JP4830982B2 - 気相成長装置および気相成長方法 - Google Patents

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Description

この発明は、気相成長装置および気相成長方法に関し、より特定的には、いわゆる自公転サセプタを用いる気相成長装置および気相成長方法に関する。
従来、処理対象物(基板)の表面に気相成長法を用いて成膜を行なう気相成長装置が知られている。また、形成される膜の厚みや組成を均一化するため、処理対象物を回転(自転)させるとともに、当該処理対象物を保持するサセプタを回転させることにより処理対象物をサセプタの回転軸回りに回転(公転)させる、いわゆる自公転サセプタを用いた気相成長装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上述した自公転サセプタでは、円板形状のサセプタをベースプレートで回転自在に保持するとともに、サセプタに複数形成された開口部にリング形状の基板トレイを回転自在に保持している。そして、基板トレイの外周部には歯車部が形成されている。また、サセプタの外周部を囲むように円環状の固定ギアが配置され、当該固定ギアの内周側には基板トレイの上記歯車部と噛み合う歯車部が形成されている。このため、サセプタが回転(公転)すると、この基板トレイおよび処理対象物である基板も回転(自転)する。
特開2002−175992号公報
上述した気相成長装置では、以下のような問題があった。すなわち、上述した従来の気相成長装置では、処理対象物の表面に成膜を行なうときに、自公転サセプタの裏面側(処理対象物において成膜を行なう表面が面する側と反対側)に配置されたヒータによって処理対象物を加熱しながら、処理対象物の成膜を行なう表面に対向する領域に原料ガスを供給する。この原料ガスが所定の反応温度において反応することにより、処理対象物の表面に膜が形成される。しかし、基板トレイはサセプタに回転可能に保持されており、また、基板トレイの外周部の歯車と固定ギアの歯車とが噛み合うことで基板トレイが回転するため、基板トレイの外周部とサセプタの開口部との間に隙間が存在する。また、基板トレイの外周部の歯車と固定ギアの歯車とが噛み合う部分においても、歯車の歯の間に隙間が存在している。そのため、処理対象物に対して成膜処理を行なうときに、サセプタの表面側に存在する原料ガスが当該隙間を介してサセプタの裏面側に侵入する場合があった。また、サセプタの裏面側では、パージガスが供給される場合があるが、当該パージガスが上記隙間を介してサセプタの表面側に侵入する可能性もある。
このように、サセプタの表面側と裏面側との間で原料ガスやパージガスの流通が起きると、サセプタの表面側では処理対象物の表面に形成される膜の膜質が劣化する(たとえば膜厚や組成の均一性が低下する)という問題が発生する。また、サセプタの裏面側では、侵入した原料ガスによってヒータなどの機器が腐食・劣化するという問題も発生する。
この発明は、上記のような課題を解決するために成されたものであり、この発明の目的は、サセプタの表面側と裏面側との間でのガスの流通を抑制することが可能な気相成長装置および気相成長方法を提供することである。
この発明に従った気相成長装置は、自公転サセプタを備える。当該自公転サセプタは、ベース部材と自転ステージとを含む。ベース部材は公転し、開口部が形成されている。自転ステージは、ベース部材の開口部に回転可能に設置され、処理対象物が搭載される。自転ステージは、歯車部とカバー部材とを有する。歯車部は、自転ステージの外周部に形成され、自転ステージを回転させるための駆動力が伝達される。カバー部材は、自転ステージが回転するときの回転軸方向における、歯車部の端面と接触して前記端面の少なくとも一部を覆うとともに歯車部を構成する複数の歯において、隣接する歯が互いに対向する側面側外縁より回転軸に交差する方向に突出する。なお、ここで自公転サセプタとは、回転(公転)可能なベース部材に、処理対象物が搭載される自転ステージが配置され、当該自転ステージも回転(自転)可能となったサセプタを意味する。
このようにすれば、カバー部材のうち歯車部の端面より回転軸に交差する方向に突出する部分によって、自転ステージに駆動力を伝達するため当該歯車部と噛み合う他の部材の歯車部と、自転ステージの歯車部との間に形成される間隙を、歯車部の端面側から覆うことができる。このため、当該間隙におけるガスの流通抵抗を高めることができる。したがって、自公転サセプタの処理対象物が搭載される表面側と、当該表面と反対側の裏面側との間での原料ガスやパージガスなどの流通を抑制することができる。この結果、処理対象物の表面に形成される膜の膜質の劣化や自公転サセプタの裏面側に配置されたヒータなどの機器の劣化を抑制することができる。
上記気相成長装置において、歯車部は、回転軸方向における端面と対向する他の端面を有していてもよい。自転ステージは、当該他の端面と接触して前記他の端面の少なくとも一部を覆うとともに歯車部を構成する複数の歯において、隣接する歯が互いに対向する側面側外縁より回転軸に交差する方向に突出する他のカバー部材をさらに有していてもよい。
この場合、歯車部を挟むようにカバー部材および他のカバー部材が配置されるため、他の部材の歯車部と自転ステージの歯車部との間に形成される間隙におけるガスの流通抵抗を、カバー部材および他のカバー部材という2箇所で高めることができる。このため、自公転サセプタの表面側と裏面側との間のガスの流通をより効果的に抑制できる。
この発明に従った気相成長方法は、上記気相成長装置を用いる気相成長方法であって、自転ステージに処理対象物を搭載する工程と、少なくとも自転ステージが回転している状態で、処理対象物に対向する領域に原料ガスを供給することにより、処理対象物の表面上に膜を成長させる工程とを備える。このようにすれば、自公転サセプタおいて表面側と裏面側との間のガスの流通を抑制できるため、形成される膜の品質が当該ガスの流通に起因して劣化することを抑制できる。つまり、優れた膜質の膜を形成することができる。また、自公転サセプタの裏面側に成膜処理の原料ガスなどが流入することを抑制できるので、自公転サセプタの裏面側に配置された機器が当該原料ガスによって損傷を受ける可能性を低減できる。
このように、本発明によれば、自公転サセプタの表面側と裏面側との間でのガスの流通を抑制することができるので、膜質の均質な膜を形成することができるとともに、自公転サセプタの裏面側に配置された機器が成膜処理の原料ガスによって損傷を受ける可能性を低減できる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
図1は、本発明に従った気相成長装置の実施の形態1を構成するサセプタの平面模式図である。図2は、図1の線分II−IIにおける断面模式図である。図3は、図2に示したサセプタの部分断面模式図である。図4は、図3に示したサセプタの部分平面模式図である。図5は、図1〜図4に示したサセプタを用いた気相成長装置の全体構成を示す模式図である。図1〜図5を参照して、本発明による気相成長装置を説明する。
まず、図1〜図4を参照して、本発明による気相成長装置のサセプタの構造を説明する。図1〜図4に示したサセプタ1は、いわゆるフェースダウン型であって自公転型のサセプタ(複数の基板を保持し、当該基板を回転(自転)させながら、複数の基板を保持するサセプタ自体も回転(公転)可能に構成されているサセプタ)である。
サセプタ1は、その外周部を構成し、平面形状がドーナツ状の板状体であって、内周面に歯車の歯が形成されている外周歯車3と、外周歯車3の内周側に回転可能に配置され、平面形状が円形状のサセプタ本体5と、サセプタ本体5に形成された開口部に回転可能に挿入された内周歯車7と、内周歯車7に接続された均熱部材9と、サセプタ本体5の中央部に接続された回転軸13とを備える。
外周歯車3は、支持部材11に位置決めピン12を用いて固定されている。支持部材11は、その外周側端部が図2に示すように固定ピン14によって支持台19に固定されている。また、サセプタ本体5には、互いにほぼ同じ距離だけ離れた状態で、6つの開口部が円周上に並ぶように形成されている。各開口部には、内周歯車7が回転可能に嵌め込まれている。なお、開口部の数は、図1に示したサセプタ1では6つとなっているが、他の任意の数としてもよい。たとえば、開口部の数を3つ、あるいは4つ、もしくは7以上の任意の数としてもよい。
内周歯車7は、開口部の上部から外側に延びるフランジ部の外周部に歯車の歯が形成されている。また、内周歯車7の上記フランジ部の内周側は、開口部の壁面に沿って開口部の上部から下部にまで延在する筒状体部10となっている。そして、内周歯車7において開口部の下部に位置する端部(筒状体部の下方端部)では、開口部の内周側に向けて突出する突出部が形成されている。つまり、内周歯車7も、その内周側に開口部が形成された状態になっている。内周歯車7のフランジ部の外周に形成された歯車の歯は、図1に示すように外周歯車3の歯車の歯と噛み合っている。
そして、内周歯車7のフランジ部上には、当該内周歯車7の歯車の歯の上端面を覆うようにカバー部材18が配置されている。カバー部材18は平面形状がドーナツ状である板状体である。
内周歯車7の内周側の開口部に嵌め込まれた状態で、均熱部材9が配置されている。また、均熱部材9の外周側の下部には、基板保持爪17が配置されている。基板保持爪17は、その先端部の爪部で処理対象物である基板26を保持する。保持された基板の表面と均熱部材9の表面は接触していてもよいし、基板26の均熱部材9と対向する表面と均熱部材9の表面との間には図3に示すように間隙が形成されていてもよい。
均熱部材9、基板保持爪17、さらに基板保持爪17に保持された基板26は、内周歯車7に接続された状態になっている。このため、内周歯車7が回転することで、均熱部材9、基板保持爪17、さらに基板保持爪17に保持された基板26は回転(自転)する。
上述のように、内周歯車7がサセプタ本体5の開口部内において回転するため、内周歯車7の歯車の歯が形成されたフランジ部の下面と、サセプタ本体5において上記フランジ部に対向する部分とには管状の溝が形成されている。当該環状の溝にはベアリング8が設置されている。また、サセプタ本体5も回転軸13を回転させることにより外周歯車3に対して回転可能となっているため、外周歯車3とともに支持部材11に位置決めピン12によって固定される外周ベース部材4とサセプタ本体5との間にもベアリング6が配置されている。
具体的には、外周ベース部材4とサセプタ本体5との対向する部分において、外周ベース部材4およびサセプタ本体5の両方の表面に(回転軸13を中心とした)環状の溝が形成されている。当該溝にベアリング6が配置されている。このため、サセプタ本体5はベアリング6を介して平面形状がドーナツ状の外周ベース部材4上に回転可能に搭載された状態になっている。すなわち、円板状のサセプタ本体5の外周の下面および端面を覆うとともに、サセプタ本体5の外周の下側に延在する突出部を有するように外周ベース部材4は形成されている。そして、この突出部とサセプタ本体5の外周との間に、上述のようにベアリング6が設置されている。
ここで、カバー部材18は、図4に示すように内周歯車7のフランジ部に形成された歯車の外周端上にまで延在するように、内周歯車7の歯車部を覆うことが可能なドーナツ状の平面形状を有している。このようなカバー部材18を備えることで、内周歯車7の歯車の歯と外周歯車3の歯とが噛み合っている部分などから後述する気相成長装置の反応管内の原料ガスなどを含む内部雰囲気ガスと、反応管の外部の雰囲気ガスとが流通する流通経路の流通抵抗(通気抵抗)を高めることができる。
次に、図1〜図4に示したサセプタを備える本発明による気相成長装置の構造を、図5を参照して説明する。
図5を参照して、本発明による気相成長装置30は、筒状の反応管31と、反応管31の上部壁面に形成された開口部に配置されているサセプタ1と、サセプタ1の上部に配置されたヒータ24と、反応管31の内部に原料ガスなどを供給するためのガス供給部材32と、反応管31の内部から反応済みのガスや雰囲気ガスなどを排出するための排気部材33と、サセプタ1のサセプタ本体5(図1参照)を回転させるためのモータなどの駆動部材(図示せず)と、当該駆動部材、ガス供給部材32、排気部材33、ヒータ24などを制御するための制御部(図示せず)とを備える。また、駆動部材は、回転軸13に接続され、当該回転軸13を回転させることにより、サセプタ本体5を回転させる。
次に、図5に示した気相成長装置を用いた気相成長方法を説明する。図6は、図5に示した気相成長装置を用いた気相成長方法を説明するためのフローチャートである。
図6に示すように、まず基板準備工程(S100)を実施する。具体的には、図3に示すようにサセプタ1の下面側において、各均熱部材9と対向する位置に基板保持爪17を用いて基板26を固定する。そして、排気部材33を動作させることにより、矢印35に示すように反応管31の内部から雰囲気ガスを排出する。このようにして、反応管31の内部の圧力を所定の圧力にセットする。
次に、成膜工程(S200)を実施する。具体的には、ヒータ24に電力を投入する。この結果、ヒータ24から放出された熱によって均熱部材9が加熱される。加熱された均熱部材9からの熱によって、基板26が加熱される。さらに、サセプタ本体5に接続された回転軸13を図1の矢印25に示す方向に回転させる。この結果、サセプタ本体5が図1の矢印25に示した方向に回転(公転)する。すると、内周歯車7と外周歯車3との歯が噛み合っていることから、サセプタ本体5の回転に伴って、各内周歯車7が図1の矢印27に示す方向に回転する。この結果、内周歯車7の内周側に配置された均熱部材9および基板26が図1の矢印27に示す方向に回転(自転)する。
この状態で、基板26の温度が所定の処理温度となったときに、ガス供給部材32から矢印34(図5参照)に示すように原料ガス(反応ガス)を反応管31の内部に供給する。供給された原料ガスは基板26と対向する領域(基板26の下面に面する領域)に供給され、この原料ガスを原料として基板26の表面(下面)に膜が形成される。
このとき、サセプタ1の内周歯車7上にカバー部材18が設置されているため、内周歯車7の歯車の歯と外周歯車3の歯車の歯との間隙を介して反応管31の内部の原料ガスが反応管31の外部に漏洩する、あるいは反応管31の外部の雰囲気ガスが反応管31の内部に流入するといったガスの混合を抑制することができる。このため、上記のようなガスの混合に伴って基板26表面での成膜条件が基板26の外周部と中央部とで異なってしまうため、基板26に形成される膜の膜質が劣化する、あるいはヒータ24近傍に反応管31内部から漏洩した原料ガスが到達してヒータ24を損傷する、といった問題の発生を抑制できる。
(実施の形態2)
図7は、本発明による気相成長装置の実施の形態2を構成するサセプタの部分断面模式図である。図8は、図7に示したサセプタの部分平面模式図である。図7および図8を参照して、本発明による気相成長装置の実施の形態2を説明する。なお、図7は図3に対応し、図8は図4に対応する。
図7および図8に示した気相成長装置は、基本的には図1〜図5に示した気相成長装置と同様の構造を備えるが、サセプタの内周歯車7に設置されたカバー部材28の配置が異なっている。すなわち、図7および図8に示すように、カバー部材28は内周歯車7のフランジ部に形成された歯車の上端面ではなく下端面に面する領域(内周歯車7のフランジ部とサセプタ本体5とが対向する領域)において、内周歯車7のフランジ部下に沿って環状に配置されている。このような構成によっても、カバー部材28によってサセプタ1の下面が面する反応管31内の原料ガスと反応管31外部のガスとが流通する流通経路(内周歯車7とサセプタ本体5の開口部との間の間隙)の通気抵抗を高めることができる。この結果、図1〜図5に示した気相成長装置と同様の効果を得ることができる。
(実施の形態3)
図9は、本発明による気相成長装置の実施の形態3を構成するサセプタの部分断面模式図である。図9を参照して、本発明による気相成長装置の実施の形態3を説明する。なお、図9は図3に対応する。
図9に示すように、本発明による気相成長装置の実施の形態3は、基本的には図1〜図5に示した気相成長装置と同様の構造を備えるが、内周歯車7に2つのカバー部材18、28が設置されている点が異なる。すなわち、図9に示すように、内周歯車7のフランジ部の上端面に一方のカバー部材18が設置され、当該フランジ部とサセプタ本体5との対向する面に他方のカバー部材28が設置されている。このカバー部材18、28は、上述した実施の形態1および実施の形態2に示したカバー部材18、28と同様の構造を備えている。このようにすれば、気相成長装置の反応管内部の原料ガスと反応管外部の雰囲気ガスとが流通する流通経路の通気抵抗を、上述した本発明による気相成長装置の実施の形態1および実施の形態2より高めることができる。このため、上記流通経路を介して原料ガスが反応管の外部に漏れたり、反応管外部の雰囲気ガスが反応管内部に流入する可能性を低減できる。したがって、これらのガスの流入や漏洩に起因する、形成される膜の膜質の劣化やヒータなどの機器の損傷といった問題の発生を抑制できる。
上述した本発明の実施の形態と一部重複する部分もあるが、以下日本発明の特徴的な構成を列挙する。
この発明に従った気相成長装置30は、自公転サセプタとしてのサセプタ1を備える。当該サセプタ1は、ベース部材としてのサセプタ本体5と自転ステージとしての内周歯車7および均熱部材9とを含む。サセプタ本体5は公転し、開口部が形成されている。内周歯車7および均熱部材9は、サセプタ本体5の開口部に回転可能に設置され、処理対象物としての基板26が搭載される。内周歯車7は、歯車部(フランジ部の外周部において歯車の歯が形成された部分)とカバー部材18、28とを有する。歯車部は、内周歯車7の外周部(フランジ部の外周部)に形成され、内周歯車7を回転させるための駆動力が伝達される。カバー部材18、28は、内周歯車7が回転するときの回転軸に交差する方向における、歯車部の端面(フランジ部の上部表面または下部表面)の少なくとも一部を覆うとともに、図4または図8に示すように歯車部の端面の外周端(フランジ部の外周部に形成された歯車の隣接する歯の側面側外縁)より回転軸に交差する方向(内周歯車7の回転軸から見た径方向に沿って外側)に突出する。
このようにすれば、カバー部材18、28のうち歯車部の端面の外周端(内周歯車7の歯車の歯の側面側外縁)より回転軸に交差する方向に突出する部分によって、内周歯車7に駆動力を伝達するため当該内周歯車7と噛み合う外周歯車3の歯車部と、内周歯車7の歯車部との間に形成される間隙を、内周歯車7の歯車部の端面側からカバー部材18、28によって覆うことができる。このため、当該間隙におけるガスの流通抵抗を高めることができる。したがって、サセプタ1の処理対象物としての基板26が搭載される表面側(図3の下面側)と、当該表面と反対側の裏面側(図3の上面側)との間での原料ガスやパージガスなどの流通を抑制することができる。この結果、基板26の表面(下面)に形成される膜の膜質の劣化やサセプタ1の裏面側(上面側)に配置されたヒータ24などの機器の劣化を抑制することができる。
上記気相成長装置30において、内周歯車7の歯車部は、回転軸に交差する方向における端面と対向する他の端面を有していてもよい。(すなわち、内周歯車7のフランジ部の上部表面が上記端面である場合には、フランジ部の下部表面が上記他の端面に該当する。また、内周歯車7のフランジ部の下部表面が上記端面である場合、フランジ部の上部表面が上記他の端面に該当する。)図9に示すように、内周歯車7は、当該他の端面の少なくとも一部を覆うとともに当該他の端面の外周端より回転軸に交差する方向に突出する他のカバー部材28、18をさらに有している。つまり、内周歯車7のフランジ部の上部表面および下部表面上にそれぞれカバー部材18、28が配置されている。
この場合、フランジ部の外周に形成された歯車部を挟むようにカバー部材および他のカバー部材(カバー部材18、28)が配置されるため、外周歯車3の歯車部と内周歯車7の歯車部との間に形成される間隙におけるガスの流通抵抗を、カバー部材18、28という2箇所で高めることができる。このため、サセプタ1の表面側と裏面側との間のガスの流通をより効果的に抑制できる。
上記気相成長装置30において、図4や図8に示すように、カバー部材18、28は歯車部の歯の外端部(最外周の端部)にまで伸びている。この場合、歯車部の移動領域をカバー部材18、28でほぼ覆うことができるため、内周歯車7歯車部と外周歯車3との間の間隙におけるガスの流通抵抗を十分高めることができる。
また、上記気相成長装置30において、カバー部材18、28は内周歯車7の歯車部の歯の外端部より外側に(つまりカバー部材18、28の径が内周歯車7の径より大きくなるように)伸びていてもよい。この場合、内周歯車7の歯車部と外周歯車3との間の間隙におけるガスの流通経路の長さを延長することになるので、結果的に当該流通経路でのガスの流通抵抗をより高めることができる。あるいは、上記気相成長装置30において、カバー部材18、28の外縁は内周歯車7の歯車部の隣接する歯の間の凹部の底より外側かつ当該歯車部の歯の外端部(最外周の端部)より内側に位置していてもよい。
また、上記気相成長装置30において、カバー部材18、28と外周歯車3の歯車部の端面との間の距離は、たとえば0.5mm程度とすることができる。また、カバー部材18、28は、内周歯車7と一体的に形成してもよいが、平面形状が円環状の板状体を内周歯車7のフランジ部に接続することによって形成してもよい。この場合、接続方法はネジなど任意の方法を利用することができる。
この発明に従った気相成長方法は、上記気相成長装置30を用いる気相成長方法であって、図6に示すように、自転ステージに処理対象物(基板26)を搭載する工程(基板準備工程(S100))と、少なくとも内周歯車7が回転している状態で、基板26に対向する領域に原料ガスを供給することにより、基板26の表面上に膜を成長させる工程(成膜工程(S200))とを備える。このようにすれば、サセプタ1おいて表面側と裏面側との間のガスの流通を抑制できるため、形成される膜の品質が当該ガスの流通に起因して劣化することを抑制できる。つまり、優れた膜質の膜を形成することができる。また、サセプタ1の裏面側(図5のサセプタ1の上部側)に成膜処理の原料ガスなどが流入することを抑制できるので、サセプタ1の裏面側に配置されたヒータ24などの機器が当該原料ガスによって損傷を受ける可能性を低減できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、自公転サセプタを用いた気相成長装置および気相成長方法であって、形成された膜の膜質に高い均一性が求められる場合や反応性の高い原料ガスを用いる場合などに有利に適用される。
本発明に従った気相成長装置の実施の形態1を構成するサセプタの平面模式図である。 図1の線分II−IIにおける断面模式図である。 図2に示したサセプタの部分断面模式図である。 図3に示したサセプタの部分平面模式図である。 図1〜図4に示したサセプタを用いた気相成長装置の全体構成を示す模式図である。 図5に示した気相成長装置を用いた気相成長方法を説明するためのフローチャートである。 本発明による気相成長装置の実施の形態2を構成するサセプタの部分断面模式図である。 図7に示したサセプタの部分平面模式図である。 本発明による気相成長装置の実施の形態3を構成するサセプタの部分断面模式図である。
符号の説明
1 サセプタ、3 外周歯車、4 外周ベース部材、5 サセプタ本体、6,8 ベアリング、7 内周歯車、9 均熱部材、10 筒状体部、11 支持部材、12 位置決めピン、13 回転軸、14 固定ピン、17 基板保持爪、18,28 カバー部材、19 支持台、24 ヒータ、25,27,34,35 矢印、26 基板、30 気相成長装置、31 反応管、32 ガス供給部材、33 排気部材。

Claims (3)

  1. 公転サセプタを備え、
    前記自公転サセプタは、
    公転し、開口部が形成されたベース部材と、
    前記ベース部材の開口部に回転可能に設置され、処理対象物が搭載される自転ステージとを含み、
    前記自転ステージは、
    前記自転ステージの外周部に形成され、前記自転ステージを回転させるための駆動力が伝達される歯車部と、
    前記自転ステージが回転するときの回転軸方向における、前記歯車部の端面と接触して前記端面の少なくとも一部を覆うとともに前記歯車部を構成する複数の歯において、隣接する歯が互いに対向する側面側外縁より前記回転軸に交差する方向に突出するカバー部材とを有する、気相成長装置。
  2. 前記歯車部は、前記回転軸方向における前記端面と対向する他の端面を有し、
    前記自転ステージは、前記他の端面と接触して前記他の端面の少なくとも一部を覆うとともに前記歯車部を構成する複数の歯において、隣接する歯が互いに対向する側面側外縁より前記回転軸に交差する方向に突出する他のカバー部材をさらに有する、請求項1に記載の気相成長装置。
  3. 請求項1または2に記載の気相成長装置を用いる気相成長方法であって、
    前記自転ステージに処理対象物を搭載する工程と、
    少なくとも前記自転ステージが回転している状態で、前記処理対象物に対向する領域に反応ガスを供給することにより、前記処理対象物の表面上に膜を成長させる工程とを備える、気相成長方法。
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