JP4828666B2 - 同期電動機及び同期電動機駆動システム - Google Patents

同期電動機及び同期電動機駆動システム Download PDF

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Description

本発明は、同期電動機の巻線構成に関し、特に、トルク性能を向上させる技術に関する。
コンプレッサ、電気自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池自動車等に用いられる同期電動機には、小型軽量、高出力、低振動、低騒音、高効率の要請から、特に高トルクかつ低トルク脈動であることが求められる。
永久磁石を回転子鉄心の表面に配置した、いわゆる表面磁石型同期電動機の場合、永久磁石による界磁と電機子電流との位相差が90°であるとき、すなわち、回転子の磁極間と、固定子巻線が巻回された固定子ティースとが対向した位置関係でその固定子巻線に供給される電流が最大になるとき、永久磁石によるトルク(マグネットトルク)が最大となる。永久磁石による界磁と電機子電流との位相差が90°からずれるとトルクは減少する。
また、永久磁石を鉄心の内部に配置した、いわゆる永久磁石埋込み型同期電動機の場合、永久磁石によるマグネットトルクに加え、回転子と固定子の位置による磁気抵抗の差による突極性に基づくリラクタンストルクが発生する。リラクタンストルクは、永久磁石による界磁と電機子電流との位相差が45°近傍であるときに最大となる。従って、永久磁石埋込み型同期電動機のトルクは、マグネットトルクとリラクタンストルクとを合わせたトルクとなり、界磁と電機子電流との位相差0°から45°近傍で最大トルクとなる。
一般に同期電動機のトルクは、永久磁石による界磁の高調波成分の影響や、電機子電流の高調波成分の影響等に基づく脈動成分をもつ。そこでトルク脈動を低減するために、同じ位相の電流が流れる固定子巻線の配置間隔(角度)を回転子の磁極間隔(角度)から機械的にずらす技術がある。このようにすると、互いの固定子巻線に生じるトルク脈動の位相がずれ、トルク脈動を打消すことができ、その結果、低振動、低騒音を実現することができる。低振動、低騒音の実現に関して下記の技術が開示されている。
特許文献1は、環状のヨーク部の内側ティース部と、外側ティース部に、トロイダル巻きを施した複数のコイル部と、前記内側ティース部に対応する内側ロータと、前記外側ティース部に対応する外側ロータとを備えて構成された電動機であって、外側ロータと内側ロータの極の変わり目を任意の角度にずらして取り付けていることで低振動な電動機を開示している。
また、特許文献2は、外側ロータ部の磁気突極部と内側ロータ部の磁気突極部とを周方向同位置とし、内周側スロット部と外周側スロット部とを周方向同位置とすることにより、固定子の外周側ティースと内周側ティースとに働く磁気突極部との間の電磁力の径方向成分は相殺されるため、その周期変動による振動が減ることを開示している。
特開2007−209199号公報 特開2001−268866号公報
上記の通り、回転子の磁極間隔と異なる配置間隔で配置された固定子ティースに、それぞれ固定子巻線を巻回し、これらの固定子巻線に同じ位相の電流を供給することとした場合、各固定子ティースから生じるトルク脈動の位相をずらすことができ、その結果、全体としてのトルク脈動を低減することができる。
しかしながら、上記構成では、ある固定子ティースが回転子の磁極との関係で最大トルクを生みだす位置にあるとき、その固定子ティースから回転子の磁極間隔と異なる間隔で配置された固定子ティースは、最大トルクを生みだす位置からずれた位置にあることとなり、最大トルクを生みだすことができない。すなわち従来の技術では、トルク脈動を低減しようとすると全体のトルクが減少してしまうという課題がある。
そこで本発明は、上記課題に鑑み、トルク脈動を低減しつつ、トルクの減少を抑制することができる技術を提供することを目的とする。
本発明に係る同期電動機は、周方向に等間隔に並設された複数の磁極を含む回転子と、周方向に並設された前記磁極の数とは異なる複数の固定子ティースが環状の固定子ヨークから径方向に突出した固定子とを備え、前記複数の固定子ティースは、周方向に並ぶ所定個数単位で固定子ティース組を構成し、当該構成された複数の固定子ティース組の周方向の間隔は等しく、各固定子ティース組において、固定子ティース組に含まれる所定個数の固定子ティースは、前記回転子の磁極の配置間隔と異なる配置間隔で並設され、前記所定個数の固定子ティースそれぞれに対応づけて、当該固定子ティースと、隣接する両固定子ティースに挟まれた両固定子ヨーク部分の少なくとも一方にひとつの相の巻線を構成するメイン巻線が巻回されており、前記所定個数の固定子ティースのうちの少なくともひとつについては、当該固定子ティース組とは電気角で異なる位置にある他の固定子ティース組に含まれるメイン巻線に直列に結線されて前記相とは異なる相の巻線を構成するサブ巻線が前記固定子ヨーク部分にさらに巻回されており、前記全ての巻線それぞれに三相交流電流のいずれかが加えられることにより各固定子ティースに生じる磁界が最大となるタイミングと、前記回転子の回転において磁極間が当該固定子ティースを通過するタイミングとの磁極の配置間隔と固定子ティースの配置間隔との相違に起因するタイミングずれを補償する巻数及び向きで巻回されている。
本発明の同期電動機によれば、以下のような効果を得ることができる。
上記構成では、各固定子ティース組において、所定個数の固定子ティースは回転子の磁極の配置間隔と異なる配置間隔で並んでいるので、無通電時のトルク脈動であるコギングトルクを低減することができる。
また、上記構成によれば、ひとつの固定子ティースに対応づけて巻回されたメイン巻線およびサブ巻線は、それぞれ異なる相の巻線の一部分となる。そのため、当該固定子ティースに生じる磁界は、メイン巻線に基づく磁界とサブ巻線に基づく磁界とをベクトル合成したものとなる。このベクトル合成により得られる磁界の大きさおよび位相は、メイン巻線およびサブ巻線の巻数を調整することにより任意に調整することができる。したがって、固定子ティースが回転子の磁極間隔と異なる配置間隔で配置されていても、何れの固定子ティースも最大トルクを生みださせることができ、その結果、全体としてのトルクを高めることができる。
なお、上記構成では、メイン巻線およびサブ巻線に集中巻が採用されているので、分布巻を採用した同期電動機に比べてコイルエンド部を低く、かつ、巻線の配線長を短くすることができる。したがって、小型で高効率な同期電動機を実現することができる。
また、本発明の同期電動機駆動システムは、同期電動機とその駆動装置により構成される同期電動機駆動システムであって、前記同期電動機は、周方向に等間隔に配設された複数の磁極を含む回転子と、環状の固定子ヨークから前記磁極の数とは異なる複数の固定子ティースが突出し、当該固定子ティースと、隣接する両固定子ティースに挟まれた両固定子ヨーク部分に当該固定子ティースに対応する固定子巻線が分けて巻回された固定子とを備え、前記複数の固定子巻線は、周方向に並ぶm個単位で(mは2以上の整数)固定子巻線組を構成し、このように構成された複数の固定子巻線組は周方向に等間隔に並んでおり、各固定子巻線組において、m個の固定子巻線のうち少なくとも一対の隣り合う固定子巻線は、前記回転子の磁極間隔と異なる配置間隔で並び、かつ、それぞれ独立した外部端子に個別に接続されており、前記駆動装置は、前記複数の固定子巻線に電流を供給するにあたり、各固定子巻線組における前記一対の隣り合う固定子巻線に、それぞれが個別に接続された外部端子を通じて、各固定子ティースに生じる磁界が最大となるタイミングと、前記回転子の回転において磁極間が当該固定子ティースを通過するタイミングとの磁極の配置間隔と固定子ティースの配置間隔との相違に起因するタイミングずれを補償する互いに異なる位相の電流を供給する。
上記構成では、前記一対の固定子巻線は回転子の磁極間隔と異なる配置間隔で並んでいるので、無通電時のトルク脈動であるコギングトルクを低減することができる。さらに前記一対の固定子巻線はそれぞれ独立した外部端子に個別に接続されており、これらの固定子巻線には互いに位相が異なる電流が供給される。すなわち回転子の磁極による界磁と固定子巻線に供給される電機子電流との位相差を個別に制御することが可能である。これらよりトルクの減少を抑えつつトルク脈動を低減することができる。
なお上記構成では固定子巻線に集中巻を採用しているので、分布巻を採用した同期電動機に比べてコイルエンド部を低く、かつ、巻線の配線長を短くすることができる。したがって小型で高効率な同期電動機を実現することができる。
また、上記構成によれば、磁極の数と固定子ティースの数の組み合わせの自由度が高くなる。例えば、20極であれば、一般的に30ティースであるが、磁極数に対して固定子ティース数を小さくした、例えば、20極18ティースの組み合わせが成立し、極数の割りにティース数を少なくでき、電動機の小型化に有効であり、また巻線の工数を低減できる。
なお、上記構成では、第1の巻線および第2の巻線は何れも固定子ヨーク部分に集中巻に巻回されているので、分布巻を採用した同期電動機に比べてコイルエンド部を低く、かつ、巻線の配線長を短くすることができる。したがって、小型で高効率な同期電動機を実現することができる。
本発明の実施形態に係る同期電動機駆動システムを構成する同期電動機の平面図 第1の実施形態に係る同期電動機の平面図 第1の実施形態に係る固定子ティースに巻回されている固定子巻線の構成を示す概念図 第1の実施形態に係る磁界の大きさおよび位相を示すベクトル図 第2の実施形態に係る同期電動機の平面図 第2の実施形態に係る同期電動機の巻線構成模式図 第3の実施形態に係る同期電動機の平面図 第3の実施形態に係る同期電動機の巻線構成図 第3の実施形態に係る磁界の大きさおよび位相を示すベクトル図 従来の同期電動機の詳細図 トルクの時間変化を示す図 第4の実施形態に係る同期電動機の平面図 第4の実施形態に係る同期電動機の巻線構成模式図 第4の実施形態に係る磁界の大きさおよび位相をベクトルで表したベクトル図 第5の実施形態に係る同期電動機の詳細図 第5の実施形態に係る同期電動機の固定子巻線の結線を説明するための図 第5の実施形態に係る固定子と回転子の位置関係を示す図 第5の実施形態に係る各固定子巻線に流した電流の時間変化を示した図 第5の実施形態に係る同期電動機駆動システムの全体構成を示す図
本発明の一実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
1.第1の実施形態
図1は、本発明の第1の実施形態に係る同期電動機駆動システムを構成する同期電動機の平面図、図2は、図1の同期電動機の詳細図である。同期電動機1は、回転子が固定子の外周側に配置された、いわゆるアウターロータ型の同期電動機であり、回転子2及び固定子3から構成される。
回転子2は、回転子コア4および複数の永久磁石5を含み、永久磁石5は回転子コア4に回転子の周方向に等間隔に配置されている。永久磁石5によって構成される磁極6は、固定子3に対してN極、S極が交互に配置された磁極対を構成している。磁極対N極、S極は電気角で2πラジアンとなり、隣り合う磁極の配置間隔は電気角でπラジアンとなる。本実施形態では、回転子の磁極は20極であり、機械角に対して電気角が10倍の関係となっている。
固定子3は、環状の固定子ヨーク7Y、固定子ヨーク7Yから半径方向に回転子2に向かって突出して成る18個の固定子ティース7(7a、7ac、7ab・・・)及び固定子ヨーク7Yにおける隣接した固定子ティースに挟まれた部分(以下、固定子ヨーク部分という。)それぞれに巻回された固定子巻線(91a、91c、91b、93d、92e・・・)を含む。固定子ヨーク部分に巻回された固定子巻線は、メイン巻線及びサブ巻線を含む。巻数の多い方をメイン巻線と称し、巻数の少ない方をサブ巻線と称している。
また、複数の固定子ティース7は、固定子の周方向に並ぶ3個単位で固定子ティース組8(8a、8b、8c、8a’、8b’、8c’)を構成している。回転子2の周方向に並べられた磁極数は全部で20極であり、固定子ティースの数は全部で18となっており、半周当り10/9でずれて配置されている。
図1において、反時計回転方向を+方向とすると、固定子ティース組8aに対して、固定子ティース組8bは機械角で−60°、電気角で+2π/3ラジアンずれて配置されている。また、固定子ティース組8aに対して、固定子ティース組8cは機械角で+60°、電気角で+4π/3ラジアン(−2π/3ラジアン)ずれて配置されている。よって、固定子ティース組8a、固定子ティース組8b、固定子ティース組8cは互いに電気角で2π/3ラジアンの間隔の配置となる。なお、本実施形態の同期電動機は、固定子ティース組8a、固定子ティース組8b、固定子ティース組8cの組み合わせが周方向に2組、(固定子ティース組8a’、固定子ティース組8b’、固定子ティース組8c’)繰り替えされた配置となる。
次に、図2を用いて、固定子ティース組8aの構成を詳細に述べる。
図2に示すように、固定子ティース組8aは、回転子との位相関係を示す基準の固定子ティース7aと、これに隣接する固定子ティース7ab,7acとから構成されている。反時計回転方向を+方向とすると、固定子ティース7abは、固定子ティース7aからみて電気角でπラジアンずれた位置からπ/9ラジアン遅れた位置に配置されており、固定子ティース7acは、固定子ティース7aからみて電気角でπラジアンずれた位置からπ/9ラジアン進んだ位置に配置されている。
図3は、固定子ティースに巻回されている固定子巻線の構成を示す概念図である。
同期電動機1は、三相交流電源を1個用いてU相、V相、W相の三相で駆動され、各固定子巻線には、3相の電流のいずれかが流されることになる。以下、第1の相(U相)の電流が流される固定子巻線をU相巻線、第2の相(V相)の電流が流される固定子巻線をV相巻線、第3の相(W相)の電流が流される固定子巻線をW相巻線ということがある。
図3に示すように、回転子との位相関係を示す基準の固定子ティースには、同相の電流が流される固定子巻線が両隣の固定子ヨーク部分に巻回されている。そして、これに隣接する固定子ティースには、両隣の固定子ヨーク部分の一方に基準の固定子ティースの固定子巻線と同相の電流が流される固定子巻線が巻回され、他方には異なる相の電流が流される固定子巻線が巻回されている。具体的には、回転子との位相関係を示す基準の固定子ティース7aの左隣の固定子ヨーク部分には、U相巻線91abが巻回され、右隣の固定子ヨーク部分にはU相巻線91acが巻回されている。ここで、U相巻線91abとU相巻線91acを合わせてU相巻線91aという。
また、固定子ティース7abの右隣の固定子ヨーク部分にはU相巻線91bが巻回され、左隣の固定子ヨーク部分にはV相巻線92eが巻回されている。固定子ティース7acの左隣の固定子ヨーク部分にはU相巻線91cが巻回され、右隣の固定ヨーク部分にはW相巻線93dが巻回されている。また、固定子ティース7baの右隣の固定子ヨーク部分にはU相巻線91dが巻回され、左隣の固定ヨーク部分にはV相巻線92cが巻回されている。また、固定子ティース7caの左隣の固定子ヨーク部分にはU相巻線91eが巻回され、右隣の固定ヨーク部分にはW相巻線93bが巻回されている。各巻線の巻数及び巻回方向については後述する。
固定子ティース組8aに含まれるU相巻線91a,91b,91cと、固定子ティース組8bに含まれるU相巻線91dと、固定子ティース組8cに含まれるU相巻線91eとが、直列に結線され1つのU相巻線91を構成している。ここで、U相巻線91a,91b,91cは、メイン巻線であり、U相巻線91d、91eはサブ巻線である。U相巻線91の端部21aはU相の入力端子に接続され、U相巻線91の端部21nは中性点に接続される。なお、便宜上「直列に結線」と表現しているが、固定子ティース毎に線材を個別に巻回して事後的に接続することに限らず、一本の線材を連続的に各固定子ティースに巻回して構成することも含むものとする。
U相巻線91と同様に、V相巻線92は、固定子ティース組8bに含まれるV相巻線(固定子ティース7bの左隣の固定子ヨーク部分に巻回された巻線(92ab)及び右隣の固定子ヨーク部分に巻回された巻線、固定子ティース7bの右側の固定子ティースの右隣の固定子ヨーク部分に巻回された巻線、固定子ティース7bの左側の固定子ティース(7ba)の左隣の固定子ヨーク部分に巻回された巻線(92c))と、固定子ティース組8c’に含まれるV相巻線と、固定子ティース組8aに含まれるV相巻線(92e)とを直列に結線して構成されている。V相巻線92の一方の端部22aはV相の入力端子に接続され、V相巻線92の他方の端部は中性点に接続される。
同様に、W相巻線93は、固定子ティース組8cに含まれるW相巻線(固定子ティース7cの左隣の固定子ヨーク部分に巻回された巻線及び右隣の固定子ヨーク部分に巻回された巻線(93ac)、固定子ティース7cの右側の固定子ティース(7ca)の右隣の固定子ヨーク部分に巻回された巻線(93b)、固定子ティース7cの左側の固定子ティースの左隣の固定子ヨーク部分に巻回された巻線)と、固定子ティース組8b’に含まれるW相巻線と、固定子ティース組8aに含まれるW相巻線(93d)とを直列に結線して構成されている。W相巻線93の一方の端部はW相の入力端子に接続され、固定子巻線93の他方の端部(23n)は中性点に接続される。
同期電動機1では、固定子巻線91,92,93の組み合わせが周方向に2組繰り返された配置となる。
1.1.固定子ティースに生じる磁界
図4は、本発明の第1の実施形態に係る磁界の大きさおよび位相を示すベクトル図である。図2、図3及び図4を用いて固定子ティースに生じる磁界について説明する。
同期電動機1は三相同期電動機であり、U相、V相、W相の電流の位相差は電気角で2π/3ラジアンである。U相の電流が最大値のとき、固定子ティース7aに係るU相巻線91(91a)に流れる電流により生じる磁界のベクトルを図4にH2で示す。U相の電流が最大値のとき、固定子ティース7abに係るU相巻線91(91b)に流れる電流により生じる磁界のベクトルを図4に−U2で示し、固定子ティース7abに係るV相巻線92(92e)に流れる電流により生じる磁界のベクトルを図4にV3で示す。これらを合成して得られる磁界のベクトルを図4にH1で示す。また、U相の電流が最大値のとき、固定子ティース7acのU相の巻線91(91c)に流れる電流により生じる磁界のベクトルを図4に−U2で示し、固定子ティース7acのW相の巻線93(93d)に流れる電流により生じる磁界のベクトルを図4のW3で示す。これらを合成して得られる磁界のベクトルを図4にH3で示す。
図2において、固定子ティース7aからみて固定子ティース7abは、電気角でπラジアンずれた位置からπ/9ラジアン遅れた位置にある。このような位置関係にある固定子ティース7abに、磁界H2に対して電気角でπラジアンからπ/9ラジアンだけ進んだ磁界H1が生じるので、固定子ティース7abの軸と回転子の磁極間11とが一致したときに固定子ティース7abに最大の磁界を生じさせると共に、固定子ティース7aの軸と回転子の磁極間10とが一致したときに固定子ティース7に最大の磁界を生じさせることができる。
また、図2において、固定子ティース7aからみて固定子ティース7acは、電気角でπラジアンずれた位置からπ/9ラジアン進んだ位置にある。このような位置関係にある固定子ティース7acに、磁界H2に対して電気角でπラジアンからπ/9ラジアンだけ遅れた磁界H3が生じるので、固定子ティース7aの軸と回転子の磁極間10とが一致したときに固定子ティース7aに最大の磁界を生じさせると共に、固定子ティース7acの軸と回転子の磁極間11’とが一致したときに固定子ティース7acに最大の磁界を生じさせることができる。
このように本実施形態では、固定子ティースの軸と回転子の磁極間とが一致したときに、その固定子ティースに生じる磁界が最大となるので、各固定子ティースが生み出すマグネットトルクを最大とすることができ、全体のトルクを向上させることができる。また、各固定子ティースから生み出されるトルクがほぼ一定となるので、トルク脈動を低減させることができる。
1.2.巻数の詳細説明
上記の磁界を発生するための各巻線の巻数、巻回方向の一例について図3及び図4を用いて説明する。
固定子ティース7aにU相磁界H2を発生するためのU相巻線91abの巻数を+Un1とし、U相巻線91acの巻数を−Un1とする。ここで、巻数に+/−の符号を付しているが、+は固定子ヨーク部に時計方向の磁界を発生する巻方向(以下、+方向という。)で巻回していることを表し、−はヨーク部に反時計方向の磁界を発生する巻方向(以下、−方向という。)に巻回していることを表す。+Un1と−Un1とは、巻回方向が逆であるが、巻数自体はUn1で等しい。
固定子ティース7abについては、U相磁界−U2とV相磁界+V3とを合成した磁界を発生させることで、固定子ティース7abの軸と回転子の磁極間とが一致したときに固定子ティース7abに最大の磁界を生じさせることができる。具体的には、固定子ティース7abにU相磁界−U2を発生するためのU相巻線91acの巻数を−Un2とし、U相巻線91bの巻数を+Un2とする。固定子ティース7abにV相磁界+V3を発生するためのV相巻線92eの巻数を+Vn3とし、V相巻線92cの巻数を−Vn3とする。
また、固定子ティース7acについては、U相磁界−U2とW相磁界+W3とを合成した磁界を発生させることで、固定子ティース7acの軸と回転子の磁極間とが一致したときに固定子ティース7acに最大の磁界を生じさせることができる。固定子ティース7acにU相磁界−U2を発生するためのU相巻線91cの巻数を−Un2とし、U相巻線91abの巻数を+Un2する。固定子ティース7acにW相磁界+W3を発生するためのW相巻線93bの巻数を+Wn3とし、W相巻線93dの巻数を−Wn3とする。
また、固定子ティース7caについては、U相磁界+U3とW相磁界−W2とを合成した磁界を発生させることで、固定子ティース7caの軸と回転子の磁極間とが一致したときに固定子ティース7caに最大の磁界を生じさせることができる。固定子ティース7caにU相磁界+U3を発生するためのU相巻線91eの巻数を+Un3とし、U相巻数91cを−Un3とする。固定子ティース7caにW相磁界−W2を発生するためのW相巻線93acの巻数を−Wn2とし、W相巻線93bの巻数を+Wn2する。
また、固定子ティース7baについては、U相磁界+U3とV相磁界−V2とを合成した磁界を発生させることで、固定子ティース7baの軸と回転子の磁極間とが一致したときに固定子ティース7baに最大の磁界を生じさせることができる。固定子ティース7baにU相磁界+U3を発生するためのU相巻線91bの巻数を+Un3とし、U相巻数91dを−Un3とする。固定子ティース7baにV相磁界−V2を発生するためのV相巻線92cの巻数を−Vn2とし、V相巻線92abの巻数を+Vn2する。
ここで、上記の巻線においてU相巻線に着目すると、巻線91eの巻数は+Un3であり、巻線91cの巻数は−Un2と−Un3の和であり、巻線91abの巻数は+Un1と+Un2の和である。また、巻線91acの巻数は−Un1と−Un2の和であり、巻線91bの巻数は+Un2と+Un3との和であり、巻線91dの巻数は−Un3である。
また、本実施の形態では、磁極の数は20であり、固定子ティースの数は18であり、磁極対数は20/2=10である。1相当りの固定子ティースの数は、18/3=6であり、3の倍数である。よって、巻線比係数αは以下の式で計算できる。
α=|2π/A−2π/B|×P
=|2π/20−2π/18|×10
=π/9ラジアン
また、Un2とUn1の関係、及びVn3とVn1の関係は、以下の通りである。
Un2=(Un1)×sin(π/3−α)/sin(π/3)
=(Un1)×sin(2π/9)/sin(π/3)
Vn3=(Vn1)×sin(α)/sin(π/3)
=(Vn1)×sin(π/9)/sin(π/3)
図4に示す通り、以上の巻数でベクトル合成された固定子ティース7abに発生する磁界は、固定子ティース7aで示したU相に対して反転した(πラジアンずれた)−U相に対してπ/9ラジアン進んだ位相の電流のみを通電したことで固定子ティース7abに発生する磁界と等価となる。
ここで、比例係数をK=(Un1)/sin(π/3)とすると、U相巻線91eの巻数は+Un3であり、下式が成り立つ。
+Un3 = (Un1)×sin(α)/sin(π/3)
={(Un1)/sin(π/3)}×sin(α)
= {sin(α)}×K
また、U相巻線91cの巻数は−Un3−Un2であり、下式が成り立つ。
−Un3−Un2 = −(Un1)×sin(α)/sin(π/3)
−(Un1)×sin(π/3−α)/sin(π/3)
= −{(Un1)/sin(π/3)}{sin(α)+sin(π/3−α)}
= −{sin(α)+sin(π/3−α)}×K
また、U相巻線91abの巻数は、+Un2+Un1であり、下式が成り立つ。
+Un2+Un1=(Un1)×sin(π/3−α)/sin(π/3)+(Un1)
=(Un1)×{1+sin(π/3−α)/sin(π/3)}
={(Un1)/sin(π/3)}×{1×sin(π/3)+sin(π/3−α)}
={sin(π/3)+sin(π/3−α)}×K
また、U相巻線91acの巻数は、−Un1−Un2であり、下式が成り立つ。
−Un1−Un2 = −{sin(π/3)+sin(π/3−α)}×K
また、U相巻線91bの巻数は、+Un2+Un3であり、下式が成り立つ。
+Un2+Un3 = {sin(π/3−α)+sin(α)}×K
また、U相巻線91dの巻数は、−Un3であり、下式が成り立つ。
−Un3 = −{sin(α)}×K
ここで、U相巻線91e、91c、91ab、91ac、91b、91dの巻数をそれぞれ+N1、−N2、+N3、−N3、+N2、−N1とし、α=π/9ラジアン、K=100とした場合、N1、N2、N3の具体的な値は下記のようになる。
N1={sin(α)}×100≒34(ターン)
N2={sin(π/3−α)+sin(α)}×100≒98(ターン)
N3={sin(π/3)+sin(π/3−α)}×100≒151(ターン)
なお、上記の式では、右辺と左辺とがほぼ等しいことを示す記号(≒)を用いているが、これは実際には完全に一致させることが困難な場合が多いためである。上記の記号は、右辺が小数になる場合にはその小数に近い整数を採用する程度の一致を含み、さらには、設計上誤差として無視できる程度の一致を含むこととする。U相の場合と同様に、U相に対して各々2π/3ラジアンずれた位置に配置したV相、W相についても巻数を決定できる。固定子ヨーク部分に巻回された巻線の巻数は上記3相の内2種類の巻線で構成され(N1+N3)ターン、(N2+N2)ターン、(N3+N1)ターンが繰り返されることになる。
また、本実施形態では、固定子ヨーク部分に固定子巻線を巻回するのに集中巻を採用している。そのため、固定子の端面の巻線いわゆるコイルエンドの小型化が図れ、同期電動機の小型化ができる。また、巻線のコイルエンドは、電流を流してもトルクに寄与しない部分であり、通電時の巻線抵抗によるジュール損である銅損を低下することができ高効率である。
また、本実施形態では、回転子が固定子の外周側に配置された、いわゆるアウターロータ型を採用している。そのため、同じ体積で比較した場合、回転子が固定子の内周側に配置されたインナーロータ型に比べて、回転子径を大きくすることができる。したがって、本実施形態のような極数が20となるような同期電動機でも、永久磁石の大きさを小さくする必要がないので有効磁束の低下を防ぐことができる。
また、本実施形態では、回転子磁極の数が20個、固定子ティースの数が18個の同期電動機について説明しているが、固定子ティースが9個や27個といった9の倍数に対して、回転子の磁極数が10の倍数の組み合わせ、すなわち10q極9qティース(qは正の整数)の組み合わせであれば、電気角で上記の関係が成立する配置関係とすることで同様の効果が得られる。
また、固定子ティースおよび回転子の磁極のいずれか、または両者を回転軸方向で旋回した構成とすることで、磁束変化がより滑らかになり、さらなる低振動な同期電動機とすることができる。
また、固定子の磁性材を圧粉鉄心材や、薄板の磁性材や、アモルファス磁性材を用いることで鉄損を大幅に低減することができ、より高効率な同期電動機とすることができる。
また、1極を構成する永久磁石を複数個で構成することにより永久磁石に発生する渦電流損を低減でき、より高効率な同期電動機とすることができる。
また、巻線の複数の細い径の巻線や、扁平な平角線とすることで巻線の表面積を拡大し、高周波駆動時の表皮効果を低減して高効率な同期電動機とすることができる。
2.第2の実施形態
本実施形態が第1の実施形態と異なるのは、回転子が固定子の外周側だけでなく内周側にも配置され、それに伴い、固定子が、固定子ティースを固定子外径側だけでなく固定子内径側に備えている点である。
図5は、本実施形態に係る同期電動機の平面図である。
図6は、本実施形態に係る同期電動機の巻線構成模式図である。
同期電動機33は、回転子2A、2Bおよび固定子23から構成される。
固定子23の外側の回転子2Aは、回転子コア4Aおよび20個の永久磁石5Aを含み、永久磁石5Aは回転子コア4Aに回転子の周方向に等間隔に配置されている。永久磁石5Aによって構成されるN極、S極が交互に配置された磁極対は電気角で2πラジアンとなり、図5に破線で示した隣り合う磁極の配置間隔は電気角でπラジアンである。同様に、固定子23の内側の回転子2Bは、回転子コア4Bおよび20個の永久磁石5Bを含み、永久磁石5Bは回転子コア4Bに回転子の周方向に等間隔に配置されている。永久磁石5Bによって構成されるN極、S極が交互に配置された磁極対は電気角で2πラジアンとなり、図5に破線で示した隣り合う磁極の配置間隔は電気角でπラジアンである。
巻線に関しては、第1の実施形態と同様である。
以上の構成によれば、固定子ティースが固定子外径側だけでなく、固定子内径側にもあり、固定子ヨークの巻線に通電して発生する磁束が、固定子の外径側の回転子と内径の回転子に流れる。固定子の外周と内周に回転子を用いたので、巻線の利用率も高く、高トルクな同期電動機を容易に実現できる。
3.第3の実施形態
本実施形態は、第1の実施形態と巻線の巻数および結線が異なる。
巻線については、隣接する2つの固定子ヨーク部分それぞれに2種類ずつ固定子巻線を巻回し、この連続する2つの固定子ヨーク部分の両隣の固定子ヨーク部分それぞれには1種類の固定子巻線を巻回した構成としている。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
3.1.構成
図7は、本実施形態に係る同期電動機の平面図、図8は、同期電動機の巻線構成図、図9は、磁界の大きさおよび位相を示すベクトル図である。
同期電動機51は回転子2、および固定子13から構成される。
回転子2については第1の実施形態と同じであり、固定子13についても固定子巻線の構成以外は第1の実施形態と同じである。
図8において、U相巻線186が固定子ティース7aに対応づけて+方向に巻回されている。
U相巻線187は、固定子ティース7abの右隣の固定子ヨーク部分に−方向に巻回され、U相巻線185は、固定子ティース7acの右隣の固定子ヨーク部分に−方向に巻回されている。さらに、U相巻線189が固定子ティース7baの右隣の固定子ヨーク部分に+方向に巻回されており、U相巻線183が固定子ティース7caの右隣の固定子ヨーク部分に+方向に巻回されている。
U相巻線について、巻線186は、固定子ヨーク部分に1種だけ巻回されており、他の巻線については、巻回されている固定子ヨーク部分に他種の巻線と共に巻回されている。
V相巻線188、190、191、192、194についても、V相巻線188、191、194が各固定子ヨーク部分に+方向に巻回され、V相巻線190、192が各固定子ヨーク部分に−方向に巻回されている。V相巻線についても、巻線191は、固定子ヨーク部分に1種だけ巻回されており、他の巻線については、巻回されている固定子ヨーク部分に他種の巻線と共に巻回されている。
また、W相巻線177、179、181、182、184についても、W相巻線177、181、184が各固定子ヨーク部分に+方向に巻回され、W相巻線179、182が各固定子ヨーク部分に−方向に巻回されている。またW相巻線についても、W相巻線181は固定子ヨーク部分に1種だけ巻回されており、他の巻線については、巻回されている固定子ヨーク部分に他種の巻線と共に巻回されている。
例えば、図7に示すように、W相巻線182と、U相巻線183が同一の固定子ヨーク部分に巻回され、W相巻線184と、U相巻線185が同一の固定子ヨーク部分に巻回されている。U相巻線186は、単独で固定子ヨーク部分に巻回されており、U相巻線187と、V相巻線188が同一の固定子ヨーク部分に巻回され、U相巻線189と、V相巻線190とが同固定子ヨーク部分に巻回されている。
3.2.発生磁界
以下、上述のように巻回された巻線構成によって各固定子ティースに生じさせる磁界について説明する。なお、固定子ティースと回転子磁極との位置関係が理解しやすいように、固定子ヨーク部分の左隣に位置する固定子ティースの中央と、回転子磁極間の関係に着目している。また、回転子は、反時計方向に回転するものとする。
図7において、U相巻線186に対応する固定子ティース7aと回転子磁極間とが対向している。このとき固定子ティース7aは最大トルクを生み出し、このときのU相巻線186が生じさせる磁界を図9にH2として示している。
U相巻線187とV相巻線188が巻回された固定子ヨーク部分の左隣の固定子ティース7abは、固定子ティース7aと対向した磁極に対して、πラジアン+π/9ラジアン進んでいる。図9では、U相巻線187による磁界−U2とV相巻線188による磁界V3を示すベクトルの合成ベクトルH1を、U相に対してπラジアン+π/9ラジアン進んだ固定子ティース7abに発生する磁界を示すベクトルとして表している。
同様に、U相巻線185とW相巻線184とが巻回された固定子ヨーク部分の左隣の固定子ティース7acは、固定子ティース7aと対向した磁極に対してπラジアン+π/9ラジアン遅れている。これは、位相関係においてπラジアン−π/9ラジアン進んでいるのと等価である。図9では、W相巻線184による磁界W3と、U相巻線185による磁界−U2を示すベクトルの合成ベクトルH3を、U相に対してπラジアン−π/9ラジアン遅れた固定子ティース7acに発生する磁界を示すベクトルとして表している。その他の固定子ヨーク部分に巻回された巻線による磁界(例えばH4、H5等)も同様である。このようなベクトルで表されるよう、巻数、巻方向を調整することで電流位相を各々トルクが最大となる位相に制御でき、高トルクかつ低振動な同期電動機を提供できる。
3.3.トルクの比較
次に、本実施形態の同期電動機から得られるトルクと、従来の同期電動機から得られるトルクとを比較する。図10は、従来の同期電動機の詳細図である。従来の同期電動機は、本実施形態の同期電動機と巻線の構成が異なる。図10に示すように、固定子ティース87a,87ab,87acには、それぞれ巻線891a,891b,891cが巻回され、これらは直列に結線されており、巻線の一方の端部27aはU相の入力端子に接続され、他方の端部27nは中性点に接続される。各固定子ティースにはU相の巻線しか巻回されていないため、各固定子ティースに生じる磁界は同位相となる。すなわち固定子ティース87aの軸と回転子の磁極間10とが一致したときに固定子ティース87aに最大の磁界を生じさせることとすれば、固定子ティース87abと回転子の磁極間11とがずれたときに固定子ティース87abに最大の磁界が生じ、同様に固定子ティース87acと回転子の磁極間11’とがずれたときに固定子ティース87acに最大の磁界が生じる。そのため固定子ティース87aが生み出すマグネットトルクについては最大とすることができるが、固定子ティース87ab,87acがそれぞれ生み出すマグネットトルクについては最大とすることができない。したがって、本実施形態に比べて、全体のトルクは低く、トルク脈動も大きい。
図11は、トルクの時間変化を示す図である。
本実施形態の同期電動機から得られるトルク波形をT1で示し、従来の同期電動機から得られるトルク波形をT0で示す。トルクの大きさについては、本実施形態は従来に比べて105%高めることができた。また、平均トルクに対するトルク脈動の比であるトルク脈動率については、本実施形態は従来に比べて5.3%から0.5%まで大幅に低減させることができた。このように本実施形態によれば、従来トレードオフの関係と考えられていた高トルク化とトルク脈動の低減とを両立させることができた。
4.第4の実施形態
本実施形態は、10q極12qティース(qは正の整数)の同期電動機である点が第1の実施形態と異なる。
4.1.構成
図12は、本実施形態に係る同期電動機の平面図であり、図13は、本実施形態に係る同期電動機の巻線構成模式図である。
同期電動機41は、回転子42と固定子43から構成される。
回転子42は、回転子コア44および10個の永久磁石45を含み、永久磁石45は回転子コア44に回転子の周方向に等間隔に配置されている。永久磁石45によって構成される磁極46は、固定子43に対してN極、S極が交互に配置された磁極対を構成している。磁極対N極、S極は電気角で2πラジアンとなり、隣り合う磁極の配置間隔は電気角でπラジアンとなる。本実施形態では、回転子の磁極は10極であり、機械角に対して電気角が5倍の関係となっている。このように、磁極の個数が10であり、固定子ティースの個数が12であるため、固定子ティース47は円周に沿って半円あたり5/6でずれて配置されている。なお、固定子ティース47は、固定子ティース47ab、47ac、47ca、47ba、47cb、47bcなど「固定子ティース47+添え字」で表したものを含めた固定子ティースの総称である。回転子磁極間410,411は、回転子に配置された永久磁石で構成された磁極Nと磁極Sとの間の磁気中立点の位置を意味する。ここでは、機械的にも磁石と磁石との間の位置となっている。反時計回転方向にみてN極からS極に変わる磁極間を411、反時計回転方向にみてS極からN極に変わる磁極間を410と示している。
固定子43は、回転子42に対向配置されている複数の固定子ティース47および各固定子ティース47を挟む両隣の固定子ヨーク部分に集中巻に巻回されたメイン巻線およびサブ巻線を含む。
反時計回転方向を+とした場合、固定子ティース47acが、回転子の磁極間410に対して電気角でπ/12ラジアン進んだ位置に配置されるときに、固定子ティース47abは、回転子の磁極間411に対して電気角でπ/12ラジアン遅れた位置に配置される。
また、固定子ティース47baは回転子磁極間411に対して2/3πラジアン進んだ位置422から電気角でさらにπ/12ラジアン進んだ位置に配置され、固定子ティース47bcは位置422からみて電気角でπラジアンずれた位置からπ/12ラジアン遅れた位置に配置される。
また、固定子ティース47caは、回転子磁極間410に対して2/3πラジアン遅れた位置423から電気角でさらにπ/12ラジアン遅れた位置に配置され、固定子ティース47cbは位置423からみて電気角でπラジアンずれた位置からπ/12ラジアン進んだ位置に配置されている。
よって、固定子ティース47acと固定子ティース47abに対して、固定子ティース47baと固定子ティース47bc、固定子ティース47cbと固定子ティース47caは、それぞれ電気角で2π/3ラジアンの等間隔で配置されている。
4.2.固定子ティース組の構成
次に、固定子ティース組の構成について説明する。12個の固定子ティース47は、周方向に並ぶ2個単位で固定子ティース組を構成している。ひとつの固定子ティース組のなかで回転子との位相関係を示す基準の固定子ティースは、メイン巻線の巻数が最も多い固定子ティースとする。例えば、固定子ティース47ab,47acから構成される固定子ティース組に着目すると、基準の固定子ティースは固定子ティース47ab,47acである。図12に示すように、固定子ティース47acおよび固定子ティース47abのそれぞれが、磁極間隔であるπラジアンに対してπ/12ラジアンずれて配置される。
4.3.固定子巻線の構成
固定子巻線の構成について説明する。
図13は、固定子ティースに巻回されている固定子巻線の構成を示す概念図である。
図13に示すように、U相巻線200は、U相巻線201、202、203、204を直列に結線して構成されている。U相巻線200の端部421aはU相の入力端子に接続され、U相巻線200の端部421nは中性点に接続される。
U相巻線201は、+方向に巻回されている。U相巻線203は+方向に巻回され、U相巻線202、204は−方向に巻回されている。
図13中のW相巻線については、W相巻線223が、U相巻線201の巻回された固定子ヨーク部分に+方向に巻回され、W相巻線224が、U相巻線202の巻回された固定子ヨーク部分に−方向に巻回されている。
図13中のV相巻線については、V相巻線211が、U相巻線203の巻回された固定子ヨーク部分に+方向に巻回され、V相巻線212が、U相巻線203の巻回された固定子ヨーク部分に−方向に巻回されている。
4.4.固定子ティースに生じる磁界
次に、これらの固定子ティースに生じる磁界について説明する。なお、回転子は、反時計方向に回転するものとする。
図14は、磁界の大きさおよび位相をベクトルで表したベクトル図である。
固定子ティースと回転子磁極との位置関係が理解しやすいように、巻線が巻回された固定子ヨーク部分の右隣の固定子ティース中央と、回転子磁極間の関係に着目する。また、当該固定子ヨーク部分に巻かれた巻線が、当該右隣の固定子ティースに磁界を生じるものとする。
図12の位置関係の場合、U相巻線202とW相巻線224とが巻回された固定子ヨーク部分の右隣の固定子ティース47abの中心は磁極間411に対してπ/12ラジアン遅れた位置に配置されている。図14では、固定子ティース47abに発生する磁界をU相巻線202による磁界−U1とW相巻線224による磁界W2を示すベクトルの合成ベクトルベクトルH1として示している。
同様に、図12で、U相巻線203とV相巻線211とが巻回された固定子ヨーク部分の右隣の固定子ティース47acの中心は、磁極間410に対してπ/12ラジアン進んだ位置に配置されている。図14では、固定子ティース47acに発生する磁界をU相巻線203による磁界U1とV相巻線211による磁界−V2を示すベクトルの合成ベクトルをH2で示す。
このように、回転子と固定子の位置関係に適した磁界を構成することで、高トルクかつトルク脈動も低減でき滑らかな駆動を実現できる。
ここで、このベクトル図で表された磁界を発生する巻線の巻数について、具体例を挙げて説明する。磁極の数が10、ティースの数が12であり、電気角で2π/3ラジアン毎に配置された3種類の巻線のいずれか2種類の巻線を隣接したティース間の環状ヨーク部に一芯状に集中巻に巻回し、磁極対数が5、1相当りのティース数4であり、4=3m+1のとき、巻数比係数αは以下の式で計算できる。
α=|2π/A−2π/B|×P/2
=|2π/10−2π/12|×5/2
=π/12 ラジアン
また、固定子ティース47abに対応するU相の巻線202の巻数をN112、固定子ティース47abに対応するV相の巻線224の巻数をN212とし、それらの巻線の巻数の和をN1とすると下式が成り立つ。
N1=N112+N212
N112≒(N1)×sin(π/12)/sin(π/3)
N212≒(N1)×sin(π/3−π/12)/sin(π/3)
≒(N1)×sin(π/4)/sin(π/3)
各巻線の巻数をこのように調整すれば、固定子ティース47abに生じる磁界H2は、U相に対して電気角でπ/12ラジアン進んだ位相をもつこととなる。
また、固定子ティース47acに対応するU相の巻線203の巻数をN113、固定子ティース47acに対応するW相の巻線211の巻数をN313とし、それらの巻線の巻き数の和をN1とすると下式が成り立つ。
N1=N113+N313
N113≒(N1)×sin(π/12)/sin(π/3)
N313≒(N1)×sin(π/3−π/12)/sin(π/3)
≒(N1)×sin(π/4)/sin(π/3)
各巻線の巻数をこのように調整すれば、固定子ティース47acに生じる磁界H1は、−U相に対して電気角でπ/12ラジアン遅れた位相をもつこととなる。
図12において、回転子磁極間410からみて固定子ティース47acは、電気角でπ/12ラジアン進んだ位置にある。このような位置関係にある固定子ティース47acに、−U相からπ/12ラジアンだけ遅れた磁界H1が生じるので、固定子ティース47acの軸と回転子の磁極間410とが一致したときに固定子ティース47acに最大の磁界を生じさせることができる。
また、図12において、回転子磁極間411からみて固定子ティース47abは、電気角でπ/12ラジアン遅れた位置にある。このような位置関係にある固定子ティース47abに、U相からπ/12ラジアンだけ進んだ磁界H2が生じるので、固定子ティース47abの軸と回転子の磁極間411とが一致したときに固定子ティース47abに最大の磁界を生じさせることができる。
このように本実施形態では、固定子ティースの軸と回転子の磁極間とが一致したときに、その固定子ティースに生じる磁界が最大となるので、各固定子ティースが生み出すマグネットトルクを最大とすることができ、全体のトルクを向上させることができる。また、各固定子ティースから生み出されるトルクがほぼ一定となるので、トルク脈動を低減させることができる。
また、本実施例は10q極12qティース(qは正の整数)の構成であるが、20極24ティースでも同じ効果が得られる。10q極12qティースでは、U相、V相、W相が軸に対して対称な配置となるので、巻線に通電した固定子ティースによるラジアル方向の合成吸引力が0となり、回転子に磁気吸引力が作用しない。したがって、軸受寿命に悪影響を与えることがなくなり、長寿命の同期電動機が得られる。同様に24極27ティースでは、中性点接続された隣接したティースに巻回された4個の巻線が軸に対して機械角で90°ごとの配置となるため、巻線に通電した固定子ティースによるラジアル方向の合成吸引力が0となり、回転子に磁気吸引力が作用しない。
5.第5の実施形態
第1の実施形態と異なるのは、巻線及び供給する電流であり、この点を中心に説明する。第1の実施形態では、三相交流電源を1個用いU相、V相、W相の三相で駆動していたのに対し、本実施形態では、三相交流電源を3個用い、U1相、U2相、U3相、V1相、V2相、V3相、W1相、W2相、W3相の9相で駆動する。
本実施形態の同期電動機の平面図は、第1の実施形態と共通の図1で示される。
図15は、同期電動機の詳細図である。
固定子ティース組8aは、3個の隣接した固定子ティース61a、62a、63aから構成されている。固定子ティース61aの左隣の固定子ヨーク部分には、固定子巻線81abが−方向に巻回され、右隣の固定子ヨーク部分には、固定子巻線81acが+方向に巻回されている。固定子巻線81abと固定子巻線81acとは、直列に結線されて、U1相の電流が流されるU1相巻線81aを構成する。また、固定子ティース62aの左隣の固定子ヨーク部分には、固定子巻線82abが−方向に巻回され、右隣の固定子ヨーク部分には、固定子巻線82acが+方向巻回されている。固定子巻線82abと固定子巻線82acとは、直列に結線されて、U2相の電流が流されるU2相巻線82aを構成する。また、固定子ティース63aの左隣の固定子ヨーク部分には、固定子巻線83abが−方向に巻回され、右隣の固定子ヨーク部分には、固定子巻線83acが+方向に巻回されている。固定子巻線83abと固定子巻線83acとは、直列に結線されて、U3相の電流が流されるU3相巻線83aを構成する。
ここで、固定子ティース62aに対して、固定子ティース61aは、機械角で+20°の位置に配置されている。すなわち磁極間隔である電気角πラジアン(機械角18°)からさらに+π/9ラジアンずれて配置されている。また、同様に固定子ティース62aに対して、固定子ティース63aは、機械角で−20°の位置に配置されている。すなわち磁極間隔である電気角πラジアンからさらに−π/9ラジアンずれて配置されている。ここで、固定子ティースは、周方向に等間隔で360/18=20°の間隔で並べられている。一方、回転子の磁極は周方向に等間隔で20個並べられており、360/20=18°の間隔となる。図1に示した他の2組の固定子ティース組8b、8cも上記固定子ティース組8a同様に、固定子ティース組内において、3個の巻線が磁極間隔である電気角πラジアンから電気角で+π/9ラジアンと−π/9ラジアンずれて配置されている。
図16は、図1に示した同期電動機の固定子巻線の結線を説明するための図である。
図示した巻線端子番号末尾のa、b、cは、それぞれ固定子ティース組8a、8b、8cを構成する巻線に対応している。
固定子ティース組8a内の3個の固定子巻線81a、82a、83aのそれぞれの巻線端子31a、32a、33aは、個別に外部に出されていて、駆動装置であるインバータの接続端子に個別に接続されている。固定子ティース組8b内の3個の巻線端子31b、32b、33b、および、固定子ティース組8cの3個の巻線端子31c、32c、33cも同様に、個別に外部に出されていて、駆動装置であるインバータの接続端子に個別に接続されている。
また、異なる固定子ティース組8a、8b、8cで位相差が2π/3ラジアンとなる固定子巻線の端子は共通に中性点に接続されている。すなわち巻線端子34aと巻線端子34bと巻線端子34cは第1の中性点に接続され、巻線端子35aと巻線端子35bと巻線端子35cは第2の中性点に接続され、巻線端子36aと巻線端子36bと巻線端子36cは第3の中性点に接続されている。この例では第1,第2および第3の中性点を電気的に分離させているが、このうちのいずれか2つの中性点あるいは全ての中性点を電気的に接続することとしてもよい。
また、本実施形態では固定子ティース組8a、固定子ティース組8b、固定子ティース組8cが2組ずつあり、末尾のa、b、cが同じ固定子ティース組どうしは回転子の磁極に対して電気角で同じ位置関係にある。そのため6組の固定子ティース組のうち隣接した3組の固定子ティース組どうしで中性点接続を構成してもよいし、一つ置きの3組の固定子ティース組どうしで中性点接続を構成してもよい、また、6組の全ての固定子ティース組で中性点接続を構成してもよい。
以上、本発明の第1の実施形態に係る同期電動機駆動システムを構成する同期電動機の構成について説明した。18個の固定子ティースは、回転子の磁極間隔と異なる配置間隔で並び、かつ、周方向に並ぶ3個単位で固定子ティース組を構成している。また各固定子ティース組内の3個の固定子巻線は、それぞれ独立した外部端子に個別に接続されている。
ここで「個別」とは、ひとつの固定子ティース組に含まれている固定子巻線どうしの関係を示すものであり、異なる固定子ティース組にそれぞれ含まれている固定子巻線どうしの関係を示すものではない。従って、異なる固定子ティース組に含まれる固定子巻線どうしは、条件が許せば共通に接続される場合もある。例えば、固定子ティース組8aに含まれている固定子巻線81aと固定子ティース組8a’に含まれている固定子巻線81a’には同じ位相の電流が供給されるため、これらを共通の外部端子に接続することとしてもよい。もちろん個別に外部端子に接続することとしても何ら問題はない。
本発明の第1の実施形態に係る同期電動機駆動システムは、上記同期電動機の複数の巻線端子に互いに位相の異なる電流を供給する駆動装置を備えている。次に、駆動装置および通電方法に関して説明する。
図17は、本発明の第1の実施形態の固定子と回転子の位置関係を示し、図17(a)、図17(b)、図17(c)は回転子2が反時計方向に各々機械角で2°(電気角でπ/9ラジアン)回転したときの固定子および回転子の位置関係を示している。また、図18は、本実施形態において各固定子巻線に流した電流の時間変化を示した図である。図18中の(a)(b)(c)で示される時間は、それぞれ図17(a)、図17(b)、図17(c)に示される位置関係に対応している。
図1、図17に、回転子の磁極間を10、11で示した。回転子の磁極間10、11は、回転子に配置された永久磁石で構成された磁極Nと磁極Sとの間の磁気中立点の位置を意味する。ここでは、機械的にも磁石と磁石との間の位置となっている。反時計方向にみてN極からS極に変わる磁極間を10、反時計方向にみてS極からN極に変わる磁極間を11と示している。なお、磁極間11’は、磁極間11に対して電気角では同じ位置であるが機械角では異なる位置にある。
図17(a)では、一点鎖線で示したように、固定子ティース63aの中心と回転子磁極間11とが一致する位置関係で対向している。この位置関係のときにU3相巻線83aに流れる電流が最大になるように位相を調整して電流を供給すると、永久磁石によるトルクであるマグネットトルクが最大となる。なお図15で説明したように隣接する磁極どうしのなす角度(18°)と隣接する固定子ティースどうしのなす角度(20°)が異なるため、固定子ティース63aの中心と回転子磁極間11とが一致する位置関係で対向していれば、固定子ティース62aの中心および回転子磁極間10、ならびに固定子ティース61aの中心および回転子磁極間11’はずれた位置関係で対向することになる。
図17(b)では、図17(a)から回転子が反時計方向に機械角で2°(電気角でπ/9ラジアン)回転しており、一点鎖線で示したように、固定子ティース62aの中心と回転子磁極間10とが一致する位置関係で対向している。この位置関係のときにU2相巻線82aに流れる電流が最大になるように位相を調整して電流を供給すると、永久磁石によるトルクであるマグネットトルクが最大となる。このとき固定子ティース63aの中心および回転子磁極間11、ならびに固定子ティース61aの中心および回転子磁極間11’はずれた位置関係で対向している。
図17(c)では、図17(b)から回転子が反時計方向に機械角で2°(電気角でπ/9ラジアン)回転しており、一点鎖線で示したように、固定子ティース61aの中心と回転子磁極間11’とが一致する位置関係で対向している。この位置関係のときにU1相巻線81aに流れる電流が最大になるように位相を調整して電流を供給すると、永久磁石によるトルクであるマグネットトルクが最大となる。このとき固定子ティース63aの中心および回転子磁極間11、ならびに固定子ティース62aの中心および回転子磁極間10はずれた位置関係で対向している。
図17(a)、(b)、(c)に示した位置関係となる各時間に、すなわち、固定子ティース61a、62a、63aの固定子ティース中心が回転子磁極間と対向している各時間に、U1相巻線81a、U2相巻線82a、U3相巻線83aに流れる電流がそれぞれ最大になるように位相を調整して電流を供給する。そうすると固定子ティース毎にマグネットトルクを最大とすることができ、全体として高トルク化を図ることができる。
図18では、巻線端子31a、32a、33aに流した電流(U1相巻線81a、U2相巻線82a、U3相巻線83aに流した電流)が縦軸に、時間が横軸に示されている。図18に示すように、巻線端子32aに流す電流に対して巻線端子33aに流す電流はπ/9ラジアン進めてあり、巻線端子32aに流す電流に対して巻線端子31aに流す電流はπ/9ラジアン遅らせてある。
各固定子巻線の配置関係と各固定子巻線に流す電流とは以下の関係がある。
U2相巻線82aに対してU3相巻線83aは、電気角でπラジアンからさらに−π/9ラジアンずれて配置されている。このような配置関係であれば、U2相巻線82aに流す電流に対してU3相巻線83aに流す電流は、π/9ラジアン進めることとする。一方、U2相巻線82aに対してU1相巻線81aは、電気角でπラジアンからさらに+π/9ラジアンずれて配置されている。このような配置関係であれば、U2相巻線82aに流す電流に対してU1相巻線81aに流す電流は、π/9ラジアン遅らせることとする。
図19は、本発明の第1の実施形態に係る同期電動機駆動システムの全体構成を示す図である。
同期電動機駆動システムは、駆動装置としての直流電源100およびインバータ101、102、103と、同期電動機1とから構成されている。インバータ101、102、103は、それぞれ三相交流を生成して同期電動機1に供給する。インバータ101の出力電流101a、101b、101cはそれぞれ2π/3ラジアンずつ位相がずれている。インバータ102の出力電流102a、102b、102cについても同様であり、インバータ103の出力電流103a、103b、103cについても同様である。また出力電流101a、102a、103aはそれぞれπ/9ラジアンずつ位相がずれている。出力電流101b、102b、103bについても同様であり、出力電流101c、102c、103cについても同様である。
図15で示したように、固定子ティースは電気角でπ/9ラジアンずれて配置されているので、これらの固定子ティースに巻回された固定子巻線に流す電流をπ/9ラジアンずらすこととしている。すなわち図17(a)の位置関係では、U3相巻線83aに流れる電流が最大になるように位相を調整し、図17(b)の位置関係では、U2相巻線82aに流れる電流が最大になるように位相を調整し、図17(c)の位置関係では、U1相巻線81aに流れる電流が最大になるように位相を調整して電流を供給している。そうするとそれぞれの固定子ティースが生じさせるマグネットトルクがそれぞれ最大となり、全体として高トルク化を実現することができる。
以上説明したとおり、本実施形態の同期電動機では、回転子磁極の間隔が機械角18°(電気角πラジアン)であるのに対し、固定子ティース組内の3個の固定子ティースの間隔は機械角18°度からずれた機械角20°としている。このように機械的な位相差をもたせることにより、無通電時のトルク脈動であるコギングトルクを低減することができる。
また本実施形態の同期電動機では、固定子ティース組内の固定子ティースは電気角πラジアンに対して各々π/9ラジアンの位相差をもつ配置となっており、各固定子ティースに巻回された固定子巻線にはπ/9ラジアンの位相差を持たせた電流を流している。そのため、各々の固定子ティースにより発生するトルクを同じにすることができるのでπ/3ラジアンを基本周期とするトルク脈動を打ち消すことができ、かつ、各々の固定子ティースにより発生するトルクを最大にすることができるので全体のトルクを高めることができる。
なお、図17、図18では永久磁石による発生するマグネットトルクのみを考慮していたので、固定子ティースの中心と回転子磁極間とが一致して対向した位置関係において固定子巻線に流れる電流が最大となるように電流の位相を調整している。しかしながら本実施形態の同期電動機は、回転子コア内部に永久磁石を配置した、いわゆる磁石埋込み型同期電動機であり、磁石によるマグネットトルクに加えて、磁気抵抗の差によるリラクタンストルクを利用することができる同期電動機である。そのためマグネットトルクとリラクタンストルクの両者を生かして最大トルクを得るために、固定子ティースの中心と回転子磁極間とが一致して対向する位置で最大電流となる位相よりも電流位相を進めることが有効な場合もある。
また、本実施形態では、固定子ヨーク部分に固定子巻線を巻回するのに集中巻を採用している。そのため固定子の端面の巻線いわゆるコイルエンドの小型化がはかれ、同期電動機の小型化ができる。また、固定子巻線のコイルエンドは、電流を流してもトルクに寄与しない部分であり、通電時の巻線抵抗によるジュール損である銅損を低下することができ高効率である。
また、本実施形態では、回転子が固定子の外周側に配置された、いわゆるアウターロータ型を採用している。そのため同じ体積で比較した場合、回転子が固定子の内周側に配置されたインナーロータ型に比べて、回転子径を大きくすることができる。したがって本実施形態のような極数が20となるような同期電動機でも、永久磁石の大きさを小さくする必要がないので有効磁束の低下を防ぐことができる。
また、本実施形態では、回転子磁極の数が20個、固定子ティースの数が18個の同期電動機であるが、固定子ティースが9個や27個といった9の倍数に対して、回転子の磁極数が10の倍数の組み合わせ、すなわち10q極9qティース(qは正の整数)の組み合わせであれば、電気角で上記の関係が成立する配置関係とすることで、同様の効果が得られる。また、8q極9qティース(qは正の整数)や10q極12qティース(qは正の整数)でも同様の効果を得られる構成とすることができる。
また、本実施形態では、中性点接続された固定子ティース組8a、8b、8cと、固定子ティース組8a’、8b’、8c’のグループが2個、軸に対して対称な配置となるので、固定子ティースによるラジアル方向の合成吸引力が0となり、回転子に磁気吸引力が作用しない。したがって、軸受寿命に悪影響を与えることがなくなり、長寿命の同期電動機が得られる。同様に30極27ティースでは、中性点接続された固定子ティース組が3個軸に対して機械角で120°ごとの配置となるため、巻線に通電した固定子ティースによるラジアル方向の合成吸引力が0となり、回転子に磁気吸引力が作用しない。
以上、本実施形態によれば、トルクの減少を抑えつつトルク脈動も低減することができ、小型、高出力、低振動、低騒音、高効率な同期電動機駆動システムを提供することができる。
6.変形例その他
(1)上記実施形態では、10q極9qティースの構成を挙げているが、本発明はこれに限らない磁極とティース数の組み合わせが可能である。例えば、8q極9qティース、10q極12qティース(qは正の整数)、16q極15qティースの構成でも構わない。
なお、各固定子ヨーク部分に巻回されている第1巻線および第2巻線の比率は、基準の固定子ティースからみたときの位相差を打ち消すように設定されている。そうすることで固定子ティースの軸と回転子の磁極間とが一致したときに、その固定子ティースに生じる磁界が最大となるので、各固定子ティースが生み出すマグネットトルクを最大とすることができ、全体のトルクを向上させることができる。また、各固定子ティースから生み出されるトルクがほぼ一定となるので、トルク脈動を低減させることができる。
(2)なお、各固定子ヨーク部分に巻回されている第1の巻線および第2の巻線の比率は、隣接する固定子ティースの位相差を打ち消すように設定されている。そうすることで固定子ティースの軸と回転子の磁極間とが一致したときに、その固定子ティースに生じる磁界が最大となるので、各固定子ティースが生み出すマグネットトルクを最大とすることができ、全体のトルクを向上させることができる。また、各固定子ティースから生み出されるトルクがほぼ一定となるので、トルク脈動を低減させることができる。
(3)実施形態では3相駆動の同期電動機を例示しているが、本発明は、例えば5相や7相など多相駆動と等価の同期電動機にも適用可能である。
(4)実施形態では固定子巻線は固定子ヨーク部分に巻回されているが、固定子ティースに巻回した巻線と組み合わせることも可能である。
(5)実施形態では特に説明していないが、固定子巻線が回転子の軸方向に進むほど周方向に最大で固定子巻線の配置間隔だけずれていくスキュー配置を施すこととしてもよい。
(6)実施形態では、回転子が固定子の外側に配置されたアウターロータ型の同期電動機で説明しているが、回転子を固定子の内側に配置したインナーロータ型の同期電動機や、回転子と固定子とが軸方向に空隙を持って配置された、いわゆる面対向のアキシャルギャップ式同期電動機や、それらを複数組み合わせた構造の同期電動機でも同じ効果があることは言うまでもない。
(7)実施形態では、回転子の磁極を永久磁石により構成したが、磁気抵抗の差で構成したリラクタンストルクを利用した同期電動機、回転子に両者を組み合わせた同期電動機でも適用可能である。
(8)本発明は、同期回転機に限らず、同期発電機、また、直動駆動されるリニア同期電動機、リニア同期発電機にも適用できる。
(9)本発明は、小型、高出力、低振動、低騒音、高効率な同期電動機を提供することができ、低振動、低騒音性が要求される自動車用途に特に有用である。また、この同期電動機は、径が大きく薄型であるためインホイールモータとして特に有用である。
(10)上記実施の形態及び上記変形例をそれぞれ組み合わせるとしてもよい。例えば、第3の実施形態として説明した図7に示す巻線を、第2の実施形態として説明した図5に示す固定子23の巻線として用いてもよい。
本発明は、小型高効率で低振動低騒音性が要求される、コンプレッサ用、電気自動車、ハイブリッド自動車、燃料電池自動車等の同期電動機に利用可能である。
1 同期電動機
2 回転子
3 固定子
4 回転子コア
5 永久磁石
7 固定子ティース
8a、8b、8c、8a’、8b’、8c’ 固定子ティース組
10、11、11’ 磁極間

Claims (23)

  1. 周方向に等間隔に並設された複数の磁極を含む回転子と、
    周方向に並設された前記磁極の数とは異なる複数の固定子ティースが環状の固定子ヨークから径方向に突出した固定子とを備え、
    前記複数の固定子ティースは、それぞれ周方向に並ぶ所定個数の固定子ティース単位で、複数の固定子ティース組を構成し、当該複数の固定子ティース組の周方向の間隔は等しく、
    前記所定個数の固定子ティースは、前記回転子の磁極の配置間隔と異なる配置間隔で並設され、
    前記所定個数の固定子ティースのそれぞれにおいて、固定子ティースと当該固定子ティースに隣接する少なくとも一方の固定子ティースとに挟まれた固定子ヨーク部分に、ひとつの相の巻線を構成するメイン巻線がそれぞれ巻回されており、
    前記所定個数の固定子ティースのうちの少なくともひとつにおいて、前記固定子ヨーク部分に、前記メイン巻線に加えて、前記相とは異なる相の巻線を構成するサブ巻線がさらに巻回されており、
    前記サブ巻線は、当該サブ巻線を含む前記固定子ティース組とは電気角で異なる位置にある他の固定子ティース組に含まれる他のメイン巻線に直列に結線されており、
    各巻線に加えられた交流電流によって各固定子ティースに生じる磁界が最大となるタイミングと、前記回転子の回転において磁極間が当該固定子ティースを通過するタイミングとのタイミングずれを補償する巻数及び向きで巻回されている
    ことを特徴とする同期電動機。
  2. 前記固定子ティース組とは電気角で異なる位置にある他の固定子ティース組は、当該固定子ティース組に隣接する固定子ティース組であること
    を特徴とする請求項1記載の同期電動機。
  3. 各固定子ティース組において、前記所定個数の固定子ティースのうちの少なくとも二つには、これらに対応づけてサブ巻線が巻回されており、
    前記ひとつの相の巻線は、固定子ティース組に含まれる固定子ティースに対応するメイン巻線全てと、当該固定子ティース組からみて電気角で進んだ位置にある固定子ティース組に含まれる固定子ティースに対応するサブ巻線と、前記固定子ティース組からみて電気角で遅れた位置にある固定子ティース組に含まれる固定子ティースに対応するサブ巻線とを直列に結線して構成されていること
    を特徴とする請求項1記載の同期電動機。
  4. 各固定子ティース組において、所定個数の固定子ティースのうちの第1の固定子ティースに対応づけてメイン巻線のみが巻回され、これに隣接する第2の固定子ティースに対応づけてメイン巻線およびサブ巻線が巻回されており、
    前記第1の固定子ティースと前記回転子の磁極とが所定の位置関係になったときに当該第1の固定子ティースから生じる磁界が最大となり、前記回転子が回転して前記第2の固定子ティースと前記回転子の磁極とが前記所定の位置関係と同一の位置関係になったときに当該第2の固定子ティースから生じる磁界が最大となるように、前記第2の固定子ティースに対応づけて巻回されているメイン巻線およびサブ巻線の巻線比率が定められていること
    を特徴とする請求項1に記載の同期電動機。
  5. 各固定子ティース組において、前記第1の固定子ティースに生じる磁界の最大値と前記第2の固定子ティースに生じる磁界の最大値とが同じになるように、前記第1の固定子ティースに対応づけられているメイン巻線および前記第2の固定子ティースに対応づけられているメイン巻線及びサブ巻線のそれぞれの巻数が定められていること
    を特徴とする請求項4に記載の同期電動機。
  6. 磁極の数をA(但し、Aは2以上の偶数)、固定子ティースの数をB(但し、BはAと等しくない3の倍数)とし、A/2とした磁極対数をP、正の整数mを用いて、B/3とした1相当りの固定子ティースの数をkとした場合に、
    k=3mのとき、
    α=|2π/A−2π/B|×Pとなり、
    k=3m+1、またはk=3m+2のとき、
    α=|2π/A−2π/B|×P/2となる巻線比係数αを定義し、
    同相の巻線が、隣接する6個の固定子ヨーク部分それぞれに1個づつ巻回され、前記6個の巻線が直列に接続されており、その巻線の巻数の比率を順に+N1、−N2、+N3、−N3、+N2、−N1としたとき(但し、+Nn(nは1、2、3のいずれか)と、−Nnとは、巻数が同じで巻回する向きが逆である)、
    N1は、sin(α)にほぼ等しく、
    N2は、sin(α)+sin(π/3−α)にほぼ等しく、
    N3は、sin(π/3)+sin(π/3−α)にほぼ等しいこと
    を特徴とする請求項1記載の同期電動機。
  7. 前記回転子は、前記固定子を中心にその外周を回転し、
    前記複数の固定子ティースは、前記固定子ヨークの外周面から径方向外側に放射状に突出しており、
    前記固定子ヨークからは、さらに、各固定子ティースが突出する径方向の内側に向けて、前記外側に突出する固定子ティースと同数の固定子ティースが前記固定子ヨーク内周面から突出しており、
    前記同期電動機は、さらに、前記固定子の内周を回転する回転子を備える
    ことを特徴とする請求項1記載の同期電動機。
  8. 前記複数の固定子ティースのうち少なくとも1つは、前記回転子の軸方向に進むほど周方向に最大で固定子ティースの配置間隔だけずれていくスキュー配置が施されていること
    を特徴とする請求項1記載の同期電動機。
  9. 前記同期電動機は永久磁石埋め込み型であること
    を特徴とする請求項1記載の同期電動機。
  10. 前記複数の固定子ヨーク部分は、3相のうちの1相の巻線を一芯状に集中巻された第1の固定子ヨーク部分と、3相のうちの2相の巻線を一芯状に集中巻された第2の固定子ヨーク部分とを含み、
    第1の固定子ヨーク部分に隣接した第2の固定子ヨーク部分に巻回された複数の巻線のうちいずれか1つの巻線の相は、隣接する第1の固定子ヨーク部分の巻線と同じ相の巻線であること
    を特徴とする請求項1に記載の同期電動機。
  11. 磁極の数をA、固定子ティースの数をBとし、A/2とした磁極対数をP、正の整数mを用いて、B/3とした1相当りの固定子ティース数をkとした場合に、
    k=3mのとき、
    α=|2π/A−2π/B|×P
    k=3m+1、またはk=3m+2のとき、
    α=|2π/A−2π/B|×P/2となる巻線比係数αを用いて、
    3相のうちいずれか1相の巻線又は3相のうちの2相の巻線を固定子ヨーク部分に一芯状に集中巻し、第1の固定子ヨーク部分の巻線の巻数をN1としたとき、第1の固定子ヨーク部分と隣接した第2の固定子ヨーク部分の巻線は、第1の相の巻線の巻数が、
    (N1)×sin(α)/sin(π/3)にほぼ等しく、
    他の相の巻線の巻数が、
    (N1)×sin(π/3−α)/sin(π/3)にほぼ等しいこと
    を特徴とした請求項10に記載の同期電動機。
  12. 第1の固定子ヨーク部分の巻線の巻数と、第2の固定子ヨーク部分における2種類の巻線の巻数の和とが等しいこと
    を特徴とする請求項10記載の同期電動機。
  13. 磁極の数をA、固定子ティースの数をBとし、A/2とした磁極対数をP、正の整数mを用いて、B/3とした1相当りの固定子ティースの数をkとした場合に、
    k=3mのとき
    α=|2π/A−2π/B|×P
    k=3m+1、またはk=3m+2のとき、
    α=|2π/A−2π/B|×P/2となる巻線比係数αを用いて、
    3相のうちいずれか2相の巻線を固定子ヨーク部分に一芯状に集中巻し、第1の相の巻線と第2の相の巻線の巻数比率が、
    sin(α)/sin(π/3)とsin(π/3−α)/sin(π/3)との比にほぼ等しくなること
    を特徴とした請求項1記載の同期電動機。
  14. 前記サブ巻線は、前記メイン巻線よりも巻数が多い、請求項1記載の同期電動機。
  15. 同期電動機とその駆動装置により構成される同期電動機駆動システムであって、
    前記同期電動機は、
    周方向に等間隔に並設された複数の磁極を含む回転子と、
    周方向に並設された前記磁極の数とは異なる複数の固定子ティースが環状の固定子ヨークから径方向に突出した固定子とを備え、
    前記複数の固定子ティースのそれぞれにおいて、固定子ティースと当該固定子ティースに隣接する一方の固定子ティースとに挟まれた固定子ヨーク部分に巻回された巻線と、当該固定子ティースと当該固定子ティースに隣接する他方の固定子ティースとに挟まれた固定子ヨーク部分に前記巻線の逆方向に巻回された巻線とが直列に結線された固定子巻線をさらに備え、
    複数の固定子巻線は、周方向に並ぶm個単位で(mは2以上の整数)固定子巻線組を構成し、このように構成された複数の固定子巻線組は周方向に等間隔に並んでおり、
    各固定子巻線組において、固定子巻線組に含まれる複数の固定子巻線のうち少なくとも一対の隣り合う固定子巻線は、前記回転子の磁極間隔と異なる配置間隔で並び、
    前記少なくとも一対の隣り合う固定子巻線のうち1つの固定子巻線を構成する巻線が巻回された前記固定子ヨーク部分の少なくとも一方に、前記1つの固定子巻線に隣り合う固定子巻線を構成する巻線がさらに巻回されており、
    前記駆動装置は、
    前記少なくとも一対の隣り合う固定子巻線のそれぞれに、各固定子ティースに生じる磁界が最大となるタイミングと、前記回転子の回転において磁極間が当該固定子ティースを通過するタイミングとのタイミングずれを補償する互いに異なる位相の電流を供給すること
    を特徴とする同期電動機駆動システム。
  16. 前記少なくとも一対の隣り合う固定子巻線のそれぞれは、その一端はそれぞれ独立した外部端子に個別に接続され、他端は当該固定子巻線を含む固定子巻線組とは異なる固定子巻き線組に含まれる他の固定子巻線に接続されている、
    請求項15に記載の同期電動機駆動システム。
  17. 前記複数の固定子巻線組は、隣り合う固定子巻線組の間隔が電気角で2π/3ラジアンに相当する間隔となるように並んでおり、
    前記他端は当該固定子巻線と電気角が2π/3ラジアンだけ異なる位置の他の固定子巻線に接続されており、
    前記駆動装置は、
    任意の固定子巻線組に含まれる任意の固定子巻線と、前記任意の固定子巻線組に隣り合う固定子巻線組に含まれる前記任意の固定子巻線に対応する固定子巻線とに、互いに2π/3ラジアンだけ異なる位相の電流を供給すること
    を特徴とする請求項16記載の同期電動機駆動システム。
  18. 各固定子巻線組における前記一対の隣り合う固定子巻線は、個別に接続された外部端子に同位相の電流が供給されたときには互いに逆極性の磁場を発生させる特性を有し、
    前記駆動装置は、
    各固定子巻線組における前記一対の隣り合う固定子巻線に、±2π/3mラジアンの範囲内で互いに位相が異なる電流を供給すること
    を特徴とする請求項15記載の同期電動機駆動システム。
  19. 各固定子巻線組における前記一対の隣り合う固定子巻線は、個別に接続された外部端子に同位相の電流が供給されたときには同極性の磁場を発生させる特性を有し、
    前記駆動装置は、
    各固定子巻線組における前記一対の隣り合う固定子巻線に、π±2π/3mラジアンの範囲内で互いに位相が異なる電流を供給すること
    を特徴とする請求項15記載の同期電動機駆動システム。
  20. 各固定子巻線組は、第1、第2および第3の固定子巻線から構成され、
    前記第1の固定子巻線は、前記第2の固定子巻線からみて回転方向に電気角でπラジアンよりも進んだ位置に配され、
    前記第3の固定子巻線は、前記第2の固定子巻線からみて回転方向に電気角でπラジアンよりも遅れた位置に配されており、
    前記第1、第2および第3の固定子巻線は、それぞれ独立した個別の外部端子に接続され、かつ、個別に接続された外部端子に同位相の電流が供給されたときには隣り合う固定子巻線が互いに逆極性の磁場を発生させる特性を有し、
    前記駆動装置は、
    各固定子巻線組における前記第1の固定子巻線に前記第2の固定子巻線に供給する電流よりも位相が遅れた電流を供給し、前記第3の固定子巻線に前記第2の固定子巻線に供給する電流よりも位相が進んだ電流を供給すること
    を特徴とする請求項1記載の同期電動機駆動システム。
  21. 前記第1の固定子巻線が配された位置は、前記第2の固定子巻線が配された位置からみて回転方向に電気角でπラジアンよりも最大でπ/3mラジアンだけ進んでおり、
    前記第3の固定子巻線が配された位置は、前記第2の固定子巻線が配された位置からみて回転方向に電気角でπラジアンよりも最大でπ/3mラジアンだけ遅れており、
    前記第1の固定子巻線に供給される電流の位相は、前記第2の固定子巻線に供給される電流の位相よりも最大でπ/3mラジアンだけ遅れており、
    前記第3の固定子巻線に供給される電流の位相は、前記第2の固定子巻線に供給される電流の位相よりも最大でπ/3mラジアンだけ進んでいること
    を特徴とする請求項20記載の同期電動機駆動システム。
  22. 各固定子巻線組において、m個の固定子巻線は、前記回転子の磁極間隔と異なる配置間隔で等間隔に並んでいること
    を特徴とする請求項1記載の同期電動機駆動システム。
  23. 各固定子巻線組において、m個の固定子巻線はそれぞれ独立した外部端子に個別に接続されていること
    を特徴とする請求項1記載の同期電動機駆動システム。
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