JP4832573B2 - 繊維構造物の抗ウィルス・制菌加工法 - Google Patents

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本発明は親水置換基を有する2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンナトリウム、ジアミノベンゼンスルフォン酸アルカリ塩及び塩化ジデシルジメチルアンモニウムを共存させた水溶液中に繊維構造物を含浸あるいは浸漬させ熱処理工程を実施することにより繊維構造物に耐久性のある抗ウィルス・制菌性能を付与するものである。具体的には親水置換基を有する2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンナトリウム、ジアミノベンゼンスルフォン酸ナトリウム、及び塩化ジデシルジメチルアンモニウムを共存させた水溶液を酸結合剤を用いてアルカリ浴に調液し繊維構造物を含浸(パッド.ドライ法)あるいは浸漬(浴中吸尽法)させ60〜90℃の熱処理を付し、繊維構造物に耐久性のある抗ウィルス・制菌性能を付与する。本発明の繊維構造物の抗ウィルス・制菌加工法は、安全で環境・人体適応性に優れ医療分野への対応も可能な繊維構造物の市場を拡大させることが可能となる。
近年、科学技術の発達、向上に伴って繊維構造物への様々な機能を付与された技術が紹介されている。
しかし、地球温暖化や人間の健康問題等で機能性を重視しつつも環境に優しく、安全で人体適合性に優れ、衛生的で健康的な生活環境を訴追するライフスタイルへと消費者ニーズを変化させている。
この様な人間の生活環境の中で近年豚インフルエンザから変異してヒトからヒトへ感染するようになった新型インフルエンザが地球的な規模で拡大して多くの人間が死亡している。
また、世界保健機構(WHO)によると鳥インフルエンザは現在のところ感染者は少ないが、新型インフルエンザに比べ非常に毒性が強く致死率が極端に高いとの報告がされている。
鳥インフルエンザについてもヒトからヒトへの感染は起きていないとの報告もあるが、将来鳥インフルエンザ由来の新型がヒトに感染するような状況も予測され、世界レベルでの社会や経済に深刻な打撃を与える可能性があると指摘されている。
さらに、1980年頃からMRSA(Methicilin.Resistant.Staphylococus.Aureus)感染症患者が急増している。その対応策として医療用の制菌繊維製品や高齢者社会の到来とともに寝たきり老人・病人などの皮膚の保護や悪臭防止対策として制菌防臭加工製品が提案され商品・製品化されている。
これらのことを受けて多くの繊維関連企業及び加工製造業はエネルギーの高騰、産業構造の低コスト地域への移行で不況化にあるもののこれらの指向を敏感に取り入れ大学及び製薬会社との協力を得ながら差別化商品・製品として提案している。
すなわち、繊維構造物上でウィルスの活性化を抑制し医療用抗菌(制菌)の繊維製品の研究開発、商品・製品販売に力を注いで繊維不況対策を模索しているのが現状である。
ヒト及び動物を侵す代表的なウィルスとして、インフルエンザウィルスがあり、インフルエンザ及び肺炎を引き起こす病気とされ伝搬の経路は飛沫とされている。
ウィルスは接触、飛沫及び蚊の媒体によってヒトや動物の赤血球に収着され、赤血球の基質に存在するシアリン酸という物質にウィルスが作用し、両者は酵素と基質の関係で、細胞内で増殖し、発病すると考えられている。
しかし、ヒト及び動物を侵すウィルス病の体液性免疫において回復患者やワクチン被接種者の血清中に中和抗体が存在してウィルスと結合して無毒化する働きがあるとされるが一旦発病すると治療面においてウィルスに特効的に作用する科学療法剤は皆無とされている。
この様な報告が公表される中で、ウィルスのヒトへの感染予防策の製品、商品及び消毒液が発表され、販売されている。
ウィルスの活性化を失わせるためには100℃の熱湯で消毒すれば10分間以上耐えるウィルスは無いとされている。
消毒液の中では塩素やホルマリンがウィルスを殺菌する力が強いとされている。
また、波長2.537Åの紫外線はウィルスを不活性化する力が強く、ワクチンを製造する時にウィルスを殺すのに使用されている。
これらの公知の事実に基づいて、手洗いに用いる食塩水の電解により精製される次亜塩素酸での殺菌技術、コロナ放電によるオゾンでの殺菌技術、電気放電による紫外線での殺菌技術及び商品・製品が発表され、販売されている。しかし、これらの殺菌技術には消毒溶液中に残留塩素や次亜塩素酸が必要不可欠であり塩素による有害性の指摘や刺激臭がありヒトへの安全性に問題がある。
繊維製品においては、無機の金属類を合成樹脂で被膜固着させ紫外線を照射して活性酸素を発生させウィルスを不活性化させる光触媒の技術を用いた繊維製品が発表されているが紫外線を長時間照射しないと抗ウィルス効果は無い。この事は、無機の金属類から発生させる活性酸素が抗ウィルスに効果があるのか、紫外線による抗ウィルス効果なのか、この加工を施された繊維製品の抗ウィルス性能には疑問である。
繊維製品を着用すると汗・皮脂・垢など人体の皮膚から代謝老廃物が繊維構造物の表面に付着して皮膚常在細菌や外部より付着した細菌(微生物)はこれらを栄養源として増殖する。
この繊維構造物での細菌(微生物)を殺菌するのが制菌加工法である。
現状の制菌加工法は、後処理加工法と原糸改良加工法に大別できる。
後処理加工法で制菌性能を付与する加工方法はスプレー法・浸漬法・パッド法及びコーティング法などがあり、制菌効果のある薬剤及び無機の金属類を合成樹脂やシロキサン誘導体で繊維構造物に熱固着させる。一般的には仕上げ工程での最終段階で処理をする。
原糸改良加工法については練り込み法を採用するが無機の金属類を微分化させ化合繊維構造物に混在させる。
後処理加工法は単に制菌剤を繊維構造物に熱固着で被膜化するだけであり、洗濯を実施すると繊維構造物の摩擦によって合成樹脂並び制菌剤が脱落してしまう。原糸改良法についても混在しているだけであるので耐久性のある制菌及び制菌効果は得られない。
なお、これらの加工方法は合成樹脂やシロキサン誘導体を用いるためホルマリンの発生及び発ガン性の指摘における着衣の安全性に問題がある。加工後の残留薬剤及び排水・廃水は生物化学的酸素要求量(B.O.D)負荷を高める。
本発明に用いる親水性の置換基を有するジハロゲノトリアジン系化合物を用いた繊維構造物の制菌防臭・制菌加工方法(特許文献1)や、有機天然繊維材料の形態加工法(特許文献2)が提案されている。
しかし、特許文献1に係る抗菌防臭・制菌加工方法は、効果及び使用する制菌剤のいずれにおいても相違するものである。また、特許文献2の有機天然繊維材料の形態加工法も、本発明とは、目的・構成・効果が異質である。
特開2010−90523(特願2008-287149)(特許請求の範囲) 特許3415576号公報(特許請求の範囲)
すなわち本発明の目的は、親水性置換基を有する2−ヒドロキシ−4.6−ジクロロ−1.3.5−トリアジンナトリウム、ジアミノベンゼンスルフォン酸ナトリウム及び塩化ジデシルジメチルアンモニウムを共存させた水溶液を、酸結合剤(ph調節剤)を用いてアルカリ浴に調液し繊維構造物を含浸(パッド.ドライ法)あるいは、浸漬(浴中吸尽法)させ60〜90℃の熱処理を付し繊維構造物に耐久性のある抗ウィルス・制菌性能を付与、向上させて安全で環境、人体適応性に優れ医療分野への対応も可能な繊維構造物の市場を拡大させる加工法である。
更にアミノ基(NH2基)・アルコール性水酸基(OH基)・カルボキシル基(COOH基)など反応性(H)部位(以下、単に(H)部位という。)を有する繊維構造物に、抗ウイルス・制菌性能を付与する加工法である。ここで、(H)部位とは、「活性水素」と同義である。
上記課題を解決するために、本発明に係る繊維構造物の抗ウィルス・制菌加工法は、親水性置換基を有する2−ヒドロキシ−4.6−ジクロロ−1.3.5−トリアジンナトリウム、ジアミノベンゼンスルフォンナトリウム及び塩化ジデシルジメチルアンモニウムを共存させ含浸(パッド.ドライ法)あるいは浸漬(浴中吸尽法)を用いる。
前記水溶液を酸結合剤を用いてアルカリ浴に調液して、繊維構造物を含浸あるいは、浸漬した後60℃〜90℃の熱処理することを特徴とする。
本発明において用いる親水性置換基を有する2−ヒドロキシ−4.6−ジクロロ−1.3.5−トリアジンナトリウムは化学式C3ON3CI2Na・官報公示整理番号5-988(化審法)・CAS.NO.2736-18-7とされる物質である。
本発明において用いる、ジアミノベンゼンスルフォン酸ナトリウムは化学式C6832SNa・官報公示整理番号3-2057(化審法)CAS.NO.3177-22-8とされる物質である。
本発明において用いる、塩化ジデシルジメチルアンモニウムは化学式C2248Cl・官報公示整理番号2-184(化審法)・CAS.NO.7173-51-5とされる物質である。
前記物質を共存させた水溶液をアルカリ浴に調液するためには、苛性ソーダ、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムを少なくとも一種を用いる。
「パッド.ドライ法」は連続乾熱処理温度を60℃〜90℃として繊維構造物を実質的に乾燥するまでの熱処理を用いる。加工機としてシリンダー乾燥機・シュリンク乾燥機及びテンター乾燥機などがある。60℃〜90℃に乾燥機内及びシリンダーの温度を設定して3〜20分間かけて実質的に乾燥するまでの処理をすれば良い。
「浴中吸尽法(浸漬加熱法)」は、昇温熱処理を用いて水浴液温度30℃〜90℃までの加工を実施する。加工機として液流染色機・ウインス染色機・ジッカー染色機及びワッシャ−染色機などがあり反応染色を実施する染色方法とよく似た条件で加工することが出来る。第一次の熱処理として30℃〜60℃まで20分間〜30分間かけて徐々に昇温、第二次の熱処理として60℃〜90℃の処理温度の時間は30分間〜60分間が好ましい。急激に昇温すると親水性の置換基を有する2−ヒドロキシ−4.6−ジクロロ−1.3.5−トリアジンナトリウムのCl基が加水分解を引き起こし、ジアミノベンゼンスルフォン酸ナトリウムの有するNH2基及び塩化ジデシルジメチルアンモニウム有するCH3基の(H)部位に有効に共有結合を実施しないのみならず繊維構造物の有する(H)部位に有効的な共有結合及び造塩結合を実施しない。より具体的には昇温温度は2℃/分以下である事が好ましい。
また本発明に用いる繊維構造物は分子中にアミノ基(NH2基)・アルコール系水酸基(OH基)及びカルボキシル基(COOH基)など(H)ハロゲン水素部位を有した置換基を有していることが必須条件であり、絹・ウール・綿・麻などの天然有機素材、レーヨン・キュプラなどの再生繊維、ナイロン等があげられる。更に皮革・羽毛も考えられる。
前記のジアミノベンゼンスルフォン酸ナトリウム及び塩化ジデシルジメチルアンモニウムは2−ヒドロキシ−4.6−ジクロロ−1.3.5−トリアジンナトリウムと熱処理における電子置換性により、共有結合及び造塩結合を実施して繊維構造物の(H)部位に立体的な網目構造としてトリアジン環を構成して被膜化し耐久性のある抗ウィルス・制菌性を付与することができると考えられる。
本発明に用いる塩化ジデシルジメチルアンモニウムは陽イオン性界面活性剤であり、毒性が低く、安全な消毒剤である。
しかし、化学情報においてヒトの手や指にも適応して細菌類に効果があり、ウィルス、結核菌及び細菌胞子(芽胞)には無効であると記載されている。
本発明に用いる物質、2−ヒドロキシ−4.6−ジクロロ−1.3.5−トリアジンナトリウム、ジアミノベンゼンスルフォン酸ナトリウム及び塩化ジデシルジメチルアンモニウム も化審法「第一種.第二種特定化学物質」及び「第一種〜第三種.監視化学物質」に該当しない化審法をクリアした安全な物質である。
本発明に用いる薬剤及び製造方法によって得られる抗ウィルス・制菌性能を付与した繊維構造物は、残留塩素及び次亜塩素酸を繊維内部に保持することを回避させる。すでに製品、商品化され販売されている、制菌性能.抗ウィルス繊維製品に用いられている合成樹脂やシロキサン誘導体から発生されるホルマリンも回避させることができる。又長時間の紫外線の照射も必要としない。
更に、本発明に用いる設備は既存及び遊休の染色機や乾燥機を用いれば良い。更に繊維加工業のみならず、洗濯業者やクリーニング店でも簡単に加工・製造ができるなど、優れた経済性のもとで、従来規制・制約の多かった衣料分野・内装用資材・寝装用品・医療分野まで繊維製品の用途を広く拡大できる、耐久性のある抗ウィルス・制菌加工法である。
具体的には、カジュアル衣料・ユニホームなどの一般衣料、枕・布団・シーツなどの寝装分野、ドクターコート・ナースコート・マスク・介護用品などの医療分野、靴下・ショーツ・ランジェリー・ファンデーションなどの下着用途、カーシート・カーペット・カーテン・壁紙・クロスなどの内装用資材、皮革製品などに使用できる。
このように、本発明の耐久性のある繊維構造物の抗ウィルス・制菌加工法は技術的価値・実用的価値が高く、新型インフルエンザへの対応や、将来ヒトへの感染が予測される、毒性が強く致死率の高い鳥インフルエンザ予防への対応など、地球規模の健康問題に寄与できる。更に加工、製造過程におけるエネルギー削減及び排水・廃水における生物化学的酸素要求量(B.O.D)の負荷削減にも寄与するなど、環境問題にも寄与し構造不況下にある繊維業界・加工業界・アパレル業界などに大いに貢献する事ができるものであるのみならずヒトの健康を保持し、世界的な社会・経済への打撃を抑止することができる。
以下、本発明において望ましい実施の形態とともに詳細に説明する。
本発明の繊維構造物の抗ウィルス・制菌加工方法は親水性置換基を有する2−ヒドロキシ−4.6−ジクロロ−1.3.5−トリアジンナトリウム、ジアミノベンゼンスルフォン酸ナトリウム及び塩化ジデシルジメチルアンモニウムを共存させた水溶液を酸結合剤を用いてアルカリ浴に調液し、繊維構造物を含浸(パッド.ドライ法)あるいは、浸漬(浴中吸尽法)させ60℃〜90℃の熱処理工程を有するものである。
上記各化合物の各構造式を下記する。
Figure 0004832573
Figure 0004832573
Figure 0004832573
ここで繊維構造物は、アミノ基(NH2基)・アルコール性水酸基(OH基)・カルボキシル基(COOH基)など、活性な(H)部位を有する極性基(末端基)を有している事が必須条件である。
含浸とは該構造物に親水性置換基を有する2−ヒドロキシ−4.6−ジクロロ−1.3.5−トリアジンナトリウム、ジアミノベンゼンスルフォン酸ナトリウム及び塩化ジデシルジメチルアンモニウムを共存させた水溶液を含ませることをいう。含浸させる手段は、浸漬・スプレー・シャワーなどの適宣の方法によって行う。そして、酸結合剤にてアルカリ液に調液された水溶液が含浸されている状態で繊維構造物を60℃〜90℃での熱処理工程に付すものである。
本発明の製造方法・反応形態を説明する。
繊維構造物の耐久性ある抗ウィルス・制菌加工法は親水性置換基を有する2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンナトリウム、ジアミノベンゼンスルフォン酸ナトリウム及び塩化ジデシルジメチルアンモニウムを共存させ酸結合剤を用いてph8.0〜13.0のアルカリ浴に調液する。その後30℃〜90℃の熱処理を付す。
反応形態を説明する。親水性置換基を有する2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1.3.5−トリアジンナトリウム、ジアミノベンゼンスルフォン酸ナトリウム及び塩化ジデシルジメチルアンモニウムはアルカリ浴の30℃〜60℃の中で第一次の共有結合反応及び造塩反応を実施する。
親水性置換基(極性基)を有する2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンナトリウムのトリアジン環は、1位置ONa基、2位置Cl基、3位置Clを有する。
ジアミノベンゼンスルフォン酸ナトリウムは、1位置NaSO3基、2,3位置NH2基を有する。塩化ジデシルジメチルアンモニウムは、Nに結合する2個のデシル基とともに2個のCH3基を有する。
塩化シアヌールの塩素(Cl)の、化合物との反応性は芳香族アミン>脂肪族アミン>アルコール>フェノールの順である事は公知である。このため、2−ヒドロキシ−4.6−ジクロロ−1.3.5−トリアジンナトリウムは、ジアミノベンゼンスルフォン酸の2個のNH2基(芳香族アミン)と反応(脱塩化水素)して2個のモノクロルトリアジン環が結合した一次中間結合体を生成する。該モノクロルトリアジン環のONa基のナトリウムイオンと、塩化ジデシルジメチルアンモニウム(第四級アンモニウム塩)の第四級アンモニウムイオンが置換して二次中間結合体を生成する。
この時点においてトリアジン環から脱離したNaイオンや酸結合剤の有するNa+イオンと、塩化ジデシルジメチルアンモニウムから分離したCl-イオンも造塩反応を実施してNaCl(塩)となって存在すると考えられる。
第一次の熱処理として30℃〜60℃の水溶液中での塩化シアヌールの電子置換性(求核置換性)により、繊維構造物の活性な(H)部位と反応して共有結合及び造塩結合によるNaCl(塩)の合成と抗ウィルス・制菌性能の付与・向上に寄与する、一次中間結合体が生成されるものと推定される。
その後60℃〜90℃における第二次の熱処理を実施するが、塩化シアヌールのCl基の反応性はNH2>OH>SH>COOHの順である事が公知である。
この熱処理を実施する時間の中で第一次の熱処理によって生成した一次中間結合体が、さらに、第二次の熱処理によって生成した二次中間結合体が、繊維構造物の(H)部位と共有結合、さらには、Cl-イオンを介して、ジアミノベンゼンスルフォン酸ナトリウムのNa+イオンと造塩結合する。こうして、繊維構造物に、NaCl水溶液を保持する立体的(網目的)なトリアジン環の形成することにより、酸化還元反応を介して、ウィルスの不活性化及び制菌性能を有する安全な有効塩素が繊維構造物にピコ(Pico)レベルで被膜化して耐久性のある抗ウィルス・制菌性能の付与が実現できる。
殺菌や制菌性のある界面活性剤には、陰イオン性界面活性剤・陽イオン性界面活性剤・両性界面活性剤などがあり、それぞれに特徴を有している。
陽イオン性界面活性剤は、ウィルス・結核菌・細菌胞子(発芽)には無効であると科学情報に記載されているが塩化ジデシルジメチルアンモニウム(第四級アンモニウム塩)はこの類に属している。
ウィルスの化学的組成は核酸を主要成分とする複合タンパク質である。陽イオン性界面活性剤、第四級アンモニウム塩及び塩化ベンザルコニウムはウィルスの細胞膜へ吸着及び取り込まれ、細胞の物性変化をもたらし、破裂させることによりウィルスの不活化を実現させる。
本発明の耐久性のある繊維構造物の抗ウィルス・制菌性能のシステムは以下の様に考えられる。
2−ヒドロキシ−4.6−ジクロロ−1.3.5−トリアジンナトリウムは、酸結合剤との電子置換性により強い−イオンを帯びたトリアジン環を構成し、そのトリアジン環にジアミノベンゼンスルフォン酸ナトリウム及び塩化ジデシルジメチルアンモニウムが共有結合及び造塩結合し合成されたNaClと共存して繊維構造物に被膜化している。
更に、塩化ジデシルジメチルアンモニウムの有する塩素イオンは、酸結合剤の有するNaイオン及びジアミノベンゼンスルフォン酸ナトリウムの有するNaイオンと造塩結合してNaClを合成すると推定される。繊維構造物が有するアミノ基、アルコール水酸基及びカルボキシル基等は、極性基(親水基)であり、繊維構造内部に水分を有している。この事は電子置換性によって生成された安全で有効な塩素を有する食塩水(NaCl+H2O)を高濃度で保持していることとなる。繊維構造物にウィルス及び細菌は複合タンパク質とされているので、これらが繊維構造物に付着すると、これらの有するアミノ酸(NH2)へ有効な塩素が酸化還元反応を実施し HCl(塩化水素)を発生させウィルス及び細菌のアミノ酸を(NH−)として破壊してウィルスの不活性化及び殺菌効果が得られると考えられる。
この事は、陽イオン性界面活性剤、第四級アンモニウム塩及び塩化ベンザルコニウムのウィルス・結核菌・細菌胞子(芽胞)に無効との科学的な情報をくつがえす理論となる。従って2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンナトリウム及びジアミノベンゼンスルフォン酸ナトリウム及び塩化ジデシルジメチルアンモニウムとの共有結合及び造塩結合は繊維構造物が保持する水分と酸化還元反応の相乗効果により耐久性のある抗ウィルス・制菌性能を繊維構造物に付与できる。
本発明に用いる加工薬剤2−ヒドロキシ−4.6−ジクロロ−1.3.5−トリアジンナトリウムは、ドイツ公開特許第2357252号公報、あるいはアメリカ特許第5601971号明細書等に記載があるように公知の合成法に準じて合成することができる。
これらの繊維構造物は、綿や糸の段階、織編物製品、不織布あるいは工程途中の半製品などに加工することも可能である。これらは親水性置換基を有する2−ヒドロキシ−4.6−ジクロロ−1.3.5−トリアジンナトリウムと反応することができる反応基を有する繊維からなる繊維構造物である。
本発明において前記薬剤並び化合物を共存させ、繊維構造物の耐久性のある抗ウィルス・制菌性能を付与する製造方法には「浴中吸尽法」と「パッド・ドライ法」があるが好ましくは「浴中吸尽法」を用いる。しかし、近年の石油エネルギーの高騰によるコスト合理化には「パッド・ドライ法」の優位性も無視する事はできない。
本発明において前記薬剤及び化合物を用いて繊維構造物へ耐久性のある抗ウィルス・制菌性能を付与させる製造方法「浴中吸尽法」の概要を説明する。昇温熱処理を用いる加工機は液流染色機・ウインス染色機・ジッカー染色機・ワッシャー染色機などを用いる。繊維構造物の総重量に対し、浴比1:60以下になる様、染色機内の水量にする。この時の水の温度は30℃以下の条件が好ましい。親水性の置換基を有する2−ヒドロキシ−4.6−ジクロロ−1.3.5−トリアジンナトリウムを薬剤純度100%換算で0.1%〜10%(o.m.s)、ジアミノベンゼンスルフォン酸ナトリウムを0.01%〜10%(o.m.s)及び塩化ジデシルジメチルアンモニウムを0.01%〜10%(o.m.s)共存させ仕込む。苛性ソーダ、炭酸ナトリウム及び炭酸水素ナトリウムから選ばれた少なくとも一種の酸結合剤を用いてph8.0〜13.0のアルカリ浴に調液する。調液が終了すれば、約5分間〜10分間30℃以下の水温を条件として稼動、調液された加工液が充分繊維構造物内へ含浸あるいは浸漬させる。充分含浸あるいは浸漬させるためには加工液の濃度を高める必要があるが無水盲硝を適当量仕込んでも良い。その後第一次の昇温熱処理として0.1℃〜2℃/分の条件で60℃まで20分間〜30分間かけて徐々に昇温熱処理を実施する。この時は親水性の置換基を有する2−ヒドロキシ−4.6−ジクロロ−1.3.5−トリアジンナトリウムの第一次反応部位(Cl基)はアルカリ浴中ではジアミノベンゼンスルフォン酸の二個のNH2基と電子置換反応(求核置換反応)を実施して共有結合(―NH−)を介して、二個のモノクロロトリアジン環ナトリウムを有する新たな一次生成化合物となる。さらに、各モノトリアジン環には、塩化ジデシルジメチルアンモニウムの第四級アンモニウムイオンが、Naイオンとイオン交換して、イオン性結合で結合した新たな生成化合物となる。こうして、溶液はモノクロルトリアジン環を有する新たな生成化合物と造塩反応により生成されたNaClを混在する加工液となる。
従って、急激な昇温は2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンナトリウムの(Cl基)が加水分解を引き起こし、上記のような有効な電子置換反応を実施しないため、徐々に昇温熱処理を実施することを必須とする。第二次の昇温熱処理として60℃〜90℃で第二次反応部位(Cl基)は繊維構造物の有するアミノ基(NH2基)は−NH−O−を、アルコール系水酸基(OH基)は−O−を、カルボキシル基(COOH基)は−(CO)O−を、それぞれ、介してトリアジン環と共有結合する。繊維構造物と電子置換させ共有結合させるためには、30分間〜90分間の熱処理工程を必須とする。その後水洗い、湯洗い、酸中和などの処理を実施、乾燥すれば繊維構造物に耐久性のある抗ウィルス・制菌性能が付与された製品が得られる。
また本発明においては30℃〜90℃の「昇温熱処理」並び「連続熱処理」が含まれていれば良い。
以下、実施例によって本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に制約されるものではない。
なお、本発明の効果を確認するために、下記(1)鳥インフルエンザのウィルス不活性化試験を京都府立医科大学で、及び、下記(2)制菌性評価試験を日本化学繊維協会で、それぞれ実施した。また、加工品(試験片)の洗濯はJIS L-0217に準じて京都府織物・機械金属振興センターにて実施した。
(1)鳥インフルエンザのウィルス不活性化試験
下記方法により抗ウィルス効果を評価した。ウィルスは、鳥インフルエンザウィルス:A/Duck/Hong kong/342/78(H5N2)MDCK細胞を使用した。
被検材料布(試験片)それぞれ2cm×5cmにカットし、121℃、15分間高圧蒸気滅菌して乾燥させた。
滅菌布をチューブに入れて、ダルベッコMEM培地で3×105 PFU/150μ1に調製したウィルス液150μ1を試験片(ウール)に浸み込ませた。ウールは疎水性であるので、培地にTween20(登録商標)を0.05%添加したものでウィルス液を調製した。Tween20を0.05%添加した培地がウィルス感染価に影響をおよぼさないことを予備試験で確認した。密栓して4℃に24時間静置した。
ダルベッコMEM培地850μ1を添加してボルテックスし布に浸みこませたウィルスを培地中に放出させ、サンプル液とした。
サンプル液中のウィルス感染価を下記プラークアッセイによって測定した。
1)サンプル液をMEM培地で10段階希釈した。
2)前日にMDCK細胞を播種しておいた6well-plateの上清を除き、PBS(-)で2回洗浄した後、それぞれのサンプル希釈液を100μ1/weelで2weelずつ接種した。
3)1時間ウィルスを吸着させた後、トリプシン添加0.8%アガロース維持培地を4ml/weel添加した。
4)37℃、5% CO2 インキュベーター下に置き、2日間培養した。
5)感染細胞をダルタルアルデヒドで固定し、アガロース維持培地を取り除いて、クリスタルバイオレットで染色した。
6)各weelのプラーク数をカウントして、各サンプルのプラーク形成単位(PFU:plaque forming unit)を算出した。
(2)制菌性能評価試験:
JIS L-1902に準じて実施をした。
供試菌は、実施例1では、MRSA:Methicillin Resistant Staphylococcus Aureua llD 1677を、実施例2では、黄色ぶどう球菌:Staphylococcus Aureus ATCC 6538Pを、それぞれ使用した。
試験菌液は、界面活性剤(“Tween20”登録商標)0.05%を添加した。
<実施例1>
ガラス容器の中へ水温25℃とした、2−ヒドロキシ−4.6−ジクロロ−1.3.5−トリアジンナトリウム10%水溶液の中へジアミノベンゼンスルフォン酸ナトリウムをo.w.s5%投入して撹拌混合した剤を作成し、この剤を8cc容器内へ投入した。無水盲硝10g、炭酸ナトリウム5g、炭酸水素ナトリウム10g、塩化ジデシルジメチルアンモニウム80%濃度液5ccを投入し撹拌混合した。
この加工液の中へ、綿標準白布(JIS規格)40gを投入し含浸・浸漬した後5分間稼動した。その後約20分間かけて60℃まで昇温稼動した後電熱機を使用して80℃まで昇温稼動して80℃の温度を保持しつつ撹拌稼動を30分間実施した。
その後、排水を実施し、水洗い5分間、約50℃の水温度で酢酸を用いて15分間酸中和稼動し排水、水洗いを実施した。その後、綿に使用する風合い加工剤を用いて乾燥を実施した。
<実施例2>
液流染色機内へ水温25℃として水500g、2−ヒドロキシ−4.6−ジクロロ−1.3.5−トリアジンナトリウム10%水溶液8kg、ジアミノベンゼンスルフォン酸ナトリウム400g、炭酸水素ナトリウム5kg、塩化ジデシルジメチルアンモニウム80%濃度300ccを浴内へ投入して撹拌混合した。
浴内へウール生地(100%)32kgを投入して5分間含浸・浸漬する稼動を実施した。
その後1.5℃/分で30分間かけて60℃まで昇温稼動を実施、60℃〜65℃の水温を40分間保持、連続稼動を実施した。
その後、40℃の水温で10分間稼動し、排水を実施した。その後、約50℃の水温で酢酸を用いて15分間 酸中和稼動し、排水した後、再度湯洗いを実施した後、テンター乾燥機において乾燥し、最終のフルデカ工程を実施した。
こうして得られた実施例1(綿標準白布の加工品)および実施例2(ウール100%生地の加工品)について、前述の方法により、1)鳥インフルエンザウィルスの不活性化評価試験、及び、2)制菌性能評価試験を実施した。
<結果および考察>
(1)実施例1:
1)鳥インフルエンザウィルスの不活性化評価試験の結果を表1−1に示す。
未洗濯でウィルス減少率:99.87%(平均)であったのに対し、50回洗濯後でも、ウィルス減少率:99.92%(平均)であり、どちらも鳥インフルエンザウィルス(H5N2)に対するウィルス効果が認められた。
この結果は陽イオン性界面活性剤(塩化ジデシルジメチルアンモニウム)は科学情報によると細菌類には効果があるがウィルス・結核菌・細菌胞子(芽胞)には無効であるとの情報を根本的にくつがえす評価となった。
よって、本発明の繊維構造物への耐久性のある抗ウィルス性能を付与する加工法を実証することとなった。
Figure 0004832573
2)制菌性能評価試験の結果を表1―2に示す。
本実施例の未洗濯および50回洗濯後の何れも、殺菌活性値:>3.1であり、制菌性能が認められた。なお、(社)繊維評価技術協議会での「制菌性能有り」の殺菌活性値の基準値は「≧0.0」である。
したがって、本発明の繊維構造物への耐久性のある制菌性能を向上させる加工法を実証することとなった。
Figure 0004832573
(2)実施例2:
1)鳥インフルエンザウィルスの不活性化評価試験の結果を表2−1に示す。
未洗濯でウィルス減少率:28.32%(平均)であった。
鳥インフルエンザウィルス(H5N2)に対する抗ウィルス性は認められたが、綿に対してより抗ウィルスの評価が低く、ウールの持っている疎水性が界面活性剤“Tween20”)の0.05%添加では布に表面にウィルス液が広がっただけでウールに充分浸透していなかったことも考えられる。
Figure 0004832573
2)制菌性能評価の試験結果を表2−2に示す。
静菌活性値:>5.4となり、制菌性能が認められた。なお、(社)繊維評価技術協議会での「制菌性有り」の静菌活性値の基準値は、「≧2.2」である。
したがって、本発明の繊維構造物(ウール)へ制菌性能を向上させる加工法を実証することとなった。
Figure 0004832573

Claims (7)

  1. 繊維構造物に抗ウィルス・制菌性能を付与することを目的とする繊維構造物の抗ウィルス・制菌加工法であって、
    2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンナトリウム、ジアミノベンゼンスルフォン酸ナトリウム及び塩化ジデシルジメチルアンモニウムを共存させた処理浴を用いて、浴中吸尽法(浸漬加熱法)又はパッド・ドライ法(含浸乾燥法)を用いて、熱処理を前記繊維構造物に付すことを特徴とする繊維構造物の抗ウィルス・制菌加工法。
  2. 前記繊維構造物が、アミノ基、アルコール性水酸基及びカルボキシル基のいずれかを有するものであることを特徴とする請求項1記載の繊維構造物の抗ウィルス・制菌加工法。
  3. 前記浴中吸尽法を、処理浴のph:8.0〜13.0、昇温速度:2℃/分以下、昇温後浴温:60〜90℃×60〜30分の条件で施すことを特徴とする請求項1又は2記載の繊維構造物の抗ウィルス・制菌加工法。
  4. 前記パッド・ドライ法を、パッディング浴のph:8.0〜13.0、連続乾燥:60〜90℃×20〜3分の各条件で施すことを特徴とする請求項1又は2記載の繊維構造物の抗ウィルス・制菌加工法。
  5. 請求項1〜4に記載のいずれかの抗ウィルス・制菌加工法で処理された繊維構造物で形成されてなり、衣料品・医療用品・寝内装用資材のいずれかであることを特徴とする繊維製品。
  6. 請求項1〜4に記載のいずれかの抗ウィルス・制菌加工法で処理された皮状繊維構造物で形成されてなり、鞄・靴・バック・シート・カーシートのいずれかであることを特徴とする皮状繊維製品。
  7. 繊維構造物に抗ウィルス・制菌性能を付与することを目的とする繊維構造物の加工法に使用する処理浴(パッディング浴を含む。)であって、
    2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンナトリウム、
    ジアミノベンゼンスルフォン酸ナトリウム、及び
    塩化ジデシルジメチルアンモニウム、
    を必須成分とし、ph8.0〜13.0に調整されてなることを特徴とする繊維構造物用抗ウィルス・制菌加工処理浴。
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