JP4838914B2 - 筆記具用水性インキ組成物及びそれを用いた筆記具 - Google Patents

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Description

本発明は、筆記具用水性インキ組成物に関する。更に詳細にはインキ流出性を向上させた筆記具用水性インキ組成物に関する。
万年筆、ボールペン、マーキングペン等の筆記具は、軸筒、レフィル、カートリッジ等のインキタンク内のインキを筆記先端部に設けたペン先に供給し、筆記により前記ペン先からインキを導出して筆記面に筆跡を形成する。
前記インキタンクはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリ塩化ビニル、ポリエステル等の汎用プラスチック材が用いられており、これらはいずれも疎水性である。
また、筆記具用水性インキは、インキタンクからペン先へのインキ誘導部材やペン先に対するインキ濡れ性に乏しいと、インキ流出性を損ない易く、筆記を続けるうちに筆跡がかすれて薄くなったり、薄くなった状態が筆記により回復するものの、その後再び薄くなる繰り返しの現象を生じたり、或いは、筆記不能になることがある。
また、前記した問題点を解消するために、インキの濡れ性を向上させ、また、水性ボールペンにおいてはボールとボール受け座との潤滑性の向上、着色剤として顔料が用いられるインキでは顔料の分散剤としての目的でポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルやラウリル硫酸ナトリウム等の界面活性剤を添加する試みがなされているが、効果は十分ではなく、しかも、前記界面活性剤を多量に添加すると紙の繊維間へ浸透して筆跡の滲みをもたらしたり、インキの表面張力の低下によるペン先からの余分のインキの流出(インキぼた落ち)を生じる傾向にあった(例えば、特許文献1、2参照)。
特開平10−298482号公報 特表2000−515925号公報
本発明は、筆跡が常に一定の濃度を示し、滲みも生じ難く、ボールペンに使用する際には潤滑性能も付与して筆記感を向上させることのできる筆記具用水性インキ組成物及びそれを用いた筆記具を提供しようとするものである。
本発明は、少なくとも着色剤と、水と、ポリグリセリン変性シリコーンとからなる筆記具用水性インキ組成物を要件とする。
更には、前記ポリグリセリン変性シリコーンをインキ組成物中に0.01〜2重量部含有してなること、剪断減粘性付与剤を含んでなること等を要件とする。
更には、前記筆記具用水性インキ組成物を収容してなるボールペン形態の筆記具を要件とする。
本発明は、ポリグリセリン変性シリコーンをインキ組成物中に含有させることにより、インキタンクと筆記先端部間を連通させるインキ誘導部材、或いは、筆記先端部に設けられるペン先の内壁を良く濡らし、筆記時にインキタンクからペン先へのスムースなインキ流出性をもたらすため、かすれのない良好な筆跡を形成できる筆記具用水性インキ組成物及びそれを用いた筆記具を提供できる。
本発明に用いられるポリグリセリン変性シリコーンとしては下記式(1)で示される化合物が好適に用いられる。
Figure 0004838914
(式中、m,nはそれぞれ1以上の整数を示し、R1 はアルキル基、アルケニル基、シクロアルキル基、アリール基、これらの基の水素原子が部分的にハロゲン原子で置換された基、ポリオキシアルキレン基を示し、そのうち少なくとも1つ以上は下記式(2)〜(8)から選ばれるポリグリセリン基である。)
Figure 0004838914
(式中、Qは炭素数1〜10のアルキレン基を示し、R2 は水素又は炭素数1〜30のアルキル基を示し、p、q、r、s、t、u、vはそれぞれ1以上の整数を示す。)
前記ポリグリセリン変性シリコーンはインキ組成物中に0.01〜2重量部、好ましくは0.1〜2重量部、より好ましくは0.1〜1重量部添加される。
0.01重量部未満では所望の効果が得られ難く、また、2重量部以下の添加量で十分な効果が得られるため、これ以上の添加は必要としない。
前記ポリグリセリン変性シリコーンは、インキ流出性を向上させることができると共に、ボールペンに収容して実用に供する場合は、該ボールペンに使用されるボールペンチップのボール抱持部がボールの回転により磨耗する現象を軽減することもできる。
前記着色剤は、水性媒体に溶解もしくは分散可能な染料及び顔料が全て使用可能であり、その具体例を以下に例示する。
酸性染料としては、
ニューコクシン(C.I.16255)、
タートラジン(C.I.19140)、
アシッドブルーブラック10B(C.I.20470)、
ギニアグリーン(C.I.42085)、
ブリリアントブルーFCF(C.I.42090)、
アシッドバイオレット6BN(C.I.43525)、
ソルブルブルー(C.I.42755)、
ナフタレングリーン(C.I.44025)、
エオシン(C.I.45380)、
フロキシン(C.I.45410)、
エリスロシン(C.I.45430)、
ニグロシン(C.I.50420)、
アシッドフラビン(C.I.56205)等が用いられる。
塩基性染料としては、
クリソイジン(C.I.11270)、
メチルバイオレットFN(C.I.42535)、
クリスタルバイオレット(C.I.42555)、
マラカイトグリーン(C.I.42000)、
ビクトリアブルーFB(C.I.44045)、
ローダミンB(C.I.45170)、
アクリジンオレンジNS(C.I.46005)、
メチレンブルーB(C.I.52015)等が用いられる。
直接染料としては、
コンゴーレッド(C.I.22120)、
ダイレクトスカイブルー5B(C.I.24400)、
バイオレットBB(C.I.27905)、
ダイレクトディープブラックEX(C.I.30235)、
カヤラスブラックGコンク(C.I.35225)、
ダイレクトファストブラックG(C.I.35255)、
フタロシアニンブルー(C.I.74180)等が用いられる。
前記着色剤として染料を用いた場合、キャップを要しないノック式のボールペンに適用する系ではドライアップが顕著であり、耐ドライアップ性能は重要な要件となる。
前記顔料としては、カーボンブラック、群青などの無機顔料や銅フタロシアニンブルー、ベンジジンイエロー等の有機顔料の他、予め界面活性剤や樹脂を用いて微細に安定的に水媒体中に分散された水分散顔料製品等が用いられ、例えば、C.I.Pigment Blue 15:3B〔品名:Sandye Super Blue GLL、顔料分24%、山陽色素株式会社製〕、
C.I. Pigment Red 146〔品名:Sandye Super Pink FBL、顔料分21.5%、山陽色素株式会社製〕、
C.I.Pigment Yellow 81〔品名:TC Yellow FG、顔料分約30%、大日精化工業株式会社製〕、
C.I.Pigment Red 220/166〔品名:TC Red FG、顔料分約35%、大日精化工業株式会社製〕等を挙げることができる。
また、水溶性樹脂を用いた水分散顔料としては、
C.I.Pigment Black 7〔商品名:WA color Black A25 、顔料分15%、大日精化工業(株)製〕、
C.I.Pigment Green 7〔商品名:WA−S color Green、顔料分8%、大日精化工業(株)製〕、
C.I.Pigment Violet 23〔商品名:マイクロピグモ WMVT−5、顔料分20%、オリエント化学工業(株)製〕、
C.I.Pigment Yellow 83〔商品名:エマコールNSイエロー4618、顔料分30%、山陽色素(株)製〕が挙げられる。
蛍光顔料としては、各種蛍光染料を樹脂マトリックス中に固溶体化した合成樹脂微細粒子状の蛍光顔料が使用できる。その他、金属光沢顔料、蓄光性顔料、二酸化チタン、シリカ、炭酸カルシウム等の白色顔料、可逆熱変色性組成物を内包したカプセル顔料、香料や香料を内包したカプセル顔料等を例示できる。
溶剤としては、水と必要により水溶性有機溶剤が用いられる。
前記水溶性有機溶剤としては、例えば、エタノール、プロパノール、ブタノール、グリセリン、ソルビトール、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、チオジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、スルフォラン、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられる。
更に、必要によりアクリル樹脂、スチレンマレイン酸共重合物、セルローズ誘導体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、デキストリン等を用いることもでき、紙面への固着性や粘性付与のために用いることができる。
更に、剪断減粘性付与剤を添加することもできる。
前記剪断減粘性付与剤を添加することによって、着色剤の凝集、沈降を抑制することができると共に、筆跡の滲みを抑制することができる。
更に、前記インキを充填する筆記具がボールペン形態の場合、不使用時のボールとチップの間隙からのインキ漏れだしを防止したり、筆記先端部を上向き(正立状態)で放置した場合のインキの逆流を防止することができる。
尚、前記剪断減粘性付与剤を添加したインキ組成物の粘度は、20℃でのE型回転粘度計による3.84S-1の剪断速度におけるインキ粘度が20〜300mPa・sを示し、且つ、剪断減粘指数が0.1〜0.9を示すことが好ましい。
前記した粘度範囲及び剪断減粘指数を示すことによって、更にインキ漏れだし、インキの逆流を防止することができる。
なお、剪断減粘指数(n)は、剪断応力値(T)及び剪断速度値(j)の如き粘度計による流動学測定から得られる実験式T=Kjn (Kは非ニュートン粘性係数)にあてはめることによって計算される値である。
前記剪断減粘性付与剤としては、キサンタンガム、ウェランガム、構成単糖がグルコースとガラクトースの有機酸修飾ヘテロ多糖体であるサクシノグリカン(平均分子量約100乃至800万)、グアーガム、ローカストビーンガム及びその誘導体、ヒドロキシエチルセルロース、アルギン酸アルキルエステル類、メタクリル酸のアルキルエステルを主成分とする分子量10万〜15万の重合体、グルコマンナン、寒天やカラゲニン等の海藻より抽出されるゲル化能を有する増粘多糖類、ベンジリデンソルビトール及びベンジリデンキシリトール又はこれらの誘導体、架橋性アクリル酸重合体、無機質微粒子、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル・ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、脂肪酸アミド等のHLB値が8〜12のノニオン系界面活性剤、ジアルキル又はジアルケニルスルホコハク酸の塩類。N−アルキル−2−ピロリドンとアニオン系界面活性剤の混合物、ポリビニルアルコールとアクリル系樹脂の混合物を例示できる。
なお、前記剪断減粘性付与剤は併用することもできるし、ポリマーについては樹脂として用いることもできる。
本発明のインキ組成物をボールペンに充填して用いる場合は、金属石鹸、長鎖アルキル基を有するノニオン性界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーンオイル、チオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルメチルエステル)やチオ亜燐酸トリ(アルコキシカルボニルエチルエステル)等のチオ亜燐酸トリエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸モノエステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル又はポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルのリン酸ジエステル、或いは、それらの金属塩、アンモニウム塩、アミン塩、アルカノールアミン塩等の潤滑剤を添加してボール受け座の摩耗防止効果を付与することが好ましい。
その他、炭酸ナトリウム、燐酸ナトリウム、酢酸ソーダ等の無機塩類、水溶性のアミン化合物等の有機塩基性化合物等のpH調整剤、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロヘキシルアンモニウムナイトライト、ジイソプロピルアンモニウムナイトライト、サポニン等の防錆剤、石炭酸、1、2−ベンズチアゾリン3−オンのナトリウム塩、安息香酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸プロピル、2,3,5,6−テトラクロロ−4−(メチルスルフォニル)ピリジン等の防腐剤或いは防黴剤、尿素、ノニオン系界面活性剤、還元又は非還元デンプン加水分解物、トレハロース等のオリゴ糖類、ショ糖、サイクロデキストリン、ぶどう糖、デキストリン、ソルビット、マンニット、ピロリン酸ナトリム等の湿潤剤、消泡剤、分散剤、インキの浸透性を向上させるフッ素系界面活性剤やノニオン系の界面活性剤を使用してもよい。
前記インキ組成物は、チップを筆記先端部に装着したマーキングペン、ボールペン、筆ペン、万年筆等に充填して実用に供される。
マーキングペンに充填する場合、マーキングペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、繊維チップ、フェルトチップ、プラスチックチップを筆記先端部に装着し、軸筒内部に収容した繊維束からなるインキ吸蔵体にインキを含浸させ、筆記先端部にインキを供給する構造、軸筒内部に直接インキを収容し、櫛溝状のインキ流量調節部材や繊維束からなるインキ流量調節部材を介在させる構造、軸筒内部に直接インキを収容して、弁機構により前記筆記先端部に所定量のインキを供給する構造のマーキングペンが挙げられる。
ボールペンに充填する場合、ボールペン自体の構造、形状は特に限定されるものではなく、例えば、軸筒内部に収容した繊維束からなるインキ吸蔵体にインキを含浸させ、筆記先端部にインキを供給する構造、軸筒内部に直接インキを収容し、櫛溝状のインキ流量調節部材や繊維束からなるインキ流量調節部材を介在させる構造、軸筒内にインキ組成物を充填したインキ収容管を有し、該インキ収容管はボールを先端部に装着したチップに連通しており、さらにインキの端面には逆流防止用の液栓が密接している構造のボールペンを例示できる。
前記ボールペンチップについて更に詳しく説明すると、金属製のパイプの先端近傍を外面より内方に押圧変形させたボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、或いは、金属材料をドリル等による切削加工により形成したボール抱持部にボールを抱持してなるチップ、金属又はプラスチック製チップ内部に樹脂製のボール受け座を設けたチップ、或いは、前記チップに抱持するボールをバネ体により前方に付勢させたもの等を適用できる。
又、前記ボールは、超硬合金、ステンレス鋼、ルビー、セラミック、樹脂、ゴム等の0.2〜3mm径程度のものが適用できる。
なお、本発明のインキを充填する筆記具は、ボールと同様の転動作用により筆跡を形成させる、ローラー等の転動機構を筆記先端部に備えたものを含む。
インキ組成物を収容するインキ収容管は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ナイロン等の熱可塑性樹脂からなる成形体が用いられる。
更に、インキ収容管として透明、着色透明、或いは半透明の成形体を用いることにより、インキ色やインキ残量等を確認できる。
前記インキ収容管にはチップを直接連結する他、接続部材を介して前記インキ収容管とチップを連結してもよい。
尚、インキ収容管はレフィルの形態として、前記レフィルを軸筒内に収容するものでもよいし、先端部にチップを装着した軸筒自体をインキ収容体として、前記軸筒内に直接インキを充填してもよい。
前記インキ収容管に収容したインキ組成物の後端にはインキ逆流防止体を充填することもできる。
前記インキ逆流防止体組成物は不揮発性液体又は難揮発性液体からなる。
具体的には、ワセリン、スピンドル油、ヒマシ油、オリーブ油、精製鉱油、流動パラフィン、ポリブテン、α−オレフィン、α−オレフィンのオリゴマーまたはコオリゴマー、ジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、脂肪酸変性シリコーンオイル等があげられ、一種又は二種以上を併用することもできる。
前記不揮発性液体及び/又は難揮発性液体には、ゲル化剤を添加して好適な粘度まで増粘させることが好ましく、表面を疎水処理したシリカ、表面をメチル化処理した微粒子シリカ、珪酸アルミニウム、膨潤性雲母、疎水処理を施したベントナイトやモンモリロナイトなどの粘土系増粘剤、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛等の脂肪酸金属石鹸、トリベンジリデンソルビトール、脂肪酸アマイド、アマイド変性ポリエチレンワックス、水添ひまし油、脂肪酸デキストリン等のデキストリン系化合物、セルロース系化合物を例示できる。
更に、前記液状のインキ逆流防止体組成物と、固体のインキ逆流防止体を併用することもできる。
なお、前記筆記具の形態は前述したものに限らず、相異なる形態のペン体を装着させたり、相異なる色調のインキを導出させるペン体を装着させたツインタイプの筆記具であってもよい。
以下の表に各実施例の配合を記す。
Figure 0004838914
表中の原料の内容を注番号に従って説明する。
(1)アイゼン(株)製、商品名:エオシンGH35%−L、有効成分35%
(2)オリエント化学工業(株)製、商品名:ウォータイエロー6C
(3)ダイワ化成(株)製、商品名:アシッドレッドFB
(4)オリエント化学工業(株)製、商品名:ウォーターブルー106L、有効成分10%
(5)山陽色素(株)製、商品名:サンダイスーパーブラックC、有効成分30%
(6)第一工業製薬(株)製、商品名:プライサーフAL、ポリオキシエチレンジスチレン化フェニルエーテルリン酸モノエステル及びジエステル混合物
(7)ゼネカ(株)製、商品名:プロキセルXL−2、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン
(8)信越シリコーン(株)製、商品名:KF−6100
(9)信越シリコーン(株)製、商品名:KF−6104
インキ逆流防止体の調製
基油としてポリブテン85部中に、増粘剤として脂肪酸アマイド15部を添加した後、3本ロールにて混練してインキ逆流防止体を得た。
ボールペンの作製
前記のようにして得られた各インキ組成物を直径0.4mmのボールを抱持するステンレススチール製チップがポリプロピレン製パイプの一端に嵌着されたボールペンレフィルに充填し、その後端に前記インキ逆流防止体を配設した後、前記ボールペンレフィルを軸筒に組み込み、ボールペンを作製した。
インキ流出性試験
前記のようにして得られたボールペンをそれぞれ10本ずつ用意し、JIS S 6054に準じて荷重100g、筆記速度4m/分、筆記角度 ℃の条件で筆記試験機にて筆記を行ない、100mあたりのインキ消費量(10本の平均値)を算出した。
筆跡試験
前記インキ流出性試験で得られた筆跡を目視により観察した。
書き切り試験
各10本のボールペンのうち、インキを完全に消費できなかったボールペンの本数を調べた。
以下の表に、試験結果を示す。
Figure 0004838914
なお、表中の筆跡の状態に関する基準は以下のとおり。
○:良好な筆跡が形成できる。
△:筆記につれて筆跡がやや薄くなる。
▲:筆記につれて筆跡が薄くなる。
×:筆記にしたがって筆跡が薄くなり、次いで、濃くなるといった繰り返しの現象がみられる。

Claims (4)

  1. 少なくとも着色剤と、水と、ポリグリセリン変性シリコーンとからなる筆記具用水性インキ組成物。
  2. 前記ポリグリセリン変性シリコーンをインキ組成物中に0.01〜2重量部含有してなる請求項1記載の筆記具用水性インキ組成物。
  3. 剪断減粘性付与剤を含んでなる請求項1又は2記載の筆記具用水性インキ組成物。
  4. 請求項3記載の筆記具用水性インキ組成物を収容してなるボールペン形態の筆記具。
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