JP4837423B2 - 生タイヤ内部加圧装置 - Google Patents

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Description

本発明は生タイヤの形状を内部加圧により保持するための生タイヤ内部加圧装置に関する。
例えば、加硫成形前の生タイヤの予熱工程においては、加硫開始温度に近い予熱温度にまで生タイヤを昇温させるが、その際に、生タイヤを均一に予熱するため、生タイヤを内部から加圧してその形状を保持する必要がある。
一例として、特許文献1に開示されているブラダレス方式の生タイヤ予熱装置1では、二つの支持プレート21、22によって生タイヤ4が軸方向について両側から挟まれており、これらによって形成される内部空間に加圧媒体を供給することで、生タイヤ4の形状が保持される。
また、上記の生タイヤ予熱装置1では、生タイヤ4と二つの支持プレート21、22とが、生タイヤ4のビード部4c、4cにおいて接触している。そして、内部空間に加圧媒体を供給することにより、ビード部4c、4cを二つの支持プレート21、22に対してそれぞれ内側から押圧・密着させることで、内部空間からの加圧媒体の漏洩を防止している。
特開2002−36244号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、支持プレートと接触する生タイヤのビード部に凹凸や変形がある場合に、生タイヤのビード部と二つの支持プレートとの間に隙間が生じるため、生タイヤ内部に供給された加圧媒体が外部へ漏洩し、生タイヤの形状が保持されない。そのため、例えば予熱工程においては、生タイヤを均一に加熱できない。
そこで、本発明の目的は、確実に加圧媒体の漏洩を防止できるブラダレス方式の生タイヤ内部加圧装置を提供することである。
課題を解決するための手段及び発明の効果
上記目的を達成するために、本発明の生タイヤ内部加圧装置は、生タイヤの軸方向について当該生タイヤを挟んで両側に配置される二つの支持プレートを有し、前記生タイヤと前記二つの支持プレートとにより区画される内部空間に加圧媒体を供給することで前記生タイヤの形状を保持する。また、加圧媒体が内部へ供給されることで膨張するシール部材を有し、前記シール部材の膨張により前記生タイヤが前記二つの支持プレートに隙間なく支持される。
この構成によると、内部へ加圧媒体を供給することによりシール部材が膨張し、生タイヤと支持プレートとの間の隙間をなくすことができるので、確実に生タイヤ内部空間からの加圧媒体の漏洩を防止できるブラダレス方式の生タイヤ内部加圧装置が得られる。
前記二つの支持プレートは、板部と、当該板部の一の面に設けられ且つ外周が円形に形成された本体部とをそれぞれ有し、二つの前記本体部と同心に且つ互いに対向して配置されるものであり、前記シール部材は、環状に形成され且つ前記本体部の外周面に沿って設けられてもよい。これによると、簡単な構成により、確実に加圧媒体の漏洩を防止できる。
前記シール部材は、ビード部において前記生タイヤと面で接触していることが好ましい。これによると、シール部材と生タイヤとの接触面積を大きくできるので、生タイヤと支持プレートの多少の芯ズレを許容できる。
前記生タイヤが取り付けられていない状態において、前記シール部材の外径は、前記シール部材の内部へ加圧媒体が供給されていないときには前記生タイヤの開口部の内径よりも小さく、前記シール部材の内部へ加圧媒体が供給されたときには前記生タイヤの開口部の内径よりも大きくてもよい。これによると、シール部材がビード部に対して確実に密着するため、加圧媒体の漏洩をより確実に防止できる。さらに、シール部材を膨張させることで二つの支持プレートに対して生タイヤをセンタリングすることができる。
前記シール部材の内部へ加圧媒体が供給された状態で、当該シール部材が前記内部空間の側から前記ビード部に接触すると共に、前記二つの支持プレートは前記軸方向について外側から前記生タイヤに接触してもよい。これによると、シール部材の膨張により生タイヤが二つの支持プレートに対して押圧されるため、二つの支持プレートによって生タイヤがより確実に支持され、さらに確実に加圧媒体の漏洩を防止できる。
また、本発明の生タイヤ内部加圧装置は、生タイヤの予熱工程において用いることにより、生タイヤの内部空間からの加圧媒体漏れによる予熱不良を防ぐこともできる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
ここでは、本発明に係る生タイヤ内部加圧装置が生タイヤの予熱工程において用いられる一実施形態について説明する。
まず、図1を用いて、本発明の一実施形態に係る生タイヤ内部加圧装置の全体構成について説明する。図1は本実施形態に係る生タイヤ内部加圧装置の構成を示した軸方向断面概略図である。
本実施形態に係る生タイヤ内部加圧装置1は、生タイヤ4を支持して生タイヤを内側から加圧することでその形状を保持し、さらに生タイヤ4を周方向に回転させて予熱するものである。なお、生タイヤの予熱は、タイヤの成形後であって加硫前に行なわれる。
本実施形態においては、金属製部材が埋め込まれた生タイヤ4を用い、この金属製部材に沿って配置された予熱用コイルにより高密度の高周波磁界を形成して誘導加熱することにより生タイヤ4を予熱する。
図1に示すように、生タイヤ内部加圧装置1は、生タイヤ4の軸方向について生タイヤ4を挟んで両側に配置される二つの支持プレート10、20を有し、生タイヤ4と二つの支持プレート10、20とにより区画された内部空間35に加圧媒体(圧縮空気)を供給して加圧することで生タイヤ4の形状を保持する。この加圧媒体は、図示しない加圧媒体供給源より、生タイヤ用加圧媒体路16を通して生タイヤ4の内部空間35へ(図の矢印X方向へ)送られる。
また、支持プレート10は、内部空間35とは反対側の面に回転軸受部15を有しており、支持プレート20は、内部空間35とは反対側の面に回転軸25を有している。また、固定軸31と固定軸受部32とが、それぞれ図示しない固定物に対して固定されている。そして、回転軸受部15は固定軸31に対して回転可能に軸支され、回転軸25は固定軸受部32に回転可能に軸支されている。また、回転軸受部15、固定軸31、回転軸25及び固定軸受部32は、これらの回転軸線が一致するように配置されている。
このように構成された二つの支持プレート10、20は、生タイヤ4を支持しつつ生タイヤ4の周方向(図の矢印Y方向)に回転可能である。また、二つの支持プレート10、20は、回転駆動装置500により動力を与えられて回転する。
二つの支持プレート10、20は、円形状の板部12、22と、板部12、22のそれぞれ内部空間35側の面から支持プレートの回転軸線と平行な方向に延在し、且つ外周が円形に形成された筒状の本体部13、23とをそれぞれ有しており、本体部13の外径と本体部23の外径とは等しく、同様に板部12の外径と板部22の外径とは等しい。また、本体部13、23の外径は板部12、22の外径よりも小さく、また生タイヤ4のビード部により形成される開口部の内径よりも小さい。そして、これら二つの支持プレート10、20に設けられた本体部13、23は、互いに同心に、且つ板部12、22を外側として互いに対向して配置されている。また、二つの支持プレート10、20は、回転軸受部15及び回転軸25とも同心である。
本体部13、23の外周面13a、23a側には、圧縮空気が内部へ供給されることで膨張する環状のシール部材40a、40bが本体部13、23の外周面13a、23aのそれぞれに沿ってそれぞれ取り付けられている。ここで、生タイヤ4はビード部4c、4cにおいてシール部材40a、40bと接触し、シール部材40a、40bの膨張により生タイヤ4が二つの支持プレート10、20に隙間なく支持される。
また、本体部13、23の、板部12、22とは反対の側には、内側円板部14、24がそれぞれ設けられており、内側円板部14、24の外径は本体部13、23の外径より大きい。また、シール部材40a、40bの、生タイヤ4の軸方向長さと、板部12と内側円板部14との間の距離、及び円板部22と内側円板部24との間の距離がほぼ等しいために、シール部材40aは、円板部12と、本体部13と、内側円板部14とにより形成される溝に収まり、シール部材40bは、板部22と、本体部23と、内側円板部24とにより形成される溝に収まっている。シール部材40a、40bは、環状のベース部材と共に溝に収容されて固定されることにより内部の気密性を発揮するようになっている。
また、生タイヤ内部加圧装置1には、シール部材40a、40bの内部へそれぞれ加圧媒体(圧縮空気)を供給するためのシール部材用加圧媒体路11、21が形成されており、これらを通して、図示しない加圧媒体供給源からの加圧媒体がシール部材40a、40bの内部へ送られる。また、シール部材用加圧媒体路11、12は、二つの支持プレート10、20の内部を経由してシール部材40a、40bの内部へ開放されるように形成されている。
また、本実施形態においては、シール部材用加圧媒体路11、21はそれぞれ一本ずつ設けられている。図1はシール部材用加圧媒体路11、21を含んでいる軸方向断面を示したものであり、軸方向断面が常に加圧媒体路を含む断面になるわけではない。
次に、図2及び図3を用いつつ、シール部材40aの構造について説明する。図2及び図3は、図1の破線部Aに相当する領域の拡大断面図である。
図2は、生タイヤ内部加圧装置1に生タイヤ4が取り付けられていない状態を示しており、実線部はシール部材40aの内部へ加圧媒体が供給されていない状態、破線部はシール部材40aの内部へ加圧媒体が供給されて膨張した状態である。ここで、部分的な生タイヤ4は大小関係の参考のために示したもので、シール部材40aとは同心に示してある。また、図3は、生タイヤ内部加圧装置1に生タイヤ4が取り付けられ、且つシール部材40aの内部へ圧縮空気が供給された状態を示している。
シール部材40aとシール部材40bとは同様の構造であるため、ここではシール部材40aのみについて説明し、シール部材40bについては説明を省略する。
本体部13の外周面13aには、環状のベース部材41が固定されており、シール部材40aは、ベース部材41を用いて外周面13aに取り付けられている。シール部材用加圧媒体路11先端の加圧媒体放出口11aは、本体部13に形成された貫通孔13bを貫通してベース部材の貫通孔41a内部に位置している。シール部材40aは、加圧媒体を封止可能な伸縮性を有する部材であり、ベース部41に対して係止部42a、42bで係止されている。
図2に示すように、生タイヤ内部加圧装置1に生タイヤ4が取り付けられていない状態において、シール部材40aの内部へ加圧媒体が供給されていないときのシール部材40aの最大外径Dは、ビード部4cによって形成される生タイヤの開口部の内径Dよりも小さい(実線部)。また、シール部材40aの内部へ加圧媒体が供給された状態のシール部材40aの最大外径Dは、生タイヤの開口部の内径Dよりも大きい(破線部)。
また、図3に示すように、生タイヤ内部加圧装置1に生タイヤ4が取り付けられた状態において、シール部材40aの内部へ加圧媒体が供給されると、シール部材40aは、膨張し、ビード部4cの形状にフィットするように変形しながらビード部4c表面に対して密着(面で接触)する。
また、シール部材40aの内部へ加圧媒体が供給された状態で、支持プレート10の板部12は、生タイヤ4の軸方向について外側から生タイヤ4に接触し、シール部材40aの膨張により、ビード部4cが生タイヤの内側(内部空間の側)から支持プレート10の板部12側へ押圧される。
次に、本実施形態で用いられる生タイヤ4の構造例について説明する。生タイヤ4は、図4に示すように、トレッド部4aと、サイドウォール部4b、4bと、ビード部4c、4cとを有し、トレッド部4aにリングベルト状のスチールベルト(金属製部材)5が埋設され、ビード部4c、4cにリングワイヤ状のビードワイヤ(金属製部材)6が埋設される形状である。スチールベルト5は、金属ワイヤが周方向に10〜30°の角度で並べられたものが、勝手反対同志で重ね合わされて、リングベルト状に形成されている。このスチールベルト5は、内周面にゴム製のインナーライナ7bが貼設されたカーカス組立体7aと、カーカス組立体7aの外周面に貼設されるゴム製のトレッド部材7cの間に挟み込まれ、スチールベルト5の幅方向の両端には、ゴム製のサイドウォール部材7dがカーカス組立体7a間に貼設されている。ビードワイヤ6、6は、複数の金属ワイヤが撚られて、ワイヤリング状に形成されている。このビードワイヤ6、6は、カーカス組立体7aの曲折部に設けられ、ゴム製のサイドウォール部7dとインナーライナ7bで覆われている。
次に、生タイヤ4の加熱に用いられる予熱用コイル510、511、512について説明する。図1に示すように、トレッド部4aに対するトレッド部予熱用コイル510は、生タイヤ4のトレッド部4aに沿うように、生タイヤ4の外側に近接して配置されている。また、ビード部4c、4cに対する部分予熱用コイル511、512は、ビード部4c、4cに沿うように近接して配置されている。そして、図示しない高周波電源から高周波電力が予熱用コイル510、511、512に供給される。そして、生タイヤに埋設された金属製部材(ワイヤ)の長手方向に沿って高周波磁界を形成させ、金属製部材を発熱させる。
次に、本実施の形態に係る生タイヤ内部加圧装置1の動作について説明する。ここでは、生タイヤ4が生タイヤ内部加圧装置1によって支持されている状態からの動作を説明する。
まず、図示しない加圧媒体供給源からの加圧媒体が生タイヤ用加圧媒体路16を経て生タイヤ4の内部空間35に供給され、生タイヤ4が所定形状に膨らんだ後(図1参照)、回転駆動装置500により回転動力を与えられて二つの支持プレート10、20と共に生タイヤ4が周方向に回転する。
なお、生タイヤ4を支持する際に、シール部材40a、40bの内部へ加圧媒体が供給されると、シール部材40a、40bは膨張し、変形しながらビード部4c、4cに対して密着する。そのため、生タイヤ4と支持プレート10、20との間の隙間がなくなり、生タイヤ4内部の加圧媒体の漏洩が防止される(図3参照)。
また、このとき、二つの支持プレート10、20の円形状の板部12、22が、生タイヤ4の軸方向について外側から、生タイヤ4のビード部4c、4cにそれぞれ接触し、シール部材40a、40bの膨張により、ビード部4c、4cが二つの支持プレート10、20の板部12、22へそれぞれ押圧されるので、生タイヤ4がより確実に支持される。
また、生タイヤ4が取り付けられていない状態において、シール部材40a、40bの内部へ加圧媒体が供給されていないときのシール部材40a、40bの外径Dは、ビード部4c、4cによる形成される生タイヤ4の開口部の内径Dよりも小さく、また、シール部材40a、40bの内部へ加圧媒体が供給されたときのシール部材40a、40bの外径Dは生タイヤ4の開口部の内径Dよりも大きい。そのため、シール部材加圧時におけるシール部材40a、40bと生タイヤ4の密着性が向上し、生タイヤ4内部の加圧媒体の漏洩がより確実に防止される。さらに、シール部材40a、40bの膨張により、二つの支持プレート10、20に対して生タイヤ4が自動的にセンタリングされる。
そして、図示しない高周波電源から高周波電力が予熱用コイル510、511、512に供給される。
高周波電力が供給されたトレッド部予熱用コイル510は、トレッド部4aに埋設されている金属性部材(ワイヤ)の長手方向に沿って、金属性部材に対して高周波磁界を高い磁束密度で印加することによりトレッド部4aのスチールベルト5を誘導加熱する。また、ビード部用の部分予熱用コイル511、512は、上下のビード部4c、4cに埋没されている金属性部材(ワイヤ)の長手方向に沿って、金属性部材に対して対して高周波磁界を高い磁束密度でそれぞれ印加することによりビード部4c、4cのビードワイヤ6を誘導加熱する。以上により、トレッド部4a、ビード部4c、4cは、加硫開始温度に近い予熱温度にまで加熱することができる
また、生タイヤ4は生タイヤ4の周方向に回転するため、生タイヤ4に対してトレッド部用コイル510、部分予熱用コイル511、512が相対移動することになる。加えて、上記のように生タイヤ4内部の加圧媒体が漏洩しないので、生タイヤ4の形状が保持される。これらにより、生タイヤ4の予熱部位が全体に亘って均一に誘導加熱される。
以上のように、本実施形態に係る生タイヤ内部加圧装置1によると、内部へ加圧媒体を供給することによりシール部材40a、40bが膨張し、生タイヤ4と支持プレート10、20との間の隙間をなくすことができるので、生タイヤ4内部の加圧媒体の漏洩を確実に防止できる。それにより、生タイヤ4の形状が保持されるので、予熱工程において、生タイヤ4の均一な加熱ができる。
また、二つの支持プレート10、20は、板部12、22と、板部12、22に設けられ且つ外周が円形に形成された本体部13、23とをそれぞれ有し、二つの本体部13、23と同心に且つ互いに対向して配置されるものであり、シール部材40a、40bは、環状に形成され且つ本体部13、23の外周面に沿って設けられているので、簡単な構成により、確実に圧縮空気の漏洩を防止できる。
また、本実施形態においては、シール部材40a、40bは、ビード部4c、4cにおいて生タイヤ4と面で接触しているため、シール部材40a、40bと生タイヤ4との接触面積を大きくできるので、生タイヤ4と二つの支持プレート10、20の多少の芯ズレを許容できる。
また、生タイヤ4が取り付けられていない状態において、シール部材40a、40bの内部へ圧縮空気が供給されていないときのシール部材40a、40bの外径Dは、前記生タイヤの開口部の内径Dよりも小さい。また、シール部材40a、40bの内部へ圧縮空気が供給されたときのシール部材40a、40bの最大外径Dは、前記生タイヤの開口部の内径Dよりも大きい。これにより、シール部材40a、40bがビード部4c、4cに対して確実に密着するため、圧縮空気の漏洩をより確実に防止できる。さらに、シール部材40a、40bを膨張させることで二つの支持プレート10、20に対して生タイヤ4が自動的にセンタリングされる。
また、シール部材40a、40bの内部へ圧縮空気が供給された状態で、シール部材40a、40bが内部空間35の側からビード部4c、4cに接触すると共に、二つの支持プレート10、20は、生タイヤ4の軸方向について外側から生タイヤ4に接触し、シール部材40a、40bの膨張により、ビード部4c、4cが支持プレート10、20の円板部12、22へそれぞれ押圧される。そのため、二つの支持プレート10、20によって生タイヤ4がより確実に支持され、さらに確実に圧縮空気の漏洩を防止できる。
また、シール部材40aは、板部12と、本体部13と、内側円板部14とにより形成される溝に収まり、シール部材40bは、板部22と、本体部23と、内側円板部24とにより形成される溝に収まっており、シール部材40a、40bの膨張する方向が制限され、シール部材40a、40bと生タイヤ4のビード部4c、4cとの接触が増大するので、さらに確実に圧縮空気の漏洩を防止できる。
次に、本実施形態に係る生タイヤ内部加圧装置1の変形例について、図5を用いて説明する。図5は、図1の破線部Aに相当する領域における、本変形例に係る生タイヤ内部加圧装置の拡大断面図である。なお、本変形例においては、上記の一実施形態に係る生タイヤ内部加圧装置1の構成部材と対応する同様の部分(211、213、214、4、4c)については、上記の一実施形態の符号(11、13、14、4、4c)の部分にそれぞれ順に合致させて示しており、かかる同様の部分の説明を省略する。また、図5には支持プレート10側の図を示しているが、上記の実施形態と同様に、支持プレート20側も同様の構造であるため、ここでは支持プレート10側のみについて説明し、支持プレート20側については説明を省略する。また、図5に表わした部分(及びこれに対応する支持プレート20側の部分)以外については、上記の一実施形態と同様であるので説明を省略する。
本変形例に係る生タイヤ内部加圧装置2の支持プレート210においては、円板部212の最外周に、軸方向内側(生タイヤ支持側)に突出した環状の突出部212aが形成されている。突出部212aと本体部213と板部212とにより溝が形成される。シール部材240aが環状のベース部材と共に溝に収容され、固定されることにより内部の気密性を発揮するようになっている。また、シール部材用加圧媒体路211が、支持プレートの径方向内側からではなく、軸方向外側からベース部材を介してシール部材240a内部へ連通されている。このような構成によっても、生タイヤ4と支持プレート210との間の隙間をなくすことができるので、生タイヤ4内部に供給された加圧媒体の漏洩を防止できる。
上記の本発明の一実施形態に係る生タイヤ内部加圧装置1を用いて、生タイヤの予熱を実施した。本実施例では、シール部材40a、40bに硬度50のEPDM(エチレン・プロピレンゴム)を用いた。
上記条件下で予熱を実施した結果、生タイヤ内部に供給された圧縮空気の外部への漏洩がなく、生タイヤの形状保持ができた。また、生タイヤのトレッド部とビード部に対する及び均一な予熱ができた。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。
例えば、上記の実施形態において、シール部材がベース部材を用いて支持プレートに取り付けられていたが、この形態には限られず、直接支持プレートに取り付けられていてもよい。
また、上記の実施形態において、シール部材は、加圧媒体を封止可能な伸縮性を有する材質のものとしているが、これに限らず、布にゴムを含浸させたものとしてもよい。また、上記の実施例において、シール部材として硬度50のEPDMを用いているが、これには限られない。また、EPDMの硬度が40〜70の範囲のものを用いることで耐久性の高いシール部材が得られる。
また、上記の実施形態では内側円板部が設けられているが、この形態には限られず、内側円板部がなくてもよい。
また、上記の実施形態では、加圧媒体として圧縮空気を例示しているが、不活性ガスであってもよく、生タイヤ内部空間に供給される加圧媒体については、加熱された空気や不活性ガス、飽和水蒸気でもよい、また、上記の実施形態の説明では明記していないが、生タイヤの内部空間への加圧媒体供給源と、二つのシール部材内部への加圧媒体供給源とは別個のものであってもよいし、同一のものであってもよい。
また、上記の実施形態では生タイヤ外側からの誘導加熱によって生タイヤを予熱しているが、この形態には限られず、例えばヒーターを用いた輻射加熱であってもよいし、生タイヤの外側からの加熱には限られない。また、高温の加圧媒体により内部加圧を行なうことで、生タイヤの内部から予熱してもよい。
また、上記の実施形態においては、シール部材用加圧媒体路11、12はそれぞれ一本ずつ設けられているが、この形態には限られず、何本ずつあってもよい。また、上記の実施形態では、シール部材用加圧媒体路11、12が同一断面上にあるように配置されているが、これらが同一断面上にある必要はない。
また、本発明に係る生タイヤ内部加圧装置は、予熱工程における使用には限られず、生タイヤの内部を加圧する他の用途に用いられてもよい。
本発明の一実施形態に係る生タイヤ内部加圧装置の構成を示した軸方向断面概略図。 生タイヤ内部加圧装置に生タイヤが取り付けられていない状態における図1の破線部Aに相当する領域の拡大断面図、及び、図中のシール部材と同心に示した生タイヤの部分拡大断面図。 生タイヤ内部加圧装置に生タイヤが取り付けられた状態における図1の破線部Aに相当する領域の拡大断面図。 図1の生タイヤの内部構造を示す分解斜視図。 図1の破線部Aに相当する領域における本実施形態の一変形例に係る生タイヤ内部加圧装置の拡大断面図。
符号の説明
1、2 生タイヤ内部加圧装置
4 生タイヤ
4c ビード部
10、20、210 支持プレート
35 内部空間
40a、40b、240a シール部材
12、22、212 板部
13、23、213 本体部
13a、23a 外周面

Claims (5)

  1. 生タイヤの軸方向について当該生タイヤを挟んで両側に配置され、当該生タイヤのビード部を支持する二つの支持プレートを有し、
    前記生タイヤと前記二つの支持プレートとにより区画される内部空間に直接加圧媒体を供給することで前記生タイヤの形状を保持するブラダレス方式の生タイヤ内部加圧装置において、
    前記二つの支持プレートは、板部と、当該板部の一の面に設けられ且つ外周が円形に形成された本体部とをそれぞれ有し、二つの前記本体部が同心に且つ互いに対向して配置されるものであり、
    加圧媒体が内部へ供給されることで膨張するシール部材を有し、
    前記シール部材は、環状に形成され且つ二つの前記本体部の円形に形成された外周面に沿ってそれぞれ設けられており、
    前記ビード部と前記本体部の外周面との間での前記シール部材の膨張により前記生タイヤが前記二つの支持プレートのそれぞれに隙間なく支持されることを特徴とする生タイヤ内部加圧装置。
  2. 前記シール部材は、前記ビード部において前記生タイヤと面で接触することを特徴とする請求項に記載の生タイヤ内部加圧装置。
  3. 前記生タイヤが取り付けられていない状態において、前記シール部材の外径は、前記シール部材の内部へ加圧媒体が供給されていないときには前記生タイヤの開口部の内径よりも小さく、前記シール部材の内部へ加圧媒体が供給されたときには前記生タイヤの開口部の内径よりも大きいことを特徴とする請求項に記載の生タイヤ内部加圧装置。
  4. 前記シール部材の内部へ加圧媒体が供給された状態で、当該シール部材が前記内部空間の側から前記ビード部に接触すると共に、前記二つの支持プレートは前記軸方向について外側から前記生タイヤに接触することを特徴とする請求項に記載の生タイヤ内部加圧装置。
  5. 生タイヤの予熱工程において用いられる請求項1〜のいずれか1項に記載の生タイヤ内部加圧装置。
JP2006099639A 2006-03-31 2006-03-31 生タイヤ内部加圧装置 Expired - Fee Related JP4837423B2 (ja)

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