JP4827859B2 - 空気調和装置およびその運転方法 - Google Patents

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Description

本発明は空気調和装置およびその運転方法に関するものであり、特に、圧縮機と膨張機とを同軸で連結して膨張機で動力を回収する空気調和装置およびその運転方法に関するものである。
オゾン破壊係数がゼロであり、かつ地球温暖化係数もフロン類に比べれば格段に小さい二酸化炭素(以下、COという)を冷媒として用いる空気調和装置が近年着目されているが、CO冷媒は、臨界温度が31.06℃と低く、この温度よりも高い温度を利用する場合には、空気調和装置の高圧側(圧縮機出口〜放熱器〜減圧器入口)ではCO冷媒の凝縮が生じない超臨界状態となり、従来の冷媒に比べて、空気調和装置の運転効率(COP)が低下する。したがって、CO冷媒を用いた空気調和装置にあっては、COPを向上させる手段が重要である。
このような手段として、減圧器の代わりに膨張機を設け、膨張時の圧力エネルギーを回収して動力とする冷凍サイクルが提案されている。ここで、容積式の圧縮機と膨張機を一軸に連結した構成の空気調和装置では、圧縮機のシリンダ容積をVC、膨張機のシリンダ容積をVEとすると、VC/VE(設計容積比)により圧縮機および膨張機のそれぞれを流れる体積循環量の比が決定される。蒸発器出口の冷媒(圧縮機に流入する冷媒)の密度をDC、放熱器出口の冷媒(膨張機に流入する冷媒)の密度をDEとすると、圧縮機、膨張機のそれぞれを流れる質量循環量は等しいことから、「VC×DC=VE×DE」、すなわち、「VC/VE=DE/DC」の関係が成立する。VC/VE(設計容積比)は機器の設計時に定まる定数であるので、DE/DC(密度比)が常に一定となるように冷凍サイクルはバランスしようとする。(以下、このことを「密度比一定の制約」と呼ぶ。)
しかし、空気調和装置の使用条件は必ずしも一定ではないので、設計時に想定した設計容積比と実際の運転状態での密度比が異なる場合には、「密度比一定の制約」のために、最良な高圧側圧力に調整することが困難となる。
そこで、膨張機をバイパスするバイパス流路を設け、膨張機に流入する冷媒量を制御することで、最良な高圧側圧力に調整する構成や制御方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。
また、膨張機に流入する冷媒と圧縮機に流入する冷媒を熱交換させる内部熱交換器とそのバイパス流路を設け、熱交換の有無を切替て膨張機に流入する冷媒量を制御することで、最良な高圧側圧力に調整する構成も提案されている(例えば特許文献2参照)。
特許第3708536号公報(第10頁〜第12頁、図1) 特開平2006−90639号公報(第18頁〜第19頁、図9)
ところが、上記特許文献1には、実際の運転状態での密度比が設計容積比より小さい場合には、膨張機をバイパスするバイパス流路に冷媒を流すことで、最良な高圧側圧力に調整できる構成や制御方法が記載されているが、バイパス流路に冷媒が流れると膨張機で回収する動力が低下するため、空気調和装置の運転効率(COP)が低下するという課題が生じていた。
また膨張機をバイパスする量が大きい場合は膨張機回転数が低く摺動部での潤滑状態が悪化し、膨張機の回転数が極端に小さくなると膨張機の経路内に油が滞留し圧縮機内の油枯渇や、再起動時の冷媒寝込み起動などにより信頼性が低下するという課題があった。
また、上記特許文献2には、膨張機流入する冷媒と圧縮機に流入する冷媒の熱交換の有無を切替えることで、冷房と暖房といった運転モードの違いによる大まかな密度比の違いに対応可能であるが、同一モードにおいて外気や室温が変化して最適な高圧側圧力が変動した場合には対応できないため、空気調和装置の運転効率(COP)が低下するといった課題が生じていた。
また膨張機と圧縮機と駆動源がすべて一体化されており、駆動源・膨張機・圧縮機一体集約機は、機構・シール部が複雑で部品点数が多く、加工や組立て工程での高精度および複雑さが要求されるという設計上または製造上の課題が生じていた。
従って、本発明の目的は、実際の運転状態での密度比が設計容積比より小さい場合でも、最良な高圧側圧力調整ができ、かつ膨張機をバイパスせずに空気調和装置の運転効率を向上させた空気調和装置およびその運転方法を得ることである。
本発明に係わる空気調和装置は、主圧縮機と、放熱器と、膨張機と、蒸発器とを順に接続し、膨張機と一本の軸に連結される副圧縮機とを備えた空気調和装置において、主圧縮機での圧縮過程の中間から圧縮過程完了後までをバイパスする圧縮バイパス流路と、前記圧縮バイパス流路上に設けられた副圧縮機と、前記圧縮バイパス流路上に主圧縮機と副圧縮機の間にある圧縮バイパス弁と、前記圧縮バイパス弁の動作の制御を操作する制御装置とを備え、前記制御装置が、前記圧縮バイパス弁の開度を変更することで、高圧側圧力を調整することを特徴とするものである。
また、本発明に係わる空気調和装置は、主圧縮機と、副圧縮機と、放熱器と、膨張機と、蒸発器とを順に接続し、膨張機と副圧縮機を一本の軸に連結される空気調和装置において、主圧縮機流入側の冷媒が、膨張機流入側の冷媒と熱交換する内部熱交換器と、膨張機流入側の内部熱交換器をバイパスする熱交バイパス流路と、前記熱交バイパス流路上に設けられた熱交バイパス弁と、前記熱交バイパス弁の動作の制御を操作する制御装置とを備え、前記制御装置が、前記熱交バイパス弁の開度を変更することで、高圧側圧力を調整することを特徴とするものである。
また、本発明に係わる空気調和装置は、副圧縮機と、主圧縮機と、放熱器と、膨張機と、蒸発器とを順に接続し、膨張機と副圧縮機を一本の軸に連結される空気調和装置において、副圧縮機流入側の冷媒が、膨張機流入側の冷媒と熱交換する内部熱交換器と、膨張機流入側の内部熱交換器をバイパスする熱交バイパス流路と、前記熱交バイパス流路上に設けられた熱交バイパス弁と、前記熱交バイパス弁の動作の制御を操作する制御装置とを備え、前記制御装置が、前記熱交バイパス弁の開度を変更することで、高圧側圧力を調整することを特徴とするものである。
本発明によれば、密度比一定の制約により最良な高圧側圧力に調整することが困難である膨張機を用いた空気調和装置であっても、広い運転範囲において動力回収を常に行い、効率のよい運転が可能な空気調和装置および空気調和装置の運転方法が得られる。
実施の形態1.
図1〜図4にはこの発明の空気調和装置を示し、図1は空気調和装置の冷媒回路図であり、図2は主圧縮機1の断面図であり、図3は制御装置が行う制御のフローチャート、図4は圧縮バイパス弁と予膨張弁との連携制御を示す動作図である。この発明の空気調和装置は空気と直接熱交換して冷房、暖房の各運転を実施できるヒートポンプ機であり、図1において1は主圧縮機、2は圧縮バイパス流路、3は圧縮バイパス弁、4は副圧縮機、5は第1四方弁、6は室外熱交換器、7は第2四方弁、8は予膨張弁、9は膨張機、10は駆動軸、11a、11bは膨張弁、12a、12bは室内熱交換器である。13は室外機であり、室外機13は主圧縮機1、圧縮バイパス流路2、圧縮バイパス弁3、副圧縮機4、第1四方弁5、室外熱交換器6、第2四方弁7、予膨張弁8、膨張機9および駆動軸10から構成されている。14a、14bは室内機であり、室内機14a、14bは室内膨張弁11a、11bおよび室内熱交換器12a、12bより構成されている。室外機13と室内機14a、14bは途中で分岐した冷媒配管にて接続されている。本実施例では室内機を2台接続した場合を記載したが、1台でもよいし、3台以上であっても構わない。また、室内膨張弁11a、11bは膨張機9と室内熱交換器12a、12bの間であれば、室外機12内にあっても良いし、分岐する前の冷媒配管に1つだけあっても良い。
副圧縮機4および膨張機9は容積式であり、例えばスクロール式などの形態をとる。主圧縮機1はモータ等の駆動源により駆動される。副圧縮機4と膨張機9は駆動軸10で連結されており、膨張機9で冷媒を膨張することにより得られた駆動動力は駆動軸10を介して副圧縮機4で冷媒を圧縮することに使用され、空気調和装置の入力を低減することができる。
また、第2四方弁7は膨張機9の冷媒流れ方向、回転方向を運転状態によらず同一にするための流路切替器として用いられており、第1四方弁5と同期して流路が切り替わる。冷媒としては二酸化炭素が用いられている。15は制御装置である。16は主圧縮機1と副圧縮機4の合流した冷媒ガスの温度を検知する温度センサ、17a、17bは室内熱交換器12a、12bの中間冷媒温度を検知する温度センサ、18a、18bは室内熱交換器12a、12bの冷房時出口冷媒温度を検知する温度センサ、19a、19bは室内熱交換器12a、12bの暖房時出口冷媒温度を検知する温度センサである。温度センサ16、17a、17b、18a、18b、19a、19bで得られた情報に基づいて、制御装置15によって、この空気調和装置の運転制御が行われ、主圧縮機1の運転、回転数や各熱交換器の送風機風量、第1四方弁5、第2四方弁7、の切替、圧縮バイパス弁3、予膨張弁8、室内膨張弁11a、11bの開度などを制御する。
図2は主圧縮機1の断面図である。101はシェル、102は駆動源であるモータ、103はシャフト、104は搖動スクロール、105は固定スクロール、106は流入配管、112は流出配管、114はバイパス配管である。108は低圧空間であり、流入配管106と導通している。111は高圧空間であり、流出配管112と導通している。108、109は圧縮室であり、スクロール形状を有する搖動スクロール104と固定スクロール105が互いに組み合わされることで複数形成されている。圧縮室109はスクロール形状の中央部にあり、圧縮室108は圧縮室109より外側に位置し、圧縮過程の中間に位置する。110は流出ポートであり、固定スクロール105に設けられており、圧縮室109と高圧空間111を導通する。113は圧縮バイパス配管であり、固定スクロール105に設けられており、圧縮室108と、固定スクロール105に固定されたバイパス配管114とを導通する。流出ポートの位置は次の式(1)を満たす位置とする。

(主圧縮機1の流出ポート導通直後の圧縮室容積)/(主圧縮機1の行程容積)
×(副圧縮機4の組込容積比)≒(主圧縮機1の組込容積比) ・・・(式1)
流入配管106は主圧縮機1の流入口であり、第1四方弁5と接続されている。流出配管112は主圧縮機1の流出口であり、副圧縮機4の流出口と合流して第1四方弁5と接続されている。バイパス配管114は圧縮バイパス流路2と接続されている。
次に、上述のように構成された冷凍サイクル装置の運転時の動作について、副圧縮機4の行程容積をVC、膨張機9の行程容積をVE、副圧縮機4の流入冷媒密度をDC、膨張機9の流入冷媒密度をDEとして説明する。
(DE/DC)≒(VC/VE)での冷房運転
まず、実際の運転状態での密度比(DE/DC)が、設計時に想定した設計容積比(VC/VE)と略同等である冷房運転の場合について説明する。第1四方弁5、第2四方弁7は図1の実線のように設定され、室外熱交換器6が放熱器(凝縮器)、室内熱交換器12a、12bが蒸発器として作用する。
主圧縮機1の内部の運転動作について説明する。主圧縮機1に電源供給されると、駆動源であるモータ102に回転動力が発生し、シャフト103を介して搖動スクロール104に伝えられる。搖動スクロール104は回転動力と図示しないオルダムリングにより固定スクロール105に対して搖動運動を行い、複数ある圧縮室は容積を減少させながら、スクロール形状の外周側から中央部へ移動する。流入配管106より流入した冷媒は、低圧空間107を通り外周側圧縮室に入り、圧縮過程で圧力を上昇して圧縮室109に至り高圧となる。その後流出ポート110、高圧空間111を通過して、流出配管112より圧縮機外部へ流出する。
また、圧縮過程の中間に位置する圧縮室108に存在する冷媒の一部は、圧縮バイパスポート113を通過してバイパス配管114より圧縮機外部へ流出する。バイパス配管114での冷媒圧力は、流入配管106での冷媒圧力と、流出配管112での冷媒圧力の間の大きさである。圧縮バイパスポート113の位置をスクロール形状の中央側に変更すると、圧縮バイパス配管113での冷媒圧力は、流出配管112での冷媒圧力に近くなる。
空気調和装置の運転動作について説明する。主圧縮機1の流入口(流入配管106)より流入した低圧冷媒の一部は、圧縮過程をすべて経て高圧冷媒となり、主圧縮機1の流出口(流出配管112)より流出する。残りの冷媒は、圧縮過程の中途でバイパス配管114より、高圧と低圧の中間である中間圧の冷媒として圧縮バイパス流路2へ流出される。バイパスされた冷媒は圧縮バイパス弁3を通り流量を調整されて副圧縮機4に流入する。副圧縮機4内で冷媒は中間圧力から高圧に圧縮され、主圧縮機1の流出後の冷媒と合流して、第1四方弁5を通り室外熱交換器6に至る。室外熱交換器6にて外気と熱交換し、冷却され温度が低下する。その後、第2四方弁7、予膨張弁8を通過し膨張機9に流入し、冷媒は高圧から低圧まで減圧され低圧の二相状態となる。その後、第2四方弁7を経て、分岐して、膨張弁11a、11bを通過し、室内熱交換器12a、12bで室内空気より吸熱し冷房運転を実施し、第1四方弁5を通過して主圧縮機1に流入する。
(DE/DC)≒(VC/VE)での暖房運転
次に実際の運転状態での密度比(DE/DC)が、設計時に想定した設計容積比(VC/VE)と略同等である暖房運転の場合について説明する。第1四方弁5、第2四方弁7は図1の破線のように設定され、室外熱交換器6が蒸発器、室内熱交換器12a、12bが放熱器(凝縮器)として作用する。主圧縮機1の内部の運転動作は冷房運転時と同一なので省略し、空気調和装置の運転動作について説明する。
主圧縮機1、副圧縮機4の圧縮過程を経て高圧冷媒となった冷媒は第1四方弁5を通過して分岐し、室内熱交換器12a、12bにて室内空気を加熱し暖房運転を実施する。その後、室内膨張弁11a、11bを通過して集約し、第2四方弁7、予膨張弁8を通過し膨張機9に流入し、冷媒は高圧から低圧まで減圧され低圧の二相状態となる。その後、第2四方弁7を通過し、室外熱交換器6にて外気と熱交換し、第1四方弁5を通過して主圧縮機1に流入される。
(DE/DC)>(VC/VE)での冷房運転
次に、実際の運転状態での密度比(DE/DC)が、設計時に想定した設計容積比(VC/VE)より大きい冷房運転の場合について説明する。第1四方弁5、第2四方弁7は図1の実線のように設定され、室外熱交換器6が放熱器(凝縮器)、室内熱交換器12a、12bが蒸発器として作用する。この場合には密度比一定の制約のため、膨張機9の入口冷媒密度(DE)が小さくなるように、冷凍サイクルは高圧圧力を低下させた状態でバランスしようとする。ところが、高圧圧力が望ましい圧力より低下した状態では運転効率が低下する。
このため、圧縮バイパス弁3が全閉状態でなければ、圧縮バイパス弁3を閉方向に操作し、副圧縮機4で圧縮して流出する冷媒を主圧縮機1で圧縮して流出させる。この操作により副圧縮機4の必要圧縮動力が減少し膨張機9の回転数が増加しようとするので、膨張機9の入口密度が低下して安定する。
あるいは、圧縮バイパス弁3が全閉状態であれば、予膨張弁8を閉方向に操作し、膨張機9に流入する冷媒を膨張させ、冷媒密度を低下させる。
これらの動作により、高圧側圧力を上昇させ望ましい圧力に調整でき、なおかつ膨張機をバイパスする冷媒が無いため、効率の良い運転を行うことができる。なお高圧側圧力は、主圧縮機1と副圧縮機4のいずれかの流出口から予膨張弁8までの圧力であれば、任意である。
(DE/DC)<(VC/VE)での冷房運転
逆に、実際の運転状態での密度比(DE/DC)が、設計時に想定した設計容積比(VC/VE)より小さい冷房運転の場合について説明する。第1四方弁5、第2四方弁7は図1の実線のように設定され、室外熱交換器6が放熱器(凝縮器)、室内熱交換器12a、12bが蒸発器として作用する。この場合には密度比一定の制約のため、膨張機9の入口冷媒密度(DE)が大きくなるように、冷凍サイクルは高圧圧力を上昇させた状態でバランスしようとする。ところが、高圧圧力が望ましい圧力より上昇した状態では運転効率が低下する。
このため、予膨張弁8が全開状態でなければ、予膨張弁8を開方向に操作し、膨張機9に流入する冷媒を膨張しないようにさせ、冷媒密度を上昇させる。
あるいは予膨張弁8が全開状態であれば、圧縮バイパス弁3を開方向に操作し、主圧縮機1で圧縮して流出させる冷媒を副圧縮機4で圧縮して流出させる。この操作により副圧縮機4の必要圧縮動力が増加し膨張機9の回転数が低下しようとするので、膨張機9の入口密度が上昇して安定する。
これらの動作により、高圧側圧力を低下させ望ましい圧力に調整でき、なおかつ膨張機をバイパスする冷媒が無いため、効率の良い運転を行うことができる。
(DE/DC)≠(VC/VE)での暖房運転
他に、実際の運転状態での密度比(DE/DC)が、設計時に想定した設計容積比(VC/VE)と異なる暖房運転の場合があるが、冷房運転と膨張機9と副圧縮機4の動作が同様のため省略する。
次に、圧縮バイパス弁3と予膨張弁8の具体的な操作方法として、制御装置15が行う制御について、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。
この空気調和装置の制御では、高圧側圧力と吐出温度との相関関係を利用して、計測するには高コストなセンサが必要な高圧側圧力によらず、比較的安価に計測の可能な吐出温度により圧縮バイパス弁3及び予膨張弁8の制御を行う。
冷凍サイクル装置の運転時には、最適な高圧側圧力は常に一定ではなく、運転時の外気、必要負荷能力等を元に制御装置15に予めROM等にテーブルとして記憶されており、目標吐出温度が決定される(ステップ200)。つぎに温度センサ16からの検出値(吐出温度)(ステップ201)が取り込まれる。目標吐出温度とステップ201で取り込んだ吐出温度とを比較する(ステップ202)。
吐出温度が目標吐出温度より低い場合には、高圧側圧力が最適な圧力より低い傾向にあるため、まず、圧縮バイパス弁3が全閉となっているか否かを判定する(ステップ203)。圧縮バイパス弁3が全閉である場合には、予膨張弁8を閉方向に操作し(ステップ204)、膨張機9に流入する冷媒を減圧し、冷媒密度を低下させ、高圧側圧力および吐出温度を上昇させる。また、圧縮バイパス弁3が全閉でない場合には、圧縮バイパス弁3を閉方向に操作し(ステップ205)、副圧縮機4で圧縮して流出する冷媒を主圧縮機1で圧縮して流出させ、高圧側圧力及び吐出温度を上昇させる。
逆に、吐出温度が目標吐出温度より高い場合には、高圧側圧力が最適な圧力より高い傾向にあるため、まず、予膨張弁8が全開となっているか否かを判定する(ステップ206)。予膨張弁8が全開である場合には、圧縮バイパス弁3を開方向に操作し(ステップ207)、主圧縮機1で圧縮して流出する冷媒を副圧縮機4で圧縮して流出させ、高圧側圧力および吐出温度を低下させる。また、予膨張弁8が全開でない場合には、予膨張弁8を開方向に操作し(ステップ208)、膨張機9に流入する冷媒を減圧しないようにして、冷媒密度を低下させないようにすることで、高圧側圧力及び吐出温度を低下させる。
以上のステップの後、ステップ200に戻り、以後ステップ200からステップ208まで繰り返すことにより、図4に示すように、圧縮バイパス弁3と予膨張弁8とを連携させた制御を行う。
以上説明したように、図1〜図4に示す空気調和装置(実施の形態1)では、密度比一定の制約のために、最適な高圧側圧力を維持することが困難である膨張機を用いた冷凍サイクル装置において、実際の運転状態での密度比(DE/DC)が、設計時に想定した設計容積比(VC/VE)より小さい場合でも、大きい場合でも、圧縮バイパス弁3と予膨張弁8の開度操作により、望ましい高圧側圧力に調整し、なおかつ膨張機をバイパスさせることなく動力回収を確実に行うため、運転効率や能力を低下させることなく運転でき、さらには膨張機や圧縮機の信頼性を確保できる空気調和装置が提供される。
また膨張機をバイパスする量が大きい場合に懸念される、膨張機回転数が低く摺動部での潤滑状態悪化、膨張さらには膨張機の経路内に油が滞留する圧縮機内油枯渇、再起動時の冷媒寝込み起動など、といった信頼性低下を低減することができる。
また、主圧縮機1の流出ポート110の位置は(式1)を満たしているため、主圧縮機1の流入配管106から流入し圧縮行程を完了して流出配管112から流出する冷媒と、主圧縮機1の圧縮行程中間よりバイパスしてバイパス配管114より流出し副圧縮機4にて再度圧縮行程を経て流出する冷媒では、どちらも組込み容積比が概ね同じであり、一方が過圧縮で、他方が不足圧縮といった状況が無く効率よく冷媒を圧縮することができる。
また、駆動源のある主圧縮機1と、膨張機9の膨張動力により駆動する副圧縮機4に機能が分割されて構成されている。構造設計や機能設計も分割できるため、駆動源・膨張機・圧縮機一体集約機と比較して設計上または製造上の課題が少ない。
なお、圧縮バイパス弁3、予膨張弁8が全開、または、全閉であるとの判定は、物理的に弁が全開、または、全閉となっていなくてもよく、弁の信頼性等を考慮して予め定めた全開、または、全閉に近い最大開度、または、最小開度となったことで判定してもよい。
また、この空気調和装置の冷媒は二酸化炭素(CO)であるとして説明したが、他の冷媒、例えば、R410A等でも同様の効果が得られる。
実施の形態2.
図5〜図7に示すこの発明の別の空気調和装置は、図1〜図4に示す空気調和装置と同様の構成をしており、同一機能部品については同一の符号を記して説明を省略する。図5は空気調和装置の冷媒回路図である。図6は空気調和装置の制御方法を示すフローチャートである。図7は空気調和装置の制御手段の動作図である。
図5において、20は主圧縮機であり、駆動源により駆動される。図1〜図4に示す空気調和装置と比較すると、圧縮過程の中途から流出口までバイパスする経路が無く、主圧縮機1の入口配管に設けられた内部熱交換器21と、膨張機9の入口配管に接続された熱交バイパス流路22および熱交バイパス弁23とが設けられていて、その他の構成は同じである。
次に、上述のように構成された冷凍サイクル装置の運転時の動作について、副圧縮機4の行程容積をVC、膨張機9の行程容積をVE、副圧縮機4の流入冷媒密度をDC、膨張機9の流入冷媒密度をDEとして説明する。
(DE/DC)≒(VC/VE)での冷房運転
まず、実際の運転状態での密度比(DE/DC)が、設計時に想定した設計容積比(VC/VE)と略同等である冷房運転の場合について説明する。第1四方弁5、第2四方弁7は図5の実線のように設定され、室外熱交換器6が放熱器(凝縮器)、室内熱交換器12a、12bが蒸発器として作用する。
内部熱交換器21に流入した冷媒は加熱され、主圧縮機20に流入し圧縮過程を経て中間圧力の冷媒となり、副圧縮機4に流入してさらに圧縮過程を経て高圧の冷媒となる。第1四方弁5を通過し室外熱交換器で外気と熱交換して冷却される。次に第2四方弁7を通過し、内部熱交換器21冷却される。内部熱交換器21を通過しない冷媒は、熱交バイパス流路22を通り、熱交バイパス弁23で流量を調整されて、内部熱交換器21を流出した冷媒と合流する。その後予膨張弁8を通過し、膨張機9で低圧に膨張する。その後、第2四方弁7、予膨張弁8を通過し膨張機9に流入し、冷媒は高圧から低圧まで減圧され低圧の二相状態となる。その後、第2四方弁7、分岐して膨張弁11a、11bを通過し室内熱交換器12a、12bで室内空気より吸熱し冷房運転を実施し、第1四方弁5を通過して主圧縮機1に流入する。
(DE/DC)>(VC/VE)での冷房運転
次に、実際の運転状態での密度比(DE/DC)が、設計時に想定した設計容積比(VC/VE)より大きい冷房運転の場合について説明する。第1四方弁5、第2四方弁7は図5の実線のように設定され、室外熱交換器6が放熱器(凝縮器)、室内熱交換器12a、12bが蒸発器として作用する。この場合には密度比一定の制約のため、膨張機9の入口冷媒密度(DE)が小さくなるように、冷凍サイクルは高圧圧力を低下させた状態でバランスしようとする。ところが、高圧圧力が望ましい圧力より低下した状態では運転効率が低下する。
このため、熱交バイパス弁23が全開状態でなければ、熱交バイパス弁23を開方向に操作し、内部熱交換器21を通過する冷媒を減少させるので、熱交換量が低下し、膨張機9の入口密度が低下して安定する。
あるいは、熱交バイパス弁23が全開状態であれば、予膨張弁8を閉方向に操作し、膨張機9に流入する冷媒を膨張させ、冷媒密度を低下させる。
これらの動作により、高圧側圧力を上昇させ望ましい圧力に調整でき、なおかつ膨張機をバイパスする冷媒が無いため、効率の良い運転を行うことができる。
(DE/DC)<(VC/VE)での冷房運転
逆に、実際の運転状態での密度比(DE/DC)が、設計時に想定した設計容積比(VC/VE)より小さい冷房運転の場合について説明する。第1四方弁5、第2四方弁7は図1の実線のように設定され、室外熱交換器6が放熱器(凝縮器)、室内熱交換器12a、12bが蒸発器として作用する。この場合には密度比一定の制約のため、膨張機9の入口冷媒密度(DE)が大きくなるように、冷凍サイクルは高圧圧力を上昇させた状態でバランスしようとする。ところが、高圧圧力が望ましい圧力より上昇した状態では運転効率が低下する。
このため、予膨張弁8が全開状態でなければ、予膨張弁8を開方向に操作し、膨張機9に流入する冷媒を膨張しないようにさせ、冷媒密度を上昇させる。
あるいは予膨張弁8が全開状態であれば、熱交バイパス弁23を閉方向に操作し、内部熱交換器21を通過する冷媒を増加させるので熱交換量が増加し、膨張機9の入口密度を上昇が上昇して安定する。
これらの動作により、高圧側圧力を低下させ望ましい圧力に調整でき、なおかつ膨張機をバイパスする冷媒が無いため、効率の良い運転を行うことができる。
他に、暖房運転の場合があるが、動作が図1から図4に示す空気調和装置と同様のため説明を省略する。
次に、熱交バイパス弁23と予膨張弁8の具体的な操作方法として、制御装置15が行う制御について、図6に示すフローチャートに基づいて説明する。
冷凍サイクル装置の運転時には、最適な高圧側圧力は常に一定ではなく、運転時の外気、必要負荷能力等を元に制御装置15に予めROM等にテーブルとして記憶されており、目標吐出温度が決定される(ステップ300)。つぎに温度センサ16からの検出値(吐出温度)(ステップ301)が取り込まれる。目標吐出温度とステップ301で取り込んだ吐出温度とを比較する(ステップ302)。
吐出温度が目標吐出温度より低い場合には、高圧側圧力が最適な圧力より低い傾向にあるため、まず、熱交バイパス弁23が全開となっているか否かを判定する(ステップ303)。熱交バイパス弁23が全開である場合には、予膨張弁8を閉方向に操作し(ステップ304)、膨張機9に流入する冷媒を減圧し、冷媒密度を低下させ、高圧側圧力および吐出温度を上昇させる。また、熱交バイパス弁23が全開でない場合には、熱交バイパス弁23を開方向に操作し(ステップ305)、内部熱交換器21での熱交完了を増加させ、高圧側圧力及び吐出温度を上昇させる。
逆に、吐出温度が目標吐出温度より高い場合には、高圧側圧力が最適な圧力より高い傾向にあるため、まず、予膨張弁8が全開となっているか否かを判定する(ステップ306)。予膨張弁8が全開である場合には、熱交バイパス弁23を閉方向に操作し(ステップ307)、内部熱交換器21での熱交換量を増加させ、高圧側圧力および吐出温度を低下させる。また、予膨張弁8が全開でない場合には、予膨張弁8を開方向に操作し(ステップ308)、膨張機9に流入する冷媒を減圧しないようにして、冷媒密度を低下させないようにすることで、高圧側圧力及び吐出温度を低下させる。
以上のステップの後、ステップ300に戻り、以後ステップ300からステップ308まで繰り返すことにより、図7に示すように、熱交バイパス弁23と予膨張弁8とを連携させた制御を行う。
以上説明したように、図5〜図7に示す空気調和装置では、密度比一定の制約のために、最適な高圧側圧力を維持することが困難である膨張機を用いた冷凍サイクル装置において、実際の運転状態での密度比(DE/DC)が、設計時に想定した設計容積比(VC/VE)より小さい場合でも、大きい場合でも、熱交バイパス弁23と予膨張弁8の開度操作により、望ましい高圧側圧力に調整し、なおかつ膨張機をバイパスさせることなく動力回収を確実に行うため、運転効率や能力を低下させることなく運転でき、さらには膨張機や圧縮機の信頼性を確保できる空気調和装置が提供される。
また膨張機をバイパスする量が大きい場合に懸念される、膨張機回転数が低く摺動部での潤滑状態悪化、膨張さらには膨張機の経路内に油が滞留する圧縮機内油枯渇、再起動時の冷媒寝込み起動など、といった信頼性低下を低減することができる。
また、駆動源のある主圧縮機20と、膨張機9の膨張動力により駆動する副圧縮機4に機能が分割されて構成されている。構造設計や機能設計も分割できるため、駆動源・膨張機・圧縮機一体集約機と比較して設計上または製造上の課題が少ない。
また膨張機9で動力回収して駆動される副圧縮機4を高段圧縮機として使用するため、低段圧縮機である主圧縮機20の運転周波数と吸入状態により冷媒循環量が定まるため、サイクル状態を制御しやすい利点がある。
実施の形態3.
図8に示す空気調和装置は、図5に示す空気調和装置と比較すると、主圧縮機20と副圧縮機4の接続順序であり、その他の構成は同様であり、同一機能部品については同一の符号を記して説明を省略する。図5の冷媒回路では冷媒が内部熱交換器21、主圧縮機20、副圧縮機4、第1四方弁5の順に通過するが、図8の空気調和装置においては、冷媒が内部熱交換器21、副圧縮機4、主圧縮機20、第1四方弁5の順に通過する。
次に、上述のように構成された冷凍サイクル装置の運転時の動作について、副圧縮機4の行程容積をVC、膨張機9の行程容積をVE、副圧縮機4の流入冷媒密度をDC、膨張機9の流入冷媒密度をDEとして説明する。
(DE/DC)≒(VC/VE)での冷房運転
まず、実際の運転状態での密度比(DE/DC)が、設計時に想定した設計容積比(VC/VE)と略同等である冷房運転の場合について説明する。第1四方弁5、第2四方弁7は図8の実線のように設定され、室外熱交換器6が放熱器(凝縮器)、室内熱交換器12a、12bが蒸発器として作用する。
内部熱交換器21に流入した冷媒は加熱され、副圧縮機4に流入し圧縮過程を経て中間圧力の冷媒となり、主圧縮機20に流入してさらに圧縮過程を経て高圧の冷媒となる。第1四方弁5を通過し室外熱交換器で外気と熱交換して冷却される。次に第2四方弁7を通過し、内部熱交換器21冷却される。内部熱交換器21を通過しない冷媒は、熱交バイパス流路22を通り、熱交バイパス弁23で流量を調整されて、内部熱交換器21を流出した冷媒と合流する。その後予膨張弁8を通過し、膨張機9で低圧に膨張する。その後、第2四方弁7、予膨張弁8を通過し膨張機9に流入し、冷媒は高圧から低圧まで減圧され低圧の二相状態となる。その後、第2四方弁7、分岐して膨張弁11a、11bを通過し室内熱交換器12a、12bで室内空気より吸熱し冷房運転を実施し、第1四方弁5を通過して主圧縮機1に流入する。
(DE/DC)>(VC/VE)での冷房運転
次に、実際の運転状態での密度比(DE/DC)が、設計時に想定した設計容積比(VC/VE)より大きい冷房運転の場合について説明する。第1四方弁5、第2四方弁7は図8の実線のように設定され、室外熱交換器6が放熱器(凝縮器)、室内熱交換器12a、12bが蒸発器として作用する。この場合には密度比一定の制約のため、膨張機9の入口冷媒密度(DE)が小さくなるように、冷凍サイクルは高圧圧力を低下させた状態でバランスしようとする。ところが、高圧圧力が望ましい圧力より低下した状態では運転効率が低下する。
このため、熱交バイパス弁23が全開状態でなければ、熱交バイパス弁23を開方向に操作し、内部熱交換器21を通過する冷媒を減少させるので、熱交換量が低下し、膨張機9の入口密度が低下して安定する。
あるいは、熱交バイパス弁23が全開状態であれば、予膨張弁8を閉方向に操作し、膨張機9に流入する冷媒を膨張させ、冷媒密度を低下させる。
これらの動作により、高圧側圧力を上昇させ望ましい圧力に調整でき、なおかつ膨張機をバイパスする冷媒が無いため、効率の良い運転を行うことができる。
(DE/DC)<(VC/VE)での冷房運転
逆に、実際の運転状態での密度比(DE/DC)が、設計時に想定した設計容積比(VC/VE)より小さい冷房運転の場合について説明する。第1四方弁5、第2四方弁7は図1の実線のように設定され、室外熱交換器6が放熱器(凝縮器)、室内熱交換器12a、12bが蒸発器として作用する。この場合には密度比一定の制約のため、膨張機9の入口冷媒密度(DE)が大きくなるように、冷凍サイクルは高圧圧力を上昇させた状態でバランスしようとする。ところが、高圧圧力が望ましい圧力より上昇した状態では運転効率が低下する。
このため、予膨張弁8が全開状態でなければ、予膨張弁8を開方向に操作し、膨張機9に流入する冷媒を膨張しないようにさせ、冷媒密度を上昇させる。
あるいは予膨張弁8が全開状態であれば、熱交バイパス弁23を閉方向に操作し、内部熱交換器21を通過する冷媒を増加させるので熱交換量が増加し、膨張機9の入口密度を上昇が上昇して安定する。
これらの動作により、高圧側圧力を低下させ望ましい圧力に調整でき、なおかつ膨張機をバイパスする冷媒が無いため、効率の良い運転を行うことができる。
暖房運転
他に、暖房運転の場合があるが、動作が図5〜図7の空気調和装置と同様のため説明を省略する。また、熱交バイパス弁23と予膨張弁8の具体的な操作方法である制御装置24が行う制御は図6および図7と同様である。
以上説明したように、この空気調和装置では、密度比一定の制約のために、最適な高圧側圧力を維持することが困難である膨張機を用いた冷凍サイクル装置において、実際の運転状態での密度比(DE/DC)が、設計時に想定した設計容積比(VC/VE)より小さい場合でも、大きい場合でも、熱交バイパス弁23と予膨張弁8の開度操作により、望ましい高圧側圧力に調整し、なおかつ膨張機をバイパスさせることなく動力回収を確実に行うため、運転効率や能力を低下させることなく運転でき、さらには膨張機や圧縮機の信頼性を確保できる空気調和装置が提供される。
また膨張機をバイパスする量が大きい場合に懸念される、膨張機回転数が低く摺動部での潤滑状態悪化、膨張さらには膨張機の経路内に油が滞留する圧縮機内油枯渇、再起動時の冷媒寝込み起動など、といった信頼性低下を低減することができる。
また、駆動源のある主圧縮機20と、膨張機9の膨張動力により駆動する副圧縮機4に機能が分割されて構成されている。構造設計や機能設計も分割できるため、駆動源・膨張機・圧縮機一体集約機と比較して設計上または製造上の課題が少ない。
また膨張機9で動力回収して駆動される副圧縮機4を低圧縮機として使用するため、副圧縮機4内は低圧であり、強度設計上余裕が生じる。
この発明の空気調和装置の1つの実施の形態を示す冷媒回路図である。 図1に示す空気調和装置の主圧縮機の断面図である。 図1に示す空気調和装置の運転方法を示すフローチャートである。 図1に示す空気調和装置の制御手段の動作図である。 この発明の空気調和装置の別の実施の形態を示す冷媒回路図である。 図5に示す空気調和装置の運転方法を示すフローチャートである。 図5に示す空気調和装置の制御手段の動作図である。 この発明の空気調和装置の更に別の実施の形態を示す冷媒回路図である。
符号の説明
1、20 主圧縮機、2 圧縮バイパス流路、3 圧縮バイパス弁、4 副圧縮機、5 第1四方弁、6 室外熱交換器、7 第2四方弁、8 予膨張弁、9 膨張機、10 駆動軸、11a、11b 室内膨張弁、12a、12b 室内熱交換器、13 室外機、14a、14b 室内機、15、24 制御装置、16、17a、17b、18a、18b、19a、19b 温度センサ、21 内部熱交換器、22 熱交バイパス流路、23 熱交バイパス弁、101 シェル、102 モータ、103 シャフト、104 揺動スクロール、105 固定スクロール、106 流入配管、107 低圧空間、108 圧縮室、109 圧縮室、110流出ポート、111 高圧空間、112 流出配管、113 圧縮バイパスポート、114 バイパス配管。

Claims (7)

  1. 主圧縮機と、放熱器と、膨張機と、蒸発器とが順に接続された空気調和装置において、
    主圧縮機での圧縮過程の中間圧から圧縮過程完了後までをバイパスする圧縮バイパス流路と、
    前記圧縮バイパス流路上に設けられ、駆動軸で前記膨張機に連結された副圧縮機と、
    前記圧縮バイパス流路上で前記主圧縮機と前記副圧縮機の間に接続された圧縮バイパス弁と、
    前記圧縮バイパス弁の開度を変更し、もって高圧側圧力を調整する制御装置とを備えたことを特徴とする空気調和装置。
  2. 前記膨張機に流入する冷媒を予め膨張させる予膨張弁を設けたことを特徴とする請求項1に記載の空気調和装置。
  3. 前記制御装置が、前記圧縮バイパス弁と前記予膨張弁の開度を、前記主圧縮機と前記副圧縮機の合流部の吐出温度または過熱度に基づいて変更することを特徴とする請求項2に記載の空気調和装置。
  4. 前記主圧縮機における行程容積に対するバイパス流路導通終了直後の圧縮室容積の比と、前記副圧縮機の組込容積比との積が、前記主圧縮機の組込容積比に概ね一致することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の空気調和装置。
  5. 主圧縮機と、放熱器と、膨張機と、蒸発器とが順に接続され、
    主圧縮機での圧縮過程の中間圧から圧縮過程完了後までをバイパスする圧縮バイパス流路と、
    前記圧縮バイパス流路上に設けられ、駆動軸で前記膨張機に連結された副圧縮機と、
    前記圧縮バイパス流路上で前記主圧縮機と前記副圧縮機の間に接続された圧縮バイパス弁とを備えた空気調和装置の運転方法であって、
    前記圧縮バイパス弁の開度を変更し、もって高圧側圧力を調整することを特徴とする空気調和装置の運転方法。
  6. 前記膨張機に流入する冷媒を予め膨張させる予膨張弁を設け、
    前記圧縮バイパス弁と前記予膨張弁の開度を、前記主圧縮機と前記副圧縮機の合流部の吐出温度または過熱度に基づいて変更することを特徴とする請求項5に記載の空気調和装置の運転方法。
  7. 前記主圧縮機における行程容積に対するバイパス流路導通終了直後の圧縮室容積の比と、前記副圧縮機の組込容積比との積を、前記主圧縮機の組込容積比に概ね一致させることを特徴とする請求項5あるいは6に記載の空気調和装置の運転方法。
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