JP4870444B2 - 塗布具用チップ、並びに、塗布具 - Google Patents

塗布具用チップ、並びに、塗布具 Download PDF

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Description

本発明は、水性ボールペン等に使用する塗布具のチップに関するものであり、また、かかるチップを用いた塗布具に関するものである。
従来より、先端にボールを有し、前記ボールを押しつけて、ボールに付着した塗布液を塗布対象に塗布する塗布具が知られている。そして、この塗布具の例としては、塗布液にインキを用いたボールペンがある。さらに、インキとしては、染料、顔料等の色材を用い、水を主溶媒とした水性インキがあり、このインキを内蔵した水性ボールペンが知られている。また、インキとして、水を主溶媒として、これをゲル化した水性ゲルインキも用いられている。
ボールペンに採用されるボールペンチップは、チップ本体の中に筆記用ボールが回転可能に保持されたものである。そして、ボールペンの使用時には、インキ収納部内のインキを筆記用ボールに導き、筆記用ボールの回転に応じてインキを紙等に付着させることができる。
このような、ボールペンやボールペンチップは特許文献1、2などに記載されている。
特開2005−186308号公報 特開2005−7876号公報
ボールペンなどの塗布具などでは、インキなどの塗布液の塗布幅を細くするために、ボールを小さくしたものを用いることがある。このような塗布具の場合、ボールが収納されるボールハウスや、塗布液が吐出される先端側の開口なども、ボールの大きさに合わせて小さくされる。
そのため、ボールの大きなものと比較して、ボールとボールハウスの隙間などの塗布液流路が狭くなりやすくなるので、塗布液の吐出が悪くなりやすい。そのため、これを防ぐために、できるだけ、塗布液流路を大きくすることが望ましい。
塗布液流路を大きくして塗布液の流れを良くするには、他の部分より小さくなる隙間をできるだけ小さくならないようにする構造とすることが必要である。そこで、特許文献2に示される座角が大きい塗布具を用いることにより、ボールの座面側の隙間を大きくしながら、先端開口側の隙間を大きくすることができる。
塗布具を使用する際には塗布対象に対する押し付け力によってボールが後端側に移動し、ボールハウスの座面に接触する。そして、塗布の際に塗布対象からボールに押しつけられる力が、ボールと座面との間に作用する。そのため、塗布具を使用していくと、座面が摩耗したり変形したりして、ボールの軸方向の移動可能量が大きくなる。特に、ボールが小さいと、座面側に周状に接触する長さが短くなって、接触面積が小さくなり、同じ押し付け力でも面圧が大きくなって、上記現象が起きやすくなる。
また、製造時にボールを座面側に押しつける座打ちと呼ばれる処理を行い、ボールを軸方向に移動可能とし、ボールを先端側に付勢した塗布具がある。このような塗布具の場合、最初からボールが軸方向に移動可能であるので、座面が摩耗すると、さらに、ボールの軸方向の移動量が大きくなる。そして、ボールの軸方向の移動量が大きくなりすぎると、使用時に、ボールが後端側に移動しすぎることとなり、使用の際に先端開口付近が塗布対象に接触して寝かせた状態での塗布が行いにくくなったり、また、座面付近のインキ溝加工部分の隙間が狭くなって塗布液が吐出されにくくなったりするので望ましくない。
そこで、本発明は、塗布液の吐出を継続して行うことができる耐久性の優れる塗布具用チップ、並びに、塗布具を提供することを課題とする。
上記した目的を達成するための請求項1に記載の発明は、塗布具用チップ本体と、塗布具用チップ本体の先端側で保持される外径が0.5mm未満のボールを有し、塗布具用チップ本体は、先端開口、ボールハウス、中心孔、バック孔及び、ボールハウス内と、中心孔又はバック孔とをつなぐように設けられた溝又は孔が設けられ、バック孔、中心孔、ボールハウス及び先端開口は連通して一連の塗布液の流路を形成し、ボールハウスには、座面及び側壁面が設けられてボールを回転可能に保持しており、前記ボールハウスの座面と側壁面との間であって座面と接続している接続面を有し、塗布具用チップ本体の中心軸を含む面での断面における、接続面のなす角度である座角は、150°以上、210°以下であり、座面と側壁面とはつながっておらず、座面と側壁面との間には環状溝が形成されていることを特徴とする塗布具用チップである。
請求項1に記載の発明によれば、塗布具用チップ本体と外径が0.5mm未満のボールを有し、塗布具用チップ本体のボールハウスには、座面と側壁面との間の接続面が設けられており、接続面の座角は150°以上であるので塗布液の流路となる隙間を確保することができ、また、接続面の座角は210°以下であるので使用時の座面が後退しにくくなり、塗布液の吐出を安定させることができる。
請求項2に記載の発明は、ボール外径は0.35mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の塗布具用チップである。
請求項2に記載の発明によれば、ボール外径は0.35mm以下であるので、特に、塗布液の吐出を安定させることができる。
請求項3に記載の発明は、ボールはボールハウス内を所定の距離だけボールが軸方向に移動可能であって、ボールの後端側に配置されるボール付勢部材によってボールは先端開口側に付勢されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗布具用チップである。
請求項3に記載の発明によれば、ボールはボールハウス内を所定の距離だけボールが軸方向に移動可能であって、ボールの後端側に配置されるボール付勢部材によってボールは先端開口側に付勢されているので、使用時の塗布液の吐出性と、使用しないときの塗布液の流出防止を確実に行うことができる。
座面は、ボールを先端側から後端側に向けて押圧する座打ちにより変形されて形成されたものも採用することができる(請求項4)。
また、座面と側壁面とはつながっておらず、座面と側壁面との間には環状溝が形成されている。
さらに、上記の請求項1〜のいずれかに記載の塗布具用チップを用いて塗布具を製造することができる(請求項)。
本発明の塗布具用チップ、並びに、塗布具では、塗布液の吐出量を多く、吐出を継続して行うことができる。
以下さらに本発明の具体的実施例について説明する。
図1(a)は、本発明の実施形態におけるボールペンチップをボールペンの正面図である。図1(b)は図1(a)に示したボールペンの断面図である。図2は、本発明の第1の実施形態におけるボールペンチップの断面図である。図3(a)は、本発明のボールペンチップの先端部分の断面図であり、(b)は、(a)のA−A断面図である。図4は、本発明のボールペンチップの先端部分の斜視図である。図5は、座角が120°のボールペンチップを示した図であり、(a)は軸方向の断面図、(b)はボール移動量Pが20μmにおけるB−B断面図、(c)はボール移動量Pが40μmにおけるB−B断面図である。図6は、座角が180°のボールペンチップを示した図であり、(a)は軸方向の断面図、(b)はボール移動量Pが20μmにおけるB−B断面図、(c)はボール移動量Pが40μmにおけるB−B断面図である。図7は、座角が240°のボールペンチップを示した図であり、(a)は軸方向の断面図、(b)はボール移動量Pが20μmにおけるB−B断面図、(c)はボール移動量Pが40μmにおけるB−B断面図である。図8は、隙間T、S1、S2における面積とボール移動量Pとの関係を示したグラフである。
本発明の第1の実施形態のボールペンチップ(塗布具用チップ)1は、図1(a)、(b)に示されるように、ボールペン(塗布具)18に用いられるものである。具体的には、ボールペン18には芯7が使用されており、芯7の先端にボールペンチップ1が取り付けられている。また、図1(b)に示されるように、芯7には先栓7a及びインキ筒(塗布液収納部)6が設けられている。そして、先栓7aの先端側に外部に露出するようにボールペンチップ1が取り付けられ、先栓7aの後端側にインキ筒6が取り付けられている。そして、インキ筒6の内部に、水性インキや水性ゲルインキであるインキ5が充填される。
なお、インキ5の種類は他の種類のものを用いることができ、例えば、油性インキや油性ゲルインキなどを用いることができる。
そして、芯7は、図1(b)に示されるように、ボールペン(塗布具)18の軸筒19の内部に装着されて使用される。この軸筒19との装着は、先栓7aと固定することにより行われる。
このボールペン18は、ボールペンチップ1の先端に有するボール10を紙面等で押圧しながらボールペン18を移動させることによってボール10が回転し、塗布液であるインキ5がボールペンチップ1の内部を通って、ボール10に適当量付着しながら流出し、筆記することができる。
なお、芯7のインキ筒6内のインキ5の後端にはインキフォロア8を設けられている。そして、このインキフォロア8は、不揮発性又は難揮発性有機液状物をゲル化したもので構成されるものを用いることができ、インキフォロア8によってインキ5の吐出量が大きい場合にも、安定的に追随させることができる。
ボールペンチップ1は、図2に示されるように、ボールペンチップ本体(塗布具用チップ本体)11、ボール10及びボール付勢部材12からなっている。
ボールペンチップ本体11は、先端側の外形が略円錐形状であり、後端側の外形が略円柱形状であり、外観全体ではロケットのような形状である。そして、ボールペンチップ本体11の先端側には円錐部25を有し、後端側には円筒部26を有している。また、円筒部26の後端側は、やや外径が縮径しているインキ筒結合段部26aを有して、インキ筒結合段部26aはインキ筒6と接続に用いられる。また、ボールペンチップ本体11の内側にはボールハウス15、中心孔16、バック孔17、先端開口14が設けられて、これらが連通し、インキ5の一連の流路(塗布液流路)となっている。さらに、バック孔17の後端側は、後端側開口28を有している。
図3、図4に示されるように、ボールハウス15は、円筒内部の形状をした側壁である側壁面41と、側壁面41の後端側に位置する座面45及び接続面71を有している。接続面71は、側壁面41と座面45との間に位置しており、座面45と接続する面である。座面45は、使用時にボール10が接触する面であり、後述するように、ボール10を先端側から後端側に向けて押圧する座打ちにより形成され、その断面形状は円弧状である。
図3(a)に示されるように、接続面71の形状は、平面状であり、断面の先端側の角度、すなわち座角αは180°である。なお、接続面71は平面以外の形状である円錐状であってもよいが、座角αの範囲は150°〜210°、好ましくは165°〜195°、さらに好ましくは170°〜190°である。
なお、座角αがこの角度よりも大きいと、使用時などにボール10によって座面45が押しつけられて、座面45の変形や摩耗が発生しやすくなって座面45が後退しやすくなり、また、座角αがこの角度よりも小さいと、後述する隙間Tが小さくなり、インキ5が供給しにくくなるので、上記の範囲が望ましい。
さらに、図3、図4に示されるように、ボールペンチップ本体11の中心孔16の周りには、放射状に、いわゆる矢溝と呼ばれる溝47が設けられている。そして、溝47はボールハウス15側とつながっており、インキ5は中心孔16から溝47に入って、さらに、溝47のボールハウス15側の出口部61(隙間T)を通過して、ボールハウス15側に流出することができる。なお、本実施形態においては、溝47は3ヵ所設けられている。
図2に示されるように、ボール付勢部材12はコイル状のばねである付勢力発生部22と棒状部23が設けられている。そして、ボール付勢部材12は、ボール10の後端側に配置され、ボール付勢部材12の棒状部23の先端23aがボール10に接触し、ボール10を先端開口14側に付勢している。
ボール付勢部材12はボールペンチップ本体11の内部に設けられている。そして、ボール付勢部材12が圧縮状態となっており、ボール付勢部材12によって先端側に向かってボール10を付勢している。このため、ボールペン18が使用されない場合には前記付勢により、ボール10がボールハウス15の先端側を塞いでインキ5の外部の流出を防止し、ボールペン18を使用する際には、筆記圧によりボール10が後端に移動して、ボール10とボールハウス15との間に隙間ができてインキ5の流出を容易とする。
ボール10は球状である。そして、図3に示されるように、ボール10はボールハウス15に収納され、ボールペンチップ本体11のボールハウス15に回転可能に保持されている。すなわち、ボール10の後端側は座面45により、ボール10の側面側は側壁面41により、ボール10の先端側は先端変形部43により保持されている。この先端変形部43は、ボール10の挿入後にボールペンチップ本体11の先端を内側に向かって変形するようにかしめられた部分である。
本実施形態におけるボール10の外径は0.3mmであって0.35mm以下の外径であり、通常のボールペンなどに使用されるものの中では比較的小さなものが用いられている。なお、ボール10は、外径が0.5mm未満のものも用いることができる。
次に、ボールペンチップ1の製造方法について説明する。
まず、ボールペンチップ本体11の加工を行う。具体的には、円柱状の材料を切削して、ボールハウス15、中心孔16、バック孔17、先端開口14及び溝47を内側に形成する。このとき、ボールハウス15の座面45及び接続面71となる部分は、軸方向に垂直な平面となるように加工される。
さらに、ボールハウス15にボール10を収納し、先端開口14側の端部をボール10に押し当てるように変形させるようにかしめて、先端変形部43を形成し、その後、ボール10を後端側に押す座打ちを行い、先端開口14を形成する。
図3に示されるように、座打ちを行う前のボール10の位置は仮想線の位置であり、座打ちによってボール10が後端側に座打ち変形量Lの分だけ移動して、先端変形部43付近に隙間S1が形成され、一方で座面45が形成される。また、座面45の形状はボール10の表面に合った形状となっている。
そして、座打ちによってボール10は、座打ち変形量Lの距離だけ軸方向に移動可能となる。この座打ち変形量Lの距離は通常10〜20μmである。
上記のように製作されたボールペンチップ本体11とボール10にボール付勢部材12を取り付けてボール10先端側に付勢し、図1(b)に示すように、インキ筒6を取り付け、インキ5を充填して、芯7が完成し、さらに、図1(b)に示されるように、芯7を軸筒19に入れることにより、ボールペン18が完成する。
筆記時などの使用の際、筆圧によって先端側から座面45側にボール10を押した場合には、ボール10が座面45に接触する。また、使用しない場合には、ボール付勢部材12によって、ボール10が先端側に移動し、先端変形部43と接触する。
そして、本実施形態のボールペンチップ1は、後述するように、インキ5の流路を確保することができ、耐久性に優れる。
図3(a)に示されるように、本実施形態のボールペンチップ1には、隙間T、隙間S2、隙間S1が形成される。隙間Tは溝47の出口部61付近におけるボール10との隙間であり、隙間S2はボールハウス15の側壁面41とボール10が最も接近する付近の隙間であり、隙間S1はボールペンチップ本体11の先端側の先端変形部43付近のボール10との隙間である。
そして、ボールペン18を使用する場合には、図4の曲線で示すように、塗布液であるインキ5が、中心孔16から溝47のボールハウス15側の出口部61の隙間Tを通過して、ボールハウス15に流出し、さらに隙間S2を経て、隙間S1から外部に流出する。
隙間T、隙間S1、隙間S2は、ボール10の外径Dやボール移動量Pやボールハウス15の側壁面41の内径等により定まるものである。なお、ボール移動量Pは、初期状態では座打ち変形量Lとほぼ等しい。
また、ボールペン18を使用すると、座面45が摩耗や変形により、ボール10が沈んでボール移動量Pが大きくなる。このとき、座面45の面積が大きくなり、接続面71の面積が小さくなり、ボール10の座面45への接触部分の一番外側の部分は、より外側に移動する。
そして、本実施形態におけるボールペン18では、初期状態であっても、ボール移動量Pが大きくなっても、上記隙間T、S1、S2を確保することができ、また、座面45の摩耗や変形を少なくすることができる。
この隙間T、S1、S2の変化について、以下のようにして確認した。
ボール10の外径を0.3mmとし、ボールハウス15の内径を0.33mm、バック孔の内径を0.15mmとして、図5、図6、図7に示すように、座角αが120°のボールペンチップ100、座角αが180°のボールペンチップ1、座角αが240°のボールペンチップ101の3種類のものを準備する。そして、ボール移動量Pの変化と、隙間T、S1、S2の幅や面積の変化との関係を調べ、座打ちや座面45の摩耗などによりボール移動量Pの距離が変化した場合の変化を確認する。
これらの隙間T、S1、S2における隙間面積をボール移動量Pを変えて示したグラフを図8に示す。
なお、隙間Tの幅は座角αが違う3種類のもので異なるので、隙間Tの幅に応じて隙間Tの面積も変化するが、隙間S1、S2付近の幅は、座面45や接続面71の角度や形状に関係ないので、隙間S1、S2付近の面積は、これらの3種類の間では全てが同じである。また、隙間S2の幅は、ボール移動量Pに関係なく一定の値であるので、隙間S2付近の面積についても一定である。
図8に示されるように、座角αが180°のものは、120°ものと比べた場合、ボール移動量Pが大きくなっても、隙間T付近の隙間面積を確保することができるので、レフィル内のインキを安定的に供給することができる。
例えば、座打ち移動量Lを20μmとして(ボール移動量Pが20μm)、使用によってボール移動量Pがさらに20μm増えた場合(ボール移動量Pが40μm)の状態での隙間Tの隙間面積を比較すると、座角αが180°のものは、120°のものに比べて約3倍となっている。
また、上記3種類のものについて、座面45の接触面積について確認した。座面45の接触面積はボール移動量Pに応じて変化するので、座面45の接触面積とボール移動量Pとの関係を調べた。この結果を表1に示す。なお、図5(b)、(c)、図6(b)、(c)、図7(b)、(c)に、ボール移動量Pが20μm、40μmの場合の座面45を図示している。
Figure 0004870444
表1に示されるように、座角αが180°のものは、120°ものと比べた場合、ボール10の座面45への接触面積が小さくなり、書き味がなめらかになる。
さらに、座角αによる性能への影響を確認するために、筆記によるボール移動量Pの増加の程度の違いと、筆記によるインキの流出性の変化の違いについて確認した。この確認は、上記した座角αが120°、180°、240°のものに加え、150°、210°の合計5種類のものについて確認した。
筆記によるボール移動量Pの増加の程度の違いは、座角αを変えたもののそれぞれについて同じ条件で連続的に筆記させて、それぞれのボール移動量Pの変化を調べた。
また、筆記によるボール移動量Pの増加の程度の違いについては、筆記荷重が100g、筆記の際の傾斜角(筆記対象の法線に対する角度)が65°、筆記速度7cm/秒、押しつけ力を100gの条件で連続筆記を行い、どれくらいの距離の筆記ができるかを調べ、有効筆記距離(100m当たり50mg以上のインキの流出を維持できる距離)を確認した。なお、筆記耐久性を行うものについては座打ち変形量Lを20μmの座打ちを行ったものを用いている。
この結果を、図9〜図11に示す。なお、図10における縦軸は、インク流出量であるが、この確認は100mごとに重量を確認し、減量した重量で確認した。
図9は、筆記によるボール移動量Pの増加の程度の違いの結果が示されたグラフである。
そして、座角αが120°、150°、180°及び210°のものでは、ボール移動量Pの変化(ボール沈み量)にはほとんど差がないが、座角αが240°のものでは特に大きく、座角αが240°のものは他のものに比べて変形又は摩耗が発生しやすいことがわかる。
図10は、座角αを変えたものについて、筆記距離とインキ流出量との関係を示したグラフである。また、図11は、座角αと有効筆記距離との関係を示したグラフである。
図10、図11に示されるように、筆記耐久性については、座角αによって筆記可能な距離が異なっている。そして、図11に示すように、座角αが小さ過ぎても、座角αが大きすぎても筆記可能な距離が短くなっている。
これは、以下のような理由によるものであると考えられる。
座角αが小さいものは、座角αが大きいものに比較して、ボール移動量Pが大きくなった場合には、インキ流出量が小さくなる。そのため、筆記を継続して行い、摩耗などにより、同じようにボール移動量Pが増加した場合には、インキ流出量の減少が早く始まり、筆記不能となる状態が早く発生する。
また、座角αが大きいものは、同じボール移動量Pの場合、小さいものに比べて座面45が小さくなる(図5〜図7)。そして、この座面45の面積は、ボール10の外径の2乗にほぼ比例して変化するので、ボール10外径が0.3mmなどの0.35mm以下(0.5mm未満)の比較的小さいものの場合には、特に座面45の面積が小さくなる。そのため、使用時に座面45に対して作用する面圧が大きくなり、又、座面45が弱く変形しやすく、摩耗が比較的早く進行し、その結果、座角αが小さいものと比較して、ボール移動量Pが長くなりやすくなる。
そして、ボール移動量Pが長くなりすぎると、隙間Tの面積が小さくなり、インキの流出が悪くなり、また、使用時に、ボールペンチップ本体11の先端開口14からはみ出すボール10の部分が小さくなりすぎて、筆記ができなくなってしまう。
このように、ボール10の外径が0.3mmのものなど、0.35mm以下(0.5mm未満)と比較的小径の場合、インキ流出性や筆記耐久性などの性能は、座角αが150°〜210°の範囲に入っているのものが、この範囲以外のものである120°や240°のものなどのものに比べて優れており、座角αをこのような範囲とすることにより、良好なボールペンチップ(塗布具用チップ)1を提供することができる。
上記したボールペンチップ1では、吐出するインキ5は、水性インキや水性ゲルインキであったが、他のものであってもよく、例えば、油性インキや修正液(水性、油性)などでもよい。
また、ボール10の外径が小さいものであれば、上記したボールペンチップ1以外の構造にも適用することができる。
なお、上記した実施形態の接続面71は、側壁面41と座面45との間に位置して、側壁面41及び座面45のいずれとも接続するものであるが、座面45と接続面71とが接続していれば、接続面71と側壁面41とが離れていても良く、接続面71と側壁面41との間に隙間などが形成されていてもよい。
例えば、図12、図13に示されるような、ボールペンチップ2のように、接続面71と側壁面41とがつながっておらず、かかる部分に環状溝60が形成されたものも採用することができる。
このようなボールペンチップ2の場合には、使用によってボール10が沈んだ場合に、ボール10の座面45への接触部分の一番外側の部分が、接続面71を超えて、使用中に接続面71が無くなってしまうおそれがある。
そこで、ボールペンチップ2のような接続面71と側壁面41とが離れているものを採用する場合には、接続面71をある程度大きくすることが望ましく、使用中のボール10の位置(図12、図13における仮想線の位置)におけるボール10の座面45への接触部分の一番外側の外周部X1が、接続面71の外周部X2よりも内側となるように形成することが望ましい。
具体的には、ボール10の出寸法Mの減少量m1がボール10の外径Dの20%となった状態おける、ボール10と座面45との接触部分の外周部X1が、接続面71の外周部X2よりも内側となるようにすることが望ましい。そして、この場合には、ボール10の出寸法Mの減少量m1がボール10の外径Dの20%となった場合でも、接続面71が残った状態となる。
さらに望ましくは、ボール10の出寸法Mの減少量m1がボール10の外径Dの30%となった状態おける、ボール10と座面45との接触部分の外周部X1が、接続面71の外周部X2よりも内側となるようにすることが望ましい。そして、この場合には、ボール10の出寸法Mの減少量m1がボール10の外径Dの30%となった場合でも、接続面71が残った状態となる。
そして、このように、接続面71と側壁面41とが離れているボールペンチップ2を用いても、上記したボールペンチップ1と同様に、耐久性の優れるものとなる。
(a)は、本発明の実施形態におけるボールペンチップを用いた芯の正面図であり、(b)は図1(a)に示した芯を用いたボールペンの断面図である。 本発明の第1の実施形態におけるボールペンチップの断面図である。 (a)は、本発明のボールペンチップの先端部分の断面図であり、(b)は、(a)のA−A断面図である。 本発明のボールペンチップの先端部分の斜視図である。 座角が120°のボールペンチップを示した図であり、(a)は軸方向の断面図、(b)はボール移動量Pが20μmにおけるB−B断面図、(c)はボール移動量Pが40μmにおけるB−B断面図である。 座角が180°のボールペンチップを示した図であり、(a)は軸方向の断面図、(b)はボール移動量Pが20μmにおけるB−B断面図、(c)はボール移動量Pが40μmにおけるB−B断面図である。 座角が240°のボールペンチップを示した図であり、(a)は軸方向の断面図、(b)はボール移動量Pが20μmにおけるB−B断面図、(c)はボール移動量Pが40μmにおけるB−B断面図である。 隙間T、S1、S2における面積とボール移動量Pとの関係を示したグラフである。 筆記によるボール移動量Pの増加の程度の違いの結果が示されたグラフである。 座角αを変えたものについて、筆記距離とインキ流出量との関係を示したグラフである。 座角αと有効筆記距離との関係を示したグラフである。 変形例のボールペンチップを示した断面図である。 図12におけるC部を拡大した断面図である。
1、2 ボールペンチップ(塗布具用チップ)
10 ボール
11 ボールペンチップ本体(塗布具用チップ本体)
12 ボール付勢部材
14 先端開口
16 中心孔
17 バック孔
18 ボールペン(塗布具)
41 側壁面
47 溝
60 環状溝
71 接続面
α 座角

Claims (5)

  1. 塗布具用チップ本体と、塗布具用チップ本体の先端側で保持される外径が0.5mm未満のボールを有し、塗布具用チップ本体は、先端開口、ボールハウス、中心孔、バック孔及び、ボールハウス内と、中心孔又はバック孔とをつなぐように設けられた溝又は孔が設けられ、バック孔、中心孔、ボールハウス及び先端開口は連通して一連の塗布液の流路を形成し、ボールハウスには、座面及び側壁面が設けられてボールを回転可能に保持しており、前記ボールハウスの座面と側壁面との間であって座面と接続している接続面を有し、塗布具用チップ本体の中心軸を含む面での断面における、接続面のなす角度である座角は、150°以上、210°以下であり、座面と側壁面とはつながっておらず、座面と側壁面との間には環状溝が形成されていることを特徴とする塗布具用チップ。
  2. ボール外径は0.35mm以下であることを特徴とする請求項1に記載の塗布具用チップ。
  3. ボールはボールハウス内を所定の距離だけボールが軸方向に移動可能であって、ボールの後端側に配置されるボール付勢部材によってボールは先端開口側に付勢されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の塗布具用チップ。
  4. 座面は、ボールを先端側から後端側に向けて押圧する座打ちにより変形されて形成されるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の塗布具用チップ。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載の塗布具用チップを用いたことを特徴とする塗布具。
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