JP4847038B2 - ラクトバチルス・パラカゼイの新規微生物株gm−080及びアレルギー関連疾患を処置するためのその使用 - Google Patents

ラクトバチルス・パラカゼイの新規微生物株gm−080及びアレルギー関連疾患を処置するためのその使用 Download PDF

Info

Publication number
JP4847038B2
JP4847038B2 JP2005114021A JP2005114021A JP4847038B2 JP 4847038 B2 JP4847038 B2 JP 4847038B2 JP 2005114021 A JP2005114021 A JP 2005114021A JP 2005114021 A JP2005114021 A JP 2005114021A JP 4847038 B2 JP4847038 B2 JP 4847038B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lactobacillus paracasei
cells
ifn
lactic acid
microbial strain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2005114021A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006288290A (ja
Inventor
チン−シャン スー
ウェイ−チー スー
イン ユー ワン
ツー チ チャン
チェン ウェイ ライ
Original Assignee
ゲンモント バイオテック インコーポレイティド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ゲンモント バイオテック インコーポレイティド filed Critical ゲンモント バイオテック インコーポレイティド
Priority to JP2005114021A priority Critical patent/JP4847038B2/ja
Publication of JP2006288290A publication Critical patent/JP2006288290A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4847038B2 publication Critical patent/JP4847038B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Medicines Containing Material From Animals Or Micro-Organisms (AREA)
  • Coloring Foods And Improving Nutritive Qualities (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)

Description

本発明は主に、新規微生物株ラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)GM-080及びIFN-γ分泌を刺激し、且つアレルギー関連疾患を処置するためのその使用に関する。
アレルギーは、通常無害な物質に対して免疫学的に媒介される有害反応を発症する後天的な潜在性を意味する。アレルギー反応は、掻痒、咳、喘鳴、くしゃみ、涙目、炎症及び疲労のような症候を引き起こす。通常、アレルギー反応は初期の特異的免疫応答及び後期の炎症反応を含むと考えられている。アレルゲン(例えば、花粉及びダニゴミ)は、高親和性の免疫グロブリン(IgE)受容体を刺激することにより初期のアレルギーを媒介することが報告されている。例えば、肥満細胞及び好塩基球は、アレルゲンによって刺激された場合、ヒスタミンとサイトカインを放出する。肥満細胞及び好塩基球から放出されたサイトカインは、続いて、炎症細胞を動員することにより後期のアレルギーを媒介する。また、好酸球、マクロファージ、リンパ球、好中球及び血小板の流入がひどい炎症サイクルを開始させる。この後期のアレルギーは、初期の免疫応答を増幅させ、これは続いて更なる炎症細胞の放出を引き起こす(Blease et al. Chemokines and their role in airway hyper-reactivity. Respir Res 2000; 1: 54-61)。
アレルギー症状を処置するための種々の治療法が追及されている。それらの中でも、抗アレルギー薬及びヒスタミンH受容体アンタゴニスト(抗ヒスタミン)が使用されている。ヒスタミンアンタゴニストは、アレルゲンの存在に応じて肥満細胞から放出されるヒスタミンの作用を拮抗させるために投与される。それらは、標的組織に対するヒスタミンの作用により引き起こされる紅化、掻痒及び腫脹を軽減させ、そして肥満細胞の脱顆粒から生じる多数の症状を予防又は緩和する役割を果たす。しかしながら、抗ヒスタミンは更に、覚醒状態の低下、反応時間の遅延及び眠気のような有害反応を伴う(米国特許第6,225,332号)。
また、サイトカインを制御することによりアレルギーを処置することの幾つかの報告がある。それらの中でも、インターフェロン−γ(IFN−γ)はTh2リンパ球におけるサイトカインの過剰発現、特にIL-4の分泌を阻害して、B細胞の増殖を低下させる。また、IFN-γは、Th1の免疫応答を刺激してIgEの合成を抑制することがある(Sareneva T et al. Influenza A virus-induced IFN-α/β and IL-18 synergistically enhance IFN-γ gene expression in human T cells. J Immunol 1998; 160: 6032-6038; Shida K, et al. Lactobacillus casei inhibits antigen-induced IgE production through regulation of cytokine production in murine splenocyte cultures. Int Arch Allergy Immunol 1998;115:278-287)。IFN-γはB細胞の増殖及びIgEの分泌を抑制しうるので、IFN-γはアレルギーを処置するのに有効であると考えられている。
グラム陽性細菌である乳酸菌は、工業的な食品の発酵において一般的に使用されている。近年の研究において、乳酸菌は細胞のIFN-γの分泌を刺激することが証明された(Contractor NV, et al. Lymphoid hyperplasia, autoimmunity, and compromised intestinal intraepithelial lymphocyte development in colitis-free gnotobiotic IL 2 deficient mice. J Immunol 1998: 160: 385-394)。幾つかの特定の乳酸菌、例えばビフィドバクテリウム・ラクチス(Bifidobacterium lactis)及びラクトバチルス・ブレビス(Lactobacillus brevis)亜種は、マウス及びヒト由来の血液中でリンパ球のIFN-γ分泌を刺激することが明らかとなった(米国特許公報番号US2002/0031503 A1; 米国特許第5,556,785号)。また、乳酸菌が、ヒト又はマウス由来のリンパ球を刺激することができ、T細胞及びNK細胞を活性化してIFN-γを分泌させるT細胞刺激性サイトカインであるインターロイキン−12(IL-12)を分泌させることも報告された(Hessle et al. Lactobacilli from human gastrointestinal mucosa are strong stimulators of IL-12 production. Clin. Exp. Immunol 1999; 116:276-282)。
ラクトバチルス・パラカゼイは、長い間チェダーチーズ及びイタリアの雌羊のチーズを製造するのに使用されてきた。それは、生育して熟成の間にチーズの高い生存性を維持することが明らかとなった(Gardiner, G., Ross, R.P., Collins, J.K., Fitzgerald, G. Stanton, C. Development of a probiotic Cheddar cheese containing human-derived Lactobacillus paracasei strains. Appl Environ Microbiol. 1998; 64: 2192-2199; Angelis, M., Corsetti, A., Tosti, N., Rossi, J., Corbo, M. R., Gobbetti, M. Characterization of non-starter lactic acid bacteria from Italian ewes cheeses based on phenotypic, genotipic, cell-wall protein and peptidase analyses. Appl Environ Microbiol. 2001; 67: 2011-2020)。L. パラカゼイは、抗菌化合物及び抗酵母化合物、例えばH2O2及びタンパク質性の活性物質をヒトの膣及び口腔において産生することが知られている(Atanassova, M., Choiset, Y., Dalgalarrondo, M., Chobert, J.-M., Dousset, X., Ivanova, I., Haertke, T. Isolation and partial biochemical characterization of a proteinaceous anti-bacteria and anti-yeast compound produced by Lactobacillus paracasei subsp. paracasei strain M3 Int J Food Microbiol. 2003; 87: 63-73; Ocana, V. S., Holgado, A. A. P. de R.,, Nader-Macias, M. E. Growth inhibition of Staphylococcus aureus by H2O2-producing Lactobacillus paracasei subsp. paracasei isolated from the human vagina. FEMS Immunol Med Microbiol. 1999; 23: 87-92; Sookkhee, S., Chulasiri, M. Prachyabrued, W. (2001) Lactic acid bacteria from healthy oral cavity of Thai volunteers: inhibition of oral pathogens. Journal of Applied Microbiology 2001; 90: 172-179)。
本発明は、新規微生物株ラクトバチルス・パラカゼイGM-080を提供する。
別の側面において、本発明は、当該微生物株ラクトバチルス・パラカゼイGM-080を含んで成る組成物を提供する。
別の側面において、対象者のアレルギー関連疾患を処置するための方法であって、前記対象者に、微生物株ラクトバチルス・パラカゼイGM-080を含んで成る組成物を投与することを含んでなり;その合併症が、好ましくは気道過敏性及び炎症、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、鼻炎、副鼻腔炎、過敏性肺炎、外因性アレルギー性肺胞炎、蕁麻疹、湿疹、アナフィラキシー、血管浮腫、アレルギー性頭痛及び片頭痛、特定の胃腸疾患、及び喘息から成る群から選択される、方法、を提供する。
更に別の側面において、本発明は、対象者のIFN-γ分泌を刺激するための方法であって、前記対象者に微生物種ラクトバチルス・パラカゼイGM-080を含んで成る組成物を投与することを含んで成る方法、を提供する。
本発明は、アレルギーを処置することが可能な新規微生物株ラクトバチルス・パラカゼイGM-080を提供する。当該株GM-080は、2004年2月19日にCCTCC M 204012の受託番号のもとCCTCC (the China Cernter for Type Culture Collection)に寄託された。
ラクトバチルス・パラカゼイGM-080は、健康なヒトの胃腸管から単離される。胃、腸又は十二指腸から採取された組織試料を、37℃で2日間培養された100μg/mLアンピシリン含有MRSブロスの培養液中で懸濁し、そしてアガープレート上にストリークプレーティングする。当該プレート上で生育している当該乳酸菌コロニーは、顕微鏡試験で予備的にスクリーニングすることができる。候補株は、続いて脾細胞と共培養する。前記ブロスにおいて脾細胞により結果として産生されたIFN-γの量が決定される。続いて、GM-080は、IFN-γのその高産生能について選択される。
GM-080の菌類学的特性を以下に示す:
(a)形態学的特性
(1)細胞の形状及びサイズ:MRSブロス中37℃で一晩培養された後に顕微鏡で観察された場合に、縁が丸い棒状の形状を有する桿菌。
(2)運動性:運動型
(3)鞭毛:なし
(4)胞子形成:胞子形成なし
(5)グラム染色:陽性
(b)培養的特性:
(1)培地:MRSブロス(DIFCO(商標)0881)、最終pH6.5±0.2
(2)培養条件:37℃の嫌気的又は好気的培養
(3)抗生物質耐性:アンピシリン100μg/mL
(c)生理学的特性:
(1)カタラーゼ:ポジティブ
(2)オキシダーゼ:ネガティブ
(3)API 50 CHL試験:API 50 CHL系は、乳酸菌の同定に使用する。一連の酵素の応答をアッセイすることにより、当該乳酸の特性が確立される。GM-080のAPI 50 CHL試験結果を表1に列記する。
(d)遺伝的特性:
GM-080の16s rDNA配列解析を決定する。結果は、GM-080が他のラクトバチルス・パラカゼイ株と高度に相同であることを示す(図2に示すとおり)。更に、距離の系統樹を図3に示す。また、ランダム増幅多型DNA(RAPD解析)を実施した。それは、GM-080がラクトバチルス・パラカゼイに属しているが、特定の16s rDNA配列を有することを示している。上記のことを考慮すると、GM-080は新規なラクトバチルス・パラカゼイ株である。
(e)GM-080の細胞壁タンパク質:
GM-080の細胞壁タンパク質は、他の常用のラクトバチルス・パラカゼイ株と比較した場合、同様のパターンを示す。GM-080の細胞壁タンパク質のSDS−PAGEパターンを図4に示す。
(f)GM-080を同定するために標準化された検出系
微生物を同定するための標準的な検出系は、2003年5月29日に出願された米国特許出願番号第10/446,781号に開示されており、これは、同定のためのマーカーとして所定の微生物を用いて、又は用いずに試験細胞系を培養した遺伝子発現の差異を用いる。試験した遺伝子を表2に列記する。
GM-080を同定するための標準的な検出系は、試験細胞系としてジャーカット細胞系を採用する。GM-080を用いて、そして用いずに培養したジャーカット細胞系の発現パターンを比較した場合、表3に列記した遺伝子は有意差がある。更に、他のラクトバチルス・パラカゼイ株CCRC12193及びCCRC12188の検出結果も表3に示す。これは、これらの株は全てラクトバチルス・パラカゼイであるが、異なる株に属することを示した。
+:遺伝子発現が2倍増大
−:遺伝子発現が2倍低下
GM-080は、HCl溶液(pH2.0)で3時間、続いて胆汁で4時間処理した後活性である。それ故に、GM-080は消化の際活性なままであると認められる。GM-080は健常者から単離され、そして安全で天然の毒性がないものであり、且つG.R.A.S.(一般に安全と認められる)に合致する。
更に、GM-080は、腸の上皮細胞に強力に接着する。上述のことを考慮すると、GM-080は長期間腸内に留まることができ、その結果生理学的機能を調節するために働く。また、腸の上皮細胞の接着部位を占有することにより、GM-080は、他の病原性細菌が腸に対し接着するのを妨害する。GM-080は良好なプロバイオティック細菌であると認められる。
本発明によると、GM-080はIFN-γ分泌を刺激することが明らかとなっており、そしてアレルギー関連疾患を処置するために使用することができる。
1つの側面において、本発明は、GM-080を含んで成る組成物を提供する。更に好ましくは、GM-080を含んで成る組成物はIFN-γ分泌を刺激するために使用され、これはアレルギー関連疾患を処置するために有用である。
本明細書で使用する場合、用語「アレルギー関連疾患」とは、通常無害な環境抗原に対する体系的な反応であって、抗原と抗体又は同一抗原に対する初期曝露により産生するT細胞との間の相互作用から生じる反応の疾患を意味する。用語「アレルギー反応」は、本明細書で使用する場合、無害な環境抗原又は既存の抗体若しくはT細胞に起因する抗原に対する応答を意味する。アレルギー反応には種々の免疫機構が存在するが、最も一般的な型は、喘息、花粉症、及び他の一般的なアレルギー反応を引き起こす肥満細胞上のIgE抗体に対するアレルゲンの結合である。アレルギー関連疾患には、気道過敏性及び炎症、アトピー性皮膚炎、アレルギー性結膜炎、鼻炎、副鼻腔炎、過敏性肺炎、外因性アレルギー性肺胞炎、蕁麻疹、湿疹、アナフィラキシー、血管浮腫、アレルギー性頭痛及び片頭痛、ある種の胃腸疾患、及び喘息が含まれる。別の側面において、アレルギー関連疾患は、空気中のアレルゲン(エアロアレルゲン)、例えば花粉、かび、動物のふけ、及び昆虫に対する曝露に関連する。
本明細書で使用する場合、用語「エアロアレルゲン」とは、少なくとも以下の特性を有するものとして定義される:活性レアギン応答を誘起する特定の抗原分類、及び感受性のある対象者において明らかな組織変化を引き起こしうるまでの周囲の曝露レベル。エアロアレルゲンは、呼吸器、皮膚、又は結膜のアレルギーを引き起こしうる空気中の粒子である。ブタクサ花粉の水溶性部分は、例えば呼吸器及び結膜の粘膜に影響を及ぼし、そしてブタクサ花粉の脂溶性アレルゲンは、皮膚の露出部に対して典型的な接触性皮膚炎を引き起こすことがある。
GM-080は、脾細胞及び末梢血単核細胞(PBMC)とin vitroで一緒にインキュベートした場合にIFN-γ分泌を刺激する能力を有するよう選択される。更に、本発明に従うモデルにおいて、エアロアレルゲンで感作し、そして次にGM-080で処理した動物は、IFN-γ分泌を増大することが観察される。更に、エアロアレルゲン特異的なIgEの量が処理後に有意に低下する。他方、アレルゲン特異的なIgGの量は処理前後での有意差を示さない。更に、気管支肺胞洗浄液(BALF)中の好酸球数は非常に低下する;しかしながら、BALF中のマクロファージ及びリンパ球の数は非常に増大する。炎症が緩和されたことが証明された。
本発明により、アレルギーの処置における使用のためのGM-080は生きていても不活性であってもよい。好ましくは、GM-080は不活性である。例えば、生菌株は、加熱段階又は不活性株としての乳酸菌を死滅させるために当業界で一般的に使用されている他の処理で処理されうる。
本発明によると、本乳酸菌株は、医薬組成物、栄養補助食品、食品、健康食品、医療用食品、又はそれらの成分に含めてもよく、これらは通常ヒトに投与される。本発明の好ましい態様において、本乳酸菌株は、食品の形態、例えばミルク中での乳酸菌の発酵を介して調製した、凝固して乳製品の形態で運ばれてもよい。本発明により調製された食品は、幼児又は子供にも簡便に投与することができる。
別の側面において、本発明は、対象者のアレルギー関連疾患を処置するための方法であって、前記対象者に、単離した微生物GM-080を含んで成る組成物を投与することを含んで成る方法を提供する。
更に別の側面において、本発明は、対象者のIFN-γ分泌を刺激するための方法であって、前記対象者に、単離した微生物GM-080を含んで成る組成物を投与することを含んで成る方法を提供する。
以下の実施例は単に例示目的で示しており、本発明の範囲を限定することを意図していない。
実施例1:ラクトバチルス・パラカゼイGM-080の単離
試料:内視鏡で採取したヒトの胃、腸又は十二指腸の組織片を、100μg/mLアンピシリンを含有している2mLのラクトバチルスMRSブロス(DIFCO(商標)0081)中37℃で約2日間培養した。当該ブロスをCaCO3含有MRSアガー上にプレーティングし、そして37℃で2日間インキュベートした。当該プレート上で生育する単一のコロニーを選択し、そしてグラム染色にかけた。グラム陽性細菌を続いて選択した。当該株の全てをラクトバチルスMRSブロス中37℃で定常期まで培養し、そして3000gで15分間遠心することにより回収し、そして1mLのPBS(リン酸緩衝食塩水、pH7.2)中で再懸濁し、そして次に95℃で30分間加熱し、そして続いてオートクレーブにかけ、そしてPBS中−20℃で保存した。
脾細胞の単離:健康なボランティア由来の5mLの血液試料を5mLのFicoll-Hypaque(17-1400-02, Pharmacia)に添加し、そして次に500gで30分間遠心した。脾細胞を採取した。各脾細胞試料中の細胞密度を5x106細胞/試料に調節した。脾細胞試料を2mLのRPMI1640(pH7.7)中で6時間インキュベートした。
末梢血単核細胞の単離:健康なボランティア由来の5mLの血液試料を5mLのFicoll-Hypaque(17-1400-02, Pharmacia)に添加し、そして次に500gで30分間遠心した。末梢血単核細胞(PBMC)を試料の界面から採取し、そしてPBSで2回洗浄した。PBMC(105細胞/mL)を、各ウェルがpH7.7の2mLのRPMI 1640倍地が含まれる6ウェルのプレートのウェルに移した。
IFN-γ分泌の刺激:脾細胞又はPBMC試料を、所定量のグラム陽性細菌と共培養した。36時間の共培養の後、各試料中の細胞をそれぞれ回収した。回収した細胞を再懸濁し、そして2000rpmで5分間遠心した。各試料のIFN-γレベルの決定のために上清を採取した。
IFN-γレベルの決定:IFN-γレベルは、ELISAで決定し、これは
−30μLの2.5μg/mLの精製したマウス抗ヒトIFN-γ抗体(カタログ番号18181D, PharMingen(商標), USA)を10mLのコーティング緩衝液(0.1MのNa2HPO4、pH9.0)に添加し、そして100μLの抗体溶液をELISAプレートの各ウェルに添加する段階;
−プレートを4℃で振とうする段階;
−プレートの各ウェルを洗浄緩衝液(0.05%のTween 20/PBS)を洗浄する段階;
−300μLのブロッキング緩衝液(1%BSA/PBS)をプレートの各ウェルに添加する段階;
−プレートを室温で少なくとも2時間振とうする段階;
−脾細胞試料の100μLの上清をプレートの各ウェルに添加する段階;
−プレートを4℃で一晩振とうする段階;
−プレートの各ウェルを洗浄緩衝液で洗浄する段階;
−150μLのビオチンマウス抗ヒトIFN-γ抗体(カタログ番号18112D, PharMingen(商標), USA)をプレートの各ウェルに添加する段階;
−プレートを室温で1時間インキュベートする段階;
−プレートの各ウェルを洗浄緩衝液で洗浄する段階;
−希釈緩衝液で希釈した150μLのストレプトアビジン−AKP(1:1000)をプレートの各ウェルに添加する段階;
−プレートを1時間室温で振とうする段階;
−プレートの各ウェルを洗浄緩衝液で8回洗浄する段階;
−200μLの基質pNppをプレートの各ウェルに添加する段階;
−前記基質反応が完了するまでプレートを室温でインキュベートする段階;
−プレートの各ウェルの405nmの吸光度(すなわちOD405)を測定する段階、
を含んで成る。
結果:グラム陽性細菌の中でも、脾臓細胞及びPBMCにおいてIFN-γを刺激する最も強い能力を有するGM-080が選択された。
実施例2:16s rDNAの配列決定
DNA抽出:GM-080及び他の細菌、CCRC12913、CCRC14001及びCCRC16100のゲノムDNAが、QIAamp(商標)Stool Mini Kit (Qiagen(商標)、カタログ番号51504)を用いて抽出された。精製は、以下に列記したような段階に従い実施した:
−1.4mLのABS緩衝液を培地に添加し、そしてそれいを1分間ボルテックスにかける段階;
−先の段階で得られた溶液を70℃で5分間加熱する段階;
−当該溶液を約15秒間ボルテックスにかけ、そして次にそれを約13,000rpmで1分間遠心する段階;
−上清を新しい遠心管に移す段階;
−上清にInhibitExタブレットを添加し、そしてそれを振とうして当該タブレットを溶解させ、そして次に室温で1時間インキュベートする段階;
−溶液を約13,000rpmで3分間遠心して細菌をInhibitExに付着させる段階;
−上清を新しい遠心管に移し、そして次に約13,000rpmで3分間遠心する段階;
−200μLの上清を新しい遠心管に移し、そしてプロテアーゼKを添加する段階;
−200μLの緩衝液ALを添加し、そしてそれを15分間ボルテックスにかけて均質溶液を得る段階;
−15μLのプロテアーゼKを前記均質溶液に添加し、そしてそれを15秒間ボルテックスにかける段階;
−当該溶液を70℃で10分間インキュベートする段階;
−200μLの96〜100%エタノールを添加してボルテックスにかける段階;
−溶液をQIAampスピンカラムに移し、そしてそれを約13,000rpmで1分間遠心する段階;
−QIAampスピンカラムを新しい遠心管に移し、そして500μLの緩衝液AW1を添加し、そして次にそれを約13,000rpmで1分間遠心する段階;
−QIAampスピンカラムを新しい遠心管に移し、そして500μLの緩衝液AW2を添加し、そして次にそれを約13,000rpmで1分間遠心する段階;
−QIAampスピンカラムを新しい遠心管に移し、そして200μLの緩衝液AEを添加し、そして次にそれを室温で1分間インキュベートする段階;
−約13,000rpmで1分間遠心してDNAを溶出する段階、
を含んで成る。
16s rDNAフラグメント増幅:L領域を増幅するためのプライマーは、ラクトバチルス・パラカゼイ16S rRNA V1領域、5'-CAC CGA GAT TCA ACA TGG-3'(配列番号1)及びラクトバチルス保存16S rRNA、5'-CCC ACT GCT GCC TCC CGT AGG AGT-3'(配列番号2)に従い設計した(Ward, L.J.H. and Timmins, M.J. (1999). Differentiation of Lactobacillus casei, Lactobacillus paracasei and Lactobacillus rhamnosus by polymerase chain reaction. Lett Appl Microbiol 29, 90-92)。GM-080、CCRC12913、CCRC14001及びCCRC16100のゲノムDNAが、PCR反応を実施するための鋳型として採取された。16s rDNA PCR増幅プログラムは以下の通りである:(1)95℃で10分間;(2)95℃で45秒間;(3)46℃で45秒間;(4)72℃で1分間;(5)72℃で7分間;段階2〜5は30サイクル繰り返した。
16s rDNAの配列決定:GM-080、CCRC12913、CCRC14001及びCCRC16100のPCR産物をアガロースゲル電気泳動にかけ(図2)、そして配列決定した。配列は、多数の配列アラインメントデータセット(NCBI blastn http://www/ncbi.nlm.nih.gov/BLAST)に対して、ARB配列エディター(リリース8.1)を用いてアラインした。また、ラクトバチルス・パラカゼイ株PB4、AY186046;F31、AF243147;KLB58、AF243168の16s rDNA配列は、図3に示す通りGM-080のものと同様であった(VectorNTI(商標), InforMax(商標)Inc.で作成)。更に、16s rDNAの距離の系統樹は、図4に示すように、EMBL-EBI ClustalW(http://www.ebi.ac.uk/clustalw)で作成した。当該16S rDNA解析により、GM-080はラクトバチルス・パラカゼイ株KLB58と高度に関連していたが、KLB58とはなおも異なっている。上述のことを考慮すると、GM-080はラクトバチルス・パラカゼイに属している。
実施例3:ランダム増幅多型DNA(RAPD解析)
GM-080、ラクトバチルス・パラカゼイATCC 25598, 25302, 335, 11582,及び27216のDNA抽出は、実施例2に記載のように実施した。
ランダム増幅のためのプライマーは5'-ATGTAACGCC-3'とした(Gardiner, G., Ross, R.P., Collins, J.K., Fitzgerald, G. and Stanton, C. Development of a probiotic Cheddar cheese containing human-derived Lactobacillus paracasei strains. App Environ Microbiol. 1998; 64, 2192-2199)。
RAPDの結果を図5に示した。RAPD解析によると、GM-080は常用のラクトバチルス・パラカゼイと異なっていた。上述のことを考慮すると、GM-080は新規ラクトバチルス・パラカゼイ株であった。
実施例4:GM-080の細胞壁タンパク質の抽出及び解析
細胞壁タンパク質は、Angelisにより説明されている方法(Angelis, M.D., Corsetti, A., Tosti, N., Rossi, J.,. Corbo, M. R., and Gobbetti, M. (2001) Characterization of Non-starter Lactic acid bacteria (NSLAB) from Italian ewe cheeses based on phenotypic, genotipic, cell-wall protein analyses. Appl. Environ Microbiol. 2001; 67: 2011-2020)に従い精製された。MRSブロス(Difco(商標))中で一晩培養した細胞は収集し、そして次に0.1M CaCl2含有0.05M Tris−HCl(pH7.5)で2回洗浄し、そして1.0mlの同一の緩衝液中で10.0のOD600に再懸濁した。8,000xgでの5分間の遠心の後、細胞壁タンパク質は、0.01M EDTA、0.01M NaCl、及び2%(wt/vol)SDSを含有する1.0mlの抽出緩衝液(pH8.0)を用いてペレットから抽出した。懸濁液を室温で60分間保存し、100℃で5分間加熱し、そして11,600xgで10分間4℃で遠心した。上清を12%SDS−PAGEで解析し、そしてクーマシーブルーで染色した。
結果を図6に示した。GM-080のパターンは、以前の研究(Angelis et al. 2001)で報告されたラクトバチルス・パラカゼイのものと同様の3つの特異的なバンドP1,P2及びP3を有していた。それ故に、GM-080はラクトバチルス・パラカゼイに属することが証明された。
実施例5:GM-080を同定するために標準化された検出系
刺激:ジャーカット細胞は、新しい培地を添加することによってリフレッシュされ、そして16時間培養された。次に、細胞を2つの群に分け、一方を乳酸菌を含む培養液とし、そして他方を乳酸菌を含まない培養液とした。細胞濃度が1x107/10mLに達したとき、細胞は、1x107の異なる乳酸菌(CCRC12193, GM-080又はCCRC12188)を用いて、又は用いずに24時間刺激された。刺激後、細胞を回収し、PBSで2回洗浄し、そしてRNA単離に使用した。
RNA単離及び標識:RNAは、トリゾール試薬(Life Technologies(商標), Gaithersburg, Md.)を取扱説明書通りに用いることで細胞から抽出した。8LのRNA(10g)及び2Lのオリゴポリ−dT(12〜18量体、1g/L)を十分に混合し、そして70℃で10分間維持し、そして次に氷で2分間冷却した。当該RNAと、逆転写標識混合物及び3L Cy3−dUTP(1mM)、2L SuperScriptIII(200U/L)、並びにRNasin(IL)を暗がりで混合した。当該混合物を50℃で2時間逆転写のためにインキュベートし、そしてこの反応は1.5Lの20mM EDTAを添加することにより終結させた。標識後、RNAはNaOH処理で除去し、そしてHClで中和した。cDNAを直ちにYM30精製キットで精製した。
マイクロアレイの作成:選択した何百の遺伝子をポリメラーゼ連鎖反応により増幅させ、そして分光光度法により260nmで定量した。全ての精製したPCR産物を50%のジメチルスルホキシド中で0.1μg/μlの濃度に調整し、そして、UltraGAPS(商標)コートスライド(Corning(商標)、Inc., Corning, N.Y.)上に2回スポッティングした。プリンティングの後、マイクロアレイを700mJoulesandでUV架橋し、そしてデシケーター内のスライドコンテナに室温で保存した。遺伝子は、上文で言及したように、表2に列記した。
マイクロアレイハイブリダイゼーション:蛍光標識したcDNAをハイブリダイゼーション溶液(5xSSC,0.1%SDS及び25%ホルムアミド)中100℃で5分間変性させ、周囲温度に冷却し、そしてスライド上に蒸着させた。ハイブリダイゼーションは、55℃で18時間実施した。ハイブリダイゼーション後、スライドを低度にストリンジェントな緩衝液(1xSSC及び0.1%SDS)、中程度にストリンジェントな緩衝液(0.1xSSC及び0.1%SDS)、高度にストリンジェントな緩衝液(0.1xSSC)中で連続的に洗浄し、そして最終的に圧縮N2で乾燥させた。
シグナル検出及びデータ解析:N2で乾燥させたスライドは、GenePix 4000Bスキャナー(Axon Instruments(商標), Inc.)上で、各スライドにつき同一の光電子増倍管レーザー出力及び感度レベルで直ちにスキャンした。生の蛍光データが得られ(10nmの解像度)、そして次の処理及びデータの視覚化がMicrosoft Excel(商標)において実施された。独立したハイブリダイゼーション実験の結果を比較するために、ローカルなバックグラウンドシグナルは、それぞれ別個のスポットのハイブリダイゼーションシグナルからサブトラクションされ、そして次にハウスキーピング遺伝子であるβ−アクチンで分離した。各遺伝子の最終的な発現は、二回一組の平均で表した。乳酸菌を用いて培養した、そして用いずに培養したジャーカット細胞の遺伝子発現プロファイルがその結果得られた。乳酸菌を用いずに培養したものに対して乳酸菌(CCRC12193, GM-080又はCCRC12188)で培養したジャーカット細胞において2倍超アップレギュレート又はダウンレギュレートされた遺伝子群が選択された。結果を表3に示した。この差異は、異なる種又は株が細胞の異なる遺伝子をオン又はオフに切り替えることができることを示した。故に、当該遺伝子発現プロファイルから、CCRC12193, GM-080及びCCRC12188はL. パラクゼイ(paracusei)であるが、異なる株に属することが示された。
実施例6;腸の上皮細胞に対するGM-080の接着
Caco-2細胞を本実施例の上皮細胞として採用した。Caco-2細胞は、機能的な微絨毛を有し、且つその上に加水分解酵素を付着させており、それは腸の成熟上皮細胞の分化した形態及び機能をin vitroで示した。
細胞:Caco-2は、5%FBSを添加した最少必須培地(MEM, GIBCO(商標))中、37℃、5%CO2/95%空気で培養した。接着アッセイのために、2mlの単層Caco-2細胞((3x105細胞/ml)が、6ウェルプレート内に据えられたガラスのカバースリップ上で調製された。培養液を2日おきに交換し、そして当該単層を2週間のインキュベーションの後に接着アッセイに使用した。使用直前、当該単層をPBSで2回洗浄し、そして1.5mlのMEMを各ウェルに添加して、細菌の接種前に1時間インキュベートした。
接着:PBSで一回洗浄し、且つ1.5mlのMEM培地中で再懸濁した1.5mlの(4x108CFU/ml)のGM-080をCaco-2細胞に添加した。37℃で1時間インキュベートした後、単層細胞をPBS緩衝液で4回洗浄し、3mlのメタノールで固定し、そして5〜10分間室温でインキュベートし、PBSで3回洗浄し、風乾させ、そしてグラム染色した。接着細菌は、カバースリップ当たり15の確率場を計数することにより顕微鏡で油浸した条件のもと(x100)検出し、そして場当たり接着している細菌の平均±SDを決定した。
結果:計数後、102±23.6のGM-080細菌がCaco-2細胞に接着していた。従って、GM-080は、Jacobsen等によって確立された標準(Jacobsen, C. N., Nielsen, R. V., Hayford, A. E., Moller, P. L., Michaelsen, K. F., Parregaard, A., Sandstrom, B., Tvede, M. and Jakobsen, M. Screening of Probiotic Activities of Forty-Seven Strains of Lactobacillus spp. by In Vitro Techniques and Evaluation of the Colonization Ability of Five Selected Strains in Humans. Appl. Environ. Microbiol. 1999; 65: 4949-4956)によるとCaco-2細胞に強力に接着することが認められた。
実施例7:胃腸管を模倣した環境におけるGM-080及び他の乳酸菌の活性
酸:一晩培養したGM-080、L.プランタラム(plantarum)、L.アシドフィラス(acidophilus)、L.カゼイ(casei)、及びL.バルガリカス(bulgarcus)に、2.0、2.5、そして3.2の異なるpH値を有する9mLのPBSを添加し、そして次にこれを更に37℃で3時間培養した。培養後、1mLの細胞を9mLのpH7.4のPBSで連続希釈した。酸処理前後の細胞数を推計し、そして下文の表4において列記するように示した。
胆汁:一晩培養したGM-080、L.プランタラム(plantarum)、L.アシドフィラス(acidophilus)、L.カゼイ(casei)、及びL.バルガリカス(bulgarcus)に、2.0のpH値を有する9mLのPBSを添加し、そして次に、これを更に37℃で3時間培養した。培養後、1mLの細胞を6,000rpmで10分間遠心した。ペレットを100μLのPBS(pH7.2)で懸濁した。溶液に、更に、0.3%(w/v)の雄牛の胆汁を含む10mLのMRSブロスを添加した。細胞を培養し、そして1mLの試料を3、12、そして24時間目に採取した。試料は9mLのpH7.4のPBSで連続希釈した。胆汁処理前後の細胞数を推計し、そしてまた表4に示した。これは、これらの乳酸菌が胃腸管を模倣した環境において活性なままであることを示している。
実施例8:動物モデル
動物:雌のBALB/cマウスを台湾のNational Laboratory Animal Centerから入手し、そして光と温度が共に制御された部屋で2週間飼育した。
アレルゲンの精製:チリダニアレルゲンであるDer p 5は、グルタチオン−アガロース結合クロマトグラフィーで精製されうる組換えDer p 5−グルタチオンS−トランスフェラーゼ融合タンパク質として、PGEX−2T発現ベクターを含んで成るエスケリッチャ・コリ(Escherichia coli)において発現した。所望のアレルゲンを発現することができる特定のE.コリ株を培養して誘導した。この細菌を回収し、そしてTBS(pH7.5)で洗浄し、そして0.1Mフッ化フェニルメチルスルホニルを添加した。細胞をDNアーゼI、Tween20及びリゾチームの添加、そして凍結融解法により破壊した。この混合溶液にEDTAを添加し、そして残渣を遠心で除去し、組換えDer p 5-グルタチオンS−トランスフェラーゼ融合タンパク質を含む上清を得た。当該上清は、融合タンパク質を吸着させるためにグルタチオン−アガロースアフィニティーカラムにかけられた。当該カラムは続いて4℃のTBS緩衝液で洗浄し、そして次にカラムから当該タンパク質を分離するためにTris塩基のグルタチオン(pH8.0)で還元した。当該タンパク質の分子量をSDS−PAGEで推定し、そして濃度もアッセイした。
感作:マウスは、10μgのDer p 5と4mgの水酸化アルミニウムの腹腔注射により能動的に感作した。最初の感作から14及び21日後に、マウスを0.1%の精製Der p 5のエアロゾルに30分暴露して吸入誘発を実施した。
処理:感作したマウスを本実験のために3つの群に分けた。A群のマウスに、コントロール群として、2週間の内に10回MRSブロスを給餌した。B群のマウスに、2週間の内に10回ラクトバチルス・カゼイを投与し、そして109CFUの細菌を毎回投与した。B群はポジティブコントロールとして扱い、これは、L.カゼイがIgE分泌を阻害するのに有効であることが証明されていたためである。C群のマウスには2週間の内に10回GM-080を投与し、そして109CFUの細菌を毎回投与した。
実施例9:IgG及びIgE分泌
Der p 5特異的IgG及びIgEの決定:最後の吸入誘発から18時間後、500μLの血液試料を尾から採取した。血液試料を室温で1時間維持し、そして次に遠心にかけた。血清を−80℃で保存した。Der p5特異的IgG2a、及びIgEの量をELISAで決定した。96ウェルのタンパク質高結合プレートを、コーティング緩衝液(0.1M NaHCO3、pH9.6)中10μg/mLの濃度に希釈した200μLの精製Der p 5でコーティングした。4℃で一晩インキュベーションした後、プレートをPBS−Tween20で洗浄し、そしてこれに300μLのブロッキング緩衝液(3%BSA)を添加した。2時間室温で振とうした後、プレートを再びPBS−Tween20で洗浄した。血清は1:10希釈でIgG測定に使用し、そして1:4希釈でIgE測定に使用した。試料を室温で2時間振とうした。一晩4℃でインキュベーションした後、プレートをPBS−Tween20で洗浄し、そしてこれに200μLのビオチン化ラット抗マウスIgEモノクローナル抗体、又はラット抗マウスIgG mAbを添加した。試料を室温で2時間振とうし、そして次にPBS−Tween20で洗浄した。200μLのストレプトアビジン−アルカリホスファターゼ(1:1000)を続いて添加し、そしてこの試料を室温で1時間振とうした。6回洗浄した後、呈色反応を200μLのホスファターゼ基質であるp−ニトロフェニルホスフェート二ナトリウム塩(pNPP)(Sigma(商標)N-2770, USA)の添加で開始した。プレートはマイクロプレートオートリーダー(Metertech(商標)、台湾)において405nmで読み取った。
統計解析:IgE及びIgGのレベルの変化をアッセイするために、一元ANOVA解析の反復測定を実施して、前記群の間の差異を比較した。分散解析の後、ダンカンの多重範囲試験を使用して、実験群とコントロール群との間の差異を区別した。p<0.05の値は、統計的有意差を示すのに使用した。
結果:結果を図7に示した。GM-080で処理した動物の血清におけるIgE分泌は大きく低下し、そして処理無しのもののわずかに25%であった。他方、GM-080で処理した動物の血清におけるIgG分泌は2倍に上昇した。IgG分泌はTh1 T細胞反応を表すので、GM-080は、アレルギー関連疾患と関連付けられるIgE分泌を排除するための対象となる。
実施例10:気管支肺胞洗浄液の細胞数
試料の調製:感作から18時間後、気管開口術を介して導入したポリエチレンチューブを通じて、0.9%滅菌生理食塩水の5x0.5mlアリコートでマウスを洗浄した。洗浄液を遠心し(500gで10分間、4℃)、そして細胞のペレットを1mlのPBS溶液中で再懸濁した。分化細胞の計数は、Leu染色で染色したサイトスピン調製物で行った。
統計解析:細胞数の変化をアッセイするために、一元ANOVA解析のための反復測定を実施して前記群間の差異を比較した。分散解析の後、ダンカンの多重範囲試験を使用して、実験群とコントロール群との間の差異を区別した。p<0.05の値は、統計的有意差を示すのに使用した。
結果:結果を図8に示した。BALFにおける血球の型の寄与は、炎症の程度を表す。更に、アレルギー性喘息の主な症候は、気道の慢性的炎症及び好酸球の浸潤である。GM-080で処理した動物のBALF中の好酸球は、5%から1%へと大きく低下した。他方、GM-080で処理した動物のBALF中のマクロファージ及びリンパ球は有意に上昇した。
実施例11:気管支肺胞洗浄液中でのIFN−γ分泌
試料の調製:感作の24時間後、気管開口術を介して導入したポリエチレンチューブを通じて、0.9%滅菌生理食塩水の5x0.5mlアリコートでマウスを洗浄した。洗浄液を遠心し(500gで10分間、4℃)、そして上清を実施例1に記載のようにIFN−γ定量解析にかけた。
結果:結果を図9に示した。GM-080を給餌した動物はBALFにおいて100pg/mLのIFN−γを生成したことが示された。他方、コントロール群はBALFにおいてわずかに20〜40pg/mLのIFN−γを生成した。GM-080はアレルギー性の炎症を阻害するのに有効であった。
実施例12:アレルギーを処置するための不活性GM-080
不活性GM-080の調製:凍結乾燥したGM-080粉末を蒸留水中で懸濁し、そしてマウスに給餌する前にオートクレーブにかけた(121℃、15分)。
マウス及び感作:雌のBALB/cマウス(6〜8週齢)をNational Laboratory Animal Center(台湾の台北)から購入した。全ての動物が、温度(24±2℃)及び湿度(60±5%)を制御し、且つ特定の病原のいない条件下で12時間の明暗サイクルで維持したケージで個別に維持した。BALB/cマウスに、4mgの水酸化アルミニウムに吸着した10gの組換えヤケヒョウダニ(Dermatophagoides pteronyssinus)アレルゲンDer p5-6xHis融合タンパク質を腹腔内注入した。当該マウスには、1日当たり、マウスにつき107、109及び1011CFUのGM-080を給餌した。当該マウスに、14日目に感作と同量のアレルゲンで追加免疫し、そして感作から21日後にPBSで希釈した0.1%のDer p5-6xHisを曝露した。吸入誘発は、エアロゾルミストを生成するDeVilbiss(商標)pulmosonicネブライザー(モデル2512;DeVilbiss(商標)Corp., Somerset, PA)に繋いだ1Lのチャンバー内で実施した。18時間後、血清を尾の静脈の出血により回収し、そしてIgEを実施例9に記載のようにELISAで決定した。
結果:結果を図10に示した。これは、ダストアレルギーDer p-5を曝露したBALB/cマウスは、未処置群と比較した場合有意に上昇した血清IgEレベルを有していたことを示している(p<0.05)。これは、アレルギー感作したマウスモデルが首尾よく誘発されうることを示唆している。21日間1日当たり異なる量のGM-080を給餌した後、GM-080群における血清IgEは、コントロール群と比較して有意に低下した(p<0.05)。この結果は、不活性GM-080は、アレルゲン特異的IgEを減少させることによりアレルギー性の応答が低下しうることを示した。
本発明の態様を例示して説明したが、種々の変更及び改良が当業者によってなされうる。本発明は例示したような特定の形態に限定されず、且つ本発明の精神及び範囲を逸脱しない全ての変更が特許請求の範囲において規定されるような範囲内のものであることが意図される。
図1は、グラム染色にかけられたGM-080の1000倍の顕微鏡写真を例示する。 図2は、GM--080並びに乳酸菌株CCRC129313、CCRC14001及びCCRC16100のPCR増幅した16s rDNAフラグメントのアガロースゲル解析の結果を例示する;Mは分子マーカーを表し;1はGM-080を表し;2はCCRC12913を表し;3はCCRC14001を表し;そして4はCCRC16100を表す。 図3Aは、GM-080並びに乳酸菌株CCRC129313、CCRC14001、CCRC16100、KLB58、PB4、及びF31の16s rDNA配列アラインメントを例示する。 図3Bは、GM-080並びに乳酸菌株CCRC129313、CCRC14001、CCRC16100、KLB58、PB4、及びF31の16s rDNA配列アラインメントを例示する。 図3Cは、GM-080並びに乳酸菌株CCRC129313、CCRC14001、CCRC16100、KLB58、PB4、及びF31の16s rDNA配列アラインメントを例示する。 図3Dは、GM-080並びに乳酸菌株CCRC129313、CCRC14001、CCRC16100、KLB58、PB4、及びF31の16s rDNA配列アラインメントを例示する。 図3Eは、GM-080並びに乳酸菌株CCRC129313、CCRC14001、CCRC16100、KLB58、PB4、及びF31の16s rDNA配列アラインメントを例示する。 図4は、本発明のGM-080と関連の乳酸菌とを比較する16s rDNAの距離の系統樹を例示する。 図5は、GM-080及び常用の乳酸菌株のRAPD解析を例示する;M:100-bpラダー、レーン1:GM-080;レーン2:ラクトバチルス・パラカゼイATCC 25598;レーン3:ラクトバチルス・パラカゼイATCC 25302;レーン4:ラクトバチルス・パラカゼイATCC 335;レーン5:ラクトバチルス・パラカゼイATCC 11582;レーン6:ラクトバチルス・パラカゼイATCC 27216。 図6は、GM-080、常用のラクトバチルス・パラカゼイ及びラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)株の細胞壁タンパク質のSDS-PAGEパターンを例示する;ここで、Mはタンパク質の分子量を表し;レーン1はラクトバチルス・パラカゼイを表し;レーン2はラクトバチルス・パラカゼイGM-080を表し;レーン3はラクトバチルス・ファーメンタムを表し;F1はラクトバチルス・ファーメンタム特異的なバンドを表し;そしてP1, P2及びP3はラクトバチルス・パラカゼイ特異的なバンドを表す。 図7は、Der p 5の吸入で誘発したDer p 5感作BALB/cマウスの血清中のDer p 5特異的IgG(白棒)及びIgE(黒棒)を例示する;AはMRSブロスで処理した群を表し;BはL. カゼイで処理した群を表し;そしてCはGM-080で処理した群を表す。 図8は、Der p 5感作マウスの気管支肺胞洗浄液中のマクロファージ、リンパ球及び好酸球の細胞数を例示する;AはMRSブロスで処理した群を表し;BはL. カゼイで処理した群を表し;そしてCはGM-080で処理した群を表す。 図9は、Der p 5感作マウスの気管支肺胞洗浄液におけるIFN-γ分泌を例示する;AはMRSブロスで処理した群を表し;BはL. カゼイで処理した群を表し;そしてCはGM-080で処理した群を表す。 図10は、Der p 5感作BALB/cマウスにおけるIgE産生に対する不活性GM-080の効果を例示する。Der p 5感作マウスは、三週間毎日異なる量のGM-080又は蒸留水(コントロール)を経口投与された。血清のDer p5特異的IgEレベルはELISAで決定された。コントロール群と比較したが、*(p<0.1)及び**(p<0.05)はクラスカル−ワリスH検定では有意に異なっており、そして帰納的な比較がダネットt検定で使用された。

Claims (9)

  1. CCTCC (the China Cernter for Type Culture Collection)にCCTCC番号:CCTCC M 204012で寄託された、単離された微生物株ラクトバチルス・パラカゼイ(Lactobacillus paracasei)GM-080。
  2. 請求項1に記載の微生物株を含んで成る組成物。
  3. IFN−γ分泌を刺激するために使用される、請求項2に記載の組成物。
  4. アレルギー関連疾患を処置するために使用される、請求項2に記載の組成物。
  5. アレルギー関連疾患が炎症である、請求項4に記載の組成物。
  6. アレルギー関連疾患がエアロアレルゲンに対する曝露と関連している、請求項4に記載の組成物。
  7. 微生物株が生きているか、あるいは失活している、請求項2に記載の組成物。
  8. 微生物株が失活している、請求項に記載の組成物。
  9. 医薬組成物、栄養補助食品、食品、健康食品、又はそれらの成分の形態の、請求項2に記載の組成物。
JP2005114021A 2005-04-11 2005-04-11 ラクトバチルス・パラカゼイの新規微生物株gm−080及びアレルギー関連疾患を処置するためのその使用 Active JP4847038B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005114021A JP4847038B2 (ja) 2005-04-11 2005-04-11 ラクトバチルス・パラカゼイの新規微生物株gm−080及びアレルギー関連疾患を処置するためのその使用

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005114021A JP4847038B2 (ja) 2005-04-11 2005-04-11 ラクトバチルス・パラカゼイの新規微生物株gm−080及びアレルギー関連疾患を処置するためのその使用

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006288290A JP2006288290A (ja) 2006-10-26
JP4847038B2 true JP4847038B2 (ja) 2011-12-28

Family

ID=37409587

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005114021A Active JP4847038B2 (ja) 2005-04-11 2005-04-11 ラクトバチルス・パラカゼイの新規微生物株gm−080及びアレルギー関連疾患を処置するためのその使用

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4847038B2 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8372392B2 (en) * 2009-12-23 2013-02-12 Lytone Enterprise, Inc. Lactobacillus paracasei strain LT12 as immunity regulatory agent
TWI406665B (zh) * 2010-09-01 2013-09-01 Genmont Biotech Inc 益生菌株gm-080用於製備治療心臟發炎與心臟細胞凋亡之醫藥組合物及其用途
EP2841573B1 (en) 2012-04-23 2018-01-10 Chr. Hansen A/S Ampicillin resistant texturizing lactic acid bacteria strains
BR122022016606B1 (pt) 2013-07-12 2023-01-24 Morinaga Milk Industry Co., Ltd Lactobacillus paracasei mortos pelo aquecimento, medicamento, alimento ou bebida, ração, agente promotor da produção de il-12 e uso
CN105579574B (zh) 2013-07-12 2017-08-25 森永乳业株式会社 新型乳酸菌、以及含有新型乳酸菌的药品、饮食品和饲料
CN116769682B (zh) * 2023-08-22 2023-11-21 东北农业大学 缓解食物过敏的副干酪乳杆菌jy56后生元及其应用

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1034788A1 (en) * 1999-03-11 2000-09-13 Société des Produits Nestlé S.A. Lactic acid bacteria strains capable of preventing diarrhea
US20040047849A1 (en) * 2002-09-11 2004-03-11 Genmont Biotech Inc. Use of some lactobacillus strains in treating allergy

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006288290A (ja) 2006-10-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11992511B2 (en) Lactobacillus paracasei strain and use thereof
Gaudana et al. Probiotic attributes of Lactobacillus strains isolated from food and of human origin
AU2021319366B2 (en) Lactobacillus paracasei 207-27 and use thereof
Sandes et al. Selection of new lactic acid bacteria strains bearing probiotic features from mucosal microbiota of healthy calves: Looking for immunobiotics through in vitro and in vivo approaches for immunoprophylaxis applications
EP1859022B1 (en) Novel acid tolerant lactobacillus sakei probio- 65 with the ability of growth suppression of pathogenic microorganisms and the anti-allergic effect
US11767503B2 (en) Bifidobacterium breve 207-1 and use thereof
JP2009269906A (ja) 抗炎症活性を有するラクトバチルス分離株及びそれらの利用
JP4847038B2 (ja) ラクトバチルス・パラカゼイの新規微生物株gm−080及びアレルギー関連疾患を処置するためのその使用
JP2011501666A (ja) ビフィズス菌の種
KR102106737B1 (ko) 면역증강 활성을 가진 락토바실러스 퍼멘텀 BioE LF11 사균체를 포함하는 면역증강 조성물
Osmanagaoglu et al. Immunomodulatory function and in vivo properties of Pediococcus pentosaceus OZF, a promising probiotic strain
US20040047849A1 (en) Use of some lactobacillus strains in treating allergy
CN100396771C (zh) 新的微生物株类干酪乳杆菌gm-080及其治疗过敏相关疾病的用途
US6994848B2 (en) Lactobacillus paracasei strain GM-080 for treating allergy related diseases
WO2014167995A1 (ja) 免疫調節作用を有する乳酸菌のスクリーニング方法
TWI398259B (zh) 副乾酪乳酸桿菌株gmnl-133用於改善異位性皮膚炎或其他過敏疾病之組合物及其用途
TWI277651B (en) New use of some lactobacillus strains in treating allergy
CN113337440A (zh) 一株唾液乳杆菌mg-587及其应用
KR20130049554A (ko) 아토피 예방 또는 치료용 조성물
TW201501717A (zh) 具有免疫調節及抗過敏作用的乳酸菌
US7351572B2 (en) Microorganism strain GM-090 of Lactobacillus fermentum and its use for stimulating IFN-γ secretion and/or treating allergy
TWI284149B (en) Novel microorganism strain GMNL-32 of lactobacillus paracasei and its use for treating allergy related diseases
WO2024090413A1 (ja) 乳酸菌、該乳酸菌由来の自然免疫活性化剤及び該乳酸菌を含有する食品
WO2024090414A1 (ja) 乳酸菌、該乳酸菌由来の自然免疫活性化剤及び該乳酸菌を含有する食品
JP4823503B2 (ja) Lactobacillusfermentumの新規微生物株GM−090、およびIFN−γ分泌の刺激および/またはアレルギーの処置のためのその使用。

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080314

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101109

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20110131

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20110203

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20110627

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20110627

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110802

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110823

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110913

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111013

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141021

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4847038

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250