JP4853122B2 - 電動ステアリング制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の電動ステアリング制御装置に関し、特に、ステアリングホイールに生じるトルクステアを低減する電動ステアリング制御装置に係る。
一般的に、操向車輪が駆動車輪である車両のステアリング装置において、駆動力の変化に応じて操舵力や保舵力が変化する現象がトルクステアと呼ばれており、このトルクステアを抑制することが望まれている。例えば後掲の特許文献1には、駆動力(又は制動力)を左右輪それぞれ独立して(又は左右輪に対して配分して)制御して車両の操縦性及び安定性を向上させるようにした左右輪制御システムを搭載した車両が開示されている。具体的には、上記の制御により左右不均等な駆動力(又は制動力)が操向輪(転舵輪)に作用した場合に、操向輪側からハンドルを回してしまうトルクステアを抑制することを目的として、駆動力又は制動力を左右輪に対してそれぞれ独立して制御し得る左右輪制御による駆動力又は制動力における左右輪間の制御値に差が生じたときに、該制御値の差により発生するトルクステアを打ち消す向きに操向輪を転舵させるためのトルクステア防止補助トルク信号を出力し、電動機を制御する電動パワーステアリング装置が提案されている。
更に、後掲の特許文献2において、上記特許文献1では左右輪の間の制御値に差が発生した場合のみ、つまり左右輪に回転差が発生した場合のみにトルクステアの抑制制御を行っているが、摩擦抵抗の大きい路面上では、左右輪間に回転差が生じていない状態、あるいは微小な回転差が発生している場合でも、トルクステアが発生しているとして、これを解決する装置が提案されている。即ち、左右駆動輪の回転差ではなく、トルクステアが発生するおそれのある左右の駆動軸の伝達トルク差をみて、トルクステアを打ち消すために、エンジントルクを検出または推定し、エンジントルクに対する左右の駆動軸にかかるトルク差の関係を記憶した記憶回路によって、トルクステア推定値を求め、左右の駆動軸の伝達トルク差によって発生するトルクステアを打ち消す操舵制御装置が提案されている。尚、操向車輪が駆動車輪である車両に関連し、下記の特許文献3に記載のように、四輪駆動式自動車等における左右輪への駆動力配分を行う駆動力配分装置も提案されている。
特開平11−129927号公報 特開2005−170116号公報 特開平5−77653号公報
然し乍ら、前掲の特許文献2のように、エンジントルクに対する左右の駆動軸トルク差の関係によるトルクステアの補償のみでは、依然として、トルクステアを充分に低減することが困難である。
ここで、トルクステアが発生する原因について解析する。トルクステアとは、操向車輪が駆動車輪となる車両(フロントエンジン・フロントドライブ車(所謂FF車)又は四輪駆動車)において、車両の加速時に、操向車輪側からステアリングホイールが転舵される現象(操向車輪がステアリングホイールを転舵する現象)をいう。このトルクステアの発生原因には、主として、「ドライブシャフトの等速ジョイントの折れ角」、及び「キングピンオフセットが存在する場合の左右車輪間での駆動力の差」が挙げられる。
先ず、(1)として「ドライブシャフトの等速ジョイントの折れ角によるトルクステア」について説明する。ドライブシャフトと車輪の関係を 図12に示すように、ドライブシャフトの等速ジョイントが折れ角θを持つ場合、ドライブシャフトが伝達する駆動トルクをTdrvとすると、下記(1)式に基づき、車輪を転舵しようとする2次偶力モーメントMzが発生する。
Mz=Tdrv・tan(θ/2) ---(1)
図13には、操向車輪が駆動車輪である車両におけるステアリング装置を含む部分に関し、正面及び平面の対応関係が明らかとなるように示されている。即ち、図13において、エンジンコンパートメントの空間効率を確保するために、エンジンEG及び変速機TRが、車両進行方向に対して横置きの配置とされている車両では、ドライブシャフト(駆動軸ともいう)DS1及びDS2の長さや取付け配置は、左右対称とはならない。そのため、駆動車輪に接続されるドライブシャフトのジョイント折れ角が左右の車輪WH1,WH2間で異なっている場合には、車輪を転舵するモーメント(転舵トルクともいう)Mzが、左右の車輪WH1,WH2間で差が生じ、車両の加速時に操向車輪がステアリングホイールSWを転舵するトルクステアが発生する。このように、ドライブシャフトの等速ジョイントの折れ角に起因するトルクステアを、定常的なトルクステアという。
次に、(2)として「キングピンオフセットが存在する場合の左右車輪間での駆動力の差によるトルクステア」について説明する。図13に示すように、操向車輪(WH1,WH2)は転舵可能となるようにキングピンKP1,KP2を有しており、転舵の中心点TC(キングピン軸と路面との交点)の位置と駆動力の着力点DPの位置は一致せず、その2点間の距離であるキングピンオフセットKPoが存在する(図13のKPcはホイールセンタ・キングピンオフセットを表す)。キングピンオフセットKPoが存在する場合は、車輪WH1,WH2に駆動力が作用する車両加速時には、車輪を転舵するトルク(転舵トルク)が発生するが、これは(駆動力)×(キングピンオフセット)として求められる。左右の車輪WH1,WH2間で駆動力が一致しておれば、この転舵トルクは相殺されてトルクステアは発生しないが、左右の車輪WH1,WH2の駆動力が相違する場合には、「操向車輪(左右車輪)がステアリングホイールを転舵するトルクステア」が発生する。
更に、上記(2)のように左右車輪間で駆動力が異なる場合としては、以下の三つの場合が考えられる。
(2−a)「ドライブシャフトの特性による駆動力左右差」
ドライブシャフトDS1及びDS2に特性差がある場合には、トルク伝達に過渡的な(動的な)差異が生じる。ドライブシャフトDS1及びDS2が、同一材質、同一断面形状であっても、それらの長さが異なると、ドライブシャフトのねじり剛性は異なる。車両が急加速する場合、ドライブシャフト長が短くねじり剛性が高い側の車輪では駆動力が僅かな遅れで、速やかに立ち上がる。これに対し、ドライブシャフト長が長くねじり剛性が低い側の車輪では駆動力の立ち上がりは緩やかとなる。そのため、過渡的な駆動力に左右差が生じ、これによるトルクステア(過渡的なトルクステアという)が発生する。
(2−b)「トラクション制御による駆動力左右差」
トラクション制御によって、一方の車輪に制動トルクが加えられると、その制動トルクに相当する他方の車輪の駆動力が増加する。特に、路面摩擦係数が左右車輪間で異なる、所謂μスプリット路面において、トラクション制御が作動した場合には、駆動力の左右差が大きく発生する。
(2−c)「駆動力配分装置による駆動力左右差」
左右車輪間に駆動力配分装置を備える場合にも、駆動力の左右差が発生する。尚、駆動力配分装置には、電子制御によるものと、機械的に差動を制限するもの(例えば、ビスカスカップリング等)があり、例えば前掲の特許文献3に開示されている。
上記(1)及び(2)は、車両の加速時に発生するトルクステアの原因をまとめたものであるが、夫々のトルクステア発生部位を整理すると図14に示すようになる。図14においては、車両の各部位から上記(1)、(2−a)、(2−b)及び(2−c)によってトルクステアが生じることを示している。このうち、(1)及び(2−a)は、ドライブシャフトの配置及び特性によって発生するトルクステア(以下、ドライブシャフト起因トルクステアという)に係り、これは車両の特性として既に定まっているので、ステアリングホイールの転舵方向に対して、何れか一方向に限ってのみ発生することになる。一方、(2−c)は、駆動力配分装置によって生じるトルクステア(以下、駆動力配分起因トルクステアという)に係るもので、(2−b)は、トラクション制御によって発生するトルクステア(以下、トラクション制御起因トルクステアという)に係るものであるので、ステアリングホイールの転舵方向に対して、任意の方向において発生することになる。
上記の駆動力配分起因トルクステアやトラクション制御起因トルクステアが発生している場合は、車両の加速時であるので、同時にドライブシャフト起因トルクステアも発生する。このため、ドライブシャフト起因トルクステアの発生する転舵方向と駆動力配分起因トルクステアやトラクション制御起因トルクステアの発生する転舵方向とが同方向である場合には、トルクステアは相互に増幅されて大きくなる。逆に、ドライブシャフト起因トルクステアの発生する転舵方向と駆動力配分起因トルクステアやトラクション制御起因トルクステアの発生する転舵方向とが逆方向の場合には、トルクステアは相互に相殺されて小さくなる。従って、運転者への違和感のないトルクステア低減制御を行うためには、上記の各原因で発生するトルクステア間の相互の影響を補償することが肝要である。
そこで、本発明は、電動ステアリング制御装置において、車両の加速時に、駆動力配分起因トルクステアやトラクション制御起因トルクステアが発生する場合において、ドライブシャフト起因トルクステアの影響を補償して、運転者への違和感のないトルクステア低減制御を実現することを目的とする。
上記の課題を達成するため、本発明は、請求項1に記載のように、動力源が発生する動力を、ドライブシャフトを介して駆動車輪に伝達する車両における操向車輪が前記駆動車輪である当該車両に搭載し、当該車両のステアリングホイールの操舵トルクを制御する操舵トルク制御手段を備え、該操舵トルク制御手段により、前記ステアリングホイールに生じるトルクステアを低減する電動ステアリング制御装置において、前記操向車輪間の駆動力配分を検出する駆動力配分検出手段と、該駆動力配分検出手段が検出する駆動力配分状態に基づいて駆動力差を演算する駆動力差演算手段と、該駆動力差演算手段が演算する駆動力差に基づいて、前記ステアリングホイールの転舵方向に対して任意の方向において生じるトルクステアを低減するための第1トルクステア低減トルク目標値を決定する第1の目標値決定手段と、前記動力源の作動状態を検出する動力源状態検出手段と、該動力源状態検出手段が検出する前記動力源の作動状態に基づいて駆動力を演算する駆動力演算手段と、該駆動力演算手段が演算する駆動力に基づいて、前記ステアリングホイールの転舵方向に対して何れか一方向に限ってのみ生じるトルクステアを低減するための第2トルクステア低減トルク目標値を決定する第2の目標値決定手段と、該第2の目標値決定手段が決定する第2トルクステア低減トルク目標値に応じて、前記第1の目標値決定手段が決定する第1トルクステア低減トルク目標値を修正してトルクステア低減トルク目標値を演算する修正手段とを備え、該修正手段が演算するトルクステア低減トルク目標値に基づき、前記操舵トルク制御手段がトルクステア低減トルクを付与して前記トルクステアを低減することとしたものである。尚、前記動力源状態検出手段としては、スロットル開度センサ、エンジン回転数センサ、電気モータの電流センサ等がある。
また、請求項2に記載のように、動力源が発生する動力を、ドライブシャフトを介して駆動車輪に伝達する車両における操向車輪が前記駆動車輪である当該車両に搭載し、当該車両のステアリングホイールの操舵トルクを制御する操舵トルク制御手段を備え、該操舵トルク制御手段により、前記ステアリングホイールに生じるトルクステアを低減する電動ステアリング制御装置において、前記操向車輪の制動トルクを制御するトラクション制御手段と、前記制動トルクを検出する制動トルク検出手段と、該制動トルク検出手段が検出する制動トルクに基づいて前記操向車輪間の駆動力差を演算する駆動力差演算手段と、該駆動力差演算手段が演算する駆動力差に基づいて、前記ステアリングホイールの転舵方向に対して任意の方向において生じるトルクステアを低減するための第1トルクステア低減トルク目標値を決定する第1の目標値決定手段と、前記動力源の作動状態を検出する動力源状態検出手段と、該動力源状態検出手段が検出する前記動力源の作動状態に基づいて駆動力を演算する駆動力演算手段と、該駆動力演算手段が演算する駆動力に基づいて、前記ステアリングホイールの転舵方向に対して何れか一方向に限ってのみ生じるトルクステアを低減するための第2トルクステア低減トルク目標値を決定する第2の目標値決定手段と、該第2の目標値決定手段が決定する第2トルクステア低減トルク目標値に応じて、前記第1の目標値決定手段が決定する第1トルクステア低減トルク目標値を修正してトルクステア低減トルク目標値を演算する修正手段とを備え、該修正手段が演算するトルクステア低減トルク目標値に基づき、前記操舵トルク制御手段がトルクステア低減トルクを付与して前記トルクステアを低減するように構成してもよい。
本発明は上述のように構成されているので以下の効果を奏する。即ち、請求項1に記載の電動ステアリング制御装置においては、第2トルクステア低減トルク目標値に応じて、第1トルクステア低減トルク目標値を修正してトルクステア低減トルク目標値を演算し、このトルクステア低減トルク目標値に基づき、トルクステア低減トルクを付与してトルクステアを低減するように構成されているので、例えば、駆動力配分起因トルクステアが発生する状況下で、ドライブシャフト起因トルクステアの影響を適切に補償することができ、運転者への違和感のないトルクステア低減制御を実現することができる。
また、請求項2に記載のように構成すれば、駆動力配分起因トルクステアやトラクション制御起因トルクステアを低減する第1トルクステア低減トルク目標値を、第2トルクステア低減トルク目標値を用いて修正することによって、過不足のないトルクステア低減トルクを演算することができ、車両の加速時に発生するトルクステアを、運転者への違和感なく、効果的に低減することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施形態に係る電動ステアリング制御装置の構成を示すもので、例えば図2に示す車両に搭載される。即ち、動力源としてエンジンEGが発生する動力を、変速機TR及びドライブシャフトDSfl及びDSfrを介して駆動車輪たる車輪WHfr及びWHflに伝達する車両に搭載されるもので、車輪WHfr及びWHflは、ステアリングホイールSWの操作によって転舵される操向車輪でもある。この電動ステアリング制御装置は操舵トルク制御手段を備えており、図1に示す操舵トルク検出手段M1によってステアリングホイールSWの操舵トルクTsが検出され、その検出結果に基づき、パワーステアリング補助トルク目標値決定手段M2において、運転者の操舵力を軽減するためにパワーステアリング制御に補助トルクとして供されるトルクの目標値が演算され、補助トルク目標値Tpsとして出力される。
そして、駆動力配分検出手段M3において、駆動力の左右駆動車輪への配分状態Dstが検出され、この駆動力配分状態Dstに基づいて、駆動車輪間の駆動力差ΔFdが駆動力差演算手段M4において演算される。ここで、駆動力配分検出手段M3は、トラクション制御の場合には、駆動車輪に付与される制動トルクを検出するものである。従って、制動液圧を検出又は推定する手段を駆動力配分検出手段M3とすることができる。また、差動制限装置においては、差動状態を検出することによって駆動力配分状態を検出することができる。従って、駆動車輪の車輪速度を検出する車輪速度センサ(図2のWSfr及びWSfl)を駆動力配分検出手段M3とすることもできる。更に、電子式駆動力配分装置を備えている場合には、これを制御する電子制御ユニットECU5(図2に破線で示す)の制御目標値を取得する手段を駆動力配分検出手段M3とすることができる。そして、駆動力差演算手段M4で演算された駆動力差ΔFdに基づき、第1トルクステア低減トルク目標値決定手段M5において、前述の駆動力配分起因トルクステアやトラクション制御起因トルクステアを低減するための第1トルクステア低減トルク目標値Tts1が演算される。
また、図1に示すように、動力源状態検出手段M6が設けられ、これによって動力源の運転状態を表す出力Teが検出される。本発明の動力源としては、車輪を駆動する駆動力を発生させるための公知の手段を用いることができ、例えばガソリンエンジン(図2のEG)、ディーゼルエンジン等の内燃機関のほか、電気モータ、更には、これらを組み合わせた装置(ハイブリッドシステム)を用いることが可能である。従って、動力源状態検出手段M6は、内燃機関においてはスロットル開度、燃料噴射量、エンジン回転数等の情報を検出する手段であり、電気モータでは駆動電流、駆動電圧を検出する手段である。更に、動力源の出力軸に直接検出手段を設けることもできる。
更に、変速機状態検出手段M7が設けられており、変速機の変速状態として図2の変速機TRの変速比Rtが検出される。そして、駆動力演算手段M8において、動力源出力Te及び変速比Rtに基づき、ドライブシャフトが伝達する駆動力(駆動トルクともいう)Fdが演算される。この駆動力Fdに基づき、第2トルクステア低減トルク目標値決定手段M9において、第2トルクステア低減トルク目標値Tts2が決定される。この第2トルクステア低減トルク目標値Tts2は、ドライブシャフトの配置や特性によって生じるドライブシャフト起因トルクステアを低減するものである。前述のように、ドライブシャフトの配置や特性は既知であるため、ドライブシャフト起因トルクステアは、常に、決まった転舵方向に発生し、これを低減する第2トルクステア低減トルク目標値Tts2は、予め定められた駆動力Fdとの関係で演算することができる。
そして、修正手段M10において、第2トルクステア低減トルク目標値Tts2に応じて第1トルクステア低減トルク目標値Tts1が修正され、トルクステア低減トルク目標値Ttsが決定される。このトルクステア低減トルク目標値Ttsは、パワーステアリング制御用の補助トルク目標値Tpsに加算されて新たな目標値とされ、この目標値に基づきモータ駆動制御手段M11によって電気モータMTが制御される。
以上のように、任意の転舵方向に発生する駆動力配分起因トルクステアやトラクション制御起因トルクステアを低減するための第1トルクステア低減トルク目標値Tts1が、決まった転舵方向にのみ発生するドライブシャフト起因トルクステアを低減するための第2トルクステア低減トルク目標値Tts2によって補償されるので、過不足のないトルクステア低減トルクを発生させ、確実にトルクステア低減制御を実行することができる。また、運転者への違和感が抑制される。
上記電動ステアリング制御装置は、前述のように図2に示す車両に搭載され、エンジンEGは、変速機TRと共にエンジンコンパートメント内に横置きに配置されている。変速機TR内には、差動装置DFが配置され、エンジンEGによって発生する駆動力は、駆動車輪且つ操向車輪である車輪WHfr及びWHflに分配される。この差動装置DFは、左右の駆動車輪に均等に駆動力を配分する特性を有するが、この差動装置DFに代えて、差動制限トルクによって左右車輪間の駆動力差を発生させる差動制限装置(図示せず)を用いることとしてもよい。また、より積極的に駆動力を左右の駆動輪間で制御する電子式駆動力配分装置を備えたものとすることもできる。尚、電子式駆動力配分装置では、車両の走行状態、例えば、車両速度や旋回状態に基づいて左右駆動車輪間の駆動力配分目標値が演算され、目標値に基づき左右駆動車輪の駆動力が制御される。
車両には、エンジンEGを制御するエンジン電子制御ユニットECU1、ステアリングシステムを制御するステアリング電子制御ユニットECU2、変速機を制御する変速機電子制御ユニットECU3、及びブレーキシステムを制御するブレーキ電子制御ユニットECU4が通信バスを介して接続されている(電子式駆動力配分装置を備えたものにおいては、更に、破線で示すように、これを制御するための電子制御ユニットECU5が設けられる)。この通信バスを通して、センサ信号、及び各電子制御ユニット内の処理信号を共有することができる。
エンジンEGには、エンジン出力を制御するためにスロットルバルブTHが設けられる。スロットルバルブTHの開度は、スロットルアクチュエータTAによって調節され、そのスロットル開度Tkはスロットル開度センサTKによって検出される。また、エンジン回転数Ekを検出するエンジン回転数センサEKも設けられる。そして、運転者の加速要求が、アクセルペダルに設けられるアクセルペダルセンサAPによって、アクセルペダル操作量Apとして検出される。而して、これらの検出結果のアクセルペダル操作量Ap、エンジン回転数Ek、及びスロットル開度Tkに基づき、エンジン電子制御ユニットECU1にて、スロットルアクチュエータTAが制御される。
上記のように、本実施形態では、動力源としてガソリンエンジン(EG)を用いた車両を示しているが、前述のように、駆動力を発生させるための公知の動力源を利用することができ、ディーゼルエンジン等の内燃機関のほか、電気モータを利用する電気自動車(EV)、更には、これらを組み合わせたハイブリッド車両(HEV)を用いることも可能である。
一方、ステアリングシステムは、運転者の操舵力を低減するために、ステアリングシャフトに設けられた操舵トルクセンサTSに基づき、ステアリングホイールSWに作用する操舵トルクを制御するように構成されている。具体的には、ステアリング電子制御ユニットECU2が、操舵トルクセンサTSによって検出された操舵トルクTsに応じて、電気モータMTを制御するように構成されている。更に、車両速度Vxを考慮して電気モータMTを制御するように構成することもできる。この制御は、所謂パワーステアリングの制御であり、電気モータMTを用いるため、電動パワーステアリングとも呼ばれる。
更に、車両の加速時等において、車輪WHfr及びWHflがステアリングホイールSWを転舵しようとするトルクステア現象が発生するが、これを低減するトルクステア低減トルクも、後述するように、電気モータMTによって付与される。尚、このようにトルクステアを低減する制御を、トルクステア低減制御という。
変速機TRには、変速比Rtを検出するギア位置センサGPが設けられており、その出力の変速比Rtが変速機電子制御ユニットECU3に供給される。変速機TRとしては、手動トランスミッション(マニュアルトランスミッション)、自動トランスミッション(オートマティックトランスミッション)、無段変速機(CVT)等、公知の変速機が用いられる。
車両には、トラクション制御を含み、各車輪の制動トルクを制御するブレーキ制御装置BRKが設けられており、これを制御するブレーキ電子制御ユニットECU4が通信バスに接続されている。ブレーキ電子制御ユニットECU4には、車輪速度センサWSxx(ここで、xxは各車輪を意味し、frは右前輪、flは左前輪、rrは右後輪、rlは左後輪を表す)が接続されており、各車輪の速度Vwxxが演算され、更には、これらの検出車輪速度に基づき車両速度Vxが演算される。而して、ブレーキ電子制御ユニットECU4において車輪速度Vwxxが監視され、駆動車輪の加速スリップが大きくなった場合にはトラクション制御が実行される。即ち、当該駆動車輪に制動トルクが付与され、加速スリップが抑制される。
上記のように構成された電動ステアリング制御装置の作動を、図3に示すフローチャートを参照して説明する。先ず、ステップ101において制御の初期化が行われた後、ステップ102にてセンサ信号、及び通信バス上の通信信号が読み込まれる。続いて、ステップ103においてフィルタ処理などの信号処理演算が行われる。次に、ステップ104にて、操舵トルクTsに基づき、パワーステアリング制御に供する補助トルク目標値Tpsが演算される。そして、ステップ105において、駆動力配分起因トルクステアやトラクション制御起因トルクステアを低減するための第1トルクステア低減トルク目標値Tts1が演算されるが、これについては図4を参照して後述する。また、ステップ106において、ドライブシャフト起因トルクステアを低減するための第2トルクステア低減トルク目標値Tts2が演算されが、これについては図6を参照して後述する。
更に、ステップ107において、第1トルクステア低減トルク目標値Tts1が第2トルクステア低減トルク目標値Tts2に基づいて修正され、トルクステア低減トルク目標値Ttsが演算される。本実施形態では、第1トルクステア低減トルク目標値Tts1の修正は、第2トルクステア低減トルク目標値Tts2を加算することによって行われる。而して、ステップ108にて、パワーステアリング補助トルク目標値Tpsにトルクステア低減トルク目標値Ttsが加算されて新たな目標値(Tps+Tts)とされ、この目標値に基づき、電気モータMTの電流指令値が演算される。そして、ステップ109において、電流指令値に基づき電気モータMTの駆動制御が行われる。
上記の駆動力配分起因トルクステアやトラクション制御起因トルクステアを低減する第1トルクステア低減トルク目標値Tts1は、図4に示すフローチャートに従って演算される。先ず、ステップ201において、駆動力配分検出手段M3によって検出される駆動力配分状態Dstが、センサ信号又は通信信号として読み込まれる。次に、ステップ202において、駆動力配分状態Dstに基づき、左右駆動車輪間の駆動力差ΔFdが演算される。尚、駆動力配分検出手段M3、駆動力配分状態Dst及び駆動力差演算手段M4については後述する。そして、ステップ203において、第1トルクステア低減制御が実行中であるか否かが、判定される。ここで、実行中ではないと判定されると、ステップ204に進み、第1トルクステア低減制御を開始するか否かが判定される。一方、ステップ204において第1トルクステア低減制御の開始不要と判定されると、ステップ206において第1トルクステア低減トルク目標値Tts1がゼロ(0)に設定される。また、ステップ203において、第1トルクステア低減制御が実行中であると判定されると、更にステップ205にて、同制御を終了するか否かが判定される。ここで、第1トルクステア低減制御の終了が否定されると、ステップ207に進み、第1トルクステア低減トルク目標値Tts1が演算され、第1トルクステア低減制御終了の条件が満足すると、ステップ206に進み、第1トルクステア低減トルク目標値Tts1がゼロに設定される。
上記ステップ207において実行される第1トルクステア低減トルク目標値Tts1の演算は、図5に示すように、ステップ202で演算された駆動力差ΔFdに基づいて行われる。この駆動力差ΔFd、即ち駆動力の左右差によるトルクステアは、どちらの車輪の駆動力が大きくなるかは任意であるため、図5に示すように、ステアリングホイールSWの転舵方向において双方向に発生する可能性がある。
ここで、上記の駆動力配分検出手段M3、駆動力配分状態Dst及び駆動力差演算手段M4について説明する。トラクション制御起因トルクステアを低減するためには、駆動力配分検出手段M3として、各車輪のホイールシリンダに装着される液圧センサ(図2にPSxxで示す)を用いることができる。換言すれば、トラクション制御による制動トルクを演算するための液圧センサを駆動力配分検出手段M3とすることができる。また、トラクション制御によって駆動車輪に付与される液圧は、液圧センサを用いなくても、トラクション制御装置の液圧制御バルブの駆動状態等によって推定することもできる。従って、トラクション制御による制動トルクを推定する公知の手段を駆動力配分検出手段M3とすることができる。更に、トラクション制御による制動トルクは、ブレーキ電子制御ユニットECU4内で演算されるトラクション制御における目標値(液圧目標値や車輪スリップ目標値など)によって制御されるため、トラクション制御の目標値を設定する手段を駆動力配分検出手段M3とすることもできる。
トラクション制御が作動する場合、一方の駆動車輪に制動トルクが付与されると、他方の駆動車輪においては、その制動トルクに相当する分の駆動力が増加する。従って、トラクション制御によって付与される制動トルクを駆動力配分状態Dstとすることができる。而して、駆動力差演算手段M4において、駆動力配分状態Dst(制動トルク)に基づいて駆動力差ΔFdが演算される。
また、駆動力配分装置として差動制限装置が用いられる場合には、この差動制限装置の差動状態を検出する手段を駆動力配分検出手段M3として用いることができる。差動制限装置の差動制限トルクは、速く回転する側から遅く回転する側へと移動する特性を有することから、駆動力配分検出手段M3として左右駆動車輪の車輪速度センサVWxxを用い、車輪速度センサVWxxの検出結果から左右駆動車輪の相対速度差を駆動力配分状態Dstとして求めることができる。而して、駆動力差演算手段M4では、左右駆動車輪の相対速度差に基づいて差動制限トルクが演算され、駆動力左右差ΔFdが演算される。
更に、電子制御式駆動力配分装置を備えている場合には、駆動力配分検出手段M3として、駆動力配分の目標値を設定する手段とすることができる。電子制御式駆動力配分装置は車両の走行状態に応じて制御されるが、同装置の駆動力配分目標値によって左右駆動車輪間の駆動力が制御される。従って、電子制御式駆動力配分装置における駆動力配分目標値を設定する手段を駆動力配分検出手段M3とし、更に、駆動力配分目標値を駆動力配分状態Dstとして、駆動力差演算手段M4にて、駆動力配分目標値から駆動力差ΔFdを演算することができる。
一方、第2トルクステア低減トルク目標値Tts2は、図6に示すフローチャートに従って演算される。先ず、ステップ301において、図3のステップ102にて読み込まれたセンサ信号及び通信信号に基づき、動力源であるエンジンEGの出力Teが演算される。この出力Teは、例えば図7に示すようなエンジン回転数Neとスロットル開度Tkとの関係において演算される。次に、ステップ302において、変速機TRのギア位置センサGPの検出結果に基づいて変速比Rtが演算される。そして、ステップ303において、動力源出力Teと変速機の変速比Rtに基づき、ドライブシャフトを介して伝達される駆動力Fdが演算される。更に、ステップ304において、駆動力Fdの時間変化である駆動力変化dFdが演算される。
そして、ステップ305において、第2トルクステア低減制御が実行中であるか否かが、判定される。ここで、実行中ではないと判定されると、ステップ306に進み、第2トルクステア低減制御を開始するか否かが判定される。第2トルクステア低減制御の開始と判定されと、ステップ309において第2トルクステア低減トルク目標値Tts2が演算され、第2トルクステア低減制御が実行される。一方、ステップ306において第2トルクステア低減制御の開始不要と判定されると、ステップ308において第2トルクステア低減トルク目標値がゼロ(0)に設定される。また、ステップ305において、第2トルクステア低減制御が実行中であると判定されると、更にステップ307にて、同制御を終了するか否かが判定される。ここで、第2トルクステア低減制御の終了が否定されると、ステップ309に進み、第2トルクステア低減トルク目標値Tts2が演算され、第2トルクステア低減制御終了の条件が満足すると、ステップ308に進み、第2トルクステア低減トルク目標値Tts2がゼロに設定される。
上記ステップ306におけるトルクステア低減制御の開始条件は、駆動力Fdが所定値Fd1以上であるか否かによって判定される。更に、駆動力変化dFdを考慮することもでき、駆動力Fd≧所定値Fd1、且つ、駆動力変化dFd≧所定値dFd1を開始条件としてもよい。また、駆動力Fdと駆動力変化dFdとの関数に基づいて開始条件を設定することもできる。そして、ステップ309において実行される第2トルクステア低減トルク目標値Tts2の演算は、図8に示すように、駆動力Fdに基づいて行われる。更に、図に示す関係を利用して、駆動力変化dFdに基づき、第2トルクステア低減トルク目標値Tts2の補正値として第2トルクステア低減トルク補正値Ttshを演算し、これを第2トルクステア低減トルク目標値Tts2に加算することによって、目標値Tts2を修正するように構成することができる。
更に、第2トルクステア低減トルク補正値Ttshは、第2トルクステア低減制御が開始されたときに、図10に示すような所定時間のパルス波形(矩形波、三角波、及び台形波の例を示す)として演算することができる。最下段のパルス波形は、図11に示すように、パルス波形の出力時間Tpls、第2トルクステア低減トルク補正値Ttshの増加勾配KTup、第2トルクステア低減トルク補正値Ttshの最大値Ttsm、その最大値の保持時間Thld、及び第2トルクステア低減トルク補正値Ttshの減少勾配KTdwnのパラメータのうちで少なくとも、何れか1つ以上を、駆動力Fd又は駆動力変化dFdに応じて設定することができる。
以上のように、ドライブシャフトの配置及び特性によるドライブシャフト起因トルクステアは、発生する転舵方向や駆動力に対するその大きさを予め把握することができる。従って、第2トルクステア低減トルク目標値Tts2を用いて、路面状態や車両の走行状態によって定まり、任意の転舵方向に発生するトルクステア(トラクション制御起因トルクステア、駆動力配分起因トルクステア)を低減する第1トルクステア低減トルク目標値Tts1を修正することによって、過不足のないトルクステア低減トルクを演算することができる。そのため、車両の加速時に発生する、操向車輪がステアリングホイールを転舵しようとするトルクステアを、運転者への違和感なく、効果的に低減することができる。
本発明の一実施形態に係る電動ステアリング制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る電動ステアリング制御装置を備えた車両の全体構成を示す構成図である。 本発明の一実施形態におけるステアリング制御例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態における第1トルクステア低減トルク目標値の演算処理例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態において、第1トルクステア低減トルク目標値の演算に供するマップ例を示すグラフである。 本発明の一実施形態における第2トルクステア低減トルク目標値の演算処理例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態における第2トルクステア低減制御開始条件を設定するためのマップ例を示すグラフである。 本発明の一実施形態において、第2トルクステア低減トルク目標値を設定するためのマップの一例を示すグラフである。 本発明の一実施形態において、第2トルクステア低減トルク補正値を設定するためのマップの一例を示すグラフである。 本発明の一実施形態において、第2トルクステア低減トルク補正値を表すパルス波形例を示すグラフである。 本発明の一実施形態において、第2トルクステア低減トルク補正値を表すパルス波形の設定パラメータを示すグラフである。 一般的な車両におけるドライブシャフトと駆動車輪の関係を示す斜視図である。 操向車輪が駆動車輪である車両において、ステアリング装置を含む部分の正面及び平面図である。 車両の加速時に発生するトルクステアの発生部位を示すブロック図である。
符号の説明
M1 操舵トルク検出手段
M2 パワーステアリング補助トルク目標値決定手段
M3 駆動力配分検出手段
M4 駆動力差演算手段
M5 第1トルクステア低減トルク目標値決定手段
M6 動力源状態検出手段
M7 変速機状態検出手段
M8 駆動力演算手段
M9 第2トルクステア低減トルク目標値決定手段
M10 修正手段
M11 モータ駆動制御手段
ECU1 エンジン電子制御ユニット
ECU2 ステアリング電子制御ユニット
ECU3 変速機電子制御ユニット
ECU4 ブレーキ電子制御ユニット
BRK ブレーキ制御装置
SW ステアリングホイール
MT 電気モータ
EG エンジン
TR 変速機
WHfr,WHfl 車輪
AP アクセルペダルセンサ
TS 操舵トルクセンサ
TK スロットル開度センサ

Claims (2)

  1. 動力源が発生する動力を、ドライブシャフトを介して駆動車輪に伝達する車両における操向車輪が前記駆動車輪である当該車両に搭載し、当該車両のステアリングホイールの操舵トルクを制御する操舵トルク制御手段を備え、該操舵トルク制御手段により、前記ステアリングホイールに生じるトルクステアを低減する電動ステアリング制御装置において、前記操向車輪間の駆動力配分を検出する駆動力配分検出手段と、該駆動力配分検出手段が検出する駆動力配分状態に基づいて駆動力差を演算する駆動力差演算手段と、該駆動力差演算手段が演算する駆動力差に基づいて、前記ステアリングホイールの転舵方向に対して任意の方向において生じるトルクステアを低減するための第1トルクステア低減トルク目標値を決定する第1の目標値決定手段と、前記動力源の作動状態を検出する動力源状態検出手段と、該動力源状態検出手段が検出する前記動力源の作動状態に基づいて駆動力を演算する駆動力演算手段と、該駆動力演算手段が演算する駆動力に基づいて、前記ステアリングホイールの転舵方向に対して何れか一方向に限ってのみ生じるトルクステアを低減するための第2トルクステア低減トルク目標値を決定する第2の目標値決定手段と、該第2の目標値決定手段が決定する第2トルクステア低減トルク目標値に応じて、前記第1の目標値決定手段が決定する第1トルクステア低減トルク目標値を修正してトルクステア低減トルク目標値を演算する修正手段とを備え、該修正手段が演算するトルクステア低減トルク目標値に基づき、前記操舵トルク制御手段がトルクステア低減トルクを付与して前記トルクステアを低減することを特徴とする電動ステアリング制御装置。
  2. 動力源が発生する動力を、ドライブシャフトを介して駆動車輪に伝達する車両における操向車輪が前記駆動車輪である当該車両に搭載し、当該車両のステアリングホイールの操舵トルクを制御する操舵トルク制御手段を備え、該操舵トルク制御手段により、前記ステアリングホイールに生じるトルクステアを低減する電動ステアリング制御装置において、前記操向車輪の制動トルクを制御するトラクション制御手段と、前記制動トルクを検出する制動トルク検出手段と、該制動トルク検出手段が検出する制動トルクに基づいて前記操向車輪間の駆動力差を演算する駆動力差演算手段と、該駆動力差演算手段が演算する駆動力差に基づいて、前記ステアリングホイールの転舵方向に対して任意の方向において生じるトルクステアを低減するための第1トルクステア低減トルク目標値を決定する第1の目標値決定手段と、前記動力源の作動状態を検出する動力源状態検出手段と、該動力源状態検出手段が検出する前記動力源の作動状態に基づいて駆動力を演算する駆動力演算手段と、該駆動力演算手段が演算する駆動力に基づいて、前記ステアリングホイールの転舵方向に対して何れか一方向に限ってのみ生じるトルクステアを低減するための第2トルクステア低減トルク目標値を決定する第2の目標値決定手段と、該第2の目標値決定手段が決定する第2トルクステア低減トルク目標値に応じて、前記第1の目標値決定手段が決定する第1トルクステア低減トルク目標値を修正してトルクステア低減トルク目標値を演算する修正手段とを備え、該修正手段が演算するトルクステア低減トルク目標値に基づき、前記操舵トルク制御手段がトルクステア低減トルクを付与して前記トルクステアを低減することを特徴とする電動ステアリング制御装置。
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