JP4865934B2 - 荷電粒子加速器および荷電粒子の加速方法 - Google Patents

荷電粒子加速器および荷電粒子の加速方法 Download PDF

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Description

本発明は、荷電粒子を加速する荷電粒子加速器および荷電粒子の加速方法に関する。更に詳しくは、加速電場の発生を高電圧パルス発生装置と制御装置の組み合わせで実現した、線形軌道型加速器及び螺旋軌道型加速器並びにこれらの荷電粒子加速器による荷電粒子の加速方法に関する。
図23A及び図23Bに、下記特許文献1に記載された従来の荷電粒子加速器の構成を示す。この荷電粒子加速器は、螺旋軌道型荷電粒子加速器の代表例であるサイクロトロンである。図23A及び図23Bにおいて、70は磁石、71,72は加速電極、73は高周波電源であり、高周波電源73は加速電極71,72に加速高周波電圧を供給する。74は荷電粒子であり、加速電極71,72により加速される。
サイクロトロンでは、荷電粒子74の回転周期Tpが、Tp=2πm/eBとなる。ここでπは円周率、mは荷電粒子74の質量、eは荷電粒子74の電荷、Bは磁石70による粒子軌道上の磁束密度である。従って、m/eBが一定であれば荷電粒子74の回転周期は回転半径によらず一定であり、高周波電源73の加速高周波周期Trfを、例えばTrf=Tp/2としてやれば、荷電粒子74は加速電極71,72間の電極ギャップで常に加速されることになり、高いエネルギーまで加速することができる。
荷電粒子74の質量mの値は、速度が光速近くにまで達すると相対論効果により増大する。その結果、図23A及び図23Bに示すサイクロトロンでは荷電粒子74の加速エネルギーが高くなって、速度が光速に近くなると等時性が確保できなくなり、更なる加速の継続が出来なくなる。この対策として、例えば、加速エネルギーの増大に対応して磁束密度を変化させる、或いは加速高周波周期を変化させる等の手段が提案されている。
特開2006−32282号公報
以上に述べた従来の螺旋軌道型荷電粒子加速器では、相対論エネルギー領域での等時性の破綻からエネルギー利得を大きくすることができず、また等時性の破綻を補正するため加速高周波電圧或いは磁場分布を変動させる機能が必要となり、装置の部品点数が増大し高コスト化する等の問題があった。
本発明は、このような従来の構成が有していた問題を解決しようとするものであり、その主たる目的は、従来に比して安価でエネルギー利得の大きな荷電粒子加速器および荷電粒子の加速方法を提供することにある。
上述した課題を解決するために、本発明の一の態様の荷電粒子加速器は、荷電粒子を発射する荷電粒子発生源と、前記荷電粒子発生源から発射された荷電粒子を通過させ、通過する荷電粒子を加速する加速電極管と、前記荷電粒子を加速するための電圧を前記加速電極管に印加する駆動回路と、荷電粒子が加速電極管内を移動している間に、当該加速電極管への電圧の印加を開始するように、前記駆動回路を制御する制御部と、を備える。
この態様において、前記荷電粒子加速器が、直線的に配置された複数の前記加速電極管を備え、前記荷電粒子発生源から発射された荷電粒子が前記複数の加速電極管を順次通過するように構成されており、前記制御部が、荷電粒子が内部を移動している加速電極管に対して電圧の印加を開始することにより、複数の前記加速電極管へ順次電圧を印加するように前記駆動回路を制御すべく構成されていていることが好ましい。
また、上記態様においては、前記荷電粒子加速器が、加速電極管を通過した荷電粒子の進行方向を変化させる偏向磁石をさらに備えることが好ましい。
また、上記態様においては、前記偏向磁石が、荷電粒子に同一の加速電極管を再度通過させるように、加速電極管を通過した荷電粒子の進行方向を変化させるべく構成されており、前記制御部が、荷電粒子が内部を移動している加速電極管に対して電圧の印加を開始することにより、同一の加速電極管に複数回電圧を印加するように前記駆動回路を制御すべく構成されていることが好ましい。
また、上記態様においては、前記荷電粒子加速器が、前記荷電粒子の進行方向を、当該進行方向と交差する方向へ調整する調整部をさらに備えることが好ましい。
また、上記態様においては、前記荷電粒子加速器が、荷電粒子が加速電極管を通過するときに当該加速電極管に発生する加速電流を計測する電流計をさらに備え、前記制御部が、前記電流計による加速電流の計測結果に基づいて、加速電極管への電圧の印加開始タイミングを調節するように構成されていることが好ましい。
また、上記態様においては、前記駆動回路が、前記加速電極管への印加電圧値を変更可能に構成されていることが好ましい。
また、上記態様においては、前記荷電粒子加速器が、前記加速電極管によって加速された荷電粒子が所定の軌道を進行しているか否かを検出する検出部をさらに備え、前記制御部が、前記検出部により前記荷電粒子が前記所定の軌道を進行していないと検出された場合に、前記駆動回路を停止させるように構成されていることが好ましい。
また、本発明の一の態様の荷電粒子の加速方法は、荷電粒子に複数の加速電極管を順次通過させるために、荷電粒子発生源から荷電粒子を発射するステップと、荷電粒子が加速電極管内を移動している間に、当該加速電極管に対して、前記荷電粒子を加速するための電圧の印加を開始することにより、前記複数の加速電極管に対して順次電圧を印加するステップと、を有する。
本発明に係る荷電粒子加速器および荷電粒子の加速方法によれば、従来に比して安価でありながら、大きなエネルギー利得を得ることができる。
実施の形態1に係る線形軌道型荷電粒子加速器の構成図。 実施の形態1に係る制御装置の動作タイミングを示すタイミングチャート。 他の線形軌道型荷電粒子加速器の構成図。 実施の形態2に係る螺旋軌道型荷電粒子加速器の構成を示す平面図。 実施の形態2に係る螺旋軌道型荷電粒子加速器の構成を示す側面図。 実施の形態2に係る加速ユニットの構成を示す平面図。 実施の形態2に係る加速ユニットの構成を示す正面図。 実施の形態2に係る加速ユニットの構成を示す側面図。 実施の形態2に係る調整ユニットの構成を示す平面図。 実施の形態2に係る調整ユニットの構成を示す正面図。 実施の形態2に係る調整ユニットの構成を示す側面図。 実施の形態2に係る検出ユニットの構成を示す平面図。 実施の形態2に係る検出ユニットの構成を示す正面図。 実施の形態2に係る検出ユニットの構成を示す側面図。 奇数番号加速セルの構成を示す平面図。 奇数番号加速セルの構成を示す正面図。 奇数番号加速セルの構成を示す側面図。 偶数番号加速セルの構成を示す平面図。 偶数番号加速セルの構成を示す正面図。 偶数番号加速セルの構成を示す側面図。 加速セルの出射側構成を示す平面図。 加速セルの出射側構成を示す正面図。 加速セルの出射側構成を示す側面図。 図10Aに示した加速セルの断面図。 図10Aに示した加速セルの断面図。 図10Aに示した加速セルの断面図。 奇数番号加速セルの入射側構成を示す平面図。 奇数番号加速セルの入射側構成を示す正面図。 奇数番号加速セルの入射側構成を示す側面図。 図11Aに示した奇数番号加速セルの断面図。 図11Aに示した奇数番号加速セルの断面図。 偶数番号加速セルの入射側構成を示す平面図。 偶数番号加速セルの入射側構成を示す正面図。 偶数番号加速セルの入射側構成を示す側面図。 図12Aに示した偶数番号加速セルの断面図。 図12Aに示した偶数番号加速セルの断面図。 調整セルの構成を示す平面図。 調整セルの構成を示す正面図。 調整セルの構成を示す側面図。 図13Aに示した調整セルの断面図。 図13Aに示した調整セルの断面図。 検出セルの構成を示す平面図。 検出セルの構成を示す正面図。 検出セルの構成を示す側面図。 加速セルの加速動作説明図。 加速セルの移動動作(奇数番号加速セル→偶数番号加速セル)説明図。 加速セルの移動動作(偶数番号加速セル→奇数番号加速セル)説明図。 分散加速による荷電粒子軌道説明図。 調整セルの動作説明図。 検出セルの動作説明図。 実施の形態3に係る荷電粒子計測システムの構成図。 他の荷電粒子計測システムの構成図。 従来の螺旋軌道型荷電粒子加速器の構成図。 図23Aに示した螺旋軌道型荷電粒子加速器の断面図。
発明を実施するため形態
以下、図及び表を用いて本発明の実施形態について説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1に係る線形軌道型荷電粒子加速器の構成図である。図1において、1はイオン源、2はイオン源から引き出された荷電粒子、LA#1〜LA#28は荷電粒子2を加速するための28台の加速電極管であり、最終段のダミー電極管7を含めて線形(直線状)に配置されている。3は20KV直流電源であり、その出力は電流計4を介して9台のスイッチング回路S#1〜S#9のI端子に接続されている。同様に5は200KV直流電源であり、その出力は電流計6を介して19台のスイッチング回路S#10〜S#28のI端子に接続されている。8は制御装置であり、電流計4及び6の出力が接続されている。スイッチング回路S#1〜S#28のO端子は、それぞれ加速電極管LA#1〜LA#28に接続されている。制御装置8の出力はスイッチング回路S#1〜S#28に接続されており、制御装置8からの指令で、それぞれスイッチング回路を切り替えることが可能な構成となっている。
以下、上記構成の線形軌道型荷電粒子加速器の動作を説明する。なお、ここでは、代表例として6価の炭素イオンを加速する場合について説明する。イオン源1は20KV直流電源3により常に20KVの電圧が印加されている。スイッチング回路S#1〜S#28は、制御装置8からの出力が“1”になったとき、O端子とI端子とを接続して、O端子よりI端子と同じ電圧を出力する。逆に“0”の場合はO端子の出力をアース電位にする。加速前の初期状態において、制御装置8はスイッチング回路S#1にのみ“1”を出力し、他のS#1〜S#28には“0”を出力している。すなわち、初期状態においては加速電極管LA#1のみ20KVの電位を持っており、他のLA#2〜LA#28は全てアース電位となっている。従って、この状態ではイオン源1と加速電極管LA#1は同電位となっており荷電粒子2が引き出されることはない。
加速動作を行うとき、まず最初に制御装置8はスイッチング回路S#1に所定期間“0”を出力し、加速電極管LA#1をアース電位に落とす。加速電極管LA#1がアース電位になったとき、イオン源1からは荷電粒子2(6価の炭素イオン)が引き出される。イオン源1は、イオン電流が1ミリアンペア、イオンビーム直径が5ミリメートルになるよう調整させており、例えば100ナノ秒間、加速電極管LA#1をアース電位にしたとすると、約2.7×108個の荷電粒子2(6価の炭素イオン)が含まれるイオンビームパルスが得られることになる。照射量を多くするため、更に多くの荷電粒子2を含んだイオンビームを形成するためには、100ナノ秒より長い時間、加速電極管LA#1をアース電位に落とせばよい。逆に、1つのイオンビームパルスによる照射量を少なくしたい場合には、100ナノ秒よりも短い時間、加速電極管LA#1をアース電位に落とせばよい。従って、図1の線形軌道型荷電粒子加速器では、イオンビームパルス毎の照射量を任意にプログラム設定することが可能である。
イオンビームパルスは、イオン源1と加速電極管LA#1の電位差で加速されながら、加速電極管LA#1に入射される。制御装置8は、イオンビームパルスのリーディングエッジが加速電極管LA#1の中心付近に到達したタイミングでスイッチング回路S#1への出力を“1”とし、加速電極管LA#1の電位を20KVに切り替える。イオンビームパルスは加速電極管LA#1から出射されるとき、加速電極管LA#1と加速電極管LA#2の電位差で2度目の加速を受ける。
次に制御装置8は、イオンビームパルスのリーディングエッジが加速電極管LA#2の中心付近に到達したタイミングで、加速電極管LA#2の電位を20KVに切り替える。イオンビームパルスは、加速電極管LA#2から出射されるとき、今度は加速電極管LA#2と加速電極管LA#3の電位差で加速を受ける。制御装置8は、上記のような印加電圧のシーケンス制御を加速電極管LA#2〜LA#28に対して繰り返すことでイオンビームパルス、すなわち荷電粒子2の加速エネルギーを増大させていく。
イオンビームパルスは加速電極管を通過する毎に速度を増していくので、スイッチング回路S#nの応答遅れを考慮した場合、イオンビームパルスが加速電極管LA#nの中心付近にあるときに確実に電位の切り替えを行うためには、後段の加速電極管の長さを長くしておく必要がある。本発明の実施の形態1では各加速電極管を表1に示す長さとした。なお参考値として、各加速電極管に入射されるイオンビームパルスのエネルギーとパルス幅を表1に示す。イオンビームパルスは、最後に加速電極管LA#28とダミー電極管7の電位差で加速されて、総計2MeV/uの加速エネルギーを獲得する。なお、大電流イオンビームパルスの加速等、ビームの収束が必要となるような応用では加速電極管内、又はイオンビーム輸送路に、例えば静電4重極レンズ等のビーム収束回路を設置する。具体的な光学設計、すなわち、ビーム収束回路の設置位置および特性については、イオンビーム強度と必要とするビーム径に従って事例毎に設計検討することになる。
Figure 0004865934
イオン源1から放出された荷電粒子2が、2MeV/uのエネルギーまで加速する際の制御装置8が実施するシーケンス制御のタイミングチャート図の一例を図2に示す。図2では、制御装置8が最初に100ナノ秒のビーム取出しを行った場合についてのタイミングチャートを示している。制御装置8は予め決められたタイミング動作で、スイッチング回路S#1〜S#28をパルス状にON/OFFさせていく。実施の形態1では、各加速電極管の電極管距離を5cmとしており、この場合図2のt1〜t27は表2に示す値となる。なお、図2の例では、S#2〜S#28をON状態にしている時間は1マイクロ秒の固定値としている。
Figure 0004865934
イオンビームパルスは、一つの加速電極管から出射されて後段の加速電極管に入射される際、その電位差により加速され、このとき20KV直流電源3、又は200KV直流電源5に加速電流が流れる。電流計4及び電流計6は、この加速電流を計測して制御装置8に伝える。制御装置8は、電流計4及び電流計6の計測値から、イオンビームパルスが加速されるタイミング、すなわち加速電極管の間を通過するタイミングを把握する。このタイミングデータから実際のイオンビームパルスの加速エネルギーを算出し、その算出値と予定値とに大きな偏差が生じた場合は、装置に何らかの異常が発生したと判断し、例えば運転員に知らせる等の警報処理を行う。
表2に記載されている時間は、直流電源3及び5が完全な定格電圧値を出力していることを前提に計算した値である。直流電源3又は5の出力電圧に外乱が発生した場合、例えば、一次側電源電圧の急変等の原因によって電圧値が変動したような場合には、その状況に合わせて表2の時間値を補正する必要がある。このため、制御装置8は、電流計4及び6の計測値に基づいて、加速電極管への電圧印加開始時刻を補正する処理を実行する。
加速電極管LA#n(n=2,3,…,28)への電圧印加タイミングの補正処理についてさらに詳しく説明する。前段の加速電極管LA#n-1内にイオンビームが存在し、速度v_n-1で後段の加速電極管LA#nに向かっているものとする。このとき、LA#n-1には加速電圧が印加されている。イオンビームは、LA#n-1とLA#nのギャップを通過するとき両加速電極管の電位差により加速され、LA#nに到達したときその速度がv_nまで到達したものとする。加速動作が行われている間、直流電源に加速電流が流れる。加速電極管のギャップは平等電界と近似できるため、LA#n-1に加速電流が流れる時間T_ai(n-1)は式1で表される。
Figure 0004865934
ここで、dは加速電極管のギャップの長さ、w_ibはイオンビームのパルス長を示す。v_nは既知の値であるので、T_ai(n-1)を測定することで加速後のイオンビーム速度v_nを式1から求めることが可能となる。
本実施の形態では、イオン源1からの取出電圧は20KVであるから、LA#1に到達したときのイオンビームは1.39×10~6m/secに加速されている。また、取出時間が100nsecであるから、イオンビームのパルス幅は0.139mとなる。従って、v_1≒1.39×10~6m/sec、w_ib≒v_1×10~-9nsec=0.139m、電極ギャップdは5cm、すなわちd=0.05mとなる。LA#1の加速電流を測定することでT_ai(1)の値を知ることができ、式1の関係からv_2、すなわちLA#2内でのイオンビーム速度を計算することができる。LA#2の加速電極管長は既知の値であるので、v_2の値からイオンビームがLA#2の中心部分に存在するタイミング、すなわちスイッチング回路S#2を“1”にする最適なタイミングが得られることになる。
装置が定格動作をしている場合、イオンビームはLA#1とLA#2のギャップで20KVの加速を受けるため、v_2≒1.96×10~6m/secとなる。この場合、図2に示したt1の値は、表2に示した通り620nsecが最適な値となる。
電源電圧変動等の外乱により加速動作に定格値からの偏差が発生した場合、 T_ai(1)測定値から演算されたv_2の値が1.96×10~6m/secからずれた数値となる。このような場合、制御装置8は測定値から演算されたv_2からt1を再設定し、再設定されたt1を使ってタイミング制御を継続する。制御装置8は、このような帰納的な手順で、各加速電極管への電圧印加タイミングを補正し、最適化する。
以上のように、加速電極管に流れる加速電流を測定することで、次段の加速電極管に加速電圧を印加するタイミングをより正確に制御することができるとともに、所定時間範囲内に加速電流の発生が確認できなかった場合に装置に何らかの故障が起きたことを検出することができる。また、加速電極管に流れる加速電流から被加速荷電粒子の飛行タイミングを実測できるようにしたので、電源変動等の外乱に強いタイミング制御が行えるようになり、品質の高い加速器を提供することができる。
なお、図1では直流電源に固定電圧の電源を用いたが、可変電圧の直流電源を用いてもよい。図3にその実施例を示す。図3は、図1の200KV直流電源5を可変電圧電源15に置き換えたものであり、その電源電圧は制御装置8の制御により増減可能に構成されている。図3に示す例では、加速電圧として様々な電圧値を選択することが可能となるので、イオンビームパルス毎に任意の加速エネルギーをプログラム可能な線形軌道型加速器を実現することができる。また、電流計6により計測される実際のイオンビームパルスの加速エネルギーに予定値との偏差が生じた場合に、以降の加速電圧を加減して再び予定値と一致する値に戻すという調整操作が可能となる。このように、制御装置に加速電圧を増減する機能を持たせることで、荷電粒子の加速エネルギーを任意に変更することが可能となる。また、加速電圧の増減を制御装置によって行えるため、任意の加速エネルギーをプログラム可能な柔軟性の高い加速器を提供することができる。
以上のように、本実施の形態においては、イオン源又は電子源から引き出された荷電粒子が、初段の加速電極管に入射されるときに、制御装置は荷電粒子が加速電極管に完全に流入したタイミングを見計らって、加速電極管に加速電圧を印加する。後続の加速電極管は当初はアース電位(0V)に保たれているため、初段の加速電極管から出射された荷電粒子は、初段および2段目の加速電極管の間の電位差により加速される。次に制御装置は荷電粒子が2段目の加速電極管に流入したタイミングを見計らって、2段目の加速電極管に加速電圧を印加する。このようなタイミング制御を線形配置されたn段の加速電極管に対して繰り返して行くことで、荷電粒子の加速エネルギーを増大させていくことができる。なお、2段目以降の加速電極管の電位は、荷電粒子が次段の加速電極管に流入した後にアース電位に戻される。以上の構成とすることにより、各加速電極管の印加電圧を分散制御することで加速電場を発生できるので、従来必要であった高周波電力発生回路が不要となり、安価でありしかも信頼性の高い加速器を提供することができる。
(実施の形態2)
図4A及び図4Bはそれぞれ、本発明の実施の形態2に係る螺旋軌道型荷電粒子加速器の構成を示す平面図及び側面図である。図4A及び図4Bにおいて、40は荷電粒子、41は加速ユニット、42は調整ユニット、43は検出ユニット、44及び45は偏向磁石である。
加速ユニット41、調整ユニット42、及び検出ユニット43の詳細な構成についてはそれぞれ図5A乃至図5C、図6A乃至図6C、及び図7A乃至図7Cに示す。加速ユニット41は、加速セルと呼ばれる幅60ミリメートル、高さ30ミリメートル、奥行き30000ミリメートル(30メートル)のモジュールの集合体で構成されている。同様に、調整ユニット42は調整セルと呼ばれる幅60ミリメートル、高さ30ミリメートル、奥行き6050ミリメートルのモジュールの集合体で、また検出ユニット43は検出セルと呼ばれる幅60ミリメートル、高さ30ミリメートル、奥行き60ミリメートルのモジュールの集合体で構成されている。
この場合、加速ユニット41は157本の加速セルで構成される。同様に、調整ユニット42、及び検出ユニット43についても、157本の調整セル、157本の検出セルで構成される。図5A乃至図5Cに示す通り、157本の加速セルAC#1〜AC#157は上下2層に配置され、下側には奇数番号の加速セルが、上側には偶数番号に加速セルが配置される。図8A乃至図8Cに奇数番号加速セルの詳細な構成を示す。奇数番号加速セルは上部に抜き穴が設けられており、その抜き穴の位置と大きさは表3〜8に示す通り番号毎に異なる。図9A乃至図9Cに偶数番号加速セルの詳細な構成を示す。偶数番号加速セルは下部に抜き穴が設けられており、その位置と大きさも表3〜8に示す通り番号毎に異なっている。
Figure 0004865934
Figure 0004865934
Figure 0004865934
Figure 0004865934
Figure 0004865934
Figure 0004865934
図10A乃至図10Fに示すように、各加速セルの内部には加速電極管とダミー電極管とが内蔵されている。その寸法は全ての加速セルで共通であり、内蔵された加速電極管の長さは23000mm(23m)、ダミー電極管の長さは200mm、その電極ギャップは100mmである。また図11A乃至図11E、及び図12A乃至図12Eに示すように、各加速セルには4枚の電極板、すなわち、送出電極板U、送出電極板D、受取電極板U、および受取電極板Dが内蔵されている。上記4枚の電極板の寸法、取り付け位置は表3〜8に示す通り番号毎に異なっている。
調整ユニット42および検出ユニット43も、それぞれ157本の調整セルTU#1〜TU#157、157本の検出セルDT#1〜DT#157で構成される。調整セルの構成を図13A乃至図13Eに示す。調整セルには4枚の電極板、すなわち垂直方向調整電極板U、垂直方向調整電極板D、水平方向調整電極板L、および水平方向調整電極板Rが内蔵されており、各調整セルに設けられた4枚の電極板(垂直方向調整電極板U、垂直方向調整電極板D、水平方向調整電極板L、および水平方向調整電極板R)は全て同じ寸法であり、各調整セルにおいて同一の電極板は同一の位置に取り付けられている。検出セルの構成を、図14A乃至図14Cに示す。検出セルには4つの荷電粒子検出器、すなわち、検出器U、検出器D、検出器L、および検出器Rが内蔵されており、各検出セルに設けられた4つの検出器(検出器U、検出器D、検出器L、および検出器R)は全て同じ寸法であり、各検出セルにおいて同一の検出器は同一の位置に取り付けられている。
以下、上記構成の螺旋軌道型荷電粒子加速器の動作を説明する。なお、ここでは、実施の形態1と同じく、6価の炭素イオンを加速する場合について説明する。すなわち、荷電粒子40として、6価の炭素イオンがエネルギー2MeV/uで入射され、約430MeV/uまで加速される動作を説明する。また、偏向磁石44及び45には、磁場強度1.5テスラの永久磁石が用いられているものとする。図15に示すように、荷電粒子40は加速セルAC#mに内蔵された加速電極管、及びダミー電極管の電位差によって加速されていく。図15において、制御装置46は常時はスイッチング回路S#mへ“0”を出力しており、加速セルAC#m内の加速電極管をアース電位にしている。荷電粒子40によるイオンビームパルスが入射されたとき、制御装置46はイオンビームパルスのリーディングエッジが加速電極管の中心付近に到達するタイミングに合わせてスイッチング回路S#mへ”1”を出力し、加速電極管の電位を200KVにする。イオンビームパルスは加速電極管から出射されるとき、加速電極管とダミー電極管の電位差により加速される。制御装置46は加速が完了、すなわちイオンビームがダミー電極を通過し終わったタイミングを見計らってスイッチング回路S#mへ“0”を出力し、加速電極管の電位をアース電位へリセットする。電流計6はイオンビームが加速されたときに発生する加速電流を計測し、制御装置46に伝える。制御装置46が、この計測結果より、加速動作の健全性チェック、或いは加速電圧印加タイミングの補正を行う構成は、本発明の実施の形態1と同様である。
ダミー電極から出射されたイオンビームパルスは、偏向磁石44、調整セルTU#m、検出セルDT#m、及び偏向磁石45を経由して、再度加速セルAC#mに入射され、上記と同じ動作により更に加速を受ける。この繰り返しにより、荷電粒子40によるイオンビームパルスは同一加速セル内で複数回の加速を受けることになる。
一つの加速セルで複数回の加速が行われ、イオンビームパルスの加速エネルギーが所定のエネルギーに到達すると、制御装置46は加速セル内の送出電極板、受取電極板を操作して、イオンビームパルスを加速セルAC#xから加速セルAC#x+1へ移動させる。まず、奇数番号の加速セルから偶数番号の加速セルへ、荷電粒子40によるイオンビームパルスを移動させる動作について説明する。図16は、当該動作を説明するための模式図である。ここでxを奇数の整数とする。制御装置46は、常時スイッチング回路S#xへ“0”を出力しているので、電極板は全てアース電位になっており、荷電粒子40によるイオンビームパルスは直進する。イオンビームパルスを移動させる場合、制御装置46はスイッチング回路S#xへ“1”を出力し、送出電極板D及び受取電極板Uの電位を200KVにする。イオンビームパルスは4枚の電極板が作る電界によって垂直方向に運動し、加速セルに空けられた受け穴を通して、加速セルAC#xから加速セルAC#x+1へ移動する。制御装置46は移動が完了したタイミングを見計らってスイッチング回路S#xへ“0”を出力し、4枚の電極板の電位を全てアース電位へリセットする。荷電粒子40は、加速セルAC#x+1にて更に加速が継続される。
次に、偶数番号の加速セルから奇数番号の加速セルへ、イオンビームパルスを移動させる動作について説明する。図17は、当該動作を説明するための模式図である。ここでyを偶数の整数とする。制御装置46が、スイッチング回路S#yへ“1”を出力した場合、加速セルS#yの送出電極U、及び加速セルS#y+1の受取電極Dの電位が200KVとなる。その結果生じた電界により、荷電粒子40からなるイオンビームパルスは加速セルに空けられた受け穴を通して、加速セルAC#yから加速セルAC#y+1へ移動する。制御装置46は移動が完了したタイミングを見計らってスイッチング回路S#yへ“0”を出力し、4枚の電極板の電位をアース電位へとリセットする。荷電粒子40は、加速セルAC#y+1にて更に加速が継続される。
すなわち、図4A及び図4Bに示した螺旋軌道型荷電粒子加速器では、加速セルと呼ばれる分散化された線形軌道型加速器の集合体で大きな加速エネルギーを生成する。制御装置46は、常に各加速セルにイオンビームパルスが一つだけ存在するようトラフィック制御する。このため、荷電粒子の速度が光速に近付いても、相対論効果による質量増大を考慮した加速制御を各加速セルで独立して実行でき、また、各加速セルでビームが蓄積されるので連続的なビーム供給が可能となる。
加速セルによる分散加速の説明図を図18に示す。図18において、加速セルAC#1には加速エネルギー2MeV/uの荷電粒子(6価の炭素イオン)が入射される。制御装置46は、加速セルAC#1内部の加速電極管による加速を4回行い、荷電粒子を2.4MeV/uまで加速させる。2.4MeV/uまでの加速を完了させると、制御装置46は加速セルAC#1の送出電極板Dと加速セルAC#2の受取電極板Uの電位を200KVとして、荷電粒子を加速セルAC#2に移動させる。加速セルAC#2では、2.4MeV/uで入射された荷電粒子を内部の加速電極管により5回加速し、2.9MeV/uのエネルギーまで加速する。制御装置46は、荷電粒子の2.9MeV/uまでの加速を完了すれば、次に荷電粒子を加速セルAC#3に移動させ、更なる加速を実行する。こうして荷電粒子は加速エネルギーが大きくなるに従って外側の加速セルへと移動していき、最終段の加速セルAC#157では入射エネルギーが428MeV/u、出射エネルギーが432MeV/uの加速を達成することになる。AC#1〜AC#157の全ての加速セルについて、その入射エネルギーと出射エネルギーを表3〜8に示す。すなわち、図4A及び図4Bに示した螺旋軌道型荷電粒子加速器では、
入射半径:0.27m
出射半径:4.99m
入射エネルギー:2MeV/u
出射エネルギー:432MeV/u
のエネルギー利得を達成することができる。
次に調整セルTU#1〜TU#157の機能を図19を用いて説明する。図19において、制御装置46は各調整セルに内蔵されている2枚の電極板、すなわち垂直方向調整電極板U、水平方向調整電極板Rにアナログ出力装置を経由して適切な電圧値を供給している。垂直方向調整電極板D、水平方向調整電極板Lの電位はアース電位に固定されている。荷電粒子40は、垂直方向調整電極板U/D、及び水平方向調整電極板L/Rが形成する電場によって、その飛行軌道が上下左右方向に修正される。例えば、偏向磁石44、45の磁場強度の微妙な偏差、或いは工作精度等により発生する、飛行軌道の微小なずれを、この電場によって修正する。アナログ出力値は、装置の立上試験において荷電粒子40の加速エネルギー毎に適切な値に調整されており、制御装置46は加速エネルギーに対応して調整値を出力する。調整セルTU#1〜TU#157の設置により、偏向磁石44,45のある程度の品質誤差を吸収できるようになり、磁石コストの削減、立上調整時間の短週化等を実現できる。このように、例えば加速電極管、又は偏向磁石の工作精度等の原因により荷電粒子の飛行軌道が想定された軌道よりずれた場合に、調整電極板に印加された調整電圧により発生される電場により、荷電粒子の飛行軌道を本来の軌道に修正することができる。また、被加速荷電粒子の飛行軌道を微調整することができるので、製作誤差、設置誤差の吸収が可能となり立上調整操作が容易な加速器を提供することができる。
検出セルの機能を図20を用いて説明する。図20は、検出セルTU#1〜TU#157の各検出セルの内部に設置される、荷電粒子検出器にシンチレータを適用した場合の例について説明するための模式図である。荷電粒子40は、調整セルTU#mから出射された後、検出セルDT#mに入射される。このとき、荷電粒子40が正常な軌道を飛行していれば、荷電粒子40が検出セルDT#m内の4つの検出器、すなわち、検出器U、検出器D、検出器L、検出器Rに入射されることはなく、検出セルを通過し、偏向磁石45に入射される。制御装置46は、シンチレータの発光を光電変換器47経由で監視し、シンチレータの発光、すなわち荷電粒子40が検出器に入射されるような事態が確認されたならば、直ちに運転員に警報するとともに加速動作を中断し、装置の安全を確保する。このように、装置が正常動作している場合には被加速荷電粒子が通過するはずのない領域に荷電粒子の検出器を設置することで、加速動作が正常に行われているか否かを確認することができる。また、被加速荷電粒子の飛行軌道が所定の軌道から外れたことを直ちに検出して加速動作を停止させることができるため、安全性の高い加速器を提供することができる。
以上のように、本実施の形態においては、偏向磁石を介して加速電極管をループ状に接続することによって、加速電極管を線形に並べる必要がなくなるため、加速器の総長を短くすることができる。さらに、適当な形状と磁場強度を持つ偏向磁石を選択することで、加速電極間で加速された荷電粒子が再び同じ加速電極管に戻ってくるような軌道設計が可能となり、一つの加速電極管で複数回の荷電粒子の加速を行うことができる。このように偏向磁石により一つの加速電極管で荷電粒子を複数回加速できるので、エネルギー利得が大きく、かつ偏向磁石として永久磁石を用いた場合には、動作中の電力消費が少ない加速器を提供することができる。
(実施の形態3)
図21は、本発明の実施の形態3に係る荷電粒子検出システムの構成を示す模式図である。図21において、40は荷電粒子、50は検出用電極管#1、51は検出用電極管#2、52は検出用電極管#3、54は1KV直流電源、55は電流計である。図4A及び図4Bに示した螺旋軌道型荷電粒子加速器で荷電粒子(6価の炭素イオン)を加速するためには、前段の加速器で2MeV/uまで加速しておく必要がある。図21に示した例では、2MeV/uまで加速された荷電粒子が輸送路56から螺旋軌道型荷電粒子加速器の初段の加速セルAC#1に入射する構成としている。
以下、上記構成の荷電粒子検出システムの動作について説明する。輸送路56の終端部分に設置された3つの検出用電極管には、固定の電圧が印加されている。すなわち、検出用電極管#1及び検出用電極管#3にはアース電位が、検出用電極管#2には1KVの電位が印加されている。荷電粒子40は、輸送路56から加速セルAC#1に入射される途中で、これらの検出用電極管を通過する。このとき、荷電粒子40は、検出用電極管#1と検出用電極管#2の電位差で減速された後、検出用電極管#2と検出用電極管#3の電位差で再度加速される。減速エネルギーと加速エネルギーが実質的に等しい値となるので、これらの検出用電極管を通過することによって荷電粒子40の加速エネルギーは実質的に変化しない。
荷電粒子40が検出用電極管#1および検出用電極管#2のギャップで減速されるとき、1KV直流電源54には負の加速電流が流れる。一方、検出用電極管#2および検出用電極管#3のギャップで加速されるとき、1KV直流電源54には正の加速電流が流れる。電流計55は、これら正負の加速電流を計測し、制御装置46に伝える。制御装置46は、電流計54の計測値から、荷電粒子40の位置、速度、総電荷量を取得することができる。制御装置46は、このデータを基に初段の加速セルAC#1に内蔵される加速電極管への加速電圧(200KV)の適切な印加タイミングを算出することが可能となる。
なお、前段の加速器として図1に示した線形軌道型荷電粒子加速器を用いる場合には、検出用電極管は不要となる。図22に示すように、輸送路66の長さが分かれば、加速電極管LA#28への加速電圧印加タイミングデータから、加速セルAC#1に内蔵される加速電極管への適切な加速電圧印加タイミングを算出でき、検出用電極管を設置することなくシームレスな加速の引き継ぎが可能となる。
(その他の実施の形態)
なお、上述した実施の形態2においては、偏向磁石を用いて荷電粒子の進行方向を変化させ、同一の加速電極管に荷電粒子を複数回通過させる構成について述べたが、これに限定されるものではない。複数の加速電極管を非線形に配置し、隣り合う加速電極管の間に偏向磁石を配置して、当該偏向磁石によって進行中の荷電粒子の進行方向を変化させて、非線形に配置された加速電極管に順次荷電粒子を通過させる構成としてもよい。これにより、線形軌道型加速器に比べて長さが短く、小型の荷電粒子加速器とすることができる。従来の荷電粒子加速器は、高周波電源により加速電圧を発生させているので、加速電極管のギャップ距離は常に一定の値であることが必要であるという理由により小型化することができない。このような小型の荷電粒子加速器は、船舶等の設置空間が限られた場所でも設置可能である点で有用である。
本発明の荷電粒子加速器および荷電粒子の加速方法は、線形軌道型加速器及び螺旋軌道型加速器並びにこれらの荷電粒子加速器を使用した荷電粒子の加速方法として有用である。
1 イオン源
2 荷電粒子
3 20KV直流電源
4 電流計
5 200KV直流電源
6 電流計
7 ダミー電極管
8 制御装置
LA#1〜LA#28 加速電極管
S#1〜S#28 スイッチング回路
15 可変電圧電源
40 荷電粒子
41 加速ユニット
42 調整ユニット
43 検出ユニット
44 偏向磁石
45 偏向磁石
46 制御装置
47 光電変換器
AC#1〜AC#157 加速セル
TU#1〜TU#157 調整セル
DT#1〜DT#157 検出セル
50 検出用電極管#1
51 検出用電極管#2
52 検出用電極管#3
54 1KV直流電源
55 電流計
56 輸送路
66 輸送路

Claims (9)

  1. 荷電粒子を発射する荷電粒子発生源と、
    前記荷電粒子発生源から発射された荷電粒子を通過させ、通過する荷電粒子を加速する加速電極管と、
    前記荷電粒子を加速するための電圧を前記加速電極管に印加する駆動回路と、
    荷電粒子が加速電極管内を移動している間に、当該加速電極管への電圧の印加を開始するように、前記駆動回路を制御する制御部と、
    を備える、荷電粒子加速器。
  2. 直線的に配置された複数の前記加速電極管を備え、前記荷電粒子発生源から発射された荷電粒子が前記複数の加速電極管を順次通過するように構成されており、
    前記制御部は、荷電粒子が内部を移動している加速電極管に対して電圧の印加を開始することにより、複数の前記加速電極管へ順次電圧を印加するように前記駆動回路を制御すべく構成されている、
    請求項1に記載の荷電粒子加速器。
  3. 加速電極管を通過した荷電粒子の進行方向を変化させる偏向磁石をさらに備える、
    請求項1に記載の荷電粒子加速器。
  4. 前記偏向磁石は、荷電粒子に同一の加速電極管を再度通過させるように、加速電極管を通過した荷電粒子の進行方向を変化させるべく構成されており、
    前記制御部は、荷電粒子が内部を移動している加速電極管に対して電圧の印加を開始することにより、同一の加速電極管に複数回電圧を印加するように前記駆動回路を制御すべく構成されている、
    請求項3に記載の荷電粒子加速器。
  5. 前記荷電粒子の進行方向を、当該進行方向と交差する方向へ調整する調整部をさらに備える、
    請求項3又は4に記載の荷電粒子加速器。
  6. 荷電粒子が加速電極管を通過するときに当該加速電極管に発生する加速電流を計測する電流計をさらに備え、
    前記制御部は、前記電流計による加速電流の計測結果に基づいて、加速電極管への電圧の印加開始タイミングを調節するように構成されている、
    請求項1乃至5の何れかに記載の荷電粒子加速器。
  7. 前記駆動回路は、前記加速電極管への印加電圧値を変更可能に構成されている、
    請求項1乃至6の何れかに記載の荷電粒子加速器。
  8. 前記加速電極管によって加速された荷電粒子が所定の軌道を進行しているか否かを検出する検出部をさらに備え、
    前記制御部は、前記検出部により前記荷電粒子が前記所定の軌道を進行していないと検出された場合に、前記駆動回路を停止させるように構成されている、
    請求項1乃至7の何れかに記載の荷電粒子加速器。
  9. 荷電粒子に複数の加速電極管を順次通過させるために、荷電粒子発生源から荷電粒子を発射するステップと、
    荷電粒子が加速電極管内を移動している間に、当該加速電極管に対して、前記荷電粒子を加速するための電圧の印加を開始することにより、前記複数の加速電極管に対して順次電圧を印加するステップと、
    を有する、荷電粒子の加速方法。
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