JP4876322B2 - ロードロック室、その排気方法及び熱処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ等を熱処理する熱処理炉に並設されるロードロック室、その排気方法及び熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、半導体ウエハ等を一度に多数枚熱処理する装置として、特開平4−269824号公報等に開示されているような縦型のバッチ式の熱処理装置が知られている。ここで、従来の一般的なバッチ式の熱処理装置について説明する。
図4は従来の一般的なバッチ式の熱処理装置を示す概略構成図である。
この熱処理装置2は、半導体ウエハに対して実際に熱処理を施す加熱炉4と、この加熱炉4の下方に設けられて上記加熱炉4に対して半導体ウエハをロード及びアンロードさせるロードロック室6とにより主に構成される。上記加熱炉4は、周囲に円筒体状に加熱ヒータ8を配置してなる石英製の処理容器10を有しており、この処理容器10の下端は開口され、これよりウエハがロード或いはアンロードされる。
【0003】
一方、上記ロードロック室6は、全体が例えばステンレス製の箱状の筐体12により区画形成されており、上記加熱炉4の下方に連結されている。このロードロック室6内には、ボートエレベータのような昇降機構14が設けられており、この昇降機構14は、多数枚のウエハWを多段に支持するための例えば石英製のウエハボート16を保持している。そして、この昇降機構14を駆動することにより、このウエハWを支持しているウエハボート16を上下動させて処理容器10内へロード、アンロードできるようになっている。
【0004】
このロードロック室6内の一側には、内部の循環ガスを清浄に保つ例えばHEPAフィルタよりなるフィルタ部18が設けられており、送風ファン20を用いて、ウエハ表面に自然酸化膜が発生することを防止するための不活性ガス、例えば窒素ガスをこのロードロック室6内に循環させている。
上記フィルタ部18の取り付け面とは対向する面側には、多数の通気孔22を有する例えばパンチングメタルのような側面区画壁24を設けており、この区画壁24と筐体12の側面との間に所定の間隔の側部循環路26を形成している。また、筐体12内の底部にもこの底部より所定の間隔だけ離間させて底面区画壁28を設けており、筐体底部との間に上記側部循環路26と連通する底部循環路30を形成している。従って、フィルタ部18より水平方向へ送風されたN2 ガスは、ウエハボート16を通過した後に通気孔22から側部循環路26へ流入し、そして、これより底部循環路30へ廻り込んで再度、上記フィルタ部18へ流入するように循環することになる。
【0005】
この送風ファン20の近傍の筐体12には、ガス導入口32が設けられており、このガス導入口32には、不活性ガス導入手段34が接続されている。この不活性ガス導入手段34は、N2 ガス源36に接続されたガス通路38を有しており、この途中に、開閉弁40及び供給するガス流量を制御する流量制御器42がそれぞれ介設されている。
一方、この筐体12の天井部44の一部には、排気口46が設けられており、筐体12内を循環するN2 ガスの一部を排気して系外へ排出するようになっている。この場合、この筐体12内は、この外側の大気圧よりも僅かに圧力が高くなされて陽圧状態に維持されており、O2 ガスや水分を含む大気が筐体12内で流入することを阻止するようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記ロードロック室6の容量は、例えばウエハサイズやウエハボート16の高さサイズにもよるが、通常は1000〜2000リットルもの大きな容量を有しており、このロードロック室6内でウエハWを晒す時には、自然酸化膜防止のために、ウエハを晒すことに前もってこのロードロック室6内に不活性ガスである窒素ガスを導入して窒素ガス雰囲気とし、O2 ガス濃度や水分濃度をそれぞれ所定の値以下に維持しておかなければならない。
しかしながら、この場合、ロードロック室6内を窒素ガス雰囲気に置換するために、この中に窒素ガスを導入し、これを前述のように循環させつつ一部の雰囲気ガスを排気口46から系外へ排気するのであるが、この筐体12内のガスが滞留し易い箇所、例えば筐体12内の角部にガスが滞留してこの部分のO2 成分や水分が非常に排気し難くなり、ロードロック室6内を十分に窒素ガスで置換するまでに長い時間を要するのみならず、多量のN2 ガスを消費してしまう、といった問題があった。
本発明は、以上のような問題点に着目し、これを有効に解決すべく創案されたものである。本発明の目的は、ガスが滞留し易いガス滞留箇所の雰囲気を積極的に排出するようにして、不活性ガス置換に要する時間及び不活性ガスの消費量を大幅に抑制することが可能なロードロック室、その排気方法及び熱処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に規定する発明は、縦型のバッチ式の加熱炉の下方に設けられて、前記加熱炉に対してウエハボードに収容された被処理体をロード・アンロードさせるために、周囲が直方体状又は立方体状になされた筐体で形成されると共に前記筐体の一側面に設けたフィルタ部から、これに対向して通気孔が設けられた対向面に向けて不活性ガスを横流として流すと共に前記通気孔から流入した前記不活性ガスを、循環路を介して循環させるようにして前記筐体内を不活性ガス雰囲気にしたロードロック室において、前記筐体には、前記加熱炉に対して前記被処理体をロード・アンロードさせるために前記ウエハボートを昇降させる昇降機構と、不活性ガスを導入する不活性ガス導入手段と、前記筐体内の雰囲気を排気する排気手段とが設けられ、前記排気手段の排気吸入口は、前記筐体内の底部の4つの角部と天井部の4つの角部であるガス滞留箇所に位置されることを特徴とするロードロック室である。
このように、ガス滞留箇所に排気吸入口を位置させるようにしたので、この部分の滞留ガスを積極的に排気でき、従って、ロードロック室内において不活性ガス雰囲気への置換を迅速に行うことができるのみならず、不活性ガスの消費量も大幅に削減することが可能となる。
【0008】
この場合、例えば請求項2に規定するように、前記筐体は箱状に形成されており、前記ガス滞留箇所は前記箱状の筐体の角部である。
また、例えば請求項3に規定するように、前記排気手段は、排気通路に介設された圧力調整弁と、前記筐体内の圧力を検出する圧力センサと、前記圧力センサからの出力に応じて前記圧力調整弁を制御する弁制御部とよりなる。
これによれば、ロードロック室内の圧力は圧力調整弁で制御されるので、この中を安定的に所定の圧力に維持することが可能となる。
【0009】
また、例えば請求項4に規定するように、前記排気通路には、前記筐体内の圧力が所定の圧力値以上になった時に開放される圧力開放弁が分岐させて設けられる。
これによれば、ロードロック室内の圧力を、圧力開放弁により設定された圧力に維持することが可能となる。
請求項5に係る発明は、周囲が加熱ヒータにより囲まれて下端が開口された円筒体状の処理容器内に、被処理体を複数段にわたって支持させたウエハボートを前記処理容器の下方よりロードして収容し、前記開口をキャップ部により閉じることにより前記処理容器内を密閉した状態で前記被処理体に対して所定の熱処理を施すようにした加熱炉と、前記加熱炉の下方に設けられた請求項1乃至4のいずれか一項に記載のロードロック室と、を備えたことを特徴とする熱処理装置である。
請求項6に規定する発明は、上記装置発明で実施される方法発明を規定したものであり、すなわち、縦型のバッチ式の加熱炉の下方に設けられて、前記加熱炉に対してウエハボードに収容された被処理体をロード・アンロードさせるために、周囲が直方体状又は立方体状になされた筐体で形成されると共に前記筐体の一側面に設けたフィルタ部から、これに対向して通気孔が設けられた対向面に向けて不活性ガスを横流として流すと共に前記通気孔から流入した前記不活性ガスを、循環路を介して循環させるようにして前記筐体内を不活性ガス雰囲気にしたロードロック室の排気方法において、前記筐体内の底部の4つの角部と天井部の4つの角部であるガス滞留箇所に排気吸入口を位置させて前記筐体内の雰囲気を排気するように構成したことを特徴とするロードロック室の排気方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るロードロック室、その排気方法及び熱処理装置の一実施例を添付図面に基づいて詳述する。
図1は本発明に係るロードロック室を示す概略構成図、図2は図1中のロードロック室の筐体内の排気吸入口の設置位置を示す斜視図である。先に、図4を参照して説明した部分と同一構成部分については、同一符号を付して説明する。
図示するように、この熱処理装置50は、半導体ウエハに対して実際に熱処理を施す加熱炉4と、この加熱炉4の下方に設けられて上記加熱炉4に対して半導体ウエハをロード及びアンロードさせるロードロック室52とにより主に構成される。上記加熱炉4は、周囲に円筒体状に加熱ヒータ8を配置してなる石英製の処理容器10を有しており、この処理容器10の下端は開口され、これよりウエハがロード或いはアンロードされる。そして、この開口は、ウエハをロードした時にキャップ部11により密閉される。
【0011】
一方、上記ロードロック室52は、全体が例えばステンレス製の箱状或いは直方体状の筐体12により区画形成されており、上記加熱炉4の下方に連結されている。このロードロック室52内には、ボートエレベータのような昇降機構14が設けられており、この昇降機構14は、多数枚のウエハWを多段に支持するための例えば石英製のウエハボート16を保持している。そして、この昇降機構14を駆動することにより、このウエハWを支持しているウエハボート16を上下動させて処理容器10内へロード、アンロードできるようになっている。
【0012】
このロードロック室52内の一側には、内部の循環ガスを清浄に保つ例えばHEPAフィルタよりなるフィルタ部18が設けられており、送風ファン20を用いて、ウエハ表面に自然酸化膜が発生することを防止するための不活性ガス、例えば窒素ガスをこのロードロック室52内に循環させている。
上記フィルタ部18の取り付け面とは対向する面側には、多数の通気孔22を有する例えばパンチングメタルのような側面区画壁24を設けており、この区画壁24と筐体12の側面との間に所定の間隔の側部循環路26を形成している。また、筐体12内の底部にもこの底部より所定の間隔だけ離間させて底面区画壁28を設けており、筐体底部との間に上記側部循環路26と連通する底部循環路30を形成している。従って、フィルタ部18より水平方向へ送風されたN2 ガスは、ウエハボート16を通過した後に通気孔22から側部循環路26へ流入し、そして、これより底部循環路30へ廻り込んで再度、上記フィルタ部18へ流入するように循環することになる。
【0013】
この送風ファン20の近傍の筐体12には、ガス導入口32が設けられており、このガス導入口32には、不活性ガス導入手段34が接続されている。この不活性ガス導入手段34は、N2 ガス源36に接続されたガス通路38を有しており、この途中に、開閉弁40及び供給するガス流量を制御する流量制御器42がそれぞれ介設されている。
【0014】
一方、この筐体12には、この筐体12内の雰囲気を排気するために本発明の特徴とする排気手段54が設けられている。そして、この排気手段54の排気吸入口は、上記筐体12内のガス滞留箇所に位置されることになる。具体的には、上記排気手段54は、図2にも示すように上記直方体(立方体も含む)状の筐体12内の8つの角部に、その高さ方向に沿って延びるように配設された4本の内部排気通路56を有している。そして、上記4本の内部排気通路56には、その下端部及び上端部側においてそれぞれ吸入ノズル58が設けられる。そして、各吸入ノズル58の先端である排気吸入口60は、筐体12内のガス滞留箇所、すなわち、ここでは筐体12内の8つの各角部12Aに臨むように位置されており、この角部12Aの近傍の雰囲気を積極的に吸入して排気し得るようになっている。
そして、上記4本の各内部排気通路56は1本に結合されて合同排気通路62となっている。尚、この合同排気通路62と先の内部排気通路56とで全体の排気通路が構成される。
【0015】
上記合同排気通路62の途中には例えばバタフライバルブ等よりなる圧力調整弁65が設けられており、この圧力調整弁65は、例えばマイクロコンピュータ等よりなる弁制御部64により制御される。また、上記筐体12内にはこの内部圧力を検出する圧力センサ66が設けられており、この検出値は上記弁制御部64へ入力されて、上記圧力調整弁65の弁開度をフィードバック制御するようになっている。
また、上記合同排気通路62からは、1本の分岐管68が分岐させて設けられており、この分岐管68には上記筐体12内が所定の圧力値以上になった時に開放される逆止弁のような圧力開放弁70が介設されている。尚、この圧力開放弁70に内蔵されるバネの弾発力等を選択することにより、上記所定の圧力値を適宜選択することができる。
この圧力開放弁70の開放のための設定圧力値は、一般的には上記圧力調整弁64における設定圧力よりも僅かに大きく、例えば400Pa程度大きく設定されており、筐体12内の圧力が過度に高くなった時にこの圧力開放弁70が開放動作するようになっている。
【0016】
次に、以上のように構成されたロードロック室の排気方法について説明する。
まず、ロードロック室52の筐体12のガス導入口32から不活性ガスとして、ここではN2 (窒素ガス)ガスを継続的に供給すると共にこの筐体12内の雰囲気を少しずつ排気手段54の各排気吸入口60を介して排出し、この筐体12内の雰囲気ガスをN2 ガスと置換する。
この筐体12内では、送風ファン20によりフィルタ部18から横流として送出された雰囲気ガスはウエハボート16内を水平に通過して反対側に位置するパンチングメタルや多数のスリットが入った板金パネル等よりなる側面区画壁24の内側の側部循環路26に流入し、そして、筐体12の底部の底部循環路30を通って上記送風ファン20に至り、循環されている。
【0017】
ここで、筐体12内の雰囲気ガスのO2 濃度及び水分濃度が図示しないセンサでの検出結果、それぞれ所定値以下になったならば、ウエハ表面に自然酸化膜が付着する可能性が非常に低くなったことになるので、図示しない搬出入口よりこのロードロック室52内にウエハWを搬入し、ウエハボート16にウエハWを多段に載置し、これを上昇させることにより上方の処理容器10内へロードして所定のプロセス、例えば成膜処理等を行うことになる。このプロセス時間が長ければ、このプロセス中は筐体12内にN2 ガスを供給することを停止してもよいし
、プロセス時間が短ければプロセス中においても常時、N2 ガスの供給を行っていてもよい。いずれにしても、プロセスが終了してウエハを処理容器10内から降下させてアンロードする時には、筐体12内の雰囲気ガスのO2 ガス濃度や水分濃度はそれぞれ所定値以下になされている。また、筐体12内は、排気手段54の圧力調整弁64の動作によって大気に対して僅かな圧力、例えば100Pa程度だけ陽圧になされている。そして、処理済みのウエハWは筐体12外へ搬出され、また、未処理のウエハが搬入されて、上述したような動作が繰り返されることになる。
【0018】
さて、上述したような一連の動作において、この筐体12内の雰囲気ガスをN2 ガス雰囲気に置換する場合には、スループット向上の要請から早期にO2 ガス濃度及び水分濃度をそれぞれ所定値以下、例えばO2 ガス濃度は5ppm以下、水分濃度は1ppm以下にする必要があり、且つまた必要な期間は継続してこの状態を維持しなければならない。
この場合、従来のロードロック室にあっては、図4を参照して説明したように、筐体12内の角部などのガスが滞留してしまうことから、この部分のO2 ガスや水分を十分に排除してN2 ガス置換するために多量のN2 ガスを必要としたり、また、N2 ガス置換に長い時間を要していた。
【0019】
しかしながら、本実施例にあっては、筐体12内のガスが滞留し易い箇所である各角部12Aに臨ませて、内部排気通路56の吸入ノズル58の先端である排気吸入口60を設置しているので、この部分の滞留ガスを積極的に排除することが可能となる。
従って、従来装置と比較してO2 ガス濃度や水分濃度をそれぞれ所定値以下にするまでのN2 ガス置換に要する時間も大幅に削減することができ、この結果、N2 ガスの使用量を大幅に削減することができる。
【0020】
また、N2 ガス置換操作を開始した初期には、多量の窒素ガスを筐体12内へ導入するので、この筐体12内の圧力は、大気圧よりもかなり高くなって排気手段54の圧力開放弁70の設定圧力値よりも高くなる場合が生ずる。この時には、この圧力開放弁70が自動的に開放されて、この分岐管68からも筐体12内の雰囲気ガスが排出されることになる。この結果、筐体12内の雰囲気ガスは圧力調整弁65が介設された合同排気通路62と分岐管68との2系統で排気されるので、その分、筐体12内の窒素ガス置換操作を更に迅速に行うことが可能となる。
この場合、窒素ガス置換操作が進んで導入する窒素ガスの供給量がある程度減少すると、筐体12内と大気との圧力差は、上記圧力開放弁70の設定値以下になるので、この圧力開放弁70は自動的に閉動作し、以後は、圧力調整弁65の調整により筐体12内の圧力値は略一定に維持されることになる。
【0021】
また、ここで圧力開放弁70と圧力調整弁65との間の流路長さは、十分に長く設定し、この圧力開放弁70が開いた時に、ベンチュリー効果により圧力調整弁65から大気が逆流しないようにする。
ここで、上述したようなロードロック室と従来のロードロック室の窒素ガス置換のシミュレーションを行ったので、その評価結果について説明する。図3は窒素ガス置換の時間と酸素濃度との関係を示すグラフである。
このシミュレーションでは、ロードロック室内の容量を1800リットル、従来のロードロック室では600リットル/minの流量で窒素ガスを供給し、筐体内における酸素の漏れ量は0.1cc/minとしている。本発明のロードロック室では初期時には400リットル/minの流量で供給している。
【0022】
このグラフから明らかなように、酸素濃度の基準値である5ppmまで低下するのに、従来のロードロック室では略61分程度要したが、本発明の方法では略49分程度しか要さず、窒素ガス置換に要する時間を大幅に削減できること、及び窒素ガス使用量も大幅に削減できることが判明した。
尚、本実施例ではガス滞留箇所として筐体12内の角部12Aを例にとって説明したが、筐体12内のガスが滞留し易い部分であるならば、本発明を全て適用できる。
また、上記各実施例では被処理体として半導体ウエハを例にとって説明したが、これに限定されず、ガラス基板、LCD基板等にも本発明を適用することができる。
【0023】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のロードロック室、その排気方法及び熱処理装置によれば、次のように優れた作用効果を発揮することができる。
請求項1、2、5、6に規定する発明によれば、ガス滞留箇所に排気吸入口を位置させるようにしたので、この部分の滞留ガスを積極的に排気でき、従って、ロードロック室内において不活性ガス雰囲気への置換を迅速に行うことができるのみならず、不活性ガスの消費量も大幅に削減することができる。
請求項3に規定する発明によれば、ロードロック室内の圧力は圧力調整弁で制御されるので、この中を安定的に所定の圧力に維持することができる。
請求項4に規定する発明によれば、ロードロック室内の圧力を、圧力開放弁により設定された圧力に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るロードロック室を示す概略構成図である。
【図2】図1中のロードロック室の筐体内の排気吸入口の設置位置を示す斜視図である。
【図3】窒素ガス置換の時間と酸素濃度との関係を示すグラフである。
【図4】従来の一般的なバッチ式の熱処理装置を示す概略構成図である。
【符号の説明】
4 加熱炉
8 加熱ヒータ
10 処理容器
12 筐体
16 ウエハボート
32 ガス導入口
34 不活性ガス導入手段
50 熱処理装置
52 ロードロック室
54 排気手段
56 内部排気通路
58 吸入ノズル
60 排気吸入口
62 合同排気通路
64 弁制御部
66 圧力センサ
68 分岐管
70 圧力開放弁
W 半導体ウエハ(被処理体)
Claims (6)
- 縦型のバッチ式の加熱炉の下方に設けられて、前記加熱炉に対してウエハボードに収容された被処理体をロード・アンロードさせるために、周囲が直方体状又は立方体状になされた筐体で形成されると共に前記筐体の一側面に設けたフィルタ部から、これに対向して通気孔が設けられた対向面に向けて不活性ガスを横流として流すと共に前記通気孔から流入した前記不活性ガスを、循環路を介して循環させるようにして前記筐体内を不活性ガス雰囲気にしたロードロック室において、
前記筐体には、前記加熱炉に対して前記被処理体をロード・アンロードさせるために前記ウエハボートを昇降させる昇降機構と、不活性ガスを導入する不活性ガス導入手段と、前記筐体内の雰囲気を排気する排気手段とが設けられ、前記排気手段の排気吸入口は、前記筐体内の底部の4つの角部と天井部の4つの角部であるガス滞留箇所に位置されることを特徴とするロードロック室。 - 前記筐体は箱状に形成されており、前記ガス滞留箇所は前記箱状の筐体の角部であることを特徴とする請求項1記載のロードロック室。
- 前記排気手段は、排気通路に介設された圧力調整弁と、前記筐体内の圧力を検出する圧力センサと、前記圧力センサからの出力に応じて前記圧力調整弁を制御する弁制御部とよりなることを特徴とする請求項1または2記載のロードロック室。
- 前記排気通路には、前記筐体内の圧力が所定の圧力値以上になった時に開放される圧力開放弁が分岐させて設けられることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のロードロック室。
- 周囲が加熱ヒータにより囲まれて下端が開口された円筒体状の処理容器内に、被処理体を複数段にわたって支持させたウエハボートを前記処理容器の下方よりロードして収容し、前記開口をキャップ部により閉じることにより前記処理容器内を密閉した状態で前記被処理体に対して所定の熱処理を施すようにした加熱炉と、
前記加熱炉の下方に設けられた請求項1乃至4のいずれか一項に記載のロードロック室と、
を備えたことを特徴とする熱処理装置。 - 縦型のバッチ式の加熱炉の下方に設けられて、前記加熱炉に対してウエハボードに収容された被処理体をロード・アンロードさせるために、周囲が直方体状又は立方体状になされた筐体で形成されると共に前記筐体の一側面に設けたフィルタ部から、これに対向して通気孔が設けられた対向面に向けて不活性ガスを横流として流すと共に前記通気孔から流入した前記不活性ガスを、循環路を介して循環させるようにして前記筐体内を不活性ガス雰囲気にしたロードロック室の排気方法において、
前記筐体内の底部の4つの角部と天井部の4つの角部であるガス滞留箇所に排気吸入口を位置させて前記筐体内の雰囲気を排気するように構成したことを特徴とするロードロック室の排気方法。
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