JP4831981B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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本発明は、燃料電池システムに関する。
燃料電池システムには、プロトン導電性を有する電解質膜を備えた燃料電池が搭載されている。この燃料電池の内部抵抗は、燃料電池内部の電解質膜の湿潤状態に応じて大きく異なり、例えば十分な湿潤が得られずに電解質膜が乾燥している場合には、内部抵抗が大きくなり燃料電池内における電力損失が増大する等の問題が発生する。
このような問題を解消するために、電流計や電圧計を用いて燃料電池の負荷(出力電流、出力電圧など)を検出し、この検出結果をもとに燃料電池の内部水量の過不足(すなわち、電解質膜の湿潤状態)を判定し、判定結果に基づいて燃料電池へ供給するガスの供給量や供給圧力を増加若しくは減少させて電解質膜の湿潤状態を適正に保持させる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−352827号公報
しかしながら、上記の如く、電解質膜の湿潤状態が実際に変化したことを検知してから上記ガスの供給量や供給圧力などを制御したのでは、制御内容が反映されるまでの間、電解質膜の湿潤状態は適正化されない。かかる期間は電解質膜の湿潤状態の変化に起因する燃料電池の内圧変化によって電解質膜へ動荷重が加わり、電解質膜を含むMEA(Membrane Electrode Assembly)の構造劣化を招来してしまうといった問題があった。
本発明は以上説明した事情を鑑みてなされたものであり、負荷変動に伴う燃料電池の内圧変化によるMEAの構造劣化等を抑制することが可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。
上述した問題を解決するため、本発明に係る燃料電池システムは、燃料電池スタックの負荷変動によらず、該燃料電池スタックの内圧が略一定値を保持するように、当該システムの発電に関わるパラメータ(例えば、燃料電池スタックへ供給する供給ガスの加湿量、該供給ガスの利用率、前記燃料電池スタックから排出される排出ガスの圧力、該燃料電池スタックの運転温度など)を調整することを特徴とする。
かかる構成によれば、負荷変動によらず、燃料電池スタックの内圧が略一定値を保持するように発電に関わるパラメータが調整されるため、燃料電池燃スタックの内圧変化によってMEAの構造が劣化してしまうといった問題を未然に抑制することが可能となる。
ここで、前記ガスは、前記燃料電池スタックのカソード側に供給する酸化ガスでも良いが、該燃料電池スタックのアノード側に供給する燃料ガス(水素ガスなど)であっても良い。
また、本発明に係る燃料電池システムは、燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックの負荷を検知する検知手段と、前記検知手段によって負荷変動が検知されたとき、前記燃料電池スタックの内圧が略一定値を保持するように、該燃料電池スタックへ供給される供給ガスの加湿量、該供給ガスの利用率、該燃料電池スタックから排出される排出ガスの圧力、該燃料電池スタックの運転温度の少なくともいずれか1つのパラメータを調整する制御手段とを具備する態様であっても良い。
ここで、上記構成にあっては、前記供給ガスを加湿する加湿器をさらに具備し、前記制御手段は、前記加湿器の動作を制御することで前記供給ガスの加湿量を調整する態様が好ましく、また、前記供給ガスを供給する供給源をさらに具備し、前記制御手段は、前記供給源による前記供給ガスの単位時間当たりの供給量を制御することで前記供給ガスの利用率を調整する態様も好ましい。
さらに、前記排出ガスを外部へ放出するパージ弁をさらに具備し、前記制御手段は、前記パージ弁のオン・オフ時間、弁開度の少なくともいずれか一方を制御することで前記排出ガスの圧力を調整する態様や、前記燃料電池スタックを冷却する冷却機構をさらに具備し、前記制御手段は、前記冷却機構の動作を制御することで前記燃料電池スタックの運転温度を調整する態様も好ましい。
以上説明したように、本発明によれば、負荷変動に伴う燃料電池の内圧変化によるMEAの構造劣化等を抑制することが可能となる。
以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照しながら説明する。
A.本実施形態
図1は本実施形態に係わる燃料電池システム100の概略構成を示している。なお、以下に示す本実施形態では、燃料電池システム100を燃料電池自動車(FCHV;Fuel Cell Hyblid Vehicle)の車載発電システムとして用いる場合を想定するが、各種移動体(例えば、船舶や飛行機など)に搭載される発電システムや定置用発電システムとして用いても良い。
FCスタック(燃料電池)140は、供給される燃料ガス及び酸化ガスから電力を発生する手段であり、複数の単セルを直列に積層したスタック構造を有している。このFCスタック140は、燃料ガス通路141、酸化ガス通路142及び各セル毎に設けられたMEA(membrane electrode assembly)等を備えており、当該スタックに供給される水素ガスなどの燃料ガスは燃料ガス通路141を流れる一方、加湿器120を通じて加湿された空気などの酸化ガス(供給酸化ガス)は酸化ガス通路142を流れる。また、このFCスタック140には、駆動モータなどの負荷170に供給される負荷電流Jを測定するための電流計20が設けられている。
図2は、FCスタック140の単セル240の構成を示す図である。
単セル240は、電解質膜241が触媒層242、拡散層243によって挟まれたMEA244と、各ガスを流すための溝(流路)が形成されたセパレータ245とを備えている。かかる単セル240が複数積層されたFCスタック140では、以下に示す電気化学反応が起こり電気エネルギが発生する。
(アノード極側) H2 → 2H++2e-
(カソード極側) 2H++1/2O2+2e- → H2
このように、各セル240では発電に伴って水が生成される。かかる生成水がセル中に多く残るようになると、MEA244の電解質膜241が生成水を吸収して膨張し、膨潤圧が上がる。この膨潤圧の上昇に伴ってFCスタック140の内圧も上がる(図2に示す実線矢印参照)。一方、生成水がセル中に僅かしか残らないようになると、MEA244の電解質膜241が脱水して収縮し、膨潤圧が下がる。この膨潤圧の低下に伴ってFCスタック140の内圧も下がる(図2に示す点線矢印参照)。このように、MEA244の含水量とFCスタック140の内圧には相関関係がある。ここで、FCスタック140の内圧とは、締結状態下のFCスタックを構成する単セル240内部の圧力と解釈したり、この内圧と関連するMEA244(電解質膜241)の含水状態を表す膨潤圧と解釈しても良い。
このMEA244の含水量の変化によってMEA244が膨張したり、収縮したりすると、MEA244がセパレータ245の溝に食い込んだり、離れたりといった現象が起こる。このような現象が繰り返されることにより、MEA244の耐久性、信頼性が低下し、最悪の場合にはMEA244の電解質膜241に穴があき、クロスリークが発生する。本実施形態では、このような現象を抑制するべく、MEA244の膨潤圧、ひいてはFCスタック140の内圧が略一定値を保持するように、FCスタック140の発電に関わる種々のパラメータ(供給酸化ガスの加湿量、利用率など;詳細は後述)を調整する。
図1に示す加湿器120は、水蒸気交換膜121を介してFCスタック140の酸化ガス通路142から排出される酸化オフガスとFCスタック140の酸化ガス通路142に供給される供給酸化ガスとの間で水交換、熱交換を行う手段である。この供給酸化ガスへの加湿の制御は、加湿器120を通過する酸化オフガスの流量を調整することによって実現される。なお、加湿器120は、供給酸化ガスの過湿状態(供給酸化ガスへの水分供給量、ガス量、ガス圧)を制御することができるのであれば、どのような加湿器120であっても良く、また、酸化オフガスと供給酸化ガスとの間で水交換等を行う加湿器120の代わりに、水交換などを行わない加湿器を用いても良い。
また、酸化オフガス流路11上の加湿器120の前段には、酸化オフガスについて加湿器120を通過させるか、或いはバイパスさせるかを切り換えるためのバイパスバルブ160が設けられている(図1参照)。このバイパスバルブ160の開度(リニア弁の場合)などを制御することで加湿器120に導入する酸化オフガス流量を調整する。なお、バイパスバルブ160としてオン・オフ弁を採用した場合には、弁のオン・オフ時間等を制御することで加湿器120に導入する酸化オフガス流量を調整しても良い。
コンプレッサやブロアなどの供給源(以下、コンプレッサを想定)110は、外部から供給酸化ガスを取り込む手段である。コンプレッサ110によって取り込まれた供給酸化ガスは、供給ガス流路10、加湿器120を経由してFCスタック140の酸化ガス通路142に供給される。ここで、加湿器120の上流側の供給ガス流路10には供給酸化ガスの流量Qを測定する流量センサ(検出手段)22が設けられている。FCスタック140の酸化ガス通路142に供給された供給酸化ガスは、電気化学反応によって所定量消費された後、酸化オフガスとしてオフガス流路11に排出される。
冷却機構130は、FCスタック140を冷却する装置であり、冷却水等の冷媒の温度Tを検出する温度センサ27のほか、冷却水を加圧して循環させるポンプ、冷却水の熱を外部に放熱する熱交換器(いずれも図示略)などを備えている。
ECU(制御手段)150は、ROMやハードディスクなどのメモリに内蔵されている各種制御プログラムを実行することにより、燃料電池システム100の各部を中枢的に制御する。また、ECU150は、各センサから供給されるセンサ信号に基づいてFCスタック140の内圧を略一定に保持するための制御を行う(以下に示す第1の方法、第2の方法参照)。
<第1の方法;供給酸化ガスの加湿量を制御する態様>
図3は、一定の供給酸化ガスの利用率のもと、FCスタック140の負荷率が25%、100%に設定されたときの供給酸化ガスの相対湿度RHとFCスタック140の内圧との関係を示す特性図である。なお、利用率とは、反応に使用された供給酸化ガスの割合をいい、負荷率とは、定格負荷に対しての割合をいう。
第1の方法では、FCスタック140の負荷率の変化(負荷変動)によらず、FCスタック140の内圧が制御目標値Pg(図3の破線参照)を保持するように、供給酸化ガスの加湿量を制御する。例えば、FCスタック140の負荷率が25%から100%に変化した場合には、供給酸化ガスの相対湿度RHが略85%から略60%に変わるように供給酸化ガスの加湿量を制御する。これにより、FCスタック140の内圧は制御目標値Pgに保持される。
より具体的には、FCスタック140の負荷率が大きくなると、MEA244の含水量は増大し、膨張してしまう。かかる場合には、加湿器120による供給酸化ガスの加湿量(すなわち相対湿度RH)を低く設定する制御を行う。供給酸化ガスの加湿量を低く設定することでMEA244の含水量は減少し、FCスタック140の内圧は一定値(すなわち制御目標値Pg)に保持される。
これとは逆に、FCスタック140の負荷率が小さくなると、MEA244の含水量は減少し、収縮してしまう。かかる場合には、加湿器120による供給酸化ガスの加湿量(すなわち相対湿度RH)を高く設定する制御を行う。供給酸化ガスの加湿量を高く設定することでMEA244の含水量は増大し、FCスタック140の内圧は一定値(すなわち制御目標値Pg)に保持される。
<第2の方法;供給酸化ガスの利用率を制御する態様>
図4は、一定の供給酸化ガスの加湿条件のもと、FCスタック140の負荷率が25%、100%に設定されたときの供給酸化ガスの利用率URとFCスタック140の内圧との関係を示す特性図である。
第2の方法では、FCスタック140の負荷率の変化(負荷変動)によらず、FCスタック140の内圧が制御目標値Pg(図3の破線参照)に保持されるように、供給酸化ガスの利用率を制御する。例えば、FCスタック140の負荷率が25%から100%に変化した場合には、供給酸化ガスの利用率URが略58%から略40%に変わるように供給酸化ガスの利用率を制御する。これにより、FCスタック140の内圧は制御目標値Pgに保持される。
より具体的には、FCスタック140の負荷率が大きくなると、MEA244の含水量は増大し、膨張してしまう。かかる場合には、コンプレッサ110による供給酸化ガスの単位時間当たりの供給量を増やし、供給酸化ガスの利用率URを下げる制御を行う。供給酸化ガスの利用率URを下げることでFCスタック140から外部へ排出される水分量が増加し、MEA244の含水量は減少する。これにより、FCスタック140の内圧は一定値(すなわち制御目標値Pg)に保持される。
これとは逆に、FCスタック140の負荷率が小さくなると、MEA244の含水量は減少し、収縮してしまう。かかる場合には、エアコンプレッサ(供給源)110による供給酸化ガスの単位時間当たりの供給量を減らし、供給酸化ガスの利用率URを上げる制御を行う。供給酸化ガスの利用率URを上げることでFCスタック140から外部へ排出される水分量が減少し、MEA244の含水量は増加する。これにより、FCスタック140の内圧は一定値(すなわち制御目標値Pg)に保持される。
このように、本実施形態においてはFCスタック140の負荷率の変化(負荷変動)によらず、FCスタック140の内圧が一定値を保持するように、供給酸化ガスの加湿量、または供給酸化ガスの利用率を制御(調整)する。実際には、ECU150がFCスタック140の内圧を制御目標値Pgに保持するための負荷電流−加湿量特性マップ、または負荷電流−利用率特性マップ(いずれも図示略)を利用して制御を行う。下記式(1)、(2)は、負荷電流−加湿量特性マップ、負荷電流−利用率特性マップを構成する供給酸化ガスの加湿量、供給酸化ガスの利用率を調整因子としたときの等スタック内圧線を表す関数である。これら各マップを利用してFCスタック140の内圧を制御する場合の具体的な動作について図5、図6を参照して説明する。
URair=f(P,j) ・・・(1)
RHair=g(P,j) ・・・(2)
<第1の方法>
図5は、第1の方法を用いてFCスタック140の内圧を制御する場合のフローチャートである。この図5に示す制御は、ECU150によって所定時間間隔で繰り返し実行される。
ECU150は、電流計20から供給される検知信号に基づき、FCスタック140の負荷電流Jを検知する(ステップSa1)。ECU150は、検知した負荷電流Jと負荷電流−加湿量特性マップを利用して制御目標値Pgに見合った供給酸化ガスの加湿量を求め、求めた加湿量を加湿器120に設定する(ステップSa2)。
ステップSa3に進むと、ECU150はFCスタック140の負荷電流Jが変動したか否かを検出する。ECU150は負荷電流Jの変動を検出するまでの間、ステップSa3の処理を繰り返し実行する。ECU150は負荷電流Jの変動を検出すると(ステップSa3;YES)、制御目標値Pgが保持されるような供給酸化ガスの加湿量を求め、求めた加湿量を加湿器120に再設定し(ステップSa4)、処理を終了する。
<第2の方法>
図6は、第2の方法を用いてFCスタック140の内圧を制御する場合のフローチャートである。この図6に示す制御も上記制御と同様、ECU150によって所定時間間隔で繰り返し実行される。
ECU150は、電流計20から供給される検知信号に基づき、FCスタック140の負荷電流Jを検知する(ステップSb1)。ECU150は、検知した負荷電流Jと負荷電流−利用率特性マップを利用して制御目標値Pgに見合った供給酸化ガスの利用率を求める。ECU150は、求めた供給酸化ガスの利用率に基づき、供給酸化ガスの供給量をコンプレッサ110に設定する(ステップSb2)。
ステップSb3に進むと、ECU150はFCスタック140の負荷電流Jが変動したか否かを検出する。ECU150は負荷電流Jの変動を検出するまでの間、ステップSb3の処理を繰り返し実行する。ECU150は負荷電流Jの変動を検出すると(ステップSb3;YES)、制御目標値Pgが保持されるような供給酸化ガスの利用率を求める。ECU150は求めた供給酸化ガスの利用率に基づき、供給酸化ガスの供給量をコンプレッサ110に再設定し(ステップSb4)、処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態によれば、FCスタック内の水分量(すなわちMEAの電解質膜の湿潤状態)の変化を検知することなしに、FCスタックに関わるパラメータ(供給酸化ガスの加湿量や供給酸化ガスの利用率)を調整することで、FCスタックの内圧を略一定に保持する。従って、FCスタック内の水分量の変化を検知してからガス供給量や供給圧力などを制御する従来技術に比べて、MEAの耐久性、信頼性を向上させることが可能となる。
B.変形例
上述した本実施形態では、FCスタック140の内圧を略一定に保持するためのパラメータとして、供給酸化ガスの加湿量や供給酸化ガスの利用率を例示したが、以下に示すFCスタック140から排出される排出ガスの圧力(背圧)やFCスタック140の運転温度を利用しても良い。
<第3の方法;排出ガスの圧力を制御する態様>
第3の方法では、FCスタック140の負荷率の変化(負荷変動)によらず、FCスタック140の内圧が制御目標値Pgに保持されるように、背圧を調整する。
具体的には、FCスタック140から排出される酸化オフガス等をシステム外部へ放出するパージ弁の開度(リニア弁の場合)を制御することで背圧を調整する。
例えば、FCスタック140の負荷率が大きくなると、MEA244の含水量は増大し、膨張してしまう。かかる場合には、パージ弁の開度を拡げる制御を行う。パージ弁の開度を拡げることで背圧は下がり、MEA244からの水の持ち去り力が増し、MEA244は適度な含水状態に戻ることになる。これに伴い、MEA244の電解質膜の膨潤圧は下がるため、FCスタック140の内圧も下がり、内圧は一定値(すなわち制御目標値Pg)に保持される。
これとは逆に、FCスタック140の負荷率が小さくなると、MEA244の含水量は減少し、収縮してしまう。かかる場合には、パージ弁の開度を絞る制御を行う。パージ弁の開度を絞ることで背圧は上がり、MEA244からの水の持ち去り力が減り、MEA244は適度な含水状態に戻ることになる。これに伴い、MEA244の電解質膜の膨潤圧は上がるため、FCスタック140の内圧も上がり、内圧は一定値(すなわち制御目標値Pg)に保持される。なお、上記例では、パージ弁としてリニア弁を利用したが、オン・オフ弁を利用しても良い。パージ弁としてオン・オフ弁を利用した場合には、オン・オフ時間を制御することで背圧を調整すれば良い。
<第4の方法;排出ガスの温度を制御する態様>
第4の方法では、FCスタック140の負荷率の変化(負荷変動)によらず、FCスタック140の内圧が制御目標値Pgに保持されるように、FCスタック140の運転温度を調整する。
具体的には、FCスタック140を冷却する冷却機構130の動作を制御することで、FCスタック140の運転温度を調整する。例えば、FCスタック140の負荷率が大きくなると、MEA244の含水量は増大し膨張してしまう。かかる場合には、FCスタック140の運転温度を上げるように、例えば冷却機構130を循環する冷媒(冷却液)の流量を下げる制御を行う。冷媒の流量を下げることでFCスタック140の内部の温度(すなわち運転温度)は上がり、MEA244の含水量が減少する。これに伴ってFCスタック140の内圧も下がり、かかる内圧は一定値(すなわち制御目標値Pg)に保持される。
これとは逆に、FCスタック140の負荷率が小さくなると、MEA244の含水量は減少し、収縮してしまう。かかる場合には、FCスタック140の運転温度を下げるように、例えば冷却機構130を循環する冷媒の流量を上げる制御を行う。冷媒の流量を上げることでFCスタック140の内部の温度(すなわち運転温度)は下がり、MEA244の含水量が増大する。これに伴ってFCスタック140の内圧も上がり、かかる内圧は一定値(すなわち制御目標値Pg)に保持される。
なお、上記例では冷媒の流量を変えることでFCスタック140の運転温度を調整したが、冷媒の圧力を変えたり、冷却機構140と熱交換器(ラジエターなど;図示略)との熱交換量を変えることでFCスタック140の運転温度を調整しても良い。以上説明したように、背圧やFCスタック140の運転温度を調整することで、FCスタック140の内圧を略一定に保持させても良い。
なお、これら背圧やFCスタック140の運転温度の調整は、本実施形態と同様、FCスタック140の内圧を略一定に保持するための負荷電流−背圧特性マップ、または負荷電流−運転温度特性マップを利用して行われる。また、以上説明した内容は、燃料電池140のアノード側に供給等される酸化ガスに限る趣旨ではなく、燃料電池140のカソード側に供給等される燃料ガス(水素ガスなど)についても同様に適用可能である。
本実施形態に係る燃料電池システムの構成を示す図である。 同実施形態に係るFCスタックの単セルの構成を示す図である。 同実施形態に係る相対湿度とFCスタックの内圧との関係を示す特性図である。 同実施形態に係る利用率とFCスタックの内圧との関係を示す特性図である。 同実施形態に係るFCスタックの内圧を制御する場合のフローチャートである。 同実施形態に係るFCスタックの内圧を制御する場合のフローチャートである。
符号の説明
100・・・燃料電池システム、110・・・コンプレッサ、120・・・加湿器、121・・・水蒸気交換膜、130・・・冷却機構、140・・・燃料電池、141・・・燃料ガス通路、142・・・酸化ガス通路、150・・・ECU、160・・・バイパスバルブ、10・・・供給酸化ガス流路、11・・・酸化オフガス流路、27・・・温度センサ、22・・・流量センサ、20・・・電流センサ。

Claims (4)

  1. 燃料電池スタックと、
    前記燃料電池の負荷を変動する検知手段と、
    前記検知手段によって検出される負荷変動によらず、該燃料電池スタックの内圧が略一定値を保持するように、当該システムの発電に関わるパラメータを調整する制御手段と
    前記供給ガスを加湿する加湿器とを具備し、
    前記制御手段は、負荷電流と供給ガスの加湿量の関係をあらわす負荷電流−加湿量特性マップを利用して、前記加湿器による供給ガスへの加湿状態を制御することで前記供給ガスの加湿量を調整することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 燃料電池スタックと、
    前記燃料電池の負荷を変動する検知手段と、
    前記検知手段によって検出される負荷変動によらず、該燃料電池スタックの内圧が略一定値を保持するように、当該システムの発電に関わるパラメータを調整する制御手段と
    前記供給ガスを供給する供給源とを具備し、
    前記制御手段は、負荷電流と供給ガスの利用率の関係をあらわす負荷電流−利用率特性マップを利用して、前記供給源による前記供給ガスの単位時間当たりの供給量を制御することで前記供給ガスの利用率を調整することを特徴とする燃料電池システム。
  3. 燃料電池スタックと、
    前記燃料電池の負荷を変動する検知手段と、
    前記検知手段によって検出される負荷変動によらず、該燃料電池スタックの内圧が略一定値を保持するように、当該システムの発電に関わるパラメータを調整する制御手段と
    前記排出ガスを外部へ放出するパージ弁とを具備し、
    前記制御手段は、負荷電流と背圧との関係をあらわす負荷電流−背圧特性マップを利用して、前記パージ弁のオン・オフ時間、弁開度の少なくともいずれか一方を制御することで前記排出ガスの圧力を調整することを特徴とする燃料電池システム。
  4. 燃料電池スタックと、
    前記燃料電池の負荷を変動する検知手段と、
    前記検知手段によって検出される負荷変動によらず、該燃料電池スタックの内圧が略一定値を保持するように、当該システムの発電に関わるパラメータを調整する制御手段と
    前記燃料電池スタックを冷却する冷却機構とを具備し、
    前記制御手段は、負荷電流と燃料電池スタックの運転温度との関係をあらわす負荷電流−運転温度特性マップを利用して、前記冷却機構による冷却液の流量、冷却液の圧力、熱交換器との熱交換量を制御することで前記燃料電池スタックの運転温度を調整することを特徴とする燃料電池システム。
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