JP4850161B2 - 道路地図データ作成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、道路地図データ作成技術に関し、特に、衛星や航空機等を用いて高度・上空から地表を撮影して得られた観測画像を解析し、特に、地理画像に含まれる道路の抽出を容易にするための道路地図データ作成装置に関する。
近年、衛星画像や航空写真画像(以下、「地理画像」と称する。)の利用が広まってきており、それらの画像を使った地図の作成や地表の分析等に関する技術が開発されている。その中で、例えばカーナビゲーション(以下、「カーナビ」と略す。)用の道路地図を作成するにためには、画像内の道路領域を抽出することが必要である。
従来、地理画像からの道路領域の抽出処理は、目視作業で行なわれていた。そのため、多大な人的コストがかかるという問題があった。そこで、画像内の道路領域を抽出する処理をコンピュータにより自動化する方法が提案されている。その一例として、下記非特許文献1では、まず、地理画像に対して被覆分類処理を適用し、道路らしい色調特徴を持つ領域を抽出する。また、地理画像に対してエッジ抽出処理及びノイズ除去処理を適用し、道路らしいエッジ特徴を持つ領域を抽出する。そして、それら2つの領域の情報をもとに、道路中心線の追跡を行なう。具体的には、上記2つの領域を重ね合わせた画像に対して、ユーザが、道路1本につき1点の開始点を指定する。すると、プログラムが開始点から自動的に道路中心線を追跡していき道路1本の中心線を抽出することができる。その後、ユーザが画像内のすべての道路に対して開始点を指定していくことにより、画像内の全ての道路中心線を抽出することができる。このような処理により、道路中心線の抽出を半自動的に行なうことができる。その後、目視作業により、道路の幅員情報を付加し、最終的な道路領域データが作成される。
熊谷潤,中川雅史,趙卉菁,柴崎亮介,「高解像度衛星画像からの道路抽出」 日本写真測量学会平成14年度年次学術講演会発表論文集,155-158,2002年。 J.Canny,「A Computational Approach to Edge Detection」IEEE Transactions on Pattern Analysis and Machine Intelligence,Vol.PAMI-8,No6,1986年11月.
しかしながら、非特許文献1の手法においては、道路1本毎に開始点を指定する必要があり、この作業が煩雑であり、コストがかかるという問題がある。また、この手法は、道路中心線を追跡する際に、同一道路の中心線を複数回抽出する処理であり、抽出後のデータが重複してしまうことがある。さらに、この手法で半自動的に抽出された道路情報は、道路の中心線のベクトルデータのみであり、道路の幅員情報を持たない。地図情報において、道路の幅員情報は重要度が高い情報であるため、この手法で抽出した道路情報をもとに、後に幅員情報を付加する作業を行なう必要がある。また、広範囲の画像に対して限られた時間で作業を行なうためには、一般に複数の作業者が必要となるが、この場合、各作業者の主観的判断基準の差によって、幅員の精度にばらつきが生じてしまう可能性が高いという問題もある。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、衛星画像や航空写真画像などの地理画像から、幅員情報を含む道路領域データを容易かつ均質に作成することができる道路地図データ作成技術を提供することを目的とする。
上記解決課題に鑑みて鋭意研究の結果、本発明者は、非特許文献1の手法によって抽出された道路の候補領域と道路の候補エッジを重ね合わせた画像データに対して、開始点を自動的に与える処理と、抽出した道路データの重複部分を統合する処理と、道路の幅員を推定する処理を加えることによって、上記問題が解決されることに想到した。
本発明の一観点によれば、地理画像を解析し、道路地図データを作成する道路地図データ作成装置であって、前記地理画像データから抽出された前記地理画像の領域において複数の開始点をまんべんなく与え、与えられた該複数の開始点のそれぞれから道路を追跡していくことにより得られる追跡線に沿って、各開始点における座標及びそれと結合しているノードの座標とにより定義される道路のベクトルデータを抽出する道路追跡処理部と、前記地理画像内の各道路領域において、前記道路のベクトルデータのうち重複データと推定されるベクトルデータを統合する道路統合処理部と、前記地理画像データ内の各道路領域の幅員を統合された前記ベクトルデータの数に基づいて推定する幅員推定処理部と、を備えることを特徴とする道路地図データ作成装置が提供される。
前記幅員推定処理部は、統合された前記ベクトルデータの数が多いほど幅員を大きくし、統合した道路の前記ベクトルデータの長さが短いほど幅員を大きくする方向に推定することが好ましい。
前記道路統合処理部は、抽出された第1の道路ベクトルと第2の道路ベクトルとのノードの中から最も近接しているノードを探索してノードペアとし、該ノードペアにおいて前記追跡線方向に沿った前後のノードについてノード間の距離が一定範囲内であるノードペアを探索し、該探索されたノードペアを統合対象のノードとし、該統合対象のノードペアの間に新しいノードを生成することが好ましい。
以上に説明したように、本発明による地理画像処理装置では、衛星画像や航空写真画像などの地理画像から道路の中心線および幅員を抽出する作業を効率化することができる。また、作業者の技量に頼っていた作業工程を自動化することができるため、作業者の熟練度による差の影響を低減できる。
以下、本発明の一実施の形態による地理画像処理技術について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1から図13までにおいて、同一の符号を付した部分は同一の構成を表し、基本的な構成及び動作は同様であるものとする。尚、本発明は、本実施の形態に記載した範囲に限定されるものではない。当業者であれば、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、実施形態にかかる発明の構成及び機能に様々な変更・改良を加えることが可能である。
<システム構成>
図1は、本実施の形態による地理画像処理装置の一構成例を示す機能ブロック図である。図1に示すように、地理画像処理装置は、パーソナルコンピュータ、ワークステーション等から構成される処理装置10と、メインメモリとして使用されるRAM(ランダムアクセスメモリ)及び磁気ディスク記憶装置等の補助記憶装置とを含む記憶装置20と、入出力装置30と、を備えている。
入出力装置30は、例えば、キーボード及びマウス等のポインティングデバイスを含む入力装置31と、液晶ディスプレイ装置等の表示装置32と、プリンタ33と、を備えている。入力装置31は、ユーザによるパラメータの入力やコマンドの起動等、並びに、地理画像処理装置により処理を施した地理画像を用いた土地区画データ生成処理に用いられる。表示装置32及びプリンタ33は、地理画像や土地区画データをユーザに提示するために用いられる。尚、表示装置としては、表示装置32及びプリンタ33のいずれか一方のみを備える構成としてもよい。
処理装置10は、地理画像処理プログラム40を含んでいる。地理画像処理プログラム40は、プログラムモジュールとして、地理画像に含まれる色調情報をもとにして道路らしい領域(道路候補)を抽出する道路候補領域抽出部101と、地理画像のエッジ情報をもとにして道路らしいエッジを抽出する道路候補エッジ抽出部102と、道路らしい領域および道路らしいエッジをもとに道路の中心線を抽出する道路追跡処理部103と、抽出した道路中心線の重複部分を統合する道路統合処理部104と、抽出した道路の幅員情報を推定する幅員推定処理部105と、を含む。
記憶装置20は、地理画像データ記憶領域21と、道路候補領域データ記憶領域22と、道路候補エッジデータ記憶領域23と、道路領域データ記憶領域24と、を有する。図では、領域という用語を除いて示している。これらの記憶領域のうち、地理画像データ記憶領域21は、人工衛星又は航空写真画像から得られるデータを記憶する領域であり、地理画像処理装置による処理の実行前に予め記憶されているデータである。一方、道路候補領域データ記憶領域22、道路候補エッジデータ記憶領域23、道路領域データ記憶領域24は、地理画像処理装置において地理画像データ記憶領域21データに基づいて生成される。
<地理画像処理の概要>
図2は、画像処理の概要を示す図である。図2(a)は、予め記憶装置20に記憶されている地理画像データに基づく画像を示している。この地理画像データに対して、被覆分類処理を行ない、さらに、その結果をもとに、道路らしい領域を抽出することにより、図2(b)に示す道路候補領域画像が得られる。この道路候補領域画像は、道路候補領域データ記憶領域22に格納される。また、地理画像データに対してエッジ抽出処理を行ない、さらに抽出したエッジから道路らしくないノイズを除去することにより、図2(c)に示す道路候補エッジ画像が得られる。
この道路候補エッジ画像は、各画素でエッジの方向を表すデータを保持している。このデータは道路候補エッジデータとして道路候補エッジデータ記憶領域23に格納される。そして、道路候補領域データと道路候補エッジデータとをもとに、道路の中心線を抽出するため道路追跡処理を行なう。道路追跡処理では、自動的に与えられた開始点から道路を追跡していく。各開始点から道路を追跡すると、図2(d)に示す道路の追跡線を表示した画像が得られる。この道路追跡線(図中の白く細い線)は、各ノードにおける座標および結合しているノード情報を持つベクトルデータである。このベクトルデータは、道路領域データとして道路領域データ記憶領域24に格納される。但し、右上の領域には、ノイズのような表示が存在する。道路領域データにおける道路抽出線は、同一道路上に複数存在する可能性があり、その場合、推定されるデータが冗長となる。そのため重複したデータを統合する処理(道路統合処理)を行なうことでノイズを除去する。
図2(e)は、図2(d)における道路データを統合した結果を示す図である。統合後のベクトルデータは、道路領域データ記憶領域24に上書きされて格納される。統合データでは、ノイズはほぼ除去されてきれいな白い線として表されていることがわかる。次いで、幅員推定処理を行なう。道路領域データにおける各道路の道路ベクトル長と、統合したベクトルの本数から、道路の幅員を推定する。図2(f)は、道路データにおける各道路のベクトルデータの幅員を推定した結果を示す図である。明るい領域が道路として抽出された領域であり、幅員が示されている。幅員データは道路領域データ記憶部24に追加される。
<地理画像処理の詳細>
以下に、上記の地理画像処理における各処理の詳細について説明を行う。本実施の形態による地理画像処理装置において、地理画像処理プログラム40が起動されると、道路候補領域抽出部101、道路候補エッジ抽出部102、道路追跡部103、道路統合処理部104、幅員推定処理部105、が順に起動される。以下、それぞれの処理部における各処理について詳細に説明する。
(1)道路候補領域抽出処理
図3(a)は、地理画像処理プログラム40の道路候補領域抽出部101による処理の流れを示すフローチャート図である。図3(a)において、図1に示す〈以下同様〉道路候補領域抽出部101は、記憶装置20の地理画像データ記憶領域21から地理画像データを読み込み(S301)、被覆分類(上記非特許文献1参照。)を行なう(S302)。被覆分類は、地理画像内に含まれる各画素を、予め決められた様々な物体のクラス(道路、各色の建物、樹木、水域、土壌など)に分類する手法である。近年では、リモートセンシング技術の発達により、1m以下の高分解能衛星画像データが利用可能になった。従来の低分解能の衛星画像と異なり、人工構造物、樹木、道路などの地表物について、コンピュータによる被覆分類でもある程度の認識が可能である。また、航空写真画像も同様の特徴を持っている。
図3(b)は、図2(a)の画像に対する被覆分類処理の結果を示す図である。この画像においては、道路、各色の建物、樹木など数クラスの地表物に分類されている。しかしながら、現実的には「道路」と分類された領域が正確に実際の道路を表しているとは限らず、通常は、抽出漏れや、誤抽出を起こしている場合もある。そこで、この被覆分類結果をもとに、抽出漏れした領域を補い、また誤抽出の影響を緩和するため、道路候補領域抽出処理を行なう(S303)。道路候補領域を抽出する際には、被覆分類結果の中から、道路クラス以外に道路と誤認しやすいクラス(例えば、白色系や黒色系の色調特徴を持つ建造物のクラス)を、誤認しやすさの重みを考慮して抽出する。また、道路と誤認する可能性が低いクラス(例えば、樹木や土壌などのクラス)はこの処理の対象から除外する。そのような処理を加えることにより、被覆分類結果画像から、道路らしい領域(道路候補領域)を抽出することができる。図3(c)は、道路候補領域を示す図であり、明るく示されている領域が道路候補領域である。図3(c)に示す道路候補領域を特定するデータは、道路候補領域データとして道路候補領域データ記憶領域22に出力され格納される(S304)。
(2)道路候補エッジ抽出処理
図4(a)は、図1に示す(以下同様)地理画像処理プログラム40の道路候補エッジ抽出部102による処理の流れを示すフローチャート図である。図4(a)において道路候補エッジ抽出部102は、記憶装置20の地理画像データ記憶領域21から地図画像データを読み込み(S401)、エッジ抽出を行なう(S402)。尚、画像におけるエッジ抽出処理には様々な手法があるが、特にCanny法(上記非特許文献2参照。)が適している。図4(b)は、図2(a)の地理画像に対してCanny法によりエッジ抽出を行なった結果として得られた画像である。この画像には、道路のエッジが含まれているが、同時にノイズも多数含まれている可能性がある。そこで、次に、この画像から道路以外のノイズを除去する(S403)。ノイズを除去する際には、短いエッジや、道路らしくない急激に方向が変化しているエッジを除去する(上記非特許文献1参照。)。図4(c)は、図4(b)の画像に対してノイズ除去処理を行なった結果として得られた画像である。ノイズ除去後の各画素上のエッジデータは道路候補エッジデータとして道路候補エッジデータ記憶領域23に格納される(S404)。
(3)道路追跡処理
図5は、地理画像処理プログラム40の道路追跡処理部103における処理の流れを示すフローチャート図である。図5において、図1に示す(以下同様)道路追跡処理部103は、記憶装置20の道路候補領域データ記憶領域21と道路候補エッジデータ記憶領域22からそれぞれのデータ(図3(c)の道路候補領域データと図4(c)の道路候補エッジデータ)を読み込み、その2つのデータを画像上で重ねあわせる処理を行う(S501)。図6(a)は、これら2つのデータを重ね合わせた様子を示す図である。道路追跡処理部103(図1)では、この図において道路追跡を行い道路の中心線のデータを抽出する。道路追跡を行なう際には、まず追跡時の開始点を設定する(S502)。開始点は、画像全体に対してまんべんなく多数点を設定するのが好ましい。例えば、図6(b)に示すように、画像における互いに直交する座標軸であるx軸とy軸とに対して平行で、かつ、等間隔に開始点を多数設定する方法が好ましい。このような方法によれば、ユーザが開始点を設定する必要がないという利点がある。
次に、各開始点から道路の追跡を行なう。道路の追跡処理としては、ラインテンプレートマッチング法により行なうのが好ましい(上記非特許文献1参照。)。まず、未処理の開始点を1つ選択し(S503)、スタート方向を決定する(S504)。スタート方向を決定する際には、図6(c)に示すように、長方形のテンプレートT1を画像に重ね、道路候補領域データと道路候補エッジデータとを参照する。そしてテンプレートT1の角度を変えて各角度での、両データから算出される道路らしさを測定し、より道路らしい方向をスタート方向とする。図6(c)の場合で説明すると、左上の方向がより道路らしい(道路候補領域データおよび道路候補エッジデータの明るい画素が多いことにより判定することができる)ため、左上の方向をスタート方向として決定する(スタート方向は、図中の矢印の方向である)。スタート方向を決定した後に、延長方向を探索する(S505)。延長方向を決定する際にも、ラインテンプレートの角度を変えながら、より道路らしい方向(を延長方向とする処理を継続する(図6(d)の明るい矩形と破線で示される角度の異なる矩形)。
但し、スタート方向の決定時と異なり、延長方向を決定する際には、変化させる角度範囲を狭くすることが好ましい。それは、一般に道路は交差点や山間部などの特殊な場合を除けば、それほど急激に曲がることは少なく、比較的緩やかな曲線を描くことが多いためである。そして、延長方向を決定すると(道路候補エッジデータの明るい画素が多い方向)、ラインテンプレートの長さの分だけ道路候補エッジデータを延長し、延長先の点を、道路ベクトルを構成するノード(起点)とする。
ここで、ラインテンプレートの角度を変えて延長方向を決定する際に、どの方向でも道路らしさが低いと判定される場合には、延長処理を中止し、道路の追跡を終了しフローチャートのS507の反対側の処理を行なう(S506)。延長方向が決定した場合は、延長先で再び延長方向を決定する(S505)。この処理を、延長方向が決定できなくなるまで、すなわち道路が途切れるまで行なう。このような道路の追跡を、S504で決定したスタート方向の反対側でも行なう。S507は反対側を追跡したかどうかの判定処理である。S503で設定した開始点に対して両側で道路の追跡を完了した後に、追跡時に設定されたノードを結合させることで生成された線分の連結データを1本の道路領域データとする(図6(e)のL1)。以上のS503からS507までの処理を、S502で設定した各開始点に関して行なう。S508はその判定処理である。図6(f)は道路追跡処理後の結果を示した図である。図6(f)に示すように、多数の開始点に基づいて、道路の追跡を行うため、多数の細い線が抽出されていることがわかる。各道路ベクトルのデータは、図10に示すような形式で記憶装置20〈図1〉に格納される。但し、“統合数”および“幅員”の項目は、この段階では求められていないため、これらの項目のデータは格納されていない。“道路ベクトル長”の項目は、後述する幅員推定処理で算出するため、この段階ではデータが格納されていないが、この段階でも算出可能であるためデータを格納しておいてもよい。
(4)道路統合処理
図7は、地理画像処理プログラム40の図1に示す(以下同様)道路追跡処理部103における処理の流れを示すフローチャート図である。図7において、道路統合処理部104は、記憶装置20の道路領域データ記録領域24から道路領域データを読み込み(S701)、道路領域データの中から道路ベクトルを1本だけ読み込む(S702)。各道路ベクトルに対して近傍の道路ベクトルと統合処理を行なう。まず、注目している道路ベクトル(A)の近傍に、距離と方向とが近い道路ベクトル(B)があるか否かをチェックする(S703)。距離と方向が近い道路ベクトルが近くに見つからなかった場合はS702に戻り、別の道路ベクトルを読み込む。距離と方向が近い道路ベクトルが近くに見つかった場合はS705に進み、2つの道路ベクトル(A)と道路ベクトル(B)とが統合すべきデータと推定されるためこれらを統合する。図8(b)および(c)は、図8(a)に示すような道路に対して抽出された2つの道路ベクトル(A)と(B)とが統合される様子を示すステップ図である。道路ベクトル(A)と(B)とを統合する際には、まず2つの道路ベクトルのノードの中から最も近接しているノードを探索し、このノードペアP1、P2、…を基準とする。この基準のノードペアP1、P2、…において前後のノードを調べ、それぞれのノードペアP1、P2、…におけるノード間の距離が一定範囲内であるノードペアを探索する。
ここで探索されたノードペアを統合対象のノードとする。この際、ノード間の距離が一定以上となり近接するノードがなくなったと判定されると探索処理を終了する。次に、統合対象のノードペアの中間位置に統合後のノードを設定する。図8(b)では、統合対象のノードペアが6ペアあるため、各ノードペアの中間に6個の新しいノードPA1、…が設定される。そしてこれらの新しいノードPA1、…を近い順に結合し、結合させて生成される連結した線分を新しい道路ベクトルとする。この際、統合比で、新たなノード座標を求めても良い、図8(c)では、統合比が2:5であるため、下に引き出した図に示すように、ノード座標が統合数の大きい方に近い位置になる。
また、前の処理で近接したノードがなく切断された部分では、切断された部分のノードと新しい道路ベクトルのノードとを結合させる。この際、枝分かれした部分のノードは3つの道路ベクトルで共有される。また、統合の際には、これまでに統合した道路ベクトルの数(統合数)を記憶する。この統合数の情報は、後述する幅員推定処理で幅員を推定する際に使用することができる。道路ベクトル(A)と(B)との統合後に、道路領域データを更新する(S706)。この際、統合によって道路IDに増減が生じることがあるため、道路IDを付与し直す。S702からS706までの処理をすべての道路ベクトルに対して行なう(S707)。最後に、S702からS707までの処理の結果、道路領域データが更新されたか否かをチェックする(S708)。S702からS707までの処理の中で少なくとも1つの道路ベクトルが更新されていれば、S702に戻り再帰的に処理を繰り返す。更新がなければ処理を終了する。
図9は道路統合処理を示す概略図である。二又に分かれた道路上に4本の道路ベクトル(ID:0001〜0004)が存在しており、道路統合処理を適用した結果、統合数4の道路ベクトル(ID:0001)1本と、統合数2の道路ベクトル(ID:0002、0003)が2本生成されている様子が示されている。
(5)幅員推定処理
図11は、地理画像処理プログラム40の幅員推定処理部105(図1参照)における処理の流れを示すフローチャート図である。図11において、幅員推定処理部105は、記憶装置20の道路領域データ記憶領域24から道路領域データを読み込む(S1101)。次いで、各道路ベクトルに対してS1102以降の処理を行なう。まず、各道路ベクトルに対し、道路ベクトル長(各ノード間のショートベクトルの長さの合計)を計算する(S1102)。次に、各道路ベクトルの道路ベクトル長と統合数とから幅員を推定する。本実施の形態では、道路追跡処理部103において道路ベクトルを抽出する際に、画像全体に対して均等に開始点を設定しているため、道路の面積が大きいほど多くの道路ベクトルが抽出される。そのため、道路統合処理部104において重複した道路ベクトルを統合する際には、道路の面積が大きいほど統合される道路ベクトルの本数も多くなる。面積は道路の長さと幅員とから概算することができるため、道路ベクトル長と道路ベクトルの統合数とから幅員を推定することができる。幅員の概算の例は、道路ベクトルの統合数/道路ベクトル(比)の長さである。幅員の推定は、基準となる幅員に上記の比を乗算することにより行う。より具体的には、下記の式(1)により求めることができる。
(道路ベクトルの統合数/道路ベクトルの長さ)×a(比例定数) (1)
比例定数は、経験的に求めても良いし、同じ国、地域であれば、同じと推定して予め決めておいても良い。後に、実測値と比較して修正しても良い。
図12は、本実施の形態によって道路のベクトル及び幅員を抽出される様子を示す図である。図12(a)は、Y字型の道路の画像と、その上に設定された開始点を表している。図12(b)は、図12(a)の画像に対して道路追跡処理を適用した結果の画像である。道路上の複数の開始点から道路を追跡したため同一道路上に複数の道路ベクトルが存在する。図12(c)は、図12(b)の結果に対して道路統合処理を適用した結果画像である。道路統合処理により、同一道路内に複数存在した道路ベクトルが統合されている様子が示されている。図12(d)は、図12(c)の結果に対して幅員推定処理を適用した結果画像である。道路ベクトル長データと統合数データとをもとに、幅員を推定した結果を表している。
図13は、図10に対応する図であり、道路領域データ24の最終的な処理結果を例示した図である。各道路ベクトルのIDごとに各データが格納される。道路ID00001では、統合数が60、道路ベクトル長が150であり、道路ID00002では、統合数が40、道路ベクトル長が100である。S1103では、例えば、幅員は、統合数/ベクトル長で概算され、より具体的には上記の式(1)により求めると、以下のようになる。
すなわち、上記の式(1)において、a=125(この値は任意)とすると、ID00001の道路の幅員は(60/150)×125=50となり、ID00002の道路の幅員は(40/100)×125=50となり、共に50となる。
<まとめ>
以上のように本発明の実施形態は、地表を撮影して得られた地理画像データを解析し、地表上の道路領域データを容易に作成する道路地図データ作成システムに関するものである。そしてそのシステムは、地理画像データから色調情報をもとにして道路の候補となる領域を抽出する道路候補領域抽出部(モジュール)と、地理画像データからエッジ情報をもとにして道路の候補となる領域を抽出する道路候補エッジ抽出部(モジュール)と、道路領域を追跡して道路のベクトル情報を抽出する道路追跡処理部(モジュール)と、重複した道路のベクトルを統合する道路統合処理部(モジュール)と、道路の幅員情報を推定する幅員推定処理部(モジュール)と、を備える。これにより幅員情報を含む重複の無い道路領域の抽出を自動化できる。
尚、本実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードによっても本発明は実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或は装置に提供し、そのシステム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、プロッピィ(登録商標)ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
また、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータ上のメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータのCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。
また、実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードがディスクやメモリ等の記憶手段又はCD−RW、CD−R等の記憶媒体に格納され、そのシステム又は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても、達成されるようにしてもよい。
本発明は、道路の地図データ作成装置に利用可能である。
本発明の一実施の形態による地理画像処理装置の一構成例を示す機能ブロック図である。 本実施の形態による地理画像処理装置ムにより行われる画像処理の概要を例示する図である。 道路候補領域抽出部の処理の流れを示すフローチャート図である。 道路候補エッジ抽出部の処理の流れを示すフローチャート図である。 道路追跡処理部の処理の流れを示すフローチャート図である。 道路追跡処理部の処理の概要を例示する図である。 道路統合処理部の処理の流れを示すフローチャート図である。 道路統合処理部の処理の概要を例示する図である。 道路統合処理部の処理の結果を例示する図である。 道路領域データの内容を例示する図である。 幅員推定処理部の処理の流れを示すフローチャート図である。 幅員推定処理部の処理の概要を例示する図である。 最終的な処理結果を例示する図である。
符号の説明
10 処理装置
20 記憶装置
21 地理画像データ記憶領域
22 道路候補領域データ記憶領域
23 道路候補エッジデータ記憶領域
24 道路領域データ記憶領域
30 入出力装置
31 入力装置
32 表示装置
33 プリンタ
40 地理画像処理プログラム
101 道路候補領域抽出部
102 道路候補エッジ抽出部
103 道路追跡処理部
104 道路統合処理部
105 幅員推定処理部

Claims (3)

  1. 地理画像を解析し、道路地図データを作成する道路地図データ作成装置であって、
    前記地理画像データから抽出された前記地理画像の領域において複数の開始点をまんべんなく与え、与えられた該複数の開始点のそれぞれから道路を追跡していくことにより得られる追跡線に沿って、各開始点における座標及びそれと結合しているノードの座標とにより定義される道路のベクトルデータを抽出する道路追跡処理部と、
    前記地理画像内の各道路領域において、前記道路のベクトルデータのうち重複データと推定されるベクトルデータを統合する道路統合処理部と、
    前記地理画像データ内の各道路領域の幅員を統合された前記ベクトルデータの数に基づいて推定する幅員推定処理部と、
    を備えることを特徴とする道路地図データ作成装置。
  2. 前記幅員推定処理部は、統合された前記ベクトルデータの数が多いほど幅員を大きくし、統合した道路の前記ベクトルデータの長さが短いほど幅員を大きくする方向に推定することを特徴とする請求項1に記載の道路地図データ作成装置。
  3. 前記道路統合処理部は、抽出された第1の道路ベクトルと第2の道路ベクトルとのノードの中から最も近接しているノードを探索してノードペアとし、該ノードペアにおいて前記追跡線方向に沿った前後のノードについてノード間の距離が一定範囲内であるノードペアを探索し、該探索されたノードペアを統合対象のノードとし、該統合対象のノードペアの間に新しいノードを生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の道路地図データ作成装置。
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