JP4879796B2 - Rf分析・rf予測プログラム - Google Patents
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Description
前記RF履歴分析機能は、商品販売履歴情報を保持するデータベースから、分析の対象となる期間の商品販売履歴情報を取得する商品販売履歴情報取得機能と、商品販売履歴情報をもとに、個々の顧客のRF表上での単位時間ごとの移動実績を算出する顧客移動実績計算機能と、個々の顧客の移動実績から、個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動実績情報を算出して、第1のセル値移動情報を作成するセル値移動実績計算機能と、を含む。
前記RF予測機能は、第1のセル値移動情報をもとに、個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動割合を算出するセル値移動割合計算機能と、移動割合のそれぞれの時系列情報を作成し、各時系列情報から所定の評価関数に基づいて個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動特性を算出するセル値移動特性計算機能と、第1のセル値移動情報と移動特性をもとに、個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動予測情報を算出して、第2のセル値移動情報を作成するセル値移動予測機能と、を含む。
前記RF履歴分析機能は、商品販売履歴情報を保持するデータベースから、分析の対象となる期間の商品販売履歴情報を取得する商品販売履歴情報取得機能と、商品販売履歴情報をもとに、個々の顧客のRF表上での単位時間ごとの移動実績を算出する顧客移動実績計算機能と、個々の顧客の移動実績から、個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動実績情報を算出して、第1のセル値移動情報を作成するセル値移動実績計算機能と、を含む。
前記RF予測機能は、第1のセル値移動情報をもとに、個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動割合を算出するセル値移動割合計算機能と、移動割合のそれぞれの時系列情報を作成し、各時系列情報から所定の評価関数に基づいて個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動特性を算出して、前記第2のセル値移動情報を作成するセル値移動特性計算機能と、を含む。
本発明の発明者は、このRFM分析の中でも特に、商品購入者の直近の購入時期(以下、「R」と呼ぶ。)と、特定の期間における累積購入回数(以下、「F」と呼ぶ。)を軸とするRF表を用いて顧客動向を分析するRF分析に着目した。そして、多数の商品カテゴリにおいて多数のRF分析を行った結果、RF表の各セルの値(以下、「セル値」と呼ぶ)が他のセルへ推移する特性は、特定の評価関数で算出できることを知見した。そして、この推移の特性をもとに顧客の将来の商品購入行動を予測できることに想到して本RF分析・RF予測プログラムを発明し、ここに開示するものである。
図1は、RF表のイメージ図である。横は6列からなる購入回数であり、縦は13行からなる最新購入時期である。本明細書では、以下、購入回数が1回の列をF1と記述し、他も同様にF2、F3、・・・と記述する。また、最新購入時期が0〜1ヶ月前の行をR1と記述し、他も同様にR2、R3、・・・と記述する。そして、セルの位置の表示は(購入回数,最新購入時期)として、例えば(F1,R1)のように示す。ただし、本明細書におけるRF表の列数・行数および最新購入時期の単位時間は任意であり、特に具体的な数字には限定されない。以下では、単位時間を1月として説明する。
なお、図1において「・・・・・」で示した各セル値には、実際にはそのセルでの商品販売履歴情報の集計値が表示される。これは主に顧客数・売上高・利益といった数値であるが、これに限定されない。例えば、そのセルに属する顧客の属性情報の最頻値等の文字情報でもよい。以下では、セル値として顧客数を例にとり説明する。
また、図1では図示されていないが、RF表内もしくはその近傍に、各セル値の集計結果が表示されてもよい。例えば、図1の場合では、売上の集計および/または顧客数の集計がRF表内もしくはその近傍に表示されてもよい。
図2は、RF表上での顧客情報の移動イメージを示す図である。同図は、単位時間の経過に伴い、特定のセルに属する顧客が他のセルに移動する例を示す。ここで、ある顧客202は(F2,R3)のセルにいる。もしこの顧客202が商品を1ヶ月間購入しない場合、すぐ下のセル(F2,R4)に移動して顧客204となる。さらに商品を1ヶ月間購入しない場合、さらにその下のセル(F2,R5)に移動して顧客206となる。もしも顧客202が何か商品を1つ購入した場合、購入回数が3回となり右上のセル(F3,R1)に移動して顧客208となる。顧客202がRF分析における同一商品カテゴリの商品を2つ購入した場合には、購入回数が一気に4回となりセル(F4,R1)に移動して顧客210となる。このように、RF表の特定のセルから移動できるセルは、Fが同じでRが1大きいすぐ下のセルか、またはRが1でFが現在の値よりも増加したセルに限定される。言い換えれば、時間の経過に伴うセル値の移動できるセルが限定される。このセル値の移動可能セルの限定については後述する。
図3は、本発明の第1の実施の形態に係るRF分析・RF予測装置の構成を示す機能ブロック図である。これらの構成は、ハードウエアコンポーネントでいえば、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
データベース190は、特定の期間における、商品購入者の直近の購入時期、累積購入回数を少なくとも含む商品販売履歴情報を保持する。データベース190は、LAN・WAN・インターネット等何らかの通信手段でRF分析・RF予測装置100と接続される。さらに、RF分析・RF予測装置100とデータベース190は同一のハードウェア上に存在してもよい。
なお、RF分析の対象期間は、例えば2003年の6月から9月、2004年の6月から9月、2005年の6月から9月、2006年の6月から9月という不連続な期間の指定も可能である。これにより、例えば花火や蚊取り線香のような季節品や販売期間限定品等に関してもより妥当なRF分析を得ることができる。
RF表出力機能114は、後述するRF表作成機能120により作成されたRF表をユーザの画面に表示させる。
また、RF表作成機能120は、RF表の各セル値を求めた後、さらに、各セル値を和算する等して各セル値の集計値を算出してもよい。この場合、RF表出力機能114は、RF表内もしくはその近傍に、この集計値を表示させてもよい。
しかし、本実施の形態のように、図4に示したセル値の移動情報をもとに、RF表作成機能120がRF表を作成することで、指定されたRF表作成時点が分析対象期間の範囲に含まれるかどうかに関わらず前述した手順と同様の手順でRF表を作成できる。
図7は、RF表上での顧客情報の移動実績の追跡情報イメージを示す図である。同図は、顧客移動実績計算機能144が算出したある顧客AのRF表上での移動実績イメージを示している。顧客Aが2006年1月に初めて商品を購入してから1年間の移動実績を示している。顧客Aが初めて商品を購入するとRF上の位置702として現れる。それから2ヶ月間商品を購入しなかったため位置704に移る。ここで商品を購入し位置706に移る。このようにして1年後には位置708に移る。
このように顧客移動実績計算機能144は、顧客個々の移動履歴を追跡し、最終的に図8で示した顧客移動実績記録表を作成する。
このようにセル値移動実績計算機能146は、単位時間ごとの実績に基づく移動元セル・移動先セル・移動の量、つまりセル値の移動実績情報を算出し、最終的に図4で示したRF表上のセル値の移動情報をセルの組み合わせごとに作成して第1のセル値移動情報とする。
図9は、特定のセル間におけるセル値の移動割合の変動を示す図である。同図では、時系列情報の例として、2005年の各月における特定のセル間の移動割合902を示している。
セル値移動特性計算機能154は、次に、所定の評価関数に基づいてこの移動割合902から第2のセル値移動情報の作成に用いる移動特性を算出する。そして、図4における第1のセル値移動情報のレコード数分、言い換えればセル値の移動において移動元と移動先の組の数分の移動特性を算出する。例えば、セル(F1,R1)とセル(F2,R1)間の移動特性、セル(F1,R1)とセル(F3,R1)間の移動特性、・・・という具合に一組ずつ移動特性を算出する。つまり、最終的に、セル値移動特性計算機能154は、図4の形式のRF表のセル値の移動情報であって、各セル値には移動特性により算出された移動割合が設定された移動情報を出力する。例えば、移動特性が特定のセル間において固定値の定数であれば、そのセル間に対する行の値にはその定数が記述されることになる。
また、この評価関数は、分析対象期間を特定の期間に区切って移動割合の傾向を求めてもよい。例えば、セル(F1,R1)とセル(F2,R1)間の移動特性として、毎年1月はA%をセル値の移動割合、2月はB%をセル値の移動割合としてもよいし、毎年12月から2月はC%をセル値の移動割合、3月から5月はD%をセル値の移動割合、として移動特性を算出してもよい。
本発明者は、RF表における単位時間の経過に伴うセル間でのセル値の移動割合は、特定の収束値に収束していくことを知見し、この収束値を移動割合の固定値とすることで、未来時点の移動割合を効率よく予測できることに想到した。なお、本明細書において「収束する」とは、ある期間の移動割合が特定の値から所定の範囲内になることを含む概念として記述している。
これにより、一旦移動割合の収束値を算出すれば、この収束値を定数として第2のセル値移動情報が作成でき、以降の移動特性の再計算が不要になる。したがって、効率的なハードウェア資源の利用、およびユーザの要求に対する迅速なレスポンスが容易になる。
図10は、特定のセル間におけるセル値の移動割合の変動と移動特性を示す図である。同図は、図9で示した移動割合902をもとに、最小二乗法を利用して傾き0の近似直線として移動特性1002を算出した例を示している。
図11も、特定のセル間におけるセル値の移動割合の変動と移動特性を示す図である。同図は、図9・図10と同じセル間の移動割合であって2006年の各月の移動割合1102を示している。2月・3月にキャンペーンを実施した影響で販売数が増加し、2月・3月・4月のセル間の移動割合が大きくなっている。反対に、8月に商品の卸売価格上昇に伴い小売価格も上昇した影響で販売数が減少し、8月・9月のセル間の移動割合が小さくなっている。この結果から、例えば最小二乗法を用いて傾き0の近似直線として移動特性1104を算出すると図10の移動特性1002と比較してその値は大きくなる。
これにより、移動割合の収束値を算出する際に、移動割合の一時的な変動による影響を排除することができ、長期的観点から見てより妥当な移動割合の収束値を算出することができる。
前述したようにRF表上では、例えば、Fが1の列のセル値が単位時間経過後に移動できるセルは、自身のすぐ下のセルか、Rが1でFが2以上のセルに限定される。言い換えれば、特定のセルが移動できるセルは、自身のすぐ下のセルか、または、最新購入時期が最も新しく、購入回数が増加したセルに限定される。
RF表のこの特徴により、セル値移動特性計算機能154は、評価関数を限定したセル間にのみ適用して収束値を求めればよい。つまり収束値を求める計算量が大幅に削減され、その結果、効率的なハードウェア資源の利用、およびユーザの要求に対する迅速なレスポンスが容易になる
なお、RF表上の特定のセル値が移動できるセルが限定されることによる効果は、セル値移動特性計算機能154のみに現れるものではない。図4で示したセル値の移動情報を使用する機能、例えば前述したセル値移動実績計算機能146、セル値移動割合計算機能152、後述するセル値移動予測機能156はいずれもセル値が移動できるセルが限定されることにより計算量が大幅に削減される。
次に移動可能セルが限定されている場合を考える。購入行動があった場合には、必ず、Rが1のセルに移動するため、まず、Rが1のセルに移動するセル数について考える。(F1,R1)は初期値であるため移動元セルはなく0である。(F2,R1)に移動するセルはFが1のセルの列、(F3,R1)に移動するセルはFが1または2のセルとなる。その結果、Rが1のセルに移動してくるセル数は、Fが1から順に、0,13,13×2,・・・となり、初項0、項数6、公差13の等差数列となり、この等差数列の和は195となる。例外的に、Fが6の場合には、Fが6の各セルから(F6,R1)への移動があるためさらに13を加算して、合計は208となる。Rが2以上のセルは、原則、自身のFとFが同じで自身のRよりRが一つ小さいセルからの移動となり、例外的にRが最大のセルは自身への移動がありうるため、その組み合わせは6×13となり、合計78となる。したがって、図1のRF表の場合には、合計286のセルの組み合わせとなり、セルの移動に制限がない場合と比べ、大幅に組み合わせ数は少ない。
例えば、図4において、2006年2月までは、分析対象期間として指定され、第1の移動情報として与えられたとし、またRF表作成時点は2006年5月として指定されたとする。さらに、セル値移動特性計算機能154の結果として、セル間の移動特性が固定値の割合として与えられ、例えば、セル(F2,R1)とセル(F3,R1)間の移動特性がα%の移動として与えられていたとする。この場合、セル値移動予測機能156は、まず、2月のセル(F2,R1)のセル値を算出する。この算出は、前述したRF表作成機能120と同様に、2月の列であって移動先セルが(F2,R1)である値を集計する。次に、2月のセル(F2,R1)の値にα%を乗じたものを、移動元セル(F2,R1)、移動先セル(F3,R1)の3月の値とする。これを移動元セル、移動先セルの組ごとに繰り返し、図4における2006年3月の列、言い換えれば、3月のセル値の移動情報を算出する。
なお、セル(F1,R1)の値は、事前にユーザが設定しておいた値を与えてもよいし、セル値移動予測機能156が過去のセル(F1,R1)の値から適切と判断する値を設定してもよい。例えば、過去のセル(F1,R1)のセル値の相加平均や最頻値、中央値等を適切と判断してもよいし、最小二乗法を用いて過去のセル(F1,R1)の値の列から将来の同セルの値を予測してもよい。
このようにセル値移動予測機能156は、単位時間ごとの予測に基づく移動元セル・移動先セル・移動の量、つまりセル値の移動予測情報を算出し、最終的に図4で示したRF表上のセル値の移動情報をセルの組み合わせごとに作成して第2のセル値移動情報とする。この第2のセル値移動情報をもとに、RF表作成機能120は、ユーザにより指定されたRF表作成時点のRF表を作成する。
以下、さらなる具体例として、RF分析・RF予測装置100がユーザの適切な営業戦術の検討を支援する例について説明する。
セル値移動特性計算機能154はさらに、キャンペーンの実施により変化するRF表のセル値の移動特性を「キャンペーン移動特性」として算出してもよい。なお、前述したように、商品販売履歴情報には、キャンペーンの期間情報や対象となった顧客情報が含まれてよく、セル値移動特性計算機能154は、これらの情報をもとに、キャンペーン移動特性を算出してもよい。
また、ユーザデータ受付機能112はさらに、新規顧客の加入情報とキャンペーン情報のユーザによる新規入力または編集をユーザシミュレーション情報として検出してもよい。セル値移動予測機能156はさらに、第1のセル値移動情報、通常移動特性に加えて、ユーザシミュレーション情報、およびキャンペーン移動特性をもとに第2のセル値移動情報を作成してもよい。本明細書の「キャンペーン」とは、ダイレクトメールの送付やEmailの配信などの販売促進のための営業戦術をいう。
ここで、この移動特性に変動を与える要因としては、キャンペーンの実施と新規顧客の加入がある。この例では、これらの変動要因を加味して第2のセル値移動情報を算出する。
セル値移動特性計算機能154は、第1のセル値移動情報からキャンペーンにより変動した移動情報、つまり、セル値の移動量の増加数や増加割合をキャンペーン移動特性として算出する。例えば、セル(F3,R3)からセル(F4,R1)へのセル値の移動割合がキャンペーン未実施時には15%で、キャンペーン実施時には25%である場合には、通常移動特性を15%とし、キャンペーン移動特性を25%としてもよい。なお、キャンペーンの種別が複数ある場合は、セル値移動予測機能156は、それぞれのキャンペーン種別ごとにキャンペーン移動特性を算出してもよい。
図12は、特定のセル間におけるセル値の移動割合の変動、移動特性、およびキャンペーン移動特性を示す図である。同図は、前述した2006年の各月における特定のセル間の移動割合1102と、キャンペーンやトラブルによる影響を受けた期間等を無効期間として除いて算出した前述の移動特性1106と同じ通常移動特性1202を示している。ここでセル値移動特性計算機能154は、キャンペーン移動特性1204の算出に際し、例えば、キャンペーン実施による影響を受けている2月から4月の移動割合を評価することで算出してもよい。ここでは、最小二乗法を用いて、2月から4月の移動割合に対する傾きが0の近似直線をキャンペーン移動特性1204として示している。キャンペーンの期間は、キャンペーンを実施するときのビジネスの状況に応じて様々であるが、このように傾きが0の近似直線としてキャンペーン移動特性を算出することは、期間の長短によらずキャンペーンの影響を把握できる点で有用である。この例で示したキャンペーン移動特性を、以下「第1のキャンペーン移動特性」と呼ぶことにする。
なお、本明細書の「キャンペーン移動特性」には、第1のキャンペーン移動特性および第2のキャンペーン移動特性が含まれる。
このように、クライアントアプリケーションがユーザシミュレーション情報の入力を自動化することで、システム間・装置間の連携が実現する。これにより、ユーザの負担を軽減し、人間作業による遅延はなく、さらに、ミスのない正確な情報の入力を実現できる。
なお、RF表の特定領域でのセル値の合計を最大化する場合も、RF表作成機能120での判定において、RF表の特定領域でのセル値の合計が対象となる違いだけで、あとは同様である。また所定の閾値以上とする場合も、RF表作成機能120での判定において、所定の閾値以上となる条件を満たすRF表に係る第2のセル値移動情報を特定する違いだけで、あとは同様である。
第1の実施形態では、RF表作成時点が分析対象期間の後である場合には、セル値移動予測機能156が、図4に示したセル値の移動情報を第2のセル値移動情報として作成し、RF表作成機能120はその第2のセル値移動情報をもとにRF表を作成した。第2の実施形態では、セル値移動特性計算機能154が個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動特性を算出して、第2のセル値移動情報を作成し、RF表作成機能120は第1のセル値移動情報と第2のセル値移動情報とをもとにRF表作成時点のRF表を作成する。
本実施形態の第2のセル値移動情報は、第1の実施形態のセル値移動特性計算機能154の出力である。つまり、図4の形式のRF表のセル値の移動情報であって、分析対象期間の終了時点からRF表作成時点までの各セル値には、移動特性をもとに算出された移動割合が設定されたものである。
本実施形態のRF表作成機能120は、まず、第1のセル値移動情報をもとに分析対象期間の終了時点のRF表を作成する。次に、そのRF表の各セル値と第2のセル値移動情報の移動割合をもとに、1単位時間経過後のRF表を作成する。次に1単位時間経過後のRF表の各セル値と移動割合により、2単位時間経過後のRF表を作成する。これを繰り返すことで、ユーザが指定したRF表作成時点のRF表を作成する。
Fが6ではない場合(S1310のN)、特定のセル(Fi,Rj)とFがiより大きくRが1のセル(以下、「購買時移動セル」と呼ぶ。)との移動割合を取得し変数yに代入する(S1312)。次にセル値(Fi,Rj)と変数yとの積、つまり移動量を算出し変数zに代入する(S1314)。次に購買時移動セルの将来セル値に変数zを加算する(S1316)。
Fが6の場合(S1310のY)、特定のセル(Fi,Rj)とFが同じでRが1のセル(つまりセル(F6,R1))との移動割合を取得し変数yに代入する(S1318)。次にセル値(Fi,Rj)と変数yとの積、つまり移動量を算出し変数zに代入する(S1320)。次に将来セル値(F6,R1)に変数zを加算する(S1322)。
Rが13でない場合(S1328のN)、セル(Fi,Rj)の現在値と、購買時移動セルへの移動量の総和である変数xとの差を求めることにより、セル(Fi,Rj)のすぐ下のセル、つまりRが1大きいセルへの移動量が算出される。そして算出した差を将来セル値(Fi,Rj+1)に代入する(S1330)。
Rが13の場合(S1328のY)、セル(Fi,Rj)の現在値と、購買時移動セルへの移動量の総和である変数xとの差を求めることにより、自身のセルへの移動量が算出される。そして算出した差を将来セル値(Fi,R13)、つまり自身の将来セル値、に加算する(S1332)。これをR軸の行数分繰り返し(S1334)、さらに、F軸の列数分繰り返す(S1336)。
これにより1単位時間経過後のRF表が作成できる。RF表作成時点のRF表を作成するには、ここで示したプロセスをRF作成時点に応じて単位時間ごとに繰り返すことになる。
したがって、RF表作成に直接関係のない特徴については、いずれの実施形態においても同様であることは当業者には明らかであり、本実施形態においても第1の実施形態と同様の方法で実現でき、同様の効果を得られる。
以下、本実施形態と先の第1の実施形態とで違いがある部分に関し説明する。
なお、請求項に記載の各構成要件が果たすべき機能は、本実施の形態において示された各機能ブロックの単体もしくはそれらの連係によって実現されることも当業者には理解されるところである。
Claims (12)
- 顧客の購入回数を第1軸とし、最新購入時期を第2軸とする2次元平面の表であり、所定の数のセルに分割されたRF表による分析を支援するコンピュータプログラムであって、
分析の対象となる期間、RF表を作成する時点、および商品カテゴリのユーザによる指定入力を分析要求情報として検出するユーザデータ受付機能と、
前記分析の対象となる期間内の、前記セルの値の移動情報を第1のセル値移動情報として作成するRF履歴分析機能と、
前記分析の対象となる期間後から前記RF表を作成する時点までの、前記セルの値の移動情報を第2のセル値移動情報として作成するRF予測機能と、
前記第1のセル値移動情報または前記第2のセル値移動情報をもとに、前記RF表を作成する時点のRF表を作成するRF表作成機能と、
前記RF表を画面表示させるRF表出力機能と、
をコンピュータに実現させ、
前記RF履歴分析機能は、
商品販売履歴情報を保持するデータベースから、前記分析の対象となる期間の商品販売履歴情報を取得する商品販売履歴情報取得機能と、
前記商品販売履歴情報をもとに、個々の顧客のRF表上での単位時間ごとの移動実績を算出する顧客移動実績計算機能と、
前記個々の顧客の移動実績から、個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動実績情報を算出して、前記第1のセル値移動情報を作成するセル値移動実績計算機能と、
を含み、
前記RF予測機能は、
前記第1のセル値移動情報をもとに、個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動割合を算出するセル値移動割合計算機能と、
前記移動割合のそれぞれの時系列情報を作成し、各時系列情報から単位時間の経過に伴う前記セル間の値の移動割合が収束する収束値を算出し、当該収束値を前記セル間の値の単位時間ごとの移動割合の定数を示す移動特性として特定するセル値移動特性計算機能と、
前記第1のセル値移動情報と前記移動特性をもとに、個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動予測情報を算出して、前記第2のセル値移動情報を作成するセル値移動予測機能と、
を含み、
前記セル値移動特性計算機能はさらに、前記移動特性を通常移動特性とし、これとは別に、キャンペーン期間中の個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動割合の収束値をキャンペーン移動特性として算出し、
前記ユーザデータ受付機能はさらに、新規顧客の加入情報および/またはキャンペーン情報の、ユーザまたはクライアントアプリケーションによる新規入力または編集を、ユーザシミュレーション情報として検出し、
前記セル値移動予測機能は、前記ユーザシミュレーション情報において指定された新規顧客の加入が実現した、および/または、キャンペーンが実施された場合の効果をRF表に反映させるために、前記ユーザシミュレーション情報にしたがって前記通常移動特性または前記キャンペーン移動特性を選択的に使用して、前記移動予測情報を算出することを特徴とするコンピュータプログラム。 - 前記RF表を作成する時点は、前記分析の対象となる期間より後であることを特徴とする請求項1に記載のコンピュータプログラム。
- 前記セル値移動特性計算機能は、前記RF表上のセルの値が移動できるセルが限定されることに基づいて、前記収束値を算出することを特徴とする請求項1に記載のコンピュータプログラム。
- 前記RF表上のセルの値が移動できるセルは、前記最新購入時期が一つ大きく、前記購入回数が同じセル、または、前記最新購入時期が最も新しく、前記購入回数が増加したセル、であることを特徴とする請求項3に記載のコンピュータプログラム。
- 前記セル値移動特性計算機能はさらに、前記時系列情報の中の一部を無効期間と判別し、前記無効期間以外の移動割合をもとに前記移動特性を算出することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
- 前記無効期間には、ユーザにより指定された期間、および/または、キャンペーン期間が含まれることを特徴とする請求項5に記載のコンピュータプログラム。
- 前記キャンペーン情報は、1以上のキャンペーンの種別と、各キャンペーン期間と、各キャンペーンの費用と、を含むことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
- 前記キャンペーン情報は、さらに、各キャンペーンを実施する対象となる1以上のセルの識別情報、および/または、各キャンペーンを実施する対象となる複数の顧客の識別情報を含むことを特徴とする請求項7に記載のコンピュータプログラム。
- 前記RF表作成機能はさらに、特定のセルの値またはRF表の特定領域でのセルの値の合計値を、最大化または所定の閾値以上にするための、新規顧客の加入に関する推奨情報、および/または、キャンペーンに関する推奨情報を作成することを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のコンピュータプログラム。
- 顧客の購入回数を第1軸とし、最新購入時期を第2軸とする2次元平面の表であり、所定の数のセルに分割されたRF表による分析を支援するコンピュータプログラムであって、
分析の対象となる期間、RF表を作成する時点、および商品カテゴリのユーザによる指定入力を分析要求情報として検出するユーザデータ受付機能と、
前記分析の対象となる期間内の、前記セルの値の移動情報を第1のセル値移動情報として作成するRF履歴分析機能と、
前記分析の対象となる期間後から前記RF表を作成する時点までの、前記セルの値の移動情報を第2のセル値移動情報として作成するRF予測機能と、
前記第1のセル値移動情報と前記第2のセル値移動情報をもとに、前記RF表を作成する時点のRF表を作成するRF表作成機能と、
前記RF表を画面表示させるRF表出力機能と、
をコンピュータに実現させ、
前記RF履歴分析機能は、
商品販売履歴情報を保持するデータベースから、前記分析の対象となる期間の商品販売履歴情報を取得する商品販売履歴情報取得機能と、
前記商品販売履歴情報をもとに、個々の顧客のRF表上での単位時間ごとの移動実績を算出する顧客移動実績計算機能と、
前記個々の顧客の移動実績から、個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動実績情報を算出して、前記第1のセル値移動情報を作成するセル値移動実績計算機能と、
を含み、
前記RF予測機能は、
前記第1のセル値移動情報をもとに、個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動割合を算出するセル値移動割合計算機能と、
前記移動割合のそれぞれの時系列情報を作成し、各時系列情報から単位時間の経過に伴う前記セル間の値の移動割合が収束する収束値を算出し、当該収束値を前記セル間の値の単位時間ごとの移動割合の定数を示す移動特性として特定して、前記第2のセル値移動情報を作成するセル値移動特性計算機能と、
を含み、
前記セル値移動特性計算機能はさらに、前記移動特性を通常移動特性とし、これとは別に、キャンペーン期間中の個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動割合の収束値をキャンペーン移動特性として算出し、
前記ユーザデータ受付機能はさらに、新規顧客の加入情報および/またはキャンペーン情報の、ユーザまたはクライアントアプリケーションによる新規入力または編集を、ユーザシミュレーション情報として検出し、
前記セル値移動特性計算機能は、前記ユーザシミュレーション情報において指定された新規顧客の加入が実現した、および/または、キャンペーンが実施された場合の効果をRF表に反映させるために、前記ユーザシミュレーション情報にしたがって、単位時間ごとの移動特性として、前記通常移動特性または前記キャンペーン移動特性が選択的に設定された情報を前記第2のセル値移動情報として作成し、
前記RF表作成機能は、前記分析の対象となる期間後から前記RF表を作成する時点までのRF表作成において、前記第2のセル値移動情報をもとに、単位時間経過後のRF表を逐次作成して、前記RF表を作成する時点におけるRF表を作成することを特徴とするコンピュータプログラム。 - 顧客の購入回数を第1軸とし、最新購入時期を第2軸とする2次元平面の表であり、所定の数のセルに分割されたRF表による分析を支援するRF分析・RF予測装置であって、
分析の対象となる期間、RF表を作成する時点、および商品カテゴリのユーザによる指定入力を分析要求情報として検出するユーザデータ受付部と、
前記分析の対象となる期間内の、前記セルの値の移動情報を第1のセル値移動情報として作成するRF履歴分析部と、
前記分析の対象となる期間後から前記RF表を作成する時点までの、前記セルの値の移動情報を第2のセル値移動情報として作成するRF予測部と、
前記第1のセル値移動情報または前記第2のセル値移動情報をもとに、前記RF表を作成する時点のRF表を作成するRF表作成部と、
前記RF表を画面表示させるRF表出力部と、
を備え、
前記RF履歴分析部は、
商品販売履歴情報を保持するデータベースから、前記分析の対象となる期間の商品販売履歴情報を取得する商品販売履歴情報取得部と、
前記商品販売履歴情報をもとに、個々の顧客のRF表上での単位時間ごとの移動実績を算出する顧客移動実績計算部と、
前記個々の顧客の移動実績から、個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動実績情報を算出して、前記第1のセル値移動情報を作成するセル値移動実績計算部と、
を含み、
前記RF予測部は、
前記第1のセル値移動情報をもとに、個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動割合を算出するセル値移動割合計算部と、
前記移動割合のそれぞれの時系列情報を作成し、各時系列情報から単位時間の経過に伴う前記セル間の値の移動割合が収束する収束値を算出し、当該収束値を前記セル間の値の単位時間ごとの移動割合の定数を示す移動特性として特定するセル値移動特性計算部と、
前記第1のセル値移動情報と前記移動特性をもとに、個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動予測情報を算出して、前記第2のセル値移動情報を作成するセル値移動予測部と、
を含み、
前記セル値移動特性計算部はさらに、前記移動特性を通常移動特性とし、これとは別に、キャンペーン期間中の個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動割合の収束値をキャンペーン移動特性として算出し、
前記ユーザデータ受付部はさらに、新規顧客の加入情報および/またはキャンペーン情報の、ユーザまたはクライアントアプリケーションによる新規入力または編集を、ユーザシミュレーション情報として検出し、
前記セル値移動予測部は、前記ユーザシミュレーション情報において指定された新規顧客の加入が実現した、および/または、キャンペーンが実施された場合の効果をRF表に反映させるために、前記ユーザシミュレーション情報にしたがって前記通常移動特性または前記キャンペーン移動特性を選択的に使用して、前記移動予測情報を算出することを特徴とするRF分析・RF予測装置。 - 顧客の購入回数を第1軸とし、最新購入時期を第2軸とする2次元平面の表であり、所定の数のセルに分割されたRF表による分析を支援するRF分析・RF予測装置であって、
分析の対象となる期間、RF表を作成する時点、および商品カテゴリのユーザによる指定入力を分析要求情報として検出するユーザデータ受付部と、
前記分析の対象となる期間内の、前記セルの値の移動情報を第1のセル値移動情報として作成するRF履歴分析部と、
前記分析の対象となる期間後から前記RF表を作成する時点までの、前記セルの値の移動情報を第2のセル値移動情報として作成するRF予測部と、
前記第1のセル値移動情報と前記第2のセル値移動情報をもとに、前記RF表を作成する時点のRF表を作成するRF表作成部と、
前記RF表を画面表示させるRF表出力部と、
を備え、
前記RF履歴分析部は、
商品販売履歴情報を保持するデータベースから、前記分析の対象となる期間の商品販売履歴情報を取得する商品販売履歴情報取得部と、
前記商品販売履歴情報をもとに、個々の顧客のRF表上での単位時間ごとの移動実績を算出する顧客移動実績計算部と、
前記個々の顧客の移動実績から、個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動実績情報を算出して、前記第1のセル値移動情報を作成するセル値移動実績計算部と、
を含み、
前記RF予測部は、
前記第1のセル値移動情報をもとに、個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動割合を算出するセル値移動割合計算部と、
前記移動割合のそれぞれの時系列情報を作成し、各時系列情報から単位時間の経過に伴う前記セル間の値の移動割合が収束する収束値を算出し、当該収束値を前記セル間の値の単位時間ごとの移動割合の定数を示す移動特性として特定して、前記第2のセル値移動情報を作成するセル値移動特性計算部と、
を含み、
前記セル値移動特性計算部はさらに、前記移動特性を通常移動特性とし、これとは別に、キャンペーン期間中の個々のセル間におけるセルの値の単位時間ごとの移動割合の収束値をキャンペーン移動特性として算出し、
前記ユーザデータ受付部はさらに、新規顧客の加入情報および/またはキャンペーン情報の、ユーザまたはクライアントアプリケーションによる新規入力または編集を、ユーザシミュレーション情報として検出し、
前記セル値移動特性計算部は、前記ユーザシミュレーション情報において指定された新規顧客の加入が実現した、および/または、キャンペーンが実施された場合の効果をRF表に反映させるために、前記ユーザシミュレーション情報にしたがって、単位時間ごとの移動特性として、前記通常移動特性または前記キャンペーン移動特性が選択的に設定された情報を前記第2のセル値移動情報として作成し、
前記RF表作成部は、前記分析の対象となる期間後から前記RF表を作成する時点までのRF表作成において、前記第2のセル値移動情報をもとに、単位時間経過後のRF表を逐次作成して、前記RF表を作成する時点におけるRF表を作成することを特徴とするRF分析・RF予測装置。
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