JP4861796B2 - 無線通信装置及び通信処理回路 - Google Patents

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Description

本発明は、無線通信装置の等化器、特に、サブキャリア毎の伝送路特性を推定するシンボルである伝送路推定シーケンスを利用して伝送路特性を推定する無線通信装置の等化器に関する。
従来から、無線通信システムに特有の課題である、他の無線通信機との干渉を回避するための干渉回避機能と、フェージングによる特性劣化を低減するための等化器による伝送路の等化機能の2つの機能を組み合わせた条件において伝送路の推定誤差が発生していた。他の無線通信との干渉ならびにフェージングに関して以下に説明する。
OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplex、直交周波数分割多重)方式を用いたUWB(Ultra Wide Band)無線通信では、3.1GHz〜10.6GHzの広帯域の周波数を利用するため、この帯域を利用する他の無線通信機との干渉が発生する問題がある。そこでUWB無線通信機では、他の無線通信機が使用している周波数帯域を検出し、他の通信装置が使用している周波数帯を使用せず、その他の周波数帯を使用して通信を行なう干渉回避機能を有する。具体的には、OFDMの通信方式である、送信データを複数の搬送波(以下、「サブキャリア」と呼ぶ)で分割伝送する特徴を利用した干渉回避方法がある。
干渉回避を行っている場合の送信データのスペクトラムの模式図を図22に示す。以降の説明においてスペクトラムについては、横軸のサブキャリア番号kと周波数は比例しており、0番目のサブキャリアは、DC(直流)成分を示し、縦軸は、電力を示すものとする。他の無線通信が、図22のサブキャリア番号4、5、6に対応する周波数帯域を使用していることをUWB無線通信機で検出した場合は、UWB無線通信機は、図22に示すようにサブキャリア番号4、5、6に対応する周波数のサブキャリアを送信しないこと、すなわちデータを割り当てないことによって、UWB無線通信が他の無線通信に干渉することを回避し、UWB無線通信機と他の無線通信機が同時に利用できるようにする。以下、所定の周波数のサブキャリアを送信しないことを「トーンヌリング」と呼ぶ。
また、無線通信の一般的な課題としてフェージングによる通信特性の劣化がある。フェージングとは、送信機からの様々な伝播経路に応じて異なる遅延の電波を合成した信号を受信機で受信するため、異なる遅延で到達した受信信号間で干渉が発生する現象のことを指す。本課題を解決するため、一般的に受信機内の等化器にて送信機と受信機の間の伝送路の周波数特性の推定(以下、「伝送路推定」と呼ぶ)を行い、伝送路推定から求めた係数(以下、「伝送路補正係数」と呼ぶ)を受信信号に乗算することで等化処理を行う。さらに、受信機で受信した信号には雑音が含まれるため伝送路推定に誤差が生じる。
この雑音に起因する伝送路推定誤差を低減するため、等化器においては、伝送路特性推定値に対して、フィルタによる平滑化を行っている。以下、伝送路特性推定値を平滑化するフィルタを「周波数方向フィルタ」と呼ぶ。特許文献1には、パイロット信号により求めた伝送路特性を周波数軸方向に補間する際の精度劣化を軽減する技術が開示されている。また、非特許文献1には、伝送路推定誤差の低減を目的とした周波数方向フィルタが紹介されている。非特許文献2には、送信、及び、受信信号のフレームの構成の詳細が書かれている。
特開2006−101019号公報 「IDG情報通信シリーズ 802.11高速無線LAN教科書」、松江英明、守倉正博監修、株式会社IDGジャパン、p.192−193 "Standard ECMA-368 1st Edition - December 2005 High Rate Ultra Wideband PHY and MAC Standard"、[online]、[平成18年10月26日検索]、インターネット〈http://www.ecma-international.org/publications/files/ECMA-ST/ECMA-368.pdf〉、p.19−23
しかしながら、周波数方向フィルタにおいて、トーンヌリングした条件下で平滑化を実施すると、トーンヌリングしたサブキャリアと隣接したサブキャリアとの伝送路推定誤差が大きくなるため、PER(Packet Error Rate、受信機で復調したデータが誤って復調される確率)の劣化につながり、所要CNR(Carrier to Noise Ratio)、例えば、PERが8%以下となるCNRの値が大きくなる。ここで、CNRとは、搬送波と雑音の電力の比を示し、数値が大きいほどノイズが小さいことを示す。所要CNRが大きくなることは、雑音に対し必要とされる搬送波の電力の比が大きくなることと、等価である。したがって、受信機が受信する搬送波の電力を大きくするには、送信機と受信機の距離を短くしなければならない。このように、伝送路推定誤差が大きくなると、所要CNRが大きくなり、通信距離が短くなるという課題があった。
上記課題を解決するため、本発明に係る無線通信装置は、伝送路推定シーケンスを受信し、複数のサブキャリアそれぞれについて伝送路特性推定値を生成するとともに、処理対象のサブキャリアの伝送路特性推定値と、これと隣接するサブキャリアの伝送路特性推定値を平滑化する無線通信装置であって、前記隣接するサブキャリアがヌルサブキャリアであるかを判定する判定部と、前記判定手段がヌルサブキャリアであると判定した隣接サブキャリアの伝送路特性推定値を含めないで前記処理対象のサブキャリアの平滑化処理を実行する平滑化部(例えば、図11の切り替え部301、302、加算器256など)を備える。
このように、隣接するサブキャリア間で伝送路特性推定値が所定の閾値より小さくなる場合、データを割り当てられていないサブキャリア、若しくはフェージングにより伝送路特性が劣化したサブキャリアであることに基づいて、伝送路特性推定値の置き換えを実施することにより、伝送路推定誤差を抑制する。
本発明によれば、伝送路推定誤差を小さくすることができる。これにより、所要CNRを小さくし、送信機と受信機との通信距離を長くすることが可能になる。
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。各図面において同一の構成または機能を有する構成要素および相当部分には、同一の符号を付し、その説明は省略する。また、本明細書では、同じ構成要素名であって構成または機能が異なるが構成要素が複数存在する場合に、それぞれを区別するために、符号に接尾辞を付加して、複数の同じ名称の構成要素それぞれを区別する。例えば、以下の説明では、周波数方向フィルタ204は、周波数方向フィルタ204a〜204d、204pが存在するが、周波数方向フィルタ204は、特に明記しない場合、周波数方向フィルタ204a〜204d、204pのいずれか一つまたは複数を示すものとし、周波数方向フィルタ204a(あるいは、周波数方向フィルタ204pのように接尾辞を付加した符号を用いる場合)は、複数の周波数方向フィルタのそれぞれを区別して示すものとする。
本発明の実施形態を説明する前に、OFDM方式を用いたUWB無線通信の一般的な説明を行う。まず、OFDM方式を用いたUWB無線通信で利用される送信、及び、受信信号のフレームの構成について図1を用いて説明する。図1に示すフレームは、プリアンブル401と、ヘッダ402、ペイロード403からなっている。プリアンブル401は、後述する同期処理部18(図2)での処理に利用される24個のOFDMシンボルのパケット同期シーケンス404と、サブキャリアの伝送路特性を推定するために利用されるOFDMシンボルの伝送路推定シーケンス405からなる。ヘッダ402は、後に続くペイロード403のレート情報や、データ長等の情報が含まれる。ペイロード403は、UWB無線通信で通信したいデータそのものである。
次に、OFDM方式を用いたUWB無線通信の受信機の一例について図2を用いて説明する。図2に示す受信機は、アンテナ11、バンドパスフィルタ(BPF)12、低雑音アンプ(LNA)13、直交復調部14、ローパスフィルタ(LPF)15、可変利得アンプ(VGA)16、A/D(Analog/Digital)コンバータ(ADC)17、同期処理部18、FFT(Fast Fourier Transform)部19、並びに等化器20を備える。
続いて、図2を用いてOFDM方式を用いた受信機における受信動作の概要を説明する。アンテナ11で受信された信号はBPF12によって帯域選択された後にLNA13によって増幅される。BPF12は、UWB無線通信で利用する周波数帯域のうち、受信機で受信すべき周波数帯域を選択するためのフィルタである。LNA13は、BPF12で選択された周波数帯域の信号を増幅し、直交復調部14は、LNA13で増幅された信号を直交復調する。
LPF15は、直交復調部14によって復調されたベースバンド信号から高周波成分を除去し、VGA16は、LPF15によって高周波成分を除去したベースバンド信号を所定の信号レベルまで増幅する。ADC17は、VGA16によって増幅されたベースバンド信号を入力して標本化及び量子化を行い、デジタル化された離散的なベースバンド信号を出力する。ADC17の出力信号は、同期処理部18に入力される。
同期処理部18は、パケット同期シーケンス404を用いて受信したOFDM信号のシンボル同期タイミング及びフレーム同期タイミングを捕捉する。また、同期処理部18は、直交復調部14から入力されたベースバンド信号に対して、プリアンブル401の除去、及び、受信信号の搬送波周波数と直交復調に用いるローカル周波数との周波数誤差を補正するための位相回転処理を行い、位相回転処理を行ったベースバンド信号として、伝送路推定シーケンス405、ヘッダ402並びにペイロード403の信号をFFT部19へ出力する。なお、同期処理部18は、入力したベースバンド信号と既知のプリアンブル信号との相関値を算出する相関器(図示していない)を備えており、相関器によって算出された相関値のピーク位置をもとに、受信したOFDM信号のシンボル同期タイミングを決定する。
同期処理部18から等化器20へ出力する切り替え信号の動作は後で述べる。FFT部19は、同期処理部18で位相回転処理を行った後のベースバンド信号に対する高速フーリエ変換を行い、サブキャリア毎の復調データを出力する。
等化器20は、FFT部19から出力されたサブキャリア毎の復調データを入力し、伝送路推定シーケンス405を用いてサブキャリア毎の伝送路特性を推定し、ヘッダ402とペイロード403とを等化し、等化後の信号を出力する。等化器20の詳細構成の一例を図3に示す。図3に示す等化器20は、切り替え部201、除算器202、期待値203、周波数方向フィルタ204、除算器205、保持回路206、並びに乗算器207を備える。
切り替え部201は、FFT部19の出力と、同期処理部18の出力である切り替え信号を入力する。切り替え信号は、FFT部19からの出力が、(1)伝送路推定シーケンス405、あるいは(2)ヘッダ402またはペイロード403のいずれかを示す信号であり、同期処理部18から切り替え部201へ入力される。切り替え部201は、切り替え信号に基づいて、入力された信号の出力先を除算器202と乗算器207のいずれかへ切り替える。具体的には、切り替え信号がFFT部19から伝送路推定シーケンス405が出力されていることを示すときは、切り替え部201は、FFT部19から入力した信号を除算器202へ出力する。一方、切り替え信号がFFT部19からヘッダ402またはペイロード403が出力されていることを示すときは、切り替え部201は、FFT部19から入力した信号を乗算器207へ出力する。
以下の説明では、切り替え部201から乗算器207へ出力されるヘッダ402とペイロード403を、RxDATA(k)(k∈[−64,63])とする。また、切り替え部201から除算器202へ出力される伝送路推定シーケンス405を、RxCE(k)(k∈[−64,63])とする。以下の説明で、kは、サブキャリアを識別するサブキャリア番号を示す変数であることを前提とする。また、図面においても、kは、サブキャリア番号を示す変数であることは同様とする。k∈[−64,63]は、kが−64から63までの間の数値(―64≦k≦63)を取りうることを示す。
除算器202は、切り替え部201から出力されるRxCE(k)と、伝送路推定シーケンスの期待値203(以下、TxCE(k)とする、k∈[−64,63])を入力として、伝送路特性推定値(以下、H(k)とする、k∈[−64,63])を出力する。期待値203は、レジスタなどの記憶部に保持されているものとする。H(k)とRxCE(k)、TxCE(k)の関係は、(式1)のように示される。本明細書では、"X/Y"と記した場合は、XをYで除算することを意味する。
H(k)=RxCE(k)/TxCE(k),k∈[−64,63] ・・・(式1)
周波数方向フィルタ204は、各サブキャリアの伝送路特性推定値を平滑化する。ここで、従来技術による周波数方向フィルタ204pの構成の一例を示すブロック図を図4に示す。図4では3次のフィルタの場合を示している。周波数方向フィルタ204pは、遅延回路251、252、乗算器253、254、255、加算器256、係数a257、係数b258、並びに係数c258を備える。係数a257、係数b258、並びに係数c258は、レジスタなど記憶部に保持されているものとする。
周波数方向フィルタ204pは、除算器202の出力H(k)を入力とし、遅延回路251と乗算器253へ入力する。遅延回路251は、H(k)を入力とし、遅延回路252と乗算器254へH(k−1)を出力する。遅延回路252は、H(k−1)を入力とし、乗算器255へH(k−2)を出力する。乗算器253は、H(k)と係数aの乗算結果を加算器256へ出力する。乗算器254は、H(k−1)と係数bの乗算結果を加算器256へ出力する。乗算器255は、H(k−2)と係数cの乗算結果を加算器256へ出力する。加算器256は、H(k)と係数aの乗算結果と、H(k−1)と係数bの乗算結果と、H(k−2)と係数cの乗算結果を加算し、加算した演算結果を周波数方向フィルタ204pにおいて平滑化した伝送路特性推定値(以下、G(k−1)とする、k∈[−62,63])として、除算器205出力する。
G(k−1)は、周波数方向フィルタ204の出力であり、(式2)のように示される。
G(k−1)=a×H(k)+b×H(k−1)+c×H(k−2),k∈[−62,63]
・・・(式2)
(式2)において、a、b、cはそれぞれ係数a、係数b、係数cである。係数a、係数b、係数cは、周波数方向フィルタ204の周波数特性を決めるフィルタ係数である。これらの係数は、評価、又は、シミュレーションより求める。例えば、a=1/3、b=1/3、c=1/3のように求められる。図3に戻って動作を説明する。周波数方向フィルタ204(ここでは周波数方向フィルタ204p)からの出力G(k−1)は、除算器205へ入力される。
除算器205は、周波数方向フィルタ204から入力したG(k−1)(k∈[−62,63])に基づいて、伝送路補正係数(以下、GI(k−1)とする)を算出し、算出したGI(k−1)を保持回路206に出力する。ここで、G(k−1)とGI(k−1)の関係は、(式3)のように示される。
GI(k−1)=1/G(k−1),k∈[−62,63] ・・・(式3)
保持回路206は、除算器205で求めたGI(k−1)(k∈[−62,63])を入力し、入力したGI(k−1)を保持する回路である。乗算器207は、切り替え部201から出力されたヘッダ402、又は、ペイロード403のいずれかであるRxDATA(k)と、保持回路206の伝送路補正係数のGI(k−1)とを入力とする。RxDATA(k)は、k∈[−64,63]、GI(k−1)は、k∈[−62,63]となり、先頭のサブキャリア番号がそれぞれ、−64番と−63番でずれているため、サブキャリア番号をあわせて演算を行う。演算結果は、等化器20の出力となり、以下、RxEQ(k)とする。RxEQ(k)は、(式4)のように示される。
RxEQ(k)=RxDATA(k)×GI(k),k∈[−63,62]・・・(式4)
以上が受信機の動作の説明である。続いて等化器20に従来の周波数方向フィルタ204pを設置した場合の伝送路特性推定値G(k−1)の誤差について説明する。トーンヌリングにより送信されない(データを割り当てられない)サブキャリア(以下、ヌルサブキャリア)が含まれた場合の平滑化後の伝送路特性推定値G(k−1)の誤差が問題となる。以下に具体的に説明する。図5は、送信機でトーンヌリングした信号を受信したときのスペクトラムの模式図である。図5では、送信側は4番目と5番目と6番目のサブキャリアに対してトーンヌリングを行った例を示している。図6は、図5の受信スペクトラムと伝送路推定シーケンス405の期待値203から伝送路特性推定値H(k)の電力のスペクトラムの模式図である。図7は、図6で求めた伝送路特性推定値H(k)を周波数方向フィルタ204pに入力したときの、平滑化後の伝送路特性推定値G(k−1)の電力のスペクトラムの模式図である。
周波数方向フィルタ204pは、(式2)に示すような動作をする。具体的には、図7において、周波数方向フィルタ204へ入力するH(k)のサブキャリア番号をk=3とすると、(式2)からサブキャリア伝送路特性推定値H(3)とH(2)とH(1)のいずれもヌルサブキャリアでない伝送路特性推定値が入力され、平滑化後の伝送路特性推定値G(2)を出力する。一方、周波数方向フィルタ204へ入力するH(k)のサブキャリア番号をk=4とすると、ヌルサブキャリア伝送路特性推定値H(4)と、ヌルサブキャリアでない伝送路特性推定値H(3)とH(2)が入力され、平滑化後の伝送路特性推定値G(3)を出力する。また、周波数方向フィルタ204へ入力するH(k)のサブキャリア番号をk=7とすると、ヌルサブキャリア伝送路特性推定値H(6)と、ヌルサブキャリアでない伝送路特性推定値H(7)とH(8)が入力され、平滑化後の伝送路特性推定値G(7)を出力する。
図7に示すようにヌルサブキャリアと組み合わせた平滑化の演算では、G(3)、G(7)のように平滑化後の伝送路特性推定値の電力が落ちる。そのためヌルサブキャリアを含む場合の平滑化後の伝送路特性推定値G(k−1)の伝送路推定誤差がヌルサブキャリアを含まない場合と比べて大きくなる。これが、伝送路特性推定値G(k−1)の誤差となる。
図8は、図7で求めた平滑化後の伝送路特性推定値G(k−1)から(式3)に示す逆数演算後の伝送路補正係数GI(k−1)の電力のスペクトラムの模式図である。伝送路補正係数GI(3)、GI(7)の電力の期待値は、GI(2)であるが、伝送路特性推定値G(3)、G(7)で発生した誤差により、伝送路補正係数の電力がGI(2)より大きくなる。
図9は、図5に示すスペクトラムを持つRx(k)のうち、ヘッダ402とペイロード403のRxDATA(k)と、図8に示すスペクトラムを持つ伝送路補正係数GI(k−1)に基づいて、(式4)に示すような乗算を行った(等化処理)後のヘッダ402又は、ペイロード403のスペクトラムの模式図である。等化処理後は、ヌルサブキャリアに隣接したヌルサブキャリアでないサブキャリアの電力が大きくなるため、ヌルサブキャリアに隣接するサブキャリアRxEQ(3)、RxEQ(7)にて、リップルが発生する。
図10は、シミュレーション結果の一例で、従来の周波数方向フィルタ204pを利用し等化処理を行った後のスペクトラムである。図10で発生するリップルが等化処理後のヘッダ402又は、ペイロード403に対する伝送路補正誤差となる。
図5から図9の一連の動作の模式図から、伝送路推定誤差が発生する原因は、ヌルサブキャリア(若しくは隣接するサブキャリアの伝送路特性推定値より所定値を超えて小さいサブキャリア)に隣接するヌルサブキャリアでないサブキャリアの平滑化後の伝送路特性推定値G(k−1)で誤差が発生しているためである。誤差が発生した結果、所要CNRが大きくなり、通信距離の劣化に繋がる。そこで、本発明では、ヌルサブキャリアなどのように、所定の閾値より伝送路特性推定値が小さくなるサブキャリアについて、隣接するサブキャリアの伝送路特性推定値へ置き換えて伝送路特性推定値を平滑化する周波数方向フィルタについて説明する。
以降の説明では、図4に示した周波数方向フィルタ204pと同様の構成要素には同じ符号を付し、その説明は省略する。また、周波数方向フィルタ204以外の構成並びに動作は上記の説明と同様であるため省略する。本発明にかかる周波数方向フィルタ204の構成例の概要を示すブロック図を図11に示す。図11の周波数方向フィルタ204は、図4の周波数方向フィルタ204pへ切り替え部301、302と判定部307、308とが追加された構成となっている。なお、図11並びに以降の実施形態においては、周波数方向フィルタ204には、図4に示した従来の周波数方向フィルタ204pを含まない。また、処理対象のサブキャリアとは、平滑化した伝送路特性推定値を算出するサブキャリアである。
判定部307、308は、任意のサブキャリアに隣接するサブキャリアの伝送路特性推定値が所定の閾値より小さいか否かを判定することによって隣接するサブキャリアがヌルサブキャリアであるかを判定し、判定結果を切り替え部301、302へ出力する。例えば、判定部307、308は、伝送路特性推定値が所定の閾値より小さいか否か、二つの伝送路特性推定値の差分が所定の閾値を超えていて、前記隣接するサブキャリアの伝送路特性推定値が小さいか否か、あるいは、二つの伝送路特性推定値の比が所定の閾値を超えていて、前記隣接するサブキャリアの伝送路特性推定値が小さいか否か、などの手順により伝送路特性推定値の判定を行う。また、判定部307、308は、予め所定の閾値より小さいサブキャリアを特定する方法により、所定の閾値より小さいサブキャリア(すなわち、伝送路特性推定値を置き換えるサブキャリア)を判定してもよい。
切り替え部301、302は、除算器202から入力した任意のサブキャリアの伝送路特性推定値と、前記任意のサブキャリアに隣接するサブキャリアにおける伝送路特性推定値(図11ではk、k−1番目あるいはk−1とk−2番目のサブキャリアの伝送路特性推定値)を保持し、判定部307、308が判定した結果に基づいて、前記任意のサブキャリアと隣接するサブキャリアとのいずれかの伝送路特性推定値を切り替えて乗算器253へ出力する。また、切り替え部302は、H(k−2)とH(k−1)を切り替えて乗算器255へ出力する。従って、図11に示す周波数方向フィルタ204は、乗算器253、255が切り替え部301、302から伝送路特性推定値を入力する点が図4の周波数方向フィルタ204pと異なる。
平滑化部390は、判定部307、308がヌルサブキャリアであると判定した隣接サブキャリアの伝送路特性推定値を含めないで処理対象のサブキャリアの平滑化処理を実行する。具体的には、平滑化部390は、切り替え部301、302から出力された伝送路特性推定値に基づいて、伝送路特性推定値を平滑化する。例えば、図11において、平滑化部は、切り替え部301、302、乗算器253,254,255、係数257,258,259、加算器256を含む。
以上が、本発明にかかる周波数方向フィルタ204の構成の概略であり、以下の各実施形態では、図11に示した周波数方向フィルタ204の具体的な構成例を説明する。特に、判定部307、308に相当する構成要素についてそれぞれの態様を説明する。また、以下の説明では、ヌルサブキャリアは、複数のサブキャリアそれぞれの伝送路特性推定値を平滑化する場合に、平滑化する伝送路特性推定値として含めないサブキャリアである。具体的にはデータを割り当てないサブキャリアなど予め使用しないことがわかっているサブキャリア、隣接するサブキャリアの伝送路特性推定値と比べて所定の閾値を超えて伝送路特性推定値が小さいサブキャリアである。従って、ヌルサブキャリアは、伝送路特性推定値を置き換えることによって、伝送路推定誤差が小さくなると判定部307、308が判定するサブキャリアである。
また、図11に示すように所定のサブキャリアの伝送路特性推定値を置き換えて平滑化した伝送路特性推定値を算出することにより、特許文献1では解決されない課題を解消する。具体的には、特許文献1では、帯域内のパイロットサブキャリアの伝送路特性を信号帯域外のあらかじめ定めた区間に対してコピーすることにより、信号帯域端のサブキャリアで発生する伝送路推定誤差を軽減する手法が紹介されている。しかしながら、上記で紹介されている伝送路推定誤差を軽減する手法は、UWB無線通信で使われるパケットの先頭にある伝送路推定シーケンス405を使って伝送路推定を行い、以降に受信するヘッダ402やペイロード403の伝送路特性を補正するようなパケット通信システムには適用できない。特許文献1で紹介されている伝送路推定誤差を軽減する手法は、例えば、地上波デジタル放送で使われるストリームデータ通信のシステムで用いられる。
また、特許文献1で紹介されている伝送路推定誤差を軽減する手法は、信号帯域端で発生する伝送路推定誤差を軽減するのに対し、本発明にかかる好適な実施形態では、トーンヌリングやフェージングによる任意のサブキャリアで発生する伝送路推定誤差を軽減できる手法となっている。
(実施形態1)
実施形態1では、UWB無線通信において、使用しない(データを割り当てない)周波数帯域が予め決められる場合において伝送路特性推定値を置き換える周波数方向フィルタの一態様を説明する。本発明にかかる実施形態1の周波数方向フィルタ204aの構成例を図12に示す。本実施形態では、受信機に処理中のサブキャリアがヌルサブキャリアであることが通知されるシステムであるか、又は、受信機において処理中のサブキャリアがヌルサブキャリアであることが既知であるシステムを前提とする。
図12の周波数方向フィルタ204aは、図11の周波数方向フィルタ204の判定部307、308の具体的な構成の一例を示している。図12に示すように、判定部307aは、制御信号発生部303とヌルサブキャリアレジスタ305とを備え、判定部308aは、制御信号発生部304とヌルサブキャリアレジスタ306とを備える。ヌルサブキャリアレジスタ(第一レジスタ)305、306は、複数のサブキャリアのうち予めデータを割り当てないこと(使用しないこと)を取り決めたサブキャリアを、前記伝送路特性推定を置き換えるサブキャリアとして特定するサブキャリア情報を保持する。
予めデータを割り当てないサブキャリアとしては、UWB無線通信において、他の無線通信装置が使用するサブキャリアを予めヌルサブキャリアと決めている場合が相当する。図13にヌルサブキャリアレジスタ305、306の一例を示す。図13は、ヌルサブキャリアレジスタ305、306の一例を示したものであり、レジスタ以外であってもよく、ヌルサブキャリアを特定するサブキャリア情報を保持する記憶領域であればよい。ヌルサブキャリアレジスタ305、306も含めて、サブキャリア情報を保持し、ヌルサブキャリアであるか否かを切り替え部301、302へ通知する(出力する)領域をメモリ309a、310aと称する。
制御信号発生部303、304は、ヌルサブキャリアレジスタ305、306が保持する情報に基づいて切り替え部301、302へ隣接するサブキャリアの伝送路特性推定値を出力することを指示する制御信号を出力する。
図11、図12に示す構成のように、乗算器253への入力をH(k)とH(k−1)で置き換えられる構成とした点と、乗算器255への入力をH(k−2)とH(k−1)で置き換えられる構成とした点により、伝送路推定誤差を抑制する。これは次の理由により可能になる。
(1)図12において、H(k−1)がヌルサブキャリアでなく、H(k)、又は、H(k−2)がヌルサブキャリアである場合、乗算器253、又は、乗算器255への入力をH(k−1)で置き換えることができる。H(k)、又は、H(k−2)がヌルサブキャリアである場合に平滑化を行うと、伝送路特性推定値の誤差が増加するため、ヌルサブキャリアの伝送路特性推定値H(k)、又は、H(k−2)を隣接するヌルサブキャリアでない伝送路特性推定値H(k−1)で置き換える。
(2)図12において、H(k)、又は、H(k−2)をH(k−1)で置き換えても、伝送路特性推定値の誤差を軽減することが出来る理由は、アンテナを用いたフェージングの実験結果から、隣接、もしくは次隣接のサブキャリアにおけるフェージングの影響が自サブキャリアと強い相関関係があるためであり、このことは、シミュレーションにおいて確認されている。
続いて、図12、図13を用いて本実施形態の周波数方向フィルタ204aの動作について説明する。ヌルサブキャリアレジスタ305は、例えば、図13に示すようなヌルサブキャリア指示情報(以下、NL(k)とする、k∈[−64,63])を持っている。NL(k)=1は、k番目のサブキャリアがトーンヌリングされたサブキャリアであることを示し、NL(k)=0は、k番目のサブキャリアはトーンヌリングされたサブキャリアでないことを示している。ヌルサブキャリアレジスタ305は、k番目のサブキャリア番号のNL(k)を制御信号発生部303に出力する。ヌルサブキャリアレジスタ306も、ヌルサブキャリアレジスタ305と同様に、図13に示すようなヌルサブキャリア指示情報を持っている。ヌルサブキャリアレジスタ306は、k−2番目のサブキャリア番号のNL(k−2)を制御信号発生部304に出力する。
制御信号発生部303は、NL(k)が1の場合、H(k)はヌルサブキャリアとなるので、切り替え部301の出力をH(k−1)とする信号を切り替え部301に出力する。NL(k)が0の場合、H(k)はヌルサブキャリアの伝送路特性推定値ではないので、切り替え部301の出力をH(k)とする信号を切り替え部301に出力する。制御信号発生部304は、NL(k−2)が1の場合、H(k−2)がヌルサブキャリアとなるので、切り替え部302の出力をH(k−1)とする信号を切り替え部302に出力する。NL(k−2)が0の場合、H(k−2)はヌルサブキャリアの伝送路特性推定値ではないので、切り替え部302の出力をH(k−2)とする信号を切り替え部302に出力する。
切り替え部301は、H(k)、H(k−1)、及び制御信号発生部303からの信号を入力し、入力した信号に基づいて、切り替え部301の出力をH(k)とH(k−1)で切り替えて乗算器253へ出力する。切り替え部302は、H(k−2)、H(k−1)、及び制御信号発生部304からの信号を入力し、入力した信号に基づいて、切り替え部302の出力をH(k−2)とH(k−1)で切り替えて乗算器255へ出力する。
以上に示した動作において、周波数方向フィルタ204aの入力をH(k)、出力をG(k−1)とすると、以下の(式5)、(6式)、(式7)と、(式2)で表すことができる。いずれも、k∈[−62,63]とする。ただし、k−1番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合は、G(k−1)=H(k−1)とする。G(k−1)=H(k−1)とする手段は、例えば、切り替え部301、302がH(k−1)を出力するようにしてもよいし、係数a、係数cをゼロとし、係数bの値をa+b+cとして算出してもよいし、これ以外の手段であってもよい。また、処理対象のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合は、乗算器207においてヘッダ402とペイロード403に対する補正精度を必要としないため、次の(4)の方法で処理してもかまわない。
(1)k−1番目のサブキャリアがヌルサブキャリアでなく、k番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合、つまり、NL(k−1)=0、かつ、NL(k)=1の場合、
G(k−1)=a×H(k−1)+b×H(k−1)+c×H(k−2) ・・・(式5)
(2)k−1番目のサブキャリアがヌルサブキャリアでなく、k−2番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合、つまり、NL(k−1)=0、かつ、NL(k−2)=1の場合、
G(k−1)=a×H(k)+b×H(k−1)+c×H(k−1) ・・・(式6)
(3)上記(1)と(2)の条件を同時に満たす場合、
G(k−1)=a×H(k−1)+b×H(k−1)+c×H(k−1)・・・(式7)
(4)上記(1)、(2)及び(3)のいずれも満たさない場合、
(式2)と同じ動作であるため、省略する。
図12においてH(k−1)がヌルサブキャリアでない場合に、隣接サブキャリア、つまり、H(k)、又は、H(k−2)がヌルサブキャリアである場合には、乗算器253への入力をH(k)からH(k−1)へ置き換え((式5)の動作)、又は、乗算器255への入力をH(k−2)からH(k−1)へ置き換える((式6)の動作)。
図14は、本発明を用いた場合の図12における周波数方向フィルタ204による、平滑化後の伝送路特性推定値G(k−1)のスペクトラムの模式図を示す。図15は、本発明を用いた場合の図14で求めた平滑化後の伝送路特性推定値G(k−1)から(式3)に示すような逆数演算後の伝送路補正係数GI(k−1)の電力のスペクトラムの模式図である。図16は、本発明を用いた場合に、図5に示すスペクトラムを持つ等化器20の入力Rx(k)のうち、ヘッダ402とペイロード403のRxDATA(k)と、図15に示すスペクトラムを持つ伝送路補正係数GI(k−1)から、(式4)に示すような乗算を行った(等化処理)後のヘッダ402又は、ペイロード403のスペクトラムの模式図である。
従来の周波数方向フィルタ204pの出力である図7では、G(3)、G(7)に示すスペクトラムは、ヌルサブキャリアとの平滑化により電力が小さくなっているのに対し、本実施形態の周波数方向フィルタ204aを用いた場合、図14のG(3)、G(7)に示すスペクトラムの電力は、ヌルサブキャリアでない伝送路特性推定値から求めた、隣接するG(2)と同じ電力となり、伝送路特性推定値G(k−1)の誤差を低減することができる。
その結果、図15に示すように、伝送路補正係数GI(3)、GI(7)の誤差を低減でき、図16の等化器出力RxEQ(3)、RxEQ(7)のようにリップルを低減できる。
図17は、シミュレーション結果の一例で、周波数方向フィルタ204aを利用し等化処理を行った後のスペクトラムである。従来の周波数方向フィルタ204を利用したシミュレーション結果である図10に対し、図17では、トーンヌリングしたサブキャリアに隣接するサブキャリアでリップルが小さくなる。等化器出力RxEQ(k)のリップルが小さくなると、パケットエラーレートが改善する。図18にCNR対PERの特性を示す。従来技術の周波数方向フィルタ204pを使用した等化処理に対し、本実施形態の周波数方向フィルタ204aを使用した等化処理の方が、所要CNRが0.3dB改善し、通信距離が改善される。
このように、本実施形態では、無線通信装置が予め使用しないと設定したサブキャリアを特定するサブキャリア情報(例えば、ヌルサブキャリア指示情報)を保持し、保持したサブキャリア情報に基づいて、ヌルサブキャリアにおける伝送路特性推定値を隣接するサブキャリアの伝送路特性推定値に置き換えることにより、隣接するサブキャリア間において伝送路特性推定値を平滑化することに伴って発生する伝送路推定誤差を削減することができる。これにより、所要CNRが大きくなることを抑制し、所要CNRが大きくなることに伴い通信距離が短くなることを回避することができる。
(実施形態2)
実施形態2では、隣接するサブキャリアの二つの伝送路特性推定値の差が予め設定した閾値より大きい場合に伝送路特性推定値を置き換える周波数方向フィルタの一態様を説明する。本発明にかかる実施形態2の周波数方向フィルタ204bの構成例を図19に示す。本実施形態では、受信機に処理中のサブキャリアがヌルサブキャリアであることが通知されないシステムであり、かつ、受信機において処理中のサブキャリアがヌルサブキャリアであることが未知であるシステムを前提とする。
このため、実施形態では、受信機においてどのサブキャリアがトーンヌリングされているかが分からないことになる。従って、本実施形態では、受信機でどのサブキャリアがトーンヌリングされているかを連続した伝送路特性推定値の電力から判定する。伝送路特性推定値の電力は、伝送路特性推定値を用いて算出される値である。図12に示した実施形態1の周波数方向フィルタ204aとの構成の違いは、図12に示した判定部307a、308aに替えて、ヌルサブキャリア判定器311を有する判定部307bと、ヌルサブキャリア判定器312を有する判定部308bとを設置した点である。
ヌルサブキャリア判定器311、312は、二つの伝送路特性推定値の電力の差が所定の閾値より大きい場合、すなわち、任意のサブキャリアの伝送路特性推定値の電力に比べ前記任意のサブキャリアに隣接するサブキャリアの伝送路特性推定値の電力が所定の閾値より小さい場合、切り替え部301、302へ隣接するサブキャリアの伝送路特性推定値を出力する。
続いて、図19を用いて本実施形態の周波数方向フィルタ204bの動作について説明する。ヌルサブキャリア判定器311は、H(k)と、H(k−1)を入力とし、それぞれの伝送路特性推定値の電力を求め、2つの電力の比から、k番目のサブキャリアがヌルサブキャリアの伝送路特性推定値H(k)であるかを判定した結果の信号を、切り替え部301へ出力する。
ヌルサブキャリア判定器312は、H(k−2)と、H(k−1)を入力とし、それぞれの伝送路特性推定値の電力を求め、2つの電力の比から、k−2番目のサブキャリアがヌルサブキャリアの伝送路特性推定値H(k−2)であるかを判定した結果の信号を、切り替え部302へ出力する。
以上の動作を式で示す。ヌルサブキャリア判定器311は、入力H(k)の電力をP(k)、H(k−1)の電力をP(k−1)とすると、2つの電力の比は、P(k−1)/P(k)で表される。また、ヌルサブキャリア判定器311に、隣接するサブキャリア間の伝送路特性推定値の電力の差分に基づいて、ヌルサブキャリアであることを判定するヌルサブキャリア閾値(以下、THとする)を内蔵すると、ヌルサブキャリア判定器311の出力は、以下のように表される。
P(k−1)/P(k)>THを満たす場合、ヌルサブキャリア判定器311は、H(k)が、ヌルサブキャリアの伝送路特性推定値であることを示す出力となる。また、P(k−1)/P(k)≦THを満たす場合、ヌルサブキャリア判定器311は、H(k)が、ヌルサブキャリアの伝送路特性推定値でないことを示す出力となる。ここで、THは、2つの電力の比からk番目のサブキャリアがヌルサブキャリアか否かの判定値(閾値)で、THより大きい場合に、ヌルサブキャリアと判定する。この値は、シミュレーション、又は、評価から決まる定数である。
ヌルサブキャリア判定器312は、H(k−1)をヌルサブキャリア判定器311のH(k−1)と置き換え、もう一方の入力である、H(k−2)をヌルサブキャリア判定器311のH(k)と置き換えれば、ヌルサブキャリア判定器311と同様の動作をする。
周波数方向式フィルタ204bの入力をH(k)、出力をG(k−1)とすると、(式2)、(式5)、(式6)、(式7)で示すような動作が可能となる。いずれも、k∈[−62,63]とする。ただし、k−1番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合は、G(k−1)=H(k−1)とする。
(1)P(k−1)/P(k)>TH、P(k−1)/P(k−2)≦THを満たす場合、(式5)と同じ動作となる。
(2)P(k−1)/P(k)≦TH、P(k−1)/P(k−2)>THを満たす場合、(式6)と同じ動作となる。
(3)P(k−1)/P(k)>TH、P(k−1)/P(k−2)>THを満たす場合、(式7)と同じ動作となる。
(4)上記(1)、(2)及び(3)のいずれも満たさない場合、(式2)と同じ動作となる。
実施形態1は、受信機に処理中のサブキャリアがヌルサブキャリアであることが通知されるシステムであるか、又は、受信機において処理中のサブキャリアがヌルサブキャリアであることが既知であるシステムを前提とするのに対し、実施形態2は、受信機に処理中のサブキャリアがヌルサブキャリアであることが通知されないシステムで、かつ、受信機において処理中のサブキャリアがヌルサブキャリアであることが未知であるシステムを前提としている。そのため、受信機に処理中のサブキャリアがヌルサブキャリアであるかどうかを判定する機能が必要となる。
判定部307b、308bにおいて判定する機能は、実施形態1でヌルサブキャリアとして認定されなかったが、本実施形態ではヌルサブキャリアとして認定されるサブキャリア、すなわち、実施形態2に特有の効果として、フェージング環境における受信特性改善が挙げられる。実施形態1ではフェージングにより受信したサブキャリアの電力が十分小さくなった場合にも、周波数方向フィルタ204aの動作が原因となって、すなわち、図12に示す周波数方向フィルタ204aではフェージングによる影響を考慮することができないため、等化器20出力のRxEQ(k)にリップルが発生する。
一方、実施形態2では、フェージングによりサブキャリア電力が十分小さくなった場合でも、隣接するサブキャリア間の伝送路特性推定値の電力の差に基づいてヌルサブキャリアを判断しているため、トーンヌリングされたサブキャリアの伝送路特性推定値に対する動作と同様に、受信機におけるヌルサブキャリア判定器311、又は、ヌルサブキャリア判定器312においてヌルサブキャリアと判定される。
上記の判定動作の結果、隣接するサブキャリア間において伝送路特性推定値の置き換えが行われ、その結果、実施形態2では、トーンヌリングによるヌルサブキャリアに隣接する伝送路特性推定値の誤差を改善できる。これに加え、フェージングによりサブキャリア電力が低減した場合に、実施形態1では、等化器出力RxEQ(k)でリップルが発生するのに対し、本実施形態では、電力が低減したサブキャリアをヌルサブキャリアと判定することにより、伝送路特性推定値の置き換えを行い、フェージングによるヌルサブキャリアに隣接する伝送路特性推定値の誤差を改善するため、等化器出力RxEQ(k)に発生するリップルを低減し、伝送路補正結果の誤差を改善できる。
このように、本実施形態では、ヌルサブキャリア判定器311、312において、伝送路特性推定値の電力の差に基づいてヌルサブキャリアを判定し、ヌルサブキャリアにおける伝送路特性推定値を隣接するサブキャリアの伝送路特性推定値と置き換えることにより、隣接するサブキャリア間における伝送路特性推定値を平滑化することに伴って発生する伝送路推定誤差を削減することができる。これにより、所要CNRが大きくなること、及びこれに伴って通信距離が短くなることを抑制することができる。また、実施形態1において考慮されなかったフェージングによる影響を反映したヌルサブキャリアの判定を実施することにより、伝送路特性推定値を平滑化することに伴って発生する誤差をより削減することが可能になる。
なお、本実施形態では、判定部307、308は一例として伝送路特性推定値の電力を用いて、ヌルサブキャリアであるか否かを判定する場合を説明したが、これに限られることはなく、伝送路特性推定値に基づいて算出される他の演算値を用いてヌルサブキャリアを判定することができる。
(実施形態3)
実施形態3では、トーンヌリングされたサブキャリアに加え、DC(直流)サブキャリアをヌルサブキャリアとして判定して伝送路特性推定値を置き換える周波数方向フィルタの一態様を説明する。本発明にかかる実施形態3の周波数方向フィルタ204cの構成例を図20に示す。図20のうち実施形態1で説明した図12の周波数方向フィルタ204aと同一の部分は同じ番号を付してその説明は省略する。また、実施形態1と同様に、受信機に処理中のサブキャリアがヌルサブキャリアであることが通知されるシステムであるか、又は、受信機において処理中のサブキャリアがヌルサブキャリアであることが既知であるシステムを前提とする。また、実施形態3は、OFDM通信では、0番目のサブキャリア(DCサブキャリア)が必ずヌルサブキャリアであることを利用した例である。
図20に示す周波数方向フィルタ204cは、図12に示した周波数方向フィルタ204aのメモリ309a、310aへ、DCサブキャリアレジスタ(第二レジスタ)321、322と論理和(論理和回路)331、332が追加されたメモリ309c、310cを有する判定部307c、308cを備える構成になっている。DCサブキャリアレジスタ321、322は、DCサブキャリアであることを通知する。DCサブキャリアレジスタ321とDCサブキャリアレジスタ322とは、一例として、図13に示したヌルサブキャリア指示情報と同様の論理となるDCサブキャリア指示情報(以下、DC(k)とする、k∈[−64,63])から構成されている。また、DCサブキャリアレジスタ321、322は、他の記憶領域であってもよい点は、ヌルサブキャリア指示情報と同様である。論理和331、332は、実施形態1で使われたNL(k)又はNL(k−2)とDC(k)又はDC(k−2)との論理和を演算し、演算結果を制御信号発生部303、又は、制御信号発生部304へ出力する。
続いて、図20を用いて本実施形態の周波数方向フィルタ204cの動作について説明する。DCサブキャリアレジスタ321において、DC(k)=1は、k番目のサブキャリアがDCサブキャリアであることを示し、DC(k)=0は、k番目のサブキャリアはDCサブキャリアでないことを示す。すでに述べたとおり、k=0のときDC(k)=1となり、k≠0(kが0以外)では、DC(k)=0となる。DCサブキャリアレジスタ321の出力は、論理和331に接続される。
DCサブキャリアレジスタ322は、DCサブキャリアレジスタ321と同じ論理となっている。但し、k−2番目のサブキャリアに対するDCサブキャリア指示情報を持ち、k−2=0のときDC(k−2)=1となり、それ以外のk−2では、DC(k−2)=0となる。DCサブキャリアレジスタ322の出力は、論理和332に接続される。
論理和331はNL(k)とDC(k)を入力とし、論理和を演算した結果(以下、L(k)とする)を、制御信号発生部303に出力する。また、論理和332はNL(k−2)とDC(k−2)を入力とし、論理和を演算した結果(以下、L(k−2)とする)を、制御信号発生部304に出力する。
以上に示した動作を式で示す。論理和331の出力L(k)と、論理和332の出力L(k−2)は以下の(式8)、(式9)で表される。"∨"は論理和を示す。
L(k)=NL(k) ∨ DC(k),k∈[−62,63] ・・・(式8)
L(k−2)=NL(k−2) ∨ DC(k−2),k∈[−62,63]
・・・(式9)
L(k)の演算結果からL(k−1)を求め、周波数方向フィルタ204cの入力をH(k)、出力をG(k−1)とすると、(式2)、(式5)、(式6)、(式7)で示す動作となる。いずれも、k∈[−62,63]とする。ただし、k−1番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合は、G(k−1)=H(k−1)とする。
(1)L(k−1)=0、かつ、L(k)=1の場合、(式5)と同じ動作である。
(2)L(k−1)=0、かつ、L(k−2)=1の場合、(式6)と同じ動作である。
(3)上記(1)と(2)の条件を同時に満たす場合、(式7)と同じ動作である。
(4)上記(1)、(2)、及び(3)のいずれも満たさない場合、(式2)と同じ動作である。
実施形態3では、OFDM通信において、0番目のサブキャリア(DCサブキャリア)が必ずヌルサブキャリアであることに加え、DCで周波数特性が不連続になることから、DCサブキャリアの伝送路特性推定値として演算に含めることができない。このため、伝送路特性推定値の置き換えを実施している。伝送路特性推定値の置き換えの手段としては、0番目のサブキャリアがヌルサブキャリアとなるのは、既知であるため、ヌルサブキャリアレジスタ305とDCサブキャリアレジスタ321の論理和、さらに、ヌルサブキャリアレジスタ306とDCサブキャリアレジスタ322の論理和を演算し、演算した結果それぞれを、ヌルサブキャリア情報として制御信号発生部303と制御信号発生部304へ入力できるようにした。
このように、実施形態1においてヌルサブキャリアに隣接するサブキャリアに対する伝送路補正結果を改善したことに加え、実施形態3では、DCサブキャリアに隣接するサブキャリアに対する伝送路補正結果を改善することができる。
(実施形態4)
実施形態4では、トーンヌリングされたサブキャリア、DC(直流)サブキャリアに加え、信号帯域端のサブキャリアをヌルサブキャリアとして判定して伝送路特性推定値を置き換える周波数方向フィルタの一態様を説明する。すなわち、実施形態4は、復調に使用する信号帯域より外側のサブキャリアをヌルサブキャリアとした例である。本発明にかかる実施形態4の周波数方向フィルタ204dの構成例を図21に示す。図21のうち実施形態3で説明した図20の周波数方向フィルタ204cと同一の部分は同じ番号を付してその説明は省略する。また、実施形態1、3と同様に、受信機に処理中のサブキャリアがヌルサブキャリアであることが通知されるシステムであるか、又は、受信機において処理中のサブキャリアがヌルサブキャリアであることが既知であるシステムを前提とする。
図21に示す周波数方向フィルタ204cは、図20に示した周波数方向フィルタ204cのメモリ309c、310cへ、信号帯域端サブキャリアレジスタ(第三レジスタ)323、324が追加されたメモリ309d、310dを有する判定部307d、308dを備える構成になっている。信号帯域端サブキャリアレジスタ323と信号帯域端サブキャリアレジスタ324とは、一例として、図13に示したヌルサブキャリア指示情報と同様の論理となる信号帯域端サブキャリア指示情報(以下、BD(k)とする、k∈[−64,63])から構成されている。また、信号帯域端サブキャリアレジスタ323、324は、他の記憶領域であってもよい点は、ヌルサブキャリア指示情報と同様である。論理和331、332は、実施形態1のNL(k)とNL(k−2)、実施形態3のDC(k)又はDC(k−2)、及びBD(k)又はBD(k−2)との論理和を演算し、演算結果を制御信号発生部303、又は、制御信号発生部304へ出力する。
続いて、図21を用いて実施形態4の周波数方向フィルタ204の動作について説明する。
信号帯域端サブキャリアレジスタ323は、BD(k)=1は、k番目のサブキャリアが信号帯域外のヌルサブキャリアであることを示し、BD(k)=0は、k番目のサブキャリアは信号帯域内のサブキャリアであることを示す。信号帯域端サブキャリアレジスタ323の出力は、論理和331に接続される。
信号帯域端サブキャリアレジスタ324は、信号帯域端サブキャリアレジスタ323と同じ論理となっている。但し、k−2番目のサブキャリアに対する信号帯域端サブキャリア指示情報を持っており、BD(k−2)=1は、k−2番目のサブキャリアが信号帯域外のヌルサブキャリアであることを示し、BD(k−2)=0は、k−2番目のサブキャリアは信号帯域内のサブキャリアであることを示している。信号帯域端サブキャリアレジスタ324出力は、論理和332に接続される。
論理和331はNL(k)とDC(k)とBD(k)を入力とし、論理和を演算した結果L(k)を、制御信号発生部303に出力する。論理和332はNL(k−2)とDC(k−2)とBD(k−2)を入力とし、論理和を演算した結果L(k−2)を、制御信号発生部304に出力する。
以上に示した動作を式で示す。論理和331の出力L(k)と、論理和332の出力L(k−2)は以下の(式10)、(式11)で表される。
L(k)=NL(k) ∨ DC(k) ∨ BD(k),k∈[−62,63]
・・・(式10)
L(k−2)=NL(k−2) ∨ DC(k−2) ∨ BD(k−2),k∈[−62,63] ・・・(式11)
L(k)の演算結果からL(k−1)を求め、周波数方向フィルタ204の入力をH(k)、出力をG(k−1)とすると、(式2)、(式5)、(式6)、(式7)で示す動作となる。いずれも、k∈[−62,63]である。ただし、k−1番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合は、G(k−1)=H(k−1)とする。
(1)L(k−1)=0、かつ、L(k)=1の場合、(式5)と同じ動作である。
(2)L(k−1)=0、かつ、L(k−2)=1の場合、(式6)と同じ動作である。
(3)上記(1)と(2)の条件を同時に満たす場合、(式7)と同じ動作である。
(4)上記(1)、(2)、及び(3)のいずれも満たさない場合、(式2)と同じ動作である。
本実施形態では、帯域外のサブキャリアをヌルサブキャリアとみなして、復調に使用しない場合の例を示した。信号帯域端に位置するサブキャリアの平滑化の演算では、信号帯域より外のサブキャリアはヌルサブキャリアである。このため、伝送路特性推定値の置き換えを実施している。伝送路特性推定値の置き換えの手段としては、ヌルサブキャリアレジスタ305とDCサブキャリアレジスタ321と信号帯域端サブキャリアレジスタ323の論理和、さらに、ヌルサブキャリアレジスタ306とDCサブキャリアレジスタ322と信号帯域端サブキャリアレジスタ324の論理和を演算し、演算した結果それぞれを、ヌルサブキャリア情報として制御信号発生部303と制御信号発生部304へ入力できるようにした。
このように、実施形態1においてヌルサブキャリアに隣接するサブキャリアに対する伝送路補正結果の改善し、実施形態3において実施形態1の改善に加え、DCサブキャリアに隣接するサブキャリアに対する伝送路補正結果を改善し、さらに実施形態4では、実施形態3の改善に加え、信号帯域端のサブキャリアに隣接する信号帯域内のサブキャリアに対する伝送路補正結果が改善することができる。
なお、図21では、ヌルサブキャリアレジスタ305、306と、DCサブキャリアレジスタ321、322とを備える周波数方向フィルタ204dを示しているが、ヌルサブキャリアレジスタ305、306と、DCサブキャリアレジスタ321、322とのうちいずれか一方と信号帯域端サブキャリアレジスタ323、324を備える構成とすることもできる。また、信号帯域端サブキャリアレジスタ323、324のみを備える構成とすることもできる。
(実施形態5)
上記各実施形態では、周波数方向フィルタ204を3次のフィルタとして構成していたが、実施形態5では、n次(nは0より大きい正の整数)のフィルタで上記各実施形態を実現する一態様を説明する(図示していない)。実施形態5では、次の(A)から(D)のいずれかの伝送路特性推定値の置き換え方法で動作する構成となっている。
(A)実施形態1と同様に受信機にヌルサブキャリアのサブキャリア番号が通知されるか、受信機でヌルサブキャリアのサブキャリア番号が既知である場合に、ヌルサブキャリアの伝送路特性推定値の置き換えを実施する。
(B)実施形態2と同様に受信機にヌルサブキャリアのサブキャリア番号が通知されず、受信機でもヌルサブキャリアのサブキャリア番号が未知である場合に、ヌルサブキャリア判定器を用いて処理中のサブキャリアがヌルサブキャリアかどうかを判定し、ヌルサブキャリアである場合には、伝送路特性推定値の置き換えを実施する。
(C)実施形態3と同様に、実施形態1に加え、DCサブキャリアが必ずヌルサブキャリアであることを利用し、実施形態1の伝送路特性推定値の置き換えと、DCサブキャリアの伝送路特性推定値の置き換えを実施する。
(D)実施形態4と同様に、実施形態3に加え、復調に使用する信号帯域より外のサブキャリアをヌルサブキャリアとし、実施形態3の伝送路特性推定値の置き換えと、信号帯域外の伝送路特性推定値の置き換えを実施する。
図11において、周波数方向フィルタ204は、n(nは正の整数)個の伝送路特性推定値を平滑化する場合(n次のフィルタの場合)に、n−1個の前記判定部及び切り替え部、n個の乗算器、一つの加算器、n−1の遅延回路、並びにn−1個の係数を備える構成となる。
続いて、本実施形態の動作を説明する。n=5とした5次の周波数方向フィルタ204の動作を以下に示す。周波数方向フィルタ204の入力をH(k)、出力をG(k−2)、H(k)に対し乗じる係数をp、H(k−1)に対し乗じる係数をq、H(k−2)に対し乗じる係数をr、H(k−3)に対し乗じる係数をs、H(k−4)に対し乗じる係数をtとすると、以下の(式12)〜(式27)で示すような動作が可能となる。いずれも、k∈[−60,63]とする。ただし、k−2番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合は、G(k−2)=H(k−2)とする。
(1)k、k−1、k−3、k−4番目のいずれのサブキャリアもヌルサブキャリアでない場合、
G(k−2)=p×H(k)+q×H(k−1)+r×H(k−2)+s×H(k−3)+t×H(k−4) ・・・(式12)
(2)k番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合、
G(k−2)=(p+q)×H(k−1)+r×H(k−2)+s×H(k−3)+t×H(k−4) ・・・(式13)
(3)k−1番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合、
G(k−2)=p×H(k)+(q+r)×H(k−2)+s×H(k−3)+t×H(k−4) ・・・(式14)
(4)k−3番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合、
G(k−2)=p×H(k)+q×H(k−1)+(r+s)×H(k−2)+t×H(k−4) ・・・(式15)
(5)k−4番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合、
G(k−2)=p×H(k)+q×H(k−1)+r×H(k−2)+(s+t)×H(k−3) ・・・(式16)
(6)k番目とk−1番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合、
G(k−2)=(p+q+r)×H(k−2)+s×H(k−3)+t×H(k−4) ・・・(式17)
(7)k番目とk−3番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合、
G(k−2)=(p+q)×H(k−1)+(r+s)×H(k−2)+t×H(k−4) ・・・(式18)
(8)k番目とk−4番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合、
G(k−2)=(p+q)×H(k−1)+r×H(k−2)+(s+t)×H(k−3) ・・・(式19)
(9)k−1番目とk−3番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合、
G(k−2)=p×H(k)+(q+r+s)×H(k−2)+t×H(k−4) ・・・(式20)
(10)k−1番目とk−4番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合、
G(k−2)=p×H(k)+(q+r)×H(k−2)+(s+t)×H(k−3) ・・・(式21)
(11)k−3番目とk−4番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合、
G(k−2)=p×H(k)+q×H(k−1)+(r+s+t)×H(k−2) ・・・(式22)
(12)k番目とk−1番目とk−3番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合、
G(k−2)=(p+q+r+s)×H(k−2)+t×H(k−4) ・・・(式23)
(13)k番目とk−1番目とk−4番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合、
G(k−2)=(p+q+r)×H(k−2)+(s+t)×H(k−3) ・・・(式24)
(14)k番目とk−3番目とk−4番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合、
G(k−2)=(p+q)×H(k−1)+(r+s+t)×H(k−2) ・・・(式25)
(15)k−1番目とk−3番目とk−4番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合、
G(k−2)=p×H(k)+(q+r+s+t)×H(k−2) ・・・(式26)
(16)k番目とk−1番目とk−3番目とk−4番目のサブキャリアがヌルサブキャリアである場合、
G(k−2)=(p+q+r+s+t)×H(k−2) ・・・(式27)
上記各実施形態は、3次のフィルタに特化していたのに対し、実施形態5では、本発明がn次のフィルタに適用できる例として、n=5の場合について動作を示した。これにより、周波数方向フィルタ204のフィルタ数に限定されることなく柔軟に対応することが可能になる。このように、本実施形態では、判定部307、308は、処理対象のサブキャリア(上記では、k-2番目のサブキャリア)から連続するn個のサブキャリア(処理対象のサブキャリアを含む)について、ヌルサブキャリアであるかを判定し、ヌルサブキャリアであると判定したサブキャリアの伝送路特性推定値を、前記n個のサブキャリアのうちヌルサブキャリアでないサブキャリア(処理対象のサブキャリアを含む)における伝送路特性推定値へ置き換えて平滑化処理する一態様を説明した。従って、処理対象のサブキャリアに隣接するサブキャリアに隣接するサブキャリア(次隣接サブキャリア)を含めて伝送路特性推定値を平滑化することが可能になる。n個のサブキャリアには、前記次隣接サブキャリアに隣接するサブキャリア(次々隣接サブキャリア)を含めることも可能であり、処理対象のサブキャリアから連続する複数のサブキャリアを平滑化の対象とすることができる。
n=5の場合の具体的な動作としては、次隣接サブキャリアだけがヌルサブキャリアであると判定した場合は、次隣接サブキャリアの伝送路特性推定値を隣接サブキャリアの伝送路特性推定値で置き換え、隣接サブキャリアだけがヌルサブキャリアであると判定した場合は、隣接サブキャリアの伝送路特性推定値を処理対象のサブキャリアの伝送路特性推定値で置き換え、次隣接サブキャリアと隣接サブキャリアが両方ともヌルサブキャリアであると判定した場合は、それぞれのサブキャリアの伝送路特性推定値を処理対象のサブキャリアの伝送路特性推定値で置き換え、ヌルサブキャリアが無いと判定した場合には、置き換えは実施しない。また、上記では、n個の連続するサブキャリアの中央に処理対象のサブキャリアが配置されている例を説明したが、これに限られることはなく、処理対象のサブキャリアがいずれか一方に偏った位置に配置されている場合であっても本発明を適用することは可能である。
なお、上記各実施形態では、周波数方向フィルタ204はハードウェアで構成される例を説明したが、ソフトウェアで構成することも可能である。この場合、上記各実施形態で説明した(式1)から(式27)をプログラムによって実現することができる。例えば、伝送路推定シーケンスを受信し、複数のサブキャリアそれぞれについて伝送路特性推定値を生成するとともに、処理対象のサブキャリアの伝送路特性推定値と、これと隣接するサブキャリアの伝送路特性推定値を平滑化することを計算機に実行させるためのプログラムであって、前記隣接するサブキャリアがヌルサブキャリアであるかを判定する判定手順と、前記判定手段がヌルサブキャリアであると判定した隣接サブキャリアの伝送路特性推定値を含めないで前記処理対象のサブキャリアの平滑化処理を実行する平滑化手順と、を少なくとも備える。また、平滑化手順の具体例としては、判定手順の判定結果に基づいて、上記各実施形態で説明した計算式を計算機に実行させる手順となる。また、プログラムは計算機上においてメモリにロードされ、CPU(Central Processing Unit)の制御のもとで動作する。
さらに、上記各実施形態では、平滑化部390は、ヌルサブキャリアの伝送路特性推定値を隣接するサブキャリアの伝送路特性推定値と置き換えて乗算器256へ入力して平滑化する手段を説明したが、これに限られることはない。平滑化部390は、切り替え部301,302を必ずしも備えていなくてもよい。判定部307、308がヌルサブキャリアと判定した場合に、乗算器256へ入力しないようにする手段であってもよい。例えば、判定部307、308が係数をゼロにするように動作してもよし、あるいは、ヌルサブキャリアを除く、平滑化の対象となる伝送路特性推定値をカウントして、平滑化することも可能である。また、この他の手段によってヌルサブキャリアの伝送路特性推定値を平滑化に含めないようにすればよい。
以上説明したように、本発明に係る好適な実施形態によれば以下の効果がもたらされる。
1.トーンヌリングしたサブキャリアに隣接するサブキャリアの伝送路推定精度が向上する。
2.フェージングの影響により隣接する2つのサブキャリアの電力の比が大きい場合についても、フェージングにより電力の落ちたサブキャリアに隣接する電力の大きいサブキャリアの伝送路推定精度が向上する。
3.上記1、2の伝送路推定精度の向上により、所要CNRが改善し、その結果、通信距離の改善につながる。
4.課題を解決するために説明した上記各実施形態では、必要とされるハード量が少なくて済む。
また、本発明にかかる好適な実施形態によれば、さらに次の効果が生じる。平滑化した伝送路特性推定値を用いて受信したデータを補正する補正手段(例えば、保持回路206、乗算器207)により、ヘッダ402並びにペイロード403の値(特に、ヌルサブキャリアに隣接したサブキャリアに割り当てられた値)の精度の向上を図ることができる。
なお、上記各実施形態では、OFDM信号を受信する無線通信装置を一例として説明したが、OFDM信号を受信する無線通信装置に限られるわけではない。複数のサブキャリアにデータを割り当てて通信する無線通信装置であって、各サブキャリアの伝送路特性を伝送路推定シーケンスに基づいて推定する無線通信装置であれば、本発明を適用することができる。また、上記各実施形態では、UWB無線通信の場合を一例として説明しているが、上記実施形態2に示すように、UWB無線通信以外の場合であっても、各サブキャリアの伝送路特性推定値に基づいてヌルサブキャリアを判定できる無線通信装置であれば適用可能である。複数のサブキャリアの伝送路特性推定値を平滑化する通信処理回路(例えば、周波数方向フィルタ402あるいは等化器20に相当する)の機能を必要とする無線通信装置に備えることが可能である。
UWB無線通信で利用されるフレームの一例を示す構成図である。 UWB無線通信の受信機の構成例を示すブロック図である。 UWB無線通信の受信機における等化器20の構成例を示すブロック図である。 従来技術の周波数方向フィルタ204pの構成例を示すブロック図である。 送信側で4番目と5番目と6番目のサブキャリアに対してトーンヌリングを行った結果、受信機においてヌルサブキャリアが含まれる信号を受信したときのスペクトラムを説明する図である。 図5に示すようなスペクトラムを持つ伝送路推定シーケンス405を期待値203で除したときの出力である伝送路特性推定値H(k)のスペクトラムを説明する図である。 従来技術の周波数方向フィルタ204pに図6のスペクトラムを持つ伝送路特性推定値H(k)を入力したときに周波数方向フィルタ204pから出力される平滑化後の伝送路特性推定値G(k−1)のスペクトラムを説明する図である。 除算器205に図7のスペクトラムを持つ平滑化後の伝送路特性推定値G(k−1)を入力したときに除算器205から出力される伝送路補正係数GI(k−1)のスペクトラムを説明する図である。 図5のスペクトラムを持つ受信信号Rx(k)に図8のスペクトラムを持つ伝送路補正係数GI(k−1)を乗じた、等化処理後の信号RxEQ(k)のスペクトラムを説明する図である。 送信側でトーンヌリングを実施した信号を受信し、従来技術の周波数方向フィルタ204p(図4)を用いて等化処理を行った後の信号RxEQ(k)のスペクトラムの一例を示す図である。 本発明にかかる周波数方向フィルタ204の構成例の概要を示すブロック図である。 本発明の実施形態1にかかる周波数方向フィルタ204aの構成例を示すブロック図である。 図12のヌルサブキャリアレジスタ305とヌルサブキャリアレジスタ306で保持する値の例を示す図である。 本発明の実施形態1にかかる周波数方向フィルタ204aに図6のスペクトラムを持つ伝送路特性推定値H(k)を入力したときの、平滑化後の伝送路特性推定値G(k−1)のスペクトラムを説明する図である。 除算器205に図14のスペクトラムを持つ平滑化後の伝送路特性推定値G(k−1)を入力したときの、除算器205の出力である伝送路補正係数GI(k−1)のスペクトラムを説明する図である。 図5のスペクトラムを持つ受信信号Rx(k)に図15のスペクトラムを持つ伝送路補正係数GI(k−1)を乗じた、等化処理後の信号RxEQ(k)のスペクトラムを説明する図である。 送信側でトーンヌリングを実施した信号を受信し、周波数方向フィルタ204a(図12)を用いて等化処理を行った後の信号RxEQ(k)のスペクトラムの一例である。 従来技術と、実施形態1の周波数方向フィルタ204aを用いて等化処理を行い、CNR対PERの結果の一例である。 本発明の実施形態2にかかる周波数方向フィルタ204bの構成例を示すブロック図である。 本発明の実施形態3にかかる周波数方向フィルタ204cの構成例を示すブロック図である。 本発明の実施形態4にかかる周波数方向フィルタ204dの構成例を示すブロック図である。 干渉回避技術を用いて4番目と5番目と6番目のサブキャリアに対してトーンヌリングを行ったときの送信スペクトラムを説明する図である。
符号の説明
11 アンテナ
12 バンドパスフィルタ(BPF)
13 低雑音アンプ(LNA)
14 直交復調部
15 ローパスフィルタ(LPF)
16 可変利得アンプ(VGA)
17 A/Dコンバータ
18 同期処理部
19 FFT部
20 等化器
201 切り替え部
202 除算器
203 期待値
204、204a〜204d、204p 周波数方向フィルタ
205 除算器
206 保持回路
207 乗算器207
251、252 遅延回路
253、254 乗算器
256 加算器
257 係数a
258 係数b
258 係数c
301、302 切り替え部
303、304 制御信号発生部
305、306 ヌルサブキャリアレジスタ
307、308、307a〜307d、308a〜308d 判定部
309、310、309a、309c、309d、308a、308c、308d メモリ
311、312 ヌルサブキャリア判定器
321、322 DCサブキャリアレジスタ
331、332 信号帯域端サブキャリアレジスタ
390 平滑化部

Claims (4)

  1. 伝送路推定シーケンスを受信し、複数のサブキャリアそれぞれについて伝送路特性推定値を生成するとともに、処理対象のサブキャリアの伝送路特性推定値と、これと隣接するサブキャリアの伝送路特性推定値を平滑化する無線通信装置であって、
    前記隣接するサブキャリアがヌルサブキャリアであるかを判定する判定部と、
    前記判定部がヌルサブキャリアであると判定した隣接サブキャリアの伝送路特性推定値を含めないで前記処理対象のサブキャリアの平滑化処理を実行する平滑化部と、を備え
    前記判定部は、前記処理対象のサブキャリアの伝送路特性推定値と前記隣接するサブキャリアとの伝送路特性推定値を比較してヌルサブキャリアであるかを判定する無線通信装置。
  2. 前記平滑化部は、前記判定部がヌルサブキャリアであると判定したサブキャリアの伝送路特性推定値を前記処理対象のサブキャリアの伝送路特性推定値に置き換えて平滑化処理を実行することを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  3. 前記判定部は、前記処理対象のサブキャリアに隣接するサブキャリアに加え、前記隣接するサブキャリアに隣接するサブキャリアを含む、前記処理対象のサブキャリアから連続して配置されたn個(nは正の整数)のサブキャリアがヌルサブキャリアであるかを判定し、
    前記平滑化部は、前記判定部がヌルサブキャリアであると判定したサブキャリアの伝送路特性推定値を前記n個のサブキャリアのうちのヌルサブキャリアと判定されなかったサブキャリアのいずれかの伝送路特性推定値に置き換えて平滑化処理を実行することを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  4. 伝送路推定シーケンスを受信し、複数のサブキャリアそれぞれについて伝送路特性推定値を生成するとともに、処理対象のサブキャリアの伝送路特性推定値と、これと隣接するサブキャリアの伝送路特性推定値を平滑化する通信処理回路であって、
    前記隣接するサブキャリアがヌルサブキャリアであるかを判定する判定部と、
    前記判定部がヌルサブキャリアであると判定した隣接サブキャリアの伝送路特性推定値を含めないで前記処理対象のサブキャリアの平滑化処理を実行する平滑化部と、を備え
    前記判定部は、前記処理対象のサブキャリアの伝送路特性推定値と前記隣接するサブキャリアとの伝送路特性推定値を比較してヌルサブキャリアであるかを判定する通信処理回路。
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