JP4828444B2 - 合わせガラス - Google Patents

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Description

本発明は、合わせガラスに関し、特に、合わせガラスの遮音性能を改善する技術に関する。
建物や車両の窓ガラスとして、2枚のガラス板を樹脂中間膜で貼り合わせた合わせガラスが広く用いられている。合わせガラスが優れた遮音性能を有することは、室内または車内の居住性をより改善したいという要望から、ますます重要性が高まってきている。
合わせガラスの遮音性能は、樹脂中間膜の特性を調整することで改善できる。一般には、軟らかい樹脂中間膜ほど遮音性能が高くなることが知られている(特許文献1)。また、特許文献2は、遮音性能を高めることができる樹脂中間膜とUVカットグリーンガラスとを用いた合わせガラスを開示する。
しかしながら、樹脂中間膜の硬さは温度に大きく左右されるため、気温が比較的高い環境下では十分な遮音性能が発揮されたとしても、気温の低下とともに遮音性能が低下するという問題がある。
特開2004−75501号公報 特開2005−139046号公報
上記問題に鑑み、本発明は、気温が低下しても遮音性能をなるべく高く維持することが可能な合わせガラスを提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、
第1ガラス板と、第2ガラス板と、第1ガラス板と第2ガラス板とを互いに貼り合わせる樹脂中間膜とを含む合わせガラスであって、
第1ガラス板は、厚さ2mmで測定したときの波長300〜2500nmの日射吸収率が28%以上の熱線吸収ガラスからなり、
樹脂中間膜は、第1ガラス板に接する第1層と、第2ガラス板に接する第2層と、第1層と第2層との間に配置され、かつ20℃以上40℃以下でのデュロメータ測定によるショア硬度が第1層および第2層よりも小さい第3層とを含む、合わせガラスを提供する。
他の側面において、本発明は、
第1ガラス板と、第2ガラス板と、第1ガラス板と第2ガラス板とを互いに貼り合わせる樹脂中間膜とを含む合わせガラスであって、
第1ガラス板は、厚さ2mmで測定したときの波長300〜2500nmの日射吸収率が28%以上の熱線吸収ガラスからなり、
樹脂中間膜は、20℃以上40℃以下でのデュロメータ測定によるショア硬度が75度以下である、合わせガラスを提供する。
上記合わせガラスによれば、第1ガラス板が所定の日射吸収率を有する熱線吸収ガラスからなる。熱線吸収ガラスからなるガラス板は、太陽光に含まれる赤外線を吸収しやすく、温度が上がりやすい。そのため、比較的温度が低い環境下でも、通常の組成のクリアガラスを用いた合わせガラスに比べて、樹脂中間膜の温度をより高く保つことができる。樹脂中間膜の温度を高く保つことにより、合わせガラスの遮音性能を高く維持することが可能となる。
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の合わせガラスの断面模式図である。合わせガラス10は、2枚のガラス板12,14と、それら2枚のガラス板12,14の間に配置された樹脂中間膜18とを備えている。2枚のガラス板12,14は、第1ガラス板12と、第2ガラス板14とを含み、それら第1ガラス板12と第2ガラス板14とが樹脂中間膜18によって貼り合わされている。自動車のウインドシールドに適用する場合、合わせガラス10は、第1ガラス板12が凸側(車外側)に位置するように曲げ成形される。また、曲げ加工を行わない建築用途の場合にも、第1ガラス板12が室外側(車外側)となる。
第1ガラス板12および第2ガラス板14は、いずれも、ソーダライムシリカ組成のフロートガラス板である。第1ガラス板12は、赤外線や紫外線の吸収に寄与するFeの含有量が一般的なクリアガラスよりも高められ、必要に応じて紫外線の吸収に寄与するCeやTiが加えられた、いわゆる熱線吸収ガラスや紫外線赤外線吸収ガラス(以下、総称して熱線吸収ガラスという)からなる。一般に、Feを多く含ませることにより、ガラスは淡いグリーン色を帯びる。FeとともにCo、Ni、Seなどの元素を含ませることにより、他の色に調整することもできる。上記熱線吸収ガラスは、厚さ2mmで測定したときの波長300〜2500nmの日射吸収率が28〜50%(好ましくは30〜40%)のガラスとして定義することができる。
第2ガラス板14は、熱線吸収ガラスからなっていてもよいし、一般的なクリアガラスからなっていてもよい。合わせガラス10を車両の窓に用いる場合には、車両が使用される国の安全規格に沿った可視光線透過率を実現しなければならない。第1ガラス板12により必要な日射吸収率を確保し、第2ガラス板14により可視光線透過率が安全規格を満たすように調整することができる。クリアガラスの組成の一例と、熱線吸収ガラスの組成の一例を以下に記す。
<クリアガラス>
SiO2:70〜73質量%
Al23:0.6〜2.4質量%
CaO:7〜12質量%
MgO:1.0〜4.5質量%
2O:13〜15質量%(Rはアルカリ金属)
Fe23に換算した全酸化鉄(T−Fe23):0.08〜0.14質量%
<熱線吸収ガラス>
熱線吸収ガラスの組成は、例えば、クリアガラスの組成を基準として、Fe23に換算した全酸化鉄(T−Fe23)の比率を0.4〜1.3質量%とし、CeO2の比率を0〜2質量%とし、TiO2の比率を0〜0.5質量%とし、ガラスの骨格成分(主に、SiO2やAl23)をT−Fe23、CeO2およびTiO2の増加分だけ減じた組成とすることができる。
樹脂中間膜18は、3層構造を有し、第1ガラス板12に接する第1層15と、第2ガラス板14に接する第2層16と、第1層15と第2層16との間に配置された第3層17とを含む。第3層17は、20℃以上40℃以下でのデュロメータ測定によるショア硬度が第1層15および第2層16よりも小さい。
本明細書中において、樹脂中間膜の硬度は、20℃以上40℃以下でのデュロメータ測定によるショア硬度で定義する。上記温度域は、車両の使用時において合わせガラス10が滞在する温度域である。この温度域における樹脂中間膜18のショア硬度を適切に管理することにより、合わせガラスの遮音性能を高く維持することができる。すなわち、樹脂中間膜18は、全体として、20℃以上40℃以下でのショア硬度が50度以上75度以下であることが望ましい。
なお、ショア硬度の測定は、測定対象である樹脂中間膜を複数枚重ね、測定に必要な厚みを確保したうえで実施することができる。また、ショア硬度測定には、JIS K6253(加硫ゴムおよび熱可塑性ゴムの硬さ試験)、またはASTM D2240(ゴム特性・デュロメータ硬さ試験方法)に準拠した市販の測定装置を使用することができる。
樹脂中間膜18の各層は、次のような材料で構成することができる。第1層15および第2層16は、ポリビニルブチラール樹脂(PVB)によって構成することができる。ポリビニルブチラール樹脂は、ガラス板12,14との接着性や耐貫通性に優れるので好ましい。他方、第3層17は、エチレンビニルアセテート樹脂(EVA)、または第1層15および第2層16を構成するポリビニルブチラール樹脂よりも軟質なポリビニルアセタール樹脂によって構成することができる。軟質な第3層17を間に挟むことにより、単層の樹脂中間膜と同等の接着性や耐貫通性を保持しながら、遮音性能を大きく向上させることができる。
一般に、ポリビニルアセタール樹脂の硬度は、(a)出発物質であるポリビニルアルコールの重合度、(b)アセタール化度、(c)可塑剤の種類、(d)可塑剤の添加割合などにより制御することができる。したがって、それらの条件から選ばれる少なくとも1つを適切に調整することにより、同じポリビニルブチラール樹脂であっても、第1層15および第2層16に用いる硬質なポリビニルブチラール樹脂と、第3層17に用いる軟質なポリビニルブチラール樹脂との作り分けが可能である。さらに、アセタール化に用いるアルデヒドの種類、複数種類のアルデヒドによる共アセタール化か単種のアルデヒドによる純アセタール化かによっても、ポリビニルアセタール樹脂の硬度を制御することができる。一概には言えないが、炭素数の多いアルデヒドを用いて得られるポリビニルアセタール樹脂ほど、軟質となる傾向がある。したがって、例えば、第1層15および第2層16がポリビニルブチラール樹脂で構成されている場合、第3層17には、炭素数が5以上のアルデヒド(例えばn−ヘキシルアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド、n−へプチルアルデヒド、n−オクチルアルデヒド)、をポリビニルアルコールでアセタール化して得られるポリビニルアセタール樹脂を用いることができる。
なお、本明細書では、ポリビニルアルコールの水酸基にアルデヒドが縮合した高分子を、“ポリビニルアセタール”と総称する。
本実施形態によれば、太陽光に含まれる赤外線を第1ガラス板12が吸収することにより、樹脂中間膜18の温度が高く保たれる。樹脂中間膜18の温度を高く保つことにより、樹脂中間膜18の柔軟性の低下が防止され、ひいては温度低下による合わせガラス10の遮音性能の低下を食い止めることが可能となる。
赤外線吸収作用によって樹脂中間膜18の温度をなるべく高く保つという観点から、第1ガラス板12と同様、第2ガラス板14も熱線吸収ガラスからなっていることが好ましい。合わせガラス10を自動車のウインドシールドに適用する場合、第2ガラス板14は車内側に位置することになる。車内側の第2ガラス板14が熱線吸収ガラスからなっていると、太陽光の照射が望めない夜間や外気温の低い冬季であっても、室内から放射される赤外線を第2ガラス板14が吸収しやすくなり、樹脂中間膜18の温度をなるべく高く保つことが可能となる。
さらに、樹脂中間膜18自身の赤外線吸収作用を高めるため、樹脂中間膜18にITO粒子などの赤外線吸収剤を含有させてもよい。すなわち、合わせガラスに用いられる樹脂中間膜は、前述した樹脂成分を主成分(質量%で最も多く含まれる成分)として含むものであればよく、赤外線吸収剤やフィラーなどの添加物を含んでいてもよい。
また、本実施形態では、第1ガラス板12の厚さと第2ガラス板14の厚さが、ともにD0と等しい。組成および厚さが同一のガラス板12,14を用いることにより、量産効果が高まる。また、樹脂中間膜18については、第1層15の厚さと第2層16の厚さとを等しく調整することができる。このようにすれば、第1ガラス板12と第3層17との距離が、第2ガラス板14と第3層17との距離に等しくなり、合わせガラス10の温度分布を均一化し、樹脂中間膜18の全体的な柔軟性を保ちやすくなる。なお、第3層17の厚さは、第1層15および第2層16の厚さと等しくてもよいし、相違させてもよい。
本発明者らは、熱線吸収ガラスを用いた合わせガラスの温度上昇特性と、他のガラスを用いた合わせガラスの温度上昇特性とを、以下の手順にて調べた。具体的には、まず、図5に示すように、第1面、第2面、第3面および第4面に熱電対(図5中のドット)を配置した合わせガラスを温度測定サンプルとして準備した。サンプルは、No.1〜No.4の4種類を準備した。各サンプルで用いたガラスの説明を以下に記す。また、各サンプルに用いたガラスの単板での光学特性を表1に示す。なお、全てのサンプルにおいて、樹脂中間膜として、積水化学社製エスレックアコースティックフィルム(3層膜,0.88mm)を用いた。また、温度測定を可能にするために、オートクレーブによる接着は行わず、樹脂中間膜を2枚のガラス板で圧迫するにとどめた。
サンプルNo.1およびサンプルNo.2に用いたガラス板は、2枚(第1ガラス板および第2ガラス板)とも熱線吸収ガラス(日本板硝子社製、NUM)であり、サンプルNo.3に用いたガラス板は、2枚とも熱線吸収ガラス(日本板硝子社製、MFL)であり、サンプルNo.4に用いたガラス板は、2枚ともクリアガラス(日本板硝子社製、FL)である。サンプルNo.1とサンプルNo.2の熱線吸収ガラスは、T−Fe23が0.65〜0.98質量%程度、CeO2が0.7〜1.0質量%程度含まれる組成の中から、2枚のガラス板の組み合わせや中間膜との組み合わせを考慮し、車両用の合わせガラスを製造したときに、光学特性(特に可視光線透過率)が安全規格を満たすように、T−Fe23の量を調整して製造されている。サンプルNo.3の熱線吸収ガラスに含まれるT−Fe23は0.5質量%程度、CeO2は0.3質量%以下である。
Figure 0004828444
表1に示す光学特性の測定は、下記の規定に準じて行った。
可視光線透過率:JIS R 3106(1998),380〜780nm
日射透過率・反射率・吸収率:JIS R 3106(1998),300〜2500nm
紫外線透過率:ISO9050(2003),300〜380nm
次に、図6に示すように、地面から50mmの位置にサンプルNo.1〜No.4の合わせガラスをセットし、300mm離れた位置に配置した人工太陽光光源(セリック社製SOLAX−EVAII型 メタルハライドランプ M−150R65型)から、合わせガラスに光を照射した。そして、40分経過後の第1〜第4面の温度を測定し、照射開始時からの上昇温度を算出した。結果を表2に示す
Figure 0004828444
表2中に示す平均温度差は、クリアガラスFLを用いた合わせガラス(サンプルNo.4)における第2面と第3面の平均値を基準値としたときの、その基準値と、各サンプルにおける第2面と第3面の平均値との差を意味する。熱線吸収性能が相対的に高い熱線吸収ガラスNUMを用いた合わせガラス(サンプルNo.1およびサンプルNo.2)は、クリアガラスを用いた合わせガラス(サンプルNo.4)はもとより、熱線吸収性能が相対的に低い熱線吸収ガラスMFLを用いた合わせガラス(サンプルNo.3)よりも高い上昇温度を示した。この結果より、優れた熱線吸収ガラスを用いた合わせガラスほど、樹脂中間膜の温度を高く保つのに有利であることが分かる。
(第2実施形態)
図2は、第2実施形態の合わせガラスの断面模式図である。合わせガラス20は、第1ガラス板12および第2ガラス板14を備え、それら第1ガラス板12と第2ガラス板14とが樹脂中間膜28によって貼り合わされている。樹脂中間膜28は、3層構造を有し、第1ガラス板12に接する第1層25と、第2ガラス板14に接する第2層26と、第1層25と第2層26との間に配置された第3層27とを含む。第3層27は、20℃以上40℃以下でのデュロメータ測定によるショア硬度が第1層25および第2層26よりも小さい。
第1ガラス板12および第2ガラス板14は、第1実施形態と共通のものを採用することができる。すなわち、第1ガラス板12が熱線吸収ガラスからなり、好ましくは第2ガラス板14も熱線吸収ガラスからなっている。また、樹脂中間膜28は、第1実施形態と同様に、第1層25および第2層26をポリビニルブチラール樹脂によって構成することができ、第3層は、第1層25および第2層26を構成するポリビニルブチラール樹脂よりも軟質なポリビニルアセタール樹脂またはエチレンビニルアセテート樹脂によって構成することができる。
ただし、本実施形態においては、第1ガラス板12と第3層27との距離が、第2ガラス板14と第3層27との距離よりも小さくなるように、第1層25の厚さT1と第2層26の厚さT2とを異ならせてある。すなわち、樹脂中間膜28の柔軟性を大きく左右する第3層27が、熱線吸収ガラスからなる第1ガラス板12の近くに配置されている。このような位置関係によれば、樹脂中間膜28の第3層27が第1ガラス板12から受熱しやすく、温度を高く保ちやすいので、遮音性能を高く維持するうえで有利である。なお、第3層27の厚さT3は、例えば、第1層25の厚さT1よりも大きく、第2層26の厚さT2以下とすることができる。本実施形態では、第2層26の厚さT2と第3層27の厚さT3は等しい。
(第3実施形態)
図3は、第3実施形態の合わせガラスの断面模式図である。合わせガラス30は、第1ガラス板32と第2ガラス板34とを備え、それら第1ガラス板32と第2ガラス板34とが樹脂中間膜18によって貼り合わされている。樹脂中間膜18は、第1実施形態と共通のものであり、第1ガラス板32に接する第1層15と、第2ガラス板34に接する第2層16と、第1層15と第2層16との間に配置された第3層17とを含む。さらに、第2実施形態で説明した樹脂中間膜28を本実施形態の合わせガラスに用いてもよい。
第1ガラス板32は、熱線吸収ガラスからなる。第2ガラス板34は、熱線吸収ガラスからなっていることが好ましいが、クリアガラスやUVカットガラスからなっていてもよい。第1ガラス板32の厚さD1は、第2ガラス板34の厚さD2よりも大である。このように、厚さの相違するガラス板32,34を用いた合わせガラス30の場合にも、熱線吸収ガラスからなる第1ガラス板32と、3層構造の樹脂中間膜18との組み合わせにより、合わせガラス30の遮音性能を高く維持することが可能となる。
また、本実施形態の合わせガラス30を自動車のウインドシールドに適用する場合、車内側の第2ガラス板34が車外側の第1ガラス板32よりも薄いので、車内の暖房による樹脂中間膜18の加温作用が強く得られる。これにより、外の気温が低下しても樹脂中間膜18の柔軟性が保たれ、合わせガラス30の遮音性能を高く維持することが可能となる。
(第4実施形態)
図4は、第4実施形態の合わせガラスの断面模式図である。合わせガラス40は、第1実施形態と共通の第1ガラス板12および第2ガラス板14を備え、それら第1ガラス板12と第2ガラス板14とが樹脂中間膜48によって貼り合わされている。樹脂中間膜48は、単層構造を有し、20℃以上40℃以下でのデュロメータ測定によるショア硬度が50度以上75度以下である。
具体的に、樹脂中間膜48は、ポリビニルブチラール樹脂等のポリビニルアセタール樹脂またはエチレンビニルアセテート樹脂によって構成することができる。本実施形態のように、単層の樹脂中間膜48を用いた合わせガラス40の場合にも、熱線吸収ガラスからなる第1ガラス板12と、ショア硬度が低く制御された樹脂中間膜48との組み合わせにより、合わせガラス40の遮音性能を高く維持することが可能となる。
一般に、ポリビニルブチラール樹脂は、ガラス板との接着性に優れることが知られている。しかしながら、ショア硬度が低いポリビニルブチラール樹脂は、柔軟性の獲得と引き替えに、ガラス板12,14との接着性を失う可能性がある。その場合には、シランカップリング剤などのプライマーを第1ガラス板12と樹脂中間膜48との界面、および第2ガラス板14と樹脂中間膜48との界面に配置し、接着性の改善を図るとよい。
第1実施形態の合わせガラスの断面模式図 第2実施形態の合わせガラスの断面模式図 第3実施形態の合わせガラスの断面模式図 第4実施形態の合わせガラスの断面模式図 合わせガラスの温度上昇測定の説明図 図5に続く説明図
符号の説明
10,20,30,40 合わせガラス
12,32 第1ガラス板
14,34 第2ガラス板
15,25 第1層
16,26 第2層
17,27 第3層
18,28,48 樹脂中間膜

Claims (11)

  1. 第1ガラス板と、第2ガラス板と、前記第1ガラス板と前記第2ガラス板とを互いに貼り合わせる樹脂中間膜とを含む合わせガラスであって、
    前記第1ガラス板は、厚さ2mmで測定したときの波長300〜2500nmの日射吸収率が28%以上の熱線吸収ガラスからなり、
    前記樹脂中間膜は、前記第1ガラス板に接する第1層と、前記第2ガラス板に接する第2層と、前記第1層と前記第2層との間に配置され、かつ20℃以上40℃以下でのデュロメータ測定によるショア硬度が前記第1層および前記第2層よりも小さい第3層とを含み、
    前記第1ガラス板と前記第3層との距離が、前記第2ガラス板と前記第3層との距離よりも小さくなるように、前記樹脂中間膜において、前記第1層の厚さと前記第2層の厚さとが相違する、合わせガラス。
  2. 第1ガラス板と、第2ガラス板と、前記第1ガラス板と前記第2ガラス板とを互いに貼り合わせる樹脂中間膜とを含む合わせガラスであって、
    前記第1ガラス板は、厚さ2mmで測定したときの波長300〜2500nmの日射吸収率が28%以上の熱線吸収ガラスからなり、
    前記樹脂中間膜は、前記第1ガラス板に接する第1層と、前記第2ガラス板に接する第2層と、前記第1層と前記第2層との間に配置され、かつ20℃以上40℃以下でのデュロメータ測定によるショア硬度が前記第1層および前記第2層よりも小さい第3層とを含み、
    前記第2ガラス板が前記第1ガラス板よりも薄い、合わせガラス。
  3. 前記樹脂中間膜は、全体として、20℃以上40℃以下でのショア硬度が75度以下である、請求項1または請求項2に記載の合わせガラス。
  4. 前記第1層および前記第2層がポリビニルブチラール樹脂を主成分として含み、前記第3層が、エチレンビニルアルコール樹脂を主成分として含む、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の合わせガラス。
  5. 前記第1層および前記第2層がポリビニルブチラール樹脂を主成分として含み、
    前記第3層は、下記(a)〜(d)より選ばれる少なくとも1つの条件が、前記第1層および前記第2層に主成分として含まれるポリビニルブチラール樹脂と相違する他のポリビニルブチラール樹脂を主成分として含む、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の合わせガラス。
    (a)出発物質であるポリビニルアルコールの重合度
    (b)アセタール化度
    (c)可塑剤の種類
    (d)可塑剤の添加割合
  6. 前記樹脂中間膜は、前記第1ガラス板と前記第3層との距離が、前記第2ガラス板と前記第3層との距離よりも小さくなるように、前記第1層の厚さと前記第2層の厚さとが相違する、請求項に記載の合わせガラス。
  7. 第1ガラス板と、第2ガラス板と、前記第1ガラス板と前記第2ガラス板とを互いに貼り合わせる樹脂中間膜とを含む合わせガラスであって、
    前記第1ガラス板は、厚さ2mmで測定したときの波長300〜2500nmの日射吸収率が28%以上の熱線吸収ガラスからなり、
    前記樹脂中間膜は、20℃以上40℃以下でのデュロメータ測定によるショア硬度が75度以下であり、
    前記第2ガラス板が前記第1ガラス板よりも薄い、合わせガラス。
  8. 第1ガラス板と、第2ガラス板と、前記第1ガラス板と前記第2ガラス板とを互いに貼り合わせる樹脂中間膜とを含む合わせガラスであって、
    前記第1ガラス板は、厚さ2mmで測定したときの波長300〜2500nmの日射吸収率が28%以上の熱線吸収ガラスからなり、
    前記樹脂中間膜は、全体として、20℃以上40℃以下でのデュロメータ測定によるショア硬度が75度以下であり、
    前記第1ガラス板と前記第3層との距離が、前記第2ガラス板と前記第3層との距離よりも小さくなるように、前記樹脂中間膜において、前記第1層の厚さと前記第2層の厚さとが相違する、合わせガラス。
  9. 前記樹脂中間膜がポリビニルブチラール樹脂を主成分として含む、請求項7または請求項8に記載の合わせガラス。
  10. 前記第2ガラス板が、厚さ2mmで測定したときの波長300〜2500nmの日射吸収率が28%以上の熱線吸収ガラスからなる、請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の合わせガラス。
  11. 自動車のウインドシールドとして構成され、前記第1ガラス板が凸側に位置するように曲げ成形されている、請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の合わせガラス。
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