JP4845042B2 - ドラムブレーキ並びにブレーキライニング、及び鞍乗型車両 - Google Patents

ドラムブレーキ並びにブレーキライニング、及び鞍乗型車両 Download PDF

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本発明は、ドラムブレーキ並びにブレーキライニング、及び鞍乗型車両に関する。
従来より、制動装置の一つとしてドラムブレーキが知られている。自動二輪車等の鞍乗型車両には、通常、内接式のドラムブレーキが適用されており、このドラムブレーキは、車輪と共に回転するブレーキドラムの内周面に、ブレーキシューの外周面に固着されたブレーキライニングと呼ばれる摩擦材を押圧することによって制動力を得る。
また、特許文献1のように、回転するブレーキドラムの外周面にブレーキライニングを押圧する、外接式のドラムブレーキもある。この特許文献1には、ブレーキライニングの、ブレーキドラムとの接触面とは反対側の面に振動防止用の溝を設けたドラムブレーキが開示されている。
実開平1−7864号公報
ところで、ドラムブレーキは、通常、ブレーキシューの一方の端部を支点とし、他方の端部をカム等の動作によって変位させることで、ブレーキシューの両方の端部に操作力を発生させて、その間に位置するブレーキライニングをブレーキドラムの周面に押圧している。このため、ブレーキライニングがブレーキドラムの周面に及ぼす面圧が不均一となりやすく、これにより、ブレーキライニングが夜露を吸湿することによる制動力の変化(いわゆるモーニングエフェクト)等が増大しやすくなる。
本発明は、上記実情に鑑みて為されたものであり、ブレーキライニングがブレーキドラムの周面に及ぼす面圧を均一化することが可能な、ドラムブレーキ並びにブレーキライニング、及び鞍乗型車両を提供することをその目的の一つとする。
上記課題を解決するため、本発明のドラムブレーキは、ブレーキドラムと、前記ブレーキドラムの内周面に対応する形状の摩擦面を有するブレーキライニングと、前記ブレーキライニングを前記摩擦面の裏側から支持するブレーキシューとを備え、前記ブレーキシューは、裏側から操作力を受けて、前記ブレーキライニングの摩擦面を前記ブレーキドラムの内周面に接触させ、前記ブレーキライニングは、前記ブレーキシューが操作力を受ける位置からの距離に応じて剛性が増加する、ことを特徴とする。
本発明によれば、ブレーキシューが操作力を受ける位置からの距離に応じてブレーキライニングの剛性を変化させるので、ブレーキライニングがブレーキドラムの周面に及ぼす面圧を均一化することができる。
また、本発明の一態様では、前記ブレーキライニングは、前記摩擦面に、前記ブレーキシューが操作力を受ける位置からの距離に応じて溝が形成される。これによれば、摩擦面に形成される溝によって、ブレーキシューが操作力を受ける位置からの距離に応じてブレーキライニングの剛性を増加させることができる。
また、本発明の一態様では、前記溝は、前記ブレーキドラムの軸方向に沿って形成される。これによれば、周方向に回転するブレーキドラムにブレーキライニングが押圧される際に、溝の周囲部分が撓むための空隙が軸方向に亘って確保されるので、剛性を低下させる効果を発揮させやすい。また、ブレーキライニングの剛性を周方向の距離に応じて調整しやすい。
また、本発明の一態様では、前記溝は、該溝同士の間隔よりも溝深さが小さく形成される。これによれば、剛性を低下させる効果を発揮させつつ、溝の周囲部分の振動を低減させることができる。
また、本発明の一態様では、前記ブレーキライニングは、前記摩擦面に、前記ブレーキシューが操作力を受ける位置からの距離に応じて間隔が増加する複数の前記溝が形成される。これによれば、ブレーキシューが操作力を受ける位置からの距離に応じてブレーキライニングの剛性を段階的に変化させることができる。
また、本発明の一態様では、前記ブレーキシューは、前記ブレーキドラムの周方向に沿った方向の少なくとも一方の端部で操作力を受け、前記ブレーキライニングは、前記摩擦面のうち、前記ブレーキシューが操作力を受ける端部の側に前記溝が形成される。これによれば、ブレーキライニングの摩擦面がブレーキドラムの周面に及ぼす面圧を、ブレーキドラムの周方向に亘って均一化することができる。
この場合、前記ブレーキライニングには、前記摩擦面のうち、前記ブレーキシューが操作力を受ける端部の側の端から、該摩擦面の曲率中心を中心とした30度の範囲内に前記溝が形成されることが好適である。
次に、本発明のブレーキライニングは、ブレーキドラムの内周面に対応する形状の摩擦面を有し、ブレーキシューにより前記摩擦面の裏側から支持され、前記ブレーキシューが裏側から部分的に受ける操作力によって、前記摩擦面が前記ブレーキドラムの内周面に接触されるブレーキライニングであって、前記ブレーキシューが操作力を受ける位置からの距離に応じて剛性が増加する、ことを特徴とする。本発明によれば、ブレーキドラムの周面に及ぼす面圧を均一化することが可能なブレーキライニングを実現できる。
次に、本発明の鞍乗型車両は、上記何れかのドラムブレーキを備える鞍乗型車両である。鞍乗型車両は、例えば、自動二輪車(スクータを含む)、四輪バギー(全地形型車両)、スノーモービル等である。本発明によれば、ブレーキライニングの摩擦面がブレーキドラムの周面に及ぼす面圧を均一化することができ、モーニングエフェクト等の増加を防止することが可能な鞍乗型車両を実現できる。
本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に、本発明の鞍乗型車両の一実施形態に係る自動二輪車の外観側面図を示す。自動二輪車1は、車両前方(同図でFが示す方向)の下方から上方に向けて延設するフロントフォーク2を有しており、このフロントフォーク2の下端部には前車輪3が軸支され、上端部にはハンドル4が取付けられている。また、ハンドル4の片側には、前車輪用のブレーキレバー(図示せず)が取付けられている。フロントフォーク2の中央部からは、車両後方に向かって車体フレーム5が延設されている。この車体フレーム5の前後方向の中途部にはエンジン6が設置されており、また車体フレーム5の上部にはシート7が設置されている。また、車体フレーム5のエンジン6が設置されている付近には、後車輪用のブレーキペダル(図示せず)が取付けられている。また、車体フレーム5の前後方向の中途部にはリヤアーム8が軸支されており、このリヤアーム8の後端部には後車輪9が軸支されている。また、車体フレーム5の後端部とリヤアーム8の後端部とを架け渡すようにサスペンション10が設置されている。
前車輪3が軸支されている部分および後車輪9が軸支されている部分には、本発明のドラムブレーキの一実施形態に係るドラムブレーキ13、19がそれぞれ設置されている。前車輪3の側に設けられたドラムブレーキ13は、ハンドル4に取付けられたブレーキレバーとワイヤー23で繋がれ、搭乗者によりブレーキレバーが操作されることによって制動力を発生させる。また、後車輪9の側に設けられたドラムブレーキ19は、車体フレーム5に取付けられたブレーキペダルとワイヤー29で繋がれ、搭乗者によりブレーキペダルが操作されることによって制動力を発生させる。
図2に、本発明の一実施形態に係るドラムブレーキ13,19の、車軸と交差する面の断面図を示す。また、図3は、図2におけるA−A線の断面図である。また、図4は、図2におけるB−B線の断面図である。
ドラムブレーキ13,19は、車輪と共に回転する円筒状のブレーキドラム31と、このブレーキドラム31の内周面に対応する円弧状の外周面を有する一対のブレーキシュー33と、このブレーキシュー33の外周面の一部に固着され、ブレーキドラム31の内周面に押圧されるブレーキライニング35とを有する、いわゆる内接式のドラムブレーキとして構成されている。
ブレーキドラム31は、車輪のホイールハブと一体に形成されており、一方の端部が閉塞された円筒形状を為し、その内周面37がブレーキライニング35に押圧される被押圧面とされている。このブレーキドラム31は、例えば鋳鉄で構成される。また、ブレーキドラム31の他方の端部は、カバー39によって閉塞される。なお、図4では、カバー39の図示を省略している。
このブレーキドラム31の外周部分には、車輪のホイールリムに繋がるスポークが取付けられる複数のスポーク孔41が形成されている。なお、図3では、一部のスポーク孔41のみを示している。また、ブレーキドラム31は、中央部分に車軸孔43を有しており、この車軸孔43には、上記フロントフォーク2またはリヤアーム8に固定された車軸45が挿通されている。ブレーキドラム31は、図3および図4に示すように、軸受け47によってこの車軸45の周りを回転可能に支持されている。他方、カバー39は、車軸45に固定されている。
また、ブレーキドラム31の内周面37の一部には、軸方向に沿って溝49が形成されている。この溝49は、上端の角部でブレーキライニング35の表面を掻いて荒らすことから、ブレーキライニング35の表面の輝面化を防ぐ効果がある。また、この溝49の深さは、例えば所定の摩耗限界寸法とすることが好適である。この場合、ブレーキドラム31の摩耗度合い、ひいては溝49の消失によるブレーキドラム31の交換時期を、ユーザに視覚的に把握させることができる。
ブレーキシュー33は、弓形の形状を為し、その外周面51が略半周分の円弧状とされている。このブレーキシュー33は、例えばアルミで構成される。それぞれのブレーキシュー33の外周面51は、ブレーキドラム31の内周面37と中心が共通するように配されており、ブレーキドラム31の内周面37の略半周分ずつに対向している。また、それぞれのブレーキシュー33の外周面51は、ブレーキドラム31の内周面37よりも中心からの半径が若干小さく(曲率が若干大きく)されており、ブレーキドラム31の内周面37との間に僅かな空隙を保っている。
ブレーキシュー33の外周面51の中央領域には、帯状のブレーキライニング35が周方向に沿って接着剤を介して固着されている。ここで、ブレーキライニング35は、ブレーキドラム31の内周面37と対向する面が摩擦面55とされ、ブレーキシュー33の外周面51に貼付けられる面が裏面とされる。また、この裏面全体でブレーキシュー33の外周面51に接着されている。ブレーキライニング35は、例えば、セミメタリックや焼結合金(メタリック)などの摩擦材からなる。また、ブレーキライニング35の摩擦面55には、周方向の両方の端部の側に、複数の溝58が軸方向に沿ってそれぞれ形成されている。これらの溝58については、後に詳しく述べる。
ブレーキドラム31内の内周面37付近の箇所には、カム60が設置されており、ブレーキシュー33の周方向の一方の端部には、このカム60の外周面に当接するカム受け部65が設けられている。このカム60は、2つのブレーキシュー33のカム受け部65に挟み込まれており、ブレーキドラム31の周方向に沿って回転することによって、2つのブレーキシュー33をそれぞれブレーキドラム31の内周面37へ向けて押し出す。
また、カム60は、図3に示すように、軸方向に延出した軸部67と一体とされており、この軸部67は、カバー39に挿通されて外部へ突出している。軸部67の外部へ突出した部分には、径方向に延びたレバー69が取付けられている。このレバー69の先端部には、上記ワイヤー23,29が繋がれており、搭乗者によるブレーキレバーやブレーキペダルの操作によって、レバー69が接線方向に引かれると、カム60が回転する仕組みとなっている。
また、カム受け部65は、例えばブレーキシュー33の本体の先端に鋳こまれた鋳鉄で構成されている。このカム受け部65は、カム60に当接する先端部が平面状とされており、その法線方向に沿って押し出される。この先端部は、ブレーキライニング35の摩擦面55と表裏の関係となっているため、ブレーキシュー33が押し出されると、ブレーキライニング35の摩擦面55がブレーキドラム31の内周面37に押し付けられる。
ブレーキドラム31内の内周面37付近の、カム60と中心を挟んで反対側の箇所には、ピン70が設置されており、ブレーキシュー33の周方向の他方の端部には、このピン70の外周面に当接する形状のピン受け部75が設けられている。このピン70は、カバー39から突出する形で設置され、ブレーキシュー33が上記カム60の回転によって押し出される際の支点となる。
また、ピン受け部75は、先端部がピン70の略半周を取り囲む形状を有しており、2つのブレーキシュー33のピン受け部75によってピン70を挟み込んでいる。また、この先端部も、ブレーキライニング35の摩擦面55と表裏の関係となっている。
ブレーキドラム31内のカム60と車軸45の間、およびピン70と車軸45の間には、2つのブレーキシュー33を架け渡すようにリターンスプリング80がそれぞれ設置されている。ブレーキシュー33には、端部に近い箇所にそれぞれスプリング孔85が設けられており、リターンスプリング80の一端が取付けられる。このリターンスプリング80は、それぞれのブレーキシュー33をブレーキドラム31の内周面37から離間する方向に付勢している。ブレーキシュー33が上記カム60に押し出されていない状態(図2に示す状態)では、ブレーキライニング35の摩擦面55とブレーキドラム31の内周面37との間に僅かな空隙が保たれている。
以上のように、ブレーキシュー33は、カム受け部65を力点、ピン受け部75を支点、ブレーキライニング35が固着された部分を作用点として、カム60からカム受け部65に与えられる操作力により、てこの原理を利用して、ブレーキライニング35をブレーキドラム31の内周面37に押圧する。また、この場合、カム受け部65が受けた操作力の反力が、ピン70からピン受け部75に働く。すなわち、ブレーキシュー33は、カム受け部65およびピン受け部75の位置でそれぞれ操作力を受ける。
また、カム受け部65およびピン受け部75は、それぞれ、ブレーキライニング35の摩擦面55に対して裏側となる面でカム60またはピン70を受けていることから、カム受け部65およびピン受け部75に対する操作力は、これらの面の法線方向、すなわちブレーキライニング35をブレーキドラム31の内周面へ押し付ける方向に働く。
以下、ブレーキライニング35の摩擦面55に形成された溝58について説明する。図5に、ブレーキシュー33およびブレーキライニング35の拡大図を示す。また、図6には、ブレーキライニング35を摩擦面55の側から見た図を示す。
ブレーキライニング35の摩擦面55には、周方向の両方の端部の側に、複数の溝58が軸方向に沿ってそれぞれ形成されている。これらの溝58は、溝58が形成される近辺の剛性を低下させて、ブレーキドラム31の内周面37に与える面圧を低下させる目的で形成される。
具体的には、ブレーキライニング35の摩擦面55には、ブレーキシュー33が操作力を受けるカム受け部65およびピン受け部75にそれぞれ近い側に複数の溝58が形成されている。これによって、カム受け部65またはピン受け部75からの距離が離間するに従って剛性が増加するように、換言すると、当該距離が近接するに従って剛性が低下するようにされている。
また、摩擦面55の周方向のそれぞれの端部の側に形成される複数の溝58は、隣り合う2つの溝58の間の間隔aよりも溝深さbが小さくなるように形成されている。
また、ブレーキライニング35の摩擦面55において、複数の溝58は、ブレーキシュー33の外周面51の曲率中心Oを中心として、カム受け部65側の端62から周方向に沿って角度Aの円弧状の範囲内、およびピン受け部75側の端63から周方向に沿って角度Bの円弧状の範囲内にそれぞれ形成されており、これらの角度A,Bは、例えば30度以下とすることができる。
また、ブレーキライニング35は、周方向に沿ってカム受け部65の端からピン受け部75の端までの角度Wを、例えば110度〜120度程度とすることができる。また、ブレーキライニング35の周方向の中央は、ブレーキシュー33の外周面51の中央よりも、ピン受け部75の側に位置している。これは、ブレーキシュー33がカム60により押し出された場合に、支点としてのピン受け部75の側の方がブレーキドラム31の内周面37により多く接触しやすいためである。
また、ブレーキライニング35の摩擦面55において、カム受け部65の側に形成される複数の溝58と、ピン受け部75の側に形成される複数の溝58とでは、カム受け部65の側の方が溝58の数が多くされている。これは、力点としてのカム受け部65の側の方が、ブレーキドラム31の内周面37に与える面圧がより高くなる傾向があるためであり、溝58の数を多くすることで、より剛性を低下させることができる。
以上のような摩擦面55に複数の溝58が形成されたブレーキライニング35は、例えば、ブレーキシュー33の外周面51にブレーキライニング35を接着剤を介して固着した後に、摩擦面55に溝58を加工することによって得ることができる。
なお、上記図5では、ブレーキライニング35の摩擦面55において、カム受け部65の側およびピン受け部75の側のそれぞれで、複数の溝58が略等間隔で配列している例について述べたが、これに限らず、図7に示すように、カム受け部65またはピン受け部75からの距離が離間するに従って、隣り合う2つの溝58の間隔が増加するように配列していてもよい。この場合、これによって、カム受け部65またはピン受け部75からの距離が離間するに従って段階的に剛性が増加するようにすることができる。
図8に、ブレーキライニングに形成された溝の効果を説明するための模式図を示す。同図では、ブレーキドラム、ブレーキシューおよびブレーキライニングを平面的に表している。また、ブレーキドラムに描かれた縞模様は面圧を表す。
ブレーキライニングを外周面の中央領域に支持するブレーキシューが、ブレーキライニングよりも幅広の位置に定められたカムおよびピンによってそれぞれ操作力を受ける場合、同図(A)に示すように、ブレーキシューが操作力を受けるカムまたはピンの位置に近い側ほど、ブレーキライニングがブレーキドラムの内周面に与える面圧が高くなる傾向がある。そこで、上記実施形態では、同図(B)に示すように、ブレーキライニングの摩擦面のうち、カムおよびピンにそれぞれ近い側に複数の溝を設けることで、カムおよびピンにそれぞれ近い位置ほど剛性を低下させている。これによって、ブレーキライニングがブレーキドラムの内周面に与える面圧を均一化することができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の形式に限定されない。
例えば、上記実施形態では、ブレーキライニングの摩擦面に溝を設けることで剛性を低下させていたが、これに限らず、ブレーキライニングの周方向の位置に応じた範囲に熱処理等を施して変質させることで剛性を変化させたり、剛性の異なる部材を周方向の位置に応じて組み合わせてブレーキライニングとすることなどによって、ブレーキシューが操作力を受ける位置からの距離に応じて剛性が増加するブレーキライニングを実現するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、本発明のドラムブレーキの一実施形態として、2つのブレーキシューに対してカムとピンが共通に設けられた、リーディングトレーディング式のドラムブレーキについて説明したが、これに限らず、それぞれのブレーキシューに対してカムとピンが個別に設けられた、ツーリーディング式のドラムブレーキなどであってもよい。
また、上記実施形態では、本発明のドラムブレーキの一実施形態として、内接式のドラムブレーキについて説明したが、これに限らず、外接式のドラムブレーキにも本発明を適用することができる。
本発明の一実施形態に係る鞍乗型車両の外観側面図である。 本発明の一実施形態に係るドラムブレーキの断面図である。 本発明の一実施形態に係るドラムブレーキの断面図である。 本発明の一実施形態に係るドラムブレーキの断面図である。 ブレーキシューおよびブレーキライニングの拡大図である。 ブレーキライニングの拡大図である。 ブレーキライニングの変形例を示す図である。 ブレーキライニングに形成された溝の効果を説明するための模式図である。
符号の説明
1 自動二輪車、2 フロントフォーク、3 前車輪、4 ハンドル、5 車体フレーム、6 エンジン、7 シート、8 リヤアーム、9 後車輪、10 サスペンション、13 ドラムブレーキ、19 ドラムブレーキ、23 ワイヤー、29 ワイヤー、31 ブレーキドラム、33 ブレーキシュー、35 ブレーキライニング、37 内周面、39 カバー、41 スポーク孔、43 車軸孔、45 車軸、47 軸受け、49 溝、51 外周面、55 摩擦面、58 溝、60 カム、62 ブレーキライニングのカム受け部側の端、63 ブレーキライニングのピン受け部側の端、65 カム受け部(ブレーキシューの端部:操作力を受ける位置)、67 軸部、69 レバー、70 ピン、75 ピン受け部(ブレーキシューの端部:操作力を受ける位置)、80 リターンスプリング、85 スプリング孔、a 溝同士の間隔、b 溝深さ、O 曲率中心。

Claims (6)

  1. ブレーキドラムと、前記ブレーキドラムの内周面に対応する形状の摩擦面を有するブレーキライニングと、前記ブレーキライニングを前記摩擦面の裏側から支持するブレーキシューとを備え、
    前記ブレーキシューは、裏側から操作力を受けて、前記ブレーキライニングの摩擦面を前記ブレーキドラムの内周面に接触させ、
    前記ブレーキライニングの摩擦面には、前記ブレーキシューが操作力を受ける位置からの距離に応じて剛性が増加するように、前記ブレーキドラムの軸方向に沿って溝が形成され、
    前記ブレーキドラムの内周面には、前記ブレーキドラムの軸方向に沿って溝が形成される、
    ことを特徴とするドラムブレーキ。
  2. 請求項に記載のドラムブレーキであって、
    前記溝は、該溝同士の間隔よりも溝深さが小さく形成される、ことを特徴とするドラムブレーキ。
  3. 請求項に記載のドラムブレーキであって、
    前記ブレーキライニングは、前記摩擦面に、前記ブレーキシューが操作力を受ける位置からの距離に応じて間隔が増加する複数の前記溝が形成される、ことを特徴とするドラムブレーキ。
  4. 請求項に記載のドラムブレーキであって、
    前記ブレーキシューは、前記ブレーキドラムの周方向に沿った方向の少なくとも一方の端部で操作力を受け、
    前記ブレーキライニングは、前記摩擦面のうち、前記ブレーキシューが操作力を受ける端部の側に前記溝が形成される、ことを特徴とするドラムブレーキ。
  5. 請求項に記載のドラムブレーキであって、
    前記ブレーキライニングには、前記摩擦面のうち、前記ブレーキシューが操作力を受ける端部の側の端から、該摩擦面の曲率中心を中心とした30度の範囲内に前記溝が形成される、ことを特徴とするドラムブレーキ。
  6. 請求項1に記載のドラムブレーキを備える鞍乗型車両。
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