JP4875503B2 - 色変換定義作成装置、および色変換定義作成プログラム - Google Patents

色変換定義作成装置、および色変換定義作成プログラム Download PDF

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Description

本発明は、N次元の第1色空間の座標と所定の第2色空間の座標との対応関係を定義したN色変換定義を作成させる色変換定義作成装置、および色変換定義作成プログラムに関する。
近年、情報技術の発展とともに、画像情報を電子データ化して画像データとして扱うことが多くなり、画像データに基づいて画像を出力する、ディスプレイ、プロジェクタ、プリンタといった画像出力装置が広く普及している。特にカラーの画像においては、カラーの画像を表す画像データをコンピュータ上で加工・編集する技術が進んでおり、加工・編集した画像をカラープリンタに出力するといったことが盛んに行われるようになってきている。
画像出力装置においては、同一の画像データに基づいて出力された画像であっても、その画像の色は画像出力装置の種類により異なることがある。例えば、カラープリンタでは、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色を表現する画像データに基づいてカラー画像の出力が行われることが多いが、同一のCMYKの画像データに基づいて2台のカラープリンタでそれぞれカラー画像を出力した場合であっても、得られたカラー画像は、互いに色合いが異なっているといったことが起こり得る。CMYの表色方式、あるいはCMYにK(ブラック)を加えたCMYKの表色方式のようにデバイスに依存する表色方式としては、他にも、R(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の3色による表色方式が良く知られており、ディスプレイ表示用の画像データとしてよく用いられる。
多くの画像出力装置では、出力目標となる色と、実際に出力される色とが一致するように、各画像出力装置ごとに、CMYKやRGBのようなデバイス依存の表色空間で表された色の座標と、L*a*b*、XYZのようなデバイス非依存の表色空間で表された色の座標との対応関係を表したプロファイル(色変換定義)が用意されている。このプロファイルを用いることで、出力目標となる色をデバイス非依存の表色空間の座標値として表したときに、その座標値に対応するデバイス依存の表色空間での座標値を求めることが可能となる。そして、その求められた座標値を出力設定値とすることで、出力目標となる色と実際に出力される色とを一致させることができる。ここで、多くの場合、プロファイルは、デバイス依存の表色空間の離散的な座標点(例えば、空間上で等間隔に並んだ格子点)と、それらの座標点に対応する、デバイス非依存の表色空間で表された色の座標点とが1対1に並んだ色変換テーブルの形式となっている。
プロファイルの作成方法としては、例えばCMYKを用いるカラープリンタの場合、まず、CMYKの色空間の座標成分である網点面積率(網%)を変えながらCMYKの色空間のいくつかの座標点について出力を行い、測色器による測色でそれぞれの座標点に対応するデバイス非依存値(例えば、XYZ値)を求めて、その次に、プロファイルを構成する上記の離散的な座標点のうち、出力が行われた座標点を除いた残りの座標点について、それら残りの座標点に対応するデバイス非依存値を補間計算により算出するといった2段階のステップを踏む作成方法が採用され得る。最近では、プロファイルを作成する際の補間計算として、差分形式のラプラス方程式(連続極限をとると連続空間におけるラプラス方程式に帰着するような、離散的な空間上で定義された連立方程式)の形の補間式を採用して、既知のデバイス非依存値を境界条件としてその差分形式のラプラス方程式を解くことで未知のデバイス非依存値を求める方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−24971号公報
多くのカラープリンタでは、CMYKの4色のトナーが備えられており、これらの各色を組み合わせることで様々な色が表現される。最近では、これら4色に加えてさらにOr(オレンジ)色やG(グリーン)色のトナーを有する、色の表現能力の高いカラープリンタも登場している。このような5色以上のカラープリンタにおいても、上述したような、測色器による測色と補間計算とによってプロファイルを作成することは原理的には可能である。色の種類が5色の場合には、必要となる測色の手間はたいしたことはないが、6色、7色…と色の種類が増えていくと、測定すべき色の組み合わせが増大して測色の手間が増し、プロファイルの作成に要する労力は無視できないものとなる。
本発明は、上記事情に鑑み、色変換定義の作成にかかる労力の低減に適した色変換定義作成装置、および色変換定義作成プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の色変換定義作成装置は、
互いに異なるN色を色成分として各所定の上限内で用いて得られる色を座標として表す、それらN色それぞれに対応した座標軸を有する第1色空間について、該第1色空間の座標と所定の第2色空間の座標との対応関係を定義したN色変換定義を作成する色変換定義作成装置であって、
上記N色のうちの一部のM色(M<N)を色成分として上記上限内で用いて得られる色を座標として表す、それらM色それぞれに対応した座標軸を有する第3色空間の座標と上記第2色空間の座標との対応関係を定義したM色変換定義を、該M色の組み合わせが互いに異なるとともに上記N色の各色がいずれかの組み合わせに含まれている複数のM色の組み合わせそれぞれに対応した複数の第3色空間それぞれについて取得する取得部と、
上記取得部で取得された各M色変換定義が定義した上記第3色空間の座標と上記第2色空間の座標との対応関係を用いて、上記N色変換定義が定義する第1色空間の座標と第2色空間の座標との対応関係のうち、該第3色空間に対応したM色に含まれない色の色成分がゼロである第1色空間の座標における対応関係を決定する対応決定部と、
上記第1色空間の頂点のうち上記対応決定部では対応関係が未決定の頂点における対応関係を、該対応決定部で対応関係が決定された頂点における対応関係に基づいて推定する推定部と、
上記対応決定部によって決定された対応関係と、上記推定部によって推定された対応関係とに基づき、上記第1色空間の座標のうち対応関係が未定の座標における対応関係を補間計算により求める補間計算部とを備えたことを特徴とする。
本発明の色変換定義作成装置は、対応関係が未決定の頂点における対応関係の推定を行うだけで、残りの、対応関係が未定の座標における対応関係が、補間計算によって計算される。このため、本発明の色変換定義作成装置では、測色の手間が少ない低次元のプロファイルを合成して高次元のプロファイルを得ることができ、色変換定義の作成にかかる労力の低減に適している。
本発明では、既知の様々な補間計算方法に対応した様々な形態が考えられるが、本発明の色変換定義作成装置において、「上記補間計算部は、上記第1色空間の稜線のうち対応関係が未定の座標を有する稜線について、各稜線上の座標における対応関係を、各稜線の端点における対応関係を境界条件として1次元のラプラス方程式を解くことによって求め、上記第1色空間の稜線によって周囲が取り囲まれてなる2次元面のうち、対応関係が未定の座標を有する2次元面について、各2次元面上の座標における対応関係を、各2次元面を取り囲む稜線上の座標における対応関係を境界条件として2次元のラプラス方程式を解くことによって求め、ラプラス方程式を解くことによって求められた対応関係を新たな境界条件としてさらに次元が1つあがったラプラス方程式を解くという処理を、順次次元を上げながら繰り返して最終的にN次元のラプラス方程式を解くことによって、上記N色変換定義を完成させるものである」という形態は好ましい形態である。
このような形態によれば、N色変換定義を作成するという問題が、いわゆるラプラス方程式の境界値問題に帰着することとなり、この境界値問題を解くことで一意的にN色変換定義が求められる。
また、本発明の色変換定義作成装置において、「上記第2色空間が、デバイス非依存な色空間である」という形態は好ましい形態である。
このような形態によれば、ユーザが複数種類のデバイスを組み合わせて使用するときには、それぞれのデバイスについての色変換定義を組み合わせることが可能となる。
上記目的を達成するための本発明の色変換定義作成プログラムは、
コンピュータシステムに組み込まれ、そのコンピュータシステムに、
互いに異なるN色を色成分として各所定の上限内で用いて得られる色を座標として表す、それらN色それぞれに対応した座標軸を有する第1色空間について、該第1色空間の座標と所定の第2色空間の座標との対応関係を定義したN色変換定義を作成させる色変換定義作成プログラムであって、
そのコンピュータシステム上に、
上記N色のうちの一部のM色(M<N)を色成分として上記上限内で用いて得られる色を座標として表す、それらM色それぞれに対応した座標軸を有する第3色空間の座標と上記第2色空間の座標との対応関係を定義したM色変換定義を、該M色の組み合わせが互いに異なるとともに上記N色の各色がいずれかの組み合わせに含まれている複数のM色の組み合わせそれぞれに対応した複数の第3色空間それぞれについて取得する取得部と、
上記取得部で取得された各M色変換定義が定義した上記第3色空間の座標と上記第2色空間の座標との対応関係を用いて、上記N色変換定義が定義する第1色空間の座標と第2色空間の座標との対応関係のうち、該第3色空間に対応したM色に含まれない色の色成分がゼロである第1色空間の座標における対応関係を決定する対応決定部と、
上記第1色空間の頂点のうち上記対応決定部では対応関係が未決定の頂点における対応関係を、該対応決定部で対応関係が決定された頂点における対応関係に基づいて推定する推定部と、
上記対応決定部によって決定された対応関係と、上記推定部によって推定された対応関係とに基づき、上記第1色空間の座標のうち対応関係が未定の座標における対応関係を補間計算により求める補間計算部とを構築することを特徴とする。
この本発明の色変換定義作成プログラムをコンピュータシステム内で実行することによって、本発明の色変換定義作成装置を容易に実現することができる。
なお、本発明にいう色変換定義作成プログラムについては、ここではその基本形態のみを示すにとどめるが、これは単に重複を避けるためであり、本発明にいう色変換定義作成プログラムには、上記の基本形態のみでなく、前述した色変換定義作成装置の各形態に対応する各種の形態が含まれる。
さらに、本発明の色変換定義作成プログラムがコンピュータシステム上に構築する推定部などといった要素は、1つの要素が1つのプログラム部品によって構築されるものであってもよく、1つの要素が複数のプログラム部品によって構築されるものであってもよく、複数の要素が1つのプログラム部品によって構築されるものであってもよい。また、これらの要素は、そのような作用を自分自身で実行するものとして構築されていてもよく、あるいは、コンピュータシステムに組み込まれている他のプログラムやプログラム部品に指示を与えて実行するものとして構築されていてもよい。
本発明によれば、色変換定義の作成にかかる労力が低減される。
以下図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態が適用される画像出力システムの全体構成図である。
この画像出力システムは、パーソナルコンピュータ20およびカラープリンタ30を有しており、パーソナルコンピュータ20の制御によってカラープリンタ30から画像31を出力するシステムである。パーソナルコンピュータ20には、画像がカラースキャナ(図示せず)で読み取られることで生成された画像データが入力される。ここで、入力されてくる画像データは、デバイス依存のC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)の3色成分で表された画像データである。パーソナルコンピュータ20には、カラースキャナで画像が読み取られて生成されたCMYの画像データと、その画像を、分光測色計40で測色したときに得られる、デバイス非依存なXYZの3刺激値で表された画像データとの対応関係を定義した、カラースキャナの入力特性(入力プロファイル)があらかじめ記憶されており、パーソナルコンピュータ20は、この入力プロファイルに基づき、入力されてきたCMYの画像データから、その画像データで表される画像をXYZの3刺激値で表したときの画像データに変換する。パーソナルコンピュータ20は、カラープリンタ30に画像を出力させる際には、出力される画像の色が、カラースキャナで読み取られた画像の色と一致するように、上記のXYZの3刺激値で表された画像データを、上記の入力プロファイルと、後述する方式で作成された、カラープリンタ30の出力特性(出力プロファイル)とに基づいて変換し、その変換した画像データをカラープリンタ30に送る。カラープリンタ30には、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)、Or(オレンジ)、G(グリーン)の各色のトナーが備えられている。パーソナルコンピュータ20からカラープリンタ30に送られてくる、上述の画像データは、このカラープリンタ30が上記の6色をそれぞれどのくらい出力すべきかを網点面積率(以下、網%と呼ぶ)で指定したデータであり、カラープリンタ30は、送られてきた画像データに基づいて画像31を出力する。
パーソナルコンピュータ20は、画像31の出力に先立ち、カラープリンタ30の出力プロファイルを作成する。この出力プロファイルの作成は、以下の2段階の作成過程を経て行われる。
出力プロファイル作成の第1段階では、G成分が使用されないときの、CMYKOrの5色とXYZの3刺激値との関係を定義した出力プロファイルの作成と、Or成分が使用されないときの、CMYKGの5色とXYZの3刺激値との関係を定義した出力プロファイルの作成とが行われる。これらの出力プロファイルの作成の際には、パーソナルコンピュータ20は、複数のパッチが配列されたチャート32を表した、CMYKOrおよびCMYKGそれぞれの5色についてのチャートデータをカラープリンタ30に出力する。カラープリンタ30は、それらのチャートデータに従ってチャート32を出力し、そのチャート32を構成するパッチの色が分光測色計40によって測定されて、複数のパッチそれぞれを表すXYZの3刺激値が得られる。CMYKOrおよびCMYKGそれぞれの5色についての、チャートデータと分光測色計40によって得られたXYZの測定データとから上述の2つの出力プロファイルが得られる。
出力プロファイル作成の第2段階では、これら2つの出力プロファイルが合成されてCMYKOrGの6色とXYZの3刺激値との関係を定義した合成プロファイルが作成される。
この画像処理システムにおける、本発明の一実施形態としての特徴は、このパーソナルコンピュータ20で実行される合成プロファイルの作成にあり、このパーソナルコンピュータ20が、本発明の色変換定義作成装置の一実施形態として動作する。以下では、このパーソナルコンピュータ20について詳しく説明する。
図2は、図1に示す分光測色計40およびパーソナルコンピュータ20の外観斜視図であり、図3は、そのパーソナルコンピュータ20のハードウェア構成図である。
チャート32の測色の際には、図2に示すように分光測色計40の上にチャート32が乗せられ、チャート32上に配列された複数のパッチそれぞれについて、分光測色計40による測定が行われる。測定により得られた各パッチの測定値は、ケーブル41を経由してパーソナルコンピュータ20に入力される。
このパーソナルコンピュータ20は、外観構成上、本体装置21、その本体装置21からの指示に応じて表示画面22a上に画像を表示する画像表示装置22、本体装置21に、キー操作に応じた各種の情報を入力するキーボード23、および、表示画面22a上の任意の位置を指定することにより、その位置に表示された、例えばアイコン等に応じた指示を入力するマウス24を備えている。この本体装置21は、外観上、フレキシブルディスク(FD)を装填するためのFD装填口21a、およびCD−ROMを装填するためのCD−ROM装填口21bを有する。
本体装置21の内部には、図3に示すように、各種プログラムを実行するCPU211、ハードディスク装置213に格納されたプログラムが読み出されCPU211での実行のために展開される主メモリ212、各種プログラムやデータ等が保存されたハードディスク装置213、フレキシブルディスク50が装填されその装填されたフレキシブルディスク50をアクセスするFDドライブ214、CD−ROM51が装填され、その装填されたCD−ROM51をアクセスするCD−ROMドライブ215、分光測色計40(図1、図2参照)から測色データを受け取り、カラープリンタ30(図1参照)に画像データを送る入出力インタフェース216が内蔵されており、これらの各種要素と、さらに、図3にも示す画像表示装置22、キーボード23、マウス24は、バス25を介して相互に接続されている。
次に本発明の色変換定義作成プログラムの一実施形態について説明する。
本発明の色変換定義作成プログラムの一実施形態が、例えばCD−ROM51に記憶されている場合には、このCD−ROM51がCD−ROM装填口21bから本体装置21内に装填されると、そのCD−ROM51に記憶された色変換定義作成プログラムがCD−ROMドライブ215によりこのパーソナルコンピュータ20のハードディスク装置213内にインストールされる。そして、このハードディスク装置213内にインストールされた色変換定義作成プログラムが起動されると、このパーソナルコンピュータ20は、本発明の色変換定義作成装置の一実施形態として動作する。
図4は、本発明の色変換定義作成プログラムの一実施形態を示す図である。
ここでは、この色変換定義作成プログラム60は、CD−ROM51に記憶されている。なお、本発明にいう色変換定義作成プログラム60が記憶される記憶媒体としては、図4に示すCD−ROM51のみならず、図3に示すハードディスク装置213やFD2140、図3および図4には不図示のDVDやMO等といった種々の記憶媒体が採用されうる。
この色変換定義作成プログラム60は、図2および図3に示すパーソナルコンピュータ20内で実行され、上述したように、そのパーソナルコンピュータ20を本発明の一実施形態として動作させるものであり、取得部61、設定部62、推定部63、および算出部64を有している。
この色変換定義作成プログラム60の各要素の詳細な内容については後述する。
図5は、図2および図3に示すパーソナルコンピュータを本発明の色変換定義作成装置の一実施形態として動作させるためにこのパーソナルコンピュータ上に構築される要素と、それらの要素による作用の概略を表す図である。
図4に示す色変換定義作成プログラム60が図2および図3に示すパーソナルコンピュータ20にインストールされると、図5に示す取得部71、設定部72、推定部73、および算出部74の各要素がパーソナルコンピュータ20上に構築される。これらの要素によって、パーソナルコンピュータ20が本発明の色変換定義作成装置の一実施形態として動作する。取得部71、設定部72、推定部73、および算出部74は、図4に示す色変換定義作成プログラム60における、取得部61、設定部62、推定部63、および算出部64それぞれによってパーソナルコンピュータ20上に構築されるものである。従って図4の各要素は図5の各要素に対応するが、この図5の各要素は、図2および図3に示すパーソナルコンピュータ20のハードウェアとそのパーソナルコンピュータ20で実行されるOSやアプリケーションプログラムとの組合せで構成されているのに対し、図4に示す色変換定義作成プログラム60の各要素はそれらのうちのアプリケーションプログラムのみにより構成されている点が異なる。ここで、取得部71が、本発明にいう取得部の一例に相当し、設定部72が、本発明にいう対応決定部の一例に相当する。また、推定部73が、本発明にいう推定部の一例に相当し、算出部74が、本発明にいう補間計算部の一例に相当する。以下では、図5に示す各要素と、各要素による作用の概略について説明する。
取得部71は、G成分が使用されないときの、CMYKOrの5色とXYZの3刺激値との関係を定義したプロファイル、およびOr成分が使用されないときの、CMYKGの5色とXYZの3刺激値との関係を定義したプロファイルを取得する。これらのプロファイルは、それぞれの5色の色空間を格子で区切ったときの各格子点と、それら各格子点に対応するXYZの3刺激値(すなわち、格子点の座標を与える、5つの網%の数値の組に対応するXYZの3刺激値)とを1対1に対応させて並べた表(テーブル)の形式となっている。以下では、このような形式のテーブルを色変換テーブルと呼ぶ。このような格子点は、例えば、各色について等間隔(例えば10%刻み)で並んだ点であってもよいが、以下では、格子間隔は各色ごとに異なるものとし、さらに同じ色であっても格子間隔の位置に応じて格子間隔は異なっているものとして話を進める。このように網%値の大きさに応じて格子間隔が異なるような格子の取り方をするのは、下記の理由による。
画像がカラープリンタ30で出力される際にはドットゲイン等の影響により、格子点の位置に応じて、対応するXYZの3刺激値が非線形に変化することがある。そこで、図2および図3に示すコンピュータ20は、こうした非線形性が高い領域では格子間隔が狭くなるような格子点の取り方を採用しており、こうすることで、精度の高い色変換テーブルを作成することができる。
なお、上記の2つの出力プロファイルの色変換テーブルでは、後述する差分解法において境界条件として使用するために、それぞれの色変換テーブルにおいて、各色の網%値が、0%あるいは100%となっている点は格子点として採用されているものとする。例えば、G成分が使用されないときの、CMYKOrの5色とXYZの3刺激値との関係を定義した出力プロファイルの色変換テーブルでは、CMYKOrの5色の網%値がそれぞれ、100%、100%、100%、0%、100%となっている点や、100%、0%、0%、100%、100%となっている点等は、いずれも格子点として採用されている。このように各色の網%値が、0%あるいは100%となっている点は、5色それぞれについて0%あるいは100%の2種類の網%値が選択できるので、全部で2=32個存在する。
また、上記の2つの出力プロファイルの色変換テーブルでは、CMYKの4色は共通しており、ここでは簡単のため、これら2つの色変換テーブルの間では、CMYKの色空間の格子点の取り方(格子の並び方)は共通しているものとして話を進める。しかし、後述するように、格子点の取り方が共通していない場合でも合成プロファイルの色変換テーブルの作成は可能である。
一方、合成プロファイルは、CMYKOrG6色の色空間を格子で区切ったときの各格子点と、それら各格子点に対応するXYZの3刺激値とを1対1に対応させて並べた表(テーブル)の形式となっている。従って、合成プロファイルの作成作業とは、具体的には、上記の2つの色変換テーブルに基づいて、CMYKOrGの6色の網%色空間内の各格子点に対応するXYZの3刺激値を表した色変換テーブルを作成することを意味する。このとき、上記の2つの色変換テーブルは、6色の網%色空間内の、OrあるいはGの成分が0%となった5次元部分空間に存在する各格子点に対応した3刺激値を表している。合成プロファイルの色変換テーブルの作成に際し、設定部72は、6色の網%色空間の格子点のうちで、上記の2つの色変換テーブルによって、すでに対応するXYZの3刺激値が求められている格子点については、下記のように処理する。
対応するXYZの3刺激値がすでに決定されている格子点が、2つの色変換テーブルで重複して存在している場合には、そのXYZの3刺激値の平均値を、合成プロファイルの色変換テーブル内の対応箇所に設定する。XYZの3刺激値が決定されている格子点が、一方の色変換テーブルにのみ存在する場合には、そのXYZの3刺激値を合成プロファイルの色変換テーブル内の対応箇所に設定する。
推定部73は、6色の網%色空間の格子点のうち、CMYKの4色については網%が0%あるいは100%であって、Or成分およびG成分の網%値がいずれも100%となっている格子点について、対応するXYZの3刺激値を推定する。算出部74は、推定部73の推定結果に基づき、補間計算を行って合成プロファイルの色変換テーブルを完成する。
以下では、2つの5色の色変換テーブルの合成について詳細に説明する。
図6は、パーソナルコンピュータ20による、色変換テーブルの合成の際の動作を表すフローチャート図である。
まず最初に、図5に示す取得部71により、合成処理の対象として、上記の2つの色変換テーブル、すなわち、G成分が使用されないときの、CMYKOrの5色の網%とXYZの3刺激値との関係を定義した色変換テーブル、およびOr成分が使用されないときの、CMYKGの5色の網%とXYZの3刺激値との関係を定義した色変換テーブルが取得される(ステップS11)。ここで、G成分が使用されないときの、CMYKOrの5色の網%とXYZの3刺激値との関係は、CMYKOrGの6色の網%値の空間においては、G成分の網%が0%のときの、残りのCMYKOrの5色の網%とXYZの3刺激値との関係に相当する。同様に、Or成分が使用されないときの、CMYKGの5色の網%とXYZの3刺激値との関係は、CMYKOrGの6色の網%値の空間においては、Or成分の網%が0%のときの、CMYKGの5色の網%とXYZの3刺激値との関係に相当する。このとき、CMYKOrGの6色の網%値の空間においてG成分およびOr成分のいずれの網%も0%となっている格子点については、2つの色変換テーブルにおいて共通して存在していることとなるが、図5に示す設定部72は、色変換テーブルの合成にあたり、2つの色変換テーブルにおいて共通する格子点については、それぞれの格子点に対応するXYZ値を、2つの色変換テーブルからそれぞれ読み取って、その平均値を、合成プロファイルの色変換テーブル内の対応箇所に書き込む(ステップS12)。
なお、2つの5色の色変換テーブルにおいて、CMYKの色空間の格子点の取り方が共通していない場合には、設定部72は、上記の5色の色変換テーブルに基いて補間計算を行い、6色の網%色空間の各格子点に対応したXYZ値を算出する。そして、その算出したXYZ値が、合成プロファイルの色変換テーブル内の対応箇所に書き込まれる。
また、設定部72は、上記の2つの色変換テーブルのうち、一方の色変換テーブルにのみ存在する部分に関しては、その部分をそのまま合成プロファイルの色変換テーブル内の対応箇所に書き込む(ステップS13)。例えば、Or成分の網%は0%であるが、G成分の網%は0%ではない格子点に対応するXYZ値のデータは、上記の2つの色変換テーブルのうち、CMYKGの5色の網%とXYZの3刺激値との関係を定義した色変換テーブルにのみ存在する。同様に、G成分の網%は0%であるが、Or成分の網%は0%ではない格子点に対応するXYZ値のデータは、上記の2つの色変換テーブルのうち、上記の2つの色変換テーブルのうち、CMYKOrの5色の網%とXYZの3刺激値との関係を定義した色変換テーブルにのみ存在する。設定部72は、これら一方の色変換テーブルにのみ存在するXYZ値のデータを、合成プロファイルの色変換テーブル内の対応箇所に書き込む。
ステップS13までの過程において、まだ、対応するXYZ値が求められていないCMYKOrGの6色の色空間の格子点は、Or成分およびG成分のいずれの網%値も0%ではないような格子点である。以下、これらの格子点に対応するXYZ値を求める方法について説明する。
図5の推定部73は、CMYKの4色の各網%値が0%あるいは100%であって、Or成分およびG成分のいずれの網%値も100%となっている格子点に対応するXYZ値を、以下に説明する方式で推定する(ステップS14)。このように推定対象となる格子点は、CMYKの4色の各網%値が0%あるいは100%であることから、全部で2=16個存在し、それぞれの格子点について同様の推定が行われる。
推定を実行するにあたり、図5の推定部73は、CMYKの4色の網%値については、推定対象となる格子点と共通の網%値を有し、Or成分およびG成分の両方の網%値についてはいずれも0%となっている格子点(格子点Oとする)について、その格子点Oに対応するXYZ値を、すでに合成色変換テーブルに書き込まれている数値の中から読み出す。次に、推定部73は、CMYKGの5色の網%値に関しては格子点Oと同じ網%値であってOr成分の網%値が100%となっている格子点Pに対応するXYZ値、CMYKOrの5色の網%値に関しては格子点Oと同じ網%値であってG成分の網%値が100%となっている格子点Qに対応するXYZ値をそれぞれ合成色変換テーブルから読み出す。
推定部73は、これら3つの格子点にそれぞれ対応するXYZ値に基づき、CMYKの4色の網%値については格子点Oと同じ網%値であって、Or成分およびG成分の両方の網%値が100%である格子点Xに対応するXYZ値の推定を行う。このXYZ値の推定は、一旦、XYZの3刺激値で記述される空間からL*a*b*色空間(以下Lab空間と略す)にうつって行われる。そこで、推定部73は、得られた3つの格子点O,P,Qにそれぞれ対応するXYZ値を、Lab色空間の座標値に変換する。
図7は、図5の推定部73によって行われる推定の方式を模式的に表した図である。
図7には、上記の3つの格子点O,P,Qにそれぞれ対応するXYZ値を、L*a*b*値(以下Lab値と略す)にそれぞれ変換することで得られる3つの座標点O,P,Qが、座標(L,a,b)、(L,a,b)、(L,a,b)とともに示されている。なお、ここでは、CMYKOrGの6色の網%値の空間における格子点に対応するLab色空間の座標点に対しては、CMYKOrGの6色の網%値の空間における格子点の符号と同じ符号を用いている。さらにこの図には、上記の推定対象となる、格子点Xに対応するXYZ値が、Lab値に変換されることで得られる未知座標点Xも示されており、その未知座標点Xの座標は(L,a,b)である。推定部73は、Or成分およびG成分の両方の網%値が0%である格子点Oに対応する、Lab空間内の座標点Oを基準として、この座標点Oから、Or成分の網%値が100%でG成分の網%値が0%の格子点Pに対応する、Lab空間内の座標点Pに向かうべクトルOPを求める。さらに、推定部73は、座標点Oから、G成分の網%値が100%でOr成分の網%値が0%の格子点Qに対応する、Lab空間内の座標点Qに向かうべクトルOQを求める。そして、これら2つのベクトルOP,OQとを重み付け加算することで未知座標点Xの推定を行う。具体的には、座標点Oから未知座標点Xに向かうべクトルOXを、下記の式によって推定する。
Figure 0004875503
ここで、全体にかかる係数αは調整パラメータであって、1.0〜1.5程度の定数であり、この値は、ユーザが出力結果から受ける心証に基づき経験的に決定される。また、上記の式において、LOr、aOr、bOrは、Orの網%値が100%で残りのCMYKGの5色の網%値が全て0%の格子点(いわゆるOr単色ベタの格子点)に対応するLab空間内の座標(LOr,aOr,bOr)の座標成分であり、同様に、L、a、bは、Gの網%値が100%で残りのCMYKOrの5色の網%値が全て0%の格子点(いわゆるG単色ベタの格子点)に対応するLab空間内の座標(L,a,b)の座標成分である。
この式に示すように、べクトルOPおよびべクトルOQとは、それぞれ、Or単色ベタの色度距離(Lab空間の原点との色差)の逆数である1/(LOr +aOr +bOr 1/2、G単色ベタの色度距離の逆数である1/(L +a +b 1/2で重みを付けて加算されている。
一般に、2色の重ね合わせを行う場合には、その2色のうち、明度や彩度の小さい方が、重ね合わせたときに発現する色に対する影響が大きい。上記の式では、このような性質が反映されるように、Or成分の網%値が100%でG成分の網%値が0%の格子点Pに係るベクトルOPには、Or単色ベタの色度距離の逆数1/(LOr +aOr +bOr 1/2の重み付けをし、G成分の網%値が100%でOr成分の網%値が0%の格子点Qに係るベクトルOQには、G単色ベタの色度距離の逆数である1/(L +a +b 1/2で重み付けをして、べクトルOXの推定が行われている。
なお、本発明では、重み付けの仕方は、色度距離の逆数に限らず、色度距離の(−1/3)乗など、逆数以外の負のべき乗であってもよい。また、本発明では、必ずしも(LOr +aOr +bOr 1/2のように、明度の寄与と彩度の寄与とが等しくなっている必要はなく、例えば、明度の寄与と彩度の寄与とに、正数の係数k、kをかけた、(k×LOr +k×(aOr +bOr ))1/2のような一般化した色度距離の逆数を採用してもよい。あるいは、もっと単純に、明度のみの逆数や彩度のみの逆数で重み付けを行ってもよい。
上記の式でべクトルOXが推定されると、この推定から未知座標点Xの座標成分L,a,b(図7参照)が求められる。さらに、そのLab値をXYZ値に変換することによって、Or成分およびG成分のいずれの網%値も100%となっている格子点に対応するXYZ値が推定されることとなる。
図5の推定部73は、以上説明したような推定を、推定対象となる、CMYKの4色の各網%値が0%あるいは100%であって、Or成分およびG成分のいずれの網%値も100%となっている、2=16個の格子点について行い、合成プロファイルの色変換テーブル内の対応箇所に書き込む。
これらの格子点に対応するXYZ値が全て得られた段階においては、CMYKOrGの6色の各網%値が0%あるいは100%となっている格子点に関しては、対応するXYZ値が全て取得されたことになる。
図6のフローチャートに戻り説明を続ける。
CMYKOrGの6色の各網%値が0%あるいは100%となっている格子点すべてについてXYZ値が求められると、図5の算出部74は、これらの格子点のXYZ値に基づき、残りの格子点でのXYZ値を、差分解法によって算出する(ステップS15)。以下では、この差分解法の具体的な内容について説明する。
CMYKOrGの6色の色空間の稜線(各色の網%値が0%あるいは100%である格子点のうち、最近接の格子点同士をつなぐ線)のうち、端点となる2つの格子点のOr成分の網%値が、いずれも0%となっている稜線や、端点となる2つの格子点のG成分の網%値が、いずれも0%となっている稜線については、ステップS12およびステップS13の過程でその稜線上の各格子点に対応するXYZ値は、合成プロファイルの色変換テーブルにすでに記載されている。算出部74は、残りの稜線、すなわち、2つの端点のうち少なくとも一方の端点において、Or成分とG成分の網%値が100%となっている稜線について、差分解法による算出を最初に実行する。このような稜線としては、例えば、6色の色空間の中でG色方向に延びた稜線であって、CMYKの4色の各網%値については0%あるいは100%の一定値、Or成分の網%値については100%の一定値となっている稜線を挙げることができる。ここでは、この稜線上の格子点に対応したXYZ値のうち、X値を求める場合を例にとって差分解法による算出の内容を簡単に説明する。
本実施形態では、6色の色空間において、G方向についてG成分の網%値が異なる格子点が全部でn個並んでいるような格子点の取り方がされており、G成分の網%値が大きくなる順に各格子に順番付けをする。このとき、稜線上の1番目の格子点のG成分の網%値が0%の格子点であって、n番目の格子点のG成分の網%値が100%の格子点である。k番目(k=1,…n)の格子点のX値をX(k)と表記すると、差分解法では、対応するX値が未知(k=2,…n―1)の格子点について、その格子点のX(k)を求めるにあたり、下記の補間式を用いる。
X(k)={X(k−1)/N(k−1,k)+X(k+1)/N(k,k+1)}
÷{1/N(k−1,k)+1/N(k,k+1)}・・・(1d)
ここで、N(k−1,k)、N(k,k+1)は、それぞれ、(k−1)番目の格子点とk番目の格子点との間の格子間隔、k番目の格子点と(k+1)番目の格子点との間の格子間隔を表している。この式(1d)は、k番目の格子点のX値は、両隣の格子点のX値に、格子間隔によって決まる重みをつけて加算することで得られるということを意味している。これら2つの格子間隔がゼロになる極限(いわゆる連続極限)では、この式(1d)は、2階の微分方程式(d/dx)X=0と等価となり、連続空間における1次元のラプラス方程式と一致する。そこで、語義を拡張して、以下では、各格子点のX値の間の関係を記述する式(1d)のように、連続極限でラプラス方程式と一致する差分形式の方程式を、単に、ラプラス方程式と呼ぶことにする。
1番目の格子点のX値であるX(1)と、n番目の格子点のX値であるX(n)とは、すでに取得されているので、残りの(n―2)個の格子点のX値が未知数であり、これらの未知数の間の関係を記述する1次元のラプラス方程式(1d)が全部で(n―2)個存在する。そこで、この連立方程式を解くことで、この稜線上の格子点のX値が全て得られることになる。
残りのY値およびZ値についても式(1d)と同様のラプラス方程式を用いることで、この稜線上の格子点のY値およびZ値が全て取得される。図5に示す算出部74は、以上説明した差分解法による算出を、2つの端点のうち少なくとも一方の端点においてOrとG成分の網%値が100%となっている、全ての稜線について実行し、得られたXYZ値を合成プロファイルの色変換テーブル内の対応箇所に書き込む。
この算出の結果、6色の色空間におけるすべての稜線について、その稜線上の格子点のXYZ値が取得されたこととなる。
次に、算出部74は、稜線上の格子点のXYZ値に基づき、4つの稜線によって周囲を囲まれてなる正方形の2次元面において、2次元面上の格子点のXYZ値を、差分解法により算出する。なお、これら2次元面のうち、4つの頂点のいずれもOr成分の網%値が0%となっている2次元面や、4つの頂点のいずれもG成分の網%値が0%となっている2次元面については、その上の格子点に対応するXYZ値は、ステップS12およびステップS13の過程で、合成プロファイルの色変換テーブルにすでに記載されている。このため、差分解法による算出の対象となる2次元面は、残りの2次元面、すなわち、2次元面の4つの頂点のうち少なくとも1つの頂点においてOr成分およびG成分の網%値が100%となっている2次元面である。このような2次元面としては、例えば、G色方向あるいはOr方向に延びた4つの稜線で取り囲まれた2次元面を挙げることができる。ここでは、この2次元面上の格子点に対応したXYZ値のうち、X値を求める場合を例にとって差分解法による算出の内容を簡単に説明する。
本実施形態では、6色の色空間において、Or方向についてOr成分の網%値が異なる格子点が、全部でm個並んでいるような格子点の取り方がされている。上述したように、G方向については、格子点が全部でn個並んでいる。そこで、上記の2次元面上には、全部で(m×n)個の格子点が存在する。ここで、前述の1次元の場合と同様に、Or方向についても、1番目の格子点のOr成分の網%値が0%の格子点であって、m番目の格子点のOr成分の網%値が100%の格子点となるように、Or成分の網%値が大きくなる順に各格子に順番付けをする。そして、Or方向について、k番目、G方向については、k番目の格子点のX値をX(k,k)と表記すると、対応するX値が未知(k=2,…m―1,k=2,…n―1)の格子点について、差分解法では下記の補間式を用いる。
X(k,k)=[{X(k−1,k)/M(k−1,k)+X(k+1,k)/M(k,k+1)}÷{M(k−1,k)+M(k,k+1)}
+ {X(k,k−1)/N(k−1,k)+X(k,k+1)/N(k,k+1)}÷{N(k−1,k)+N(k,k+1)}]
÷ [1/M(k−1,k)+1/M(k,k+1)
+1/N(k−1,k)+1/N(k,k+1)]・・・(2d)
ここで、上式のM(k−1,k)、M(k,k+1)は、Or方向について、(k−1)番目の格子点とk番目の格子点との間の格子間隔、k番目の格子点と(k+1)番目の格子点との間の格子間隔を、それぞれ表している。N(k−1,k)、N(k,k+1)は、G方向についての上述した格子間隔である。上式(2d)も、前述の式(1d)と同様に、格子点のX値が、周囲の格子点のX値に、格子間隔によって決まる重みをつけて加算することで得られるということを意味している。式(2d)は、M(k−1,k)、M(k,k+1)、N(k−1,k)、N(k,k+1)の4つの格子間隔がゼロにいく極限で、連続空間における2次元のラプラス方程式と一致する。
ここで、上記の2次元面を取り囲む稜線上の格子点のX値は、全て取得されており、(m―2)×(n−2)個の格子点のX値が未知数である。そして、これらの未知数の間の関係を記述する2次元のラプラス方程式(2d)も全部で(m―2)×(n−2)個存在する。そこで、この連立方程式を解くことで、この2次元面上の格子点のX値が全て得ることができる。
残りのY値およびZ値についても式(2d)と同様のラプラス方程式を用いることで、この稜線上の格子点のY値およびZ値が全て取得される。図5に示す算出部74は、このような差分解法による算出を、少なくとも1つの頂点においてOr成分およびG成分の網%値が100%となっている、全ての2次元面について実行し、得られたXYZ値を合成プロファイルの色変換テーブル内の対応箇所に書き込む。
次に、算出部74は、上記の2次元面上の格子点のXYZ値に基づき、それら2次元面によって周囲を囲まれてなる3次元空間において、3次元空間内の格子点のXYZ値を、差分解法により算出する。その算出の内容の詳細は省略するが、その算出方法は、上述した、2次元面上の格子点のXYZ値の算出を1次元分拡張することに相当し、2次元面上の格子点のXYZ値を境界値として3次元のラプラス方程式を解くことによって3次元空間内の格子点のXYZ値を得るというものである。
算出部74は、次元を1次元ずつ上げながら、n次元空間を囲んだ、XYZ値がすでに求められた(n−1)次元空間のXYZ値を境界値としてn次元のラプラス方程式を解く処理を繰り返す。そして、最終的に、5次元空間上の格子点のXYZ値を境界値として6次元のラプラス方程式を解くことによって、CMYKOrGの6色の色空間内の全ての格子点のXYZ値を算出する。この段階において、合成プロファイルの色変換テーブルが完成する。
一般に、カラー画像の出力においては、CMYKの4色が色表現に重要な役割を果たしているが、OrやGは、その色表現を補助する役割を果たしている。このため、6色全部についての、精度の高い出力プロファイルを作成することは実際上それほど必要ではなく、むしろ、6色の組み合わせからなるカラーパッチを作成・測色して出力プロファイルを作成する労力の負担が大きい。
そこで、本実施形態は、上記のように、5色については、カラーパッチの作成・測色により、ある程度精度の良い出力プロファイルを作成しておき、これらを合成することでさらに多色の6色出力プロファイルを作成するという方式を採用することで、実用上要求される精度を維持しながら、出力プロファイル作成にかかる労力の低減が実現されている。
以上説明した実施形態では、2種類の5色の出力プロファイルを合成して6色の合成プロファイルを作成するものであったが、以下では、3種類の5色の出力プロファイルを合成して、7色の合成プロファイルを作成する実施形態について説明する。この実施形態が上述した実施形態と異なる点は、図1のカラープリンタの代わりに、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)、Or(オレンジ)、G(グリーン)の各色のトナーに加えてB(ブルー)のトナーを備えたカラープリンタが使用されている点である。この点を除けば、図1と同様の構成の画像出力システムが用いられて、CMYKOrGBの7色についての合成プロファイルが作成される。以下では、7色についての合成プロファイルの作成にあたり、図2および図3に示すパーソナルコンピュータ20によって実行される処理の内容に焦点を絞って説明を行う。
7色についての合成プロファイルも、上述の6色についての合成プロファイルの作成の場合と同様に、この7色のうちのいくつかの色についての出力プロファイルを、複数種類合成することにより作成される。ここでは、一例として、3種類の5色の出力プロファイルを合成することで7色についての合成プロファイルを作成する場合について説明する。
まず、最初に、元になる5色の出力プロファイルとして、G成分およびB成分を用いないときのCMYKOrの出力プロファイル、Or成分およびB成分を用いないときのCMYKGの出力プロファイル、Or成分およびG成分を用いないときのCMYKBの出力プロファイルの、全部で3種類の5色の出力プロファイルが作成される。5色の出力プロファイルの作成方法については前述した作成方法と同じであり、パッチを有するチャートが出力されてその上のパッチが測色されることによって、これらCMYKOr、CMYKG、およびCMYKBそれぞれについての出力プロファイルが作成される。以下では、これら3種類の5色の出力プロファイルを合成して7色についての合成プロファイルを作成する方法について説明する。
図8は、3種類の5色の出力プロファイルについての色変換テーブルを合成する際のパーソナルコンピュータ20の動作を表すフローチャート図である。
まず最初に、図5に示す取得部71により、合成処理の対象として、上記の3つの出力プロファイルについての色変換テーブルが取得される(ステップS21)。次に、図5に示す設定部72は、図6のステップS12と同様に、これら3つの色変換テーブルにおいて共通して存在する、G成分、Or成分およびB成分のいずれの網%も0%となっている格子点にそれぞれ対応するXYZ値を、3つの色変換テーブルからそれぞれ読み取って、その平均値を、7色についての合成プロファイルの色変換テーブル内の対応箇所に書き込む(ステップS22)。次に、設定部72は、これら3つの色変換テーブルのうち、1つの色変換テーブルにのみ存在する部分に関しては、その部分をそのまま合成プロファイルの色変換テーブル内の対応箇所に書き込む(ステップS23)。
ステップS23までの過程において、まだ、対応するXYZ値が求められていないCMYKOrGBの7色の色空間の格子点は、OrGBの3色のうちの少なくとも2色の網%値が0%ではない格子点である。以下、これらの格子点に対応するXYZ値を求める方法について説明する。
図5の推定部73は、CMYKの4色の各網%値が0%あるいは100%であって、OrGBの3色のうちの2色の網%値が100%、残りの1色については網%値が0%となっている格子点に対応するXYZ値を、図7と同様の方法で推定する。例えば、OrGの2色の網%値が100%、B色については網%値が0%となっている格子点に対応するXYZ値は、図7で説明したように、Or成分の網%値が100%、GおよびBの2色については網%値が0%となっている格子点に対応するXYZ値と、G成分の網%値が100%、GおよびBの2色については網%値が0%となっている格子点に対応するXYZ値とに基づいて推定される。このようにして推定される格子点は、CMYKの4色の網%値が0%あるいは100%となるのは、2=16通りあることと、OrGBの3色のうちの2色の網%値が100%、残りの1色については網%値が0%となるのは3通りあることから、全部で16×3=48個存在する。
さらに、推定部73は、CMYKの4色の各網%値が0%あるいは100%であって、OrGBの3色の各網%値が100%となっている格子点に対応するXYZ値を、以下に説明する方式で推定する(ステップS24)。このような格子点は、CMYKの4色の網%値が0%あるいは100%なので2=16個存在する。従って、推定部73によって推定の対象となる格子点の数の合計は、48+16=64個である。
図5の推定部73は、OrGBの3色のいずれの色の網%値も100%となっている格子点についての推定を実行するにあたり、図6のステップS14の方式と同様に、まず、OrGBの3色のいずれの網%値も0%であって、CMYKの4色の網%値が、推定対象の格子点の網%値と同じであるような格子点Oに対応するXYZ値を、すでに合成色変換テーブルに書き込まれているXYZ値の中から読み出す。次に、推定部73は、CMYKGBの6色の網%値に関しては格子点Oと同じ網%値であってOr成分の網%値が100%となっている格子点Pに対応するXYZ値、CMYKOrBの6色の網%値に関しては格子点Oと同じ網%値であってG成分の網%値が100%となっている格子点Qに対応するXYZ値、CMYKOrGの6色の網%値に関しては格子点Oと同じ網%値であってB成分の網%値が100%となっている格子点Rに対応するXYZ値を、合成色変換テーブルから読み出す。
推定部73は、4つの格子点にそれぞれ対応するXYZ値に基づき、CMYKの4色の網%値については格子点Oと同じ網%値であって、Or成分、G成分、およびB成分のいずれの網%値も100%となっている格子点X’に対応するXYZ値の推定を行う。このXYZ値の推定は、図6のステップS14と同様に、一旦、XYZの3刺激値で記述される空間からLab空間にうつって行われる。そこで、推定部73は、得られた4つの格子点にそれぞれ対応するXYZ値を、Lab色空間の座標値に変換する。
図9は、図5の推定部73によって行われる推定の方式を模式的に表した図である。
図9には、上記の3つの格子点O,P,Q,Rにそれぞれ対応するXYZ値を、Lab値にそれぞれ変換することで得られる3つの座標点O,P,Q,Rが座標(L,a,b)、(L,a,b)、(L,a,b)、(L,a,b)とともに示されている。さらにこの図には、上記の推定対象となる、格子点X’に対応するXYZ値が、Lab値に変換されることで得られる未知座標点X’も示されており、その未知座標点X’の座標は(L’,a’,b’)である。推定部73は、図6のステップS14と同様にして、Or成分およびG成分の両方の網%値が0%である格子点Oに対応する、Lab空間内の座標を座標点Oとして、この座標点Oから、Lab空間内の座標点P,Q,Rにそれぞれ向かうべクトルOP,OQ,ORを重み付け加算することで未知座標点X’の推定を行う。具体的には、座標点Oから未知座標点X’に向かうべクトルOX’を、下記の式によって推定する。
Figure 0004875503
ここで、全体にかかる係数α’は調整パラメータであって、1.5〜2.0程度の定数であり、この値は、ユーザが出力結果から受ける心証に基づき経験的に決定される。また、上記の式において、L、a、bは、それぞれ、B成分の網%値が100%で残りのCMYKGの5色の網%値が全て0%の格子点(いわゆるB単色ベタの格子点)に対応するLab空間内の座標(L,a,b)の座標成分である。LOr、aOr、bOr、およびL、a、bは、図7と同様にそれぞれ、Or単色ベタの格子点に対応するLab空間内の座標(LOr,aOr,bOr)の座標成分、G単色ベタの格子点に対応するLab空間内の座標(L,a,b)の座標成分である。
この式に示すように3つのべクトルOP,OQ,ORを重み付け加算する場合も、図7と同様に、これらべクトルOP、べクトルOQ、およびベクトルORは、それぞれ、Or単色ベタの色度距離(Lab空間の原点との色差)の逆数である1/(LOr +aOr +bOr 1/2、G単色ベタの色度距離の逆数である1/(L +a +b 1/2、B単色ベタの色度距離の逆数である1/(L +a +b 1/2で重みを付けされている。このように重み付けがされることによって、上式では、重ね合わせたときに発現する色に対する影響が大きい、明度や彩度の小さい色が、大きく寄与するように工夫されている。
上記の式でべクトルOX’が推定されると、この推定から未知座標点Xの座標成分L’,a’,b’(図9参照)が求められる。さらに、そのLab値をXYZ値に変換することによって、Or成分、G成分およびB成分のいずれの網%値も100%となっている格子点に対応するXYZ値が推定されることとなる。
図5の推定部73は、以上説明したような推定を、上述した、OrGBの3色のいずれの網%値も100%であって、CMYKの4色の各網%値が0%あるいは100%となっている2=16個の格子点について行い、合成プロファイルの色変換テーブル内の対応箇所に書き込む。
これらの格子点に対応するXYZ値が全て得られた段階においては、CMYKOrGBの7色の各網%値が0%あるいは100%となっている格子点に関しては、対応するXYZ値が全て取得されたことになる。
CMYKOrGBの7色の各網%値が0%あるいは100%となっている格子点すべてについてXYZ値が求められると、図5の算出部74は、これらの格子点のXYZ値に基づき、残りの格子点でのXYZ値を、図6のステップ15で説明した差分解法によって算出する(図8のステップS25)。すなわち、算出部74は、まず、CMYKOrGBの7色の色空間の稜線上の格子点についてのXYZ値を1次元のラプラス方程式を解くことによって求め、次に、稜線で囲まれた2次元面上の格子点についてのXYZ値を2次元のラプラス方程式を解くことによって求める。次元を上げながら、このような算出を繰り返し、最終的に7次元のラプラス方程式を解くことによって、全ての格子点についてのXYZ値が求められる。この段階において、合成プロファイルの色変換テーブルが完成する。
以上、説明したような、6色あるいは7色の合成プロファイルの作成では、端の格子点
のXYZ値を境界条件とし、内側の格子点のXYZ値はすべて未知であるとしてラプラス方程式が解かれていたが、本発明は、あらかじめ内側の格子点のいくつかについては、パッチの測色などで信頼性の高いXYZ値を取得しておき、残りの内側の格子点についてラプラス方程式を解く方法を採用してもよい。例えば、式(1d)を例にとると、XYZ値が取得されていない格子点の数だけ未知数が存在し、これらの未知数だけが、式(1d)の左辺に未知数X(k)として現れるので、方程式の数と未知数の数は同じになっている。このため、あらかじめ内側の格子点のいくつかについてXYZ値が取得されている場合でも、そのいくつかの格子点についてのX(k)が、左辺に現れている方程式を除去することで、XYZ値が取得されていない残りの格子点のXYZ値を未知数としたときに、その未知数と同じ数の方程式が残ることとなる。そこで、残った方程式からなる連立方程式を解くことで、全ての格子点に対応したXYZ値が求められる。このように、あらかじめ内側の格子点のいくつかについてXYZ値を取得しておくと、そのXYZ値が制御点となって、まだXYZ値が取得されていない格子点についてのラプラス方程式に影響を与えるため、算出されたXYZ値の精度が向上することとなる。
なお、上記の例では、CMYKの4色については共通であるような、3種類の5色の出力プロファイルを合成することで、7色についての合成プロファイルが作成されたが、本発明では、合成の元になるM色のプロファイルについては、合成されるN色のプロファイルにおけるN色のそれぞれが、いずれかのM色のプロファイルにおけるM色中に存在していればよく、元になるM色のプロファイルの数や、M色の組み合わせ方にはよらない。
また、本発明は、CMYKOGBのプロファイルからCMYKRGBのプロファイルを作成する場合のように、色の組み合わせを変えたプロファイルを作成する場合についても適用可能である。例えば、CMYKOGBのプロファイルからCMYKRGBのプロファイルを作成する場合では、CMYKRの5色についてだけ、色変換テーブルをチャートの測色により作成しておき、その色変換テーブルと、CMYKOGBの色変換テーブル中の、O色成分の網%値が0%になっている部分とを合成することで、CMYKRGBのプロファイルを作成することができる。このため、チャートの測色の際に、測色対象となる色の種類が少なくてすみ、プロファイルを作成するための手間が少ない。また、CMYKOGのプロファイルにB色を追加してCMYKOGBのプロファイルを作成する場合のように、色を追加する場合も同様であり、本発明では、所望のプロファイルの全色成分(例えば、CMYKOGB全色成分)についての測色を行わずともプロファイルの作成が可能である。
また、以上の説明では、色変換テーブルの作成の際に、デバイス非依存の色空間として、XYZの3刺激値で表現される色空間が採用されているが、本発明では、Labの色空間やLuvの色空間などの他の色空間も採用可能である。
また、以上の説明では、Labの色空間において推定が行われているが、これは一例であって、推定が行われる色空間は、XYZの色空間やLuvの色空間などの他の色空間であってもよい。
また、本発明は、出力プロファイルのみならず、入力プロファイルの合成を行うものであってもよい。
本発明の一実施形態が適用される画像出力システムの全体構成図である。 図1に示す分光測色計およびパーソナルコンピュータの外観斜視図である。 図2に示すパーソナルコンピュータのハードウェア構成図である。 本発明の色変換定義作成プログラムの一実施形態を示す図である。 図2および図3に示すパーソナルコンピュータを本発明の色変換定義作成装置の一実施形態として動作させるためにこのパーソナルコンピュータ上に構築される要素と、それらの要素による作用の概略を表す図である。 図2および図3に示すパーソナルコンピュータによる、色変換テーブルの合成の際の動作を表すフローチャート図である。 図5の推定部によって行われる推定の方式を模式的に表した図である。 3種類の5色の出力プロファイルについての色変換テーブルを合成する際の図2および図3に示すパーソナルコンピュータの動作を表すフローチャート図である。 図5の推定部によって行われる推定の方式を模式的に表した図である。
符号の説明
20 パーソナルコンピュータ
21 本体部
21a FD装填口
21b CD−ROM装填口
22 画像表示装置
22a 表示画面
23 キーボード
24 マウス
25 バス
211 CPU
212 主メモリ
213 ハードディスク装置
214 FDドライブ
50 フレキシブルディスク(FD)
215 CD−ROMドライブ
51 CD−ROM
216 I/Oインタフェース
30 カラープリンタ
31 画像
32 チャート
40 分光測色計
41 ケーブル
60 色変換定義作成プログラム
61 取得部
62 設定部
63 推定部
64 算出部
71 取得部
72 設定部
73 推定部
74 算出部

Claims (4)

  1. 互いに異なるN色を色成分として用いて得られる色を座標として表す、それらN色それぞれに対応した座標軸を有する第1色空間について、該第1色空間の座標と所定の第2色空間の座標との対応関係を定義したN色変換定義を作成する色変換定義作成装置であって、
    前記N色のうちの一部のM色(M<N)を色成分として前記上限内で用いて得られる色を座標として表す、それらM色それぞれに対応した座標軸を有する第3色空間の座標と前記第2色空間の座標との対応関係を定義したM色変換定義を、該M色の組み合わせが互いに異なるとともに前記N色の各色がいずれかの組み合わせに含まれている複数のM色の組み合わせそれぞれに対応した複数の第3色空間それぞれについて取得する取得部と、
    前記取得部で取得された各M色変換定義が定義した前記第3色空間の座標と前記第2色空間の座標との対応関係を用いて、前記N色変換定義が定義する第1色空間の座標と第2色空間の座標との対応関係のうち、該第3色空間に対応したM色に含まれない色の色成分がゼロである第1色空間の座標における対応関係を決定する対応決定部と、
    前記第1色空間の頂点のうち前記対応決定部では対応関係が未決定の頂点における対応関係を、該対応決定部で対応関係が決定された頂点における対応関係に基づいて推定する推定部と、
    前記対応決定部によって決定された対応関係と、前記推定部によって推定された対応関係とに基づき、前記第1色空間の座標のうち対応関係が未定の座標における対応関係を補間計算により求める補間計算部とを備えたことを特徴とする色変換定義作成装置。
  2. 前記補間計算部は、前記第1色空間の稜線のうち対応関係が未定の座標を有する稜線について、各稜線上の座標における対応関係を、各稜線の端点における対応関係を境界条件として1次元のラプラス方程式を解くことによって求め、前記第1色空間の稜線によって周囲が取り囲まれてなる2次元面のうち、対応関係が未定の座標を有する2次元面について、各2次元面上の座標における対応関係を、各2次元面を取り囲む稜線上の座標における対応関係を境界条件として2次元のラプラス方程式を解くことによって求め、ラプラス方程式を解くことによって求められた対応関係を新たな境界条件としてさらに次元が1つあがったラプラス方程式を解くという処理を、順次次元を上げながら繰り返して最終的にN次元のラプラス方程式を解くことによって、前記N色変換定義を完成させるものであることを特徴とする請求項1記載の色変換定義作成装置。
  3. 前記第2色空間が、デバイス非依存な色空間であることを特徴とする請求項1記載の色変換定義作成装置。
  4. コンピュータシステムに組み込まれ、そのコンピュータシステムに、
    互いに異なるN色を色成分として用いて得られる色を座標として表す、それらN色それぞれに対応した座標軸を有する第1色空間について、該第1色空間の座標と所定の第2色空間の座標との対応関係を定義したN色変換定義を作成させる色変換定義作成プログラムであって、
    そのコンピュータシステム上に、
    前記N色のうちの一部のM色(M<N)を色成分として前記上限内で用いて得られる色を座標として表す、それらM色それぞれに対応した座標軸を有する第3色空間の座標と前記第2色空間の座標との対応関係を定義したM色変換定義を、該M色の組み合わせが互いに異なるとともに前記N色の各色がいずれかの組み合わせに含まれている複数のM色の組み合わせそれぞれに対応した複数の第3色空間それぞれについて取得する取得部と、
    前記取得部で取得された各M色変換定義が定義した前記第3色空間の座標と前記第2色空間の座標との対応関係を用いて、前記N色変換定義が定義する第1色空間の座標と第2色空間の座標との対応関係のうち、該第3色空間に対応したM色に含まれない色の色成分がゼロである第1色空間の座標における対応関係を決定する対応決定部と、
    前記第1色空間の頂点のうち前記対応決定部では対応関係が未決定の頂点における対応関係を、該対応決定部で対応関係が決定された頂点における対応関係に基づいて推定する推定部と、
    前記対応決定部によって決定された対応関係と、前記推定部によって推定された対応関係とに基づき、前記第1色空間の座標のうち対応関係が未定の座標における対応関係を補間計算により求める補間計算部とを構築することを特徴とする色変換定義作成プログラム。
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