JP4853025B2 - 発振器およびそれを用いるレーダ装置 - Google Patents

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、車両に搭載されて、車間距離や相対速度の測定に用いられる、いわゆるFM−CWレーダ装置等に好適に用いられる発振器およびそのレーダ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
前記FM−CWレーダは、たとえば76GHzのミリ波を用い、前記車間距離や相対速度を、比較的天候や昼夜の影響を受け難く、かつ精度良く測定することができるので、一部の車両に搭載が始まっている。その測定原理は、広く知られており、前記76GHzの三角変調波を送信し、受信波の時間の遅れ(対象物からの反射波が戻ってくるまで時間)から距離を測定することができ、ドップラー効果による送信波と受信波との周波数のズレ(ドップラーシフト量)から相対速度を測定することができる。
【0003】
具体的には、送信波に対して受信波は時間の遅れ(Δt)と周波数のズレとを起こし、時間の遅れ(Δt)は対象物までの距離を表し、周波数のズレは対象物との相対速度を表す。そして対象物まで距離Rは
2R=Δt×C(Cは光速)、すなわちR=Δt×C/2 …(A)
によって求めることができる。
【0004】
ここで、相対速度が0としてビート周波数をfrとすると、Δtが大きいほどfrが大きくなり、具体的には
Δt=fr/(2×ΔF×fm)
(ΔFは送信波の変調幅、fmは繰り返し周波数)
の関係を満たすことが知られている。
【0005】
これを(A)に代入して、
R=C×fr/(4×ΔF×fm)
となり、ビート周波数frを基にして、距離Rを求めることができる。
【0006】
上述の説明は、ドップラーシフト量が0(相対速度が0の場合)として説明したものであるが、相対速度が0でない場合であっても、
fr=(fb1+fb2)/2
(fb1は三角変調波の上り区間のビート周波数、fb2は三角変調波の下りビート周波数)として上記式を適用することができる。
【0007】
また、相対速度Vは、送信波のキャリア周波数をfoとすると、
fd=(fb1−fb2)/2
として、
V=C・fd/(2・fo)
から、求めることができる。
【0008】
したがって、このようなFM−CWレーダには、変調幅100MHz程度の線形性の優れた三角変調波を作成し、変調を行う必要がある。
【0009】
FM−CWレーダ用に、線形性の優れた三角変調波を得るためには、以下に示す3つの方法が考えられる。
1.周波数変調感度が一定のVCOを使用する方法。
2.特許文献1で示されるように、周波数変調感度が一定になるよう、変調信号を逆方向に歪ませて、線形な変調波を得る方法。
3.特許文献2で示されるように、発振周波数をリアルタイムでモニタし、周波数がズレた場合には補正をかける、クローズドループを使用する方法。
【特許文献1】
特開平8−18343号公報(公開日:平成8年1月19日)
【特許文献2】
特開平6−120735号公報(公開日:平成6年4月28日)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
前記1.の方法を実現するためには、変調特性の優れたVCOが必要になるけれども、そのようなVCOを実現するのは非常に困難である。
【0011】
また、前記2.の方法は、低周波回路を使用して、比較的容易に良好な線形性を得ることができる。しかしながら、この方式はオープンループ補正であるので、VCOの特性変動が起きると、特性がズレてしまうという問題がある。また、補正回路もコスト高の要因になる。
【0012】
さらにまた、前記3.の方法の代表としては、PLL(フェイズロックループ)が挙げられる。PLLを使用すれば、線形性の優れた三角変調波が比較的容易に得られ、VCO特性の経時変化があっても、補正が可能である。しかしながら、PLLには、基準発振器および分周器などが必要になり、構成が複雑で、コストがかかるという問題がある。さらに、ミリ波帯では、基準信号と比較するためにダウンコンバートする必要があり、このダウンコンバートするための回路が複雑で、より一層高価になってしまう。このPLLに類似のFLL(Frequency Locked Loop)という方法もあるが、やはり基準発振器が必要で、コストがかかることが問題である。
【0013】
したがって、上記の方法の何れも、技術的あるいはコスト的に問題がある。
【0014】
本発明の目的は、高周波の信号を低コストで補正することができる発振器およびレーダ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の発振器は、変調電圧により発振周波数が制御される電圧制御発振器の発振信号を、伝送路を介して出力するようにした発振器において、
前記伝送路と結合して、前記発振信号の少なくとも一部が入力され、制御信号に応答して、共振周波数が変化する可変共振器と、
前記可変共振器を通過した信号を検出するディテクタと、
前記ディテクタで得られた検出結果から、前記電圧制御発振器に与えられる前記変調電圧での前記電圧制御発振器の実際の発振周波数を測定し、前記電圧制御発振器へ与える前記変調電圧を決定するための、前記電圧制御発振器の発振周波数と前記変調電圧との関係を示すテーブルをメモリに記憶する手段と
前記テーブルに基づいて、前記変調周波数がリニアに変化する三角変調波の波形となるように、前記電圧制御発振器へ与える変調電圧を補正する補正手段とを含むことを特徴とする。
【0016】
上記の構成によれば、高周波信号に好適で、FM−CWレーダ装置などに用いられ、電圧制御発振器(VCO)で作成された発振信号を伝送路を介して出力するようにした発振器において、前記発振信号の周波数をずれなく、所望とする周波数に一致させることができる。前記ディテクタでは、前記可変共振器が、たとえば透過型や反射型の場合はピーク値が出力された周波数を、リアクション型の場合はディップ値が出力された周波数を、前記電圧制御発振器の実際の発振周波数として認識する。そして、補正回路では、前記実際の発振周波数と、それを認識した際に出力していた変調電圧が目的とした発振周波数とのずれに対応して、前記電圧制御発振器に与える実際の変調電圧を制御する。
【0017】
したがって、PLLのような高価な回路を用いずに、発振周波数を所望の周波数に補正することができる。
【0018】
また、本発明の発振器では、前記可変共振器は、誘電体共振器と、前記誘電体共振器に近接配置され、周方向に形状が変化している回転子とを有し、前記回転子の回転によって前記誘電体共振器と前記回転子との間の寸法が変化し、前記可変共振器の共振周波数が変化することを特徴とする。
【0019】
上記の構成によれば、前記のような機械的に共振周波数を変化させることができる可変共振器を、具体的に実現することができる。
【0021】
上記の構成によれば、前記のような機械的に共振周波数を変化させることができる可変共振器を、具体的に実現することができる。
【0022】
また、本発明の発振器では、前記回転子は、円板状を成し、下面の外周部に、高さが単調に増加する凸条が形成されていて、回転によって前記誘電体共振器に対する前記凸条の位置が変化するように配置されたことを特徴とする。
【0023】
上記の構成によれば、回転子を回転させると、共振器と回転子との間隔は単調に縮まってゆき、1回転すると最大間隔に復帰する。
【0024】
したがって、前記回転子を連続して回転させると、前記発振信号をのこぎり波状に掃引させることができる。
【0025】
さらにまた、本発明の発振器では、前記回転子は、円板状を成し、下面に、周方向の変化に対して、半径方向の位置が外周部から内周部方向へ変化する、均等な高さの凸条が形成されていて、回転によって前記誘電体共振器に対する前記凸条の位置が変化するように配置されたことを特徴とする。
【0026】
上記の構成によれば、回転子を回転させると、共振器と回転子との間隔は単調に縮まってゆき、または広まってゆき、1回転すると最大間隔または最小間隔に復帰する。
【0027】
したがって、前記回転子を連続して回転させると、前記発振信号をのこぎり波状に掃引させることができる。
【0028】
また、本発明の発振器では、前記回転子は、円板状を成し、下面外周部に、半周に亘って、高さが単調に増加してゆき、残余の半周に亘って、高さが単調に減少してゆく凸条が形成されていることを特徴とする。
【0029】
上記の構成によれば、回転子を回転させると共振器と回転子との間隔は単調に縮まってゆき、半回転すると最小間隔になる。その後は回転に伴って前記間隔は単調に広まってゆき、1回転すると最大間隔になる。
【0030】
したがって、前記回転子を連続して回転させると、前記発振信号を三角変調波状に掃引させることができる。
【0031】
さらにまた、本発明の発振器では、前記可変共振器は、誘電体共振器と、前記誘電体共振器に対向して配置される圧電アクチュエータとを有し、前記圧電アクチュエータが伸縮することによって前記誘電体共振器と前記圧電アクチュエータとの間の寸法変化して、前記可変共振器の共振周波数が変化することを特徴とする。
【0032】
上記の構成によれば、前記のような機械的に共振周波数を変化させることができる可変共振器を、具体的に実現することができる。
【0033】
また、本発明の発振器は、電圧制御発振器の発振信号を、伝送路を介して出力するようにした発振器において、
前記伝送路と結合して、前記発振信号の少なくとも一部が入力され、制御信号に応答して、共振周波数が変化する可変共振器と、
前記可変共振器を通過した信号を検出するディテクタと、
前記可変共振器に前記制御信号を与え、前記ディテクタが検出する前記可変共振器を通過した信号をもとに前記電圧制御発振器の発振周波数を検出し、発振周波数および発振周波数の変調幅のうち少なくとも一方の異常を検知する異常検知回路を備えることを特徴とする。
【0034】
上記の構成によれば、発振周波数異常、リニアリティ異常、変調幅異常を検知し、上位システムに異常を知らせることができる。
【0035】
また、本発明の発振器においては、前記可変共振器は、共振器と可変リアクタンス装置とからなり、
前記可変リアクタンス装置は、前記共振器と電磁気的に結合している伝送線路と、前記伝送線路に近接して配置され、周方向に形状が変化して成る回転子とを含み、
前記回転子の回転によって、前記共振器から前記伝送線路側見たリアクタンスが変化して、前記可変共振器の共振周波数が変化することを特徴とする。
【0036】
上記の構成によれば、可変リアクタンス装置において、導電体や誘電体から成る回転子を、コプレーナ線路、マイクロストリップ線路またはスロットなどから成る伝送線路に近接して配置すると、前記回転子が導電体である場合には該導電体と前記伝送線路との間に容量が形成され、前記回転子が誘電体である場合には該誘電体側に容量が形成される。そして、この回転子を周方向に形状が変化するように形成しておくことで、回転子を回転させると前記リアクタンスが変化する。たとえば、前記周方向に連続する凹凸を形成しておくことで、前記リアクタンスは周期的に変化する。この可変リアクタンス装置により、可変共振器の共振周波数を変化させることができる。つまり、この可変リアクタンス装置では、ミリ波帯などの高周波信号を扱う場合には、電気的方法によってリアクタンスを変化させることが難しいのに対して、機械的な方法によってリアクタンス変化を実現させ、優れた線形性や周波数特性を、低コストに得ることができる。これにより、低コストな発振器を提供することができる。
【0037】
また、本発明の発振器においては、前記回転子は、少なくとも前記伝送線路に対向する部分に、前記伝送線路との間で容量が形成される導電体が形成されていて、前記回転の回転による前記容量の変化によって前記可変リアクタンス装置のリアクタンスが変化して前記可変共振器の共振周波数が変化することを特徴とする。
【0038】
上記の構成によれば、可変リアクタンス装置において、金属または絶縁体をメタライズして成る回転子を用い、その回転子の周方向の形状の変化で、該回転子を回転させることで、前記伝送線路と該回転子との間に形成されるリアクタンスが変化する。これによって、可変リアクタンスを具体的に実現することができる。この可変リアクタンス装置により上記発振器を実現することができる。
【0039】
また、本発明の発振器においては、前記伝送線路のうち、前記可変リアクタンス装置の前記回転子が近接する前記回転子側の伝送線路はコプレーナ線路であり、
前記回転子は、円板状を成す導電体または誘電体であり、下面に、大略的にリング状で、かつ半径方向に蛇行した凸条が形成されていて、前記回転体の回転による前記凸条と前記伝送線路が形成された基板の信号伝搬方向の両端部との距離が変化するように配置されたことを特徴とする。
【0040】
上記の構成によれば、凸条は、前記円板部の下面から突出した均等な高さの壁状に形成される。そして、前記凸条は、概略的には円形で、三角変調波状などに周期的に蛇行して形成される。さらに、複数の凸条が相互に平行に形成されていてもよい。したがって、前記回転子が回転すると、前記伝送線路上における前記容量の位置が変化し、その容量の位置の変化によってリアクタンスを変化させることができる。これによって、可変リアクタンスを具体的に実現することができる。この可変リアクタンス装置により上記発振器を実現することができる。
【0041】
また、本発明の発振器においては、前記伝送線路のうち、前記可変リアクタンス装置の前記回転子が近接する前記回転子側の伝送線路はコプレーナ線路であり、
前記回転子は、円板状を成し、下面に外壁が延設されていて、その外壁の厚みが、周方向に周期的に変化していて、前記回転体の回転によって前記外壁と前記伝送線路との対向面積が変化して前記容量が変化するように配置されたことを特徴とする。
【0042】
上記の構成によれば、回転子は、円板部の下面から外壁が延設されて形成される。そして、その外壁の厚みが、周方向に、三角変調波状などに周期的に変化して形成される。したがって、前記回転子が回転すると、前記伝送線路上における電極面積を変化させ、前記容量自体が変化し、その容量の変化によってリアクタンスを変化させることができる。これによって、可変リアクタンスを具体的に実現することができる。この可変リアクタンス装置により上記発振器を実現することができる。
【0043】
また、本発明の発振器においては、前記伝送線路のうち、前記可変リアクタンス装置の前記回転子が近接する前記回転子側の伝送線路はコプレーナ線路であり、
前記回転子は、円板状を成し、下面に外壁が延設されていて、その外壁の高さが、周方向に周期的に変化していて、前記回転体の回転によって前記外壁と前記伝送線路との距離が変化して前記容量が変化するように配置されたことを特徴とする。
【0044】
上記の構成によれば、回転子は、円板部の下面から外壁が延設されて形成される。そして、その外壁の高さが、周方向に、三角変調波状などに周期的に変化して形成される。したがって、前記回転子が回転すると、前記伝送線路との距離を変化させ、前記容量自体が変化し、その容量の変化によってリアクタンスを変化させることができる。これによって、可変リアクタンスを具体的に実現することができる。この可変リアクタンス装置により上記発振器を実現することができる。
【0045】
また、本発明の発振器においては、前記伝送線路のうち、前記可変リアクタンス装置の前記回転子が近接する前記回転子側の伝送線路はマイクロストリップ線路であり、
前記回転子は、円板状を成し、外周面に周方向に凹凸が繰返し形成されていて、
前記容量は、前記マイクロストリップ線路の開放端と前記回転子の外周面の前記凹凸との間に生じる容量であり、
前記回転体の回転によって前記凹凸部と前記伝送線路との距離が変化して前記容量が変化するように前記回転子が配置されたことを特徴とする。
【0046】
上記の構成によれば、回転子は、外周面に周方向に凹凸が繰返し形成されて成る。そして、その凹凸が、三角変調波状などに周期的に変化して形成される。一方、前記伝送線路はマイクロストリップ線路から成り、前記容量は、前記マイクロストリップ線路の開放端と前記回転子の外周面との間に生じる。したがって、前記回転子が回転すると、前記開放端と回転子との距離を変化させ、前記容量自体が変化し、その容量の変化によってリアクタンスを変化させることができる。これによって、可変リアクタンスを具体的に実現することができる。この可変リアクタンス装置により上記発振器を実現することができる。
【0047】
また、本発明の発振器においては、前記容量は、前記コプレーナ線路の線路導体と前記回転子との間、およびコプレーナ線路の接地導体と前記回転子との間に生じることを特徴とする。
【0049】
上記の構成によれば、前記伝送線路をコプレーナ線路で形成すると、前記のように回転子の円板部の下面に形成された凸条が該コプレーナ線路に臨み、前記容量は、前記コプレーナ線路の線路導体と前記回転子との間、およびコプレーナ線路の接地導体と前記回転子との間に形成される。そして、前述のように回転子が回転することで、それらの容量の位置が変化し、リアクタンスを変化させることができる。これによって、可変リアクタンスを具体的に実現することができる。この可変リアクタンス装置により上記発振器を実現することができる。
【0050】
また、本発明の発振器において、前記回転子は、前記伝送線路を挟むように一対で設けられ、相互に連動して回転駆動されることを特徴とする。
【0051】
上記の構成によれば、回転子が軸線方向に変位しても、2つの回転子と伝送線路との隙間の合計値は常にほぼ一定になる。したがって、軸ぶれが生じても、前記伝送線路と回転子との間に形成される容量の変化を小さくすることができる。これによって、可変リアクタンスを具体的に実現することができる。この可変リアクタンス装置により上記発振器を実現することができる。
【0052】
また、本発明の発振器においては、前記伝送線路のうち、前記可変リアクタンス装置の前記回転子が近接する前記回転子側伝送線路はコプレーナ線路であり、
前記回転子は誘電体から成り、前記回転子の回転によって、該回転子と前記回転子側伝送線路との距離が変化するように配置されたことを特徴とする。
【0053】
上記の構成によれば、凸条は、前記円板部の下面から突出した均等な高さの壁状に形成される。そして、前記凸条は、概略的には円形で、三角変調波状などに周期的に蛇行して形成される。さらに、複数の凸条が相互に平行に形成されていてもよい。したがって、前記回転子が回転すると、前記伝送線路上における前記容量の位置が変化し、その容量の位置の変化によってリアクタンスを変化させることができる。これによって、可変リアクタンスを具体的に実現することができる。この可変リアクタンス装置により上記発振器を実現することができる。
【0056】
さらにまた、本発明のレーダ装置は、前記の発振器を備えることを特徴とする。
【0057】
上記の構成によれば、機械的な方法によってリアクタンス変化を実現させ、三角変調波などへの変調を、優れた線形性や周波数特性を確保しつつ、低コストに得ることができるレーダ装置を実現することができる。
【0058】
また、本発明のレーダ装置は、前記の発振器を備え、前記回転子には1次放射器が備えられ、該回転子の回転によって、前記可変共振器の共振周波数を変化させるとともに、前記1次放射器から放射されるレーダ波の放射方向を走査することを特徴とする。
【0059】
上記の構成によれば、1次放射器が放射レーダ波の走査を行うにあたって、前述のような可変共振器の共振周波数変化を実現するための前記回転子と一体で構成する。
【0060】
したがって、走査型のレーダ装置の構成を簡略化することができる。
【発明の効果】
【0061】
本発明の発振器は、以上のように、電圧制御発振器の発振信号を、伝送路を介して出力するようにした発振器において、前記伝送路と電磁界的に結合して、前記発振信号の少なくとも一部が入力され、制御信号に応答して、機械的に共振周波数を変化させることができる可変共振器と、前記可変共振器の共振出力を検出するディテクタと、前記可変共振器に前記制御信号を与え、その共振周波数を掃引させつつ、前記ディテクタからの出力を受信し、前記電圧制御発振器に与える変調電圧を制御して、前記発振信号の周波数を所望とする周波数に補正する補正回路とを含む構成である。
【0062】
上記発振器は、高周波信号に好適で、FM−CWレーダ装置などに用いられ、電圧制御発振器(VCO)で作成された発振信号を伝送路を介して出力するようにした発振器において、前記発振信号の周波数をずれなく、所望とする周波数に一致させることができる。前記ディテクタでは、前記可変共振器が、たとえば透過型や反射型の場合はピーク値が出力された周波数を、リアクション型の場合はディップ値が出力された周波数を、前記電圧制御発振器の実際の発振周波数として認識する。そして、補正回路では、前記実際の発振周波数と、それを認識した際に出力していた変調電圧が目的とした発振周波数とのずれに対応して、前記電圧制御発振器に与える実際の変調電圧を制御する。
【0063】
したがって、PLLのような高価な回路を用いずに、発振周波数を所望の周波数に補正することができる。
【0064】
また、本発明の発振器は、以上のように、前記可変共振器を、共振器と、該共振器に近接して配置され、周方向に形状が変化して形成される回転子とを備えて構成し、前記回転子が回転することによって該共振器と前記回転子との距離が変化し、該共振器の共振周波数が変化する。
【0065】
それゆえ、前記のような機械的に共振周波数を変化させることができる可変共振器を、具体的に実現することができる。
【0066】
さらにまた、本発明の発振器は、以上のように、前記可変共振器を、空胴共振器とし、それを構成するキャビティの一部は周方向に形状が変化した回転子であり、該回転子が回転することによって前記キャビティの内寸法が変化し、前記空胴共振器の共振周波数が変化する。
【0067】
それゆえ、機械的に共振周波数を変化させることができる可変共振器を、具体的に実現することができる。
【0068】
また、本発明の発振器は、以上のように、前記回転子が、円板部の下面において、外周部に高さが単調に増加してゆく凸条を形成して成り、該回転子を回転させると、共振器と該回転子との間隔は単調に縮まってゆき、1回転すると最大間隔に復帰する。
【0069】
それゆえ、該回転子を連続して回転させると、前記可変共振器の発振周波数をのこぎり波状に掃引させることができる。
【0070】
さらにまた、本発明の発振器は、前記回転子が、円板部の下面において、周方向の変化に対して、半径方向の位置が外周部から内周部になるように変化する均等な高さの凸条が形成されて成り、該回転子を回転させると、共振器と該回転子との間隔は単調に縮まってゆき、または広まってゆき、1回転すると最大間隔または最小間隔に復帰する。
【0071】
それゆえ、前記回転子を連続して回転させると、前記可変共振器の発振周波数をのこぎり波状に掃引させることができる。
【0072】
また、本発明の発振器は、以上のように、前記回転子が、円板部の下面において、外周部に、半周(0°〜180°)に亘って、高さが単調に増加してゆき、残余の半周(180°〜360°)に亘って、高さが単調に減少してゆく凸条が形成されて成り、該回転子を回転させると、共振器と該回転子との間隔は単調に縮まってゆき、半回転すると最小間隔になり、その後は回転に伴って前記間隔は単調に広まってゆき、1回転すると最大間隔になる。
【0073】
それゆえ、前記回転子を連続して回転させると、前記可変共振器の発振周波数を三角変調波状に掃引させることができる。
【0074】
さらにまた、本発明の発振器は、以上のように、前記可変共振器を、キャビティ内に載置された共振器と、該共振器に対向して配置される圧電アクチュエータとを備えて構成し、前記圧電アクチュエータが伸縮することによって前記キャビティの内寸法を変化させて、該共振器の共振周波数を変化する。
【0075】
それゆえ、前記のような機械的に共振周波数を変化させることができる可変共振器を、具体的に実現することができる。
【0076】
また、本発明の発振器は、以上のように、前記補正回路に代えて、前記可変共振器に前記制御信号を与え、その共振周波数を掃引させつつ、前記ディテクタからの出力が入力され、前記電圧制御発振器の発振周波数を検出して、発振周波数および/または発振周波数の変調幅の異常を検知する異常検知回路を設ける。
【0077】
それゆえ、発振周波数異常、リニアリティ異常、変調幅異常を検知し、上位システムに異常を知らせることができる。
【0078】
さらにまた、本発明のレーダ装置は、以上のように、前記の発振器を備えることを特徴とする。
【0079】
それゆえ、三角変調波などへの変調を、優れた線形性や周波数特性を確保しつつ、低コストに得ることができるレーダ装置を実現することができる。
【0080】
また、本発明のレーダ装置は、以上のように、1次放射器が放射レーダ波の走査を行うにあたって、前述のような可変共振器の共振周波数変化を実現するための前記回転子と一体で構成する。
【0081】
それゆえ、走査型のレーダ装置の構成を簡略化することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【実施例1】
【0082】
本発明の第1の実施例について、図1ないし図14に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0083】
図1は、前記FM−CWレーダに用いられる本発明の第1の実施例の発振器1の電気的構成を示すブロック図である。この発振器1は、大略的に、VCO2で発振され、送信レーダ波となるRF信号の一部を、方向性結合器3から透過型共振回路4を通してディテクタ5に導くようにし、そのディテクタ5での検出結果に応答して、補正回路6が前記VCO2へ与える変調電圧を制御するものである。
【0084】
詳しくは、前記透過型共振回路4はフィルタとして機能し、前記補正回路6は、前記透過型共振回路4の可変共振器7へ制御信号を与え、その共振周波数を、機械的に設定して掃引させる。一方、前記制御信号に対応した可変共振器7の共振周波数は、予め求められて前記補正回路6にストアされている。したがって、前記ディテクタ5での検出結果がピークとなったときの制御信号のタイミングから、補正回路6は、現在のRF信号の周波数を正確に識別し、所望とする発振周波数と、実際の発振周波数との差を計算し、前記変調電圧を補正する。
【0085】
このようにして、上述のように構成される閉ループが、PLLのように動作し、前記RF信号の周波数を所望とする周波数に正確に設定することができる。しかしながら、本発明では、前記FM−CWレーダのようにミリ波帯の発振器であっても、ダウンコンバートのための分周回路や、基準発振器などは不要で、前記PLLとは構成が異なり、高周波の信号を低コストに変調することができる。
【0086】
図2は、前記図1の発振器1中で、透過型共振回路4の共振周波数を変化させるための構造を示す斜視図である。前記発振器1は、図示しないモータによって回転駆動される回転子11と、それに容量結合する共振器12と、マイクロストリップライン13と、前記ディテクタ5などを備えて構成される。この図2では、前述の補正回路6、VCO2および方向性結合器3や負性抵抗回路は、省略している。前記回転子11と共振器12とは、前記可変共振器7を構成し、該可変共振器7に電磁界的に結合する前記マイクロストリップライン13の端子13a,13bなどを加えて、前記透過型共振回路4が構成される。この透過型共振回路4は、共振フィルタとして機能し、その通過特性は、図3で示すように、共振周波数をピークとして、その近傍の成分だけを通過させる。
【0087】
前記共振器12は、たとえばTE01δ誘電体共振器であり、その場合、この共振器12の上方に近接して、金属、または樹脂等の表面をメタライズして成り、あるいは誘電体から成る前記回転子11が設けられる。この回転子11の形状は、後に詳述するが、たとえば前記導電体の場合には円筒状体の両端が閉塞されて成り、前記誘電体の場合には中実の円柱状体から成り、周方向に形状が変化して形成される。その形状の変化が、たとえば前記円筒状体の端部を閉塞する端板に施されている場合には、底面に凹凸などが形成されることになる。また、この共振器12としては、前記TE01δ誘電体共振器以外に、TEモード誘電体共振器、TMモード誘電体共振器、同軸誘電体共振器、マイクロストリップ共振器および導波管空洞共振器等を用いることができる。なお、TMモード共振器を用いる場合には、該共振器の側面を回転子11の導体凹凸に近付けてもよい。前記ディテクタ5は、ショットキーバリアダイオードなどから成る。
【0088】
したがって、前記回転子11を回転させることによって、該回転子11の底面高さhなどが変化し、回転に伴って共振キャビティ寸法が変化し、共振周波数を変化することができる。そして、ミリ波帯などの高周波信号を扱う場合には、前述のように電気的方法によって共振周波数を変化させることが難しいのに対して、機械的な方法によって共振周波数の変化を実現させ、優れた線形性や周波数特性を、低コストに得ることができる。
【0089】
次に、前記回転子11の具体的形状と、共振によるピーク周波数の検知動作とを具体的に説明する。以下では、共振回路に、前記透過型共振回路4や反射型共振回路24を用いるものとする。すなわち、上述のように共振周波数でピーク出力が得られるものとする。
【0090】
図4は、前記回転子11の一構成例である回転子11aを底面側から見た斜視図である。この回転子11aは、円板部31の下面において、外周部に、360°の全周に亘って、高さが単調に増加してゆく凸条32が形成されて成る。また、図5は、前記回転子11の他の構成例である回転子11bを底面側から見た斜視図である。この回転子11bは、円板部31の下面において、周方向の変化に対して、半径方向の位置が外周部から内周部になるように変化する均等な高さの凸条33が形成されて成る。
【0091】
そして、前記補正回路6は、これらの回転子11a,11bを用いて、図6(a)で示すように、前記VCO2の発振周波数、したがってVCO2に与える変調電圧を一定とし、図6(b)で示すように、回転子11a,11bを回転させ、これによって前記ディテクタ5から得られた図6(c)で示すような検出結果から、前述のように既知である回転子11a,11bの回転角度、したがって回転子11a,11bに与えた制御電圧と共振周波数との関係から、その変調電圧でのVCO2の実際の発振周波数を測定する。
【0092】
同様の処理を、VCO2の発振周波数を少しずつ変化させる毎に行い、変調電圧と発振周波数との関係を示すテーブルを作成する。こうして、VCO2の周波数変調の変調電圧依存性を知ることができ、その結果をメモリに記憶させておき、レーダ波の送信時には、所望とする三角変調波の波形が得られるように、すなわち変調周波数がリニアになるように変調電圧を補正し、VCO2に与える。このようにして、前述のようにRF信号の周波数を、所望とする周波数に正確に設定することができる。
【0093】
また、同じ回転子11a,11bを用いて、前記図6(a)で示すように、VCO2の発振周波数を一定にするのではなく、図7(a)で示すように、VCO2に回転子11a,11bが回転するより高速の周期で変調をかければ、前記図6(b)と同様に、図7(b)で示すように、回転子11a,11bの回転速度が変わらなくても、図6(c)で示すように、ディテクタ5からは、回転子11a,11bが1回転する間に、複数の変調電圧でのVCO2の発振周波数を知ることができる。したがって、正確な時問管理、回転角管理によって、短時間でVCO2の周波数変調の変調電圧依存性を知ることができる。この結果をメモリに記憶させておき、前述のように変調周波数がリニアになるように変調電圧を補正することができる。
【0094】
図8は回転子11a,11bを回転させながら、VCO2で三角変調波を発振したときの検出結果を示している。すなわち、前述したようにしてメモリに記憶したVCO2の周波数変調依存性をもとにしてVCO2に対して変調電圧を印加し、図8(a)に示すように三角変調を行う。このとき、回転子11a,11bを回転させて図8(b)に示すように共振器の共振周波数を変化させると、図8(c)に示した検出結果を得ることができる。この検出結果と、既知である回転子の回転角θと共振器の共振周波数の関係をもとにして、VCO2の発振周波数が正しく三角変調されているかを知ることができる。
【0095】
図9は前記回転子11のさらに他の構成例である回転子11cを底面側から見た斜視図である。この回転子11cは、前記円板部31の下面において、外周部に、半周に亘って高さが単調に増加してゆき、残余の半周に亘って高さが単調に減少してゆく凸条32が形成されて成る。この場合、共振器の共振周波数は図10(b)に示すように変化し、VCO2が図10(a)のように三角変調されていれば、ディテクタ5から図10(c)に示すような検出信号を得ることができ、VCO2が正しく三角変調されているかを知ることができる。
【0096】
また、図11は、前記回転子11の他の構成例である回転子11dを底面側から見た斜視図である。この回転子11dは、前記円板部31の下面において、外周部に、段階的に高さが単調に増加してゆく凸条35が形成されて成る(図11の場合は、3段階、したがって0°〜120°、120°〜240°、240°〜360°)。したがって、前記回転子11cは、共振周波数をスロープ状に変化していたのに対して、この回転子11dでは、ステップ状に変化させることになる。この場合も、前記補正回路6は、前記図8(a)と同様に、図12(a)で示すように、前記VCO2の発振周波数を三角変調波状に変化しつつ、図12(b)で示すように、前記回転子11dを回転させ、これによって前記ディテクタ5から図12(c)で示すような検出結果が得られ、発生するピークのタイミングを測定する。
【0097】
したがって、このような回転子11dを用いても、前記FM−CWレーダにおける三角変調波を送信しながら、その三角変調波から、VCO2が正しい変調動作を行っているかどうかを知ることができる。
【0098】
さらにまた、前記回転子11dのステップ変化を、複数周期形成することで、前記図12(a)と同様の図13(a)で示すVCO2の発振周波数変化に対して、図13(b)で示すように、回転子の1回転当り、同じステップで複数のデータを得ることができ、前記ディテクタ5からは、図13(c)で示すような検出結果が得られる。
【0099】
したがって、このような回転子を用いると、前記FM−CWレーダにおける三角変調波を送信しながら、その三角変調波から、同じ時間でより多くのデータを得ることができる。
【0100】
また、前記回転子11dのステップ変化を、図14で示すようにVCO2の発振周波数の両端値付近とすることで、変調幅ΔFの補正も正しく行うことができる。図14(a)〜図14(c)は、図13(a)〜図13(c)や図12(a)〜図12(c)などにそれぞれ対応している。
【実施例2】
【0101】
本発明の第2の実施例について、図15および図16に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0102】
図15は前記FM−CWレーダに用いられる本発明の第2の実施例の発振器における透過型共振回路の共振周波数を変化させるための構造を示す斜視図であり、図16はその縦断面図である。この図15の構成は、前述の図2の構成に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。注目すべきは、共振キャビティ寸法を変化するにあたって、前記発振器1がモータによって回転駆動される回転子11を用い、その形状を周方向で変化させることで対応しているのに対して、この発振器では、前記共振器12に臨んで、圧電アクチュエータ41を用いていることである。すなわち、前記補正回路6からの制御信号は、この圧電アクチュエータ41に与えられ、該圧電アクチュエータ41の底面の前記共振器12の上面からの高さhが変化し、共振周波数を変化することである。
【0103】
このようにしてもまた、ミリ波帯などの高周波信号を扱う場合には、前述のように電気的方法によって共振周波数を変化させることが難しいのに対して、機械的な方法によって共振周波数の変化を実現させて発振周波数を検出し、優れた線形性や周波数特性を、低コストに得ることができる。
【実施例3】
【0104】
本発明の第3の実施例について、図17ないし図30に基づいて説明すれば、以下のとおりである。第3の実施例の特徴とするところは、第1および第2の実施例においては、可変共振器7にて機械的手段で直接的に共振器の共振周波数を変化させていることに対し、本実施例では、共振器と結合する可変リアクタンス装置を用いて共振器の共振周波数を変化させていることである。
【0105】
本実施例は、透過型共振回路によってVCOの発振周波数を検知する例である。図17は、第1の実施例で示した透過型共振回路4の構成を透過型共振回路4’に代えた構成であり、その回路基板の具体的な一構成例を示す斜視図である。図1のブロック図に対応する構成は、同一の参照符を付して示す。また、対応する端子は、参照符B,Cを付して示している。また、図示しない可変リアクタンス装置に接続される端子に参照符Aを付している。この透過型共振回路4’は、TE01δモードの共振器12、端子13a・13bを含むマイクロストリップライン13を基板上に備えている。
【0106】
上記透過型共振回路4’では、端子Bから入力された送信レーダ波等となるRF信号の一部が、共振器12を介して、ディテクタ5に導くようになっている。また、上記共振器12は、端子Aに接続された可変リアクタンス装置のリアクタンス変化によって共振周波数が変化されている。そして、ディテクタ5から検出結果を出力するようになっている。つまり、この透過型共振回路4’は、共振フィルタとして機能するものである。そして、その通過特性は、上記透過型共振回路4と同様に、図3に示すように、共振周波数をピークとして、その近傍の成分だけを通過させる。
【0107】
このように、図17に示す構成は、その基本的動作原理は第1の実施例と同様であるが、可変リアクタンス装置のリアクタンス値の変化によって共振器の共振周波数を変化させ、VCOの発振周波数を検出するものである。
【0108】
一方、本発明に使用可能な共振回路は、上述の透過型共振回路4’に限らず、図18で示すリアクション型共振回路14や、図19で示す反射型共振回路24などであってもよい。図18,図19において、図17に示した各部分に対応する部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
【0109】
前記リアクション型共振回路14の通過特性は、図20で示すように、共振していない時に出力が得られ、共振すると全ての信号成分が跳ね返り、前記共振周波数をディップとして、その近傍の成分だけを遮断する。また、前記反射型共振回路24の通過特性は、共振すると全ての信号成分が跳ね返り、前記共振周波数をピークとして、その近傍の成分だけを通過させ、前記図3の透過型共振回路4と同様になる。
【0110】
図17〜19における可変リアクタンス装置(可変リアクタンス回路)の具体例について、図21〜25に基づいて説明する。
【0111】
図21は、可変リアクタンス装置51の構造を示す斜視図である。この可変リアクタンス装置51は、図示しないモータによって回転駆動される回転子52と、それに容量結合する基板56とを備えて構成されている。基板11には、回転子52が近接するコプレーナ線路CPWを構成していて、このコプレーナ線路CPWの端部をマイクロストリップラインMSLに線路変換している。このマイクロストリップラインMSLの端部は矢印R方向に存在する共振器と結合する。
【0112】
図22は前記回転子52の底面図であり、図23はその一直径線での縦断面図である。この回転子52は、大略的に、円板部53の下面に、2条の略同心円状の凸条54,55が形成されて構成される。前記凸条54,55は、前記円板部53の下面から突出した均等な高さの壁状に形成される。そして、前記凸条54,55は、大略的にリング状で、かつ半径方向に三角変調波状に周期的に蛇行しており、相互に平行に形成される。前記蛇行によって、図24で示すように、基板56上での凸条54,55の位置(回転子52の半径方向での軌跡)が変化し、この位置の変化によって、リアクタンスを変化させるようになっている。したがって、この蛇行の数と、回転速度とによって、三角変調波の変調周波数が決定されることになる。上述のように構成される回転子52は、金属、または樹脂等の表面をメタライズして、もしくは誘電体から成る。
【0113】
前記基板56は、回転子52側がコプレーナ線路となっており、反対側がマイクロストリップ線路となっており、その反対側の端部が共振器へ接続されることになる。したがって、前記凸条54,55の位置が変化すると、それらと該基板56の両端部との距離が変化し、前述のようにリアクタンスが変化する。
【0114】
図24は、前記回転子52と基板56との対向部分の平面図である。前記のようなコプレーナ線路となっている基板56上に、回転子52が臨むと、前記回転子52が導電体であると、図25(a)で示すような等価回路となる。したがって、回転子52の回転によって前記凸条54,55の位置が変化すると、図25(a)の容量の位置が変化することになり、これによってリアクタンスを変化させ、共振周波数を変化させることができる。
【0115】
また、前記回転子52が誘電体であると、図25(b)で示すような等価回路となり、同様に回転子52の回転によって前記凸条54,55の位置が変化すると、図25(b)の容量の位置が変化することになり、これによってリアクタンスを変化させ、共振周波数を変化することができる。
【0116】
そして、前記凸条54,55の形状を、図22で示すように三角変調波状に蛇行させることで、共振器の発振周波数は概ね前記三角変調波状に変化する。また、前記容量の位置の変化と共振周波数との関係がリニアでなくても、前記凸条54,55の形状で補正することができ、一定の回転速度以下で、正確に三角変調することは容易である。
【0117】
なお、この可変リアクタンス装置51では、凸条54,55を2つ設けているのは位相変化の線形性を良くするためであり、勿論、1つでも位相は変化し、さらに3つ以上が設けられてもよい。また、前記図22のように円周上で複数の蛇行を行うと、回転子52の1回転当り、その蛇行の数だけ三角変調を繰返すことになるが、勿論、その蛇行の回数を1回〜数回に減らし、1回転当りの変調回数を減らすようにしてもよい。
【0118】
また、上記可変リアクタンス装置の変形例について図26に基づいて説明する。図26は、上記可変リアクタンス装置の変形例であり、可変リアクタンス装置57の構造を示す斜視図である。この可変リアクタンス装置57は、前述の可変リアクタンス装置51に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。注目すべきは、この可変リアクタンス装置57では、基板56(伝送線路)を挟んで、前記回転子52とともに、もう1つの回転子58が設けられていることである。
【0119】
したがって、回転子52,58が軸線方向に変位しても、回転子52,58と基板56との隙間の合計値は常に一定であり、たとえば一方の回転子52が基板56に近接し、容量が増加すると、他方の回転子58は基板から離反し、容量が減少する。こうして、軸ぶれに対する容量変化を小さくすることができる。
【0120】
また、上記リアクタンス装置の他の変形例について図27〜図29に基づいて説明する。図27は、上記可変リアクタンス装置の他の変形例であり、可変リアクタンス装置91の構造を示す斜視図である。この可変リアクタンス装置91は、前述の可変リアクタンス装置51に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。前述の可変リアクタンス装置51が、回転子52の回転に伴って、凸条54,55の半径方向の位置を変化させることで伝送線路のインピーダンスを変化させ、三角変調を行っているのに対して、注目すべきは、この可変リアクタンス装置91では、回転子92の回転に伴って、容量を変化させることで三角変調を行うことである。
【0121】
具体的には、図28の回転子92aで示すように、電極面積を変化させる。この場合、回転子92aは、円板部53の下面から外壁93が延設されて形成されており、その外壁93の厚みが、周方向に、周期的に変化している。この回転子92aも、金属、または樹脂等の表面をメタライズして成る。一方、基板96の回転子92a側にはコプレーナラインが、共振器側にはマイクロストリップラインが形成されている。
【0122】
また、図29の回転子92bで示すように、電極と基板96との距離を変化させる。この場合、回転子92bは、円板部53の下面から外壁94が延設されて形成されており、その外壁94が、三角変調波状に形成される。この回転子92bも、金属、または樹脂等の表面をメタライズして成る。また、この回転子92bの場合、誘電体で形成されてもよい。その場合、前述の図25(b)で示すように、回転子92bと伝送線路との間では容量は発生せず、伝送線路のホット−グランド間の容量を変化させることになる。すなわち、誘電体はεが大きいので、回転子92bが基板96に近接した時にホット−グランド間の容量が大きくなり、遠ざかった時に小さくなる。
【0123】
また、上記可変リアクタンス装置のさらに他の変形例について図30に基づいて説明する。図30は、上記可変リアクタンス装置のさらに他の変形例であり、可変リアクタンス装置61の構造を示す斜視図である。注目すべきは、この可変リアクタンス装置61は、マイクロストリップラインの形成された前記基板64のエッジカップルを利用することである。具体的には、回転子62の外周面には、周方向に三角変調波状の凹凸63を繰返し形成しておき、これに対応して前記基板64は、その厚み方向が前記回転子62の周方向となるように、前記回転子62の外周面に臨む。基板64にはマイクロストリップラインMSLを構成していて、その端部が矢印R方向に存在する共振器に結合する。
【0124】
したがって、前記マイクロストリップラインのオープン端に、突起が近付いたときには容量が増加し、凹所が近付いたときには容量が減少する。
【0125】
以上の各可変リアクタンス装置によって、共振器12の共振周波数を変化させることができる。
【実施例4】
【0126】
本発明の第4の実施例について、図31に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0127】
図31は、前記FM−CWレーダに用いられる本発明の第4の実施例の発振器71の電気的構成を示すブロック図である。この発振器71は、前述の図1で示す発振器1に類似し、対応する部分には同一の参照符号を付して、その説明を省略する。注目すべきは、前述の発振器1が、発振周波数を検知して補正することを特徴としているのに対して,この発振器71は、発振周波数を検知して、異常を上位システムに知らせる異常検出装置としての機能を有することである。
【0128】
すなわち、前述のようにディテクタ5のピーク出力タイミングから発振周波数を知ることができ、そのピーク出力のタイミング、したがって発振周波数が予め設定した周波数範囲から逸脱した場合に,異常検知回路72が作動し,異常信号を出力することである。
【0129】
同様に、複数の周波数の変化(設定周波数からの逸脱)を検知することで、リニアリティ異常の検出が可能になる。また、発振周波数範囲の上下限の周波数の変化(設定周波数からの逸脱)を検出することで、前記変調幅ΔFの異常の検出が可能になる。これらの異常検出は、実施例1〜3記械の発振周波数補正のための可変共振器の共振周波数変化のシーケンスのうちのいずれかのシーケンスを用いることによって、実現可能である。
【実施例5】
【0130】
本発明の第5の実施例について、図32および図33に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0131】
図32は、本発明の第5の実施例のレーダモジュール(レーダ装置)81の構造を示す斜視図である。このレーダモジュール81は、回転式の1次放射器82によって方位角スキャンを行うレーダモジュールであり、該1次放射器82は、前記回転子11として機能し、その底面は、前述のように共振キャビティの寸法を変化させるよう機械加工されている。一方、FM−CW動作をさせるために、図示しないVCOは高速に三角変調を行っている。
【0132】
図33は、上述のように構成されるレーダモジュール81の電気的構成を示すブロック図である。このレーダモジュール81では、前記発振器1を用いた構成となっており、可変共振器7により共振周波数を変化するようになっている。また、この発振器1では、可変共振器7から出力される信号がディテクタ5で検出し、この検出結果に応じて補正回路6から出力される制御信号により所望の周波数に設定するように可変共振器7を補正する。これにより、VCO2では、所望の周波数のRF信号が出力されるように変調電圧が設定される。このようにして、上述のように構成される閉ループが、PLLのように動作し、前記RF信号の周波数を所望とする周波数に正確に設定することができる。
【0133】
そして、RF信号は、方向性結合器3で分岐され、サーキュレータ83とミキサ84とに入力される。前記サーキュレータ83に入力された変調信号は、カプラ85およびロータリージョイントを介して、アンテナ86から放射される。また、このアンテナ86で受信された信号は前記サーキュレータ83を通って前記ミキサ84へ伝搬する。ミキサ84では、方向性結合器3で分岐されてきた送信(変調)信号と、サーキュレータ83からの受信信号とが混合され、ビート信号が作成され、出力される。また、上記カプラ85で分岐された信号は、可変共振器7に入力されるようになっている。
【0134】
上記レーダモジュール81では、1次放射器(回転子)82の角度によって、共振キャビティの寸法が変化し,共振周波数が変化する。そして、図7ではなく、図8のような方法(のこぎり波ではなく三角変調波)を利用することによって、VCO2の発振周波数の変化を知ることができ、その情報を基に、発振周波数の補正をかけることができる。補正回路は、図32に示すディテクタ基板95のディテクタ出力端子に接続され、また、1次放射器(回転部)82の回転を制御するか、あるいは回転角を知る手段を有し、ディテクタの出力タイミングとVCOの変調のタイミングとからVCOの発振周波数を割出し、所望の周波数からずれていればそれを補正する機能を有するものである。
【0135】
レーダが360°スキャンを行わない場合、レーダ動作を行わない休止期問があるので、その間を利用してVCOの補正のためのデータ取得を行うこともできる。この場合には、VCOの周波数変調は三角変調波にこだわらないので、前記図7の方法や図9に示すのこぎり波を利用する方法など、任意の変調をかけてデータ取得を行い,その情報をストアして利用することで変調補正を行うことができる。実施例3で説明したように、回転子によって可変リアクタンス装置のリアクタンス値を変化させて共振器の共振周波数を変化させる方法であってもよい。
【0136】
こうして、前記回転子11を、レーダ波の走査を行う1次放射器82と兼用することで、走査型のレーダ装置の構成を簡略化することができる。また、可変共振器7では、共振器と結合する可変リアクタンス装置51,57,61,91を用いて共振器の共振周波数を変化させてもよい。上記の構成では、前記回転子52,62,92を、レーダ波の走査を行う1次放射器82と兼用することで、走査型のレーダ装置の構成を簡略化することができる。
【0137】
また、上記構成において、ディテクタ基板95のディテクタ出力端子に接続される補正回路の代わりに、前記図31に示す異常検知回路72を接続することによって、発振周波数異常、リニアリティ異常、変調幅異常を検知し、上位システムに異常を知らせる信号出力を出すレーダモジュールを実現することができる。
【0138】
また、本発明の組合わせによって、補正回路と異常検知回路との両方の機能を持たせたRF装置やレーダモジュールが実現できることは、言うまでもない。
【実施例6】
【0139】
本発明の第6の実施例について、図34ないし図36に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0140】
図34は、本発明の第6の実施例のレーダ装置101の全体構成を示す斜視図である。このレーダ装置101は、大略的に、RF(高周波)回路基板112上に、周波数検知回路113が実装されるとともに、レーダ波のアンテナ102が搭載されて構成されている。そして、前記周波数検知回路113内の可変リアクタンス装置の回転子が、前記アンテナ102と兼用されている。前記アンテナ102の側面には、レーダ波を放射する開口106aが設けられており、またこのアンテナ102はモータ115によって回転駆動され、放射する前記レーダ波を走査する。
【0141】
図35はアンテナ102の底面側から見た斜視図である。このアンテナ102は可変リアクタンス装置の回転子を兼ねていて、図11に示したもの同様に、その下面の外周部に、高さが段階的に増加してゆく凸条135が形成されている。この例では、0°〜60°、60°〜120°、120°〜180°の3段階で高さが増加するようにしている。このアンテナ102と、図21に示した基板56と同様の基板とによって可変リアクタンス装置を構成している。
【0142】
図36は、上述のように構成されるレーダ装置101の電気的構成を示すブロック図である。このレーダ装置101では、共振器108の共振周波数を前記可変リアクタンス装置107によって変化し、その共振信号をディテクタ5によって取出し、補正回路6へ入力する。
【0143】
RF回路基板112では、共振器108がカプラ105を介してVCO2の発振信号の伝搬路と結合する。VCO2の発振信号はカプラ3で分岐され、サーキュレータ103とミキサ104とに入力される。前記サーキュレータ103に入力された変調信号は、前記アンテナ102に内蔵された1次放射器106から放射され、このアンテナ106で受信された信号は前記サーキュレータ103を通って前記ミキサ104へ伝搬される。ミキサ104では、前記カプラ3で分岐されてきた送信(変調)信号と、サーキュレータ103からの受信信号とが混合され、ビート信号が作成され、出力される。
【0144】
図35に示したように、アンテナ102の底面には、高さが段階的に増加していく凸条135を形成した角度範囲と凸条の無い平坦な角度範囲とがあって、アンテナの指向方向が自車前方の所定探知角度範囲外を向いているとき、凸条135が存在する角度範囲が可変リアクタンス装置の基板の線路と対向する。したがって、アンテナ102の回転に応じて、可変リアクタンス装置のリアクタンスは3段階に変化する。
【0145】
補正回路6は、図12で示した場合と同様に、図12(a)で示したように、VCO2の発振周波数を三角変調波状に変化させつつ、図12(b)で示したように、アンテナ102を回転させ、これによってディテクタ5から図12(c)で示すような検出結果が得られ、発生するピークのタイミングを測定する。そして、VCOを正しく三角波で変調させるための補正情報を得て、それを補正回路6に設定する。
【0146】
一方、アンテナの指向方向が自車の前方を向いているとき(前方を探知している状態であるとき)、凸条135の無い角度範囲が可変リアクタンス装置の基板の線路と対向する。したがって、可変リアクタンス装置のリアクタンスは一定となって、自車前方の所定探知角度範囲では補正回路6によって補正された三角波で正しく三角波で変調された電波が送信される。
【0147】
こうして、前記可変リアクタンス装置107の回転子をアンテナ106と兼用することで、走査型のレーダ装置の構成を簡略化できる。
【図面の簡単な説明】
【0148】
【図1】FM−CWレーダに用いられる本発明の第1の実施例の発振器1の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】図1の発振器中で、透過型共振回路の共振周波数を変化させるための構造を示す斜視図である。
【図3】前記透過型共振回路および反射型共振回路の通過特性を示すグラフである。
【図4】回転子の一構成例を底面側から見た斜視図である。
【図5】前記回転子の他の構成例を底面側から見た斜視図である。
【図6】補正回路による発振周波数の測定動作を説明するためのグラフである。
【図7】補正回路による発振周波数の他の測定動作を説明するためのグラフである。
【図8】補正回路による発振周波数のさらに他の測定動作を説明するためのグラフである。
【図9】前記回転子のさらに他の構成例を底面側から見た斜視図である。
【図10】補正回路による発振周波数のさらに他の測定動作を説明するためのグラフである。
【図11】前記回転子の他の構成例を底面側から見た斜視図である。
【図12】補正回路による発振周波数の他の測定動作を説明するためのグラフである。
【図13】補正回路による発振周波数のさらに他の測定動作を説明するためのグラフである。
【図14】補正回路による発振周波数の他の測定動作を説明するためのグラフである。
【図15】前記FM−CWレーダに用いられる本発明の第2の実施例の発振器における透過型共振回路の共振周波数を変化させるための構造を示す斜視図である。
【図16】図15の縦断面図である。
【図17】本発明の第3の実施例の透過型共振回路の回路基板の具体的な一構成例を示す斜視図である。
【図18】リアクション型共振回路の回路基板の具体的な一構成例を示す斜視図である。
【図19】反射型共振回路の回路基板の具体的な一構成例を示す斜視図である。
【図20】前記リアクション型共振回路の通過特性を示すグラフである。
【図21】本発明の第3の実施例の発振器における可変リアクタンス装置の構造を示す斜視図である。
【図22】図21で示す可変リアクタンス装置における回転子の底面図である。
【図23】図22の一直径線での縦断面図である。
【図24】基板上での前記回転子の凸条の軌跡を示す図である。
【図25】前記回転子が導電体および誘電体である場合の等価回路図である。
【図26】上記第3の実施例の変形例の可変リアクタンス装置の構造を示す斜視図である。
【図27】上記第3の実施例の他の変形例の可変リアクタンス装置の構造を示す斜視図である。
【図28】図27で示す可変リアクタンス装置における回転子の一構成例の底面図である。
【図29】図27で示す可変リアクタンス装置における回転子の他の構成例を示す斜視図である。
【図30】上記第3の実施例のさらに他の変形例の可変リアクタンス装置の構造を示す斜視図である
【図31】前記FM−CWレーダに用いられる本発明の第4の実施例の発振器の電気的構成を示すブロック図である。
【図32】本発明の第5の実施例のレーダモジュールの構造を示す斜視図である。
【図33】図32で示すレーダモジュールの電気的構成を示すブロック図である。
【図34】本発明の第6の実施例のレーダ装置の全体構成を示す斜視図である。
【図35】図34で示すレーダ装置のアンテナを、その底面側から見た斜視図である。
【図36】図34で示すレーダ装置の電気的構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0149】
1,71 発振器
2 VCO
3 方向性結合器
4 透過型共振回路
5 ディテクタ
6 補正回路
7 可変共振器
11;11a,11b,11c,11d;52;62;92 回転子
12 共振器
13 マイクロストリップライン
13a,13b 端子
14 リアクション型共振回路
24 反射型共振回路
31,53 円板部
32,33,34,35 凸条
41 圧電アクチュエータ
51,61 可変リアクタンス装置
93 外壁
56,96 基板
72 異常検知回路
81,101 レーダモジュール(レーダ装置)
82,106 1次放射器
83 サーキュレータ
95 ディテクタ基板
102 アンテナ
115 モータ

Claims (18)

  1. 変調電圧により発振周波数が制御される電圧制御発振器の発振信号を、伝送路を介して出力するようにした発振器において、
    前記伝送路と結合して、前記発振信号の少なくとも一部が入力され、制御信号に応答して、共振周波数が変化する可変共振器と、
    前記可変共振器を通過した信号を検出するディテクタと、
    前記ディテクタで得られた検出結果から、前記電圧制御発振器に与えられる前記変調電圧での前記電圧制御発振器の実際の発振周波数を測定し、前記電圧制御発振器へ与える前記変調電圧を決定するための、前記電圧制御発振器の発振周波数と前記変調電圧との関係を示すテーブルをメモリに記憶する手段と
    前記テーブルに基づいて、前記変調周波数がリニアに変化する三角変調波の波形となるように、前記電圧制御発振器へ与える変調電圧を補正する補正手段とを含むことを特徴とする発振器。
  2. 前記可変共振器は、誘電体共振器と、前記誘電体共振器に近接配置され、周方向に形状が変化している回転子とを有し、前記回転子の回転によって前記誘電体共振器と前記回転子との間の寸法が変化し、前記可変共振器の共振周波数が変化することを特徴とする請求項1に記載の発振器。
  3. 前記回転子は、円板状を成し、下面の外周部に、高さが単調に増加する凸条が形成されていて、回転によって前記誘電体共振器に対する前記凸条の位置が変化するように配置されたことを特徴とする請求項2に記載の発振器。
  4. 前記回転子は、円板状を成し、下面に、周方向の変化に対して、半径方向の位置が外周部から内周部方向へ変化する、均等な高さの凸条が形成されていて、回転によって前記誘電体共振器に対する前記凸条の位置が変化するように配置されたことを特徴とする請求項2に記載の発振器。
  5. 前記回転子は、円板状を成し、下面の外周部に、半周に亘って、高さが単調に増加してゆき、残余の半周に亘って、高さが単調に減少してゆく凸条が形成されていることを特徴とする請求項に記載の発振器。
  6. 前記可変共振器は、誘電体共振器と、前記誘電体共振器に対向して配置される圧電アクチュエータとを有し、前記圧電アクチュエータが伸縮することによって前記誘電体共振器と前記圧電アクチュエータとの間の寸法が変化して、前記可変共振器の共振周波数が変化することを特徴とする請求項1記載の発振器。
  7. 電圧制御発振器の発振信号を、伝送路を介して出力するようにした発振器において、
    前記伝送路と結合して、前記発振信号の少なくとも一部が入力され、制御信号に応答して、共振周波数が変化する可変共振器と、
    前記可変共振器を通過した信号を検出するディテクタと、
    前記可変共振器に前記制御信号を与え、前記ディテクタが検出する前記可変共振器を通過した信号をもとに前記電圧制御発振器の発振周波数を検出し、発振周波数および発振周波数の変調幅のうち少なくとも一方の異常を検知する異常検知回路を備えることを特徴とする発振器。
  8. 前記可変共振器は、共振器と可変リアクタンス装置とからなり、
    前記可変リアクタンス装置は、前記共振器と電磁気的に結合している伝送線路と、前記伝送線路に近接して配置され、周方向に形状が変化して成る回転子とを含み、
    前記回転子の回転によって、前記共振器から前記伝送線路側を見たリアクタンスが変化して、前記可変共振器の共振周波数が変化することを特徴とする請求項1に記載の発振器。
  9. 前記回転子は、少なくとも前記伝送線路に対向する部分に、前記伝送線路との間で容量が形成される導電体が形成されていて、前記回転子の回転による前記容量の変化によって前記可変リアクタンス装置のリアクタンスが変化して前記可変共振器の共振周波数が変化することを特徴とする請求項8に記載の発振器。
  10. 前記伝送線路のうち、前記可変リアクタンス装置の前記回転子が近接する前記回転子側の伝送線路はコプレーナ線路であり、
    前記回転子は、円板状を成す導電体または誘電体であり、下面に、大略的にリング状で、かつ半径方向に蛇行した凸条が形成されていて、前記回転体の回転による前記凸条と、前記伝送線路が形成された基板の信号伝搬方向の両端部との距離が変化するように配置されたことを特徴とする請求項8に記載の発振器。
  11. 前記伝送線路のうち、前記可変リアクタンス装置の前記回転子が近接する前記回転子側の伝送線路はコプレーナ線路であり、
    前記回転子は、円板状を成し、下面に外壁が延設されていて、その外壁の厚みが、周方向に周期的に変化していて、前記回転体の回転によって前記外壁と前記伝送線路との対向面積が変化して前記容量が変化するように配置されたことを特徴とする請求項9に記載の発振器。
  12. 前記伝送線路のうち、前記可変リアクタンス装置の前記回転子が近接する前記回転子側の伝送線路はコプレーナ線路であり、
    前記回転子は、円板状を成し、下面に外壁が延設されていて、その外壁の高さが、周方向に周期的に変化していて、前記回転体の回転によって前記外壁と前記伝送線路との距離が変化して前記容量が変化するように配置されたことを特徴とする請求項9に記載の発振器。
  13. 前記伝送線路のうち、前記可変リアクタンス装置の前記回転子が近接する前記回転子側の伝送線路はマイクロストリップ線路であり、
    前記回転子は、円板状を成し、外周面に周方向に凹凸部が繰返し形成されていて、
    前記容量は、前記マイクロストリップ線路の開放端と前記回転子の外周面の前記凹凸部との間に生じる容量であり、
    前記回転体の回転によって前記凹凸部と前記伝送線路との距離が変化して前記容量が変化するように前記回転子が配置されたことを特徴とする請求項9に記載の発振器。
  14. 前記容量は、前記コプレーナ線路の線路導体と前記回転子との間、およびコプレーナ線路の接地導体と前記回転子との間に生じることを特徴とする請求項11または12に記載の発振器。
  15. 前記回転子は、前記伝送線路を挟むように一対で設けられ、相互に連動して回転駆動されることを特徴とする請求項14に記載の発振器。
  16. 前記伝送線路のうち、前記可変リアクタンス装置の前記回転子が近接する前記回転子側伝送線路はコプレーナ線路であり、
    前記回転子は誘電体から成り、前記回転子の回転によって、該回転子と前記回転子側伝送線路との距離が変化するように配置されたことを特徴とする請求項8に記載の発振器。
  17. 前記請求項1ないし16の何れか1項に記載の発振器を備えることを特徴とするレーダ装置。
  18. 前記請求項2ないし5の何れか1項、または前記請求項8ないし16の何れか1項に記載の発振器を備え、前記回転子には1次放射器が備えられ、該回転子の回転によって、前記可変共振器の共振周波数を変化させるとともに、前記1次放射器から放射されるレーダ波の放射方向を走査することを特徴とするレーダ装置。
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