JP4867754B2 - 三次元表面の印刷方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットプリンタを用い、被印刷物の曲面、屈曲面等の三次元表面を印刷する方法に関するものである。
車両用内装品であるコンソールリッド、スイッチベース、センタークラスタ等には、合成樹脂製の基材の上に木目調等の加飾が施されるものがある。この加飾を行う方法の1つにインクジェットプリンタを用いた印刷方法がある。これは、平面を被印刷面とし、被印刷物をインクジェットプリンタにおけるインクヘッドの下方に配置し、インクヘッドのノズル群から下方へインクを噴射させて、被印刷面にインクを付着させるものである。
この印刷方法によると、被印刷面が水平面である場合には、インクの粒子が飛散中に接触し合うことなくその被印刷面に付着し、意図する柄(模様)が得られる。しかし、水平面に対し傾斜した被印刷面や、湾曲した被印刷面では、インクの粒子が飛散中に相互に接触して発色し、この状態で被印刷面に付着される。そのため、印刷の柄(模様)がにじんだりぼやけたりし、水平な被印刷面と同様な品質の柄(模様)を印刷することが困難である。なお、にじむとは、付着されたインクの粒子が周囲に散り広がる現象であり、ぼやけるとは色の濃淡や境目等が不鮮明となる現象である。
上記後者の被印刷面としては、多くの場合、被印刷物の側面が該当するが、そのほかにも上記スイッチベース等における開口部の周縁部も該当する。すなわち、スイッチベース等には、その側面とは異なる箇所(上面の中央部分等)にスイッチを組み込むための開口部が設けられる。この開口部の壁面と、上面との境界部分、すなわち開口部の周縁部も印刷の対象となり得る。この箇所も水平面でないことから、上記と同様の理由により印刷が困難である。
一方、例えば特許文献1には、曲面に印刷する方法が記載されている。この印刷方法では、被印刷物を把持するとともに、ユニバーサル駆動可能に構成したロボットを用いている。そして、このロボットにより把持した被印刷物を三次元的に動かしながら、インクヘッドのノズル群からインクを被印刷物の被印刷面に噴射して印刷している。
特開平5−293955号公報
ところが、上記特許文献1に記載された印刷方法は、靴等、専ら小型の被印刷物を印刷の対象としている。そのため、大型の被印刷物の被印刷面に印刷する場合には不向きである。すなわち、特許文献1に記載の印刷方法は、ロボットにおいて被印刷物を把持したアームを駆動することのみをもって、インクヘッドのノズル群と被印刷面との相対位置関係を変えながら印刷を行っている。そのため、被印刷物が小型である場合には、この被印刷物を精度よく高速で変位させることができる。しかし、被印刷物が大型である場合には、精度よく高速で被印刷物を変位させるにも限度がある。結果として、小型の被印刷物と同程度の印刷精度を確保することが難しくなる。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、被印刷物の大きさに拘わらず、被印刷面に高い精度で印刷を行うことのできる三次元表面の印刷方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、非平面である三次元の表面を被印刷面とした被印刷物を印刷対象とし、同被印刷物をインクジェットプリンタにおけるインクヘッドの下方に配置し、前記インクヘッドのノズル群から下方へ噴射されるインクを前記被印刷面に付着させるようにした三次元表面の印刷方法であって、前記インクヘッドを、前記被印刷物が載置された印刷台に対して前後方向、左右方向、及び上下方向の少なくとも一方向に直線運動で変位させ、前記印刷台上の前記被印刷物を、該印刷台の載置面に対して平行で且つ互いに直交するように配置された一対のシャフトの少なくとも一方を回動中心として回動運動で変位させ、前記インクの噴射に際し、前記インクヘッド及び前記被印刷物の両方を並行して変位させて、前記ノズル群から前記被印刷面までの距離を略一定に保ちながらインクを付着させるようにしたことを要旨とする。
ここで、三次元の表面とは平面でない表面を指し、例えば曲面、屈曲面等がこれに該当する。また、ノズル群から被印刷面までの距離は、2〜5mmの範囲の値に保たれることが望ましい。上記距離が5mm以上になると、印刷の柄(模様)がにじんだりぼやけたりするおそれがあるからである。
上記の印刷方法によれば、ノズル群からインクを噴射して付着できる領域に比べ被印刷物の被印刷面の方が広い場合、ノズル群からインクを噴射させながら、そのノズル群と被印刷面(被印刷物)との相対位置を変える必要がある。この相対位置を変えるために、請求項1に記載の発明では、インクの噴射に際し、ノズル群から被印刷面までの距離が略一定に保たれながらインクヘッド及び被印刷物の両方が変位させられる。そのため、特許文献1に記載の発明のようにインクヘッドを固定し、被印刷物のみを変位させる場合に比べ、被印刷物をゆっくり変位させることで上記相対位置を変えることが可能となる。小型の被印刷物のみならず大型の被印刷物に対しても高い精度で被印刷面にインクを付着させることができるようになる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記インクは紫外線硬化型のインクであり、前記被印刷面へのインクの噴射に際し同被印刷面に向けて紫外線を照射することを要旨とする。
上記の印刷方法によれば、インクの噴射と略同時に紫外線が照射されるため、被印刷面に付着された紫外線硬化型インクが短時間で硬化する。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記被印刷面において開口する開口部が設けられた被印刷物を印刷対象とし前記開口部の周縁部曲率半径が2mm以下となるように形成された曲面に前記被印刷面の上面を水平に対し傾けることなくインクを付着させるようにしたことを要旨とする。
被印刷面に開口部を有する被印刷物に対する上記印刷方法の適用に際しては、ノズル群から被印刷面までの距離に関し、印刷の柄(模様)がにじんだりぼやけたりすることのない範囲が存在する。開口部における周縁部が曲面により構成されている場合、この曲面の曲率半径が大きくなるに従い、ノズル群から曲面までの距離が大きくなり、上記範囲を越えやすくなる。
これに対しては、上記距離が上記範囲内となるように被印刷物を傾けることが考えられる。しかし、曲面が、上記のように被印刷面において開口する開口部の周縁部のものである場合には、少なくともその開口部の周りに被印刷面が存在することとなる。そのため、被印刷物を過度に傾けると、被印刷物が、水平方向へ移動するインクヘッドと干渉する。
また、被印刷面に対し直交する方向からその被印刷面を見た場合、曲面の曲率半径が大きくなるに従い、周縁部について目視の対象となる面積が大きくなり、曲面での印刷の状況が目立ちやすくなる。
この点、請求項3に記載の発明によるように、曲面の曲率半径を2mm以下に設定することが有効である。上述した請求項1又は2に記載の発明の印刷方法の実施に際し、上記開口部の周縁部として上記曲面を有する被印刷物を用いれば、被印刷面を水平面に対し傾斜させなくても、見栄えを損なわずにインクを被印刷面に付着させることが可能である。
本発明の三次元表面の印刷方法によれば、ノズル群から被印刷面までの距離を略一定に保ちながらインクヘッド及び被印刷物の両方を変位させるようにしたため、被印刷物の大きさに拘わらず、被印刷面に高い精度で印刷を行うことが可能となる。
以下、本発明を、車両用内装品の印刷方法に具体化した一実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。
まず、印刷方法の適用対象となる車両用内装品について説明する。この車両用内装品は、車両に設けられる内装品のうち、(i)比較的大型であること、(ii)外表面が三次元形状をなしていること、(iii )外表面に木目等の加飾が施されるものであること、といった条件を満たしているものである。これらの条件(i)〜(iii )を満たす車両用内装品としては、例えば、コンソールリッド(肘掛け、小物入れ等の蓋)、ドアに取付けられるアームレストのパネル、センターコンソールのパネル等が挙げられる。ここでは、コンソールリッドを例に採って説明する。
上記車両用内装品について、外表面に加飾(ここでは印刷)が施される前の状態のものが被印刷物となる。図3に示すように、コンソールリッドの場合、例えば、合成樹脂によって型成形された基材11が被印刷物となる。
なお、図3を含めた各図において方向を特定するために、図3中、右下から左上に向かう方向を「X方向」といい、右上から左下に向かう方向を「Y方向」といい、上方をZ方向というものとする。
上記基材11は、Z方向についての厚みが小さく(高さが低く)、Y方向についてよりもX方向についての長さの長い形状をなしている。基材11の上面12はY方向についての中間部分で最も高さが高く、中間部分からY方向へ離れるに従い高さが低くなるように、上方へ僅かに膨らむ凸状の曲面となっている。これに対し、基材11の上面12の高さは、X方向については略均一となっている。また、基材11の上面12と、X方向についての側面13,13との境界部分は、いずれの側面13,13についても、凸状の曲面14によって構成されている。また、上記上面12と、Y方向についての側面15,15との境界部分は、いずれの側面15,15についても凸状の曲面16によって構成されている。そして、これらの上面12、両側面13,13及び両側面15,15が被印刷面に該当する。
基材11の上記被印刷面に対する印刷は、同基材11が印刷台17上に装着された状態で行われる。この印刷台17には、基材11を所定の姿勢に保持する保持機構(図示略)が設けられている。
ここで、後述するインクヘッドのノズル群からインクを一度に噴射して付着できる領域に比べ基材11の被印刷面の方が広い。そのため、ノズル群からインクを噴射させながら、そのノズル群と被印刷面(被印刷物)との相対位置を変える必要がある。この相対位置を変えるために、図1及び図2に示す印刷装置21が用いられている。
次に、この印刷装置21の概略構成について説明すると、同印刷装置21のテーブル22上には門形のフレーム23が立設されている。このフレーム23は、テーブル22上であってY方向に互いに離間した箇所に一対のコラム24,24を有している。フレーム23上の両コラム24,24間には、第1クロスレール25が支持されている。フレーム23及び第1クロスレール25間には、フレーム23に対し第1クロスレール25をY方向へ移動させる第1移動機構(図示略)が設けられている。
また、第1クロスレール25の側方近傍には第2クロスレール26が支持されている。第1及び第2クロスレール25,26間には、第1クロスレール25に対し第2クロスレール26をX方向へ移動させる第2移動機構(図示略)が設けられている。
さらに、第2クロスレール26には、インクジェットプリンタにおけるインクヘッド27が支持されている。第2クロスレール26及びインクヘッド27間には、第2クロスレール26に対しインクヘッド27をZ方向へ移動させるための第3移動機構(図示略)が設けられている。
図4において概略構成を示すように、インクヘッド27はX方向よりもY方向に若干細長い略直方体形状をなしている。インクヘッド27には、紫外線硬化型のインクを貯留するためのインク室(図示略)と、そのインク室の開口を構成し、かつインクヘッド27の底面において露出する多数本のノズルからなるノズル群28とが設けられている。ノズル群28は、インクヘッド27において、Y方向についての一方(図4の左方)の端部に偏倚した箇所に配置されている。このインクヘッド27では、インク室の壁を構成する圧電素子が振動させられて、ノズル群28の各ノズルからインクの粒滴が下方へ噴射される。このインクヘッド27には圧力パルス方式、電荷制御方式等、種々の方式がある。上述したインクヘッド27(圧電素子)の作動はプリンタコントローラ(図示略)によって制御される。上述したように、ノズル群28からインクを一度に噴射して付着できる領域は、被印刷物である基材11の被印刷面に比べて狭い。
また、インクヘッド27において、Y方向について上記ノズル群28とは反対側の端部(図4の右端部)には、紫外線UVを下方へ向けて照射する紫外線照射ランプ29が組み込まれている。
なお、上述した第1〜第3の各移動機構は、例えばモータ、ボールねじ等により構成することができる。これらの各移動機構の作動により、インクヘッド27をX方向、Y方向及びZ方向にそれぞれ直線運動させることが可能である。
図1及び図2の少なくとも一方に示すように、上記テーブル22上には平板状の基台31が固定されている。基台31上において、Y方向に互いに離間した箇所には一対の第1軸受32,32が設けられている。両第1軸受32,32間には平板状の第1可動板33が配置されている。第1可動板33のY方向についての両側面にはそれぞれ第1シャフト34,34が固定されており、これらの第1シャフト34,34において、第1可動板33が上記両第1軸受32,32に回動可能に支持されている。これらの第1シャフト34,34の一方は、上記基台31上に固定された第1モータ35の出力軸36に駆動連結されている。この第1モータ35により、両第1シャフト34,34を中心として第1可動板33を回動させて、その傾きを調整することが可能である。
第1可動板33上において、X方向に互いに離間した箇所には一対の第2軸受37,37が設けられている。両第2軸受37,37間には第2可動板38が配置されている。第2可動板38のX方向についての両側面にはそれぞれ第2シャフト39(図2では一方のみ図示)が固定されており、これらの第2シャフト39において、第2可動板38が上記両第2軸受37,37に回動可能に支持されている。これらの第2シャフト39の一方は、上記第1可動板33上に固定された第2モータ41の出力軸42に駆動連結されている。この第2モータ41により、両第2シャフト39を中心として第2可動板38を回動させて、その傾きを調整することが可能である。
第2可動板38には、基材11の装着された上記印刷台17を把持するための把持装置(図示略)が設けられている。
印刷装置21は、さらに、マイクロコンピュータを中心として構成された制御装置(図示略)を備えている。制御装置のメモリには、上記第1〜第3移動機構、第1モータ35及び第2モータ41の各作動(位置、速度等)を制御するための制御プログラムが記憶されている。そして、制御装置は、この制御プログラムに従って各移動機構及びモータ35,41の作動を制御する。
この制御に応じて各移動機構及びモータ35,41が作動することにより、インクの噴射に際し、インクヘッド27がX方向、Y方向及びZ方向の少なくとも一方向へ移動させられる。また、基材11が第1シャフト34及び第2シャフト39の少なくとも一方を中心として回動させられる。これらの移動及び回動により、ノズル群28から被印刷面までの距離Dが所定値に保たれる。ここでの所定値とは、上記距離Dについて、印刷の柄(模様)がにじんだりぼやけたりすることのない値であり、2〜5mmの範囲内の値である。
例えば、基材11のX方向についての両側面13,13に対し印刷する場合には、第1モータ35により第1シャフト34を中心として第1可動板33を回動させて基材11を図6(A)に示すように起立状態にし、両側面13,13を上下に位置させる。第2移動機構により第2クロスレール26をX方向へ移動させ、ノズル群28を上側の側面13の上方に位置させる。ノズル群28から上側の側面13までの距離Dが上記所定値となるように、第3機構によりインクヘッド27のZ方向の位置調整を行う。そして、この状態で、第1機構により第1クロスレール25をY方向へ移動させながら、ノズル群28からインク30を下方へ噴射させる。
また、基材11の上面12に対し印刷する場合には、同上面12が上方へ緩やかに湾曲していることから、第2モータ41により第2シャフト39を中心として第2可動板38をゆっくり回動させる。また、図5に示すように、ノズル群28から基材11の上面12までの距離Dが上記所定値となるように、第3機構によりインクヘッド27のZ方向の位置調整を行う。そして、この状態で、第1機構により第1クロスレール25をY方向へ移動させながら、ノズル群28からインク30を下方へ噴射させる。
さらに、基材11のY方向についての両側面15,15に対し印刷する場合には、第2モータ41により第2シャフト39を中心として第2可動板38を回動させて、基材11を図6(B)に示すように起立状態にし、両側面15,15を上下に位置させる。ノズル群28から上側の側面15までの距離Dが上記所定値となるように、第3機構によりインクヘッド27のZ方向の位置調整を行う。そして、この状態で、第1移動機構により第1クロスレール25をY方向へ僅かに移動させながら、ノズル群28からインク30を下方へ噴射させる。
上記のようにノズル群28から噴射されたインク30は、基材11の被印刷面(側面13,13、15,15、上面12)に付着される。この際、基材11の上面12についても、X方向における両側面13,13についても、Y方向における両側面15,15についても、所定の距離D離れた箇所に位置するノズル群28からインク30が噴射される。そのため、被印刷面のどの箇所についても、印刷の柄(模様)がにじんだりぼやけたりすることなくインク30が付着される。そして、このように付着されたインク30は紫外線照射ランプ29から照射された紫外線UVによって即座に硬化する。
以上詳述した本実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)インク30の噴射に際し、ノズル群28から被印刷面までの距離Dを一定(所定値)に保ちながらインクヘッド27及び被印刷物(基材11)の両方を変位させるようにしている。そのため、特許文献1のようにインクヘッドを固定し、被印刷物のみを変位させる場合に比べ、被印刷物(基材11)をゆっくり変位させることで、ノズル群28と被印刷物(基材11)との相対位置を変えることができ、高い精度で被印刷面にインク30を付着させることができるようになる。
(2)インクヘッド27については、これを水平方向(X方向、Y方向)及び鉛直方向(Z方向)へ直線運動させている。そのため、単純な動きでありながら、ノズル群28から被印刷面までの距離Dを確実に所定値に保つことができる。また、上述したようなインクヘッド27の動き(X方向、Y方向、Z方向に対する直線運動)は、比較的簡単な構造で実現できる。
(3)被印刷物(基材11)については、これを第1シャフト34及び第2シャフト39の少なくとも一方の周りで回動運動させている。そのため、比較的単純な動きでありながら、ノズル群28から被印刷面までの距離Dを確実に所定値に保つことができる。また、上述したような被印刷物(基材11)の動き(第1シャフト34又は第2シャフト39を中心とする回転運動)は比較的簡単な構造で実現できる。
(4)紫外線硬化型のインク30を用い、被印刷面へのインク30の噴射に際し(略同時に)その被印刷面に向けて紫外線UVを照射させるようにしている。そのため、ノズル群28から噴射されて被印刷面に付着されたインク30を短時間で硬化させることができる。
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
(a)本発明は、被印刷面に開口部の設けられた被印刷物に印刷により加飾を行う場合にも適用可能である。すなわち、被印刷面には、上記実施形態で説明したような被印刷物の側面が含まれるが、そのほかにも被印刷物としてのスイッチベース等における開口部の周縁部も含まれる。
図7及び図8の少なくとも一方に示すように、一般に、スイッチベースの基材51には、その側面52とは異なる箇所、例えば上面56についての中央部分等にスイッチ53を組み込むための開口部54が設けられる。この開口部54の内壁面55と上面56との境界部分、すなわち周縁部57も印刷の対象(被印刷面)となり得る。
このように上面56に開口部54を有する被印刷物(基材51)に対し、上記印刷方法を適用する場合には、ノズル群28から上面56までの距離Dに関し、印刷の柄(模様)がにじんだりぼやけたりすることのない範囲が存在する。開口部54における周縁部57が曲面58により構成されている場合、この曲面58の曲率半径Rが大きくなるに従い、ノズル群28から曲面58の最も遠い端59までの距離が大きくなり、上記範囲を越えやすくなる。
これに対しては、上記距離が上記範囲内となるように被印刷物(基材51)を傾けることが考えられる。しかし、曲面58が、上記のように上面56において開口する開口部54の周縁部57のものである場合には、少なくともその開口部54の周りに上面56が存在する。そのため、図7において二点鎖線で示すように被印刷物(基材51)を過度に傾けると、被印刷物(基材51)が、水平方向へ移動するインクヘッド27の経路上に位置し、干渉するおそれがある。
また、被印刷面の一部である上面56に対し直交する方向(図7及び図8の上方)からその上面56及び周縁部57を見た場合、曲面58の曲率半径Rが大きくなるに従い(図8の二点鎖線参照)、周縁部57について目視の対象となる面積が大きくなり、曲面58での印刷の状況が目立ちやすくなる。
そこで、曲面58の曲率半径Rを2mm以下に設定することが望ましい。このようにすれば、上面56を水平面に対し傾斜させなくても、見栄えを損なわずにインク30を曲面58に付着させることができるメリットがある。
)ノズル群28から被印刷面までの距離Dは、必ずしも厳密に一定の値(所定値)に保たれなくてもよく、略一定に保たれてもよい。
)被印刷面に対する紫外線の照射を、同被印刷面へのインク30の噴射タイミングとは異なるタイミングで行うようにしてもよい。
)基材11及び印刷台17を上記実施形態とは異なる姿勢で、例えば、側面15,15がY方向に平行となり、側面13,13がX方向に平行となる姿勢で、第2可動板38に取付けてもよい。
)被印刷物は、合成樹脂に限らず他の材料、例えば金属によって形成されたものであってもよい。
)本発明は、車両用内装品以外の車両の部品や、車両以外の用途に用いられる製品の印刷に適用してもよい。
その他、前記各実施形態から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに記載する。
(A)請求項1に記載の三次元表面の印刷方法において、前記インクヘッドの水平方向の移動に際し、同インクヘッドを前記被印刷面の幅方向へ直線往復運動させるとともに、同被印刷面の長さ方向へ直線運動させる。ここで、上記実施形態におけるY方向が上記幅方向に該当し、同実施形態におけるX方向が上記長さ方向に該当する。
(B)上記(A)に記載の三次元表面の印刷方法において、前記ノズル群の変位に際し、前記インクヘッドをさらに鉛直方向へ直線運動させる。ここで、上記実施形態におけるZ方向が上記鉛直方向に該当する。
(C)請求項1、上記(A)又は(B)に記載の三次元表面の印刷方法において、前記被印刷物の変位に際し、前記被印刷面の幅方向に延びる軸線、及び前記被印刷面の長さ方向に延びる軸線の少なくとも一方を回転中心とし、前記被印刷物を前記軸線の周りで回転運動させる。ここで、上記実施形態における両第1シャフト34,34に沿って延びる線が、上記幅方向に延びる軸線に該当し、同実施形態における両第2シャフト39,39に沿って延びる線が、上記長さ方向に延びる軸線に該当する。
上記(A)又は(B)に記載の発明によるようにインクヘッドを移動させ、あるいは、上記(C)に記載の発明によるように被印刷物を変位(回転)させることにより、比較的簡単にノズル群から被印刷面までの距離を略一定に保ちながらインクヘッド及び被印刷物の両方を変位させて印刷を行うことができる。
本発明を具体化した一実施形態において、三次元表面の印刷方法の実施に用いられる印刷装置を示す部分斜視図。 図1におけるA部を拡大して示す部分斜視図。 印刷台に対し、被印刷物として車両用コンソールリッドの基材を装着する前の状態を示す斜視図。 インクヘッドを斜め下方から見た状態を示す概略斜視図。 被印刷物の上面にインクを付着させる状態を示す側面図。 (A)は被印刷物のX方向についての側面にインクを付着させる状態を示す部分側面図、(B)は被印刷物のY方向についての側面にインクを付着させる状態を示す部分側面図。 スイッチベースの基材を被印刷物として用いた別の実施形態において、開口部の上側の曲面にインクを付着させる状態を示す断面図。 図7において、開口部の上側の曲面、及びその近傍を拡大して示す部分断面図。
符号の説明
11…基材(被印刷物)、12,56…上面(被印刷面)、13,15…側面(被印刷面)、27…インクヘッド、28…ノズル群、30…インク、54…開口部、57…周縁部、58…曲面、D…距離、R…曲率半径、UV…紫外線。

Claims (3)

  1. 非平面である三次元の表面を被印刷面とした被印刷物を印刷対象とし、同被印刷物をインクジェットプリンタにおけるインクヘッドの下方に配置し、前記インクヘッドのノズル群から下方へ噴射されるインクを前記被印刷面に付着させるようにした三次元表面の印刷方法であって、
    前記インクヘッドを、前記被印刷物が載置された印刷台に対して前後方向、左右方向、及び上下方向の少なくとも一方向に直線運動で変位させ、
    前記印刷台上の前記被印刷物を、該印刷台の載置面に対して平行で且つ互いに直交するように配置された一対のシャフトの少なくとも一方を回動中心として回動運動で変位させ、
    前記インクの噴射に際し、前記インクヘッド及び前記被印刷物の両方を並行して変位させて、前記ノズル群から前記被印刷面までの距離を略一定に保ちながらインクを付着させるようにしたことを特徴とする三次元表面の印刷方法。
  2. 前記インクは紫外線硬化型のインクであり、前記被印刷面へのインクの噴射に際し同被印刷面に向けて紫外線を照射する請求項1に記載の三次元表面の印刷方法。
  3. 記被印刷面において開口する開口部が設けられた被印刷物を印刷対象とし前記開口部の周縁部曲率半径が2mm以下となるように形成された曲面に前記被印刷面の上面を水平に対し傾けることなくインクを付着させるようにした請求項1又は2に記載の三次元表面の印刷方法。
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