JP4836145B2 - マイコバクテリアに由来する、免疫機能刺激用、免疫疾患治療用、アトピー性皮膚炎治療用および/または正常免疫細胞保護用オリゴヌクレオチド - Google Patents

マイコバクテリアに由来する、免疫機能刺激用、免疫疾患治療用、アトピー性皮膚炎治療用および/または正常免疫細胞保護用オリゴヌクレオチド Download PDF

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Description

本発明は、免疫反応を刺激しそして免疫反応のバランス維持に使用することができ、そして治療学的用途の点からみてアトピー性皮膚炎など様々な免疫疾患に効果がある、マイコバクテリア(Mycobacterium)由来オリゴヌクレオチドに関し、さらに詳しくは、DNA配列の修飾により変化する効果を有し、ホスホジエステル形態のオリゴデオキシヌクレオチドによる免疫反応(アジュバント)を刺激し、Th1/Th2免疫反応のバランスを維持することによる多様な免疫疾患治療およびアトピー性皮膚炎の治療に使用することが可能であり、そしてまた並びに放射線照射の治療に対する細胞の生存を増加させる効果を持つ、免疫反応を刺激することに関与する三つのCpGモチーフを有するオリゴヌクレオチドに関する。
一般に先天性免疫体系によって生ずる免疫システムは、バランスを保ちながら精巧に調節されなければならない。すなわち、免疫性(immunity)と耐性(tolerance)間のバランス、Th1(T helper type 1)とTh2(T helper type 2)免疫性のバランス、炎症(inflammation)と抗体産生不全症(unresponsiveness)のバランスを精巧に調節することが必須的である。ところが、残念ながらこれまで開発された多くの免疫疾患治療剤は、免疫体系の適切に調節することができず、自己免疫疾患、アレルギー性疾患、慢性炎症などが広まった。ところが、先天性免疫体系は、病原菌侵入の際に外部物質の構造的な差異点(Pathogen−Associated Molecular Pattern、PAMP)を免疫細胞が認識して活性化され、続いて信号が伝達されて、病原体の破壊をもたらす免疫体系のカスケード反応を開始する機序である。したがって、先天性免疫体系を用いたGood&Evilメカニズムを正確に理解して、Evilメカニズムを最小化する免疫疾患治療剤の開発が要求されている。
1890年代、William B.Coleyは、病原性微生物の感染が癌患者の抗癌効果を誘導できるという特異な現象を観察し、この修正バクテリア療法(bacterial therapy)を約900名の癌患者に適用して約40%の効能を有することを発見した。1980年代、日本の研究者らは、異なった新しい視角からコリー毒素(Coley’s toxin)の有用性を認識して、カルメットゲラン菌(Bacillus Calmette−Guerin、BCG)の活性分画が抗癌効果を示すこと立証し、BCGの抗癌活性がそのDNA配列の固有の特性から由来したことを確認した。1995年、Kreigらは、B細胞遺伝子を抑制するアンチセンスオリゴヌクレオチドの研究過程で、メチル化されていないシトシンとグアニンからなる特定DNA配列の合成オリゴデオキシヌクレオチド(ODN)が免疫細胞の活性化を誘導するという事実を立証した。Kreigの観点からみて、既存の日本の研究者らにより立証されたBCGの抗癌効果は、メチル化されていないBCG DNAの特性に起因したものであり、そしてこのようなバクテリアDNAによる免疫活性化は、脊椎動物の免疫システムが自己(self)のDNAと非自己(non−self)のDNAを区分することができるということを新たにを提示した。
バクテリアの免疫活性化およびその調節に関する初期研究は、抗体の生成を誘発するコリー毒素などのタンパク質抗原に焦点をあてた。ところが、いろいろの発表から、微生物構成物質の中により強力な免疫活性化誘導体が存在することが報告された。そして、バクテリアのDNAは、強力な免疫活性化、およびそれぞれの抗原に対するいくつかの免疫反応を誘導する傾向があることも立証された(6、7)。2つの核酸塩基配列からなるCpGジヌクレオチドが免疫活性化およびその調節の要点であり、最近の研究から、脊椎動物もまた自己のDNAとバクテリアDNAを区別して、免疫細胞を活性化させることが明らかとなった。このようなCpGモチーフ(CpG motifs)は、バクテリアでは非常に有り触れたものであるが、哺乳動物ではそうではない。CpGモチーフを含むオリゴデオキシヌクレオチド(CpG−oligodeoxynucleotide、CpG−ODN)は、先天的免疫反応および獲得された免疫反応を含む種々の宿主の防御機序を活性化させる(Akdis, CA. Curr Opin Immunol.,12:641−646, 2000)。
最近は、CpG−ODNの有用性を高めるために骨格(backbone)を修飾したCpG−ODNが開発された。DNAの基本骨格であるホスホジエステル骨格のCpG−ODNは、ヌクレアーゼに対して敏感であって、体内で容易に分解される。したがって、CpG−ODNが、生体内で毒性を誘発する危険が少ない。しかしながら、ホスホジエステル骨格のCpG−ODNは、他の骨格のCpG−ODNよりも低い活性を有することが明らかとなっている(Kwon, HJ.ら, Biochem. Biophys. Res. Commun., 311:129−138, 2003)。これに対し、ホスホロチオエート骨格(phosphorothioate backbone)のCpG−ODNは、インビボでヌクレアーゼによって分解されないように構造を修飾して人為的に作られたものである。ホスホロチオエート骨格のCpG−ODNは、ホスホジエステル骨格のCpG−ODNに比べて有効なインビボでの安定性、および優れたB細胞を活性化する能力を有する。したがって、現在、ホスホロチオエート骨格に修飾したCpG−ODNが最も広く用いられている。ところが、このようなホスホロチオエート骨格のCpG−ODNは、数多いタンパク質への非特異的なODNの結合を増加させ、そして体内で容易に分解されないために、毒性を誘導する。また、ホスホロチオエート骨格のCpG−ODNは、関節炎を誘発し、そしてその症状を悪化させ(Deng GMら., Arthritis & Rheumatism, 43 (2): 356−364, 2000)、SLE(全身性エリトマトーデス)などの自己免疫疾患を起こすことが報告された (Tanaka, T.ら., J Exp. Med. 175:597−607, 1992)。
今世紀以来、製剤は、様々な物質を免疫補助剤(アジュバント)としてワクチンに添加することにより作成され、このような製剤はワクチンの効果を最大化するために設計されてきた。ところが、現在、アルミニウム塩(ミョウバン、Al)が、ワクチン中で投与できるように承認された唯一のアジュバントである。最近の研究によれば、組み換え肝炎表面抗原(hepatitis surface antigen)をミョウバンおよびCpG−ODNと混合してマウスに注射した場合、ミョウバンのみを免疫補助剤として使用した場合より一層高いワクチン効果を得ることができた(Davis H L.ら, J. Immunol. 160: 870−876, 1998)。ミョウバンは、Th2免疫反応を誘導して細胞性免疫(cell−mediated immunity)を弱く誘導し、一方、CpG−ODNは、Th1サイトカインの発現を誘導して体液性および細胞性免疫を強く誘導する。ところが、このときに使用したCpG−ODNは、ホスホロチオエート骨格を持つため副作用を誘発する可能性が存在する。
一方、皮膚疾患とは、ヒトを含む動物の皮膚に現れる全ての異常所見をいう。その中でも、アトピー性皮膚炎は、激しい掻痒症、乾燥した皮膚および湿疹性皮膚炎から選択される慢性/炎症性皮膚疾患のような特徴的主症状を有する(Rudikoff, D.ら., Lancet. 351:1715−1721, 1998)。アトピー性皮膚炎は、一般に遺伝的傾向があり、個人によってアレルギー喘息、アレルギー鼻炎、アレルギー結膜炎およびじんま疹(urticaria)を伴う。アトピー性皮膚炎患者から報告された一連の免疫学的異常所見としては、IgE生成の増加、CD8+抑制/細胞毒性Tリンパ球(suppressor/cytotoxic T lymphocytes)の数減少および機能低下、IFN−γを分泌するTh1(T−cell Helper type 1)リンパ球の数減少などがある。また、アトピー性皮膚炎の皮膚病変では、組織学的にCD4+表現型を有するTリンパ球、単核球/マクロファージの浸潤、肥満細胞および好酸球が増加しており、樹状細胞(DC)と表皮のランゲルハンス細胞も増加している(Imokawa, G.,ら., J. Invest. Dermatol., 96:523−526, 1991)。
多くの研究者らは、X線を用いて癌細胞を死滅させて癌を治療する方法を開発してきた。ところが、放射線による抗癌治療の際、放射線により、癌組織およびその周囲にある免疫細胞が不可避的に傷害され免疫機能の低下をもたらす。放射線照射によってB細胞(Ashwell JDら., J. Immunol. 136:3649−3656, 1986)、T細胞(Prosser JS Int. J. Radiat. Biol. Relat. Stud. Phys. Chem. Med. 30:459−465, 1976)、マクロファージ(Yoshihisa Kら., J. Radiat Res. 45:205−211, 2004)などの免疫細胞が死滅する(アポトーシス)という報告がある。したがって、癌などの疾患を治療するための放射線治療法において、癌細胞以外の正常免疫細胞を生存させて免疫反応を正常に維持させる方法が求められる。
本発明は、免疫反応(アジュバント)を刺激し及び免疫反応のバランスを維持することによる多様な免疫疾患治療に使用することができ、アトピー性皮膚炎に効果があり、そして放射線照射に対する細胞の生存を増加させる効果がある、マイコバクテリウムボビスBCG(Mycobacterium bovis BCG)由来免疫反応調節用オリゴヌクレオチドに関する。
そこで、本発明は、下記一般式で表示され、少なくとも2つの非メチル化CpGモチーフを含むDNA配列からなる、マイコバクテリウムボビスBCGから単離されたCpGオリゴデオキシヌクレオチドを提供し、ここでCpGオリゴデオキシヌクレオチドは、免疫反応(アジュバント)を刺激し、多様な免疫疾患治療のためのTh1/Th2免疫反応のバランスを維持し、癌などの難治性疾患を放射線療法を使用して治療するの際に、正常免疫細胞を保護するために使用可能であり、そして皮膚疾患の治療または予防方法もまた提供する。
[一般式]:HKCGTTCRTGTCSGM(配列番号1)
ここで、RはAまたはGであり、SはCまたはGであり、HはA、TまたはCであり、KはGまたはTであり、MはCまたはAである。
本発明において、前記オリゴヌクレオチドは、好ましくは、下記一般式で表示された5つのヌクレオチドを5’側と3’側にさらに含む。
[一般式]:DKMHKCGTTCRTGTCSGMYK(配列番号2)
ここで、RはAまたはGであり、SはCまたはGであり、HはA、TまたはCであり、KはGまたはTであり、DはA、GまたはTであり、MはCまたはAであり、YはCまたはTである。
本発明において、「CpGモチーフ(motif)」とは、ホスホジエステル結合(リン酸結合)で連結された非メチル化シトシン−グアニンジヌクレオチド(非メチル化シトシン−リン酸(フォスフェイト)−グアニンジヌクレオチドともいう)を含有し、免疫反応を活性化させるDNA配列をいう。また、「CpGオリゴデオキシヌクレオチド(以下、「CpG−ODN」という)とは、CpGモチーフを少なくとも2つ含むオリゴデオキシヌクレオチドをいう。
また、本発明において、「個体(subject)」とは、哺乳動物、特にヒトを含む動物を意味する。前記個体は、治療が必要な患者であってもよい。
本発明において、前記オリゴヌクレオチドは、5’−AGCAGCGTTCGTGTCGGCCT−3’ (配列番号3)、5’−AGCAGCGTTCGTGTGCGCCT−3’ (配列番号4)、5’−AGCAGCGTTCATGTCGGCCT−3’(配列番号5)、5’−AGCAGCGTTCGTGTCCGCCT−3’(配列番号6)、5’−GTATTCGTTCGTGTCGTCCT−3’(配列番号7)および5’−TGACTCGTTCGTGTCGCATG−3’ (配列番号8)からなる群より選択されることが好ましい。
本発明のMB−ODNは、天然供給源(例えば、M.bovis BCGの染色体DNA)に由来してもよく、または化学的に合成されるか、若しくは組み換え的に製造されてもよい。本発明のMB−ODNは、当業界に公知になっている様々な核酸合成技術及び機械を用いて合成できる(Ausubelら., Current Protocols in Molecular Biology, Chs 2. and 4 (Wiley Interscience, 1989); Maniatis,ら., Molecular Cloning: A Laboratory Manual (Cold Spring Harbor Lab., New York, 1982); and 米国特許4,458,066号)。
本発明のMB−ODNは、好ましくはホスホジエステル骨格を有する。DNAの基本骨格であるホスホジエステル骨格は、インビボでヌクレアーゼによって容易に分解されるため、毒性を誘導するおそれが少ない。本発明のMB−ODNは、ホスホジエステル骨格を持っても、従来の他のCpG−ODNとは異なり、インビトロおよびインビボで優れた免疫活性を有することが特徴である。また、本発明のMB−ODNは、修飾骨格(modified backbone)を含むことができる。オリゴヌクレオチド骨格の修飾は、インビボにCpG−ODNが投与されるとき、CpG−ODNの活性および/または安定性を強化させることができるということが明らかとなっている。本発明のMB−ODNにおいて好ましい骨格の変形としては、分解に耐性を持たせるホスホロチオエート修飾を含む。ホスホロチオエート修飾は、末端で発生することが可能であり、例えば最後の2つおよび3つの5’または3’ヌクレオチドがホスホロチオエート結合によって連結可能である。また、本発明のMB−ODNは、分解に耐性を持たせる2次構造(例えばステムループ構造)を有するように修飾可能である。好ましくは、本発明のMB−ODNは修飾され、部分的にホスホロチオエート修飾骨格を有することが可能である。ホスホロチオエートは、ホスホロアミダートまたはH−ホスホネート化学を用いて自動化技術によって合成できる(S. E. Beaucageら., Tetrahedron Lett., 22:1859, 1981; Froehlerら., Nucl. Acid. Res., 14:5399−5407)。別の修飾例として、アリール−およびアルキル−ホスホネートは、例えば米国特許第4,469,863号に記載されているように合成でき、そしてアルキルホスホトリエステル(荷電された酸素残基が米国特許第5,023,243号およびヨーロッパー特許第092,574号に記載されているようにアルキル化される)は、市販試薬を用いて、自動化された固相合成によって製造できる。また、分解にさらに少なく敏感化させる別の修飾例は、アデノシン、シトシン、グアニン、チミン及びウリジンのアセチル−、チオ−およびこれと類似の修飾、並びにイノシンおよびキシン(quesine)などの非定型塩基を含む。テトラエチルグリコールまたはヘキサエチレングリコールなどのジオールを末端に有するCpG−ODNも分解にさらに耐性的である。この他にも、ホスホジエステルとホスホロチオエートの組み合わせ、ホスホトリエステル、ホスホロアミダート、メチルホスホネート、メチルホスホロチオネート、ホスホロジチロエートおよびこれらの組み合わせが含まれる(Khoranaら., J. Molec. Biol., 72:209, 1972; Goodchild, J. Bioconjugate Chem., 4:165, 1990)。このように骨格が修飾されたCpG−ODNは、増大したヌクレアーゼ抵抗性(enhanced nuclease resistance)、増加した細胞吸収(increased cellular uptake)、増加したタンパク質取込み(increased protein uptake)および/または変更された細胞内局在(altered intracellular localization)などによって強力な免疫効果を示すことができる。
本発明のMB−ODNの好ましい骨格は、ホスホジエステル(以下「O型」という)またはホスホロチオエート(以下「S型」という)骨格であり、最も好ましい骨格は、インビボで容易に分解されて副作用を誘発しないO型骨格である。
本発明に係るMB−ODNは、Th1サイトカインの発現を誘導して体液性免疫反応を強く誘導することを示しており、ワクチンの効果を改善するアジュバント活性を持つ。その具体的な生理的活性は、次のとおりである:
1)マウスおよびマウス脾臓の免疫細胞においてIL−12の生産を増加させる。
2)樹状細胞を活性化させてIL−12の発現を誘導させる。
3)HELを抗原として用い、MB−ODNをアジュバントとして用いたとき、抗体の生産が増加する。この際、CFAを抗原として用いたとき、Th1免疫反応の結果として、IgG2aの生産がより増加した。
前述したような活性により、本発明に係るMB−ODNは、ワクチンの効能を改善する効果を有する。従来知られているCpG−ODNとは異なり、本発明のMB−ODNは、骨格の形態を問わずに、ほぼ同一の活性を示すという点に特徴がある。本発明では、O型骨格に修飾した本発明のCpG−ODNがS型骨格に修飾した場合とほぼ同等に活性を示すことを明らかにした。また、Th1サイトカインの発現を誘導して体液性免疫反応を強く誘導することを明らかにしたので、本発明のCpG−ODNはワクチンのアジュバントとして効果的に使用できる。
本発明に係るMB−ODNは、Th2サイトカイン(例えばIL−4)を抑制し、および/またはTh1サイトカイン(例えばIL−12)を誘導することにより、Th1/Th2免疫反応のバランスを調節する生理的活性を持つ。その具体的な生理的活性は、次のとおりである。1)マクロファージを活性化させてIL−12のプロモータを活性化させる。2)樹状細胞を活性化させてIL−12の発現を誘導させる。3)マウスにおけるIL−12の生産を増加させる。4)マウス脾臓の免疫細胞におけるIL−12の生産を増加させる。5)Th2−リンパ球によって仲介されるサイトカイン(IL−4およびIL−10)の発現を阻害させる。6)アトピー性皮膚炎病変部位でCD4+およびCD8+リンパ球の細胞数を減少させる。7)血清内IgE水準を減少させる。
前述したような活性により、本発明に係るMB−ODNは、皮膚疾患の治療または症状改善の効果を有する。従来知られているCpP ODNとは異なり、本発明のCpG−ODNは、骨格の形態を問わずに、ほぼ同一の活性を示すという点に特徴がある。本発明では、O型骨格に修飾した本発明のCpG−ODNがS型骨格に修飾したCpG−ODNと同等またはより優れた活性を示すことを明らかにした。したがって、本発明のMB−ODNは、全ての皮膚疾患の治療または予防に効果的に使用できる。また、本発明のCpG−ODNは、Th1サイトカインの発現を誘導して、Th1/Th2免疫反応のバランスを保たせるので、Th1/Th2免疫反応のアンバランスから発生する免疫疾患(例えば、喘息)の治療剤として効果的に適用できる。
本発明に係るMB−ODNは、免疫細胞の生存を増加させる機能を持つ。MB−ODNは、マクロファージを刺激してBcl−xs/Lの発現を増加させ、そして放射線照射によるアポトーシスを阻害する効果を有する。また次いで、MB−ODNは、B細胞の放射線照射によるアポトーシスを阻害する効果を有する。したがって、MB−ODNは、放射線照射による癌などの難治性疾患治療の際、正常の免疫細胞の生存率を高めて免疫機能を正常化させることに効果的に適用することができる。MB−ODNの具体的な生理的活性は、次の通りである。1)マクロファージのBcl−xs/Lの発現を増加させる。2)放射線照射によるマクロファージの生存率を増加させる。3)放射線照射によるB細胞の生存率を増加させる。
以下、本発明の好ましい態様を、付随する図面に関連して詳細に記載される出あろう。
したがって、下記実施例は、本発明を例示するもので、本発明の内容を限定するものではない。
<実施例1>
E.coliとM.bovis BCGの染色体DNAのDNA塩基配列の分析
<1−1>E.coliとM.bovis BCGの染色体DNAにおけるCpGモチーフのDNA塩基配列の分析
本発明者らは、E.coliとM.bovis BCGの染色体DNA配列をコンピュータプログラムを用いて分析した。E.coliとM.bovis BCGの染色体DNA内に存在する6ヌクレオチドからなるDNA配列の頻度をコンピュータプログラムを用いて計算した。染色体上のDNA配列XXCGXXの確率は、理論的に1/4であるが、実際、E.coliとM.bovis BCGの染色体DNA上のDNA配列XXCGXXの確率は一層高い。また、M.bovis BCGの染色体DNAにおけるXXCGXXの頻度は、でE.coliより高いことを確認した(図1)。
<1−2> M.bovis BCGの染色体DNAにおけるCpG−ODN塩基配列の分析
M.bovis BCGの染色体DNAを無作為に20個の塩基配列を選択し、そして次いで、その中から、3つのXXCGXXモチーフが含まれるオリゴヌクレオチドを選別した。
例えば:GACGTTGAGTCGTTAACGAG CとC間に4および5塩基のギャップを有するオリゴヌクレオチド(−CGXXCGXXXCG−、MB−ODN 4/5、図2a)、並びにCとC間の各5塩基のギャップを有するオリゴヌクレオチド(−CGXXXCGXXXCG−、MB−ODN 5/5、図2b)を分析した結果は、図2のとおりである。M.bovis BCGの染色体DNA中に、395の−CGXXCGXXXCG−形態のオリゴヌクレオチド、354の−CGXXXCGXXXCG−形態のオリゴヌクレオチドが存在することを示している。図1において示されるように、頻度の高いモチーフXXCGXXを含むオリゴヌクレオチドに高い点数を与える優先順位で20個の塩基配列を記載した。オリゴヌクレオチドの20個の塩基対の5’−または3’−末端にCGが存在するオリゴヌクレオチド配列を排除し、候補免疫反応調節用オリゴヌクレオチドを71個選定して合成し、候補物質の検出に利用した。
<実施例2>
免疫活性を有するMB−ODNの検出
<2−1>合成した候補MB−ODNの免疫反応
前記実施例<1−2>で製造されたMB−ODNおよびその多様な置換体がマクロファージのIL−8およびIL−12のプロモータを活性化可能か否かを調査した。
a)マウスマクロファージの培養
RAW264.7細胞(ATCC、ヴァージニア州マナッサス)を、10%FBS(Gibco BRL)を含むDMEM培地で培養した。細胞培養を37℃、5%COインキュベーター(Forma)中で行った。
b)IL−8およびIL−12プロモータ−Lucレポータプラスミドの設計
IL−8プロモータ領域(−135bpから+46bpまで)を増幅するために、ヒトゲノムDNAを鋳型とし、次のプライマーセットを用いてPCRを行った。
前記増幅されたIL−8プロモータ領域の断片を制限酵素BglIIおよびHindIIIで消化されたpGL3−Basicプラスミド(Promega)に挿入した。こうしてIL−8プロモータ−Lucレポータプラスミドを構築した(Wu G. D.ら., J. Biol. Chem., 272:2396−2403, 1997)。
一方、IL−12プロモータ領域(−373bpから+52bpまで)を増幅するために、ヒトゲノムDNAを鋳型とし、次のプライマーセットを用いてPCRを行った。
増幅されたIL−12プロモータ領域の断片を制限酵素SacIおよびXhoIで消化されたpGL3−Basicプラスミド(Promega)に挿入した。こうしてIL−12プロモータ−Lucレポータプラスミドを構築した(Wu G. D.ら., J. Biol. Chem., 272:2396−2403, 1997)。
c)プロモータ活性化分析:ルシフェラーゼ活性アッセイ
RAW264.7細胞(ATCC、Rockviller、MID)を5×10細胞/ウェルの濃度で12ウェルプレートに分注して37℃、5%COインキュベーターで24時間培養した。前記細胞を、前記b)で構築したIL−8プロモータ−LucレポータプラスミドまたはIL−12プロモータ−LucレポータプラスミドとpRL−nullプラスミド(Progema)で共トランスフェクション(co−transfection)した。その後、共トランスフェクションした細胞を37℃で、5%COインキュベーターで24時間培養した。図3に記載のMB−ODNs(10μg/ウェル)で各ウェルを処理し、37℃、5%COインキュベーターで6時間または12時間培養した。この際、対照群をPBSで処理した。その後、デュアル−ルシフェラーゼレポータアッセイシステム(Dual−luciferase reporter assay system、Promega)のPLB(passive lysis buffer)を100μL/wellの濃度で各ウェルに添加して細胞を均質化した。細胞溶解液を遠心分離し、得られた上澄み液(15μL)を用いてルシフェラーゼアッセイを行った。ルシフェラーゼの活性は、TD−20/20(Turner designs)ルミノメータ(luminometer)を用いて測定した。MB−ODNの処理による各プロモータの活性は、対照群に対する相対的な活性として測定した。すなわち、対照群の活性を「1」として、実験群はこれに対する活性化倍数(fold activation)で表わした。
その結果、図4に示すように、MB−ODN4/5#31の塩基配列がIL−8プロモータを活性化させるものと確認された。
<2−2>MB−ODN4/5#31類似オリゴヌクレオチドによるIL−8プロモータの活性化
前記実施例<2−1>でIL−8プロモータの活性化に効果があるMB−ODN 4/5#31の塩基配列のうちCGTTCGTGTCG配列は同一であり、その他の塩基配列は異なるMB−ODN4/5#31と類似のM.bovis BCGの染色体DNAに存在する20個の塩基配列を分析した。その結果、図5aに示すように、17個のMB−ODN4/5#31類似オリゴヌクレオチドが存在することが分かった。その後、前記実施例<2−1>と同様の方法を繰り返し、IL−8プロモータの活性を測定した。
その結果、図5bに示すように、塩基配列によってIL−8プロモータを活性化させる能力が異なることが分かった。本発明に係るMB−ODN4/5#31に加えて、MB−ODN4/5#31.14も高い活性を示した。
<実施例3>
MB−ODN4/5#31オリゴヌクレオチドのDNA配列の修飾および免疫反応
<3−1>MB−ODN4/5#31オリゴヌクレオチドのDNA配列の修飾
MB−ODN4/5#31オリゴヌクレオチドのDNA配列を図6aのように修飾して、DNA配列を合成した。MB−ODN4/5#31のCG配列をGC配列にそれぞれ変えた(#31−CG−1、#31−CG−2、#31−CG−3)。また、1番目のCGと2番目のCGをGC配列に変え(#31−CG−4)、2番目のCGと3番目のCGをGC配列に変え(#31−CG−5)、1番目のCGと3番目のCGをGC配列に変えた(#31−CG−5)。図6aに示すようにCG配列のGをA、T、Cに図6aのようにそれぞれ変えた。また、1番目と2番目のCGをCAに、2番目と3番目のCGをCAに、1番目と3番目のCGをCAに変えた。
<3−2>オリゴヌクレオチド修飾されたMB−ODN4/5#31オリゴヌクレオチドの免疫反応の測定
12ウェルプレートにRAW264.7細胞を5×10細胞/ウェルで敷き、24時間37℃、5%COインキュベーター中でインキュベートした。IL−8プロモータレポータプラスミドとpRL−nullプラスミドを共トランスフェクションさせた後、24時間37℃、5%COインキュベーター中でインキュベートした。10μg/ウェルの合成オリゴヌクレオチドで各ウェルを処理し、6時間37℃、COインキュベーター中でインキュベートした。その後、前記実施例<2−1>と同様の方法を繰り返し、IL−8プロモータ活性を測定した。
いずれかの修飾されたDNA配列を有する合成オリゴヌクレオチドがマクロファージのIL−8プロモータをどの程度活性化させるかをルシフェラーゼアッセイを使用して測定した。結果として、オリゴヌクレオチド5’−AGCAGCGTTCGTGTGCGCCT−3’、5’−AGCAGCGTTCATGTCGGCCT−3’、5’−AGCAGCGTTCGTGTCCGCCT−3により高くIL−8プロモータは活性化された(図6b)。他の合成オリゴヌクレオチドは、対照群より低いIL−8プロモータ活性を示した。IL−8プロモータを活性化するオリゴヌクレオチドにおいて、CpGモチーフではなく、2番目のCpGモチーフTTCGTGの変異体である「TTCATG」を有するオリゴヌクレオチドによってもIL−8プロモータの活性化が測定された。3番目のCpGモチーフである「GTCGGC」を修飾したとき、CpGモチーフ中に再び現れる配列GTGCGCおよびGTCCGCが、IL−8プロモータを活性化可能であることが明らかとなった(図6)。
<実施例4>
MB−ODN 4/5#31およびMB−ODN 4/5#31.14オリゴヌクレオチドの骨格修飾による免疫反応調査
<4−1>MB−ODN 4/5#31およびMB−ODN 4/5#31.14の骨格修飾によるRAW264.7細胞の活性化
RAW264.7細胞に、前記実施例<2−1>のb)で構築したIL−8−LucプロモータレポータベクターまたはIL−12−LucプロモータレポータベクターとpRL−nullプラスミド(Promega)で共トランスフェクションさせた。前記トランスフェクションされた細胞にO型(ホスホジエステル骨格)並びにS型(ホスホロチオエート骨格)MB−ODN 4/5#31およびMB−ODN 4/5#31.14(0または10μg/mL)でそれぞれ処理し、8時間インキュベートした。その後、前記実施例<2−1>と同様の方法を繰り返し、IL−8プロモータおよびIL−12プロモータの活性を測定した。その結果、図7に示すように、本発明に係るMB−ODN 4/5#31とMB−ODN 4/5#31.14は、骨格の形態を問わずに(O型およびS型の両方とも)最も高い活性を示した。
<4−2>MB−ODN 4/5#31およびMB−ODN 4/5#31.14の骨格修飾によるNF−kB活性化
24ウェルプレートにカバーガラスを入れ、RAW264.7細胞を5×10細胞/mLずつ入れて37℃、5%COインキュベーター中で24時間インキュベートした。各ウェルをMB−ODN 4/5#31およびMB−ODN 4/5#31.14をそれぞれ5μg/ウェルの量で処理した。30分経過後、3.7%のホルムアルデヒドで細胞を固定させた後、0.2%Triton−X100を含むPBSで浸透可能に(permeabilize)した。0.2%Tween−20を含むPBS(PBST)に1%ドンキー血清(donkey serum)を入れた溶液で30分間ブロッキングした後、PBSTにマウス抗−p65(力価1:500)抗体を0.5μL/ウェルの濃度で入れて2時間常温に放置した。PBSTで洗浄した後、細胞をドンキー−抗−マウス−IgG−FITC(力価1:250)抗体で2時間処理した。共焦点顕微鏡(Confocal microscopy)を用いてNF−kBの核への移動を観察した(Lee, Y., et. al., (2002) Blood 99, 4307−4317)。
図8aは、NF−kBを免疫染色法で染色し、共焦点顕微鏡を用いてNF−kBの核への移動現象を観察した図である。何にも処理していない対照群またはCpGモチーフのない対照群(non−CpG−ODN 2041)では、NF−kBが細胞質に位置した。マクロファージをMB−ODN 4/5#31およびMB−ODN 4/5#31.14で処理した場合に、NF−kBが核に移動した。本発明に係るMB−ODN 4/5#31とMB−ODN 4/5#31.14は、骨格の形態を問わずに(O型およびS型の両方とも)NF−kBが核に移動した。
図8bは、MB−ODN 4/5#31およびMB−ODN 4/5#31.14で処理したRAW264.7細胞株中でNF−kBが活性化されることをEMSA(Electrophoretic mobility shift assay)で確認した実験である。各6ウェルプレートにRAW264.7細胞を5×10細胞/mLずつ入れて、37℃、5%COインキュベーター中で24時間インキュベートした。MB−ODN 4/5#31およびMB−ODN 4/5#31.14で各細胞を5μg/ウェルずつで処理した。30分経過後、細胞を核抽出バッファ(nuclear extraction buffer)中で反応させた後、遠心分離して核タンパク質を得てEMSAを行った。EMSAのためにNF−kB結合部位を有するプローブ(5’−AGTTGAGGGGACTTTCCCAGGC−3’)(配列番号13)を32Pで標識した。32-Pで標識されたプローブと20μgの核タンパク質を緩衝溶液(10mM HEPES、pH7.9、65mM NaCl、1mM ジチオスレイトール、0.2mM EDTA、0.02% NP−40、50mg/mL ポリ(dIdC):poly(dIdC)および8%グリセロール)中で混合した後、常温で30分間反応させた。反応液を0.5×TBE(1×TBEは89mM Trisホウ酸塩および1mM EDTAである。pH8.0)および2.5%グリセロールを含有する4%ポリアクリルアミドゲルで電気泳動した。NF−kB競合剤(competitor)としては、プローブ5’−AGTTGAGGGGACTTTCCCAGGC−3’(配列番号13)(Santa Cruz Biotechnology, Inc., カルフォルニア州サンタクルズ)を使用し、EMSAを行うために細胞を50回前処理した。NF−kB抗体スーパーシフトアッセイ(antibody supershift assays)を、4℃で30分間1μgのNF−kB抗体で前処理した細胞を反応することにより行い、そして次いでEMSAを行った。図8において、MB−ODN 4/5#31およびMB−ODN 4/5#31.14によってRAW264.7細胞中でNF−kBが活性化されることがEMSAから示される。本発明に係るMB−ODN 4/5#31とMB−ODN 4/5#31.14は、骨格の形態を問わずに(O型およびS型の両方とも)NF−kBを活性化させることをEMSAによって確認することができた。
<実施例5>
MB−ODN 4/5#31の体液性免疫反応誘導
<5−1>免疫化(Immunization)
4週齢のBalb/cマウスに鶏卵リゾチーム(HEL、50mg/匹)とMB−ODN 4/5#31(100μg/匹)の混合物を腹腔内投与した。1週経過後、同量のHELとMB−ODN 4/5#31の混合物を再び投与した。1週経過後、ハートパンチング(heart punching)方法で血液を採取し、遠心分離して血球を沈澱させ、血清を獲得した。獲得した血清から抗−HEL抗体(総IgG、Ig G1、Ig G2a)の力価を測定するためにELISAを行った。
<5−2>ELISA
獲得した血清にPBS/0.2%アジ化ナトリウム(sodium azide)を用いて1:10で希釈(dilution)して−20℃に保管した。96ウェル免疫プレート(Nunc)にHEL(10μg/mL重炭酸ナトリウム緩衝液、pH9.6)を入れて4℃で16時間放置してプレート底にHELを固定した。PBST(PBS/0.05%Tween20)を用いてプレートを洗浄し、細胞をブロッキングするために、1%牛血清アルブミン(BSA)を入れて室温で1時間放置した。血清をPBSを用いて1:3で連続希釈してプレートに順次添加し、4℃で16時間放置した後、PBSTで洗浄した。アルカリホスファダーゼ−共役検出(Alkaline phosphatase−conjugated detecting)抗体をPBSTに混ぜてプレートに添加し、室温で2時間放置した。総Igを検出するために、1:2,000ヤギ抗−マウスIg(H+L)(Southern Biotechnology Associates)抗体を使用した。発色のために1−StepTM ABTS(PIERCE)を入れ、ELISAリーダー(Labsystems)を用いて405nmで吸光を測定した(Chu, R. S., et. al., (1997) J. Exp. Med. 186, 1623−1631)。
MB−ODN 4/5#31をBalb/cマウス腹腔内に鶏卵リゾチーム(HEL)と共に投与して、体液性免疫反応を調査した。HELのみを単独で投与したマウスに比べ、MB−ODN 4/5#31と共にHELを投与したマウスにおいて、抗体のレベルがより増加したので、MB−ODN 4/5#31断片が体液性免疫でアジュバントの効果があることを確認した(図9)。マイコバクテリアの抽出物を、パラフィン油と混合した薬剤であるフロインドアジュバント(Freund’s adjuvant)は、約60年間使用されている代表的なアジュバントの一つである。ところが、アジュバントは、細胞仲介刺激効果を示さず、ヒトに使用できないという問題を有する。MB−ODN 4/5#31は、体液性免疫を刺激するアジュバントとして作用し、そして免疫細胞を刺激して細胞仲介免疫反応もまた誘導するため、新しいアジュバントとしての使用が可能であるという結果を得た。また、MB−ODN 4/5#31は、Th1免疫反応特異的なIgG2aの抗体生産に有効に使用されたことを示している。
<実施例6>
MB−ODN 4/5#31のサイトカイン生産誘導
<6−1>樹状細胞におけるサイトカイン発現
a)樹状細胞の分離およびMB−ODN 4/5#31での処理
4週齢のBalb/cマウスの大腿部の骨髄から前駆細胞を分離した。分離された前駆細胞をRBC溶解溶液(150mM NHCl、10mM 炭酸カリウム、0.1mM EDTA pH7.4)と反応させた後、細胞を回収した。前記細胞を6−ウェルプレート(Nunc)に2×10cells/wellの密度で分注した。骨髄の前駆細胞を樹状細胞に分化させるために、IL−4とGM−CSF(biosource)をそれぞれ10ng/mLの濃度で添加した10%FBS含有RPMI培地を各ウェルに加えた(Ghosh, M., J Immunol. 170: 5625−5629, 2003)。細胞を37℃で5%COインキュベーター中でインキュベートした。細胞は、2日毎に使用した培地を新鮮な培地に交替しながら6日間インキュベートした。その後、細胞を、本発明に係るO型MB−ODN 4/5#31、CpG−ODN 1826およびnon−CpG−ODN2041と10μg/mLのレベルで処理した。
b)樹状細胞におけるIL−12発現
本発明に係るO型MB−ODN 4/5#31で処理した樹状細胞におけるIL−12の発現レベルを測定するためにRT−PCRを行った。
まず、前記実施例<6−1a>でBalb/cマウスから分離された樹状細胞をO型MB−ODN 4/5#31で時間別(0、0.5、1、2、4および8時間)に処理した。対照群はO型1826CpG−ODNと2041non−CpG−ODNでそれぞれ処理した。
その後、TRIzol(Invitrogen)を用いて樹状細胞から総RNAを単離した。次に、総RNA(5μg)をM−MLV逆転写酵素(Invitrogen)で処理してcDNAを構築した。このように構築したcDNAを鋳型として使用し、次の特異的なプライマーセットを用いてPCRを行った。
PCR増幅は、95℃で30秒間のDNA変性、57℃で40秒間のプライマーアニーリング、72℃で1分間のその延長を25サイクル繰り返すことにより行った。PCR増幅が完了した後、1%アガロースゲルで増幅されたPCR産物を確認した。その結果、図10に示すように、本発明に係るO型MB−ODN 4/5#31によってのみ、IL−12の発現が誘導されたことが明らかとなった。一方、S型の1826CpG ODNがIL−12の発現を高い水準で誘導すると報告されたこととは異なり(Lee, KW.ら., Mol. Immunol. 41:955−964, 2004)、S型の1826CpG ODNによってはIL−12の発現が誘導されなかった。
<6−2>MB−ODN 4/5#31によるマウスにおけるIL−12発現
本発明に係るMB−ODN 4/5#31で処理したマウスにおいてIL−12p40の発現レベルを測定するために免疫化した後、ELISAを行った。
a)免疫化
4週齢のBalb/cマウスにO型とS型のMB−ODN 4/5#31、およびnon−CpG−ODN2041(100μg/匹)それぞれを腹腔内投与した。24時間経過後、ハートパンチング方法で血液を採取し、遠心分離して血球を沈澱させ、血清を獲得した。
b)ELISA
まず、前記実施例<5−2>と同様に、MB−ODN 4/5#31で免疫化したBalb/cマウスから単離された血清中で抗−IL−12p40および抗−IL−4抗体の力価を測定するためにELISAを行った。
MB−ODN 4/5#31をBalb/cマウス腹腔内に投与してIL−12p40とIL−4の生産レベルを比較した。その結果、図11aに示すように、本発明のMB−ODN 4/5#31はIL−12p40の生産を誘導したが、IL−4の生産レベルには影響しなかった。S型のMB−ODN 4/5#31がIL−12 p40の生産をさらに高い水準に増加させた。したがって、本発明のMB−ODN 4/5#31が、IL−12p40の生産を増加させてTh1免疫反応性を改善させる効果があることが示される。
<6−3>MB−ODN 4/5#31によるマウス脾臓免疫細胞におけるIL−12発現
マウスの脾臓から免疫細胞を収集し、これを5×10cells/wellの密度で各ウェルに分注した。その後、各ウェルをO型またはS型のMB−ODN 4/5#31、およびnon−CpG−ODN 2041(0または10μg/mL)で処理し、24時間インキュベートした。培養が完了した後、細胞培養液を分離した。その後、細胞培養液内サイトカインのレベルを測定するために、各商用化された抗−IL−12 p40およびIL−4抗体(R&D systems、ミネソタ州ミネアポリス)を用いて、前記実施例<5−2>と同様にサンドイッチELISAをそれぞれ行った。
その結果、図11bに示すように、本発明のMB−ODN 4/5#31は、骨格の形態を問わずに、脾臓免疫細胞におけるIL−12 p40の発現レベルを高い水準に増加させた。ところが、本発明のMB−ODN 4/5#31は、IL−4の生産には影響を及ぼさなかった。特に、Th1/Th2免疫反応のTh1免疫反応を誘導する代表的なサイトカインであるIL−12は、本発明のMB−ODN 4/5#31によって誘導され、そして本発明のMB−ODN 4/5#31がTh1免疫反応を誘導し得ることを確認することができた。
<実施例7>
アトピー性皮膚炎を治療する能力を調査するためのインビボ分析
<7−1>本発明のMB−ODN 4/5#31含有軟膏剤の塗布
NC/Ngaマウス6匹を2つの群に分けた:MB−ODN 4/5#31処理群および無処理群。製造したO型MB−ODN 4/5#31を含有する軟膏剤(0.2mg/head)を処理群のマウスの背にあるアトピー性皮膚炎病変部位に5日に1回ずつ2週間(総4回)塗布した。本発明のCpG ODNが添加されていないペトロラタムを、無処理群のマウスに同一の条件で塗布した。
<7−2>病変の観察
本発明のMB−ODN 4/5#31含有軟膏剤の塗布後5日目または7日目にアトピー性皮膚炎の病変部位を肉眼で観察した。その結果、図12aに示すように、無処理群のマウスと比較するとき、O型MB−ODN 4/5#31を塗布したマウスの背において皮膚病変の消失が観察された。また、マウスの背から皮膚を摘出してH&E染色法によってアトピー性皮膚炎の治療効果を調査した。その結果、図12bに示すように、本発明のO型MB−ODN 4/5#31を塗布したマウスの病変では、過角化症(hyperkeratosis)とアカントシース(acanthosis)が著しく減少し、真皮内リンパ球の浸潤も減少して、アトピー性皮膚炎がマウスの病変部位で治療されることを確認した。
<7−3>組織学的分析
a)サイトカインの発現
本発明のMB−ODN 4/5#31含有軟膏剤の塗布後5日目、7日目および14日目に1.5×1.5cmの皮膚を摘出した。その後、4%ホルマリン溶液で少なくとも1日固定した。固定された皮膚組織をパラフィンで処理して5μmの厚さに切った。パラフィンを除去した後、以下のようにLSAB+kit(DAKO、デンマーク)のマニュアルに従って実験を行った。上記皮膚組織を3%Hで10分間処理した。その後、皮膚組織を0.1%BSAを含有するTBS(Tris−buffered saline、pH7.4)で希釈した10%正常ヤギ血清を添加してブロッキングした。次いで、皮膚組織を、1次抗体、例えばヤギ抗マウスIL−10抗体、ヤギ抗マウスIL−4抗体(Santa Cruz、USA)、ラット抗マウスIFN抗体(Pierce、USA)で処理し、4℃で少なくとも12時間反応させた。その後、皮膚組織をビオチン標識2次抗体を室温で少なくとも30分間反応させた後、ペルオキシダーゼ標識ストレプトアビジンをそこへ添加して常温で約30分間反応させた。DAB Substrate chromogen system(DAKO、デンマーク)を用いて皮膚組織を染色した後、染色した皮膚組織を顕微鏡によって観察した。
その結果、図13に示すように、本発明のMB−ODN 4/5#31含有軟膏剤の塗布後5日目に、マウスの表皮では、IL−4の発現は減少したが、IFN−γの発現は増加したことを確認した。したがって、本発明のO型MB−ODN 4/5#31が、アトピー性皮膚炎で特異的に高いTh2表現型Tリンパ球によって仲介されるサイトカインIL−4の生成を抑制するが、本発明のO型MB−ODN 4/5#31が、Th1表現型Tリンパ球によって仲介されるサイトカインIFN−γの生成を増加させることにより、アトピー性皮膚炎の状態を改善しそして治療することが示される。
b)CD4+およびCD8+リンパ球の細胞数の測定
本発明のO型MB−ODN 4/5#31含有軟膏剤の塗布後5日目、7日目および14日目に1.5×1.5cmの皮膚を摘出した。摘出された皮膚組織を液体窒素で冷凍した。その後、ティッシュテック(Tissue−Tek)OCT化合物(Sakura Finetek USA、INC.)を用いて皮膚組織を試料ブロックに挿入し、低温保持装置(cryostat)を用いて5μmの厚さに切断した。切断された皮膚組織を1次抗体、例えばラット抗マウスCD4mAb(BD phamingen、USA)またはラット抗CD8mAb(Serotec、UK)を4℃で12時間反応させた。次いで、上記皮膚組織をビオチン標識2次抗体で常温で少なくとも30分間反応させ、次いで、ペルオキシダーゼ標識ストレプトアビジンをそこに添加して常温で約30分間反応させた。DAB Substrate chromogen system(DAKO、デンマーク)を用いて皮膚組織を染色した後、染色した皮膚組織を顕微鏡によって観察した。写真は全て100倍で撮った。
その結果、図14に示すように、本発明のO型MB−ODN 4/5#31を塗布したマウスの皮膚でCD4+およびCD8+リンパ球細胞が減少することが明らかになった。アトピー性皮膚炎の病変におけるCD4+およびCD8+リンパ球の減少は、アトピー性皮膚炎の治療に非常に効果的である(Christian V.,ら. J Clin Invest. 104:1097−1105, 1999)。
<7−4>血清内IgE水準の分析
各群のマウスから血漿を収得し、使用する前まで−20℃で保管した。総IgE水準は、マウスIgE BD OptEIA Kit(BD phamingen、USA)を用いて測定した。その後、血漿内IgE抗体(BD pharmingen、USA)レベルを調査するために、商用化されたビオチン標識IgE抗体(BD phamingen、USA)を用いて前記実施例<5−2>と同様にサンドイッチELISAをそれぞれ行った。
その結果、図15に示すように、本発明のO型MB−ODN 4/5#31含有軟膏剤を塗布したマウスでは、血清内IgEレベルが著しく減少した。
これらの結果より、本発明のO型MB−ODN 4/5#31がTh1−リンパ球によって仲介されるサイトカインの発現を増加させるが、Th2リンパ球によって仲介されるサイトカインの発現を抑制し、血清内IgE水準を減少させることにより、アトピー性皮膚炎の治療に非常に優れた効果を示すことを確認することができた。
<実施例8>
放射線照射の際に免疫細胞の生存率に及ぼすMD−ODN 4/5#31の効果
<8−1>MB−ODN 4/5#31処理によるBcl−xs/Lの発現
6ウェルプレートにRAW264.7細胞を1×10細胞/ウェルで敷き、24時間37℃、5%COインキュベーター中でインキュベートした。各細胞を、10μg/ウェルの密度で合成オリゴヌクレオチドと処理し、37℃、5%COインキュベーター中で6時間インキュベートした。溶解緩衝液(lysis buffer)を100μL/ウェルずつ入れ、RAW264.7細胞を均質化した。細胞溶解液を遠心分離して上澄み液(15μL)を得て、これを用いてウェスタンブロットを行った。生じた上澄み液を、抗体−ヤギ抗マウスBcl−xs/Lで処理し、ペルオキシダーゼ標識2次抗体と反応させた後、エンハンストケミルミネサンス試薬(enhanced chemiluminescence reagent)(Amersham Pharmacia Biotech、ニュージャージー州ピスカタウェイ、USA)を用いてBcl−xs/Lを観察した。
その結果、図16に示すように、本発明に係るMB−ODN 4/5#31は、RAW264.7細胞においてBcl−xs/Lの発現を刺激することにより細胞の生存率を増加させる効果があることが示された。
<8−2>MB−ODN 4/5#31処理によるマクロファージの生存率増加の観察
4ウェルチャンバースライド(Lab−TEK Chamber slide、Nalge Nunc International,Inc)にRAW264.7細胞を3×10細胞/ウェルで敷き、24時間37℃、5%COインキュベーター中でインキュベートした。各ウェルを、10μg/ウェルの密度で合成オリゴヌクレオチドと6時間処理し、γ−照射器で10Gy放射線を照射した後、37℃、5%COインキュベーター中で48時間インキュベートした。培養したRAW264.7細胞の培地に3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)溶液(5×、2μg/mL)を直接添加し(0.4μg/mLとなるように)、37℃、5%COインキュベーター中で4時間反応させた。各ウェルの培地を完全にに除去し、DMSO0.5mLを添加した後、37℃で10分間反応させ、生成されたホルマザン(formazan)結晶を溶かした。反応液100μLを取って、570nmで吸光度を測定するために使用した。
その結果、図17に示すように、本発明に係るMB−ODN 4/5#31の処理が、RAW264.7細胞が放射線照射によって死滅することを阻害する効果を持つことが分かった。骨格の形態に関連しては、O型がさらに高い活性を示した。
<8−3>MB−ODN 4/5#31処理によるB細胞の生存率増加の観察
6ウェルプレートにRPMI8226細胞を1×10細胞/ウェルで敷き、10μg/ウェルの密度で合成オリゴヌクレオチドと6時間処理し、γ−照射器で10Gy放射線を照射した後、37℃、5%COインキュベーター中で48時間インキュベートした。インキュベートした細胞にヨウ化プロピジウム(PI)(Propidium Iodide)を50μg/mLで添加して、10分間氷浴で反応させた後、フローサイトメトリー(Flow Cytometry)でPIでの細胞染色のレベルを確認した。
また、インキュベートした細胞を冷たいPBSで2回洗浄し、Annexin V−PE5μLを添加した後、15分間室温で反応させた。ここにアネキシンV結合緩衝液(Annexin V binding buffer)0.4mLを加えた後、フローサイトメトリーでアネキシンVに結合した細胞のレベルを測定した。
その結果、図18および図19に示すように、本発明に係るMB−ODN 4/5#31の処理が、RPMI8226細胞が放射線照射によって死滅することを阻害する効果を持つことが分かった。
これらの結果より、本発明のMB−ODN 4/5#31が、癌などの難治性疾患を放射線照射により治療する際、正常免疫細胞の生存率を高めて免疫機能を正常化させるのに非常に優れた効果を示すことを確認することができた。
上述したように、本発明に係るマイコバクテリウムボビスBCG(Mycobacterium bovis BCG)由来オリゴヌクレオチド部分は、HEL抗体を形成するためのアジュバントとしての役割を行って体液性免疫に関与し、マクロファージのIL−8およびIL−12プロモータの活性化カスケードにおいてIL−8プロモータを活性化することにより先天性免疫細胞の活性化に関与することが分かった。また、本発明のオリゴヌクレオチドは、体液性免疫を刺激するためのアジュバントとして作用し、そして免疫細胞を刺激して細胞仲介性免疫反応を誘導するため、新しいアジュバントとして使用可能であることが確認された。また、本発明のMB−ODNは、アトピー性皮膚炎動物モデルであるNC/Ngaマウスにおいて、Th1−リンパ球によって仲介されるサイトカインの発現を増加させるが、Th2−リンパ球によって仲介されるサイトカインの発現は抑制し、血清内IgEレベルを減少させることにより、アトピー性皮膚炎の治療に非常に優れた効果を示すことが明らかになった。
本発明のMB−ODN 4/5#31が、癌などの難治性疾患を放射線照射により治療するの際に、正常免疫細胞の生存率を高めて免疫機能を正常化させるのに非常に優れた効果を示すことを確認することができた。
これら、並びに本発明の好ましい態様の他の特徴、側面および利点は、参照により完全に本明細書に援用される図面を付随する以下の詳細な説明において、より完全に記載されるであろう。図面においては:
図1は、E.coliとM.bovis BCGの染色体DNA配列をコンピュータプログラムを用いて分析した結果である。2塩基が、CGジヌクレオチドの両末端に存在する全てのDNA配列(CpGモチーフ)を分析した。結果として、図1に示すように、M.bovis BCGの染色体DNAに一層多いCpGモチーフが存在することを確認した。 図2は、M.bovis BCGの染色体DNAに存在するDNA配列中に、3つのCpGモチーフが20塩基対上に存在するDNA配列を分析した結果である。CpGモチーフにおいて、オリゴヌクレオチドは、塩基CとC間に4および5塩基のギャップを有し(−CGXXCGXXXCG−、MB−ODN 4/5)、そして塩基CとC間の各5塩基のギャップを有する (−CGXXXCGXXXCG−、MB−ODN 5/5)。M.bovis BCGの染色体DNAに存在する−CGXXCGXXXCG−形態のオリゴヌクレオチドは395個、−CGXXXCGXXXCG−形態のオリゴヌクレオチドは354個存在することを示す。 図3は、候補免疫反応調節用オリゴヌクレオチドを71個選定して合成し、候補配列の検出に利用した。 図4は、図3に示すように、ホスホジエステル結合の形態で合成した免疫反応調節用オリゴヌクレオチド71個で処理したRAW264.7細胞における、IL−8およびIL−12プロモータの活性化を示す図である。図4aは、MB−ODN 4/5形態の合成した35個のオリゴヌクレオチドが、マクロファージのIL−8プロモータを活性化させる程度を比較した結果を示す図であり、図4bは、MB−ODN 4/5形態の合成した35個のオリゴヌクレオチドが、マクロファージのIL−12プロモータを活性化させる程度を比較した結果を示す図であり、図4cは、MB−ODN 5/5形態の合成した35個のオリゴヌクレオチドが、マクロファージのIL−8プロモータを活性化させる程度を比較した結果を示す図である。 図5は、M.bovis BCGの染色体DNAに存在するDNA配列の中の、20塩基対上に存在するMB−ODN 4/5#31のCGTTCGTGTCGコアの、それぞれ5’側および3’側に5つの異なるDNA配列を有する17個のオリゴヌクレオチドを選択した結果を示す図であり(図5a)、ホスホジエステル骨格のオリゴヌクレオチドを合成して、17個のオリゴヌクレオチドがマクロファージのIL−8プロモータを活性化する程度を比較した結果を示す図(図5b)である。 図6は、MB−ODN 4/5#31の塩基数を15塩基対に減らしたオリゴヌクレオチドMB−ODN 4/5#31(M)、CG配列をGC配列で置換した#31−CG、およびCG配列のGをA、TまたはCで独立して置換した#31−A、B、C、Dが(図6a)マクロファージのIL−8プロモータを活性化させる程度を比較した結果を示す図である(図6b)。 図7は、MB−ODN 4/5#31および31.14の骨格をホスホジエステルおよびホスホロチオエートの形態で合成して、IL−8およびIL−12プロモータの活性化に及ぼす影響を、マウスマクロファージ細胞株であるRAW264.7細胞で比較した図である。図7aと図7bは、MB−ODN 4/5#31の骨格をホスホジエステルおよびホスホロチオエートの形態で合成して、濃度依存的にIL−8プロモータを活性化させることを示す図である。図7cと図7dは、MB−ODN 4/5#31および#31.14の骨格をホスホジエステルおよびホスホロチオエートの形態で合成してIL−8およびIL−12プロモータの活性化に及ぼす影響を示す図である。 図8は、MB−ODN 4/5#31のホスホジエステルおよびホスホロチオエート骨格の形態でRAW 264.7細胞株を刺激したとき、NF−kBを活性化させることを示す図である。図8aはRAW264.7細胞をMB−ODN 4/5#31(10μg/mL)で30分間処理し、固定し、その後NF−kB p65−特異的抗血清を用いて間接免疫蛍光法を行ってNF−kBの局在を確認した図である。図8bは、RAW264.7細胞をMB−ODN 4/5#31(10μg/mL)で30分間処理した後、核タンパク質を分離してNF−kBコンセンサス結合部位(consensus binding site)に結合するNF−kBを確認するEMSA(Electrophoretic Mobility Shift Assay)の結果である。 図9は、MB−ODN 4/5#31の骨格をホスホジエステルおよびホスホロチオエートの形態で合成し、鶏卵リゾチーム(HEL)(hen egg lysozyme)によって腹腔免疫化されたBalb/cマウスの体液性免疫への影響の比較を示す図である。 図10は、樹状細胞におけるIL−12の発現について、本発明のMB−ODN 4/5#31の効果を、従来の1826CpG−ODNおよび非−CpG−ODN(2041)と比較したことを示す電気泳動図である。 図11は、IL−12 p40の生産について、本発明に係るMB−ODN 4/5#31の修飾骨格の効果を、従来の1826 CpG−ODNおよび非−CpG−ODN(2041)と比較したことを示す図である。図11aは、MB−ODN 4/5#31でBalb/cマウスを腹腔免疫化した後、血清中でどの程度IL−12 p40が産生されたかを確認した図である。 図11bはBalb/cマウスらの脾臓免疫細胞を分離してMB−ODN 4/5#31で処理したとき、IL−12 p40の産生を確認した図である。 図12は、動物モデルを用いて本発明に係るO型MB−ODN 4/5#31の投与によってアトピー性皮膚炎が治療されることを確認した結果である。図12aは、本発明のO型MB−ODN 4/5#31をNC/Ngaマウスの背にあるアトピー性皮膚炎の病変に塗布した後5日目および7日目に肉眼で観察した写真である。 図12bは、アトピー性皮膚炎が発生したNC/Ngaマウスの背皮膚にO型MB−ODN 4/5#31を塗布し、皮膚を摘出してH&E染色したことを示す写真である。図12において、「←→はアカントシース(acanthosis)の病変部位、→は過角化症(hyperkeratosis)の病変部位を示す。 図13は、本発明のO型MB−ODN 4/5#31を投与したNC/Ngaマウスの背皮膚でサイトカイン(IL−4およびIFN−γ)発現のレベルを観察した組織化学的分析の結果を示す図である。図中、矢印はサイトカインの発現部位を示す。 図14は、本発明のO型MB−ODN 4/5#31を投与したNC/Ngaマウスの背皮膚でCD4+およびCD8+リンパ球の細胞数を観察した組織化学的分析の結果を示す顕微鏡写真である。 図15は、本発明のO型MB−ODN 4/5#31を投与したNC/Ngaマウスの血清内IgEレベル示す図である。図中、ADは、無処理群を示す。 図16は、O型MB−ODN 4/5#31でマクロファージ細胞株RAW264.7を処理したときの、Bcl−xs/Lの発現が増加することを示すウエスタンブロットを用いた図である。 図17は、MB−ODN 4/5#31でRAW264.7細胞を前処理した後、RAW264.7細胞を放射線照射したとき、RAW264.7細胞の生存率が増加したことを、MTTアッセイを用いて示す図である。 図18は、MB−ODN 4/5#31でB細胞株RPMI8226を前処理した後、RPMI8226細胞を放射線照射したとき、RPMI8226細胞の生存率が増加したことを、PI染色後、フローサイトメトリー(Flow cytometry)を用いて示す図である。 図19は、MB−ODN 4/5#31でB細胞株RPMI8226を前処理した後、RPMI8226細胞を放射線照射したとき、RPMI8226細胞の生存率が増加したことを、アネキシンV染色後、フローサイトメトリーを用いて示す図である。

Claims (5)

  1. 免疫反応(adjuvant)を刺激するための、または免疫疾患を治療するためのオリゴデオキシヌクレオチドであって、以下:
    5’−AGCAGCGTTCGTGTCGGCCT−3’(配列番号3)、5’−AGCAGCGTTCGTGTGCGCCT−3’(配列番号4)、5’−AGCAGCGTTCATGTCGGCCT−3’(配列番号5)、5’−AGCAGCGTTCGTGTCCGCCT−3’(配列番号6)、5’−GTATTCGTTCGTGTCGTCCT−3’(配列番号7)、および5’−TGACTCGTTCGTGTCGCATG−3’(配列番号8)からなる群より選択される、前記オリゴデオキシヌクレオチド。
  2. 前記オリゴデオキシヌクレオチドが、放射線治療を適用する際に正常免疫細胞を保護する、請求項1に記載のオリゴデオキシヌクレオチド。
  3. 前記オリゴデオキシヌクレオチドが、皮膚疾患を治療または予防する、請求項1に記載のオリゴデオキシヌクレオチド。
  4. 前記オリゴデオキシヌクレオチドが、多様なTh1/Th2免疫反応のバランスを維持する、請求項1に記載のオリゴデオキシヌクレオチド。
  5. 前記オリゴデオキシヌクレオチドが、前記ヌクレオチド間にホスホジエステル結合またはホスホロチオエート結合を有する、請求項1に記載のオリゴデオキシヌクレオチド。
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