JP4860708B2 - ストリーム暗号方法および暗号システム - Google Patents
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Description
図1に示されるように、従来のストリーム暗号方法の一例は、例えば、送り側において、秘密鍵を乱数発生の種として使用して擬似乱数系列を発生し、その擬似乱数系列により平文を暗号化して暗号文を生成する。具体的に、例えば、1ビット毎に擬似乱数系列「01011001」と平文「00110101」との排他的論理和をとることにより暗号文「01101100」を生成し、その暗号文を、伝送路を介して受け側に伝達する。
本発明は、複数の独立な平文をまとめて暗号化することにより、別の平文の情報に物理乱数と似た働きをさせ、符号化率の低下を避けながら擬似乱数系列の推定を困難にするものである。
各チャネルのビットパターンが全くランダムで無相関の場合を考えると、各ビットの論理積が「1」になる確率は2-Nである。したがって、全てのビットが「0」になって暗号化が失敗する確率は、次の通りであり、L=Nのときは、エラー確率0.37である。
まず、a=1,b=0のときは、vをそのまま暗号文Sとすればよい。
b=1のときは、xに「1」が2つ以上ありvは正しいビット番号を示さない。v(k)のうち1つ以上が「1」であるので、そのkに対応するm(k)またはその否定/m(k)とxのビット毎の論理積を取り、それを改めてxとする。
そして、もし、a=0となったら、そのチャネルを加えると符号化が失敗することを意味するので、そのチャネルを除き、すなわち、q(k)との論理積をとるステップをスキップして、次のチャネルのステップへ進むようにする。
p(c)として、Lビット分の擬似乱数系列r(c)とそのビット番号のハミング距離がL/2より大きいか否かにより、「0」か「1」を決める手法を用いる。
(付記1)
N個の1ビット入力信号系列の平文をN個の擬似乱数系列を用いてL(Lは、N以上)ビットの暗号文に符号化し、且つ、該暗号化に用いた1つの擬似乱数系列のみを使用して対応する1つの平文を復号化するストリーム暗号方法であって、
前記N個の擬似乱数系列を使用してLビットの暗号シンボル集合を平均的に2等分し、
対応する1ビットの平文系列により2分された部分集合のいずれかを選択し、
選択されたN個の部分集合の共通部分となる集合の要素が1つ以上あるときは、そのうちの1つを暗号シンボルとすることを特徴とするストリーム暗号方法。
付記1に記載のストリーム暗号方法において、
前記選択されたN個の部分集合の共通部分となる集合の要素が1つも無いときは、符号化失敗を表すシンボルを暗号シンボルとすることを特徴とするストリーム暗号方法。
付記1に記載のストリーム暗号方法において、
前記N個の部分集合を、前記暗号シンボル集合を予め定められた順序で分割して決定し、
該決定されたN個の部分集合の共通部分となる集合の要素を監視し、
該分割により共通部分となる集合の要素が1つも無いときは、前記分割をスキップすることを特徴とするストリーム暗号方法。
付記1に記載のストリーム暗号方法において、
前記N個の部分集合を、前記暗号シンボル集合を予め定められた順序で分割して決定し、
該決定されたN個の部分集合の共通部分となる集合の要素を監視し、
該分割により共通部分となる集合の要素が1つも無いときは、そのチャネル番号に応じて、符号化失敗を表すシンボルを暗号シンボルとするか、或いは、前記分割をスキップすることを特徴とするストリーム暗号方法。
付記1に記載のストリーム暗号方法において、
前記暗号シンボル集合を、前記N個の擬似乱数系列を使用して平均的に2等分する代わりに、第1の平文に対応する第1の部分集合,第2の平文に対応する第2の部分集合および暗号化失敗に対応する第3の部分集合の3つに分割し、
前記第1の部分集合と前記第2の部分集合との共通部分となる集合の要素が1つも無いときは、前記第3の部分集合を使用してエラーが他の信号系列に及ぶのを低減することを特徴とするストリーム暗号方法。
付記1に記載のストリーム暗号方法において、
前記暗号シンボル集合の分割を、チャネル番号に応じて制御することを特徴とするストリーム暗号方法。
付記1に記載のストリーム暗号方法において、
前記疑似乱数系列を2のL乗ビットの乱数系列とし、前記暗号シンボルの番号に対応する乱数ビットに応じて前記暗号シンボル集合の分割を制御することを特徴とするストリーム暗号方法。
付記1に記載のストリーム暗号方法において、
前記暗号シンボル集合の分割に使用する前記擬似乱数系列から、2のL乗ビットのビットパターンを生成し、且つ、
前記暗号シンボル集合の番号に対応するビットに応じて、前記シンボル集合の分割を制御することを特徴とするストリーム暗号方法。
付記1に記載のストリーム暗号方法において、
前記疑似乱数を使用して疑似乱数と暗号シンボルを2進数で表したときのビット毎の排他的論理和と所定のマスクパターンの論理積をとり、
その結果のビットパターンの「1」の数に応じて、シンボル集合の分割を制御することを特徴とするストリーム暗号方法。
付記1に記載のストリーム暗号方法において、さらに、
暗号化シンボルのビット数Lを可変とすることにより、符号化率を向上させるようにしたことを特徴とするストリーム暗号方法。
N個の1ビット入力信号系列の平文をN個の擬似乱数系列を用いてL(Lは、N以上)ビットの暗号文に符号化する暗号器と、該暗号化に用いた1つの擬似乱数系列のみを使用して対応する1つの平文を復号化する復号器と、を備えるストリーム暗号システムであって、
前記N個の擬似乱数系列を、それぞれLビットの暗号シンボル集合を平均的に2等分するために使用し、対応する1ビットの平文系列により2分された部分集合のいずれかを選択し、選択されたN個の部分集合の共通部分となる集合の要素が1つ以上あるときは、そのうちの1つを暗号シンボルとすることを特徴とするストリーム暗号システム。
付記11に記載のストリーム暗号システムにおいて、
前記選択されたN個の部分集合の共通部分となる集合の要素が1つも無いときは、符号化失敗を表すシンボルを暗号シンボルとすることを特徴とするストリーム暗号システム。
付記11に記載のストリーム暗号システムにおいて、
前記N個の部分集合を、前記暗号シンボル集合を予め定められた順序で分割して決定し、
該決定されたN個の部分集合の共通部分となる集合の要素を監視し、
該分割により共通部分となる集合の要素が1つも無いときは、前記分割をスキップすることを特徴とするストリーム暗号システム。
付記11に記載のストリーム暗号システムにおいて、
前記N個の部分集合を、前記暗号シンボル集合を予め定められた順序で分割して決定し、
該決定されたN個の部分集合の共通部分となる集合の要素を監視し、
該分割により共通部分となる集合の要素が1つも無いときは、そのチャネル番号に応じて、符号化失敗を表すシンボルを暗号シンボルとするか、或いは、前記分割をスキップすることを特徴とするストリーム暗号システム。
付記11に記載のストリーム暗号システムにおいて、
前記暗号シンボル集合を、前記N個の擬似乱数系列を使用して平均的に2等分する代わりに、第1の平文に対応する第1の部分集合,第2の平文に対応する第2の部分集合および暗号化失敗に対応する第3の部分集合の3つに分割し、
前記第1の部分集合と前記第2の部分集合との共通部分となる集合の要素が1つも無いときは、前記第3の部分集合を使用してエラーが他の信号系列に及ぶのを低減することを特徴とするストリーム暗号システム。
付記11に記載のストリーム暗号システムにおいて、
前記暗号シンボル集合の分割を、チャネル番号に応じて制御することを特徴とするストリーム暗号システム。
付記11に記載のストリーム暗号システムにおいて、
前記疑似乱数系列を2のL乗ビットの乱数系列とし、前記暗号シンボルの番号に対応する乱数ビットに応じて前記暗号シンボル集合の分割を制御することを特徴とするストリーム暗号システム。
付記11に記載のストリーム暗号システムにおいて、
前記暗号シンボル集合の分割に使用する前記擬似乱数系列から、2のL乗ビットのビットパターンを生成し、且つ、
前記暗号シンボル集合の番号に対応するビットに応じて、前記シンボル集合の分割を制御することを特徴とするストリーム暗号システム。
付記11に記載のストリーム暗号システムにおいて、
前記疑似乱数を使用して疑似乱数と暗号シンボルを2進数で表したときのビット毎の排他的論理和と所定のマスクパターンの論理積をとり、
その結果のビットパターンの「1」の数に応じて、シンボル集合の分割を制御することを特徴とするストリーム暗号システム。
付記11に記載のストリーム暗号システムにおいて、さらに、
暗号化シンボルのビット数Lを可変とすることにより、符号化率を向上させるようにしたことを特徴とするストリーム暗号システム。
N個の1ビット入力信号系列の平文をN個の擬似乱数系列を用いてL(Lは、N以上)ビットの暗号文に符号化する暗号器であって、
前記N個の擬似乱数系列を、それぞれLビットの暗号シンボル集合を平均的に2等分するために使用し、対応する1ビットの平文系列により2分された部分集合のいずれかを選択し、選択されたN個の部分集合の共通部分となる集合の要素が1つ以上あるときは、そのうちの1つを暗号シンボルとすることを特徴とする暗号器。
N個の1ビット入力信号系列の平文をN個の擬似乱数系列を用いて符号化されたL(Lは、N以上)ビットの暗号文を、該暗号化に用いた1つの擬似乱数系列のみを使用して対応する1つの平文を復号化する復号器であって、
前記N個の擬似乱数系列を、それぞれLビットの暗号シンボル集合を平均的に2等分するために使用し、対応する1ビットの平文系列により2分された部分集合のいずれかを選択し、選択されたN個の部分集合の共通部分となる集合の要素が1つ以上あるときは、そのうちの1つを暗号シンボルとした暗号文を復号化して前記1つの平文を得ることを特徴とする復号器。
付記1〜10のいずれか1項に記載のストリーム暗号方法を行うことにより、N個の独立なコンテンツを予め記録し、ユーザがライセンスを得たコンテンツのみを対応する暗号鍵を用いて取出すことを可能とした記録装置。
2 復号器(受け側)
11 疑似乱数発生器
12 パターン発生器
13 インバータ
14 加算器
15 エンコーダ
21 疑似乱数発生器
22 パターン発生器
23 セレクタ
Claims (10)
- 暗号器と復号器とを用いるストリーム暗号方法であって、
前記暗号器が、
N個の擬似乱数系列をN個のチャネルのチャネル毎に用いて、2 L ビット(Lは、N以上)のビットパターンを前記N個のチャネルのチャネル毎に生成し、
前記N個のチャネル毎に生成した前記ビットパターンに対して、N個の1ビット入力信号系列の平文を独立に用いて、該ビットパターンをそのまま適用するか反転して適用するかを決定し、
そのまま適用するか反転して適用するかを決定した前記ビットパターンのビット毎の論理積を計算し、
論理積の計算結果が「1」であるビットの番号に対応するLビットの暗号シンボルを生成し、
生成した暗号シンボルを前記復号器へ出力し、
前記復号器が、
前記暗号器から出力された前記暗号シンボルを入力し、
前記N個の擬似乱数系列により発生されたビットパターンのうち、前記暗号器が入力した前記暗号シンボルが表す番号のビットを選択し、
前記暗号器に入力された平文を、前記暗号器で用いたのと同じ擬似乱数系列を用いてチャネル毎に独立に平文に復号化する、
ことを特徴とするストリーム暗号方法。 - 請求項1に記載のストリーム暗号方法において、
前記論理積の計算結果が「1」であるビットの番号に対応する暗号シンボルを生成する工程において、該計算結果が「1」であるビット番号が1つ以上あるときは、そのうちの1つのビット番号に対応する暗号シンボルを生成する、
ことを特徴とするストリーム暗号方法。 - 請求項1または2に記載のストリーム暗号方法において、
前記論理積の計算結果が「1」であるビットの番号に対応する暗号シンボルを生成する工程において、該計算結果が「1」であるビット番号が1つも無いときは、符号化失敗を表すシンボルを暗号シンボルとする、
ことを特徴とするストリーム暗号方法。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のストリーム暗号方法において、
前記ビットパターンのビット毎の論理積を計算する工程において、予め定められた順序で、既に計算された論理積と新たに加えるチャネルのビットパターンとの論理積を取り、
該論理積を監視し、
ビットパターン中に値「1」を取るビットが1つも無くなったときは、前記新たに加えるチャネルのビットパターンに対して論理積を取る処理をスキップする、
ことを特徴とするストリーム暗号方法。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のストリーム暗号方法において、
前記ビットパターンのビット毎の論理積を計算する工程において、予め定められた順序で、既に計算された論理積と新たに加えるチャネルのビットパターンとの論理積を取り、
該論理積を監視し、
ビットパターン中に値「1」を取るビットが1つも無くなったときは、前記新たに加えるチャネル番号に応じて、符号化失敗を表すシンボルを暗号シンボルとするか、或いは、前記新たに加えるチャネルのビットパターンに対して論理積を取る処理をスキップする、
ことを特徴とするストリーム暗号方法。 - 請求項1に記載のストリーム暗号方法において、
チャネル毎に用いる前記ビットパターンとして、各ビットが3値「−1,0,1」を取る第1ビットパターンを用い、
前記N個のチャネル毎に生成した前記第1ビットパターンに対して、N個の1ビット入力信号系列の平文を独立に用いて、該第1ビットパターンをそのまま適用するか反転して適用するかを決定し、
そのまま適用するか反転して適用するかを決定した前記第1ビットパターンに対して、前記各ビットの値が「1」のときに「1」を取り、前記各ビットの値が「0」または「−1」のときに「0」を取る変換を用いて生成した2値の第2ビットパターンと、前記第1ビットパターンに対して、前記各ビットの値が「0」または「1」のときに「1」を取り、前記各ビットの値が「−1」のときに「0」を取る変換を用いて生成した2値の第3ビットパターンとを生成し、
前記第2ビットパターンに対してすべてのチャネルで論理積を取り、該論理積において「1」となるビットが存在する場合には、該ビットの番号に対応する暗号シンボルを生成し、該論理積に「1」となるビットが存在しない場合には、一部のチャネルに対しては前記第3ビットパターンに対してすべてのチャネルで論理積を取り、該論理積において「1」となるビットの番号に対応する暗号シンボルを生成することで、前記第3ビットパターンを用いたチャネルに対してのみデータの消失を発生させることを可能とし、
エラーが他の信号系列に及ぶのを低減する、
ことを特徴とするストリーム暗号方法。 - 請求項1に記載のストリーム暗号方法において、
暗号シンボルを生成するために用いるビットパターンの発生方法として、
疑似乱数とビット番号に対応する暗号シンボルのビット毎の排他的論理和と所定のマスクパターンの論理積を取り、
その結果の「1」の数に応じて、ビットパターンの各ビットが「0」または「1」の値を取るように定める、
ことを特徴とするストリーム暗号方法。 - 請求項1に記載のストリーム暗号方法において、さらに、
暗号化シンボルのビット数Lを可変とすることにより、符号化率を向上させるようにした、
ことを特徴とするストリーム暗号方法。 - 暗号器と、復号器とを備えるストリーム暗号システムであって、
前記暗号器が、
N個の擬似乱数系列をN個のチャネルのチャネル毎に用いて、2 L ビット(Lは、N以上)のビットパターンを前記N個のチャネルのチャネル毎に生成し、
前記N個のチャネル毎に生成した前記ビットパターンに対して、N個の1ビット入力信号系列の平文を独立に用いて、該ビットパターンをそのまま適用するか反転して適用するかを決定し、
そのまま適用するか反転して適用するかを決定した前記ビットパターンのビット毎の論理積を計算し、
論理積の計算結果が「1」であるビットの番号に対応するLビットの暗号シンボルを生成し、
生成した暗号シンボルを前記復号器へ出力し、
前記復号器が、
前記暗号器から出力された前記暗号シンボルを入力し、
前記N個の擬似乱数系列により発生されたビットパターンのうち、前記暗号器が入力した前記暗号シンボルが表す番号のビットを選択し、
前記暗号器に入力された平文を、前記暗号器で用いたのと同じ擬似乱数系列を用いてチャネル毎に独立に平文に復号化する、
ことを特徴とするストリーム暗号システム。 - 請求項1乃至8のいずれか1項に記載のストリーム暗号方法を行うことにより、N個の独立なコンテンツを予め記録し、ユーザがライセンスを得たコンテンツのみを対応する暗号鍵を用いて取出すことを可能としたコンテンツ取出し方法。
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