JP4846328B2 - 遮炎機能を備えた建築用壁体および遮炎機能を備えた建築物、ならびに建築物の防火方法 - Google Patents

遮炎機能を備えた建築用壁体および遮炎機能を備えた建築物、ならびに建築物の防火方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば、火災が発生した場合にも、建築用パネルの壁体内通気路を閉塞して、遮炎することによって、建築用壁体が燃え広がるのを効果的に防止することが可能な、遮炎機能を備えた建築用壁体および遮炎機能を備えた建築物、ならびに建築物の防火方法に関する。
従来より、例えば、ツーバイフォー工法などの枠組工法において、効率良く施工するために、工場などで予め製造した壁パネルを用いて建築物を施工する枠組壁工法が用いられるようになっている。
この枠組壁工法では、壁パネル内に断熱材などを装着した密閉構造であるので、夏場などにおいて、熱がこもってしまい、居室空間が暑くなってしまうことになる。また、冬場において、居室空間と外気との温度差が大きい場合には、壁内に結露が発生した場合に、水蒸気をパネル外に排出できないために、耐久性を阻害するおそれがあった。
このため、従来より、壁内(壁パネル内)に通気空間を設けて、床下空間から、小屋裏空間に通じる内側通気路を設けるようにして、外気を取り入れるようにした壁内通気工法が用いられるようになっている。このような壁内通気工法で構築した木造住宅などの建築物は、躯体の内部に湿気または熱気がこもりにくいものである点で優れている。
また、このような壁内通気工法で構築した建築物では、火災が発生した場合にも、燃え広がらないように、防火性を高めるために、壁と床下空間の間、壁と壁の間、壁と天井の間、壁と小屋裏空間との間の通気部において、通気部を遮炎する遮炎措置が採られている。
すなわち、このような通気部において、通気開口面積を制御する火炎ストッパーを設けたり、熱で膨張することによって通気部を閉塞する膨張部材を設けたり、火災時に通気部を閉止する防火ダンパーなどを用いて、通気部を遮炎する遮炎措置が採られている。
例えば、特許文献1(実開平6−22416公報)では、図11に示したように、壁体100内に設けた通気空間102内の任意の場所に配置する火炎ストッパー104が開示されている。
この火炎ストッパー104は、例えば、図11に示したように、壁106の高さの略中間位置に、柱や間柱の間に平面の状態で取り付けられものであって、火炎ストッパー104には、開口部108が形成されている。そして、この開口部108の面積を、壁内の平面面積の3〜30%以内の開口面積となるように制御することによって、燃焼する壁内を酸素欠乏状態にして、燃え広がるのを防止することが行われている。
また、特許文献2(特開平8−135038号公報)では、図12に示したように、例えば、通気部である壁内空間200の1、2階の天井付近に、複数個のダンパ−型防火遮蔽板202が設けられている。そして、火災時にこのダンパ−型防火遮蔽板202を閉止することによって、壁内空間200の通気部を遮炎することが行われている。
さらに、特許文献2では、通気部である壁内空間200に、図13に示したように、横
材である防火遮蔽板208に複数の通気孔204を設けて、この通気孔204内に、加熱によって、発泡膨張して、通気孔204を閉塞する膨張部材206を設けることによって通気部を遮炎することが行われている。
また、特許文献3(特開2004−162517号公報)では、図14に示したように、壁枠体300の内周側枠体部材302と外周側枠体部材304の間には、通気性を有するとともに、火炎の通過を遮断する機能を有する金網などで構成された網状体306が、通気孔308を塞ぐように設けられている。
この網状体306によって、通常時には、通気孔308を介して、壁体内通気が行われ、火炎が発生した際には、火炎が通気孔308を介して、伝播するのを防止するようになっている。
また、この網状体306の通気孔308の部分には、所定の温度で発泡する耐火性の粒状の発泡材310が配置されており、これにより、火災時に発泡材310が発泡して、通気孔308を閉塞して、遮炎効果を発揮するようになっている。
実開平6−22416公報 特開平8−135038号公報 特開2004−162517号公報
このような遮炎措置は、設計者が、適宜、設計図の納まりに合わせて、計画することにより遮炎措置を行っているのが実情である。すなわち、建築物の形状は、設計に応じて、多種多様な形状のものであり、全ての設計形状に対応できるような遮炎措置はなく、各部分の納まりに合うように、遮炎措置が個別に行われているので、遮炎措置の形式なども煩雑なものとなっている。
また、このように建築物の形状に応じて、通気部の形状も多種多様な形状であるので、遮炎部材の取り付け作業に、施工や設計に手間、時間がかかることになり、コストも高くつくことにもなる。
従って、従来では、工場生産化が困難であり、施工工事の合理化が図れない工法となっているのが現状である。
また、特許文献1(実開平6−22416公報)では、図11に示したように、壁106の高さの略中間位置に、柱や間柱の間に平面の状態で取り付けられているので、壁106の全面に火炎を受けた場合には、壁全体が燃え広がってしまうことになる。また、火炎ストッパー104には、開口部108の面積を制御する方法では、火災の勢いが大きい場合には、完全に遮炎することは難しいものである。
また、火炎ストッパー104を横架材などに密着させる場合にも、火炎ストッパー104と横架材の孔などを同じにすることは、困難な場合が多い。
また、特許文献2(特開平8−135038号公報)では、図12に示したように、通気部である壁内空間200内に、横材である防火遮蔽板202を施工しなければならず、施工に手間と時間が必要となり、コストが高くつくことになる。しかも、図13の場合には、防火遮蔽板208を施行する手間が必要であるとともに、防火遮蔽板208の複数の通気孔204内に、膨張部材206を設ける必要があるので、施工などが難しく、施工に手間と時間が必要となり、コストが高くつくことになる。
一方、図15に示したように、壁枠体400を単一の枠体として、遮炎措置402を施
した場合には、壁枠体400自体が、火災で燃えることになるので、構造強度を確保するために、壁枠体400自体が大きくなってしまい、コストが高くつくことにもなる。
本発明は、このような現状に鑑み、遮炎措置に応じて建築物の設計を変える必要がなく、全ての建築物において、同じ遮炎納まり構造で建築することが可能で、遮炎措置性能が均一で優れた遮炎性能を発揮できるとともに、構造強度を確保することができ、しかも、工場生産が可能であり、品質確保が容易であり、現場での遮炎工事が不要で施工が簡単で作業時間を短縮することができ、コストも低減できる遮炎機能を備えた建築用壁体および遮炎機能を備えた建築物、ならびに建築物の防火方法を提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体は、
略矩形状の枠体と、
前記枠体に面方向に張設された面材と、
前記枠体と面材に囲まれた通気空間と、
前記枠体に形成され、前記通気空間と連通する通気開口孔と、
を備えるとともに、
前記枠体の少なくとも一辺が、
複数の積層された枠体部材と、
前記複数の枠体部材からなる枠体の中間位置に形成され、前記通気開口孔の一部を構成する通気層と、
前記通気層に設けられ、熱により熱膨張することによって、前記通気層を閉塞する遮炎機能を備えた遮炎部材と、
を備えることを特徴とする。
このように、パネルの構造部材を構成する枠体を、複数の積層された枠体部材として、この複数の枠体部材からなる枠体の中間位置に形成され、通気開口孔の一部を構成する通気層に、遮炎機能を備えた遮炎部材を設けている。
従って、火災が発生していない通常時には、複数の積層された枠体部材が構造部材として機能して構造強度を維持することができる。
また、万一、火災が発生した場合には、複数の枠体部材からなる枠体の中間位置に形成した通気層に設けた遮炎部材によって、確実に遮炎することができる。しかも、この遮炎時には、内側か外側の火炎面の一方のみの枠体部材のみが火炎に晒されるだけであるので、非火災側に位置する枠体部材によって構造強度が保たれることになる。
さらに、複数の枠体部材からなる枠体の中間位置に、小さな通気空間である通気層を設けるので、どのような幅の壁であっても、均一な遮炎空間とすることができ、遮炎するのが容易であり、例えば、同じ形状、厚みの熱膨張耐火材などから構成される遮炎部材を使用することができるので、遮炎部材の使用量を小さくすることができ、コストを抑えることができる。
従って、遮炎措置に応じて建築物の設計を変える必要がなく、全ての建築物において、同じ遮炎納まり構造で建築することが可能で、遮炎措置性能が均一で優れた遮炎性能を発揮できるとともに、火災発生時にも、構造強度を確保することができる。
しかも、工場生産が可能であり、品質確保が容易であり、現場での遮炎工事が不要で施工が簡単で作業時間を短縮することができ、施工コストも低減できる。
さらに、例えば、外断熱でも、内断熱でも適用可能であり、建築物の断熱工法などを自
由に選択することができる。
また、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体は、
前記複数の枠体部材が、内周側枠体部材と、外周側枠体部材と、これらの内周側枠体部材と外周側枠体部材との間に配置された中間枠体部材とを備え、
前記中間枠体部材が、一対の一定間隔離間した長尺状の中間枠部材から構成されるとともに、
前記一対の中間枠部材の間の間隙によって通気層が形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、内周側枠体部材と外周側枠体部材との間に、中間枠体部材を配置するとともに、中間枠部材の間の間隙によって通気層を形成するだけで良いので、構造が簡単で、工場生産が容易で大量生産することができ、コストを低減することができる。
また、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体は、前記遮炎部材が、前記一対の中間枠部材の対向面の少なくとも一方に設けられていることを特徴とする。
このように構成することによって、一対の中間枠部材の対向面の少なくとも一方に設けられた、火災発生時に熱によって膨張する遮炎部材によって、確実に通気層を閉塞することができ、内周側か外周側の火炎面の一方のみの枠体部材のみが火炎に晒されるだけであるので、非火災側に位置する枠体部材によって構造強度を維持することが可能である。
また、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体は、前記遮炎部材が、前記一対の中間枠部材の対向面の少なくとも一方に沿って付設されたシート状の遮炎部材であることを特徴とする。
このように構成することによって、例えば、同じ形状、厚みの熱膨張耐火材などから構成されるシート状に遮炎部材を、一対の中間枠部材の対向面に付設するだけでよいので、遮炎部材の装着が簡単で、技術の熟練も不要であり、同じ性能、品質の建築用壁体を得ることができるとともに、工場生産が容易であり、コストを低減することができる。
また、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体は、
前記複数の枠体部材が、内周側枠体部材と、外周側枠体部材とを備え、
前記内周側枠体部材と外周側枠体部材の少なくとも一方に溝部が形成されるとともに、
前記溝部によって通気層が形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、内周側枠体部材と外周側枠体部材の少なくとも一方に溝部を形成することによって通気層を形成することができるので、構造が簡単であり、構成部材の部品点数を低減することができ、工場生産が容易であり、コストを低減することができる。
また、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体は、前記遮炎部材が、前記溝部の対向側壁の少なくとも一方に設けられていることを特徴とする。
このように構成することによって、前記溝部の対向側壁の少なくとも一方に設けられた、火災発生時に熱によって膨張する遮炎部材によって、確実に通気層を閉塞することができ、遮炎することができ、内周側か外周側の火炎面の一方のみの枠体部材のみが火炎に晒されるだけであるので、非火災側に位置する枠体部材によって構造強度を維持することが可能である。
また、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体は、前記遮炎部材が、前記溝部の対向側壁の少なくとも一方に沿って付設されたシート状の遮炎部材であることを特徴とする。
このように構成することによって、例えば、同じ形状、厚みの熱膨張耐火材などから構成されるシート状の遮炎部材を、溝部の対向壁に付設するだけでよいので、遮炎部材の装着が簡単で、技術の熟練も不要であり、同じ性能、品質の建築用壁体を得ることができるとともに、工場生産が容易であり、コストを低減することができる。
また、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体は、前記複数の枠体部材の内周側枠体部材に形成された通気開口孔と、外周側枠体部材通気開口孔の開口位置とが、一致するように形成されていることを特徴とする。
このように内周側枠体部材に形成された通気開口孔と、外周側枠体部材に形成された通気開口孔の開口位置とが一致するので、火災が発生していない通常時には、これらの通気開口孔を介して、壁体内通気が確保し易くなり、夏場に熱気のこもりや、冬場の結露の発生による耐久性低下はしづらい。
また、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体は、前記複数の枠体部材の内周側枠体部材に形成された通気開口孔と、外周側枠体部材に形成された通気開口孔の開口位置とが、一致しないように形成されていることを特徴とする。
このように内周側枠体部材に形成された通気開口孔と、外周側枠体部材に形成された通気開口孔の開口位置とが一致しないので、万一火災が発生した場合にも、装着した遮炎部材の遮炎機能が働く前の初期段階において、いっきに火炎が通気開口孔を通過することがないので、初期遮炎効果に優れることになる。
また、本発明は、上記のいずれかに記載の遮炎機能を備えた建築用壁体から構成される壁体内通気路を有する遮炎機能を備えた壁体構造、または、建築物である。
また、本発明は、屋根裏に形成された小屋裏空間と、床下に形成された床下空間と、天井裏に形成された天井空間のうち、少なくとも一つが、
上記のいずれかに記載の遮炎機能を備えた建築用壁体から構成される壁体構造の壁体内通気路と連通されていることを特徴とする遮炎機能を備えた建築物である。
さらに、本発明は、屋根裏に形成された換気部を備えた小屋裏空間と、
床下に形成された換気部を備えた床下空間とを備え、
前記小屋裏空間と床下空間とが、上記のいずれかに記載の遮炎機能を備えた建築用壁体から構成される壁体構造の壁体内通気路と連通するように構成されていることを特徴とする遮炎機能を備えた建築物である。
また、本発明は、上記のいずれかに記載の遮炎機能を備えた建築用壁体を用いて建築物を構築して、
前記通気層に設けられた遮炎部材を、熱により熱膨張させることによって、通気層を閉塞して遮炎することを特徴とする建築物の防火方法である。
本発明によれば、パネルの構造部材を構成する枠体を、複数の積層された枠体部材として、この複数の枠体部材からなる枠体の中間位置に形成され、通気開口孔の一部を構成する通気層に、遮炎機能を備えた遮炎部材を設けている。
従って、火災が発生していない通常時には、複数の積層された枠体部材が構造部材として機能して構造強度を維持することができる。
また、万一、火災が発生した場合には、複数の枠体部材からなる枠体の中間位置に形成した通気層に設けた遮炎部材によって、確実に遮炎することができる。しかも、内側か外
側の火炎面の一方のみの枠体部材のみが火炎に晒されるだけであるので、非火災側に位置する枠体部材によって構造強度が保たれることになる。
さらに、複数の枠体部材からなる枠体の中間位置に、小さな通気空間である通気層を設けるので、どのような幅の壁であっても、均一な遮炎空間とすることができ、遮炎するのが容易であり、例えば、同じ形状、厚みの熱膨張耐火材などから構成される遮炎部材を使用することができるので、遮炎部材の使用量を小さくすることができ、コストを抑えることができる。
従って、遮炎措置に応じて建築物の設計を変える必要がなく、全ての建築物において、同じ遮炎納まり構造で建築することが可能で、遮炎措置性能が均一で優れた遮炎性能を発揮できるとともに、火災発生時にも、構造強度を確保することができる。
しかも、工場生産が可能であり、品質確保が容易であり、現場での遮炎工事が不要で施工が簡単で作業時間を短縮することができ、施工コストも低減できる。
さらに、例えば、外断熱でも、内断熱でも適用可能であり、建築物の断熱工法などを自由に選択することができる。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
図1は、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体を建築用パネルとして、木造の枠組壁工法に適用した実施例を示す建築物の部分概略断面図である。
図1において、10は全体で本発明の建築物を示している。
図1に示したように、建築物10は、基礎12を備えており、基礎12の内側には、床
下空間14が形成されている。また、基礎12には、床下換気口16が形成されており、この床下換気口16には、手動または電動などにより開閉可能な床下開閉ダンパー18が設けられている。
また、基礎12の外側には、基礎周り断熱材20が設けられている。なお、この基礎周り断熱材20は、床下空間14内の温度が、外気温の影響を受けにくくするために、基礎12の外側に施すことが望ましいが、屋内側であってもよい。
一方、基礎12の上部には、土台22が設けられており、この土台22の上方に、根太24を介して、1階の居室空間26が形成されている。
この1階の居室空間26には、本発明の建築用壁体を構成する建築用パネル28が、根太24と、1階と2階の間に設けられた、例えば、胴差し、端根太などの根太30との間に設けられている。
さらに、根太30の上方には、2階の居室空間32が形成されており、この2階の居室空間32にも、本発明の建築用壁体を構成する建築用パネル28が、2階と小屋裏空間34との間に設けられた、例えば、胴差し、端根太などの根太36との間に設けられている。
また、図1に示したように、2階の居室空間32の間の壁にも、本発明の建築用壁体を
構成する建築用パネル28が設けられている。
また、本発明の建築物10は、その外壁において外断熱を施した木造住宅であって、外側通気空間としての外側通気層38と、建築用パネル28の中空層を内側通気層として利用した壁体内通気路40とを備えている。
このように外断熱を施すとともに、外側通気層38を設けるために、建築用パネル28の外側に、外側断熱材42が張り巡らされている。そして、この外側断熱材42の外面に、図示しない上下方向に延びる胴縁を介して、建築用パネル28と一定間隔離間して外壁材44が設けられている。この外壁材44と外側断熱材42との間に形成された間隙によって、外側通気層38が形成されている。なお、外側通気層38の下端は、大気中に連通されている。
一方、建築物10の小屋裏空間34も、垂木46の外側に、小屋裏断熱材48が設けられており、外断熱が施されている。
そして、この小屋裏断熱材48の外側には、垂木50を介して、屋根材52が一定間隔離間して設けられており、この屋根材52と小屋裏断熱材48との間に形成された間隙によって、小屋裏外側通気層54が形成されている。
そして、外側通気層38と小屋裏外側通気層54が連通しており、屋根部に設けた、図示しない、例えば、棟部換気口などの排気口に連通されている。
なお、外側通気層38が、軒下近傍で、外気と連通するとともに、外側通気層38が、小屋裏外側通気層54と連通しないようにすることもできる。この場合には、屋根部の熱気を排出するために、軒下近傍に外気と連通する開口部を設けておくようにすればよい。
また、図1に示したように、小屋裏空間34には、その上方に、外気と連通するとともに、開閉度を調整でき開閉可能な開口扉56を備えた小屋裏開口部58が設けられている。
なお、この場合、開閉可能な開口扉56の代わりに、また、開口扉56とともに、風量を調整できるファンや換気扇などを設けることも可能である。
この場合、基礎周り断熱材20、外側断熱材42、小屋裏断熱材48としては、特に限定されるものではないが、合成樹脂発泡断熱板が好ましく、例えば、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂を発泡することにより形成される独立気泡を有する樹脂発泡体の板であることが望ましい。
なかでも高度の剛性と断熱性および透湿抵抗の高いポリスチレンの押出し発泡板を用いるのが効果的である。しかしながら、断熱材としては、このような合成樹脂押出し発泡板に限らず、グラスウール、ロックウールなどを板状に形成させた繊維系のものも使用できる。
また、外壁材44としては、例えば、モルタル壁、サイディング壁、コンクリート壁などが使用可能であるが、その他の壁材であっても良い。また、屋根材52としては、例えば、かわら屋根材、スレート屋根材、金属板平ぶき屋根材などが使用可能であるが、その他の屋根材であっても良い。
一方、建築用パネル28は、図2に示したように、略矩形状の枠体60を備えている。この枠体60は、上方枠体62と、下方枠体64と、これらの上方枠体62と下方枠体64との間に、一定間隔離間して設けられた複数の縦枠体66とから構成されている。
そして、これらの枠体60に面方向に張設された、建築物の外側に配置される面材である構造用面材68と、建築物の内側(居室空間側)に配置される面材である内装材70とを備えている。
これにより、枠体60と構造用面材68、内装材70に囲まれた通気空間72が形成されるようになっている。
この場合、構造用面材68としては、特に限定されるものではなく、例えば、合板、木質パネル、無機質パネルなどを用いることができる。また、内装材70としても、特に限定されるものではなく、石膏ボードなどの内装材料を用いることができる。
そして、図2に示したように、下方枠体64には、通気空間72と連通する複数の通気開口孔74が形成されている。
一方、図2および図3(A)に示したように、上方枠体62は、内周側枠体部材76と、外周側枠体部材78とを備えている。そして、これらの内周側枠体部材76と外周側枠体部材78との間の中間位置に配置された中間枠体部材80とを備えている。
この場合、中間枠体部材80は、一対の一定間隔離間した長尺状の中間枠部材80a、80bから構成されるとともに、一対の中間枠部材80a、80bの間の長尺状に延びた間隙によって、通気開口孔の一部を構成する通気層82が形成されている。
そして、一対の中間枠部材80a、80bの対向面に沿って、シート状の遮炎部材84a、84bが、例えば、接着剤、釘などの接合部材によって付設されている。
この場合、遮炎部材84a、84bとしては、耐火性発泡材から構成するのが好ましく、例えば、木材の耐熱温度以下の所定温度で、高倍率発泡(例えば、10〜40倍発泡)する性能を有するものであるのが望ましい。なお、発泡を開始する温度としては、例えば、60℃〜250℃、好ましくは、200℃〜250℃であり、この温度を超える温度で発泡が完了するものであるのが望ましい。
このような耐火性発泡材としては、例えば、ブチル系、エポキシ系のものなどを使用することができる。
また、遮炎部材84a、84bとしては、その厚さ、幅などは、火災が発生した場合に、熱によって膨張した際に、通気層82を閉塞するような寸法、位置に配置すればよい。
従って、図3(C)に示したように、遮炎部材84a、84bを片方だけにすることも可能である。
また、上方枠体62の内周側枠体部材76と、外周側枠体部材78にはそれぞれ、通気空間72と連通する複数の通気開口孔76a、78aが形成されている。
この場合、下方枠体64に形成される通気開口孔74、上方枠体62の内周側枠体部材76と外周側枠体部材78に形成される通気開口孔76a、78aの形状、大きさは、特に限定されるものではなく、例えば、図5に示したように、円形、楕円形状(図5(A))、三角形状、四角形状(図5(B)、(C))、多角形状、切欠形状(図5(D))などとすることができる。
また、上方枠体62の内周側枠体部材76と外周側枠体部材78に形成される通気開口孔76a、78aは開口位置とが一致するように構成してもよい。この場合には、火災が発生していない通常時には、これらの通気開口孔76a、78aを介して、壁体内通気が確保し易くなり、夏場に熱気のこもりや、冬場の結露の発生による耐久性低下はしづらい。
また、上方枠体62の内周側枠体部材76と外周側枠体部材78に形成される通気開口孔76a、78aは開口位置とが一致しないように構成することもできる。この場合には、万一火災が発生した場合にも、装着した遮炎部材の遮炎機能が働く前の初期段階において、いっきに火炎が通気開口孔を通過することがないので、初期遮炎効果に優れることになる。
さらに、上方枠体62の内周側枠体部材76と外周側枠体部材78に形成される通気開口孔76a、78aと、下方枠体64に形成される通気開口孔74も、開口位置とが一致することも、一致しないようにすることも可能である。
なお、建築用パネル28の構成単位としては、図4(A)に示したように、縦枠体66が外枠を形成したもの、図4(B)に示したように、外枠の他に中間枠部材として縦枠体66を備えるものなど、任意の大きさとすることができる。
このように構成することによって、図3(B)に示したように、火災が発生した場合に、遮炎部材84a、84bが熱によって膨張して、通気層82を閉塞することにより、遮炎効果を発揮するようになっている。
この場合、このような遮炎措置を、この実施例では、上方枠体62に設けたが、図6(A)に示したように、下方枠体64にも遮炎措置を施すこともでき、さらには、図6(B)に示したように、縦枠体66にも遮炎措置を施すことも可能であって、少なくとも枠体60の任意の一辺がこのような遮炎措置が施してあればよく、その組み合わせは任意である。
このように構成される建築用パネル28は、図1、図7に示したように、土台22の上方の根太24と、1階と2階の間に設けられた、例えば、胴差し、端根太などの根太30との間に設けられている。
そして、図7に示したように、根太24の通気用切欠24a、建築用パネル28の下方枠体64に形成される通気開口孔74を介して、建築用パネル28の通気空間72と床下空間14とが連通するようになっている。
また、根太30の上方には、建築用パネル28が、2階と小屋裏空間34との間に設けられた、例えば、胴差し、端根太などの根太36との間に設けられている。
これによって、1階の建築用パネル28の通気空間72と、2階の建築用パネル28の通気空間72とが、1階の建築用パネル28の上方枠体62の通気開口孔76a、78a、通気層82、根太30の通気開口孔30a、2階の建築用パネル28の下方枠体64に形成される通気開口孔74を介して、連通するようになっている。
さらに、2階の建築用パネル28の上方枠体62の通気開口孔76a、78a、通気層82、根太36の通気開口孔36aを介して、小屋裏空間34に連通するようになっている。
このように構成することによって、床下空間14から、建築用パネル28の通気空間72を介して、小屋裏空間34に連通する壁体内通気路40が形成されるようになっている。
また、図1に示したように、2階の居室空間32の間の壁にも、本発明の建築用壁体を
構成する建築用パネル28が設けられている。
この場合には、例えば、図8に示したように、1階の天井空間90に、床根太92に通気開口孔94を設けて、通気を図るようにすればよい。
このように構成することによって、建築用パネルの構造部材を構成する枠体60を、複数の積層された内周側枠体部材76と外周側枠体部材78として、この複数の枠体部材76、78からなる枠体の中間位置に、一対の中間枠部材80a、80bにより形成された、通気開口孔の一部を構成する通気層82に、遮炎機能を備えた遮炎部材84a、84b
を設けている。
従って、火災が発生していない通常時には、複数の積層された内周側枠体部材76と外周側枠体部材78と、中間枠部材80a、80bとが、構造部材として機能して構造強度を維持することができる。
また、万一、火災が発生した場合には、複数の枠体部材からなる枠体の中間位置に形成した通気層に設けた遮炎部材84a、84bによって、確実に遮炎することができる。しかも、この遮炎時には、内周側か外周側の火炎面の一方のみの枠体部材76または78のみが火炎に晒されるだけであるので、非火災側に位置する枠体部材によって構造強度が保たれることになる。
さらに、複数の枠体部材からなる枠体の中間位置に、小さな通気空間である通気層を設けるので、どのような幅の壁でも均一な遮炎空間(通気層82)とすることができ、遮炎するのが容易であり、例えば、同じ形状、厚みの熱膨張耐火材などから構成される遮炎部材を使用することができるので、遮炎部材の使用量を小さくすることができ、コストを低減することができる。
従って、遮炎措置に応じて建築物の設計を変える必要がなく、全ての建築物において、同じ遮炎納まり構造で建築することが可能で、遮炎措置性能が均一で優れた遮炎性能を発揮できるとともに、構造強度を確保することができる。
しかも、工場生産が可能であり、品質確保が容易であり、現場での遮炎工事が不要で施工が簡単で作業時間を短縮することができ、コストも低減できる。
さらに、例えば、外断熱でも、内断熱でも適用可能であり、建築物の断熱工法などを自由に選択することができる。
さらに、特許文献3(特開2004−162517号公報)では、図14に示したように、火災が発生した場合には、火炎によって、網状体306が、熱によって温度上昇が早く、発泡材310の発泡が早く、遮炎が即座に行われる利点がある。
これに対して、本発明によれば、特許文献3のような網状体306、発泡材310を設置する代わりに、複数の枠体部材からなる枠体の中間位置に、小さな通気空間である通気層を設け、この通気層部分に遮炎措置を施すことによって、より遮炎性能、構造強度の向上が図れるとともに、施工、作業時間の短縮化、コストの低減を達成することができる。
なお、この実施例では、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体を建築用パネル28として、木造の枠組壁工法に適用した実施例を示したが、在来の軸組工法にも用いることができ、この場合には、図9に示したように、根太24に通気開口孔24bを設けるようにすればよい。
また、上記の実施例では、上方枠体62は、内周側枠体部材76と、外周側枠体部材78と、これらの内周側枠体部材76と外周側枠体部材78との間の中間位置に配置された一対の中間枠部材80a、80bとから構成している。
しかしながら、図10(A)〜(C)に示したように、上方枠体62内周側枠体部材76と、外周側枠体部材78とのみから構成して、内周側枠体部材76と外周側枠体部材78の少なくとも一方に溝部76b、78bを形成して、これらの溝部に、遮炎部材84a、84bを設けることもできる。
例えば、図10(A)は、内周側枠体部材76に溝部76bを形成したもの、図10(B)は、外周側枠体部材78に溝部78bを形成したもの、図10(C)は、内周側枠体部材76と外周側枠体部材78の両方に溝部76b、78bを形成したものを示している。
このように構成することによって、内周側枠体部材76と外周側枠体部材78の少なくとも一方に溝部を形成することによって通気層を形成することができるので、構造が簡単であり、構成部材の部品点数を低減することができ、工場生産が容易であり、コストを低減することができる。
さらに、図示しないが、上方枠体62を、さらに複数の(多数の)積層された内周側枠体部材76と、外周側枠体部材78と、これらの内周側枠体部材76と外周側枠体部材78との間の中間位置に配置された一対の中間枠部材80a、80bとから構成することももちろん可能である。
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体を建築用パネル28として、木造の枠組壁工法の壁パネルに適用した実施例を示したが、壁パネル以外にも、床パネル、屋根パネルとして使用することも可能である。
また、上記実施例では、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体を建築用パネル28として、木造の枠組壁工法に適用した実施例を示したが、もちろんパネルとしてではなく、在来工法などの現場施工の壁においても、本発明のような遮炎措置を施して建築用壁体として適用することも可能であるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
図1は、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体を建築用パネルとして、木造の枠組壁工法に適用した実施例を示す建築物の部分概略断面図である。 図2は、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体を建築用パネルとして用いた場合の部分拡大斜視図である。 図3は、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体を建築用パネルとして用いた場合の部分拡大断面図である。 図4は、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体を建築用パネルとして用いた場合の概略図である。 図5は、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体を建築用パネルとして用いた場合の部分拡大斜視図である。 図6は、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体を建築用パネルとして用いた場合の概略図である。 図7は、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体を建築用パネルとして用いた場合の部分拡大断面図である。 図8は、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体を建築用パネルとして用いた場合の部分拡大断面図である。 図9は、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体を建築用パネルとして用いた場合の部分拡大断面図である。 図10は、本発明の遮炎機能を備えた建築用壁体を建築用パネルとして用いた場合の部分拡大断面図である。 図11は、従来の建築物の遮炎措置を示す概略図である。 図12は、従来の建築物の遮炎措置を示す概略図である。 図13は、従来の建築物の遮炎措置を示す概略図である。 図14は、従来の建築物の遮炎措置を示す概略図である。 図15は、従来の建築物の遮炎措置を示す概略図である。
符号の説明
10 建築物
12 基礎
14 床下空間
16 床下換気口
18 床下開閉ダンパー
20 断熱材
22 土台
24 根太
24a 通気用切欠
24b 通気開口孔
26 居室空間
28 建築用パネル
30 根太(胴差、床梁)
30a 通気開口孔
32 居室空間
34 小屋裏空間
36 根太(梁、軒桁)
36a 通気開口孔
38 外側通気層
40 壁体内通気路
42 外側断熱材
44 外壁材
46 垂木
48 小屋裏断熱材
50 垂木
52 屋根材
54 小屋裏外側通気層
56 開口扉
58 小屋裏開口部
60 枠体
62 上方枠体
64 下方枠体
66 縦枠体
68 構造用面材
70 内装材
72 通気空間
74 通気開口孔
76 内周側枠体部材
76a、78a 通気開口孔
76b、78b 溝部
78 外周側枠体部材
80 中間枠体部材
80a、80b 中間枠部材
82 通気層
84a、84b 遮炎部材
90 天井空間
92 床根太(梁)
94 通気開口孔
100 壁体
102 通気空間
104 火炎ストッパー
106 壁
108 開口部
200 壁内空間
202 ダンパ−型防火遮蔽板
204 通気孔
206 膨張部材
208 防火遮蔽板
300 壁枠体
302 内周側枠体部材
304 外周側枠体部材
306 網状体
308 通気孔
310 発泡材
400 壁枠体
402 遮炎措置

Claims (14)

  1. 略矩形状の枠体と、
    前記枠体に面方向に張設された面材と、
    前記枠体と面材に囲まれた通気空間と、
    前記枠体に形成され、前記通気空間と連通する通気開口孔と、を備えるとともに、
    前記枠体の少なくとも一辺が、
    複数の積層された枠体部材と、
    前記複数の枠体部材からなる枠体の中間位置に形成され、前記通気開口孔の一部を構成する通気層と、
    前記通気層に設けられ、熱により熱膨張することによって、前記通気層を閉塞する遮炎機能を備えた遮炎部材と、を備え、
    前記複数の枠体部材が、内周側枠体部材と、外周側枠体部材と、これらの内周側枠体部材と外周側枠体部材との間に配置された中間枠体部材とを備え、
    前記中間枠体部材が、一対の一定間隔離間した長尺状の中間枠部材から構成されるとともに、
    前記一対の中間枠部材の間の間隙によって通気層が形成されていることを特徴とする遮炎機能を備えた建築用壁体。
  2. 前記遮炎部材が、前記一対の中間枠部材の対向面の少なくとも一方に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の遮炎機能を備えた建築用壁体。
  3. 前記遮炎部材が、前記一対の中間枠部材の対向面の少なくとも一方に沿って付設されたシート状の遮炎部材であることを特徴とする請求項2に記載の遮炎機能を備えた建築用壁体。
  4. 略矩形状の枠体と、
    前記枠体に面方向に張設された面材と、
    前記枠体と面材に囲まれた通気空間と、
    前記枠体に形成され、前記通気空間と連通する通気開口孔と、を備えるとともに、
    前記枠体の少なくとも一辺が、
    複数の積層された枠体部材と、
    前記複数の枠体部材からなる枠体の中間位置に形成され、前記通気開口孔の一部を構成する通気層と、
    前記通気層に設けられ、熱により熱膨張することによって、前記通気層を閉塞する遮炎機能を備えた遮炎部材と、を備え、
    前記複数の枠体部材が、内周側枠体部材と、外周側枠体部材とを備え、
    前記内周側枠体部材と外周側枠体部材の少なくとも一方に溝部が形成されるとともに、
    前記溝部によって通気層が形成され、
    前記複数の枠体部材の内周側枠体部材に形成された通気開口孔と、外周側枠体部材に形成された通気開口孔の開口位置とが、一致するように形成されていることを特徴とする遮炎機能を備えた建築用壁体。
  5. 略矩形状の枠体と、
    前記枠体に面方向に張設された面材と、
    前記枠体と面材に囲まれた通気空間と、
    前記枠体に形成され、前記通気空間と連通する通気開口孔と、を備えるとともに、
    前記枠体の少なくとも一辺が、
    複数の積層された枠体部材と、
    前記複数の枠体部材からなる枠体の中間位置に形成され、前記通気開口孔の一部を構成する通気層と、
    前記通気層に設けられ、熱により熱膨張することによって、前記通気層を閉塞する遮炎機能を備えた遮炎部材と、を備え、
    前記複数の枠体部材が、内周側枠体部材と、外周側枠体部材とを備え、
    前記内周側枠体部材と外周側枠体部材の少なくとも一方に溝部が形成されるとともに、
    前記溝部によって通気層が形成され、
    前記複数の枠体部材の内周側枠体部材に形成された通気開口孔と、外周側枠体部材に形成された通気開口孔の開口位置とが、一致しないように形成されていることを特徴とする遮炎機能を備えた建築用壁体。
  6. 前記遮炎部材が、前記溝部の対向側壁の少なくとも一方に設けられていることを特徴とする請求項4から5のいずれかに記載の遮炎機能を備えた建築用壁体。
  7. 前記遮炎部材が、前記溝部の対向側壁の少なくとも一方に沿って付設されたシート状の遮炎部材であることを特徴とする請求項6に記載の遮炎機能を備えた建築用壁体。
  8. 前記複数の枠体部材の内周側枠体部材に形成された通気開口孔と、外周側枠体部材に形成された通気開口孔の開口位置とが、一致するように形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の遮炎機能を備えた建築用壁体。
  9. 前記複数の枠体部材の内周側枠体部材に形成された通気開口孔と、外周側枠体部材に形成された通気開口孔の開口位置とが、一致しないように形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の遮炎機能を備えた建築用壁体。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載の遮炎機能を備えた建築用壁体から構成される壁体内通気路を有することを特徴とする遮炎機能を備えた壁体構造。
  11. 請求項1から9のいずれかに記載の建築用壁体から構成される壁体内通気路を有する壁体構造を備えたことを特徴とする遮炎機能を備えた建築物。
  12. 屋根裏に形成された小屋裏空間と、床下に形成された床下空間と、天井裏に形成された天井空間のうち、少なくとも一つが、
    請求項1から9のいずれかに記載の遮炎機能を備えた建築用壁体から構成される壁体構造の壁体内通気路と連通されていることを特徴とする遮炎機能を備えた建築物。
  13. 屋根裏に形成された換気部を備えた小屋裏空間と、
    床下に形成された換気部を備えた床下空間とを備え、
    前記小屋裏空間と床下空間とが、請求項1から9のいずれかに記載の遮炎機能を備えた建築用壁体から構成される壁体構造の壁体内通気路と連通するように構成されていることを特徴とする遮炎機能を備えた建築物。
  14. 請求項1から9のいずれかに記載の遮炎機能を備えた建築用壁体を用いて建築物を構築して、
    前記通気層に設けられた遮炎部材を、熱により熱膨張させることによって、通気層を閉塞して遮炎することを特徴とする建築物の防火方法。
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