JP4848665B2 - 圧縮機 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、空気調和機や冷凍機等に使用される圧縮機に関する。
従来、圧縮機としては、密閉容器内に上下方向に配置された、アキシャルギャップ型のモータと、このモータで駆動される圧縮部とを備えたものがある(特開昭61−185040号公報:特許文献1参照)。
上記モータは、ステータと、このステータの軸方向両側にエアギャップを介して配置されたロータと、このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するシャフトとを有している。そして、冷媒は、主に、上記モータの外周側の通路、および、上記エアギャップを流れる。
しかしながら、上記従来の圧縮機では、上記モータの外周側の通路、および、上記エアギャップは、狭い冷媒通路であるので、上記冷媒は、この狭い冷媒通路を流れることになり、上記モータの上流側と下流側との差圧が大きくなって、圧縮機の圧力損失が大きくなる。
また、上記冷媒に含まれる潤滑油は、オイルセパレータによって、上記モータの外周側に飛ばされるが、このモータの外周側は、上記冷媒通路であるので、上記潤滑油は、上記モータの外周側から、上記冷媒の流れによって、上記モータの下流側へ導かれる。このため、上記潤滑油を上記冷媒から分離し難くなる。
特開昭61−185040号公報
そこで、この発明の課題は、圧力損失を小さくしつつ油分離ができる圧縮機を提供することにある。
上記課題を解決するため、この発明の圧縮機は、
密閉容器と、
この密閉容器内に配置されると共に、エアギャップに連通する内側通路と、外周側の外側通路とを有するアキシャルギャップ型のモータと、
この密閉容器内に配置されると共に上記モータで駆動される圧縮部と
を備え
上記モータは、シャフトと、このシャフトに沿って配置されると共に上記シャフトの軸方向に互いに対向するステータおよびロータとを有し、
上記エアギャップは、上記ステータと上記ロータとの間に存在し、
上記内側通路は、
上記ステータの内周部、または、上記ステータの内側の上記シャフトの内部と、
上記ロータの内周部、または、上記ロータの内側の上記シャフトの内部と
に形成され、
上記外側通路は、
上記内側通路よりも上記シャフトの径方向外側に位置し、
上記ステータの外周部と上記密閉容器との間の隙間、または、上記ステータの外周部と、
上記ロータの外周部と上記密閉容器との間の隙間とに形成されていることを特徴としている。
この発明の圧縮機によれば、上記モータは上記内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。また、潤滑油は、上記モータの遠心力によって、上記モータの外周側に飛ばされ、上記内側通路へ導かれ難くなって、上記潤滑油を上記冷媒から分離できる。
また、この発明の圧縮機は、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたステータおよびロータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記ロータの間には、エアギャップを有し、
上記ステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路を有し、
上記ロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通するロータ内側通路を有し、
上記ロータ内側通路の上記エアギャップ側の開口面積は、
上記ステータ内側通路の上記エアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心の仮想円筒面のうち上記エアギャップ内にある部分の面積である仮想エアギャップ面積よりも、
小さいことを特徴としている。
なお、上記ステータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記仮想円筒面は、全ての上記孔部を包含すると共に少なくとも一つの上記孔部に外接していればよい。また、上記ロータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記ロータ内側通路の上記エアギャップ側の開口面積は、全ての上記孔部の開口面積である。
この発明の圧縮機によれば、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、上記ロータ内側通路の開口面積は、上記仮想エアギャップ面積よりも小さいので、潤滑油は、上記ロータ内側通路よりも上記エアギャップ側へ流れやすくなる。さらに、上記潤滑油は、微粒子の状態で上記ロータに付着し、上記ロータの遠心力によって、上記ロータの外周側に飛ばされ、上記密閉容器にぶつけられて、液状化する。このように、上記潤滑油を冷媒から確実に分離できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたステータおよびロータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記ロータの間には、エアギャップを有し、
上記ステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路を有し、
上記ロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通するロータ内側通路を有し、
上記ステータ内側通路の上記エアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心のステータ側仮想外接円は、
上記ロータ内側通路の上記エアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心のロータ側仮想外接円よりも、
大きい。
なお、上記ステータ内側通路の上記エアギャップ側の開口に内接すると共に上記シャフトと同心のステータ側仮想内接円は、上記ロータ内側通路の上記エアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心のロータ側仮想外接円よりも、大きくすれば、さらに好適である。ステータ内側通路を通って上昇してきた潤滑油は、ロータ内側通路がステータ内側通路に対して直線的に存在しないため、一旦ロータにあたり、上記ロータに付着し、上記ロータの遠心力によって、上記ロータの外周側に飛ばされることになるので、ロータ内側通路を通る潤滑油の量を更に低減できる。
なお、上記ステータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記ステータ側仮想外接円は、全ての上記孔部を包含すると共に少なくとも一つの上記孔部に外接していればよい。また、上記ロータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記ロータ側仮想外接円は、全ての上記孔部を包含すると共に少なくとも一つの上記孔部に外接していればよい。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記ステータ側仮想外接円は、上記ロータ側仮想外接円よりも、大きいので、上記ステータ内側通路からの上記潤滑油を、上記ロータに当てて付着できる。そして、上記潤滑油を、上記ロータの遠心力によって、上記ロータの外周側に飛ばすことができる。
また、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたステータおよびロータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記ロータの間には、エアギャップを有し、
上記ステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路を有し、
上記ロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通するロータ内側通路を有し、
上記ロータは、永久磁石を有し、
この永久磁石は、上記エアギャップを介して上記ステータ内側通路に、および、上記ロータ内側通路に連通すると共に径方向に延びて外周に開口する磁石間通路を有する。
ここでいう連通とは、冷媒及び潤滑油がそれぞれの通路を順次通ることが可能な状態を言う。つまり、それらの間に、明らかに冷媒及び潤滑油がそれぞれの通路の間で妨害されるものがない。例えば、通路入り口が鉄や樹脂等で塞がれていない。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記ロータの上記永久磁石は、上記磁石間通路を有するので、この磁石間通路を潤滑油及び冷媒の通路に利用できる。これによってエアギャップを通る潤滑油及び冷媒の通路断面積を拡大できるため、上記モータの上流側と下流側との差圧を一層小さくできて、圧縮機の圧力損失を一層低減できる。
また、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたステータおよびロータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記ロータの間には、エアギャップを有し、
上記ステータは、
上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられたステータ外側通路とを有し、
上記ロータは、
上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通するロータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられたロータ外側通路とを有し、
上記ロータ外側通路の上記エアギャップ側の開口面積は、上記ステータ外側通路の上記エアギャップ側の開口面積よりも小さい。
ここで、上記ステータ外側通路は、上記ステータと上記密閉容器との間の隙間、および、上記ステータの外周近傍に軸方向に設けられた貫通孔を含み、いずれか一方のみ設けられていてもよい。例えば、この貫通孔は、コイルより外周側に設けられ、この貫通孔とステータ外周の間には、ごくわずかの幅の薄肉部を有する程度である。同様に、上記ロータ外側通路は、上記ロータと上記密閉容器との間の隙間、および、上記ロータの外周近傍に軸方向に設けられた貫通孔を含み、上記ロータの外周近傍に軸方向に設けられた貫通孔のみ設けられていてもよい。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記ロータ外側通路の上記エアギャップ側の開口面積は、上記ステータ外側通路の上記エアギャップ側の開口面積よりも小さいので、上記潤滑油を、上記ロータ外側通路よりも、上記ステータ外側通路に導くことができて、上記潤滑油を上記モータの上流側に確実に導くことができる。
また、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたステータおよびロータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記ロータの間には、エアギャップを有し、
上記ステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路を有し、
上記ロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通するロータ内側通路を有し、
上記ロータの上記ステータに対向する対向面、および、上記ステータの上記ロータに対向する対向面は、略円形であり、
上記ロータの上記ステータに対向する対向面の外径は、上記ステータの上記ロータに対向する対向面の外径よりも大きい。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記ロータおよび上記ステータの互いの対向面において、上記ロータの対向面の外径は、上記ステータの対向面の外径よりも大きいので、上記潤滑油を、上記ロータと上記密閉容器との間の隙間よりも、上記ステータと上記密閉容器との間の隙間に導くことができて、上記潤滑油を上記モータの上流側に確実に導くことができる。
また、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたステータおよびロータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記ロータの間には、エアギャップを有し、
上記ステータは、
上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられたステータ外側通路とを有し、
上記ロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通するロータ内側通路を有し、
上記ステータ外側通路の上記エアギャップ側の開口面積は、上記ステータ内側通路の上記エアギャップ側の開口面積よりも大きい。
この一実施形態の圧縮機によれば、エアギャップは、いわゆる遠心ポンプの働きを有するため、通常、内径側(ステータ内側通路)より外径側(ステータ外側通路)のほうの圧力が高い。従って、ステータ外側通路を大とすることで、潤滑油を有効にモータの上流側(下部)空間に戻すことができる。また、径の大きい部分でモータの磁路を犠牲にすることなく、有効に冷媒通路面積を増すことができ、油上がり防止と、差圧および圧損低減が実現されるという効果も有する。
また、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたステータおよびロータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記ロータの間には、エアギャップを有し、
上記ステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路を有し、
上記ロータは、
上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通するロータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられたロータ外側通路とを有し、
上記ロータ外側通路の上記エアギャップと反対側の開口面積は、上記ロータ内側通路の上記エアギャップと反対側の開口面積よりも大きい。
この一実施形態の圧縮機によれば、ロータ内側通路を通って、モータの下流側(上部)空間にあがってしまった潤滑油を有効に戻すことができる。また、径の大きい部分でモータの磁路を犠牲にすることなく、有効に冷媒通路面積を増すことができ、油上がり防止と、差圧および圧損低減が実現されるという効果も有する。
また、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、この発明の圧縮機は、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたロータおよびステータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記ロータの間には、エアギャップを有し、
上記ロータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路を有し、
上記ステータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通するステータ内側通路を有し、
上記ステータ内側通路の上記エアギャップ側の開口面積は、
上記ロータ内側通路の上記エアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心の仮想円筒面のうち上記エアギャップ内にある部分の面積である仮想エアギャップ面積よりも、
小さいことを特徴としている。
なお、ステータに軸受を設けた場合であって、上記軸受に潤滑油を供給する必要がある場合は、ステータに軸受に潤滑油を供給する手段を別個設けるか、ステータ内側通路と兼用すればよい。
なお、上記ロータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記仮想円筒面は、全ての上記孔部を包含すると共に少なくとも一つの上記孔部に外接していればよい。また、上記ステータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記ステータ内側通路の上記エアギャップ側の開口面積は、全ての上記孔部の開口面積である。
この発明の圧縮機によれば、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、上記ステータ内側通路の開口面積は、上記仮想エアギャップ面積よりも小さいので、潤滑油は、上記ステータ内側通路よりも上記エアギャップ側へ流れやすくなる。さらに、上記潤滑油は、微粒子の状態で上記ロータに付着し、上記ロータの遠心力によって、上記ロータの外周側に飛ばされ、上記密閉容器にぶつけられて、液状化する。このように、上記潤滑油を冷媒から確実に分離できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたロータおよびステータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記ロータの間には、エアギャップを有し、
上記ロータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路を有し、
上記ステータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通するステータ内側通路を有し、
上記ロータ内側通路の上記エアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心のロータ側仮想外接円は、
上記ステータ内側通路の上記エアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心のステータ側仮想外接円よりも、
大きい。
なお、上記ロータ内側通路の上記エアギャップ側の開口に内接すると共に上記シャフトと同心のロータ側仮想内接円は、上記ステータ内側通路の上記エアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心のステータ側仮想外接円よりも、大きくすればさらに好適である。
なお、上記ロータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記ロータ側仮想外接円は、全ての上記孔部を包含すると共に少なくとも一つの上記孔部に外接していればよい。また、上記ステータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記ステータ側仮想外接円は、全ての上記孔部を包含すると共に少なくとも一つの上記孔部に外接していればよい。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記ロータ側仮想外接円は、上記ステータ側仮想外接円よりも、大きいので、上記ロータ内側通路からの上記潤滑油を、上記ステータに当てて反射させて、上記ロータに付着できる。そして、上記潤滑油を、上記ロータの遠心力によって、上記ロータの外周側に飛ばすことができる。
また、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたロータおよびステータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記ロータの間には、エアギャップを有し、
上記ロータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路を有し、
上記ステータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通するステータ内側通路を有し、
上記ロータは、永久磁石を有し、
この永久磁石は、上記エアギャップを介して上記ステータ内側通路に、および、上記ロータ内側通路に連通すると共に径方向に延びて外周に開口する磁石間通路を有する。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記ロータの上記永久磁石は、上記磁石間通路を有するので、この磁石間通路を上記潤滑油及び冷媒の通路に利用できる。これによってエアギャップを通る潤滑油及び冷媒の通路断面積を拡大できるため、上記潤滑油を、上記ロータの遠心力によって、上記ロータの外周側に飛ばすことができる。
また、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたロータおよびステータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記ロータの間には、エアギャップを有し、
上記ロータは、
上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられたロータ外側通路とを有し、
上記ステータは、
上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通するステータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられたステータ外側通路とを有し、
上記ステータ外側通路の上記エアギャップ側の開口面積は、上記ロータ外側通路の上記エアギャップ側の開口面積よりも小さい。
ここで、上記ステータ外側通路は、上記ステータと上記密閉容器との間の隙間、および、上記ステータの外周近傍に軸方向に設けられた貫通孔を含み、いずれか一方のみ設けられていてもよい。例えば、この貫通孔は、コイルより外周側に設けられ、この貫通孔とステータ外周の間には、ごくわずかの幅の薄肉部を有する程度である。同様に、上記ロータ外側通路は、上記ロータと上記密閉容器との間の隙間、および、上記ロータの外周近傍に軸方向に設けられた貫通孔を含み、上記ロータの外周近傍に軸方向に設けられた貫通孔のみ設けられていてもよい。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記ステータ外側通路の上記エアギャップ側の開口面積は、上記ロータ外側通路の上記エアギャップ側の開口面積よりも小さいので、上記潤滑油を、上記ステータ外側通路よりも、上記ロータ外側通路に導くことができて、上記潤滑油を上記モータの上流側に確実に導くことができる。
また、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたロータおよびステータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記ロータの間には、エアギャップを有し、
上記ロータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路を有し、
上記ステータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通するステータ内側通路を有し、
上記ロータの上記ステータに対向する対向面、および、上記ステータの上記ロータに対向する対向面は、略円形であり、
上記ステータの上記ロータに対向する対向面の外径は、上記ロータの上記ステータに対向する対向面の外径よりも大きい。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記ロータおよび上記ステータの互いの対向面において、上記ステータの対向面の外径は、上記ロータの対向面の外径よりも大きいので、上記潤滑油を、上記ステータと上記密閉容器との間の隙間よりも、上記ロータと上記密閉容器との間の隙間に導くことができて、上記潤滑油を上記モータの上流側に確実に導くことができる。
また、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたロータおよびステータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記ロータの間には、エアギャップを有し、
上記ロータは、
上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられたロータ外側通路とを有し、
上記ステータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通するステータ内側通路を有し、
上記ロータ外側通路の上記エアギャップ側の開口面積は、上記ロータ内側通路の上記エアギャップ側の開口面積よりも大きい。
この一実施形態の圧縮機によれば、エアギャップは、いわゆる遠心ポンプの働きを有するため、通常、内径側(ロータ内側通路)より外径側(ロータ外側通路)のほうの圧力が高い。従って、ロータ外側通路を大とすることで、潤滑油を有効にモータの上流側(下部)空間に戻すことができる。また、径の大きい部分でモータの磁路を犠牲にすることなく、有効に冷媒通路面積を増すことができ、油上がり防止と、差圧および圧損低減が実現されるという効果も有する。
また、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたロータおよびステータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記ロータの間には、エアギャップを有し、
上記ロータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路を有し、
上記ステータは、
上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通するステータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられたステータ外側通路とを有し、
上記ステータ外側通路の上記エアギャップと反対側の開口面積は、上記ステータ内側通路の上記エアギャップと反対側の開口面積よりも大きい。
この一実施形態の圧縮機によれば、ステータ内側通路を通って、モータの下流側(上部)空間にあがってしまった潤滑油を有効に戻すことができる。また、径の大きい部分でモータの磁路を犠牲にすることなく、有効に冷媒通路面積を増すことができ、油上がり防止と、差圧および圧損低減が実現されるという効果も有する。
また、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、この発明の圧縮機は、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ、ステータおよび第2のロータと、
この第1のロータおよびこの第2のロータに固定されると共にこの第1のロータおよびこの第2のロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、この第1のロータおよびこの第2のロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記第1のロータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ステータと上記第2のロータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路を有し、
上記ステータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路を有し、
上記第2のロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路を有し、
上記ステータ内側通路の上記第1のエアギャップ側の開口面積は、
上記第1のロータ内側通路の上記第1のエアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心の第1の仮想円筒面のうち上記第1のエアギャップ内にある部分の面積である第1の仮想エアギャップ面積よりも、
小さいこと、
または、
上記第2のロータ内側通路の上記第2のエアギャップ側の開口面積は、
上記ステータ内側通路の上記第2のエアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心の第2の仮想円筒面のうち上記第2のエアギャップ内にある部分の面積である第2の仮想エアギャップ面積よりも、
小さいこと
のうちの少なくとも一方を満たすことを特徴としている。
なお、上記第1のロータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記第1の仮想円筒面は、全ての上記孔部を包含すると共に少なくとも一つの上記孔部に外接していればよい。また、上記ステータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記ステータ内側通路の上記第1のエアギャップ側の開口面積は、全ての上記孔部の開口面積である。
また、上記ステータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記第2の仮想円筒面は、全ての上記孔部を包含すると共に少なくとも一つの上記孔部に外接していればよい。また、上記第2のロータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記第2のロータ内側通路の上記第2のエアギャップ側の開口面積は、全ての上記孔部の開口面積である。
この発明の圧縮機によれば、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、上記ステータ内側通路の開口面積は、上記第1の仮想エアギャップ面積よりも小さいことを満たす場合、潤滑油は、上記ステータ内側通路よりも上記第1のエアギャップ側へ流れやすくなる。さらに、上記潤滑油は、微粒子の状態で上記第1のロータに付着し、上記第1のロータの遠心力によって、上記第1のロータの外周側に飛ばされ、上記密閉容器にぶつけられて、液状化する。このように、上記潤滑油を冷媒から確実に分離できる。
または、上記第2のロータ内側通路の開口面積は、上記第2の仮想エアギャップ面積よりも小さいことを満たす場合、潤滑油は、上記第2のロータ内側通路よりも上記第2のエアギャップ側へ流れやすくなる。さらに、上記潤滑油は、微粒子の状態で上記第2のロータに付着し、上記第2のロータの遠心力によって、上記第2のロータの外周側に飛ばされ、上記密閉容器にぶつけられて、液状化する。このように、上記潤滑油を冷媒から確実に分離できる。
または、上記ステータ内側通路の開口面積は、上記第1の仮想エアギャップ面積よりも小さいこと、および、上記第2のロータ内側通路の開口面積は、上記第2の仮想エアギャップ面積よりも小さいことの両方を満たす場合、上述の効果を同時に満たして、上記潤滑油を冷媒から一層確実に分離できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ、ステータおよび第2のロータと、
この第1のロータおよびこの第2のロータに固定されると共にこの第1のロータおよびこの第2のロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、この第1のロータおよびこの第2のロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記第1のロータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ステータと上記第2のロータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路を有し、
上記ステータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路を有し、
上記第2のロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路を有し、
上記第1のロータ内側通路の上記第1のエアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心の第1のロータ側仮想外接円は、
上記ステータ内側通路の上記第1のエアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心のステータ側仮想外接円よりも、
大きい。
なお、上記第1のロータ内側通路の上記第1のエアギャップ側の開口に内接すると共に上記シャフトと同心の第1のロータ側仮想内接円は、上記ステータ内側通路の上記第1のエアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心のステータ側仮想外接円よりも、大きくすればさらに好適である。
なお、上記第1のロータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記第1のロータ側仮想外接円は、全ての上記孔部を包含すると共に少なくとも一つの上記孔部に外接していればよい。また、上記ステータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記ステータ側仮想外接円は、全ての上記孔部を包含すると共に少なくとも一つの上記孔部に外接していればよい。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記第1のロータ側仮想外接円は、上記第1のエアギャップ側の上記ステータ側仮想外接円よりも、大きいので、上記第1のロータ内側通路からの上記潤滑油を、上記ステータに当てて反射させて、上記第1のロータに付着できる。そして、上記潤滑油を、上記第1のロータの遠心力によって、上記第1のロータの外周側に飛ばすことができる。
また、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ、ステータおよび第2のロータと、
この第1のロータおよびこの第2のロータに固定されると共にこの第1のロータおよびこの第2のロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、この第1のロータおよびこの第2のロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記第1のロータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ステータと上記第2のロータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路を有し、
上記ステータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路を有し、
上記第2のロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路を有し、
上記ステータ内側通路の上記第2のエアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心のステータ側仮想外接円は、
上記第2のロータ内側通路の上記第2のエアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心の第2のロータ側仮想外接円よりも、
大きい。
なお、上記ステータ内側通路の上記第2のエアギャップ側の開口に内接すると共に上記シャフトと同心のステータ側仮想内接円は、上記第2のロータ内側通路の上記第2のエアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心の第2のロータ側仮想外接円よりも、大きくすればさらに好適である。
なお、上記ステータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記ステータ側仮想外接円は、全ての上記孔部を包含すると共に少なくとも一つの上記孔部に外接していればよい。また、上記第2のロータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記第2のロータ側仮想外接円は、全ての上記孔部を包含すると共に少なくとも一つの上記孔部に外接していればよい。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記第2のエアギャップ側の上記ステータ側仮想外接円は、上記第2のロータ側仮想外接円よりも、大きいので、上記ステータ内側通路からの上記潤滑油を、上記第2のロータに当てて付着できる。そして、上記潤滑油を、上記第2のロータの遠心力によって、上記第2のロータの外周側に飛ばすことができる。
また、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ、ステータおよび第2のロータと、
この第1のロータおよびこの第2のロータに固定されると共にこの第1のロータおよびこの第2のロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、この第1のロータおよびこの第2のロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記第1のロータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ステータと上記第2のロータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路を有し、
上記ステータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路を有し、
上記第2のロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路を有し、
上記第1のロータは、永久磁石を有し、
この永久磁石は、上記第1のロータ内側通路に、および、上記第1のエアギャップを介して上記ステータ内側通路に連通すると共に径方向に延びて外周に開口する磁石間通路を有する。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記第1のロータの上記永久磁石は、上記磁石間通路を有するので、この磁石間通路を上記潤滑油及び冷媒の通路に利用できる。これによって、上記第1のエアギャップを通る潤滑油及び冷媒の通路断面積を拡大できるため、上記潤滑油を、上記第1のロータの遠心力によって、上記第1のロータの外周側に飛ばすことができる。
また、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ、ステータおよび第2のロータと、
この第1のロータおよびこの第2のロータに固定されると共にこの第1のロータおよびこの第2のロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、この第1のロータおよびこの第2のロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記第1のロータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ステータと上記第2のロータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路を有し、
上記ステータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路を有し、
上記第2のロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路を有し、
上記第2のロータは、永久磁石を有し、
この永久磁石は、上記第2のエアギャップを介して上記ステータ内側通路に、および、上記第2のロータ内側通路に連通すると共に径方向に延びて外周に開口する磁石間通路を有する。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記第2のロータの上記永久磁石は、上記磁石間通路を有するので、この磁石間通路を潤滑油及び冷媒の通路に利用できる。これによって、上記第2のエアギャップを通る潤滑油及び冷媒の通路断面積を拡大できるため、上記モータの上流側と下流側との差圧を一層小さくできて、圧縮機の圧力損失を一層低減できる。
また、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ、ステータおよび第2のロータと、
この第1のロータおよびこの第2のロータに固定されると共にこの第1のロータおよびこの第2のロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、この第1のロータおよびこの第2のロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記第1のロータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ステータと上記第2のロータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のロータは、
上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられた第1のロータ外側通路とを有し、
上記ステータは、
上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられたステータ外側通路とを有し、
上記第2のロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路を有し、
上記ステータ外側通路の上記第1のエアギャップ側の開口面積は、上記第1のロータ外側通路の上記第1のエアギャップ側の開口面積よりも小さい。
ここで、上記ステータ外側通路は、上記ステータと上記密閉容器との間の隙間、および、上記ステータの外周近傍に軸方向に設けられた貫通孔を含み、いずれか一方のみ設けられていてもよい。例えば、この貫通孔は、コイルより外周側に設けられ、この貫通孔とステータ外周の間には、ごくわずかの幅の薄肉部を有する程度である。同様に、上記第1のロータ外側通路は、上記第1のロータと上記密閉容器との間の隙間、および、上記第1のロータの外周近傍に軸方向に設けられた貫通孔を含み、上記ロータの外周近傍に軸方向に設けられた貫通孔のみ設けられていてもよい。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記ステータ外側通路の上記第1のエアギャップ側の開口面積は、上記第1のロータ外側通路の上記第1のエアギャップ側の開口面積よりも小さいので、上記潤滑油を、上記ステータ外側通路よりも、上記第1のロータ外側通路に導くことができて、上記潤滑油を上記モータの上流側に確実に導くことができる。
また、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ、ステータおよび第2のロータと、
この第1のロータおよびこの第2のロータに固定されると共にこの第1のロータおよびこの第2のロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、この第1のロータおよびこの第2のロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記第1のロータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ステータと上記第2のロータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路を有し、
上記ステータは、
上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられたステータ外側通路とを有し、
上記第2のロータは、
上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられた第2のロータ外側通路とを有し、
上記第2のロータ外側通路の上記第2のエアギャップ側の開口面積は、上記ステータ外側通路の上記第2のエアギャップ側の開口面積よりも小さい。
ここで、上記ステータ外側通路は、上記ステータと上記密閉容器との間の隙間、および、上記ステータの外周近傍に軸方向に設けられた貫通孔を含む。例えば、この貫通孔は、コイルより外周側に設けられ、この貫通孔とステータ外周の間には、ごくわずかの幅の薄肉部を有する程度である。同様に、上記第2のロータ外側通路は、上記第2のロータと上記密閉容器との間の隙間、および、上記第2のロータの外周近傍に軸方向に設けられた貫通孔を含む。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記第2のロータ外側通路の上記第2のエアギャップ側の開口面積は、上記ステータ外側通路の上記第2のエアギャップ側の開口面積よりも小さいので、上記潤滑油を、上記第2のロータ外側通路よりも、上記ステータ外側通路に導くことができて、上記潤滑油を上記モータの上流側に確実に導くことができる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ、ステータおよび第2のロータと、
この第1のロータおよびこの第2のロータに固定されると共にこの第1のロータおよびこの第2のロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、この第1のロータおよびこの第2のロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記第1のロータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ステータと上記第2のロータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路を有し、
上記ステータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路を有し、
上記第2のロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路を有し、
上記第1のロータの上記ステータに対向する対向面、および、上記ステータの上記第1のロータに対向する対向面は、略円形であり、
上記ステータの上記第1のロータに対向する対向面の外径は、上記第1のロータの上記ステータに対向する対向面の外径よりも大きい。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記第1のロータおよび上記ステータの互いの対向面において、上記ステータの対向面の外径は、上記第1のロータの対向面の外径よりも大きいので、上記潤滑油を、上記ステータと上記密閉容器との間の隙間よりも、上記第1のロータと上記密閉容器との間の隙間に導くことができて、上記潤滑油を上記モータの上流側に確実に導くことができる。
また、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ、ステータおよび第2のロータと、
この第1のロータおよびこの第2のロータに固定されると共にこの第1のロータおよびこの第2のロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、この第1のロータおよびこの第2のロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記第1のロータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ステータと上記第2のロータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路を有し、
上記ステータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路を有し、
上記第2のロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路を有し、
上記第2のロータの上記ステータに対向する対向面、および、上記ステータの上記第2のロータに対向する対向面は、略円形であり、
上記第2のロータの上記ステータに対向する対向面の外径は、上記ステータの上記第2のロータに対向する対向面の外径よりも大きい。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記第2のロータおよび上記ステータの互いの対向面において、上記第2のロータの対向面の外径は、上記ステータの対向面の外径よりも大きいので、上記潤滑油を、上記第2のロータと上記密閉容器との間の隙間よりも、上記ステータと上記密閉容器との間の隙間に導くことができて、上記潤滑油を上記モータの上流側に確実に導くことができる。
また、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ、ステータおよび第2のロータと、
この第1のロータおよびこの第2のロータに固定されると共にこの第1のロータおよびこの第2のロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、この第1のロータおよびこの第2のロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記第1のロータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ステータと上記第2のロータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のロータは、
上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられた第1のロータ外側通路とを有し、
上記ステータは、
上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられたステータ外側通路とを有し、
上記第2のロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路を有し、
上記第1のロータ外側通路の上記第1のエアギャップ側の開口面積は、上記第1のロータ内側通路の上記第1のエアギャップ側の開口面積よりも大きいこと、
または、
上記ステータ外側通路の上記第2のエアギャップ側の開口面積は、上記ステータ内側通路の上記第2のエアギャップ側の開口面積よりも大きいこと
のうちの少なくとも一方を満たす。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記第1のエアギャップは、いわゆる遠心ポンプの働きを有するため、通常、内径側(第1のロータ内側通路)より外径側(第1のロータ外側通路)のほうの圧力が高い。従って、第1のロータ外側通路を大とすることで、潤滑油を有効にモータの上流側(下部)空間に戻すことができる。また、径の大きい部分でモータの磁路を犠牲にすることなく、有効に冷媒通路面積を増すことができ、油上がり防止と、差圧および圧損低減が実現されるという効果も有する。
また、上記第2のエアギャップは、いわゆる遠心ポンプの働きを有するため、通常、内径側(ステータ内側通路)より外径側(ステータ外側通路)のほうの圧力が高い。従って、ステータ外側通路を大とすることで、潤滑油を有効にモータの上流側(下部)空間に戻すことができる。また、径の大きい部分でモータの磁路を犠牲にすることなく、有効に冷媒通路面積を増すことができ、油上がり防止と、差圧および圧損低減が実現されるという効果も有する。
また、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ、ステータおよび第2のロータと、
この第1のロータおよびこの第2のロータに固定されると共にこの第1のロータおよびこの第2のロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、この第1のロータおよびこの第2のロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ステータと上記第1のロータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ステータと上記第2のロータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路を有し、
上記ステータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路を有し、
上記第2のロータは、
上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられた第2のロータ外側通路とを有し、
上記第2のロータ外側通路の上記第2のエアギャップと反対側の開口面積は、上記第2のロータ内側通路の上記第2のエアギャップと反対側の開口面積よりも大きい。
この一実施形態の圧縮機によれば、第2のロータ内側通路を通って、モータの下流側(上部)空間にあがってしまった潤滑油を有効に戻すことができる。また、径の大きい部分でモータの磁路を犠牲にすることなく、有効に冷媒通路面積を増すことができ、油上がり防止と、差圧および圧損低減が実現されるという効果も有する。
また、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、この発明の圧縮機は、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ、ロータおよび第2のステータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ロータと上記第1のステータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ロータと上記第2のステータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路を有し、
上記ロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路を有し、
上記第2のステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通する第2のステータ内側通路を有し、
上記ロータ内側通路の上記第1のエアギャップ側の開口面積は、
上記第1のステータ内側通路の上記第1のエアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心の第1の仮想円筒面のうち上記第1のエアギャップ内にある部分の面積である第1の仮想エアギャップ面積よりも、
小さいこと、
または、
上記第2のステータ内側通路の上記第2のエアギャップ側の開口面積は、
上記ロータ内側通路の上記第2のエアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心の第2の仮想円筒面のうち上記第2のエアギャップ内にある部分の面積である第2の仮想エアギャップ面積よりも、
小さいこと
のうちの少なくとも一方を満たすことを特徴としている。
なお、ステータに軸受を設けた場合であって、上記軸受に潤滑油を供給する必要がある場合は、ステータに軸受に潤滑油を供給する手段を別個設けるか、ステータ内側通路と兼用すればよい。
なお、上記第1のステータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記第1の仮想円筒面は、全ての上記孔部を包含すると共に少なくとも一つの上記孔部に外接していればよい。また、上記ロータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記ロータ内側通路の上記第1のエアギャップ側の開口面積は、全ての上記孔部の開口面積である。
また、上記ロータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記第2の仮想円筒面は、全ての上記孔部を包含すると共に少なくとも一つの上記孔部に外接していればよい。また、上記第2のステータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記第2のステータ内側通路の上記第2のエアギャップ側の開口面積は、全ての上記孔部の開口面積である。
この発明の圧縮機によれば、上記第1のステータ内側通路、上記ロータ内側通路および上記第2のステータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記第1のステータ内側通路、上記ロータ内側通路および上記第2のステータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、上記ロータ内側通路の開口面積は、上記第1の仮想エアギャップ面積よりも小さいことを満たす場合、潤滑油は、上記ロータ内側通路よりも上記第1のエアギャップ側へ流れやすくなる。さらに、上記潤滑油は、微粒子の状態で上記ロータに付着し、上記ロータの遠心力によって、上記ロータの外周側に飛ばされ、上記密閉容器にぶつけられて、液状化する。このように、上記潤滑油を冷媒から確実に分離できる。
または、上記第2のステータ内側通路の開口面積は、上記第2の仮想エアギャップ面積よりも小さいことを満たす場合、潤滑油は、上記第2のステータ内側通路よりも上記第2のエアギャップ側へ流れやすくなる。さらに、上記潤滑油は、微粒子の状態で上記ロータに付着し、上記ロータの遠心力によって、上記ロータの外周側に飛ばされ、上記密閉容器にぶつけられて、液状化する。このように、上記潤滑油を冷媒から確実に分離できる。
または、上記ロータ内側通路の開口面積は、上記第1の仮想エアギャップ面積よりも小さいこと、および、上記第2のステータ内側通路の開口面積は、上記第2の仮想エアギャップ面積よりも小さいことの両方を満たす場合、上述の効果を同時に満たして、上記潤滑油を冷媒から一層確実に分離できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ、ロータおよび第2のステータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ロータと上記第1のステータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ロータと上記第2のステータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路を有し、
上記ロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路を有し、
上記第2のステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通する第2のステータ内側通路を有し、
上記第1のステータ内側通路の上記第1のエアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心の第1のステータ側仮想外接円は、
上記ロータ内側通路の上記第1のエアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心のロータ側仮想外接円よりも、
大きい。
なお、上記第1のステータ内側通路の上記第1のエアギャップ側の開口に内接すると共に上記シャフトと同心の第1のステータ側仮想内接円は、上記ロータ内側通路の上記第1のエアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心のロータ側仮想外接円よりも、大きくすれば、さらに好適である。
なお、上記第1のステータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記第1のステータ側仮想外接円は、全ての上記孔部を包含すると共に少なくとも一つの上記孔部に外接していればよい。また、上記ロータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記ロータ側仮想外接円は、全ての上記孔部を包含すると共に少なくとも一つの上記孔部に外接していればよい。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記第1のステータ側仮想外接円は、上記第1のエアギャップ側の上記ロータ側仮想外接円よりも、大きいので、上記第1のステータ内側通路からの上記潤滑油を、上記ロータに当てて付着できる。そして、上記潤滑油を、上記ロータの遠心力によって、上記ロータの外周側に飛ばすことができる。
また、上記第1のステータ内側通路、上記ロータ内側通路および上記第2のステータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記第1のステータ内側通路、上記ロータ内側通路および上記第2のステータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ、ロータおよび第2のステータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ロータと上記第1のステータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ロータと上記第2のステータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路を有し、
上記ロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路を有し、
上記第2のステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通する第2のステータ内側通路を有し、
上記ロータ内側通路の上記第2のエアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心のロータ側仮想外接円は、
上記第2のステータ内側通路の上記第2のエアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心の第2のステータ側仮想外接円よりも、
大きい。
なお、上記ロータ内側通路の上記第2のエアギャップ側の開口に内接すると共に上記シャフトと同心のロータ側仮想内接円は、上記第2のステータ内側通路の上記第2のエアギャップ側の開口に外接すると共に上記シャフトと同心の第2のステータ側仮想外接円よりも、大きくすれば、さらに好適である。
なお、上記ロータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記ロータ側仮想外接円は、全ての上記孔部を包含すると共に少なくとも一つの上記孔部に外接していればよい。また、上記第2のステータ内側通路が、複数の孔部を有する場合、上記第2のステータ側仮想外接円は、全ての上記孔部を包含すると共に少なくとも一つの上記孔部に外接していればよい。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記第2のエアギャップ側の上記ロータ側仮想外接円は、上記第2のステータ側仮想外接円よりも、大きいので、上記ロータ内側通路からの上記潤滑油を、上記第2のステータに当てて反射させて、上記ロータに付着できる。そして、上記潤滑油を、上記ロータの遠心力によって、上記ロータの外周側に飛ばすことができる。
また、上記第1のステータ内側通路、上記ロータ内側通路および上記第2のステータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記第1のステータ内側通路、上記ロータ内側通路および上記第2のステータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ、ロータおよび第2のステータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ロータと上記第1のステータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ロータと上記第2のステータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路を有し、
上記ロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路を有し、
上記第2のステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通する第2のステータ内側通路を有し、
上記ロータは、永久磁石を有し、
この永久磁石は、上記ロータ内側通路に、および、上記第1のエアギャップを介して上記第1のステータ内側通路に、および、上記第2のエアギャップを介して上記第2のステータ内側通路に連通すると共に径方向に延びて外周に開口する磁石間通路を有する。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記ロータの上記永久磁石は、上記磁石間通路を有するので、この磁石間通路を上記潤滑油及び冷媒の通路に利用できる。これによって、エアギャップを通る潤滑油及び冷媒の通路断面積を拡大できるため、上記潤滑油を、上記ロータの遠心力によって、上記ロータの外周側に飛ばすことができる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ、ロータおよび第2のステータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ロータと上記第1のステータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ロータと上記第2のステータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のステータは、
上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられた第1のステータ外側通路とを有し、
上記ロータは、
上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられたロータ外側通路とを有し、
上記第2のステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通する第2のステータ内側通路を有し、
上記ロータ外側通路の上記第1のエアギャップ側の開口面積は、上記第1のステータ外側通路の上記第1のエアギャップ側の開口面積よりも小さい。
ここで、上記第1のステータ外側通路は、上記第1のステータと上記密閉容器との間の隙間、および、上記第1のステータの外周近傍に軸方向に設けられた貫通孔を含み、いずれか一方のみ設けられていてもよい。例えば、この貫通孔は、コイルより外周側に設けられ、この貫通孔とステータ外周の間には、ごくわずかの幅の薄肉部を有する程度である。同様に、上記ロータ外側通路は、上記ロータと上記密閉容器との間の隙間、および、上記ロータの外周近傍に軸方向に設けられた貫通孔を含み、上記ロータの外周近傍に軸方向に設けられた貫通孔のみ設けられていてもよい。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記ロータ外側通路の上記第1のエアギャップ側の開口面積は、上記第1のステータ外側通路の上記第1のエアギャップ側の開口面積よりも小さいので、上記潤滑油を、上記ロータ外側通路よりも、上記第1のステータ外側通路に導くことができて、上記潤滑油を上記モータの上流側に確実に導くことができる。
また、上記第1のステータ内側通路、上記ロータ内側通路および上記第2のステータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記第1のステータ内側通路、上記ロータ内側通路および上記第2のステータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ、ロータおよび第2のステータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ロータと上記第1のステータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ロータと上記第2のステータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路を有し、
上記ロータは、
上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられたロータ外側通路とを有し、
上記第2のステータは、
上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通する第2のステータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられた第2のステータ外側通路とを有し、
上記第2のステータ外側通路の上記第2のエアギャップ側の開口面積は、上記ロータ外側通路の上記第2のエアギャップ側の開口面積よりも小さい。
ここで、上記第2のステータ外側通路は、上記第2のステータと上記密閉容器との間の隙間、および、上記第2のステータの外周近傍に軸方向に設けられた貫通孔を含む。例えば、この貫通孔は、コイルより外周側に設けられ、この貫通孔とステータ外周の間には、ごくわずかの幅の薄肉部を有する程度である。同様に、上記ロータ外側通路は、上記ロータと上記密閉容器との間の隙間、および、上記ロータの外周近傍に軸方向に設けられた貫通孔を含む。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記第2のステータ外側通路の上記第2のエアギャップ側の開口面積は、上記ロータ外側通路の上記第2のエアギャップ側の開口面積よりも小さいので、上記潤滑油を、上記第2のステータ外側通路よりも、上記ロータ外側通路に導くことができて、上記潤滑油を上記モータの上流側に確実に導くことができる。
また、上記第1のステータ内側通路、上記ロータ内側通路および上記第2のステータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記第1のステータ内側通路、上記ロータ内側通路および上記第2のステータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ、ロータおよび第2のステータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ロータと上記第1のステータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ロータと上記第2のステータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路を有し、
上記ロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路を有し、
上記第2のステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通する第2のステータ内側通路を有し、
上記第1のステータの上記ロータに対向する対向面、および、上記ロータの上記第1のステータに対向する対向面は、略円形であり、
上記ロータの上記第1のステータに対向する対向面の外径は、上記第1のステータの上記ロータに対向する対向面の外径よりも大きい。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記第1のステータおよび上記ロータの互いの対向面において、上記ロータの対向面の外径は、上記第1のステータの対向面の外径よりも大きいので、上記潤滑油を、上記ロータと上記密閉容器との間の隙間よりも、上記第1のステータと上記密閉容器との間の隙間に導くことができて、上記潤滑油を上記モータの上流側に確実に導くことができる。
また、上記第1のステータ内側通路、上記ロータ内側通路および上記第2のステータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記第1のステータ内側通路、上記ロータ内側通路および上記第2のステータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ、ロータおよび第2のステータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ロータと上記第1のステータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ロータと上記第2のステータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路を有し、
上記ロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路を有し、
上記第2のステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通する第2のステータ内側通路を有し、
上記第2のステータの上記ロータに対向する対向面、および、上記ロータの上記第2のステータに対向する対向面は、略円形であり、
上記第2のステータの上記ロータに対向する対向面の外径は、上記ロータの上記第2のステータに対向する対向面の外径よりも大きい。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記第2のステータおよび上記ロータの互いの対向面において、上記第2のステータの対向面の外径は、上記ロータの対向面の外径よりも大きいので、上記潤滑油を、上記第2のステータと上記密閉容器との間の隙間よりも、上記ロータと上記密閉容器との間の隙間に導くことができて、上記潤滑油を上記モータの上流側に確実に導くことができる。
また、上記第1のステータ内側通路、上記ロータ内側通路および上記第2のステータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記第1のステータ内側通路、上記ロータ内側通路および上記第2のステータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ、ロータおよび第2のステータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ロータと上記第1のステータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ロータと上記第2のステータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のステータは、
上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられた第1のステータ外側通路とを有し、
上記ロータは、
上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられたロータ外側通路とを有し、
上記第2のステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通する第2のステータ内側通路を有し、
上記第1のステータ外側通路の上記第1のエアギャップ側の開口面積は、上記第1のステータ内側通路の上記第1のエアギャップ側の開口面積よりも大きいこと、
または、
上記ロータ外側通路の上記第2のエアギャップ側の開口面積は、上記ロータ内側通路の上記第2のエアギャップ側の開口面積よりも大きいこと
のうちの少なくとも一方を満たす。
この一実施形態の圧縮機によれば、上記第1のエアギャップは、いわゆる遠心ポンプの働きを有するため、通常、内径側(第1のステータ内側通路)より外径側(第1のステータ外側通路)のほうの圧力が高い。従って、第1のステータ外側通路を大とすることで、潤滑油を有効にモータの上流側(下部)空間に戻すことができる。また、径の大きい部分でモータの磁路を犠牲にすることなく、有効に冷媒通路面積を増すことができ、油上がり防止と、差圧および圧損低減が実現されるという効果も有する。
また、上記第2のエアギャップは、いわゆる遠心ポンプの働きを有するため、通常、内径側(ロータ内側通路)より外径側(ロータ外側通路)のほうの圧力が高い。従って、ロータ外側通路を大とすることで、潤滑油を有効にモータの上流側(下部)空間に戻すことができる。また、径の大きい部分でモータの磁路を犠牲にすることなく、有効に冷媒通路面積を増すことができ、油上がり防止と、差圧および圧損低減が実現されるという効果も有する。
また、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記ステータ内側通路および上記ロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
また、一実施形態の圧縮機では、
上記モータは、
冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ、ロータおよび第2のステータと、
このロータに固定されると共にこのロータの回転力を上記圧縮部に伝達するか、このロータから延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフトとを有し、
上記ロータと上記第1のステータの間には、第1のエアギャップを有し、
上記ロータと上記第2のステータの間には、第2のエアギャップを有し、
上記第1のステータは、上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路を有し、
上記ロータは、上記シャフトの近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路を有し、
上記第2のステータは、
上記シャフトの内部または近傍に、上記シャフトの軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通する第2のステータ内側通路と、
上記密閉容器側に設けられた第2のステータ外側通路とを有し、
上記第2のステータ外側通路の上記第2のエアギャップと反対側の開口面積は、上記第2のステータ内側通路の上記第2のエアギャップと反対側の開口面積よりも大きい。
この一実施形態の圧縮機によれば、第2のステータ内側通路を通って、モータの下流側(上部)空間にあがってしまった潤滑油を有効に戻すことができる。また、径の大きい部分でモータの磁路を犠牲にすることなく、有効に冷媒通路面積を増すことができ、油上がり防止と、差圧および圧損低減が実現されるという効果も有する。
また、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を有するので、冷媒は、従来からある上記モータの外周側の通路に加えて、主に、上記第1のロータ内側通路、上記ステータ内側通路および上記第2のロータ内側通路を流れる。このため、上記モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
この発明の圧縮機によれば、冷媒は、ステータ内側通路およびロータ内側通路を流れるので、モータの上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。また、潤滑油は、エアギャップ側へ流れやすくなるので、上記潤滑油を上記冷媒から確実に分離できる。また、潤滑油が圧縮機容器から吐出管を通って出て行くのを防止することができるので、潤滑油の量も削減でき、従って、油溜めの高さも低減できるため、圧縮機を小型化することも可能である。
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、この発明の圧縮機の一実施形態である縦断面図を示している。この圧縮機は、密閉容器1内に上から下に順に配置された、アキシャルギャップ型のモータ2と、このモータ2で駆動される圧縮部11とを備えている。ここで、上方向とは、上記密閉容器1の中心軸が水平面に対して傾斜しているか否かに関わらず、上記密閉容器1の中心軸に沿った上方向をいう。
上記モータ2は、上記圧縮部11から吐出された高圧の冷媒が満たされる上記密閉容器1内の領域に配置されている。具体的には、上記密閉容器1内は、高圧領域Hであり、この圧縮機は、いわゆる、高圧ドーム型である。
上記モータ2は、ステータ21と、このステータ21の上にエアギャップ41を介して配置されるロータ31と、このロータ31に固定されると共にこのロータ31の回転力を上記圧縮部11に伝達し、かつ、このロータ31から延設されて軸受に保持されるシャフト20とを有している。
図2、図3Aおよび図3Bに示すように、上記ステータ21は、上記密閉容器1に取り付けられた鉄心24と、この鉄心24に取り付けられたコイル23とを有する。
上記鉄心24は、上記シャフト20に対して略直交するように配置された円環状の基台24aと、この基台24aの上記ロータ31側の一面に設けられた突部24bとを有する。
上記突部24bは、上記シャフト20に沿って延びており、上記シャフト20の周りに複数個設けられている。上記コイル23は、上記各突部24bの軸周りに巻回されている。上記コイル23は、励磁されて、上記突部24bに軸方向の磁束を発生する。上記コイル23は、上記鉄心24に、いわゆる「集中巻」されており、巻線が簡単で、銅量を低減できる。
上記突部24bおよび上記コイル23は、それぞれ、6つあり、上記ステータ21は、4極となる。つまり、このステータ21は、ラジアルギャップ型モータの集中巻4極6スロットに相当すると考えられる。また、巻線は3相で、例えばスター結線され、インバータから電流を供給されている。
上記ステータ21は、上記鉄心24と共同して上記コイル23を挟むステータ板25を有する。このステータ板25は、磁性体からなり、隣接する上記突部24bの間を磁気的に絶縁するスリット25aを設けている。このスリット25aは、上記ステータ板25の中心から径方向外側へ放射状に延びている。このスリット25aは、上記ステータ板25のみに設けられ、上記基台24aには設けられていない。この構成により、エアギャップ41に対向するステータコア面積が増加するので、鎖交磁束を増大させることが可能である。なお、上記ステータ板25は必須ではない。
上記ステータ21は、上記シャフト20の近傍に、上記シャフト20の軸に沿って貫通するステータ内側通路21aを有する。このステータ内側通路21aは、上記ステータ板25に設けられた孔部25cと、上記鉄心24に設けられた孔部24cとを有する。ここでいう上記シャフト20の近傍とは、上記ステータ21の内径付近であって、概ね、上記コイル23に対して軸方向内側の部分である。すなわち、上記ロータ31と上記ステータ21が上記エアギャップ41を介して磁束のやり取りを行い、その結果トルクを発生する部分より内周側である。
詳しくは、上記ステータ板25の中央部には、上記シャフト20を挿通する孔が設けられ、このシャフト挿通孔の周りに一定間隔に、複数の上記孔部25cが設けられている。上記鉄心24の基台24aの中央部には、上記シャフト20を挿通する孔が設けられ、このシャフト挿通孔の周りに一定間隔に、複数の上記孔部24cが設けられている。上記ステータ板25に設けられた上記孔部25cと、上記基台24aに設けられた上記孔部24cとは、軸方向に略直線上に配置され、それぞれをあわせてステータ内側通路21aとして、冷媒及び潤滑油が連通するように配置される。ここで、上記ステータ板25は、磁性体である上記シャフト20とは磁気的に独立であることが望ましい。上記ステータ板25表面に現れた4極の磁界が上記シャフト20を介して磁束の短絡により弱まることを防止するためである。上記シャフト20が非磁性体である場合はこの限りではない。この場合、上記シャフト20と上記ステータ板25の間の隙間も孔部の面積の一部とする。
図2、図4Aおよび図4Bに示すように、上記ロータ31は、上記シャフト20に取り付けられた円環状のバックヨーク34と、このバックヨーク34の上記ステータ21側の一面に設けられた永久磁石33とを有する。
上記バックヨーク34は、磁性体からなる。上記永久磁石33は、上記シャフト20の周方向に交互に異なる磁極を有する。上記永久磁石33は、上記シャフト20に沿った方向の磁束を発生する。
上記ロータ31は、上記永久磁石33を有するので、上記モータ2の停止時において、上記ロータ31には上記ステータ21に対する吸引力が働いて、上記ロータ31および上記シャフト20の逆転を防止できる。また、上記モータ2の運転時において、エアギャップ41の磁束密度を高くできるため、圧縮機の高出力および高効率が実現できる。なお、上記永久磁石33は必須ではない。
上記ロータ31は、上記バックヨーク34と共同して上記永久磁石33を挟むロータ板35を有する。このロータ板35は、磁性体からなり、上記永久磁石33の隣接する磁極の間を磁気的に絶縁するスリット35aを設けている。このスリット35aは、上記ロータ板35の中心から径方向外側へ放射状に延びている。このスリット35aは、上記ロータ板35のみに設けられ、上記バックヨーク34には設けられないので、上記スリット35aが、上記ロータ31の下側から上側に積極的に冷媒及び潤滑油を通す通路とはならない。この構成により、上記エアギャップ41に対向するロータコア面積が増加するので、鎖交磁束を増大させることが可能である。また、上記永久磁石33に減磁界が直接かからないため、減磁耐力も増大する。さらに、上記永久磁石33が焼結の希土類磁石等の場合には、上記永久磁石33内部に磁束の高周波成分が届きにくいため、磁石内部の渦電流の発生を抑制することで、損失低減、及び、温度上昇低減も図れる。なお、上記ロータ板35は必須ではない。
上記ロータ31は、上記シャフト20の近傍に、上記シャフト20の軸に沿って貫通するロータ内側通路31aを有する。このロータ内側通路31aは、上記ロータ板35に設けられた孔部35cと、上記バックヨーク34に設けられた孔部34cとを有する。ここでいう上記シャフト20の近傍とは、上記ロータ31の内径付近であって、概ね、上記永久磁石33に対して軸方向内側の部分である。すなわち、上記ロータ31と上記ステータ21が上記エアギャップ41を介して磁束のやり取りを行いその結果トルクを発生する部分より内周側である。ただし、上記ロータ31の内径付近であれば、磁石間通路の部分にロータ内側通路31aが設けられる場合も有り得る。
詳しくは、上記ロータ板35の中央部には、上記シャフト20を挿通する孔を兼ねた上記孔部35cが設けられている。上記バックヨーク34の中央部には、上記シャフト20を挿通する孔が設けられ、このシャフト挿通孔の周りに一定間隔に、複数の上記孔部34cが設けられている。ここで、上記ロータ板35は、磁性体である上記シャフト20とは磁気的に独立であることが望ましい。上記ロータ板35表面に現れた4極の磁界が上記シャフト20を介して磁束の短絡により弱まることを防止するためである。上記シャフト20が非磁性体である場合は、この限りではない。この場合、上記シャフト20と上記ロータ板35の間の隙間も孔部の面積の一部とする。
上記永久磁石33は、上記エアギャップ41を介して上記ステータ内側通路21aに、および、上記ロータ内側通路31aに連通すると共に径方向に延びて外周に開口する磁石間通路33aを有する。詳しくは、上記永久磁石33は、1つの磁極を有する磁石を複数有し、この複数の磁石は、上記シャフト20の周方向に交互に磁極が異なるように、配置されている。この隣り合う上記磁石の間に、上記磁石間通路33aが形成される。
ここでいう連通とは、冷媒及び潤滑油がそれぞれの通路を順次通ることが可能な状態を言う。つまり、それらの間に、明らかに冷媒及び潤滑油がそれぞれの通路の間で妨害されるものがない。例えば、通路入り口が鉄や樹脂等で塞がれていない。
図2に示すように、上記ロータ内側通路31aの上記エアギャップ41側の開口面積は、上記ステータ内側通路21aの上記エアギャップ41側の開口に外接すると共に上記シャフト20と同心の仮想円筒面のうち上記エアギャップ41内にある部分の面積である仮想エアギャップ面積よりも、小さい。
具体的に述べると、上記ロータ内側通路31aは、上記エアギャップ41側に開口すると共に上記シャフト20の軸に対して垂直な方向に延びる開口面31dを有する。すなわち、この開口面31dの面積が、上記ロータ内側通路31aの上記エアギャップ41側の開口面積である。
一方、上記エアギャップ41は、上記ステータ内側通路21aの径方向外側に接すると共に上記シャフト20の軸を中心とした周方向に延びる(仮想線にて示す)仮想エアギャップ面41dを有する。つまり、この仮想エアギャップ面41dの面積が、上記仮想エアギャップ面積である。なお、この仮想エアギャップ面41dは、全部の上記孔部25cを包含すると共に少なくとも一つの上記孔部25cに外接していればよい。
さらに、詳説すると、上記仮想エアギャップ面41dの面積は、図3Aに示すように、上記ステータ内側通路21aの上記エアギャップ41側の開口に外接すると共に上記シャフト20と同心のステータ側仮想外接円Csの直径Dに、図2に示すように、上記エアギャップ41の軸方向の長さLと円周率πとを掛け合わせた値(πD×L)である。なお、上記ステータ側仮想外接円Csは、全ての上記孔部25cを包含すると共に少なくとも一つの上記孔部25cに外接していればよい。
なお、ロータ板35のない場合は、上記開口面31dは、バックヨークに34に設けられた孔部34cのエアギャップ41側に開口する部分をいう。上記開口面31dは、永久磁石33によって塞がれていてはならない。ステータ板25のない場合も同様に、基台24aに設けられた孔部24cのエアギャップ41側に開口する部分をいう。ここでいう開口とは、コイル等によって塞がれていないことを含む。また、ロータ板35、ステータ板25の双方またはいずれか一方がない場合であっても、仮想エアギャップ面41dの面積は、物理的にステータ21とロータ31の間に存在する空間の面積の合計である。
磁石間通路33aがある場合は、エアギャップ41と併せて、後述するように、潤滑油を、上記ロータ31の遠心力によって、上記ロータ31の外周側に飛ばすための通路とすることができる。通常、エアギャップ41は、磁気的には小さくするのが望ましく、仮想エアギャップ面積をロータ内側通路31a面積より大とすることが困難となる場合がある。その場合は、磁石間通路33aとエアギャップ41とを併せてできる通路の断面積を仮想エアギャップ面積とし、ロータ内側通路31aの面積より大とすることができる。
なお、本構成において、コイル23は、あらかじめ所定の形状に巻回し整形した後上記突部24bに挿入することができるので、コイル23を隙間なく配置し、占積率を向上することが可能である点優れているが、コイル23同士が接触してなく、コイル23相互間に隙間がある場合、この隙間も仮想エアギャップ面積として把握することも可能であるが、ロータ31から離れるため、ロータ31の回転による遠心力を用いた潤滑油8の外周への飛散効果が薄れる。
また、図3Aと図4Aに示すように、上記ステータ側仮想外接円Csは、上記ロータ内側通路31aの上記エアギャップ41側の開口に外接すると共に上記シャフト20と同心のロータ側仮想外接円Crよりも、大きい。
なお、上記ステータ内側通路21aの上記エアギャップ41側の開口に内接すると共に上記シャフト20と同心のステータ側仮想内接円は、上記ロータ側仮想外接円Crよりも、大きくすれば、さらに好適である。ステータ内側通路21aを通って上昇してきた潤滑油8は、ロータ内側通路31aがステータ内側通路21aに対して直線的に存在しないため、一旦ロータ31にあたり、上記ロータ31に付着し、上記ロータ31の遠心力によって、上記ロータ31の外周側に飛ばされることになるので、ロータ内側通路31aを通る潤滑油8の量を更に低減できる。
また、図2に示すように、上記ステータ21は、上記密閉容器1側に設けられたステータ外側通路21eを有し、上記ロータ31は、上記密閉容器1側に設けられたロータ外側通路31eを有する。上記ロータ外側通路31eの上記エアギャップ41側の開口面積は、上記ステータ外側通路21eの上記エアギャップ41側の開口面積よりも小さい。
具体的に述べると、上記ロータ31の上記ステータ21に対向する対向面31bにおける上記ロータ31と上記密閉容器1との間の隙間Arの面積は、上記ステータ21の上記ロータ31に対向する対向面21bにおける上記ステータ21と上記密閉容器1との間の隙間Asの面積よりも小さい。上記ロータ31の上記対向面31bは、上記ロータ板35の一面である。上記ステータ21の上記対向面21bは、上記ステータ板25の一面である。上記ロータ外側通路31eは、上記ロータ31と上記密閉容器1との間の隙間Arであり、上記ステータ外側通路21eは、上記ステータ21と上記密閉容器1との間の隙間Asである。
また、上記ロータ31の上記ステータ21に対向する対向面31b、および、上記ステータ21の上記ロータ31に対向する対向面21bは、略円形であり、上記ロータ31の上記ステータ21に対向する対向面31bの外径Drは、上記ステータ21の上記ロータ31に対向する対向面21bの外径Dsよりも大きい。つまり、上記ロータ板35の一面の外径Drは、上記ステータ板25の一面の外径Dsよりも大きい。
なお、図5Aに示すように、上記ステータ板25が、上記密閉容器1に固定のために接触している場合、上記ステータ板25の外径Dsには、この接触部を除くものとする。ただし、上記ステータ板25の上記密閉容器1との接触部が大であっても、上記ロータ外側通路31eの上記エアギャップ41側の開口面積は、上記ステータ外側通路21eの上記エアギャップ41側の開口面積よりも小さいことが求められる。上記ステータ外側通路21eの流路抵抗を小さくすることにより、潤滑油8を上記ステータ外側通路21eに導くためである。また、上記基台24aと上記密閉容器1との間の隙間の面積は、少なくとも上記ステータ板25と上記密閉容器1との間の隙間の面積以上または同等であることが望ましい。
ここで、上記ステータ外側通路21eには、図5Bに示すように、上記ステータ21の外周近傍に軸方向に設けられた貫通孔21fを含む。例えば、この貫通孔21fは、コイル23より外周側に設けられ、この貫通孔21fとステータ21外周の間には、ごくわずかの幅の薄肉部を有する程度である。
さらに、上記ロータ外側通路31eには、図5Cに示すように、上記ロータ31の外周近傍に軸方向に設けられた貫通孔31f、および、上記ロータ31と上記密閉容器1との間の隙間Arを含む。例えば、この貫通孔31fは、永久磁石33より外周側であればよい。特に、上記ステータ外側通路21eは、圧縮機容器内壁に当たった潤滑油8を落とすために、上記貫通孔21fとステータ21外周の間の薄肉部はきわめて小さくする必要があるが、上記ロータ外側通路31eは、気体の冷媒のみを通すため、上記貫通孔31fと上記ロータ31外周の間の薄肉部はステータ21の場合ほど薄くする必要はない。
図2に示すように、上記ステータ外側通路21eの上記エアギャップ41側の開口面積は、上記ステータ内側通路21aの上記エアギャップ41側の開口面積よりも大きい。上記ロータ外側通路31eの上記エアギャップ41と反対側の開口面積は、上記ロータ内側通路31aの上記エアギャップ41と反対側の開口面積よりも大きい。
図1に示すように、上記圧縮部11は、シリンダ状の本体部12と、この本体部12の上下の開口端のそれぞれに取り付けられる上端板15および下端板16とを備える。上記シャフト20は、上記上端板15および上記下端板16を貫通して、上記本体部12の内部に進入している。
上記本体部12の内部には、上記シャフト20に設けられたクランクピン17に嵌合したローラ13を、公転可能に配置し、このローラ13の公転運動で圧縮作用を行うようにしている。すなわち、上記ローラ13の外面と上記本体部12の内面との間に、圧縮室14を形成する。
上記密閉容器1は、上記圧縮部11の低圧側の上記圧縮室14に開口する吸入管6、および、上記モータ2の上側(下流側)に開口する吐出管7を有する。上記圧縮部11は、上記モータ2側に開口する吐出孔11aを有する。
上記シャフト20の一端側は、上記圧縮部11の上記下端板16に回転自在に支持され、上記シャフト20の他端側は、上記ステータ21に回転自在に支持されている。
上記密閉容器1内の下側に、上記シャフト20の下部が浸漬される潤滑油8を有する。この潤滑油8は、上記シャフト20の回転によって、上記シャフト20の内部を上がって、上記圧縮部11の摺動部等を潤滑する。
次に、上記圧縮機の作用を説明する。
上記吸入管6から上記圧縮部11の上記圧縮室14に冷媒を供給し、上記モータ2により上記圧縮部11を駆動させ、冷媒を圧縮する。圧縮された冷媒は、潤滑油と共に、上記圧縮部11の上記吐出孔11aから上記密閉容器1内に吐出され、上記モータ2を通って、上記圧縮部11の上部磁石間通路に運ばれ、上記吐出管7より上記密閉容器1の外側に吐出される。
このとき、上記冷媒は、図2の実線の矢印に示すように、従来からある上記モータ2の外周側の通路に加えて、主に、上記ステータ内側通路21aおよび上記ロータ内側通路31aを流れる。このため、上記モータ2の上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
ここで、上記モータ2の外周側の通路よりも上記ステータ内側通路21aにより多くの潤滑油及び冷媒を導くべく、吐出孔11aからステータ内側通路21aを覆うガイドを設けてもよい。ステータ21の外周側の通路を、主として冷媒から分離された潤滑油を圧縮機容器下部に戻す通路として用いるためである。
一方、上記ロータ内側通路31aの上記開口面31dの面積は、上記エアギャップ41の上記仮想エアギャップ面41dの面積よりも小さいので、上記潤滑油8は、図2の破線の矢印に示すように、上記ロータ内側通路31aよりも上記エアギャップ41側へ流れやすくなる。さらに、上記潤滑油8は、微粒子の状態で上記ロータ31に付着し、上記ロータ31の遠心力によって、上記ロータ31の外周側に飛ばされ、上記密閉容器1にぶつけられて、液状化する。このように、上記潤滑油8を冷媒から確実に分離できる。(これを、特徴点(1−1)という。)
また、上記ステータ側仮想外接円Csは、上記ロータ側仮想外接円Crよりも、大きいので、上記ステータ内側通路21aからの上記潤滑油8を、上記ロータ31に当てて付着できる。このように、上記潤滑油8を、上記ロータ31の遠心力によって、上記ロータ31の外周側に飛ばすことができる。(これを、特徴点(1−2)という。)
また、上記ロータ31の上記永久磁石33は、上記磁石間通路33aを有するので、この磁石間通路33aを潤滑油及び冷媒の通路に利用できる。このように、上記モータ2の上流側と下流側との差圧を一層小さくできて、圧縮機の圧力損失を一層低減できる。(これを、特徴点(1−3)という。)
また、上記ロータ外側通路31eの上記エアギャップ41側の開口面積は、上記ステータ外側通路21eの上記エアギャップ41側の開口面積よりも小さいので、上記潤滑油8を、上記ロータ外側通路31eよりも、上記ステータ外側通路21eに導くことができて、上記潤滑油8を上記モータ2の上流側に確実に導くことができる。(これを、特徴点(1−4)という。)
また、上記ロータ31の上記対向面31bの外径Drは、上記ステータ21の上記対向面21bの外径Dsよりも大きいので、上記潤滑油8を、上記ロータ31と上記密閉容器1との間の隙間Arよりも、上記ステータ21と上記密閉容器1との間の隙間Asに導くことができて、上記潤滑油8を上記モータ2の上流側に確実に導くことができる。(これを、特徴点(1−5)という。)
また、上記ステータ外側通路21eの上記エアギャップ41側の開口面積は、上記ステータ内側通路21aの上記エアギャップ41側の開口面積よりも大きいので、エアギャップ41は、いわゆる遠心ポンプの働きを有するため、通常、内径側(ステータ内側通路21a)より外径側(ステータ外側通路21e)のほうの圧力が高い。従って、ステータ外側通路21eを大とすることで、潤滑油8を有効にモータ2の上流側(下部)空間に戻すことができる。また、径の大きい部分でモータ2の磁路を犠牲にすることなく、有効に冷媒通路面積を増すことができ、油上がり防止と、差圧および圧損低減が実現されるという効果も有する。(これを、特徴点(1−6)という。)
また、上記ロータ外側通路31eの上記エアギャップ41と反対側の開口面積は、上記ロータ内側通路31aの上記エアギャップ41と反対側の開口面積よりも大きいので、ロータ内側通路31aを通って、モータ2の下流側(上部)空間にあがってしまった潤滑油8を有効に戻すことができる。また、径の大きい部分でモータ2の磁路を犠牲にすることなく、有効に冷媒通路面積を増すことができ、油上がり防止と、差圧および圧損低減が実現されるという効果も有する。(これを、特徴点(1−7)という。)
冷媒は、ステータ内側通路21aから出た時点、すなわち潤滑油8が微粒子の状態で上記ロータ31に付着した時点、及び、上記ロータ31の遠心力によって、上記ロータ31の外周側に飛ばされ、上記密閉容器1にぶつけられて、潤滑油8が液状化した際等に分離され、ロータ外側通路31eを通って、または、ステータ内側通路21aからロータ内側通路31aを通って、モータの上部(下流)に導かれる。
なお、この発明において、上記特徴点(1−1)〜上記特徴点(1−7)は、それぞれ、一つずつだけでもよく、または、互いに、複数組み合わせてもよい。なお、上記特徴点(1−6)および上記特徴点(1−7)は、上記ステータ外側通路21eの断面積が上記ロータ外側通路31eの断面積より大とすることで、更に向上する。
(第2の実施形態)
図6は、この発明の圧縮機の第2の実施形態を示している。上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第2の実施形態では、モータの構成が相違している。なお、その他の構造は、上記第1の実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
このモータ2は、冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたロータ31およびステータ21を有する。上記ステータ内側通路21aの上記エアギャップ41側の開口面積は、上記ロータ内側通路31aの上記エアギャップ41側の開口に外接すると共に上記シャフト20と同心の仮想円筒面のうち上記エアギャップ41内にある部分の面積である仮想エアギャップ面積よりも、小さい。
具体的に述べると、上記ステータ内側通路21aは、上記エアギャップ41側に開口すると共に上記シャフト20の軸に対して垂直な方向に延びる開口面21dを有する。すなわち、この開口面21dの面積が、上記ステータ内側通路21aの上記エアギャップ41側に開口する開口面積である。
一方、上記エアギャップ41は、上記ロータ内側通路31aの径方向外側に接すると共に上記シャフト20の軸を中心とした周方向に延びる(仮想線にて示す)仮想エアギャップ面41dを有する。つまり、この仮想エアギャップ面41dの面積が、上記仮想エアギャップ面積である。
また、上記ロータ内側通路31aの上記エアギャップ41側の開口に外接すると共に上記シャフト20と同心のロータ側仮想外接円Cr(図4A参照)は、上記ステータ内側通路21aの上記エアギャップ41側の開口に外接すると共に上記シャフト20と同心のステータ側仮想外接円Cs(図3A参照)よりも、大きい。
また、上記ロータ31の上記永久磁石33は、上記エアギャップ41を介して上記ステータ内側通路21aに、および、上記ロータ内側通路31aに連通すると共に径方向に延びて外周に開口する(図4B参照の)磁石間通路33aを有する。
磁石間通路33aがある場合は、エアギャップ41と併せて、後述するように、潤滑油8を、上記ロータ31の遠心力によって、上記ロータ31の外周側に飛ばすための通路とすることができる。通常、エアギャップ41は、磁気的には小さくするのが望ましく、仮想エアギャップ面積をステータ内側通路21a面積より大とすることが困難となる場合がある。その場合は、磁石間通路33aとエアギャップ41とを併せてできる通路の断面積を仮想エアギャップ面積とし、ステータ内側通路21aの面積より大とすることができる。
また、上記ステータ外側通路21eの上記エアギャップ41側の開口面積は、上記ロータ外側通路31eの上記エアギャップ41側の開口面積よりも小さい。すなわち、上記ステータ21の上記ロータ31に対向する対向面21bにおける上記ステータ21と上記密閉容器1との間の隙間Asの面積は、上記ロータ31の上記ステータ21に対向する対向面31bにおける上記ロータ31と上記密閉容器1との間の隙間Arの面積よりも小さい。
また、上記ロータ31の上記ステータ21に対向する対向面31b、および、上記ステータ21の上記ロータ31に対向する対向面21bは、略円形であり、上記ステータ21の上記ロータ31に対向する対向面21bの外径Dsは、上記ロータ31の上記ステータ21に対向する対向面31bの外径Drよりも大きい。
なお、上記ステータ板25が、上記密閉容器1に固定のために接触している場合、上記ステータ板25の外径Dsには、この接触部を除くものとする。さらに、上記ステータ外側通路21eの上記エアギャップ41側の開口面積は、上記ロータ外側通路31eの上記エアギャップ41側の開口面積よりも小さいことが求められる。上記ロータ外側通路31eの流路抵抗を小さくすることにより、潤滑油8を上記ロータ外側通路31eに導くためである。上記ステータ板25が基台24aであっても同様である。
また、上記ステータ21の上記ロータ31に対向する対向面21bにおける上記ステータ21と上記密閉容器1との間の隙間Asがなく、上記ステータ21の外周近傍の軸方向に貫通孔だけであってもよい。コイル23より外周側であれば孔を設けやすいが、上記ロータ31の外周部よりも内側に孔を設ければ、仮にロータ31の外周を潤滑油8が上昇してきた場合も、ステータ21に当たってステータ21の上部には潤滑油8が上がらないので好適である。
また、上記ロータ外側通路31eの上記エアギャップ41側の開口面積は、上記ロータ内側通路31aの上記エアギャップ41側の開口面積よりも大きい。上記ステータ外側通路21eの上記エアギャップ41と反対側の開口面積は、上記ステータ内側通路21aの上記エアギャップ41と反対側の開口面積よりも大きい。
上記構成の圧縮機によれば、上記冷媒は、図6の実線の矢印に示すように、従来からある上記モータ2の外周側の通路に加えて、主に、上記ロータ内側通路31aおよび上記ステータ内側通路21aを流れる。このため、上記モータ2の上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
一方、上記ステータ内側通路21aの上記開口面21dの面積は、上記エアギャップ41の上記仮想エアギャップ面41dの面積よりも小さいので、上記潤滑油は、図6の破線の矢印に示すように、上記ステータ内側通路21aよりも上記エアギャップ41側へ流れやすくなる。さらに、上記潤滑油8は、微粒子の状態で上記ロータ31に付着し、上記ロータ31の遠心力によって、上記ロータ31の外周側に飛ばされ、上記密閉容器1にぶつけられて、液状化する。ここで、ロータ31は必ず上記密閉容器1から一定距離を保って離れているため、液状化した潤滑油8は、上記密閉容器1内壁に沿ってロータ外側通路31eを通り、モータ2の下部の空間に戻される。このように、上記潤滑油8を冷媒から確実に分離できる。(これを、特徴点(2−1)という。)
また、上記ロータ側仮想外接円Crは、上記ステータ側仮想外接円Csよりも、大きいので、上記ロータ内側通路31aからの上記潤滑油8を、上記ステータ21に当てて反射させて、上記ロータ31に付着できる。このように、上記潤滑油8を、上記ロータ31の遠心力によって、上記ロータ31の外周側に飛ばすことができる。(これを、特徴点(2−2)という。)
また、上記ロータ31の上記永久磁石33は、上記磁石間通路33aを有するので、この磁石間通路33aを上記潤滑油8及び冷媒の通路に利用できる。このように、上記潤滑油8を、上記ロータ31の遠心力によって、上記ロータ31の外周側に飛ばすことができる。さらに、ステータ21基台24a外周部がほぼ全周にわたって密閉容器1に接触していて、さらに、ステータ21基台24a外周部近傍に軸方向に貫通する冷媒通路孔を設ければ、密閉容器1にぶつけられて液状化した潤滑油8がステータ21の上に行くことをより防止することができる。(これを、特徴点(2−3)という。)
また、上記ステータ外側通路21eの上記エアギャップ41側の開口面積は、上記ロータ外側通路31eの上記エアギャップ41側の開口面積よりも小さいので、上記潤滑油8を、上記ステータ外側通路21eよりも、上記ロータ外側通路31eに導くことができて、上記潤滑油8を上記モータ2の上流側に確実に導くことができる。(これを、特徴点(2−4)という。)
また、上記ステータ21の上記対向面21bの外径Dsは、上記ロータ31の上記対向面31bの外径Drよりも大きいので、上記潤滑油8を、上記ステータ21と上記密閉容器1との間の隙間Asよりも、上記ロータ31と上記密閉容器1との間の隙間Arに導くことができて、上記潤滑油8を上記モータ2の上流側に確実に導くことができる。(これを、特徴点(2−5)という。)
また、上記ロータ外側通路31eの上記エアギャップ41側の開口面積は、上記ロータ内側通路31aの上記エアギャップ41側の開口面積よりも大きいので、エアギャップ41は、いわゆる遠心ポンプの働きを有するため、通常、内径側(ロータ内側通路31a)より外径側(ロータ外側通路31e)のほうの圧力が高い。従って、ロータ外側通路31eを大とすることで、潤滑油8を有効にモータ2の上流側(下部)空間に戻すことができる。また、径の大きい部分でモータ2の磁路を犠牲にすることなく、有効に冷媒通路面積を増すことができ、油上がり防止と、差圧および圧損低減が実現されるという効果も有する。(これを、特徴点(2−6)という。)
上記ステータ外側通路21eの上記エアギャップ41と反対側の開口面積は、上記ステータ内側通路21aの上記エアギャップ41と反対側の開口面積よりも大きいので、ステータ内側通路21aを通って、モータ2の下流側(上部)空間にあがってしまった潤滑油8を有効に戻すことができる。また、径の大きい部分でモータ2の磁路を犠牲にすることなく、有効に冷媒通路面積を増すことができ、油上がり防止と、差圧および圧損低減が実現されるという効果も有する。特に、ステータ21またはステータ21より上部に軸受を設け、いわゆる両持ち構造とする場合は、軸受に給油するため、モータ2の上部空間に潤滑油8が上がるため、この潤滑油8をステータ外側通路21eを通って戻すために好適である。(これを、特徴点(2−7)という。)
冷媒は、ロータ内側通路31aから出た時点、すなわち潤滑油8が微粒子の状態で上記ステータ21に付着した時点、及び、上記ステータ21の遠心力によって、上記ステータ21の外周側に飛ばされ、上記密閉容器1にぶつけられて、潤滑油8が液状化した際等に分離され、ステータ外側通路21eを通って、または、ロータ内側通路31aからステータ内側通路21aを通って、モータ2の上部(下流)に導かれる。
なお、この発明において、上記特徴点(2−1)〜上記特徴点(2−7)は、それぞれ、一つずつだけでもよく、または、互いに、複数組み合わせてもよい。なお、上記特徴点(2−6)および上記特徴点(2−7)は、上記ロータ外側通路31eの断面積が上記ステータ外側通路21eの断面積より大とすることで、更に向上する。
(第3の実施形態)
図7は、この発明の圧縮機の第3の実施形態を示している。上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第3の実施形態では、モータの構成が相違している。なお、その他の構造は、上記第1の実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
このモータ2は、冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ31、ステータ21および第2のロータ32を有する。このように、このモータ2は、2つのロータ31,32と1つのステータ21とを備えるので、上記ロータ31,32の磁束を倍増でき、上記ステータ21のヨークを不要にでき、さらに、スラスト力のバランスを図ることができる。
なお、上記ステータ21は、軸方向に磁束を発生するため、上記ステータ21を介して対向する上記第1のロータ31の上記永久磁石33の磁極と上記第2のロータ32の上記永久磁石33の磁極とは、反対の極性である。
上記ステータ21と上記第1のロータ31の間には、第1のエアギャップ41を有する。上記ステータ21と上記第2のロータ32の間には、第2のエアギャップ42を有する。この構成により、上記第1のロータ31および上記第2のロータ32に働く吸引力をそれぞれがキャンセルしあうため、上記シャフト20にかかる軸方向の力を小さくできるため、軸受の寿命を長くでき、また、軸方向の力による振動および騒音を抑えることができる。
上記第1のロータ31は、上記シャフト20の近傍に、上記シャフト20の軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路31aを有する。上記ステータ21は、上記シャフト20の近傍に、上記シャフト20の軸に沿って貫通するステータ内側通路21aを有する。上記第2のロータ32は、上記シャフト20の近傍に、上記シャフト20の軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路32aを有する。
上記ステータ内側通路21aの上記第1のエアギャップ41側の開口面積は、上記第1のロータ内側通路31aの上記第1のエアギャップ41側の開口に外接すると共に上記シャフト20と同心の第1の仮想円筒面のうち上記第1のエアギャップ41内にある部分の面積である第1の仮想エアギャップ面積よりも、小さい。
具体的に述べると、上記ステータ内側通路21aは、上記第1のエアギャップ41側に開口すると共に上記シャフト20の軸に対して垂直な方向に延びる開口面21dを有する。すなわち、この開口面21dの面積が、上記ステータ内側通路21aの上記第1のエアギャップ41側に開口する開口面積である。
一方、上記第1のエアギャップ41は、上記第1のロータ内側通路31aの径方向外側に接すると共に上記シャフト20の軸を中心とした周方向に延びる(仮想線にて示す)第1の仮想エアギャップ面41dを有する。つまり、この第1の仮想エアギャップ面41dの面積が、上記第1の仮想エアギャップ面積である。
また、上記第2のロータ内側通路32aの上記第2のエアギャップ42側の開口面積は、上記ステータ内側通路21aの上記第2のエアギャップ42側の開口に外接すると共に上記シャフト20と同心の第2の仮想円筒面のうち上記第2のエアギャップ42内にある部分の面積である第2の仮想エアギャップ面積よりも、小さい。
具体的に述べると、上記第2のロータ内側通路32aは、上記第2のエアギャップ42側に開口すると共に上記シャフト20の軸に対して垂直な方向に延びる開口面32dを有する。すなわち、この開口面32dの面積が、上記第2のロータ内側通路32aの上記第2のエアギャップ42側の開口面積である。
一方、上記第2のエアギャップ42は、上記ステータ内側通路21aの径方向外側に接すると共に上記シャフト20の軸を中心とした周方向に延びる(仮想線にて示す)第2の仮想エアギャップ面42dを有する。つまり、この第2の仮想エアギャップ面42dの面積が、上記第2の仮想エアギャップ面積である。
また、上記第1のロータ内側通路31aの上記第1のエアギャップ41側の開口に外接すると共に上記シャフト20と同心の第1のロータ側仮想外接円Cr(図4A参照)は、上記ステータ内側通路21aの上記第1のエアギャップ41側の開口に外接すると共に上記シャフト20と同心のステータ側仮想外接円Cs(図3A参照)よりも、大きい。
また、上記ステータ内側通路21aの上記第2のエアギャップ42側の開口に外接すると共に上記シャフト20と同心のステータ側仮想外接円Cs(図3A参照)は、上記第2のロータ内側通路32aの上記第2のエアギャップ42側の開口に外接すると共に上記シャフト20と同心の第2のロータ側仮想外接円Cr(図4A参照)よりも、大きい。
また、上記第1のロータ31の上記永久磁石33は、上記第1のロータ内側通路31aに、および、上記第1のエアギャップ41を介して上記ステータ内側通路21aに連通すると共に径方向に延びて外周に開口する(図4B参照の)磁石間通路33aを有する。
また、上記第2のロータ32の上記永久磁石33は、上記第2のエアギャップ42を介して上記ステータ内側通路21aに、および、上記第2のロータ内側通路32aに連通すると共に径方向に延びて外周に開口する(図4B参照の)磁石間通路33aを有する。
上記磁石間通路33aがある場合は、第1のエアギャップ41または第2のエアギャップ42と併せて、後述するように、潤滑油8を、上記ロータ31,32の遠心力によって、上記ロータ31,32の外周側に飛ばすための通路とすることができる。通常、エアギャップ41,42は、磁気的には小さくするのが望ましく、仮想エアギャップ面積を第2のロータ内側通路32aの面積またはステータ内側通路21aの面積より大とすることが困難となる場合がある。その場合は、磁石間通路33aと第1のエアギャップ41または第2のエアギャップ42とを併せてできる通路の断面積を仮想エアギャップ面積とし、第2のロータ内側通路32aの面積またはステータ内側通路21aの面積より大とすることができる。
また、上記ステータ外側通路21eの上記第1のエアギャップ41側の開口面積は、上記第1のロータ外側通路31eの上記第1のエアギャップ41側の開口面積よりも小さい。つまり、上記ステータ21の上記第1のロータ31に対向する対向面21bにおける上記ステータ21と上記密閉容器1との間の隙間Asの面積は、上記第1のロータ31の上記ステータ21に対向する対向面31bにおける上記第1のロータ31と上記密閉容器1との間の隙間Arの面積よりも小さい。
また、上記第2のロータ外側通路32eの上記第2のエアギャップ42側の開口面積は、上記ステータ外側通路21eの上記第2のエアギャップ42側の開口面積よりも小さい。つまり、上記第2のロータ32の上記ステータ21に対向する対向面32bにおける上記第2のロータ32と上記密閉容器1との間の隙間Arの面積は、上記ステータ21の上記第2のロータ32に対向する対向面21cにおける上記ステータ21と上記密閉容器1との間の隙間Asの面積よりも小さい。
また、上記第1のロータ31の上記ステータ21に対向する対向面31b、および、上記ステータ21の上記第1のロータ31に対向する対向面21bは、略円形であり、上記ステータ21の上記第1のロータ31に対向する対向面21bの外径Dsは、上記第1のロータ31の上記ステータ21に対向する対向面31bの外径Drよりも大きい。
また、上記第2のロータ32の上記ステータ21に対向する対向面32b、および、上記ステータ21の上記第2のロータ32に対向する対向面21cは、略円形であり、上記第2のロータ32の上記ステータ21に対向する対向面32bの外径Drは、上記ステータ21の上記第2のロータ32に対向する対向面21cの外径Dsよりも大きい。
また、上記第1のロータ外側通路31eの上記第1のエアギャップ41側の開口面積は、上記第1のロータ内側通路31aの上記第1のエアギャップ41側の開口面積よりも大きい。さらに、上記ステータ外側通路21eの上記第2のエアギャップ42側の開口面積は、上記ステータ内側通路21aの上記第2のエアギャップ42側の開口面積よりも大きい。
また、上記第2のロータ外側通路32eの上記第2のエアギャップ42と反対側の開口面積は、上記第2のロータ内側通路32aの上記第2のエアギャップ42と反対側の開口面積よりも大きい。
上記構成の圧縮機によれば、上記冷媒は、従来からある上記モータ2の外周側の通路に加えて、主に、上記第1のロータ内側通路31a、上記ステータ内側通路21aおよび上記第2のロータ内側通路32aを流れる。このため、上記モータ2の上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
一方、上記ステータ内側通路21aの上記開口面21dの面積は、上記第1のエアギャップ41の上記仮想エアギャップ面41dの面積よりも小さいので、上記潤滑油8は、上記ステータ内側通路21aよりも上記第1のエアギャップ41側へ流れやすくなる。さらに、上記潤滑油8は、微粒子の状態で上記第1のロータ31に付着し、上記第1のロータ31の遠心力によって、上記第1のロータ31の外周側に飛ばされ、上記密閉容器1にぶつけられて、液状化する。このように、上記第1のエアギャップ41において上記潤滑油8を冷媒から確実に分離できる。(これを、特徴点(3−1)という。)
また、上記第2のロータ内側通路32aの上記開口面32dの面積は、上記第2のエアギャップ42の上記仮想エアギャップ面42dの面積よりも小さいので、上記潤滑油8は、上記第2のロータ内側通路32aよりも上記第2のエアギャップ42側へ流れやすくなる。さらに、上記潤滑油8は、微粒子の状態で上記第2のロータ32に付着し、上記第2のロータ32の遠心力によって、上記第2のロータ32の外周側に飛ばされ、上記密閉容器1にぶつけられて、液状化する。このように、上記第2のエアギャップ42において上記潤滑油8を冷媒から確実に分離できる。(これを、特徴点(3−2)という。)
また、上記第1のロータ側仮想外接円Crは、上記第1のエアギャップ41側の上記ステータ側仮想外接円Csよりも、大きいので、上記第1のロータ内側通路31aからの上記潤滑油8を、上記ステータ21に当てて反射させて、上記第1のロータ31に付着できる。このように、上記潤滑油8を、上記第1のロータ31の遠心力によって、上記第1のロータ31の外周側に飛ばすことができる。(これを、特徴点(3−3)という。)
また、上記第2のエアギャップ42側の上記ステータ側仮想外接円Csは、上記第2のロータ側仮想外接円Crよりも、大きいので、上記ステータ内側通路21aからの上記潤滑油8を、上記第2のロータ32に当てて付着できる。そして、上記潤滑油8を、上記第2のロータ32の遠心力によって、上記第2のロータ32の外周側に飛ばすことができる。(これを、特徴点(3−4)という。)
また、上記第1のロータ31の上記永久磁石33は、上記磁石間通路33aを有するので、この磁石間通路33aを上記潤滑油8及び冷媒の通路に利用できる。このように、上記潤滑油8を、上記第1のロータ31の遠心力によって、上記第1のロータ31の外周側に飛ばすことができる。(これを、特徴点(3−5)という。)
また、上記第2のロータ32の上記永久磁石33は、上記磁石間通路33aを有するので、この磁石間通路33aを上記潤滑油8及び冷媒の通路に利用できる。このように、上記モータ2の上流側と下流側との差圧を一層小さくできて、圧縮機の圧力損失を一層低減できる。(これを、特徴点(3−6)という。)
また、上記ステータ外側通路21eの上記第1のエアギャップ41側の開口面積は、上記第1のロータ外側通路31eの上記第1のエアギャップ41側の開口面積よりも小さいので、上記潤滑油8を、上記ステータ外側通路21eよりも、上記第1のロータ外側通路31eに導くことができて、上記潤滑油8を上記モータ2の上流側に確実に導くことができる。(これを、特徴点(3−7)という。)
また、上記第2のロータ外側通路32eの上記第2のエアギャップ42側の開口面積は、上記ステータ外側通路21eの上記第2のエアギャップ42側の開口面積よりも小さいので、上記潤滑油8を、上記第2のロータ外側通路32eよりも、上記ステータ外側通路21eに導くことができて、上記潤滑油8を上記モータ2の上流側に確実に導くことができる。(これを、特徴点(3−8)という。)
また、上記ステータ21の上記対向面21bの外径Dsは、上記第1のロータ31の上記対向面31bの外径Drよりも大きいので、上記潤滑油8を、上記ステータ21と上記密閉容器1との間の隙間Asよりも、上記第1のロータ31と上記密閉容器1との間の隙間Arに導くことができて、上記潤滑油8を上記モータ2の上流側に確実に導くことができる。(これを、特徴点(3−9)という。)
また、上記第2のロータ32の上記対向面32bの外径Drは、上記ステータ21の上記対向面21cの外径Dsよりも大きいので、上記潤滑油8を、上記第2のロータ32と上記密閉容器1との間の隙間Arよりも、上記ステータ21と上記密閉容器1との間の隙間Asに導くことができて、上記潤滑油8を上記モータ2の上流側に確実に導くことができる。(これを、特徴点(3−10)という。)
また、上記第1のロータ外側通路31eの上記第1のエアギャップ41側の開口面積は、上記第1のロータ内側通路31aの上記第1のエアギャップ41側の開口面積よりも大きいので、上記第1のエアギャップ41は、いわゆる遠心ポンプの働きを有するため、通常、内径側(第1のロータ内側通路31a)より外径側(第1のロータ外側通路31e)のほうの圧力が高い。従って、第1のロータ外側通路31eを大とすることで、潤滑油8を有効にモータ2の上流側(下部)空間に戻すことができる。また、径の大きい部分でモータ2の磁路を犠牲にすることなく、有効に冷媒通路面積を増すことができ、油上がり防止と、差圧および圧損低減が実現されるという効果も有する。(これを、特徴点(3−11)という。)
また、上記ステータ外側通路21eの上記第2のエアギャップ42側の開口面積は、上記ステータ内側通路21aの上記第2のエアギャップ42側の開口面積よりも大きいので、上記第2のエアギャップ42は、いわゆる遠心ポンプの働きを有するため、通常、内径側(ステータ内側通路21a)より外径側(ステータ外側通路21e)のほうの圧力が高い。従って、ステータ外側通路21eを大とすることで、潤滑油を有効にモータ2の上流側(下部)空間に戻すことができる。また、径の大きい部分でモータ2の磁路を犠牲にすることなく、有効に冷媒通路面積を増すことができ、油上がり防止と、差圧および圧損低減が実現されるという効果も有する。(これを、特徴点(3−12)という。)
また、上記第2のロータ外側通路32eの上記第2のエアギャップ42と反対側の開口面積は、上記第2のロータ内側通路32aの上記第2のエアギャップ42と反対側の開口面積よりも大きいので、第2のロータ内側通路32aを通って、モータ2の下流側(上部)空間にあがってしまった潤滑油8を有効に戻すことができる。また、径の大きい部分でモータ2の磁路を犠牲にすることなく、有効に冷媒通路面積を増すことができ、油上がり防止と、差圧および圧損低減が実現されるという効果も有する。(これを、特徴点(3−13)という。)
なお、この発明において、上記特徴点(3−1)〜上記特徴点(3−13)は、それぞれ、一つずつだけでもよく、または、互いに、複数組み合わせてもよい。なお、上記特徴点(3−11)〜上記特徴点(3−13)は、上記第1のロータ外側通路31eの断面積が上記ステータ外側通路21eの断面積より大とし、または、上記ステータ外側通路21eの断面積が上記第2のロータ外側通路32eの断面積より大とすることで、更に向上する。
(第4の実施形態)
図8は、この発明の圧縮機の第4の実施形態を示している。上記第1の実施形態と相違する点を説明すると、この第4の実施形態では、モータの構成が相違している。なお、その他の構造は、上記第1の実施形態と同じであるため、その説明を省略する。
このモータ2は、冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ21、ロータ31および第2のステータ22を有する。このように、このモータ2は、2つのステータ21,22と1つのロータ31とを備えるので、上記ステータ21,22の鎖交磁束を倍増でき、上記ロータ31の両面を使用でき、さらに、スラスト力のバランスを図ることができる。
なお、上記第1のステータ21および上記第2のステータ22は、上記ロータ31を介して対向する位置に互いに逆の極性が発生するように、巻線されている。すなわち、同一の相の、一方の方向から見て同一方向に巻回されたコイルが設けられることになる。また、下流側の上記第2のステータ22に比べて、上流側の上記第1のステータ21のほうがアンペアターンを増やしている。例えば、線径同一で巻数を変化させている。この場合、例えば直列結線すれば、電流が同一で巻数が異なるので、上記第1のステータ21のアンペアターンのほうが大きくなって、上記ロータ31は、上記第1のステータ21により強く吸引されることとなる。上記ロータ31の上記永久磁石33の両側に、それぞれ、上記ロータ板35が設けられている。
上記ロータ31と上記第1のステータ21の間には、第1のエアギャップ41を有する。上記ロータ31と上記第2のステータ22の間には、第2のエアギャップ42を有する。この構成により、上記ロータ31の両側に働く吸引力をそれぞれがキャンセルしあうため、上記シャフト20にかかる軸方向の力を小さくできるため、軸受の寿命を長くでき、また、軸方向の力による振動および騒音を抑えることができる。
上記第1のステータ21は、上記シャフト20の近傍に、上記シャフト20の軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路21aを有する。上記ロータ31は、上記シャフト20の近傍に、上記シャフト20の軸に沿って貫通するロータ内側通路31aを有する。上記第2のステータ22は、上記シャフト20の近傍に、上記シャフト20の軸に沿って貫通する第2のステータ内側通路22aを有する。
上記ロータ内側通路31aの上記第1のエアギャップ41側の開口面積は、上記第1のステータ内側通路21aの上記第1のエアギャップ41側の開口に外接すると共に上記シャフト20と同心の第1の仮想円筒面のうち上記第1のエアギャップ41内にある部分の面積である第1の仮想エアギャップ面積よりも、小さい。
具体的に述べると、上記ロータ内側通路31aは、上記第1のエアギャップ41側に開口すると共に上記シャフト20の軸に対して垂直な方向に延びる開口面31dを有する。すなわち、この開口面31dの面積が、上記ロータ内側通路31aの上記第1のエアギャップ41側に開口する開口面積である。
一方、上記第1のエアギャップ41は、上記第1のステータ内側通路21aの径方向外側に接すると共に上記シャフト20の軸を中心とした周方向に延びる(仮想線にて示す)第1の仮想エアギャップ面41dを有する。つまり、この第1の仮想エアギャップ面41dの面積が、上記第1の仮想エアギャップ面積である。
また、上記第2のステータ内側通路22aの上記第2のエアギャップ42側の開口面積は、上記ロータ内側通路31aの上記第2のエアギャップ42側の開口に外接すると共に上記シャフト20と同心の第2の仮想円筒面のうち上記第2のエアギャップ42内にある部分の面積である第2の仮想エアギャップ面積よりも、小さい。
具体的に述べると、上記第2のステータ内側通路22aは、上記第2のエアギャップ42側に開口すると共に上記シャフト20の軸に対して垂直な方向に延びる開口面22dを有する。すなわち、この開口面22dの面積が、上記第2のステータ内側通路22aの上記第2のエアギャップ42側の開口面積である。
一方、上記第2のエアギャップ42は、上記ロータ内側通路31aの径方向外側に接すると共に上記シャフト20の軸を中心とした周方向に延びる(仮想線にて示す)第2の仮想エアギャップ面42dを有する。つまり、この第2の仮想エアギャップ面42dの面積が、上記第2の仮想エアギャップ面積である。
また、上記第1のステータ内側通路21aの上記第1のエアギャップ41側の開口に外接すると共に上記シャフト20と同心の第1のステータ側仮想外接円Cs(図3A参照)は、上記ロータ内側通路31aの上記第1のエアギャップ41側の開口に外接すると共に上記シャフト20と同心のロータ側仮想外接円Cr(図4A参照)よりも、大きい。
また、上記ロータ内側通路31aの上記第2のエアギャップ42側の開口に外接すると共に上記シャフト20と同心のロータ側仮想外接円Cr(図4A参照)は、上記第2のステータ内側通路22aの上記第2のエアギャップ42側の開口に外接すると共に上記シャフト20と同心の第2のステータ側仮想外接円Cs(図3A参照)よりも、大きい。
また、上記ロータ31の上記永久磁石33は、上記ロータ内側通路31aに、および、上記第1のエアギャップ41を介して上記第1のステータ内側通路21aに、および、上記第2のエアギャップ42を介して上記第2のステータ内側通路22aに連通すると共に径方向に延びて外周に開口する(図4B参照の)磁石間通路33aを有する。
上記磁石間通路33aがある場合は、第1のエアギャップ41または第2のエアギャップ42と併せて、後述するように、潤滑油8を、上記ロータ31の遠心力によって、上記ロータ31の外周側に飛ばすための通路とすることができる。通常、エアギャップ41,42は、磁気的には小さくするのが望ましく、仮想エアギャップ面積を第1のステータ内側通路21aの面積またはロータ内側通路31aの面積より大とすることが困難となる場合がある。その場合は、磁石間通路33aと第1のエアギャップ41または第2のエアギャップ42とを併せてできる通路の断面積を仮想エアギャップ面積とし、第1のステータ内側通路21aの面積またはロータ内側通路31aの面積より大とすることができる。
また、上記ロータ外側通路31eの上記第1のエアギャップ41側の開口面積は、上記第1のステータ外側通路21eの上記第1のエアギャップ41側の開口面積よりも小さい。つまり、上記ロータ31の上記第1のステータ21に対向する対向面31bにおける上記ロータ31と上記密閉容器1との間の隙間Arの面積は、上記第1のステータ21の上記ロータ31に対向する対向面21bにおける上記第1のステータ21と上記密閉容器1との間の隙間Asの面積よりも小さい。
また、上記第2のステータ外側通路22eの上記第2のエアギャップ42側の開口面積は、上記ロータ外側通路31eの上記第2のエアギャップ42側の開口面積よりも小さい。つまり、上記第2のステータ22の上記ロータ31に対向する対向面22bにおける上記第2のステータ22と上記密閉容器1との間の隙間Asの面積は、上記ロータ31の上記第2のステータ22に対向する対向面31cにおける上記ロータ31と上記密閉容器1との間の隙間Arの面積よりも小さい。
また、上記第1のステータ21の上記ロータ31に対向する対向面21b、および、上記ロータ31の上記第1のステータ21に対向する対向面31bは、略円形であり、上記ロータ31の上記第1のステータ21に対向する対向面31bの外径Drは、上記第1のステータ21の上記ロータ31に対向する対向面21bの外径Dsよりも大きい。
また、上記第2のステータ22の上記ロータ31に対向する対向面22b、および、上記ロータ31の上記第2のステータ22に対向する対向面31cは、略円形であり、上記第2のステータ22の上記ロータ31に対向する対向面22bの外径Dsは、上記ロータ31の上記第2のステータ22に対向する対向面31cの外径Drよりも大きい。
また、上記第2のステータ22のステータ板25が、上記密閉容器1に固定のために接触している場合、上記ステータ板25の外径Dsには、この接触部を除くものとする。このとき、上記第2のステータ外側通路22eの上記第2のエアギャップ42側の開口面積は、上記ロータ外側通路31eの上記第2のエアギャップ42側の開口面積よりも小さいことが求められる。上記ロータ外側通路31eの流路抵抗を小さくすることにより、潤滑油8を上記ロータ外側通路31eに導くためである。上記ステータ板25が基台24aであっても同様である。
また、上記第2のステータ22の上記ロータ31に対向する対向面22bにおける上記第2のステータ22と上記密閉容器1との間の隙間がなく、上記第2のステータ22の外周近傍の軸方向に貫通した貫通孔だけであってもよく、この貫通孔が上記第2のステータ外側通路22eとなる。コイル23より外周側であれば孔を設けやすいが、上記ロータ31の外周部よりも内側に孔を設ければ、仮にロータ31の外周を潤滑油8が上昇してきた場合も、第2のステータ22に当たって第2のステータ22の上部には潤滑油8が上がらないので好適である。
また、上記第1のステータ外側通路21eの上記第1のエアギャップ41側の開口面積は、上記第1のステータ内側通路21aの上記第1のエアギャップ41側の開口面積よりも大きい。さらに、上記ロータ外側通路31eの上記第2のエアギャップ42側の開口面積は、上記ロータ内側通路31aの上記第2のエアギャップ42側の開口面積よりも大きい。
また、上記第2のステータ外側通路22eの上記第2のエアギャップ42と反対側の開口面積は、上記第2のステータ内側通路22aの上記第2のエアギャップ42と反対側の開口面積よりも大きい。
上記構成の圧縮機によれば、上記冷媒は、従来からある上記モータ2の外周側の通路に加えて、主に、上記第1のステータ内側通路21a、上記ロータ内側通路31aおよび上記第2のステータ内側通路22aを流れる。このため、上記モータ2の上流側と下流側との差圧を小さくできて、圧縮機の圧力損失を低減できる。
一方、上記ロータ内側通路31aの上記開口面31dの面積は、上記第1のエアギャップ41の上記仮想エアギャップ面41dの面積よりも小さいので、上記潤滑油8は、上記ロータ内側通路31aよりも上記第1のエアギャップ41側へ流れやすくなる。さらに、上記潤滑油8は、微粒子の状態で上記ロータ31の一面(上記対向面31b)に付着し、上記ロータ31の遠心力によって、上記ロータ31の外周側に飛ばされ、上記密閉容器1にぶつけられて、液状化する。このように、上記第1のエアギャップ41において上記潤滑油8を冷媒から確実に分離できる。(これを、特徴点(4−1)という。)
また、上記第2のステータ内側通路22aの上記開口面22dの面積は、上記第2のエアギャップ42の上記仮想エアギャップ面42dの面積よりも小さいので、上記潤滑油8は、上記第2のステータ内側通路22aよりも上記第2のエアギャップ42側へ流れやすくなる。さらに、上記潤滑油8は、微粒子の状態で上記ロータ31の他面(上記対向面31c)に付着し、上記ロータ31の遠心力によって、上記ロータ31の外周側に飛ばされ、上記密閉容器1にぶつけられて、液状化する。このように、上記第2のエアギャップ42において上記潤滑油8を冷媒から確実に分離できる。(これを、特徴点(4−2)という。)
また、上記第1のステータ側仮想外接円Csは、上記第1のエアギャップ41側の上記ロータ側仮想外接円Crよりも、大きいので、上記第1のステータ内側通路21aからの上記潤滑油8を、上記ロータ31に当てて付着できる。そして、上記潤滑油8を、上記ロータ31の遠心力によって、上記ロータ31の外周側に飛ばすことができる。(これを、特徴点(4−3)という。)
また、上記第2のエアギャップ42側の上記ロータ側仮想外接円Crは、上記第2のステータ側仮想外接円Csよりも、大きいので、上記ロータ内側通路31aからの上記潤滑油8を、上記第2のステータ22に当てて反射させて、上記ロータ31に付着できる。そして、上記潤滑油8を、上記ロータ31の遠心力によって、上記ロータ31の外周側に飛ばすことができる。(これを、特徴点(4−4)という。)
また、上記ロータ31の上記永久磁石33は、上記磁石間通路33aを有するので、この磁石間通路33aを上記潤滑油8及び冷媒の通路に利用できる。つまり、上記潤滑油8を、上記ロータ31の遠心力によって、上記ロータ31の外周側に飛ばすことができる。(これを、特徴点(4−5)という。)
また、上記ロータ外側通路31eの上記第1のエアギャップ41側の開口面積は、上記第1のステータ外側通路21eの上記第1のエアギャップ41側の開口面積よりも小さいので、上記潤滑油8を、上記ロータ外側通路31eよりも、上記第1のステータ外側通路21eに導くことができて、上記潤滑油8を上記モータ2の上流側に確実に導くことができる。(これを、特徴点(4−6)という。)
また、上記第2のステータ外側通路22eの上記第2のエアギャップ42側の開口面積は、上記ロータ外側通路31eの上記第2のエアギャップ42側の開口面積よりも小さいので、上記潤滑油8を、上記第2のステータ外側通路22eよりも、上記ロータ外側通路31eに導くことができて、上記潤滑油8を上記モータ31の上流側に確実に導くことができる。(これを、特徴点(4−7)という。)
また、上記ロータ31の上記対向面31bの外径Drは、上記第1のステータ21の上記対向面21bの外径Dsよりも大きいので、上記潤滑油8を、上記ロータ31と上記密閉容器1との間の隙間Arよりも、上記第1のステータ21と上記密閉容器1との間の隙間Asに導くことができて、上記潤滑油8を上記モータ2の上流側に確実に導くことができる。(これを、特徴点(4−8)という。)
また、上記第2のステータ22の上記対向面22bの外径Dsは、上記ロータ31の上記対向面31cの外径Drよりも大きいので、上記潤滑油8を、上記第2のステータ22と上記密閉容器1との間の隙間Asよりも、上記ロータ31と上記密閉容器1との間の隙間Arに導くことができて、上記潤滑油8を上記モータ2の上流側に確実に導くことができる。(これを、特徴点(4−9)という。)
また、上記第1のステータ外側通路21eの上記第1のエアギャップ41側の開口面積は、上記第1のステータ内側通路21aの上記第1のエアギャップ41側の開口面積よりも大きいので、上記第1のエアギャップ41は、いわゆる遠心ポンプの働きを有するため、通常、内径側(第1のステータ内側通路21a)より外径側(第1のステータ外側通路21e)のほうの圧力が高い。従って、第1のステータ外側通路21eを大とすることで、潤滑油8を有効にモータ2の上流側(下部)空間に戻すことができる。また、径の大きい部分でモータ2の磁路を犠牲にすることなく、有効に冷媒通路面積を増すことができ、油上がり防止と、差圧および圧損低減が実現されるという効果も有する。(これを、特徴点(4−10)という。)
また、上記ロータ外側通路31eの上記第2のエアギャップ42側の開口面積は、上記ロータ内側通路31aの上記第2のエアギャップ42側の開口面積よりも大きいので、上記第2のエアギャップ42は、いわゆる遠心ポンプの働きを有するため、通常、内径側(ロータ内側通路31a)より外径側(ロータ外側通路31e)のほうの圧力が高い。従って、ロータ外側通路31eを大とすることで、潤滑油を有効にモータ2の上流側(下部)空間に戻すことができる。また、径の大きい部分でモータ2の磁路を犠牲にすることなく、有効に冷媒通路面積を増すことができ、油上がり防止と、差圧および圧損低減が実現されるという効果も有する。(これを、特徴点(4−11)という。)
また、上記第2のステータ外側通路22eの上記第2のエアギャップ42と反対側の開口面積は、上記第2のステータ内側通路22aの上記第2のエアギャップ42と反対側の開口面積よりも大きいので、第2のステータ内側通路22aを通って、モータ2の下流側(上部)空間にあがってしまった潤滑油8を有効に戻すことができる。また、径の大きい部分でモータ2の磁路を犠牲にすることなく、有効に冷媒通路面積を増すことができ、油上がり防止と、差圧および圧損低減が実現されるという効果も有する。特に、第2のステータ22または第2のステータ22より上部に軸受を設け、いわゆる両持ち構造とする場合は、軸受に給油するため、モータ2の上部空間に潤滑油8が上がるため、この潤滑油8を第2のステータ外側通路22eを通って戻すために好適である。(これを、特徴点(4−12)という。)
なお、この発明において、上記特徴点(4−1)〜上記特徴点(4−12)は、それぞれ、一つずつだけでもよく、または、互いに、複数組み合わせてもよい。なお、上記特徴点(4−10)〜上記特徴点(4−12)は、上記第1のステータ外側通路21eの断面積が上記ロータ外側通路31eの断面積より大とし、または、上記ロータ外側通路31eの断面積が上記第2のステータ外側通路22eの断面積より大とすることで、更に向上する。
なお、上記第2のステータ22には軸受を設けず、さらに、上記第2のステータ22の内部を上記シャフト20が貫通しないようにしてもよく、上記第2のステータ22の上部に上記潤滑油8が上がる可能性を大幅に減ずることができる。このモータ2の場合、上記ロータ31の軸方向長さが小さいので、上記第2のステータ22に軸受を設けなくても問題ない場合が多い。
(第5の実施形態)
図9は、この発明の圧縮機の第5の実施形態を示している。この第5の実施形態では、上記第4の実施形態(図8)のロータに代えて、他のロータ36を用いている。
このロータ36は、鉄等の磁性体からなるバックヨーク34の両側に、それぞれ、永久磁石33,33が配置され、この永久磁石33にロータ板35が設けられている。
このロータ36では、上記永久磁石33の数は増えるが、上記永久磁石33の上記ロータ36への固定が容易で、上記シャフト20の保持も容易である。また、上記ロータ36の両側の磁極分布を僅かにずらすことで、スキュ効果を持たせることも可能である。
なお、このロータ36は2極であり、これに対応するステータも2極の磁界を発生する構成である必要がある。ステータの例としては、例えば、第4の実施形態(図8)に示したステータにおいて、図8においては3相のコイルが2組設けられているが、3相のコイル1組とするか、後述の第6の実施形態(図10)に示すステータが挙げられる。
なお、上記バックヨーク34の両側の上記永久磁石33,33の磁極は、同一でも反対でもよいが、両側の磁極が同一または反対のいずれであるかによって、(例えば図10参照の)上記ステータ21,22の巻線の配置が異なる。また、両側の磁極が同一である場合は、上記バックヨーク34の厚みが重要になる一方、両側の磁極が反対である場合は、上記バックヨーク34の厚みは、軸方向のみに磁束を通せば十分である。上記永久磁石33の上記磁石間通路33aは、上記冷媒および上記潤滑油8が上記ロータ36の外周に導かれる一通路となりうる。
(第6の実施形態)
図10は、この発明の圧縮機の第6の実施形態を示している。この第6の実施形態では、上記第1〜第4の実施形態のステータに代えて、他のステータ26を用いている。なお、このステータ26は2極であるため、上記第1〜上記第4の実施形態のステータに代えて用いる場合は4極用のステータに変更する必要がある。
このステータ26では、コイル23は、鉄心24に、いわゆる「分布巻」されており、鎖交磁束が大きく、複数の相が協働して磁束を発生させるため、磁束の変化がスムースで、低振動および低騒音を図ることができる。
具体的に述べると、上記鉄心24は、上記ステータ26の軸に沿って延びると共に周方向に順に配置された第1〜第6の突部24bを有している。上記突部24bには、上記ステータ26の軸に沿って下から上に順に、コイル下層群23A、コイル中層群23Bおよびコイル上層群23Cが設けられている。
上記コイル下層群23Aは、上記第1、第2および第3の突部24bを一括して巻回するコイル23と、上記第4、第5および第6の突部24bを一括して巻回するコイル23とを有する。
上記コイル中層群23Bは、上記第2、第3および第4の突部24bを一括して巻回するコイル23と、上記第5、第6および第1の突部24bを一括して巻回するコイル23とを有する。
上記コイル上層群23Cは、上記第3、第4および第5の突部24bを一括して巻回するコイル23と、上記第6、第1および第2の突部24bを一括して巻回するコイル23とを有する。
上記コイル下層群23AをU相、上記コイル中層群23BをV相、上記コイル上層群23CをW相とする(相互入れ替え可)3相巻線をなし、それぞれに所定の電流または電圧、及び、所定の周波数に整流された3相電流を供給する。
(第7の実施形態)
図11は、この発明の圧縮機の第7の実施形態を示している。この第7の実施形態では、上記第4の実施形態のステータに代えて、別のステータ27を用いている。特に、ステータの両側にロータがある上記第3の実施形態(図7)に示すステータに代えて、ステータ27を用いると好適である。ステータ形態が全く同一であっても、ロータを倍にできるため、鎖交磁束を倍にすることができるからである。なお、このステータ27は2極であるため、上記第1〜第4の実施形態のステータに代えて用いる場合は4極用のステータに変更する必要がある。
このステータ27では、コイル23は、鉄心24に、いわゆる「トロイダル巻」されており、コイルの周長を短くでき、磁束の変化がスムースで、低振動および低騒音を図ることができる。
具体的に述べると、上記鉄心24は、リング状であり、上記コイル23は、このリング状の鉄心24に、周方向に所定間隔離隔して、径方向に、巻回されている。そして、このステータ27は、上記コイル23に通電することで、周方向に磁束を発生し、隣接するコイルにより発生する磁束と協働して、鉄心24のうち、永久磁石に対向する部分に磁極を発生する。
なお、この発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、上記圧縮部11の構成は、ロータリに限らず、スクロールでもよく、さらに他の形態であっても適用可能である。また、上記吐出管7と上記モータ2に囲まれる磁石間通路に対してエアギャップが開いていなければ、このエアギャップに、アキシャルギャップのみならず、ラジアルギャップを併用してもよい。また、両側のロータの内の片側のロータをバックヨークのみとしてもよい。また、磁石を有しないモータ、例えばスイッチトリラクタンスモータ等にも本発明の趣旨の範囲内にて適用可能である。スイッチトリラクタンスモータに適用する場合、上記実施形態において永久磁石の設けられた部分をステータコアと同一部材(一体)とすれば、ロータに突極性を設けることができる。
また、上記モータ2を、圧縮部に吸入されるべき低圧の冷媒が満たされる密閉容器内の領域に配置してもよく、この場合の圧縮機は、いわゆる、低圧ドーム型である。低圧ドーム型の場合、圧縮要素から直接冷媒及び潤滑油が吐出されることになるので、圧縮要素に吸入される時点で、潤滑油を十分に戻す必要がある。また、上記密閉容器1の中心軸が、水平面に対して傾斜していてもよい。また、圧縮要素が、モータより上にあっても同様である。すなわち、冷媒と潤滑油の雰囲気中にモータが置かれている圧縮機であれば、同様の効果が得られる。
本発明の圧縮機の第1実施形態を示す縦断面図である。 圧縮機の要部拡大の断面図である。 ステータの平面図である。 ステータ板を除いたステータの平面図である。 ロータの平面図である。 ロータ板を除いたロータの平面図である。 他のステータを示す横断面図である。 別のステータを示す横断面図である。 他のロータを示す横断面図である。 本発明の圧縮機の第2実施形態を示す要部拡大断面図である。 本発明の圧縮機の第3実施形態を示す要部拡大断面図である。 本発明の圧縮機の第4実施形態を示す要部拡大断面図である。 他のロータの分解斜視図である。 他のステータの分解斜視図である。 別のステータの斜視図である。
符号の説明
1 密閉容器
2 モータ
6 吸入管
7 吐出管
8 潤滑油
11 圧縮部
12 本体部
13 ローラ
14 圧縮室
15 上端板
16 下端板
20 シャフト
21 第1のステータ
21a 内側通路
21b,21c 対向面
21d 開口面
21e 外側通路
21f 貫通孔
22 第2のステータ
22a 内側通路
22b 対向面
22d 開口面
22e 外側通路
23 コイル
24 鉄心
26 他のステータ
27 別のステータ
31 第1のロータ
31a 内側通路
31b,31c 対向面
31d 開口面
31e 外側通路
31f 貫通孔
32 第2のロータ
32a 内側通路
32b 対向面
32d 開口面
32e 外側通路
33 永久磁石
33a 磁石間通路
34 バックヨーク
36 他のロータ
41 第1のエアギャップ
41d 仮想エアギャップ面
42 第2のエアギャップ
42d 仮想エアギャップ面
As ステータの隙間
Ar ロータの隙間
Cs ステータ側仮想外接円
Cr ロータ側仮想外接円
Ds ステータの外径
Dr ロータの外径
H 高圧領域

Claims (36)

  1. 密閉容器(1)と、
    この密閉容器(1)内に配置されると共に、エアギャップ(41,42)に連通する内側通路(21a,22a,31a,32a)と、外周側の外側通路(21e,22e,31e,32e)とを有するアキシャルギャップ型のモータ(2)と、
    この密閉容器(1)内に配置されると共に上記モータ(2)で駆動される圧縮部(11)と
    を備え
    上記モータ(2)は、シャフト(20)と、このシャフト(20)に沿って配置されると共に上記シャフト(20)の軸方向に互いに対向するステータ(21,22)およびロータ(31,32)とを有し、
    上記エアギャップ(41,42)は、上記ステータ(21,22)と上記ロータ(31,32)との間に存在し、
    上記内側通路(21a,22a,31a,32a)は、
    上記ステータ(21,22)の内周部、または、上記ステータ(21,22)の内側の上記シャフト(20)の内部と、
    上記ロータ(31,32)の内周部、または、上記ロータ(31,32)の内側の上記シャフト(20)の内部と
    に形成され、
    上記外側通路(21e,22e,31e,32e)は、
    上記内側通路(21a,22a,31a,32a)よりも上記シャフト(20)の径方向外側に位置し、
    上記ステータ(21,22)の外周部と上記密閉容器(1)との間の隙間(As)、または、上記ステータ(21,22)の外周部と、
    上記ロータ(31,32)の外周部と上記密閉容器(1)との間の隙間(Ar)とに形成されていることを特徴とする圧縮機。
  2. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたステータ(21)およびロータ(31)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記ロータ(31)の間には、エアギャップ(41)を有し、
    上記ステータ(21)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路(21a)を有し、
    上記ロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通するロータ内側通路(31a)を有し、
    上記ロータ内側通路(31a)の上記エアギャップ(41)側の開口面積は、
    上記ステータ内側通路(21a)の上記エアギャップ(41)側の開口に外接すると共に上記シャフト(20)と同心の仮想円筒面のうち上記エアギャップ(41)内にある部分の面積である仮想エアギャップ面積よりも、
    小さいことを特徴とする圧縮機。
  3. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたステータ(21)およびロータ(31)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記ロータ(31)の間には、エアギャップ(41)を有し、
    上記ステータ(21)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路(21a)を有し、
    上記ロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通するロータ内側通路(31a)を有し、
    上記ステータ内側通路(21a)の上記エアギャップ(41)側の開口に外接すると共に上記シャフト(20)と同心のステータ側仮想外接円(Cs)は、
    上記ロータ内側通路(31a)の上記エアギャップ(41)側の開口に外接すると共に上記シャフト(20)と同心のロータ側仮想外接円(Cr)よりも、
    大きいことを特徴とする圧縮機。
  4. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたステータ(21)およびロータ(31)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記ロータ(31)の間には、エアギャップ(41)を有し、
    上記ステータ(21)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路(21a)を有し、
    上記ロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通するロータ内側通路(31a)を有し、
    上記ロータ(31)は、永久磁石(33)を有し、
    この永久磁石(33)は、上記エアギャップ(41)を介して上記ステータ内側通路(21a)に、および、上記ロータ内側通路(31a)に連通すると共に径方向に延びて外周に開口する磁石間通路(33a)を有することを特徴とする圧縮機。
  5. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたステータ(21)およびロータ(31)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記ロータ(31)の間には、エアギャップ(41)を有し、
    上記ステータ(21)は、
    上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路(21a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられたステータ外側通路(21e)とを有し、
    上記ロータ(31)は、
    上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通するロータ内側通路(31a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられたロータ外側通路(31e)とを有し、
    上記ロータ外側通路(31e)の上記エアギャップ(41)側の開口面積は、上記ステータ外側通路(21e)の上記エアギャップ(41)側の開口面積よりも小さいことを特徴とする圧縮機。
  6. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたステータ(21)およびロータ(31)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記ロータ(31)の間には、エアギャップ(41)を有し、
    上記ステータ(21)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路(21a)を有し、
    上記ロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通するロータ内側通路(31a)を有し、
    上記ロータ(31)の上記ステータ(21)に対向する対向面(31b)、および、上記ステータ(21)の上記ロータ(31)に対向する対向面(21b)は、略円形であり、
    上記ロータ(31)の上記ステータ(21)に対向する対向面(31b)の外径(Dr)は、上記ステータ(21)の上記ロータ(31)に対向する対向面(21b)の外径(Ds)よりも大きいことを特徴とする圧縮機。
  7. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたステータ(21)およびロータ(31)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記ロータ(31)の間には、エアギャップ(41)を有し、
    上記ステータ(21)は、
    上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路(21a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられたステータ外側通路(21e)とを有し、
    上記ロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通するロータ内側通路(31a)を有し、
    上記ステータ外側通路(21e)の上記エアギャップ(41)側の開口面積は、上記ステータ内側通路(21a)の上記エアギャップ(41)側の開口面積よりも大きいことを特徴とする圧縮機。
  8. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたステータ(21)およびロータ(31)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記ロータ(31)の間には、エアギャップ(41)を有し、
    上記ステータ(21)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路(21a)を有し、
    上記ロータ(31)は、
    上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通するロータ内側通路(31a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられたロータ外側通路(31e)とを有し、
    上記ロータ外側通路(31e)の上記エアギャップ(41)と反対側の開口面積は、上記ロータ内側通路(31a)の上記エアギャップ(41)と反対側の開口面積よりも大きいことを特徴とする圧縮機。
  9. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたロータ(31)およびステータ(21)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記ロータ(31)の間には、エアギャップ(41)を有し、
    上記ロータ(31)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路(31a)を有し、
    上記ステータ(21)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通するステータ内側通路(21a)を有し、
    上記ステータ内側通路(21a)の上記エアギャップ(41)側の開口面積は、
    上記ロータ内側通路(31a)の上記エアギャップ(41)側の開口に外接すると共に上記シャフト(20)と同心の仮想円筒面のうち上記エアギャップ(41)内にある部分の面積である仮想エアギャップ面積よりも、
    小さいことを特徴とする圧縮機。
  10. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたロータ(31)およびステータ(21)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記ロータ(31)の間には、エアギャップ(41)を有し、
    上記ロータ(31)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路(31a)を有し、
    上記ステータ(21)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通するステータ内側通路(21a)を有し、
    上記ロータ内側通路(31a)の上記エアギャップ(41)側の開口に外接すると共に上記シャフト(20)と同心のロータ側仮想外接円(Cr)は、
    上記ステータ内側通路(21a)の上記エアギャップ(41)側の開口に外接すると共に上記シャフト(20)と同心のステータ側仮想外接円(Cs)よりも、
    大きいことを特徴とする圧縮機。
  11. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたロータ(31)およびステータ(21)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記ロータ(31)の間には、エアギャップ(41)を有し、
    上記ロータ(31)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路(31a)を有し、
    上記ステータ(21)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通するステータ内側通路(21a)を有し、
    上記ロータ(31)は、永久磁石(33)を有し、
    この永久磁石(33)は、上記エアギャップ(41)を介して上記ステータ内側通路(21a)に、および、上記ロータ内側通路(31a)に連通すると共に径方向に延びて外周に開口する磁石間通路(33a)を有することを特徴とする圧縮機。
  12. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたロータ(31)およびステータ(21)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記ロータ(31)の間には、エアギャップ(41)を有し、
    上記ロータ(31)は、
    上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路(31a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられたロータ外側通路(31e)とを有し、
    上記ステータ(21)は、
    上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通するステータ内側通路(21a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられたステータ外側通路(21e)とを有し、
    上記ステータ外側通路(21e)の上記エアギャップ(41)側の開口面積は、上記ロータ外側通路(31e)の上記エアギャップ(41)側の開口面積よりも小さいことを特徴とする圧縮機。
  13. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたロータ(31)およびステータ(21)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記ロータ(31)の間には、エアギャップ(41)を有し、
    上記ロータ(31)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路(31a)を有し、
    上記ステータ(21)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通するステータ内側通路(21a)を有し、
    上記ロータ(31)の上記ステータ(21)に対向する対向面(31b)、および、上記ステータ(21)の上記ロータ(31)に対向する対向面(21b)は、略円形であり、
    上記ステータ(21)の上記ロータ(31)に対向する対向面(21b)の外径(Ds)は、上記ロータ(31)の上記ステータ(21)に対向する対向面(31b)の外径(Dr)よりも大きいことを特徴とする圧縮機。
  14. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたロータ(31)およびステータ(21)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記ロータ(31)の間には、エアギャップ(41)を有し、
    上記ロータ(31)は、
    上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路(31a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられたロータ外側通路(31e)とを有し、
    上記ステータ(21)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通するステータ内側通路(21a)を有し、
    上記ロータ外側通路(31e)の上記エアギャップ(41)側の開口面積は、上記ロータ内側通路(31a)の上記エアギャップ(41)側の開口面積よりも大きいことを特徴とする圧縮機。
  15. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置されたロータ(31)およびステータ(21)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記ロータ(31)の間には、エアギャップ(41)を有し、
    上記ロータ(31)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路(31a)を有し、
    上記ステータ(21)は、
    上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通するステータ内側通路(21a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられたステータ外側通路(21e)とを有し、
    上記ステータ外側通路(21e)の上記エアギャップ(41)と反対側の開口面積は、上記ステータ内側通路(21a)の上記エアギャップ(41)と反対側の開口面積よりも大きいことを特徴とする圧縮機。
  16. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ(31)、ステータ(21)および第2のロータ(32)と、
    この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)に固定されると共にこの第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記第1のロータ(31)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ステータ(21)と上記第2のロータ(32)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路(31a)を有し、
    上記ステータ(21)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路(21a)を有し、
    上記第2のロータ(32)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路(32a)を有し、
    上記ステータ内側通路(21a)の上記第1のエアギャップ(41)側の開口面積は、
    上記第1のロータ内側通路(31a)の上記第1のエアギャップ(41)側の開口に外接すると共に上記シャフト(20)と同心の第1の仮想円筒面のうち上記第1のエアギャップ(41)内にある部分の面積である第1の仮想エアギャップ面積よりも、
    小さいこと、
    または、
    上記第2のロータ内側通路(32a)の上記第2のエアギャップ(42)側の開口面積は、
    上記ステータ内側通路(21a)の上記第2のエアギャップ(42)側の開口に外接すると共に上記シャフト(20)と同心の第2の仮想円筒面のうち上記第2のエアギャップ(42)内にある部分の面積である第2の仮想エアギャップ面積よりも、
    小さいこと
    のうちの少なくとも一方を満たすことを特徴とする圧縮機。
  17. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ(31)、ステータ(21)および第2のロータ(32)と、
    この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)に固定されると共にこの第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記第1のロータ(31)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ステータ(21)と上記第2のロータ(32)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路(31a)を有し、
    上記ステータ(21)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路(21a)を有し、
    上記第2のロータ(32)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路(32a)を有し、
    上記第1のロータ内側通路(31a)の上記第1のエアギャップ(41)側の開口に外接すると共に上記シャフト(20)と同心の第1のロータ側仮想外接円(Cr)は、
    上記ステータ内側通路(21a)の上記第1のエアギャップ(41)側の開口に外接すると共に上記シャフト(20)と同心のステータ側仮想外接円(Cs)よりも、
    大きいことを特徴とする圧縮機。
  18. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ(31)、ステータ(21)および第2のロータ(32)と、
    この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)に固定されると共にこの第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記第1のロータ(31)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ステータ(21)と上記第2のロータ(32)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路(31a)を有し、
    上記ステータ(21)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路(21a)を有し、
    上記第2のロータ(32)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路(32a)を有し、
    上記ステータ内側通路(21a)の上記第2のエアギャップ(42)側の開口に外接すると共に上記シャフト(20)と同心のステータ側仮想外接円(Cs)は、
    上記第2のロータ内側通路(32a)の上記第2のエアギャップ(42)側の開口に外接すると共に上記シャフト(20)と同心の第2のロータ側仮想外接円(Cr)よりも、
    大きいことを特徴とする圧縮機。
  19. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ(31)、ステータ(21)および第2のロータ(32)と、
    この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)に固定されると共にこの第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記第1のロータ(31)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ステータ(21)と上記第2のロータ(32)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路(31a)を有し、
    上記ステータ(21)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路(21a)を有し、
    上記第2のロータ(32)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路(32a)を有し、
    上記第1のロータ(31)は、永久磁石(33)を有し、
    この永久磁石(33)は、上記第1のロータ内側通路(31a)に、および、上記第1のエアギャップ(41)を介して上記ステータ内側通路(21a)に連通すると共に径方向に延びて外周に開口する磁石間通路(33a)を有することを特徴とする圧縮機。
  20. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ(31)、ステータ(21)および第2のロータ(32)と、
    この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)に固定されると共にこの第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記第1のロータ(31)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ステータ(21)と上記第2のロータ(32)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路(31a)を有し、
    上記ステータ(21)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路(21a)を有し、
    上記第2のロータ(32)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路(32a)を有し、
    上記第2のロータ(32)は、永久磁石(33)を有し、
    この永久磁石(33)は、上記第2のエアギャップ(42)を介して上記ステータ内側通路(21a)に、および、上記第2のロータ内側通路(32a)に連通すると共に径方向に延びて外周に開口する磁石間通路(33a)を有することを特徴とする圧縮機。
  21. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ(31)、ステータ(21)および第2のロータ(32)と、
    この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)に固定されると共にこの第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記第1のロータ(31)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ステータ(21)と上記第2のロータ(32)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のロータ(31)は、
    上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路(31a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられた第1のロータ外側通路(31e)とを有し、
    上記ステータ(21)は、
    上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路(21a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられたステータ外側通路(21e)とを有し、
    上記第2のロータ(32)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路(32a)を有し、
    上記ステータ外側通路(21e)の上記第1のエアギャップ(41)側の開口面積は、上記第1のロータ外側通路(31e)の上記第1のエアギャップ(41)側の開口面積よりも小さいことを特徴とする圧縮機。
  22. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ(31)、ステータ(21)および第2のロータ(32)と、
    この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)に固定されると共にこの第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記第1のロータ(31)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ステータ(21)と上記第2のロータ(32)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路(31a)を有し、
    上記ステータ(21)は、
    上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路(21a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられたステータ外側通路(21e)とを有し、
    上記第2のロータ(32)は、
    上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路(32a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられた第2のロータ外側通路(32e)とを有し、
    上記第2のロータ外側通路(32e)の上記第2のエアギャップ(42)側の開口面積は、上記ステータ外側通路(21e)の上記第2のエアギャップ(42)側の開口面積よりも小さいことを特徴とする圧縮機。
  23. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ(31)、ステータ(21)および第2のロータ(32)と、
    この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)に固定されると共にこの第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記第1のロータ(31)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ステータ(21)と上記第2のロータ(32)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路(31a)を有し、
    上記ステータ(21)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路(21a)を有し、
    上記第2のロータ(32)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路(32a)を有し、
    上記第1のロータ(31)の上記ステータ(21)に対向する対向面(31b)、および、上記ステータ(21)の上記第1のロータ(31)に対向する対向面(21b)は、略円形であり、
    上記ステータ(21)の上記第1のロータ(31)に対向する対向面(21b)の外径(Ds)は、上記第1のロータ(31)の上記ステータ(21)に対向する対向面(31b)の外径(Dr)よりも大きいことを特徴とする圧縮機。
  24. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ(31)、ステータ(21)および第2のロータ(32)と、
    この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)に固定されると共にこの第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記第1のロータ(31)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ステータ(21)と上記第2のロータ(32)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路(31a)を有し、
    上記ステータ(21)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路(21a)を有し、
    上記第2のロータ(32)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路(32a)を有し、
    上記第2のロータ(32)の上記ステータ(21)に対向する対向面(32b)、および、上記ステータ(21)の上記第2のロータ(32)に対向する対向面(21c)は、略円形であり、
    上記第2のロータ(32)の上記ステータ(21)に対向する対向面(32b)の外径(Dr)は、上記ステータ(21)の上記第2のロータ(32)に対向する対向面(21c)の外径(Ds)よりも大きいことを特徴とする圧縮機。
  25. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ(31)、ステータ(21)および第2のロータ(32)と、
    この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)に固定されると共にこの第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記第1のロータ(31)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ステータ(21)と上記第2のロータ(32)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のロータ(31)は、
    上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路(31a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられた第1のロータ外側通路(31e)とを有し、
    上記ステータ(21)は、
    上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路(21a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられたステータ外側通路(21e)とを有し、
    上記第2のロータ(32)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路(32a)を有し、
    上記第1のロータ外側通路(31e)の上記第1のエアギャップ(41)側の開口面積は、上記第1のロータ内側通路(31a)の上記第1のエアギャップ(41)側の開口面積よりも大きいこと、
    または、
    上記ステータ外側通路(21e)の上記第2のエアギャップ(42)側の開口面積は、上記ステータ内側通路(21a)の上記第2のエアギャップ(42)側の開口面積よりも大きいこと
    のうちの少なくとも一方を満たすことを特徴とする圧縮機。
  26. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のロータ(31)、ステータ(21)および第2のロータ(32)と、
    この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)に固定されると共にこの第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、この第1のロータ(31)およびこの第2のロータ(32)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ステータ(21)と上記第1のロータ(31)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ステータ(21)と上記第2のロータ(32)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のロータ内側通路(31a)を有し、
    上記ステータ(21)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するステータ内側通路(21a)を有し、
    上記第2のロータ(32)は、
    上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第2のロータ内側通路(32a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられた第2のロータ外側通路(32e)とを有し、
    上記第2のロータ外側通路(32e)の上記第2のエアギャップ(42)と反対側の開口面積は、上記第2のロータ内側通路(32a)の上記第2のエアギャップ(42)と反対側の開口面積よりも大きいことを特徴とする圧縮機。
  27. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ(21)、ロータ(31)および第2のステータ(22)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ロータ(31)と上記第1のステータ(21)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ロータ(31)と上記第2のステータ(22)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のステータ(21)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路(21a)を有し、
    上記ロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路(31a)を有し、
    上記第2のステータ(22)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通する第2のステータ内側通路(22a)を有し、
    上記ロータ内側通路(31a)の上記第1のエアギャップ(41)側の開口面積は、
    上記第1のステータ内側通路(21a)の上記第1のエアギャップ(41)側の開口に外接すると共に上記シャフト(20)と同心の第1の仮想円筒面のうち上記第1のエアギャップ(41)内にある部分の面積である第1の仮想エアギャップ面積よりも、
    小さいこと、
    または、
    上記第2のステータ内側通路(22a)の上記第2のエアギャップ(42)側の開口面積は、
    上記ロータ内側通路(31a)の上記第2のエアギャップ(42)側の開口に外接すると共に上記シャフト(20)と同心の第2の仮想円筒面のうち上記第2のエアギャップ(42)内にある部分の面積である第2の仮想エアギャップ面積よりも、
    小さいこと
    のうちの少なくとも一方を満たすことを特徴とする圧縮機。
  28. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ(21)、ロータ(31)および第2のステータ(22)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ロータ(31)と上記第1のステータ(21)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ロータ(31)と上記第2のステータ(22)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のステータ(21)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路(21a)を有し、
    上記ロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路(31a)を有し、
    上記第2のステータ(22)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通する第2のステータ内側通路(22a)を有し、
    上記第1のステータ内側通路(21a)の上記第1のエアギャップ(41)側の開口に外接すると共に上記シャフト(20)と同心の第1のステータ側仮想外接円(Cs)は、
    上記ロータ内側通路(31a)の上記第1のエアギャップ(41)側の開口に外接すると共に上記シャフト(20)と同心のロータ側仮想外接円(Cr)よりも、
    大きいことを特徴とする圧縮機。
  29. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ(21)、ロータ(31)および第2のステータ(22)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ロータ(31)と上記第1のステータ(21)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ロータ(31)と上記第2のステータ(22)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のステータ(21)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路(21a)を有し、
    上記ロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路(31a)を有し、
    上記第2のステータ(22)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通する第2のステータ内側通路(22a)を有し、
    上記ロータ内側通路(31a)の上記第2のエアギャップ(42)側の開口に外接すると共に上記シャフト(20)と同心のロータ側仮想外接円(Cr)は、
    上記第2のステータ内側通路(22a)の上記第2のエアギャップ(42)側の開口に外接すると共に上記シャフト(20)と同心の第2のステータ側仮想外接円(Cs)よりも、
    大きいことを特徴とする圧縮機。
  30. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ(21)、ロータ(31)および第2のステータ(22)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ロータ(31)と上記第1のステータ(21)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ロータ(31)と上記第2のステータ(22)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のステータ(21)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路(21a)を有し、
    上記ロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路(31a)を有し、
    上記第2のステータ(22)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通する第2のステータ内側通路(22a)を有し、
    上記ロータ(31)は、永久磁石(33)を有し、
    この永久磁石(33)は、上記ロータ内側通路(31a)に、および、上記第1のエアギャップ(41)を介して上記第1のステータ内側通路(21a)に、および、上記第2のエアギャップ(42)を介して上記第2のステータ内側通路(22a)に連通すると共に径方向に延びて外周に開口する磁石間通路(33a)を有することを特徴とする圧縮機。
  31. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ(21)、ロータ(31)および第2のステータ(22)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ロータ(31)と上記第1のステータ(21)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ロータ(31)と上記第2のステータ(22)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のステータ(21)は、
    上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路(21a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられた第1のステータ外側通路(21e)とを有し、
    上記ロータ(31)は、
    上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路(31a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられたロータ外側通路(31e)とを有し、
    上記第2のステータ(22)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通する第2のステータ内側通路(22a)を有し、
    上記ロータ外側通路(31e)の上記第1のエアギャップ(41)側の開口面積は、上記第1のステータ外側通路(21e)の上記第1のエアギャップ(41)側の開口面積よりも小さいことを特徴とする圧縮機。
  32. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ(21)、ロータ(31)および第2のステータ(22)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ロータ(31)と上記第1のステータ(21)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ロータ(31)と上記第2のステータ(22)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のステータ(21)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路(21a)を有し、
    上記ロータ(31)は、
    上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路(31a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられたロータ外側通路(31e)とを有し、
    上記第2のステータ(22)は、
    上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通する第2のステータ内側通路(22a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられた第2のステータ外側通路(22e)とを有し、
    上記第2のステータ外側通路(22e)の上記第2のエアギャップ(42)側の開口面積は、上記ロータ外側通路(31e)の上記第2のエアギャップ(42)側の開口面積よりも小さいことを特徴とする圧縮機。
  33. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ(21)、ロータ(31)および第2のステータ(22)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ロータ(31)と上記第1のステータ(21)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ロータ(31)と上記第2のステータ(22)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のステータ(21)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路(21a)を有し、
    上記ロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路(31a)を有し、
    上記第2のステータ(22)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通する第2のステータ内側通路(22a)を有し、
    上記第1のステータ(21)の上記ロータ(31)に対向する対向面(21b)、および、上記ロータ(31)の上記第1のステータ(21)に対向する対向面(31b)は、略円形であり、
    上記ロータ(31)の上記第1のステータ(21)に対向する対向面(31b)の外径(Dr)は、上記第1のステータ(21)の上記ロータ(31)に対向する対向面(21b)の外径(Ds)よりも大きいことを特徴とする圧縮機。
  34. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ(21)、ロータ(31)および第2のステータ(22)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ロータ(31)と上記第1のステータ(21)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ロータ(31)と上記第2のステータ(22)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のステータ(21)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路(21a)を有し、
    上記ロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路(31a)を有し、
    上記第2のステータ(22)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通する第2のステータ内側通路(22a)を有し、
    上記第2のステータ(22)の上記ロータ(31)に対向する対向面(22b)、および、上記ロータ(31)の上記第2のステータ(22)に対向する対向面(31c)は、略円形であり、
    上記第2のステータ(22)の上記ロータ(31)に対向する対向面(22b)の外径(Ds)は、上記ロータ(31)の上記第2のステータ(22)に対向する対向面(31c)の外径(Dr)よりも大きいことを特徴とする圧縮機。
  35. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ(21)、ロータ(31)および第2のステータ(22)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ロータ(31)と上記第1のステータ(21)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ロータ(31)と上記第2のステータ(22)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のステータ(21)は、
    上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路(21a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられた第1のステータ外側通路(21e)とを有し、
    上記ロータ(31)は、
    上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路(31a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられたロータ外側通路(31e)とを有し、
    上記第2のステータ(22)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通する第2のステータ内側通路(22a)を有し、
    上記第1のステータ外側通路(21e)の上記第1のエアギャップ(41)側の開口面積は、上記第1のステータ内側通路(21a)の上記第1のエアギャップ(41)側の開口面積よりも大きいこと、
    または、
    上記ロータ外側通路(31e)の上記第2のエアギャップ(42)側の開口面積は、上記ロータ内側通路(31a)の上記第2のエアギャップ(42)側の開口面積よりも大きいこと
    のうちの少なくとも一方を満たすことを特徴とする圧縮機。
  36. 請求項1に記載の圧縮機において、
    上記モータ(2)は、
    冷媒ガスの流れる方向の上流から下流へ順に配置された第1のステータ(21)、ロータ(31)および第2のステータ(22)と、
    このロータ(31)に固定されると共にこのロータ(31)の回転力を上記圧縮部(11)に伝達するか、このロータ(31)から延設されて軸受に保持されるか、少なくともいずれかの働きを有するシャフト(20)とを有し、
    上記ロータ(31)と上記第1のステータ(21)の間には、第1のエアギャップ(41)を有し、
    上記ロータ(31)と上記第2のステータ(22)の間には、第2のエアギャップ(42)を有し、
    上記第1のステータ(21)は、上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って貫通する第1のステータ内側通路(21a)を有し、
    上記ロータ(31)は、上記シャフト(20)の近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通するロータ内側通路(31a)を有し、
    上記第2のステータ(22)は、
    上記シャフト(20)の内部または近傍に、上記シャフト(20)の軸に沿って、または、軸周りまたは内部にらせん状に貫通する第2のステータ内側通路(22a)と、
    上記密閉容器(1)側に設けられた第2のステータ外側通路(22e)とを有し、
    上記第2のステータ外側通路(22e)の上記第2のエアギャップ(42)と反対側の開口面積は、上記第2のステータ内側通路(22a)の上記第2のエアギャップ(42)と反対側の開口面積よりも大きいことを特徴とする圧縮機。
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