JP4873614B2 - カリウムチャネル開口薬 - Google Patents

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本発明は、カリウムチャネル開口薬、特にCa2+依存性カリウムチャネルの開口薬として作用する化合物、または医薬として許容なその塩、もしくはその溶媒和物に関する。さらに、本発明は、当該化合物の製造方法、および当該化合物の製造に有用な合成中間体に関する。さらに本発明は、当該化合物を含む医薬組成物、および当該化合物のカリウムチャネル開口剤としての使用に関する。
平滑筋細胞に発現するCa2+依存性カリウムチャネル(large conductance Ca2+−dependent K channel;Maxi KチャネルまたはBKチャネル)は平滑筋の弛緩に関わるイオンチャネルであり、脳梗塞をはじめ脳血管虚血や虚血性心疾患、過活動膀胱、頻尿・尿失禁疾患や気管支喘息など我々のクオリティーオブライフに直結する幅広い疾患に関与する。化合物によるBKチャネルの開口の調節は創薬のターゲットとして注目されている。
BKチャネルは、細胞内Ca2+濃度の上昇による生体膜の脱分極に反応し,速やかに開口して膜の過分極をおこし、Ca2+の流入を減少させ細胞死を回避する一種の生体防衛機構としての役割を果たしている。BKチャネルはαサブユニットとβサブユニットの各4分子から構成され,αサブユニットがチャネルの本体を形成し,βサブユニットはαサブユニットの機能を修飾する。BKチャネルをはじめとするKチャネルは4回回転対称性(ホモ・テトラマー)を有することが知られている(非特許文献1)。そのため、BKチャネル開口薬の結合部位も回転対称に4カ所配置していると考えられている。
α,βサブユニットの結合の仕方や機能調節の分子レベルでのメカニズムは不明であるが、αサブユニットに結合し開***性を示す天然化合物が既に見いだされている。ピマル酸(式A)にはBKチャネルのαサブユニットと相互作用し開口する活性があるが、ピマル酸と高度に構造が類似するアビエチン酸(式B)には開***性がないことが確認されている(非特許文献2)。一方でジクロロジヒドロアビエチン酸(式C)にはαサブユニットを介した開***性があることが確認されている(特許文献1、非特許文献3および3)。
Figure 0004873614
国際公開WO2002/087559号パンフレット J.Pharmacol.Sci.第94巻(4):第339〜347頁、2004年; Molecular Pharmacology、第62巻、第836〜846頁、2002年; Bioorganic Medicinal Chemistry Letters、第13巻、第3971〜3974頁、2003年
BKチャネル開***性を有する既存の化合物についてはいずれも十分な活性を有するとはいえず、活性のさらなる向上が求められている。また、BKチャネル開口薬として上市され臨床で使用されている医薬品は存在せず、BKチャネル開***性を有する新規な化合物の発見が求められている。
本発明者は、上記課題を達成するために鋭意研究を進めたところ、ベンゾアゼピン骨格を有する化合物群、およびその二量体がBKチャネル開***性を有することを発見して本発明を完成させた。
本発明の目的は、カリウムチャネル開***性、特にBKチャネル開***性を有し、医薬品として有用である新規な化合物を提供することである。さらに本発明の目的は、当該化合物の合成方法、当該化合物の合成に有用な中間体、および当該化合物を含む医薬組成物を提供することである。
すなわち、本発明の一つの側面によれば、式(I):
Figure 0004873614
[式中、R、RおよびRは、独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、C1−10アルコキシ、−NR1112、−S(O)1−10アルキル(ここでnは0〜2から選択される整数である)およびC1−10アルキルカルボニルから選択され、ここで前記C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、C1−10アルコキシは、炭素原子上を1以上のハロゲン原子またはヒドロキシにより置換されていてもよく;
11およびR12は、独立に、水素原子、C1−6アルキルおよびC1−10アルキルカルボニルから選択され、または結合する窒素原子と一緒になって、5〜6員ヘテロ環を形成してもよく;
は、−COOR13、−CONR1415およびテトラゾール−5−イルから選択され;
13は、水素原子、C1−6アルキル(当該アルキルは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、カルボキシル、C1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、C7−14アラルキルオキシおよびC1−6アルコキシカルボニルから選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)およびC7−14アラルキル(当該アラルキルは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C1−6アルキルおよびC1−6アルコキシから選択される1以上の置換基によりベンゼン環上を置換されていてもよい)から選択され;
14およびR15は、独立に、水素原子、ヒドロキシおよびC1−6アルキルから選択されまたは結合する窒素原子と一緒になって、5〜6員ヘテロ環を形成してもよく;
およびRは、独立に、水素原子、ヒドロキシおよびC1−10アルキルから選択され;
Xは、水素原子、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニルから選択され、ここで前記C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニルは、炭素原子上を1以上のC1−10アルコキシ、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アリールまたはヘテロシクリルにより置換されていてもよく、当該アリールおよびヘテロシクリルは、ハロゲン原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、ヒドロキシ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、−NR1112、−S(O)1−10アルキル(ここでnは0〜2から選択される整数である)およびC1−10アルキルカルボニルから選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
さらに式中のシクロヘキサン環に含まれる置換可能な炭素原子は、ヒドロキシおよびC1−6アルキルから選択される置換基により独立に置換されていてもよく、式中のアゼピン環に含まれる置換可能な炭素原子は、ヒドロキシおよびC1−6アルキルから選択される置換基により独立に置換されていてもよい]
で表される化合物、または医薬として許容なその塩、もしくはその溶媒和物が提供される。
さらに本発明の別の側面によれば、式(II):
Figure 0004873614
[式中、R、R、R、R、RおよびRは、既に定義したとおりであり;
Yは、式(III):
−X−Q−X− (III)
(式中、Qは、直接結合、アリーレンまたはヘテロアリーレンであり、
およびXは、独立に、C2−10アルキレン、C2−10アルケニレンおよびC2−10アルキニレンから選択され、ここでXおよびXは、酸素原子または硫黄原子を介してQに結合してもよく、前記アリーレンおよびヘテロアリーレンは、ハロゲン原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、ヒドロキシ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、−NR1112、−S(O)1−10アルキル(ここでnは0〜2から選択される整数である)およびC1−10アルキルカルボニルから選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)
で表される2価の連結基であり;
式中のシクロヘキサン環に含まれる置換可能な炭素原子は、ヒドロキシおよびC1−6アルキルから選択される置換基により独立に置換されていてもよく、式中のアゼピン環に含まれる置換可能な炭素原子は、ヒドロキシおよびC1−6アルキルから選択される置換基により独立に置換されていてもよい]
で表される化合物、または医薬として許容なその塩、もしくはその溶媒和物が提供される。
さらに本発明の別の側面によれば、以下の工程a)〜d):
a)式(XI):
Figure 0004873614
[式中、R、R、R、R、RおよびRは、式(I)において定義したとおりであり、または保護が可能な各置換基は保護基により保護されていてもよい]
を、酸化することにより式(XII):
Figure 0004873614
[式中、R、R、R、R、RおよびRは、式(XI)において定義したとおりである]
を得る工程;
b)式(XII)の化合物を式(XIII):
Figure 0004873614
[式中、R、R、R、R、RおよびRは、式(XI)において定義したとおりであり、R10は水素原子、または−SO−R16(ここで、R16はC1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、フェニルまたは4−トリルである)である]
に変換する工程;
c)式(XIII)の化合物を式(XIV):
Figure 0004873614
[式中、R、R、R、R、RおよびRは、式(XI)において定義したとおりである]
に変換する工程;および
d)式(XIV)の化合物を、式(XV)または(XVI):
L−X (XV)
L−Y−L (XVI)
[式中、Xは請求項1に定義したとおりであり、Yは請求項2に定義したとおりであり、Lは脱離基(ハロゲン原子、メシル基、トシル基、トリフルオロメタンスルホニル基を含む)から独立に選択され、または保護が可能な各置換基は保護基により保護されていてもよい]
と反応させ、保護基が存在する場合は脱保護を行い、式(I)または(II)で表される化合物を得る工程
を含む、式(I)または(II)で表される化合物の製造方法もまた提供される。
さらに本発明の別の側面によれば、式(IV):
Figure 0004873614
[式中、R、R、R、RおよびRは、式(I)において定義したとおりであり;
およびRは水素原子であり、または結合する炭素原子と一緒になってカルボニル基を形成し;
21およびR22は、独立に、水素原子、C1−6アルキル、C1−10アルキルカルボニルおよび−S(O)1−10アルキル(ここでnは0〜2から選択される整数である)から選択され、または結合する窒素原子と一緒になって、5〜6員ヘテロ環を形成してもよく;
式中のオクタヒドロナフタレン環に含まれる置換可能な炭素原子は、ヒドロキシおよびC1−6アルキルから選択される置換基により独立に置換されていてもよい]
で表される化合物、または医薬として許容なその塩、もしくはその溶媒和物が提供される。当該化合物は、式(I)および(II)を製造するための合成中間体として利用でき、上記の合成方法における工程a)の式(VI)で表される化合物、または工程b)における式(VII)で表される化合物として使用することができる。さらに式(IV)の化合物はそれ自体カリウムチャネル開***性を有する点においても有用である。
本発明のある態様においては、式(I)、(II)および(IV)に含まれるRおよびRは、独立に、水素原子およびハロゲン原子から選択され;Rは−COOR13であってもよい。また、当該式中において、RはC1−10アルキルであってもよい。
また、本発明に係る化合物には、以下の式(Ia)、(IIa)および(IVa)で表される立体化学を有する化合物も含まれる:
Figure 0004873614
本発明のさらなる側面によれば、式(I)、(II)または(IV)で表される化合物、または医薬として許容なその塩、もしくはその溶媒和物を含む医薬組成物もまた提供される。当該化合物は、特に限定はされないが、例えば、脳梗塞、脳血管虚血、虚血性心疾患、頻尿、尿失禁疾患、過活動膀胱および気管支喘息から選択される疾患の治療または予防のために使用することができる。
本発明のさらなる側面によれば、式(I)、(II)または(IV)で表される化合物、または医薬として許容なその塩、もしくはその溶媒和物を含むカリウムチャネル開口薬、特に、BKチャネルに作用するカリウムチャネル開口薬もまた提供される。
本明細書において「C1−10アルキル」とは、炭素数1〜10の直鎖状、分岐鎖状、環状または部分的に環状のアルキル基を意味し、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、n−ブチル、s−ブチル、i−ブチル、t−ブチル、n−ペンチル、3−メチルブチル、2−メチルブチル、1−メチルブチル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3−エチルブチル、および2−エチルブチル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、およびシクロプロピルメチルなどが含まれ、例えば、C1−6アルキルおよびC1−3アルキルなども含まれる。
本明細書において「C2−10アルケニル」とは、炭素数2〜10の直鎖状、分岐鎖状、環状または部分的に環状のアルケニル基を意味し、例えば、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニル(アリル)、1−メチルビニル、シクロペンテニル、およびシクロヘキセニルなどが含まれ、例えば、C2−6アルケニルおよびC2−4アルケニルなども含まれる。
本明細書において「C2−10アルキニル」とは、炭素数2〜10の直鎖状、分岐鎖状、環状または部分的に環状のアルケニル基を意味し、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル(プロパルギル)、2−シクロプロピルエチニルなどが含まれ、例えば、C2−6アルキニルおよびC2−4アルキニルなども含まれる。
本明細書において「C1−10アルコキシ」とは、アルキル部分として既に定義した炭素数1〜10のアルキル基を有するアルキルオキシ基を意味し、例えば、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、i−プロポキシ、n−ブトキシ、s−ブトキシ、i−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペントキシ、3−メチルブトキシ、2−メチルブトキシ、1−メチルブトキシ、1−エチルプロポキシ、n−ヘキシルオキシ、4−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、2−メチルペントキシ、1−メチルペントキシ、3−エチルブトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、シクロプロピルメチルオキシなどが含まれ、例えば、C1−6アルコキシおよびC1−3アルコキシなども含まれる。また、本明細書において「C1−6アルコキシ」には、例えばC1−3アルコキシなども含まれる。
本明細書において「C1−6ハロアルキル」とは、1以上のハロゲン原子で置換されたC1−6アルキルを意味し、例えばC1−3ハロアルキル、具体的にはトリフルオロメチルなどが含まれる。
本明細書において「C1−6アルコキシ」とは、1以上のハロゲン原子で置換されたC1−6アルコキシを意味し、例えばC1−3ハロアルコキシ、具体的にはトリフルオロメトキシなどが含まれる。
本明細書において「−S(O)1−10アルキル」とは、C1−10アルキルチオ、C1−10アルキルスルフェニル、またはC1−10アルキルスルホニルを意味し、これらの基のアルキル部分は、既に定義したC1−10アルキル基である。−S(O)1−10アルキルには−S(O)1−6アルキルも含まれる。
本明細書において「C1−10アルキルカルボニル」とは、アルキル部分として既に定義したC1−10アルキル基を有するアルキルカルボニル基を意味し、例えばC1−6アルキルカルボニルが含まれる。
本明細書において「C7−14アラルキル」とはアリール基を含む炭素数が7〜14のアリールアルキル基を意味し、例えば、ベンジル、1−フェネチル、2−フェネチル、1−ナフチルメチル、2−ナフチルメチルなどが含まれる。
本明細書において「アリール」とは、炭素数6〜10の芳香族炭化水素環を有するアリール基を意味し、例えば、フェニル、1−ナフチルおよび2−ナフチルなどが含まれる。
本明細書においてハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子などが挙げられる。
本明細書において「C1−6ハロアルキル」とは、アルキル部分としてC1−6アルキル基を有する、1以上のハロゲン原子で置換された炭素数1〜6のハロアルキル基を意味し、例えば、トリフルオロメチル、ジフルオロメチル、フルオロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチルなどが含まれる。好ましいC1−6ハロアルキル基としては、例えば、直鎖状または分岐鎖状の炭素数1〜3のものが挙げられ、トリフルオロメチル、トリフルオロエチルまたはペンタフルオロエチルなどが含まれる。
本明細書において「5〜6員ヘテロ環」には、例えば、ピロール、ピラゾール、イミダゾール、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジンおよびモルホリンなどが含まれる。
本明細書において「アリーレン」は、芳香族炭素環からなる2価の連結基を意味し、フェニレン(オルト、メタ、パラ置換を含む)およびナフチレンを含む。本発明において特に好ましいアリーレン基はo−フェニレンおよびp−フェニレンである。
本明細書において「ヘテロアリーレン」は、芳香族ヘテロ環からなる2価の連結基を意味し、例えば、ピリジニレン(2,3−、2,4−、2,5−、2,6−、3,4−、および3−5−置換を含む)、チオフェニレン(2,3−、2,4−、2,5−および3,4−置換を含む)等が含まれる。
上記式(I)、(II)および(IV)の化合物には、互変異性体、幾何異性体、光学異性体等の各種の立体異性体、およびそれらの混合物が含まれる。
本明細書における「医薬的に許容な塩」とは、医薬品として使用されうる塩であれば特に限定されず、上記式(I)、(II)および(IV)の化合物においては、例えば、Rがカルボキシの場合のカルボン酸塩が含まれる。本発明化合物が塩基と形成する塩としては、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム等の無機塩基との塩;メチルアミン、エチルアミン、エタノールアミン等の有機塩基との塩;リジン、オルニチン等の塩基性アミノ酸との塩およびアンモニウム塩が挙げられる。当該塩は、酸付加塩であってもよく、かかる塩としては、具体的には、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等の有機酸;アスパラギン酸、グルタミン酸等の酸性アミノ酸との酸付加塩が挙げられる。
更に、本発明化合物には、水和物、製薬学的に許容可能な各種溶媒和物や結晶多形等も含まれる。
本発明に係る式(I)および(II)の化合物は、例えば、以下のスキームに示す工程により合成することができる。
Figure 0004873614
上記のスキームにおいて、式(XI)〜(XIV)は既に定義されたとおりである。
工程1−1は、適当な酸化剤(例えば、CrO、SeO、KMnO、O/CuCl(CuCl)、NaIO、NaBrO、H、tBuOOHなど)を使用し、適当な溶媒(例えば、酢酸、アセトニトリルなど)中で行うことができ、系中に添加物(例えば無水酢酸など)を存在させることが好ましい。例えば、無水酢酸の存在下、酢酸中でCrOを使用して本工程における酸化を行うことができる。当該工程は、特に限定はされないが、0〜150℃、好ましくは40〜60℃の反応温度、および1〜17時間、好ましくは5〜10時間の反応時間で行うことができる。
工程1−2は、工程1−1で得たケトンとヒドロキシルアミン塩酸塩を適当な溶媒(例えば、エタノール、水、t−ブタノール、アセトニトリルなど)中で、塩基(例えばピリジン、3級アミン、NaHCO、NaOHなど)の存在下反応させることにより行うことができる。当該工程は、特に限定はされないが、0〜150℃、好ましくは50〜100℃の反応温度、および30分〜17時間、好ましくは2時間〜5時間分の反応時間で行うことができる。得られたオキシムをそのまま次の反応に使用することもできるが、より収率よく工程1−3を行うために、R10を−SO−R16(例えば、メシル、トシル、ベンゼンスルホニル、トリフルオロメタンスルホニルなど)に変換してもよい。当該変換は、適当な試薬(例えば、トシルクロリド、メシルクロリド、ベンゼンスルホニルクロリド、無水トリフルオロメタンスルホン酸など)を使用して、適当な溶媒(例えば、ピリジンなど)中で、塩基(例えばピリジン、3級アミン、水酸化ナトリウムなど)の存在下行うことができる。反応条件は、特に限定はされないが、0〜150℃、好ましくは20〜50℃の反応温度、および1時間〜3日、好ましくは10時間〜20時間の反応時間で行うことができる。
工程1−3は、工程1−2で得られたオキシムまたはその誘導体を酸性条件下で反応させることにより行うことができる。使用できる酸としては、例えば、HPO、CFCOH、Pなどが挙げられ、反応条件は、特に限定はされないが、0〜150℃、好ましくは10〜30℃の反応温度、および10分〜17時間、好ましくは30分〜2時間の反応時間で行うことができる。
Figure 0004873614
上記のスキームにおいて、式(I)、(II)および(XIV)は既に定義されたとおりであり、X、YおよびLも既に定義されたとおりである。
工程2−1および2−2は共に、適当な塩基(例えば、水酸化カリウムなど)の存在下、適当な溶媒(例えば、メタノール、エチレングリコールなど)中で行うことができ、さらに適当な添加物(例えば、クラウンエーテル(18−クラウン−6−エーテルなど)など)を使用してもよい。反応条件は、特に限定はされないが、0〜200℃、好ましくは50〜80℃の反応温度、および1時間〜3日、好ましくは15時間〜20時間の反応時間で行うことができる。本スキームにおいて、好ましいLとしては、ハロゲン原子(例えばヨウ素原子および臭素原子)、トリフルオロメタンスルホニルオキシ、トシルオキシ、メシルオキシなどが挙げられる。
Figure 0004873614
[式中、mは1〜8から選択される整数であり、R〜Rは式(XIV)において既に定義されたとおりである]
工程3−1は、工程2−1と同じ条件で、ハロゲン化アルキン(例えば、5−ヨードペント−1−インなど)などを用いて行うことができる。
工程3−2は、適当なアリーレン化合物(例えば、o−ジヨードベンゼン、m−ジヨードベンゼン、p−ジヨードベンゼン、2,7−ジヨードフルオレンなど)を用いて、適当な触媒(例えば、Pd(PPh),Pd(PPhCl/CuIなど)および添加物(例えば、トリエチルアミンなど)の存在下行うことができる。反応条件は、特に限定はされないが、0〜150℃、好ましくは20〜100℃の反応温度、および5時間〜3日、好ましくは15時間〜25時間の反応時間で行うことができる。
上記スキーム中において、保護が必要な官能基について保護基を導入してもよい。当該保護基の選択およびその導入方法は、当該技術分与における当業者によって容易に成し遂げることができると解される。例えば、式(I)、(II)および(IV)においてRがカルボキシである場合は、当該カルボキシを適当なエステル(例えば、C1−10アルキルエステル、C7−14アラルキルエステルなど)に変換して反応を行い、その後に適当な条件(酸もしくはアルカリ加水分解、または水素添加など)により脱保護することにより目的の化合物を得ることができる。
本発明の医薬組成物は、種々の剤形、例えば、経口投与のためには、錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、丸剤、液剤、乳剤、懸濁液、溶液剤、酒精剤、シロップ剤、エキス剤、エリキシル剤とすることができ、非経口剤としては、例えば、皮下注射剤、静脈内注射剤、筋肉内注射剤、腹腔内注射剤などの注射剤;経皮投与または貼付剤、軟膏またはローション;口腔内投与のための舌下剤、口腔貼付剤;ならびに経鼻投与のためのエアゾール剤とすることができるが、これらには限定されない。これらの製剤は、製剤工程において通常用いられる公知の方法により製造することができる。
当該医薬組成物は、一般に用いられる各種成分を含みうるものであり、例えば、1種以上の薬学的に許容され得る賦形剤、崩壊剤、希釈剤、滑沢剤、着香剤、着色剤、甘味剤、矯味剤、懸濁化剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、補助剤、防腐剤、緩衝剤、結合剤、安定剤、コーティング剤等を含みうる。また本発明の医薬組成物は、持続性または徐放性剤形であってもよい。
本発明の医薬組成物の投与量は、投与経路、患者の体型、年齢、体調、疾患の度合い、発症後の経過時間等により、適宜選択することができ、本発明の医薬組成物は、治療有効量および/または予防有効量の上記式(I)、(II)または(IV)の化合物を含むことができる。本発明において上記式(I)、(II)または(IV)の化合物は、一般に0.1〜20000mg/日/成人、例えば10〜200mg/日/成人、好ましくは30〜100mg/日/成人の用量で使用されうる。当該医薬組成物の投与は、単回投与または複数回投与であってもよく、例えば降圧薬(カルシウム拮抗薬、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、アンジオテンシン受容体拮抗薬)、気管支拡張薬(β2受容体作動薬)、尿失禁治療薬(ムスカリン受容体拮抗薬)などの作用性を有する他の薬剤と組み合わせて使用することもできる。
以下、本発明の好適な実施例についてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
試薬およびデータ測定
試薬は特に言及がない限り購入したものをさらに精製することなく使用した。H−NMRは、Bruckerアドバンススペクトロメーター(400MHz)を使用して測定した。ケミカルシフトはppmで表示し、測定溶媒として重クロロホルム(CDCl)を使用した場合はテトラメチルシラン(TMS)を内部標準とし、重メタノール(CDOD)を使用した場合はそれ自身のピークを内部標準とした。質量分析はJEOL MStation JMS−700スペクトロメーターを使用し、元素分析はYanaco CHN CORDERスペクトロメーターを使用した。フラッシュカラムクロマトグラフィーには、関東化学silica gel 60N(40−50μm)を使用した。融点はhot−stage microscopeを使用して測定し、補正は行わなかった。収率は精製後の単離収率を表示した。
実施例1:13−アミノ−13−デイソプロピルデヒドロアビエチン酸メチルエステル
Figure 0004873614
[工程1]12−ブロモデヒドロアビエチン酸の調製
Figure 0004873614
12−(ナトリウムスルホ)デヒドロアビエチン酸(日本化学会誌、第8巻,第874〜876頁、1992年に基づいて調製可能;10.0g、0.020mol)の水(230mL)溶液に、臭素(5.5g,0.035mol,1.7eq.)およびKBr(9.2g,0.077mol,3.8eq.)の水(230mL)溶液を120℃で1時間かけて加えた。120℃で30分間攪拌後、反応混合物を周囲温度で1.5時間攪拌し、濾過した。濾液に酢酸エチル(600mL)を加えて有機層を分取し,有機層を水および食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後、濾液を減圧下濃縮した。残渣をエタノール/水で再結晶化し、表題の化合物を無色の粉末として得た(6.4g,4.497mmol,収率82%)。
融点200−203℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.20(3H,d,J=8.4Hz,C CH),1.21(3H,s,CH),1.22(3H,d,J=7.1Hz,C CH),1.28(3H,s,CH),1.54−1.57(2H,m,CH×2),1.76−1.86(5H,m,CH×5),2.19(1H,d,J=10.3Hz,CH),2.26(1H,d,J=12.8Hz,CH),2.84−2.88(2H,m,CH),3.23−3.30(1H,m,CH),6.92(1H,s,ArH),7.36(1H,s,ArH);LRMS(FAB)m/z378([M(79Br)+H]),380([M(81Br)+H]);元素分析、計算値C2027BrO:C;63.33,H;7.17. 測定値:C;63.12,H;7.08.
[工程2]12−ブロモデヒドロアビエチン酸 メチルエステルの調製
12−ブロモアビエチン酸(6.3g,0.017mol)のメタノール(15mL)およびPhMe(22mL)の溶液に、トリメチルシリルジアゾメタン(以下、TMSCHNとも称す)の2.0Mジエチルエーテル溶液(10.8mL,0.022mol,1.3eq.)を室温で加え、室温で20分間攪拌した。過剰のTMSCHNを酢酸でクエンチした後に、反応混合物を減圧下濃縮し、その後フラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサンのみ→−ヘキサン:AcOEt=10:1)により精製し、表題の化合物を無色の固体として得た(6.0g,015mol,収率92%)。
無色の針状結晶(−ヘキサン);融点139−141℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.19(3H,d,J=7.1Hz,C CH),1.19(3H,s,CH),1.21(3H,d,J=7.5Hz,C CH),1.26(3H,s,CH),1.43−1.48(2H,m,CH×2),1.64−1.80(5H,m,CH×5),2.18(1H,dd,J=12.6Hz,2.2Hz,CH),2.24(1H,d,J=11.6Hz,CH),2.81−2.84(2H,m,CH×2),3.24−3.27(1H,m,CH),3.66(3H,s,COCH),6.91(1H,s,ArH),7.35(1H,s,ArH);LRMS(FAB)m/z393([M(79Br)+H]),395([M(81Br)+H]);元素分析、計算値C2129BrO・1/4HO:C;63.39,H;7.47. 測定値:C;63.34,H;7.32.
[工程3]12−ブロモ−13−デイソプロピル−13−ニトロデヒドロアビエチン酸 メチルエステルおよび12−ブロモ−13−デイソプロピル−11,13−ジニトロデヒドロアビエチン酸 メチルエステルの調製
発煙硝酸(89%,12mL)および濃硫酸(0.6mL)の混合液の中に、12−ブロモアビエチン酸 メチルエステルの粉末(2.00g,5.084mmol)を−5℃で30分間かけて加えた。その後、反応混合物を−5℃で30分間攪拌した後に、氷水(50mL)中に注ぎ、炭酸カリウムでpH8〜9まで中和し、ジエチルエーテルで抽出した(40mL×3)。有機層をあわせ、水(100mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=5:1)で精製し、表題のモノニトロ化体(1.07g,2.709mmol,収率53%)を黄色固体として、および複製生物としてジニトロ体(0.23g,0.517mmol,収率10%)を無色の固体として得た。
モノニトロ体:無色の粉末(−ヘキサン);融点131−133℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.22(3H,s,CH),1.28(3H,s,CH),1.44−1.54(2H,m,CH×2),1.71−1.88(5H,m,CH×5),2.17(1H,dd,J=12.5Hz,2.2Hz,CH),2.27(1H,d,J=13.1Hz,CH),2.88−2.94(2H,m,CH×2),3.68(3H,s,COCH),7.55(1H,s,ArH),7.58(1H,s,ArH);LRMS(FAB)m/z396([M(79Br)+H]),398([M(81Br)+H]);元素分析、計算値C1822BrO・1/4HO:C;53.94,H;5.65,N;3.49. 測定値:C;53.76,H;5.57,N;3.76.
副生成物:淡黄色柱状結晶(−ヘキサン/AcOEt);融点64−66℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.25(3H,s,CH),1.28(3H,s,CH),1.53−1.56(2H,m,CH×2),1.73−1.80(5H,m,CH×5),2.18(1H,d,J=10.2Hz,CH),2.29(1H,d,J=12.6Hz,CH),2.82−2.89(2H,m,CH×2),3.69(3H,s,COCH),7.71(1H,s,ArH);LRMS(FAB)m/z441([M(79Br)+H]),443([M(81Br)+H]);元素分析、計算値C1822BrO:C;48.99,H;4.80,N;6.35. 測定値:C;48.87,H;4.83,N;6.36.
[工程4]13−アミノ−13−デイソプロピルデヒドロアビエチン酸 メチルエステルの調製
12−ブロモ−13−デイソプロピル−13−ニトロデヒドロアビエチン酸 メチルエステル(1.02g,2.563mmol),トリエチルアミン(0.18mL,1.307mmol,0.5eq.)および10%Pd−C(0.10g)のメタノール(12mL)中の懸濁液を室温で風船による水素雰囲気下3時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧下濃縮し、その後フラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=3:2)で精製し、表題の化合物を淡黄色固体として得た(507mg,1.763mmol,収率69%)。
淡黄色針状結晶(−ヘキサン/AcOEt);融点105℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.17(3H,s,CH),1.26(3H,s,CH),1.34−1.39(1H,m,CH),1.45(1H,m,CH),1.61−1.82(5H,m,CH×5),2.19(1H,dd,J=12.5Hz,2.2Hz,CH),2.23(1H,d,J=16.7Hz,CH),2.78−2.82(2H,m,CH×2),3.49(2H,bs,NH),3.65(3H,s,COCH),6.36(1H,d,J=2.4Hz,ArH),6.48(1H,dd,J=8.4Hz,2.6Hz,ArH),7.02(1H,d,J=8.2Hz,ArH);LRMS(FAB)m/z288([M+H]);元素分析、計算値C1825NO:C;75.22,H;8.77,N;4.87. 測定値:C;74.98,H;8.72,N;4.88
実施例2:13−アセチルアミノ−13−デイソプロピルデヒドロアビエチン酸
Figure 0004873614
[工程1]13−アセチルアミノ−13−デイソプロピルデヒドロアビエチン酸 メチルエステルの調製
13−アミノ−13−デイソプロピルデヒドロアビエチン酸 メチルエステル(150mg,0.522mmol)およびトリエチルアミン(0.219mL,1.566mmol,3.0eq.)の塩化メチレン(2mL)溶液に、アセチルクロリド(0.041mL,0.574mmol,1.1eq.)の塩化メチレン(2mL)溶液を−78℃で6分間かけて加えた。反応混合物を−78℃で2時間攪拌し、水(20mL)で希釈した後にCHCl(20mL×3)で抽出した。有機層をあわせ、食塩水(20mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後に減圧下濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=1:1)により精製し、表題の化合物を淡黄色の油状物として得た(140mg,0.425mmol,収率81%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.18(3H,s,CH),1.27(3H,s,CH),1.38−1.50(2H,m,CH×2),1.60−1.81(5H,m,CH×5),2.14(3H,s,COCH),2.19(1H,d,J=12.6Hz,CH),2.28(1H,d,J=12.8Hz,CH),2.85−2.87(2H,m,CH×2),3.67(3H,s,COCH),7.10(1H,s,NH),7.17−7.20(3H,m,ArH);LRMS(FAB)m/z330([M+H]).
[工程2]13−アセチルアミノ−13−デイソプロピルデヒドロアビエチン酸の調製
13−アセチルアミノ−13−デイソプロピルデヒドロアビエチン酸 メチルエステル(44mg,0.132mmol)、水酸化カリウム(77mg,1.369mmol,10.3eq.)およびジシクロヘキサノ−18−クラウンエーテル−6(118mg,0.317mmol,2.4eq.)のメタノール(4mL)中の混合物を80℃で14時間攪拌した。冷却後、減圧下濃縮し、水(10mL)で希釈し、2N塩酸(2mL)で酸性化し、その後クロロホルム(15mL×3)で抽出した。有機層をあわせ、食塩水(15mL×1)で洗浄し、硫安ナトリウムで乾燥し、濾過した後に濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=30:1)で精製し、表題の化合物を無色のアモルファス状物質として得た(42mg,0.127mmol,収率100%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.18(3H,s,CH),1.27(3H,s,CH),1.43−1.55(2H,m,CH×2),1.73−1.79(5H,m,CH×5),2.15(3H,s,COCH),2.19(1H,d,J=12.4Hz,CH),2.28(1H,d,J=12.8Hz,CH),2.85−2.87(2H,m,CH×2),7.15−7.17(2H,m,ArH),7.23(1H,d,J=8.4Hz,ArH),7.30(1H,s,NH);LRMS(FAB)m/z316([M+H]);HRMS(FAB) 測定値:316.1895([M+H]に対して−1.8mmu)
以下の化合物は13−アミノ−13−デイソプロピルデヒドロアビエチン酸 メチルエステルおよび適切な酸クロリドを出発物質とし、実施例2と同様の手法により調製した。
実施例3:13−ブチリルアミノ−13−デイソプロピルデヒドロアビエチン酸
Figure 0004873614
無色の針状結晶(−ヘキサン);融点45−49℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.00(3H,t,J=9.3Hz,CHCH ),1.19(3H,s,CH),1.27(3H,s,CH),1.47−1.51(2H,m,CH×2),1.72−1.86(7H,m,CH×5およびCH CH),2.20(1H,dd,J=11.8Hz,1.8Hz,CH),2.29−2.31(1H,m,CH),2.30(2H,t,J=7.5Hz,C CHCH),2.87−2.91(2H,m,CH×2),7.03(1H,s,NH),7.17(1H,d,J=8.4Hz,ArH),7.16−7.22(2H,m,ArH);LRMS(FAB)m/z315([M+H]);元素分析、計算値C2130:C;80.21,H;9.62. 測定値:C;80.07,H;9.82
実施例4:13−メタンスルホニルアミノ−13−デイソプロピルデヒドロアビエチン酸
Figure 0004873614
黄色の油状物、H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.20(3H,s,CH),1.28(3H,s,CH),1.47(1H,m,CH),1.57(1H,m,CH),1.77−1.79(5H,m,CH×5),2.19(1H,d,J=10.4Hz,CH),2.29(1H,d,J=12.1Hz,CH),2.90(2H,m,CH×2),3.00(3H,s,SOCH),6.60(1H,bs,NHSO),6.89(1H,s,ArH),6.99(1H,dd,J=8.4Hz,2.6Hz,ArH),7.21(1H,d,J=8.6Hz,ArH);LRMS(FAB)m/z352([M+H]);HRMS(FAB) 測定値:352.1587([M+H]に対して+0.4mmu)
実施例5:13−シクロプロピルカルボニルアミノ−13−デイソプロピルデヒドロアビエチン酸
Figure 0004873614
橙色の油状物、H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ0.81−0.82(2H,m,CH×2),1.07(2H,m,CH×2),1.18(3H,s,CH),1.27(3H,s,CH),1.40−1.53(3H,m,CH×2およびCHCO),1.72−1.79(5H,m,CH×5),2.19(1H,d,J=12.3Hz,CH),2.28(1H,d,J=12.5Hz,CH),2.87(2H,m,CH×2),7.17−7.27(3H,m,ArH),7.38(1H,s,NH);HRMS(FAB)m/z342([M+H]);HRMS(FAB) 342.2086([M+H]に対して+1.7mmu)
実施例6:13−シクロヘキシルカルボニルアミノ−13−デイソプロピルデヒドロアビエチン酸
Figure 0004873614
無色のアモルフォス状物質、H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.18(3H,m,CH),1.21−1.30(3H,m,CH×3),1.27(3H,m,CH),1.47−1.53(4H,m,CH×4),1.69−1.83(8H,m,CH×8),1.92(2H,d,J=12.1Hz,CH×2),2.19(2H,dd,J=11.9Hz,2.4Hz,CH×2),2.28(1H,d,J=12.5Hz,CH),2.85−2.89(2H,m,CH×2),7.16(1H,d,J=8.4Hz,ArH),7.22(1H,d,J=11.0Hz,ArH),7.23(1H,s,CH);LRMS(FAB)m/z384([M+H]);HRMS(FAB) 測定値:384.2564([M+H]に対して+2.5mmu)
実施例7:13−アミノ−13−デイソプロピルデヒドロアビエチン酸
Figure 0004873614
13−アミノ−13−デイソプロピルデヒドロアビエチン酸 メチルエステル(38mg,0.116mmol)、水酸化カリウム(44mg,0.784mmol,6.7eq.)のエチレングリコール(1mL)溶液を170℃で1.5時間攪拌した。冷却後、反応混合物を水(10mL)で希釈し、2N塩酸(2mL)で酸性化し、クロロホルム(20mL×3)で抽出した。分離した水層を重曹でpH8に中和し、クロロホルム(20mL×3)で抽出した。有機層をあわせ、食塩水(20mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後に減圧下濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(CHCl:MeOH=30:1)により精製し、表題の化合物を淡橙色のアモルフォス状物質として得た(22mg,0.080mmol,収率69%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.18(3H,s,CH),1.26(3H,s,CH),1.46−1.52(2H,m,CH×2),1.68−1.85(5H,m,CH×5),2.14−2.27(2H,m,CH×2),2.77−2.85(2H,m,CH×2),5.71(2H,bs,NH),6.38(1H,s,ArH),6.51(1H,d,J=8.4Hz,ArH),7.03(1H,d,J=8.4Hz,ArH);LRMS(FAB)m/z274([M+H]);HRMS(FAB);測定値:274.1758([M+H]に対して−4.9mmu).
実施例8:13−アミノ−13−デイソプロピル−12,14−ジクロロデヒドロアビエチン酸 メチルエステル
Figure 0004873614
13−アミノ−13−デイソプロピルデヒドロアビエチン酸 メチルエステル(50mg,0.174mmol)の2N塩酸(2mL)中の懸濁液に、NCS(35mg,0.261mL,1.5eq.)を45℃で2分間かけて加えた。反応混合物を45℃で30分間攪拌し、冷却後、飽和重曹水(10mL)を加えてpH8まで中和し、その後クロロホルム(20mL×3)で抽出した。有機層をあわせ、食塩水(20mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後、減圧下濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=3:2)で精製し、表題の化合物を暗褐色のアモルフォス状物質として得た(29mg,0.081mmol,収率46%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.17(3H,s,CH),1.25(3H,s,CH),1.45−1.50(2H,m,CH×2),1.65−1.81(5H,m,CH×5),2.11(1H,d,J=12.6Hz,CH),2.20(1H,d,J=12.5Hz,CH),2.65−2.70(1H,m,CH),2.84(1H,dd,J=17.8Hz,6.6Hz,CH),3.67(3H,s,COCH),4.46(2H,s,NH),7.29(1H,s,ArH);LRMS(FAB)m/z356([M(35Cl)+H]),358([M(35Cl37Cl)+H]),360([M(37Cl)+H]
実施例9:[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸
Figure 0004873614
[工程1]12,14−ジクロロ−8−オキソデヒドロアビエチン酸 メチルエステルの調製
Figure 0004873614
CrO(287mg,2.867mmol,1.1eq.)の無水酢酸(9mL)および酢酸(4mL)の溶液に、12,14−ジクロロデヒドロアビエチン酸 メチルエステル(上記非特許文献2に開示された対応するカルボン酸をエステル化して調製した;999mg,2.606mmol)の酢酸(15mL)中の懸濁液を0℃で10分間かけて滴下した。反応混合物を50℃で9時間攪拌し、冷却後、氷水(40mL)にそそぎ込み、その後クロロホルム(30mL×3)で抽出した。有機層をあわせ、水(30mL×1)、飽和重曹水(30mL×2)および食塩水(30mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過後減圧下濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=5:1)で精製し、表題の化合物を淡黄色のアモルフォス状物質として得た(847mg,2.130mmol,収率82%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.17(3H,s,CH),1.34(3H,s,CH),1.41(6H,d,J=7.3Hz,C CH×2),1.75−1.79(5H,m,CH×5),2.20(1H,d,J=12.5Hz,CH),2.51(1H,dd,J=16.9Hz,5.2Hz,CH),2.64(2H,m,CH×2),3.66(3H,s,COCH),3.94(1H,bs,CH),7.19(1H,bs,ArH)
[工程2]12,14−ジクロロ−8−(N−ヒドロキシ)イミノデヒドロアビエチン酸 メチルエステルの調製
エタノール(2mL)中の12,14−ジクロロ−8−オキソデヒドロアビエチン酸 メチルエステル(198mg,0.498mmol)、ピリジン(0.06mL)およびヒドロキシアミン塩酸塩(54mg,0.772mmol,1.6eq.)の混合物を100℃で3.5時間攪拌し、冷却後、減圧下濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=5:1)により精製し、表題の化合物を無色のアモルフォス状物質として得た(207mg,定量的)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.06(3H,s,CH),1.22(6H,d,J=8.4Hz,C CH×2),1.26(1H,dd,J=18.7Hz,6.4Hz,CH),1.72−1.77(5H,m,CH×5),2.15(2H,dd,J=12.1Hz,6.1Hz,CH),2.38(1H,dd,J=18.7Hz,6.4Hz,CH),3.09(1H,dd,J=18.7Hz,13.0Hz,CH),3.66(3H,s,COCH),3.69(1H,bs,CH),7.15(1H,s,ArH).
[工程3]12,14−ジクロロ−8−(N−トシロキシ)イミノデヒドロアビエチン酸 メチルエステル
12,14−ジクロロ−8−(N−ヒドロキシ)イミノデヒドロアビエチン酸 メチルエステル(207mg,0.503mmol)のピリジン(1mL)溶液に室温でトシルクロリド(144mg,0.754mmol,1.5eq.)を加えた。反応混合物を室温で17時間攪拌し、その後減圧下濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=5:1)で精製し、表題の化合物を無色の油状物として得た(282mg,0.497mmol,収率99%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.03(3H,s,CH),1.25(3H,d,J=7.1Hz,C CH),1.27(3H,d,J=7.1Hz,C CH),1.37(3H,s,CH),1.74−1.77(5H,m,CH×5),2.06−2.15(2H,m,CH×2),2.46(3H,s,CH),2.51(1H,dd,J=13.8Hz,5.0Hz,CH),3.02(1H,dd,J=19.0Hz,12.9Hz,CH),3.67(3H,s,COCH),3.94(1H,bs,CH),7.12(1H,bs,ArH),7.35(2H,d,J=8.4Hz,ArH),7.94(2H,d,J=8.2Hz,ArH)
[工程4][7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル
12,14−ジクロロ−8−(N−トシロキシ)イミノデヒドロアビエチン酸 メチルエステル(282mg,0.497mmol)のTFA(2mL)溶液を室温で1時間攪拌し、その後減圧下濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=1:1)で精製し、表題の化合物を無色のアモルフォスとして得た(166mg,0.403mmol,収率81%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.42(6H,d,J=7.1Hz,C CH×2),1.45(3H,s,CH),1.58(3H,s,CH),1.67−1.76(2H,m,CH×2),1.81−1.83(2H,m,CH×2),1.90−1.93(2H,m,CH×2),2.29(1H,d,J=8.6Hz,CH),2.92(1H,dd,J=15.9Hz,6.8Hz,CH),3.47−3.55(1H,m,CH),3.64(3H,s,COCH),3.96(1H,bs,CH),7.26(1H,bs,ArH),7.85(1H,bs,NH);LRMS(FAB)m/z412([M(35Cl)+H]),414([M(35Cl37Cl)+H]),416([M(37Cl)+H]
[工程5][7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−8−カルボン酸
メタノール(2mL)中の2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a,−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(80mg,0.194mmol)、水酸化カリウム(109mg,3.068mmol,10.0eq.)および18−クラウンエーテル−6(128mg,0.485mmol,2.5eq.)の混合物を80℃で7.5時間攪拌した。反応混合物を冷却後、減圧下で濃縮し、水(10mL)で希釈し、2N塩酸(2mL)で酸性化し、クロロホルム(20mL×3)で抽出した。有機層をあわせ、食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後に減圧下濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(AcOEtのみ→AcOEt:MeOH=10:1)で精製し、表題の化合物を無色の固体として得た(35mg,0.087mmol,収率45%)。
無色粉末(−ヘキサン/AcOEt/MeOH);融点192−197℃;H−NMR(400MHz/CDOD)δ1.32(6H,d,J=7.1Hz,C CH×2),1.36(3H,s,CH),1.47(3H,s,CH),1.60(2H,m,CH×2),1.70(2H,m,CH×2),1.70(2H,m,CH×2),1.85(2H,m,CH×2),2.10(1H,d,J=8.4Hz,CH),2.86(1H,dd,J=15.9Hz,CH),3.27(1H,m,CH),3.90(1H,bs,CH),7.23(1H,bs,ArH);LRMS(FAB)m/z398([M(35Cl)+H]),400([M(35Cl37Cl)+H]),402([M(37Cl)+H]);元素分析、計算値C2025ClNO・3/4HO:C;58.33,H;6.30,N;3.40. 測定値:C;58.29,H;6.39,N;3.39
実施例10:[7aR,8R,11aS]−2−クロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸
Figure 0004873614
[工程1]12−クロロ−8−オキソデヒドロアビエチン酸 メチルエステルの調製
12−クロロデヒドロアビエチン酸 メチルエステル(Helvetica Chimica Acta,第65巻,第1351〜1358頁、1992年に基づいて調製可能;600mg,1.720mmol)を使用して、実施例9の工程1と同様の手法により、表題の化合物を黄色の油状物として得た(394mg,1.086mmol,収率63%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.24(3H,d,J=7.0Hz,C CH),1.26(3H,s,CH),1.27(3H,d,J=6.8Hz,C CH),1.34(3H,s,CH),1.66−1.80(5H,m,CH×5),2.30−2.39(2H,m,CH×2),2.68−2.71(2H,m,CH×2),3.34−3.37(1H,m,CH),3.65(3H,s,COCH),7.33(1H,s,ArH),7.94(1H,s,ArH);LRMS(FAB)m/z363([M(35Cl)+H]),365([M(37Cl)+H]).
[工程2]12−クロロ−8−(N−ヒドロキシ)イミノデヒドロアビエチン酸 メチルエステルの調製
12−クロロ−8−オキソデヒドロアビエチン酸 メチルエステル(300mg,0.827mmol)を使用して、実施例9の工程2と同様の手法により、表題の化合物を無色のアモルフォスとして得た(272mg,0.720mmol,収率87%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.12(3H,s,CH),1.24(3H,d,J=7.0Hz,C CH),1.27(3H,d,J=6.8Hz,C CH),1.37(3H,s,CH),1.63−1.77(5H,m,CH×5),2.24(1H,d,J=12.1Hz,CH),2.30(1H,dd,J=10.8Hz,7.7Hz,CH),2.64(1H,d,J=3.7Hz,CH),2.66(1H,s,CH),3.33−3.36(1H,m,CH),3.66(3H,s,COCH),7.24(1H,s,ArH),7.79(1H,s,ArH).
[工程3]12−クロロ−8−(N−トシロキシ)イミノデヒドロアビエチン酸 メチルエステル
12−クロロ−8−(N−ヒドロキシ)イミノデヒドロアビエチン酸 メチルエステル(272mg,0.720mmol)を使用して、実施例9の工程3と同様の手法により、表題の化合物を淡黄色の油状物として得た(387mg,定量的)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.05(3H,s,CH),1.18(3H,d,J=6.8Hz,C CH),1.25(3H,dd,J=7.0Hz,2.0Hz,CH),1.33(3H,s,CH),1.64−1.74(5H,m,CH×5),2.34(2H,dd,J=11.7Hz,6.8Hz,CH×2),2.45(3H,s,CH),2.63(1H,d,J=7.5Hz,ArH),2.66(1H,d,J=2.6Hz,CH),3.29−3.33(1H,m,CH),3.67(3H,s,COCH),7.21(1H,s,ArH),7.36(1H,d,J=7.9Hz,ArH),7.63(1H,s,ArH),7.95(1H,d,J=8.2Hz,ArH)
[工程4][7aR,8R,11aS]−2−クロロ−3−イソプロピル−8,11a,−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル
12−クロロ−8−(N−トシロキシ)イミノデヒドロアビエチン酸 メチルエステル(387mg,0.727mmol)を使用して、実施例9の工程4と同様の手法により、表題の化合物を無色の固体として得た(198mg,0.523mmol,収率72%)。
無色の針状結晶(−ヘキサン/AcOEt);融点66−69℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.21(3H,d,J=6.8Hz,C CH),1.23(3H,d,J=6.8Hz,CHCH),1.42(3H,s,CH),1.45(3H,s,CH),1.78−1.90(6H,m,CH×6),2.15(1H,dd,J=14.8Hz,2.2Hz,CH),2.55(1H,dd,J=14.8Hz,8.6Hz,CH),2.76(1H,dd,J=8.6Hz,3.3Hz,CH),3.28−3.35(1H,m,CH),3.65(3H,s,COCH),6.74(1H,s,ArH),7.34(1H,s,ArH),7.41(1H,bs,NH);LRMS(FAB)m/z378([M(35Cl)+H]),380([M(37Cl)+H]);元素分析、計算値C2128ClNO・1/4HO:C;65.95,H;7.51,N;3.66. 測定値:C;66.10,H;7.30,N;3.78
[工程5][7aR,8R,11aS]−2−クロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−8−カルボン酸
[7aR,8R,11aS]−2−クロロ−3−イソプロピル−8,11a,−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(80mg,0.212mmol)を使用して、実施例9の工程5と同様の手法により、表題の化合物を無色の固体として得た(61mg,0.168mmol,収率79%)。
無色の柱状結晶(CHCl/MeOH);融点199−204℃;H−NMR(400MHz/CDOD)δ1.22(3H,d,J=7.0Hz,C CH),1.24(3H,d,J=6.8Hz,C CH),1.40(3H,s,CH),1.45(3H,s,CH),1.71−1.91(6H,m,CH×6),2.14(1H,dd,J=14.7Hz,2.9Hz,CH),2.54(1H,dd,J=14.7Hz,2.9Hz,CH),2.73(1H,dd,J=9.0Hz,2.9Hz,CH),3.32(1H,m,CH),6.96(1H,s,ArH),7.38(1H,s,ArH);LRMS(FAB)m/z364([M(35Cl)+H]),366([M(37Cl)+H]);元素分析、計算値C2026ClNO・1/12HO:C;65.74,H;7.17,N;3.83. 測定値:C;65.45,H;6.91,N;3.86.
実施例11:[7aR,8R,11aS]−4−クロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸
Figure 0004873614
[工程1]14−クロロ−8−オキソデヒドロアビエチン酸 メチルエステルの調製
14−クロロデヒドロアビエチン酸 メチルエステル(Helvetica Chimica Acta,第65巻,第1351〜1358頁、1992年に基づいて調製可能;600mg,1.720mmol)を使用して、実施例9の工程1と同様の手法により、表題の化合物を黄色の油状物として得た(434mg,1.197mmol,収率70%)。
無色の雲母状固体(−ヘキサン/AcOEt);融点85−89℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.18(3H,s,CH),1.21(3H,d,J=7.0Hz,C CH),1.25(3H,d,J=6.8Hz,C CH),1.35(3H,s,CH),1.76−1.77(5H,m,CH×5),2.27(1H,d,J=12.1Hz,CH),2.51(1H,dd,J=17.4Hz,4.9Hz,CH),2.59−2.74(2H,m,CH×2),3.55−3.58(1H,m,CH),3.66(3H,s,COCH),7.23(1H,d,J=8.2Hz,ArH),7.41(1H,d,J=8.4Hz,ArH);LRMS(FAB)m/z363([M(35Cl)+H]),365([M(37Cl)+H]);元素分析、計算値C2127ClO:C;69.50,H;7.50. 測定値:C;69.29,H;7.51
[工程2]14−クロロ−8−(N−ヒドロキシ)イミノデヒドロアビエチン酸 メチルエステルの調製
14−クロロ−8−オキソデヒドロアビエチン酸 メチルエステル(300mg,0.827mmol)を使用して、実施例9の工程2と同様の手法により、表題の化合物を黄色のアモルフォスとして得た(337mg,定量的)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.05(3H,s,CH),1.23(3H,d,J=6.6Hz,C CH),1.27(3H,d,J=7.1Hz,C CH),2.05(3H,s,CH),1.64−1.74(5H,m,CH×5),2.07−2.20(2H,m,CH×2),2.45(3H,s,CH),2.52(1H,dd,J=18.9Hz,6.4Hz,CH),3.04(1H,dd,J=19.0Hz,12.9Hz,CH),3.43−3.46(1H,m,CH),3.67(3H,s,COCH),7.13(1H,d,J=8.2Hz,ArH),7.27(1H,d,J=8.4Hz,ArH),7.34(1H,d,J=8.1Hz,ArH),7.95(2H,d,J=8.4Hz,ArH)
[工程3]14−クロロ−8−(N−トシロキシ)イミノデヒドロアビエチン酸 メチルエステル
14−クロロ−8−(N−ヒドロキシ)イミノデヒドロアビエチン酸 メチルエステル(303mg,0.802mmol)を使用して、実施例9の工程3と同様の手法により、表題の化合物を無色のアモルフォス状物質として得た(166mg,313mmol,収率39%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.19(3H,s,CH),1.22(6H,d,J=7.1Hz,C CH×2),1.27(3H,s,CH),1.38−1.51(2H,m,CH×2),1.65−1.80(5H,m,CH×5),2.16−2.25(2H,m,CH×2),2.84(2H,dd,J=9.0Hz,4.6Hz,CH×2),3.28−3.32(1H,m,CH),3.66(3H,s,COCH),6.91(1H,s,ArH),7.17(1H,s,ArH)
[工程4][7aR,8R,11aS]−4−クロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル
14−クロロ−8−(N−トシロキシ)イミノデヒドロアビエチン酸 メチルエステル(321mg,0.604mmol)を使用して、実施例9の工程4と同様の手法により、表題の化合物を無色の固体として得た(154mg,0.408mmol,収率68%)。
無色の針状結晶(−ヘキサン/AcOEt);融点57−60℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.24(3H,d,J=4.0Hz,C CH),1.26(3H,d,J=4.0Hz,C CH),1.44(3H,s,CH),1.62(3H,s,CH),1.68−1.70(2H,m,CH×2),1.82−1.84(2H,m,CH×2),1.96−1.97(2H,m,CH×2),2.23(1H,d,J=8.4Hz,CH),2.86(1H,dd,J=16.0Hz,6.9Hz,CH),3.46−3.55(2H,m,CHおよびCH),3.62(3H,s,COCH),6.71(1H,bs,NH),7.22(1H,d,J=8.4Hz,ArH),7.33(1H,d,J=8.4Hz,ArH);LRMS(FAB)m/z378([M(35Cl)+H]),380([M(37Cl)+H]);元素分析、計算値C2128ClNO:C;66.74,H;7.47,N;3.71. 測定値:C;66.52,H;7.49,N;3.81
[工程5][7aR,8R,11aS]−4−クロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−8−カルボン酸
[7aR,8R,11aS]−4−クロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(80mg,0.212mmol)を使用して、実施例9の工程5と同様の手法により、表題の化合物を無色の固体として得た(61mg,0.168mmol,収率79%)。
無色の針状結晶(−ヘキサン/AcOEt);融点198−203℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.26(6H,dd,J=6.9Hz,1.7Hz,C CH×2),1.47(3H,s,CH),1.58(3H,s,CH),1.70−1.74(2H,m,CH×2),1.82−1.84(2H,m,CH×2),1.94−2.04(2H,m,CH×2),2.20(1H,d,J=8.6Hz,CH),2.94(1H,d,J=16.1Hz,CH),3.32−3.35(1H,m,CH),3.47−3.50(1H,m,CH),7.33(1H,d,J=8.2Hz,ArH),7.44(1H,d,J=8.2Hz,ArH);LRMS(FAB)m/z364([M(35Cl)+H]),366([M(37Cl)+H]);元素分析、計算値C2026ClNO:C;66.01,H;7.20,N;3.85. 測定値:C;65.77,H;7.14,N;3.72
実施例12:[7aR,8R,11aS]−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸
Figure 0004873614
[工程1]8−オキソデヒドロアビエチン酸 メチルエステルの調製
デヒドロアビエチン酸 メチルエステル(上記非特許文献2に開示された対応するカルボン酸をエステル化することにより調製可能;2.35g,7.456mmol)を使用して、実施例9の工程1と同様の手法により、表題の化合物を淡黄色の油状物として得た(570mg,1.746mmol,収率23%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.24−1.26(9H,m,C CH×2およびCH),1.34(3H,s,CH),1.61−1.80(5H,m,CH×5),2.32−2.38(2H,m,CH×2),2.71−2.73(2H,m,CH×2),2.91−2.95(1H,m,CH),3.65(3H,s,COCH),7.29(1H,d,J=8.1Hz,ArH),7.40(1H,dd,J=8.2Hz,2.1Hz,ArH),7.87(1H,d,J=2.0Hz,ArH);LRMS(FAB)m/z329([M+H]). by−product:H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.26(3H,s,CH),1.34(3H,s,CH),1.72−1.79(1H,m,CH×5およびC CPh×2),2.10(3H,s,CHCO),2.32−2.36(2H,m,CH×2),2.70−2.74(2H,m,CH×2),3.66(3H,s,COCH),7.33(1H,d,J=8.2Hz,ArH),7.52(1H,dd,J=8.3Hz,2.3Hz,ArH),7.97(1H,d,J=2.4Hz,ArH)
[工程2]8−(N−ヒドロキシ)イミノデヒドロアビエチン酸 メチルエステルの調製
8−オキソデヒドロアビエチン酸 メチルエステル(598mg,1.667mmol)を使用して、実施例9の工程2と同様の手法により、表題の化合物を無色のアモルフォスとして得た(390mg,1.137mmol,収率68%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.12(3H,s,CH),1.25(6H,d,J=7.0Hz,C CH×2),1.38(3H,s,CH),1.42−1.76(5H,m,CH×5),2.28−2.35(2H,m,CH×2),2.64−2.67(2H,m,CH×2),2.88−2.91(1H,m,CH),3.65(3H,s,COCH),7.21(2H,m,ArH),7.70(1H,s,ArH);LRMS(FAB)m/z344([M+H]
[工程3]8−(N−トシロキシ)イミノデヒドロアビエチン酸 メチルエステル
8−(N−ヒドロキシ)イミノデヒドロアビエチン酸 メチルエステル(390mg,1.137mmol)を使用して、実施例9の工程3と同様の手法により、表題の化合物を無色の固体として得た(545mg,1.095mmol,収率96%)。
無色の粉末(−ヘキサン/AcOEt);融点158−160℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.04(3H,s,CH),1.20−1.28(6H,m,C CH×2),1.34(3H,s,CH),1.68−1.74(5H,m,CH×5),2.26(2H,t,J=9.3Hz,CH),2.45(3H,s,PhC ),2.66(2H,d,J=8.6Hz,CH),2.85−2.88(1H,m,CH),3.66(3H,s,COCH),7.18(1H,d,J=8.2Hz,ArH),7.25(1H,dd,J=8.2Hz,2.0Hz,ArH),7.35(2H,d,J=8.6Hz,ArH),7.58(1H,d,J=1.8Hz,ArH),7.95(2H,d,J=8.4Hz,ArH);LRMS(FAB)m/z498([M+H]);元素分析、計算値C2835NOS:C;67.58,H;7.09,N;2.81. 測定値:C;69.39,H;7.21,N;2.91
[工程4][7aR,8R,11aS]−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル
8−(N−トシロキシ)イミノデヒドロアビエチン酸 メチルエステル(505mg,1.015mmol)を使用して、実施例9の工程4と同様の手法により、表題の化合物を無色のアモルフォスとして得た(392mg,定量的)。
無色の針状結晶(−ヘキサン/AcOEt);融点148−149℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.24(6H,d,J=7.0Hz,C CH×2),1.42(3H,s,CH),1.45(3H,s,CH),1.69−1.93(6H,m,CH×6),2.18(1H,d,J=14.8Hz,CH),2.57(1H,dd,J=14.7Hz,8.2Hz,CH),2.78−2.81(1H,dd,J=8.2Hz,3.6Hz,CH),2.85−2.88(1H,m,CH),3.65(3H,s,COCH),6.76(1H,d,J=2.0Hz,ArH),7.04(1H,d,J=8.2Hz,ArH),7.33(1H,d,J=8.4Hz,ArH),8.62(1H,s,NH);LRMS(FAB)m/z343([M+H]);元素分析、計算値C2129NO:C;73.44,H;8.51,N;4.08. 測定値:C;73.21,H;8.29,N;4.10
[工程5][7aR,8R,11aS]−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−8−カルボン酸
[7aR,8R,11aS]−3−イソプロピル−8,11a,−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(100mg,0.291mmol)を使用して、実施例9の工程5と同様の手法により、表題の化合物を油状物の固体として得た(75mg,0.228mmol,収率78%)。
無色の粉末(−ヘキサン/AcOEt);融点135−140℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.22(6H,d,J=6.8Hz,C CH×2),1.42(3H,s,CH),1.45(3H,s,CH),1.74−1.88(5H,m,CH×5),1.95(1H,d,J=11.3Hz,CH),2.28(1H,dd,J=14.9Hz,3.4Hz,CH),2.67(1H,dd,J=14.9Hz,7.8Hz,CH),2.80(1H,dd,J=7.9Hz,3.7Hz,CH),2.83−2.86(1H,m,CH),6.70(1H,d,J=1.8Hz,ArH),7.00(1H,dd,J=8.0Hz,1.8Hz,ArH),7.31(1H,d,J=8.4Hz,ArH),7.99(1H,s,ArH);LRMS(FAB)m/z330([M+H]);元素分析、計算値C2027NO・1/6HO:C;72.26,H;8.28,N;4.21. 測定値:C;72.21,H,8.15,N;4.16
実施例13:[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−5,8,11a−トリメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸
Figure 0004873614
[工程1][7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−5,8,11a−トリメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステルの調製
DMF(1mL)中のNaH(鉱油中の60%分散物をヘキサンで2度洗浄して使用;10mg,0.244mmol,1.1eq.)の懸濁液に、[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(91mg,0.222mmol)のDMF(1mL)溶液を0℃で2分間かけて滴下した。0℃で2分間攪拌後、ヨウ化メチル(0.07mL,1.108mmol,5.0eq.)を0℃で加えた。反応混合物を室温で7時間攪拌した後に、減圧下濃縮し、1N塩酸(10mL)で希釈し、クロロホルム(20mL×3)で抽出した。有機層をあわせ、食塩水(20mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後に減圧下濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=2:1)で精製し、表題の化合物を無色の油状物として得た(73mg,0.171mmol,収率77%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.36(3H,s,CH),1.42(6H,d,J=7.1Hz,C CH×2),1.46(3H,s,CH),1.72−1.73(2H,m,CH),1.82−1.91(4H,m,CH×4),2.21(1H,d,J=8.6Hz,CH),2.74(1H,d,J=16.3Hz,CH),3.19(3H,s,NCH),3.64(3H,s,COCH),3.81(1H,dd,J=16.2Hz,8.8Hz,CH),4.09(1H,bs,CH),7.20(1H,bs,ArH)
[工程2][7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−5,8,11a−トリメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]−アゼピン−8−カルボン酸の調製
[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−5,8,11a−トリメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(73mg,0.171mmol)、水酸化カリウム(96mg,1.705mmol,10.0eq.)および18−クラウンエーテル−6(113mg,0.426mmol,2.5eq.)のメタノール(1mL)溶液を80℃で13時間攪拌した。反応混合物を冷却し、減圧下濃縮し、水(10mL)で希釈し、2N塩酸(2mL)で酸性化し、その後クロロホルム(20mL×3)で抽出した。有機層をあわせ、食塩水(20mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後に減圧下濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(AcOEtのみ)で精製し、表題の化合物を無色の固体として得た(65mg,0.156mmol,収率92%)。
無色の粉末(−ヘキサン);融点155−159℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.34(3H,s,CH),1.39(6H,d,J=7.1Hz,C CH×2),1.43(3H,s,CH),1.54(2H,m,CH×2),1.73−1.88(4H,m,CH×4),2.18(1H,d,J=8.6Hz,CH),2.83(1H,d,J=16.3Hz,CH),3.19(3H,s,NCH),3.79−3.85(1H,m,CH),3.94(1H,bs,CH),7.19(1H,bs,ArH),10.03(1H,bs,COH);LRMS(FAB)m/z412([M(35Cl)+H]),414([M(35Cl37Cl)+H]),416([M(37Cl)+H]);元素分析、計算値C2127ClNO・1/4HO:C;60.51,H;6.64,N;3.36. 測定値:C;60.72,H;6.82,N:3.26
実施例14:[7aR,8R,11aS]−2−クロロ−3−イソプロピル−8,11a−トリメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸
Figure 0004873614
[工程1][7aR,8R,11aS]−2−クロロ−3−イソプロピル−5,8,11a−トリメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]−アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステルの調製
[7aR,8R,11aS]−2−クロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(107mg,0.282mmol)を使用して、実施例13の工程1と同じ手法により、表題の化合物を淡橙色の油状物として得た(106mg,0.271mmol,収率96%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.25(6H,d,J=7.0Hz,C CH×2),1.30(3H,s,CH),1.47(3H,s,CH),1.67(2H,m,CH×2),1.74−1.79(2H,m,CH×2),1.90−2.05(3H,m,CH×3),2.50−2.62(2H,m,CH×2),3.25(3H,s,NCH),3.35−3.38(1H,m,CH),3.61(3H,s,COCH),7.05(1H,s,ArH),7.31(1H,s,ArH).
[工程2][7aR,8R,11aS]−2−クロロ−3−イソプロピル−5,8,11a−トリメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]−アゼピン−8−カルボン酸の調製
[7aR,8R,11aS]−2−クロロ−3−イソプロピル−5,8,11a−トリメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]−アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(106mg,0.271mmol)を使用して、実施例13の工程2と同様の手法により、表題の化合物を無色の固体として得た(88mg,0.232mmol,収率86%)。
無色の綿状物質(CHCl−ヘキサン);融点192−196℃;H−NMR(400MHz/CDOD)δ1.16(3H,d,J=6.8Hz,C CH),1.17(3H,d,J=6.8Hz,C CH),1.20(3H,s,CH),1.33(3H,s,CH),1.56−1.71(4H,m,CH×4),1.85−1.91(3H,m,CH×3),2.40−2.51(2H,m,CH×2),3.15(3H,s,NCH),3.25−3.30(1H,m,CH),7.15(1H,s,ArH),7.27(1H,s,ArH);LRMS(FAB)m/z378([M(35Cl)+H]),378([M(37Cl)+H]);元素分析、計算値C2128ClNO:C;66.74,H;7.47,N:3.71. 測定値:C;66.44,H:7.23,N:3.65
実施例15:[7aR,8R,11aS]−4−クロロ−3−イソプロピル−5,8,11a−トリメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸
Figure 0004873614
[工程1][7aR,8R,11aS]−4−クロロ−3−イソプロピル−5,8,11a−トリメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]−アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステルの調製
[7aR,8R,11aS]−4−クロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(65mg,0.173mmol)を使用して、実施例13の工程1と同じ手法により、表題の化合物を無色の油状物として得た(66mg,0.168mmol,収率97%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.23(3H,d,J=6.8Hz,C CH),1.25(3H,d,J=6.8Hz,C CH),1.38(3H,s,CH),1.47(3H,s,CH),1.71−1.73(2H,m,CH×2),1.78−1.99(4H,m,CH×4),2.22(1H,d,J=8.7Hz,CH),2.73(1H,d,J=16.1Hz,CH),3.21(3H,s,NCH),3.47−3.50(1H,m,CH),3.64(3H,s,COCH),3.83(1H,dd,J=16.1Hz,8.8Hz,CH),7.19(1H,d,J=8.4Hz,ArH),7.29(1H,d,J=8.2Hz,ArH)
[工程2][7aR,8R,11aS]−4−クロロ−3−イソプロピル−5,8,11a−トリメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]−アゼピン−8−カルボン酸の調製
[7aR,8R,11aS]−4−クロロ−3−イソプロピル−5,8,11a−トリメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]−アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(66mg,0.168mmol)を使用して、実施例13の工程2と同様の手法により、表題の化合物を無色の固体として得た(57mg,0.150mmol,収率89%)。
鱗状結晶(−ヘキサン/AcOEt);融点185−189℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.21(3H,d,J=7.0Hz,C CH),1.23(3H,d,J=7.0Hz,C CH),1.36(3H,s,CH),1.44(3H,s,CH),1.73−1.74(2H,m,CH×2),1.78−1.96(4H,m,CH×4),2.17(1H,d,J=8.4Hz,CH),2.82(1H,d,J=16.3Hz,CH),3.20(3H,s,NCH),3.44−3.51(1H,m,CH),3.83(1H,dd,J=16.1Hz,8.6Hz,CH),7.17(1H,d,J=8.4Hz,ArH),7.28(1H,d,J=7.9Hz,ArH),9.64(1H,bs,COH);LRMS(FAB)m/z378([M(35Cl)+H]),378([M(37Cl)+H]);元素分析、計算値C2128ClNO・1/4HO:C;65.96,H;7.51,N;3.66. 測定値:C;66.10,H;7.30,N;3.70
実施例16:[7aR,8R,11aS]−3−イソプロピル−5,8,11a,−トリメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸
Figure 0004873614
[工程1][7aR,8R,11aS]−3−イソプロピル−5,8,11a−トリメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]−アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステルの調製
[7aR,8R,11aS]−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(100mg,0.291mmol)を使用して、実施例13の工程1と同じ手法により、表題の化合物を淡橙色の油状物として得た(90mg,0.252mmol,収率87%)。
無色の板状結晶(−ヘキサン/AcOEt);融点149−150℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.26(6H,d,J=7.0Hz,C CH×2),1.31(3H,s,CH),1.48(3H,s,CH),1.65−1.68(2H,m,CH×2),1.74−1.77(2H,m,CH×2),1.90(1H,d,J=13.6Hz,CH),1.89−1.98(3H,m,CH×3),2.50−2.63(2H,m,CH×2),2.88−2.92(1H,m,CH),3.27(3H,s,NCH),3.60(3H,s,COCH),7.01(1H,d,J=1.8Hz,ArH),7.07(1H,dd,J=8.2Hz,1.9Hz,ArH),7.28(1H,d,J=8.2Hz,ArH);LRMS(FAB)m/z358([M+H]);元素分析、計算値C2231NO:C;73.91,H;8.74,N;3.92. 測定値:C;73.78,H;8.89,N;3.97.
[工程2][7aR,8R,11aS]−3−イソプロピル−5,8,11a−トリメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]−アゼピン−8−カルボン酸の調製
[7aR,8R,11aS]−3−イソプロピル−5,8,11a−トリメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]−アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(50mg,0.141mmol)を使用して、実施例13の工程2と同様の手法により、表題の化合物を無色のアモルフォスとして得た(42mg,0.121mmol,収率86%)。
無色の片状結晶(−ヘキサン/AcOEt);融点123−127℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.24(6H,d,J=7.0Hz,C CH×2),1.31(3H,s,CH),1.50(3H,s,CH),1.67−1.78(4H,m,CH×2),1.98−2.04(3H,m,CH×3),2.50−2.62(2H,m,CH×2),2.86−2.90(1H,m,CH),3.28(3H,s,NCH),6.97(1H,d,J=1.8Hz,ArH),7.06(1H,dd,J=8.2Hz,1.9Hz,ArH),7.26(1H,d,J=8.2Hz,ArH);LRMS(FAB)m/z344([M+H]);元素分析、計算値C2129NO:C;73.44,H;8.51,N;4.08. 測定値:C;73.28,H;8.31,N;4.03
実施例17:[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−ペント−4−イニル−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル
Figure 0004873614
[工程1]トルエン−4−スルホン酸 ペント−4−イニルエステル
4−ペンチン−1−オール(1.10mL,0.012mol)およびトリエチルアミン(1.81mL,0.013mol,1.1eq.)の塩化メチレン(8mL)溶液に、トシルクロリド(2.49g,0.0113mol,1.1eq.)の塩化メチレン(20mL)溶液を0℃で20分間かけて加えた。反応混合物を室温で20時間攪拌し、氷水(50mL)に注いだ。分離した水層をクロロホルム(30mL×3)で抽出した。有機層をあわせ、水(30mL×1)および食塩水(30mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後に濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=4:1)で精製し、表題の化合物を無色の液体として得た(2.37g,0.010mol,収率84%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.85−1.89(2H,m,CH CH),1.89(1H,t,J=2.7Hz,HCC),2.26(2H,dt,J=6.9Hz,2.7Hz,CCH),2.45(3H,s,CH),4.15(2H,t,J=6.1Hz,CHO),7.35(2H,d,J=8.2Hz,ArH),7.80(2H,d,J=8.4Hz,ArH)
[工程2]5−ヨードペント−1−インの調製
アセトン(8mL)中のトルエン−4−スルホン酸 ペント−4−イニルエステル(817mg,3.430mmol)およびヨウ化ナトリウム(1.234g,8.232mmol,2.4eq.)の混合物を70℃で1時間攪拌し、冷却し、水(20mL)に注ぎ、ジエチルエーテル(20mL×3)で抽出した。有機層をあわせ、飽和重曹水溶液(20mL×1)および食塩水(20mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後に、減圧下濃縮し、表題の化合物を黄色の液体として得た(600mg,3.093mmol,収率90%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ2.00(1H,t,J=2.6Hz,HCC),2.01(2H,tt,J=6.7Hz,6.7Hz,C CHI),2.35(2H,dt,J=6.7Hz,2.6Hz,CCH),3.32(2H,t,J=6.7Hz,CHI)
[工程3][7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−ペント−4−イニル−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステルの調製
DMF(1mL)中の水素化ナトリウム(鉱油中の60%分散物をヘキサンで2度洗浄;6mg,0.138mmol,1.1eq.)の懸濁液に、[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(52mg,0.125mmol)のDMF(1.5mL)溶液を0℃で2分間かけて加えた。0℃で30分間攪拌した後に、5−ヨードペント−1−イン(122mg,0.627mmol,5.0eq.)のDMF(1.5mL)溶液を0℃で加えた。混合物を室温で17時間攪拌し、減圧下濃縮し、水(20mL)で希釈し、その後クロロホルム(20mL×3)で抽出した。有機層をあわせ、食塩水(20mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後に減圧下濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=4:1)で精製し、表題の化合物を無色の油状物として得た(44mg,0.093mmol,収率74%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.42(3H,s,CH),1.42(6H,d,J=7.0Hz,C CH×2),1.47(3H,s,CH),1.72(2H,m,CH×2),1.83−1.91(5H,m,CH×5),2.01(1H,t,J=2.3Hz,HCC),2.21(1H,d,J=8.5Hz,CH),2.30(2H,t,J=7.0Hz,CCH),2.90(1H,d,J=16.2Hz,CH),3.05−3.12(1H,m,CH),3.66(3H,s,COCH),3.70(1H,dd,J=16.4Hz,8.9Hz,CH),3.96(1H,bs,CH),4.11−4.28(1H,m,CH),7.21(1H,bs,ArH);LRMS(FAB)m/z478([M(35Cl)+H]),480([M(35Cl37Cl)+H]),482([M(37Cl)+H]
実施例18:[7aR,8R,11aS]−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−ペント−4−イニル−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル
Figure 0004873614
[7aR,8R,11aS]−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(91mg,0.265mmol)を使用して、実施例17の工程3と同様の手法により、表題の化合物を無色の油状物として得た(76mg,0.85mmol,収率70%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.27(6H,d,J=6.9Hz,C CH×2),1.32(3H,s,CH),1.48(3H,s,CH),1.66−1.68(2H,m,CH×2),1.75−1.78(2H,m,CH×2),1.90(1H,d,J=13.3Hz,CH),1.95−2.04(2H,m,CH×2),1.96(1H,t,J=2.6Hz,HCC),2.10−2.17(1H,m,CH),2.19−2.37(2H,m,CH×2),2.50−2.59(2H,m,CH×2),2.88−2.96(1H,m,CH),3.48−3.56(1H,m,CH),3.60(3H,s,COCH),3.90−3.97(1H,m,CH),7.08(1H,dd,J=8.2Hz,1.9Hz,ArH),7.11(1H,d,J=1.9Hz,ArH),7.29(1H,d,J=8.2Hz,ArH);LRMS(FAB)m/z410([M+H]
実施例19:[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−[5−(4−ヨードフェニル)ペント−4−イニル]−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル
Figure 0004873614
[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−ペント−4−イニル−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(44mg,0.093mmol)、−ジヨードベンゼン(34mg,0.102mmol,1.1eq.)、Pd(PPhCl(1mg,0.001mmol,0.02eq.)およびCuI(1mg,0.005mmol,0.06eq.)のトリエチルアミン(2mL)中の混合物をアルゴン雰囲気下39時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧下濃縮し、残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=2:1)で精製し、表題の化合物と−ジヨードベンゼンの混合物を淡黄色の油状物として(55mg)、ならびに二量体(1,4−ビス[[[7aR,8R,11aS]−5−(2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−8−メトキシカルボニル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−5−イル)]ペント−1−イニル]ベンゼン)を淡黄色のアモルフォス物質として得た(14mg,0.013mmol,収率28%)。表題の化合物を含む混合物をさらにフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=4:1)で精製し、表題の化合物を淡橙色のアモルフォス物質として得た(32mg,0.046mmol,収率50%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.41(6H,d,J=5.3Hz,C CH×2),1.42(3H,s,CH),1.46(3H,s,CH),1.70(2H,m,CH×2),1.81−1.97(5H,m,CH×5),2.02−2.09(1H,m,CH),2.21(1H,d,J=8.5Hz,CH),2.50(2H,t,J=6.9Hz,CH),2.86(1H,d,J=16.2Hz,CH),3.06−3.50(1H,m,CH),3.51(3H,s,COCH),3.72(1H,dd,J=16.1Hz,8.6Hz,CH),3.95(1H,bs,CH),4.33−4.39(1H,m,CH),7.14(2H,d,J=8.1Hz,ArH),7.20(1H,bs,ArH),7.62(2H,d,J=8.1Hz,ArH);LRMS(FAB)m/z680([M(35Cl)+H]),682([M(35Cl37Cl)+H]),684([M(37Cl)+H]
二量体:H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.43(12H,d,J=6.0Hz,C CH×4),1.44(6H,s,CH×2),1.48(6H,s,CH×2),1.71(4H,m,CH×4),1.83−1.99(10H,m,CH×10),2.04−2.09(2H,m,CH×2),2.22(2H,d,J=8.5Hz,CH×2),2.53(4H,d,J=6.9Hz,CH×4),2.89(2H,d,J=16.3Hz,CH×2),3.09−3.16(2H,m,CH×2),3.53(6H,s,COCH×2),3.74(2H,dd,J=16.1Hz,8.6Hz,CH×2),3.97(2H,bs,CH×2),4.35−4.41(2H,m,CH×2),7.22(2H,bs,ArH),7.35(4H,s,ArH);LRMS(FAB)m/z1029([M(35Cl)+H]),1031([M(35Cl 37Cl)+H]),1033([M(35Cl 37Cl)+H]),1035([M(35Cl37Cl)+H]
実施例20:1,4−ビス[[[7aR,8R,11aS]−5−(2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−8−メトキシカルボニル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−5−イル)]ペント−1−イニル]ベンゼン
Figure 0004873614
トリエチルアミン(2mL)中の[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−ペント−4−イニル−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(17mg,0.036mmol)、[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−[5−(4−ヨードフェニル)ペント−4−イニル]−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(32mg,0.047mmol,1.3eq.)、Pd(PPhCl(1mg,0.001mmol,0.04eq.)およびCuI(1mg,0.005mmol,0.14eq.)の混合物をアルゴン雰囲気下室温で72時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧下濃縮し、フラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=2:1)で精製して、表題の化合物を無色の油状物として得た(32mg,0.031mmol,収率84%)。
実施例21:1,4−ビス[[[7aR,8R,11aS]−5−(2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−8−カルボキシ−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−5−イル)]ペント−1−イニル]ベンゼン
Figure 0004873614
メタノール(2mL)中の1,4−ビス[[[7aR,8R,11aS]−5−(2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−8−メトキシカルボニル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−5−イル)]ペント−1−イニル]ベンゼン(46mg,0.045mmol)、水酸化カリウム(25mg,0.445mmol,10.0eq.)および18−クラウンエーテル−6(59mg,0.223mmol,5.0eq.)の混合物を80℃で19時間攪拌した。冷却後、反応混合物を濃縮し、水(20mL)で希釈し、2N塩酸(2mL)で酸性化し、その後クロロホルム(20mL×3)で抽出した。有機層をあわせ、食塩水(20mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後に減圧下濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(AcOEt:MeOH=10:1)で精製し、表題の化合物を無色の固体として得た(29mg,0.029mmol,収率65%)。
無色の粉末(−ヘキサン/AcOEt);融点211−214℃;H−NMR(400MHz/CDOD)δ1.31(6H,s,CH×2),1.43−1.49(12H,m,C CH×2およびCH×2),1.76−2.18(14H,m,CH×14),2.27(2H,d,J=8.6Hz,CH×2),2.54−2.55(4H,m,CH×4),3.15(2H,d,J=16.5Hz,CH×2),3.65−3.72(2H,m,CH×2),4.02(2H,bs,CH×2),4.30(2H,m,CH×2),7.32(4H,s,ArH),7.35(2H,bs,ArH);LRMS(FAB)m/z1001([M(35Cl)+H]),1003([M(35Cl 37Cl)+H]),1005([M(35Cl 37Cl)+H]),1007([M(35Cl37Cl)+H]),1009([M(37Cl)+H]);HRMS(FAB) 測定値:1001.3432(−1.7 mmu for [M(35Cl)+H]),1003.3444([M(35Cl 37Cl)+H]に対して−1.3mmu),1005.3637(M(35Cl 37Cl)+H)に対して+1.0mmu),1007.3604([M(35Cl37Cl)+H]に対して+0.9mmu),1009.3651([M(35Cl)+H]に対して+1.7mmu);元素分析、計算値C5664Cl・3/2HO:C;65.30,H;6.56,N;2.72. 測定値:C;65.34,H;6.59,N;2.60.
実施例22:[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−[5−(3−ヨードフェニル)ペント−4−イニル]−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル
Figure 0004873614
トリエチルアミン(3mL)中の[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−ペント−4−イニル−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(62mg,0.129mmol),−ジヨードベンゼン(21mg,0064mmol,0.5eq.),Pd(PPhCl(1mg,0.001mmol,0.01eq.)およびCuI(1mg,0.005mmol,0.04eq.)の混合物をアルゴン雰囲気下室温で49時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧下濃縮し、残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=4:1)で精製し、表題の化合物を橙色の油状物として(32mg,0.046mmol,収率36%)、さらにその二量体(1,3−ビス[[[7aR,8R,11aS]−5−(2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−8−メトキシカルボニル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−5−イル)]ペント−1−イニル]ベンゼン)を橙色の油状物として得た(31mg,0.030mmol,収率47%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.41(6H,d,J=5.9Hz,C CH×2),1.42(3H,s,CH),1.47(3H,s,CH),1.70−1.71(2H,m,CH×2),1.82−1.93(5H,m,CH×5),2.03−2.10(1H,m,CH),2.20(1H,d,J=8.5Hz,CH),2.51(2H,t,J=7.0Hz,CH),2.87(1H,d,J=16.2Hz,CH),3.07−3.14(1H,m,CH),3.52(3H,s,COCH),3.72(1H,dd,J=16.1Hz,8.6Hz,CH),3.96(1H,bs,CH),4.32−4.39(1H,m,CH),7.02(1H,t,J=7.9Hz,ArH),7.20(1H,bs,ArH),7.37(1H,td,J=7.8Hz,1.2Hz,ArH),7.61(1H,td,J=8.5Hz,1.4Hz,ArH),7.77(1H,t,J=1.6Hz,ArH);LRMS(FAB)m/z680([M(35Cl)+H]),682([M(35Cl37Cl)+H]),684([M(37Cl)+H]
二量体:H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.41(6H,s,CH×2),1.41(12H,d,J=6.3Hz,C CH×4),1.47(6H,s,CH×2),1.69−1.70(4H,m,CH×4),1.81−1.93(10H,m,CH×10),2.03−2.08(2H,m,CH×2),2.20(2H,d,J=8.5Hz,CH×2),2.50(4H,d,J=7.0Hz,CH×4),2.88(2H,d,J=16.2Hz,CH×2),3.07−3.14(2H,m,CH×2),3.51(6H,s,COCH×2),3.73(2H,dd,J=16.2Hz,8.7Hz,CH×2),3.96(2H,bs,CH×2),4.32−4.39(2H,m,CH×2),7.20(2H,bs,ArH),7.21(2H,t,J=7.7Hz,ArH),7.32(2H,d,J=7.8Hz,ArH),7.44(1H,s,ArH);LRMS(FAB)m/z1029([M(35Cl)+H]),1031([M(35Cl 37Cl)+H]),1033([M(35Cl 37Cl)+H]),1035(M(35Cl37Cl)+H)
実施例23:1,3−ビス[[[7aR,8R,11aS]−5−(2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−8−メトキシカルボニル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−5−イル)]ペント−1−イニル]ベンゼン
Figure 0004873614
トリエチルアミン(2mL)中の[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−ペント−4−イニル−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(22mg,0.046mmol)、[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−[5−(3−ヨードフェニル)ペント−4−イニル]−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(32mg,0.046mmol)、Pd(PPhCl(1mg,0.001mmol,0.03eq.)およびCuI(1mg,0.005mmol,0.1eq.)の混合物をアルゴン雰囲気下室温で48時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧下濃縮し、フラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=2:1)で精製して、表題の化合物を橙色の油状物として得た(33mg,0.032mmol,収率70%)。
実施例24:1,3−ビス[[[7aR,8R,11aS]−5−(2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−8−カルボキシ−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−5−イル)]ペント−1−イニル]ベンゼン
Figure 0004873614
メタノール(2mL)中の4−ビス[[[7aR,8R,11aS]−5−(2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−8−メトキシカルボニル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−5−イル)]ペント−1−イニル]ベンゼン(69mg,0.067mmol)、水酸化カリウム(38mg,0.672mmol,10.0eq.)および18−クラウンエーテル−6(89mg,0.336mmol,5.0eq.)の混合物を80℃で18時間攪拌した。冷却後、反応混合物を濃縮し、水(20mL)で希釈し、2N塩酸(2mL)で酸性化し、その後クロロホルム(20mL×3)で抽出した。有機層をあわせ、食塩水(20mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後に減圧下濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(AcOEt:MeOH=10:1)で精製し、表題の化合物を無色の固体として得た(50mg,0.050mmol,収率75%)。
無色の粉末(−ヘキサン/CHCl);融点207−213℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.29(6H,s,CH×2),1.32(12H,d,J=7.1Hz,C CH×4),1.33(6H,s,CH×2),1.61(4H,m,CH×4),1.75−1.89(10H,m,CH×10),2.13(2H,d,J=8.6Hz,CH×2),2.21(4H,m,CH×4),2.92−3.00(2H,,m,CH×2),2.98(2H,d,J=16.7Hz,CH×2),3.50−3.57(2H,m,CH×2),3.91(2H,bs,CH×2),4.13−4.20(2H,m,CH×2),7.09(3H,m,ArH),7.24(2H,bs,ArH),7.30(1H,s,ArH);LRMS(FAB)m/z1001([M(35Cl)+H]),1003([M(35Cl 37Cl)+H]),1005([M(35Cl 37Cl)+H]),1007([M(35Cl37Cl)+H]),1009([M(37Cl)+H]);HRMS(FAB) 測定値:1001.4380([M(35Cl)+H]に対して+7.8mmu),1003.4284([M(35Cl 37Cl)+H]に対して+7.1mmu),1005.3859([M(35Cl 37Cl)+H]に対して+3.7mmu),1007.3920([M(35Cl37Cl)+H]に対して+4.1mmu),1009.3856([M(35Cl)+H]に対して+3.7mmu);元素分析、計算値C5664Cl・3/2HO:C;65.30,H;6.56,N;2.72. 測定値:C;65.03,H;6.78,N;2.62
実施例25:[7aR,8R,11aS]−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−[5−(3−ヨードフェニル)ペント−4−イニル]−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル
Figure 0004873614
[7aR,8R,11aS]−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−ペント−4−イニル−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(66mg,0.161mmol)、−ジヨードベンゼン(53mg,0.161mmol)、Pd(PPhCl(1mg,0.001mmol,0.01eq.)およびCuI(1mg,0.005mmol,0.03eq.)のトリエチルアミン(2mL)中の混合物をアルゴン雰囲気下19時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧下濃縮し、残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=4:1→2:1)で精製し、表題の化合物を黄色の油状物として(63mg,0.103mmol,収率64%)、ならびに二量体(1,3−ビス[[[7aR,8R,11aS]−5−(3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−8−メトキシカルボニル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−5−イル)]ペント−1−イニル]ベンゼン:実施例26)を黄色の油状物として得た(26mg,0.029mmol,収率36%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.23(6H,d,J=6.9Hz,C CH×2),1.34(3H,s,CH),1.50(3H,s,CH),1.68−1.69(2H,m,CH×2),1.77−1.79(2H,m,CH×2),1.92(1H,d,J=8.3Hz,CH),1.97−2.00(2H,m,CH×2),2.09(1H,m,CH),2.22−2.23(1H,m,CH),2.46−2.64(4H,m,CH×4),2.83−2.90(1H,m,CH),3.55−3.61(1H,m,CH),3.62(3H,s,COCH),3.95−4.02(1H,m,CH),7.00(1H,t,J=7.9Hz,ArH),7.08(1H,dd,J=8.2Hz,1.8Hz,ArH),7.13(1H,d,J=1.8Hz,ArH),7.30(1H,t,J=8.3Hz,ArH),7.32(1H,dt,J=8.0Hz,1.4Hz,ArH),7.60(1H,td,J=7.9Hz,1.2Hz,ArH),7.73(1H,t,J=1.6Hz,ArH);LRMS(FAB)m/z612([M+H]
実施例26:1,3−ビス[[[7aR,8R,11aS]−5−(3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−8−メトキシカルボニル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−5−イル)]ペント−1−イニル]ベンゼン
Figure 0004873614
実施例25で得られた二量体:H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.19(12H,d,J=6.9Hz,C CH×4),1.33(6H,s,CH×2),1.48(6H,s,CH×2),1.67−1.68(4H,m,CH×4),1.75−1.77(4H,m,CH×4),1.90(2H,d,J=7.3Hz,CH×2),2.01−2.11(2H,m,CH×2),2.17−2.24(2H,m,CH×2),2.40−2.62(8H,m,CH×8),2.80−2.90(2H,m,CH×2),3.42−3.60(2H,m,CH×2),3.61(6H,s,COCH×2),3.92−4.00(2H,m,CH×2),7.05(2H,dd,J=8.2Hz,1.9Hz,ArH),7.11(2H,d,J=1.9Hz,ArH),7.16(1H,d,J=8.4Hz,ArH),7.24(2H,dd,J=8.6Hz,1.5Hz,ArH),7.28(2H,d,J=8.3Hz,ArH),7.36(1H,m,ArH);LRMS(FAB)m/z893([M+H]
実施例27:1,3−ビス[[[7aR,8R,11aS]−5−(3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−8−カルボキシ−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−5−イル)]ペント−1−イニル]ベンゼン
Figure 0004873614
メタノール(2mL)中の1,3−ビス[[[7aR,8R,11aS]−5−(3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−8−メトキシカルボニル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−5−イル)]ペント−1−イニル]ベンゼン(26mg,0.029mmol),水酸化カリウム(16mg,0.289mmol,10.0eq.)および18−クラウンエーテル−6(38mg,0.145mmol,5.0eq.)の混合物を80℃で17時間攪拌した。冷却後、反応混合物を濃縮し、水(20mL)で希釈し、2N塩酸(2mL)で酸性化し、その後クロロホルム(20mL×3)で抽出した。有機層をあわせ、食塩水(20mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後に減圧下濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(AcOEt:MeOH=10:1)で精製し、表題の化合物を無色のアモルフォス状物質として得た(9mg,0.010mmol,収率36%)。
無色の固体(−ヘキサン/CHCl);融点159−163℃;H−NMR(400MHz/CDOD/TMS)δ1.04(12H,d,J=6.9Hz,C CH×4),1.22(6H,s,CH×2),1.33(6H,s,CH×2),1.57−1.68(8H,m,CH×8),1.84−1.88(8H,m,CH×8),2.21−2.27(2H,m,CH×2),2.38−2.48(8H,m,CH×8),2.73−2.78(2H,m,CH×2),3.30−3.38(2H,m,CH×2),3.80(2H,m,CH×2),7.01−7.08(6H,m,ArH),7.23−7.25(4H,m,ArH);LRMS(FAB)m/z866([M+H]);元素分析、計算値C5668・2HO:C;74.64,H;8.05,N;3.11. 測定値:C;74.45,H;8.31,N;2.83.
実施例28:[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,
11a−ジメチル−6−オキソ−5−[5−(2−ヨードフェニル)ペント−4−イニル]−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル
Figure 0004873614
トリエチルアミン(2mL)中の[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−ペント−4−イニル−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(77mg,0.161mmol),−ジヨードベンゼン(0.010mL,0.080mmol,0.5eq.),Pd(PPhCl(1mg,0.001mmol,0.01eq.)およびCuI(1mg,0.005mmol,0.03eq.)の混合物をアルゴン雰囲気下室温で48時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧下濃縮し、残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=2:1)で精製し、表題の化合物を橙色の油状物として(17mg,0.025mmol,収率15%)、さらに原料のアルキンのホモ二量体(1,10−ビス[[7aR,8R,11aS]−5−(2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−8−メトキシカルボニル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5−ジベンゾ[]アゼピン−5−イル)]デカン−4,6−ジイン)を橙色の油状物として得た(52mg,0.054mmol,収率67%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.43(6H,d,J=7.5Hz,C CH×2),1.44(3H,s,CH),1.49(3H,s,CH),1.70(2H,m,CH×2),1.85−1.92(4H,m,CH×2),2.02−2.03(1H,m,CH),2.12−2.17(1H,m,CH),2.22(1H,d,J=8.5Hz,CH),2.61(2H,t,J=6.9Hz,CH),2.91(1H,d,J=16.3Hz,CH),3.20−3.27(1H,m,CH),3.52(3H,s,COCH),3.77(1H,dd,J=16.1Hz,8.6Hz,CH),3.98(1H,bs,CH),4.34−4.38(1H,m,CH),6.98(1H,dt,J=7.7Hz,1.7Hz,ArH),7.22(1H,bs,ArH),7.29(1H,dt,J=7.6Hz,1.2Hz,ArH),7.44(1H,dd,J=7.7Hz,1.6Hz,ArH),7.84(1H,dd,J=8.0Hz,1.6Hz,ArH);LRMS(FAB)m/z680([M(35Cl)+H]),682([M(35Cl37Cl)+H]),684([M(37Cl)+H]).
実施例28で得られたホモ二量体:H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.40(6H,s,CH×2),1.41(12H,d,J=5.8Hz,C CH×4),1.46(6H,s,CH×2),1.71(4H,m,CH×4),1.79−1.92(10H,m,CH×10),1.95−2.04(2H,m,CH×2),2.20(2H,d,J=8.5Hz,CH×2),2.36(4H,d,J=7.1Hz,CH×4),2.83(2H,d,J=16.2Hz,CH×2),2.98−3.05(2H,m,CH×2),3.67(6H,s,COCH×2),3.69(2H,dd,J=16.0Hz,8.6Hz,CH×2),3.94(2H,bs,CH×2),4.26−4.32(2H,m,CH×2),7.19−7.23(2H,bs,ArH);LRMS(FAB)m/z1029([M(35Cl)+H]),1031([M(35Cl 37Cl)+H]),1033([M(35Cl 37Cl)+H]),1035([M(35Cl37Cl)+H]),1037([M(37Cl)+H]
実施例29:1,2−ビス[[[7aR,8R,11aS]−5−(2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−8−メトキシカルボニル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−5−イル)]ペント−1−イニル]ベンゼン
Figure 0004873614
トリエチルアミン(1mL)中の[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−ペント−4−イニル−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(15mg,0.032mmol)、[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−[5−(2−ヨードフェニル)ペント−4−イニル]−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(22mg,0.032mmol)、Pd(PPh(2mg,0.002mmol,0.05eq.)およびCuI(1mg、0.005mmol、0.2eq.)の混合物をアルゴン雰囲気下100℃で19時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧下濃縮し、フラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=2:1)で精製して、表題の化合物を橙色の油状物として得た(11mg,0.011mmol,収率33%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.41(6H,s,CH×2),1.42(12H,d,J=6.6Hz,C CH×4),1.46(6H,s,CH×2),1.68(4H,m,CH×4),1.81−1.92(8H,m,CH×8),1.95−2.00(2H,m,CH×2),2.07−2.14(2H,m,CH×2),2.20(2H,d,J=8.0Hz,CH×2),2.57(4H,t,J=6.9Hz,CH×2),2.89(2H,d,J=16.2Hz,CH×2),3.13−3.20(2H,m,CH×2),3.47(6H,s,COCH×2),3.74(2H,dd,J=16.2Hz,8.6Hz,CH×2),3.96(2H,bs,CH×2),4.33−4.38(2H,m,CH×2),7.20(2H,dd,J=5.7Hz,3.3Hz,ArH),7.19−7.20(2H,m,ArH),7.41(2H,dd,J=5.7Hz,3.4Hz,ArH);LRMS(FAB)m/z1029([M(35Cl)+H]),1031([M(35Cl 37Cl)+H]),1033([M(35Cl 37Cl)+H]),1035([M(35Cl37Cl)+H]
実施例30:1,2−ビス[[[7aR,8R,11aS]−5−(2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−8−カルボキシ−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−5−イル)]ペント−1−イニル]ベンゼン
Figure 0004873614
メタノール(2mL)中の1,2−ビス[[[7aR,8R,11aS]−5−(2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−8−メトキシカルボニル−6−オキソ−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−5−イル)]ペント−1−イニル]ベンゼン(11mg,0.011mmol)、水酸化カリウム(60mg,0.108mmol,10.0eq.)および18−クラウンエーテル−6(14mg,0.054mmol,5.0eq.)の混合物を80℃で16時間攪拌した。冷却後、反応混合物を濃縮し、水(20mL)で希釈し、2N塩酸(2mL)で酸性化し、その後クロロホルム(20mL×3)で抽出した。有機層をあわせ、食塩水(20mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後に減圧下濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(AcOEt:MeOH=20:1)で精製し、表題の化合物を無色の固体として得た(4mg,0.004mmol,収率41%)。
淡黄色の粉末(−ヘキサン/AcOEt);融点181−184℃;H−NMR(400MHz/CDOD)δ1.28(6H,s,CH×2),1.34(12H,m,C CH×2およびCH×2),1.73(14H,m,CH×14),2.21(6H,m,CH×6),2.98(4H,m,CH×4),3.54(2H,m,CH×2),3.91(2H,bs,CH×2),4.15(2H,m,CH×2),7.06(2H,s,ArH),7.27(4H,m,ArH);LRMS(FAB)m/z1001([M(35Cl)+H]),1003([M(35Cl 37Cl)+H]),1005([M(35Cl 37Cl)+H]),1007([M(35Cl37Cl)+H]),1009([M(37Cl)+H]);元素分析、計算値C5664Cl・3/2HO:C;65.30,H;6.56,N;2.72. 測定値:C;65.17,H;6.79,N;2.69
実施例31:[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−ペント−4−イニル−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸
Figure 0004873614
メタノール(1mL)中の[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−ペント−4−イニル−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸メチルエステル(41mg,0.086mmol)、水酸化カリウム(48mg,0.863mmol,10.0eq.)および18−クラウンエーテル−6(57mg,0.216mmol,2.5eq.)の混合物を80℃で17時間攪拌した。反応混合物を冷却後、減圧下濃縮し、水(10mL)で希釈し、2N塩酸(2mL)で酸性化し、その後クロロホルム(20mL×3)で抽出した。有機層をあわせ、食塩水(20mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後に減圧下濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(AcOEt:MeOH=10:1)で精製し、表題の生成物を無色の固体として得た(29mg,0.0624mmol,収率72%)。
無色のガラス状固体(−ヘキサン/AcOEt);融点122−126℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.39(3H,s,CH),1.40(6H,d,J=5.5Hz,C CH×2),1.44(3H,s,CH),1.69−1.74(2H,m,CH×2),1.73(1H,t,J=2.4Hz,HCC),1.81−1.89(5H,m,CH×5),2.16(1H,d,J=8.5Hz,CH),2.50−2.53(2H,m,CH×2),2.94−3.01(1H,s,CH),3.04(1H,d,J=16.4Hz,CH),3.74(1H,dd,J=15.9Hz,9.0Hz,CH),3.95(1H,bs,CH),4.36−4.43(1H,m,CH),7.19(1H,bs,ArH);LRMS(FAB)m/z464([M(35Cl)+H]),466([M(35Cl37Cl)+H]),468([M(37Cl)+H]);元素分析、計算値C2531ClNO:C;64.65,H;6.73,N;3.02. 測定値:C;64.63,H;6.87,N;2.94.
実施例32:[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−(5−フェニルペント−4−イニル)−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル
Figure 0004873614
トリエチルアミン(1mL)中の[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−ペント−4−イニル−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸メチルエステル(20mg,0.063mmol)、ヨードベンゼン(0.008mL,0.075mmol,1.2eq.)、Pd(PPhCl(1mg,0.001mmol,0.02eq.)およびCuI(1mg,0.005mmol,0.08eq.)の混合物をアルゴン雰囲気下室温で14時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧下濃縮し、フラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=5:1)で精製し、表題の化合物を淡黄色のアモルフォスとして得た(37mg,定量的)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.42(6H,d,J=6.7Hz,C CH×2),1.42(3H,s,CH),1.47(3H,s,CH),1.69(2H,m,CH×2),1.81−1.98(5H,m,CH×5),2.06−2.11(1H,m,CH),2.20(1H,d,J=8.5Hz,CH),2.52(2H,t,J=7.0Hz,CH),2.89(1H,d,J=16.3Hz,CH),3.10−3.17(1H,m,CH),3.48(3H,s,COCH),3.73(1H,dd,J=16.2Hz,8.5Hz,CH),3.96(1H,bs,CH),4.32−4.39(1H,m,CH),7.20(1H,bs,ArH),7.27−7.29(3H,m,ArH),7.41(2H,dd,J=7.9Hz,1.9Hz,ArH);LRMS(FAB),m/z 554([M(35Cl)+H]),556([M(35Cl37Cl)+H]),558([M(37Cl)+H]
実施例33:[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−(5−フェニルペント−4−イニル)−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸
Figure 0004873614
メタノール(1mL)中の[7aR,8R,11aS]−2,4−ジクロロ−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−(5−フェニルペント−4−イニル)−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸 メチルエステル(37mg,0.067mmol)、水酸化カリウム(38mg,0.669mmol,10.0eq.)および18−クラウンエーテル−6(44mg,0.167mmol,2.5eq.)の混合物を80℃で16時間攪拌した。反応混合物を冷却し後に、減圧下濃縮し、水(10mL)で希釈し、2N塩酸(2mL)で酸性化し、その後クロロホルム(20mL×3)で抽出した。有機層をあわせ、食塩水(20mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後に減圧下濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=10:1)で精製し、表題の化合物を無色の油状物として得た(31mg,0.058mmol,収率87%)。
無色の粉末(−ヘキサン/AcOEt);融点127−130℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.37−1.44(12H,m,CH×4),1.70(2H,m,CH×2),1.79−1.88(5H,m,CH×5),1.90−2.04(1H,m,CH),2.11(1H,d,J=8.5Hz,CH),2.47(2H,t,J=6.9Hz,CH),2.89(1H,d,J=16.3Hz,CH),3.07−3.14(1H,m,CH),3.48(1H,dd,J=16.1Hz,8.6Hz,CH),3.94(1H,bs,CH),4.27−4.36(1H,m,CH),7.13−7.36(6H,m,ArH);LRMS(FAB)m/z540([M(35Cl)+H]),542([M(35Cl37Cl)+H]),544([M(37Cl)+H]);元素分析、計算値C2229ClNO:C;68.88,H;6.53,N;2.59. 測定値:C;68.62,H;6.65,N;2.58.
実施例34:[7aR,8R,11aS]−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−(5−フェニルペント−4−イニル)−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸メチルエステル
Figure 0004873614
トリエチルアミン(1mL)中の[7aR,8R,11aS]−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−(5−ペント−4−イニル)−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸メチルエステル(88mg,0.215mmol)、ヨードベンゼン(0.029mL,0.258mmol,1.2eq.)、Pd(PPhCl(2mg,0.002mmol,0.01eq.)およびCuI(1mg,0.005mmol,0.02eq.)をアルゴン雰囲気下室温で21時間攪拌した。反応混合物を濾過し、減圧下濃縮し、フラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=2:1)で精製し、表題の化合物を橙色のアモルフォス状物質として得た(81mg,0.167mmol.収率78%)。
H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.20(6H,d,J=6.9Hz,C CH×2),1.33(3H,s,CH),1.49(3H,s,CH),1.66−1.68(2H,m,CH×2),1.74−1.77(2H,m,CH×2),1.91(1H,d,J=13.3Hz,CH),1.92−1.98(2H,m,CH×2),2.05−2.12(1H,m,CH),2.16−2.27(1H,m,CH),2.41−2.62(4H,m,CH×4),2.79−2.90(1H,m,CH),3.56−3.63(1H,m,CH),3.60(3H,s,COCH),3.95−4.02(1H,m,CH),7.06(1H,dd,J=8.2Hz,1.7Hz,ArH),7.13(1H,d,J=1.9Hz,ArH),7.24−7.26(3H,m,ArH),7.28(1H,d,J=8.3Hz,ArH),7.34−7.37(2H,m,ArH);LRMS(FAB)m/z486([M+H]).
実施例35:[7aR,8R,11aS]−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−(5−フェニルペント−4−イニル)−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸
Figure 0004873614
メタノール(1mL)中の[7aR,8R,11aS]−3−イソプロピル−8,11a−ジメチル−6−オキソ−5−(5−フェニルペント−4−イニル)−6,7,7a,8,9,10,11,11a−オクタヒドロ−5H−ジベンゾ[b,d]アゼピン−8−カルボン酸メチルエステル(67mg,0.139mmol)、水酸化カリウム(93mg,0.167mmol,1.2eq.)および18−クラウンエーテル−6(92mg,0.347mmol,2.5eq.)の混合物を80℃で15時間攪拌した。反応混合物を冷却し、減圧下濃縮し、水(20mL)で希釈し、2N塩酸(2mL)で酸性化し、その後クロロホルム(20mL×3)で抽出した。有機層をあわせ、食塩水(20mL×1)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、濾過した後に減圧下濃縮した。残渣をフラッシュSiOカラムクロマトグラフィー(−ヘキサン:AcOEt=1:1)で精製し、表題の化合物を無色のアモルフォス物質として得て(32mg,0.068mmol,収率49%)、同時に未反応の原料を無色のアモルフォス状物質として回収した(24mg,0.049mmol,回収率35%)。
淡黄色粉末(−ヘキサン);融点76−79℃;H−NMR(400MHz/CDCl/TMS)δ1.24(6H,d,J=7.0Hz,C CH×2),1.26(3H,s,CH),1.46(3H,s,CH),1.65−1.77(4H,m,CH×4),1.88−2.03(2H,m,CH×2),1.97(1H,d,J=13.3Hz,CH),2.05−2.12(1H,m,CH),2.46−2.57(4H,m,CH×4),2.84−2.91(1H,m,CH),3.23−3.31(1H,m,CH),3.74−3.80(1H,m,CH),7.05(1H,dd,J=8.2Hz,1.8Hz,ArH),7.08(1H,d,J=1.8Hz,ArH),7.18(2H,d,J=8.2Hz,ArH),7.21−7.25(2H,m,ArH),7.29(1H,d,J=7.4Hz,ArH);LRMS(FAB)m/z472([M+H]);元素分析、計算値C3137ClNO:C;78.95,H;7.91,N;2.97. 測定値:C;78.65,H;8.07,N;2.80
生物活性試験
1)電気生理学的試験
インサイドアウト・パッチクランプ法の手法を利用して、本発明化合物のBKチャネル開口剤としての効果を評価した。
発現ベクター、pcDNA3(Invitrogen,CA,USA)およびpTracer−CMV2(Invitrogen)に、ヒトBK slo a遺伝子、およびβ遺伝子をそれぞれに組み込んだ。当該発現ベクターをFuGENE6トランスフェクション試薬(Roche Diagnostics Corporation、米国)と共に使用して導入したBK slo α遺伝子、およびβ遺伝子をヒト胚性腎臓tsA201細胞に一時的に共発現させた。インサイドアウト・パッチクランプ(パッチ/ホールセルクランプ用増幅器CEZ−2400、日本光電)を室温(20〜25℃)で使用し、トランスフェクション後24〜48時間におけるHEK細胞からのKの流れを記録した。試験化合物を、最終的に10μMとなるように細胞内液(K−Mes(Alfa Aesar、米国):140mM、HEPES(Sigma−Aldrich,Inc.、米国):10mM、HEDTA(ナカライテスク株式会社、日本):5mM、遊離Ca2+100nMまたは1μM;pH=7.4)で希釈し、パッチ膜の細胞内の側から添加した。ピペットに溶液を充填した時のピペットの抵抗は2〜5MΩであった。10mVのプラスの幅で刺激電位を−100mVから190mVまで変化させた。各測定電位でのBKチャネル電流のテール電流値をプロットし、コンダクタンス−電位曲線を得た。ボルツマン解析に基づき当該曲線からV1/2(最大活性化電位の半値)を算出し比較した。
[試験結果]
実施例33で製造した化合物(以下、化合物1と称する)のインサイドアウト・パッチクランプ法による電位依存曲線を示す(図1)。この試験結果より、いずれのCa2+濃度(100nMおよび1μM)の場合においても、化合物1(10μM)の添加により電位依存曲線は約−24mVほど低電位側にシフトすることが確認され、化合物1の添加により、小さな脱分極によってもBKチャネルの開口が促されることが示され、V1/2値も低下した(図2)。これにより、本発明化合物がBKチャネル開口剤としての効果を有することが確認された。
さらに刺激電位を段階的に上昇させた後に190mVから100mVに変化させた際のBKチャネル電流の変化を図3に示す。化合物1を添加した系においては、存在しない系と比較してテール電流の幅が広がっていることが確認され、化合物1の添加により、BKチャネルの開口時間が延長されたことが示された。
さらに、膜電位が100mVの際の本発明化合物のヒトBKチャネルに対する開口作用(G/Gmax)を示す(図4および図5)。試験には化合物1、実施例13で製造した化合物(以下、化合物2と称する)、実施例31で製造した化合物(以下、化合物3と称する)、実施例35で製造した化合物(以下、化合物4と称する)、実施例30で製造した化合物(以下、化合物5と称する)、実施例21で製造した化合物(以下、化合物6と称する)および実施例27で製造した化合物(以下、化合物7と称する)を使用した。また、図中に表示したパーセンテージはコントロールの値を100%とした場合の増加率を示す。また、図中のwashは化合物をウォッシュアウトした後のG/Gmaxの値を示す。図4および5に示された結果より、本発明に係る化合物のヒトBKチャネル開口作用が可逆的作用であることが確認された。なお、当該ウォッシュアウトの操作は、薬物を含まない細胞内液に置換することにより行った。
2)単離した排尿平滑筋を使用する試験
過剰量のペントバルビタールを投与して麻酔した雄の日本シロウサギ(3〜4kg、月齢3〜4ヶ月)から膀胱を取り出し、すぐにKrebs溶液(NaCl:118mM、KCl:4.7mM、MgSO:1.2mg、CaCl:2.6mg、KHPO:1.2mM、NaHCO:25mM、グルコース:11mM)に浸漬した。膀胱の粘膜を除去し、膀胱平滑筋を縦に短冊状に切り出し(長さ5〜7mm、幅2〜3mm)膀胱平滑筋条片を調製した。この膀胱平滑筋条片をKrebs溶液(10mL)を含む組織浴槽に設置し、37℃を保ち95%O/5%COガスをバブリングした。条片の一端を支持棒に固定し、他端を力−変位トランスデューサー(TB−612T、日本光電、日本)に連結し、ひずみ圧力用増幅器(AP−601G、日本光電)を介して張力の変化を測定した。初期張力として約2g重の負荷をかけた。この膀胱平滑筋条片を1時間平衡化した後に実験に使用した。組織浴槽の溶液の置換によりこの条片を高濃度K(30mMまたは120mM)のkrebs溶液により予め収縮させ、その後試験化合物を最終濃度が10μMとなるように加え、弛緩作用を測定することにより活性を評価した。条片を収縮させるために高濃度K溶液を使用した際には、Krebs溶液中の同じモル濃度のNaをKで置換して等張性を保持した。組織浴槽中(細胞外)のK濃度を30mMとした場合には生理的なK濃度5.4mMの場合に比較して脱分極するために電位依存性Ca2+チャネルの一部が開口しCa2+流入による膀胱平滑筋の収縮が観察されるが、試験化合物によりBKチャネルをはじめとするKチャネルが開口すると、静止膜電位がKの平衡電位である−40mV付近まで過分極するために電位依存性Ca2+チャネルが閉口し膀胱平滑筋の弛緩が観察される。これに対し、K濃度を120mMとした場合にはBKチャネルが開口しても平衡電位が0mV付近となるため電位依存性Ca2+チャネルが開口したままで膀胱平滑筋の弛緩は観察されない。即ち、試験化合物がK濃度30mMで弛緩反応を示しK濃度120mMではその作用が消失した場合にはその試験化合物にKチャネルを開口させる作用があることを意味する。
[試験結果]
本発明の化合物についての試験結果を図7〜11に示す。試験には、化合物1〜4、実施例2で製造した化合物(以下、化合物8と称する)、実施例4で製造した化合物(以下、化合物9と称する)、実施例6で製造した化合物(以下、化合物10と称する)、実施例9で製造した化合物(以下、化合物11と称する)、実施例12で製造した化合物(以下、化合物12と称する)、および実施例14で製造した化合物(以下、化合物13と称する)を使用した。また、比較例として下式:
Figure 0004873614
で示される化合物(ジクロロジヒドロアビエチン酸)についての試験結果を図6に示す。各図において、膀胱平滑筋条片を1時間平衡化した後に測定した当該条片の張力を100%とし、その後の処理による張力の減少量を比として示した。当該試験結果より、本発明に係る化合物がKチャネル開口作用に起因する膀胱平滑筋弛緩作用を有することが確認された。
本発明の化合物のヒトBKチャネルに対する影響を調べるためのインサイドアウト・パッチクランプ法による試験結果の一例を示す図である。 本発明の化合物がヒトBKチャネルにおけるV1/2に与える影響を示す図である。 本発明の化合物がヒトBKチャネルの閉口時のテール電流に与える影響を確認するための試験結果の一例を示す図である。 膜電位が100mVの時のヒトBKチャネルに対する開口作用(G/Gmax)に対して本発明の化合物が与える影響を確認するための試験結果の一例を示す図である。 膜電位が100mVの時のヒトBKチャネルに対する開口作用(G/Gmax)に対して本発明の化合物が与える影響を確認するための試験結果の一例を示す図である。 ジクロロジヒドロアビエチン酸のウサギ排尿平滑筋の収縮/弛緩に対する影響を調べるための試験の結果の一例を示す図である。 本発明の化合物のウサギ排尿平滑筋の収縮/弛緩に対する影響を調べるための試験の結果の一例を示す図である。 本発明の化合物のウサギ排尿平滑筋の収縮/弛緩に対する影響を調べるための試験の結果の一例を示す図である。 本発明の化合物のウサギ排尿平滑筋の収縮/弛緩に対する影響を調べるための試験の結果の一例を示す図である。 本発明の化合物のウサギ排尿平滑筋の収縮/弛緩に対する影響を調べるための試験の結果の一例を示す図である。 本発明の化合物のウサギ排尿平滑筋の収縮/弛緩に対する影響を調べるための試験の結果の一例を示す図である。

Claims (9)

  1. 式(I):
    Figure 0004873614

    [式中、R、RおよびRは、独立に、水素原子、ハロゲン原子、ヒドロキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、C1−10アルコキシ、−NR1112、−S(O)1−10アルキル(ここでnは0〜2から選択される整数である)およびC1−10アルキルカルボニルから選択され、ここで前記C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニル、C1−10アルコキシは、炭素原子上を1以上のハロゲン原子またはヒドロキシにより置換されていてもよく;
    11およびR12は、独立に、水素原子、C1−6アルキルおよびC1−10アルキルカルボニルから選択され、または結合する窒素原子と一緒になって、5〜6員ヘテロ環を形成してもよく;
    は、−COOR13、−CONR1415およびテトラゾール−5−イルから選択され;
    13は、水素原子、C1−6アルキル(当該アルキルは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、カルボキシル、C1−6アルコキシ、C1−6アルコキシC1−6アルコキシ、C7−14アラルキルオキシおよびC1−6アルコキシカルボニルから選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)およびC7−14アラルキル(当該アラルキルは、ハロゲン原子、ヒドロキシ、C1−6アルキルおよびC1−6アルコキシから選択される1以上の置換基によりベンゼン環上を置換されていてもよい)から選択され;
    14およびR15は、独立に、水素原子、ヒドロキシおよびC1−6アルキルから選択され、または結合する窒素原子と一緒になって、5〜6員ヘテロ環を形成してもよく;
    およびRは、独立に、水素原子、ヒドロキシおよびC1−10アルキルから選択され;
    Xは、水素原子、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニルから選択され、ここで前記C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C2−10アルキニルは、炭素原子上を1以上のC1−10アルコキシ、ハロゲン原子、ヒドロキシ、アリールまたはヘテロシクリルにより置換されていてもよく、当該アリールおよびヘテロシクリルは、ハロゲン原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、ヒドロキシ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、−NR1112、−S(O)1−10アルキル(ここでnは0〜2から選択される整数である)およびC1−10アルキルカルボニルから選択される1以上の置換基により置換されていてもよく;
    さらに式中のシクロヘキサン環に含まれる置換可能な炭素原子は、ヒドロキシおよびC1−6アルキルから選択される置換基により独立に置換されていてもよく、式中のアゼピン環に含まれる置換可能な炭素原子は、ヒドロキシおよびC1−6アルキルから選択される置換基により独立に置換されていてもよい]
    で表される化合物、または医薬として許容なその塩、もしくはその溶媒和物。
  2. 式(II):
    Figure 0004873614

    [式中、R、R、R、R、RおよびRは、請求項1に定義したとおりであり;
    Yは、式(III):
    −X−Q−X− (III)
    (式中、Qは、直接結合、アリーレンまたはヘテロアリーレンであり、
    およびXは、独立に、C2−10アルキレン、C2−10アルケニレンおよびC2−10アルキニレンから選択され、ここでXおよびXは、酸素原子または硫黄原子を介してQに結合してもよく、前記アリーレンおよびヘテロアリーレンは、ハロゲン原子、C1−6アルキル、C1−6アルコキシ、シアノ、ニトロ、カルボキシ、ヒドロキシ、C1−6ハロアルキル、C1−6ハロアルコキシ、−NR1112、−S(O)1−10アルキル(ここでnは0〜2から選択される整数である)およびC1−10アルキルカルボニルから選択される1以上の置換基により置換されていてもよい)
    で表される2価の連結基であり;
    11 およびR 12 は、請求項1に定義したとおりであり;
    式中のシクロヘキサン環に含まれる置換可能な炭素原子は、ヒドロキシおよびC1−6アルキルから選択される置換基により独立に置換されていてもよく、式中のアゼピン環に含まれる置換可能な炭素原子は、ヒドロキシおよびC1−6アルキルから選択される置換基により独立に置換されていてもよい]
    で表される化合物、または医薬として許容なその塩、もしくはその溶媒和物。
  3. a)式(XI):
    Figure 0004873614
    [式中、R、R、R、R、RおよびRは、請求項1に定義したとおりであり、または保護が可能な各置換基は保護基により保護されていてもよい]
    を、酸化することにより式(XII):
    Figure 0004873614
    [式中、R、R、R、R、RおよびRは、式(XI)において定義したとおりである]
    を得る工程;
    b)式(XII)の化合物を式(XIII):
    Figure 0004873614

    [式中、R、R、R、R、RおよびRは、式(XI)において定義したとおりであり、R10は水素原子、または−SO−R16(ここで、R16はC1−6アルキル、C1−6ハロアルキル、フェニルまたは4−トリルである)である]
    に変換する工程;
    c)式(XIII)の化合物を式(XIV):
    Figure 0004873614

    [式中、R、R、R、R、RおよびRは、式(XI)において定義したとおりである]
    に変換する工程;および
    d)式(XIV)の化合物を、式(XV)または(XVI):
    L−X (XV)
    L−Y−L (XVI)
    [式中、Xは請求項1に定義したとおりであり、Yは請求項2に定義したとおりであり、Lは脱離基(ハロゲン原子、メシル基、トシル基、トリフルオロメタンスルホニル基を含む)から独立に選択され、または保護が可能な各置換基は保護基により保護されていてもよい]
    と反応させ、保護基が存在する場合は脱保護を行い、請求項1または2に記載の化合物を得る工程
    を含む、請求項1または2に記載の化合物の製造方法。
  4. およびRが、独立に、水素原子およびハロゲン原子から選択され;
    が−COOR13である、請求項1または2に記載の化合物、または医薬として許容なその塩、もしくはその溶媒和物。
  5. がC1−10アルキル基である、請求項1または2に記載の化合物、または医薬として許容なその塩、もしくはその溶媒和物。
  6. 請求項1、2、4および5のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容なその塩、もしくはその溶媒和物を含む医薬組成物。
  7. 脳梗塞、脳血管虚血、虚血性心疾患、頻尿、尿失禁疾患、過活動膀胱および気管支喘息から選択される疾患の治療または予防のために使用する、請求項6に記載の医薬組成物。
  8. 請求項1、2、4および5のいずれか1項に記載の化合物、または医薬として許容なその塩、もしくはその溶媒和物を含むカリウムチャネル開口薬。
  9. BKチャネルに作用する、請求項8に記載のカリウムチャネル開口薬。
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