JP4832900B2 - 画像出力装置、画像出力方法及びコンピュータプログラム - Google Patents
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Description
特許文献1に開示されている画像処理装置は、入力映像輝度信号を受け付けると、CRT周辺の外光照度を検出し、検出された外光照度に基づいて記憶手段に記憶されている複数の階調補正テーブルの中から所望のテーブルを選択し、選択した階調補正テーブルを用いて、入力映像輝度信号を補正することにより画像の視認性の改善を図っている。
例えば、ある外光の照度に対して、低輝度部分を高輝度に補正する階調補正テーブルを用意している場合、前記階調補正テーブルを用い、元々大部分が暗い画像を補正すると、補正の効果が認められる場合もあるが、大部分が明るい映像を補正する場合には、残りの暗い部分まで明るく補正されてしまい、元々明るい部分と明るく補正された部分とのコントラスト差がなくなり、全体として画像の視認性が低下する場合も考えられる。
上記問題に鑑み、本発明は、表示画像の外光による視認性低下を改善し、視聴者が見易い画像を表示することができる画像出力装置及び画像出力方法を提供することを目的とする。
この構成によれば、表示する画像について、輝度値が含まれる数が多いほど輝度区間における輝度のコントラストが高くなり、輝度値が含まれる数が少ないほど輝度区間における輝度のコントラストが低くなるので、画像内で最も広く分布する輝度の範囲のコントラストが向上し、視聴者にとって視認性の向上した画像を出力することができる。
また、前記外光強度補正部は、前回測定した外光強度と、直近に測定した外光強度との差分を算出する差分算出部と、前記差分が所定の下限値未満である場合に、前回測定した前記外光強度を出力し、前記差分が所定の上限値より大きい場合に、前記直近に測定した前記外光強度を出力し、前記差分が所定下限値以上、所定上限値以下である場合に、前回測定した前記外光強度に所定係数を乗算して出力する調整部とを含んでもよい。
また、前記画像出力装置は、さらに、各画素の色相が肌色か否かを判定する肌色判定手段を備え、前記算出手段は、肌色と判定された画素については、各輝度区間に係る加算値を所定数倍することとしてもよい。
また、前記画像出力装置は、さらに、前記原画像の平均輝度値を算出する平均輝度算出手段を備え、前記算出手段は、前記平均輝度値が所定値以下である場合に、各輝度区間に係る加算値を所定数倍することとしてもよい。
また、前記画像出力装置は、さらに、前記原画像に含まれる画素の輝度値の最大値及び最小値を検出する最大最小値検出手段を備え、前記算出手段は、各輝度区間における加算値を、((前記全輝度域の上限値−前記全輝度域の下限値)/(原画像に含まれる画素の輝度値の最大値−原画像に含まれる画素の輝度値の最小値))倍することとしてもよい。
また、前記画像出力装置は、さらに、各画素の色差値に対し、(前記変換手段による補正後の輝度値/前記変換手段による補正前の輝度値)を乗じることにより色差値を補正する色調整手段を備えることとしてもよい。
本発明の画像出力方法は、各画素が所定の仕様で輝度表現された原画像を記憶し、外光の強度に応じて前記原画像の輝度を補正して出力する画像出力装置に用いられる画像出力方法であって、前記仕様に基づいた全輝度域を均等分割した輝度区間の各々について、前記原画像の各画素の輝度値が含まれる画素数を計数する計数ステップと、各輝度区間について計数された画素数に比例する加算値を算出する算出ステップと、前記各画素の輝度値について、当該輝度値が含まれる輝度区間について計数された前記加算値を輝度区間における当該輝度値の位置に基づき調整した調整値と、輝度区間の上限値が、当該輝度値が含まれる輝度区間の下限値よりも小さい輝度区間の各々について計数された加算値とを加算した補正輝度値で、当該輝度値を置き換える変換ステップとを含む。
<1.第1実施形態>
<概要>
本発明の一実施形態に係るプロジェクタ装置1は、スクリーンに投影する画像に関し、プロジェクタ装置1周辺の外光の影響によるコントラストの低下及び階調潰れを防ぎ、かつ外光照度の測定値のふらつきによる、フリッカー現象の発生を防ぐものである。
プロジェクタ装置1の筐体には、一例として図2に示すように、ビデオ入力端子21、Sビデオ入力端子22、RGB/YPbPr入力端子23、リモコン受光部24、レンズ25、方向キー26、決定ボタン27及び外光センサ28が設けられており、RGB/YPbPr入力端子23が、パーソナルコンピュータ10が出力する輝度信号Y、色差信号Pb、色差信号Prを受け付け、外光センサ28が、プロジェクタ装置1の周囲の外光照度を検出する。
また、プロジェクタ装置1は、各画素について、最低輝度から最高輝度までを256階調で表す仕様に基づいているものとする。
<構成>
プロジェクタ装置1は、図3に示すように、制御部101と、輝度補正部103と、AD変換処理部104〜106と、入力バッファ部107〜109と、出力バッファ部110〜112と、映像信号処理部113と、映出部116とを含んで構成される。
制御部101は、マイクロプロセッサとその制御プログラムから成り、プロジェクタ装置1の全体動作を制御する。
制御部101は、垂直帰線期間の開始タイミングを検出した場合、輝度補正部103に対し補正開始指示を送信し、また後述するAD変換処理部105により入力バッファ部108に蓄積された輝度データの全てを垂直帰線期間内に出力バッファ部111にコピーし、後述するAD変換処理部106により入力バッファ部109に蓄積された輝度データの全てを垂直帰線期間内に出力バッファ部112にコピーする。
また、制御部101は、前記垂直帰線期間の終了タイミングを検出した場合、映像信号処理部113に対し、信号処理開始を指示し、また、AD変換処理部104〜106に対し所定のタイミングでAD変換開始を指示する。
ここで、前記所定のタイミングは、画像を構成する各画素に対応する輝度信号が入力されるタイミングである。すなわち、輝度信号Yが表す画像の解像度はVGAであるので、制御部101は、1画像に対応する有効映像期間中に、AD変換処理部104に対し640×480回のAD変換開始指示を送信し、AD変換処理部104から640×480個のYデータを取得して入力バッファ部107に記憶させる。AD変換処理部104におけるAD変換の結果であるYデータ1つが、1画像中の1画素の輝度を表す。
色差信号Prについても同様に、制御部101は、有効映像期間中に、AD変換処理部106に対し、640×480回のAD変換開始指示を送信し、AD変換処理部106から640×480個の、色差信号PrのAD変換結果であるPrデータを取得して入力バッファ部109に記憶させる。
プロジェクタ装置1は、次の有効映像期間である時刻t5〜t6の間に画像3に係る映像信号を受信しAD変換して蓄積すると共に、補正後の画像2である画像2’を投影する。
AD変換処理部104は、読出可能なレジスタであるAD変換結果レジスタを備え、パーソナルコンピュータ10が出力する輝度信号Yを、RGB/YPbPr入力端子23を介して受信しており、制御部101からAD変換開始指示を受信するとAD変換を実行し、AD変換結果であるYデータをAD変換結果レジスタに保持して、AD変換終了通知を制御部101に送信する。
入力バッファ部107は、1画面分の640×480個の各画素に対応するYデータが蓄積可能なバッファである。
出力バッファ部110は、入力バッファ部107に蓄積されたYデータが輝度補正部103により補正された結果であるY’データを、1画面分蓄積可能なバッファである。
入力バッファ部109、出力バッファ部112は、各画素に対応するPrデータを、1画面分蓄積可能なバッファである。
映像信号処理部113は、制御部101から信号処理開始を受け付けると、出力バッファ部110に記憶されている1画面分のY’データを読み出して、読み出したY’データから輝度信号Y’を生成し、出力バッファ部111に記憶されている1画面分のPbデータを読み出して、読み出したPbデータから色差信号Pb’を生成し、出力バッファ部112に記憶されている1画面分のPrデータを読み出して、読み出したPrデータから色差信号Pb’を生成して、輝度信号Y’と、色差信号Pb’と、色差信号Pr’とを映出部116に対し出力する。
映出部116は、映像信号処理部113から、輝度信号Y’と、色差信号Pb’と、色差信号Pr’とを受信し信号処理を施して、輝度信号Y’、色差信号Pb’、色差信号Pr’から生成される画像を、内蔵する液晶パネルに展開し、スクリーン20に投影する。
(輝度補正部103)
次に、輝度補正部103について、詳細に説明する。
輝度補正部103は、一例として図5に示すように、輝度分布検出回路301、係数算出回路302、輝度レベル調整回路303、外光検出器304、補正値決定回路305、オフセットレベル調整回路306、加算回路307とを含んで構成される。
(輝度分布検出回路301)
輝度分布検出回路301は、制御部101から、補正開始指示を受け付け、入力バッファ部107に記憶されている1画面分のYデータを順に読み出して、輝度範囲毎のYデータの個数を計数する。
図6(a)は、1画面分のYデータに含まれる、0〜255の各輝度毎のYデータ数の分布の一例を示し、図6(b)はこのような分布を有するYデータに基づき、輝度分布検出回路301が計数した各輝度範囲に属するYデータ数を、グラフ化したものである。
(係数算出回路302)
係数算出回路302は、輝度分布検出回路301から、各輝度範囲の個数F1、F2、F3、F4を受け付けると、階調を補正するための補正係数Ci(i=1〜4)を、次式を用いて算出する。
係数算出回路302は、C1〜C4を全て算出する。
ここで、Pは1画像中のすべての画素数であり、1画像中の輝度データの総数と一致し、Fi(i=1〜4)は、前述した通り、第i輝度範囲に含まれるデータの個数を表わす。すなわち、
係数算出回路302は、算出した補正係数Ciを、C1、C2、C3、C4の順に、輝度レベル調整回路303に通知する。
(外光検出器304)
外光検出器304は、受光した外光の照度(一例として0〜400ルクス)に応じて外光センサ28が生成する電気信号を受信し、前記電気信号を8ビットの解像度でAD変換し、AD変換結果である外光輝度データを補正値決定回路305に送信する
外光検出器304は、前述のAD変換処理を、一例として30秒に一度行うものとする。
(補正値決定回路305)
補正値決定回路305は、外光検出器304が30秒毎に出力する外光輝度データを受け付け、受け付けた外光輝度データL2と、前回受け付けた外光輝度データL1との間の変化量ΔL=|L2−L1|に応じて、出力する補正値Qを決定する。
Q = L1 + G × (L2−L1)
により決定する。
ゲインGは、具体的には、ΔLの値によって、以下の(a)〜(c)の場合に分けて定める。
(a)0≦ΔL≦lsの場合
ゲインGは0である。
(b)ls≦ΔL≦leの場合
ゲインGは、G = 0.1 × (ΔL − ls)となる。
(c)le≦ΔL≦255のとき
ゲインG = 1である。
ここで、補正値決定回路308が決定する補正値について、L1=10、L2=20の場合を例として説明する。
補正値決定回路305は、ΔL=|20 − 10|=10を計算し、ΔLが上述の(b)に該当するので、下記演算を行う。
Q = 10 + 0.5 × (20 − 10) = 15
以上より、補正値Qの値を「15」と決定する。
ここで、補正値Qについて補足説明する。
前述の式(1)において、DOは、上述のY’データに相当する。QがふらつくとDOもふらつくこととなるが、DOがふらついた場合、最終的にスクリーンに投射される画像もフリッカ現象を起こしてしまうことになる。
そして、ΔLが、ls〜leの間にゲインを急激に変化させると画面の輝度がふらつく原因となる為、上述した図8に示す特性に従い、照度の変化に追従してゲインを変化させる事で違和感なく、外光レベルの変化に応じて画面輝度を変化させることができる。
結果として照度センサ等のセンサによる階調補正時に補正値決定回路305で周辺輝度の変化量に応じて階調補正をすることで画面のフリッカー現象を抑える事ができ、良好な画像を提供できる。
(輝度レベル調整回路303)
輝度レベル調整回路303は、補正値決定回路305から受け付けた補正値Qに基づいて、係数算出回路302から受け付けた補正係数Ciを調整する。すなわち、輝度レベル調整回路303は補正値決定回路にて示される補正係数Qを用いて、次式により補正係数Ciを調整してCi’を算出する。
輝度レベル調整回路303が補正係数を調整することによって、補正係数は調整前には図7(a)に示したように補正後の輝度データが0から255までの範囲内にあったものが、図7(b)に示すように0から(255−Q)までの範囲内に比例配分される。
また、算出したC1’、C2’、C3’、C4’をオフセットレベル調整回路306に出力する。
(オフセットレベル調整回路306)
オフセットレベル調整回路306は、輝度レベル調整回路306から、C1’、C2’、C3’、C4’を取得し、補正値決定回路305から補正値Qを取得する。
DLにより、最も入力輝度が低い画素であっても、明るさ信号に応じて輝度が輝度Qに引き上げられる。
このように、オフセットレベル調整回路305は、輝度レベル調整回路303にて求められた補正係数Ci´を用いて映像輝度信号の有効映像期間に属する各画素の輝度を調整するためのDLを生成する。
(加算器307)
加算器307は、DKを輝度レベル調整回路303から取得し、DLをオフセットレベル調整回路306から取得し、DKとDLとを加算することで、式(1)に示す加算結果であるDOを求め、出力バッファ部110に書き込む。
(輝度補正部103による輝度補正についての補足説明)
ここで、輝度補正部103による輝度補正について、図7を用いて補足説明する。
輝度補正部103は、上述したように、入力輝度データDIを、出力輝度データDOに補正する。
ここで、図7(a)の実線で示したグラフがの傾きが、Ciとなる。
例えば、補正対象の画像について、第1輝度範囲に含まれる輝度データが多い場合は、C1が1以上となり、入力輝度データよりも大きい出力輝度データを出力する。
図7(b)は、輝度補正部103が、仮に、入力輝度データDIに対して補正係数Ci’を乗算するのみの補正を行うこととした場合のDIとDOの関係を示す図である。
ここで、図7(b)の実線で示したグラフがの傾きが、Ci’となる。
例えば、C1が1.1であり、Qが30、DIが30であるとすると、C1’は式(4)より、C1’=(256−30)/256×C1=1.05となり、DOは29となる。
ここで、図7(c)の実線で示したグラフがの傾きが、Ci’となる。また、図7(c)は、図7(b)と比べると、補正値Qの分、画面全体の輝度データを増やしていることになる。
<動作>
次に、プロジェクタ装置1の動作について、特に輝度補正部103による補正処理を中心に図9を用いて説明する。
AD変換処理部104〜106のそれぞれがAD変換を行い、AD変換終了通知を制御部101にAD変換終了通知を送信する。
制御部101は、AD変換処理部104からAD変換終了通知を受け付けた場合に、AD変換処理部104が備えるAD変換結果レジスタから、輝度信号YのAD変換結果であるYデータを読み出して、入力バッファ部107に記憶させる。
次に、制御部101は、垂直帰線期間の開始タイミングを検出し(ステップS601)、輝度補正部103に対し補正開始指示を送信し、入力バッファ部108に蓄積された輝度データの全てを垂直帰線期間内に出力バッファ部111にコピーし、入力バッファ部109に蓄積された輝度データの全てを垂直帰線期間内に出力バッファ部112にコピーする(ステップS620)。
係数算出回路302は、F1〜F4を受信し、F1〜F4を用いて、C1〜C4を算出し、輝度レベル調整回路303に対して出力する(ステップS603)。
外光検出器304は、前記電気信号を受け付けて、30秒に1回、電気信号をAD変換し、AD変換結果である外光輝度データを補正値決定回路305に送信する。
補正値決定回路305は、外光輝度データを受け付けると、今回及び前回受け付けた外光輝度データを用いて、補正値Qを算出し、輝度レベル調整回路303に送信する(ステップS605)。
輝度レベル調整回路303は、1画面分の輝度データDIを入力バッファ部107から読み出したか否かを判定し(ステップS607)、読み出していないと判定した場合(ステップS607:NO)、読み出すべきDIを1つ読み出して、DIが属する輝度範囲を判定した後、第n輝度範囲を示す値「n」をオフセットレベル調整回路306に送信する(ステップS608)。
輝度レベル調整回路303は、nと、C1’〜C4’と、DIとを用いて、前述した式(5)を用いてDKを算出し、DKを加算器307に対し出力する(ステップS610)。
また、前述のステップS607において、1画面分のDI全ての読み出しが完了したと判定した場合(ステップS607:YES)、後述するステップS612に移行する。
輝度補正部103は、ステップS607〜ステップS611を、1画面分のDIすなわちYデータの個数回繰り返す。
制御部101が、垂直帰線期間の終了タイミングの検出に成功した場合、ステップS600に移行する。
また、制御部101は、ステップS612において、垂直帰線期間の終了タイミングを検出した場合に、映像信号処理部113に対し信号処理開始指示を送信する(ステップS621)。
<まとめ>
以上、説明したように、本発明の実施形態に係るプロジェクタ装置は、表示対象となっている画像について、どのような輝度値の画素が多く含まれているかを検出して補正係数Ciを算出し、補正係数Ciを用いて、輝度値を補正しているので、表示すべき画像の輝度に応じた適切な補正結果を得ることができる。
<2.第2実施形態>
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
一般的に、肌色の画素は、色調の微妙な違いが認識され易いため、度数分布の少ない輝度範囲に肌色の画素が含まれると、逆に階調をつぶしてしまう可能性もある。本実施形態では、肌色部分については急激に階調補正をするのではなく、補正量を滑らかに変化させて、画像中の肌色部分の色調を損なうことなく階調を補正している。
本実施形態に係るプロジェクタ装置は、図10に示すように、制御部101と、輝度補正部501と、AD変換処理部104〜106と、入力バッファ部107、入力バッファ部502〜503と、出力バッファ部110〜112と、映像信号処理部113と、映出部116とを含んで構成される。
入力バッファ部502は、出力バッファ部111に加えて、輝度補正部503からも読み出される点で、入力バッファ部108と相違し、入力バッファ部503は、出力バッファ部112に加えて、輝度補正部503からも読み出される点で、入力バッファ部109と相違する。
肌色検出回路512は、入力バッファ部107から各画素に対応するYデータを読み出し、入力バッファ部502から、前記Yデータに対応する画素のPbデータを読み出し、入力バッファ部503から、前記Yデータに対応する画素のPrデータを読み出し、Yデータと、Pbデータと、Prデータとを用いて、3原色である赤、緑、青のそれぞれの色度を表すRデータ、Gデータ、Bデータを生成する。
Pb= B − Y = 0.30R − 0.39G − 0.89B
Pr= R − Y = 0.70R − 0.59G − 0.11B
前記画素の赤成分Rデータ、緑成分Gデータ、青成分Bデータとを用いて、前記画素に、白成分が多く含まれるか否かを判定する。
前記画素の白成分が多く含まれると判断した場合に、肌色検出回路512は、輝度レベル調整回路511に対し、補正係数調整通知を送信する。
一例として、輝度レベル調整回路511は、調整係数として0.5を使用するものとする。
図12は、輝度補正部501が、仮に、入力輝度データDIに対して補正係数Ci”を用いた補正を行うこととした場合のDIとDOの関係を示す図であり、輝度補正部501は、白成分が閾値以上であると判定された画素については、肌色補正を考慮していないグラフ701の傾きである補正係数C1〜C4の代わりに、グラフ702の傾きである、C1〜C4に調整係数0.5を乗じたC1”〜C4”を使用して、入力輝度データを、出力輝度データに変換する。
<3.第3実施形態>
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
例えば、夜空を映した画像など、暗い輝度成分が多い画像について、極端な過補正をしてしまうと、夜空が明るく浮いた映像になってしまう場合があり、逆に、昼の風景を映した画像など明るい輝度成分が多い画像について、過補正をすると、風景が暗くなってしまう場合があるので、本実施形態では、このような極端な過補正を防いでいる。
本実施形態のプロジェクタ装置は、第1実施形態の輝度補正部103を、輝度補正部530に置き換えたものであり、輝度補正部530は、図13に示すように、輝度分布検出回路301、係数算出回路302、輝度レベル調整回路531、外光検出器304、補正値決定回路305、オフセットレベル調整回路306及び平均輝度算出回路532とを含んで構成される。
輝度レベル調整回路531は、前記平均輝度を受信し、前記平均輝度が所定の上限値以上である場合には、所定の上限調整係数(一例として0.3)を、補正係数Ciに乗算して使用する。
ここで、前記下限調整係数と前記上限調整係数とを区別せず、同じ係数を、補正係数Ciに乗算して使用することとしてもよい。
図14は、輝度補正部530が、仮に、入力輝度データDIに対して補正係数Ci”を用いた補正を行うこととした場合のDIとDOの関係を示す図であり、輝度補正部530は、平均輝度が所定の下限値以下であると判定した場合、画像全体の画素に係る輝度値を補正する場合において、平均輝度に関して考慮していないグラフ711の傾きで示される補正係数C1〜C4の代わりに、グラフ712の傾きで示されるように、C1〜C4に調整係数0.2を乗じたC1”〜C4”を使用して、入力輝度データを、出力輝度データに変換する。
<4.第4実施形態>
次に、本発明の第4の実施の形態について説明する。
本実施形態のプロジェクタ装置は、第1実施形態の輝度補正部103を、輝度補正部550に置き換えたものであり、輝度補正部550は、図15に示すように、輝度分布検出回路301、係数算出回路302、輝度レベル調整回路551、外光検出器304、補正値決定回路305、オフセットレベル調整回路306及び黒レベル補正回路552とを含んで構成される。
図16は、輝度補正部550が、仮に、入力輝度データDIに対して補正係数Ci”を用いた補正を行うこととした場合のDIとDOの関係を示す図であり、出力輝度データが所定の下限値(例えば64)以下である場合、画像全体の画素に係る輝度値を補正する場合において、前記所定の下限値以下のグラフ721の傾きで示される補正係数C1’を、グラフ722のように、入力輝度データが0である場合に、出力輝度データが0になるような補正係数C1”に変換する。
黒レベル補正回路552は入力輝度データに対応する出力輝度データを滑らかに調整することによって、低輝度部分の出力輝度を低下させる。
<5.第5実施形態>
次に、本発明の第5の実施の形態について説明する。
本実施形態のプロジェクタ装置は、第1実施形態の輝度補正部103を、輝度補正部570に置き換えたものであり、輝度補正部570は、図17に示すように、輝度レベル調整回路571、輝度分布検出回路572、最大値検出回路573、最小値検出回路574、係数算出回路302、外光検出器304、補正値決定回路305及びオフセットレベル調整回路306とを含んで構成される。
最小値検出回路574は、Yデータの最小値を検出し、前記最小値を輝度分布検出回路572に送信する。
輝度分布検出回路572は、受信した前記最小値から最大値までの範囲内に分布している輝度の度数を0から255までの範囲に比例配分して輝度分布とする。
<6.第6実施形態>
次に、本発明の第6の実施の形態について説明する。
本実施の形態に係るプロジェクタ装置は、第1実施形態に係るプロジェクタ装置と概ね同様であるが、映像色信号を映像輝度信号の入出力の変化量により補正する点において相違している。
本実施形態のプロジェクタ装置は、図19に示すように、第1実施形態の輝度補正部103を輝度補正部590に置き換え、入力バッファ部108を入力バッファ部502に置き換え、入力バッファ部109を入力バッファ部503に置き換え、出力バッファ部111を出力バッファ部591に置き換え、出力バッファ部112を出力バッファ部592に置き換えたものである。
出力バッファ部591は、輝度補正部590と接続される点が、出力バッファ部111と相違し、出力バッファ部592は、輝度補正部590と接続される点が、出力バッファ部112と相違する。
色調整回路596は、補正前の輝度データDIと、補正後の輝度データDOとを取得し、輝度データDIと同じ画素に係るPbデータを入力バッファ部502から読み出して、Pbデータに、DO/DIを乗算して、出力バッファ部591に蓄積する。同様に、輝度データDIと同じ画素に係る前記Prデータを入力バッファ部503から読み出して、前記Prデータに、DO/DIを乗算して、出力バッファ部592に蓄積する。
<変形例>
上記に説明した実施形態は、本発明の実施の一例であり、本発明はこの実施の形態に何ら限定されるものではなく、その旨を逸脱しない範囲において主な態様で実施し得るものである。以下のような場合も本発明に含まれる。
(2) 上記実施の形態においては、専ら外光センサをプロジェクタ装置本体に一体として取り付ける場合について説明したが、本発明がこれに限定されないのは言うまでもなく、外光センサをプロジェクタ装置本体と一体としなくても本発明の効果を得ることができる。例えば、スクリーンに入射する外光の強さを測るべく、スクリーン前面に外光センサを取り付けても良い。プロジェクタ装置が使用される環境に応じた適当な位置で明るさを測ることができるように、外光センサをプロジェクタ装置から取り外して使用できるようにしても良い。
(4) 上記実施の形態においては特に言及しなかったが、本発明に係る画像処理装置は、外光の強さを指標する信号を受け付けて、上述のような階調補正を実行するプログラムであっても良いし、専用のLSI(Large Scale Integration)であるとしても良い。
(7) 上記実施の形態において画像の平均輝度レベルを求めるに際し画像の全画素をサンプリングしているが、2画素おきや4画素おきなど間引きサンプリングしてもよい。このようにすれば回路規模を小さくすることができる。
10 パーソナルコンピュータ
20 スクリーン
23 RGB/YPbPr入力端子
28 外光センサ
101 制御部
103 輝度補正部
104〜106 AD変換処理部
107〜109 入力バッファ部
110〜112 出力バッファ部
113 映像信号処理部
116 映出部
301 輝度分布検出回路
302 係数算出回路
303 輝度レベル調整回路
304 外光検出器
305 補正値決定回路
306 オフセットレベル調整回路
307 加算器
Claims (11)
- 外光の強度に応じて原画像の輝度を補正して出力する画像出力装置であって、
各画素が所定の仕様で輝度表現された原画像を記憶している記憶手段と、
前記仕様に基づいた全輝度域を均等分割した輝度区間の各々について、前記原画像の各画素の輝度値が含まれる画素数を計数する計数手段と、
外光強度を測定する測光手段と、
外光強度を輝度に係るオフセット値に変換する外光変換手段と、
前記原画像内の全画素数を輝度区間の数で除算することにより区間画素数を算出し、各輝度区間について、輝度値が含まれる画素数を前記区間画素数で除算し、前記除算結果を、((前記全輝度域の上限値−前記オフセット値)/前記全輝度域の上限値)倍して、変換係数として出力する変換係数算出手段と、
輝度区間の上限値と下限値の差分値に対し、当該輝度区間に係る変換係数を乗算することにより加算値を算出する区間加算値算出手段と、
前記各画素の輝度値について、
当該輝度値が含まれる輝度区間について計数された前記加算値を輝度区間における当該輝度値の位置に基づき調整した調整値と、
輝度区間の上限値が、当該輝度値が含まれる輝度区間の下限値よりも小さい輝度区間の各々について前記区間加算値算出手段により算出された全加算値と、
前記オフセット値とを加算した補正輝度値で、当該輝度値を置き換える変換手段と
を備えることを特徴とする画像出力装置。 - 前記測光手段は、外光強度を複数回測定し、
前記外光変換手段は、
外光強度の変化量を算出し、直近に測定された外光強度を、前記変化量に基づき補正する外光強度補正部と、
外光強度の下限値から上限値までの範囲を前記全輝度域に比例配分する比例変換に従い、補正された前記外光強度を前記オフセット値に変換する外光変換部と
を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像出力装置。 - 前記外光強度補正部は、
前回測定した外光強度と、直近に測定した外光強度との差分を算出する差分算出部と、
前記差分が所定の下限値未満である場合に、前回測定した前記外光強度を出力し、前記差分が所定の上限値より大きい場合に、前記直近に測定した前記外光強度を出力し、前記差分が所定下限値以上、所定上限値以下である場合に、前回測定した前記外光強度に所定係数を乗算して出力する調整部と
を含むことを特徴とする請求項2に記載の画像出力装置。 - 前記画像出力装置は、さらに、
原画像に係る補正輝度値のうち最小である最小補正輝度値が、所定閾値より大きい場合に、前記全輝度域の下限値を含む輝度区間である最小輝度区間における、最小輝度区間の下限値に係る補正輝度値から最小輝度区間の上限値に係る補正輝度値までの範囲を、最小輝度区間の下限値から最小輝度区間の上限値に係る補正輝度値までの範囲に比例配分する補正をする黒色補正手段
を備えることを特徴とする請求項3に記載の画像出力装置。 - 前記変換手段は、前記調整値を、当該輝度値が含まれる輝度区間について計数された前記加算値に、当該輝度値が含まれる輝度区間の下限値と当該輝度値との差分に比例する調整係数を乗じて算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像出力装置。 - 前記画像出力装置は、さらに、
各画素の色相が肌色か否かを判定する肌色判定手段
を備え、
前記変換手段は、肌色と判定された画素については、各輝度区間に係る前記区間加算値算出手段により算出された加算値を所定数倍する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像出力装置。 - 前記画像出力装置は、さらに、
前記原画像の平均輝度値を算出する平均輝度算出手段
を備え、
前記変換手段は、前記平均輝度値が所定値以下である場合に、前記区間加算値算出手段により算出された加算値を所定数倍する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像出力装置。 - 前記画像出力装置は、さらに、
前記原画像に含まれる画素の輝度値の最大値及び最小値を検出する最大最小値検出手段
を備え、
前記変換手段は、各輝度区間における前記区間加算値算出手段により算出された加算値を、((前記全輝度域の上限値−前記全輝度域の下限値)/(原画像に含まれる画素の輝度値の最大値−原画像に含まれる画素の輝度値の最小値))倍する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像出力装置。 - 前記画像出力装置は、さらに、
各画素の色差値に対し、(前記変換手段による補正後の輝度値/前記変換手段による補正前の輝度値)を乗じることにより色差値を補正する色調整手段
を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像出力装置。 - 各画素が所定の仕様で輝度表現された原画像を記憶し、外光の強度に応じて前記原画像の輝度を補正して出力する画像出力装置に用いられる画像出力方法であって、
前記仕様に基づいた全輝度域を均等分割した輝度区間の各々について、前記原画像の各画素の輝度値が含まれる画素数を計数する計数ステップと、
外光強度を測定する測光ステップと、
外光強度を輝度に係るオフセット値に変換する外光変換ステップと、
前記原画像内の全画素数を輝度区間の数で除算することにより区間画素数を算出し、各輝度区間について、輝度値が含まれる画素数を前記区間画素数で除算し、前記除算結果を、((前記全輝度域の上限値−前記オフセット値)/前記全輝度域の上限値)倍して、変換係数として出力する変換係数算出ステップと、
輝度区間の上限値と下限値の差分値に対し、当該輝度区間に係る変換係数を乗算することにより加算値を算出する区間加算値算出ステップと、
前記各画素の輝度値について、
当該輝度値が含まれる輝度区間について計数された前記加算値を輝度区間における当該輝度値の位置に基づき調整した調整値と、
輝度区間の上限値が、当該輝度値が含まれる輝度区間の下限値よりも小さい輝度区間の各々について前記区間加算値算出手段により算出された全加算値と、
前記オフセット値とを加算した補正輝度値で、当該輝度値を置き換える変換ステップと
を含むことを特徴とする画像出力方法。 - 各画素が所定の仕様で輝度表現された原画像を記憶し、外光の強度に応じて前記原画像の輝度を補正して出力する画像出力装置に用いられるコンピュータプログラムであって、
前記仕様に基づいた全輝度域を均等分割した輝度区間の各々について、前記原画像の各画素の輝度値が含まれる画素数を計数する計数ステップと、
外光強度を測定する測光ステップと、
外光強度を輝度に係るオフセット値に変換する外光変換ステップと、
前記原画像内の全画素数を輝度区間の数で除算することにより区間画素数を算出し、各輝度区間について、輝度値が含まれる画素数を前記区間画素数で除算し、前記除算結果を、((前記全輝度域の上限値−前記オフセット値)/前記全輝度域の上限値)倍して、変換係数として出力する変換係数算出ステップと、
輝度区間の上限値と下限値の差分値に対し、当該輝度区間に係る変換係数を乗算することにより加算値を算出する区間加算値算出ステップと、
前記各画素の輝度値について、
当該輝度値が含まれる輝度区間について計数された前記加算値を輝度区間における当該輝度値の位置に基づき調整した調整値と、
輝度区間の上限値が、当該輝度値が含まれる輝度区間の下限値よりも小さい輝度区間の各々について前記区間加算値算出手段により算出された全加算値と、
前記オフセット値とを加算した補正輝度値で、当該輝度値を置き換える変換ステップと
を含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
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