JP4879000B2 - 除菌消臭剤 - Google Patents

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Description

本発明は、除菌消臭剤に関し、詳しくは、メントールと香料とを多孔質体に保持して含有することで、香料の香質の変化を防止した除菌消臭剤に関する。
一般的な生活居住空間で使用する芳香剤、消臭剤等では、付香のために多種多様な香料が使用されている。ところが製剤化のために使用される種々の添加剤との併用により、香質(香りの質)が損なわれたり、経時的に香質の劣化や変化が生じるなど香質の安定性については問題がみられる。
このような問題を解消するため、これまでにも香質の安定化を目的とした手段が検討されている。例えば、2種の無機質材料からなる二重構造を持つ担体を用いること(特許文献1)、香料、特定の吸油性担体、バインダー等を押し出し造粒により圧密化して粒子とし輸送時などの安定性を得る(特許文献2)、球状シリコーン樹脂粉末と香料組成物に配合することにより香料の安定化を図る方法(特許文献3)などが知られている。
特開昭58−159751号公報 特開2005−330362号公報 特開平9−263525号公報
しかし、製剤化に際しては、香料のみを使用するよりは上記のように種々の添加剤と併用することが多く、このような状況において本発明者が検討を進める中で、メントールと香料とを併用すると香質の変化(異臭の発生)がみられるという問題にあたった。しかし、従来技術を鑑みてもこのような問題を解決するための有効な手段はないことから、本発明は、これを課題としてその解決手段を提供するものである。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、メントールと香料とを併用した場合に生じる香質の変化を防止して、長期間安定して維持するには、多孔質体、特にケイ酸カルシウムまたはケイ酸アルミニウムである多孔質体が有効であることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は以下の(1)〜()の手段によって達成されるものである。
(1)メントールと香料とを、ケイ酸カルシウムまたはケイ酸アルミニウムである多孔質体に保持して含有することにより香料の香質を安定して維持することを特徴とする除菌消臭剤。
(2)ケイ酸カルシウムまたはケイ酸アルミニウムである多孔質体100質量%に対し、メントールを1〜100質量%、香料を2〜200質量%となるように保持することを特徴とする(1)に記載の除菌消臭剤。
(3)ケイ酸カルシウムまたはケイ酸アルミニウムである多孔質体の粒径が0.5〜10mmであることを特徴とする(3)に記載の除菌消臭剤。
(4)メントールと香料とを混合して液状体とし、該液状体をケイ酸カルシウムまたはケイ酸アルミニウムである多孔質体に含浸して保持させることを特徴とする除菌消臭剤の香料の香質の安定化方法。
本発明により、メントールと香料とを含有する除菌消臭剤における香質を長期間安定に維持することができる。本発明の除菌消臭剤を用いることで、自動車や鉄道等の車内、住宅やビル等の部屋、エアーコンディショナー回路内等での除菌、消臭等を有効に行うことができる。これらに用いた場合に除菌効果に優れ、香りを長期間(約2週間)維持することができる。また加熱蒸散させて用いても焦げ臭がない。
以下に、本発明の実施形態に基づき、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明は、メントールと香料とを多孔質体に保持して含有する除菌消臭剤に関するものであって、有効成分であるメントールの作用により除菌消臭効果が主に得られ、さらに香料の作用により除菌消臭効果を補助し、また香り付けにより使用感を向上させて商品価値を高めるものである。
香料としては、例えば、セッケン、レモン、森林、ラベンダー、アップル、ピーチ、ライム、オレンジ、ローズ、ハーブミント、マリン、ムスク、ココナッツ、バニラ、グレープフルーツ系等の香質を提供するものであれば特に制限はなく、用途に応じて天然香料及び合成香料、天然抽出物等からなる群から適宜選択される1種または2種以上の組み合わせが用いられる。
前記香質をもつ香料を調製するために用いる香料としては、例えば、レモンオイル、ライムオイル、グレープフルーツオイル、マンダリンオイル、タイムレッドオイル、パインオイル、シトロネラオイル、ユーカリオイル、レモングラスオイル、オレンジオイル、ベルガモットオイル、カモミルオイル、ピネン、リモネン、リナロール、リナロールオキサイド、アネトール、ルボフィックス、ヘキセニルサリシレート、フローラロゾン、ヘリオナール、エチルメチルフェニルグリシデート、ラズベリーケトン、ウンデカラクトン、デルタデカラクトン、ガンマデカラクトン、デルタウンデカラクトン、デルタドデカラクトン、ガンマドデカラクトン、デルタノナラクトン、ラズベリーケトン、ポワレネート、アリルフェノキシアセテート、α又はβ−ダマスコン(2,6,6−トリメチル−trans−1−クロトニルシクロヘキセン−1又は2)、ジメチルベンジルカルビニルアセテート、フルテート、デセノール、ジフェニルメタン、シスジャスモン、ジヒドロジャスモン、エディオン、ジメチルアンスラニレート、メチルアンスラニレート、シクラメンアルデヒド(p−イソプロピル−α−メチルヒドロシンナミックアルデヒド)、メチル−β−ナフチルケトン、ベンゾフェノン、トナライド(7−アセチル−1,1,3,4,4,6−ヘキサメチルテトラハイドロナフタレン)、フェニルアセトアルデヒド、アリルイオノン、ジヒドロ−β−イオノン、イオノンα、イオノンβ、セドリルメチルエーテル、モスシンス、カシュメラン、セレストライド、エチレンブラシレート、ムスコン、ペンタライド、シベトン、フェニルエチルフェニルアセテート、エチルバニリン、バニリン、ヘリオトロピン、ヘリオトロピルアセテート、メチルノニルアセトアルデヒド、アリルシクロヘキサンプロピオネート、オイゲノール、シトロネノール、マグノール、シトロネリルアテート、ジフェニルオキサイド、ロジノール、ヘキシルシンナミックアルデヒド、リリアール(p−tert−ブチル−α−メチルヒドロシンナミックアルデヒド)、リラール〔4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド〕、ヘリオナール、シトロネラール、ハイドロキシシトロネラール、メチルイオノン、セダーウッドオイル、セドロール、セドリルアセテート、アセチルセドレン、セドリルメチルエーテル、イソイースーパー、サンダルシンス、パチェリオイル、パールライド、インドール、シンナミックアルコール、クマリン、アミルサリシレート、ベンジルサリシレート、ヘキシルサリシレート等の天然香料、合成香料、天然抽出物などの1種または2種以上が挙げられる。また前記香質に限らずこれらを組合わせて所望の香質としてもよい。
メントールとしては、例えば、L−メントール、dl−メントールなどの各異性体、これらの混合物が使用でき、公知の方法(たとえば特開平8−187039号公報)で天然物から抽出したものを用いてもよいし、公知の方法(例えば特開2002−30009号公報)で合成したものを用いてもよい。
多孔質体としては、例えば、ケイ素含有化合物が挙げられる。ケイ素含有化合物としては、例えば、ケイ酸塩・アルミノケイ酸塩が挙げられ、その具体例として非晶質シリケート(トクヤマ製「トクシールNR」)、ベントナイト(ズッド・ケミ製「Laundrosil DGAパウダー」)、ケイ酸カルシウム(トクヤマ製「フローライト」)、アルミシリコレート(韓仏化学製「TIXOLEX 25」)が挙げられる。これらの中でも特にケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウムが好ましい。
前記ケイ素含有化合物の粒径は0.5〜10mm、好ましくは1〜5mmとするのがよい。本発明の除菌消臭剤を自己発熱装置1に使用される加熱蒸散用製剤Bとして適用すると、加熱後にケイ素含有化合物が容器内に残存する。後片付けなどの際に装置1が横転したりして残存物が散在しても、このような範囲の粒径とすることで、周囲に舞い上がったりすることもなく、掃除機などで容易に除去することができ、使用者の利便性を高めることができる。また製造過程においても、取り扱いが容易であり、舞い上がりなどもない。
本発明の除菌消臭剤は多孔質体100質量%に対し、メントールを1〜100質量%、香料を2〜200質量%となるように保持することが好ましい。本発明の除菌消臭剤は、メントールと香料とを保持したケイ素含有化合物をそのまま用いてもよく、また、下記のように造粒して用いてもよい。上記した加熱蒸散用製剤Bとして用いる場合は、焦げ臭がほとんどないことから、そのまま用いるのがよい。
本発明の除菌消臭剤を得るには、まずメントール(結晶状)を香料(液状)と混合して液状体とし、次いで該液状体を多孔質体に浸漬、滴下して飽和含浸量までの範囲で保持させればよい。このようにして得た多孔質体そのもの、またバインダーや他の基材を用いて造粒したもの、などとして使用することができる。
本発明の除菌消臭剤は、薬効成分、結合剤、溶媒等を混合して用いてもよい。これら薬効成分、結合剤、溶媒等は、本発明の効果に悪影響を及ぼさない範囲でその必要量を用いることができる。
本発明の除菌消臭剤の形態は、除菌消臭対象および用途(使用目的)に応じて適宜決定できる。具体例としては、液状形態、除菌消臭剤を造粒、乾燥して得られる固体状形態(例えば粉末形態、顆粒形態、錠剤形態など)、クリーム状形態(ペースト形態およびゲル形態を含む)、噴霧用剤形態(スプレー形態)等を挙げることができる。
本発明の除菌消臭剤を造粒、乾燥して固体状形態とする場合、薬効成分は、造粒時に練り込む以外にも、造粒後に噴霧、浸漬させて保持させることもできる。造粒の際に用いる結合剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース類、デンプン、スターチ等のデンプン系、アラビアゴム等の天然系高分子化合物、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等の合成高分子化合物等の1種又は2種以上が挙げられる。また造粒の際に用いる溶剤としては、水、アルコール類、パラフィン類、エーテル類、エステル類等の1種又は2種以上が挙げられる。
本発明の除菌消臭剤は、適当な支持体に支持させた形態に調製して、用いることもできる。支持体としては、例えば、紙、不織布、織布、木材、各種繊維材料、各種樹脂類(フィルム、シート等)を挙げることができる。
本発明の除菌消臭剤は、例えば、図1に示した自己発熱装置1に使用される加熱蒸散用製剤Bに適用することができる。この加熱蒸散用製剤Bは、容器に収容して用いられ、該容器の外側に配置された加熱手段により加熱することにより製剤中の薬効成分が蒸散するものである。
容器としては、例えば、プラスチック容器、紙容器、金属容器、セラミック容器、ガラス容器等が挙げられる。また、加熱手段としては、例えば、酸化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、塩化カルシウム、塩化鉄等の加水発熱物質と水との反応を用いる加水発熱方式(図1参照);鉄粉と塩素酸アンモニウムの混合物、鉄と硫酸カリウムとの混合物等の酸化反応により発熱する金属類を用いる空気酸化発熱方式;ニクロム線、正特性サーミスタ、半導体ヒータ等のヒータを用いる電気加熱方式;白金触媒方式等が挙げられる。
図示される自己発熱装置1は、有底円筒状の外容器2を備えており、その底部から側部にかけて加水発熱物質Aが収容されている。また、外容器2の内部は、仕切部材4により2つの空間に区画されている。外容器2は、底部に複数の通水孔を有し、通水孔は通水性を有する部材、例えば不織布シート3によって塞がれている。使用に際して、自己発熱装置1を水Wが入った容器20に入れることにより、水Wが通水孔を通じて外容器2に流入し、更に不織布シート3を浸透して加水発熱物質Aと接触し、そのとき発生した反応熱により加熱蒸散用薬剤Bが加熱されて有効成分が気化し、熱溶融フィルム7の通気孔や蓋部材6の開口部を通じてを外部(室内等)に放出される。
本発明の除菌消臭剤には、除菌剤、消臭剤、香料、殺虫剤、害虫忌避剤等の薬剤を任意に添加することができる。これらの薬剤は、上記のとおりにケイ素含有化合物に浸漬、滴下して保持させたり、造粒された顆粒剤等に練り込み、噴霧、浸漬等により有効量を保持させればよい。
除菌剤としては、例えば、イソプロピルメチルフェノール、パラオキシ安息香酸エステル(エチル、プロピル、ブチル)、IPBC、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、N−(ジクロロフルオロメチルチオ)−フタルアミド、N’−(ジクロロフルオロメチルチオ)N,N’−ジメチル−N’−フェニル−スルファミド、ポリオクチルポリアミノエチルグリシン、チアベンタゾール、トリクロサン、p−クロロメタキシレノール(PCMX)、ソルビン酸等が挙げられる。
消臭剤としては、例えば、メタクリル酸ラウリル、ゲラニルクロリネート、カテキン、4−ヒドロキシ−6−メチル−3−(4−メチルペンタノイル)−2−ピロン、シクロデキストリン、ポリフェノール、オキシフラバン、フラボノール等が挙げられる。
殺虫剤としては、例えば、天然ピレトリン、ピレトリン、アレスリン、フタルスリン、レスメトリン、フラメトリン、ペルメトリン、フェノトリン、シフェノトリン、プラレトリン、トランスフルトリン、メトフルトリン、プロフルトリン、イミプロトリン、エムペントリン、エトフェンプロックス、シラフルオフェン等のピレスロイド系化合物;プロポクスル、カルバリル等のカーバメイト系化合物;フェニトロチオン、DDVP等の有機リン系化合物;メトキサジアゾン等のオキサジアゾール系化合物;フィプロニル等のフェニルピラゾール系化合物;イミダクロプリド、ジノテフラン等のネオニコチノイド系化合物;アミドフルメト等のニトログアジニン系化合物;メトプレン、ハイドロプレン等の昆虫幼若ホルモン様化合物;プレコセン等の抗幼若ホルモン様化合物;エクダイソン等の脱皮ホルモン様化合物;フィトンチッド、薄荷油、オレンジ油、桂皮油、丁子油等の精油類;IBTA、IBTE、四級アンモニウム塩、サリチル酸ベンジル等が挙げられる。
害虫忌避剤としては、例えば、DEET、ジ−n−ブチルサクシネート、ヒドロキシアニソール等が挙げられる。
さらに必要に応じて、崩壊剤、防錆剤、安定化剤等を含有させてもよい。崩壊剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸エステル、ステアリン酸エステル、乳酸エチル、サリチル酸クロロフェニル等の有機酸エステル;リンゴ酸、フマル酸、酒石酸、アジピン酸、コハク酸等の有機酸等が挙げられる。これらの崩壊剤を用いると、加熱による製剤の崩壊が促進され、薬効成分の蒸散がよりスムーズなものとなる。
防錆剤としては、例えば、1,2,3−ベンゾトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト等が挙げられる。また、安定化剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール等が挙げられる。さらに必要であれば、各種界面活性剤、効力増強剤、色素等を用いることもできる。
本発明の除菌消臭剤により消臭される対象物(悪臭成分)としては、例えば、メルカプタンなどの硫黄化合物、インドール、スカトール、アンモニア、尿素、アミンなどの窒素含有化合物等を挙げることができる。
本発明の除菌消臭剤により消臭される対象としては、例えば、車の臭い、トイレの臭い、台所の臭い、冷蔵庫の臭い、魚や野菜など食品の臭い、タバコの臭い、衣服の臭い、靴の臭い、川や海に由来する悪臭、各種工場からの悪臭、足臭、ペットの臭い等を挙げることができる。また、本発明の除菌消臭剤により除菌される対象としては、大腸菌、カビ、酵母、一般細菌類等の微生物などを挙げることができる。本発明の除菌消臭剤は、その除菌消臭する対象に応じて、各種の形態で使用することができる。即ち、本発明の除菌消臭剤は、例えば、車内用除菌消臭剤、キッチン用除菌消臭剤、トイレ用除菌消臭剤、室内用除菌消臭剤、ゴミ用除菌消臭剤、工業用除菌消臭剤、およびペット用除菌消臭剤等として使用することができる。
<検体の調製>
表3に記載した処方で、まずL−メントールと表1に記載の香料とを混合して液状体とし、得られた液状体をケイ酸カルシウム又はタルクに飽和量まで浸漬させて保持させた。
Figure 0004879000
<安定性の評価>
アルミ製のガセット袋に、表3に示す処方の除菌消臭剤を充填し、密封して検体とした。検体9が本発明の実施例である。検体を50℃にて1ヶ月保管した後、ガセット袋をはさみで切り取り、ガセット袋内の香りを直接嗅ぎ、表2に示す評価点でパネラー10人により官能評価した。その結果を表3に示す。
<車での評価>
図1に示した装置において、上記のとおりに調製した除菌消臭剤を加熱蒸散用薬剤Bとして使用した。次に自己発熱装置1をアルミ製のガセット袋で密封して検体とした。検体9が本発明の実施例である。検体の香質を以下の手順で官能評価し、表2に示す評価点により評価した。
(1)実車[普通車(セダン)]のエンジンをかけ、エアコンスイッチを“OFF”、吹き出しを“VENT”、内気切り換えを“RECIRC”、ファンを“Hi”に設定した。
(2)容器20に水(23ml)を入れた。
(3)助手席の足元中央に容器20を水平に置き、検体を入れた。
(4)検体を水に漬けた後、1〜2分後に薬剤が蒸散し始め、その時にファンを“Hi”にしたままドアを閉め、約10分間放置した。
(5)放置後、窓、ドアを開けて約10分間換気した。その後車内において、表2に示す評価点でパネラー10人により官能評価した。その結果を表3に示す。
Figure 0004879000
Figure 0004879000
表3に示したように、検体1〜9の安定性を評価した結果、L−メントールと香料とを組合わせることで、経時的に香質の変化が生じ(検体3)、タルクに含浸して保持した場合には、変化は著しく悪臭の発生がみられた(検体6)。一方、ケイ酸カルシウムに含浸して保持することで、このような問題は解消され、経時的にみられた香質の変化自体も解消され、香料本来の香質を維持できた。なお、表1に記載した香料No.1〜15の全てについて試験を行い、いずれも同様の結果が得られたことから、本発明は香料の種類によらずに香質の変化を防止することができると判断した。
さらに、表3に示したように、加熱蒸散用製剤を用いて車内に実際に蒸散させたときにも同様の結果となった。この結果から、本発明により香質の変化が有効に防止され、優れた商品価値が得られることがわかった。本試験でも、表1に記載した香料No.1〜15の全てについて試験を行い、いずれも同様の結果が得られた。すなわち、メントールと香料の組合わせにより香質の変化が(異臭の発生)がみられ、タルクを使用すると異臭はより強くなり、ケイ酸カルシウムを使用することで香質の変化が改善されることがわかった。
さらに、検体9を加熱蒸散させた車内は、香料による香質が約2週間も持続された。また、同様のシステムによる除菌消臭剤と比べて、使用時に焦げ臭の発生がほとんどなく、使用感に優れたものである。<車での評価>と同様に試験した結果では、モニター15名のうち、90%以上がほとんど焦げ臭はないと評価した。ちなみに同様のシステムの市販品では同じ評価は7%にとどまった。
<除菌効果の評価>
検体9のL-メントール0.2gに代えて、L−メントール1g、0.1g、0.01gを用いて上記の<車での評価>と同様に図1に示す装置を用いた自己発熱装置を用いて除菌効果を評価した。
クロコウジカビ(Asperugilus niger)及びアオカビ(Penicillium)を培養した斜面培地に生理食塩水10mlを加えてろ過したろ液を1000倍に希釈して、寒天培地入りシャーレに100μlずつ滴下した。この寒天培地入りシャーレを立方体ボックス(30cm×30cm×30cm)の天面内側に逆さまに貼り付け、立方体ボックス内で自己発熱装置を蒸散させた。1週間後にシャーレを取り出し、25℃で2日間放置した後に除菌率(%)を評価した。参考として、殺菌剤であるイソプロピルメチルフェノール(以下、「IPP」とも言う)を同様に用いた場合の除菌率(%)を評価し、L−メントールの場合と比較した。その結果を表4に示す。
Figure 0004879000
表4に示したように、L−メントールは、クロコウジカビ及びアオカビに対して殺菌剤であるIPPよりも高い除菌効果を示し、実使用(車での使用)において優れた除菌効果を奏することが実証された。
加熱蒸散用製剤の一使用形態を示す断面図である。
符号の説明
1 自己発熱装置
2 外容器
3 不織布シート
4 仕切部材
6 蓋部材
7 熱溶融フィルム
20 容器
A 加水発熱物質
B 加熱蒸散用製剤
W 水

Claims (4)

  1. メントールと香料とを、ケイ酸カルシウムまたはケイ酸アルミニウムである多孔質体に保持して含有することにより香料の香質を安定して維持することを特徴とする除菌消臭剤。
  2. ケイ酸カルシウムまたはケイ酸アルミニウムである多孔質体100質量%に対し、メントールを1〜100質量%、香料を2〜200質量%となるように保持することを特徴とする請求項1に記載の除菌消臭剤。
  3. ケイ酸カルシウムまたはケイ酸アルミニウムである多孔質体の粒径が0.5〜10mmであることを特徴とする請求項1または2に記載の除菌消臭剤。
  4. メントールと香料とを混合して液状体とし、該液状体をケイ酸カルシウムまたはケイ酸アルミニウムである多孔質体に含浸して保持させることを特徴とする除菌消臭剤の香料の香質の安定化方法。
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