JP4836258B2 - 半導体レーザアレイ製造方法、面発光型半導体レーザアレイ、光走査装置、画像形成装置、光伝送モジュール及び光伝送システム - Google Patents

半導体レーザアレイ製造方法、面発光型半導体レーザアレイ、光走査装置、画像形成装置、光伝送モジュール及び光伝送システム Download PDF

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Description

本発明は、半導体レーザアレイ製造方法、面発光型半導体レーザアレイ、光走査装置、画像形成装置、光伝送モジュール及び光伝送システムに係り、更に詳しくは、複数の発光部を有する面発光型半導体レーザアレイを製造する半導体レーザアレイ製造方法、複数の発光部を有する面発光型半導体レーザアレイ、該面発光型半導体レーザアレイを有する光走査装置、前記光走査装置を備える画像形成装置、前記面発光型半導体レーザアレイを有する光伝送モジュール、及び該光伝送モジュールを備える光伝送システムに関する。
電子写真の画像記録では、レーザを用いた画像形成装置が広く用いられている。この場合、画像形成装置は光走査装置を備え、感光性を有するドラムの軸方向にポリゴンスキャナ(例えば、ポリゴンミラー)を用いてレーザ光を走査しつつ、ドラムを回転させ潜像を形成する方法が一般的である。このような電子写真の分野では、画像品質を向上させるために画像の高密度化、及び操作性を向上させるために画像出力の高速化が画像形成装置に求められている。
高密度化と高速化を両立させる方法として、光源から射出される光束のマルチビーム化があり、マルチビーム光源として面発光型半導体レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)の2次元アレイ(以下では、便宜上「VCSELアレイ」ともいう)を用いることが考えられた。
また、面発光型半導体レーザは、端面発光型半導体レーザに比べて、製造コストが安く、アレイ化による集積化が容易であるなどの多くの利点を有していることから、光通信、光インターコネクション、光記録などの多くの分野で用いられることが期待されている。
面発光型半導体レーザは、例えばn型GaAs基板上にn型半導体多層膜反射鏡、下部スペーサ層、多重量子井戸活性層、上部スペーサ層、p型半導体多層膜反射鏡を順次積層した半導体積層体を垂直方向にエッチングして複数のメサを形成し、メサの側壁と周辺を絶縁体で被覆し、メサ上部の開口した発光面からレーザ光を射出する構成となっている。メサ上部に設けられた上部電極は配線によって電極パッドに接続されている。なお、VCSELアレイは、メサ構造のレーザ発振部(発光部)が2次元的に集積化されたものである。
ところで、面発光型半導体レーザの中で、しきい電流値、消費電力等、レーザ特性の観点から最も有望視されているものに、選択酸化型VCSELと呼ばれるものがある。これは、結晶成長の際に被酸化層(AlAs層あるいはAl組成が極めて1に近いAlGaAs層)を分布ブラッグ反射鏡(DBR:Distributed Bragg Reflector)の一部として成長させ、結晶成長後にこの被酸化層を選択酸化することで、VCSEL構造の中にいわゆる電流狭窄構造を作りこんだものである。
特許文献1には、半導体基板上に、下部半導体多層膜反射鏡と、発振波長が1.1μmよりも長波長の活性層を含む共振器構造と、上部半導体多層膜反射鏡とが順次に積層されて半導体積層構造として形成されており、該半導体積層構造の表面から少なくとも活性層の下端までがエッチング除去により柱状構造として形成されており、該柱状構造の周辺には厚さhが3μm以上のポリイミド膜が設けられている面発光半導体レーザ装置が開示されている。
選択酸化型VCSELは、電流狭窄構造における酸化物に歪みが発生するため劣化しやすく、製造プロセス上十分な考慮が必要である。また、選択酸化型VCSELでは、メサを取り囲むように形成されているパッシベーションやポリイミドによる応力が素子寿命に影響を及ぼすことがある。特に、VCSELアレイでは、動作時に発生した熱によってポリイミドが膨張し、メサに大きな力が加わるおそれがある。そこで、選択酸化型VCSELでは、メサにかかる応力を極力小さなものにすることが必要となる。
従来の選択酸化型VCSELの製造方法では、ポリイミドによって段差部を平坦化して、配線の断切れを防止している。この場合には、配線及び電極パッド(ボンディングパッド)部がポリイミド上に形成されることとなる。
しかしながら、ポリイミドと金属とは密着性が悪く、膜剥れやボンディング不良が発生する場合がある。また、ポリイミドが柔らかいことに起因するボンディング不良が発生する場合がある。それらを改善するために、ボンディング作業時に付加される超音波振動を強くすることが考えられるが、この場合には、電極パッドの金属とポリイミドとの界面の剥離を生じるおそれがある。
さらに、高密度化の要求に対して電極パッドのピッチを狭くすることが望まれており、必然的にワイヤ径が細くなることでボール径も小さなものとなる。ボール径が小さくなるということは接合面積も小さくなるので、さらにボンディング不良が増加することとなる。
このようなポリイミドが関係する不都合を抑制するため、ポリイミドを用いない構造のVCSELアレイを実現したいという要求がある。
しかし、メサの側壁がほぼ垂直の場合、段差部がポリイミドで平坦化されていないと、通常の蒸着法ではメサの側壁への蒸着が難しく、いわゆる配線の段切れが発生する。
特許文献2には、基板の上に、活性層および電流狭窄層を含む積層構造体が傾斜構造を有して形成され、積層構造体の最上層に電極が電流狭窄層の電流狭窄部に対してオフセットして設けられ、積層構造体の鈍角側の傾斜面に沿って絶縁膜が設けられ、絶縁膜の表面に電極に対する配線が形成されている面発光レーザ素子が開示されている。この面発光レーザ素子では、電極の光出力窓は、第1の傾斜面寄りに設けられており、電極の、鋭角側の傾斜面寄りの面積の方が鈍角側の傾斜面寄りの面積よりも大きくなっている。これにより、電流注入量の増大、単一横モードの実現、絶縁膜や配線の形成不良等の発生防止を図っている。
特開2002−270959号公報 特開2005−150442号公報
しかしながら、特許文献2に開示されている面発光レーザ素子では、アレイ化すると、各発光部から配線を一方向からしか取り出すことができないため、配線引き回しが複雑になり、配線の折り曲げ回数が多くなるという不都合があった。また、4個×6個や4個×8個などのように発光部の数を増やすと互いに隣接する2つの発光部の間に2本の配線を通さなければならない場合があり、高密度化には適さない。
本発明は、かかる事情の下になされたもので、その第1の目的は、複数の発光部の高密度配列を維持しつつ、配線の段切れが抑制された面発光型半導体レーザアレイを製造することができる半導体レーザアレイ製造方法を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、複数の光束を高密度で安定して射出できる面発光型半導体レーザアレイを提供することにある。
また、本発明の第3の目的は、高密度で高速の光走査を安定して行うことができる光走査装置を提供することにある。
また、本発明の第4の目的は、高品質の画像を高速で安定して形成することができる画像形成装置を提供することにある。
また、本発明の第5の目的は、安定した光信号を生成することができる光伝送モジュールを提供することにある。
また、本発明の第6の目的は、安定した光伝送を行うことができる光伝送システムを提供することにある。
本発明は、第1の観点からすると、それぞれが配線により対応する電極パッドに接続される複数の発光部を有する面発光型半導体レーザアレイを製造する半導体レーザアレイ製造方法であって、基板上に複数の半導体層が積層された積層体表面にフォトレジストを塗布する工程と;光を遮光する遮光パターンと該遮光パターンの第1の方向に隣接し該第1の方向に向かって光透過率が徐々に増加する透過率変化パターンとからなる少なくとも1つの第1のメサ構造体用パターンと、光を遮光する遮光パターンと該遮光パターンの前記第1の方向と異なる第2の方向に隣接し該第2の方向に向かって光透過率が徐々に増加する透過率変化パターンとからなる少なくとも1つの第2のメサ構造体用パターンとを含む複数のメサ構造体用パターンが前記複数の発光部に対応して配置されたマスクを介して、前記フォトレジストが塗布された面に光を照射し、前記積層体表面にエッチング用マスクを形成する工程と;を含む半導体レーザアレイ製造方法である。
これによれば、配線の引き出し方向が第1の方向で該第1の方向にのみ段切れ防止構造を有する少なくとも1つの第1のメサ構造体と、配線の引き出し方向が第1の方向と異なる第2の方向で該第2の方向にのみ段切れ防止構造を有する少なくとも1つの第2のメサ構造体とを含む複数のメサ構造体を複数の発光部に対応して形成することができる。この場合に、互いに隣接する2つのメサ構造体が干渉しないように、かつ、対応する電極パッドとの配線が単純な配線となるように各段切れ防止構造を設けることが可能となる。従って、複数の発光部の高密度配列を維持しつつ、配線の段切れが抑制された面発光型半導体レーザアレイを製造することが可能となる。
本発明は、第2の観点からすると、本発明の半導体レーザアレイ製造方法によって製造された面発光型半導体レーザアレイである。
これによれば、互いに隣接する2つのメサ構造体が干渉しないように、かつ、対応する電極パッドとの配線が単純な配線となるように各段切れ防止構造を設けることが可能となる。従って、複数の発光部の高密度配列を維持しつつ、配線の段切れを抑制することができ、その結果、複数の光束を高密度で安定して射出することが可能となる。
本発明は、第3の観点からすると、それぞれが配線により対応する電極パッドに接続され、メサ構造体を含む複数の発光部を有する面発光型半導体レーザアレイにおいて、前記複数の発光部は、配線の引き出し方向が第1の方向である少なくとも1つの第1の発光部と、配線の引き出し方向が第2の方向である少なくとも1つの第2の発光部とを含み、前記第1の発光部のメサ構造体は、前記第1の方向のみに形成され、その上面から前記第1の方向に向かって傾斜している第1の傾斜面を含む段切れ防止構造と、前記第1の傾斜面に対向している略垂直面を含む側壁とを有し、前記第2の発光部のメサ構造体は、前記第2の方向のみに形成され、その上面から前記第2の方向に向かって傾斜している第2の傾斜面を含む段切れ防止構造と、前記第2の傾斜面に対向している略垂直面を含む側壁とを有することを特徴とする面発光型半導体レーザアレイである。
これによれば、複数の光束を高密度で安定して射出することが可能となる。
本発明は、第4の観点からすると、光束によって被走査面上を走査する光走査装置であって、本発明の面発光型半導体レーザアレイを含む光源ユニットと;前記光源ユニットからの光束を偏向する偏向器と;前記偏光器で偏向された光束を被走査面上に集光する走査光学系と;を備える光走査装置である。
これによれば、光源ユニットが本発明の面発光型半導体レーザアレイを含んでいるため、高密度で高速の光走査を安定して行うことが可能となる。
本発明は、第5の観点からすると、少なくとも1つの像担持体と;前記少なくとも1つの像担持体に対して画像情報が含まれる複数の光束を走査する少なくとも1つの本発明の光走査装置と;を備える画像形成装置である。
これによれば、少なくとも1つの本発明の光走査装置を備えているため、結果として高品質の画像を高速で安定して形成することが可能となる。
本発明は、第6の観点からすると、入力される電気信号に応じた光信号を生成する光伝送モジュールであって、本発明の面発光型半導体レーザアレイと;前記面発光型半導体レーザアレイを、前記入力される電気信号に応じて駆動する駆動装置と;を備える光伝送モジュールである。
これによれば、本発明の面発光型半導体レーザアレイを備えているため、結果として安定した光信号を生成することが可能となる。
本発明は、第7の観点からすると、本発明の光伝送モジュールと;前記光伝送モジュールで生成された光信号を伝達する光伝達媒体と;前記光伝達媒体を介した光信号を電気信号に変換する変換器と;を備える光伝送システムである。
これによれば、本発明の光伝送モジュールを備えているため、結果として安定した光伝送を行うことが可能となる。
《半導体レーザアレイ製造方法》
以下、本発明の半導体レーザアレイ製造方法の一実施形態として、780nm帯の面発光型半導体レーザアレイの製造方法について図1(A)〜図14を用いて説明する。なお、本明細書では、レーザ発振方向をZ軸方向とし、Z軸方向に垂直な面内における互いに直交する2つの方向をX軸方向及びY軸方向として説明する。
(1)有機金属気相成長法(MOCVD法)を用いた結晶成長によって、n−GaAs基板1上に、下部反射鏡2、下部スペーサ層3、活性層4、上部スペーサ層5、被選択酸化層6、上部反射鏡7などの半導体層を、順次積層する(図1(A)参照)。なお、以下では、これら複数の半導体層が積層されているものを「半導体積層体」ともいう。
前記n−GaAs基板1は、主面が傾いているいわゆるオフ基板(傾斜基板)である。
前記下部反射鏡2は、n−Al0.9Ga0.1Asからなる低屈折率層とn−Al0.3Ga0.7Asからなる高屈折率層のペアを40.5ペア有している。各屈折率層の光学厚さは、発振波長をλとすると、λ/4である。なお、低屈折率層と高屈折率層との間には、電気抵抗を低減するため、一方の組成から他方の組成に向かって組成を徐々に変化させた組成傾斜層(図示省略)が設けられている。
前記下部スペーサ層3は、Al0.6Ga0.4Asからなる層である。
前記活性層4は、Al0.12Ga0.88Asからなる量子井戸層とAl0.3Ga0.7Asからなる障壁層とを有している。
前記上部スペーサ層5は、Al0.6Ga0.4Asからなる層である。
下部スペーサ層3と活性層4と上部スペーサ層5とよって共振器領域が形成されている。この共振器領域の光学厚さはλである。
前記上部反射鏡7は、p−Al0.9Ga0.1Asからなる低屈折率層とp−Al0.3Ga0.7Asからなる高屈折率層のペアを24ペア有している。なお、低屈折率層と高屈折率層との間には、電気抵抗を低減するため、一方の組成から他方の組成に向かって組成を徐々に変化させた組成傾斜層(図示省略)が設けられている。
前記被選択酸化層6は、AlAsからなる層であり、上部反射鏡6中であって、共振器領域からλ/4離れた位置に設けられている。
ここでは、III族の原料には、トリメチルアルミニウム(TMA)、トリメチルガリウム(TMG)、トリメチルインジウム(TMI)を用い、V族の原料にはアルシン(AsH)ガスを用いている。また、p型ドーパントの原料には四臭化炭素(CBr)を用い、n型ドーパントの原料にはセレン化水素(HSe)を用いている。
(2)半導体積層体の表面(基板1と反対側の面)である積層体表面にフォトレジスト8を塗布する(図1(B)参照)。
(3)フォトマスクを介してフォトレジスト8に光を照射する。
ここでは、フォトマスクは予め作成されており、そのフォトマスクには、一例として図2に示されるパターン(以下では、便宜上「チップパターン」という)20がチップ個数分だけ配置されているものとする。そして、このチップパターン20には、一例として図3に示されるパターン(以下では、便宜上「発光部パターン」という)22が、1チップに含まれる発光部の数に応じた数(ここでは、一例として16個)だけ含まれている。
このフォトマスクは、いわゆるグレースケールマスクである。各発光部パターンは、例えばステッパー露光機を用いる場合にはアウトフォーカス(ピントをずらす)状態で光を照射したとき、あるいは密着露光機を用いる場合にはフォトマスクとランプの間に光散乱板を挿入して光を照射したとき、図3に示されるように、光透過率が0%の第1パターン22aと、該第1パターン22aに隣接し、第1パターン22aから遠くなるにつれて光透過率が徐々に高くなる第2パターン22bとから構成されている。
なお、説明を分かりやすくするため、チップパターン20において、最も−X側にある4個の発光部パターンを第1列の発光部パターン、第1列の発光部パターンの+X側にある4個の発光部パターンを第2列の発光部パターン、第2列の発光部パターンの+X側にある4個の発光部パターンを第3列の発光部パターン、第3列の発光部パターンの+X側にある4個の発光部パターンを第4列の発光部パターンという。そして、各発光部パターンをそれぞれ区別する必要があるときには、便宜上、図4に示されるように、第1列の発光部パターンの4個の発光部パターンを、紙面左から紙面右に向かって、発光部パターン22〜22とし、第2列の発光部パターンの4個の発光部パターンを、紙面左から紙面右に向かって、発光部パターン22〜22とし、第3列の発光部パターンの4個の発光部パターンを、紙面左から紙面右に向かって、発光部パターン22〜2212とし、第4列の発光部パターンの4個の発光部パターンを、紙面左から紙面右に向かって、発光部パターン2213〜2216とする。
各発光部パターンでは、それぞれ隣接する発光部が干渉しないように、かつ、対応する電極パッドとの配線に有利な配線となるように配置されている(図5参照)。
ここでは、発光部パターン22〜22、22及び22では、第1パターン22aの−X側に第2パターン22bが設けられている。発光部パターン22及び22では、第1パターン22aの−Y側に第2パターン22bが設けられている。発光部パターン22及び2212では、第1パターン22aの+Y側に第2パターン22bが設けられている。発光部パターン2210、2211、及び発光部パターン2213〜2216では、第1パターン22aの+X側に第2パターン22bが設けられている。
(4)フォトレジスト8を現像する。
一例として図6(A)〜図6(D)に示されるように、フォトマスクの光透過率によって、現像後のフォトレジストの膜厚が異なる。従って、一例として図7(A)及び図7(A)のA−A断面図である図7(B)に示されるように、積層体表面に残っているフォトレジストは、第1パターン22aに対応する部分が積層体表面に平行な平面となり、第2パターン22bに対応する部分が積層体表面に対して傾斜した傾斜面となる。
そして、発光部パターン22(k=1〜16)に対応する現像後のフォトレジストをレジスト8とすると、ここでは、レジスト8〜8、8及び8は、平面の−X側に隣接し、−X方向に徐々に低くなる傾斜面を有し、レジスト8及び8は、平面の−Y側に隣接し、−Y方向に徐々に低くなる傾斜面を有し、レジスト8及び812は、平面の+Y側に隣接し、+Y方向に徐々に低くなる傾斜面を有し、レジスト810、811、及びレジスト813〜816では、平面の+X側に隣接し、+X方向に徐々に低くなる傾斜面を有することとなる。
現像後の半導体積層体の1チップに対応する部分が図8及び図8のB−B断面図である図9に示されている。なお、以下では、説明を分かりやすくするため、1チップに対応する部分を用いて説明する。
(5)フォトレジスト8をエッチング用マスクとして、ドライエッチングを行う(図10(A)参照)。
ここでは、一例として、フォトレジストが0.1μmエッチングされるときに、半導体積層体は0.5μmエッチングされる(いわゆる選択比=5)ようにエッチング条件を設定している。これにより、4つの側壁のうちの1つの側壁が傾斜面、3つの側壁が略垂直面となる形状のメサ構造体が形成される。
このように、本実施形態のメサ構造体は、従来のメサ構造体である柱状構造体の1つの側壁を傾斜面にした形状のメサ構造体である。そこで、本実施形態のメサ構造体は、柱状構造部と傾斜構造部とから構成されるとみなすことができる。この傾斜構造部が段切れ防止構造である。なお、以下では、メサ構造体を「メサ」と略述する。
なお、一例として、メサの高さは3μm、柱状構造部のサイズは16μm×16μmである。そこで、例えば、傾斜構造部の底辺の長さを3μmにすると、傾斜構造部の傾斜面の傾斜角は45度となる。なお、柱状構造部及び傾斜構造部の寸法はこれに限定されるものではなく、設計において任意に変えられることは言うまでもない。
ところで、エッチング底面は少なくとも被選択酸化層6を超えたところにあれば良い。そこで、ここでは、エッチング底面は下部スペーサ層3中に達するように設定されている。なお、これにより、被選択酸化層6がメサの側壁に現れることとなる。
また、以下では、便宜上、発光部パターン22(k=1〜16)に対応するメサをメサMとする。
メサM〜M、M及びMでは、傾斜構造部は柱状構造部の−X側に隣接し、−X方向に徐々に低くなる傾斜面を含み、メサM及びMでは、傾斜構造部は柱状構造部の−Y側に隣接し、−Y方向に徐々に低くなる傾斜面を含み、メサM及びM12では、傾斜構造部は柱状構造部の+Y側に隣接し、+Y方向に徐々に低くなる傾斜面を含み、メサM10、M11、及びメサM13〜M16では、傾斜構造部は柱状構造部の+X側に隣接し、+X方向に徐々に低くなる傾斜面を含んでいる。
(6)残っているフォトレジスト8を除去する(図10(B)参照)。
(7)エッチングにより側面が露出した被選択酸化層6を、水蒸気中で熱処理し、被選択酸化層6を部分的に酸化させ、駆動電流の経路を被選択酸化層6の中心部の酸化されていない領域だけに制限するいわゆる電流狭窄構造を形成する(図11(A)参照)。
(8)パッシベーション膜として、SiOからなる絶縁膜11を形成する(図11(B)参照)。
(9)メサ上部のP側電極コンタクトの窓開けを行う(図12(A)参照)。ここでは、フォトレジストによるマスクを施した後、露光してメサ上部の開口部となる部分のフォトレジストを除去し、BHFにて絶縁膜11をエッチングして開口した。
(10)リフトオフ法によりp側電極12を形成する。具体的には、予め電極以外の部分をフォトレジストによりマスクしておき、電極材料を蒸着後アセトン等のフォトレジストが溶解する溶液中で超音波洗浄する。p側電極12の材料としてはCr/AuZn/Auからなる多層膜、もしくはAuZn/Ti/Auからなる多層膜が用いられる。なお、p側電極12はメサ中央に窓が開けられ、この部分からレーザ光が射出される。
(11)複数の電極パッド16をそれぞれ半導体積層体上の所定位置に形成する。また、各p側電極12からそれぞれの傾斜面を通って対応する電極パッド16に向かう配線15を形成する(図12(B)参照)。
ここでは、メサM〜M、M及びMでは−X方向に配線が引き出され、メサM及びMでは−Y方向に配線が引き出される。また、メサM及びM12では+Y方向に配線が引き出され、メサM10、M11、及びM13〜M16では+X方向に配線が引き出される。
前述したように、各発光部パターン22が、それぞれ隣接する発光部が干渉しないように、かつ、対応する電極パッドとの配線が有利となるように配置されているため、従来よりも単純な配線の這い回しが可能である。また、発光部の数が多くても、互いに隣接する2つのメサの間に複数本の配線を配置することなく全ての配線が可能である。従って、互いに隣接する2つのメサの間隔を狭めることが可能となり、高密度化に対応可能な面発光型半導体レーザアレイを製造することができる。
(12)基板1の裏側を100μm程度まで研磨してからn側電極14を形成する(図13参照)。なお、n側電極14はAuGe/Ni/Auからなる多層膜とすることでオーミックコンタクトを得ている。これにより、各メサは発光部17となる。
(13)チップ間に設けられているダイシングラインに沿って切断し、チップ毎に分離する。
このようにして製造された面発光型半導体レーザアレイ100が図14に示されている。
この面発光型半導体レーザアレイ100は、配線の引き出し方向が−X方向で−X方向にのみ段切れ防止構造を有する6個の発光部と、配線の引き出し方向が−Y方向で−Y方向にのみ段切れ防止構造を有する2個の発光部と、配線の引き出し方向が+X方向で+X方向にのみ段切れ防止構造を有する6個の発光部と、配線の引き出し方向が+Y方向で+Y方向にのみ段切れ防止構造を有する2個の発光部とを有し、それぞれが配線により対応する電極パッドに接続されている。また、隣接する発光部間を通る配線は1本である。
以上説明したように、本実施形態に係る半導体レーザアレイ製造方法によると、前記積層体を積層体表面からエッチングし、配線の引き出し方向が−X方向で−X方向にのみ段切れ防止構造を有する少なくとも1つのメサ構造体と、配線の引き出し方向が−Y方向で−Y方向にのみ段切れ防止構造を有する少なくとも1つのメサ構造体と、配線の引き出し方向が+X方向で+X方向にのみ段切れ防止構造を有する少なくとも1つのメサ構造体と、配線の引き出し方向が+Y方向で+Y方向にのみ段切れ防止構造を有する少なくとも1つのメサ構造体とを、複数の発光部に対応して形成している。
そして、各段切れ防止構造を、隣接する発光部が干渉しないように、かつ、対応する電極パッドとの配線が有利となるように配置している。従って、複数の発光部の高密度配列を維持しつつ、配線の段切れが抑制された面発光型半導体レーザアレイを製造することが可能となる。
また、柱状構造部と段切れ防止構造を有する傾斜構造部とが一体化しているので、大きな段切れ防止効果を得ることができる。
また、傾斜構造部は、柱状構造部の上面からエッチングの底面に向かう傾斜面を有しているため、p側電極12の形成には影響せず、p側電極12の形成工程では通常の半導体プロセスをそのまま使用することができる。
また、柱状構造部と傾斜構造部とが同時に形成されるため、製造工程の増加を抑制することができるとともに、精度の高い加工が可能となる。そして、通常の半導体プロセスで柱状構造部及び傾斜構造部を形成できるため、大量生産が容易である。すなわち、低コスト化を図ることができる。
また、フォトマスクにグレースケールマスクを用いているため、通常の半導体プロセスに適用することが容易である。そして、フォトマスクの設計のみで段切れ防止構造を任意の位置に任意の方向で設けることができる。
なお、上記実施形態では、1つのチップ内に含まれる発光部の数が16個の場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、1つのチップ内に40(4×10)個の発光部を有する面発光型半導体レーザアレイも、同様にして製造することができる。
また、上記実施形態では、活性層4がAl0.12Ga0.88Asからなる量子井戸層とAl0.3Ga0.7Asからなる障壁層とを有する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば圧縮歪組成であってバンドギャップ波長が780nmとなる3層のGaInPAs量子井戸層と、該GaInPAs量子井戸層と格子整合する4層の引張り歪みを有するGa0.6In0.4P障壁層とを有する活性層を用いても良い。このときに、電子を閉じ込めるためのクラッド層(上記実施形態ではスペーサ層)として、ワイドバンドギャップである(Al0.7Ga0.30.5In0.5Pを用いても良く、クラッド層をAlGaAs系で形成した場合に比べて、クラッド層と量子井戸層とのバンドギャップ差を極めて大きく取ることができる。
また、上記実施形態では、780nm帯の面発光型半導体レーザアレイを製造する場合について説明したが、これに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、結晶成長方法としてMOCVD法を用いる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば分子線結晶成長法(MBE法)等のその他の結晶成長法を用いることもできる。
また、上記実施形態では、複数の発光部がマトリックス状に配置される場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、複数の発光部が千鳥状に配列されても良い。
また、上記実施形態において、発光部パターンの第2パターン22bでは、一定の大きさの遮光ブロックの密度を変化させて光透過率を変化させても良い(図15(A)〜図15(D)参照)。
《画像形成装置》
次に、本発明の画像形成装置の一実施形態を図16に基づいて説明する。図16には、本発明の一実施形態に係る画像形成装置としてのレーザプリンタ500の概略構成が示されている。
このレーザプリンタ500は、光走査装置900、感光体ドラム901、帯電チャージャ902、現像ローラ903、トナーカートリッジ904、クリーニングブレード905、給紙トレイ906、給紙コロ907、レジストローラ対908、転写チャージャ911、除電ユニット914、定着ローラ909、排紙ローラ912、及び排紙トレイ910などを備えている。
帯電チャージャ902、現像ローラ903、転写チャージャ911、除電ユニット914及びクリーニングブレード905は、それぞれ感光体ドラム901の表面近傍に配置されている。そして、感光体ドラム901の回転方向に関して、帯電チャージャ902→現像ローラ903→転写チャージャ911→除電ユニット914→クリーニングブレード905の順に配置されている。
感光体ドラム901の表面には、感光層が形成されている。ここでは、感光体ドラム901は、図16における面内で時計回り(矢印方向)に回転するようになっている。
帯電チャージャ902は、感光体ドラム901の表面を均一に帯電させる。
光走査装置900は、帯電チャージャ902で帯電された感光体ドラム901の表面に、上位装置(例えばパソコン)からの画像情報に基づいて変調された光を照射する。これにより、感光体ドラム901の表面では、画像情報に対応した潜像が感光体ドラム901の表面に形成される。ここで形成された潜像は、感光体ドラム901の回転に伴って現像ローラ903の方向に移動する。なお、この光走査装置900の構成については後述する。
トナーカートリッジ904にはトナーが格納されており、該トナーは現像ローラ903に供給される。
現像ローラ903は、感光体ドラム901の表面に形成された潜像にトナーカートリッジ904から供給されたトナーを付着させて画像情報を顕像化させる。ここでトナーが付着された潜像(以下では、便宜上「トナー像」ともいう)は、感光体ドラム901の回転に伴って転写チャージャ911の方向に移動する。
給紙トレイ906には記録紙913が格納されている。この給紙トレイ906の近傍には給紙コロ907が配置されており、該給紙コロ907は、記録紙913を給紙トレイ906から1枚づつ取り出し、レジストローラ対908に搬送する。該レジストローラ対908は、転写ローラ911の近傍に配置され、給紙コロ907によって取り出された記録紙913を一旦保持するとともに、該記録紙913を感光体ドラム901の回転に合わせて感光体ドラム901と転写チャージャ911との間隙に向けて送り出す。
転写チャージャ911には、感光体ドラム901の表面上のトナーを電気的に記録紙913に引きつけるために、トナーとは逆極性の電圧が印加されている。この電圧により、感光体ドラム901の表面のトナー像が記録紙913に転写される。ここで転写された記録紙913は、定着ローラ909に送られる。
この定着ローラ909では、熱と圧力とが記録紙913に加えられ、これによってトナーが記録紙913上に定着される。ここで定着された記録紙913は、排紙ローラ912を介して排紙トレイ910に送られ、排紙トレイ910上に順次スタックされる。
除電ユニット914は、感光体ドラム901の表面を除電する。
クリーニングブレード905は、感光体ドラム901の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。なお、除去された残留トナーは、再度利用されるようになっている。残留トナーが除去された感光体ドラム901の表面は、再度帯電チャージャ902の位置に戻る。
《光走査装置》
次に、前記光走査装置900の構成及び作用について図17及び図18を用いて説明する。
この光走査装置900は、光源ユニット121、カップリングレンズ122、開口板123、アナモルフィックレンズ124、ポリゴンミラー125、偏向器側走査レンズ126、像面側走査レンズ127、及び処理装置140などを備えている。図17では、紙面左右方向が主走査方向であり、紙面に垂直な方向が副走査方向である。
前記光源ユニット121は、図18に示されるように、前述した半導体レーザアレイ製造方法と同様にして製造された面発光型半導体レーザアレイ200を備え、16本の光束を同時に出力することができる。なお、図18では、段切れ防止構造、電極パッド及び配線の図示を省略している。
前記カップリングレンズ122は、光源ユニット121から出力された複数の光束をそれぞれ弱い発散光にする。
前記開口板123は、開口部を有し、カップリングレンズ122からの複数の光束のビーム径を規定する。
前記アナモルフィックレンズ124は、開口板123の開口部を通過した複数の光束を、主走査方向に関しては平行光、副走査方向に関しては前記ポリゴンミラー125近傍で収束する光束とする。
アナモルフィックレンズ124からの複数の光束は、ポリゴンミラー125でそれぞれ偏向された後、偏向器側走査レンズ126と像面側走査レンズ127によって、感光体ドラム901表面上の、副走査方向に互いに所定の間隔だけ離れた位置に、光スポットとしてそれぞれ集光される。
なお、ポリゴンミラー125は、ポリゴンモータ(不図示)によって一定の速度で回転しており、その回転に伴って、複数の光束はそれぞれ等角速度的に偏向され、感光体ドラム901上の各光スポットは、主走査方向に等速移動する。
前記処理装置140は、上位装置(例えば、パソコン)からの画像情報に基づいて、画像データを生成し、該画像データに応じた面発光レーザアレイ200の駆動信号を光源ユニット121に出力する。
面発光型半導体レーザアレイ200では、図18に示されるように、各発光部の中心から副走査方向に対応する方向に延びる仮想線に垂線を下ろした時の副走査方向における各発光部の位置関係が等間隔(間隔Cとする)となるので、点灯のタイミングを調整することで感光体ドラム901上では副走査方向に等間隔で光源が並んでいる場合と同様な構成と捉えることができる。例えば、各発光部の大きさがφ20μmであり、主走査方向に対応する方向に関するピッチが40μm、副走査方向に対応する方向に関するピッチが40μmとなるように配置されている場合には、間隔C=10μmとなり、仮に走査光学系の倍率を1とすると、2400dpi(ドット/インチ)が実現できる。もちろん、主走査方向に対応する方向の発光部の数を増加したり、副走査方向に対応する方向に関するピッチを小さくして間隔Cを更に小さくすれば、より高密度化でき、より高品質の印刷が可能となる。なお、主走査方向の書き込み間隔は、発光部の点灯タイミングで容易に制御できる。
従って、本実施形態に係る光走査装置900によると、複数の光束を高密度で安定して射出できる本発明の面発光型半導体レーザアレイを有しているため、高密度で高速の光走査を安定して行うことが可能となる。
また、本実施形態に係るレーザプリンタ500によると、高密度で高速の光走査を安定して行うことができる光走査装置900を備えているため、結果として、高品質の画像を高速で安定して形成することが可能となる。
なお、上記実施形態では、光源ユニット121が16(=4×4)個の発光部を有する面発光型半導体レーザアレイ200を備える場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、面発光型半導体レーザアレイ200に代えて、図19に示されるように、前述した半導体レーザアレイの製造方法と同様にして製造された40(=4×10)個の発光部を有する面発光型半導体レーザアレイ300を用いても良い。この場合には、40本の光ビームを同時に出射することができ、感光体ドラム901上を更に高密度で走査することが可能である。なお、図19では、段切れ防止構造の図示を省略している。
また、上記実施形態では、各発光部から射出されるレーザ光の波長が780nm帯の場合について説明したが、これに限らず、感光体ドラム901の感度特性に応じた波長であれば良い。なお、この場合には、各発光部を構成する材料の少なくとも一部、あるいは各発光部の構成の少なくとも一部が、発振波長に応じて変更される。
また、上記実施形態では、画像形成装置としてレーザプリンタ500の場合について説明したが、これに限定されるものではない。要するに、本発明の光走査装置を備えた画像形成装置であれば、高品質の画像を高速で安定して形成することが可能となる。
また、カラー画像を形成する画像形成装置であっても、本発明の面発光型半導体レーザアレイを有し、カラー画像に対応した光走査装置を用いることにより、高品質のカラー画像を高速で安定して形成することが可能となる。
また、一例として図20に示されるように、画像形成装置として、カラー画像に対応し、複数の感光体ドラムを備えるタンデムカラー機であっても良い。このタンデムカラー機は、ブラック(K)用の感光体ドラムK1、帯電器K2、現像器K4、クリーニング手段K5、及び転写用帯電手段K6と、シアン(C)用の感光体ドラムC1、帯電器C2、現像器C4、クリーニング手段C5、及び転写用帯電手段C6と、マゼンダ(M)用の感光体ドラムM1、帯電器M2、現像器M4、クリーニング手段M5、及び転写用帯電手段M6と、イエロー(Y)用の感光体ドラムY1、帯電器Y2、現像器Y4、クリーニング手段Y5、及び転写用帯電手段Y6と、光走査装置900と、転写ベルト80と、定着手段30などを備えている。
この場合には、光走査装置900では、本発明の面発光型半導体レーザアレイにおける複数の発光部はブラック用、シアン用、マゼンダ用、イエロー用に分割されている。そして、ブラック用の発光部からの光束は感光体ドラムK1に照射され、シアン用の発光部からの光束は感光体ドラムC1に照射され、マゼンダ用の発光部からの光束は感光体ドラムM1に照射され、イエロー用の発光部からの光束は感光体ドラムY1に照射されるようになっている。なお、光走査装置900は、色毎に本発明の面発光型半導体レーザアレイを備えても良い。また、色毎に本発明の光走査装置を備えても良い。
各感光体ドラムは、図20中の矢印の方向に回転し、回転順にそれぞれ帯電器、現像器、転写用帯電手段、クリーニング手段が配置されている。各帯電器は、対応する感光体ドラムの表面を均一に帯電する。この帯電器によって帯電された感光体ドラム表面に光走査装置900により光束が照射され、感光体ドラムに静電潜像が形成されるようになっている。そして、対応する現像器により感光体ドラム表面にトナー像が形成される。さらに、対応する転写用帯電手段により、記録紙に各色のトナー像が転写され、最終的に定着手段30により記録紙に画像が定着される。
タンデムカラー機では、機械精度等に起因して各色の色ずれが発生する場合があるが、光走査装置900は本発明の面発光型半導体レーザアレイを有しているため、点灯させる発光部を選択することで各色の色ずれの補正精度を高めることができる。
また、像担持体として銀塩フィルムを用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により銀塩フィルム上に潜像が形成され、この潜像は通常の銀塩写真プロセスにおける現像処理と同等の処理で可視化することができる。そして、通常の銀塩写真プロセスにおける焼付け処理と同等の処理で印画紙に転写することができる。このような画像形成装置は光製版装置や、CTスキャン画像等を描画する光描画装置として実施できる。
また、像担持体としてビームスポットの熱エネルギにより発色する発色媒体(ポジの印画紙)を用いた画像形成装置であっても良い。この場合には、光走査により可視画像を直接、像担持体に形成することができる。
《光伝送システム》
図21には、本発明の一実施形態に係る光伝送システム1000の概略構成が示されている。この光伝送システム1000は、光送信モジュール1001と光受信モジュール1005が光ファイバケーブル1004で接続されており、光送信モジュール1001から光受信モジュール1005への一方向の光通信が可能となっている。
光送信モジュール1001は、本発明の面発光型半導体レーザアレイを含む光源1002と、外部から入力された電気信号に応じて、光源1002から出射されるレーザ光の光強度を変調する駆動回路1003とを有している。
光源1002から出力された光信号は、光ファイバケーブル1004に結合し、該光ファイバケーブル1004を導波して光受信モジュール1005に入力される。
光受信モジュール1005は、光信号を電気信号に変換する受光素子1006と、受光素子1006から出力された電気信号に対して信号増幅、及び波形整形等を行う受信回路1007とを有している。
本実施形態に係る光送信モジュール1001によると、光源1002が、本発明の面発光型半導体レーザアレイを含んでいるため、複数の光束を高密度で安定して射出でき、結果として安定した光信号を生成することが可能となる。
また、本実施形態に係る光伝送システム1000によると、安定した光信号を生成することができる光送信モジュール1001を備えているため、低消費電力で、高速で、大容量の光伝送を安定して行うことが可能となる。
なお、本実施形態では、単チャンネルの一方向通信の構成例を示しているが、双方向通信、並列伝送方式、波長分割多重伝送方式等の構成をとることもできる。要するに、光源1002が本発明の面発光型半導体レーザアレイを含んでいれば良い。
以上説明したように、本発明の半導体レーザアレイ製造方法によれば、複数の発光部の高密度配列を維持しつつ、配線の段切れが抑制された面発光型半導体レーザアレイを製造するのに適している。また、本発明の面発光型半導体レーザアレイによれば、複数の光束を高密度で安定して射出するのに適している。また、本発明の光走査装置によれば、高密度で高速の光走査を安定して行うのに適している。また、本発明の画像形成装置によれば、高品質の画像を高速で安定して形成するのに適している。また、本発明の光伝送モジュールによれば、安定した光信号を生成するのに適している。また、本発明の光伝送システムによれば、安定した光伝送を行うのに適している。
図1(A)及び図1(B)は、それぞれ本発明の一実施形態に係る半導体レーザアレイ製造方法を説明するための図(その1)である。 チップパターンを説明するための図である。 発光部パターンを説明するための図である。 発光部パターンを特定するために付した符号を説明するための図である。 各発光部パターンの配置を説明するための図である。 図6(A)〜図6(D)は、それぞれ発光部パターンの光透過率と現像後のフォトレジストの膜厚との関係を説明するための図である。 図7(A)は現像後のフォトレジストの形状を説明するための図であり、図7(B)は図7(A)のA−A断面図である。 フォトレジストを現像した後の半導体積層体の一部を説明するための図である。 図8のB−B断面図である。 図10(A)及び図10(B)は、それぞれ本発明の一実施形態に係る半導体レーザアレイ製造方法を説明するための図(その2)である。 図11(A)及び図11(B)は、それぞれ本発明の一実施形態に係る半導体レーザアレイ製造方法を説明するための図(その3)である。 図12(A)及び図12(B)は、それぞれ本発明の一実施形態に係る半導体レーザアレイの製造方法を説明するための図(その4)である。 本発明の一実施形態に係る半導体レーザアレイ製造方法を説明するための図(その5)である。 本発明の一実施形態に係る半導体レーザアレイ製造方法によって製造された面発光型半導体レーザアレイを説明するための図である。 図15(A)〜図15(D)は、それぞれ発光部パターンとその光透過率を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係るレーザプリンタの概略構成を説明するための図である。 図16における光走査装置を示す概略図である。 図17における光源ユニットに含まれる面発光型半導体レーザアレイの一例を説明するための図である。 図17における光源ユニットに含まれる面発光型半導体レーザアレイの他の例を説明するための図である。 タンデムカラー機の概略構成を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る光伝送モジュール及び光伝送システムの概略構成を説明するための図である。
符号の説明
1…基板、8…フォトレジスト、15…配線、16…電極パッド、17…発光部、22…発光部パターン(メサ構造体用パターン)、100…面発光型半導体レーザアレイ、121…光源ユニット、125…ポリゴンミラー(偏向器)、126…偏向器側走査レンズ(走査光学系の一部)、127…像面側走査レンズ(走査光学系の一部)、200…面発光型半導体レーザアレイ、300…面発光型半導体レーザアレイ、500…レーザプリンタ(画像形成装置)、900…光走査装置、901…感光体ドラム(像担持体)、1000…光伝送システム、1001…光送信モジュール(光伝送モジュール)、1003…駆動回路(駆動装置)、1004…光ファイバケーブル(光伝達媒体)、1006…受光素子(変換器の一部)、1007…受信回路(変換器の一部)。

Claims (12)

  1. それぞれが配線により対応する電極パッドに接続される複数の発光部を有する面発光型半導体レーザアレイを製造する半導体レーザアレイ製造方法であって、
    基板上に複数の半導体層が積層された積層体表面にフォトレジストを塗布する工程と;
    光を遮光する遮光パターンと該遮光パターンの第1方向に隣接し該第1の方向に向かって光透過率が徐々に増加する透過率変化パターンとからなる少なくとも1つの第1のメサ構造体用パターンと、光を遮光する遮光パターンと該遮光パターンの前記第1の方向と異なる第2の方向に隣接し該第2の方向に向かって光透過率が徐々に増加する透過率変化パターンとからなる少なくとも1つの第2のメサ構造体用パターンとを含む複数のメサ構造体用パターンが前記複数の発光部に対応して配置されたマスクを介して、前記フォトレジストが塗布された面に光を照射し、前記積層体表面にエッチング用マスクを形成する工程と;を含む半導体レーザアレイ製造方法。
  2. 前記複数の発光部は、千鳥状に配列されることを特徴とする請求項1に記載の半導体レーザアレイ製造方法。
  3. 請求項1又は2に記載の半導体レーザアレイ製造方法によって製造された面発光型半導体レーザアレイ。
  4. それぞれが配線により対応する電極パッドに接続され、メサ構造体を含む複数の発光部を有する面発光型半導体レーザアレイにおいて、
    前記複数の発光部は、配線の引き出し方向が第1の方向である少なくとも1つの第1の発光部と、配線の引き出し方向が第2の方向である少なくとも1つの第2の発光部とを含み、
    前記第1の発光部のメサ構造体は、前記第1の方向のみに形成され、その上面から前記第1の方向に向かって傾斜している第1の傾斜面を含む段切れ防止構造と、前記第1の傾斜面に対向している略垂直面を含む側壁とを有し、
    前記第2の発光部のメサ構造体は、前記第2の方向のみに形成され、その上面から前記第2の方向に向かって傾斜している第2の傾斜面を含む段切れ防止構造と、前記第2の傾斜面に対向している略垂直面を含む側壁とを有することを特徴とする面発光型半導体レーザアレイ。
  5. 前記複数の発光部は、千鳥状に配列されていることを特徴とする請求項に記載の面発光型半導体レーザアレイ。
  6. 前記第1の発光部からは前記第1の方向に配線が引き出され、前記第2の発光部からは前記第2の方向に配線が引き出されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の面発光型半導体レーザアレイ。
  7. 前記複数の発光部のうち隣接する2つの発光部の間を通る配線は1本であることを特徴とする請求項4〜のいずれか一項に記載の面発光型半導体レーザアレイ。
  8. 光束によって被走査面上を走査する光走査装置であって、
    請求項3〜のいずれか一項に記載の面発光型半導体レーザアレイを含む光源ユニットと;
    前記光源ユニットからの光束を偏向する偏向器と;
    前記偏光器で偏向された光束を被走査面上に集光する走査光学系と;を備える光走査装置。
  9. 少なくとも1つの像担持体と;
    前記少なくとも1つの像担持体に対して画像情報が含まれる複数の光束を走査する少なくとも1つの請求項に記載の光走査装置と;を備える画像形成装置。
  10. 前記画像情報は、カラー画像情報であることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  11. 入力される電気信号に応じた光信号を生成する光伝送モジュールであって、
    請求項3〜のいずれか一項に記載の面発光型半導体レーザアレイと;
    前記面発光型半導体レーザアレイを、前記入力される電気信号に応じて駆動する駆動装置と;を備える光伝送モジュール。
  12. 請求項11に記載の光伝送モジュールと;
    前記光伝送モジュールで生成された光信号を伝達する光伝達媒体と;
    前記光伝達媒体を介した光信号を電気信号に変換する変換器と;を備える光伝送システム。
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