JP4871103B2 - 車両の運動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の左右転舵時の走行制御をする車両の運動制御装置に関する。
左右の車輪に駆動力を配分してヨーモーメントを制御する駆動力配分装置において、駆動力配分量をアクセル開度、エンジン回転速度、車速、転舵角、横加速度、ヨーレート、車体スリップ角などにもとづいてヨーレートフィードバック制御およびスリップ角フィードバック制御する技術が、特許文献1などにより知られている。
前記、特許文献1に記載された従来技術では、図6に示すように車両に設けたヨーレートセンサ31、横加速度センサ32、操舵輪(この場合は前輪)の向きである転舵角を検出する転舵角センサ33、図示しない車輪速センサからの各信号にもとづいて車速を算出する車速算出部34から、ヨーレートγ、横加速度G、転舵角δ、車速Vを取得し、横加速度G、転舵角δ、車速Vにもとづいて規範ヨーレート算出部51で規範ヨーレートγを算出し、算出された規範ヨーレートγと実車両のヨーレートγとの偏差にもとづいてヨーレートフィードバック部53において旋回モーメントを算出する。また、車体スリップ角算出部55において、ヨーレートγ、車速V、横加速度G、転舵角δにもとづいて車体スリップ角βを算出し、スリップ角フィードバック部56において、復元ヨーモーメントを算出し、加算部57で加算し、得られたヨーモーメントMをDYC(Direct Yaw Control)制御部60に入力する。
DYC制御部60では、図示しないエンジン電子制御ユニット(以下、エンジンECU(Electric Control Unit)と称する)からのエンジン回転速度、エンジントルクや、車速などにもとづいて、車両の旋回状態に見合ったヨーレートが得られる駆動力配分量を算出し、左右の駆動輪への駆動力を配分する図示しない駆動力配分装置を制御する。このように、駆動力配分装置を制御してヨーモーメントを直接制御する方法をDYC制御という。
特開2003−170822号公報(図6参照)
しかしながら、前記従来の技術では、ヨーレートフィードバック部53が旋回モーメントを算出し、スリップ角フィードバック部56が復元モーメントを算出し、それらを加算することでヨーモーメントを調停制御する構成となっているが、車両の旋回走行を制御する対象としてヨーモーメントの1入力だけでは、旋回モーメントと復元モーメントでトレードオフが発生し、機敏な旋回走行(走行感度向上)と、旋回走行中の安定性の確保(安定性向上)とが、両立しない場合があった。
本発明は前記の事情に鑑みてなされたもので、左右転舵時の走行性の走行感度向上と安定性向上を両立させる車両の運動制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明は、車両の左右転舵時の走行制御をする車両の運動制御装置であって、前輪または後輪の向きである転舵角を変更可能な転舵角制御装置と、駆動力または制動力を左右輪で異なる配分を行なう駆動力配分制御装置とを有し、車両の車体スリップ角に応じて転舵角制御装置の制御を行ない、車体のヨーレートに応じて駆動力配分制御装置の制御を行なうことを特徴とする。
また、請求項2に記載された発明は、更に、少なくとも車両の速度、車体スリップ角、転舵角、ヨーレートを含む車両の走行状態量を取得する走行状態量取得手段を、有し、取得された走行状態量にもとづいて規範スリップ角を算出し、規範スリップ角と車体スリップ角との偏差量にもとづいて転舵角制御装置の制御を行うことを特徴とする。
請求項1及び請求項2に記載の発明によれば、車両の運動制御装置は、運転手の車両の左右転舵操作時に、車体スリップ角に応じて転舵角制御装置で転舵角の補正ができ、車体のヨーレートに応じて駆動力配分制御装置でヨーモーメント制御を行なうことができる。
請求項3に記載された発明は、請求項1の発明の構成に加えて、更に、少なくとも車両の速度、車体スリップ角、転舵角、ヨーレートを含む車両の走行状態量を取得する走行状態量取得手段と、取得された走行状態量にもとづいて規範スリップ角を算出し、規範スリップ角と車体スリップ角との偏差量にもとづいて車体スリップ角に対するフィードバック量を算出し、車体スリップ角に対するフィードバック量を転舵角補正量として、転舵角制御装置に出力するスリップ角制御部と、取得された走行状態量にもとづいて規範ヨーレートを算出し、規範ヨーレートとヨーレートとの偏差量にもとづいて車体のヨーレートに対するフィードバック量を算出し、フィードバック量を車体のヨーモーメント量として、駆動力配分制御装置に出力するヨーモーメント制御量設定部と、を備えることを特徴とする。
請求項3の発明によれば、車体スリップ角のフィードバック制御を転舵角制御装置で行え、ヨーモーメント制御のフィードバック制御を駆動力配分制御装置で行なえる。
請求項4に記載された発明は、請求項1の発明の構成に加えて、更に、少なくとも車両の速度、車体スリップ角、転舵角、ヨーレートを含む車両の走行状態量を取得する走行状態量取得手段と、取得された走行状態量にもとづいて規範スリップ角を算出し、規範スリップ角にもとづいて車体スリップ角に対するフィードフォワード量を算出し、規範スリップ角と車体スリップ角との偏差量にもとづいて車体スリップ角に対するフィードバック量を算出し、車体スリップ角に対するフィードフォワード量とフィードバック量を転舵角補正量として、転舵角制御装置に出力するスリップ角制御部と、取得された走行状態量にもとづいて規範ヨーレートを算出し、規範ヨーレートにもとづいて車体のヨーレートに対するフィードフォワード量を算出し、規範ヨーレートとヨーレートとの偏差量にもとづいて車体のヨーレートに対するフィードバック量を算出し、フィードバック量とフィードフォワード量を車体のヨーモーメント量として、駆動力配分制御装置に出力するヨーモーメント制御量設定部と、を備えることを特徴とする。
請求項4の発明によれば、車体スリップ角のフィードフォワード制御およびフィードバック制御を転舵角制御装置で行え、ヨーモーメント制御のフィードフォワード制御およびフィードバック制御を駆動力配分制御装置で行なえる。
請求項5に記載された発明は、請求項3または請求項4に記載の発明の構成に加えて、更に、スリップ角制御部およびヨーモーメント制御量設定部のうちの、スリップ角制御部が故障したときには、ヨーモーメント制御量設定部は車体スリップ角に対するフィードバック制御と共にヨーレートに対するフィードバック制御を行ない、スリップ角制御部およびヨーモーメント制御量設定部のうちの、ヨーモーメント制御量設定部が故障したときには、スリップ角制御部はヨーレートに対するフィードバック制御と共に車体スリップ角に対するフィードバック制御を行なうことを特徴とする。
請求項5の発明によれば、スリップ角制御とヨーモーメント制御を別個の装置で行なうときに、一方の装置が故障したとき、他方の装置が故障した側の制御を補償する制御を行なうことができる。
請求項6に記載された発明は、請求項1から請求項5のいずれか1項に記載された発明の構成に加えて、転舵角制御装置が、車両の運転操作装置とステアリング装置機構とが機械的に切り離されたステアバイワイヤ式の操舵装置の転舵角制御装置であることを特徴とする。
請求項6の発明によれば、ステアバイワイヤ式の操舵装置を用いているので、車体スリップ角に応じた転舵角の補正が容易に制御できる。
請求項7に記載された発明は、請求項3から請求項6のいずれか1項に記載された発明の構成に加えて、走行状態量取得手段は車両の横加速度をも取得し、規範ヨーレートは、少なくとも転舵角と車速にもとづいて、または少なくとも横加速度と車速にもとづいて算出されることを特徴とする。
請求項8に記載された発明は、請求項2から請求項7のいずれか1項に記載の発明の構成に加え、前記規範スリップ角は、少なくとも転舵角と車速にもとづいて、または横加速度と車速にもとづいて算出されることを特徴とする。
請求項7の発明によれば、精度の良い規範ヨーレートを算出することができる。また、請求項8の発明によれば精度の良い規範スリップ角を算出することができる。
請求項9に記載された発明は、請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の発明の構成に加え、転舵角制御装置は、前輪のコーナリングフォースおよび車両の車体スリップ角に応じて転舵角制御装置の制御を行うことを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、車両の運動制御装置は、運転手の車両の左右転舵操作時に、前輪のコーナリングフォースおよび車両の車体スリップ角に応じて転舵角制御装置で転舵角の補正ができ、車体のヨーレートに応じて駆動力配分制御装置でヨーモーメント制御を行なうことができる。
請求項1の発明によれば、車体スリップ角に応じて転舵角制御装置を介して転舵角の補正を行ない、車体のヨーレートに応じて駆動力配分制御装置を介してヨーモーメント制御を行なうので、転舵時の車両走行状態における車体スリップ角の制御とヨーモーメントの制御を独立に行え、干渉を防止できる。
請求項2の発明によれば、車体スリップ角のフィードバック制御を転舵角制御装置で行え、ヨーモーメント制御のフィードバック制御を駆動力配分制御装置で行なえるので、転舵時の車両走行状態における旋回運動を安定して行なうことができる。
請求項3の発明によれば、車体スリップ角のフィードフォワード制御およびフィードバック制御を転舵角制御装置で行え、ヨーモーメント制御のフィードフォワード制御およびフィードバック制御を駆動力配分制御装置で行なえるので、転舵時の車両走行状態における旋回運動を応答性良く行なうとともに、旋回運動を安定して行なうことができる。
請求項4の発明によれば、スリップ角制御とヨーモーメント制御を別個の装置で行なう場合に、一方の装置が故障したとき、他方の装置が故障した側の制御を補償する制御を行なうことができ、旋回運動を安定して行なうことができる。
請求項5の発明によれば、駆動力配分制御装置によるヨーモーメント制御と別個に車体スリップ角の制御を転舵角制御装置を介して容易に独立して行なえ、ヨーモーメント制御と干渉することなく行なうことができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明する。
図1は本発明の実施形態に係る車両の運動制御装置を適用した車両の動力伝達系のスケルトン図、およびステアバイワイヤ式の操舵装置と車両の運動制御装置のブロック図を組み合わせた図である。
図2は車両の運動制御装置における制御ロジックの主要部を説明するためのブロック図である。図3は規範スリップ角の設定手法を示すグラフであり、図4は規範ヨーレートの設定手法を示すグラフである。
図5は制御ロジックを、具体的に2つの電子制御ユニットに分けて組み込んだ場合のブロック図である。
図1に示すように、本車両は前輪駆動車両であり、駆動力配分装置Tと、ステアバイワイヤ式の操舵装置SBWとを含んでいる。本車両は車両の運動制御装置として、操舵装置SBWの制御部であると転舵角制御装置40、車両の転舵時の運動制御のために転舵角制御装置40に転舵角補正量を出力して制御するスリップ角制御電子制御ユニット(以下、スリップ角制御ECUと称する)36、転舵時の運動制御のために駆動力配分装置Tを油圧回路28を介して制御、またはブレーキ制御ECU29を制御するヨーモーメント制御電子制御ユニット(以下、ヨーモーメント制御ECUと称する)37、その他各種のセンサ、例えば、車輪速センサ(走行状態量取得手段)30FL、30FR、30RL、30RR、ヨーレートセンサ(走行状態量取得手段)31、横加速度センサ(走行状態量取得手段)32、等を備えている。
なお、本実施形態のスリップ角制御ECU36は本発明のスリップ角制御部を、本実施形態の油圧回路28、ブレーキ制御ECU29、ブレーキBFL、BFR、BRL、BRR、およびヨーモーメント制御ECU37に含まれる後記するDYC制御部37k(図5参照)は本発明の駆動力配分制御装置を構成する。また、ヨーモーメント制御ECU37の規範ヨーレート算出部37a、ヨーレートフィードフォワード部37b、偏差部37c、ヨーレートフィードバック部37d、加算部37e(図5参照)は、本発明のヨーモーメント制御量設定部を構成する。
《動力伝達系》
まず、本実施形態の車両の運動制御装置を適用する車両の動力伝達系について説明する。車体前部に横置きに搭載したエンジンENGの右端にトランスミッシヨンT/Mが接続されており、これらエンジンENGおよびトランスミッションT/Mの後部に駆動力配分装置Tが配設される。駆動力配分装置Tの左端および右端から左右に延出する左ドライブシャフトAおよび右ドライブシャフトAには、それぞれ駆動輪である左前輪WFLおよび右前輪WFRが接続される。
駆動力配分装置Tは、トランスミッションT/Mから延びる入力軸1に設けた入力ギヤ2に噛合する外歯ギヤ3から駆動力が伝達されるディファレンシャルDを備える。ディファレンシャルDはダブルピニオン式の遊星歯車機構よりなり、前記外歯ギヤ3と一体に形成されたリングギヤ4と、このリングギヤ4の内部に同軸に配設されたサンギヤ5と、前記リングギヤ4に噛合するアウタプラネタリギヤ6および前記サンギヤ5に噛合するインナプラネタリギヤ7とを、それらが相互に噛合する状態で支持するプラネタリキャリヤ8とから構成される。前記ディファレンシャルDは、そのリングギヤ4が入力要素として機能するとともに、一方の出力要素として機能するサンギヤ5がハーフシャフト9を介して左ドライブシャフトAに接続され、また他方の出力要素として機能するプラネタリキャリヤ8が右ドライブシャフトAに接続される。
ハーフシャフト9の外周に回転自在に支持されたキャリヤ部材11は、円周方向に90°間隔で配置された4本のピニオンシャフト12を備えており、第1ピニオン13、第2ピニオン14および第3ピニオン15を一体に形成した3連ピニオン部材16が、各ピニオンシャフト12にそれぞれ回転自在に支持される。3連ピニオン部材16の数は本実施形態では4個であるが、その数は4個に限定されず2個以上であれば良い。
ハーフシャフト9の外周に回転自在に支持されて前記第1ピニオン13に噛合する第1サンギヤ17は、ディファレンシャルDのプラネタリキャリヤ8に連結される。またハーフシャフト9の外周に固定された第2サンギヤ18は前記第2ピニオン14に噛合する。更に、ハーフシャフト9の外周に回転自在に支持された第3サンギヤ19は前記第3ピニオン15に噛合する。
本実施形態における第1ピニオン13、第2ピニオン14、第3ピニオン15、第1サンギヤ17、第2サンギヤ18および第3サンギヤ19の歯数は、例えば、以下のとおりである。
第1ピニオン13の歯数P=16
第2ピニオン14の歯数P=16
第3ピニオン15の歯数P=32
第1サンギヤ17の歯数S=30
第2サンギヤ18の歯数S=26
第3サンギヤ19の歯数S=28
従って、相互に噛合する第1ピニオン13および第1サンギヤ17のギヤ比をR(=P/S)とし、相互に噛合する第2ピニオン14および第2サンギヤ15のギヤ比をR(=P/S)とし、相互に噛合する第3ピニオン15および第3サンギヤ19のギヤ比をR(=P/S)とすると、R:R:R=16/30:16/26:32/28=1.00:1.15:2.14になる。
第3サンギヤ19は左油圧クラッチCを介してケーシング20に結合可能であり、左油圧クラッチCの係合によりキャリヤ部材11の回転速度が増速される。またキャリヤ部材11は右油圧クラッチCを介してケーシング20に結合可能であり、右油圧クラッチCの係合によりキャリヤ部材11の回転速度が減速される。
そして、前記左油圧クラッチCおよび右油圧クラッチCは、ヨーモーメント電子制御ユニット37により油圧回路28を介して制御される。
ディファレンシャルD、駆動力配分装置T、および油圧回路28の構造は、例えば、特開平9−309357号公報の段落[0016]〜[0031]および図2〜5に記載されたものであり、ここでは詳細な説明を省略する。
次に、駆動力配分装置Tの作用を説明する。
車両の直進走行時には左油圧クラッチCおよび右油圧クラッチCが共に非係合状態とされる。これにより、キャリヤ部材11および第3サンギヤ19の拘束が解除され、ハーフシャフト9、左ドライブシャフトA、右ドライブシャフトA、ディファレンシャルDのプラネタリキャリヤ8およびキャリヤ部材11は全て一体となって回転する。このとき、エンジンENGのトルクはディファレンシャルDから左右の前輪WFL,WFRに均等に伝達される。
さて、車両の右旋回時には、ヨーモーメント制御ECU37および油圧回路28を介して右油圧クラッチCが係合し、キャリヤ部材11をケーシング20に結合して停止させる。このとき、左前輪WFLと一体のハーフシャフト9および左ドライブシャフトAと、右前輪WFRと一体の右ドライブシャフトA(即ち、ディファレンシャルDのプラネタリキャリヤ8)とは、第2サンギヤ18、第2ピニオン14、第1ピニオン13および第1サンギヤ17を介して連結されているため、左前輪WFLの回転速度Nは右前輪WFRの回転速度Nに対して増速される。
左前輪WFLの回転速度Nが右前輪WFRの回転速度Nに対して増速されると、旋回内輪である右前輪WFRのトルクの一部を旋回外輪である左前輪WFLに伝達することができる。
なお、キャリヤ部材11を右油圧クラッチCにより停止させる代わりに、右油圧クラッチCの係合力を適宜調整してキャリヤ部材11の回転速度を減速すれば、その減速に応じて左前輪WFLの回転速度Nを右前輪WFRの回転速度Nに対して増速し、旋回内輪である右前輪WFRから旋回外輪である左前輪WFLに任意のトルクを伝達することができる。
一方、車両の左旋回時には、ヨーモーメント制御ECU37および油圧回路28を介して左油圧クラッチCが係合し、第3ピニオン15が第3サンギヤ19を介してケーシング20に結合される。その結果、ハーフシャフト9の回転速度に対してキャリヤ部材11の回転速度が増速され、右前輪WFRの回転速度Nは左前輪WFLの回転速度Nに対して増速される。
右前輪WFRの回転速度Nが左前輪WFLの回転速度Nに対して増速されると、旋回内輪である左前輪WFLのトルクの一部を旋回外輪である右前輪WFRに伝達することができる。この場合にも、左油圧クラッチCの係合力を適宜調整してキャリヤ部材11の回転速度を増速すれば、その増速に応じて右前輪WFRの回転速度Nを左前輪WFLの回転速度Nに対して増速し、旋回内輪である左前輪WFLから旋回外輪である右前輪WFRに任意のトルクを伝達することができる。
《操舵装置》
次に、本実施形態における車両の操舵装置の構成を説明する。
この操舵装置SBWは、ステアバイワイヤを実現するものであり、運転操作装置である操作部21と、ステアリング装置機構である転舵部25と、転舵部25を制御する転舵角制御装置40とを含んでなる。
操作部21は運転者が操作するステアリングホイールとしての操舵ハンドル21aを備え、この操舵ハンドル21aの操作量を転舵角制御装置40で処理し、この処理結果にもとづいて転舵部25のステアリングモータ25aを駆動させて転舵輪(前輪)WFL、WFRを転舵する。
操作部21は、運転者が操作する操舵ハンドル21aと、操舵ハンドル21aの操作量を伝達する操舵軸21bと、操舵ハンドル21aの操作量を検出する操作角検出センサ21cと、操作トルクセンサ21dと、操舵ハンドル21aの操作性を向上させる操作反力モータ21eとを含んで構成される。操作トルクセンサ21dは、ひずみゲージなどを用いた公知のセンサからなり、操舵ハンドル21aから入力されるトルク量を検出することで、操作開始時や転舵輪WFL、WFRの方向切り替え時(切り返し時)の応答性を向上させるものである。一方、操作角検出センサ21cは、操舵ハンドル21aの操作による操舵軸21bの回転位置を検出するポテンショメータから構成され、操舵ハンドル21aの操作角を電圧値として出力するものである。この操作角検出センサ21cからの出力は、転舵角制御装置40が転舵輪WFL、WFRの転舵角を設定するのに用いられる。
更に、操舵軸21bの他端部は、操作反力モータ21eの回転軸に連結されている。この操作反力モータ21eは、転舵角制御装置40からの信号を受けて、操舵ハンドル21aの位置および操作方向に応じて、操舵ハンドル21aの操作方向(操舵ハンドル21aの動き)とは異なる向きおよび所定の大きさの反力(操作反力)を発生させることによって、転舵操作の操作性および精度を向上させる機能を有している。
ここで、転舵輪WFL、WFRの転舵は、ステアリングモータ25aの回転をボールねじ機構25bによってラック軸25cの直線運動に変換し、それをタイロッド25d、25dを介して転舵輪WFL、WFRの転舵運動に変換する転舵部25により行われている。
なお、直線運動時のラック軸25cの位置は、転舵部25に設けられた転舵角センサ33によって検出され、転舵角制御装置40にフィードバックされている。
各車輪WFL、WFR、WRL、WRRには、車輪速センサ30FL、30FR、30RL、30RRが設けられており、車輪速を検出して、車速を算出する車速算出部(走行状態量取得手段)34に各車輪速を入力される。
車速算出部34は、検出された各車輪速にもとづいて車両の速度(車速)を算出し、転舵角制御装置40の後記する目標転舵角設定・操作反力制御部40aに入力される。
また、各車輪WFL、WFR、WRL、WRRには、ブレーキBFL、BFR、BRL、BRRが設けられ、ブレーキ制御ECU29により制御される。
転舵角制御装置40は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)および所定の電気回路を備えたECU(電子制御ユニット)から構成され、図1に示すように、操作部21および転舵部25とは信号伝達ケーブルであるハーネスを介して電気的に連結されている。
転舵角制御装置40は、操作部21の操作角検出センサ21c、操作トルクセンサ21dからの検出信号と、車速算出部34からの車速とを受け取り、前輪WFL、WFRの向くべき目標転舵角を設定し、また、操作部21の操作反力モータ21eの制御を行なう目標転舵角設定・操作反力制御部40aと、目標転舵角設定・操作反力制御部40aから出力された目標転舵角に後記するスリップ角制御ECU36から出力された転舵角補正量を加算する加算部40bと、ステアリングモータ25aを駆動させるステアリングモータ制御部40cと、から構成されている。
転舵角制御装置40の構成は、例えば、特開2004−224238号公報の図2に示されているものと同様であるが、前記したようにスリップ角制御ECU36からの転舵角補正量を加算する加算部40bを有する点が異なる。以下に、簡単に転舵角制御装置40の構成を説明する。
ステアリングモータ制御部40cは、加算部40bから出力される転舵角の目標値と転舵角センサ33が検出する現在の実転舵角とから転舵角の偏差値を演算する図示しない偏差演算部と、この偏差量に対応してステアリングモータ25aを駆動させる制御出力信号(方向信号+PWM信号)を発生させる図示しないステアリングモータ制御信号出力部と、この制御出力信号にもとづいてステアリングモータ25aを駆動させる駆動信号を発生させる図示しないステアリングモータ駆動回路と、操作トルクセンサ21dのトルク検出値にもとづいてステアリングモータ制御信号出力部に制御信号を出力することでフィードフォワード制御を行なう図示しないFF制御部とから構成されている。
前記目標転舵角設定・操作反力制御部40aは、目標転舵角を決定し、これにもとづく目標転舵角信号を決定し、更に目標転舵角信号に車速に応じた処理を施して補正された目標転舵角を加算部40bに出力する図示しない目標転舵角設定部を有している。
また、目標転舵角設定・操作反力制御部40aは、操舵ハンドル21aに作用させる目標反力を決定する図示しない目標操作反力設定部と、目標操作反力設定部から出力される目標反力信号を取得し、操作反力モータ21eを駆動させるための制御信号を出力する操作反力モータ制御信号出力部と、制御信号にもとづいて操作反力モータ21eを駆動させるために駆動信号を出力する図示しない操作反力モータ駆動回路とから構成されている。
なお、ステアリングモータ制御部40cの偏差演算部からの偏差量は、目標転舵角設定・操作反力制御部40aの前記目標操作反力設定部にも入力され、目標操作反力の設定に用いられる。
ちなみに、前記目標転舵角設定部の詳細な制御ブロック構成は、例えば、特開2004−224238号公報の段落[0013]および図3に示されているものと同様である。
次に、本発明の特徴である車体のヨーレートに応じて駆動力配分装置Tを油圧回路28を介して制御するヨーモーメント制御ECU37、および車両の車体スリップ角に応じて転舵角制御装置40を制御するスリップ角制御ECU36のロジックを、図2にもとづいて説明する。
《車両の運動制御装置の制御ロジックの主要部概要》
図2は、本実施形態の車両の運動制御装置の制御ロジックの要部を表したものである。
車両には、前記した操舵装置SBWの転舵角センサ33と、車両の速度を算出する車速算出部34のほかに、ヨーレートを検出するヨーレートセンサ31、横加速度を検出する横加速度センサ32が設けられている。
本実施形態の車両の運動制御装置は、転舵角による車体スリップ角に対するフィードフォワード制御およびフィードバック制御と、DYC制御によるヨーレートに対するフィードフォワード制御およびフィードバック制御とを独立に行なう点に特徴がある。
まず、車体スリップ角に対するフィードフォワード制御およびフィードバック制御について説明する。
本実施形態ではヨーレートγ、車速V、横加速度G、転舵角δにもとづいて車体スリップ角β(横すべり角ともいう)を算出する(車体スリップ角算出部35)。車体スリップ角の算出方法の詳細については、特開2003−118557号公報、特開2003−118612号公報を参照方。
また、例えば、車速V、転舵角δにもとづいて規範スリップ角βを算出する(規範スリップ角算出部36a)。規範スリップ角βは、車速Vをパラメータとして転舵角δと規範スリップ角βの前もって決められた相関関係(図3参照)にもとづいて算出される。旋回時において車両は車速に応じた遠心力と吊り合う横力を得なければならないので、車速とともに車体スリップ角は変化する。従って、規範スリップ角βは、車速に応じて変化させる。
ちなみに、左旋回しているとき、低速では車両の進行方向よりも右側に車体方向が向き、所定の速度以上では車両の進行方向よりも左側に車体方向が向く。逆に、右旋回しているとき、低速では車両の進行方向よりも左側に車体方向が向き、所定の速度以上では車両の進行方向よりも右側に車体方向が向く。
この相関関係は、実車の走行試験または車両モデルの計算を行って前もって設定されるものである。
算出された規範スリップ角βにもとづいて、コーナリング時の車両運動の応答性向上のため、車体スリップ角βのフィードフォワード制御が行なわれる(スリップ角フィードフォワード部36b)。また、算出された規範スリップ角βと算出された車体スリップ角βとの偏差(偏差部36c)にもとづいて、安定性向上のための車体スリップ角βのフィードバック制御が行なわれる(スリップ角フィードバック部36d)。車体スリップ角βのフィードフォワード制御により算出された転舵角補正量δ ffと車体スリップ角βのフィードバック制御により算出された転舵角補正量δ fbは、加算されて(加算部36e)、転舵角補正量δとして前記した転舵角制御装置40の加算部40bに入力され、目標転舵角設定・操作反力制御部40aから出力された目標転舵角δが補正される。
このように、転舵時の車両の走行状態の旋回性を向上させたり安定な旋回にしたりするために転舵角δを補正する制御をAFS(Active Front Steering)制御という。
この車体スリップ角βの制御は、次式(1)に示す車両の横方向の運動の式をベースにしたものである。
Figure 0004871103
ここで、M:車両質量
γ:ヨーレート
:前輪コーナリングフォース
:後輪コーナリングフォース
である。
車体スリップ角のフィードフォワード制御による転舵角補正量δ ffは、次式(2)で表される。
Figure 0004871103
車体スリップ角のフィードバック制御による転舵角補正量δ fbは、次式(3)で表される。
Figure 0004871103
ここで、Kp11はフィードバックゲインである。
なお、前輪コーナリングフォースYおよび後輪コーナリングフォースYは、車両の運動方程式にもとづきヨーレートγ、車体スリップ角β、車速Vなどから容易に求まる(「自動車の運動と制御」安部正人著、株式会社山海堂、平成15年4月10日、第2版第1刷発行を参照)。
次に、ヨーレートに対するフィードフォワード制御およびフィードバック制御について説明する。
車速V、横加速度G、転舵角δにもとづいて規範ヨーレートγを算出する(規範ヨーレート算出部37a)。規範ヨーレートγは、車速Vをパラメータとして横加速度Gと規範ヨーレートγの前もって決められた相関関係(図4の(a)参照)または、車速Vをパラメータとして転舵角δと規範ヨーレートγの前もって決められた相関関係(図4の(b)参照)にもとづいて算出される。
なお、図4の(a)では、車速が一定なら、旋回半径が小さいほど(ヨーレートが大きいほど)横加速度は増大することを示し、また、横加速度を一定に保って車速を増大すると速度の2乗で横加速度が増加するので、旋回半径が大きくなる(ヨーレートが小さくなる)ことを示している。
図4の(b)では、転舵角が大きくなれば旋回半径が小さくなり、ヨーレートが増大することを示し、一定の転舵角に対して速度が増大すると、ヨーレートが増大することを示している。
なお、規範ヨーレートγの算出は、前記した2つの方法の一方のみを用いても良いし、両方用いてその値の大きい方を用いても良い。これは、旋回の初期には横加速度Gの発生が小さく、規範ヨーレートγを小さく算出する傾向があるからである。
この相関関係は、実車の走行試験または車両モデルの計算を行って前もって設定されるものである。
算出された規範ヨーレートγにもとづいて、コーナリング時の車両運動の応答性向上のため、ヨーレートのフィードフォワード制御が行なわれる(ヨーレートフィードフォワード部37b)。また、算出された規範ヨーレートγと検出されたヨーレートγとの偏差(偏差部37c)にもとづいて、安定性向上のためのヨーレートのフィードバック制御が行なわれる(ヨーレートフィードバック部37d)。ヨーレートのフィードフォワード制御により算出されたヨーモーメントM ffとヨーレートのフィードバック制御により算出されたヨーモーメントM fbは、加算されて(加算部37e)、ヨーモーメントM(ヨーモーメント制御量)として後記するDYC制御部37に入力される。
DYC制御部37には、エンジンECU27からエンジントルク、エンジン回転速度などの信号が入力され、また、車速信号、アクセルペダル信号(アクセル開度信号)とブレーキペダル信号が入力されている。DYC制御部37kは、エンジン回転速度と車速からトランスミッションT/Mのギヤ比を判定し、このギヤ比とエンジントルクトルクとにもとづいて左右の前輪WFL、WFRに伝達される駆動力を算出する。そして、DYC制御部37は、現在のヨーレートγにヨーモーメントMを加算して旋回量を決定し、前記駆動力および旋回量の積にもとづいて駆動力配分装置Tが左右の前輪WFL,WFRに配分すべき駆動力配分量を決定する。
次いで、DYC制御部37は、その駆動力配分量を得るために必要な油圧が左油圧クラッチC若しくは右油圧クラッチCに出力されるように、油圧回路28の図示しないリニアソレノイドに供給する電気量を制御する。
このとき、例えば、アクセルペダルを踏み込み時およびエンジンブレーキ時は油圧回路28を介してDYC制御による左右の駆動力配分をする。
ブレーキペダルによるブレーキ操作時、または、エンジンブレーキを掛けてない状態でのアクセルペダルを外している場合は、ヨーモーメントMにもとづきブレーキ制御電子制御ユニット(以下、ブレーキ制御ECUと称する)29を介して、DYC制御による左右の制動力配分を行なう。
なお、ブレーキ制御ECU29は、通常のアンチロックブレーキ制御機能を有しており、個々の車輪のブレーキBFL、BFR、BRL、BRR(図1参照)を制御する。
このDYC制御は、次式(4)に示す車両のヨーモーメントの釣り合いの式(4)をベースにしたものである。
Figure 0004871103
ここで、IZ:車両のヨー慣性モーメント
:重心点前車輪軸距離
:重心点後車輪軸距離
である。
ヨーレートのフィードフォワード制御量M ffは、次式(5)で表される。
Figure 0004871103
ヨーレートのフィードバック制御量M fbは、次式(6)で表される。
Figure 0004871103
ここで、Kp22はフィードバックゲインである。
《本実施形態の車両の運動制御装置の構成》
次に、本実施形態の車両の運動制御装置のスリップ角制御ECU36とヨーモーメント制御ECU37の構成を、図5を参照しながら(適宜図1、図2を参照して)具体例的に説明する。
スリップ角制御ECU36およびヨーモーメント制御ECU37は、CPU、ROM、RAMおよび所定の電気回路を備えたECUから構成されている。スリップ角制御ECU(スリップ角制御部)36は、図5に示すように転舵角制御装置40と信号伝達ケーブルであるハーネスを介して電気的に連結されている。また、ヨーモーメント制御ECU37は、図5に示すように油圧回路28およびブレーキ制御ECU29と信号伝達ケーブルであるハーネスを介して電気的に連結されていると同時に、図示を省略するがエンジンECU27とも通信回線で連結されている。更に、スリップ角制御ECU36とヨーモーメント制御ECU37との間も、信号伝達ケーブルであるハーネスを介して電気的に連結されている。
スリップ角制御ECU36は、機能ブロックとして車体スリップ角算出部35、規範スリップ角算出部36a、スリップ角フィードフォワード部36b、偏差部36c、スリップ角フィードバック部36d、加算部36e、加算部36f、診断部36g、規範ヨーレート算出部36h、DYCフェイル時サブフィードバック部36iを含んでいる。
また、ヨーモーメント制御ECU37は、機能ブロックとして規範ヨーレート算出部37a、ヨーレートフィードフォワード部37b、偏差部37c、ヨーレートフィードバック部37d、加算部37e、加算部37f、診断部37g、規範スリップ角算出部37h、AFSフェイル時サブフィードバック部37i、DYC制御部37k、車体スリップ角算出部35を含んでいる。
図2に示した運動制御装置の制御ロジックにおける要部の機能ブロックと同じ符号を付した機能ブロックについては、重複を避けるために説明を省略する。
本実施形態においては、スリップ角制御機能がスリップ角制御ECU36において、ヨーモーメント制御機能がヨーモーメント制御ECU37においてなされるように分離をしたので、互いの一方のECUが故障をすると車両の運動制御機能が低下するので、他方のECUの故障を検知して、補償制御をするようにしたところが、図2の制御ロジックと異なるだけである。
そのために、スリップ角制御ECU36では、規範ヨーレート算出部36hにおいて、ヨーモーメント制御ECU37の規範ヨーレート算出部37aと同じく前記した方法で規範ヨーレートを算出する。そして、DYCフェイル時サブフィードバック部36iでは、規範ヨーレート算出部36hにおいて算出された規範ヨーレートγとヨーレートγにもとづいて、次式(7)で示すヨーレートのフィードバック制御による転舵角補正量δ fbsを算出する。
Figure 0004871103
ここで、Kp12はフィードバックゲインである。
診断部36gは、例えば、ウォッチドッグタイマを用いた自己診断機能を持ち、周期的にスリップ角制御ECU36のCPUなどが異常のないことをチェックし、ヨーモーメント制御ECU37の診断部37gに自己診断の結果を通信し、逆に診断部37gが同様にヨーモーメント制御ECU37のCPUなどの異常のないことをチェックした自己診断結果の通信を受ける。
診断部36gは、診断部37gから異常の信号を受けたか、または診断部37gからレスポンスがないときは、ヨーモーメント制御ECU37が故障と判定し、加算部36fにおいて、車体スリップ角のフィードバック制御による転舵角補正量δ fbsを加算するように制御する。診断部36gは、ヨーモーメント制御ECU37が故障と判定されないときは、車体スリップ角のフィードバック制御による転舵角補正量δ fbsを加算しないように、加算部36fを制御する。
また、ヨーモーメント制御ECU37では、規範スリップ角算出部37hにおいて、スリップ角制御ECU36の規範スリップ角算出部36aと同じく前記した方法で規範スリップ角を算出する。そして、AFSフェイル時サブフィードバック部37iでは、規範スリップ角算出部37hにおいて算出された規範スリップβと車体スリップ角βにもとづいて、次式(8)で示す車体スリップ角のフィードバック制御量M fbsを算出する。そのため、ヨーモーメント制御ECU37は、車体スリップ角βを算出する車体スリップ角算出部35も含んでいる。
Figure 0004871103
ここで、Kp21はフィードバックゲインである。
診断部37gは、診断部36gから異常の信号を受けたか、または診断部36gからレスポンスがないときは、スリップ角制御ECU36が故障と判定し、加算部37fにおいて、ヨーレートのフィードバック制御量M fbsを加算するように制御する。診断部37gは、スリップ角制御ECU36が故障と判定されないときは、ヨーレートのフィードバック制御量M fbsを加算しないように、加算部37fを制御する。
以上、本実施形態の構成によれば、スリップ角制御ECU36により、車体スリップ角に対するフィードフォワード制御とフィードバック制御を転舵角補正量δとして、転舵角制御装置40に入力して、転舵角制御装置40が転舵角補正量δにもとづいて車体スリップ角βを転舵角δで制御する。並行して、ヨーモーメント制御ECU37において車両のヨーモーメントに対するフィードフォワード制御とフィードバック制御をヨーモーメントMとしてDYC制御部37に入力し、DYC制御部37が油圧回路28を介して駆動力配分装置Tを制御する。従って、転舵時の車両走行状態における車体スリップ角βの制御とヨーモーメント制御を、操舵装置SBWと駆動力配分装置Tとで別個に実行できるので、互いの制御が干渉することがなく、転舵時の車両走行状態における旋回運動を応答性良く行える、すなわち、高い旋回性能を持ちながら、同時に旋回運動を安定に行える、つまり、高い安定性を確保できる。
例えば、特許文献1に記載された従来技術のようにDYC制御のみで、ヨーモーメントに対するフィードバック制御と車体スリップ角βに対するフィードバック制御の両方を行なうと、車体スリップ角βを抑えように車体スリップ角のフィードバックの項を大きくすると、つまりフィードバックゲインを大きくすると、駆動力の配分方向が逆なので、結果的にヨーモーメントを減ずるしかなく、旋回性も低下せざるを得ない。
ちなみに、左旋回しているとき、低速では車両の進行方向よりも右側に車体方向が向き、所定の速度以上では車両の進行方向よりも左側に車体方向が向く。逆に、右旋回しているとき、低速では車両の進行方向よりも左側に車体方向が向き、所定の速度以上では車両の進行方向よりも右側に車体方向が向く。従って、所定の速度以上では車体スリップ角βをヨーモーメント制御で抑えようとすると、そのヨーモーメント制御は旋回方向と逆方向となる。
同様に、舵角制御だけでヨーレートに対するフィードバック制御と車体スリップ角βに対するフィードバック制御の両方を行なうと、車体スリップ角βを抑えるように制御する場合、舵角δを小さくするか、若しくはカウンターステア側に操舵することになり、旋回性も低下せざるを得ないが、本実施形態ではそのようなことはない。
また、本実施形態では、車体スリップ角制御とヨーモーメント制御を独立にすることから、スリップ角制御ECU36とヨーモーメント制御ECU37に分離して行え、例えば、0.001秒周期の高速の演算がそれぞれ実行でき、車体スリップ角制御とヨーモーメント制御のそれぞれに対し、旋回の開始時におけるフィードフォワード制御が高速で行え、応答性を向上することができる。また、旋回開始後のフィードバック制御も高速に応答させることができ、安定な旋回を確保できる。
更に、スリップ角制御ECU36およびヨーモーメント制御ECU37のうちの一方が故障した場合も、他方の制御ECUの診断部36gまたは診断部37gがそれを検知して、補償フィードバック制御を行わせる。
例えば、ヨーモーメント制御ECU37が故障した場合には、スリップ角制御ECU36は、式(7)に示すように規範ヨーレートγを維持するように転舵角補正量δをフィードバック制御するので、ヨーレートの低下の方向には作用しない。
逆に、例えば、スリップ角制御ECU36が故障した場合には、ヨーモーメント制御ECU37は、式(8)に示すように規範スリップ角βを維持するようにヨーモーメント制御をするので、つまり、旋回性能を増加させるようにフィードバック制御するので、車体スリップ角βの低下の方向には作用しない。
通常、ヨーモーメント制御ECU37は、基本的に旋回性を増加させるようにヨーレートフィードバック制御が働いており、車体スリップ角βの増加を抑えることはできない。
以上のように、本実施形態では、スリップ角制御ECU36およびヨーモーメント制御ECU37のうちの一方が故障した場合も、故障した方の制御ECUが行っていたフィードバック制御に相当する制御を、故障していない方の制御ECUにおいてフィードバック制御として追加できるので、安定な制御を継続できる。
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行なうことが可能である。
本実施形態では駆動力配分装置Tに関するDYC制御の作用を説明したが、本発明は左右の車輪にブレーキ制御ECU29、図示しない油圧回路、ブレーキBFL、BFR、BRL、BRRを介して制動力を配分してヨーモーメントを発生させるブレーキ制御装置に対しても適用することが可能である。
また、本実施形態では、前輪駆動車両としたがそれに限定されるものではない。四輪駆動車両において、前輪の舵角制御で車体スリップ角の制御を行ない、後輪の左右駆動力配分によりヨーモーメント制御を行なっても良い。
また、本実施形態では、ステアバイワイヤ式の操舵装置を組み合せたものとしたが、それに限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る車両の運動制御装置を適用した車両の動力伝達系のスケルトン図、およびステアバイワイヤ式の操舵装置と車両の運動制御装置のブロック図を組み合わせて表示した図である。 本実施形態の車両の運動制御装置における制御ロジックの主要部を説明するためのブロック図である。 規範スリップ角の設定手法を示すグラフであり、(a)は規範スリップ角βを、車速Vをパラメータとして横加速度Gとの相関関係で示した図であり、(b)は規範スリップ角βを、車速Vをパラメータとして転舵角δとの相関関係で示した図である。 規範ヨーレートの設定手法を示すグラフであり、規範ヨーレートγを、車速Vをパラメータとして転舵角δとの相関関係で示した図である。 本実施形態における車両の運動制御装置の制御ロジックを、具体的に2つの電子制御ユニットに分けて組み込んだ場合のブロック図である。 従来技術におけるヨーモーメント制御による車両の運動制御における車体スリップ角のフィードバック制御およびヨーレートフィードバック制御の制御ロジックのブロック図である。
符号の説明
21 操作部
21a 操舵ハンドル
21b 操舵軸
21c 操作角検出センサ
21d 操作トルクセンサ
21e 操作反力モータ
25 転舵部
25a ステアリングモータ
25b ボールねじ機構
25c ラック軸
25d タイロッド
27 エンジン電子制御ユニット
28 油圧回路(駆動力配分制御装置)
29 ブレーキ制御電子制御ユニット
30FL、30FR、30RL、30RR 車輪速センサ(走行状態量取得手段)
31 ヨーレートセンサ
32 横加速度センサ(走行状態量取得手段)
33 転舵角センサ(走行状態量取得手段)
34 車速算出部(走行状態量取得手段)
35 車体スリップ角算出部
36 スリップ角制御電子制御ユニット(スリップ角制御部)
36a 規範スリップ角算出部
36b 偏差部
36c スリップ角フィードフォワード部
36d スリップ角フィードバック部
36e、36f 加算部
36g 診断部
36h 規範ヨーレート算出部
36i DYCフェイル時サブフィードバック部
37 ヨーモーメント制御電子制御ユニット
37a 規範ヨーレート算出部(ヨーモーメント制御量設定部)
37b ヨーレートフィードフォワード部(ヨーモーメント制御量設定部)
37c 偏差部(ヨーモーメント制御量設定部)
37d ヨーレートフィードバック部(ヨーモーメント制御量設定部)
37e、37f 加算部(ヨーモーメント制御量設定部)
37g 診断部
37h 規範スリップ角算出部
37i AFSフェイル時サブフィードバック部
37k DYC制御部(駆動力配分制御装置)
40 転舵角制御装置
40a 目標転舵角設定・操作反力制御部
40b 加算部
40c ステアリングモータ制御部
FL、BFR、BRL、BRR ブレーキ
ENG エンジン
T 駆動力配分装置
SBW 操舵装置
T/M トランスミッション
FL 左前輪(車輪)
FR 右前輪(車輪)
RL 左後輪(車輪)
RR 右後輪(車輪)

Claims (9)

  1. 車両の左右転舵時の走行制御をする車両の運動制御装置であって、
    前輪または後輪の向きである転舵角を変更可能な転舵角制御装置と、
    駆動力または制動力を左右輪で異なる配分を行なう駆動力配分制御装置と、を有し、
    車両の車体スリップ角に応じて前記転舵角制御装置の制御を行ない、
    車体のヨーレートに応じて前記駆動力配分制御装置の制御を行なうことを特徴とする車両の運動制御装置。
  2. 更に、
    少なくとも車両の速度、車体スリップ角、転舵角、ヨーレートを含む車両の走行状態量を取得する走行状態量取得手段を、有し、
    前記取得された走行状態量にもとづいて規範スリップ角を算出し、該規範スリップ角と前記車体スリップ角との偏差量にもとづいて前記転舵角制御装置の制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両の運動制御装置。
  3. 更に、
    少なくとも車両の速度、車体スリップ角、転舵角、ヨーレートを含む車両の走行状態量を取得する走行状態量取得手段と、
    前記取得された走行状態量にもとづいて規範スリップ角を算出し、該規範スリップ角と前記車体スリップ角との偏差量にもとづいて車体スリップ角に対するフィードバック量を算出し、前記車体スリップ角に対するフィードバック量を転舵角補正量として、前記転舵角制御装置に出力するスリップ角制御部と、
    前記取得された走行状態量にもとづいて規範ヨーレートを算出し、該規範ヨーレートと前記ヨーレートとの偏差量にもとづいて車体のヨーレートに対するフィードバック量を算出し、前記フィードバック量を車体のヨーモーメント量として、前記駆動力配分制御装置に出力するヨーモーメント制御量設定部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両の運動制御装置。
  4. 更に、
    少なくとも車両の速度、車体スリップ角、転舵角、ヨーレートを含む車両の走行状態量を取得する走行状態量取得手段と、
    前記取得された走行状態量にもとづいて規範スリップ角を算出し、該規範スリップ角にもとづいて車体スリップ角に対するフィードフォワード量を算出し、前記規範スリップ角と前記車体スリップ角との偏差量にもとづいて車体スリップ角に対するフィードバック量を算出し、前記車体スリップ角に対するフィードフォワード量とフィードバック量を転舵角補正量として、前記転舵角制御装置に出力するスリップ角制御部と、
    前記取得された走行状態量にもとづいて規範ヨーレートを算出し、該規範ヨーレートにもとづいて車体のヨーレートに対するフィードフォワード量を算出し、前記規範ヨーレートと前記ヨーレートとの偏差量にもとづいて車体のヨーレートに対するフィードバック量を算出し、前記フィードバック量とフィードフォワード量を車体のヨーモーメント量として、前記駆動力配分制御装置に出力するヨーモーメント制御量設定部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の車両の運動制御装置。
  5. 前記スリップ角制御部および前記ヨーモーメント制御量設定部のうちの、前記スリップ角制御部が故障したときには、前記ヨーモーメント制御量設定部は前記車体スリップ角に対するフィードバック制御と共に前記ヨーレートに対するフィードバック制御を行ない、
    前記スリップ角制御部および前記ヨーモーメント制御量設定部のうちの、前記ヨーモーメント制御量設定部が故障したときには、前記スリップ角制御部は前記ヨーレートに対するフィードバック制御と共に前記車体スリップ角に対するフィードバック制御を行なうことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の車両の運動制御装置。
  6. 前記転舵角制御装置は、車両の運転操作装置とステアリング装置機構とが機械的に切り離されたステアバイワイヤ式の操舵装置の転舵角制御装置であることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の車両の運動制御装置。
  7. 前記走行状態量取得手段は車両の横加速度をも取得し、
    前記規範ヨーレートは、少なくとも転舵角と車速にもとづいて、または少なくとも横加速度と車速にもとづいて算出されることを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか1項に記載の車両の運動制御装置。
  8. 前記規範スリップ角は、少なくとも転舵角と車速にもとづいて、または横加速度と車速にもとづいて算出されることを特徴とする請求項2から請求項7のいずれか1項に記載の車両の運動制御装置。
  9. 前記転舵角制御装置は、前記前輪のコーナリングフォースおよび前記車両の車体スリップ角に応じて前記転舵角制御装置の制御を行うことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の車両の運動制御装置。
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