JP4875912B2 - ガスケット - Google Patents

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Description

本発明は、2部材により圧縮されて、これら2部材間の隙間をシールするガスケットに関するものである。
この種の従来例に係るガスケットについて、図7〜図9を参照して説明する。図7は従来例に係るガスケットの装着前の状態を示す模式的断面図である。図8は従来例に係るガスケットにおける装着時の様子を示す模式的断面図である。図9は従来例に係るガスケットの模式的平面図である。
ガスケット100は、例えば、自動車エンジンのインレットマニホールド用、フィルタブランケット用、シリンダヘッドカバー用等に用いられるものであり、2部材(第1部材150と第2部材160)間の隙間をシールするために用いられる。このガスケット100は、第1部材150に設けられた装着溝151に装着される。そして、ガスケット100は、第1部材150と第2部材160により圧縮されることによって、その上端部101及び下端部102が各部材表面に密着する。これにより2部材間の隙間をシールすることができる。
このように構成されるガスケット100は、その断面形状が幅方向よりも高さ方向の方が寸法の長い略縦長形状となっており、装着時に2部材により圧縮されると図8に示すように胴体部の中央付近で湾曲変形を生じる。ガスケット100の平面形状は、図9に示すように直線部Sやコーナー部Cが混在する環状に形成されているため、断面形状が左右対称のガスケットにおいては、外側(低圧側(L))に凸状となるコーナー部Cでは外側に湾曲変形する(胴体部の中央付近が外側に突き出るように湾曲する)傾向があるものの、直線部Sではいずれの方向に変形するのか定まらず、外側に湾曲変形する部分と内側(高圧側(H))に湾曲変形する(胴体部の中央付近が内側に突き出るように湾曲する)部分とが混在し、変形方向が反転する部分でねじれが生じる。このようなねじれが生じた箇所では、ガスケット100が第1部材150や第2部材160に対して十分に密着しないため、シール機能が十分に発揮されにくい。
また、近年では軽量化を目的としたエンジン部材の樹脂化またはアルミ化が進んでおり、これに伴ってエンジン部材の剛性が低下していることから、これに使用されるガスケットには反発力の低いものが求められている。
例えば特許文献1や特許文献5には側面に突起を設けて傾斜や屈折、湾曲等を防止したガスケットが開示されているが、ガスケットの傾斜や屈折、湾曲等が防止されることでシール性は高められるものの、装着時のガスケットの圧縮率が高くなるため装着時に生じるガスケットの反発力は大きくなってしまう。
特許第3310547号公報 特開平10−184924号公報 特開2002−21635号公報 特開2002−71024号公報 特開2003−269613号公報
本発明は上記の従来技術の課題を解決するためになされたもので、その目的とするとこ
ろは、安定したシール性能を発揮することができるとともに装着時の反発力が低減されるガスケットを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明におけるガスケットは、
2部材のうちの一方の部材に設けられた装着溝に装着されると共に、2部材により圧縮されて、これら2部材間の隙間をシールするガスケットにおいて、
ガスケットの高圧側の部分を低圧側の部分よりも圧縮され易くして、2部材により圧縮されると、胴体中央付近が低圧側の領域に向かって突き出るように湾曲変形すべく、ガスケット断面の高さ方向に延びる中心線と略平行に延びる低圧側の側面に対し、高圧側の側面が、装着溝の溝底に近づくにつれて低圧側の側面との間の幅が狭くなるように傾斜していることを特徴とする。
本発明の構成によれば、ガスケットは、胴体中央付近が低圧側の領域に向かって突き出るように湾曲変形する。したがって、ガスケットの湾曲方向がばらついてしまうことはないので、ガスケットにねじれが発生することを防止できる。また、ガスケットの高圧側が圧縮され易くなることで装着時のガスケットの反発力が低減される。
このように高圧側の側面を傾斜させることにより、2部材の圧縮に対してガスケットの高圧側が圧縮され易くなり、胴体中央付近が低圧側の領域に向かって突き出るようにガスケットを湾曲変形させることができる。
上記目的を達成するために、本発明におけるガスケットは、
2部材のうちの一方の部材に設けられた装着溝に装着されると共に、2部材により圧縮されて、これら2部材間の隙間をシールするガスケットにおいて、
ガスケットの高圧側の部分を低圧側の部分よりも圧縮され易くして、2部材により圧縮されると、胴体中央付近が低圧側の領域に向かって突き出るように湾曲変形すべく、高圧側の側面及び低圧側の側面がそれぞれ、装着溝の溝底に近づくにつれ側面間の幅が狭くなるように傾斜しており、
高圧側の前記側面の傾斜、低圧側の前記側面の傾斜よりも大きいことを特徴とする
低圧側の側面も傾斜させることにより、ガスケットの低圧側の部分も圧縮され易くなるので、装着時のガスケットの反発力がさらに低減される。また、ガスケットの低圧側の部分が圧縮され易くなっても、高圧側の側面の傾斜を低圧側の側面の傾斜よりも大きくすることでガスケットの高圧側の部分の方が低圧側の部分よりも相対的に圧縮され易くなり、ガスケットが反対方向に(すなわち、胴体中央付近が高圧側に向かって突き出るように)湾曲変形するのを防止することができる。
側面の傾斜角度が、ガスケット断面の高さ方向に延びる中心線に対して1°以上5°以下となる構成でもよい。
ここで、ガスケット断面の高さ方向に延びる中心線とは、ガスケット断面において一方の端部(装着溝の溝底側の端部)と他方の端部(2部材のうちの他方の部材側の端部)とを通る線であって、ガスケット断面の幅方向の中心を通る線である。
2部材のうちの他方の部材側の端部は、
2部材間の隙間に延出して他方の部材とのシール面を拡大するフランジ部を備え、
胴体中央付近が低圧側の領域に向かって突き出るようにガスケットが湾曲変形するときに、他方の部材に対して面状に密着する構成でもよい。
なお、上記各構成は、可能な限り組み合わせて採用し得る。
以上説明したように、本発明により、安定したシール性能を発揮することができ、装着
時の反発力が低減される。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
図1〜図4を参照して、本発明の実施例1に係るガスケットについて説明する。図1は本実施例に係るガスケットの模式的平面図である。図2は本実施例に係るガスケットの模式的断面図であり、図1のAA断面図である。図3は本実施例に係るガスケットの装着時(圧縮前)の状態を示す模式的断面図である。図4は本実施例に係るガスケットの装着時(圧縮時)の状態を示す模式的断面図である。
<ガスケットの構成及び概要>
本実施例に係るガスケット1は、図1に示すように、平面形状において直線部Sとコーナー部Cとが混在した環状の部材である。その断面形状は、例えば、図2に示すように、幅方向よりも高さ方向の方が、寸法が長い形状となっている。なお、ガスケット1の材料としては、例えば、ゴム硬度(デュロメータA:JIS K 6253)40〜70のアクリル系ゴム、ニトリル系ゴム、フッ素系ゴム等のゴム材料や、熱可塑性エラストマー等が使用できる。
ここで、ガスケット1のうち、高さ方向の両端部(以下、それぞれ、第1端部11、第2端部12と称する)はシール面を形成する部分である。なお、本実施例では、シール性を高めるために、第1端部11及び第2端部12には、それぞれ環状のシール突起11a、12aが形成されている。
また、第1端部11の両側は、高圧側(H)と低圧側(L)にそれぞれフランジ状に突出しており(フランジ部11b)、第1端部11によるシール面は、第2端部12によるシール面に対して、高圧側(H)と低圧側(L)にそれぞれ拡大されている。
さらに、第1端部11はシール突起11aの内側と外側にシール突起11cが形成されている(断面においてはシール突起11aに対して略対称に形成されている)。シール突起11cは、高さがシール突起11aよりも小さく形成されており、フランジ部11bによって拡大されたシール面上に配置されている。
そして、本実施例においては、ガスケット1の高圧側(H)の側面13(ここでは、内側面に相当する)が、中心線T0に対して角度αだけ傾斜しており、高圧側(H)のガスケット1の幅(側面13と中心線T0との間の幅)が、第1端部11から第2端部12に近づくにつれて狭くなっている。
一方、側面14は中心線T0と略平行に延びている。したがって、第1端部11から第2端部12に近づくにつれて、高圧側(H)のガスケット1の幅は、低圧側(L)のガスケット1の幅(側面14と中心線T0との間の幅)よりも狭くなっている。言い換えると、ガスケット1の断面形状は、第1端部11から第2端部12に向かうにしたがって側面13と側面14との間の幅が狭くなっていく先細形状を呈している。
なお、中心線T0は、ガスケット1の断面の高さ方向に延びる中心線、すなわち、ガスケット1の断面において第1端部11と第2端部12とを通る線であって、ガスケット1
の断面における幅方向の中心を通る線である。
また、側面13は、ガスケット1の側面全体にわたって傾斜しており、側面13、14は、ガスケット1の断面においてそれぞれ第1端部11から第2端部12まで直線状に延びる面である。
このように構成されたガスケット1は、2部材(以下、第1部材200、第2部材300と称する)間の隙間をシールするために用いられる。すなわち、ガスケット1は、第1部材200に設けられた装着溝201に装着される。
そして、ガスケット1は、第1部材200と第2部材300により圧縮されることによって、第1端部11(シール突起11a、11b)が第2部材300の表面に密着し、第2端部12(シール突起12a)が第1部材200に設けられた装着溝201の溝底面に密着する。これにより、2部材間の隙間をシールすることができる。
なお、本実施例に係るガスケット1の使用用途としては、自動車エンジンのインレットマニホールド用、フィルタブランケット用、シリンダヘッドカバー用等が考えられるが、これらの用途に限られないのは言うまでもない。
<ガスケットの装着時(圧縮前)>
ガスケット1は、まず、図3に示すように、第1部材200に設けられた装着溝201に装着される。ここで、第1部材200と第2部材300により圧縮される前の状態においては、ガスケット1は装着溝201内において真っ直ぐな状態にある。また、中心線T0は、第1部材200と第2部材300により圧縮される前の状態においては、溝底面に対して垂直となり、かつ湾曲していない。
ここで、シール突起11a、12aは第1端部11及び第2端部12に対してそれぞれ中心線T0上に形成されている。また、高圧側(H)と低圧側(L)にそれぞれに突出している第1端部11のフランジ部11bは、その先端の間の長さが装着溝201の幅寸法よりも大きくなるように構成されている。
<ガスケットの装着時(圧縮時)>
次に、第2部材300を第1部材200に取り付けると、ガスケット1は、図4に示すように、第1部材200と第2部材300によって圧縮される。なお、図中矢印Pは第2部材300による圧縮力の作用方向を示している。
ここで、本実施例に係るガスケット1は、高圧側(H)の側面13(内側面)が傾斜しており、装着溝201の溝底に近づくにつれて、高圧側(H)の部分の幅(側面13と中心線T1との間の幅)が低圧側(L)の部分の幅(側面14と中心線T1との間の幅)よりも狭くなっている。
したがって、ガスケット1が第1部材200と第2部材300によって圧縮されると、ガスケット1は、高圧側(H)の部分が低圧側(L)の部分よりも容易に圧縮され、胴体中央付近が低圧側(L)に向かって突き出るように湾曲変形する。なお、側面13はガスケット1の側面全体にわたって傾斜しているので、ガスケット1は全体が上記のように湾曲変形する。
また、図4に示すように、圧縮時におけるガスケット1の幅方向の中心線T1は湾曲している。そして、シール面を形成する両端部(第1端部11及び第2端部12)は、第2端部12が高圧側(H)に向かって傾斜しており、第1端部が第2部材300の表面と略
平行に向かい合っている。
第2部材300に密着する第1端部11は、高圧側(H)と低圧側(L)にそれぞれ突出するフランジ部11bによって幅方向にシール面が拡大される。そして、その拡大された部分に形成されたシール突起11bがシール突起11aの内側と外側とで第2部材300に当接する。すなわち、第1部材200と第2部材300による圧縮の初期段階においては、第1端部11は、その断面においてシール突起11aとその両側のシール突起11bとによる3点で第2部材300と接触する構成であり、その後、第2部材300に対して略面状に密着していくことになる。
一方、装着溝201の溝底面に密着する第2端部12は、第1部材200と第2部材300による圧縮の初期段階においては、中心線上に形成されたシール突起12aのみによる1点で装着溝201の溝底面に接触する構成であり、第1部材200と第2部材300の圧縮によるガスケット1の湾曲変形によって、装着溝201の溝底面に対して傾斜して密着していくことになる。
また、第1部材200と第2部材300の圧縮によってガスケット1が湾曲変形すると、低圧側(L)の側面14が装着溝201の側面201aに当接する。
なお、図4に示しているのは、第1部材200と第2部材300の取付時における装着溝201の溝底から第2部材300の表面までの高さ方向の寸法に対して、ガスケット1の高さ方向の寸法のしめ代が小さい場合である。したがって、該しめ代を大きくした場合には、ガスケット1は胴体中央付近で屈折を生じ、第1部材200と第2部材300との間の隙間に延出している第1端部11のフランジ部11bは、装着溝201の外側で第1部材200の表面と第2部材300の表面とに挟まれてそれぞれに密着することになる。
<本実施例に係るガスケットの優れた点>
本実施例に係るガスケット1によれば、高圧側(H)の側面13を傾斜させたことによってガスケット1は高圧側(H)の部分が低圧側(L)の部分よりも容易に圧縮されるので、ガスケット1が第1部材200と第2部材300によって圧縮されると、ガスケット1は、胴体中央付近が低圧側(L)に向かって突き出るように湾曲変形する。したがって、ガスケット1の湾曲方向がばらついてしまうことはないので、ガスケット1にねじれが発生することを防止できる。
また、高圧側(H)の側面13を傾斜させたことによって、第1部材200と第2部材300による圧縮に対してガスケット1が変形を生じ易くなるので、該圧縮に対するガスケット1の反発力が低減される。
また、側面13の傾斜の度合は、ガスケットや装着溝等の仕様によって適宜設定され得るものであるが、その角度αはガスケット1の中心線T0に対して1〜5°の範囲内であることが好ましい。すなわち、1°より小さい場合には、第1部材200及び第2部材300による圧縮に対する反発力の低減効果が小さくなり、5°を超えるとガスケットの縦長断面形状の形成が困難となるからである。
また、シール突起11cは、シール突起11aよりも高さを低く形成されており、シール突起11aの両側で第2部材300に当接することにより、シール突起11aの第2部材300表面に対する垂直性を維持するように機能する。また、シール突起11aは、両側のシール突起11bよりも高さを高く形成されているので、シール突起11aの方がシール突起11bよりも大きく圧縮されることになり、シール突起11aの1点で面圧が高められる。これにより、第1端部11の第2部材300に対する安定したシール性を得る
ことができる。
また、第2端部12は、シール突起12aによる1点で密着する構成であり、装着溝201に対する面圧が高くなり、シール性能が向上される。なお、第2端部12は、装着溝201の溝底に対して傾斜して密着することになるが、高圧側(H)に傾くので、シール性能の低下は抑制される。
なお、本実施例では、ガスケット1の平面形状が直線部とコーナー部とが混在する非円形の場合を例にして説明したが、本発明に係るガスケットの形状から円形形状が除外される訳ではない。
また、本実施例では、側面13がガスケット1の側面全体にわたって傾斜する構成としているが、側面の一部が傾斜する構成であってもよい。すなわち、所望の湾曲方向とは逆の方向に湾曲を生じるおそれのある部分の側面のみを傾斜させてもよく、本実施例で言えば、図1のガスケット平面図における直線部Sの側面のみを傾斜させる構成であってもよい。
さらに、本実施例では、側面13がガスケット1の高さ方向の幅全体で傾斜する一つの傾斜面として構成されているが、例えば、装着溝の深さ方向の途中から傾斜するような側面であってもよい。すなわち、中心線T0に平行に延びる面と中心線T0に対して傾斜して延びる面の2種類の面から構成されるような側面であってもよく、ガスケット1の湾曲変形に方向性を持たせることができるのであれば、複数の種類の面から側面13を構成してもよい。
また、本実施例では、側面13、14をガスケット1の断面においてそれぞれ直線状に延びる面としているが、このような面形状に限られるものではない。すなわち、ガスケット1の湾曲変形に方向性を持たせることができるのであれば、例えば、第1端部11と第2端部12との間をそれぞれ曲線状に延びる湾曲面とすることもできる。さらに、それぞれを異なる形状の面とすることも可能である。
(実施例2)
次に、本発明の実施例2について図5を参照して説明する。図5は、本実施例に係るガスケットの模式的断面図である。ここでは実施例1と異なる点についてのみ説明し、実施例1と共通する構成についてはその説明を省略し、その作用、効果等は実施例1と同様とする。
実施例1では、高圧側(H)の側面13のみを傾斜させた構成であるが、本実施例では、低圧側(L)の側面14も傾斜させた構成である。すなわち、本実施例では、ガスケット1の側面14が中心線T0に対して角度βだけ傾斜しており、低圧側(L)のガスケット1の幅(側面14と中心線T0との間の幅)も第2端部12に近づくにつれて狭くなっている。したがって、本実施例に係るガスケット1は、実施例1のガスケットよりもさらに先細となる断面形状を有することになる。
ただし、各側面13、14の傾斜の度合は、高圧側(H)の側面13の方が低圧側(L)の側面14よりも大きく設定される(すなわち、α>β)。したがって、高圧側(H)のガスケット1の幅(側面13と中心線T0との間の幅)は、第2端部12に近づくにつれて低圧側(L)のガスケット1の幅(側面14と中心線T0との間の幅)よりも相対的に狭くなっている。
このように、低圧側(L)の側面14も傾斜させることにより、ガスケット1の低圧側
(L)の部分も圧縮され易くなるので、高圧側(H)の側面13のみを傾斜させた実施例1よりも装着時のガスケット1の反発力がさらに低減される。
また、高圧側(H)の側面13の傾斜角度αを低圧側(L)の側面14の傾斜角度βよりも大きくすることで、ガスケット1は高圧側(H)の部分の方が低圧側(L)の部分よりも相対的に圧縮され易くなる。
すなわち、本実施例では、側面14も傾斜させることによってガスケット1の低圧側(L)の部分も第1部材200と第2部材300による圧縮に対して圧縮され易くなっているものの、高圧側(H)の方をより圧縮され易くすることで、ガスケット1が反対方向に(すなわち、胴体中央付近が高圧側(H)に向かって突き出るように)湾曲変形を生じることが防止される。
なお、実施例1と同様に本実施例においても側面13、14の傾斜度合は、その角度α、βがガスケット1の中心線T0に対して1〜5°の範囲内であることが好ましいが、α>βの関係が維持されなければならないことは言うまでもない。
<各実施例と比較例との比較>
ここで、本発明の各実施例に係るガスケットのシール性能の安定性および低反発性について、図6を参照して説明する。図6は、側面の傾斜等の構成が本発明の各実施例のガスケットとは異なる比較例を用いた比較実験の結果を示す表である。
実験に用いたガスケットは、ゴム硬度60のゴム材からなるもので、ガスケット高さを8.9mmとし、内側(高圧側)傾斜角度αが0、1.3、2.5°、外側(低圧側)傾斜角度βが0、1.3、2.5°のそれぞれの組み合わせからなる断面形状を有するものとした。このガスケットを深さ5mm、幅3mmの溝を有する部材に装着し、平坦な表面を有する部材で3.1mm圧縮した。その結果得られた変形方向の反転の有無、反発力、面圧をそれぞれ図6の表に示している。
まず、本発明の実施例1に係るガスケットについてNo.1〜4、7を比較して説明する。実施例1に係るガスケットは、高圧側の側面を傾斜させたガスケットであり、No.4、7が対応している。
No.1はいずれの側面も傾斜していないガスケットであり、No.2〜4、7はいずれか一方の側面が傾斜したガスケットである。表に示すようにガスケットは側面を傾斜させることで反発力が低減されることがわかる(3.4→2.3〜2.6)。また、No.2とNo.3およびNo.4とNo.7をそれぞれ比較すると、傾斜角度が大きくなるほどガスケットの反発力が一層低減されることがわかる(2.6(No.2)→2.5(No.3)、2.6(No.4)→2.4(No.7))。
また、低圧側の側面を傾斜させたNo.2、3と、高圧側の側面を傾斜させたNo.4、7(実施例1)とを比較すると、高圧側の側面を傾斜させたNo.4、7では変形方向の反転が生じておらず、ねじれの発生が防止されることがわかる。
すなわち、低圧側の側面を傾斜させたNo.2、3の場合、ガスケットの低圧側の部分が高圧側の部分に対して装着時に圧縮され易くなるため、ガスケットの胴体中央付近は、ストレート部では高圧側に向かって突き出るように湾曲変形を生じるようになる。しかし、コーナー部では逆に低圧側に向かって突き出るように湾曲変形し易いため、ストレート部とコーナー部でガスケットの変形方向の反転が生じることになる。
一方、高圧側の側面を傾斜させたNo.4、7の場合、ストレート部とコーナー部のいずれにおいても胴体中央付近が低圧側に向かって突き出るように湾曲変形し易くなるため、ガスケットの変形方向の反転が抑制される。
次に、本発明の実施例2に係るガスケットについてNo.1、5、6、8、9を比較して説明する。実施例2に係るガスケットは、高圧側および低圧側の両側面を傾斜させ、かつ高圧側の側面の傾斜を低圧側の側面の傾斜よりも大きくしたガスケットであり、No.8が対応している。
実施例1の場合と同様、いずれの側面も傾斜していないNo.1のガスケットに対し、側面を傾斜させることでガスケットの反発力が低減され(3.4→2.2〜2.4)、また、傾斜角度が大きくなるほどガスケットの反発力が一層低減されることがわかる(2.4(No.5)→2.3(No.6、8)→2.2(No.9))。
No.5、9のガスケットは、高圧側と低圧側の両側面がいずれも同じ傾斜角度で設けられており、断面が軸対称形状となっている。したがって、装着時のガスケットの変形方向は一定に定まらず、変形方向の反転を生じてねじれが発生している。
No.6のガスケットは、低圧側の側面の傾斜角度が高圧側の側面の傾斜角度よりも大きく設定されており、ガスケットの高圧側の部分に対して低圧側の部分が圧縮され易くなっている。したがって、ガスケットの装着時には胴体中央付近が高圧側に向かって突き出るように湾曲変形を生じ易くなっている。しかし、ガスケットのコーナー部では胴体中央付近が低圧側に向かって突き出るように湾曲変形し易いため、ストレート部とコーナー部でガスケットの変形方向の反転が生じることになる。
一方、高圧側の側面の傾斜角度を低圧側の側面の傾斜角度よりも大きく設定したNo.8(実施例2)の場合、ストレート部とコーナー部のいずれにおいても胴体中央付近が低圧側に向かって突き出るように湾曲変形し易くなるため、ガスケットの変形方向の反転が抑制される。
最後に、No.4、7(実施例1)とNo.8(実施例2)を比較すると、高圧側の側面のみを傾斜させているNo.4、7に対して高圧側と低圧側の両側面を傾斜させているNo.8の方が、装着時のガスケットの反発力が低減されている。
以上より、高圧側(内側)の側面を傾斜させること、及び、低圧側(外側)の側面も傾斜させる場合には高圧側の側面の傾斜角度を大きくすることにより、ガスケットのねじれの発生が防止されること(変形方向の反転なし)がわかる。また、両方の側面を傾斜させることで反発力がさらに低減されることもわかる(実施例2のガスケット(No.8))。また、本実施例のガスケット(No.4、7、8)の面圧は、比較例(No.1〜3、5、6、9)の面圧とほぼ同等であり、傾斜角度の大きさ等に関係なく安定したシール性能が発揮されることもわかる。
本発明の実施例1に係るガスケットの模式的平面図である。 本発明の実施例1に係るガスケットの模式的断面図である。 本発明の実施例1に係るガスケットの装着時(圧縮前)の状態を示す模式的断面図である。 本発明の実施例1に係るガスケットの装着時(圧縮時)の状態を示す模式的断面図である。 本発明の実施例2に係るガスケットの模式的断面図である。 本発明の実施例に係るガスケットの比較実験の結果を示す表である。 従来例に係るガスケットの装着前の状態を示す模式的断面図である。 従来例に係るガスケットにおける装着時の様子を示す模式的断面図である。 従来例に係るガスケットの模式的平面図である。
符号の説明
1 ガスケット
11 第1端部
11a シール突起
11b フランジ部
11c シール突起
12 第2端部
12a シール突起
13 側面
14 側面
200 第1部材
201 装着溝
201a 側面
300 第2部材
T0、T1 中心線

Claims (5)

  1. 2部材のうちの一方の部材に設けられた装着溝に装着されると共に、2部材により圧縮されて、これら2部材間の隙間をシールするガスケットにおいて、
    ガスケットの高圧側の部分を低圧側の部分よりも圧縮され易くして、2部材により圧縮されると、胴体中央付近が低圧側の領域に向かって突き出るように湾曲変形すべく、ガスケット断面の高さ方向に延びる中心線と略平行に延びる低圧側の側面に対し、高圧側の側面が、装着溝の溝底に近づくにつれて低圧側の側面との間の幅が狭くなるように傾斜していることを特徴とするガスケット。
  2. 2部材のうちの一方の部材に設けられた装着溝に装着されると共に、2部材により圧縮されて、これら2部材間の隙間をシールするガスケットにおいて、
    ガスケットの高圧側の部分を低圧側の部分よりも圧縮され易くして、2部材により圧縮されると、胴体中央付近が低圧側の領域に向かって突き出るように湾曲変形すべく、高圧側の側面及び低圧側の側面がそれぞれ、装着溝の溝底に近づくにつれ側面間の幅が狭くなるように傾斜しており、
    高圧側の前記側面の傾斜は、低圧側の前記側面の傾斜よりも大きいことを特徴とするガスケット。
  3. 前記高圧側の側面の傾斜角度は、ガスケット断面の高さ方向に延びる中心線に対して1°以上5°以下であることを特徴とする請求項1に記載のガスケット。
  4. 前記側面の傾斜角度は、ガスケット断面の高さ方向に延びる中心線に対して1°以上5°以下であることを特徴とする請求項2に記載のガスケット。
  5. 前記2部材のうちの他方の部材側の端部は、
    前記2部材間の隙間に延出して他方の部材とのシール面を拡大するフランジ部を備え、
    胴体中央付近が低圧側の領域に向かって突き出るようにガスケットが湾曲変形するときに、他方の部材に対して面状に密着することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載
    のガスケット。
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