JP4834569B2 - 地盤改良方法および地盤改良装置 - Google Patents

地盤改良方法および地盤改良装置 Download PDF

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Description

本発明は、地盤改良方法およびこれに好適に使用される地盤改良装置、より詳しくは、既存の構造物等の下方の地盤の改良に好適に用いられる地盤改良方法および地盤改良装置に関する。
高圧噴射を採用した地盤改良工法は、従来、鉛直下向き、水平横向き、あるいは、斜め方向にボーリングを行った後、水、空気、固化材などからなる注入材を、削孔管の先端部に取り付けられたモニタから高圧噴射しながら、モニタを引き抜く方法により行われている。
ところが、前記従来の鉛直下向きに施工を行なう地盤改良工法は、既設構造物の下方の地盤を改良する場合には採用することが出来なかった。また、改良の対象地盤が比較的深い場合や、平面的に広範囲の場合には、改良対象地盤に達するまでの削孔距離が多くなり、非効率であった。
また、前記従来の水平横方向または斜め方向に施工を行う地盤改良工法は、既設構造物の下方の地盤の改良に適しているものの、改良対象地盤と同程度の深さに達する立坑が必要となるため、立坑の施工に手間と費用がかかることや、この立坑を形成するために比較的広い用地を確保する必要があるという問題点を有していた。
このような問題点を回避するため、例えば、特許文献1および特許文献2には、自在ボーリングを適用することにより、既設構造物の下方の地盤を改良する改良工法が記載されている。
かかる地盤改良工法は、下記に示す手順で行う。
まず、構造物の近傍の地表から、構造物の下方に向かって斜め下方向に削孔を開始し、構造物下方の所定区間を水平方向に削孔した後、斜め上方向に削孔して既存構造物の下方の地盤を貫通するボーリング孔を形成する。次に、このボーリング孔に注入管を配管して、この注入管を介して周辺地盤に改良材を高圧噴射することにより、既存構造物下方の地盤の改良を行っている。
このような従来の高圧噴射を採用した地盤改良工法では、高圧の改良材C等が地中Gに蓄積されると、地上への噴発を誘発する危険性がある。このため、図4(a)に示すように、余剰泥水Dを、削孔管(注入管)110に沿って排出させる方法や、図4(b)に示すように、余剰泥水Dの排出用の管路120を別途配置することにより、余剰泥水Dを排出させる方法を採用し、地中の圧力の低下を図っている。
特開2001−193050号公報 特開2006−283298号公報
しかしながら、削孔管(注入管)110に沿って余剰泥水Dを排出させる方法は、ボーリング孔101の孔壁の安定性を確保することが出来ない場合がある。そして、ボーリング孔101の孔壁に損傷が生じると、安定した排泥機能を確保することができなくなる虞がある。
また、余剰泥水Dの排出用の管路120を配置する場合は、管路120の配管に要する費用や手間が嵩むという問題点を有していた。
本発明は、前記の問題点を解決することを目的とするものであり、安価かつ容易に、余剰泥水の効率的な排泥を行うことを可能とした、地盤改良方法および地盤改良装置を提案することを課題とする。
前記の課題を解決するために、本発明の地盤改良方法は、地盤改良をすべき改良領域を貫通するように形成された掘削孔に排泥管を地中に配置する工程と、前記改良領域に改良材を供給するための供給管を前記排泥管の一端に接続する工程と、前記排泥管を他端側から引き出すことで前記供給管を地中に引き込みつつ、前記供給管を介して前記改良領域に前記改良材を高圧噴射する工程と、を備え、前記改良材の高圧噴射とともに発生する余剰泥水を前記排泥管内に取り込み、取り込んだ余剰泥水を該排泥管の他端側から排出することを特徴としている。
また、本発明の他の地盤改良方法は、地盤改良をすべき改良領域を貫通するように形成された掘削孔に改良材を供給するための供給管を地中に配置する工程と、排泥管の先端を前記供給管の一端に接続する工程と、前記供給管を他端側から引き出すことで前記排泥管を地中に引き込みつつ、前記供給管を介して前記改良領域に前記改良材を高圧噴射する工程と、を備え、前記改良材の高圧噴射とともに発生する余剰泥水を前記排泥管内に取り込み、取り込んだ余剰泥水を該排泥管の後端側から排出することを特徴としている。
かかる地盤改良方法によれば、改良材の高圧噴射に伴い発生する余剰泥水を、排泥管を利用して排出するため、高圧材料が地中に蓄積することにより地上への噴発が生じることを防止する。また、余剰泥水の排出に排泥管を利用することにより、安定した余剰泥水の排出が可能となる。また、余剰泥水排出用の管路を配管するために新たに削孔を行う必要が無いため、施工性に優れている。
前記地盤改良方法において、前記排泥管と前記供給管とが、噴射モニタを介して接続されていてもよい。かかる噴射モニタは、前記余剰泥水を取り込むための排出孔が形成されて前記排泥管と連通する排泥部と、噴射孔が形成されて前記供給管と連結される噴射部と、を備え、前記排泥部と前記噴射部とは、中壁を介して分断されている。排泥部と噴射部とは、中壁を介して分断されているため、余剰泥水が供給管側に流入することで改良材の供給を阻害することがなく、改良材の高圧噴射と余剰泥水の排出を好適に行うことを可能としている。
また、前記地盤改良方法において、前記掘削孔は、地上から下方向に削孔し、所定の深さにおいて水平方向に削孔することで前記改良領域を貫通した後、上方向に削孔することにより形成されていてもよい。かかる地盤改良方法は、前記排泥管の他端側が前記改良領域よりも高い位置に配置されることで、排泥制御装置を使用することなく、該改良領域に高圧噴射される改良材の量と前記改良材の高圧噴射とともに排出される余剰泥水の量とが均等となることを特徴としている。
また、本発明の地盤改良装置は、地盤改良をすべき改良領域を貫通するように地中に形成された掘削孔内に配置された排泥管と、一端が前記排泥管の先端に取り付けられた状態で前記掘削孔内に配置された噴射モニタと、前記噴射モニタの他端に接続された状態で前記掘削孔に配置されるとともに該噴射モニタに改良材を供給する供給管と、を備えており、前記噴射モニタは、前記余剰泥水を取り込むための排出孔が形成されて前記排泥管と連通する排泥部と、噴射孔が形成されて前記供給管と連結される噴射部と、を備え、前記排泥部と前記噴射部とは、中壁を介して分断されていることを特徴としている。
かかる地盤改良装置によれば、噴射モニタを利用して地盤に改良材を高圧噴射するとともに発生する余剰泥水について、噴射モニタに連結された排泥管を介して排出するため、改良材の圧力による地盤変形が防止される。また、余剰泥水は、排泥管を介して排出されるため、掘削孔の孔壁が乱させることがなく、安定した施工が可能となる。
また、前記地盤改良装置について、前記供給管が、可撓性の管材からなり改良材を圧送する内管と、前記噴射モニタに接続されて、前記内管を内装する外管と、により構成されていれば、曲線部を有した掘削孔であっても、供給管が追従することができる。また、内管は、外管に内装されているため、孔壁に接触するなどして破損が生じることがない。
また、余剰泥水の排出の促進を目的として、前記排泥管の後端部(地上側端部)に、吸引装置を連結してもよい。
なお、掘削孔の削孔について、既存の構造物の近傍から、該既存の構造物の下方に向かって所定の深さまで斜め下方向に削孔し、次に該所定の深さにおいて横方向に削孔した後、地表に到達するまで斜め上方向に削孔することで形成すれば、既存の構造物の直下において、地盤改良を行うことが可能となるため、好適である。
本発明の地盤改良方法とこれに使用される地盤改良装置により、安価かつ容易に、余剰泥水の効率的な排泥を行うことが可能となった。
以下、本発明の好適な実施の形態について説明する。
ここで、図1は、本実施形態に係る地盤改良装置の概要を示す側面図である。また、図2は、図1に示す地盤改良装置の供給管を示す斜視図である。また、図3(a)〜(d)は、本実施形態に係る地盤改良方法の各施工段階を示す側面図である。
本実施形態に係る地盤改良装置1は、図1に示すように、地盤中(地中)に形成されたパイロット孔(掘削孔)2内に配置された排泥管10と、一端が排泥管10の先端に取り付けられた状態でパイロット孔2内に配置された噴射モニタ20と、この噴射モニタ20の他端に接続された状態でパイロット孔2に配置されるとともに噴射モニタ20に改良材Cを供給する供給管30と、を備えて構成されている。
排泥管10は、図2に示すように、自在ボーリングによるパイロット孔2の削孔とともに、パイロット孔2に配置される金属製の管材である。排泥管10を構成する材料は、曲線を有した状態で形成されたパイロット孔2の形状に追従可能な材質であって、ボーリングマシンBM(図3参照)により付与される押し込み力や引き抜き力に対して十分な耐力を有するものであれば限定されるものではなく、適宜公知の材料から選定して使用すればよい。また、排泥管10の内径や肉厚についても、地盤Gの強度や土質、想定される余剰泥水の圧力や量に応じて適宜設定すればよく、限定されるものではない。
なお、本実施形態では、排泥管10の後端部に、余剰泥水Dを吸引するための吸引装置(図示省略)が連結するものとするが、吸引装置の設置は必要に応じて行えばよい。
噴射モニタ20は、図2に示すように、自在ボーリングにより形成されたパイロット孔2に挿入されて、このパイロット孔2の内部において、周辺地盤Gに向かって改良材Cを高圧噴射する部材である。
この噴射モニタ20の一端は、排泥管10に固定されている。また、噴射モニタ20の他端にはロータリージョイント40を介して供給管30が接続されている。
噴射モニタ20は、図2に示すように、筒状の金属製の部材であって、余剰泥水Dを取り込むための排出孔21,21が形成されて排泥管10と連通する排泥部20aと、噴射孔22,22,22が形成されて供給管30と連結される噴射部20bと、を備え、これらの排泥部20aと噴射部20bとは、中壁23を介して分断されている。
噴射モニタ20の噴射部20bは、後記する外管31と同等の内径および外径を有しており、排泥部20aは、先端の外径が、排泥管10の外径と同等となるように、テーパが形成されている。なお、排泥管10と供給管30との外径が同等である場合は、テーパが形成されないことはいうまでもない。また、噴射モニタ20を構成する材料も限定されるものではなく、適宜公知の材料から選定して使用すればよい。
本実施形態に係る噴射モニタ20には、余剰泥水Dを内部に取り込むための排出孔21が排泥部20aの互いに対向する位置に2箇所形成されている。余剰泥水Dは、この排出孔21から噴射モニタ20(排泥部20a)の内部に流入した後、排泥管10へと流出する。噴射モニタ20の排泥部20aと噴射部20bとは、中壁23により分断されているため、排泥部20a内に流入した余剰泥水Dが、供給管30側に流出することはない。
なお、本実施形態では、排出孔21を2箇所形成するものとしたが、排出孔21の数は限定されるものではなく、想定される余剰泥水Dの量や排出孔21の形状等に応じて、余剰泥水を効率的に排出することが可能となるように、適宜設定すればよい。また、本実施形態では、排出孔21を円形に形成するものとしたが、排出孔21の形状は、楕円形や矩形状やその他の多角形形状でもよいことは言うまでもない。さらに、排出孔21の内径(内幅)も限定されるものではなく、余剰泥水Dを効率的に排出することが可能となるように、適宜設定すればよい。
噴射モニタ20の噴射部20bには、供給管30から供給された改良材Cを周辺地盤Gに向けて高圧噴射するための噴射孔22,22,22が3箇所、並設した状態で形成されている。噴射孔22,22,22には、供給管30の内管32a,32b,32cにそれぞれ連結する内管22a,22b,22cが接続されており、供給管30から圧送された改良材Cの高圧噴射が可能となるように構成されている。
なお、本実施形態では、噴射孔22を、3箇所形成されるものとしたが、噴射孔22の数はこれに限定されるものではなく、改良材Cの種類や噴射方式などに応じて、適宜設定すればよい。また、各噴射孔22をそれぞれ角度を有した状態で形成することで、多方向に高圧噴射する構成としてもよい。また、噴射孔22の配置も限定されないことはいうまでもない。
供給管30は、噴射モニタ20に改良材Cを供給するための管路であって、本実施形態では、外殻としての外管31と、外管31の内部に配管されて改良材Cを圧送する3本の内管32a,32b,32cとにより構成されている。
供給管30は、噴射モニタ20の排泥管10と反対側の端部に接続されている。本実施形態では、改良材Cとして、セメント系改良材のような水硬性材料を使用するものとし、各内管32a,32b,32cは、それぞれセメント、水、混和剤を圧送する。なお、改良材Cを構成する材料は限定されるものではなく、地盤状況や要求される改良強度等に応じて適宜公知の材料から選定して使用すればよい。
外管31を構成する材料は、曲線を有した状態で形成されたパイロット孔2の形状に追従可能な材質であれば限定されるものではなく、適宜公知の材料から選定して使用すればよい。
また、内管32は、可撓性の管材(フレキシブル管)により構成されており、パイロット孔2の線形に追従可能に構成されている。
噴射モニタ20と供給管30とは、ロータリージョイント40を介して接続されている。これにより、噴射モニタ20は、排泥管10の回転とともに回転するのに対し、供給管30は、回転しないため、供給管30には回転時の応力が作用することがなく、可撓性の管材により構成することが可能となる。
ロータリージョイント40は、固定配管である供給管30から圧送された改良材Cを漏洩することなく、回転体である噴射モニタ20に供給する。ロータリージョイント40としては、公知のものの中から適宜選定して使用すればよく、その構成等は限定されるものではない。また、ロータリージョイント40は、必要に応じて使用すればよく、噴射モニタ20と供給管30との接続について、必ずしもロータリージョイント40を使用する必要はない。
なお、本実施形態では、供給管30として、外管31の内部に複数の内管32が配管されたものを使用するものとしたが、供給管30の構成は限定されるものではなく、例えば、多孔管や多重管を使用してもよい。また、改良材Cの種類に応じて、内管32の本数は適宜変更可能であることはいうまでもない。さらに、改良材Cとして、地盤に高圧噴射される材料が予め混合された材料や1種類の材料からなる場合には、単管を使用してもよい。また、内管32を構成する材料も限定されるものではなく、適宜公知の材料から選定して使用すればよい。
次に図3を参照して本実施形態の地盤改良方法について説明する。
図3に示すように、本実施形態では、既存の構造物Kの基礎地盤の強度増加を目的として、構造物K直下の改良範囲について、本発明の地盤改良方法により、地盤改良を行う場合について説明する。なお、構造物Kの形状や用途等は限定されるものではない。
本実施形態にかかる地盤改良方法は、地盤改良をすべき改良領域Aを貫通するように排泥管10を地盤G中に配置する削孔工程と、改良領域Aに改良材を供給する供給管30を排泥管10の先端(一端)に接続する接続工程と、排泥管10を後端側から引き出すことで供給管30を地中に引き込みつつ、供給管30を介して改良領域Aに改良材Cを高圧噴射する噴射工程とを備えている。
削孔工程は、図3(a)および(b)に示すように、ボーリングマシンBMを利用して、パイロット孔2を削孔する工程である。パイロット孔2は、既存の構造物Kの下方に設定された改良範囲Aを通過するように形成される。
パイロット孔2は、既存の構造物Kの近傍に配置された発進坑Sから、構造物Kの下方に向かって所定の深さまで斜め下方向に削孔し、所定の深さにおいて水平方向に削孔した後、構造物Kの反対側に設けられた到達坑Tに到達するまで斜め上方向に削孔することにより、構造物Kの下方の改良範囲Aを通過させた状態で形成される。
パイロット孔2は、先端に掘削ビット11を備えた排泥管10を、ボーリングマシンBMを介して地中(地盤G内)に回転させつつ押し込むことにより形成される。このとき、掘削ビット11による掘進に伴い、排泥管10を随時接続させる。なお、パイロット孔2の形成方法や形状等は限定されるものではなく、適宜公知の手段の中から選定して採用すればよい。
接続工程は、削孔工程により改良領域Aを貫通するように配置された排泥管10の到達坑T側先端に、噴射モニタ20を介して供給管30を接続する工程である。
削孔工程によりパイロット孔2の削孔が終了し、掘削ビット11が到達坑Tに到達したら、図3(b)に示すように、排泥管10の先端に取り付けられた掘削ビット11を回収し、この排泥管10の先端に、噴射モニタ20を装着する。この時、噴射モニタ20の排泥管10の接続端と反対側には、供給管30が接続されている。
噴射工程は、削孔工程により形成されたパイロット孔2の内部に噴射モニタ20を挿入して、改良範囲Aにおいて、改良材Cを高圧噴射することにより、地盤G中の所定個所(改良範囲A)に、改良体3を形成する工程である。
このとき、改良材Cの高圧噴射とともに発生する余剰泥水Dを噴射モニタ20を介して排泥管10内に取り込み、取り込んだ余剰泥水Dを排泥管10の発進坑S側から排出する。
接続工程において、排泥管10の先端に噴射モニタ20を介して供給管30を接続したら、図3(c)に示すように、排泥管10を発進坑Sから引き抜くことにより、噴射モニタ20および供給管30を、パイロット孔2に引き込む。
そして、図3(d)に示すように、噴射モニタ20が、改良範囲Aに到達したら、地盤Gに向けて、改良材Cの高圧噴射を行う。この時、改良材Cの高圧噴射に伴い発生する余剰泥水Dは、排泥管10を介して、発進坑Sから排出する。
なお、噴射モニタ20には、図1に示すように、排泥管10と連通する排出孔21,21が形成されているため、余剰泥水Dは、この排出孔21,21から排泥管10の内部へと取り込まれる。
本実施形態では、余剰泥水Dの排泥について、吸引装置により発進坑S側から減圧吸引を行うことで、排泥を促進させる。なお、余剰泥水Dの排泥は、改良材Cの高圧噴射の圧力により自然排泥が可能であれば、減圧吸引を行う必要はない。
以上、本実施形態の地盤改良方法および地盤改良装置によれば、自在ボーリングにより形成された曲がり孔に対応して高圧噴射材料の供給が可能となるとともに、余剰泥水Dの効率的な排泥を行うことが可能となった。
つまり、改良材Cの高圧噴射に伴い発生する余剰泥水Dについて、排泥管10を利用して排出するため、高圧材料が地中に蓄積することにより地上への噴発が生じることを防止し、安全な施工を行うことが可能である。
また、余剰泥水Dの排泥について、パイロット孔2の削孔に伴い配設された排泥管10を利用しているため、新たに排出管を配管するための手間を省略することや、排泥管10に沿って余剰泥水Dをパイロット孔2により排出させることにより孔壁に損傷を与えることがない。
予め削孔された、噴射モニタ20および供給管30の地盤への挿入は、噴射モニタ20に接続された排泥管10を引き抜くことにより行うため、供給管30には推進力等の応力に対する耐力が要求されることがない。そのため、可撓性の管材により構成することが可能である。故に、比較的曲率が大きい曲線部を有したパイロット孔2の線形に追従することが可能である。
また、噴射モニタ20に、排泥管10と連通する排出孔21が形成されているため、余剰泥水Dの排出を好適に行うことが可能である。
パイロット孔2の施工について、既存の構造物Kの近傍に設けられた発進坑Sから、構造物Kの下方に向かって所定の深さまで斜め下方向に削孔し、所定の深さにおいて水平方向に削孔した後、地表の到達坑Tに到達するまで斜め上方向に削孔することにより形成するため、既存の構造物K直下の地盤Gについて、構造物Kに影響を及ぼすことなく地盤改良を行うことが可能となる。
また、本実施形態に係る地盤改良方法は、パイロット孔2が、地上から下方向に削孔し、所定の深さにおいて水平方向に削孔することで改良範囲Aを貫通した後、上方向に削孔することにより形成されているため、排泥管10の余剰泥水の排出口(排泥管10の他端)が改良範囲Aよりも高い位置に配置されており、排泥制御装置を配置する必要がない。つまり、従来の水平ジェットグラウト工法は、地盤改良に伴い地盤の***や沈下が発生することを防止するために、排泥制御装置を介して排出される余剰泥水Dの量と注入される改良材Cの量とが均等になるように制御していたのに対し、本実施形態の地盤改良方法は、余剰泥水の排出口が改良範囲Aよりも高い位置に配置されていることで、排泥制御装置を使用することなく、改良領域に高圧噴射される改良材の量と前記改良材の高圧噴射とともに排出される余剰泥水の量とが均等となる。
以上、本発明について、好適な実施形態について説明したが、本発明は前記の実施形態に限られず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜設計変更が可能である。
例えば、前記実施形態で示した地盤改良方法は、排泥管を介してパイロット孔の形成を行ったが、地盤改良をすべき改良領域を貫通するように改良材を供給するための供給管を地中に配置することでパイロット孔を形成し、排泥管の先端をこの供給管の一端に接続した後、供給管を他端側から引き出すことで排泥管を地中に引き込みつつ、供給管を介して改良領域に改良材を高圧噴射する構成としてもよい。
また、前記実施形態では、排泥管の到達坑側端部に噴射モニタを連結し、発進坑側から排泥管を引き抜きつつ噴射モニタをパイロット孔に引き込む構成としたが、排泥管の発進坑側端部に噴射モニタを連結し、到達坑側から引き込む構成としてもよい。
また、前記実施形態では、パイロット孔の削孔とともに排泥管を配置する構成としたが、削孔されたパイロット孔に後施工で排泥管を挿入する方法により排泥管を地盤改良をすべき改良領域を貫通するように配置してもよい。
前記実施形態では、噴射モニタに排出孔を設ける構成としたが、排出孔の形成箇所は限定されるものではなく、例えば、排泥管の先端部に形成されていてもよい。
また、前記実施形態では、地表面に発進坑および到達坑を設けて、曲線部を有したパイロット孔を形成する構成としたが、例えば、立坑等を利用して、曲線部を有しない横方向ボーリングによりパイロット孔を削孔してもよく、パイロット孔の線形は限定されない。
本発明の好適な実施の形態に係る地盤改良装置の概要を示す側面図である。 本発明の好適な実施の形態に係る地盤改良装置の供給管を示す斜視図である。 (a)〜(d)は、本発明の好適な実施の形態に係る地盤改良方法の各施工段階を示す側面図である。 (a),(b)は、従来の地盤改良装置の一部を示す側面図である。
符号の説明
1 地盤改良装置
2 パイロット孔(掘削孔)
3 改良体
10 排泥管
20 噴射モニタ
20a 排泥部
20b 噴射部
21 排出孔
22 噴射孔
23 中壁
30 供給管
31 外管
32 内管(可撓性の管材)
A 改良範囲
C 改良材
D 余剰泥水
G 地盤
K 既存構造物

Claims (7)

  1. 地盤改良をすべき改良領域を貫通するように形成された掘削孔に排泥管を地中に配置する工程と、
    前記改良領域に改良材を供給するための供給管を前記排泥管の一端に接続する工程と、
    前記排泥管を他端側から引き出すことで前記供給管を地中に引き込みつつ、前記供給管を介して前記改良領域に前記改良材を高圧噴射する工程と、を備える地盤改良方法であって、
    前記改良材の高圧噴射とともに発生する余剰泥水を前記排泥管内に取り込み、取り込んだ余剰泥水を該排泥管の他端側から排出することを特徴とする、
    地盤改良方法。
  2. 地盤改良をすべき改良領域を貫通するように形成された掘削孔に改良材を供給するための供給管を地中に配置する工程と、
    排泥管の先端を前記供給管の一端に接続する工程と、
    前記供給管を他端側から引き出すことで前記排泥管を地中に引き込みつつ、前記供給管を介して前記改良領域に前記改良材を高圧噴射する工程と、を備える地盤改良方法であって、
    前記改良材の高圧噴射とともに発生する余剰泥水を前記排泥管内に取り込み、取り込んだ余剰泥水を該排泥管の後端側から排出することを特徴とする、
    地盤改良方法。
  3. 前記排泥管と前記供給管とは、噴射モニタを介して接続されており、
    前記噴射モニタは、前記余剰泥水を取り込むための排出孔が形成されて前記排泥管と連通する排泥部と、噴射孔が形成されて前記供給管と連結される噴射部と、を備え、
    前記排泥部と前記噴射部とは、中壁を介して分断されていることを特徴とする、
    請求項1または請求項2に記載の地盤改良方法。
  4. 前記掘削孔は、地上から下方向に削孔し、所定の深さにおいて水平方向に削孔することで前記改良領域を貫通した後、上方向に削孔することにより形成されており、
    前記排泥管の他端側が前記改良領域よりも高い位置に配置されることで、排泥制御装置を使用することなく、該改良領域に高圧噴射される改良材の量と前記改良材の高圧噴射とともに排出される余剰泥水の量とが均等となることを特徴とする、
    請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の地盤改良方法。
  5. 地盤改良をすべき改良領域を貫通するように地中に形成された掘削孔内に配置された排泥管と、
    一端が前記排泥管の先端に取り付けられた状態で前記掘削孔内に配置された噴射モニタと、
    前記噴射モニタの他端に接続された状態で前記掘削孔に配置されるとともに該噴射モニタに改良材を供給する供給管と、を備える地盤改良装置であって、
    前記噴射モニタは、前記余剰泥水を取り込むための排出孔が形成されて前記排泥管と連通する排泥部と、噴射孔が形成されて前記供給管と連結される噴射部と、を備え、
    前記排泥部と前記噴射部とは、中壁を介して分断されていることを特徴とする、
    地盤改良装置。
  6. 前記供給管が、可撓性の管材からなり改良材を圧送する内管と、前記噴射モニタに接続されて、前記内管を内装する外管と、により構成されていることを特徴とする、請求項5に記載の地盤改良装置。
  7. 前記排泥管の後端部に、吸引装置が連結されていることを特徴とする、請求項5または請求項6に記載の地盤改良装置。
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