ[2、1−b]ピラン];または
13)スピロ−9−フルオレン−13′−[3、3−ビス(4−メトキシフェニル)−5−ブロムペンゾ[1]フルオレノ[2、1−b]ピラン]。
【0020】
本発明は、さらに眼科目的のための、すべての種類の合成物質における1つまたは複数の光互変性スピロフルオレノピランの使用である。例えば本発明に係る光互変性色素は、レンズ、すべての種類のメガネ(例えば、スキー用メガネ、サングラス、オートバイ用メガネ、安全メガネ)のレンズ、安全帽のバイザなどに使用できる。特に本発明に係るスピロフルオレノピランは、窓、ブラインド、カバー、ルーフまたは同様の形で車両、住居の日よけに使用できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明に係る化合物は、多数の利点を特徴とする。先行技術において公知の化合物の欠点を有していない全く新規の光互変性化合物が対象である。本発明に係るスピロ化合物によって、すなわち通常はフルオレン構造の中心の炭素原子に位置する遊離置換基の結合によって、驚くべきことには閉じた環系が得られる。この場合、少なくとも1つの芳香族系および/または環式芳香族系は、新しい環の補足成分として存在し、先行技術の化合物の上記欠点が排除される。先行技術に記載の最も近い化合物は、PCT/DE98/02820に開示のインデノ接合ナフトピランである。本発明を知れば、上記のナフトピランから、いわゆる“カルビノール”の形の化合物を誘導できる。本発明に係るスピロ化合物の場合、最も近い公知の化合物に比しても誘導化合物に比しても、望ましい明色化作用および寿命の本質的改善が達成される。本発明に係るスピロ化合物の場合、カルビノールに観察される黄色化は、もはや現れない。この場合、全く予想に反して本発明に係る新規の構造部分がカラーセンターから電子的に分離されるにも拘わらず、励起状態では遥かに明るい他の色感覚が生ずる。
【0022】
したがって本発明に係るこれらのすべてのスピロ化合物は、最も近い先行技術に比して、性能保持および色調保持に関してより良好なエージング性を特徴とする。この最も近い化合物は、インデノ接合ナフトピランの種類に帰属するので、この化合物は、先行技術において特に評価された。
【0023】
本発明に係るスピロ化合物の性質を若干の化合物を参照して説明する。本発明は、もちろん、これらの実施例に限定されるものではない。
【0024】
明色化速度および長波長吸収ピークλmax
本発明に係るスピロ化合物(X=単一結合)の10分間(min)以内の明色化速度(△10min=[(τ10min−τs)/(τo−τs)])および長波長吸収ピークλmaxに対する置換基R′〜R′の影響を調べた。使用したスピロ化合物およびカルビノール化合物の化学式10、11を以下に示した。
【化10】
Figure 0004884578
カルビノール
(先行技術)
【化11】
Figure 0004884578
スピロ
(本発明に係るスピロ化合物)
(式中、R′は、水素であるか、グループAから選択され、R′およびR′は、相互に無関係に、水素であるか、グループFから選択され、R′は、環化によって対応するスピロ化合物が得られるよう選択されている。)
測定結果を下記する表1にまとめた。
【0025】
【表1】
Figure 0004884578
表1において、見易いよう、本発明に係る化合物を“スピロ”で簡略化して示した。次の数字は、この化合物の調製を記載した対応する実施例に関する。
【0026】
表1から明らかな如く、R′の電子供与置換基(HではなくOCH)は、λmaxを長波長方向(深色化方向)へ20〜25nmだけシフトし、明色化速度は、ほぼ同一にとどまる。R′の同一の置換基は、長波長方向へ10nmのシフトを誘起し、この際、明色化速度は、ほぼ30%だけ増加する。電子供与性のより強い置換基によって、λmaxは、長波長方向へ最大50nmまでシフトされる。R′のHに替わる他のOCH基は、同じく長波長方向へ10nmのシフトを生じ、30%を越える明色化速度の上昇を生ずる。既述の如く、本発明に係る教示に基づき置換基R′〜R′の適切な選択によって、長波長吸収ピークおよび明色化速度を極めて広い範囲において当該の使用目的に適切に適合させることができる。
【0027】
以下に、10分間内の明色化速度(△10min=[(τ10min−τs)/(τo−τs)])および長波長吸収ピークλmaxに対するスピロ結合の影響を調べた。結果を表2にまとめた。
【0028】
【表2】
Figure 0004884578
*“・”は、Xが単一結合を表すことを意味する。
表2において見易いよう、先行技術に依拠する化合物を“カルビノール”で簡略化して示した。次の数字はこの化合物の調製を記載した対応する実施例に関する。
【0029】
表2から明らかな如く、長波長吸収ピークに対するスピロ結合の影響は、極めて僅かである。構造同一のカルビノール出発化合物に比して短波長方向(浅色化方向)へのシフトは5〜10nmに過ぎない。他方明色化速度は、スピロ結合に応じて所望の如く制御できる。直接的結合は、明色化速度を加速し、酸素ブリッジは、明色化速度に影響を与えず、メチレンブリッジは、明色化速度を減速する。
【0030】
図1にこの関係を,スピロ化合物のスピロ4〜6についてグラフとして示した。測定は、23℃において、50kluxの15分間の照射、10分間の暗色の明色化によって行った。この場合、比較の簡単化のため15分間の照射後の各透過率値を等間隔でプロットした。
【0031】
さて本発明に係る教示に基づき、R′〜R′によって光互変性化合物の他の性質(特に、吸収挙動、移動挙動、ポリマーマトリックスの親和性)を当該の使用目的に最適に適合させた後、R′によって、動力学、すなわち明色化速度および光互変性反応の温度依存性を所望の如く適合させることができる。色調選択の場合、R′〜R′の選択に際してスピロ結合による短波長方向の僅かなシフトを事前に考慮するだけでよい。
【0032】
各スピロ結合ブリッジの上記の全く驚くべき効果は、寿命テストにおいては、本発明に係るスピロ化合物について著しく改善された挙動と同様、殆ど予見されない。
【0033】
寿命テスト(50時間キセノンランプ)において黄色指数の増加△yiおよび性能保持能LEを求めた
下記の式が成り立つ。すなわち、
△yi=yi(50時間のキセノンテスト後)−yi(キセノンテスト前)
LE=(τs(キセノンテスト前)/τs(50時間キセノンテスト後)
以下に、使用した化合物を化学式12、13で示した。
【化12】
Figure 0004884578
カルビノール
(先行技術)
【化13】
Figure 0004884578
得られた結果を表3に示した。
【0034】
【表3】
Figure 0004884578
*“・”は、Xが単一結合を表すことを意味する。
【0035】
本発明に係るスピロ化合物の場合、構造的に先行技術に近い対応するカルビノール化合物に比して、一般に光互変性が極めて良好に保持される。各事例において(例えば、実施例4、6)、50時間キセノンテスト後の光互変性ロスは、スピロ化合物の場合は2%に過ぎないが、カルビノールの場合は20%である。したがって眼科用レンズに長時間使用した場合、メガネ着用者は、本発明に係る化合物によって数倍の使用期間を予期できる。
【0036】
さらにドラスティックでありかつ全く驚くべきことには、全事例ついて50時間キセノンテスト後の完全な暗色化状態における黄色指数の変化は減少する。これは、予想外であり、スピロ化合物のヒドロキシ基の欠如に起因するものでもない。なぜならば若干のカルビノールは、僅かな黄色指数変化を示し(No.3)、他方、他のカルビノールは、極端な変化(No.6)を示すからである。
【0037】
図2〜図4に、それぞれ3つのカルビノール化合物およびスピロ化合物について、50時間キセノンテストの前後のa/b−カラー位置曲線をプロットした。測定は、23℃において、50kluxの15分間の照射、10分間の暗色の明色化によって行った。この場合、カルビノールのカラー位置は、暗色化・明色化・サイクルの全推移において、エージングによってドラスティックにシフトするが、対応するスピロ化合物は、エージング期間に亘って色調を保持することが明確に知られる。これは、キセノン・エージングテストの前後におけるカルビノール化合物およびスピロ化合物の測定曲線の位置によって明確に示される。
【0038】
メガネ着用者にとって2つの状態、すなわち、明色化状態および完全な暗色化状態が重要である。上記状態は、中間状態とは異なり、準定常的であると認識される。本発明に係るスピロ橋かけの3つのすべてのブリッジ系の例は、対応するカルビノールに比して実質的にエージング傾向を示さない。これは、メガネに使用した場合、単なる光互変性保持よりも重要である。なぜならばメガネ着用者は、経験的に、より長期間の使用において暗色化性能を僅かな低下を認識しないからである。他方、僅かな色調変化は、迅速に認識され、苦情の対象となる。
【0039】
一般的な合成法を参照して本発明のスピロ化合物の調製を説明する。この場合、図5と図6および図7に示した一般的合成図式を参照する。
【0040】
まず図5においては、出発材料として使用した置換され、または未置換のベンゾフェノンまたはナフトフェノン(a)は、市販されており、あるいは工程(1)に基づきフリーデル・クラフト・アシル化によって容易にかつ良好な収率で得ることができる。この場合、R基およびR基は、既述の置換基に対応する。(R′)mは、グループAから選択した。この際に、m=0、1または2である。
【0041】
工程(2)において、コハク酸ジエステルによるStobbe−縮合を介して半エステル(b)を生成する。ケト基を介して結合された双方の環が同一でない限り、異性体混合物が生ずる。WO第96/14596号の説明とは異なり、本発明の場合、異性体混合物をさらに処理する。蜂蜜状の、概ね結晶化してない異性体の分離は、極めて煩瑣であるが、以下に述べる如く、本発明に基づき選択した合成法において極めて簡単に実施できる。ついで工程(3)に基づき、半エステル混合物をアルカリ水溶液で鹸化して二酸(c)の異性体混合物を形成する。
ついで工程(4)において、塩化アセチルとともに加熱して水の分離によって、環式無水物(d)の異性体混合物を調製する。
【0042】
続いて図6においては、工程(5)において、塩化アルミニウムを使用して分子間の5員環・環化によって異性体混合物(e)を合成する。上記化合物は、極めて良好に結晶化し、多くの場合、ベンゾール中のその異なる溶解度に基づき、双方の異性体に容易に分離できる。工程(6)に基づき、所望の異性体からアセト無水物の作用下で、分子間の6員環・環化によって、エステル(f)を生成する。ついで工程(7)において、上記エステルをアルカリで鹸化してヒドロキシフルオレノン誘導体(g)を生成する。
【0043】
2−プロピン−1−オール誘導体(ここで、B、B′は既述の意味を有する)との反応(工程(8))によって、光互変性が弱く、暗赤色に強く着色されたインデノ接合ナフトピラン(h)が生ずる。ここではこの反応について詳述しない。なぜならばこの反応は、1−ナフトールまたは2−ナフトールの場合と同様に実施されるからである。これに関する例は、特に米国特許第5066818号、米国特許第5238981号およびヨーロッパ特許第0246114号に記載されている。さらに図7においては、工程(9)において、対応するグリニャール化合物によって、本発明において、いわゆるカルビノールと呼んだ化合物(i)が生ずる。この場合、R′は、既述の環Gによって対応するスピロ化合物を形成できるよう、選択する。ついで工程(10)に基づき、(i)の遊離ヒドロキシル基を酢酸/塩酸によって対応するスピロ化合物(k)に環化する。
【0044】
さて、上述の合成法は、WO第96/14596号または米国特許第5645767号に推奨の方法に比して多様な利点を有する。
【0045】
第1に、WO第96/14596号または米国特許第5645767号に記載の方法では、各種の化合物を調製できない。上述の方法は、本質的に穏やかであり、すなわち、例えば190℃以上に濃リン酸とともに1時間加熱する必要はない。かくして、置換基として敏感な基を使用できる。上記方法において6員環の前に5員環を閉環することによって、同じく概ね先行技術に記載の方法−5員環の前の6員環の閉環−では調製できないまたは調製困難な製品が得られる。第2に、上述の方法に基づき、同一の目標製品の場合も、例えば出発材料として対称のベンゾフェノンの場合も、副生物は殆ど生ぜず、精製はより簡単であり、光互変性色素の収率が向上される。以下の実施例の説明において、正確な合成法を詳細に説明する。この場合、これらの実施例は、もちろん説明に役立つに過ぎず、本発明の保護範囲を制限するものではない。
【0046】
【実施例】
[実施例1]
この実施例の工程I)〜VI)は、J.Chem.Soc.1958,p.986〜のBadderらの論文に基づき、若干の修正を加えて実施した。
I)温水浴中で、tert.ブタノールをあらかじめ溶融する。1lの三つ口フラスコにおいて、カリウム−tert.−ブチラート(30g)をtert.ブタノール600ml中に懸濁させ、4−メトキシベンゾフェノン(50g)およびコハク酸ジメチルエステル(45g)を添加する。ついで再び、カリウム−tert.−ブチラート(30g)およびコハク酸ジメチルエステル(45g)を添加し、2時間還流加熱する。冷却後、合計2lの水で加水分解する。撹拌しながら濃塩酸で酸性とする。ついで、それぞれ400mlのエーテルで2回、抽出し、統合したエーテル相を400mlの水で1回、洗浄する。ついで2回、500mlの飽和炭酸水素ナトリウム溶液で抽出する。この場合、カルボキシラートとしての生成物が水相に移行し、上記生成物を200mlのエーテルで1回洗浄し、ついで大きいビーカ内で撹拌しながら濃塩酸で酸性とする。ついで2回、それぞれ400mlのエーテルで抽出し、有機相を水で1回洗浄する。硫酸ナトリウム上で乾燥した後、エーテルを根本的に遠心分離する。橙黄色の蜂蜜状反応生成物(75g)は、NMRスペクトルによって3−メトキシカルボニル−4−(4−メトキシフェニル)−4−フェニル)−3−ブテン酸として同定された。
II)1lフラスコにおいて、水酸化カリウム(40g)を約600mlの水に溶解した溶液に、上記反応生成物を溶解する。生成した褐色の反応溶液を3時間還流加熱する。冷却後、撹拌しながら且つ氷浴中で十分に冷却しながら濃塩酸で酸性とする。ついで2回、それぞれ400mlの酢酸で抽出する。統合した酢酸相を水で1回洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した後、根本的に分離する。蜂蜜状の反応生成物(70g)は、NMRスペクトルによって3−カルボキシル−4−(4−メトキシフェニル)−4−フェニル−3−ブテン酸として同定された。
III)上記反応生成物を塩化アセチル(35g)とともに酢酸300mlに溶 解する。ついで、撹拌しながら、2時間還流加熱する。溶媒の分溜後、なお温かい残渣を約600mlの酢酸に溶解し、水で2回抽出する。ついで2回、それぞれ300mlの5%炭酸ナトリウム溶液で抽出する。有機相を再び水洗し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、根本的に分離する。反応生成物(60g)は、暗色の粘稠なオイルの形であり、NMRスペクトルによって、(4−メトキシフェニル−フェニルメチレン)コハク酸無水物として同定された。
IV)室温において、上記反応生成物を約600mlのジクロムメタンに溶解し、ついで氷浴中で十分に冷却する。ついで十分に撹拌、冷却しながら、塩化アルミニウム(35g)を少量づつ添加し、一晩、混合物を解凍させる。ついで加水分解のため、反応生成物を1lの氷/水に注入する。有機相の分離後、有機相をそれぞれ500mlの水で2回洗浄し、ついで600mlの5%苛性ソーダで2回抽出する。統合したアルカリ性水相を250mlのエーテルで洗浄した後、撹拌しながら濃塩酸で酸性とする。それぞれ400mlの酢酸で2回抽出し、有機相を水洗し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、根本的に分離する。NMRスペクトルによれば3−(4−メトキシフェニル)インデノン−2−酢酸および6−メトキシ−3−フェニルインデノン−2−酢酸の異性体混合物からなる褐色の固形残渣(45g)が残存する。異性体分離は、高温のベンゾール中に浸漬することによって行い得る。サスペンジョンの冷却、吸引後、橙黄色の結晶としての純粋な3−(4−メトキシフェニル)インデノン−2−酢酸(25g)が残渣として得られる。
V)上記反応生成物を約300mlのアセト無水物に懸濁させる。酢酸ナトリウム(20g)の添加後、混合物を撹拌しながら3時間還流加熱する。冷却時、生成物は、濃厚状態に沈殿する。室温に冷却後(さらに、冷凍機で短時間冷却した後)、生成した橙褐色の軟質結晶の沈殿物を吸引し、濾液が暗褐色でなくなるまで、少量のアセト無水物で洗浄する。ついで根本的に水洗し、60℃において乾燥する。生成物(橙黄色に光る固形物:25g)は、NMRスペクトルによって、5−アセトキシ−3−メトキシ−7H−ベンゾ[c]フルオレン−7−オンとして同定された。
VI)上記反応生成物を400mlのエタノール中に懸濁させ、水酸化カリウム(25g)と混合する。反応混合物を撹拌しながら1.5時間還流加熱する。この際、美しい深青色の色調が漸次的に観察される。冷却後、エタノールのほぼ半分を分離し、深青色の溶液が生成されるまで、残渣を1lの水とともに熱板上で加熱する。ついで溶液を熱板から離し、なお高温のうちに撹拌しながら濃塩酸で酸性とする。暗紫色のサスペンジョンが生ずる。ついでサスペンジョンを撹拌しながら室温に冷却する。サスペンジョンを吸引し、綿密に水洗する。濾過した物質は、なお極めて泥状であり、膜ポンプによってできる限り十分に吸引、乾燥する。60℃で乾燥した後、赤紫色の生成物(20g)は、NMRスペクトルによって、5−ヒドロキシ−3−メトキシ−7H−ベンゾ[c]フルオレン−7−オンとして同定された。
VII)上記反応生成物3gを1,1−ジフェニル−1−プロピノール(4g: DMSOにおいてベンゾフェノンおよびナトリウムアセチリドから調製)とともに、約300mlのトルオール中に懸濁させる。極く少量の4−トルオールスルホン酸を添加した後、反応混合物を1.5時間還流加熱する。始めは難溶のナフトール抽出物は、反応の推移とともに、漸次的に溶解する:赤色の反応生成物が生ずる。短時間の冷却後、トルオールを真空下で分離し、残渣をジクロムメタン40mlに溶解し、固定相としての酸化アルミニウム(含水量3%)および流動相としてのジクロムメタン/ヘキサン混合物(2:1)を使用してカラムクロマトグラフィー処理する。最終精製のため、生成物を約100mlのメタノール中に浸漬し、僅かに加熱する。冷却後、生じたサスペンジョンを吸引し、メタノールで洗浄し、乾燥する。暗赤色の生成物(3g)は、NMRスペクトルによって、3,3−ジフェニル)−6−メトキシ−13−オキソインデノ[2,1−f]ピランとして同定された。
VIII)上記反応生成物2gを撹拌しながら50mlの無水THFに溶解する。上記溶液に、2当量の2−ビフェニル臭化マグネシウム(THF溶液中で臭化ビフェニルおよびマグネシウム切削屑から調製)を滴下し、全体を室温においてい1時間撹拌する。ついで相が透明になるまで、濃塩酸で酸性とした水を注入し、有機相を分離する。水で抽出し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、溶媒を分離した後、暗褐色のオイルが残存する。メタノールを添加して上記オイルを結晶化させる。生成物が結晶化しない場合は、結晶が沈殿するまで氷浴中で撹拌する。室温においてさらに数分間、撹拌し、ついで沈殿物を吸引し、メタノールで洗浄する。生じたベージュ色の固形物(1g)は、NMRスペクトルによって、13−(2−ビフェニル)−3,3−ジフェニル−13−ヒドロキシ−6−メトキシインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピランとして同定された(カルビノール1)。
IX)Clarksonらの論文、J.Am.Chem.Soc.1930,p.2881〜に基づき、上記反応生成物1gを酢酸30ml中で加熱環化する。塩酸の滴下後、さらに5分間、沸騰するまで加熱し、なお高温の状態において、反応溶液が白濁するまで水を添加する。冷却後、生じた沈殿物を吸引し、水洗し、綿密に乾燥する。最終精製のため、固形物をジクロムメタン40mlに溶解し、固定相としての酸化アルミニウム(含水量3%)および流動相としてのジクロムメタン/ヘキサン混合物(2:1)を使用してカラムクロマトグラフィー処理する。メタノールに浸漬後、僅かにベージュ色の純粋な生成物(0.5g)が得られる。上記生成物は、NMRスペクトルによって、スピロ−9−フルオレン−13′−[3、3−ジフェニル−6−メトキシインデノ[2、1−f]ナフト[1,2−b]ピラン]として同定された(スピロ1)。
【0047】
「実施例2]
実施例1と同様に操作する。但し、工程VII)において、1,1−ジフェニル −1−プロピノールではなく1−(4−メトキシフェニル)−1−フェニル−1−プロピノール(DMSOにおいて4−メトキシベンゾフェノンおよびナトリウムアセチリドから調製)との反応を実施する。6−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−フェニル−13−オキソインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン(カルビノール2)が生ずる。これを、実施例1の工程VIII)と同様に2−ビフェニルイル臭化マグネシウムと反応させれば、NMRスペクトルに基づき、13−(2−ビフェニル)−13−ヒドロキシ−6−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピランが生ずる(カルビノール2)。これを、実施例1の工程IX)と同様に、環化すれば、スピロ−9−フルオレン−13′−[6−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン](スピロ2;0.7g)が得られる。これは、NMRスペクトルによって同定された。
【0048】
[実施例3]
実施例2と同様に操作する。但し、工程VIII)において、2−ビフェニル臭化マグネシウムではなく2−フェノキシフェニル臭化マグネシウム(THF溶液において2−臭化ジフェニルエーテルおよびマグネシウムから調製)との反応を実施する。NMRスペクトルによれば、13−ヒドロキシ−6−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−13−(2−フェノキシフェニル)−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン(カルビノール3)が生ずる。これを、実施例1の工程IX)と同様に環化すれば、スピロ−9−キサンテン−13′−[6−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン](スピロ3;0.4g)が得られる。これは、NMRスペクトルによって同定された。
【0049】
[実施例4]
実施例1と同様に操作する。但し、工程VII)において、1,1−ジフェニル −1−プロピノールではなく1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−1−プロピノール(DMSOにおいて4,4′−ジメトキシベンゾフェノンおよびナトリウムアセチリドから調製)との反応を実施する。3,3−ビス(4−メトキシフェニル)−6−メトキシ−13−オキソインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピランが生ずる。これを、実施例1の工程VIII)と同様に2−ビフェニルイル臭化マグネシウムと反応させれば、NMRスペクトルに基づき、13−(2−ビフェニル)−3,3−ビス(4−メトキシフェニル)−13−ヒドロキシ−6−メトキシインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン(カルビノール4)が得られる。これを、実施例1の工程IX)と同様に環化すれば、スピロ−9−フルオレン−13′−[3,3−ビス(4−メトキシフェニル)−6−メトキシインデノ[2,1−f]ナフト[1,2−b]ピラン](スピロ4;0.6g)が得られる。これは、NMRスペクトルによって同定された。
【0050】
[実施例5]
実施例4と同様に操作する。但し、工程VIII)において、2−ビフェニルイル臭化マグネシウムではなく1,1−ビス(4−メトキシフェニル)−1−プロピノール(DMSOにおいて4,4′−ジメトキシベンゾフェノンおよびナトリウムアセチリドから調製)との反応を実施する。NMRスペクトルによれば、3,3−ビス(4−メトキシフェニル)−13−ヒドロキシ−6−メトキシ−13−(2−フェノキシフェニル)インデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン(カルビノール5)が生ずる。これを、実施例1の工程IX)と同様に環化すれば、スピロ−9−キサンテン−13′−[3,3−ビス(4−メトキシフェニル)−6−メトキシインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン](スピロ5;0.9g)が得られる。これは、NMRスペクトルによって同定された。
【0051】
[実施例6]
実施例4と同様に操作する。但し、工程VIII)において、2−ビフェニルイル臭化マグネシウムではなく2−ベンジルフェニル臭化マグネシウム(THF溶液において2−ブロムジフェニルメタンおよびマグネシウムから調製)との反応を実施する。NMRスペクトルによれば、13−(2−ベンジルフェニル)−3,3−ビス(4−メトキシフェニル)−13−ヒドロキシ−6−メトキシインデノ[2,1−f]ナフト[1,2−b]ピラン(カルビノール6)が生ずる。これを、実施例1の工程IX)と同様に環化すれば、スピロ−9−(9,10−ジヒドロアントラセン)−13′−[3,3−ビス(4−メトキシフェニル)−6−メトキシインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン](スピロ6;0.5g)が得られる。これは、NMRスペクトルによって同定された。
【0052】
[実施例7]
実施例1と同様に操作する。但し、工程VII)において、1,1−ジフェニル −1−プロピノールではなく1−[4−(N−モルホリニル)フェニル]−1−フェニル−1−プロピノール(DMSOにおいて、4−(N−モルホリニル)フェニルベンゾフェノン(Kotsuki,Synthesis 1990,p.1145)およびナトリウムアセチリドから調製)との反応を実施する。6−メトキシ−3−[4−(N−モルホリニル)フェニル]−3−フェニル−13−オキソインデノ[2,1−f]ナフト[1,2−b]ピランが生ずる。これを、実施例1の工程VIII)と同様に2−ビフェニルイル臭化マグネシウムと反応させれば、NMRスペクトルに基づき、13−(2−ビフェニルイル)−13−ヒドロキシ−6−メトキシ−3−[4−(N−モルホリニル)フェニル]−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピランが得られる(カルビノール7)。これを、実施例1の工程IX)と同様に環化すれば、スピロ−9−フルオレン−13′−(6−メトキシ−3−[4−(N−モルホリニル)フェニル]−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン(スピロ7;0.4g)が得られる。これは、NMRスペクトルによって同定された。
【0053】
[実施例8]
実施例1と同様に操作する。但し、工程VII)において、1,1−ジフェニル −1−プロピノールではなく1−(4−ジメチルアミノフェニル)−1−フェニル−1−プロピノール(DMSOにおいて、4−ジメチルアミノベンゾフェノンおよびナトリウムアセチリドから調製)との反応を実施する。3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−メトキシ−3−フェニル−13−オキソインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピランが生ずる。これを、実施例1の工程IX)と同様に2−ビフェニルイル臭化マグネシウムと反応させれば、NMRスペクトルに基づき、13−(2−ビフェニルイル)−3−(4−ジメチルアミノフェニル)−13−ヒドロキシ−6−メトキシ−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピランが得られる。これを、実施例1の工程IX)と同様に環化すれば、スピロ−9−フルオレン−13′−[3−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−メトキシ−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン(スピロ8;0.6g)が得られる。これは、NMRスペクトルによって同定された。
【0054】
[実施例9]
実施例1と同様に操作する。但し、工程VII)において、1,1−ジフェニル −1−プロピノールではなく1−(4−ジフェニルアミノフェニル)−1−フェニル−1−プロピノール(DMSOにおいて、4−ジフェニルアミノベンゾフェノン(Staskun,J.Org.Chem.1968,p.3031)およびナトリウムアセチリドから調製)との反応を実施する。3−(4−ジフェニルアミノフェニル)−6−メトキシ−3−フェニル−13−オキソインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピランが生じた。これを、実施例1の工程VIII)と同様に2−ビフェニルイル臭化マグネシウムと反応させれば、NMRスペクトルに基づき、13−(2−ビフェニルイル)−3−(4−ジフェニルアミノフェニル)−13−ヒドロキシ−6−メトキシ−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピランが得られる。これを、実施例1の工程IX)と同様に環化すれば、スピロ−9−フルオレン−13′−[3−(4−ジフェニルアミノフェニル)−6−メトキシ−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン(スピロ9;0。5g)が得られる。これは、NMRスペクトルによって同定された。
【0055】
[実施例10]
実施例4と同様に操作する。但し、工程I)において、4−メトキシベンゾフェノンではなくベンゾフェノンと反応させる。工程II)に基づき、3,3−ビス(4−メトキシフェニル)−13−オキソインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピランが生ずる。これを、実施例1の工程VIII)と同様に2−ビフェニルイル臭化マグネシウムと反応させれば、NMRスペクトルに基づき、3,3−ビス(4−メトキシフェニル)−13−(2−ビフェニルイル)−13−ヒドロキシインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピランが得られる。これを、実施例1の工程))と同様に環化すれば、スピロ−9−フルオレン−13′−[3,3−ビス(4−メトキシフェニル)インデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン](スピロ10;0.7g)が得られる。これは、NMRスペクトルによって同定された。
【0056】
[実施例11]
実施例10と同様に操作する。但し、工程VII)において、1,1−ビス(4 −メトキシフェニル)−1−プロピノールではなく1−[4−(N−モルホリニル)フェニル]−1−フェニル−1−プロピノールと反応させる。3−[4−(N−モルホリニル)フェニル]−3−フェニル−13−オキソインデノ[2,1−f]ナフト[1,2−b]ピランが生ずる。これを、実施例1の工程VIII)と同様に2−ビフェニルイル臭化マグネシウムと反応させれば、NMRスペクトルに基づき、13−(2−ビフェニルイル)−13−ヒドロキシ−3−[4−(N−モルホリニル)フェニル]−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピランが得られる。これを、実施例1の工程IX)と同様に環化すれば、スピロ−9−フルオレン−13′−{3−[4−(N−モルホリニル)フェニル]−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン}(スピロ11;0.6g)が得られる。これは、NMRスペクトルによって同定された。
【0057】
[実施例12]
工程I)〜VI)を除いて実施例4と同様に操作する。工程VII)の出発材料と して、5−ヒドロキシ−3−メトキシ−7H−ベンゾ(c)フルオレン−7−オンではなく3−プロム−2−ヒドロキシフルオレノン(Thomas,J.Indian Chem.Soc.1974,p.814))を使用する。これを、実施例1の工程VIII)と同様に2−ビフェニルイル臭化マグネシウムと反応させれば、NMRスペクトルに基づき、11−(2−ビフェニルイル)−3,3−ビス(4−メトキシフェニル)−5−ブロム−11−ヒドロキシフルオレノ[2,1−b]ピランが得られる。これを、実施例1の工程))と同様に環化すれば、スピロ−9−フルオレン−11′−[3,3−ビス(4−メトキシフェニル)−5−ブロムフルオレノ[2、1−b]ピラン](スピロ12;0.4g)が得られる。これは、NMRスペクトルによって同定された。
【0058】
試験体の作成
室温において、使用するモノマー(Tokuyama社のTRANSHADE−150:屈折率1.52)に当該の光互変性色素500ppmを撹拌しながら溶解する。アルキルペルオキシエステル・タイプ(1.5重量%)の開始剤の添加後、2回、脱ガスし、ついでTokuyama社の推奨する温度プログラムに基づき重合する。非励起状態の光互変性色素の全体をマトリックスに組込み得るよう、ガラス鋳型を黒く着色する。重合終了後、さらに試験体を100℃において2時間熱処理する。
【0059】
動力学的数値、a /b −カラー位置および長波長吸収ピークの測定
明色化速度の測定のため、作成した試験体をZeiss社のキィネティックバンクPTMIIにおいて測定する(DIN EN1836 6.1.3.1.1.項に基づき50kluxで照射)。露光時間は、それぞれ15分間であり、暗室における明色化操作は10分間である。ガラス温度は、温度安定化できるキュベットによって調節した。露光および明色化の間に、透過率−人間の眼の明るさ感度Vλに基づき評価−を短い時間間隔で記録する。さらに、PTM II−キィネティックバンクは、それぞれ、短い時間間隔で、CIE1976に規定の試験体のa/b−カラー位置データおよび露光終了時の暗色化試験体のUV/VISスペクトルを与える。これらのデータから長波長吸収ピークを求める。
【0060】
黄色指数・数値yiおよび光互変性保持能LEの測定
黄色指数yiは、ASTM D 1925−70に基づき測定する。このため、CIE 1931に基づき規格光Cを使用して試験体のx/y/z−カラー位置データを求める。黄色指数・数値yiが大きければ、黄色化が大きくなる。この数値は、試験体の寿命テストに関して特に有効である。この場合、Heraeus社の迅速露光装置(キセノンランブおよび290nmにカットオフを有するUV特殊ガラスフィルタを装備)において試験体を50時間露光する。上記キセノンテストの前後の黄色指数・数値の差△yiは、寿命テストにおける試験体の黄色化の尺度である。光互変性保持能LEは、寿命テスト後の試験体の暗色化度、即ち、光互変性色素の応答性の尺度である。
【0061】
【発明の効果】
以上述べた通り本発明によれば、先行技術に記載の構造に比して明らかに改善された性質を有する新規の種類の光互変性化合物を調製することができ、当業者にとって、対応する選択則により当該の使用目的に適切な性質(例えば、吸収ピーク(色調)、明色化速度など)の達成を可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】動力学的データ(23℃,50kluxで15分間露光、暗色の明色化10分間)の比較グラフである。
【図2】a/b−カラー位置曲線のグラフである(23℃、50kluxで15分間露光、暗色の明色化10分間)。
【図3】a/b−カラー位置曲線のグラフである(23℃、50kluxで15min露光、暗色の明色化10min)。
【図4】a*/b*−カラー位置曲線のグラフである(23℃、50kluxで15分間露光、暗色の明色化10分間)。
【図5】本発明に係るスピロ化合物を調製するための反応式の第1段階である。
【図6】本発明に係るスピロ化合物を調製するための反応式の第2段階である。
【図7】本発明に係るスピロ化合物を調製するための反応式の第3段階である。

Claims (12)

  1. 下記する化学式1
    Figure 0004884578
    {式中、R1は、(C1〜C6)−アルキル、(C1〜C6)−アルコキシ、フェニル、臭素、塩素およびフッ素からなるグループAから選択された置換基を表し;
    2、R3およびR4は、相互に無関係に同一であるか異なり、水素とグループAの置換基とからなるグループA′から選択された置換基を表し;または、
    (R1およびR2)および/または(R3およびR4)は、相互に無関係に、未置換のベンゾ環またはピリド環、グループAから選択された置換基で単一置換または二重置換したベンゾ環またはピリド環を表し;
    Gは、スピロ炭素原子を含めて、少なくとも1つの芳香族環系または芳香族複素環系を接合した5〜8員環を表し、この際、1つまたは複数の環系は、ベンゾール、ナフタリン、フェナントレン、ピリジン、キノリン、フラン、チォフェン、ピロール、ベンゾフラン、ベンゾチォフェン、インドールおよびカルバゾールからなり、同じくグループAから選択された1つまたは2つの置換基を有することができるグループEから選択され;
    BおよびB′は、相互に無関係に下記するグループa)、b)、c)またはd);すなわち、
    a)未置換、単一置換、二重置換または三重置換のフェニルまたはナフチル;または、 b)未置換、単一置換または二重置換の複素環式化合物、すなわち、ピリジル、フラニル、ベンゾフラニル、チエニル、ベンゾチエニルおよびユロリジニル;この際に、a)およびb)のアリール基またはヘテロアリール基の1つまたは複数の置換基は、ヒドロキシ、アミノ、モノ(C1〜C6)−アルキルアミノ、ジ(C1〜C6)−アルキルアミノ、フェニル環の未置換、単一置換または二重置換のモノフェニルアミノおよびジフェニルアミノ、ピペリジニル、N−置換のピペリジニル、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピラゾリジニル、インドリニル、モルホニル、カルバゾリル、未置換、単一置換または二重置換のピリル、(C1〜C6)−アルキル、(C1〜C6)−アルコキシ、臭素、塩素およびフッ素からなるグループFから選択され、この際に、芳香族および複素環式芳香族の1つまたは複数の置換基が、(C1〜C6)−アルキル、(C1〜C6)−アルコキシ、臭素、塩素およびフッ素からなるグループから選択され;
    c)下記する化学式2および3を有するグループ
    Figure 0004884578
    Figure 0004884578
    [式中、YおよびZは、相互に無関係に、O、S、CH、CH2、NRNからなるグループから選択され、窒素置換基RNは、(C1〜C6)−アルキル、(C1〜C6)−アシル、フェニルおよび水素からなるグループから選択され、置換基R5は、グループAおよびヒドロキシから選択され、この際に、m=0、1または2であり、
    6およびR7は、相互に無関係に水素および/または(C1〜C6)−アルキルを表し];
    d)いずれも、未置換、単一置換または二重置換のフルオレンー9−イリデン(フルオレン置換基は、グループAから選択され)またはC3〜C12−スピロ単環、C7〜C12−スピロ二環またはC7〜C12−スピロ三環である飽和炭化水素;から選択される}からなることを特徴とする光互変性スピロフルオレノピラン。
  2. 下記する化学式4
    Figure 0004884578
    [式中、R1〜R4、BおよびB′は、請求項1の記載と同一の意味を有し;
    Xは、単一結合であるか、−O−、−S−、−(CR2)n−(ここで、n=1、2または3であり)、−D=D′−(ここで、D、D′=N、CRであり)または−L−L′−(ここで、L、L′=O、S、NR、CHRまたはCR2であり)からなるグループから選択され、この際に、R=H、(C1〜C6)−アルキルまたはフェニルであり、LおよびL′は、同時にOまたはSであり得ない;
    CおよびC′は、相互に無関係に、グループAから選択された1つまたは複数の置換基をそれぞれ有することができる請求項1記載のグループEから選択されている]からなることを特徴とする請求項1記載の光互変性スピロフルオレノピラン。
  3. Xが、単一結合を表し、双方の環系CおよびC′が、オルト、オルト′位置の他の結合によって第1結合に橋かけされていることを特徴とする請求項2記載の光互変性スピロフルオレノピラン。
  4. 双方の環系CおよびC′とのオルト、オルト′位置の他の結合が、4、5−フェナントリル−スピロ化合物を生ずることを特徴とする請求項3記載の光互変性スピロフルオレノピラン。
  5. BおよびB′が、相互に無関係に、前記グループa)またはd)から選択されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の光互変性スピロフルオレノピラン。
  6. BおよびB′が、相互に無関係に、未置換または単一置換のフェニルまたはナフチルを表し、置換基が、それぞれグループFから選択されていることを特徴とする請求項5記載の光互変性スピロフルオレノピラン。
  7. BおよびB′が、同一の置換基を表すことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の光互変性スピロフルオレノピラン。
  8. CおよびC′が、相互に無関係に、未置換または単一置換のフェニルまたはナフチルを表し、置換基が、それぞれグループAから選択されていることを特徴とする請求項〜7のいずれか1項記載の光互変性スピロフルオレノピラン。
  9. CおよびC′が、同一の置換基を表すことを特徴とする請求項〜8のいずれか1項記載の光互変性スピロフルオレノピラン。
  10. 1)スピロ−9−フルオレン−13′−[3、3−ジフェニル−6−メトキシインデノ[2、1−f]−ナフト[1、2−b]ピラン];
    2)スピロ−9−フルオレン−13′−[6−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン];
    3)スピロ−9−キサンテン−13′−[6−メトキシ−3−(4−メトキシフェニル)−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン];
    4)スピロ−9−フルオレン−13′−[3、3−ビス(4−メトキシフェニル)−6−メトキシインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン];
    5)スピロ−9−キサンテン−13′−[3、3−ビス(4−メトキシフェニル)−6−メトキシインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン];
    6)スピロ−9−(9、10−ジヒドロアントラセン)−13′−[3、3−ビス(4−メトキシフェニル)−6−メトキシインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン];
    7)スピロ−9−フルオレン−13′−{6−メトキシ−3−[4−(N−モルホリニル)フェニル]−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン};
    8)スピロ−9−フルオレン−13′−[3、−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−メトキシ−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン];
    9)スピロ−9−フルオレン−13′−[3、−(4−ジメチルアミノフェニル)−6−メトキシ−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン];
    10)スピロ−9−フルオレン−13′−[3、3−ビス(4−メトキシフェニル)インデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン];
    11)スピロ−9−フルオレン−13′−{3−[4−(N−モルホリニル)フェニル]−3−フェニルインデノ[2、1−f]ナフト[1、2−b]ピラン};
    12)スピロ−9−フルオレン−11′−[3、3−ビス(4−メトキシフェニル)−5−ブロムフルオレノ[2、1−b]ピラン];または13)スピロ−9−フルオレン−13′−[3、3−ビス(4−メトキシフェニル)−5−ブロムペンゾ[1]フルオレノ[2、1−b]ピラン];
    からなるグループから選択されたことを特徴とする光互変性スピロフルオレノピラン。
  11. レンズ、すべての種類のメガネのレンズ、安全帽のバイザ、窓、ブラインドまたはルーフにおける請求項1〜10のいずれか1項記載の1つまたは複数の光互変性スピロフルオレノピランの使用。
  12. スキー用メガネ、サングラス、オートバイ用メガネまたは安全メガネのレンズにおける請求項1〜10のいずれか1項記載の1つまたは複数の光互変性スピロフルオレノピランの使用。
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