JP4837499B2 - 電気錠のクラッチ機構 - Google Patents

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Description

本発明は、電気錠のクラッチ機構に関する。
特許文献1には、「駆動歯車(クラッチ歯車)と、該駆動歯車の凹所に組み込んだ係合板(クラッチ板)とを備えた電気錠のクラッチ機構」が開示されている。この特許文献1は出願人が提案したものである。
ところで、特許文献1に記載のクラッチ歯車と、該クラッチ歯車の凹所に組み込んだ係合板(クラッチ板)との係合関係は、前記凹所内の被係合部(切欠部分)と係合板の弾性係合変位部(樹脂バネ部分)の係合突起との関係であることから、作動時に、駆動歯車が空転する恐れがある。この問題点に関して敷衍する。
例えば第1実施例のクラッチ機構は、「駆動歯車(クラッチ歯車)と、該駆動歯車の一側上面に形成した凹所内に組み込まれ、かつ、正常時には駆動アーム及び駆動歯車と一緒になって共働する非円形状の係合板とから成り、異常時に於いて、合鍵操作によって前記駆動アームを介して係合板に一定以上のトルクが加わった場合には、該係合板は、前記凹所の被係合部から外れるように内側に変位し得る弾性係合変位部を有する合成樹脂製の係合板(クラッチ板)とから構成」されている。
しかしながら、上記第1実施例は、係合板の弾性係合変位部の剛性的機能(硬さ)、弾性変位機能(軟らかさ)、弾性復帰機能(バネ力)等の各機能と駆動歯車の被係合部の形状(係止力、摩擦力)との微妙なバランスが要求される。
すなわち、両部材の係合関係が不十分(係合力が弱い)ならば、駆動歯車が空転する恐れがあり、一方、両部材の係合関係を強固(係合力が強い)ならば、合鍵等の操作部材を用いて解錠する際、相当な力を入れなければ係合板が簡単に単独回転しない(係合関係が弱い力で解消しない)という欠点がある。つまり、異常時、子供やお年寄りが簡単に解錠することができない。
そこで、特許文献1(先願の公開発明)の問題点を改良する新規なクラッチ機構の出現が要望されている。
特開2006−138072号公報
本発明の所期の目的は、簡単な機構によってクラッチ歯車とクラッチ板と連係する係合爪片との係合、離脱関係を確実にすることである。第2の目的は、クラッチ歯車にクラッチ部材を簡単に組み合わせることができることである。第3の目的は、クラッチ歯車が一方向へ回転すると、クラッチ板も同じ方向へと回り、これにより駆動アームの係合突起は循環的な軌跡を繰り返すことができることである。付言すると、クラッチ歯車とクラッチ板の同方向の回転で、電気錠の施錠と解錠を繰り返すことができることである。第3の目的は、クラッチ歯車と係合する一つの係合爪片に負荷を集中させないことである。その他の目的は、明細書の記載により客観的に特定され得る。
本発明の電気錠のクラッチ機構は、制御部によって制御される駆動モータの駆動力をダルマ側へ伝えるクラッチ歯車を有する電気錠のクラッチ機構に於いて、前記クラッチ歯車の凹所に対して、クラッチ板と係合爪片と係合爪片用捕捉板とを一体的にユニット化したクラッチ部材を組合せ、係合爪片の一端部はクラッチ板に連係手段を介して軸支されていると共に、その他端部はクラッチ歯車の凹所に形成されたラチェト歯に係脱し、クラッチ歯車が駆動モータ側から駆動力を受けて所定方向へ回転すると、前記係合爪片の他端部がラチェト歯に係合することによりクラッチ板はクラッチ歯車と共働回転し、一方、ダルマ側からの操作力が駆動アームを介してクラッチ板に伝えられと、前記係合爪片の他端部がラチェト歯に噛み合わず、クラッチ板は、少なくとも所要量回転することを特徴とする。
(a)クラッチ歯車(内歯つめ車)と、このクラッチ歯車のラチェット歯(内歯)に係脱する係合爪片を備えたクラッチ板との組み合わせなので、簡単な機構によってクラッチ歯車とクラッチ板と連係する係合爪片との係合、離脱関係を確実にすることができる。したがって、特許文献1の問題点を解消することができる。
(b)クラッチ部材を構成するクラッチ板と係合爪片と係合爪片用捕捉板とを予め一体的にユニット化し、その状態でクラッチ部材をクラッチ歯車に組み合わせるので、組み合わせが非常に簡単である。
(c)請求項2に記載の発明は、係合爪片用捕捉板に捕捉や付勢の機能を持たせることができる。したがって、前項(a)や(b)の効果を確実に得ることができる。
(d)クラッチ歯車が一方向へ回転すると、クラッチ板も同じ方向へと回り、これにより駆動アームの係合突起は循環的な軌跡を繰り返すことができる。付言すると、クラッチ歯車とクラッチ板の同方向の回転で、電気錠の施錠と解錠を繰り返すことができる。
(e)クラッチ歯車に複数個の内歯を形成し、一方、前記内歯に係脱する係合爪片が複数枚の実施例は、クラッチ歯車と係合す一つの係合爪片に負荷を集中させないことができる。
(1)電気錠Xの主な構成部材
まず、図1乃至図12に示す本発明の一実施例の構成・作用を説明する。図1、図2で示す本発明の電気錠Xは、図示しない信号検出手段と電気的に接続する制御部1、駆動モータ2、歯車伝達手段3、クラッチ機構Y、クラッチ機構Yを構成するクラッチ歯車11、クラッチ板21、係合爪片26および係合爪片用捕捉板29、前記クラッチ板21と係合する駆動アーム4、駆動アームに連動するダルマ5、該ダルマに連動するクランクアーム6、クランクアーム6を介して進退動するデッドボルト7等を備えている。
駆動モータ2は制御部1に制御(施・解錠用の電圧印加)されて駆動し、駆動モータ2の駆動力は歯車伝達手段3、クラッチ機構Y及び駆動アーム4を介してダルマ5に伝わる。
一方、前記クラッチ機構Yは、例えば図示しない操作部材(例えば合鍵)の操作力により回転する前記ダルマ5の駆動力をクラッチ板21の回転(例えば空回り)を介してクラッチ歯車11(駆動モータ2)に対して切断可能である。
具体的には、例えば通常時に於いて、合鍵を施錠から解錠へ、解錠から施錠へと繰り返し操作しても、クラッチ板21は、駆動アーム用の案内機構により空回りする方向へと循環的に案内されることから、クラッチ歯車11は操作部材の操作力の影響を全く受けない。
付言すると、電動から手動操作に切り替え、操作部材を繰り返し施・解錠操作しても、係合爪片26がクラッチ歯車11のラチェト歯16に噛み合わず、クラッチ板21は同じ方向へ空転し続ける。この時、駆動アーム4は往復運動を繰り返すので、電気錠は駆動アーム4に連動するダルマ5を介して施錠及び解錠を繰り返すことが出来る。
(2)クラッチ機構Y
まず、図3で示すように、本願発明のクラッチ機構Yは、クラッチ歯車11と、複数個の部品を一体的にユニット化したクラッチ部材(クラッチ板21と複数個の係合爪片26と係合爪片用捕捉板29)20との組合せから成る。
図3は、クラッチ機構Yのクラッチ歯車11の環状凹所15からクラッチ部材20を取り出し、かつ、該クラッチ部材20を反転して裏側を示したものである。この図3から明らかなように、ギヤ部12、筒状中心軸部(軸孔)13を有するクラッチ歯車11の一側上面には環状凹所15に形成され、該環状凹所15の内周面にはラチェット歯(内歯)16が所定間隔を有して複数個形成されている。
一方、ユニット化したクラッチ部材20は、図面上向う側に位置するクラッチ板21と、このクラッチ板21の支軸にそれぞれ設けられた合計3個の係合爪片26と、図面上手前側に位置する係合爪片用捕捉板29とから構成され、前記捕捉板29は、少なくともクラッチ板21の中心部に嵌合する嵌合部と、該嵌合部に連設すると共に係合爪片の一端部(基端部)を面接触状態で捕捉する支持部と、係合爪片の一端部に圧接して該係合爪片をラチェト歯16と係合する方向へ付勢する複数個のバネ部分32をそれぞれ有している。
図2は、クラッチ部材20をクラッチ歯車11の環状凹所15内に各係合爪片26が位置するように(図1参照)クラッチ軸10を介してクラッチ歯車11に組み合わせた状態を示す。また、図4はクラッチ板21の背面視(a)、概略断面(b)及び正面視(c)を示す。また、図5は係合爪片26の背面視(a)と正面視(b)を捕捉板29のバネ部分と共に示す。さらに、図6は捕捉板29の背面視(a)と側面視(b)を示す。
次に、クラッチ機構Yは、デッドボルト7の後方と錠箱の後壁9との間の空間部分に設けられ、軸孔を有するクラッチ歯車11及びクラッチ部材20は、錠箱に横設軸架されたクラッチ軸10に回転自在に設けられている。
そして、図1を基準にすると、クラッチ歯車11の上方には、横方向の駆動モータ2の出力軸2aに設けられた歯車2bが位置している。一方、クラッチ歯車11の斜め下方には、ダルマ5が不番の支持座を介して回転自在に位置している。
さらに、駆動アーム4がダルマ5の右側に縦方向に配設されている。駆動アーム4の上端部は、クラッチ歯車11の凹所側に添設状態に位置付けられ、その係合突起はクラッチ板21の他側面に突起状に形成された第2係合部と係脱する。一方、駆動アーム4の下端部はダルマ5に枢着されている。
(3)クラッチ歯車11
まず、クラッチ歯車11の具体的構成を説明する。12は歯車伝達手段3の最終歯車と噛合するギヤ部、13はクラッチ軸10が貫通(遊挿)する筒状中心軸部、14は筒状中心軸部の軸孔、15は一側面に形成された環状凹所、16は環状凹所15の内周面に形成された複数個のラチェト歯である。
付言すると、合成樹脂製のクラッチ歯車11は、周側部の外周にギヤ部12が形成されていると共に、その中心部に貫通孔(軸孔)14を有する円形筒状の中心軸部13が形成されている。そして、望ましくは、凹所側にクラッチ部材20のクラッチ板21を添設状態に嵌め込むことから、環状凹所15の内壁底面から突出する中心軸部13の突出量は適宜に設定され、クラッチ歯車11の一側面(周面)より若干低い。また、ラチェト歯16は、図3で示すように周方向に所定間隔を有して複数個(例えば3個)形成されている。さらに、クラッチ歯車11は、軸孔14を貫通するクラッチ軸10に回転自在に設けられている。
(4)クラッチ部材20のクラッチ板21
図1では、便宜上、手前に見える円形のクラッチ板21を右側に分離(分解)すると共に、クラッチ歯車11の凹所内に複数個の係合爪片26と、これらの係合爪片26をそれぞれ係合方向へ付勢する捕捉板29のバネ部分を示している。また、前述したように、図4の(a)はクラッチ板21の背面視、図4の(b)はクラッチ板21の概略断面、図4の(c)はクラッチ板21の正面視である。ここでは図4を基準にしてクラッチ部材20のクラッチ板21の構成を説明する。
クラッチ板21は円板に形成され、その外径寸法は、環状凹所15の内径寸法を考慮して適宜に設定されている。本実施例のクラッチ板21は、クラッチ歯車11の環状凹所15に嵌合する大きさに形成されている。
クラッチ板21は、その背面に各係合爪片26と係合する複数個の第1係合部22を有し、また、正面の周端部の一部には駆動アーム4と係合する突起状の第2係合部23を有している。
しかして、前記第1係合部22は例えば、例えば係合爪片26の一端部(基端部)を貫通すると共に、捕捉板29の支持部の円形支持孔31aに係合する突起軸であり、周方向に所定間隔を有して3個形成されている。一方、前記第2係合部23は、クラッチ軸10用の中心孔24を基準にして左右対称の曲面状係合面23a、23bを有する銀杏の葉形状をしている。
さらに、本実施例のクラッチ板21は、背面中央部に筒状の嵌合突起25が設けられ、該嵌合突起25の外周面25aは非円形形状(例えば多角形状)に形成されている。
(5)クラッチ部材20の係合爪片26
前述したように、図5の(a)は係合爪片26の背面視、図5の(b)は係合爪片26の正面視をそれぞれ捕捉板29のバネ部分32と共に示す。3枚の係合爪片26は、それぞれ同一構成なので、ここでは図5を参照にして説明する。
係合爪片26は弧状かつ指先状に形成され、一端部(基端部)にはクラッチ板21の第1係合部22(突起軸)に係合する被係合部としての軸孔27が形成され、一方、他端部(先端部)にはクラッチ歯車11のラチェト歯16に係脱可能な係合爪28が形成されている。さらに、本実施例では、一端部の背面には、捕捉板29の支持部が面接触状態に遊嵌合する切欠部分26aが形成されている。したがって、係合爪片26の係合爪28を有する他端部側は肉厚であるのに対して、軸孔27を有する一端部の背面は段差状の凹凸状となっている。なお、捕捉板29のバネ部分32の先端面は、図5で示すように係合爪片26の一端部の側面に圧接するので、構成部材を組み合わせると、その他端部は矢印で示す方向に付勢される。
(6)係合爪片用捕捉板29
図6の(a)は捕捉板29の背面視、図6の(b)は(a)を基準にした捕捉板29の右側面視を示す。
前述したように、捕捉板29は、少なくともクラッチ板21の中心部の筒状嵌合突起25に外嵌合する板状嵌合部30と、該嵌合部30に連設すると共に係合爪片26の一端部(基端部)を面接触状態で捕捉する突起状支持部31と、前記嵌合部30から突起状支持部31に向かって延設され、かつ、係合爪片26の一端部に圧接して該係合爪片をラチェト歯16と係合する方向へ付勢する複数個の板状バネ部分32をそれぞれ有している。
しかして、前記板状嵌合部30は非円形の嵌合孔30aを有すると共に、半径外方向に指先状に突出し、かつ、クラッチ板21の背面に面接触する複数個の当接部分30bを有している。また、突起状支持部31は、板状嵌合部30の周端部から適宜に折り曲げ形成され、前述した係合爪片26の切欠部分26aに面接触状態に遊嵌合する。しかも、突起状支持部31は、クラッチ板21の第1係合部22(突起軸)が係合する軸孔(係合爪片用捕捉孔)31aを有している。
(7)その他の構成と作用
まず、鎌片を備えたダルマ5は、半径外方向に複数個の連結突起を有している。その一つにポジション位置(施錠位置と解錠位置)に対応して所定方向に切り換え付勢するダルマ用付勢手段8が連結される。ダルマ用付勢手段8は、不番の棒状連結杆、連結杆に巻装された付勢バネを含んでいる。
次に、クランクアーム6の一端部6aは、空洞状デッドボルト7のデッド用第1可動ピン45に連結されていると共に、クランクアーム6の中間部分に設けられたクランク用第2可動ピン46は、例えばクランクアーム案内部材の案内部に係合し、かつ、クランクアーム6の他端部6bは、ダルマ5の半径外方向突起する第1連結突起に枢着されている。
(8)クラッチ機構Yの構成・作用
クラッチ板21と捕捉板29に挟持状態にユニット化された各係合爪片26は、図1で示すようにクラッチ歯車11の環状凹所15内に複数枚組み込まれる。しかも、係合爪片26の一端部はクラッチ板21に連係手段(22,31a)を介して軸支されていると共に、その他端部はクラッチ歯車11の環状凹所15に形成されたラチェト歯16に係脱可能である。
しかして、図8で示すように、駆動モータ2側から駆動力がクラッチ歯車11のギヤ部12に伝わると、クラッチ歯車11は矢印Aで示す所定方向へ回転する。そうすると、係合時、捕捉板29の付勢手段32のバネ力により、各係合爪片26はクラッチ板21の突起軸22を支点にしてそれぞれ花びらの如く半径外方向へ開き、各他端部の係合爪28がラチェト歯16にそれぞれ同時に係合する。したがって、クラッチ板21はクラッチ歯車11と共働回転可能である。
(9)駆動モータの駆動力による施・解錠
本実施例の制御部1は、クラッチ歯車11が一方向へ回転を繰り返すように駆動モータ2を制御する。例えば図9で示すように、クラッチ歯車11が矢印Aで示す一方向へ回転すると、クラッチ板21も同じ方向Aへと回り、これにより駆動アーム4は矢印B方向に往復運動を繰り返す。この時、駆動アーム4の係合突起4aは、後述するように一定の軌道を描く。
図10は駆動モータ2の駆動力によるクラッチ歯車11、クラッチ板21、駆動アーム4、ダルマ5およびクランクアーム6の動きを概略的に示したものである。また、図11は案内機構(図7の符号33)に案内される駆動アーム4の係合突起4aの軌跡を示す概念図である。駆動アーム4の係合突起4aは、錠箱内に設けた公知又は新規の案内機構33(本実施例)に案内され、望ましくは、楕円形状の軌跡を描きながら循環的に回転する。
ここで、図11を参照にして係合突起4aの軌跡の一例を説明する。解錠時(デッドボルトの後退時)、駆動アーム4の係合突起4aは、例えば案内軌道(例えば環状溝)の下方の位置a点にある。
そこで、今仮に、施錠信号を取得した制御部1から駆動モータ2に対して施錠用の電圧が印加されると、駆動モータ2が起動し、その駆動力は歯車伝達手段3に伝えられる。この歯車伝達手段3の伝動力は、クラッチ機構Yのクラッチ歯車11に伝わる。クラッチ歯車11が、図10で示した矢印A方向へ回転すると、前述したようにクラッチ部材20はクラッチ歯車11と共に共働回転するので、駆動アーム4の係合突起4aはクランク板21の第2係合部23に押圧されて弧状軌道を描きながら上方の位置bへと移行する。本実施例では施錠時(デッドボルトの突出時)、係合突起4aはa点とは反対側のb点にある。
次に、解錠信号を取得した制御部1から駆動モータ2に対して解錠用の電圧が印加されると、駆動モータ2が再起動し、その駆動力は前述したように歯車伝達手段3に伝えられる。この時、クラッチ歯車11は施錠時の場合と同様に同じ方向(矢印A)に回転し、また、クラッチ板21も同じ方向Aへと回転する。付言すると、係合突起4aはb点からa点へと対向側の弧状軌道を描きながら戻って来る。したがって、施・解錠を繰り返すと、係合突起4aは案内機構33に循環的に案内されると共に、駆動アーム4は上下方向へと往復運動を繰り返す。
なお、本実施例の係合突起4aは、駆動アーム4の上端部の内外にそれ突出し、その内側突起部分はクランク板21の突起状第2係合部23に係合する反面、外側突起部分は錠箱内の案内機構33を構成する軌道板34と、該軌道板に対向的に配設された左右一組の位置変位ガイドバー35に案内され、前記ガイドバーは、例えば素材自体のバネ力、連結バネ部材36等を利用して互いに外拡変位可能である(図11参照)。
(10)手動の操作力による施・解錠
図12で示すように、手動の操作力がダルマ5側から駆動アーム4の係合突起4aを介してクラッチ板21の第2係合部23に伝えられと、該クラッチ板21が所定方向へ単独回転すると、係合爪片26の弧状外周面はラチェット歯16の弧状内周面を摺動することから、各係合爪片26は付勢手段32のバネ力に抗して突起軸22を支点にして内側にしぼむように変位する。
したがって、各係合爪片26の他端部の係合爪28がラチェト歯16に噛み合わず、クラッチ板21は、少なくとも所要量回転する。本実施例では、駆動アーム4の係合突起4aは、楕円軌道を有する案内機構33に案内されることから、駆動モータの駆動力による施・解錠の場合と同様に循環的に一定の回転軌道を移動する(図10と同様)。
実施例の係合爪片26は捕捉板29の付勢手段32を介してラチェト歯に係合するが、付勢手段32に代えて吸着手段を用いても良い。図13の(a)、(b)は、吸着手段29Aの一例である。説明の便宜上、吸着手段29Aは一つの係合爪片26の係合爪の部分と一つのラチェト歯16の係止面の部分にそれぞれ設けているが、他の係合爪片26及びラチェト歯16も同様である。なお、吸着手段29Aは、係合爪片26に固定された第1磁石29aと、ラチェト歯16やクラッチ歯車11の適宜箇所に固定(埋設等)され、かつ、前記第1磁石29aの極性に対応して吸着する第2磁石29bとから成るが、係合爪片26自体に磁性機能(通称「プラマグ」)を持たせても良い。
本発明は、主に錠前や建具の業界で利用される。
図1乃至図12は本発明の最良の実施例を示す各説明図。図12の(a)、(b)は、本発明の要部の設計変更例を示す概略説明図である。
第1実施例の環境と主要部を示す概略説明図。 主要部の概略説明図(クラッチ板)。 クラッチ歯車とユニット化したクラッチ部材の説明図。 図4の(a)はクラッチ板の背面視、図4の(b)はクラッチ板の概略断面、図4の(c)はクラッチ板の正面視。 図5の(a)は係合爪片の背面視、図5の(b)は係合爪片の正面視をそれぞれ捕捉板29のバネ部分と共に示す概略説明図。 図6の(a)は捕捉板の背面視、図6の(b)は(a)を基準にした捕捉板の右側面視。 主要部を組み合わせた状態の概略縦断面説明図 駆動モータの駆動力により、クラッチ歯車が一方向へ回転した場合における係合爪片の係合状態を示す概略説明図。 図8の場合に於いて、クラッチ歯車とクラッチ板の回転方向を示す概略説明図。 図8の場合に於いて、駆動アーム、ダルマ等の動きを示す概略説明図。 図8の場合に於いて、施・解錠を繰り返したときの駆動アームの係合突起の軌道(軌跡)を示す概念図。 手動の操作力に基づきクラッチ板が所定方向へ単独回転する場合の概略説明図。 図13の(a)と(b)は、要部(係合爪片用付勢手段)の設計変更例を示す各概略説明図で、(a)は係合爪片が半径方向へ広がった状態を示す。(b)はその逆である。
符号の説明
X…電気錠、Y…クラッチ機構、1…制御部、2…駆動モータ、3…歯車伝達手段、4…駆動アーム、4a…駆動アームの係合突起、5…ダルマ、6…クランクアーム、7…デッドボルト、8…ダルマ用付勢手段、10…クラッチ軸、11…クラッチ歯車、12…ギヤ部、13…中心軸部、14…貫通孔(軸孔)、15…環状凹所、16…ラチェット歯、20…クラッチ部材、21…クラッチ板、22…第1係合部、23…第2係合部、24…中心孔、25…筒状嵌合突起、26…係合爪片、27…突起軸、28…係合爪、29…係合爪片用捕捉板、29A…吸着手段、30…嵌合部、31…支持部、32…付勢手段(バネ部分)、33…係合突起の案内機構。

Claims (6)

  1. 制御部によって制御される駆動モータの駆動力をダルマ側へ伝えるクラッチ歯車を有する電気錠のクラッチ機構に於いて、前記クラッチ歯車の凹所に対して、クラッチ板と係合爪片と係合爪片用捕捉板とを一体的にユニット化したクラッチ部材を組合せ、係合爪片の一端部はクラッチ板に連係手段を介して軸支されていると共に、その他端部はクラッチ歯車の凹所に形成されたラチェト歯に係脱し、クラッチ歯車が駆動モータ側から駆動力を受けて所定方向へ回転すると、前記係合爪片の他端部がラチェト歯に係合することによりクラッチ板はクラッチ歯車と共働回転し、一方、ダルマ側からの操作力が駆動アームを介してクラッチ板に伝えられと、前記係合爪片の他端部がラチェト歯に噛み合わず、クラッチ板は、少なくとも所要量回転することを特徴とする電気錠のクラッチ機構。
  2. 請求項1に於いて、係合爪片用捕捉板は、クラッチ板に嵌合
    する嵌合部、該嵌合部に連設すると共に係合爪片の一端部を捕捉する支持部、
    前記係合爪片をラチェト歯と係合する方向へ付勢する付勢手段をそれぞれ有していることを特徴とする電気錠のクラッチ機構。
  3. 請求項1に於いて、制御部は、クラッチ歯車が一方向へ回転を繰り返すように駆動モータを制御することを特徴とする電気錠のクラッチ機構。
  4. 請求項1に於いて、クラッチ歯車が一方向へ回転すると、クラッチ板も同じ方向へと回り、これにより駆動アームの係合突起は、軌道板を含む案内機構により循環的な軌跡を繰り返すことを特徴とする電気錠のクラッチ機構。
  5. 請求項1に於いて、ラチェト歯は凹所の内周面に所定間隔を有して複数個形成され、一方、係合爪片は円板状のラチェト板に第1係合部を含む連係手段を介して複数個軸支されていることを特徴とする電気錠のクラッチ機構。
  6. 請求項1に於いて、クラッチ板は、その一側面には係合爪片と係合する第1係合部を有し、また、他側面には駆動アームと係合する第2係合部を有していることを特徴とする電気錠のクラッチ機構。
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