以下、本発明をその実施の形態を示す図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明に係る音楽情報検索装置をオーディオ装置としてのミニコンポに適用した場合の外観を示す模式図である。オーディオ装置1は、左右のスピーカSL,SRと、本体MUと、リモートコントロール装置2とを少なくとも含んでいる。本体MUには外部から見える構成要素として、CDドライブ17、表示部20、操作部21、リモートコントロール装置2から送信されるリモコン信号を受信するためのリモコン信号受信部22等が備えられている。
なお、オーディオ装置1の本体MUには一般的なこの種の装置と同様に、上述した構成要素以外にもたとえば、FM及び/又はAMラジオのレシーバ、カセットテープ,MD等の記録媒体の再生・記録装置等が備えられており、また、音楽(音声信号)を再生するために一般的に必要な音声信号処理回路、たとえばアンプ,イコライザ等が内蔵されていることはいうまでもない。
図2はオーディオ装置1のリモートコントロール装置2のキー配置の状態を示す模式図である。リモートコントロール装置2(以下、リモコン装置2という)には、オーディオ装置1の電源をオン/オフする電源スイッチ50、表示部21上でカーソルを上下左右に移動させるための十字キー51、「編集」 キー52、「決定」キー53、「クリア(取消:CL)」キー54、「再生」キー55、「停止」キー56、「トラックアップ」キー57、「トラックダウン」キー58、テンキー59等が適宜に配列されて備えられている。なお、テンキー59は「0」〜「9」の数字は勿論のこと、かな及びアルファベットの入力にも利用可能なように各数字キーにアルファベット及びかなが割り付けられている。但し、これらの各キーの機能及び操作方法は基本的には従来のこの種の装置のリモコン装置と同様である。
また、リモコン装置2には「CDDB」キー60及び「録音」キー61が備えられている。「CDDB」キー60はインターネット上のCDDBのウェブサイト(リモート記憶装置)からメタ情報を取得させる指示を与えるキーであり、「録音」キー61はCDドライブ17に装填されている音楽記録媒体としての音楽CDに収録されている楽曲を録音、即ちダビングさせる指示を与えるキーである。なお、ダビングは具体的には音楽CDに収録されている楽曲データをメタ情報の有無には拘わらずに後述するHDD15にコピーする処理である。但し、CDドライブ17に装填されている音楽CD以外のソースからの録音(ダビング)も可能であることはいうまでもない。
なお、操作部21には上述したリモコン装置2の各キーと同様のキーが備えられており、ユーザは操作部21又はリモコン装置2のいずれを使用しても基本的には同一の操作を行なうことが可能である。
図3はオーディオ装置1の本体MUの機能構成例を示す機能ブロック図である。本体MUの内部には、オーディオ装置1全体の制御を司るCPU等で構成された制御部11、オーディオ装置1としての基本的な制御のためのプログラムが記録されたROM12、種々のデータを一時記憶するためのRAM13、少なくともインターネットINを経由してインターネット上のCDDBのウェブサイトと通信することが可能な通信部14、大規模記録媒体としてのHDD15、主としてラジオ放送を受信するためのチューナ部16、主として音楽CDを再生するために、音楽CDに記録されているデータを読み出すCDドライブ17、CDドライブ17が読み出したCDフォーマットのデータを通常のデジタルオーディオデータに変換し、又は直接更に他のフォーマットのデータ、たとえばMP3フォーマットのデータ等に変換するデータ変換部18、デジタルオーディオ信号をアナログオーディオ信号に変換して両スピーカSL,SRへ出力するD/A変換及びプリメインアンプ部19、前述した表示部20、操作部21及びリモコン信号受信部22等がバス10により相互に接続されている。
なお、オーディオ装置1の本体MUにCDドライブ17に加えてMDの記録・再生装置、オーディオカセットテープの記録・再生装置等を備えていてもよいことは前述した。MDの記録・再生装置を備える場合は、データ変換部18はATRAC方式のデータ変換をも行なえるように構成する必要がある。また、CDドライブ17に代えてCD−RWのドライブを備えていてもよい。この場合には、音楽CDからオーディオ装置1にダビングした楽曲のデータをCD−R又はCD−RWに更にダビングすることも可能になる。
更に、オーディオ装置1には外部からアナログ音声信号を入力するためのラインイン端子23が備えられている。このラインイン端子23から入力されたアナログの音声信号はアナログ−デジタル変換器(A/D)24によってデジタル音声信号に変換されてオーディオ装置1内へ取り込まれる。また、ラインイン端子23の他に、レコードプレーヤを接続するためのフォノアンプが備えられていてもよい。CDDBでは、音楽記録媒体としての音楽CDの記録内容を特定するための情報であるTOC情報による音楽CDの特定のみならず、楽曲のオーディオ信号の波形そのものを特定するMusicID と称される技術により、レコードプレーヤから入力された音楽のオーディオ信号の波形又はチューナ部16で受信したラジオ放送のオーディオ信号の波形を特定してその曲に関するアーティスト名,アルバム名,曲名等のメタ情報を音楽CDの場合と同様に検索することが可能である。但し、そのような機能もCDDBにデータが登録されていなければ利用することができないことはいうまでもない。
HDD15には、後述するアーティスト名DB151、アルバム名・曲名DB152、、ジャンル名DB153、音楽DB154及び検索プログラム150が適宜の記憶領域に記憶されている。アーティスト名DB151は、CDDBに登録されている多数の音楽CDのメタ情報の内から予めアーティスト名のみを抽出してデータとして登録したデータベースである。アルバム名・曲名DB152は、CDDBに登録されている多数の音楽CDのメタ情報の内から予めアルバム名、曲名を単語単位で抽出て登録したデータベースであり、実質的には単語データベースである。またこのアルバム名・曲名DB152には、それぞれの単語の登録頻度(使用回数)が検索時のヒット回数を計数することにより得られる頻度情報として登録されている。ジャンル名DB153は、CDDBに登録されている多数の音楽CDのメタ情報の内から予めジャンル名のみを抽出してデータとして登録したデータベースである。
また、音楽DB154には、音楽CD等からダビングしたデータ、即ち各楽曲のオーディオ信号のデータ(以下、楽曲データという)を主体としてそれに付属する情報、即ちジャンル名、アーティスト名,アルバム名,曲名等のメタ情報が対応付けられて登録されている。なお、音楽DB154への楽曲データの登録は、アルバム単位(音楽CD単位)で1ホルダとされ、各ホルダ内にはその音楽CDに収録されていた各楽曲データがファイルとして格納されている。また、各ホルダにはアルバム名,アーティスト名,ジャンル名,格納されている各楽曲の楽曲名がメタ情報として付属している。
なお、アーティスト名DB151、アルバム名・曲名DB152、ジャンル名DB153は、制御部11が検索プログラム150に従って適宜のタイミングでCDDBのウェブサイトにアクセスすることにより作成し、またその登録内容を更新する。しかし、このような各データベースの作成及び更新処理は公知の技術で可能であることはいうまでもない。
なお、同一アーティストのホルダをそのアーティスト名をホルダ名としたホルダにまとめて格納しておくことも可能である。また、ユーザが専用のホルダ、たとえば「お気に入り」等の名称のホルダを作成し、そのホルダにお気に入りの楽曲を他の種々のホルダからコピーして格納しておくことも可能である。この場合にはメタ情報として各楽曲の本来のメタ情報がコピーされて付加される。
なお、音楽DB154に登録される楽曲データは音楽CDのフォーマット、ATRACフォーマット、MP3フォーマット等の種々の音声データ用のフォーマットのいずれか一つのフォーマットに統一してもよいし、異なるフォーマットのままであってもよい。但し、異なるフォーマットでの音楽DB154への登録を可能にする場合にはそれぞれの楽曲データ(より具体的にはデータファイル)のフォーマットを特定する情報を付加する必要があり、またデータ変換部18はそれぞれのフォーマットに対応する必要がある。これに対してたとえばMP3フォーマットのみで楽曲データを音楽DB154に登録する場合には、音楽DB154の記憶容量を節約することが可能ではあるが、音楽DB154への楽曲データの登録の際、及び音楽DB154に登録されているMP3フォーマットの楽曲データの再生の都度、データ変換部18においてフォーマットの変換を行なう必要が生じる。
図4はアーティスト名DB151の登録内容の一例を示す模式図である。アーティスト名DB151にはCDDBに登録されている各音楽CDのメタ情報の内のアーティスト名のみが予め抽出されてそれぞれを特定するIDと、アーティスト名そのものと、ジャンルとが一組のデータとして登録されている。なお、ジャンルに関してはデータが存在しない場合もあり、また複数のジャンルが付与されている場合(図4に「/」で示されている例)もある。
図5はアルバム名・曲名DB152の登録内容の一例を示す模式図である。アルバム名・曲名DB152にはCDDBに登録されている各音楽CDのメタ情報の内のアルバム名(アルバムタイトル)及び曲名のみが予め抽出されて単語単位に分割され、それぞれの登録頻度(使用回数)、換言すれば、CDDBに登録されている全ての音楽CDのアルバム名及び曲名に使用されている単語を検索した際のヒット数がカウントされ、それぞれの単語を特定するIDと、単語そのものと、ヒット数のカウント値(頻度情報)と、使用されていた音楽CDのジャンルとが一組のデータとして登録されている。なお、ジャンルに関してはデータが存在しない場合もあり、また複数のジャンルが付与されている場合もあることは上述のアーティスト名DB151の場合と同様である。
図6はジャンル名DB153の登録内容の一例を示す模式図である。ジャンル名DB153にはCDDBに登録されている各音楽CDのメタ情報の内のジャンル名のみが予め抽出されて、それぞれの選択回数がカウントされ、それぞれのジャンル名を特定するIDと、ジャンル名そのものと、選択回数とが一組のデータとして登録されている。
なお、これらのアーティスト名DB151、アルバム名・曲名DB152及びジャンル名DB153は、オーディオ装置1がCDDBのウェブサイトとインターネット接続可能な場合は定期的に更新されることが望ましい。また、カーオーディオ装置等ではCDDBのウェブサイトとインターネット接続が不可能である場合が多いので、装置自身にCDDBのデータを記憶しておく必要がある。この場合、装置自身が記憶しているCDDBのデータはたとえばカー用品ショップ等でアップデートしたり、装置の製造業者から提供されるCD,DVD等の可搬型の記録媒体を利用してアップデート(差分データの追加)することが一般的である。従って、装置自身がCDDBのデータを記憶している場合にはそのようなCDDBのデータのアップデートが行なわれる都度、アップデート後のCDDBのデータを対象として(実際には差分データを対象として)検索を行なうことにより、アーティスト名DB151、アルバム名・曲名DB152及びジャンル名DB153もアップデートすることが望ましい。
なお、図1乃至図3に示したオーディオ装置1としてのミニコンポ及びリモコン装置2の基本的な動作に関しては、従来の一般的なこの種の装置と同様であるので説明は省略する。以下においては、CDDBに登録されていない音楽CDがオーディオ装置1のCDドライブ17に装填された場合にメタ情報を登録するために検索して入力する音楽情報検索装置としての動作について主に説明する。
図7はオーディオ装置1の制御部11による基本的な処理手順を示すメインルーチンのフローチャートである。なお、このメインルーチンのフローチャートに示す処理はROM12に予め記憶されている制御プログラムを制御部11が実行することにより実現される。また、以下においてはオーディオ装置1のユーザによる操作はリモコン装置2によるものとして説明するが、操作部21の操作によっても同様の操作が可能である。
制御部11は音楽CDがCDドライブ17に新たに装填されたか否かを常時監視しており、未登録の音楽CD、具体的には過去にCDDBからメタ情報を取得したことがない音楽CDが装填されたか否かを常時監視している(ステップS11でNO)。未登録の音楽CDがCDドライブ17に新たに装填されたことが検出された場合以外は制御部11は他の処理を行ない(ステップS12)、後述するステップS19へ処理を進める。
CDドライブ17に未登録の音楽CDが装填されると(ステップS11でYES)、制御部11はCDドライブ17に装填された音楽CDのTOC情報をまず読み出し(ステップS13)、読み出したTOC情報を表示部20に図8の模式図に示すように表示する(ステップS14)。なお、図7のフローチャートには示さないが、CDDBから過去にメタ情報を取得したことがある音楽CDに関してはその音楽CDのTOC情報とメタ情報とがセットでHDD15に記憶されるので、音楽CDから楽曲データのダビングをしていなかった場合であっても、CDDBにアクセスすることなしにメタ情報が自動的に表示される。
ここで、表示部20に表示される画面の構成について説明しておく。画面の右上に「ジャンル」と表示されている矩形の部分はCDドライブ17に装填されている音楽CDのジャンルを表示するためのジャンル名表示欄201である。その直下の「アーティスト」と表示されている矩形の部分はCDドライブ17に装填されている音楽CDのアーティスト名を表示するためのアーティスト名表示欄203である。画面左側の「アルバムタイトル」と表示されている矩形の部分はCDドライブ17に装填されている音楽CDのアルバム名を表示するためのアルバム名表示欄202である。
また画面の上下方向の中央部において左右幅一杯に表示されているのはトラック情報表示欄204である。このトラック情報表示欄204はCDドライブ17に装填されている音楽CDに収録されているトラックの数(楽曲の数)に応じた数のトラック情報表示欄が自動的に表示される。これらのトラック情報表示欄204の左側寄りの部分は各トラックの曲名表示欄205になっている。なお、画面の下端部にはメッセージ表示欄206が用意されており、ユーザに対する種々の案内,指示等のメッセージが適宜表示される。なおこの図8に示す画面では、メッセージ表示欄206に「未登録のCDです。CDDBキーを押すと情報を取得します。」というメッセージが表示されている。
次に、ユーザのリモコン装置2の「CDDB」キー60の操作に応じて、制御部11は通信部14を制御してTOC情報をCDDBのウェブサイトへ送信させ(ステップS15)、その後はCDDBのウェブサイトからの返信を待機する状態になる(ステップS16でNO)。但し、未登録の音楽CDがCDドライブ17に装填された場合に自動的にTOC情報をCDDBのウェブサイトへ送信するようにしてもよい。
CDDBのウェブサイトからの返信を受信すると(ステップS16でYES)、制御部11は先に送信したTOC情報に対応するメタ情報を受信したか否かを判断する(ステップS17)。図7のフローチャートには示さないが、一つのTOC情報に対応する音楽CDのデータが複数存在する場合がある。その場合には該当するアルバム名(アルバムタイトル)がCDDBのウェブサイトから返信される。但し、一つのTOC情報をキーとして検索した結果、複数の音楽CDのデータがヒットした場合は異なる国で発売された同一内容の音楽CDである場合か、同一内容の音楽CDが再発売された場合であることが多い。いずれにしろ、このような場合は制御部11は受信したアルバム名の先頭のアルバム名にカーソルを位置させた状態で全て(所定数以上の場合はスクロール表示してもよい)のアルバム名を表示部20に表示する。
ユーザはリモコン装置2の「十字」キー51を操作して希望するアルバム名の位置へカーソルを移動させて「決定」キー53を操作することによりいずれかのアルバム名を選択する。これにより、CDDBのウェブサイトへ送信したTOC情報に対応するデータが複数存在する場合にも一つのみのメタ情報がCDDBのウェブサイトから送信されるので、制御部11はそれを受信し(ステップS17でYES)、表示部20に図9の模式図に示すように表示する(ステップS18)。なおこの表示では、メッセージ表示欄206に「CDの情報が表示されました。録音キーを押すと録音(ダビング)を開始します。」というメッセージが表示される。
また、CDDBのウェブサイトへ送信されたTOC情報に対応するデータが存在しない場合は、データが存在しない旨が返信されるので、制御部11はその返信を受信する(ステップS17でNO)。この場合、制御部11は、図8に示す表示状態のままで、メッセージ表示欄206にたとえば「CDの情報がありません。」というメッセージを表示する。
以上のように、CDドライブ17に新たに音楽CDが装填された場合、CDDBにその音楽CDのデータが既に登録されていれば対応するメタ情報が表示部20の対応する各表示欄に表示され、登録されていない場合はメタ情報は表示されない。但し、いずれの場合であってもユーザが音楽CDの再生をリモコン装置2の「再生」キー55の操作により指示すれば(ステップS19でYES)、制御部11はCDドライブ17に装填されている音楽CDの再生処理を実行する(ステップS20)。この場合、「再生」キー55は勿論のこと、「停止」キー56、「トラックアップ」キー57、「トラックダウン」キー58等を操作して通常のCDプレーヤと同様にオーディオ装置1を操作することが可能である。
一方、ユーザがメタ情報の入力を行ないたい場合はリモコン装置2の「編集」キー52の操作によって指示する(ステップS19でNO,S21でYES)。これにより制御部11はメタ情報の検索・入力処理を実行する(ステップS22)。このメタ情報の検索・入力処理は、CDDBからメタ情報を取得できなかった場合は勿論であるが、メタ情報を取得できた場合にもそれを変更するために実行することができる。たとえば、英語表記の曲名をカタカナ表記に変更したり、あるいは英語表記の曲名を一般に広く知られている日本語の曲名に変更したり(たとえば「A Whiter Shade of Pale」を「青い影」に)、又その逆に変更したり(たとえば「上を向いて歩こう」を「Sukiyaki」に)することも可能である。
更に、既にダビングされている(音楽DB154に楽曲データが記録されている)がメタ情報が存在しない楽曲データにユーザが文字入力を行なうことによってメタ情報を登録することも可能である。これはたとえば音楽CDをメタ情報無しでダビングした場合は勿論のこと、オーディオカセットテープ、アナログレコード等からダビングした楽曲データに関しても、後からメタ情報を付加することが可能であることを意味している。なお、ステップS22のメタ情報の検索・入力処理の詳細については後述する。
ユーザがメタ情報の入力ではなく、CDドライブ17に装填されている音楽CDに収録されている楽曲のダビング(楽曲データのHDD15の音楽DB154へのコピー)を行ないたい場合はリモコン装置2の「録音」キー61を操作する(ステップS21でNO,S23でYES)。これによって制御部11はCDドライブ17に装填されている音楽CDに収録されている各楽曲のダビング処理を実行する(ステップS24)。なおこの音楽CDの記録媒体(HDD15の音楽DB154)へのダビング処理そのものは周知の技術であるので説明は省略する。但しこの場合、メタ情報が存在しない(入力されていない)場合であっても、メタ情報として、仮のアルバム名(「CD01」等)及び仮の曲名(「トラック01」等)が自動的に付与され、ジャンル名は付与されない。このような処理自体は従来のこの種の装置と同様である。
上述のステップS20での再生処理、ステップS22でのメタ情報の検索・入力処理、及びステップS24でのダビング処理はいずれもそれぞれの処理中にユーザがリモコン装置2の所定の操作によって任意の時点で終了させることが可能である。従って、これらの処理がユーザの指示により終了した場合、またはいずれの処理の実行も指示されない場合は制御部11はステップS11へ処理を戻す。なお、電源スイッチ50が操作された場合は、制御部11は装置自体の電源をオフして一連の処理を終了する。しかし、ユーザが電源オフの操作をしない限りは、制御部11は、CDドライブ17に未登録の音楽CDが登録された場合は、CDドライブ17に装填されている未登録の音楽CDの再生処理、メタ情報の検索・入力処理、ダビング処理のいずれかの指示が与えられることを待機する状態になる。
従って、ユーザはCDドライブ17に装填した音楽CDのメタ情報の有無には拘わらずにその音楽CDを再生することができるし、再生を途中で中断してメタ情報の入力(変更も可能)を行なうこともできるし、メタ情報の入力の有無には拘わらずにダビングすることも可能である。更にステップS12のその他の処理において、たとえばメタ情報なしで既にダビングされている楽曲データを読み出した場合等には、上述同様に、その楽曲データの再生処理又はメタ情報の検索・入力処理を行なうことが可能である。但しこの場合には、ダビング処理は行なえない。
次に、ステップS22のメタ情報の検索・入力処理について説明する。図10及び図11はこのステップS22のメタ情報の検索・入力処理の詳細を示すサブルーチンのフローチャートである。なおこのステップS22のメタ情報の検索・入力処理はHDD15に予め記憶されている検索プログラム150に従って制御部11が実行する。
ユーザが前述したようにして「編集」キー52を操作してメタ情報の検索・入力処理の実行を指示すると、まず最初に、制御部11は表示部20に表示されている画面上でのカーソル位置を検出する (ステップS31)。なお、カーソルはジャンル名表示欄201、アルバム名表示欄202、アーティスト名表示欄203、トラック情報表示欄204の各トラックの曲名表示欄205のいずれかに位置するようにリモコン装置2の「十字」キー51の操作により移動させることが可能である。
「編集」キー52が操作された時点では通常はジャンル名表示欄201にカーソルが位置している。そして、制御部11はユーザがリモコン装置2のテンキー59を操作して文字入力を行なったか否か(ステップS32)、「再生」キー55又は「録音」キー61を操作したかを監視する待機状態になる(ステップS33)。これにより、文字入力が行なわれず(ステップS32でNO)、「再生」キー55又は「録音」キー61の操作も行なわれていない場合は(ステップS33でNO)、制御部11はステップS31へ処理を戻す。従って、文字入力が行なわれるか、「再生」キー55又は「録音」キー61の操作が行なわれるまでは、制御部11はカーソル位置の検出のみを行なっている。なお、文字入力が行なわれずに「再生」キー55又は「録音」キー61が操作された場合は制御部11はこのメタ情報の検索・入力処理を終了して処理をメインルーチンへリターンする(ステップS32でNO,S33でYES)。
文字入力が行なわれた場合(ステップS32でYES)、まずジャンルが設定済みか否かが判断される(ステップS34)。ジャンルが設定されていない場合は(ステップS34でNO)、制御部11はジャンルの設定を一旦「全部」に設定する(ステップS35)。
次に、制御部11はその時点で検出しているカーソル位置、より具体的にはステップS31において文字入力が行なわれた表示欄に応じて異なる処理を行なう。具体的には、カーソルがジャンル名表示欄201に位置している場合(ステップS36でYES)、制御部11はサブルーチンとして用意されているジャンル名の検索・入力処理を行ない(ステップS37)、ジャンルの設定をこの処理により入力されたジャンル名にする(ステップS38)。また、カーソルがアーティスト名表示欄203に位置している場合(ステップS36でNO,S39でYES)、制御部11はサブルーチンとして用意されているアーティスト名の検索・入力処理を行なう(ステップS40)。また、カーソルがアルバム名表示欄202に位置している場合(ステップS39でNO,S41でYES)、制御部11はサブルーチンとして用意されているアルバム名の検索・入力処理を行なう(ステップS42)。また、カーソルがいずれかのトラックの曲名表示欄205に位置している場合(ステップS41でNO)、制御部11はサブルーチンとして用意されている曲名の検索・入力処理を行なう(ステップS43)。但し、アルバム名の検索・入力処理と曲名の検索・入力処理とは同一のサブルーチンにより実行される。
なお、各サブルーチンの処理中に他の表示欄へのカーソルの移動によりメタ情報の検索・入力処理へリターンした場合は(ステップS44でYES)、制御部11は再度ステップS31へ処理を戻す。この場合は、カーソルの移動先の表示欄に応じてメタ情報の検索・入力処理が続行される。しかし、各サブルーチンの処理中に「再生」キー55又は「録音」キー61の操作をユーザが行なったためにメタ情報の検索・入力処理へリターンした場合は(ステップS44でNO)、制御部11はメインルーチンへ処理をリターンする。
図12及び図13は図10及び図11に示すメタ情報の検索・入力処理におけるステップS37のジャンル名の検索・入力処理の詳細を示すサブルーチンのフローチャートである。なおこのジャンル名の検索・入力処理のサブルーチンはHDD15に記憶されている検索プログラム150に従って実行される。また、このジャンル名の検索・入力処理のサブルーチンの実行が開始される時点では、メタ情報の検索・入力処理のステップS32において既に1文字がジャンル名表示欄201に入力されている。
まず、制御部11はジャンル名表示欄201に入力された文字をジャンル名表示欄201に既に入力されている文字に追加して表示する(ステップS51)。但し最初はメタ情報の検索・入力処理のステップS32において入力された文字のみが表示される。制御部11はこの文字に該当するジャンル名をジャンル名DB153に登録されているデータから検索する(ステップS52)。具体的には、最初は1文字がジャンル名表示欄201に入力されているとするとその1文字がジャンル名表示欄201に表示され、その1文字を先頭の1文字とするジャンル名がジャンル名DB153から検索される。
上述のような検索の結果、ヒットした1又は複数のデータ(入力されている文字を先頭側からの文字としているジャンル名)が存在する場合は(ステップS53でYES)、制御部11はヒットした全てのジャンル名をジャンル名DB153から読み出して表示部20のジャンル名表示欄201の下側にプルダウンメニューでリスト表示する(ステップS54)。なお、該当するジャンル名の数がある程度以上である場合はスクロール表示する。
一方、ステップS52での検索の結果、該当するジャンル名が存在しない場合は(ステップS53でNO)、制御部11は全ジャンル名をリスト表示する(ステップS55)。ジャンル名に関してはその数がそれほど多くはなく、しかもユーザが任意のジャンル名を登録することはできないので、ユーザが適切な文字を入力することができない場合には全部のジャンル名を表示して選択させる方が好ましい。但し、オーディオ装置に装填した音楽CDのジャンルをユーザ自身が判断不可能な場合、またはユーザがジャンルの意味を理解できない場合等のために個々のジャンル名の他に「全部」又は「選択しない」という選択肢も用意しておくことが望ましい。そして、これらの「全部」又は「選択しない」という選択肢が選択された場合にはジャンルの設定が自動的に「全部」になるようにしておく。
いずれにしろ、表示部20に表示されたジャンル名のリスト中からユーザがリモコン装置2の「十字」キー51の操作によりカーソルを移動させて「決定」キー53を操作することによりいずれかのジャンル名を選択した場合(ステップS56でYES)、制御部11は選択されたジャンル名をジャンル名表示欄201に入力されている最初の1文字に代えて表示する(ステップS57)。
たとえば、ユーザがリモコン装置2のテンキー59を操作して「R」の1文字をジャンル名表示欄201に入力していた場合、制御部11はジャンル名DB153から「Rock」、「Reggae」、「R & B 」のような先頭の1文字が「R」のジャンル名を検索して表示部20のジャンル名表示欄201の下側にプルダウンメニューでリスト表示する(該当するジャンル名が所定数以上ある場合はスクロール表示する)。図14の模式図はそのような場合の表示部20の表示状態を示す模式図である。従って、ユーザはこの時点でジャンル名を選択することが可能である。なおこの図14に示す画面ではメッセージ表示欄206には「ジャンルを選択して決定キーを押して下さい。」とのメッセージが表示されている。
なお、図14に示す例ではユーザが過去に選択した回数に基づく頻度順にジャンル名を表示することが好ましい。しかし、たとえば英語表示であればアルファベット順に、日本語表示であれば五十音順にしてもよく、この場合にはユーザが過去にほとんど選択したことがないようなジャンル名を容易に見付けることができる可能性が高い。
この後、制御部11は「クリア」キー54が操作されたか否か、カーソルが他の表示欄へ移動されたか否か、「再生」キー55又は「録音」キー61が操作されたか否かを監視する待機状態になる(ステップS58,S60及びS61でNO)。「クリア」キー54が操作された場合(ステップS58でYES)、制御部11はステップS56でユーザがジャンル名を選択した時点以前の状態に表示部20の表示状態を戻し(ステップS59)、ステップS56へ処理を戻す。従って、ユーザはリストから一旦選択したジャンル名を「クリア」キー54の操作によりキャンセルして、リストからジャンル名の選択をやり直すことができる。
「クリア」キー54が操作されずにカーソルが他の表示欄へ移動された場合(ステップS58でNO,S60でYES)、または「再生」キー55又は「録音」キー61が操作された場合(ステップS58及びS60でNO,S61でYES)、制御部11はメタ情報の検索・入力処理のステップS38へ処理をリターンさせる。
ところで、先頭の1文字のみの入力では該当するジャンル名が多いために選択し難い場合もあり得る。従って、制御部11はステップS54においてジャンル名をリスト表示した後、次の文字入力が行なわれたか、ジャンル名が選択されたか、またはカーソルが他の表示欄へ移動されたか、更には「再生」キー55又は「録音」キー61が操作されたかを監視する待機状態になる(ステップS56,S62,S63及びS64でNO)。リストからジャンル名が選択されることなしに文字入力が行なわれると(ステップS62でYES)、制御部11はステップS51へ処理を戻す。この場合、制御部11は新たに入力された文字を先に入力されている文字に追加してジャンル名表示欄201に表示する(ステップS51)。従ってこの後は前述同様にして、ジャンル名表示欄201に表示されている文字(この場合は2文字)を先頭側の2文字としているジャンル名がジャンル名DB153から検索されて前述同様に表示装置20に表示されるいわゆるインクリメンタルサーチが行なわれる。但し、ジャンル名に関しては絶対数がそれほど多くはないので、通常は先頭の1文字の入力でリスト表示されたジャンル名から選択可能である。
ところで、カーソルが他の表示欄へ移動された場合(ステップS60又はS63でYES)、制御部11はメタ情報の検索・入力処理のステップS38へ処理をリターンさせる。このステップS38へリターンした場合、制御部11はジャンルの設定をステップS56で選択されてジャンル名表示欄201に表示されているジャンル名(「全部」を含む)とする。この後、制御部11はカーソル位置の検出を行ない(ステップS44)、カーソルが検出された表示欄に対応する検索・入力処理を実行する。また、他の表示欄へカーソルが移動されたのではなく、「再生」キー55又は「録音」キー61の操作によりジャンル名の検索・入力処理からメタ情報の検索・入力処理へリターンした場合(ステップS61又はS64でYES)、制御部11は上述同様にジャンルの設定を選択されたジャンル名(「全部」を含む)とした上で、メインルーチンへ処理をリターンさせる。従ってこの場合、ユーザがたとえば「再生」キー55を操作していたのであれば制御部11はその時点でCDドライブ17に装填されている音楽CDの再生を開始する。
なお、ユーザがジャンル名を変更したい場合、具体的には上述のようにして入力したジャンル名又は既に入力されているジャンル名を変更したい場合、更にはジャンル名を入力せずにダビングした後にジャンル名を入力するような場合はリモコン装置2の「編集」キー52を操作してジャンル名表示欄201にカーソルを位置させて文字入力を行なえばよい。この場合、図10及び図11に示すメタ情報の検索・入力処理のフローチャートのステップS37の処理、即ち図12及び図13に示すジャンル名の検索・入力処理が実行されるので、ユーザはこのジャンル名の検索・入力処理をやり直すことができる。
図15及び図16は図10及び図11に示すメタ情報の検索・入力処理におけるステップS40のアーティスト名の検索・入力処理の詳細を示すサブルーチンのフローチャートである。なおこのアーティスト名の検索・入力処理のサブルーチンはHDD15に記憶されている検索プログラム150に従って実行される。また、このアーティスト名の検索・入力処理のサブルーチンの実行が開始される時点では、メタ情報の検索・入力処理のステップS32において既に1文字がアーティスト名表示欄203に入力されている。
まず、制御部11はアーティスト名表示欄203に入力された文字をアーティスト名表示欄203に既に入力されている文字に追加して表示する(ステップS71)。但し最初はメタ情報の検索・入力処理のステップS32において入力された文字のみが表示される。制御部11はこの文字に該当するアーティスト名をアーティスト名DB151に登録されているデータ(アーティスト名)から検索する(ステップS72)。具体的には、最初は1文字がアーティスト名表示欄203に入力されているとするとその1文字がアーティスト名表示欄203に表示され、その1文字を先頭の1文字とするアーティスト名がアーティスト名DB151から検索される。
上述のような検索の結果、ヒットした1又は複数のデータ(入力されている文字を先頭側からの文字としているアーティスト名)が存在する場合は(ステップS73でYES)、制御部11はヒットした全てのアーティスト名をアーティスト名DB151から読み出して表示部20のアーティスト名表示欄203の下側にプルダウンメニューでリスト表示する(ステップS74)。なお、該当するアーティスト名の数がある程度以上である場合はスクロール表示する。
たとえば、ジャンルとして「Rock」が設定されており、ユーザがリモコン装置2のテンキー59を操作して「B」の文字をアーティスト名表示欄203に入力していた場合、制御部11はアーティスト名DB151から「Rock」のジャンルの先頭の文字が「B」のアーティスト名を検索して表示部20のアーティスト名表示欄203にプルダウンメニューでたとえば5個程度をリスト表示する(該当するアーティスト名がそれ以上ある場合はスクロール表示する)。図17の模式図はそのような場合の表示部20の表示状態を示す模式図である。従って、ユーザはこの時点でアーティスト名を選択することも可能であるが、先頭の1文字のみの入力では該当するアーティスト名が非常に多いので実用的ではない。
なお、図17に示す例ではユーザが過去に選択した回数に基づく頻度順にアーティスト名を表示することが好ましい。しかし、たとえば英語表示であればアルファベット順に、日本語表示であれば五十音順にしてもよく、この場合にはユーザが過去にほとんど選択していないようなアーティスト名を容易に見付けることができる可能性が高い。
表示部20に表示されたアーティスト名のリスト中からユーザがリモコン装置2の「十字」キー51の操作によりカーソルを移動させて「決定」キー53を操作することによりいずれかのアーティスト名を選択した場合(ステップS76でYES)、制御部11は選択されたアーティスト名をアーティスト名表示欄203に入力されている最初の1文字に代えて表示する(ステップS77)。
この後、制御部11は「クリア」キー54が操作されたか否か、カーソルが他の表示欄へ移動されたか否か、「再生」キー55又は「録音」キー61が操作されたか否かを監視する待機状態になる(ステップS78,S80,S81でNO)。「クリア」キー54が操作された場合(ステップS78でYES)、制御部11はステップS76でユーザがアーティスト名を選択した時点以前の状態に表示部20の表示状態を戻し(ステップS79)、ステップS76へ処理を戻す。従って、ユーザはリストから一旦選択したアーティスト名を「クリア」キー54の操作によりキャンセルして、リストからアーティスト名の選択をやり直すことができる。
「クリア」キー54が操作されずにカーソルが他の表示欄へ移動された場合(ステップS78でNO,S80でYES)、または「再生」キー55又は「録音」キー61が操作された場合(ステップS78及びS80でNO,S81でYES)、制御部11はメタ情報の検索・入力処理のステップS44へ処理をリターンさせる。
ところで、先頭の1文字のみの入力では該当するアーティスト名が多いために選択し難い場合もあり得る。従って、制御部11はステップS74においてアーティスト名をリスト表示した後、リストからアーティスト名が選択されたか、次の文字入力が行なわれたか、カーソルが他の表示欄へ移動されたか、又は「再生」キー55又は「録音」キー61が操作されたかを監視する待機状態になる(ステップS76,S82,S83及びS84でNO)。
リストからアーティスト名が選択されることなしにたとえば1文字が新たに入力されると(ステップS82でYES)、制御部11はステップS71へ処理を戻す。この場合、制御部11は新たに入力された文字を先に入力されている文字に追加してアーティスト名表示欄203に表示する(ステップS71)。従ってこの後は前述同様にして、アーティスト名表示欄203に表示されている文字(この場合は2文字)を先頭側の2文字としているアーティスト名がアーティスト名DB151から検索されて前述同様に表示装置20に表示されるいわゆるインクリメンタルサーチが行なわれる。
たとえばユーザが2文字目として「O」を入力した場合、図17の模式図に示すようにそれまでリスト表示されていた(スクロール表示も含む)多数の「B」で始まるアーティスト名の内の2字目が「O」のたとえば「Bob Dylan 」、「Bob Marley」、「Boston」、「Bonnie Tyler」、「Bon Jovi」等のみがインクリメンタルサーチされてリスト表示される。図18の模式図はそのような場合の表示部20の表示状態を示す模式図である。なお、ジャンルの指定を行なっていない場合にはたとえば「Jazz」のジャンルのアーティストである「Bob James 」等も表示される。
更に上述同様の処理を反復することにより、ユーザが次の1文字(3文字目)としてたとえば「B」を入力すると、上述同様にして検索結果として「Bob Dylan 」、「Bob Marley」等のみがインクリメンタルサーチされてリスト表示される。この時点でたとえばユーザが操作部21の操作により「Bob Dylan 」を選択する操作を行なえば、制御部11はアーティスト名表示欄203に「Bob Dylan 」を表示する。
一方、ステップS72での検索の結果、該当するアーティスト名が存在しない場合は(ステップS73でNO)、制御部11は該当アーティスト名が存在しないこと示す表示(たとえば図17に示す表示部20の表示状態においてプルダウンメニューを表示せず、更にメッセージ表示欄206に「該当するアーティストはありません。」等)を行なう(ステップS75)。このように、既に入力されている文字に該当するアーティスト名がアーティスト名DB151に存在しない場合、及び先のステップS76において表示部20に表示されたリストからアーティスト名が選択されなかった場合(ステップS76でNO)、制御部11はアーティスト名が選択されたか、次の文字入力が行なわれたか、カーソルが他の表示欄へ移動されたか、又は「再生」キー55又は「録音」キー61が操作されたかを監視する待機状態になる(ステップS82,S83,S84及びS76でNO)。
リストからアーティスト名が選択されることなしに、又は該当するアーティスト名がない場合に文字入力が行なわれると(ステップS82でYES)、制御部11はステップS71へ処理を戻す。リストからアーティスト名が選択されることなしに文字入力が行なわれた場合については前述した。該当するアーティスト名がない場合に文字入力が行なわれると、制御部11は新たに入力された文字を先に入力されている文字に追加してアーティスト名表示欄203に表示する。しかし、インクリメンタルサーチが行なわれる場合にはやはり該当するアーティスト名はないのでリスト表示はされない。従って、ユーザがその後に同様の操作を行なえば、前述同様にして、ユーザはアーティスト名表示欄203に次々に任意に文字入力を行なうことが可能である。
このようにして次々に任意に文字入力が行なわれた後、文字入力が行なわれずにカーソルが他の表示欄へ移動されるか(ステップS83でYES)、または「再生」キー55又は「録音」キー61が操作されると(ステップS84でYES)、制御部11はその時点でアーティスト名表示欄203に入力されている文字列をアーティスト名として直接入力されたと判断する。そして、制御部11はアーティスト名表示欄203に直接入力された文字をアーティスト名としてそのまま表示し(ステップS85)、メタ情報の検索・入力処理のステップS44へ処理をリターンさせる。このような判断は、たとえばジャンル名とは異なり、アーティスト名にはCDDBに登録されていないいわゆる新人アーティストが存在する可能性があること、及びCDDBには登録されていないマイナーなアーティストが存在すること、等による。即ち、CDDBに登録されていないアーティスト名に関してはユーザは直接そのアーティスト名を文字入力して登録することが可能である。
ところで、カーソルが他の表示欄へ移動された場合(ステップS80又はS83でYES)、制御部11はメタ情報の検索・入力処理のステップS44へ処理をリターンさせる。ステップS80からメタ情報の検索・入力処理のステップS44へリターンした場合は検索結果のリストからアーティスト名が選択されているのでそのアーティスト名がアーティスト名表示欄203に表示された状態となり、アーティスト名が確定する。また、ステップS85からメタ情報の検索・入力処理のステップS44へリターンした場合はアーティスト名表示欄203に入力されていた文字列がアーティスト名としてアーティスト名表示欄203に表示された状態となり、アーティスト名が確定する。
このように、カーソルが他の表示欄へ移動されたためにメタ情報の検索・入力処理のステップS44へリターンした場合、制御部11はカーソル位置の検出を行ない(ステップS31)、以後はステップS32以降の処理を実行する。また、他の表示欄へカーソルが移動されたのではなく、「再生」キー55又は「録音」キー61の操作によりアーティスト名の検索・入力処理からメタ情報の検索・入力処理へリターンした場合(ステップS81又はS84でYES)、アーティスト名が確定することは上述同様であるが、ステップS44での判断が「NO」になるので、制御部11はメインルーチンへ処理をリターンさせる。この場合は、ユーザがたとえば「再生」キー55を操作していたのであれば制御部11はその時点でCDドライブ17に装填されている音楽CDの再生を開始する。
なお、ユーザがアーティスト名を変更したい場合、具体的には上述のようにして入力したアーティスト名又は既に入力されているアーティスト名を変更したい場合、更にはアーティスト名を入力せずにダビングした後にアーティスト名を入力するような場合はリモコン装置2の「編集」キー52を操作してアーティスト名表示欄203にカーソルを位置させて文字入力を行なえばよい。この場合、図10及び図11に示すメタ情報の検索・入力処理のフローチャートのステップS40の処理、即ち図15及び図16に示すアーティスト名の検索・入力処理が実行されるので、ユーザはこのアーティスト名の検索・入力処理をやり直すことができる。
図19、図20及び図21は図10及び図11に示すメタ情報の検索・入力処理におけるステップS42のアルバム名の検索・入力処理の詳細を示すサブルーチンのフローチャートである。但し、このアルバム名の検索・入力処理はアルバム名・曲名の検索・入力処理として、メタ情報の検索・入力処理におけるステップS43の曲名の検索・入力処理のサブルーチンと共用される。なおこのアルバム名・曲名の検索・入力処理のサブルーチンはHDD15に記憶されている検索プログラム150に従って実行される。また、このアルバム名・曲名の検索・入力処理のサブルーチンの実行が開始される時点では、メタ情報の検索・入力処理のステップS32において既に1文字がアルバム名表示欄202に入力されている。
まず、制御部11はアルバム名表示欄202に入力された文字をアルバム名表示欄202に既に入力されている文字に追加して表示する(ステップS91)。但し最初はメタ情報の検索・入力処理のステップS32において入力された文字のみが表示される。制御部11はこの文字に該当する単語をアルバム名・曲名DB152に登録されているデータから検索する(ステップS92)。具体的には、最初は1文字がアルバム名表示欄202に入力されているとするとその1文字がアルバム名表示欄202に表示され、その1文字を先頭の1文字とする単語がアルバム名・曲名DB152から検索される。
上述のような検索の結果、ヒットした1又は複数のデータ(入力されている文字を先頭側からの文字としている単語)が存在する場合は(ステップS93でYES)、制御部11はヒットした全ての単語をアルバム名・曲名DB152から読み出して表示部20のアルバム名表示欄202の下側にプルダウンメニューでリスト表示する(ステップS94)。なお、該当する単語の数がある程度以上である場合はスクロール表示する。
たとえば、ジャンルとして「Rock」が設定されており、ユーザがリモコン装置2のテンキー59を操作して「L」の文字をアルバム名表示欄202に入力していた場合、制御部11はアルバム名・曲名DB152から「Rock」のジャンルの先頭の文字が「L」の単語を検索してヒット数が多い順に表示部20のアルバム名表示欄202にプルダウンメニューでたとえば5個程度をリスト表示する(該当する単語がそれ以上ある場合はスクロール表示する)。図22の模式図はそのような場合の表示部20の表示状態を示す模式図である。
なお、図22に示す例ではアルバム名・曲名DB152に登録されている頻度順、換言すればCDDBに登録されているメタ情報の内のアルバム名・曲名を構成する単語をアルバム名・曲名DB152を作成する際の検索時のヒット数の多い順に単語を表示するようにしている。しかし、たとえば英語表示であればアルファベット順に、日本語表示であれば五十音順にしてもよく、この場合には単純にアルファベット順又は五十音順に単語を選択することも可能である。
表示部20に表示された単語のリスト中からユーザがリモコン装置2の「十字」キー51の操作によりカーソルを移動させて「決定」キー53を操作することによりいずれかの単語を選択した場合(ステップS96でYES)、制御部11は選択された単語をアルバム名表示欄202に入力されている最初の1文字に代えて表示する(ステップS97)。
この後、制御部11は「クリア」キー54又は「決定」キー53が操作されたか否かを監視する状態になる(ステップS98及びS100でNO)。「クリア」キー54が操作された場合(ステップS98でYES)、制御部11はステップS96でユーザが単語を選択した時点以前の状態に表示部20の表示状態を戻し(ステップS99)、ステップS96へ処理を戻す。従って、ユーザはリストから一旦選択した単語を「クリア」キー54の操作によりキャンセルして、リストからアルバム名の選択をやり直すことができる。
「クリア」キー54が操作されずに「決定」キー53が操作された場合(ステップS98でNO,S100でYES)、制御部11は選択された単語をアルバム名の一部又は全部として確定する(ステップS101)。この後、制御部11は、文字入力が行なわれたか否か、カーソルが他の表示欄へ移動されたか否か、「再生」キー55又は「録音」キー61が操作されたか否かを監視する待機状態になる(ステップS102,S103,S104でNO)。文字入力が行なわれた場合(ステップS102でYES)、制御部11はステップS91へ処理を戻す。従ってこの場合、ステップS101において単語が確定された後に再度入力された文字を対象として上述同様の処理が実行される。
文字入力が行なわれずにカーソルが他の表示欄へ移動された場合(ステップS102でNO,S103でYES)、または「再生」キー55又は「録音」キー61が操作された場合(ステップS102及びS103でNO,S104でYES)、制御部11はアルバム名の表示欄202にその時点で表示されている文字列をアルバム名として確定し(ステップS105)、メタ情報の検索・入力処理のステップS44へ処理をリターンさせる。
ところで、先頭の1文字のみの入力では該当する単語が多いために選択し難い場合もあり得る。従って、制御部11はステップS94において単語をリスト表示した後、リストから単語が選択されたか、「決定」キー53が操作されたか、次の文字入力が行なわれたか、カーソルが他の表示欄へ移動されたか、又は「再生」キー55又は「録音」キー61が操作されたかを監視する待機状態になる(ステップS96,S106,S108,S109及びS110でNO)。
リストから単語が選択されることなしに「決定」キー53が操作されると(ステップS96でNO,S106でYES)、制御部11はその時点でアルバム名表示欄202に入力されている文字列をアルバム名の一部又は全部に相当する単語として確定し(ステップS107)、次の文字入力が行なわれたか、カーソルが他の表示欄へ移動されたか、又は「再生」キー55又は「録音」キー61が操作されたか、リストから単語が選択されたかを監視する待機状態になる(ステップS108,S109,S110及びS96でNO)。但しこの場合は、既に単語が確定しているのでリストから単語が選択されることはなく、従ってステップS96はスキップされる。
ステップS106において「決定」キー53が操作されたか否かには拘わらず、たとえば1文字が新たに入力されると(ステップS108でYES)、制御部11はステップS91へ処理を戻す。この場合、制御部11は、アルバム名表示欄202に既に確定された文字(文字列)が表示されている場合はその文字(文字列)はそのままにして、新たに入力された文字を先に入力されている文字の次に未確定の文字として追加してアルバム名表示欄202に表示する(ステップS91)。従ってこの後は前述同様にして、アルバム名表示欄202に表示されている未確定の文字(この場合は2文字)を先頭側の2文字としている単語がアルバム名・曲名DB152から検索されて前述同様に表示装置20に表示されるいわゆるインクリメンタルサーチが行なわれる。
たとえばユーザが2文字目として「I」を入力した場合、図22の模式図に示すようにそれまでリスト表示されていた(スクロール表示も含む)多数の「L」で始まる単語の内の2字目が「I」のたとえば「like」、「life」、「line」、「little」、「light 」等のみがインクリメンタルサーチされてリスト表示される。図23の模式図はそのような場合の表示部20の表示状態を示す模式図である。なお、ジャンルの指定を行なっていない場合には他のジャンルでのみ使用されている単語も表示される。
更に上述同様の処理を反復することにより、ユーザが次の文字(3文字目)としてたとえば「K」を入力すると、上述同様にして検索結果の「like」、「likely」等のみがインクリメンタルサーチされてリスト表示される。この時点でたとえばユーザが操作部21の操作により「like」を選択する操作を行なえば、制御部11はアルバム名表示欄202に「Like」を表示する。
一方、ステップS92での検索の結果、該当する単語が存在しない場合は(ステップS93でNO)、制御部11は該当単語が存在しないこと示す表示(たとえば図22に示す表示部20の表示状態においてプルダウンメニューを表示せず、更にメッセージ表示欄206に「該当する単語はありません。」等)を行なう(ステップS95)。このように、既に入力されている文字に該当する単語がアルバム名・曲名DB152に存在しない場合、及び先のステップS96において表示部20に表示されたリストからアルバム名が選択されなかった場合(ステップS96でNO)制御部11は前述したようにステップS106以降の処理を実行する。
リストから単語が選択されることなしに、又は該当する単語がない場合に「決定」キー53が操作されずに文字入力が行なわれると(ステップS106でNO,S108でYES)、制御部11はステップS91へ処理を戻す。リストから単語が選択されることなしに文字入力が行なわれた場合については前述した。該当する単語がない場合に文字入力が行なわれると、制御部11は新たに入力された文字を既に確定している単語以降に先に入力されている文字に追加してアルバム名表示欄202に表示する。しかし、インクリメンタルサーチが行なわれる場合にはやはり該当する単語はないのでリスト表示はされない。従って、ユーザがその後に同様の操作を行なえば、前述同様にして、ユーザはアルバム名表示欄202に次々に任意に文字入力を行なうことが可能である。
このようにして次々に任意に文字入力が行なわれた後、文字入力が行なわれずにカーソルが他の表示欄へ移動されるか(ステップS109でYES)、または「再生」キー55又は「録音」キー61が操作されると(ステップS110でYES)、制御部11はその時点でアルバム名表示欄202に入力されている文字列をアルバム名として直接入力されたと判断する。そして、制御部11はアルバム名表示欄202に入力されている文字列をアルバム名としてそのまま表示し(ステップS111)、メタ情報の検索・入力処理のステップS44へ処理をリターンさせる。このような判断は、アルバム名を構成する文字列の全て、又は一部をユーザが自身で入力する場合、たとえば英字でアルバム名を入力する際の「空白」、「a」、「the」等の入力に、又は日本語でアルバム名を入力する際の助詞等の入力に利用可能である。即ち、わざわざアルバム名・曲名DB152を検索せずとも、容易に入力可能な単語又は文字に関しては直接入力可能にすることにより、操作の簡便化を図っている。
ところで、カーソルが他の表示欄へ移動された場合(ステップS103又はS109でYES)、制御部11はメタ情報の検索・入力処理のステップS44へ処理をリターンさせる。いずれの場合もアルバム名表示欄202においてアルバム名として確定された文字列が表示されている。このように、カーソルが他の表示欄へ移動されたためにメタ情報の検索・入力処理のステップS44へリターンした場合、制御部11はカーソル位置の検出を行ない(ステップS31)、以後は前述同様にステップS32以降の処理を実行する。また、他の表示欄へカーソルが移動されたのではなく、「再生」キー55又は「録音」キー61の操作によりアルバム名の検索・入力処理からメタ情報の検索・入力処理へリターンした場合(ステップS104又はS110でYES)、アルバム名が確定することは上述同様であるが、ステップS44での判断が「NO」になるので、制御部11はメインルーチンへ処理をリターンさせる。この場合は、ユーザがたとえば「再生」キー55を操作していたのであれば制御部11はその時点でCDドライブ17に装填されている音楽CDの再生を開始する。
以上のようにして、アルバム名・曲名DB152に登録されている単語をインクリメンタルサーチを利用して登録頻度(使用回数)順に検索して選択すること、及びユーザが直接文字入力することのいずれか一方の操作又は双方の操作を組み合わせることにより、文字列がアルバム名表示欄202に表示される。従って、ユーザはアルバム名の全てをユーザ自身が直接文字入力することなしに、比較的容易且つ簡便にアルバム名を入力することが可能である。
なお、ユーザがアルバム名を変更したいと望む場合、具体的には上述のようにして入力したアルバム名又は既に入力されているアルバム名を変更したい場合、更にはアルバム名を入力せずにダビングした後にアルバム名を入力するような場合には、ユーザはリモコン装置2の「編集」キー52を操作してアルバム名表示欄202にカーソルを位置させて文字入力を行なえばよい。この場合、図10及び図11に示すメタ情報の検索・入力処理のフローチャートのステップS42の処理、即ち図19、図20及び図21に示すアルバム名の検索・入力処理が実行されるので、ユーザはこのアルバム名の検索・入力処理をやり直すことができる。
なお、CDドライブ17に装填されている音楽CDの曲名を入力する場合は、メタ情報の検索・入力処理のステップS31においてカーソル位置が曲名表示欄205であることが検出されるので、上述した図19、図20及び図21に示すアルバム名・曲名の検索・表示処理のサブルーチンのフローチャートが実行される。但しこの場合の曲名の検索・入力処理は、文字入力が各トラックの曲名表示欄205に行なわれ、また選択された又は直接入力された文字(文字列)が各トラックの曲名表示欄205に表示されること以外の基本的な処理手順は上述したアルバム名の検索・入力処理と同様である。
以上のような処理を制御部11がユーザの操作に応じて行なうことにより、CDDBからメタ情報を取得できない音楽CDに関しても、比較的容易にジャンル名、アーティスト名,アルバム名,曲名等のメタ情報をユーザ自身が入力することが可能になる。このことはインターネット上のCDDBのウェブサイトからメタ情報を取得できない新譜又は極めてマイナーなアーティストの音楽CD等にも適用可能であるし、たとえば車載オーディオ装置等のようなCDDBのデータを内蔵しているがインターネットに接続できないために最新のデータを利用できない装置において特に顕著な効果を奏する。
なお、上述した実施の形態ではインターネット上のCDDBのウェブサイトからメタ情報をダウンロードにより取得して予めアーティスト名DB151、アルバム名・曲名DB152及びジャンル名DB153を構築しておく場合について説明した。しかし、たとえばアーティスト名DB151、アルバム名・曲名DB152及びジャンル名DB153等がオーディオ装置1からインターネット経由でアクセス可能なウェブサイト(リモート記憶装置)に予め記憶されていてもよい。更に、カーオーディオ装置等のような装置自体がCDDBのデータを記憶している場合にも、予めアーティスト名DB151、アルバム名・曲名DB152及びジャンル名DB153を予め構築しておけば上述同様にして音楽CDのメタ情報を検索して入力することが可能である。また、装置自体がCDDBのデータを記憶している場合には少なくともアーティスト名に関しては敢えてアーティスト名DB151を予め構築せずとも、直接CDDBに登録されているデータから検索することも可能である。
図24は自身がCDDBのデータを記憶しているオーディオ装置1の本体MUの機能構成例を示す機能ブロック図である。このオーディオ装置1では、インターネット通信のための通信部14が備えられておらず、その代わりにHDD15にCDDBデータ155が予め記憶されている。なお、CDDBデータ155の更新はたとえばCDドライブ17にCDDBデータの差分データを記録したCDを装填して差分データを読み込ませ、HDD15のCDDBデータ155に追加して記憶させることにより可能である。
なお、ジャンル名の検索・処理に関しては、ジャンルを指定せずにアーティスト名の検索・入力処理を行なえば、アーティスト名にはジャンルの情報が付属しているのでそれを利用することが可能である。但し、ジャンルに関してはその数は限られているので、ジャンルの選択に際して全てを一覧表示してユーザに選択させるようにしても問題は生じない。
ところで、上述の実施の形態では音楽CDのメタ情報をCDDBから取得できない場合について説明したが、たとえばアナログレコードからデジタル化した楽曲データを音楽DB154に記録した場合、音楽CDをメタ情報を取得せずにダビングした場合と同様の状態になる。従ってこの場合にはたとえばアルバム名(勿論、仮のアルバム名)を指定することによって図8の模式図に示す画面と同様の画面が表示装置20に表示される。但しこの場合のメッセージ表示欄206には図8に示すメッセージとは異なり、たとえば「「編集」キーを押すとアルバム名、曲名等を入力することができます。」というようなメッセージが表示される。このメッセージに応じてユーザが「編集」キー52を操作すると図7に示したメインルーチンのフローチャートのステップS22のメタ情報の検索・入力処理が開始される。このようなオーディオ装置1の利用方法は、CDDBからメタ情報を自動的に取得できない種々のソース、特にアナログレコードをデジタル化する際に有効である。
なお、上述の実施の形態においてはアルファベット入力を行なう例について説明したが、日本語(仮名、漢字)入力を行なうことも勿論可能である。日本語入力を行なう場合には、仮名入力を漢字に変換して検索する場合と、入力された仮名を読み仮名とする漢字を検索する場合とが考えられるが、ユーザの労力を軽減することを考えれば後者が好適である。即ち、アルバム名・曲名の検索に際してはたとえば「あ」と仮名入力を行なった場合に、「愛」、「朝」、「朝日」、「秋」等の単語が検索され、更に「さ」を追加して入力した場合には「朝」、「朝日」、「朝顔」等の単語が検索されるようにすることが望ましい。
更に上記の実施の形態においては、音楽CD等の音楽記録媒体からそれに収録されている楽曲データをダビングする(より具体的には音楽記録媒体から楽曲データを読み出して他のたとえばハードディスク等の記録媒体にコピーして記録する)場合について説明した。しかし、そのような楽曲データのダビングは行なわずに、アーティスト名,アルバム名,曲名等のメタ情報のみをデータベース化する目的にも本発明を利用することが可能である。そのようなデータベースを作成する際に本発明を利用することは、大量の音楽CD,アナログレコードを所有する個人又はたとえば「ジャズ喫茶」等と称される事業者にとって非常に有益である。
以上に詳述したように本発明によれば、CDDB等の音楽記録媒体データベースに未登録の音楽CDのメタ情報をユーザが自身で文字入力する際の労力を軽減することができる。従って、従来はメタ情報無しで多数の音楽CDをダビングして収拾がつかないような状態になるような場合にも、ユーザは比較的容易に少なくともアーティスト名,アルバム名等を入力することによって、音楽DB154に記録してある楽曲データを管理することが可能になる。
また、音楽CD化されないアナログレコードをデジタル化する場合にも、ユーザは比較的容易に少なくともアーティスト名,アルバム名等を入力することによって、それらのデジタルデータを管理することが可能になる。