JP4833916B2 - 貯留浸透システム - Google Patents

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本発明は、雨水などの排水を一時的に貯留するとともに地下浸透させるのに適した貯留浸透システムに関するものである。
特許文献1には、雨水等貯留浸透施設用構造体、及び、雨水等貯留浸透施設が開示されている。特許文献1に記載の雨水等貯留浸透施設用構造体は、複数の仕切部材と、複数の側板部材と、複数の面板部材とを含んでいる。仕切部材のそれぞれは、扁平状であって、幅方向において相対向する2辺を有し、互いに間隔を隔てて配置されている。側板部材は、扁平状であって、仕切部材の前記2辺に結合されている。面板部材のそれぞれは、相対向する2辺のうちの一辺が凹部を有し、他辺は凹部と対応する凸部を有し、隣接する面板部材において、一方の凹部に、他方の凸部を嵌め込む凹凸嵌合により全体として一体化されている。仕切板(仕切部材)及び側板部材は、高さ方向の辺が、隣接する面板部材の間で、面板部材の一面上に設けられた2つの突起の間に凹凸嵌合されている。
特許文献1に記載の雨水等貯留浸透用施設では、上述した雨水等貯留浸透施設用構造体が地中に埋設されており、上方側が、土、砂利、コンクリートまたはアスファルトなどの層によって覆われている。また、構造体の周囲は、不織布などの透水性の保護層によって覆われており、構造体の内部への土砂の流入が阻止されている。構造体には、流入管が挿着されている。流入管の一端は、集水桝に連なっている。集水桝に集められた雨水は、流入管の一端から構造体に流入する。流入管から構造体に流入した雨水は地中に浸透する。
特開2006−37482号公報
特許文献1に記載の技術では、集水桝に集められた雨水は、集水桝の側壁の底の近傍に設けられた1つの開口を介して、構造体に流入する。このような雨水等貯留浸透施設では、集水桝内の水位が高まり、上記開口を通って構造体に流入する水の量が増大すると、上記開口を通る水の流速が急激に速くなる。集水桝の底には、泥などが溜まっていることがあり、上記開口を通る水の流速が速くなると、この水の流れに乗って、底に溜まっている泥などが構造体の内部に運ばれるおそれがある。構造体の内部へ泥などが持ち込まれると、雨水等貯留浸透施設の貯留浸透性能を低下させる要因となる。しかも、構造体の内部は、基本的にはメンテナンスが困難であり、持ち込まれた泥を取り除くことが難しい。
本発明の一態様は、第1の構築物と第2の構築物とを有する貯留浸透システムである。第1の構築物は、複数の側壁を備えるコンクリート製で中空の第1の構造体を含む。第2の構築物は、多数の骨組を備えた複数のパネルおよび/または多孔性の複数のパネルにより貯留用の空隙を形成可能な樹脂製の複数の充填部材を含み、複数の充填部材が互いに並べて配置されている。第1の構造体は縦長の槽であり、第1の構造体の底は第2の構築物の底に少なくとも達しており、第1の構造体の少なくとも1つの側壁は、第2の構築物の複数の充填部材の少なくとも一部と対向し、複数の開口がほぼ全域に上下方向および左右方向に断続して設けられた多孔領域であって第1の構造体の底近傍に至る多孔領域を含み、多孔領域を介して第1の構造体と前記第2の構造物の前記複数の充填部材との間で貯留した水が循環し、第1の構造体は第2の構造物の複数の充填部材の内部の状態を監視する機能を提供する
この貯留浸透システムによれば、第1の構造体の内部に集められた雨水などの水(排水)は、第1の構造体の少なくとも1つの側壁に含まれる多孔領域の複数の開口を介して、貯留用の空隙を形成する複数の充填部材に流入する。しかも、この貯留浸透システムによれば、多孔領域には上下方向および左右方向に分散して複数の開口が設けられている。このため、第1の構造体の内部の水位が上がると、それに伴い、第1の構造体から複数の充填部材に水が流入する面積が増加する。すなわち、側壁の水の流通面積(水面よりも下側にある開口のトータルの面積、第1の構築物と第2の構築物との間で水が流通する面積)が増大する。
したがって、雨量が増えるなどの要因により第1の構造体に流入する水量が増しても、多孔領域において複数の開口に分散して流入するので、第1の構造体から多孔領域を通って第2の構築物(第2の構築物に含まれる充填部材)に流入する水の流速が急激に増加することは抑制される。このため、第1の構造体の底には、泥などが溜まることがあっても、この貯留浸透システムによれば、第1の構造体の複数の開口により、流速の急激な増加は防止できる。したがって、上記少なくとも1つの側壁の底の近傍にまで開口を設けたとしても、底に溜まった泥などが、底の近傍にある開口を介して、第2の構築物の内部(充填部材の内部)に運ばれにくい。
このため、上記少なくとも1つの側壁の第2の構築物に対向したほぼ全域を多孔領域とすることができ、また、ほぼ全域を多孔領域にすることにより、第1の構築物から第2の構築物への水の流入を分散させやすい。
さらに、この貯留浸透システムによれば、第1の構造体の少なくとも1つの側壁に、上下方向のみならず左右方向にも分散して複数の開口が設けられているため、側壁の強度の低下を防ぎながら、側壁の広い領域を、水が流通する領域として利用できる。
また、この貯留浸透システムによれば、第1の構造体の少なくとも1つの側壁の多孔領域の複数の開口を介して、第1の構築物から第2の構築物へ水が流入するだけではなく、条件によっては、たとえば、第1の構築物への水の流入がない、あるいは少ない、定常状態では、第1の構築物と第2の構築物との間で水が出入り(流通、循環)する。多孔領域には、上下方向および左右方向に分散して複数の開口が設けられているので、第1の構造体の内部と充填部材の内部と多孔領域の全体で連通している状態になり、第1の構造体の内部の状態を観察することにより、一般的に観察が難しい充填部材の内部の様子(例えば、貯水されている水の状態、泥などの溜まり具合など)を推察することができる。
この貯留浸透システムにおいて、第1の構造体は、縦長の槽である。この場合、第1の構造体が備える複数の側壁は、縦長の槽の周囲を構成する複数の側壁である。
第1の構造体は縦長の槽であり、縦長の槽の少なくとも2つの側壁が、それぞれ、上下方向および左右方向に分散して複数の開口が設けられている上記多孔領域を含み、第2の構築物の複数の充填部材の一部と対向していることが好ましい。複数の側壁に設けられた多孔領域を介し、水を多方向に流出させることができるため、水の流出をさらに分散することができる。また、第1の構築物と第2の構築物との間の水の流通をさらに促進できる。したがって、貯留浸透システムに大量の水が流入したときに、第1の構築物と第2の構築物との間の流速の増加をさらに抑制でき、第2の構築物の内部の状態を第1の構築物から、さらに精度良く推測できる。
また、第1の構造体は縦長の槽であり、第1の構築物は、開口部を備え、第1の構造体(縦長の槽)の側壁の上に搭載されたコンクリート製の板状部材と、複数の側壁を備えるコンクリート製で中空の第2の構造体であって、板状部材の上に当該第2の構造体の側壁が搭載された、第2の構造体とを、さらに含むことが好ましい。雨水などの排水とともに第1の構築物に導入されたごみや土砂を、第1の構造体の上の、板状部材と第2の構造体とにより形成された空間内、主として、板状部材の上に溜めることができる。
さらに、この場合には、第2の構造体を、第2の構築物よりも上方に突出させ、当該第2の構造体の側壁に、排水を導入する導入口を設けるとよい。
この貯留浸透システムにおいて、第1の構造体は、縦長の槽である。
本発明の一態様にかかる貯留浸透システムでは、第1の構造体の少なくとも1つの側壁の一部を多孔領域としてもよく、第1の構造体の少なくとも1つの側壁のほぼ全域を多孔領域としてもよい。多孔領域の好適な例は、複数の開口が上下方向および左右方向に断続して、例えば2次元的にマトリックス状に設けられているものである。
第1の構造体の少なくとも1つの側壁の一部、例えば、下部を除く領域を多孔領域とした場合、第1の構造体の下部に泥やごみなどを溜めたり、一定量の水を第1の構造体の内部に貯留することができる。一方、第1の構造体の少なくとも1つの側壁のほぼ全域を多孔領域とした場合、第1の構造体の少なくとも1つの側壁の開口率、すなわち、第1の構造体と複数の充填部材とを連通させる複数の開口のトータルの開口面積をより大きくすることができる。
また、この貯留浸透システムにおいて、複数の開口は、上下方向に縦長の形状を有していることが好ましい。上下方向に縦長の形状の開口を採用した場合、左右方向に横長の形状の開口を採用する場合と比べ、第1の構造体の内部の水位の変動に対し、開口面積の変化が追従しやすい。
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態にかかる貯留浸透システムを正面図により示している。図2は、図1の貯留浸透システムを示す断面図である。図3は、図2の一部を拡大して示している。
この貯留浸透システム100aは、第1の構築物1と、第2の構築物2とを有している。第1の構築物1は、複数の側壁(周壁)11を備えるコンクリート製で中空の第1の構造体(下部構造体、下部槽(桝))10と、開口部30aを備え、第1の構造体10の側壁11の上に搭載されたコンクリート製の板状部材30と、複数の側壁(周壁)21を備えるコンクリート製で中空の第2の構造体20であって、板状部材30の上に側壁21が搭載された、第2の構造体(上部構造体、上部槽(桝))20とを含んでいる。
詳しくは、第1の構造体10は、コンクリート製の底壁12と、コンクリート製で中空(角筒状)の2つの第1のブロック13aおよび13bとを備えた、縦長の槽である。第1の構築物1が備える複数の側壁11は、第1の構造体(縦長の槽)10の周囲を構成する2つの第1のブロック13aおよび13bの複数の側壁11である。
底壁12は、コンクリートにより工場においてプレハブ(プレキャスト)されたコンクリート版(コンクリート製の壁体、コンクリート製の板状部材)である。底壁12は、例えば、一辺が約1000mmの正方形で、厚さが100mm(約1000×1000×100mm)の板である。
第1のブロック13aおよび13bは、それぞれ、コンクリートにより工場においてプレハブ(プレキャスト)された外形直方体状の中空のブロック(上壁および底壁が設けられていない桝)である。第1のブロック13aおよび13bは、第1の構造体(縦長の槽)10の複数の側壁(第1の側壁)11を構成している。第1のブロック13aおよび13bの外形は、それぞれ、平面視が約1000×1000mmの正方形で、高さが約1000mmであり、各側壁11の厚さが約100mmである。
第1の構造体10は、底壁12の上に、2つの第1のブロック13aおよび13bを上下に積み重ねることにより構成され、全体として、有底角筒状の桝を構成している。したがって、第1の構造体10の内部空間S1は、平面視が約800×800mmで、高さが約2000mmとなっている。
第1のブロック13aおよび13bの四方の側壁(4つの側壁)11は、それぞれ、多孔領域15を含んでおり、多孔領域15は透水性を有している。本例では、第1のブロック13aおよび13bの四方の側壁11のほぼ全域が多孔領域15である。多孔領域15には、上下方向および左右方向(上下方向および前後方向)に分散(断続)して、複数の開口(孔)14が2次元的にマトリクス状に設けられている。本例では、第1のブロック13aおよび13bの四方の側壁11には、それぞれ、開口14が、16(4×4)個、設けられている。開口14は、それぞれ、上下方向に縦長の形状を有している。より具体的には、開口14は、それぞれ、内側から見ると上下方向に長い長方形状であり、その両側部および下部が内側から外側に向かって広がっている。開口14の幅は、それぞれ、砕石などが通過しない、あるいは通過しにくい大きさ、例えば20mm程度となっている。また、縦長の開口14を配置することにより、上下方向の加重を受けるコンクリート壁の断面積を確保しながら、十分な開口面積が得られるようにしている。
板状部材30は、コンクリートにより工場においてプレハブ(プレキャスト)された、コンクリート版(コンクリート製の壁体、コンクリート製の板状部材)である。板状部材30のサイズは、例えば、平面視が約1000×1000mmの正方形で、厚さが約100mmである。板状部材30の略中央部には、対角線長さが約600mm平面矩形状の孔(開口部)30aが設けられている。この板状部材30は、開口部30aを除いた部分がコンクリート製なので、実質的に非透水性であって、第1の構築物1の内部に形成される中間床となる。この板状部材30は、第1の構造体10の側壁11の上、具体的には、上側の第1のブロック13aの上端面(第1の構造体10の上端面、上部開口)の上に、第1の構造体10を覆うように(塞ぐように)、搭載されている。
ごみなどが、開口部30aを介して、第1の構造体10の内部に入り込み難いように、板状部材30の開口部30aは、網状部材31により覆われている。網状部材31は、2つに分割されている。本例では、網状部材31は、2つの小型の網部材32aおよび32bを備えている。網部材32aおよび32bは、それぞれ、ステンレス製のエキスパンドメタルからなる網を、ステンレス製のL型チャンネルのような枠部材により囲ってなるものである。網部材32aおよび32bは、それぞれ、長手方向の中間部にフラットバーにより梁が設けられており、この梁に取手35が設けられている。網部材32aおよび32bは、それぞれ、L型の枠部材の張り出し部分を開口部30aの縁に引っ掛けた状態で、開口部30aを覆うように設けられている。
第2の構造体20は、コンクリート製で中空(各筒状)の第2のブロック23を備えている。第2のブロック23は、コンクリートにより工場においてプレハブ(プレキャスト)された外形直方体状の中空のブロックであり、天井壁(上壁)22を有し、底壁が設けられていない桝状のブロックである。第2のブロック23は、第2の構造体20の天井壁22と、複数の側壁(第2の側壁)21とを構成している。第2のブロック23の外形は、平面視が約1000×1000mmの正方形で、高さが約600mmであり、天井壁22および各側壁21の厚さは約100mmである。したがって、第2の構造体20の内部空間S2は、平面視が約800×800mmの正方形で、高さが約500mmである。
第2の構造体20の側壁21、本例では、第2のブロック23の4つの側壁21のうちの1つには、雨水などの排水を導入する導入口(水導入口)24が設けられている。この導入口24は、側壁21の一部を排水管25が貫通した形態であり、排水管25は、側溝などの集水部(集水システム)と連通している。なお、本例の第2のブロック23の側壁21は、導入口24を除いた部分がコンクリート壁なので、実質的に非透水性(不浸透性、止水性)であって、第1の構造体10の開口14に相当するような浸水用の開口や、ポーラスコンクリートからなるポーラス部などを有していない。
第2の構造体20の天井、すなわち、第2のブロック23の天井壁22の略中央部には、直径約600mmの平面円形状の孔(開口部、出入口)22aが設けられている。第2の構造体20の上には、出入口22aを囲むように、蓋受けを兼ねた高さ調整リング26が搭載されており、調整リング26に、直径約600mmの鋳鉄製の蓋27が搭載され、出入口22aが塞がれている。
第2の構造体20は、板状部材30の上に搭載され、板状部材30は、第1の構造体10の上に搭載されている。第1の構築物1は、第1の構造体10、板状部材30、第2の構造体20を、この順番で下から積層することにより構築されている。第2の構造体20の内部空間S2は、ごみ溜め用の空間として機能する。
本例の第1の構造体10では、第1の構造体10の横断面形状と第2の構造体20の横断面形状が実質的に等しく、コンクリート製の板状部材30は、第1の構造体10および第2の構造体20の外形に対応しており、第1の構造体10の側壁11の上端部と第2の構造体20の側壁21の下端部との間に挟まれている。したがって、本例の第1の構造体10では、板状部材30を第1の構造体10と第2の構造体20の間に位置させるために、板状部材30を固定あるいは支持するための他の構造、例えば、梁、ブレースなどを設けても良いが、基本的には不要である。第1の構造体10の側壁11および第2の構造体20の側壁21に対して、板状部材30の位置を精度良く決めるために、第1の構造体10の側壁11の上端部と板状部材30との間、板状部材30と第2の構造体20の側壁21の下端部との間に、一方に突条、他方に溝を設け、それらが噛み合わされるようにすることができる。また、位置決め用の金具、フラットバーをそれぞれのコンクリート板およびブロックの所定の位置に埋設されたインサートにボルトで固定する方法を用いて、それらを固定しても良い。さらに、第1のブロック13aと第1のブロック13bとの間や、第1のブロック13bと底壁12との間も同様に、突条と溝との組合せあるいは位置決め用の金具を用いて固定しても良い。
第1の構築物1は、板状部材30がコンクリート製であるため、安価で強度が高い。さらに、板状部材30は、第1の構造体10の側壁11に搭載され、第1の構造体10と第2の構造体20とにより挟まれている。このため、簡易な構成ではあるが、地中に形成された空間内(第1の構築物1の内部空間内)に、安定した状態の中間床を形成することができる。したがって、板状部材30は、その上にごみや泥を溜めても、その重さに耐えられ、さらに、人が乗ることも可能である。したがって、作業員が板状部材30の上に乗って、ごみを集めて排出したり、あるいは、清掃したりするといった作業を行うことができる。この際、板状部材30は、比較的浅い位置にあるため、作業員は、容易に板状部材30の上に降りることができる。また、万一、作業員が第1の構築物1の内部に落ちたとしても、第1の構造体10と第2の構造体20の間に板状部材30があるため、落下した作業員が、第1の構造体10の底にまで至ることはない。
なお、第2の構造体20を軽量化するために、第2のブロック23の側壁21の外側に、複数の凹部を形成してもよい。また、泥などが、開口部30aを介して、第1の構造体10の内部に入り込み難いように、排水の流路の途中、すなわち、導入口24から導入され、板状部材30と第2の構造体20とにより形成された空間S2を通り、開口部30aを介して、第1の構造体10の内部に至る排水の流路の途中に、堰(ダム)を設けてもよい。
第1の構築物1は、第1の構造体10の他に、板状部材30と第2の構造体20を含んでおり、第2の構造体20の内部空間S2は、ごみ溜め用の空間として機能するため、貯留浸透システム100aの外側に、別途、ごみ取り用の桝などを設けなくてよい。この場合、ごみ取り用の桝などを敷設するための砕石引きおよびその他の工事も省略できるため、施工するための工期を短縮できる。さらに、第2の構造体20に設けられた出入口22aが、第1の構造体10への出入口を兼ねるので、地表に配置される鋳鉄製の蓋(貯留浸透システム100aに設ける鋳鉄製の蓋)は、1つで良い。
図1ないし図3に示すように、第2の構築物2は、地中に排水の貯留空間S3を形成するためのものであり、排水貯留用の空隙を形成するための複数の充填部材(空隙部材)40と、積み重ねられた充填部材40の外側(最外層)を覆う透水シート50とを含んでいる。複数の充填部材40は、第1の構築物1の周囲(四方)に、マトリックス状に(縦横に)、互いに並べて配置されている。本例では、略直方体状に組み立てられた同一形状の充填部材40を1つのユニット(単位)として用い、複数の充填部材40を所定の形となるように縦横に積み上げて所望の体積の貯留空間S3を有する第2の構築物2を構築している。
これらの充填部材40は、同じ向きに配設してもよいが、配設する位置により、図1上方から見て、縦長においたり、横長に置いたりしてもよい(図1参照)。本例では、図1および図2に示すように、第1の構築物1の導入口24が設けられている側(図1において左側)には、充填部材40は、上下方向に5段、奥行き方向に13個の合計65個を1列として、左右方向に横長となるように、互いに並べて配置されている。第1の構築物1の導入口24が設けられている側とは反対の側(図1において右側)には、充填部材40は、上下方向に5段、奥行き方向に13個を1列として、合計6列(合計390個)の充填部材40が左右方向に横長となるように、互いに並べて配置されている。また、第1の構築物1の奥側(図1において上側)には、充填部材40は、上下方向に5段、奥行き方向に3個を一列として、3列(合計45個)が奥行き方向に縦長となるように、互いに並べて配置されている。第1の構築物1の手前側(図1において下側)にも同様に、合計45個の充填部材40が互いに並べて配置されている。
本例では、同一の充填部材40を組み合わせて、適当な大きさの貯留空間S3を有する第2の構築物2を構築しているが、第2の構築物2は、複数の形状や種類の充填部材を組み合わせて、適当な大きさの貯留空間S3を有する第2の構築物2を構築してもよい。また、充填部材40の数、配列数、積層段数などは、充填部材40の大きさや、第2の構築物2に要求される貯留空間S3などにより、任意に設定できる。
図4は、充填部材40の一例を斜視図により示している。本例の充填部材40は、多数の骨組44を備えた複数のパネル(プレート)41および42を組み合わせることにより形成されている。すなわち、パネル41および42は、それぞれ、多孔性を有している。
図5は、図4に示した充填部材40の一例を分解斜視図により示している。充填部材40は、樹脂製であり、たとえば、プラスチック、プラスチック繊維、ガラス繊維、さらにはプラスチックを含む複合材料などの成形性が高く、強度も高い材料により形成されている。充填部材40は、それらの材料により、格子状、扇状などの、強度が高く、多孔状あるいは開口率の大きな形状が得られるように成形された複数のパネル(プレート)41および42をボックス状に組み立てたものである。それぞれのパネル41および42は、開口面積(開口率)が大きくなるように、スケルトン状に成形されており、複数のパネル41および42をボックス状に組み合わせることにより、全体として高い強度と、大きな貯留空間とが確保できるようになっている。
本例の充填部材40は、具体的には、平面略正方形状の5枚の第1のパネル41と、平面略長方形状の4枚の第2のパネル42とを有している。第1のパネル41および第2のパネル42は、それぞれ、プラスチック、プラスチック繊維、ガラス繊維、さらにはプラスチックを含む複合材料などの成形性が高く、強度も高い材料により形成されている。第1のパネル41および第2のパネル42は、それぞれ、枠状の部材43と多数の骨組44とを備えて、略格子状に形成されている。
第1のパネル41の平面形状は、それぞれ、例えば、一辺が約400mmの正方形状である。これらのパネル41は、ほぼ均等な間隔をあけた状態で、互いに平行に並べて配置されている。第2のパネル42の平面形状は、例えば、長辺が約700mm、短辺が約400mmである。4枚の第2のパネル42は、第1のパネル41をそれぞれ囲むように、角筒状に連結され、ボックス状に組み立てられている。第1のパネル41は、それぞれ、第2のパネル42に支持されている。本例の充填部材40のように、スケルトン状に縦横さらに斜めなどに強度部材が伸びたボックス状の充填部材は、強度、水の流通性、重量、運搬費用も含めた施工コストなどの点でさらに優れている。
水を貯留する空間を形成するための、このような充填部材(空隙部材)40は、浸透材、貯留用の構造材などとも称されるものである。なお、この貯留浸透システム100aが備える充填部材は、上述した充填部材40に限定されるものではない。充填部材は、多数の骨組を備えた複数のパネルおよび/または多孔性の複数のパネルにより貯留用の空隙を形成可能なものであればよい。充填部材は、例えば、プラスチック製のパイプであって、周壁に多数の開口(小孔)が設けられたパイプを断面方向に縦横に積重ねたものであってもよい。
第2の構築物2は、さらに、図1および図2に示すように、その周囲を覆う、透水シート(透水性シート)50を備えている。透水シート50は、積み重ねられた充填部材40の外周面を覆うように施工されており、第2の構築物2の外周層を構成する。透水シート50の一例は、ガラス繊維、プラスチック繊維などの耐食性の高い繊維からなる不織布である。不織布は、密度を変えたり、厚みを変えたり、多層にすることにより透水性(透水率)を制御することが可能である。したがって、透水シート50を設けることにより、第2の構築物2に水を保持(貯留)することができる。また、貯留時間を制御することもできる。さらに、第2の構築物2の一部を、透水シート50の代わりに、不透水性のシートあるいは壁体により覆うことも可能である。この場合、第2の構築物2の一部を、水が地面に浸透しない貯水槽とすることができる。透水シート50の他の例は、例えば、適当な大きさの多数の開口あるいは孔が開いたビニールシートあるいはその他の樹脂によるシートである。
この貯留浸透システム100aでは、図1ないし図3に示すように、第1の構造体10の周囲(四方、4つの側壁11)を囲み、これらと対向するように、複数の充填部材40が互いに並べて配置されている。すなわち、第1の構造体10の4つの側壁11は、複数の充填部材40の一部(最も第1の構造体10の近くにある充填部材40)と対向する。なお、第1の構造体10と充填部材40との間は、密着させてもよいが、図1などに示すように、隙間Sを設けてもよい。第1の構造体10と充填部材40との間に空隙Sができる場合には、第1の構造体10と充填部材40との間に緩衝材(例えば、発泡スチロールなど)19を適当な間隔で、開口14と重ならないように設けるとよい。
この貯留浸透システム100aは、例えば、道路、駐車場、ガソリンスタンド、グラウンド、緑地帯などの下に埋設される。この貯留浸透システム100aを埋設することにより、地表が別の目的、例えば、道路、駐車場、ガソリンスタンドなどに用いられる地下を雨水などの排水を貯留および/または浸透するための空間として利用できる。貯留浸透システム100aを埋設する地域を掘削し、第1の構築物1は、上述のように、第1の構造体10、板状部材30、第2の構造体20を、この順番に下から上に並べて埋設することにより施工できる。第1の構築物1の周囲あるいは第1の構築物1の下も含めて透水シート50を敷設し、その上に、複数の充填部材40を互いに並べて配置し、さらにそれらの最外層を覆う透水シートを敷設することにより、第2の構築物2を施工できる。その後、土砂により埋めることにより貯留浸透システム100aを施工できる。
地表より複数の充填部材40にかかる重荷重(例えば、輪加重)を分散するために、第2の構築物2は、地上(地表)から少し下がった位置に埋設することが好ましい。一方、第1の構築物1の内部には、人が入ってメンテナンスすることがあるため、第1の構築物1の一部は、地上と連通させておくことが好ましい。本例の貯留浸透システム100aでは、第1の構築物1の第2の構造体20が、第2の構築物2よりも上方に突出し地表に到達するように、構築されている。第2の構造体20には、上述のように、出入口22aが設けられているため、蓋27を外すことにより、この出入口22aから、第1の構築物1の内部に入ることができる。第1の構築物1の内部、具体的には、第1の構造体10および第2の構造体20の内側には、梯子28が設けられている(例えば、図2参照)。
また、本例の貯留浸透システム100aでは、第1の構築物1の第2の構造体20が第2の構築物2よりも上方に突出しており、第2の構築物2の上方は土などにより覆われている。このため、第2の構造体20の側壁21の、排水を導入する導入口24に接続される排水管25を、第2の構築物2の上方の空間(地中)を用いて施工できる。したがって、第2の構築物2を貫通するように排水を導入するための排水管25を配設したり、第2の構築物2を回避するように排水管25を曲げたりする必要がない。
図2に示すように、第1の構築物1の下には、砕石が敷き詰められた層61が形成されている。第2の構築物2の下には、透水シート50を介して、砂層62が形成されている。貯留浸透システム100aの周囲には、透水シート50を介して、砂質土層63が形成されている。このため、第2の構築物2に貯留された水は、透水シート50を介して適当なスピードで、周囲の砂質土層63および砂層62に浸透(排出)されていく。
たとえば、雨水などの排水は、側溝などの集水部に回収(集水)され、排水管25を通り、導入口24から、この貯留浸透システム100aの第1の構築物1の第2の構造体20に流入する。導入口24から導入された排水は、板状部材30と第2の構造体20とにより形成された空間S2の一部および板状部材30の上面の一部を通り、開口部30aに設けられた網状部材31を通過して、第1の構造体10の内部S1に至る。その際、排水とともに導入口24から導入された、石、ペットボトル、ビニール、その他のごみのほとんどは、網状部材31により捉えられる。このため、第1の構造体10の内部S1には流れ込まず、板状部材30と第2の構造体20とにより形成された空間S2、主に、板状部材30の上に溜まる。また、排水は、板状部材30の上を流れるため、排水に含まれる泥、砂利(土砂)などもまた、板状部材30の上に堆積しやすく、板状部材30によりある程度分離できる。
第1の構造体10に流入した排水は、第1の構造体10の側壁11に設けられた多孔領域15の複数の開口14を介して、第2の構築物2、すなわち、第1の構造体10の側壁11と対向している複数の充填部材40およびそれらの充填部材40に繋がっている他の充填部材40により構成された貯留空間S3に流入する。この貯留浸透システム100aでは、第1の構造体10の側壁11が、上下方向および左右方向に分散して複数の開口14が設けられている多孔領域15を含む。このため、第1の構造体10に集められた水は、側壁11の多孔領域15を通じて、対向している充填部材40に、上下方向および左右方向に分散して流入する。より具体的には、この貯留浸透システム100aでは、第1の構造体10の四方の側壁11(4つの側壁11)のそれぞれが多孔領域15を含み、複数の充填部材40の一部と対向している。このため、第1の構造体10に集められた水は、これらの側壁11を介し、四方に流出し、広がりのある状態で、第2の構築物2が備える充填部材40に流入する。
そして、第2の構築物2に流入した排水は、第1の構築物1の四方に互いに並べて配置された複数の充填部材40にさらに分散され、第2の構築物2の周囲において、透水シート50の能力、第2の構築物2の周囲の水分率などにより、適当なスピードで、第2の構築物2の内部に貯留されていた水が、透水シート50を介して、徐々に地下浸透する。開口率の高い充填部材40を組み合わせ、さらに、その外側を不織布などの透水性のシート50により覆って構築される第2の構築物2を採用することにより、内部S3に貯留されている水と外側の透水性の層(土層、土壌)63との接触面積を良好に確保できる。このため、適当な速度で貯留水を地下浸透させることができる。これに加え、上述のような第2の構築物2は、土壌のバクテリアなどの菌類を、第2の構築物2の内部S3に貯留されている水に侵入することを可能にするため、第2の構築物2の内部S3における水質浄化を促進できる。
この貯留浸透システム100aでは、第1の構造体10の側壁11が、上下方向および左右方向に分散して複数の開口14が設けられている多孔領域15を含む。このため、第1の構造体10の内部S1に多量の排水が流入し水位が上がると、これに伴い、第1の構造体10の側壁11の水の流通面積(水面よりも下側にある開口14のトータルの面積、第1の構築物1から第2の構築物2への水の流入面積)が増大する。すなわち、複数の開口14を通って第2の構築物2(第2の構築物2に含まれる充填部材40)に流入する水量が増大すると、流通面積が増大し、第1の構築物1から第2の構築物2への流速(複数の開口14を通る水の流速)が急激に増大することは抑制される。このため、側溝などの排水システムから第1の構築物1の第1の構造体10へ流入する排水量が増加しても、比較的一定の状態、すなわち、各開口14およびその近傍における流速の変動が少ない状態で、第2の構築物2の充填部材40へ排水を分散して放出できる。しかも、複数の開口14が上下方向に縦長の形状を有しているため、左右方向に横長の形状の開口14と比べ、第1の構造体10の内部の水位の変動に対し、流通面積は追従して変化しやすい。
排水とともに導入口24から第1の構築物1へ流入された、石、ペットボトル、ビニール、その他のごみのほとんどは、板状部材30と第2の構造体20とにより形成された空間S2、主に、板状部材30の上に溜まる。しかしながら、排水に含まれる泥や砂利の一部は、第1の構造体10の内部に流入し、底に溜まることがある。この貯留浸透システム100aによれば、第1の構造体10へ流入する水量により流通面積が変化するので、第1の構造体10の各開口14を通る水の流速の変化は小さく、大量の排水が第1の構造体10に流入しても、底に溜まった泥などが、底の近傍にある開口14を介して、第2の構築物2の内部S3(充填部材40の内部)に運ばれにくい(キャリーオーバーされにくい)。したがって、網状部材31を通過して、第1の構造体10の底に溜まった泥などが充填部材40に流れ込むのを抑制でき、底に溜まった泥は、第1の構造体10の内部S1に投入した水中ポンプなどでくみ上げて排出することができる。
しかも、この貯留浸透システム100aでは、第1の構造体10の側壁11に上下および左右にわたり複数の開口14が設けられているため、これらの開口14を介して、第1の構築物1と第2の構築物2との間、すなわち、第1の構造体10と充填部材40との間で、水を流通(出入り、流出入、循環)させることができる。すなわち、この貯留浸透システム100aでは、第1の構造体10に流入した排水が、複数の開口14を介して、複数の充填部材40に流入するだけでなく、複数の開口14を介して、第2の構築物2の充填部材40に溜まった水と、第1の構築物1の第1の構造体10に溜まった水との間で流出入する。したがって、貯留浸透システム100aに流入する水の量が増大したときに、第1の構築物1が、排水を一時的に溜めるバッファーとしても機能するだけではなく、第2の構築物2の充填部材40に溜まった水の状態を監視する機能も有する。
第1の構造体と、複数の充填部材とが多孔領域を介して連通していない場合、たとえば、第1の構造体の底に近い開口だけで連通していると仮定した場合、第1の構造体の底に泥が溜まると、開口面積が減り、最悪は塞がり、複数の充填部材に排水が供給され難い、あるいは供給できない状態になる。または、急激な水の流れにより充填部材の内部に泥が持ち込まれて、第1の構造体よりも多く泥が蓄積されている状態になっている可能性がある。さらに、複数の充填部材の内部に蓄積された排水に、たとえば油分が含まれており、油分が浮いた状態になっていたとしても、それを検出することは難しい。この貯留浸透システム100aによれば、上下方向および左右方向に分散して設けられた複数の開口14を介して、第1の構造体10の内部と充填部材40の内部とが連通している。このため、第1の構造体10の内部を観察することにより、一般的に観察が難しい充填部材40の内部の様子、例えば、泥などの溜まり具合、油分の有無などを推察することができる。
上記の仮定とは異なり、第1の構造体の上方の開口だけで複数の充填部材と連通していると仮定した場合、泥は第1の構造体の底に溜まりやすいので、複数の充填部材へは持ち込まれ難い。しかしながら、いったん、泥が複数の充填部材へ持ち込まれると、それらを回収することはほとんど不可能である。この貯留浸透システム100aによれば、上下方向および左右方向に分散して設けられた複数の開口14を介して、第1の構造体10の内部と充填部材40の内部とが連通している。したがって、第1の構造体10から充填部材40の内部に泥が持ち込まれたとしても、充填部材40に溜まった水が、複数の開口14を介して、第1の構造体10と流出入する際に、この水の流れに伴い、第2の構築物2の充填部材40に持ち込まれた泥が、再び、第1の構造体10に戻りやすい。したがって、第2の構築物2の内部に泥が溜まりにくい。また、第1の構造体10の底に溜まった泥を定期的に水中ポンプでくみ上げたり、あるいは、第1の構築物1の内部に人が入って外部に排出することにより、充填部材40の内部に留まる泥の量の削減を図ることができる。
以上のように、この貯留浸透システム100aによれば、第1の構築物1に含まれる第1の構造体10の内部に集められた雨水などの水(排水)を、この第1の構造体10の側壁11に含まれる多孔領域15の複数の開口14を介して、第2の構築物2に含まれる複数の充填部材40に流入させ、地下浸透させることができる。
しかも、この貯留浸透システム100aによれば、第1の構造体10に集められた水の水位が上がると、これに伴い、第1の構造体10の側壁11の流通面積(水面よりも下側にある開口14のトータルの面積、第1の構築物1から第2の構築物2への水の流入面積)が増大する。したがって、貯留浸透システム100aに流れ込む水量によって、複数の開口14を通る水の流速が急激に増大することは抑制され、第1の構造体10の底に溜まった泥などが第2の構築物2の内部、具体的には、第2の構築物2に含まれる充填部材40の内部に持ち込まれ難く、さらに、充填部材40の内部で溜まりにくい。特に、この貯留浸透システム100aによれば、第1の構造体10の側壁11のほぼ全域を多孔領域15としているため、第1の構造体10の側壁11の開口率が高く、流通面積も大きい。さらに、第1の構造体10の底に近い部分にも開口14があるので、第2の構築物2の充填部材40の内部に泥が溜まったとしても、第1の構造体10に戻りやすくなっている。
さらに、この貯留浸透システム100aによれば、第1の構造体10の4つの側壁11が、それぞれ、多孔領域15を含み、複数の充填部材40の一部と対向しているため、第1の構造体10に集められた水を、これらの側壁11を介し、四方に分散して流出させ、複数の充填部材40に流入させることができる。このため、貯留浸透システム100aは、大雨などにより一時的に大量の排水が発生する事態になっても、大量の排水を短時間に飲み込むことができ、第2の構築物2に一次的に貯留し、徐々に地中に排水(浸透)させて戻すことができる。
また、この貯留浸透システム100aによれば、第1の構築物1が、板状部材30と第2の構造体20とをさらに含んでいるため、雨水などの排水とともに第1の構築物1に導入されたごみや土砂を、第1の構造体10の上の、板状部材30と第2の構造体20とにより形成された空間S2内、主として、板状部材30の上に溜めることができる。
さらに、この貯留浸透システム100aによれば、複数の開口14は、上下方向に縦長の形状を有しているため、左右方向に横長の形状の開口14と比べ、第1の構造体10の内部の水位の変動に対し、流通面積が変化しやすい。さらに、第1の構造体10の周壁11の縦方向の加重を受ける断面積を確保しやすい。このため、第1の構造体10は、水量により流通面積の変化量が大きく、強度の高い分配用のコンクリート槽である。
なお、上記第1の実施形態では、第1の構築物1の4つの側壁11が、それぞれ、多孔領域15を含み、第2の構築物2に含まれる複数の充填部材40の一部と対向しているが、本発明の貯留浸透システムは、第1の構築物に含まれる第1の構造体の少なくとも1つの側壁が多孔領域を含み、多孔領域を含む側壁が第2の構築物に含まれる複数の充填部材の少なくとも一部と対向していればよい。
また、上記第1の実施形態では、第1の構造体10の側壁11のほぼ全域を多孔領域15としているが、本発明の貯留浸透システムは、第1の構造体の側壁の少なくとも一部が多孔領域であればよい。第1の構造体の少なくとも1つの側壁の一部、例えば、下部を除く領域を多孔領域とした場合、第1の構造体の下部に泥やごみなどを溜めたり、一定量の水を第1の構造体の内部に貯留することができる。第1の構造体10は、第2の構築物2よりも下に伸ばしてもよく、下に伸ばした部分を貯留槽あるいは泥溜めとして利用することも可能である。
上記第1の実施形態では、第1の構造体10が2つの第1のブロック13aおよび13bを備えているが、第1の構造体が備えるブロックの数は任意である。ブロックの数や大きさは、例えば、第1の構造体に求められる内部空間の大きさ(容積)により任意に設定することができる。
また、上記第1の実施形態では、第1の構築物1の網状部材31を2つに分割しているが、網状部材31は、分割しなくてもよく、あるいは、3つ以上に分割してもよい。さらに、第2の構造体20の横断面形状は、第1の構造体10の横断面形状よりも小さくしてもよい。さらに、第2の構造体20は、下側から上側に向かって断面形状が小さくなるように、その側壁21の少なくとも一部が傾斜しているものであってもよい。
板状部材30および第2の構造体20は、省略してもよい。この場合、排水を導入する導入口24は、例えば、第1の構造体10に設けることができる。第1の構造体10の底壁12は、省略してもよい。第1の構造体10の内部に砕石等を投入したり、第1の構造体10の底の部分に砕石等を敷き詰めたりしてもよい。複数の開口14は、上下方向に縦長の形状としなくてもよい。平面略正方形状、平面円形状、あるいは、左右方向に横長の形状などとしてもよい。
上記第1の実施形態では、第1の構造体は、縦長の槽である
以下、図面を参照して、異なる例について説明する。図6は、異なる例の貯留浸透システムを断面図により示している。図7は、図6の貯留浸透システムが備える第1の構造体を分解斜視図により示している。この貯留浸透システム100bは、第1の構造体として側溝を採用している。
この貯留浸透システム100bは、道路に沿って配置された第1の構造体としての浸透側溝70を含む第1の構築物1と、この側溝70の側方に長手方向に沿って互いに並べて配置された複数の充填部材40を含む第2の構築物2とを有している。第1の構造体(側溝)70の1つの側壁71aは、上下方向および左右方向に分散して複数の開口74が設けられている多孔領域75を含み、複数の充填部材40と対向している。
浸透側溝70は、一部が蓋90で封鎖される開渠となり、他の部分が暗渠となった水路S4を備えている。浸透側溝70は、例えば、底側(下側)が全体的に開放しており、両端の断面が門型(M型)の暗渠で、上壁の略中央に開口73aを有して開渠になった、複数の側溝用ブロック73と、側溝70の底を構成する透水性の底板72とを、所定の方向に並べて埋設することにより施工できる(図7参照)。
側溝用ブロック(側溝ブロック)73は、コンクリートにより工場においてプレハブ(プレキャスト)された、ほぼ直方体状のブロックで、長さが1〜2m程度である。側溝用ブロック73は、左右の側壁71aおよび71bを備えている。浸透側溝70の左右の側壁71aおよび71bのうちの一方の側壁71a、すなわち、複数の側溝用ブロック73の左右の側壁71aおよび71bのうちの一方の側壁71aはそれぞれ、上下方向および左右方向に分散して複数の開口74が設けられている多孔領域75を含み、透水性を有している。多孔領域75では、複数の開口74が、上下方向および左右方向に断続して、2次元的にマトリックス状に設けられている。本例では、複数の側溝用ブロック73の一方の側壁71aに、それぞれ、開口74が、2×7=14個、設けられている。開口74は、それぞれ、上下方向に縦長の形状を有している。他方の側壁71bには、排水を導入する導入口79が設けられている。雨水などの排水は、直接的、あるいは、浸透側溝70の導入口79に接続された排水管91を通って間接的に、浸透側溝70に集められる。
底板(底板ブロック)72は、コンクリートにより工場においてプレハブ(プレキャスト)された、コンクリート版(コンクリート製の壁体、コンクリート製の板状部材)であり、長さは、側溝用ブロック73の長さと同程度とされている。
側溝用ブロック73および底板72は、プレハブ(プレキャスト)され、現場で施工されるようになっている。したがって、この側溝70は、自由勾配側溝(可変側溝)とも呼ばれる。側溝用ブロック73の上方の略中央に設けられている開口73aには、コンクリート製または多孔状のグレーチング製の蓋90が設置される。浸透側溝70では、蓋90を介し、または蓋90同士の隙間などから、雨水などの排水を内部の空間S4により形成される水路に集めることができる。なお、浸透側溝は、自由勾配側溝に限らず、全体が開渠で断面がU字になったU字型の浸透側溝、全体が暗渠のカルバート型の浸透側溝であっても良い。
この浸透側溝70は、例えば、道路92と境界ブロック93を隔てて歩道94の側に敷設される。歩道94は、透水性のインターロッキング95により施工されており、その下にドレイネッジセル96が埋設されている。この側溝70は、側壁71aが歩道94側、側壁71bが道路92側となるように、埋設される。なお、第1の構造体としての側溝70は、これに限定されるものではなく、上記のように種々の側溝を用いることができる。
第2の構築物2が備える複数の充填部材40としては、例えば、第1の実施形態と同様のものを用いることができる。複数の充填部材40は、浸透側溝70の一方の側壁71aに沿うように、互いに並べて配置されている。充填部材40の外側は、透水シート50により覆われている。
なお、本例では、複数の側溝用ブロック73の左右の側壁71aおよび71bのうちの一方の側壁71に沿うように、充填部材40を配置しているが、複数の側溝用ブロック73の左右の側壁71aおよび71bに沿うように、充填部材を配置してもよい。この場合、側壁71bも、多孔領域75を含むようにする。また、充填部材40を一列に配置しているが、予め所定のサイズの直方体あるいは立方体などのボックス状に組み立てられた充填部材40を、所定の数、縦横に積み重ねることにより、所定の断面積を備えた第2の構築物2を構築することもできる。そして、側溝70の長手方向に沿って充填部材40を継ぎ足していく、あるいは連続して設置していくことにより、所定の容量(貯水量)を備えた、貯留浸透システム100bを施工することができる。本例では、充填部材40の内部に、貯留された水が流通するので、第1の構築物1だけでなく、第2の構築物2もまた、水路として機能する。
浸透側溝70の他方の側壁71bの外側には、砕石の層81が形成されている。充填部材40の外側には、透水シート50を介して、砂質土層82が形成されている。貯留浸透システム100bの外側には、埋め戻された土砂の地層83が形成されている。
この貯留浸透システム100bでは、雨水などの排水は、直接的、あるいは、排水管91を通って間接的に、側溝70に集められる。そして、側溝70の水路S4を流れる排水は、側壁71aの複数の開口74を介して、複数の充填部材40に流入し、内部空間S3内に一時的に貯留される。貯留された排水は、充填部材40の外側を覆う透水シート50の透水性、第2の構築物2の周囲の水分率の低下などの要因により、適当な速度で透水シート50を介して、地下浸透する。
この貯留浸透システム100bでは、雨量が少ないときは、浸透側溝70を流れる水は、充填部材40に蓄えられ、徐々に地下浸透処理される。一方、雨量が多いときには、浸透側溝70により、地下浸透では処理できない雨水などの排水を、排水設備、河川などに導き、排水できる。すなわち、降水量が少ないときは、側溝70に集められた雨水などは、地層(地面、土壌)に戻され、植物の育成などに有効に利用され、地下水の枯渇を防止できる。一方、降水量が多いなどの理由で、側溝70に大量の排水が集められ、そのような排水の全量をその場で浸透処理できない状況になれば、側溝70を介して排水が流れ、他の場所で浸透したり、河川に放出したり、下水処理場などの排水設備に排出したりすることができる。
本発明の第1の実施形態にかかる貯留浸透システムを示す正面図。 図1の貯留浸透システムを示す断面図。 図2の一部を拡大して示す図。 図1の貯留浸透システムが備える充填部材の一例を示す斜視図。 図4の充填部材を示す分解斜視図。 異なる例の貯留浸透システムを示す断面図。 図6の貯留浸透システムが備える第1の構造体を示す分解斜視図。
符号の説明
1 第1の構築物、 2 第2の構築物
10 第1の構造体(縦長の槽)、 11 第1の構造体(縦長の槽)の側壁
14 開口、 15 多孔領域
20 第2の構造体、 24 導入口
30 板状部材、 40 充填部材
70 第1の構造体(側溝)、71a、71b 第1の構造体(側溝)の側壁
74 開口、 75 多孔領域
100a、100b 貯留浸透システム

Claims (6)

  1. 複数の側壁を備えるコンクリート製で中空の第1の構造体を含む第1の構築物と、
    多数の骨組を備えた複数のパネルおよび/または多孔性の複数のパネルにより貯留用の空隙を形成可能な樹脂製の複数の充填部材を含み、前記複数の充填部材が互いに並べて配置された第2の構築物とを有し、
    前記第1の構造体は縦長の槽であり、前記第1の構造体の底は前記第2の構築物の底に少なくとも達しており、前記第1の構造体の少なくとも1つの側壁は、前記第2の構築物の前記複数の充填部材の少なくとも一部と対向し、複数の開口がほぼ全域に上下方向および左右方向に断続して設けられた多孔領域であって前記第1の構造体の底近傍に至る多孔領域を含み、前記多孔領域を介して前記第1の構造体と前記第2の構造物の前記複数の充填部材との間で貯留した水が循環し、前記第1の構造体は前記第2の構造物の前記複数の充填部材の内部の状態を監視する機能を含む、貯留浸透システム。
  2. 請求項において、前記縦長の槽の少なくとも2つの側壁は、それぞれ、前記多孔領域を含み、前記第2の構築物の前記複数の充填部材の一部と対向している、貯留浸透システム。
  3. 請求項1または2において、前記少なくとも1つの側壁の前記第2の構築物に対向したほぼ全域が、前記多孔領域である、貯留浸透システム。
  4. 請求項1ないしのいずれかにおいて、前記複数の開口は、上下方向に縦長の形状を有している、貯留浸透システム。
  5. 請求項1ないし4のいずれかにおいて、前記第1の構築物は、さらに、
    開口部を備え、前記第1の構造体の側壁の上に搭載されたコンクリート製の板状部材と、
    複数の側壁を備えるコンクリート製で中空の第2の構造体であって、前記板状部材の上に当該第2の構造体の側壁が搭載された、第2の構造体とを含む、貯留浸透システム。
  6. 請求項において、前記第2の構造体は、前記第2の構築物よりも上方に突出しており、当該第2の構造体の側壁に、排水を導入する導入口が設けられている、貯留浸透システム。
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