JP4855799B2 - 粒状シリコン結晶の製造方法 - Google Patents

粒状シリコン結晶の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4855799B2
JP4855799B2 JP2006046079A JP2006046079A JP4855799B2 JP 4855799 B2 JP4855799 B2 JP 4855799B2 JP 2006046079 A JP2006046079 A JP 2006046079A JP 2006046079 A JP2006046079 A JP 2006046079A JP 4855799 B2 JP4855799 B2 JP 4855799B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
silicon
granular
gas
melt
carbon
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006046079A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007039307A (ja
Inventor
信 菅原
衛郷 高橋
暢之 北原
好雄 三浦
久雄 有宗
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP2006046079A priority Critical patent/JP4855799B2/ja
Publication of JP2007039307A publication Critical patent/JP2007039307A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4855799B2 publication Critical patent/JP4855799B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/547Monocrystalline silicon PV cells

Landscapes

  • Silicon Compounds (AREA)
  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

本発明は、粒状シリコン結晶の製造方法に関し、特に光電変換装置に用いられる粒状シリコン結晶を得るのに好適な粒状シリコン結晶の製造方法に関する。
従来、結晶シリコンウエハを用いた光電変換効率(以下、変換効率ともいう。)の高い太陽電池が実用化されている。この結晶シリコンウエハは、結晶性が良く、かつ不純物が少なくてその分布に偏りのない大型の単結晶あるいは多結晶シリコンインゴットから切り出されて作製されている。しかし、大型の単結晶あるいは多結晶シリコンインゴットは、作製するのに長時間を要するため生産性が悪く、そのためこれらのインゴットから切り出されるウエハは高価となる。したがって、大型の単結晶あるいは多結晶シリコンインゴットを必要とせず、光電変換効率で低コストな次世代太陽電池の出現が強く望まれている。
そこで、今後の市場において有望な光電変換装置の一つとして、光電変換手段の構成要素として粒状シリコン結晶を用いた光電変換装置が注目されている。
現在、粒状シリコン結晶を作製するための原料は、単結晶シリコン材料を粉砕した結果として発生するシリコンの微小粒子や、流動床法によって気相合成された高純度シリコン等が用いられている。粒状シリコン結晶の製造方法としては、上記の原料をサイズあるいは重量によって分別を行なった後に、赤外線照射や高周波誘導加熱によって容器内で溶融し、この溶融物を液滴(粒状の融液)として自由落下させつつ固化する方法(例えば、特許文献1を参照)、または高周波プラズマ加熱溶融により球状化させる方法(例えば、特許文献2を参照)が用いられている。
国際公開第WO99/22048号パンフレット 米国特許第4188177号明細書
しかしながら、上記従来の粒状シリコン結晶の製造方法では、原料であるシリコンの微小粒子の重量の均一化が困難であるため、生産性が低いという問題がある。原料のシリコンの微小粒子の重量バラツキは、それから製造される粒状シリコン結晶の大きさに反映されるため、均一な重量の微小粒子から成る原料が必要とされる。しかし、100〜1000μmの粒径としてかつ粒径の分散が小さくなるように原料の微小粒子を粉砕や分級等の手法で効率よく得ることは、シリコンにおいては困難である。
また、粉砕によってシリコンの微小粒子を得る場合、粉砕メディアからのコンタミ(汚染)が生じることから、不純物の混入が避けられないという問題がある。
さらに、粒状シリコン結晶を得るための高周波プラズマ加熱溶融装置は非常に大きな電源等が必要であり、装置コストが高く、使用電力が大きいことから、生産コストが高くなるという問題がある。
また、シリコンの溶融物(シリコン融液)を液滴(粒状の融液)として自由落下させつつ固化する粒状シリコン結晶の製造方法においては、シリコン融液を収容した坩堝のノズル部からシリコン融液を排出滴下させる。しかし、シリコン融液中の珪素が炭化珪素や窒化珪素から成るノズル部の材料である炭素や窒素と反応して、ノズル部のノズル孔が大きくなるという問題があった。そして、この場合、短期間(1回〜2回の使用)でシリコン融液の液滴の大きさが変わり、均一な粒径の粒状シリコン結晶を生産性良く製造することができなくなるという問題があった。また、短期間でノズル部のノズル孔が変形して使用できなくなるため、ノズル部を頻繁に取り替える必要が生じ、製造コストを低下させることの障害となっていた。
以上より、上記従来の粒状シリコン結晶の製造方法においては、粒状シリコン結晶の生産性が低く、製造された粒状シリコン結晶の粒径バラツキが大きく、しかも製造コストが高いものとなるという問題点があった。
本発明の課題は、粒状シリコン結晶の製造方法において、粒状シリコン結晶の生産性が高く、製造された粒状シリコン結晶の粒径バラツキが小さく、しかも再現性良く粒状シリコン結晶を製造できる粒状シリコン結晶の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、坩堝内のシリコン融液を炭化珪素または窒化珪素から成るノズル部から粒状に排出して落下させるとともに、この粒状のシリコン融液を落下中に冷却して凝固させることによって粒状シリコン結晶を製造する方法において、前記坩堝内のシリコン融液に、前記ノズル部が炭化珪素から成る場合には炭素源を、前記ノズル部が窒化珪素から成る場合には窒素源を添加することにより、均一な大きさの融液の液滴が生成され、粒径バラツキの小さい粒状シリコン結晶を高い生産性でもって再現性良く製造することができることを見出して、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の粒状シリコン結晶の製造方法は、以下の構成を有する。
(1)坩堝内のシリコン融液を炭化珪素または窒化珪素から成るノズル部から粒状に排出して落下させるとともに、この粒状のシリコン融液を落下中に冷却して凝固させることによって粒状シリコン結晶を製造する粒状シリコン結晶の製造方法であって、前記坩堝内のシリコン融液に、前記ノズル部が炭化珪素から成る場合には炭素源を、前記ノズル部が窒化珪素から成る場合には窒素源を添加することを特徴とする粒状シリコン結晶の製造方法。
(2)前記炭素源が炭素を含むガス、前記窒素源が窒素を含むガスであり、シリコン融液が入った前記坩堝内の雰囲気ガスに、前記ノズル部が炭化珪素から成る場合には炭素を含むガスを、前記ノズル部が窒化珪素から成る場合には窒素を含むガスを添加することを特徴とする(1)に記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
(3)前記ノズル部が炭化珪素から成る場合、炭素を含むガスが一酸化炭素ガスまたは二酸化炭素ガスであることを特徴とする(2)に記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
(4)前記ノズル部が炭化珪素から成る場合、前記シリコン融液に、シリコン1cm3当り1×1017atoms/cm3〜1×1019atoms/cm3の量の炭素を添加することを特徴とする(2)に記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
(5)前記ノズル部が窒化珪素から成る場合、窒素を含むガスが窒素ガスであることを特徴とする(2)に記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
(6)前記ノズル部が窒化珪素から成る場合、前記シリコン融液に、シリコン1cm3当り2×1017atoms/cm3〜2×1019atoms/cm3の量の窒素を添加することを特徴とする(2)に記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
(7)シリコン融液が入った前記坩堝内の雰囲気ガスに、前記ノズル部が炭化珪素から成る場合には炭素を含むガスを、前記ノズル部が窒化珪素から成る場合には窒素を含むガスを添加した後、前記坩堝内の雰囲気ガスの圧力を前記ガスの添加前の圧力よりも高くすることを特徴とする(2)に記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
(8)シリコン融液に炭素または窒素を含むガスを添加するためのガス導入管は、ガス排出口がシリコン融液面から10〜300mm上方に位置していることを特徴とする(2)に記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
(9)前記炭素源が炭化珪素粉末、前記窒素源が窒化珪素粉末であることを特徴とする(1)に記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
(10)前記シリコン融液のシリコンは、前記ノズル部が炭化珪素から成る場合には炭化処理によりシリコン原料の表面に前記炭素源である炭化珪素膜を形成させたシリコンであり、前記ノズル部が窒化珪素から成る場合には窒化処理によりシリコン原料の表面に前記窒素源である窒化珪素膜を形成させたシリコンであることを特徴とする請求項1記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
(11)前記炭素源が炭素を含む無機固形部材、前記窒素源が窒素を含む無機固形部材であり、前記ノズル部が炭化珪素から成る場合には前記炭素を含む無機固形部材を、前記ノズル部が窒化珪素からなる場合には前記窒素を含む無機固形部材を、前記坩堝内のシリコン融液に導入することを特徴とする(1)に記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
(12)前記炭素を含む無機固形部材は、グラファイトまたは炭化珪素から成ることを特徴とする(11)に記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
(13)前記ノズル部が炭化珪素から成る場合、前記シリコン融液に、シリコン1cm3当り1×1017atoms/cm3〜1×1019atoms/cm3の量の炭素を添加することを特徴とする(11)に記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
(14)前記窒素を含む無機固形部材は、窒化珪素から成ることを特徴とする(11)に記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
(15)前記ノズル部が窒化珪素から成る場合、前記シリコン融液に、シリコン1cm3当り2×1017atoms/cm3〜2×1019atoms/cm3の量の窒素を添加することを特徴とする(11)に記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
(16)前記炭素を含む無機固形部材は、前記ノズル部のノズル孔の上方を覆うように設置されているとともに、前記シリコン融液中で発生した炭化珪素粒子を通さない多数の貫通孔が形成されていることを特徴とする(11)に記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
(17)前記貫通孔の直径が80〜200μmであることを特徴とする(16)に記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
(18)前記窒素を含む無機固形部材は、前記ノズル部のノズル孔の上方を覆うように設置されているとともに、前記シリコン融液中で発生した窒化珪素粒子を通さない多数の貫通孔が形成されていることを特徴とする(11)に記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
(19)前記貫通孔の直径が80〜200μmであることを特徴とする(18)に記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
本発明の粒状シリコン結晶の製造方法は、上記(1)、(2)によれば、坩堝内の雰囲気ガスに、ノズル部が炭化珪素から成る場合には炭素を含むガスを、ノズル部が窒化珪素から成る場合には窒素を含むガスを添加することによって、シリコン融液には雰囲気ガス中の炭素または窒素が微量入り込むため、ノズル部の材料とシリコン融液との反応が抑制され、ノズル部の形状の変化を抑えることができる。その結果、均一な大きさの融液の液滴が生成され、粒径バラツキの小さい粒状シリコン結晶を高い生産性でもって再現性良く製造することができる。また、粒状シリコン結晶の粒径バラツキが小さいことから均一な結晶成長が実現できるため、結晶品質のバラツキが小さい粒状シリコン結晶を製造することができる。
上記(3)、(4)によれば、ノズル部が炭化珪素から成る場合、炭素を含むガスが一酸化炭素ガスまたは二酸化炭素ガスであることにより、これらのガスは還元性の強いシリコン融液に溶け込み易く、容易に炭素添加できるという効果がある。
上記(5)、(6)によれば、ノズル部が窒化珪素から成る場合、窒素を含むガスが窒素ガスであることにより、窒素ガスが酸素を含まないためシリコン融液の酸素濃度の増大を抑制できるという効果がある。
上記(7)、(8)によれば、シリコン融液が入った坩堝内の雰囲気ガスに、ノズル部が炭化珪素から成る場合には炭素を含むガスを、ノズル部が窒化珪素から成る場合には窒素を含むガスを添加した後、坩堝内の雰囲気ガスの圧力を上記ガスの添加前の圧力よりも高くすることから、また、前記ガスの導入管の排出口である下端がシリコン融液面より上方に位置していることから、雰囲気ガス中の炭素または窒素がシリコン融液中に効率的に入り込むことができる。
上記(9)によれば、前記炭素源が炭化珪素粉末、前記窒素源が窒化珪素粉末であることにより、炭素源または窒素源の添加方法が簡易で、かつそれらの添加量の調整が容易にできるという効果がある。
上記(10)によれば、炭素源として炭化処理によりシリコン原料表面へ形成させた炭化珪素膜を有するシリコンを用いるため、または窒素源として窒化処理によりシリコン原料表面へ形成させた窒化珪素膜を有するシリコンを用いるため、不純物の混入を低減でき、また炭素または窒素の添加量の調整が容易にできるという効果がある。
また、本発明の粒状シリコン結晶の製造方法は、上記(11)によれば、坩堝内の炭化珪素または窒化珪素から成るノズル部からシリコン融液を粒状に排出して落下させるとともに、この粒状のシリコン融液を落下中に冷却して凝固させることによって粒状シリコン結晶を製造する粒状シリコン結晶の製造方法であって、ノズル部が炭化珪素から成る場合には炭素を含む無機固形部材を、ノズル部が窒化珪素からなる場合には窒素を含む無機固形部材を、坩堝内のシリコン融液に導入することから、シリコン融液には無機固形部材の炭素または窒素が微量かつ飽和濃度程度入り込むため、シリコン融液中の珪素はその殆どがノズル部とは反応せずに無機固形部材に由来する炭素または窒素と反応して、反応したものは炭化珪素または窒化珪素の形態でシリコン融液中に存在することとなり、シリコン融液中の珪素がノズル部の材料である炭素や珪素と反応することを大幅に抑制することができる。
その結果、ノズル部の形状の変化を抑えることができ、長期にわたって均一な大きさの融液の液滴が生成され、粒径バラツキの小さい粒状シリコン結晶を高い生産性でもって再現性良く製造することができる。また、粒状シリコン結晶の粒径バラツキが小さいことから均一な結晶成長が実現できるため、結晶品質のバラツキが小さい粒状シリコン結晶を製造することができる。
上記(12)、(13)によれば、炭素を含む無機固形部材は、グラファイトまたは炭化珪素から成ることにより、無機固形部材の炭素または炭化珪素が反応性の強いシリコン融液に溶け込み、容易に固溶限度(飽和濃度)近くまで炭素が添加され、その結果シリコン融液中において殆どが珪素反応して炭化珪素の形態となるという効果がある。
上記(14)、(15)によれば、窒素を含む無機固形部材は、窒化珪素から成ることにより、無機固形部材の窒素または窒化珪素が反応性の強いシリコン融液に溶け込み、容易に固溶限度近くまで窒素が添加され、その結果シリコン融液中において殆どが珪素と反応して窒化珪素の形態となるという効果がある。
上記(16)、(17)によれば、炭素を含む無機固形部材は、ノズル部のノズル孔の上方を覆うように設置されているとともに、シリコン融液中で発生した炭化珪素粒子を通さない多数の貫通孔が形成されていることから、シリコン融液中に存在する大きな炭化珪素粒子の大部分がノズル部側へ達するのを防ぐことができるため、シリコン融液を排出するノズル部のノズル孔の目詰まりを抑えて、より安定した生産が可能となる。
上記(18)、(19)によれば、窒素を含む無機固形部材は、前記ノズル部のノズル孔の上方を覆うように設置されているとともに、前記シリコン融液中で発生した窒化珪素粒子を通さない多数の貫通孔が形成されていることから、シリコン融液中に存在する大きな窒化珪素粒子の大部分がノズル部側へ達するのを防ぐことができるため、シリコン融液を排出するノズル部のノズル孔の目詰まりを抑えて、より安定した生産が可能となる。
本発明の粒状シリコン結晶の製造方法について実施の形態を図面に基づいて以下に詳細に説明する。
図1は、本発明の粒状シリコン結晶の製造方法の実施の形態の一例における製造装置の概略構成を示す断面図である。図1において、1は坩堝、1aは坩堝1の底部に設けられたノズル部、2は坩堝1の下方に長手方向が上下方向となるように配置された管、3は坩堝1に設けた石英等から成るガス導入管、4は粒状シリコンの融液、5は粒状シリコン結晶をそれぞれ示す。
(坩堝)
坩堝1は、原料のシリコン粒子を加熱溶融してシリコン融液とするとともに、底部のノズル部1aから粒状シリコンの融液4として排出するための容器である。坩堝1内で加熱溶融されたシリコン融液は、ノズル部1aより管2中へ排出され、粒状シリコンの融液4となって管2の内側を落下する。坩堝1は、シリコンの融点より高い融点を有する材料から成る。また坩堝1は、シリコン融液との反応性が小さい材料からなることが好ましく、シリコン融液との反応が大きい場合、坩堝1の材料が不純物として粒状シリコン結晶5中へ多量に混入することとなるため好ましくない。
例えば、坩堝1の材料としては、炭素、炭化珪素質焼結体、炭化珪素結晶体、窒化ホウ素質焼結体、酸窒化珪素質焼結体、石英、水晶、窒化珪素質焼結体、酸化アルミニウム質焼結体、サファイア、酸化マグネシウム質焼結体等が好ましい。また、これらの材料の複合体、混合体または化合体であってもよい。また、上記材料から成る基体の表面に炭化珪素膜、窒化珪素膜、酸化珪素膜をコーティングしてもよい。また、坩堝1内において原料を融点以上に加熱する加熱方法としては、電磁誘導加熱や抵抗加熱等が好適である。
ノズル部1aは、炭化珪素(炭化珪素結晶体または炭化珪素質焼結体)または窒化珪素(窒化珪素質焼結体)から成る。ノズル部1aに形成されるノズル孔は、80〜200μmの直径、0.5〜2mmの長さを有する円柱形であるのがよい。また、前記ノズル孔の形状は、その排出口の横断面が略円形を有するものであれば、略円錐形であってもよく、特に限定されものではない。
(炭素源)
ノズル部1aの材料が炭化珪素(炭化珪素結晶体または炭化珪素質焼結体)であるとき、坩堝1内の雰囲気ガスに炭素を含むガスを混入させ添加する。雰囲気ガスに炭素を添加しない場合、雰囲気ガスからシリコン融液に炭素が微量入り込むことがないため、炭素が含まれないシリコン融液とノズル部1aとの反応が大きくなり、ノズル部1aの形状が変化する。その結果、例えばノズル部1aのノズル孔が大きくなり、粒状シリコンの融液4の大きさが時間とともに大きくなり、必要とする粒径の粒状シリコン結晶5を得ることが難しくなる。さらに、ノズル孔が大きくなると、粒状シリコンの融液4が凝固する前に管2の底に到達し、粒状シリコン結晶5として得ることができなくなる。
このとき、シリコン融液への炭素供給源としての炭素を含むガスとしては、二酸化炭素ガス、一酸化炭素ガス、メタンガス、アセチレンガス、メチレンガス、メタノールガス、エタノールガス等のガスであることが好ましい。特には一酸化炭素ガスまたは二酸化炭素ガスがよく、これらのガスは還元性の高いシリコン融液への溶解が容易であるという利点がある。
炭素を含むガスを、坩堝1内に供給している雰囲気ガスとしてのアルゴンガスに混入し添加する。すなわち、ガス導入管3を通して坩堝1内の雰囲気ガスに添加し、雰囲気ガスからシリコン融液に微量入り込ませることにより、粒状シリコン結晶5の結晶品質を大幅に低下させる量の不純物として炭素を混入させることなく、シリコン融液へ炭素を微量入り込ませることができる。その結果、ノズル孔の拡大を抑えることができ、高純度で高品質の粒状シリコン結晶5を得ることができる。
シリコン融液に雰囲気ガスから炭素を微量入り込ませるに際して、シリコン1cm3当り1×1017atoms/cm3〜1×1019atoms/cm3の量の炭素が添加されるようにするのがよい。1×1017atoms/cm3未満では、ノズル孔の炭化珪素がシリコン融液中に溶出し、ノズル孔径が拡大し易くなり、1×1019atoms/cm3を超えると、シリコン融液中で炭化珪素粒子が析出し、凝集してノズル孔をふさいでしまい易くなる。シリコン融液中に前記範囲内の炭素を添加するには、アルゴンガスに添加する炭素を含むガスの量を制御することにより、融液中での炭素量を調整する。
また、シリコン融液に炭素を添加するためのガス導入管3は、ガスの排出口である下端がシリコン融液面から10〜300mm上方に位置していることが好ましい。10mm未満では、シリコン融液表面の搖動によってシリコン融液と直接接触してガス導入管3の材質が溶出してしまうこととなり、300mmを超えると、シリコン融液表面へ炭素添加用のガスが届かず炭素が添加不足になる。
(窒素源)
また、ノズル1aが窒化珪素質焼結体から成るとき、坩堝1内の雰囲気ガスに窒素を含むガスを添加することによってシリコン融液に窒素を微量入り込ませる。シリコン融液に窒素を微量入り込ませない場合、シリコンとノズル部1aとの反応が大きいためノズル部1aの形状が変化する。その結果、ノズル部1aのノズル孔が大きくなり、粒状シリコンの融液4の大きさが時間とともに大きくなり、必要とする粒径の粒状シリコン結晶5を得ることが難しくなる。さらに、ノズル孔が大きくなると、粒状シリコンの融液4が凝固する前に管2の底に到達し、粒状シリコン結晶5として得ることができなくなる。
このとき、シリコン融液への窒素供給源としての窒素を含むガスとしては、窒素ガス、酸化窒素ガス、アンモニアガス等のガスであることが好ましい。特には窒素ガスがよく、窒素ガスの場合、シリコン融液の酸素濃度の増大を抑制できるという利点がある。
窒素を含むガスを、坩堝1内に供給している雰囲気ガスとしてのアルゴンガスに混入して添加する。すなわち、窒素を含むガスをガス導入管3から坩堝1内の雰囲気ガスに添加し、雰囲気ガス中の窒素をシリコン融液に微量入り込ませることにより、ノズル部1aのノズル孔の拡大を抑えることができる。その結果、粒状シリコン結晶5の結晶品質を大幅に低下させる量の不純物として窒素を混入させることなく、シリコン融液へ窒素を微量入り込ませることができるため、高純度で高品質の粒状シリコン結晶5を得ることができる。
シリコン融液に雰囲気ガスから窒素を微量入り込ませるに際して、シリコン1cm3当り2×1017atoms/cm3〜2×1019atoms/cm3の量の窒素が添加されるようにするのがよい。2×1017atoms/cm3未満では、ノズル孔の窒化珪素がシリコン融液中に溶出し、ノズル孔径が拡大し易くなり、2×1019atoms/cm3を超えると、ノズル部1aのシリコン融液側の部位に窒化珪素粒子が析出し、ノズル孔をふさいでしまい易くなる。シリコン融液中に前記範囲内の窒素を添加するには、アルゴンガスに添加する窒素を含むガスの量を制御することにより、融液中での窒素量を調整する。
また、シリコン融液に窒素を添加するためのガス導入管3は、ガスの排出口である下端がシリコン融液の液面から10〜300mm上方に位置していることが好ましい。10mm未満では、シリコン融液の液面の搖動によってシリコン融液とガス導入管3の下端とが直接接触してガス導入管3の材質が溶出してしまうこととなり、300mmを超えると、シリコン融液の液面へ窒素添加用のガスが届かず、窒素が添加不足になり易い。
本発明において、シリコン融液が入った坩堝1内の雰囲気ガスに、ノズル部1aが炭化珪素から成る場合には炭素を含むガスを、ノズル部1aが窒化珪素から成る場合には窒素を含むガスを添加した後、坩堝1内の雰囲気ガスの圧力を上記ガスの添加前の圧力よりも高くすることが好ましい。この場合、雰囲気ガス中の炭素または窒素がシリコン融液中に効率的に入り込むこととなる。また、この場合、坩堝1内の雰囲気ガスの圧力を、石英製の管2内の圧力と比較した場合には管2内の圧力よりも0.01〜0.1MPa程度高くすることがよく、0.01MPa未満では、雰囲気ガス中の炭素または窒素をシリコン融液中に効率的に入り込ませることが困難になり、0.1MPaを超えると、炭素または窒素がシリコン融液中に結晶品質を低下させるような量の不純物として入り込むこととなる。
なお、前記雰囲気ガスの圧力は、油圧式や電動式のピストンおよびシリンダーを有するもの、圧縮ポンプ等を用いて変化させることができる。
(管)
また本発明において、坩堝1のノズル部1aから下方に向けて延びるように長手方向が上下方向となるように配置された管2は、ノズル部1aから排出された粒状シリコンの融液4を落下中に冷却して凝固させる容器である。この管2の内部は所望の雰囲気ガスで所望の圧力に制御されている。この所望の雰囲気ガスとしてはヘリウムガスまたはアルゴンガスが好ましい。ヘリウムガスまたはアルゴンガスは不活性ガスであり、粒状シリコンの融液4への雰囲気ガスからの不純物混入を防ぐことができる。さらに、ヘリウムガスまたはアルゴンガスは、シリコン融液4との反応性が小さく、粒状シリコンの融液4が凝固して結晶化する際の妨げとなる溶融4表面における反応層の形成が抑制でき、好ましい。また、ヘリウムガスまたはアルゴンガスの圧力は、そのガス流入量とガス排出量を調整することにより制御することができる。
また、管2はシリコンの融点よりも高い融点を有する材料から成ることが好ましく、または管2自身を冷却するための冷却構造(図示せず)を有することが好ましい。
管2の材料がシリコンの融点よりも高い融点を有するものである場合には、粒状シリコンの融液4が斜め方向に排出されて管3の内壁に衝突したとしても、管2がその材料の融点以上に加熱されることはなく、管2の材料が衝突した粒状シリコンの融液4中へ不純物として混入することがない。
また、管2の材料の融点がシリコンの融点よりも低いときには、粒状シリコンの融液4が斜め方向に排出されて管2の内壁に衝突した際に、管2がその材料の融点以上に加熱されることとなり、衝突した粒状シリコンの融液4中へ管2の材料が不純物として混入することがあるため好ましくないが、この場合、管2にそれ自体を冷却するための冷却構造を付加して、融液4の衝突によって管2が材料の融点以上に加熱されないようにすることができ、融液4中への不純物の混入を回避することが可能である。
管2の材料としては、シリコンより高融点のものである場合、炭素、炭化珪素質焼結体、炭化珪素結晶体、窒化ホウ素質焼結体、酸窒化珪素質焼結体、石英、水晶、窒化珪素質焼結体、酸化アルミニウム質焼結体、サファイア、酸化マグネシウム質焼結体等が好ましい。また、これらの材料の複合体、混合体または化合体であってもよい。また、上記の材料から成る基体の表面に炭化珪素膜、窒化珪素膜、酸化珪素膜をコーティングしてもよい。
また、管2の材料がステンレス,アルミニウム等のシリコンより低融点のものである場合、例えば二重管構造や水冷ジャケット等で水冷された管2であることが好ましい。
なお、前記したシリコン融液への炭素または窒素供給源としての炭素または窒素を含むガスに代えて、炭化珪素または窒化珪素の粉末を添加することができる。この場合、前記粉末の添加は、シリコン融液に直接添加してもよいし、また、予めシリコン原料に前記粉末を添加したものを坩堝1に入れて溶融させてもよい。シリコン原料またはシリコン融液に前記粉末を添加する場合、前記各粉末の添加量を飽和濃度以下になるように調整するとともに、前記粉末を成形して大きくし(例えば粒径が500μm以上)、ノズル孔をメッシュ状の炭化珪素または窒化珪素からなる部材で覆う必要がある。この場合、前記メッシュ状の孔は80〜200μmであるのがよい。これにより、シリコン融液に添加された粉末が溶けないまま吐出されて製品に混入することがなく特性低下を防ぐことができる。
また、前記したシリコン融液への炭素または窒素供給源としての炭素または窒素は、予めシリコン原料表面に炭化珪素膜または窒化珪素膜を成膜してそれらを炭素源または窒素源として添加した後、前記シリコン原料を坩堝1に入れて溶融させてもよい。前記シリコン原料表面に形成する炭化珪素膜は、熱炭化させて形成することができる。また、窒化珪素膜は、シリコン原料を熱窒化させて、その表面に窒化珪素膜を形成することができる。前記炭化珪素膜および窒化珪素膜の形成には、CVD法やスパッタリング法を用いてもよい。なお、炭化珪素膜または窒化珪素膜の成膜により炭素または窒素を添加する場合、前記各成膜の量を飽和濃度以下になるように調整するとともに、前記粉末を添加する場合と同様に、ノズル孔をメッシュ状の炭化珪素または窒化珪素で覆うことが好ましい。この場合、メッシュ状の孔は80〜200μmであるのがよい。これにより、シリコン融液内で成膜が溶けずに粒子状になったまま吐出されて製品に混入することがなく特性低下を防ぐことができる。
<他の実施形態>
図2は、本発明の他の実施形態に係る粒状シリコン結晶の製造方法に用いられる製造装置についての断面図である。なお、図1と同じ構成部材には同一符号を付し、説明を省略する。6は無機固形部材を示す。
本発明の他の実施形態に係る粒状シリコン結晶5の製造方法は、坩堝1内の炭化珪素または窒化珪素から成るノズル部1aからシリコン融液を粒状に排出して落下させるとともに、この粒状のシリコン融液を落下中に冷却して凝固させることによって粒状シリコン結晶5を製造する粒状シリコン結晶5の製造方法であって、ノズル部1aが炭化珪素から成る場合には炭素を含む無機固形部材6を、ノズル部1aが窒化珪素からなる場合には窒素を含む無機固形部材6を、坩堝1内のシリコン融液に導入するものである。
(無機固形部材:炭素源)
ノズル部1aの材料が炭化珪素(炭化珪素結晶体または炭化珪素質焼結体)であるとき、坩堝1内のシリコン融液中に炭素を含む無機固形部材6を導入する。形状は単なる切片でもよいが、ノズル部1aのノズル孔をふさがないよう配置することが必要である。例えば、無機固形部材6をリング状としてノズル部1aのノズル孔を取り囲むように配置することができる。また、無機固形部材6を円板状としたり、円板状であってノズル部1aのノズル孔の上方に凹部を形成した形状のものとしてもよい。また、無機固形部材6を球状のものとしてもよい。
また、無機固形部材6の形状は、図2に示すように、円柱状であって上底部を残して内部がくりぬかれた形状であり、その上底部にはノズル部1aのノズル孔と同程度の直径(100〜150μm程度)の貫通孔が多数形成されている形状であってもよい。この場合、多数の貫通孔は、シリコン融液中で発生した大きな炭化珪素粒子,窒化珪素粒子を通さずにノズル部1a側へ達するのを防ぐ機能を有するものであるが、円柱状の無機固形部材6の内部において発生した炭化珪素粒子,窒化珪素粒子は、その絶対量が少ないため、ノズル部1aに対する影響は殆どない。
炭素を含む無機固形部材6を導入しない場合、炭素を含む無機固形部材6からシリコン融液中に炭素が溶出することがないため、炭素が含まれないシリコン融液中の珪素とノズル部1aの材料(炭素)との反応が大きくなり、ノズル部1aの形状が変化する。その結果、例えばノズル部1aのノズル孔が大きくなり、粒状シリコンの融液4の大きさが時間とともに大きくなり、必要とする粒径の粒状シリコン結晶5を得ることが難しくなる。さらに、ノズル孔が大きくなると、粒状シリコンの融液4が凝固する前に管2の底に到達し、粒状シリコン結晶5として得ることができなくなる。
本発明において、シリコン融液への炭素供給源としての炭素を含む無機固形部材6は、高純度(純度99.99〜99.999重量%程度)のグラファイト,炭化珪素から成ることが好ましい。無機固形部材6の形状としては、表面積が大きく溶出が多い点で球状が良いが、立方体状や円柱状のもののコーナー部(角部)を丸めたものであってもよく、この場合炭素の溶出量が多いコーナー部(角部)を丸めることによって炭素の溶出量を制御することが容易になる。
炭素を含む無機固形部材6を、坩堝1内に導入し、シリコン融液中に浸漬させる。即ち、炭素を含む無機固形部材6から炭素をシリコン融液中に微量かつ飽和濃度程度入り込ませることにより、粒状シリコン結晶5の結晶品質を大幅に低下させる量の不純物として炭素を混入させることなく、シリコン融液中へ炭素を入り込ませることができる。その結果、ノズル孔の拡大を抑えることができ、高純度で高品質の粒状シリコン結晶5を得ることができる。
シリコン融液中に無機固形部材6から炭素を入り込ませるに際して、シリコン1cm3当り1×1017atomsatoms/cm3〜1×1019atoms/cm3の量の炭素が添加されるようにするのがよい。1×1017atoms/cm3未満では、ノズル孔の炭化珪素がシリコン融液中に溶出し、ノズル孔径が拡大し易くなり、1×1019atoms/cm3を超えると、シリコン融液中で炭化珪素粒子が析出し、凝集してノズル孔をふさいでしまい易くなる。シリコン融液中に前記範囲内の炭素を添加するには、添加する炭素を含む無機固形部材6の量を制御することにより、融液中での炭素量を調整する。
また、炭素を添加するための無機固形部材6を導入したシリコン融液は、シリコンを溶融してから一定時間をおくことにより、無機固形部材6から十分炭素が溶出してからシリコン融液を排出することが好ましい。シリコン溶融後直ちにシリコン融液を排出すると、溶出した炭素のシリコン融液全体への拡散が不十分となり、ノズル孔の拡大が発生してしまう。
(無機固形部材:窒素源)
ノズル部1aが窒化珪素(窒化珪素質焼結体)から成るとき、坩堝1内のシリコン融液中に窒素を含む無機固形部材6を導入することによって、シリコン融液中に窒素を微量かつ飽和濃度程度入り込ませることができる。シリコン融液中に窒素を微量かつ飽和濃度程度入り込ませない場合、シリコン融液の珪素とノズル部1aの材料(窒素)との反応が大きいため、ノズル部1aの形状が変化する。その結果、ノズル部1aのノズル孔が大きくなり、粒状シリコンの融液4の大きさが時間とともに大きくなり、必要とする粒径の粒状シリコン結晶5を得ることが難しくなる。さらに、ノズル孔が大きくなると、粒状シリコンの融液4が凝固する前に管2の底に到達し、粒状シリコン結晶5として得ることができなくなる。
このとき、シリコン融液への窒素供給源としての窒素を含む無機固形部材6としては、高純度窒化珪素(純度99.5〜99.99重量%程度)であることが好ましい。窒素元素を溶出させた場合、シリコン融液の酸素濃度の増大を抑制できるという利点がある。
無機固形部材6から窒素を溶出させて、シリコン融液中に微量かつ飽和濃度程度入り込ませることにより、ノズル部1aのノズル孔の拡大を抑えることができる。その結果、粒状シリコン結晶5の結晶品質を大幅に低下させる量の不純物として窒素を混入させることなく、シリコン融液中へ窒素を入り込ませることができるため、高純度で高品質の粒状シリコン結晶5を得ることができる。
シリコン融液に無機固形部材6から窒素を入り込ませるに際して、シリコン1cm3当り2×1017atoms/cm3〜2×1019atoms/cm3の量の窒素が添加されるようにするのがよい。2×1017atoms/cm3未満では、ノズル孔の窒化珪素がシリコン融液中に溶出し、ノズル孔径が拡大し易くなり、2×1019atoms/cm3を超えると、ノズル部1aのシリコン融液側の部位に窒化珪素粒子が析出し、ノズル孔をふさいでしまい易くなる。シリコン融液中に前記範囲内の窒素を添加するには、添加する窒素を含む無機固形部材6の量を制御することにより、融液中での窒素量を調整する。
本発明において、シリコン融液が入った坩堝1内のシリコン融液中に、ノズル部1aが炭化珪素から成る場合には炭素を含む無機固形部材6を、ノズル部1aが窒化珪素から成る場合には窒素を含む無機固形部材6を導入することにより、排出されるシリコン融液がノズル部1aの材質を溶かすことによって発生するノズル孔の拡大を抑制することができる。これにより、ノズル部1aから排出形成されるシリコン融液の液滴の形状が安定して、生産性を高めることができる。
また、本発明において好ましくは、炭素を含む無機固形部材6は、ノズル部1aのノズル孔の上方を覆うように設置されているとともに、シリコン融液中で発生した炭化珪素粒子を通さない多数の貫通孔が形成されていることがよい。また、好ましくは、窒素を含む無機固形部材6は、記ノズル部1aのノズル孔の上方を覆うように設置されているとともに、シリコン融液中で発生した窒化珪素粒子を通さない多数の貫通孔が形成されていることがよい。これにより、シリコン融液中に存在する大きな炭化珪素粒子,窒化珪素粒子がノズル部1a側へ達するのを防ぐことができるため、シリコン融液を排出するノズル孔の目詰まりを抑えて、より安定した生産が可能となる。
また、これは、炭素の飽和濃度に達したシリコン融液中において、炭化珪素の微粒子が生成され、成長することによりシリコン融液中に浮遊する炭化珪素粒子を除くために有効である。窒素の場合も同様である。
この場合、無機固形部材6に形成される貫通孔は、80〜200μm程度の直径を有していればよい。貫通孔の直径が80μm未満であれば、貫通孔を通過した80μm未満の大きさの炭化珪素粒子,窒化珪素粒子の殆どがそのまま150μm程度の直径のノズル孔を通過してしまう。貫通孔の直径が200μmを超えると、150μm程度の直径のノズル孔よりも大きな炭化珪素微粒子,窒化珪素粒子が貫通孔を通過してノズル孔を塞いでしまう。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明の粒状シリコン結晶の製造方法を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。
本発明の粒状シリコン結晶の製造方法の実施例について、図1に示した例に基づいて以下に説明する。
まず、粒状シリコン結晶5の材料として、p型ドーパントであるB(硼素)を1×1016atoms/cm3添加したシリコンを5000g、グラファイトから成る坩堝1内へ入れ、坩堝1を電磁誘導により加熱した。ノズル部1aは炭化珪素結晶体から成る平板状のものにノズル孔(貫通孔)を形成して成るものを用い、横断面が円形のノズル孔の直径を100μm、ノズル部1aの長さ(厚さ)を1mmとした。
雰囲気ガスとしてアルゴンガスと二酸化炭素ガスとの混合ガスを、ガス導入管3により坩堝1内へ導入した。アルゴンガスと二酸化炭素ガスとの混合比は、体積比で1000:10とした。
その後、坩堝1内の雰囲気ガスの圧力を、二酸化炭素ガスの添加前の圧力であって管2内の圧力である0.1MPaから0.3MPaに高めてシリコン融液の液面に圧力を加え、ノズル部1aから管2の内側へシリコンの融液を排出し、粒状シリコンの融液4を管2の内側で落下させつつ冷却して凝固させ、粒状シリコン結晶5を得た。得られた粒状シリコン結晶5は、平均粒径700μm、粒径の標準偏差100μm、回収率95%であった。回収率は、平均粒径に対して所望の粒径(−300μm〜+300μm)の範囲内の粒状シリコン結晶5として回収できた重量を、総投入重量で割ったものとした。また、得られた粒状シリコン結晶5には、炭素が1×1018atoms/cm3程度の微量成分として含まれていた。
なお、粒状シリコン粒子の粒径測定には、レーザ回折・散乱式測定装置(日機装社製)を用いて行った。平均粒径は、横軸に粒径D(μm)、縦軸にQ%(その粒径以下の粒子が存在する割合で単位は粒子の体積%)をとった累積粒度曲線において、Q%=50%に対応する粒子径D50の値をとった。また、シリコン結晶内に含まれる炭素などの不純物の濃度測定は、ICP−MS(誘導結合プラズマ質量分析)装置(マイクロマス社製)を用いて測定した。以下に示す実施例においても同様である。
(比較例1)
坩堝1内へガス導入管3より雰囲気ガスとしてアルゴンガスのみを導入し、上記実施例1と同様にして坩堝1内のシリコン融液の液面に圧力を加え、ノズル部1aから管2の内側へシリコンの融液を排出し、粒状シリコンの融液4を管2の内側を落下させつつ冷却して凝固させて、粒状シリコン結晶5を得た。得られた粒状シリコン結晶5は、平均粒径1200μm、粒径の標準偏差400μm、回収率10%であった。回収率は、平均粒径に対して所望の粒径(−300μm〜+300μm)の範囲内の粒状シリコン結晶5として回収できた重量を、総投入重量で割ったものとした。なお、得られた粒状シリコン結晶5には、炭素が3×1016atoms/cm3程度の微量成分として含まれていた。
ズル孔の直径100μm、ノズル部1aの長さ(厚さ)1mmとしたノズル部1aとして、窒化珪素質焼結体から成る平板状のものにノズル孔(貫通孔)を形成して成るものを用いた。
雰囲気ガスとしてアルゴンガスと窒素ガスとの混合ガスを、ガス導入管3より坩堝1内へ導入した。アルゴンガスと窒素ガスとの混合比は、体積比で1000:50とした。
その後、坩堝1内の雰囲気ガスの圧力を、窒素ガスの添加前の圧力であって管2内の圧力である0.1MPaから0.3MPaに高めて坩堝1内のシリコン融液の液面に圧力を加え、ノズル部1aから管2の内側へシリコンの融液を排出し、粒状シリコンの融液4を管2の内側で落下させつつ冷却して凝固させ、粒状シリコン結晶5を得た。得られた粒状シリコン結晶5は、平均粒径700μm、粒径の標準偏差90μm、回収率97%であった。回収率は、平均粒径に対して所望の粒径(−300μm〜+300μm)の範囲内の粒状シリコン結晶5として回収できた重量を、総投入重量で割ったものとした。また、得られた粒状シリコン結晶5には、窒素が5×1017atoms/cm3程度の微量成分として含まれていた。
(比較例2)
坩堝1内へガス導入管3より雰囲気ガスとしてアルゴンガスのみを導入し、上記実施例2と同様にして坩堝1内のシリコン融液の液面に圧力を加え、ノズル部1aから管2の内側へシリコンの融液を排出し、粒状シリコンの融液4を管2の内側で落下させつつ冷却して凝固させ、粒状シリコン結晶5を得た。得られた粒状シリコン結晶5は、平均粒径1400μm、粒径の標準偏差450μm、回収率15%であった。回収率は、平均粒径に対して所望の粒径(−400μm〜+400μm)の範囲内の粒状シリコン結晶5として回収できた重量を、総投入重量で割ったものとした。なお、得られた粒状シリコン結晶5には、窒素が1×1016atoms/cm3程度の微量成分として含まれていた。
ノズル部1aとして、炭化珪素結晶体から成る平板状のものにノズル孔(貫通孔)を形成して成るものを用い、横断面が円形のノズル孔の直径を100μm、ノズル部1aの長さ(厚さ)を1mmとした。坩堝1内に炭化珪素からなる無機固形部材6を配置した。無機固形部材6は、図2のように、直径約10mm、高さ約3mmの円柱状であって上底部を残して内部がくりぬかれた構造となっており、厚み約1mmの上底部にはノズル部1aのノズル孔と同じ直径の貫通孔が多数形成されている。また無機固形部材6は、角部からの炭素の過剰な溶出を抑制するために、角部は丸めた。
次に、グラファイトから成る坩堝1の中に、粒状シリコン結晶5の材料として、p型ドーパントであるB(硼素)を1×1016atoms/cm3添加したシリコンを5000g入れて、坩堝1を電磁誘導により加熱した。
雰囲気ガスとしてアルゴンガスを用い、坩堝1内を循環させて、坩堝1内のシリコン融液に基いて形成される一酸化珪素などの排出ガスを除外した。
その後、坩堝1内の雰囲気ガスの圧力を、管2内の圧力である0.1MPaから0.3MPaに高めてシリコン融液の液面に圧力を加え、ノズル部1aから管2の内側へシリコンの融液を排出し、粒状シリコンの融液4を管2の内側で落下させつつ冷却して凝固させ、粒状シリコン結晶5を得た。得られた粒状シリコン結晶5は、平均粒径450μm、粒径の標準偏差70μm、回収率96%であった。回収率は、平均粒径に対して所望の粒径(−300μm〜+300μm)の範囲内の粒状シリコン結晶5として回収できた重量を、総投入重量で割ったものとした。また、得られた粒状シリコン結晶5には、炭素が1×1018atoms/cm3程度の微量成分として含まれていた。
多数回のシリコン融液の排出を繰り返した後、ノズル孔を調べたところ、孔径は拡大しておらず、ほぼ100μmを維持していた。さらに、シリコン融液中に形成されたスラグなどのパーティクルは無機固形部材6の貫通孔を通過せず、フィルタリングされており、ノズル孔の目詰まりは見られなかった。
(比較例3)
坩堝1内のシリコン融液中に無機固形部材6を導入せず、上記実施例1と同様にして坩堝1内のシリコン融液の液面に圧力を加え、ノズル部1aから管2の内側へシリコンの融液を排出し、粒状シリコンの融液4を管2の内側を落下させつつ冷却して凝固させて、粒状シリコン結晶5を得た。得られた粒状シリコン結晶5は、平均粒径800μm、粒径の標準偏差200μm、回収率10%であった。回収率は、平均粒径に対して所望の粒径(−300μm〜+300μm)の範囲内の粒状シリコン結晶5として回収できた重量を、総投入重量で割ったものとした。なお、得られた粒状シリコン結晶5には、炭素が2×1016atoms/cm3程度の微量成分として含まれていた。
ノズル部1aとして、ノズル孔の直径100μm、ノズル部1aの長さ(厚さ)1mmとしたノズル部1aとして、窒化珪素質焼結体から成る平板状のものにノズル孔(貫通孔)を形成して成るものを用いた。ノズル孔の周囲はノズル部1a上面より突出させており、坩堝1の中に窒化珪素からなる直径約5mmの球状の無機固形部材6を10個導入した。
雰囲気ガスとしてアルゴンガスを、ガス導入管3より坩堝1内へ導入した。
このグラファイトから成る坩堝1中へ、粒状シリコン結晶5の材料として、p型ドーパントであるB(硼素)を1×1016atoms/cm3添加したシリコンを5000g入れて、坩堝1を電磁誘導により加熱した。
その後、坩堝1内の雰囲気ガスの圧力を、管2内の圧力である0.1MPaから0.3MPaに高めて坩堝1内のシリコン融液の液面に圧力を加え、ノズル部1aから管2の内側へシリコンの融液を排出し、粒状シリコンの融液4を管2の内側で落下させつつ冷却して凝固させ、粒状シリコン結晶5を得た。得られた粒状シリコン結晶5は、平均粒径480μm、粒径の標準偏差70μm、回収率97%であった。回収率は、平均粒径に対して所望の粒径(−300μm〜+300μm)の範囲内の粒状シリコン結晶5として回収できた重量を、総投入重量で割ったものとした。また、得られた粒状シリコン結晶5には、窒素が7×1017atoms/cm3程度の微量成分として含まれていた。
また、多数回のシリコン融液の排出を繰り返した後のノズル孔を調べたところ、孔径は拡大していなかった。
(比較例4)
坩堝1内へガス導入管3より雰囲気ガスとしてアルゴンガスのみを導入し、坩堝1の中に窒化珪素からなる固形部材6を用いない以外は上記実施例4と同様にして坩堝1内のシリコン融液の液面に圧力を加え、ノズル部1aから管2の内側へシリコンの融液を排出し、粒状シリコンの融液4を管2の内側で落下させつつ冷却して凝固させ、粒状シリコン結晶5を得た。得られた粒状シリコン結晶5は、平均粒径900μm、粒径の標準偏差220μm、回収率15%であった。回収率は、平均粒径に対して所望の粒径(−400μm〜+400μm)の範囲内の粒状シリコン結晶5として回収できた重量を、総投入重量で割ったものとした。なお、得られた粒状シリコン結晶5には、窒素が1×1016atoms/cm3程度の微量成分として含まれていた。
以上の結果より、本発明の実施例により得られた粒状シリコン結晶は、比較例により得られた粒状シリコン結晶に対して、粒径バラツキが小さく、回収量が大きい。これは、本発明の粒状シリコン結晶の製造方法は、粒径バラツキの小さい粒状シリコン結晶を高い生産性でもって再現性良く得ることができることを示すものであった。
なお、本発明は上記の実施の形態および実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更を施すことは何ら差し支えない。
本発明の粒状シリコン結晶の製造方法に係わる製造装置について実施の形態の一例を示す基本構成の断面図である。 本発明の他の実施形態に係る粒状シリコン結晶の製造方法に用いられる製造装置についての基本構成の断面図である。
符号の説明
1:坩堝
1a:ノズル部
2:管
3:ガス導入管
4:粒状シリコンの融液
5:粒状シリコン結晶
6:無機固形部材

Claims (19)

  1. 坩堝内のシリコン融液を炭化珪素または窒化珪素から成るノズル部から粒状に排出して落下させるとともに、この粒状のシリコン融液を落下中に冷却して凝固させることによって粒状シリコン結晶を製造する粒状シリコン結晶の製造方法であって、前記坩堝内のシリコン融液に、前記ノズル部が炭化珪素から成る場合には炭素源を、前記ノズル部が窒化珪素から成る場合には窒素源を添加することを特徴とする粒状シリコン結晶の製造方法。
  2. 前記炭素源が炭素を含むガス、前記窒素源が窒素を含むガスであり、シリコン融液が入った前記坩堝内の雰囲気ガスに、前記ノズル部が炭化珪素から成る場合には炭素を含むガスを、前記ノズル部が窒化珪素から成る場合には窒素を含むガスを添加することを特徴とする請求項1記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
  3. 前記ノズル部が炭化珪素から成る場合、炭素を含むガスが一酸化炭素ガスまたは二酸化炭素ガスであることを特徴とする請求項2記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
  4. 前記ノズル部が炭化珪素から成る場合、前記シリコン融液に、シリコン1cm3当り1×1017atoms/cm3〜1×1019atoms/cm3の量の炭素を添加することを特徴とする請求項2記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
  5. 前記ノズル部が窒化珪素から成る場合、窒素を含むガスが窒素ガスであることを特徴とする請求項2記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
  6. 前記ノズル部が窒化珪素から成る場合、前記シリコン融液に、シリコン1cm3当り2×1017atoms/cm3〜2×1019atoms/cm3の量の窒素を添加することを特徴とする請求項2記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
  7. シリコン融液が入った前記坩堝内の雰囲気ガスに、前記ノズル部が炭化珪素から成る場合には炭素を含むガスを、前記ノズル部が窒化珪素から成る場合には窒素を含むガスを添加した後、前記坩堝内の雰囲気ガスの圧力を前記ガスの添加前の圧力よりも高くすることを特徴とする請求項2記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
  8. シリコン融液に炭素または窒素を含むガスを添加するためのガス導入管は、ガス排出口がシリコン融液面から10〜300mm上方に位置していることを特徴とする請求項2記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
  9. 前記炭素源が炭化珪素粉末、前記窒素源が窒化珪素粉末であることを特徴とする請求項1記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
  10. 前記シリコン融液のシリコンは、前記ノズル部が炭化珪素から成る場合には炭化処理によりシリコン原料の表面に前記炭素源である炭化珪素膜を形成させたシリコンであり、前記ノズル部が窒化珪素から成る場合には窒化処理によりシリコン原料の表面に前記窒素源である窒化珪素膜を形成させたシリコンであることを特徴とする請求項1記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
  11. 前記炭素源が炭素を含む無機固形部材、前記窒素源が窒素を含む無機固形部材であり、前記ノズル部が炭化珪素から成る場合には前記炭素を含む無機固形部材を、前記ノズル部が窒化珪素からなる場合には前記窒素を含む無機固形部材を、前記坩堝内のシリコン融液に導入することを特徴とする請求項1記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
  12. 前記炭素を含む無機固形部材は、グラファイトまたは炭化珪素から成ることを特徴とする請求項11記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
  13. 前記ノズル部が炭化珪素から成る場合、前記シリコン融液に、シリコン1cm3当り1×1017atoms/cm3〜1×1019atoms/cm3の量の炭素を添加することを特徴とする請求項11記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
  14. 前記窒素を含む無機固形部材は、窒化珪素から成ることを特徴とする請求項11記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
  15. 前記ノズル部が窒化珪素から成る場合、前記シリコン融液に、シリコン1cm3当り2×1017atoms/cm3〜2×1019atoms/cm3の量の窒素を添加することを特徴とする請求項11記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
  16. 前記炭素を含む無機固形部材は、前記ノズル部のノズル孔の上方を覆うように設置されているとともに、前記シリコン融液中で発生した炭化珪素粒子を通さない多数の貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項11記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
  17. 前記貫通孔の直径が80〜200μmであることを特徴とする請求項16記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
  18. 前記窒素を含む無機固形部材は、前記ノズル部のノズル孔の上方を覆うように設置されているとともに、前記シリコン融液中で発生した窒化珪素粒子を通さない多数の貫通孔が形成されていることを特徴とする請求項11記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
  19. 前記貫通孔の直径が80〜200μmであることを特徴とする請求項18記載の粒状シリコン結晶の製造方法。
JP2006046079A 2005-03-25 2006-02-23 粒状シリコン結晶の製造方法 Expired - Fee Related JP4855799B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006046079A JP4855799B2 (ja) 2005-03-25 2006-02-23 粒状シリコン結晶の製造方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005089390 2005-03-25
JP2005089390 2005-03-25
JP2005188639 2005-06-28
JP2005188639 2005-06-28
JP2006046079A JP4855799B2 (ja) 2005-03-25 2006-02-23 粒状シリコン結晶の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007039307A JP2007039307A (ja) 2007-02-15
JP4855799B2 true JP4855799B2 (ja) 2012-01-18

Family

ID=37797631

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006046079A Expired - Fee Related JP4855799B2 (ja) 2005-03-25 2006-02-23 粒状シリコン結晶の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4855799B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5349031B2 (ja) * 2008-12-17 2013-11-20 日本合成化学工業株式会社 剥離型水性粘着剤組成物、剥離型水性粘着剤、及びそれを用いた剥離型粘着部材
KR20210056432A (ko) * 2018-09-24 2021-05-18 메르크 파텐트 게엠베하 과립형 재료의 제조 방법
CN113636559A (zh) * 2021-08-11 2021-11-12 华南师范大学 一种硅基电极材料的制备装置和制备方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003073112A (ja) * 2001-08-30 2003-03-12 Kyocera Corp 無機物粒子形成用坩堝
JP4012732B2 (ja) * 2001-12-25 2007-11-21 京セラ株式会社 粒状シリコンの製造方法
JP4051234B2 (ja) * 2002-07-12 2008-02-20 京セラ株式会社 粒状シリコンの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007039307A (ja) 2007-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7323047B2 (en) Method for manufacturing granular silicon crystal
US5961944A (en) Process and apparatus for manufacturing polycrystalline silicon, and process for manufacturing silicon wafer for solar cell
AU770276B2 (en) Polycrystalline silicon and process and apparatus for producing the same
EP2825306B1 (en) Process for manufacturing synthetic single crystal diamond material
US20090289390A1 (en) Direct silicon or reactive metal casting
US20130295385A1 (en) Granular polycrystalline silicon and production thereof
EP0869102B1 (en) Process and apparatus for preparing polycrystalline silicon and process for preparing silicon substrate for solar cell
JP5637220B2 (ja) 多結晶シリコンインゴット鋳造用鋳型及びその製造方法並びに多結晶シリコンインゴット鋳造用鋳型の離型材用窒化珪素粉末及びそれを含有したスラリー
JP2002220219A (ja) 多結晶シリコンの製造方法とその装置
JP2008156227A (ja) 結晶化シリコンの製造方法および結晶化シリコン
JP4855799B2 (ja) 粒状シリコン結晶の製造方法
JP2006526558A (ja) 半導体顆粒の製造方法
KR101442938B1 (ko) 다결정 실리콘 잉곳의 제조 방법 및 다결정 실리콘 잉곳
JP3281019B2 (ja) 亜鉛粒の製造方法および装置
CN111699155A (zh) 三氯硅烷制备用硅粒料及相关生产方法
WO2001048277A1 (fr) Procede et appareil utiles pour produire un monocristal de carbure de silicium
JP4051234B2 (ja) 粒状シリコンの製造方法
JP2009033013A (ja) 結晶シリコン粒子の製造方法
US20080102018A1 (en) Method of vaporizing solid organometallic compound
CA2211028C (en) Process and apparatus for manufacturing polycrystalline silicon, and process for manufacturing silicon wafer for solar cell
JP3967904B2 (ja) 粒状金属結晶の製造装置と製造方法
JP2008207984A (ja) 結晶シリコン粒子の製造方法及び結晶シリコン粒子の製造装置
JP2006151717A (ja) 粒状結晶の製造方法
JP2014227314A (ja) 周期表第13族金属窒化物多結晶の製造方法
JP2006090591A (ja) 無機物粒子作製用坩堝および無機物粒子の作製方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080818

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101028

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111004

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111027

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141104

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees