JP4860359B2 - 粉体容器、及びこれを用いた画像形成装置、当該粉体容器を収納する粉体容器収納箱、並びに粉体容器の製造方法、粉体容器の再生方法 - Google Patents

粉体容器、及びこれを用いた画像形成装置、当該粉体容器を収納する粉体容器収納箱、並びに粉体容器の製造方法、粉体容器の再生方法 Download PDF

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Description

本発明は、粉体容器、及びこれを用いた画像形成装置、当該粉体容器を収納する粉体容器収納箱、並びに粉体容器の製造方法、粉体容器の再生方法に関するものである。詳しくは、容積が減少する粉体収容体と粉体排出口とを有し、負圧が働くことによって粉体を外部に排出する粉体容器、この粉体容器を備えたトナー補給装置及び画像形成装置に関するものである。
この種の粉体容器は、様々な技術分野で使用されている。例えば、画像形成装置の分野においては、特許文献1に開示された粉体容器がある。この粉体容器は、粉体として現像装置に補給するためのトナーを収容するトナー収容器である。このトナー収容器の粉体収容体であるトナー収容部は、袋状の変形可能な柔軟な材料で形成されており、スクリューポンプの吸引力による負圧によってトナー収容部を収縮し、容積を減少させることができる。カートリッジやボトルといったハードボトルで形成されたトナー収容器は、そのトナー収容部の形状が変形せず、トナー収容器が使用済みとなったときでも、使用前と同じ大きさのままである。これに対し、特許文献1に開示のトナー収容器は、変形可能であり使用後には使用前よりも減容した状態となる。そのため、ハードボトルのトナー収容器に比べて、ユーザーの取り扱いが容易となる上、そのトナー収容器の交換に伴う使用済み容器の回収のときに、ユーザーからメーカーへの運搬するときのコストを低く抑えることができる。
スクリューポンプなどの吸引ポンプを用いて上述の変形可能なトナー収容器内のトナーを吸引するとき、吸引ポンプはトナーをその周辺の空気とともに吸引する。そして、密閉されたトナー収容部内の空気に対するトナーの割合が多すぎると、吸引ポンプを用いて吸引した際に、トナーの吸引量が不安定になったり、トナー残量が多くなったりする。これは、以下の理由による。
吸引ポンプはトナーをその周囲の空気とともに吸引するものである。このような吸引ポンプを用いた構成で、トナー収容部内の空気に対するトナーの割合が多すぎる状態でトナー補給を行い、トナーとともに空気が吸引されると、トナー収容部内でトナー粒子間に空気がほとんどない状態となる。トナー粒子間に空気がなくなるとトナー粒子同士の接触面積が大きい状態となり、一つ一つのトナー粒子間に働く摩擦力が大きくなる。そして、摩擦力が大きくなるとトナー粒子を動かすために必要な力も大きくなり、吸引力が働いてもトナーが動きにくい状態となる。この状態で、吸引ポンプにより吸引し続けると、トナー収容部内でトナー粒子よりも空気の方が先になくなりトナー収容部の容積が減少してもトナーだけが残り、真空パックのような状態になってしまう。このように真空パックのような状態になるとトナー収容部からトナーを排出できなくなり、トナー残量が多いままでもトナー収容器を交換しなくてはならなくなり、残ったトナーは無駄となる。
特開2004−323062号公報
上述のような理由により、トナー収容部内にはトナー量に応じた十分な空気を封入する必要がある。しかし、このようなトナーを使用するとその容積が減少するトナー収容器は容器自身がフレキシブルに変形可能であり、空気を封入しているため、外気の気圧によってその体積が変化することが判明した。そして、標高が低い使用環境ではトナー収容器を画像形成装置に装着できても、標高が高い使用環境ではトナー収容部内の空気が膨張し、トナー収容部の体積が大きくなってトナー収容器を画像形成装置に装着できないという問題が生じた。
また、このような問題は、トナーに限らず粉体を気体とともに収容し、変形可能な粉体収容体を備えた粉体容器であれば生じうる問題である。
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、フレキシブルに変形可能に形成され、標高が高い使用環境においても使用できる粉体容器、及びこれを用いる画像形成装置、並びに、粉体容器を収納する粉体容器収納箱、粉体容器の製造方法、粉体容器の再生方法を提供することを目的にしている。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、内部に粉体を収容する変形可能な粉体収容体と、該粉体を該粉体収容体内から外部に排出する粉体排出口とを有する粉体容器において、該粉体収容体内には該粉体とともに気体を封入しており、該粉体容器を用いる環境の予め想定している気圧の最小値に応じて該粉体収容体に封入する該気体の量を調整し、上記粉体と上記気体とを収容した状態の上記粉体収容体の1[気圧]における体積をVo、該粉体収容体の体積の上限値をVlim、該粉体が占める体積をVt、該粉体容器を用いる環境の予め想定している気圧の最小値をPmim、としたとき、該粉体収容体の1[気圧]における体積Voが次の(1)式を満たすことを特徴とするものである。
1/2・Vlim≦Vo≦Pmin・Vlim+(1−Pmin)Vt・・・・(1)
ただし、粉体収容体の体積の上限値Vlimは、粉体収容体の体積がその値を超えると、粉体容器がその機能を果たすことができなくなる状態の粉体収容体の体積である。
また、請求項の発明は、内部に粉体を収容する変形可能な粉体収容体と、該粉体を該粉体収容体内から外部に排出する粉体排出口とを有する粉体容器において、該粉体とともに気体を収容した状態の該粉体収容体の1[気圧]における体積をVo、粉体収容体の体積の上限値をVlim、該粉体が占める体積をVtとしたとき、該粉体収容体の1[気圧]における体積Voが次の(2)式を満たすことを特徴とするものである。
1/2・Vlim≦Vo≦0.73・Vlim+0.27Vt・・・・(2)
ただし、粉体収容体の体積の上限値Vlimは、粉体収容体の体積がその値を超えると、粉体容器がその機能を果たすことができなくなる粉体収容体の体積である。
また、請求項3の発明は、請求項1または2の粉体容器において、該粉体容器は画像形成装置に取り付けられるものであって、上記粉体収容体の体積の上限値V lim は、該粉体収容体の体積がその値を超えると、該粉体容器を該画像形成装置に取り付けることが不可能になる値であることを特徴とするものである。
また、請求項4の発明は、請求項1、2または3の粉体容器において、上記粉体排出口に外部から負圧が働くことによって、上記粉体収容体内の上記粉体を外部に排出し、該粉体収容体の容積が減少するように構成したことを特徴とするものである。
また、請求項5の発明は、請求項4の粉体容器において、上記粉体収容体の1[気圧]における体積Voと、上記粉体が占める体積Vtとが次の(3)式を満たすことを特徴とするものである。
2.3・Vt≦Vo≦8.0Vt・・・・(3)
また、請求項6の発明は、請求項1、2、3、4または5の粉体容器において、上記粉体収容体は樹脂製フィルムからなり、該樹脂製フィルムを熱溶着して形成されたものであることを特徴とするものである。
また、請求項7の発明は、請求項1、2、3、4、5または6の粉体容器において、上記粉体はトナーであることを特徴とするものである。
また、請求項8の発明は、潜像担持体と、現像剤収容部を備え、該現像剤収容部内の現像剤を用いて該潜像担持体上の潜像を現像する現像装置と、該現像装置で使用されるトナーを収容するトナー容器と、該トナー容器内のトナーを該現像剤収容部に供給するトナー補給手段とを有する画像形成装置において、該トナー容器として、請求項7の粉体容器を用いたことを特徴とするものである。
また、請求項9の発明は、請求項8の画像形成装置において、上記トナー補給手段は、上記トナー容器が収容するトナーに負圧を作用させ、トナー搬送手段内を通して上記現像剤収容部へ該トナーを補給するトナーポンプを有することを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7の粉体容器を収納する粉体容器収納箱において、該粉体容器を収納する収納部は、上記粉体収容体が1[気圧]における所望の体積よりも大きい体積だと収納できないように構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7の粉体容器の製造方法において、上記粉体収容体内に上記粉体を充填した後に、該粉体容器を用いる環境の予め想定している気圧の最小値に応じて該粉体収容体に封入する該気体の量を調整するように該粉体収容体の外側から該粉体収容体の体積を調整し、その後、該粉体の充填に用いた開口部を密閉することを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7の粉体容器の上記粉体収容体内の上記粉体を消費した後に、該粉体収容体内に粉体を再充填して粉体容器を再生する粉体容器再生方法において、該粉体収容体を密閉する密閉部材を該粉体容器から取り外す工程と、該密閉部材を取り外した後の該粉体収容体内に該粉体を再充填する工程と、該粉体容器を用いる環境の予め想定している気圧の最小値に応じて該粉体収容体に封入する気体の量を調整するように該粉体を再充填した後の該粉体収容体の体積を調節する工程と、体積を調節した後の該粉体収容体に該密閉部材を取り付ける工程とを実施することを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項1、2、3、4、5、6または7の粉体容器の上記粉体収容体内の上記粉体を消費した後に、該粉体収容体内に粉体を再充填して粉体容器を再生する粉体容器再生方法において、該粉体収容体に穴をあける工程と、該穴を通して該粉体収容体内に該粉体を再充填する工程と、該粉体容器を用いる環境の予め想定している気圧の最小値に応じて該粉体収容体に封入する気体の量を調整するように該粉体を再充填した後の該粉体収容体の体積を調節する工程と、体積を調節した後の該粉体収容体の該穴を塞ぐ工程とを実施することを特徴とするものである。
上記請求項1の構成を備えた粉体容器においては、粉体容器を用いる環境の予め想定している気圧の最小値に応じて粉体収容体に封入する気体の量を調節しているので、気圧が低い使用環境で粉体収容体の体積が大きくなっても使用することができる。
また、上記請求項の構成を備えた粉体容器においては、粉体とともに気体を収容した状態の粉体収容体の1[気圧]における体積をVo、粉体収容体の体積の上限値をVlim、該粉体が占める体積をVtとしたとき、Vlimに対してVoが小さすぎると、粉体容器の使用開始当初に粉体収容体が使用可能なスペースに対して粉体収容体が占めるスペースが少なく、スペースの無駄となるので、Voは、1/2・Vlim以上が好ましい。
また、Vo≦0.73・Vlim+0.27・Vtの関係を満たすことで、0.73[気圧]という気圧が低い使用環境で粉体収容体の体積が大きくなっても、粉体容器が使用可能な粉体収容体の体積の上限値Vlimを超えることがないので、気圧が低い使用環境で粉体容器を使用することができる。
請求項1乃至13の発明によれば、気圧が低い使用環境で粉体容器の体積が大きくなっても使用することができるので、標高が低い使用環境よりも気圧が低くなる標高が高い使用環境においても粉体容器を使用できるという優れた効果がある。
以下、本発明の実施形態例を図面に従って説明する。先ず、本発明に係る画像形成装置の一例を明らかにする。
図1は画像形成装置の一例であるカラー複写機(以下、プリンタ100と呼ぶ)を示す概略図である。ここに示したプリンタ100は、記録媒体上にトナー像を形成する作像手段1を有している。
図1に示した作像手段1は、ドラム状の感光体として構成された像担持体2Y,2C,2M,2Kを有し、その各像担持体上にイエロートナー像、シアントナー像、マゼンタトナー像及びブラックトナー像がそれぞれ形成される。像担持体2Y,2C,2M,2Kに対向して中間転写ベルト3が配置され、この中間転写ベルト3は、ローラ4、5、6に巻き掛けられ、そのローラの1つが図示していない駆動手段によって回転駆動することにより矢印A方向に走行駆動される。
各像担持体2Y,2C,2M,2K上にトナー像を形成する構成と、その作用は実質的に全て同一であるため、イエロートナー像を作像する像担持体2Yにトナー像を形成する構成だけを説明する。この像担持体2Yは図1における反時計方向に回転駆動され、このとき帯電ローラによって像担持体表面が所定の極性に均一に帯電される。次いでその帯電面に、レーザ書き込みユニット7から出射する光変調されたレーザビームが照射される。これによって像担持体2Y上に静電潜像が形成され、その静電潜像が現像装置によってイエロートナー像として可視像化される。中間転写ベルト3を挟んで、像担持体2Yにほぼ対向する位置には転写ローラ(図示せず)が配置され、その転写ローラに対し、像担持体2Y上のトナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加され、これによって像担持体2Y上のイエロートナー像が中間転写ベルト3上に転写される。中間転写ベルト3に転写されず、像担持体2Y上に残された転写残トナーは、クリーニング装置によって除去される。
同様にして、他の色の潜像が形成される像担持体2C,2M,2K上にシアントナー像、マゼンタトナー像及びブラックトナー像がそれぞれ形成され、これらのトナー像が、イエロートナー像の転写された中間転写ベルト3上に順次重ね合されて転写される。
一方、作像手段1の下方に設けられた給紙部10から、例えば転写紙又は樹脂シートや樹脂フィルムなどから成る記録媒体Pが給送され、その記録媒体Pが、矢印Bで示すように、中間転写ベルト3のローラ6へ向けて送り込まれる。中間転写ベルト3を挟んで、ローラ6にほぼ対向する位置には二次転写ローラ11が配置され、記録媒体Pは中間転写ベルト3と二次転写ローラ11間に送り込まれる。その二次転写ローラ11に対し、トナーの帯電極性と逆極性の電圧が印加され、これによって中間転写ベルト3上の重ねトナー像が記録媒体P上に転写される。転写後の記録媒体Pは、定着装置12によりトナーが定着された後、排紙トレイ13上に排紙される。
図2は、プリンタ100が有するトナー補給装置200の断面説明図である。また、図3は、トナーボトル20の外観斜視図である。なお、図2中の符号Tfはトナーの流れを示している。
タンデム方式の画像形成装置であるプリンタ100は、機械前面に粉体容器の粉体として各色のトナーを収容するトナー収容器としてのトナーボトル20が並んで配置される構成をとる。各色のトナーボトル20はそれぞれトナー搬送手段であるトナー補給チューブ65を介してサブホッパ68、トナーポンプ60等を備えた補給ユニットと接続し、現像装置14を備える現像ユニットは補給ユニットの下方に接続している。トナーポンプ60としては、内部に螺旋状溝を有する弾性部材のステータとステータ内部で回転することにより軸方向にトナーを移動させるロータを備えたスクリューポンプであるモーノポンプを用いている。トナーポンプ60としては、特開2000−98721に記載のものを用いることができる。
トナーボトル20は図2及び図3に示すように、粉体収容体であるトナー収容体21と、唯一の粉体排出口であるトナー排出口21cを備えた口金部材30とで構成されている。このトナーボトル20の具体的な構成については後に詳述する。
トナーボトル20はプリンタ100本体に装着された状態で、トナーボトル20内に、口金部材30に連結される本体側補給部の連結部材としてのノズル80の先端が挿入された状態となる。これにより、トナー排出口21cとノズルのトナー受入口が連通する。ノズル80はトナー補給チューブ65を接続するチューブ接続用ジョイント形状部を有している。トナー補給チューブ65はサブホッパ68に接続されているモーノポンプ(スクリューポンプ)であるトナーポンプ60に連通しており、さらに、トナーポンプ60は、現像装置14と連通している。このように、トナーボトル20はプリンタ100本体に装着されることで、現像装置14と連通する。
現像装置14は、そのケーシング内部に搬送オーガと呼ばれる螺旋状のフィンをもったスクリュー15,16が矢印C、D方向に回転しておりこの部分にはトナーとキャリアを混合した現像剤が入っている。
搬送オーガは、例えばスクリュー15が現像剤を図中手前から奥側へ搬送し、スクリュー16が現像剤を奥側から手前に搬送するように形成されていて、奥側と手前側には中央の仕切り17の無い部分が設けられていることにより、現像剤が循環しながら攪拌される構成となっている。この循環する現像剤の一部が、現像ローラ19によって磁力で吸い上げられて吸着され、ドクターブレード18で均一が厚さに規制されてから、像担持体2に接することで像担持体上の静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成する。ここで、像担持体2に付着するのはトナーのみであり、現像器内の循環する現像剤中のトナーの量を一定に保つために、トナーボトル20のトナーが少量ずつ補給しながら現像が行われる。
トナーポンプ60は、吸引型の一軸偏心スクリューポンプといわれているものであって、ロータ61とステータ62の2つの主要部品を備えている。ロータ61は、硬質な断面円形の軸状部材が螺旋状にねじれた形状に形成されたものであって、駆動モータ66にユニバーサルジョイント64を介して連結されている。他方、ステータ62はゴム状の柔軟な材料から作られて長円形の断面が螺旋状にねじれた形状の穴を有しており、また、ステータ62の螺旋のピッチはロータ61の螺旋のピッチの2倍の長さに形成されている。このような2つの部品を嵌合し、ロータ61を回転することでロータ61とステータ62の間にできるスペースに入ったトナーを移送することができる。
このように構成されたトナーポンプ60は、ロータ61が回転駆動されると、トナーボトル20のトナーがトナー吸引口63からトナーポンプ60に入り、図2の左から右に吸引搬送されてトナー補給口67からサブホッパ68を介して下方の現像装置14に供給される。
図3は、トナーボトル20を示す外観斜視図である。
図3において、トナーボトル20のトナーTpを収容するトナー収容体21は軟包材と呼ばれる厚さ50〜300[μm]程度のシート状の樹脂を溶着して袋状に形成したものである。トナー収容体21を構成するシート状の樹脂は、材質の異なる複数の樹脂のフィルムを積層して1枚のフィルムとしたものを使用している。具体的には袋状に形成したときに内側になる層から、溶着しやすい材料からなる溶着層、気密性に優れた材料からなる気密層、及び剛性に優れた剛性層の3層で構成する。
溶着層としては比較的低温で溶解する材質であるポリエチレン等が用いられ、気密層や剛性層には内容物の種類(固体、液体、粉体等)や目的(食品、医薬品等)等に合わせて、PET、ナイロン、アルミ、紙等が用いられる。
なお、プリンタ100で用いるトナーボトル20では、トナー収容体21の内側から外側に向かってポリエチレン、ナイロン、PETの3つの材質の複合材で構成されており、これらはラミネートにより接着されている。
ここで、トナー収容体21の各層についてより詳しく説明する。
トナー収容体21を袋状に形成したときに内側になる溶着層として比較的低温で溶解する材質を用いることにより、熱を加えたときに全体がむらなく溶けて、隙間なくシート状部材を貼り合わせることができる。
また、トナーTpを保管中に外気に触れるとトナーTpが劣化することがある。特に湿気が高い環境ではトナーTpが凝集してトナー補給不良の原因となることがある。これを防止するため、袋部材を構成するシート状部材に気密層を設けることでトナーボトル20の気密性を高めている。
さらに、トナーボトル20はユーザーが直接触れるため、持ちやすさを考慮する必要がある。袋部材を構成するシート状部材に、比較的剛性の高い材質を用いるとこの材質の厚みを変えることでトナーボトル20の剛性を調整できるため、トナーボトル20に望ましい剛性を持たせることができる。
なお、この3つの層以外の層をさらに備えても良い。
トナー収容体21は、溶着層どうしが向かい合うようにシート状部材を折りたたんで溶着する、という工程を繰り返して袋を形成する。溶着しないトナー収容体21の例としては、シート状部材を接着剤で貼り合わせたものがある。(例:紙袋状の袋部材)この場合は、容器を折って稜線を形成しているので、稜線の強度は他の部分と同じである。
それに対して、トナー収容体21では、その稜線には溶着代21bがあり、溶着代21bでは2枚のシートが溶着されて、シートの厚みが他の部分の倍の厚みになっている。このため、容器の稜線が「柱」のような役割りを果たすため、容器全体の剛性が高くなる。これによって、輸送時の振動や落下時の衝撃で容器が座屈したり、トナー補給中にトナー排出口21cの付近で面部分が変形してトナーボトル20が閉塞したり、ということを防止することができる。
上述のようにトナー収容体21はシートで形成されているため、内容物の形や量の多少等に応じて変形可能であり、例えば使い終わったトナーボトル20は小さく丸めて回収することができる。
トナー収容体21をトナー補給装置200と固定するのは難しいため、硬質樹脂等で構成された口金部材30にトナー収容体21を取り付けておき、口金部材30とトナー補給装置200が勘合するように形成すると確実にトナーボトル20をトナー補給装置200に装着できる。
口金部材30はトナー収容体21に比べて小さいもので剛性のある成形樹脂で構成されている。トナー収容体21の内側層と口金部材30の材質をポリエチレンで形成すると、溶着によって隙間なく取り付けることができる。口金部材30の一部をトナー収容体21の中に差し込んで加熱した溶着コテで荷重を加えると、口金部材30とトナー収容体21とを溶着できる。
また、袋状部材で形成されたトナーボトル20は、硬質樹脂等で形成されたトナーボトルに比べると強度で劣る。特に、トナー交換時にユーザーが強くにぎると袋部であるトナー収容体21がつぶれてしまい、トナー容器内のトナーの一部が残ってしまうことがある。トナー交換時にトナー収容体21がつぶれることを防止するために、トナー収容体21に補強部材を設けるようにしても良い。
図4は、トナー収容体21に補強部材としての補強板21aを設けたトナーボトル20の外観斜視図である。
図4に示すように、トナー収容体21の正面と裏面(図中手前側の面と奥側の面)の平坦部外側に、ポリエチレンテレフタレートやアルミ等からなる補強板21aが固着されている。この補強板21aには図に示すように8つの孔が設けられている。作業者は、トナー収容体21を把持するときにこれらの孔に指を引っかかることができる。また、トナー収容体21の補強板21aを設けた面と対向する面との間の図4中の側方の面には、折り目fが形成されている。
このように、補強板21a及び折り目fによって、補強板21aを設けた面は変形しづらく、折り目fを設けた面は折り目fに沿って変形するため、所望の形状になりながら容積が減少し、容積が減少した状態でのトナー残量を少なくすることができる。
補強板21aを容器外周面に設けることで、トナー交換時のトナー収容体21のつぶれや、輸送中の座屈を防止することができる。また、トナー補給中にトナー排出口21cの付近で面部分が変形してトナー収容体21が閉塞することも防止できる。
補強板21aとしては、トナー収容体21を構成するフィルムの剛性層と同じ材料の場合は剛性層より厚く、剛性層以下の厚みの場合は剛性層より剛性の高い材料により形成するとよい。
なお、図4で示すトナーボトル20では、厚み0.2[mm]程度のPETや厚み0.2〜0.3[mm]程度のPS等で構成された補強板21aを使用している。
袋状部材であるトナー収容体21の周囲に溶着代21bがあると、前述のようにトナーボトル20全体の剛性が増す効果がある。さらに、溶着代21bに重なるように補強板21aを設置することで、「柱」と「柱」の間に「梁」を渡したような役割りを果たすため、トナーボトル20全体の剛性がいっそう増す効果がある。これによって、トナー補給中にトナー排出口21cの付近で面部分が変形してトナーボトル20が閉塞することを防止できる。
なお、図4で示すトナーボトル20では、補強板21aの大きさは、溶着代21bの半分程度まで重ねる程度になるようにし、トナー収容体21の外周からはみ出さないように貼り付けている。
図5は、トナーボトル20をトナー補給装置200に装着した状態での口金部材30近傍の断面説明図である。
上述した口金部材30は、図5に示すように、上側部材31、内側部材40及び外側部材50の3つの部品を有する。上側部材31には、トナー収容体21が固着される。また外側部材50が結合される。内側部材40には、断面5角形のOリング42が係合される。外側部材50には内側部材40が装着され、Oリング42も保持される。そして、円筒状の開閉弁としてのシャッタ部材25の差し込まれ用のシャッタ孔が内側部材40と外側部材50に跨って形成されている。なお、トナーボトル20を使用しないときは、シャッタ部材25の外周に密着したシール部材としてのOリング42によって密閉される。また、上側部材31と内側部材40との接合部では、Oリング状のシール部材43によって、上側部材31と内側部材40の気密性が保たれている。口金部材30の取り付け部材36は、誤った色のトナーボトル20を装着するのを防止する(以下、色非互換という。)ためのスリットとなっており、各色のトナーボトル20間で異なる形状をしている。
このような柔軟なトナー収容体21と口金部材30からなるトナーボトル20において、情報記録部材であるRFタグ22を口金部材30の側面に設けている。ここで、RFタグとは、電波(電磁波)を用いて、内蔵したメモリのデータを非接触で読み書きする情報媒体である。このRFタグ22には、例えば、そのトナーボトル20と該容器内に収納されているトナーに適合する画像形成装置の機種、トナーの色、製造日、トナー残量等の情報が記録されている。
次に、トナーボトル20のプリンタ100本体への装着方法について説明する。
図6は、プリンタ100の装置全体の斜視図である。
図示のように、プリンタ100の筐体前面には、図示しない回転軸を中心に回動して開閉可能な4つのボトル収納装置としての容器支持ホルダ75Y,75M,75C,75Kが設けられている。これらは、それぞれに対応する色用のトナー搬送装置の一部を構成しており、対応する色のトナーボトル20を内部に収納して支持する。
図7は、4つのうちの一つの容器支持ホルダ75の側面説明図である。
トナーボトル20を装着するときには、作業者はロック121を解除して、開放ドア103の取っ手120をもって、容器支持ホルダ75の支持ホルダ本体101から開閉ドア103を開放する。ここで、開閉ドア103は、回転軸102を中心にして開閉自在に構成されている。そして、開放した開閉ドア103の開口から、口金部材30が鉛直方向下側となるようにトナー収容体21Yを手で把持し、そのトナーボトル20Yを容器支持ホルダ75の内部に落し込むように挿入する。その後、容器支持ホルダ75の開閉ドア103を閉めることでトナーボトル20Yのプリンタ100本体への装着が完了する。
トナーポンプ60を用いたトナー補給によってトナー収容体21内のトナーが消費されるとき、トナーポンプ60を駆動すると、トナーポンプ60およびトナー補給チューブ65内の気圧が低下して、トナーが周囲の空気とともにトナーボトル20のトナー収容体21内から吸引される。トナーポンプ60を用いてトナー吸引するにはトナーの周囲に空気が必要であるため、トナーをトナー収容体21内に封入するときには空気もともに封入する。
トナーボトル20のトナー収容体21はフレキシブルに変形可能であり、空気を封入しているため、外気の気圧によってその体積が変化する。標高の高い設置環境では標高の低い設置環境に比べて気圧が低いためトナー収容体21の体積は大きくなる。一方、トナーボトル収納装置である支持ホルダ75は変形可能な構成ではない。標高の低い設置環境でのトナー収容体21の体積がトナーボトル20が支持ホルダ75にギリギリ装着することができるような体積であると、標高の高い設置環境ではトナー収容体21の体積が大きくなって、トナーボトル20が支持ホルダ75に入らなくなり、トナーボトル20としての機能を果たすことができなくなる。ここで、トナーボトル20を支持ホルダ75に装着することができるトナー収容体21のギリギリの体積が、粉体収容体であるトナー収容体21の体積の上限値である。以下、トナー収容体21の体積の上限値を収容体積上限値Vlimと表現する。
本実施形態のトナーボトル20は、その使用環境の予め想定している気圧の最小値に応じて、標高が低い環境でトナー収容体21に封入する気体の量を調節することで、標高が高い、即ち気圧が低い使用環境においても支持ホルダ75に装着し、使用することができる。
具体的には、粉体であるトナーと気体である空気とを封入した状態のトナー収容体21の平地での気圧1[気圧]における体積を平地収容体積Vo、トナーが占める体積(充填されるトナーの重量を、トナーの密度で除したもの)をトナー体積Vt、トナーボトル20を用いる環境の予め想定している気圧の最小値を高地気圧Pmim、としたとき、次の(1)式を満たすように空気を封入する。
1/2・Vlim≦Vo≦Pmin・Vlim+(1−Pmin)Vt・・・・(1)
ここで、上記(1)式について説明する。
充填時の外気の気圧をP1(1[気圧])、使用を想定する最も高い標高の高地における外気の気圧をP2(Pmin[気圧])、充填時の容器内の空気の体積をV1[cm]、外気の気圧がP2であるときの容器内の空気の体積をV2[cm]とし、外気の気圧がP1、P2において気温が同じと仮定すると以下の式が成り立つ。
P1・V1=P2・V2
P1及びP2に気圧を代入すると、
V1=Pmin・V2
となる。
気圧Pminにおけるトナー収容体21の体積が収容体積上限値Vlim以下であればよいので、
V2≦Vlim−Vt
を満たせばよく、
V1≦Pmin・(Vlim−Vt)
となる。
即ち、充填時の容器内の空気の体積V1[cm]をPmin・(Vlim−Vt)以下に調節する。
また、充填時の容器内の空気の体積V1[cm]を上述のように調節するために、平地収容体積Voについて検討すると、V1=Vo−Vtであるので、
Vo≦Pmin・Vlim+(1−Pmin)Vt ・・・・(3)
となる。
平地収容体積VoをPmin・Vlim+(1−Pmin)Vt以下に調節することにより、外気の気圧が平地の気圧である1[気圧]よりも低い、Pmin[気圧]となり、空気が膨張し、トナー収容体21の体積が大きくなっても容器支持ホルダ75に収納することができる。
なお、平地収容体積Voが収容体積上限値Vlimに対して小さすぎると、トナーボトル20の使用開始当初にトナー収容体21が使用可能なスペースに対してトナー収容体21が占めるスペースが少なく、スペースの無駄となるので、Voは、1/2・Vlim以上が好ましい。
さらに、本実施形態のトナーボトル20及びプリンタ100は、標高2500[m]においても使用できる構成であることが望ましい。これは、メキシコシティが標高2240[m]であり、このような高地においても十分に対応できるようにするためである。
高地の使用限度を標高2500[m]とした場合、標高2500[m]では気圧が750[hPa]であるため、充填密閉後の体積のばらつきも考慮して、740[hPa](≒0.73[気圧])においてもトナーボトル20をプリンタ100に装着できるようにする。
トナーボトル20を用いる環境の予め想定している気圧の最小値である高地気圧Pmim=0.73[気圧]として、平地収容体積Voの上限値を調節する。
上記(3)式より、Vo≦0.73・Vlim+0.27Vt
となり、平地収容体積Voを0.73・Vlim+0.27Vt以下に調節することにより、外気の気圧が平地の気圧である1[気圧]よりも低い、0.73[気圧]となり、空気が膨張し、トナー収容体21の体積が大きくなっても容器支持ホルダ75に収納することができる。外気の気圧が0.73[気圧](≒740[hPa])でもトナーボトル20を使用することができるので、外気の気圧が750[hPa]となる標高2500[m]の高地であってもトナーボトル20をプリンタ100に装着することができ、使用することができる。
トナー収容体21の最大体積を収容体積最大値Vmaxとすると収容体積最大値Vmaxに対する収容体積上限値Vlimの大きさは各プリンタ及びトナーボトルによって異なる。本実施形態のトナーボトル20では、収容体積最大値Vmaxに対する収容体積上限値Vlimは、以下の(4)式を満たす。
lim=0.97・Vmax ・・・・・・(4)
よって、本実施形態では、平地収容体積Voは、
Vo≦0.97・Pmin・Vmax+(1−Pmin)Vtを満たし、
標高2500[m]で使用可能とする場合は、
Vo≦0.70・Vmax+0.27Vtを満たす。
なお、収容体積最大値Vmaxは、トナー収容体21に充填できる水の体積の最大値である。
ここで、各値の実際の測定方法の詳細を記載する。
平地収容体積Vo:平地においてトナーを充填、密閉されたトナーボトル20が充分に入る円筒形で、且つ、その中に水をこぼれる寸前まで満たしたガラス容器に、トナーボトル20を沈める。このとき、トナーボトル20に付いているキャップ類である口金部材30は沈めずに容器部分であるトナー収容体21のみを沈める。トナーボトル20は浮力により浮き上がろうとするので、金属などでできた棒でトナーボトル20を押さえ、水中にトナー収容体21を沈める。沈めた後、トナーボトル20をゆっくりとガラス容器から外す。このとき、トナーボトル20に付着した水滴はガラス容器ーの中に落とす。トナーボトル20を取り出したガラス容器に再度メスシリンダーを用いて水がこぼれる寸前まで満たし、いれた水の量を測定して平地収容体積Voとする。
収容体積最大値Vmax:トナーボトル20が持つ最大の体積が、トナーボトル20に充填できる水の体積の最大値と等しいとする。トナーボトル20の充填口を備えた口金部材30を固定し、トナー収容体21部分は自由な状態にして充填口から予めメスシリンダーで測定した水を充填し、トナー収容体21が満杯になった際の水の量を測定しこれを収容体積最大値Vmaxとする。
トナー体積Vt:先ずトナーの密度を算出する。トナーの密度の算出は以下の手順で行う。
トナー20[g]を軽量し、メスシリンダー(50[cm])の重量を測定する。次に、振動や衝撃をメスシリンダーに与えないように、計測したトナーをメスシリンダーに投入し、その後、メスシリンダーに振動、衝撃を与えないように注意しながら10分放置する。10分放置した後、メスシリンダーの目盛りからトナーの体積を測定する。次にトナー+メスシリンダーの重量を測定する。
ここで得られた値を用いて、
トナーの密度[g/cm]={(トナー+メスシリンダーの重量)−(メスシリンダーの重量)}÷(トナーの体積)を計算し導き出す。
このトナーの密度を用いて、トナー収容体21に充填されるトナーの重量をトナーの密度で除した値をトナー体積Vtとする。
なお、Vo、Vmax、Vtともに、粉体容器の粉体がトナー以外のものを用いる場合であっても、同様の方法で算出することができる。
次に、本実施形態における Vlim=0.97・Vmaxについて説明する。
トナー収容体21の収容体積最大値Vmaxと、プリンタ100に装着できる容積の関係を評価した。トナー収容体21の容器最大体積=1285[cm]となるカラー用のトナーボトル20と、トナー収容体21の容器最大体積=2200[cm]となるブラック用のトナーボトル20とで、トナー収容体21の体積の異なる複数のトナーボトル20をカラー及びブラックについてそれぞれ用意し、プリンタ100への装着確認を行った。なお、プリンタ100への装着確認は、通常の装着手順で装着可能か(プリンタ100が稼動可能か)確認した。
装着確認を行ったところ、カラー用のトナーボトル20では、トナー収容体21の体積が1240[cm]以下のものであれば、プリンタ100に装着することができた。また、ブラック用のトナーボトル20では、トナー収容体21の体積が2130[cm]以下のものであれば、プリンタ100に装着することができた。この装着確認により、トナー収容体21の体積がトナー収容体21の収容体積最大値Vmaxに対して、97[%]以下の範囲であればプリンタ100に装着できることが確認された。
収容体積最大値Vmaxに対する収容体積上限値Vlimの大きさは各プリンタ及び各トナーボトルによって異なるため、各装置において予め測定する必要がある。
本実施形態のようにトナーポンプ60を用いてトナー吸引するにはトナー収容体21内のトナーの周囲に空気が必要である。
この空気がトナーに対して適量な状態や空気が多い状態ではトナーを消費しきった状態でのトナー残量が略なくなり、消費されるべきトナーが無駄となることを防止することができる。一方、トナー粒子の隙間の空気が少ないとトナー粒子間の摩擦が大きくなって、トナーの吸引量が不安定になったり、トナー残量が多くなったりする。また、トナー中の空気がさらに少ないと、トナー粒子間の摩擦力がモーノポンプの吸引力を上回ってトナーを吸引できなくなる。
なお、開閉弁であるシャッタ部材25の外周に設置したシールとしてのOリング42や、シール部材43によって、使用中も含めてトナーボトル20は常時密閉されている。このため、現像装置14内にトナーを補給するにしたがって、トナーボトル20のトナー収容体21はしぼんでいく。
トナー充填時にトナー収容体21内に十分な量の空気を封入しておくと、トナーが残らず消費できる。しかし、トナーの充填が完了した状態でトナー収容体21内の空気量が不十分だと、トナーポンプ60による吸引途中で空気が先に無くなってトナーだけが残って、いわゆる「真空パック」のような状態になってしまう。トナーポンプ60はトナーと空気とを吸引するものでありトナーのみを吸引することはできないので、トナーがトナー収容体21内に残ってしまう。
トナー収容体21内に残ってしまうトナー残量が多すぎると保証された画像枚数に達しない課題が生じる。よって、トナー収容体21内のトナーと空気とを適切な比率とすることによって、トナー残りを回避することを検討する。
本実施形態のトナーボトル20では、トナー収容体21内の空気の体積の下限として、平地収容体積Voが、Vo≧2.3・Vtを満たすようにトナー収容体21内に空気を封入する。充填時の容器内の空気の体積V1について、V1=Vo−Vtであるので、充填時のトナー収容体21内の空気の体積の下限値V1min=1.3・Vtとなる。
ここで、本実施形態におけるVo≧2.3・Vtについて説明する。
トナーボトル20のトナー収容体21内の空気の量とトナー補給性の関係を評価する実験を行った。使用したトナーは2成分現像剤に用いられるトナーで、トナー粒子の体積平均粒径は6.8[μm]であった。
トナーボトル20のトナー収容体21内の空気の量とトナー補給性の関係を評価するため、トナー収容体21に密度が1.2[g/cm]の所定量のトナーを充填し、トナーとともに封入する空気の量を変えて、トナー収容体21の体積が異なるトナーボトル20をブラックとカラーでそれぞれ9種類ずつ用意し、トナーの補給性の評価を行った。トナーの補給性の評価は上述したトナーポンプ60を備えたトナー補給装置200を用いて行った。
なお、この実験におけるブラック用トナーボトル20に充填したトナーの重さは910[g]、カラー用トナーボトル20に充填したトナーの重さは530[g]である。そして、トナー体積Vtは、ブラック用トナーが910[g]/1.2[g/cm]=758[cm]であり、カラー用トナーが530[g]/1.2[g/cm]=442[cm]である。
図2で示すトナーポンプ60を備えたトナー補給装置200のトナー補給口67の下方に設けられたサブホッパ68及び現像装置14の変わりに、トナー回収用ビーカーを設置し、トナーポンプ60の吸引により排出されるトナーを回収する。トナーポンプ60を駆動した状態で、トナー補給口67からトナーがほとんど排出されなくなった状態で駆動収容として、トナーポンプ60の駆動停止する。その後、トナー回収用ビーカーの重さを測定し、その測定値からビーカー自体の重量を引いて、トナー回収用ビーカーに回収された回収トナーの重量を算出する。そして、充填時のトナーの重量910[g]および530[g]からそれぞれの回収トナーの重量を引くことで、トナー収容体21内に残ったトナー残量[g]を算出することができる。
トナー補給性の評価について、トナーとともに充填した空気の量が異なる各トナーボトルの補給性の判定を表1および表2に示す。表1はブラックトナー用のトナーボトル20の実験結果、表2はカラー用のトナーボトル20の実験結果をまとめたものである。
表中の「倍数」は、各Vt[cm]に対する各トナー収容体体積[cm]の割合である。
トナーの残量判定は残量が10[g]以下を「OK」とし、10[g]を越えるものを「NG」とした。トナーの補給性判定は、補給ができなくなるまで連続的に補給し続けることができたものを「OK」とし、補給ができなくなる前に一時的に補給が停止するものを「NG」とした。
Figure 0004860359
Figure 0004860359
表1および表2より、Vt[cm]に対するトナー収容体体積の割合が2.3以上であれば、補給性判定、残量判定ともに「OK」となる。よって、Vo≧2.3・Vtとなる。
ブラック用トナーボトル20について、トナー収容体21の収容体積上限値Vlimは2130[cm]であり、標高2500[m]で設置可能であるので、ブラック用トナーボトル20のトナー収容体21の平地収容体積Voは以下の(5)式を満たす。
Vo≦0.73・(2130)+0.27・(758)・・・・(5)
上記(5)式より、ブラック用トナーボトル20のトナー収容体21の平地収容体積Voの最大値は、1760[cm]となる。
Vo=1760[cm]のとき、Vo/Vt=2.32となり、Vo≧2.3Vtを満たす。よって、本実施形態のブラック用トナーボトル20としてはトナー収容体21の収容体積最大値Vmaxが2200[cm]、収容体積上限値Vlimが2130[cm]で、910[g]のトナーを充填したもので、平地収容体積Voが1760[cm]となるものを用いる。
カラー用トナーボトル20について、トナー収容体21の収容体積上限値Vlimは1240[cm]であり、標高2500[m]で設置可能であるので、カラー用トナーボトル20のトナー収容体21の平地収容体積Voは以下の(6)式を満たす。
Vo≦0.73・(1240)+0.27・(442)・・・・(6)
上記(6)式より、カラー用トナーボトル20のトナー収容体21の平地収容体積Voの最大値は、1025[cm]となる。
Vo=1025[cm]のとき、Vo/Vt=2.32となり、Vo≧2.3Vtを満たす。よって、本実施形態のカラー用トナーボトル20としてはトナー収容体21の収容体積最大値Vmaxが1285[cm]、収容体積上限値Vlimが1240[cm]で、530[g]のトナーを充填したもので、平地収容体積Voが1025[cm]となるものを用いる。
このトナー補給性の評価により、平地収容体積Voが、Vo≧2.3・Vtを満たすようにトナー収容体21内に空気を封入することにより、トナーボトル20が充填後、密閉されていれば、トナーの補給性が安定し、トナー残量が少なく抑えることができることが明らかになった。
また、トナー体積Vtに対するトナー収容体の平地収容体積Voが大きすぎると、トナーボトルのトナー収容体が占めるスペースに対するトナーの量が少なくなり、効率が悪くなるため、実用的には、Voは8.0Vt以下となることが好ましい。
次に、粉体容器であるトナーボトル20の製造方法について説明する。
図8は、トナーボトル20を構成するトナー収容体21と口金部材30とを分離した状態の説明図である。トナー収容体21には口金部材30と密閉した状態に接続可能なアダプター23が固定されており、アダプター23を介してトナー収容体21と口金部材30とを接続することによりトナーボトル20を密閉した状態とすることができる。
トナーをトナーボトル20に封入するときは、図8に示すようにトナー収容体21から口金部材30を取り外した状態で、トナー排出口21cからトナーを充填する。トナーを充填したあとは、トナー収容体21の体積がVo≦0.73・Vlim+0.27Vtを満たすような平地収容体積Voとなるように、トナー収容体21の体積を調節する。
トナー収容体21の体積を調節する方法としては、補強板21aが設けられたトナー収容体21の正面と裏面からトナー収容体21を挟む装置にトナー収容体21を設置し、図4に示すトナー収容体21の幅である収容体幅Wを調節する。トナーをトナー収容体21に充填するときにはトナーは多くの空気を含んだ状態となっているので、トナー充填後の収容体幅Wは平地収容体積Voの状態の収容体幅Wよりも長くなっている。この状態から、トナー収容体21を挟む装置で収容体幅Wを所定の幅に調節することでトナー収容体21から空気が抜けてトナー収容体21の体積がVo≦073・Vlim+0.27Vtを満たすような平地収容体積Voとなる。
本実施形態のトナー収容体21は補強板21aを備えているため、図中縦方向、及び横方向には変形しにくく、収容体幅W方向に変形し易い。このようなトナー収容体21では収容体幅Wを調節することによりその体積を調節することができ、トナー収容体21の体積が平地収容体積Voとなる収容体幅Wは予め明らかにしておく。トナー収容体21を挟むために補強板21aを押圧する幅規制部材の材質は、変形しないものが好ましく、金属、たとえばステンレスなどが望ましい。このような幅規制部材で補強板21aを供えたトナー収容体21の正面及び裏面全体を抑えると、ばらつき無く体積を調節することができる。
体積を調節したトナー収容体21にアダプター23を介して口金部材30を接続して、トナーの充填に用いた開口部であるトナー排出口21cを密閉する。
次に、トナーボトル20を収納する粉体収納箱である、トナーボトル収納ボックスについて説明する。
図9は、粉体容器であるトナーボトル20を収納する粉体容器収納箱であるトナーボトル収納ボックス220の説明図である。図9(a)は、トナーボトル20をトナーボトル収納ボックス220に収納する説明図であり、図9(b)は、図9(a)に示したトナーボトル収納ボックス220のフタ220aを閉じた状態の側面図である。
トナーボトル収納ボックス220のトナーボトル20を収納する収納部は、上記粉体収容体が1[気圧]における所望の体積よりも大きい体積だと収納できないように構成されている。詳しくは、トナーボトル収納ボックス220の断面形状がトナーボトル20の側面を押さえる形状になっている。これはトナーボトル収納ボックス220内でトナーボトル20が変形するのを防ぐ為の形状であり、トナーボトル20の体積が所望の体積よりも大きくなるとトナーボトル収納ボックス220がふくらみフタ220aを閉じることができなくなる。このようなトナーボトル収納ボックス220にトナーボトル20を収納することにより、標高2500[m]に持ち上がっても、プリンタ100に装着できるトナーボトル20であることを確認することができる。
トナーボトル20は、トナーを消費した後、再利用が可能となっている。
次に、トナーボトル20の再生方法について説明する。
トナーボトル20を再生するときは、以下の(1)〜(4)の工程を実施することによって再生する。
(1)トナー収容体21を密閉する密閉部材である口金部材30をトナー収容体21から取り外す工程。
(2)口金部材30を取り外した後のトナー収容体21内にトナーを再充填する工程。
(3)トナーボトル20を用いる環境の予め想定している気圧の最小値である0.73[気圧]でトナー収容体21の体積が大きくなっても収容体積上限値Vlim以下となる空気の量に調整するように、トナーを再充填した後のトナー収容体21の収容体幅Wを調節し、トナー収容体21の体積を調節する工程。
(4)体積を調節した後のトナー収容体21に口金部材30を取り付ける工程。
また、トナーボトル20を再生するときは、以下の(I)〜(IV)の工程を実施することによって再生してもよい。
(I)トナー収容体21に穴をあける工程。
(II)トナー収容体21にあけられた穴を通してトナー収容体21内にトナーを再充填する工程。
(III)トナーボトル20を用いる環境の予め想定している気圧の最小値である0.73[気圧]でトナー収容体21の体積が大きくなっても収容体積上限値Vlim以下となる空気の量に調整するように、トナーを再充填した後のトナー収容体21の収容体幅Wを調節し、トナー収容体21の体積を調節する工程。
(IV)体積を調節した後のトナー収容体21の穴を塞ぐ工程。
上述した本実施形態は、本発明を適用する粉体容器の材質や粉体の特性としてはこれに限るものではない。また、粉体容器に収容される粉体としてはトナーとキャリアとからなる二成分現像剤であってもよく、また他の粉体であってもよい。
以上、本実施形態によれば、粉体容器であるトナーボトル20の粉体収容体であるトナー収容体21は、トナーボトル20の使用環境の予め想定している気圧の最小値に応じて、標高が低い環境でトナー収容体21に封入する気体の量を調節することで、標高が高い、即ち気圧が低い使用環境においてもプリンタ100に装着し、使用することができる。
また、粉体であるトナーTpと気体である空気とを封入した状態のトナー収容体21の平地での1[気圧]における体積を平地収容体積Vo、トナーが占める体積(充填されるトナーの重量を、トナーの密度で除したもの)をトナー体積Vt、トナーボトル20を用いる環境の予め想定している気圧の最小値を高地気圧Pmim、としたとき、1/2・Vlim≦Vo≦Pmin・Vlim+(1−Pmin)Vtを満たすように空気を封入することにより、外気の気圧が平地の気圧である1[気圧]よりも低い、Pmin[気圧]となり、空気が膨張し、トナー収容体21の体積が大きくなっても容器支持ホルダ75に収納することができる。
また、平地収容体積Voを0.73・Vlim+0.27Vt以下に調節することにより、外気の気圧が平地の気圧である1[気圧]よりも低い、0.73[気圧]となり、空気が膨張し、トナー収容体21の体積が大きくなっても容器支持ホルダ75に収納することができる。これにより、標高2500[m]の高地であってもトナーボトル20をプリンタ100に装着することができ、使用することができる。
また、トナーボトル20の粉体排出口であるトナー排出口21cに外部から負圧が働くことによって、トナー収容体21内のトナーを外部に排出し、トナー収容体21の容積が減少するように構成したことにより、トナー消費後のトナーボトル20の体積が小さくなり、トナーボトル20の交換に伴う使用済みトナーボトル20の回収のときに、ユーザーからメーカーへの運搬するときのコストを低く抑えることができる。
また、平地収容体積Voと、トナー体積Vtとが2.3・Vt≦Voを満たすことにより、トナーの補給性が安定し、トナー残量が少なく抑えることができる。
また、トナー収容体21が樹脂製フィルムからなり、樹脂製フィルムを熱溶着して形成されたものであることにより、トナーボトル20の密閉性を高め、より気圧の影響を受け易くなるので、平地収容体積Voの調節の効果が大きい。
また、画像形成装置であるプリンタ100のトナー容器として、トナーボトル20を用いることにより、標高2500[m]の高地であってもトナーボトル20をプリンタ100に装着することができ、使用することができる。
また、プリンタ100のトナー補給手段であるトナー補給装置200が、トナーボトル20が収容するトナーに負圧を作用させ、トナー搬送手段であるトナー補給チューブ65内を通して現像装置14へトナーを補給するトナーポンプ60を備えることにより、トナーボトル20と現像装置14とのレイアウトの自由度を高めることができる。
また、トナーボトル20を収納する粉体容器収納箱であるトナーボトル収納ボックスのトナーボトル20の収納部がトナー収容体21の体積が平地収容体積Voよりも大きい体積だと収納できないように構成されていることにより、トナーボトル20をトナーボトル収納ボックスに収納する際、トナー収容体21の体積を確認することができる。
また、トナーボトル20の製造方法するときに、トナー収容体21内にトナーを充填した後に、トナーボトル20を用いる環境の予め想定している気圧の最小値である0.73[気圧]に応じてトナー収容体21に封入する空気の量を調整するように、トナー収容体21の外側からトナー収容体21の体積を調整し、その後、トナーの充填に用いた開口部であるトナー排出口21cを密閉することにより、標高2500[m]の高地であっても使用可能なトナーボトル20を安定して製造することができる。
また、トナーボトル20を再生するときに、トナーボトル20を密閉する密閉部材である口金部材30をトナー収容体21から取り外す工程と、口金部材30を取り外した後のトナー収容体21内にトナーを再充填する工程と、トナーボトル20を用いる環境の予め想定している気圧の最小値である0.73[気圧]に応じてトナー収容体21に封入する空気の量を調整するようにトナーを再充填した後のトナー収容体21の体積を調節する工程と、体積を調節した後のトナー収容体21に口金部材30を取り付ける工程とを実施することにより、標高2500[m]の高地であっても使用可能なトナーボトル20を再生することができる。
また、トナーボトル20を再生するときに、トナー収容体21に穴をあける工程と、この穴を通してトナー収容体21内にトナーを再充填する工程と、トナーボトル20を用いる環境の予め想定している気圧の最小値である0.73[気圧]に応じてトナー収容体21に封入する空気の量を調整するようにトナーを再充填した後のトナー収容体21の体積を調節する工程と、体積を調節した後のトナー収容体21の穴を塞ぐ工程とを実施することにより、標高2500[m]の高地であっても使用可能なトナーボトル20を再生することができる。
本実施形態に係るトナー容器を使用するプリンタの概略構成図。 同トナー補給装置の断面説明図。 トナーボトルの外観斜視図。 補強板を備えるトナーボトルの外観斜視図。 口金部材近傍の断面説明図。 同プリンタの装置全体の斜視図。 一つの容器支持ホルダの側面説明図。 トナー収容体と口金部材とを分離したトナーボトルの説明図。 トナーボトル収納ボックスの説明図、(a)は、トナーボトルをトナーボトル収納ボックスに収納する説明図、(b)は、トナーボトル収納ボックスのフタを閉じた状態の側面図。
符号の説明
1 作像手段
2 像担持体
3 中間転写ベルト
7 レーザ書き込みユニット
10 給紙部
11 二次転写ローラ
12 定着装置
13 排紙トレイ
14 現像装置
17 中央の仕切り
18 ドクターブレード
19 現像ローラ
20 トナーボトル
21 トナー収容体
21a 補強板
21b 溶着代
21c トナー排出口
22 RFタグ
25 シャッタ部材
30 口金部材
31 上側部材
40 内側部材
42 Oリング
43 シール部材
50 外側部材
60 トナーポンプ
61 ロータ
62 ステータ
63 トナー吸引口
64 ユニバーサルジョイント
65 トナー補給チューブ
66 駆動モータ
67 トナー補給口
68 サブホッパ
80 ノズル
100 プリンタ
200 トナー補給装置

Claims (13)

  1. 内部に粉体を収容する変形可能な粉体収容体と、
    該粉体を該粉体収容体内から外部に排出する粉体排出口とを有する粉体容器において、
    該粉体収容体内には該粉体とともに気体を封入しており、
    該粉体容器を用いる環境の予め想定している気圧の最小値に応じて該粉体収容体に封入する該気体の量を調整し、
    上記粉体と上記気体とを収容した状態の上記粉体収容体の1[気圧]における体積をVo、該粉体収容体の体積の上限値をVlim、該粉体が占める体積をVt、該粉体容器を用いる環境の予め想定している気圧の最小値をPmim、としたとき、
    該粉体収容体の1[気圧]における体積Voが次の(1)式を満たすことを特徴とする粉体容器。
    1/2・Vlim≦Vo≦Pmin・Vlim+(1−Pmin)Vt・・・・(1)
    ただし、粉体収容体の体積の上限値Vlimは、粉体収容体の体積がその値を超えると、粉体容器がその機能を果たすことができなくなる状態の粉体収容体の体積である。
  2. 内部に粉体を収容する変形可能な粉体収容体と、
    該粉体を該粉体収容体内から外部に排出する粉体排出口とを有する粉体容器において、
    該粉体とともに気体を収容した状態の該粉体収容体の1[気圧]における体積をVo、粉体収容体の体積の上限値をVlim、該粉体が占める体積をVtとしたとき、
    該粉体収容体の1[気圧]における体積Voが次の(2)式を満たすことを特徴とする粉体容器。
    1/2・Vlim≦Vo≦0.73・Vlim+0.27Vt・・・・(2)
    ただし、粉体収容体の体積の上限値Vlimは、粉体収容体の体積がその値を超えると、粉体容器がその機能を果たすことができなくなる粉体収容体の体積である。
  3. 請求項1または2の粉体容器において、
    該粉体容器は画像形成装置に取り付けられるものであって、上記粉体収容体の体積の上限値V lim は、該粉体収容体の体積がその値を超えると、該粉体容器を該画像形成装置に取り付けることが不可能になる値であることを特徴とする粉体容器。
  4. 請求項1、2または3の粉体容器において、
    上記粉体排出口に外部から負圧が働くことによって、上記粉体収容体内の上記粉体を外部に排出し、該粉体収容体の容積が減少するように構成したことを特徴とする粉体収容器。
  5. 請求項4の粉体容器において、
    上記粉体収容体の1[気圧]における体積Voと、上記粉体が占める体積Vtとが次の(3)式を満たすことを特徴とする粉体容器。
    2.3・Vt≦Vo≦8.0Vt・・・・(3)
  6. 請求項1、2、3、4または5の粉体容器において、
    上記粉体収容体は樹脂製フィルムからなり、該樹脂製フィルムを熱溶着して形成されたものであることを特徴とする粉体容器。
  7. 請求項1、2、3、4、5または6の粉体容器において、
    上記粉体はトナーであることを特徴とする粉体容器。
  8. 潜像担持体と、
    現像剤収容部を備え、該現像剤収容部内の現像剤を用いて該潜像担持体上の潜像を現像する現像装置と、
    該現像装置で使用されるトナーを収容するトナー容器と、
    該トナー容器内のトナーを該現像剤収容部に供給するトナー補給手段とを有する画像形成装置において、
    該トナー容器として、請求項7の粉体容器を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8の画像形成装置において、
    上記トナー補給手段は、上記トナー容器が収容するトナーに負圧を作用させ、トナー搬送手段内を通して上記現像剤収容部へ該トナーを補給するトナーポンプを有することを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1、2、3、4、5、6または7の粉体容器を収納する粉体容器収納箱において、
    該粉体容器を収納する収納部は、上記粉体収容体が1[気圧]における所望の体積よりも大きい体積だと収納できないように構成されていることを特徴とする粉体容器収納箱。
  11. 請求項1、2、3、4、5、6または7の粉体容器の製造方法において、
    上記粉体収容体内に上記粉体を充填した後に、該粉体容器を用いる環境の予め想定している気圧の最小値に応じて該粉体収容体に封入する該気体の量を調整するように該粉体収容体の外側から該粉体収容体の体積を調整し、その後、該粉体の充填に用いた開口部を密閉することを特徴とする粉体容器の製造方法。
  12. 請求項1、2、3、4、5、6または7の粉体容器の上記粉体収容体内の上記粉体を消費した後に、該粉体収容体内に粉体を再充填して粉体容器を再生する粉体容器再生方法において、
    該粉体収容体を密閉する密閉部材を該粉体容器から取り外す工程と、
    該密閉部材を取り外した後の該粉体収容体内に該粉体を再充填する工程と、
    該粉体容器を用いる環境の予め想定している気圧の最小値に応じて該粉体収容体に封入する気体の量を調整するように該粉体を再充填した後の該粉体収容体の体積を調節する工程と、
    体積を調節した後の該粉体収容体に該密閉部材を取り付ける工程とを実施することを特徴とする粉体容器再生方法。
  13. 請求項1、2、3、4、5、6または7の粉体容器の上記粉体収容体内の上記粉体を消費した後に、該粉体収容体内に粉体を再充填して粉体容器を再生する粉体容器再生方法において、
    該粉体収容体に穴をあける工程と、
    該穴を通して該粉体収容体内に該粉体を再充填する工程と、
    該粉体容器を用いる環境の予め想定している気圧の最小値に応じて該粉体収容体に封入する気体の量を調整するように該粉体を再充填した後の該粉体収容体の体積を調節する工程と、
    体積を調節した後の該粉体収容体の該穴を塞ぐ工程とを実施することを特徴とする粉体容器再生方法。
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